JP2004353348A - 鉄骨材の連結機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易的な構成で、連結対象の部材どうしを正しく位置決めでき、また、作業性良くしかも高い連結強度が得られるように角形鋼管の連結を実現する。
【解決手段】角形鋼管2、3及びこれらの連結部分に配置されたL字形金具7とで連結機構を構成する。角形鋼管2、3の側面11、13には、ねじ位置決め孔部15、16、17、18と、ねじ可動孔部19、20、38、39とが、ねじ取付穴10、12、36、37として各々一体的に穿孔されている。各々一対のねじ取付穴の形状は、各側面11、13上でほぼ点対称になるように形成されている。L字形金具7の各平板部5、6には、ねじ挿通孔21、22、23、24が形成されている。ナット9は、ねじ挿通孔を挿通しつつねじ位置決め孔部に位置決めされたボルトのねじ部と螺合する。これにより、角形鋼管2、3は互いに直交するように連結される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄骨材の連結機構に係り、特に角形鋼管どうしや、また角形鋼管を他種の鉄骨材と直交させるかたちで連結するための鉄骨材の連結機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鉄骨材どうしを垂直に突合わせて連結する機構としては、骨材どうしの接合部位にL字形金具を用いる機構が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許公報,特許第3207818号(第2−3頁,図1〜図5)
【0004】
すなわち、この特許文献の連結機構では、水平に配置される一方のリップ溝形鋼の内部(リップの裏側)にL字形金具の一方の曲折片を挿入可能に形成するとともに、この一方の曲折片に形成したボルト穴を中心に、リップ溝形鋼の内部側に切り起こし片を突出させ、切り起こし片にナットを装着するものである。
【0005】
さらに、この連結機構では、上記一方のリップ溝形鋼のリップ溝の上面側に当て板を重ね、この当て板と上記一方の曲折片とでリップを挟持したかたちで上記ナットにボルトを締結する。また、L字形金具の他方の曲折片には、縦長のボルト穴が形成されており、この縦長のボルト穴を通じて、他方のリップ溝形鋼をL字形金具の他方の曲折片に固定することで、当該リップ溝形鋼と他方の鉄骨材とを互いに直交させるかたちで連結するものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かかる特許文献の連結機構においては、骨材間の接合に例えば溶接等を適用することなくリップ溝形鋼の連結が実現されることになるが、これに代えて、角形鋼管どうしや角形鋼管と他種の鉄骨材とを比較的簡単な構成で、しかも作業性良く連結できる機構を開発することへの要請がある。
【0007】
また、上述した特許文献の連結機構は、リップ溝形鋼、つまり鉄骨材とL字形金具の曲折片とを締結する部分の構造が、実質的に、曲折片上の単一のボルト穴を通じての一組のボルト及びナットによる締結で実現されている。この点に着目すると、ボルトの回転方向(特にボルトの緩む方向)、つまり骨材どうしのねじれ方向における連結力の改善や、位置決め精度の向上を図ることが可能である。したがって、上述した角形鋼管の連結機構を構成する場合においても、上記ねじれ方向の強度を含む全体的な連結強度の向上や、連結対象の部材の位置決め精度の向上等が求められている。