JP6156863B2 - パイプ連結具 - Google Patents

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Description

本発明は、2本のパイプをT字状に連結するパイプ連結具に関する。
2本のパイプをT字状に連結する(一方のパイプに他方のパイプを突き当てて連結する)場合、特許文献1に見られるように、パイプと別体であるパイプ連結具を用いることが通例である。特許文献1が開示するパイプ連結具(継手)は、通し嵌合筒と止まり嵌合筒とをT字状の位置関係で一体にしながら、両者の軸線を面一に揃えて全体を半割した構成である。通し嵌合筒又は止まり嵌合筒によるパイプの保持は、通し嵌合筒又は止まり嵌合筒に設けた突条と各パイプに設けた溝との掛合による(引用文献1・[請求項1])。特許文献1が開示するパイプ連結具は、一方のパイプを通し嵌合筒に挿通させ、他方のパイプを止まり嵌合筒に挿入して前記通し嵌合筒に挿通させた一方のパイプに突き当て、2本のパイプをT字状に連結する。
特開2004-169775号公報
特許文献1が開示するパイプ連結具は、全体が半割されているため、予め一方のパイプに他方のパイプを突き当てた状態で、両パイプを挟んで装着でき、連結作業が容易な利点がある。しかし、2個一対の部材構成は、突き合わせる一対の部材を同数揃えなければならず、一方が紛失すると、残る他方が多数残っていてももはや用をなさなくなる不便がある。この不便を鑑み、パイプ連結具を一体で構成した場合、今度は一方のパイプをどのように挿通させるかが問題となる。例えばパイプ端から差し込んでパイプ連結具に挿通させるとすれば、連結作業が煩雑で不便になる。
また、特許文献1が開示するパイプ連結具のように、通し嵌合筒又は止まり嵌合筒によるパイプの保持を、通し嵌合筒又は止まり嵌合筒に設けた突条と各パイプに設けた溝との掛合によるとすれば、パイプ連結具のみならず、パイプの側に加工が必要になり、パイプ連結具及びパイプの汎用性が損なわれるほか、製造コストが高くなる問題がある。突条と溝との掛合は、パイプに対するパイプ連結具の位置決めの働きも有するが、前記問題を解消するために突条及び溝をなくした場合、突条及び溝に代わるパイプ連結具の位置決め手段が必要になる。
このように、特許文献1が開示するパイプ連結具は、連結作業を容易にする利点を有しながら、2個一対の部材構成であることによる問題(突き合わせる2個一対の部材を同数揃える必要性)や、突条と溝との掛合によるパイプの保持やパイプに対する位置決めをすることによる問題(汎用性の喪失や製造コスト高の問題)を有している。そこで、前記各問題を解決すべく、汎用性の高いパイプ連結具の構成について検討した。
検討の結果開発したものが、2本のパイプをT字状に連結するパイプ連結具であって、一方のパイプに宛てがい、他方のパイプを挟む板状部材で、一方のパイプの表面に倣って湾曲させた湾曲面と、前記湾曲面の湾曲方向に直交する湾曲面横縁部から前記湾曲方向に延び、締付ボルト孔を設けた一対の平板面と、前記平板面の延設方向に延びる平板面縦縁部に設けた一対のフランジ面とからなり、平板面は、対向する平板面に向けて、他方のパイプを突き当てる掛止爪を切り起こした後の開口を締付ボルト孔とし、他方のパイプの表面に平板面を宛てがうと一方のパイプの表面に下方から当接する支持周縁部をフランジ面に設けると共に、一対の平板面それぞれに設けたフランジ面の支持周縁部の最短対向距離を一方のパイプの外径より大きくなるように、湾曲面を開き気味に形成したことを特徴とするパイプ連結具である。
