JP2004351992A - 車両の障害物検知装置及び車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】障害物検知装置を有する車両をある操舵角で後退で駐車する場合に、操舵角に応じて検知範囲を変化させ、接触の可能性のある障害物を適切に検知できる障害物検知装置を提供する。また、当該検知装置を用いて、障害物との接触を回避することができる車両制御装置を提供する。
【解決手段】ドライバーがハンドル7を右にきりながら車両1を後退させる場合、ECU2は、操舵角度センサ6が検出した操舵角に基づき予想行路18を算出する。次にECU2は、予想行路18上にある障害物を検知するために、超音波センサ3を操舵方向とは逆方向(図の左側)に傾け、超音波センサ5を操舵方向と同方向(図の右側)に傾ける。さらに、操舵方向とは逆の車両側面にある超音波センサ4aをオンにして、車両側面付近にある障害物を検知する。そして、車両と障害物とが所定の距離となったとき、車両1を強制的に停止させる。
【選択図】 図3
【解決手段】ドライバーがハンドル7を右にきりながら車両1を後退させる場合、ECU2は、操舵角度センサ6が検出した操舵角に基づき予想行路18を算出する。次にECU2は、予想行路18上にある障害物を検知するために、超音波センサ3を操舵方向とは逆方向(図の左側)に傾け、超音波センサ5を操舵方向と同方向(図の右側)に傾ける。さらに、操舵方向とは逆の車両側面にある超音波センサ4aをオンにして、車両側面付近にある障害物を検知する。そして、車両と障害物とが所定の距離となったとき、車両1を強制的に停止させる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両付近の障害物を検知する障害物検知装置、及び当該障害物検知装置を利用した車両制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来より、車両付近における障害物の有無や、車両と障害物との距離を、警報音や表示灯によりドライバーに知らせる障害物検知システムが実用化されている。
【0003】
また、このような障害物検知システムを応用したものとして、車両が比較的高速で走行している状況において、その車両の行路上に障害物がある場合に、当該障害物を安全に回避するための障害物検知装置が提案されている。この障害物検知装置においては、車両の車速が大きいほど障害物の検知範囲を拡大し、また車両の操舵角度が大きいほど障害物の検知範囲を操舵方向(車両の旋回する方向)に偏らせることにより、検知が必要となる障害物を的確なタイミングで検知範囲内に捉える。さらにそのような障害物の存在を把握した上で、車両の駆動力及び制動力を制御して、障害物を安全に回避することを可能にしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−267729号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来技術における障害物検知装置では、車両の進行方向側の部分(前進走行時における車両前部、及び後退時における車両後部)のみに関しての障害物回避を想定しており、後退によって車両を駐車させる場合の車両前部に関する障害物回避を想定していない。つまり、障害物の検知範囲は操舵方向と同じ方向に偏るため、車両を後退によって駐車させる場合に、外輪差等により障害物との接触が発生しやすい操舵方向とは逆側の車両前部(ハンドルを右にきって後退する場合は車両の左側の前部)において、障害物検知が不充分となる。
【0006】
また、通常前進走行時には問題とならない車両側面と障害物との接触も、車両を駐車する際には考慮する必要がでてくる。
【0007】
さらに、車両を駐車する場合には、車両と障害物との接近により車両を強制停止させた後において、ドライバーによる誤った操作等によって車両が障害物方向に再び動き出し、障害物と接触してしまうという問題も考えられる。
【0008】
また、従来技術における障害物検知装置では、駐車のように車両が完全に停止する状況を想定していないため、車両の速度や障害物との距離に対して、ブレーキによる制動力が必要以上に強くなり過ぎることが考えられ、この場合には乗員に対する衝撃が大きくなって危険又は不快感が生じる。
【0009】
さらに、以上に加えて、車両の駐車においては、ドライバーが駐車しようとしている場所の状況やドライバーの好みに合わせて、車両制御における様々なパラメーターが任意に設定できたり、ドライバーが車両の強制停止機能のオン・オフを切り換えられることが望ましい。つまり、車両が停止する際の車両と障害物との距離や、ブレーキによる強制的な制動力が作動する条件が自由に設定できるならば、より利便性の高い障害物検知システムとなろう。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、第一に、ある操舵角度で車両を後退させて駐車する場合に、当該操舵角度に応じて、車両前部における障害物検知範囲を操舵方向とは逆側に偏らせることができ、さらに車両側面付近に存在する障害物をも検知することができる障害物検知装置を提供することを目的としている。
【0011】
第二に、ある操舵角度で車両を後退させて駐車する場合に、当該操舵角度に基づき車両が後退する行路を計算し、当該行路上にある障害物と車両とが所定の距離まで接近したときに、車両を強制的に停止させることにより、車両が障害物と接触することを防ぐ車両制御装置を提供することを目的としている。
【0012】
第三に、一旦強制的に停止させられた車両が、ドライバーの誤操作等により再び動き出して障害物と接触することを回避する車両制御装置を提供することを目的としている。
【0013】
第四に、車両を強制的に停止させるにあたり、車両の速度又は車両と障害物との距離の、少なくともどちらか一方に応じて車両に加える制動力を調整する車両制御装置を提供することを目的としている。
【0014】
さらに、第五に、以上で述べた車両制御装置における種々のパラメーターが任意に設定できる車両制御装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の障害物検知装置は、少なくとも車両の前部において、障害物の存在及び車両と当該障害物との距離を検知する障害物検知用センサを有しており、さらに車両の操舵角度を検出する操舵角検出装置を有している。また、当該障害物検知装置は、障害物検知用センサの検知範囲を変更する検知範囲変更手段を備えている。
【0016】
そして、車両の後退時において、当該検知範囲変更手段は、車両前部に設けられた障害物検知用センサの検知範囲を、操舵角検出装置が検出する操舵角度の方向とは逆方向に、操舵角度が大きいほど大きく偏らせる。
【0017】
これにより、車両を後退で駐車する場合において、車両前部において接触が生じやすい箇所の付近にある障害物を適切に検知することができる。
【0018】
次に、請求項2に記載の車両制御装置は、車両付近の障害物の存在及び車両と当該障害物との距離を検知する障害物検知用センサと、車両の操舵角度を検出する操舵角検出装置と、車両に制動力を加えるブレーキとを有する。そして、それらの装置は、車両の行路を算出することができるECUに夫々接続されている。
【0019】
ここで、車両が後退しているときには、操舵角検出装置が検出した操舵角度に基づいて、ECUが車両の予測行路を算出する。そして、障害物検知センサが検知した障害物の位置と、上記の行路を比較して、障害物が当該行路上又はその付近にあると判定し、さらに車両と障害物との間が所定の距離以下になった場合には、強制的にブレーキをかけて車両を停止させる。
【0020】
これにより、車両を後退によって駐車する場合において、接触の可能性がある障害物のみを適切に検知し、当該障害物と車両との間が所定の距離以下になった場合に車両を強制的に停止させることにより、障害物と車両との接触を回避することができる。
【0021】
次に、請求項3に記載の車両制御装置は、請求項2に記載の車両制御装置において、車両前部の障害物検知用センサに請求項1に記載した検知範囲変更手段を備えている。
【0022】
これにより、車両を後退によって駐車する場合において、車両前部の障害物検知センサが操舵角度に基づいて算出した車両の行路上又はその付近にある障害物を検知するにあたり、検知範囲変更手段が検知範囲を変更できることとなり、操舵角度に応じた最適な検知範囲を得ることができる。
【0023】
次に、請求項4に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両の速度を検出する車速検出手段を有する。
【0024】
そして、車両の後退時において、車両と障害物とが接近したためにブレーキによって車両を強制的に停止させるに際しては、障害物検知センサにより検知された車両と障害物との間の距離と、前記車速検出手段により検出された車両速度との、少なくともどちらか一方に応じて、ブレーキが車両に加える制動力を調節し、最適な制動力で車両を停止させる。
【0025】
これにより、車両の強制停止時における不必要な急停止を避けることができ、乗員の安全性確保と、不快感緩和を実現することができる。
【0026】
次に、請求項5に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両の両側面に、夫々一つ以上の障害物検知センサが設けられている。