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、簡易的な構成で、連結対象の部材どうしを正しく位置決めでき、また作業性良く、しかも高い連結強度が得られるように角形鋼管の連結を実現する鉄骨材の連結機構の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る鉄骨材の連結機構は、一対のボルトと、前記ボルトのねじ部と遊嵌する一対のねじ位置決め孔部と、前記ねじ部が挿通された前記ボルトを開孔内で径方向に移動可能とするねじ可動孔部とを互いに繋ぐようにして各々穿孔した一対のねじ取付穴を側面に有し、これら一対のねじ取付穴の形状が、前記側面上でほぼ点対称になるように形成された角形鋼管と、他方の平板部に直交する一方の平板部が前記角形鋼管上の前記ねじ取付穴に対向するように配置され、前記ねじ取付穴のねじ位置決め孔部に各々対応する該一方の平板部上の位置に、前記ボルトのねじ部が遊嵌状態で挿通される一対のねじ挿通孔が穿孔されたL字形金具と、前記ねじ挿通孔及び前記ねじ取付穴を挿通しつつ前記各ねじ位置決め孔部に各々位置決めされた前記各ボルトのねじ部とそれぞれ螺合し、前記角形鋼管と前記L字形金具とを該ボルトと協働して締結する一対のナットとを具備することを特徴とするものである。
【0010】
すなわち、本発明は、角形鋼管上のねじ取付穴におけるねじ可動孔部、及びL字形金具の一方の平板部上の一対のねじ挿通孔に各ボルトのねじ部をそれぞれ挿通させ、さらに、例えばねじ取付穴におけるねじ位置決め孔部にねじ部が位置決めされるように各ボルトをねじ可動孔部側からそれぞれスライドさせ、さらに位置決めされた各ボルトのねじ部にナットをそれぞれ螺合して角形鋼管とL字形金具との締結が実現されるものである。
【0011】
これにより、本発明では、角形鋼管どうしや、また、角形鋼管と他種の鉄骨材とをL字形金具を通じて互いを直交させるかたちで連結することができる。したがって、本発明では、孔部へのボルトの挿入作業や位置決め作業等、各構成部材の位置合せを含むこれらの部材の取付けを容易に行うことができ、連結作業の効率化を図ることができる。また、本発明では、上記一対のねじ取付穴の形状が、角形鋼管の上記側面上でほぼ点対称になるように形成されているので、一対のねじ取付穴の個々のねじ位置決め孔部の内壁面(鋼管材の端面)が回り止めとして機能し、角形鋼管に対しL字形金具を所望の位置に正しく位置決めして互いを連結することができる。
【0012】
また、本発明では、角形鋼管に穿孔されたねじ位置決め孔部及びねじ可動孔部を有するねじ取付穴と、一方の平板部に一対のねじ挿通孔が穿孔されたL字形金具と、これらを締結するボルト及びナットとからなる簡易的な構成で角形鋼管を連結する機構を構築することができる。
【0013】
さらに、本発明では、角形鋼管に穿孔された一対のねじ位置決め孔部、及びL字形金具の一方の平板部に穿孔された一対の長孔の周縁部を2組のボルト及びナットによる締結、すなわち一対の締結部位で、当該連結機構の締結部分が構成されている。これにより、本発明では、一方の角形鋼管と他方の鉄骨材とのねじれ方向(例えばボルトが緩む方向等)の連結力を高めることができ、構造体全体としての連結強度を向上させることができる。
【0014】
したがって、本発明の鉄骨材の連結機構によれば、簡易的な構成で、連結対象の部材どうしを正しく位置決めでき、また作業性良く、しかも高い連結強度が得られるように角形鋼管の連結を実現することができる。
【0015】
さらに、本発明の鉄骨材の連結機構において、角形鋼管とL字形金具とを締結する手順としては、次の手順を選択するようにしてもよい。まず、角形鋼管上のねじ取付穴におけるねじ可動孔部、及びL字形金具の一方の平板部上の一対のねじ挿通孔に各ボルトのねじ部をそれぞれ挿通させた後、ねじ部にナットを仮止め(半締結状態となる接合)する。さらに、この状態で、各ボルトのねじ部が、ねじ位置決め孔部へ位置決めされるように、角形鋼管上のねじ取付穴の形成された側面上で、角形鋼管に対しL字形金具を回転させることにより、ねじ可動孔部側からねじ位置決め孔部側へ各ボルトのねじ部をスライドさせた後、ボルトとナットを本締めするようにしてもよい。
