JP2000267729A - 車両の障害物検知装置 - Google Patents

車両の障害物検知装置

Info

Publication number
JP2000267729A
JP2000267729A JP11071041A JP7104199A JP2000267729A JP 2000267729 A JP2000267729 A JP 2000267729A JP 11071041 A JP11071041 A JP 11071041A JP 7104199 A JP7104199 A JP 7104199A JP 2000267729 A JP2000267729 A JP 2000267729A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
obstacle
detection
sensor
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11071041A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Kobayashi
幸男 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP11071041A priority Critical patent/JP2000267729A/ja
Publication of JP2000267729A publication Critical patent/JP2000267729A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車速および操作蛇角の少なくとも一方に応じ
て、障害物を検知するタイミングを変更して、障害物を
安全に回避できる、車両の障害物検知装置を提供する。 【解決手段】 この障害物検知装置は、障害物を検知す
るためのセンサ(超音波センサ4a,4d)を備えた車
両の駆動力および制動力を制御する車両制御手段(自動
車両制御部8)と、前記車両の速度を検出する車速検出
手段(実施形態では車速センサ9)と、前記センサ(超
音波センサ4a,4d)が、予め設定した減速判定範囲
で障害物を検知した場合に、前記車両を減速させるため
の指令を前記車両制御手段に出力するとともに、前記車
速検出手段での検出速度が大きいほど前記減速判定範囲
を広く設定する障害物検知判断手段(実施形態では走行
ECU60)と、を備えていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両走行に際して
の障害物を検知するための障害物検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、超音波センサを利用した障害
物検知警報システムが知られている。このシステムは、
図17に示すように、図示しない車両の前部および後部
に障害物を検知したり車両間の距離を検知するための超
音波センサ201がそれぞれ設けられており、超音波セ
ンサ201より超音波パルスを放射し、障害物から反射
してくる反射波を受波することにより、障害物を検知し
たり、さらに反射波を受波するまでの時間を計測するこ
とにより障害物との距離も測定することができる。超音
波センサ201による検知信号が検知判断部202に入
力されると、検知判断部202は警報装置としての音声
警報装置203や表示警報装置204を作動させる。す
なわち、検知判断部202は、車両の進行方向に障害物
があると判断すると、音声警報装置203および表示警
報装置204は運転者に対して警報を発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術においては、各超音波センサの障害物検知範囲すなわ
ちセンシング範囲が、車両の速度や操作舵角とは何等関
係なく一定であるために、警報を出力できるタイミング
が車両の走行速度や操舵角度に対して適切でない場合が
発生するという問題がある。
【0004】すなわち、超音波センサが障害物を検知し
てから車両を減速あるいは停止させて障害物を安全に回
避するまでの時間は、車速が大きいほど長く必要である
が、上記のように超音波センサの障害物検知範囲が一定
であると、高速走行時にはブレーキ操作が遅れて障害物
を安全には回避できず、さらには、車両が障害物と衝突
してしまう恐れがある。一方、操作舵により車両が例え
ば右に旋回する場合に、車両の旋回方向側にある障害物
の検知が遅れるとともに、前記旋回方向とは反対方向す
なわち左側にある障害物を不必要に検知してしまい、警
報が不必要に発っせられることにもなる。車両が左に旋
回する場合にも、同様な不具合が起こる。
【0005】また、上記従来技術においては、障害物を
検知した場合に運転者に警報することが主目的であるた
め、自動運転のように運転者が乗車していない無人車両