湾曲面が一方のパイプの表面に倣って湾曲するとは、湾曲面の内周側半径が前記一方のパイプの外周側半径に等しい又は若干大きいことを意味する。また、平板面が湾曲面横縁部から湾曲方向に延びるとは、前記湾曲面横縁部における湾曲面の接線方向に延びることを意味するが、湾曲面の開き具合に合わせて前記接線方向より閉じ気味又は開き気味に平板面が延びても構わない。フランジ面は、平板面の延設方向(=湾曲面横縁部の直交方向)に延びる平板面縦縁部に設けられるから、湾曲面及び平板面が同幅であれば、フランジ面が前記湾曲面及び平板面の幅方向にはみ出るが、例えば湾曲面及び平板面の境界である湾曲面横縁部に切れ込みを入れ、湾曲面の幅の範囲で平板面縦縁部から折り曲げてフランジ面を設けてもよい。そして、湾曲面を開き気味に形成するとは、フランジ面の支持周縁部の最短対向距離が一方のパイプの外径より大きくなるように、湾曲面横縁部から延びる接線方向の作る角度=平板面の作る開度を決定する湾曲面の曲率及び扇角度を設定することを意味する。
本発明のパイプ連結具は、一方のパイプに宛てがわれる湾曲面と、他方のパイプを挟む平板面とが一体の板状部材である。本発明のパイプ連結具は、一方のパイプに他方のパイプを突き当てた状態で、湾曲面を一方のパイプに宛てがって巻き付くように塑性変形させ、締付ボルトで締め付けることにより前記湾曲面の湾曲面横縁部から延びる一対の平板面で他方のパイプを挟み、平板面の平板面縦縁部に設けた一対のフランジ面の支持周縁部と湾曲面とで一方のパイプを挟んで保持する。湾曲面は、開き気味にして支持周縁部の最短対向距離を一方のパイプの外径より大きくしているので、一方のパイプに宛てがう際、フランジ面が邪魔にならならない。
平板面は、固定ネジ孔を設け、前記固定ネジ孔を通して捩じ込む固定ネジで他方のパイプを保持するとよい。この場合、湾曲面横縁部に寄せて締付ボルト孔を設け、前記締付ボルト孔を挟んで湾曲面横縁部と反対側に固定ネジ孔を設けるとよい。これにより、湾曲面を塑性変形させて他方のパイプを挟んだ平板面を前記他方のパイプに密着させ、固定ネジによる他方のパイプの保持がより強固になるほか、湾曲面と対になって一方のパイプを保持するフランジ面のガタツキをなくし、一方のパイプの保持も安定する。他方のパイプは、一方のパイプに突き当てるのではなく、締付ボルトに突き当てる格好となる。このため、固定ネジ孔は、締付ボルト孔を挟んで湾曲面横縁部と反対側に設ける。
平板面は、対向する平板面に向けて掛止爪を切り起こした後の開口を締付ボルト孔とすれば、他方のパイプを締付ボルトに突き当てるのではなく、掛止爪に突き当てることができる。これにより、締付ボルトを締付ボルト孔に挿通する前に、パイプ連結具に対して他方のパイプを位置決めできるようになるほか、他方のパイプを介して締付ボルトに外力が加わらなくなる。掛止爪は、湾曲面横縁部から遠ざかるように切り起こすと、開き気味にした湾曲面に連続する平板面の平板面縦縁部に設けたフランジ面の支持周縁部より突出せず、湾曲面を一方のパイプに宛てがう際、邪魔にならならない。
湾曲面又は平板面は、湾曲面横縁部付近に変形誘引部を設けることにより、締付ボルトを締め付けて一対の平板面を近づける際、変形誘引部が湾曲面又は平板面の塑性変形を誘引し、前記湾曲面又は平板面を一方のパイプに密着させるようになる。ここで、湾曲面横縁部付近を変形誘引部に設けるとは、湾曲面横縁部に沿って湾曲面又は平板面のいずれかに変形誘引部を設けることや、湾曲面横縁部に跨がって湾曲面及び平板面に変形誘引部を設けることを意味する。変形誘引部は、例えば湾曲面を宛てがう一方のパイプの延在方向に長尺な開口や前記延在方向に並ぶ多数の開孔を設けたり、板厚を薄くしたりして、周囲に比べて塑性変形しやすくした部分である。長尺な開口からなる変形誘引部は、例えば湾曲面に覆われる一方のパイプの表面に描いた位置決めマークを覗けるようにする。