【0016】
ここで、L字形金具上のねじ挿通孔及びねじ取付穴に挿通されたボルトのねじ部が、ねじ可動孔部側からねじ位置決め孔部側へスライドする方向と、ボルト及びナットの締め込みにより、L字形金具が回転力を受ける方向とが、ほぼ同一方向になるようにねじ取付穴を形成することが好ましい。この場合、ねじ位置決め孔部の内壁面(鋼管材の端面)が上記回り止めとして効果的に機能し、角形鋼管に対しL字形金具を所望の位置に正しく位置決めすることができる。
【0017】
また、本発明の鉄骨材の連結構造においては、前記一対のナットが、前記L字形金具の前記一方の平板部と接触する位置で前記一対のボルトのねじ部と各々螺合する構造にすることが望ましい。この場合、角形鋼管の内側からねじ取付穴を介して外側に突出させるように配置したボルトのねじ部に対し、L字形金具における一方のプレート部上の一対の長孔やナットを容易に位置合せして取り付けることができ、これにより、角形鋼管を連結する際の作業性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る鉄骨材の連結機構を示す斜視図、図2は、図1の鉄骨材の連結機構を適用し角形鋼管どうしを連結した連結機構を示す斜視図、図3は、図2の連結機構の分解斜視図である。なお、図1ないし図3は、各鉄骨材(角形鋼管)の先端部を破断図で示している。
【0019】
図1に示すように、この実施形態の鉄骨材の連結機構1は、一方の角形鋼管2と、他方の鉄骨材とを互い直交させるかたちで連結するための機構である。上記他方の鋼管材としては、同種の角形鋼管や、リップ溝形鋼等を始めとする種々の鋼管材を適用することができる。
【0020】
本実施形態では、図2、図3に示すように、角形鋼管2、3どうしを連結する場合を例示し、以下これを詳細に説明する。同図2、図3では、水平方向に寝かせた姿勢で配置した一方の角形鋼管2と、垂直方向に起立した姿勢で配置した他方の角形鋼管3とを連結した構造を図示している。
【0021】
すなわち、図1ないし図3に示すように、この実施形態の鉄骨材の連結機構は、角パイプとも称する角形鋼管2、3と、角形鋼管2、3どうしの連結部であるコーナ部分に配置され、互いに直交する平板部5、6からなるL字形金具7と、角形鋼管2、3とL字形金具7とを締結する複数のボルト8及びナット9とで構成されている。
【0022】
一方の角形鋼管2には、L字形金具7の一方の平板部5に対向する側面11には、一対のねじ取付穴10、12が穿孔されている。また、他方の角形鋼管3には、L字形金具5の他方の平板部6に対向する側面13に、一対のねじ取付穴36、37が穿孔されている。
【0023】
また、これらねじ取付穴10、12、36、37は、互いに所定の離間距離をおいて設けられ、挿通されたボルト8のねじ部14と遊嵌するねじ位置決め孔部15、16、17、18と、ねじ部14が挿通されたボルト8を開孔内で径方向に移動可能とするねじ可動孔部19、20、38、39とを各々繋ぐようにして一体的に穿孔されている。
【0024】
ここで、上記一対のねじ取付穴10、12の形状は、角形鋼管2の側面11上でほぼ点対称になるように穿孔されている。また、同様に、一対のねじ取付穴36、37の形状は、角形鋼管3の側面13上でほぼ点対称になるように穿孔されている。
【0025】
詳述すると、ねじ可動孔部19、20、38、39は、ほぼ円形状に形成されており、ボルト8のねじ部14の外径部よりも十分に大きいサイズで形成されている。一方、ねじ位置決め孔部15、16、17、18は、一方の端部がねじ可動孔部19、20に繋がるかたちの小判孔形状に形成されている。このような形状の各位置決め孔部は、ボルト8のねじ部14の外径部分と遊嵌するように、その内壁部分(鋼管の端面)が、ねじ部14の外径部よりも僅かに大きくなるサイズで形成されている。
【0026】