【0027】
これにより、車両を後退によって駐車する場合において、障害物との接触が生じる可能性のある車両側面の付近にある障害物について、その存在や車両側面と当該障害物との距離を検知することができる。
【0028】
次に、請求項6に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させる際の車両と障害物との間の距離を、ドライバー等が任意に設定することができる。
【0029】
これにより、ドライバーは、駐車場周辺の状況やドライバーの好みに合わせて車両を駐車できるようになり、前記車両制御装置の利便性が向上する。
【0030】
次に、請求項7に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、ドライバーによるブレーキペダルの操作状況を監視するブレーキペダル監視手段を有する。
【0031】
そして、車両を後退によって駐車する場合において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させた場合、当該ブレーキは車両に対して強制的な制動力を加え続け、車両を停止した状態に保つ。
【0032】
そして、その後、車両制御装置は、ドライバーがブレーキペダルを所定値以上に踏み込んだと判定したときには、車両制御装置による強制的な制動力を解除する。従って、その後にドライバーがブレーキペダルを解放すれば、車両にかかる制動力はなくなり、車両は前進又は後退が可能になる。
【0033】
このように、ドライバーがブレーキを踏み込むまで車両を強制的に停止させておけば、障害物との接触を回避するために強制的に停止した車両が、ドライバーによる誤った操作、例えばドライバーの意に反して車両が停止してしまったためにアクセルペダルを踏み込んでしまうこと等により、再び車両が動き出して、障害物と接触してしまうといった事態を避けることができる。
【0034】
次に、請求項8に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、ドライバーによるブレーキペダルの操作状況を監視するブレーキペダル監視手段と、シフトレバーの操作状況を監視するシフトレバー監視手段とを有する。
【0035】
そして、車両を後退によって駐車する場合において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させた場合、当該ブレーキは車両に対して制動力を加え続け、車両を停止した状態に保つ。
【0036】
そして、その後、車両制御装置は、ドライバーがブレーキペダルを所定値以上に踏み込んでいると判定し、さらにその間にシフトレバーが操作されたと判定した場合には、車両制御装置による強制的な制動力を解除する。従って、その後にドライバーがブレーキペダルを解放すれば、車両にかかる制動力はなくなり、車両は前進又は後退が可能になる。
【0037】
このように、ドライバーによるブレーキペダル操作とシフトレバー操作という条件が揃うまで車両を強制的に停止させておけば、請求項7に記載した車両制御装置よりもさらに、障害物と車両との接触を回避できる可能性が高まる。特に、ドライバーがシフトレバーを後退用のレンジから前進用のレンジへ変更しないと、強制的な制動力が解除されないとするならば、ドライバーが一旦車両を前進させて障害物回避のための運転をすることが期待でき、結果として車両制御装置の目的を達成できる可能性が高まる。
【0038】
次に、請求項9に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、ブレーキによる強制停止機能の作動・非作動が任意に切り換えることができるように構成されている。
【0039】
つまり、上記の強制停止機能を非作動にしておけば、車両が後退しているときの予測行路上又はその付近に障害物が存在し、それを障害物検知センサが検知していたとしても、車両制御装置が強制的にブレーキをかけて車両を停止させることはない。
【0040】
これにより、例えば、ブレーキによる強制停止機能が作動して車両が停止した後に、ドライバーが自らの運転のみで車両が駐車している位置を微調整したい場合には、ブレーキによる強制停止機能を非作動にとすることができる。
【0041】
また、車幅より少し広い程度の狭い路地を後退で通るとき等に、障害物検知センサが当該路地周辺にある物体を障害物として検知して、その都度車両を強制的に停止してしまうのは望ましくない場合もある。そのような場合に、ブレーキによる強制停止機能を非作動にする必要性が生じる。
【0042】
次に、請求項10に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させるにあたって、ドライバーや他の乗員に対してブザー音等の音や予め登録された音声によってブレーキの作動を報知するようにする。
【0043】
これにより、ドライバーは、車両が停止した原因が車両制御装置によるものであることや、車両付近に障害物があることを知ることができる。
【0044】
次に、請求項11に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させるにあたって、インストルメントパネル等に組み込まれた表示灯を点灯又は点滅させてドライバーに対してブレーキの作動を報知するようにする。
【0045】
これにより、ドライバーは、車両が停止した原因が車両制御装置によるものであることや、車両付近に障害物があることを知ることができる。
【0046】
次に、請求項12に記載の車両制御装置は、請求項4に記載された車両制御装置において、車両がある設定した速度以下で後退している場合にのみ、ブレーキによる強制停止機能が作動することとしている。
【0047】
従って、車両が設定速度以上の速度で後退している場合には、車両制御装置が強制的にブレーキをかけて車両を停止させることはない。つまり、ドライバーによる車両の後退が、車両を駐車させるためのものなのか、或いはそうではないのかの判断基準を、あらかじめ設定された車両の速度とする。そして、設定速度以下である場合は、駐車のための後退であると判断して、障害物と車両との間が所定の距離以下になった場合にはブレーキにより車両を強制的に停止させる。
【0048】
これにより、本発明の車両制御装置が対象としている、後退による車両駐車時の障害物回避のみを確実に実行できることとなる。
【0049】
次に、請求項13に記載の車両制御装置は、請求項5に記載された車両制御装置において、車両がある操舵角度で後退する際に、操舵角検出装置にて検出された操舵角度の方向と逆側の車両側面にある障害物検知用センサがオンになる。このとき、操舵方向と同じ側の車両側面は、後退時に障害物と接触する可能性が低いため、当該側面にある障害物検知用センサはオフにしておいてもよい。
【0050】
これにより、車両を後退によって駐車する場合において、車両の両側面のうち、障害物との接触の可能性が高い側面付近にある障害物を適切に検知することができ、さらに、もう一方の側面に設けられた障害物検知用センサをオフにすることにより、不必要な障害物検知を省略できる。
【0051】
次に、請求項14に記載の車両制御装置は、請求項7又は請求項8の何れか1項に記載された車両制御装置において、請求項10に記載した音又は音声による報知機能を有する。そして、当該車両制御装置が、強制的な制動力を解除したときには、音又は音声による報知を中止する。
【0052】
ここで、スピーカーから音又は音声を出すにあたって、車両制御装置からその旨の信号を一旦出力すると、中止命令を出力するまで音又は音声を出し続ける構成となっている場合は、当該中止命令を出力することにより音又は音声による報知を中止する。また、音又は音声を出すための信号を車両制御装置から出し続けている間のみ、スピーカーから音又は音声が出ている構成となっている場合には、当該信号の出力を止めることにより、音又は音声による報知を中止する。
【0053】
これにより、ドライバーは、車両制御装置による強制的な制動力が解除されていて、車両が前進又は後退可能な状態になっていることを知ることとなる。従って、その後にドライバーによる誤った認識や操作によって車両が障害物と接触することを回避することができる。
【0054】
次に、請求項15に記載の車両制御装置は、請求項7又は請求項8の何れか1項に記載された車両制御装置において、請求項11に記載した表示灯による報知機能を有する。そして、当該車両制御装置が、強制的な制動力を解除したときには、表示灯の点灯又は点滅による報知を中止する。
【0055】
ここで、表示装置を点灯又は点滅させるにあたって、車両制御装置からその旨の信号を一旦出力すると、中止命令を出力するまで点灯又は点滅をし続ける構成となっている場合は、当該中止命令を出力することにより表示灯による報知を中止する。また、表示装置を点灯又は点滅させるための信号を車両制御装置から出し続けている間のみ、点灯又は点滅する構成となっている場合には、当該信号の出力を止めることにより、表示装置による報知を中止する。
【0056】