また、湾曲面は、一組の位置決め部位の並び方向を一方のパイプの周方向(断面外周方向)に一致させた位置決め孔を設けるとよい。位置決め部位とは、位置決め孔の周縁の一部である対となる角部や、前記周縁に及ぶ湾曲面上のマークを意味する。こうした位置決め孔は、一方のパイプの表面に描いた周方向のけがき線に、一組の位置決め部位の並び方向を合わせるだけで、前記一方のパイプの延在方向におけるパイプ連結具の取付位置を容易に決定できる。更に、位置決め孔は、直交する二組の位置決め部位の並び方向それぞれを一方のパイプの周方向及び延在方向に一致させて設けると、一方のパイプの表面に描いた周方向及び延在方向の直交するけがき線それぞれに位置決め部位の並び方向を合わせるだけで、前記一方のパイプの延在方向におけるパイプ連結具の取付位置と取付姿勢(一方のパイプの周方向の位置)を容易に決定できる。
本発明のパイプ連結具は、一体の板状部材であるため、2個一対の部材を同数揃えなければならない問題がない。しかし、一体の板状部材でありながら、一対の平板面それぞれに設けたフランジ面の支持周縁部の最短対向距離を一方のパイプの外径より大きくなるように、湾曲面を開き気味に形成することにより、湾曲面を一方のパイプに宛てがう際、フランジ面が邪魔にならないようにしている。これは、一方のパイプを端から挿入することなく、任意の部位に湾曲面を直接宛てがえる効果をもたらし、連結作業を容易にする。
本発明のパイプ連結具は、他方のパイプの表面に平板面を宛てがうと、フランジ面が一方のパイプの表面に下方から当接する。このとき、フランジ面は、支持周縁部の縦部分(フランジ面の縦縁部)やフランジ面自体を他方のパイプの表面に当接させることができる。これにより、各平板面と各平板面の両側の平板面縦縁部に設けた一組のフランジ面とを他方のパイプに当接させると、一対の平板面により他方のパイプを6方向から挟み込むことができるようになり、より安定して他方のパイプを保持できる。
締付ボルトは、他方のパイプに対して平板面やフランジ面を押し付けるようにしっかりと当接させる働きを有し、より安定して他方のパイプを保持できるようにする。また、締付ボルトは、他方のパイプを突き当てる位置決め部材としても機能する。更に、締付ボルト孔を設けるため、対向する平板面に向けて切り起こした掛止爪は、他方のパイプを突き当てる位置決め部材として機能するほか、前記他方のパイプを介した外力が締付ボルトに伝わらないようにして、締付ボルトの弛みや破損を防止又は抑制する。
湾曲面横縁部付近に設けた変形誘引部は、変形誘引部周辺を塑性変形しやすい部位にする。これにより、湾曲面及び平板面を、塑性変形しにくいところと塑性変形しやすいところに分け、不要な塑性変形を避けつつ、湾曲面又は平板面を一方のパイプに巻きつくように塑性変形しやすくし、フランジ面の支持周縁部を確実に他方のパイプの表面に圧接できるようにする。また、変形誘引部は、位置や大きさを調整して比較的に大きな開口として構成することにより、本来であれば湾曲面に覆われる一方のパイプに書かれた位置決めマークを覗けるにようにする。湾曲面に設けた位置決め孔は、例えば一方のパイプの表面に描いたけがき線に一組の位置決め部位の並び方向を合わせることで、パイプ連結具の位置決めを容易にし、連結作業を助ける働きを有する。
本発明のパイプ連結具の一例を用いて2本のパイプをT字状に連結した状態を表す斜視図である。 本例のパイプ連結具と各パイプとの組付関係を表した分解斜視図である。 本例のパイプ連結具の斜視図である。 本例のパイプ連結具と一方のパイプとの関係を表す側面図である。 一方のパイプにパイプ連結具の湾曲面を宛てがった状態を表す斜視図である。 一方のパイプにパイプ連結具の湾曲面を宛てがった状態を表す平面図である。 一方のパイプに対してパイプ連結具が延在方向にずれた宛てがわれた状態を表す図6相当平面図である。 一方のパイプに対してパイプ連結具が周方向にずれた宛てがわれた状態を表す図6相当平面図である。 一方のパイプに湾曲面を宛てがったパイプ連結具の平板面に設けた締付ボルト孔に締付ボルトを挿通した状態を表す側面図である。 締付ボルトで締め込み、平板面を閉じていく途中を表す側面図である。 平板面を閉じて他方のパイプを挟み込んだ状態を表す側面図である。 