したがって、ねじ取付穴10、12、37、38内にねじ部14が挿通されたボルト8は、それぞれ矩形のねじ可動孔部19、20、38、39の開孔範囲内では、角形鋼管2、3の長手方向及び短手方向のいずれの方向へも移動(スライド)可能であり、一方、ねじ位置決め孔部15、16、17、18に遊嵌している場合、角形鋼管2、3の特に短手方向への移動(スライド)が拘束される。
【0027】
また、L字形ピースとも称する上記L字形金具7は、詳細には、一方の平板部5が、角形鋼管2の側面11のねじ取付穴10、12及びその周辺部に対向するように配置されている。さらに、L字形金具7の他方の平板部6は、角形鋼管3の側面13のねじ取付穴36、37及びその周辺部に対向するように配置されている。ここで、L字形金具7は、山形鋼で作製したピースであってもよいし、また、鋼板に曲げ加工を施して作製したピース(板曲げピース)であってもよい。
【0028】
また、L字形金具7の一方の平板部5には、一対のねじ挿通孔21、22が穿孔され、さらに、L字形金具7の他方の平板部6には、一対のねじ挿通孔23、24が穿孔されている。これらねじ挿通孔21、22、23、24は、各々円形状に形成されており、ボルト8のねじ部14の外径部分と遊嵌するように、その円形状の内径部分(鋼管の端面)が、ねじ部14の外径部よりも僅かに大きくなるサイズで形成されている。
【0029】
ここで、上記ねじ取付穴10、12、36、37は、角形鋼管2における長手方向の一方の末端面25と、角形鋼管3の側面13の裏側の側面(背面)26とが、いわゆるほぼ面一(同一面)になる状態で連結されるように、それぞれ角形鋼管2、3の側面11、13における一方の端部に設けられている。
【0030】
また、複数のボルト8は、角形鋼管2、3上のねじ取付穴10、12、36、37と、L字形金具7の各平板部5、6上のねじ挿通孔21、22、23、24とをねじ部14がそれぞれ挿通するように配置されている。詳細には、複数のボルト8は、個々のねじ部14が、ねじ取付穴10、12、36、37を介して角形鋼管2、3の内側から外側に向かって突出するように取り付けられている。
【0031】
また、複数のナット9は、角形鋼管2、3上のねじ取付穴10、12の各ねじ位置決め孔部15、16及びねじ位置決め孔部17、18に各々位置決めされた各ボルト8のねじ部14とそれぞれ螺合する。詳述すると、複数のナット9は、角形鋼管2、3上のねじ位置決め孔部15、16、17、18の外縁部、及びL字形金具7の各平板部5、6上のねじ挿通孔21、22、23、24の外縁部を、複数のボルト8の頭部27との間で挟みつつ、各ボルト8のねじ部14と各々螺合する。すなわち、ボルト8及びナット9により、角形鋼管2、3とL字形金具7の各平板部5、6とが締結され、これにより、角形鋼管2、3どうしは、互いに直交するように連結される。
【0032】
ここで、ナット9の取付位置について詳述すると、ナット9は、L字形金具7の各平板部5、6と接触する側(角形鋼管2、3の外側)から取り付けられている。つまり、この構成では、ボルト8のねじ部14に対し、L字形金具7の各平板部5、6上の各ねじ挿通孔やナット9を容易に位置合わせすることができ、連結作業を効率良く行うことができる。
【0033】
このように構成された本実施形態の鉄骨材の連結機構では、角形鋼管2、3上のねじ取付穴10、12、36、37におけるねじ可動孔部、及びL字形金具7の各平板部5、6上のねじ挿通孔に各ボルト8のねじ部14をそれぞれ挿通させ、さらに、ねじ取付穴におけるねじ位置決め孔部にねじ部が位置決めされるように各ボルト8をねじ可動孔部側からそれぞれスライドさせ、さらに位置決めされた各ボルト8のねじ部14にナット9をそれぞれ螺合して角形鋼管2、3とL字形金具7との締結が実現されるものである。これにより、本実施形態の鉄骨材の連結機構では、角形鋼管2、3どうしをL字形金具7を通じて互いを直交させるかたちで連結することができる。