これにより、ドライバーは、車両制御装置による強制的な制動力が解除されていて、車両が前進又は後退可能な状態になっていることを知ることとなる。従って、その後にドライバーによる誤った認識や操作によって車両が障害物と接触することを回避することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図1乃至図8を用いて説明する。尚、本発明の実施形態は、下記の実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0058】
図1(A)は、本発明の車両制御装置を搭載した車両1の構成図である。図1(A)に示すように、車両付近の障害物の存在及び車両と当該障害物との間の距離を検知するセンサとして、車両の前部に三つの超音波センサ3、両側面に一つずつの超音波センサ4a及び4b、並びに後部に三つの超音波センサ5が備えられている。そして、各超音波センサは、ECU2に接続されている。
【0059】
また、車両1のハンドル7には、操舵角度を検出する操舵角度センサ6が取り付けられており、当該操舵角度センサ6は、ECU2に接続されている。
【0060】
ここで、超音波センサ3と超音波センサ5の夫々のセンサには、図1(B)に示すように、ギア21を介して小型の電動モーター19が備えられており、ECU2が電動モーター19を駆動することによって各超音波センサの向きを変えられる機構となっている。これにより各超音波センサの検知範囲が変更できる。
【0061】
そして、ECU2は、車両1が後退する際に、操舵角度センサ6が検出した操舵角度に応じて超音波センサ3及び超音波センサ5の向きを変えるべく、電動モーター19を駆動するように設定されている。つまり、ECU2は、操舵角度センサ6が検出した操舵角度が大きいほど、超音波センサ3を操舵角度の方向とは逆方向に大きく向きを変え、超音波センサ5を操舵角度の方向と同じ方向に大きく向きを変える。さらに、ECU2は、各超音波センサのオン・オフの切り換えを行い、また各超音波センサが検知した障害物に関する情報に基づいてブレーキ(図示していない)に指令を出して、車両を強制的に停止させる機能を有している。
【0062】
ここで、操舵角度がゼロである場合の超音波センサ3の検知範囲は、図1(A)中の12であり、超音波センサ5の検知範囲は13である。
【0063】
尚、図1(A)における8乃至11は、車両1のタイヤであり、14は車両1の付近にある障害物を表している。
【0064】
また、車両1のシフトレバー(図示していない)付近には、図2に示す車両制御装置用のコントロールパネル23が設けられている。このコントロールパネル23は、スイッチ25、停止距離設定ダイヤル26、車両速度設定ダイヤル27、及び表示パネル24から構成されている。
【0065】
ここで、スイッチ25のオン・オフを切り換えることにより、ブレーキによる強制停止機能の作動・非作動を切り換えることができる。また、停止距離設定ダイヤル26を回転させることにより、車両1が強制停止する際の車両1と障害物14との距離を任意に設定することができる。さらに、車両速度設定ダイヤル27を回転させることにより、強制停止機能を作動させるときの車両1の速度の上限値(ある速度以上ではブレーキによる強制停止機能を非作動にする)を任意に設定することができる。そして、表示パネル24は、停止距離設定ダイヤル26及び車両速度設定ダイヤル27の回転に応じて設定される距離及び速度を表示する。
【0066】
尚、上述の距離や速度に関しては、ドライバーが何らの設定をしなくとも、予め所定の値が入力されている。しかしドライバーがこれらの設定を行った場合には、ドライバーによる設定値が優先的に適用される。
【0067】
次に、ある操舵角度で車両1が後退する場合における車両制御装置の動作を、図3を用いて説明する。
【0068】
ドライバーがハンドル7を右(時計回り)にきりながら車両1を後退させる場合、ECU2は、操舵角度センサ6が検出した操舵角度に基づいて、車両1の予想行路18を算出する。そして、ECU2は、予想行路18上にある障害物を検知するために、超音波センサ3をオンにした上で、図1(B)で示した電動モーター19を駆動して、超音波センサ3をハンドル7の操舵方向とは逆方向(図の左方向)に傾ける。また、ECU2は、同様に超音波センサ5をオンにした上で、当該超音波センサ5を操舵方向と同じ方向(図の右方向)に傾ける。さらに、ECU2は、操舵方向とは逆側の車両側面(車両左側面)にある超音波センサ4aをオンにする。
【0069】
従って、図3のようにハンドル7を右にきりながら車両1を後退させる場合には、超音波センサ3の検知範囲は15のように左側に偏り、超音波センサ5の検知範囲は16のように右側に偏る。そして、車両の左側にある超音波センサ4の検知範囲は17となる。これにより、障害物14が超音波センサ3及び超音波センサ4に捕捉されることとなり、ECU2が障害物14を認知する。
【0070】
ここで、ブレーキによる強制停止機能が作動状態(図2のスイッチ25がオン)であって、車両が設定速度以下で後退している場合には、車両1のブレーキは、ECU2からの指令に基づき車両1と障害物14との間が設定された停止距離となるように車両1を減速し、停止させる。
【0071】
このとき、ECU2は、車両1のインストルメントパネルにあるサイドブレーキランプを点滅させ、ドライバーに車両制御装置による強制停止機能が作動したことを報知する。
【0072】
尚、図3のようにハンドル7を右にきりながら車両1を後退させる場合と、それとは逆に左にきりながら後退させる場合における、各超音波センサの作動状態及び各超音波センサの向きをまとめたものを図4に示す。この図4に示した超音波センサの制御を行うことによって、車両と接触する可能性のある障害物を、適切に検知できることとなる。
【0073】
以上で述べた本実施例の車両1においては、障害物検知手段として超音波センサを利用しているが、何らこれに限定されることは無く、障害物の有無及び車両と障害物との距離を検知できるものであればよい。つまり、レーザー等の光を利用した光センサや、取り込んだ映像を画像処理することによって障害物の3次元データを抽出するものも、障害物検知手段と成り得る。
【0074】
また、車両1においては、電動モーター19の駆動によって超音波センサの向きを変え、障害物の検知範囲を変更していたが、個々の超音波センサにおける超音波の出力値を変更する方法を用いて検知範囲を変更してもよい。つまり、車両がある操舵角度で後退する場合において、複数ある超音波センサ3のうち操舵方向とは逆側の端(図3の場合には、左側の端)にある超音波センサの出力を高くし、そこから操舵方向(図3の場合には、右方向)に向かって順次超音波センサの出力が低くくなる制御を行えば、超音波センサ3の検知範囲を操舵方向とは逆側に偏らせることができる。
【0075】
さらに、超音波センサが出力する超音波の指向性を制御することにより、障害物の検知範囲を変更する方法を用いてもよい。ここで、指向性の制御方法としては、超音波の周波数を変える方法がある。つまり、低い周波数の超音波ほど指向性が低く、高い周波数の超音波ほど指向性が高いことを利用して、車両がある操舵角度で後退する場合において、複数ある超音波センサ3のうち操舵方向とは逆側の端にある超音波センサの周波数を低くし、そこから操舵方向に向かって順次超音波センサの周波数を高くする制御を行えば、超音波センサ3の検知範囲を操舵方向とは逆側に偏らせることができる。
【0076】
また、指向性を制御するための別の方法として、通常固定されている超音波センサを、図5に示すように、車両の前後方向に移動できるようにする方法がある。ここで、超音波センサ3は、車体20(車両のバンパー等)の表面に埋め込まれている。そして、ECU2は、操舵角度センサ6が検出した操舵角度に基づいて電動モーター22を駆動することにより、ギア29及び支持棒28(ギアの回転により移動できるよう溝部を有する)を介して超音波センサ3を車両の前方向又は後ろ方向へ移動できる構成となっている。
【0077】
ここで、超音波センサ3の指向性は、超音波センサ3が車両の前方向へ移動するほど低くなり、後ろ方向へ移動するほど高くなるので、ある操舵角度で後退する場合において、複数ある超音波センサ3のうち操舵方向とは逆側の端にある超音波センサを車両の前方向へ移動し、そこから操舵方向に向かって順次超音波センサを車両の後ろ方向へ移動させる制御を行えば、超音波センサ3の検知範囲を操舵方向とは逆側に偏らせることができる。
【0078】
また、車両1においては、ドライバーに車両制御装置による強制停止機能が作動したことを報知する手段として、サイドブレーキランプを点滅させたが、サイドブレーキランプを点灯させるのみでもよい。或いは、サイドブレーキランプではなく、専用の表示灯をインストルメントパネルやコントロールパネル23に設けてもよい。さらに、サイドブレーキランプ等の表示灯による報知に代えて、又は当該表示灯による報知と同時に、スピーカーからブザー音等の音や音声(人の声によって、強制停止機能の作動を知らせるもの)を出してもよい。
【0079】
さらに、車両1においては、本発明の車両制御装置のために専用のコントロールパネル23を設けたが、カーナビゲーションシステムやカーエアコンの操作パネルと一体化しても良い。
【0080】
また、車両1に搭載された車両制御装置においては、コントロールパネル23に設けられた停止距離設定ダイヤル26を操作することによって、車両1が強制停止する際の車両1と障害物との距離を任意の数値に設定できる構成となっていたが、ドライバーにとって当該距離をより簡単に設定できるように、例えば遠・中・近の三種類の目盛を設けて当該距離を選択的に設定できる構成としてもよい。