平板面で挟んだ他方のパイプに固定ネジを捩じ込む状態を表す側面図である。 平板面で挟んだ他方のパイプに固定ネジを捩じ込んで固定した状態を表す縦断面図である。 連結を終えたパイプとパイプ連結具との関係を表す底面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本発明のパイプ連結具1は、例えば図1に見られるように、一方のパイプ3に掛け回した湾曲面11と、他方のパイプ4を挟む一対の平板面12,12とから構成され、前記一方のパイプ3と他方のパイプ4とをT字状に連結する。本例のパイプ連結具1は、説明の便宜上、水平面に沿って延びる一方のパイプ3に、垂直面に沿って延びる他方のパイプ4を下方から突き当て、T字状に交差する関係で組み付ける構成にしているが、本発明のパイプ連結具1として、前記一方のパイプ3が垂直面に、他方のパイプ4が水平面に沿ってそれぞれ延びていたり、共に斜めに延びる位置関係で組み付ける構成にしたりしてもよい。
パイプ連結具1は、図2又は図3に見られるように、一方のパイプ3の表面に倣って湾曲させた湾曲面11と、前記湾曲面11の湾曲方向に直交する湾曲面横縁部111,111から前記湾曲方向に延び、締付ボルト126を貫通させる締付ボルト孔121,121を設けた一対の平板面12,12と、前記平板面12に切れ込みを入れ、前記平板面12の延設方向の平板面縦縁部122に沿って折り曲げられて形成された一対のフランジ面13,13とからなる一体成形の板状部材である。湾曲面横縁部111は、湾曲面11と平板面12との境界で、本例は変形誘引部125の一辺と一致させている。平板面縦縁部122は、平板面12から折り曲げて形成されるフランジ面13の屈曲縁である。
本例の湾曲面11は、宛てがう対象である一方のパイプ3の表面に倣って、前記表面の約1/4周程の範囲で湾曲し(図4参照)、平板面12に設けられた長方形開口の変形誘引部125の一辺に沿って、平板面12との境界となる湾曲面横縁部111を設定している。また、本例の湾曲面11は、湾曲方向の湾曲面横縁部111,111の距離の中間位置に、対向する角部を位置決め部位113,114とする位置決め孔112を設けている。本例の位置決め孔112は、一方のパイプ3の延在方向に対向する角部である位置決め部位113,113と、前記一方のパイプ3の周方向に対向する角部である位置決め部位114,114とを有する平面視菱形の開口である。
本例の平板面12は、湾曲面横縁部111の接線に沿って湾曲面11の湾曲方向に延びる平面部分で、湾曲面11に近い側から順に、湾曲面横縁部111に一辺を沿わせた長方形開口の変形誘引部125、切り起こしにより、線対称に対向する反対側の平板面12に向かって突出する掛止爪124を形成した締付ボルト孔121、そして固定ネジ孔123を設けている。本例のパイプ連結具1は、湾曲面横縁部111と平板面縦縁部122とを平行にしており、湾曲面11とフランジ面13を除く平板面12,12とが形成する断面を一方のパイプ3の延在方向に同一にしている。
変形誘引部125は、締付ボルト126による締め付けにより湾曲面11又は平板面12を塑性変形させて前記平板面12,12を閉じる際、前記塑性変形を誘引する部位である。これにより、締付ボルト126を締め付けていくだけの力で、一対の平板面12,12が互いに接近するように、湾曲面11又は平板面12を塑性変形させる。変形誘引部125は、湾曲面横縁部111に沿って平板面12又は湾曲面11に設けるほか、前記湾曲面横縁部111を跨いで湾曲面11及び平板面12に設けてもよい。また、湾曲面11又は平板面12の塑性変形を誘引できればよく、多数のスリットや孔が並ぶ構成にしてもよい。連続した開口である本例の変形誘引部125は、一方のパイプ3の表面に描いたけがき線や注意書き等を見る窓としても利用できる。