【0034】
したがって、本実施形態の鉄骨材の連結機構では、孔部へのボルトの挿入作業や位置決め作業等、各構成部材の位置合せを含むこれらの部材の取付けを容易に行うことができ、連結作業の効率化を図ることができる。また、本実施形態では、上記各々一対のねじ取付穴10、12(又はねじ取付穴36、37)の形状が、角形鋼管2、3の上記側面11、13上でほぼ点対称になるように形成されているので、各々一対のねじ取付穴の個々のねじ位置決め孔部15、16、17、18の内壁面(鋼管材の端面)が回り止めとして機能し、角形鋼管2、3に対しL字形金具7を所望の位置に正しく位置決めして連結することができる。
【0035】
また、本実施形態の鉄骨材の連結構造では、角形鋼管2、3に穿孔されたねじ位置決め孔部及びねじ可動孔部を有するねじ取付穴と、L字形金具7の各平板部5、6に各々一対のねじ挿通孔が穿孔されたL字形金具7と、これらを締結するボルト8及びナット9とからなる簡易的な構成で角形鋼管2、3どうしを連結する機構を構築することができる。
【0036】
さらに、本実施形態の鉄骨材の連結構造では、角形鋼管2、3に各々穿孔された一対のねじ位置決め孔部、及びL字形金具の各平板部に穿孔された一対の長孔の周縁部が、2組のボルト及びナットにより締結されるので、当該連結機構の締結部分が一対の締結部位で構成されていることになる。これにより、本実施形態の連結機構によれば、角形鋼管2、3どうしのねじれ方向(例えばボルトが緩む方向等)の連結力を高めることができ、構造体全体としての連結強度を向上させることができる。
【0037】
また、本実施形態の鉄骨材の連結機構において、例えば角形鋼管2とL字形金具3とを締結する手順としては、次の手順を選択すること等が可能である。まず、角形鋼管2上のねじ取付穴10、12におけるねじ可動孔部19、20、及びL字形金具7の一方の平板部5上の一対のねじ挿通孔21、22に各ボルト8のねじ部14をそれぞれ挿通させた後、ねじ部14にナット8を仮止めする。さらに、この状態で、各ボルト8のねじ部14が、ねじ位置決め孔部15、16へ位置決めされるように、角形鋼管2上のねじ取付穴の形成された側面11上で、角形鋼管2に対しL字形金具7を矢印S1方向へ回転させることにより、ねじ可動孔部19、20側からねじ位置決め孔部15、16側へ各ボルトのねじ部14をスライドさせた後、ボルト8とナット9を本締めするようにしてもよい。
【0038】
ここで、図3に示すように、L字形金具7上のねじ挿通孔21、22及びねじ取付穴10、12に挿通されたボルト8のねじ部14が、ねじ可動孔部側からねじ位置決め孔部側へスライドする方向と、ボルト及びナットの締め込みにより(ナット8とL字形金具7の平板部表面との間で生じる摩擦等の要因で)、L字形金具7が回転力を受ける方向(図3中の矢印S1方向)とが、ほぼ同一方向になるように(本実施形態のように)、ねじ取付穴10、12を形成することが好ましい。この場合、ねじ位置決め孔部が上記同様、回り止めとして効果的に機能し、角形鋼管2、3に対しL字形金具7を所望の位置に正しく位置決めすることができる。
【0039】
なお、本発明を上記実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記ボルト8とナット9との取り付けを上記実施形態と逆の配置にしてもよい。すなわち、複数のボルト8を、ねじ取付穴10、12を介して角形鋼管2、3の外側から内側に向かって突出するように挿通させ、ナット9を角形鋼管2、3の内側面と接触する側(側面11、13の各裏側面)から取り付けるようにしてもよい。
【0040】