【0081】
同様に、車両速度設定ダイヤル27の操作によって設定される車両速度についても、速・中・遅の三種類の目盛を設けて当該速度を選択的に設定できる構成としてもよい。
【0082】
次に、車両1が、車両速度及び車両と障害物との距離によって、ブレーキによる制動力を調節する実施例を図6を用いて説明する。
【0083】
車両1が後退する場合、図6(A)のフローチャートに示すように、まずECU2は、S10において、各超音波センサからの信号に基づいて車両1と障害物14との距離が所定の距離D2以下(30cm乃至60cm程度)であるかどうかを判定する。
【0084】
そして、車両1と障害物14との距離がD2以下であった場合、ECU2は、続くS20において、ブレーキに対し指令を出して、前記距離がドライバーにより任意に設定された距離D1(5cm乃至30cm程度)となるよう車両1を減速する。ここで、D2からD1までの減速は、図6(B)のグラフに示すように、車両の速度(グラフ中の例ではV1及びV2)に応じた一定の減速率によって行われる。尚、前記の距離がD1又はそれ以下になる前に、障害物14の移動やドライバーによる車両1の操作によって再びD2以上になった場合には、S60を経由して再びS10に戻ることとなる。
【0085】
次に、S30において、車両1と障害物14との距離がD1又はそれ以下と判定された場合には、ECU2は、続くS40において、車両1を強制的に停止させる。但し、障害物14が車両1の方向に向かって移動して来ない限り、S20において行う減速により車両1は距離D1にて停止することとなる。
【0086】
尚、上述のように、距離D1はドライバーによる停止距離設定ダイヤル26の操作によって、予め任意に設定されている値である。
【0087】
そして、ECU2は、S50において、車両1のインストルメントパネルにあるサイドブレーキランプを点滅させることにより、ドライバーに対して車両制御装置による強制停止機能が作動したことを報知する。
【0088】
尚、本実施例では、ブレーキによって車両を停止させた直後にサイドブレーキランプを点滅させたが、当該停止と同時又は直前に、サイドブレーキランプを点滅させてもよい。或いは、距離D2において車両が減速し始めた時点でサイドブレーキランプを点灯させ、距離D1において車両が停止したときに当該ランプを点滅させることとしてもよい。
【0089】
また、図6(B)に示した実施例では、障害物との距離がD2からD1になるまでの車両の減速率を一定としたが、一定でなくてもよい。特に、車両が完全に停止する際の衝撃を和らげるために、停止する直前の減速率を低くするように設定してもよい。
【0090】
次に、車両1がブレーキの制動力によって強制的に停止した後、当該制動力を解除する方法の実施例を、図7及び図8を用いて説明する。尚、図1には図示されていないが、車両1には、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれているかどうかを監視するブレーキペダル監視装置と、シフトレバーが操作されたかどうかを監視するシフトレバー監視装置が設けられており、これらの装置は、ECU2に接続されている。
【0091】
図7のフローチャートに示すように、S100において、ECU2は、ブレーキペダル監視装置からの信号に基づき、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれたかどうかを判定する。
【0092】
そして、ECU2は、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれていると判定すると、続くS110において、点滅していたサイドブレーキランプを消灯する。尚、音又は音声による報知を行っている場合には、これらの報知も併せて停止する。
【0093】
次に、S120において、ECU2は、車両制御装置による強制的な制動力を解除するようブレーキに対して指令を出す。これにより、その後ドライバーがブレーキペダルを解放したときには、車両1に加わる制動力が無くなり、車両1は前進又は後退が可能になる。
【0094】
また、強制的な制動力を解除する方法として、図7のフローチャートに示す制御に代えて、図8のフローチャートに示す制御を採用してもよい。
【0095】
すなわち、図8のフローチャートに示すように、S200において、ECU2は、ブレーキペダル監視装置からの信号に基づき、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれたかどうかを判定する。
【0096】
そして、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれていると判定すると、続くS210において、シフトレバー監視装置からの信号に基づき、シフトレバーが操作されたかどうかを判定する。ここで、車両1がオートマチック車である場合には、シフトレバーのレンジがRからDに、マニュアル車である場合には、Rから1速に切り換えられた場合に、シフトレバーが操作されたと判定する。
【0097】
次に、ECU2は、シフトレバーが操作されたと判定すると、続くS220において、点滅していたサイドブレーキランプを消灯する。尚、音又は音声による報知を行っている場合には、これらの報知も併せて停止する。
【0098】
さらに、S230において、ECU2は、車両制御装置による強制的な制動力を解除するようブレーキに対して指令を出す。これにより、その後ドライバーがブレーキペダルを解放したときには、車両1に加わる制動力が無くなり、車両1は前進によって障害物14を回避することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である障害物検知装置及び車両制御装置の構成及び動作を表す図である。
【図2】本発明の実施例である車両制御装置のコントロールパネルの構成を表す図である。
【図3】本発明の実施例である障害物検知装置及び車両制御装置の構成及び動作を表す図である。
【図4】車両の後退時における各超音波センサの状態を表す表である。
【図5】超音波センサの位置が移動することによって指向性を制御できる障害物検知装置の構成及び動作を表す図である。
【図6】車両制御装置によって車両を強制的に停止させる際の処理を表すフローチャート、及び車両の減速率を表すグラフである。
【図7】車両制御装置による強制的な制動力を解除する際の処理を表すフローチャートである。
【図8】車両制御装置による強制的な制動力を解除する際の処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両
2 ECU
3、4、5 超音波センサ
6 操舵角度センサ
12、13、15、16、17 障害物検知範囲
18 車両の予想行路
19、22 電動モーター
23 車両制御装置用コントロールパネル
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両付近の障害物を検知する障害物検知装置、及び当該障害物検知装置を利用した車両制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来より、車両付近における障害物の有無や、車両と障害物との距離を、警報音や表示灯によりドライバーに知らせる障害物検知システムが実用化されている。
【0003】
また、このような障害物検知システムを応用したものとして、車両が比較的高速で走行している状況において、その車両の行路上に障害物がある場合に、当該障害物を安全に回避するための障害物検知装置が提案されている。この障害物検知装置においては、車両の車速が大きいほど障害物の検知範囲を拡大し、また車両の操舵角度が大きいほど障害物の検知範囲を操舵方向(車両の旋回する方向)に偏らせることにより、検知が必要となる障害物を的確なタイミングで検知範囲内に捉える。さらにそのような障害物の存在を把握した上で、車両の駆動力及び制動力を制御して、障害物を安全に回避することを可能にしている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−267729号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来技術における障害物検知装置では、車両の進行方向側の部分(前進走行時における車両前部、及び後退時における車両後部)のみに関しての障害物回避を想定しており、後退によって車両を駐車させる場合の車両前部に関する障害物回避を想定していない。つまり、障害物の検知範囲は操舵方向と同じ方向に偏るため、車両を後退によって駐車させる場合に、外輪差等により障害物との接触が発生しやすい操舵方向とは逆側の車両前部(ハンドルを右にきって後退する場合は車両の左側の前部)において、障害物検知が不充分となる。
【0006】
また、通常前進走行時には問題とならない車両側面と障害物との接触も、車両を駐車する際には考慮する必要がでてくる。
【0007】
さらに、車両を駐車する場合には、車両と障害物との接近により車両を強制停止させた後において、ドライバーによる誤った操作等によって車両が障害物方向に再び動き出し、障害物と接触してしまうという問題も考えられる。
【0008】