走行の際には、警報装置が作動しても無意味である。
【0006】本発明は、上記従来技術の有する問題点を
鑑みてなされたものであり、車速および操作蛇角の少な
くとも一方に応じて、障害物を検知するタイミングを変
更して、障害物を安全に回避できる、車両の障害物検知
装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係わる請求項1記載の車両の障害物検知装置
は、車両に設けられた、障害物を検知するためのセンサ
(実施形態では超音波センサ)と、前記車両の駆動力お
よび制動力を制御する車両制御手段(実施形態では自動
車両制御部)と、前記車両の速度を検出する車速検出手
段(実施形態では車速センサ)と、前記センサが、予め
設定した減速判定範囲で障害物を検知した場合に、前記
車両を減速させるための指令を前記車両制御手段に出力
するとともに、前記車速検出手段での検出速度が大きい
ほど前記減速判定範囲を広く設定する障害物検知判断手
段(実施形態では走行ECU)と、を備えていることを
特徴とするものである。
【0008】上記構成の本発明では、車速が大きいほ
ど、センサの減速判定範囲を広くすることにより、障害
物を適正なタイミングで検知し、これに基づいて車速を
減速するので、特に検高速走行時において減速操作を早
目に実行できる。すなわち、センサが障害物を検知して
から車両を減速させて障害物を安全に回避するまでの時
間は、車速が大きいほど長く必要であるため、本発明の
ように車速が大きいほど、センサの減速判定範囲を広く
設定することにより、障害物を車両のより前方で検知し
て、車両の障害物への衝突を容易かつ安全に回避でき
る。
【0009】また、請求項2記載の発明は、車両に設け
られた、障害物を検知するためのセンサ(実施形態では
超音波センサ)と、前記車両の駆動力および制動力を制
御する車両制御手段(実施形態では自動車両制御部)
と、前記車両の操舵角度を検出する操舵角検出手段(実
施形態ではステアリングセンサ)と、前記センサが、予
め設定した減速判定範囲で障害物を検知した場合に、前
記車両を減速させるための指令を前記車両制御手段に出
力するとともに、前記操舵角検出手段での検出角度が大
きいほど前記減速判定範囲を前記操舵角度の方向に偏ら
せる障害物検知判断手段(実施形態では走行ECU)
と、を備えていることを特徴とするものである。
【0010】この発明においては、車両が操作舵により
旋回する場合には、操作蛇角が大きいほど減速判定範囲
を前記旋回方向側に偏らせることにより、車両の旋回方
向側にある障害物の検知および車両の減速を早めに行え
る上に、前記旋回方向とは反対方向側にある障害物を不
必要に検知して車両を減速してしまうことはない。
【0011】さらに、車速および操舵角度に基づいてセ
ンサの減速判定範囲を設定する技術としては、請求項3
記載の発明のように、車両に設けられた、障害物を検知
するためのセンサ(実施形態では超音波センサ)と、前
記車両の駆動力および制動力を制御する車両制御手段
(実施形態では自動車両制御部)と、前記車両の速度を
検出する車速検出手段(実施形態では車速センサ)と、
前記車両の操舵角度を検出する操舵角検出手段(実施形
態ではステアリングセンサ)と、前記センサが、予め設
定した減速判定範囲で障害物を検知した場合に、前記車
両を減速させるための指令を前記車両制御手段に出力す
るとともに、前記車速検出手段での検出速度が大きいほ
ど前記減速判定範囲を広く設定しかつ前記操舵角検出手
段での検出角度が大きいほど前記減速判定範囲を前記操
舵角度の方向に偏らせる障害物検知判断手段(実施形態
では走行ECU)と、を備えていることを特徴とするも
のである。
【0012】そして、請求項4記載の発明は、前記セン
サは前記車両のほぼ幅方向に並んで複数設けられている
とともに、前記障害物検知判断手段は、各センサ毎に減
速判定範囲をそれぞれ設定することにより、車両の速度
や操舵角度(方位)に応じて、これら個別のセンサ毎に
設定された減速判定範囲を合成したものを最終的な減速
判定範囲とし、これを任意に変更することもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。先ず、本発明の実施形態が適
用された電動車両共用システムの概略的な構成につい
て、図1を参照して説明する。この電動車両共用システ
ムは、複数の同一仕様の電動車両10を複数の利用者に
よって共有することを目的として構築されたものであ
る。例えば、電動車両10の利用可能範囲12には、そ
れぞれ複数台の電動車両10が駐車可能なポート13が
設けられており、自宅や会社の近傍のポート13から電
動車両10を借り出した利用者である運転者は、その電
動車両を体面通行可能な道路上を運転して最寄りの駅や
スーパーマーケット等に移動し、初期の目的を達成した
後、最寄りのポート13に電動車両10を返却する。
【0014】なお、電動車両10の利用可能範囲12に