本例の締付ボルト孔121は、単純な開口ではなく、掛止爪124を対向する平板面12に向けて切り起こした後の開口として形成している。掛止爪124は、閉じた平板面12,12の間に差し込む他方のパイプ4を突き当て、パイプ連結具1に対する前記パイプ4の位置決部位であるほか、締付ボルト121に挿通する締付ボルト126の案内部位でもある。また、掛止爪124を切り起こして締付ボルト孔121を形成することにより、平板面12から捨てる端材を出さない利点も得られる。
本例のフランジ面13は、変形誘引部125の湾曲面横縁部111に合わせた一辺と反対側の一辺に沿って加えた切れ込みにより、平板面縦縁部122を屈曲縁として形成される平面部分で、前記切れ込みにより形成される周縁上部を斜めに切除し、湾曲面11を宛てがった一方のパイプ3の表面に当接する支持周縁部131を構成している。本例の支持周縁部131は、平板面12を他方のパイプ4に当接させた際、湾曲面11を宛てがった一方のパイプ3の表面に当接する接線に一致した下り勾配の斜辺である。支持周縁部131は、一方のパイプ3の表面に当接できれば、前記表面に倣った凹状の湾曲縁部でもよいし、波形縁部でもよい。
本例の平板面12は、湾曲面11から変形誘引部125を挟んで延設され、屈曲縁である平板面縦縁部122を挟んで一対のフランジ面13を設けた屈曲断面を有し、フランジ面13を補強部位とすることにより、締付ボルト孔121や固定ネジ孔123を設けているにも関わらず、湾曲面11に対して相対的に剛性を高くしている。これにより、本例の平板面12は、変形誘引部125直近の部分以外、塑性変形による撓みが発生することがなく、安定して他方のパイプ4を挟み、かつ一方のパイプ3にフランジ面13の支持周縁部131を当接させることができる。
本例のフランジ面13,13は、対向する平板面12,12それぞれを挟んで2枚ずつ、計4枚設けている。これにより、一方のパイプ3は、4箇所の支持周縁部131を当接させることができ、また他方のパイプ4は、平板面12,12のみならず、4枚のフランジ面13を接面させ、6方向から保持できる。フランジ面13は、支持周縁部131を一方のパイプ3に当接させることができ、平板面12と共に他方のパイプ4を保持できればよく、平板面12に別体の板材を固着して構成することもできる。また、本例のフランジ面13は、湾曲面11の幅で延設された平板面12に切れ込みを入れ、前記平板面12の側縁を折り曲げて形成しているが、予めフランジ面13相当の部位を平板面の側縁に張り出しておき、前記張出を折り曲げて形成してもよい。
次に、本例のパイプ連結具1を用いて2本のパイプ3,4をT字状に連結する手順を説明する。本発明のパイプ連結具1は、図4に見られるように、一対の平板面12,12それぞれに設けたフランジ面13,13の支持周縁部131,131の最短対向距離d(本例は支持周縁部131端、フランジ面13の上角部の対向距離)を一方のパイプ3の外径より大きくなるように、湾曲面11を開き気味に形成している。これにより、一方のパイプ3に湾曲面11を宛てがう際、フランジ面13が前記パイプ3を傷つける虞がなくなる。また、一方のパイプ3に湾曲面11を宛てがっただけのパイプ連結具1は、一方のパイプ3から取り外すことができ、この場合もフランジ面13が前記パイプ4傷つける虞がない。
本例のパイプ連結具1は、図6に見られるように、湾曲面11に設けた位置決め孔112の一方のパイプ3の延在方向に対向する角部である位置決め部位113,113の並び方向を前記パイプ3の延在方向のけがき線31に揃え、また前記位置決め孔112の一方のパイプ3の周方向に対向する角部である位置決め部位114,114の並び方向を前記パイプ3の周方向のけがき線32に揃えて、一方のパイプ3に対して正確に位置決めできる。これにより、本発明のパイプ連結具1を用いれば、一方のパイプ3の特定位置に、特定方向から他方のパイプ4を突き当てて連結できるようになり、パイプ3,4を設定通りに正確に組み付けることができる。