また、従来技術における障害物検知装置では、駐車のように車両が完全に停止する状況を想定していないため、車両の速度や障害物との距離に対して、ブレーキによる制動力が必要以上に強くなり過ぎることが考えられ、この場合には乗員に対する衝撃が大きくなって危険又は不快感が生じる。
【0009】
さらに、以上に加えて、車両の駐車においては、ドライバーが駐車しようとしている場所の状況やドライバーの好みに合わせて、車両制御における様々なパラメーターが任意に設定できたり、ドライバーが車両の強制停止機能のオン・オフを切り換えられることが望ましい。つまり、車両が停止する際の車両と障害物との距離や、ブレーキによる強制的な制動力が作動する条件が自由に設定できるならば、より利便性の高い障害物検知システムとなろう。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、第一に、ある操舵角度で車両を後退させて駐車する場合に、当該操舵角度に応じて、車両前部における障害物検知範囲を操舵方向とは逆側に偏らせることができ、さらに車両側面付近に存在する障害物をも検知することができる障害物検知装置を提供することを目的としている。
【0011】
第二に、ある操舵角度で車両を後退させて駐車する場合に、当該操舵角度に基づき車両が後退する行路を計算し、当該行路上にある障害物と車両とが所定の距離まで接近したときに、車両を強制的に停止させることにより、車両が障害物と接触することを防ぐ車両制御装置を提供することを目的としている。
【0012】
第三に、一旦強制的に停止させられた車両が、ドライバーの誤操作等により再び動き出して障害物と接触することを回避する車両制御装置を提供することを目的としている。
【0013】
第四に、車両を強制的に停止させるにあたり、車両の速度又は車両と障害物との距離の、少なくともどちらか一方に応じて車両に加える制動力を調整する車両制御装置を提供することを目的としている。
【0014】
さらに、第五に、以上で述べた車両制御装置における種々のパラメーターが任意に設定できる車両制御装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の障害物検知装置は、少なくとも車両の前部において、障害物の存在及び車両と当該障害物との距離を検知する障害物検知用センサを有しており、さらに車両の操舵角度を検出する操舵角検出装置を有している。また、当該障害物検知装置は、障害物検知用センサの検知範囲を変更する検知範囲変更手段を備えている。
【0016】
そして、車両の後退時において、当該検知範囲変更手段は、車両前部に設けられた障害物検知用センサの検知範囲を、操舵角検出装置が検出する操舵角度の方向とは逆方向に、操舵角度が大きいほど大きく偏らせる。
【0017】
これにより、車両を後退で駐車する場合において、車両前部において接触が生じやすい箇所の付近にある障害物を適切に検知することができる。
【0018】
次に、請求項2に記載の車両制御装置は、車両付近の障害物の存在及び車両と当該障害物との距離を検知する障害物検知用センサと、車両の操舵角度を検出する操舵角検出装置と、車両に制動力を加えるブレーキとを有する。そして、それらの装置は、車両の行路を算出することができるECUに夫々接続されている。
【0019】
ここで、車両が後退しているときには、操舵角検出装置が検出した操舵角度に基づいて、ECUが車両の予測行路を算出する。そして、障害物検知センサが検知した障害物の位置と、上記の行路を比較して、障害物が当該行路上又はその付近にあると判定し、さらに車両と障害物との間が所定の距離以下になった場合には、強制的にブレーキをかけて車両を停止させる。
【0020】
これにより、車両を後退によって駐車する場合において、接触の可能性がある障害物のみを適切に検知し、当該障害物と車両との間が所定の距離以下になった場合に車両を強制的に停止させることにより、障害物と車両との接触を回避することができる。
【0021】
次に、請求項3に記載の車両制御装置は、請求項2に記載の車両制御装置において、車両前部の障害物検知用センサに請求項1に記載した検知範囲変更手段を備えている。
【0022】
これにより、車両を後退によって駐車する場合において、車両前部の障害物検知センサが操舵角度に基づいて算出した車両の行路上又はその付近にある障害物を検知するにあたり、検知範囲変更手段が検知範囲を変更できることとなり、操舵角度に応じた最適な検知範囲を得ることができる。
【0023】
次に、請求項4に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両の速度を検出する車速検出手段を有する。
【0024】
そして、車両の後退時において、車両と障害物とが接近したためにブレーキによって車両を強制的に停止させるに際しては、障害物検知センサにより検知された車両と障害物との間の距離と、前記車速検出手段により検出された車両速度との、少なくともどちらか一方に応じて、ブレーキが車両に加える制動力を調節し、最適な制動力で車両を停止させる。
【0025】
これにより、車両の強制停止時における不必要な急停止を避けることができ、乗員の安全性確保と、不快感緩和を実現することができる。
【0026】
次に、請求項5に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両の両側面に、夫々一つ以上の障害物検知センサが設けられている。
【0027】
これにより、車両を後退によって駐車する場合において、障害物との接触が生じる可能性のある車両側面の付近にある障害物について、その存在や車両側面と当該障害物との距離を検知することができる。
【0028】
次に、請求項6に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させる際の車両と障害物との間の距離を、ドライバー等が任意に設定することができる。
【0029】
これにより、ドライバーは、駐車場周辺の状況やドライバーの好みに合わせて車両を駐車できるようになり、前記車両制御装置の利便性が向上する。
【0030】
次に、請求項7に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、ドライバーによるブレーキペダルの操作状況を監視するブレーキペダル監視手段を有する。
【0031】
そして、車両を後退によって駐車する場合において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させた場合、当該ブレーキは車両に対して強制的な制動力を加え続け、車両を停止した状態に保つ。
【0032】
そして、その後、車両制御装置は、ドライバーがブレーキペダルを所定値以上に踏み込んだと判定したときには、車両制御装置による強制的な制動力を解除する。従って、その後にドライバーがブレーキペダルを解放すれば、車両にかかる制動力はなくなり、車両は前進又は後退が可能になる。
【0033】
このように、ドライバーがブレーキを踏み込むまで車両を強制的に停止させておけば、障害物との接触を回避するために強制的に停止した車両が、ドライバーによる誤った操作、例えばドライバーの意に反して車両が停止してしまったためにアクセルペダルを踏み込んでしまうこと等により、再び車両が動き出して、障害物と接触してしまうといった事態を避けることができる。
【0034】
次に、請求項8に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、ドライバーによるブレーキペダルの操作状況を監視するブレーキペダル監視手段と、シフトレバーの操作状況を監視するシフトレバー監視手段とを有する。
【0035】
そして、車両を後退によって駐車する場合において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させた場合、当該ブレーキは車両に対して制動力を加え続け、車両を停止した状態に保つ。
【0036】
そして、その後、車両制御装置は、ドライバーがブレーキペダルを所定値以上に踏み込んでいると判定し、さらにその間にシフトレバーが操作されたと判定した場合には、車両制御装置による強制的な制動力を解除する。従って、その後にドライバーがブレーキペダルを解放すれば、車両にかかる制動力はなくなり、車両は前進又は後退が可能になる。
【0037】
このように、ドライバーによるブレーキペダル操作とシフトレバー操作という条件が揃うまで車両を強制的に停止させておけば、請求項7に記載した車両制御装置よりもさらに、障害物と車両との接触を回避できる可能性が高まる。特に、ドライバーがシフトレバーを後退用のレンジから前進用のレンジへ変更しないと、強制的な制動力が解除されないとするならば、ドライバーが一旦車両を前進させて障害物回避のための運転をすることが期待でき、結果として車両制御装置の目的を達成できる可能性が高まる。
【0038】
次に、請求項9に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、ブレーキによる強制停止機能の作動・非作動が任意に切り換えることができるように構成されている。
【0039】
つまり、上記の強制停止機能を非作動にしておけば、車両が後退しているときの予測行路上又はその付近に障害物が存在し、それを障害物検知センサが検知していたとしても、車両制御装置が強制的にブレーキをかけて車両を停止させることはない。