は、電動車両10の利用状況に係る情報を通信により送
信するための複数の通信手段14が設けられており、収
集された情報は、通信手段14から電動車両共用システ
ムのセンター16に送信されて処理される。
【0015】図2は、各ポート13の構成を示してい
る。ポート13には、利用者が電動車両10を借り出し
あるいは返却するための乗降場18と、複数台の電動車
両10をプールする駐車場19とが設けられ、乗降場1
8には、貸し出し処理あるいは返却処理のためのポート
端末管制装置20が設置される。利用者は、例えば、こ
のポート端末管制装置20において、利用情報等が記録
されたICカードを用いて所望の電動車両10の借り出
しあるいは返却を行うことになる。このポート端末管制
装置20は、ポート13内に存在する電動車両10の数
等を管理し、センター16に公衆回路網を通じて送信す
る。
【0016】各ポート13内における乗降場18と各駐
車場19との間には、電動車両10を自動運転(無人運
転)にて移動させるための道路インフラストラクチャー
である誘導ケーブル22が埋設されるとともに、この誘
導ケーブル22に沿って一定間隔で磁気ネイル24が埋
設されている。また、駐車場19の一つには、搭載され
ているバッテリに対して充電を行うための充電装置26
が設置されている。
【0017】全ての電動車両10には、車軸に対して対
称となる位置に誘導センサ32,32が設置され、ま
た、車軸に対してオフセットした位置(磁気ネイル24
に対面する位置)に磁気センサ35が配置されている。
また、前バンパー部および後バンパー部には、衝突防止
用の超音波センサ4a〜4d(後述する図3参照、後バ
ンパーの超音波センサは不図示)がそれぞれ配置されて
いる。
【0018】ポート端末管制装置20から無線通信を通
じて、例えば、出庫命令をうけたとき、ポート13内の
地図をもとに走行経路を決定し、前記超音波センサによ
り安全を確認しながら、誘導センサ32,32により誘
導ケーブル22から発生する磁束を検出することで車幅
方向の位置をフィードバック制御し、一方、磁気センサ
34により磁気ネイル24を検出することでポート13
内での正確な位置フィードバック制御を行う。このよう
な走行フィードバック制御は、電動車両10の自動運転
(無人運転)により行われる。
【0019】ところで、上記のように構成される電動車
両共用システムにおいて、電動車両10の利用が促進さ
れて時間が経過した場合、あるポート13には電動車両
10が集中し、また他のあるポート13には、電動車両
10が過疎になる場合がある。このようなポート13に
おける電動車両10の集中状態あるいは過疎状態がセン
ター16により把握される。
【0020】例えば、図1中、左下に存在するポート1
3(A)に電動車両10の集中状態が発生し、右上に存
在するポート13(B)に電動車両10の過疎状態が発
生している場合、ポート13(A)で過剰となっている
複数の電動車両10がポート13(B)まで移動される
ことが好ましい。
【0021】この場合、複数の電動車両10をトラック
等に積載して移動することも考えられるが、トラック等
に対する電動車両10の荷積み荷下ろしのための工数が
発生して時間コストがかかり、また電動車両共用システ
ムの利用可能範囲12内をトラック等の大型車両が走行
することも好ましくない場合がある。
【0022】そこで、この実施の形態では、センター1
6が、集中状態あるいは過疎状態を均一化するために、
センター16に所属する運転者に電話等により連絡し
て、ポート13(A)で過剰となっている複数の電動車
両10をポート13(B)まで隊列走行(縦列走行)に
より移動させるように指示する。
【0023】この実施の形態による隊列走行は、後述す
るように、先導車としての電動車両10(例えば、図1
に示すように、先導車101とする。)を運転者が運転
し、この有人運転される先導車101に対して、自動運
転される無人(有人でもよい。)の後続車としての電動
車両10(例えば、後続車102、103)が、縦列状
態で、自動追従走行するように構成されている。もちろ
ん3台以上の電動車両10の隊列走行も可能である。
【0024】この場合において、隊列走行が実施される
利用可能範囲12内の道路には、上述した誘導ケーブル
22や磁気ネイル24等のインフラストラクチャーが整
備されていない。すなわち、この実施の形態において
は、隊列走行が一般道路と同様の対面通行可能な道路上
で実施される。
【0025】図3は、電動車両10の構成を概略的に示
している。電動車両10は、有人走行および無人走行が
可能なように構成されており、バッテリ40からの電力
が、駆動力制御ECU(electronic control unit)4
2を介して制御されるモータ44に供給され、モータ4
4の回転により車輪46が回転されて走行するようにな
っている。
【0026】図3に示すように、電動車両10のフロン