例えば、パイプ連結具1が一方のパイプ3の延在方向にずれていれば、図7に見られるように、位置決め部位114,114の並び方向が周方向のけがき線32からずれるので、パイプ連結具1をパイプ3の延在方向にずらして位置調整する。また、パイプ連結具1が一方のパイプ3の周方向にずれていれば、図8に見られるように、位置決め部位113,113の並び方向が延在方向のけがき線31からずれるので、パイプ連結具1をパイプ3の周方向に回して平板面12,12が延びる方向(=他方のパイプ4の突き当て方向)を調整する。一方のパイプ3に対するパイプ連結具1の位置調整は、平板面12,12を閉じて湾曲面11とフランジ面13の支持周縁部131とで一方のパイプ3を保持して位置固定されるまで何度でもすることができる。
こうして湾曲面11を一方のパイプ3の正しい位置に宛てがったパイプ連結具1は、図9に見られるように、一方の平面板12(本例では図中右側)の締付ボルト孔121からワッシャ128を介装して差し込んだ締付ボルト126を、他方の平面板12(本例では図中左側)の締付ボルト孔121から突出させ、前記締付ボルト126の突出部分に締付ナット127を螺合していくことにより湾曲面11又は平板面12を塑性変形させ、図10に見られるように、対向する平板面12,12が接近するように閉じていく。本例の締付ボルト孔121は、湾曲面11の湾曲方向に延びる長孔で、対向する平板面12,12を閉じていくことによる締付ボルト126の位置変化に対応している。
他方のパイプ4は、平板面12,12をある程度閉じた段階で、前記平板面12,12の間に挿入する。他方のパイプ4は、平板面12,12に挟まれて保持される際、締付ボルト孔121に付随して形成された掛止爪124に端面を突き当てることから、「平板面12,12をある程度閉じた段階」とは、平板面12,12の間に挿入する他方のパイプ4の端面が対向する一対の掛止爪124,124に掛止される段階であることが望ましい。こうして他方のパイプ4が平板面12,12の間に挿入された状態で、図11に見られるように、締付ボルト126に更に締付ナット127を締め込んでいき、いずれも他方のパイプ4の表面に当接するまで、平板面12,12を閉じていく。
他方のパイプ4が平板面12,12に挟まれると、同時にフランジ面13の支持周縁部131が一方のパイプ3の表面に当接する。他方のパイプ4は、図示されない反対側の端部も別のパイプ連結具等で固定されるため、パイプ連結具1から脱落する可能性はないが、平板面12は他方のパイプ4の表面に当接しているだけなので、過剰な外力が加わって、当初の挿入位置からずれたり、がたつくことも懸念される。そこで、本例のパイプ連結具1は、図12に見られるように、平板面12に設けられた固定ネジ孔123を通じて、他方のパイプ4に固定ネジ129を捩じ込み、平板面12を介してパイプ連結具1と他方のパイプ4との一体性を図ることにより、より強固な連結を実現している。
こうして、一方のパイプ3は、湾曲面11と前記フランジ面13の支持周縁部131とに挟まれて位置固定され、また他方のパイプ4は、対向する平板面12,12やフランジ面13,13に挟まれて位置固定されることにより、2本のパイプ3,4の連結作業が終了する。2本のパイプ3,4は、互いに直接連結されるのではなく、それぞれがパイプ連結具1に対して位置固定され、パイプ連結具1を介して連結されている。例えば、一方のパイプ3と他方のパイプ4とは、両者間に締付ボルト126を貫通させ、互いに接触していない。これから、本発明のパイプ連結具1は、一方のパイプ3と他方のパイプ4とを、それぞれ異なる態様で保持している。