【0040】
これにより、例えば、ブレーキによる強制停止機能が作動して車両が停止した後に、ドライバーが自らの運転のみで車両が駐車している位置を微調整したい場合には、ブレーキによる強制停止機能を非作動にとすることができる。
【0041】
また、車幅より少し広い程度の狭い路地を後退で通るとき等に、障害物検知センサが当該路地周辺にある物体を障害物として検知して、その都度車両を強制的に停止してしまうのは望ましくない場合もある。そのような場合に、ブレーキによる強制停止機能を非作動にする必要性が生じる。
【0042】
次に、請求項10に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させるにあたって、ドライバーや他の乗員に対してブザー音等の音や予め登録された音声によってブレーキの作動を報知するようにする。
【0043】
これにより、ドライバーは、車両が停止した原因が車両制御装置によるものであることや、車両付近に障害物があることを知ることができる。
【0044】
次に、請求項11に記載の車両制御装置は、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載された車両制御装置において、車両と障害物との接近によりブレーキが強制的に車両を停止させるにあたって、インストルメントパネル等に組み込まれた表示灯を点灯又は点滅させてドライバーに対してブレーキの作動を報知するようにする。
【0045】
これにより、ドライバーは、車両が停止した原因が車両制御装置によるものであることや、車両付近に障害物があることを知ることができる。
【0046】
次に、請求項12に記載の車両制御装置は、請求項4に記載された車両制御装置において、車両がある設定した速度以下で後退している場合にのみ、ブレーキによる強制停止機能が作動することとしている。
【0047】
従って、車両が設定速度以上の速度で後退している場合には、車両制御装置が強制的にブレーキをかけて車両を停止させることはない。つまり、ドライバーによる車両の後退が、車両を駐車させるためのものなのか、或いはそうではないのかの判断基準を、あらかじめ設定された車両の速度とする。そして、設定速度以下である場合は、駐車のための後退であると判断して、障害物と車両との間が所定の距離以下になった場合にはブレーキにより車両を強制的に停止させる。
【0048】
これにより、本発明の車両制御装置が対象としている、後退による車両駐車時の障害物回避のみを確実に実行できることとなる。
【0049】
次に、請求項13に記載の車両制御装置は、請求項5に記載された車両制御装置において、車両がある操舵角度で後退する際に、操舵角検出装置にて検出された操舵角度の方向と逆側の車両側面にある障害物検知用センサがオンになる。このとき、操舵方向と同じ側の車両側面は、後退時に障害物と接触する可能性が低いため、当該側面にある障害物検知用センサはオフにしておいてもよい。
【0050】
これにより、車両を後退によって駐車する場合において、車両の両側面のうち、障害物との接触の可能性が高い側面付近にある障害物を適切に検知することができ、さらに、もう一方の側面に設けられた障害物検知用センサをオフにすることにより、不必要な障害物検知を省略できる。
【0051】
次に、請求項14に記載の車両制御装置は、請求項7又は請求項8の何れか1項に記載された車両制御装置において、請求項10に記載した音又は音声による報知機能を有する。そして、当該車両制御装置が、強制的な制動力を解除したときには、音又は音声による報知を中止する。
【0052】
ここで、スピーカーから音又は音声を出すにあたって、車両制御装置からその旨の信号を一旦出力すると、中止命令を出力するまで音又は音声を出し続ける構成となっている場合は、当該中止命令を出力することにより音又は音声による報知を中止する。また、音又は音声を出すための信号を車両制御装置から出し続けている間のみ、スピーカーから音又は音声が出ている構成となっている場合には、当該信号の出力を止めることにより、音又は音声による報知を中止する。
【0053】
これにより、ドライバーは、車両制御装置による強制的な制動力が解除されていて、車両が前進又は後退可能な状態になっていることを知ることとなる。従って、その後にドライバーによる誤った認識や操作によって車両が障害物と接触することを回避することができる。
【0054】
次に、請求項15に記載の車両制御装置は、請求項7又は請求項8の何れか1項に記載された車両制御装置において、請求項11に記載した表示灯による報知機能を有する。そして、当該車両制御装置が、強制的な制動力を解除したときには、表示灯の点灯又は点滅による報知を中止する。
【0055】
ここで、表示装置を点灯又は点滅させるにあたって、車両制御装置からその旨の信号を一旦出力すると、中止命令を出力するまで点灯又は点滅をし続ける構成となっている場合は、当該中止命令を出力することにより表示灯による報知を中止する。また、表示装置を点灯又は点滅させるための信号を車両制御装置から出し続けている間のみ、点灯又は点滅する構成となっている場合には、当該信号の出力を止めることにより、表示装置による報知を中止する。
【0056】
これにより、ドライバーは、車両制御装置による強制的な制動力が解除されていて、車両が前進又は後退可能な状態になっていることを知ることとなる。従って、その後にドライバーによる誤った認識や操作によって車両が障害物と接触することを回避することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図1乃至図8を用いて説明する。尚、本発明の実施形態は、下記の実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0058】
図1(A)は、本発明の車両制御装置を搭載した車両1の構成図である。図1(A)に示すように、車両付近の障害物の存在及び車両と当該障害物との間の距離を検知するセンサとして、車両の前部に三つの超音波センサ3、両側面に一つずつの超音波センサ4a及び4b、並びに後部に三つの超音波センサ5が備えられている。そして、各超音波センサは、ECU2に接続されている。
【0059】
また、車両1のハンドル7には、操舵角度を検出する操舵角度センサ6が取り付けられており、当該操舵角度センサ6は、ECU2に接続されている。
【0060】
ここで、超音波センサ3と超音波センサ5の夫々のセンサには、図1(B)に示すように、ギア21を介して小型の電動モーター19が備えられており、ECU2が電動モーター19を駆動することによって各超音波センサの向きを変えられる機構となっている。これにより各超音波センサの検知範囲が変更できる。
【0061】
そして、ECU2は、車両1が後退する際に、操舵角度センサ6が検出した操舵角度に応じて超音波センサ3及び超音波センサ5の向きを変えるべく、電動モーター19を駆動するように設定されている。つまり、ECU2は、操舵角度センサ6が検出した操舵角度が大きいほど、超音波センサ3を操舵角度の方向とは逆方向に大きく向きを変え、超音波センサ5を操舵角度の方向と同じ方向に大きく向きを変える。さらに、ECU2は、各超音波センサのオン・オフの切り換えを行い、また各超音波センサが検知した障害物に関する情報に基づいてブレーキ(図示していない)に指令を出して、車両を強制的に停止させる機能を有している。
【0062】
ここで、操舵角度がゼロである場合の超音波センサ3の検知範囲は、図1(A)中の12であり、超音波センサ5の検知範囲は13である。
【0063】
尚、図1(A)における8乃至11は、車両1のタイヤであり、14は車両1の付近にある障害物を表している。
【0064】
また、車両1のシフトレバー(図示していない)付近には、図2に示す車両制御装置用のコントロールパネル23が設けられている。このコントロールパネル23は、スイッチ25、停止距離設定ダイヤル26、車両速度設定ダイヤル27、及び表示パネル24から構成されている。
【0065】
ここで、スイッチ25のオン・オフを切り換えることにより、ブレーキによる強制停止機能の作動・非作動を切り換えることができる。また、停止距離設定ダイヤル26を回転させることにより、車両1が強制停止する際の車両1と障害物14との距離を任意に設定することができる。さらに、車両速度設定ダイヤル27を回転させることにより、強制停止機能を作動させるときの車両1の速度の上限値(ある速度以上ではブレーキによる強制停止機能を非作動にする)を任意に設定することができる。そして、表示パネル24は、停止距離設定ダイヤル26及び車両速度設定ダイヤル27の回転に応じて設定される距離及び速度を表示する。
【0066】
尚、上述の距離や速度に関しては、ドライバーが何らの設定をしなくとも、予め所定の値が入力されている。しかしドライバーがこれらの設定を行った場合には、ドライバーによる設定値が優先的に適用される。
【0067】
次に、ある操舵角度で車両1が後退する場合における車両制御装置の動作を、図3を用いて説明する。
【0068】
