JP5366925B2 - 導波管接続用治具 - Google Patents
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Description
一方、導波管の試験を行う場合においても、フランジ同士を密接状態に連結する必要があるが、この場合、フランジ同士の連結に上述のねじ止め方式を採用すると、そのねじ止め及び取り外し作業に多くの時間を要し、その作業も繁雑化するという問題がある。
上述の導波管接続構造は、面接触された2つのフランジを2つのフランジクリップ具を用いて2箇所で狭持することで導波管同士を接続するものであり、しかも、その狭持力はばね部材により付与されるものである。このため、導波管の試験時にばね部材の狭持力以上の引っ張り外力が導波管に作用すると、2つのフランジの接触面間に隙間が生じてしまい、この隙間から電波が漏洩するなどして、正確な試験ができなくなるという問題があるほか、導波管の接続には少なくとも2個のフランジクリップ具を必要とするため、導波管の接続構造が複雑でコスト高になるという問題がある。
まず、本発明にかかる導波管接続用治具の第1の実施の形態から図1乃至図7を参照して説明する。
第1の実施の形態の導波管接続用治具20は、導波路の軸心を一致させた状態で第1、第2の2つの導波管12,14同士を一時的に接続する場合に用いられるもので、大別して、第1の狭持体22、第2の狭持体24、連結手段26、雄ねじ部材28を備える。
フランジ1206には、同一円周上で一定の角度を離して複数(例えば4個)のボルト挿通穴1208が形成されており、さらに、第1、第2の導波管12と14の導波路を合致させるための1つの位置決めピン1210と、1つの位置決め用ピン孔1212がそれぞれ設けられている。
フランジ1406には、同一円周上で一定の角度を離して複数(例えば4個)のねじ孔1408が形成されており、さらに、第1、第2の導波管12と14の導波路を合致させるための1つの位置決めピン1410と、1つの位置決め用ピン孔1412がそれぞれ設けられている。
なお、導波管の試験に際して第1の導波管12と第2の導波管14とを一時的に接続する場合は、上述のボルトによる接続は行わず、本発明にかかる導波管接続用治具が用いられる。
第1の狭持体22と第2の狭持体24は、第1の導波管12のフランジ1206と第2の導波管14のフランジ1406との端面が合わされた状態で、当該両フランジ1206と1406とを上記合わされた面と反対側の端面から挟持するものであり、アルミ合金などの金属材から構成される。
この第1の狭持体22は、管体1204を跨ぐ間隔をおいて平行に設けられた一対の脚部2202を備える。第2の狭持体24は、管体1404を跨ぐ間隔をおいて平行に設けられた一対の脚部2402を備える。これら第1の狭持体22の一対の脚部2202と第2の狭持体24の一対の脚部2402とは、両フランジ1206と1406を狭持する際に両フランジを挟んで相対向するように配置される。
一対の第1の押圧部2204は、それぞれ一対の脚部2202の長手方向の一端寄りに第2の押圧部2404側に円弧状に突出する形状で設けられている。一対の第2の押圧部2404は、それぞれ一対の脚部2402の長手方向の一端寄りに第1の押圧部2204側に円弧状に突出する形状で設けられている。
上記第1連結板2602と、一対の第2連結板2604と、ピン2606は、連結手段26を構成する。
さらに、第2の狭持体24の一対の脚部2402の長手方向の中間部は、第1連結板2602の先部に対向する接続壁2408により接続されている。
まず、フランジ1206の位置決めピン1210をフランジ1406の位置決め用ピン孔1412に係合し、フランジ1406の位置決めピン1410をフランジ1206の位置決め用ピン孔1212に係合して、両フランジ1206とフランジ1406との端面を合わせる。
また、本実施の形態によれば、導波管同士の接続は1つの治具でよいため、導波管同士の接続及び分離が簡便になり、低コスト化が可能になる。
次に、第2の実施の形態の導波管接続用治具20について図8乃至図10を参照して説明する。
第1の実施の形態と同一、または、同様の箇所、部材に同一の符号を付し、その説明を省略すると共に、第1の実施の形態と異なった箇所のみを説明する。
第1の実施の形態では、第1の狭持体22の一対の第1の押圧部2204と、第2の狭持体24の一対の第2の押圧部2404とが、一対の脚部2202、2204にそれぞれ円弧状に突出する形状でそれら脚部2202、2204に一体的に設けられていたのに対して、第2の実施の形態では、第1の押圧部2204と一対の第2の押圧部2404とが、一対の脚部2202、2204にそれぞれ搖動可能に取り付けられた揺動片30、32で構成されている点が第1の実施の形態と異なっている。
揺動片30は、脚部2202の長手方向に細長形状に形成され、揺動片30の長手方向の両端は、長手方向の中間部よりも第2の狭持体24の一対の脚部2402に突出する凸部3002として形成されている。
また、第2の狭持体24の一対の脚部2402の長手方向の一端寄りに、一対の支持壁部2410が突設され、第2の押圧部2404は、それら支持壁部2410の間でピン36により搖動可能に支持された揺動片32で構成されている。