湾曲面11を宛てがった一方のパイプ3は、図13に見られるように、前記湾曲面11とフランジ面13の支持周縁部131とに挟まれて、パイプ連結具1に保持される。締付ナット127を締付ボルト126に螺合していくと、対向する平板面12,12が他方のパイプ4に向かって倒れ込みながら互いに接近する。そして、平板面12,12が他方のパイプ4を挟んだとき、フランジ面13に設けられた支持周縁部131,131が一方のパイプ4の表面に半径方向から押し付けられ、湾曲面11と共に前記パイプ4を強く挟持する。これは、一方のパイプ3がパイプ連結具1に姿勢及び位置を固定されると見ることもできるし、逆に一方のパイプ3に対してパイプ連結具1が姿勢及び位置を固定されると見ることもできる。
平板面12,12の間に挿入された他方のパイプ4は、図14に見られるように、前記平板面12と各平板面12に設けられたフランジ面13,13とに6方向から挟まれて、パイプ連結具1に保持される。対向する平板面12及びフランジ面13は、締付ナット127を締付ボルト126に螺合していくほど接近し、他方のパイプ4の表面に圧接するようになり、対向する平板面12及びフランジ面13による前記パイプ4の挟持が強くなる。これは、他方のパイプ4がパイプ連結具1に姿勢及び位置を固定されると見ることもできるし、逆に他方のパイプ4に対してパイプ連結具1が姿勢及び位置を固定されると見ることもできる。こうして、2本のパイプ3,4は、パイプ連結具1を介して相互に姿勢及び位置が固定され、連結される。
連結された2本のパイプ3,4は、本例の場合は固定ネジ129を捩じ込んでいるのでまず固定ネジ129を抜き、次いで締付ナット127を緩めて一方のパイプ3からフランジ面13の支持周縁部131を遠ざけ、平板面12に挟まれていた他方のパイプ4を抜き、併せて前記一方のパイプ3を取り外すことにより、容易に分解できる。本例のパイプ連結具1は、湾曲面11又は平板面12を塑性変形させ、フランジ面13に形成した支持周縁部131の最短対向距離dを他方のパイプ4の外径Dより大きくなるように、再び湾曲面11を開き気味に形成すれば、再利用できる。
1 パイプ連結具
11 湾曲面
111 湾曲面横縁部
112 位置決め孔
113 一方のパイプの延在方向にある位置決め部位
114 一方のパイプの周方向にある位置決め部位
12 平板面
121 締付ボルト孔
122 平板面縦縁部
123 固定ネジ孔
124 掛止爪
125 変形誘引部
126 締付ボルト
127 締付ナット
128 ワッシャ
129 固定ネジ
13 フランジ面
131 支持周縁部
3 一方のパイプ
31 一方のパイプの延在方向のけがき線
32 一方のパイプの周方向のけがき線
4 他方のパイプ
d フランジ面の支持周縁部の最短対向距離
D 一方のパイプの外径

Claims (3)

  1. 2本のパイプをT字状に連結するパイプ連結具であって、
    一方のパイプに宛てがい、他方のパイプを挟む板状部材で、
    一方のパイプの表面に倣って湾曲させた湾曲面と、
    前記湾曲面の湾曲方向に直交する湾曲面横縁部から前記湾曲方向に延び、締付ボルト孔を設けた一対の平板面と、
    前記平板面の延設方向に延びる平板面縦縁部に設けた一対のフランジ面とからなり、
    平板面は、対向する平板面に向けて、他方のパイプを突き当てる掛止爪を切り起こした後の開口を締付ボルト孔とし、
    他方のパイプの表面に平板面を宛てがうと一方のパイプの表面に下方から当接する支持周縁部をフランジ面に設けると共に、一対の平板面それぞれに設けたフランジ面の支持周縁部の最短対向距離を一方のパイプの外径より大きくなるように、湾曲面を開き気味に形成したことを特徴とするパイプ連結具。
  2. 湾曲面又は平板面は、湾曲面横縁部付近に変形誘引部を設けた請求項1記載のパイプ連結具。
  3. 湾曲面は、一組の位置決め部位の並び方向を一方のパイプの周方向に一致させた位置決め孔を設けた請求項1又は2いずれか記載のパイプ連結具。
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