ドライバーがハンドル7を右(時計回り)にきりながら車両1を後退させる場合、ECU2は、操舵角度センサ6が検出した操舵角度に基づいて、車両1の予想行路18を算出する。そして、ECU2は、予想行路18上にある障害物を検知するために、超音波センサ3をオンにした上で、図1(B)で示した電動モーター19を駆動して、超音波センサ3をハンドル7の操舵方向とは逆方向(図の左方向)に傾ける。また、ECU2は、同様に超音波センサ5をオンにした上で、当該超音波センサ5を操舵方向と同じ方向(図の右方向)に傾ける。さらに、ECU2は、操舵方向とは逆側の車両側面(車両左側面)にある超音波センサ4aをオンにする。
【0069】
従って、図3のようにハンドル7を右にきりながら車両1を後退させる場合には、超音波センサ3の検知範囲は15のように左側に偏り、超音波センサ5の検知範囲は16のように右側に偏る。そして、車両の左側にある超音波センサ4の検知範囲は17となる。これにより、障害物14が超音波センサ3及び超音波センサ4に捕捉されることとなり、ECU2が障害物14を認知する。
【0070】
ここで、ブレーキによる強制停止機能が作動状態(図2のスイッチ25がオン)であって、車両が設定速度以下で後退している場合には、車両1のブレーキは、ECU2からの指令に基づき車両1と障害物14との間が設定された停止距離となるように車両1を減速し、停止させる。
【0071】
このとき、ECU2は、車両1のインストルメントパネルにあるサイドブレーキランプを点滅させ、ドライバーに車両制御装置による強制停止機能が作動したことを報知する。
【0072】
尚、図3のようにハンドル7を右にきりながら車両1を後退させる場合と、それとは逆に左にきりながら後退させる場合における、各超音波センサの作動状態及び各超音波センサの向きをまとめたものを図4に示す。この図4に示した超音波センサの制御を行うことによって、車両と接触する可能性のある障害物を、適切に検知できることとなる。
【0073】
以上で述べた本実施例の車両1においては、障害物検知手段として超音波センサを利用しているが、何らこれに限定されることは無く、障害物の有無及び車両と障害物との距離を検知できるものであればよい。つまり、レーザー等の光を利用した光センサや、取り込んだ映像を画像処理することによって障害物の3次元データを抽出するものも、障害物検知手段と成り得る。
【0074】
また、車両1においては、電動モーター19の駆動によって超音波センサの向きを変え、障害物の検知範囲を変更していたが、個々の超音波センサにおける超音波の出力値を変更する方法を用いて検知範囲を変更してもよい。つまり、車両がある操舵角度で後退する場合において、複数ある超音波センサ3のうち操舵方向とは逆側の端(図3の場合には、左側の端)にある超音波センサの出力を高くし、そこから操舵方向(図3の場合には、右方向)に向かって順次超音波センサの出力が低くくなる制御を行えば、超音波センサ3の検知範囲を操舵方向とは逆側に偏らせることができる。
【0075】
さらに、超音波センサが出力する超音波の指向性を制御することにより、障害物の検知範囲を変更する方法を用いてもよい。ここで、指向性の制御方法としては、超音波の周波数を変える方法がある。つまり、低い周波数の超音波ほど指向性が低く、高い周波数の超音波ほど指向性が高いことを利用して、車両がある操舵角度で後退する場合において、複数ある超音波センサ3のうち操舵方向とは逆側の端にある超音波センサの周波数を低くし、そこから操舵方向に向かって順次超音波センサの周波数を高くする制御を行えば、超音波センサ3の検知範囲を操舵方向とは逆側に偏らせることができる。
【0076】
また、指向性を制御するための別の方法として、通常固定されている超音波センサを、図5に示すように、車両の前後方向に移動できるようにする方法がある。ここで、超音波センサ3は、車体20(車両のバンパー等)の表面に埋め込まれている。そして、ECU2は、操舵角度センサ6が検出した操舵角度に基づいて電動モーター22を駆動することにより、ギア29及び支持棒28(ギアの回転により移動できるよう溝部を有する)を介して超音波センサ3を車両の前方向又は後ろ方向へ移動できる構成となっている。
【0077】
ここで、超音波センサ3の指向性は、超音波センサ3が車両の前方向へ移動するほど低くなり、後ろ方向へ移動するほど高くなるので、ある操舵角度で後退する場合において、複数ある超音波センサ3のうち操舵方向とは逆側の端にある超音波センサを車両の前方向へ移動し、そこから操舵方向に向かって順次超音波センサを車両の後ろ方向へ移動させる制御を行えば、超音波センサ3の検知範囲を操舵方向とは逆側に偏らせることができる。
【0078】
また、車両1においては、ドライバーに車両制御装置による強制停止機能が作動したことを報知する手段として、サイドブレーキランプを点滅させたが、サイドブレーキランプを点灯させるのみでもよい。或いは、サイドブレーキランプではなく、専用の表示灯をインストルメントパネルやコントロールパネル23に設けてもよい。さらに、サイドブレーキランプ等の表示灯による報知に代えて、又は当該表示灯による報知と同時に、スピーカーからブザー音等の音や音声(人の声によって、強制停止機能の作動を知らせるもの)を出してもよい。
【0079】
さらに、車両1においては、本発明の車両制御装置のために専用のコントロールパネル23を設けたが、カーナビゲーションシステムやカーエアコンの操作パネルと一体化しても良い。
【0080】
また、車両1に搭載された車両制御装置においては、コントロールパネル23に設けられた停止距離設定ダイヤル26を操作することによって、車両1が強制停止する際の車両1と障害物との距離を任意の数値に設定できる構成となっていたが、ドライバーにとって当該距離をより簡単に設定できるように、例えば遠・中・近の三種類の目盛を設けて当該距離を選択的に設定できる構成としてもよい。
【0081】
同様に、車両速度設定ダイヤル27の操作によって設定される車両速度についても、速・中・遅の三種類の目盛を設けて当該速度を選択的に設定できる構成としてもよい。
【0082】
次に、車両1が、車両速度及び車両と障害物との距離によって、ブレーキによる制動力を調節する実施例を図6を用いて説明する。
【0083】
車両1が後退する場合、図6(A)のフローチャートに示すように、まずECU2は、S10において、各超音波センサからの信号に基づいて車両1と障害物14との距離が所定の距離D2以下(30cm乃至60cm程度)であるかどうかを判定する。
【0084】
そして、車両1と障害物14との距離がD2以下であった場合、ECU2は、続くS20において、ブレーキに対し指令を出して、前記距離がドライバーにより任意に設定された距離D1(5cm乃至30cm程度)となるよう車両1を減速する。ここで、D2からD1までの減速は、図6(B)のグラフに示すように、車両の速度(グラフ中の例ではV1及びV2)に応じた一定の減速率によって行われる。尚、前記の距離がD1又はそれ以下になる前に、障害物14の移動やドライバーによる車両1の操作によって再びD2以上になった場合には、S60を経由して再びS10に戻ることとなる。
【0085】
次に、S30において、車両1と障害物14との距離がD1又はそれ以下と判定された場合には、ECU2は、続くS40において、車両1を強制的に停止させる。但し、障害物14が車両1の方向に向かって移動して来ない限り、S20において行う減速により車両1は距離D1にて停止することとなる。
【0086】
尚、上述のように、距離D1はドライバーによる停止距離設定ダイヤル26の操作によって、予め任意に設定されている値である。
【0087】
そして、ECU2は、S50において、車両1のインストルメントパネルにあるサイドブレーキランプを点滅させることにより、ドライバーに対して車両制御装置による強制停止機能が作動したことを報知する。
【0088】
尚、本実施例では、ブレーキによって車両を停止させた直後にサイドブレーキランプを点滅させたが、当該停止と同時又は直前に、サイドブレーキランプを点滅させてもよい。或いは、距離D2において車両が減速し始めた時点でサイドブレーキランプを点灯させ、距離D1において車両が停止したときに当該ランプを点滅させることとしてもよい。
【0089】
また、図6(B)に示した実施例では、障害物との距離がD2からD1になるまでの車両の減速率を一定としたが、一定でなくてもよい。特に、車両が完全に停止する際の衝撃を和らげるために、停止する直前の減速率を低くするように設定してもよい。
【0090】
次に、車両1がブレーキの制動力によって強制的に停止した後、当該制動力を解除する方法の実施例を、図7及び図8を用いて説明する。尚、図1には図示されていないが、車両1には、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれているかどうかを監視するブレーキペダル監視装置と、シフトレバーが操作されたかどうかを監視するシフトレバー監視装置が設けられており、これらの装置は、ECU2に接続されている。
【0091】
図7のフローチャートに示すように、S100において、ECU2は、ブレーキペダル監視装置からの信号に基づき、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれたかどうかを判定する。
【0092】
そして、ECU2は、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれていると判定すると、続くS110において、点滅していたサイドブレーキランプを消灯する。尚、音又は音声による報知を行っている場合には、これらの報知も併せて停止する。
【0093】