揺動片32は、脚部2402の長手方向に細長形状に形成され、揺動片32の長手方向の両端は、長手方向の中間部よりも第1の狭持体22の一対の脚部2202に突出する凸部3202として形成されている。
これにより、第1の狭持体22の一対の脚部2202と第2の狭持体24の一対の脚部2402は、それぞれピン2606を支点にして互いに近づく方向に揺動する。
そして、第1の狭持体22の一対の第1の押圧部2204をなす揺動片30の両端の凸部3002がフランジ1206の端面に押圧され、第2の狭持体24の一対の第2の押圧部2404をなす揺動片32の両端の凸部3202がフランジ1406の端面に押圧され、両フランジ1206、1406が挟持され、2つの導波管12、14同士が接続される。
また、導波管接続用治具20を導波管12,14のフランジ1206,1406から取り外して導波管12,14同士を分離する場合は、つまみ2802により雄ねじ部材28を前記とは逆向きに回転し、フランジ1206,1406に対する揺動片30、32の狭持圧力を除くことにより、簡単に行うことができる。
Claims (3)
- 導波路を有する管体と前記管体の端部に設けられたフランジとを有する第1、第2の2つの導波管を、前記各導波管のフランジの端面を合わせそれらフランジ同士を狭持することで前記2つの導波管の導波路を接続する治具であって、
前記各導波管のフランジの端面を合わせた状態で、前記管体を跨いだ2箇所で前記第1の導波管の前記合わされた面と反対側の前記フランジの端面に当接する一対の第1の押圧部を有する第1の狭持体と、
前記各導波管のフランジの端面を合わせた状態で、前記管体を跨いだ2箇所で前記第2の導波管の前記合わされた面と反対側の前記フランジの端面でかつ前記第1の押圧部と正対する箇所で当接する一対の第2の押圧部を有する第2の狭持体と、
前記第1の狭持体と前記第2の狭持体とを、前記第1の押圧部と前記第2の押圧部とが離間接近する方向に揺動可能に連結する連結手段と、
前記第1の狭持体及び前記第2の狭持体の一方にねじ結合され、回転することでその先端が前記第1の狭持体及び前記第2の狭持体の他方に当接して前記第1の押圧部と前記第2の押圧部とが接近する方向に前記第1の狭持体と前記第2の狭持体を揺動させ前記一対の第1の押圧部と前記一対の第2の押圧部とで前記2つの導波管のフランジを狭持させる雄ねじ部材とを備え、
前記第1、第2の狭持体は、それぞれ前記管体を跨ぐ間隔をおいて設けられた一対の脚部を備え、
前記第1の狭持体の前記一対の脚部と、前記第2の狭持体の前記一対の脚部とは、前記2つの導波管のフランジを狭持する際に対向し、
前記一対の第1の押圧部は、前記2つの導波管のフランジを狭持する際に前記第2の狭持体の前記一対の脚部に対向する前記第1の狭持体の前記一対の脚部の箇所に設けられ、
前記一対の第2の押圧部は、前記2つの導波管のフランジを狭持する際に前記第1の狭持体の前記一対の脚部に対向する前記第2の狭持体の前記一対の脚部の箇所に設けられ、
前記一対の第1の押圧部は、前記第1の狭持体の前記一対の脚部の長手方向の一端寄りに設けられ、
前記第1の狭持体の前記一対の脚部の長手方向の他端の間から前記第2の狭持体の前記一対の脚部の他端の間に向けて延在する第1連結板が設けられ、
前記一対の第2の押圧部は、前記第2の狭持体の前記一対の脚部の長手方向の一端寄りに設けられ、
前記第2の狭持体の前記一対の脚部の長手方向の他端から、前記第1連結板の両側を通って前記第1の狭持体の前記一対の脚部の他端に向けて延在する一対の第2連結板が設けられ、
前記第1連結板の基部と前記一対の第2連結板の先部とはピンにより揺動可能に結合され、
前記第2の狭持体の前記一対の脚部の長手方向の中間部は、前記第1連結板の先部に対向する接続壁により接続されており、
前記雄ねじ部材は、前記第1連結部の先部にねじ結合され、前記雄ねじ部材の先端が前記接続壁に当接可能に設けられ、
前記連結手段は、前記第1連結板と、前記一対の第2連結板と、前記ピンとで構成されている、
ことを特徴とする導波管接続用治具。 - 前記一対の第1の押圧部は、前記2つの導波管のフランジを狭持する際に前記第2の狭持体の前記一対の脚部に対向する前記第1の狭持体の前記一対の脚部の箇所に、前記第2の狭持体の脚部側に円弧状に突出する形状で設けられ、
前記一対の第2の押圧部は、前記2つの導波管のフランジを狭持する際に前記第1の狭持体の前記一対の脚部に対向する前記第2の狭持体の前記一対の脚部の箇所に、前記第1の狭持体の脚部側に円弧状に突出する形状で設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の導波管接続用治具。 - 前記一対の第1の押圧部は、前記2つの導波管のフランジを狭持する際に前記第2の狭持体の前記一対の脚部に対向する前記第1の狭持体の前記一対の脚部の箇所に、それぞれ搖動可能に取り付けられた揺動片で構成され、
前記一対の第2の押圧部は、前記2つの導波管のフランジを狭持する際に前記第1の狭持体の前記一対の脚部に対向する前記第2の狭持体の前記一対の脚部の箇所に、それぞれ搖動可能に取り付けられた揺動片で構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の導波管接続用治具。
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