また、地震の発生等により、外来振動が、本実施形態の連結機構に加わること等を想定して、例えばL字形金具7の平板部5、6のねじ挿通孔21、22、23、24の周縁部と各ナット9との間に、緩衝部材として例えばスプリングワッシャ等を介在させるようにしてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、角形鋼管どうしを連結する機構であったが、これに代えて一方の角形鋼管を他種の鉄骨材に連結するようにしてもよい。例えば、図4は、角形鋼管2とリップ溝形鋼35とを連結する機構の一例を示すものである。この連結機構は、例えばL字形金具32の他方の平板部6にリップ溝形鋼35の上部側(リップ溝の形成面に対向する背面側)を対向させるようにして構成されている。詳述すると、この連結機構は、同図4に示すように、他方の平板部6の中央部分に単一のねじ挿通孔31が形成されたL字形金具32を適用するとともに、このねじ挿通孔31対応するねじ挿通孔33がリップ溝の形成面に対向する背面34に形成されたリップ溝形鋼35を適用すること等で実現されている。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の鉄骨材の連結機構によれば、簡易的な構成で、連結対象の部材どうしを正しく位置決めでき、また、作業性良くしかも高い連結強度が得られるように角形鋼管どうしや、また角形鋼管と他種の鉄骨材との連結を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る鉄骨材の連結機構を示す斜視図である。
【図2】図1の鉄骨材の連結機構を適用した、角形鋼管どうしを連結する機構を示す斜視図である。
【図3】図2に示す連結機構の分解斜視図である。
【図4】図3の機構と構造の異なる他の連結機構を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1…鉄骨材の連結機構、2,3…角形鋼管、5,6…L字形金具の平板部、7,32…L字形金具、8…ボルト、9…ナット、10,12,36,37…ねじ取付穴、11,13…角形鋼管の側面、14…ボルトのねじ部、15,16,17,18…ねじ位置決め孔部、19,20,38,39…ねじ可動孔部、21,22,23,24,31,33…ねじ挿通孔、35…リップ溝形鋼。

Claims (3)

  1. 一対のボルトと、
    前記ボルトのねじ部と遊嵌するねじ位置決め孔部と、前記ねじ部が挿通された前記ボルトを開孔内で径方向に移動可能とするねじ可動孔部とを繋ぐようにしてそれぞれ穿孔した一対のねじ取付穴を側面に有し、これら一対のねじ取付穴の形状が前記側面上でほぼ点対称になるように形成された角形鋼管と、
    他方の平板部に直交する一方の平板部が前記角形鋼管上の前記ねじ取付穴に対向するように配置され、前記ねじ取付穴のねじ位置決め孔部に各々対応する該一方の平板部上の位置に、前記ボルトのねじ部が遊嵌状態で挿通される一対のねじ挿通孔が穿孔されたL字形金具と、
    前記ねじ挿通孔及び前記ねじ取付穴を挿通しつつ前記各ねじ位置決め孔部に各々位置決めされた前記各ボルトのねじ部とそれぞれ螺合し、前記角形鋼管と前記L字形金具とを該ボルトと協働して締結する一対のナットと
    を具備することを特徴とする鉄骨材の連結機構。
  2. 前記L字形金具上の前記ねじ挿通孔及び前記ねじ取付穴に挿通された前記ボルトの前記ねじ部が、前記ねじ可動孔部側から前記ねじ位置決め孔部側へスライドする方向と、前記ボルト及びナットの締め込みにより、前記L字形金具が回転力を受ける方向とが、ほぼ同一方向になるように、前記ねじ取付穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載の鉄骨材の連結機構。
  3. 前記一対のナットが、前記L字形金具の前記一方の平板部と接触する位置で前記一対のボルトのねじ部と各々螺合することを特徴とする請求項1又は2記載の鉄骨材の連結機構。
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