次に、S120において、ECU2は、車両制御装置による強制的な制動力を解除するようブレーキに対して指令を出す。これにより、その後ドライバーがブレーキペダルを解放したときには、車両1に加わる制動力が無くなり、車両1は前進又は後退が可能になる。
【0094】
また、強制的な制動力を解除する方法として、図7のフローチャートに示す制御に代えて、図8のフローチャートに示す制御を採用してもよい。
【0095】
すなわち、図8のフローチャートに示すように、S200において、ECU2は、ブレーキペダル監視装置からの信号に基づき、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれたかどうかを判定する。
【0096】
そして、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれていると判定すると、続くS210において、シフトレバー監視装置からの信号に基づき、シフトレバーが操作されたかどうかを判定する。ここで、車両1がオートマチック車である場合には、シフトレバーのレンジがRからDに、マニュアル車である場合には、Rから1速に切り換えられた場合に、シフトレバーが操作されたと判定する。
【0097】
次に、ECU2は、シフトレバーが操作されたと判定すると、続くS220において、点滅していたサイドブレーキランプを消灯する。尚、音又は音声による報知を行っている場合には、これらの報知も併せて停止する。
【0098】
さらに、S230において、ECU2は、車両制御装置による強制的な制動力を解除するようブレーキに対して指令を出す。これにより、その後ドライバーがブレーキペダルを解放したときには、車両1に加わる制動力が無くなり、車両1は前進によって障害物14を回避することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である障害物検知装置及び車両制御装置の構成及び動作を表す図である。
【図2】本発明の実施例である車両制御装置のコントロールパネルの構成を表す図である。
【図3】本発明の実施例である障害物検知装置及び車両制御装置の構成及び動作を表す図である。
【図4】車両の後退時における各超音波センサの状態を表す表である。
【図5】超音波センサの位置が移動することによって指向性を制御できる障害物検知装置の構成及び動作を表す図である。
【図6】車両制御装置によって車両を強制的に停止させる際の処理を表すフローチャート、及び車両の減速率を表すグラフである。
【図7】車両制御装置による強制的な制動力を解除する際の処理を表すフローチャートである。
【図8】車両制御装置による強制的な制動力を解除する際の処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 車両
2 ECU
3、4、5 超音波センサ
6 操舵角度センサ
12、13、15、16、17 障害物検知範囲
18 車両の予想行路
19、22 電動モーター
23 車両制御装置用コントロールパネル
Claims (15)
- 車両の前部において、当該車両付近の障害物を検知する障害物検知手段を備えており、
さらに、前記車両において、当該車両の操舵角度を検出する操舵角検出手段と、
当該車両の後退時に、前記操舵角検出手段での検出角度が大きいほど、前記障害物検知手段の検知範囲を、操舵方向とは逆の方向に偏らせる検知範囲変更手段と、
を備えていることを特徴とする車両の障害物検知装置。 - 車両において、当該車両付近の障害物を検知する障害物検知手段と、
当該車両の操舵角度を検出する操舵角検出手段と、
当該車両に制動力を加える車両制動手段と、
を備えており、
前記車両がある操舵角度で旋回しながら後退する際の予測行路を、当該行路のうち最も外側を通過する車両前部の操舵方向とは逆側の端の部分の行路を含めて、前記操舵角検出手段にて検出した操舵角度に基づいて算出し、当該行路上又はその付近に存在する障害物と車両との間の距離が、前記障害物検知手段により所定の距離又はそれ以下であると判定された場合には、前記車両制動手段により車両を強制的に停止させること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2に記載の車両制御装置において、
車両前部にある障害物検知手段について、請求項1に記載の検知範囲変更手段を備えていること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
さらに車両の速度を検出する車速検出手段を備えており、
車両と障害物との接近により前記車両制動手段が車両を強制的に停止させるにあたり、前記障害物検知手段により検知された車両と障害物との間の距離と、前記車速検出手段により検出された車両速度との、少なくともどちらか一方に応じて、前記車両制動手段が車両に加える制動力を調節すること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
車両の両側面に、障害物を検知する障害物検知手段を夫々少なくとも一つ配置していること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
車両と障害物との接近により前記車両制動手段が車両を強制的に停止させる際の、車両と障害物との間の距離を、任意に設定することができること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
さらに車両のブレーキペダルの操作状況を監視するブレーキペダル監視手段を備えており、
車両と障害物との接近により前記車両制動手段が車両を強制的に停止させた後において、前記ブレーキペダル監視手段が、ブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれたと判定するまでは、前記車両制動手段が車両に加えている強制的な制動力を解除しないこと、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
さらに車両のブレーキペダルの操作状況を監視するブレーキペダル監視手段と、
車両のシフトレバーの操作状況を監視するシフトレバー監視手段とを備えており、
車両と障害物との接近により前記車両制動手段が車両を強制的に停止させた後において、前記ブレーキペダル監視手段がブレーキペダルが所定値以上に踏み込まれていると判定し、さらに前記シフトレバー監視手段がシフトレバーが操作されたと判定するまでは、前記車両制動手段が車両に加えている強制的な制動力を解除しないこと、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
前記車両制動手段の作動・非作動を任意に切り換えることができること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
車両と障害物との接近により前記車両制動手段が車両を強制的に停止させると同時に、又はその前後に、
当該車両制動手段の作動を報知する音又は音声を、車両のスピーカーから出すための信号を出力すること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項2又は請求項3の何れか1項に記載の車両制御装置において、
車両と障害物との接近により前記車両制動手段が車両を強制的に停止させると同時に、又はその前後に、
当該車両制動手段の作動を報知する表示灯を点灯又は点滅させるための信号を出力すること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項4に記載の車両制御装置において、
前記車速検出手段により検出した車両の速度が、任意に設定した速度又はそれ以下である場合においてのみ、前記車両制動手段が車両と障害物との接近によって車両を強制的に停止させること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項5に記載の車両制御装置において、
前記車両の後退時に、前記操舵角度検出手段にて検出した操舵角度の方向と逆側の車両側面にある障害物検知手段がオンになること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項7又は請求項8の何れか1項に記載の車両制御装置において、
請求項10に記載した、スピーカーから音又は音声を出すための信号を出力する機能を有しており、
前記車両制動手段が車両に加えている強制的な制動力を解除した場合には、スピーカーから音若しくは音声を出すのを止めさせるための信号を出力すること、又は音若しくは音声を出させるために出力し続けていた信号を止めることにより、スピーカーから音若しくは音声を出すのを止めさせること、
を特徴とする車両制御装置。 - 請求項7又は請求項8の何れか1項に記載の車両制御装置において、
請求項11に記載した、表示灯を点灯又は点滅させるための信号を出力する機能を有しており、
前記車両制動手段が車両に加えている強制的な制動力を解除した場合には、点灯若しくは点滅している前記表示灯を消灯させるための信号を出力すること、又は点灯若しくは点滅させるために出力し続けていた信号を止めることにより、当該表示灯を消灯すること、
を特徴とする車両制御装置。
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