トバンパーの中央には広角走査可能なレーザレーダ(レ
ーダ装置)50が取り付けられ、リアバンパーの中央に
は、後続車のレーザレーダ50から発射されたレーダ電
波を反射するための鏡面処理されたプレートであるリフ
レクタ52が取り付けられている。先行車のリフレクタ
52の位置(レーザ計測点)を後続車のレーザレーダ5
0によりリアルタイムに捕捉することにより、後続車基
準の走行車の位置(先行車との車間距離)と方向をリア
ルタイムに検出することができる。実際上、この実施の
形態では、レーザレーダ50とリフレクタ52との組み
合わせにより、後続車から先行車までの進行方向の距離
と車幅方向のずれ量を検出している。
【0027】電動車両10のルーフには、電動車両10
間の無線通信用(車々間通信用)の車々アンテナ53
と、通信手段14およびセンター16との無線通信用の
路車アンテナ54と、GPS衛星およびDGPS局から
の電波を受信するGPS/DGPSアンテナ56が取り
付けられている。
【0028】図4は、隊列(縦列)走行に関連する構成
要素を表した電動車両10の構成を示している。なお、
隊列走行する場合の電動車両10のうち、運転者が運転
して先頭を走行する電動車両10を先導車01といい、
この先導車101に追従して走行する電動車両10を後
続車102といい、この後続車102の後を走行する電
動車両10も後続車103という(図1をも参照)。こ
の実施の形態においては、先導車101および後続車1
02、103は、上述したように、全て同一仕様(同一
構造)の同一型式の電動車両10を用いている。なお、
図4において、後続車102、103の中、点線で囲ん
だ部分の構成は、先導車101中、点線で囲んだ部分の
構成と同一である。そして、電動車両10は、図示して
いないスイッチにより、マニュアル操作での有人運転に
よる先導車101と、自動操作での無人運転による後続
車102、103とに切り換えることが可能となってい
る。
【0029】図4に示すように、電動車両10は、全体
的な情報処理手段である走行ECU60(後述する障害
物検知判断手段)を有している。走行ECU60には、
自車の現在地(緯度経度)を測位するGPS/DGPS
測位装置70、走行速度を算出する等のための走行距離
を検出する距離センサ72、自車の進行方位を検出する
方位センサ74、アクセルの開度に対応するモータ44
の操作量である制御トルクT(Nm)を検出するアクセ
ルセンサ76、ブレーキに操作量であるブレーキ油圧力
Pを検出するブレーキセンサ78、ステアリングの操作
量である舵角ω(deg)を検出するステアリングセン
サ80(操作蛇角検出手段)、および前記レーザレーダ
50が接続されている。
【0030】なお、この実施の形態において、GPS/
DGPS測位装置70は、位置の検出精度が1m程度と
低いため、隊列走行時における走行制御(フィードバッ
ク制御とフィードフォワード制御)用としては使用して
いない。隊列が利用可能範囲12内のどの位置に存在す
るのかをセンター16が確認するため、および音声案内
用のスピーカ81の付いたナビゲーション装置を構成す
る表示装置82の地図上に自動位置を表示する等のため
に使用される。
【0031】アクセルセンサ76により検出された制御
トルクT(Nm)に応じて走行ECU60は、駆動力制
御ECU40を介してモータ44の回転を制御する。ま
た、ブレーキセンサ78により検出されたブレーキ油圧
力に応じて走行ECU60は、制動力制御走行ECU8
4を介してブレーキアクチュエータ86の制動力を制御
する。さらに、ステアリングセンサ80により検出され
た舵角ωに応じて走行ECU60は、ステアリング制御
ECU88を介してステアリングアクチュエータ90を
制御する。
【0032】アクセルセンサ76とブレーキセンサ78
の出力に代替して加減速センサを積分した値を用いるこ
とが可能であり、ステアリングセンサ80の出力に代替
してヨーレートセンサを積分した値を用いることが可能
である。また、距離センサ72の出力に代替して速度セ
ンサの出力を積分した値を用いることが可能である。な
お、上記走行ECU60は後述する障害物検知判断手段
であり、駆動力制御ECU42、制動力制御ECU84
およびステアリング制御ECU88により自動車両制御
部8(車両制御手段)が構成されている。
【0033】次に、本発明の車両の障害物検知システム
の一実施形態について説明する。図5は車両の障害物検
知システムの一実施形態のブロック図、図6(a),
(b)はそれぞれ車両が前方、後方に走行しているとき
の障害物検知形態を示す図、図7は車速に応じて障害物
検知範囲が変化する様子を示す図である。なお、本実施
形態において、前記車両走行とは前記ポート13(A,
B)内での無人自動走行であるが、これに限らず、ポー
ト内での有人運転走行や、前記追従走行(縦列走行)に
おいても本発明を適用してもよい。
【0034】各車両10の前部バンパーおよび後部バン
パーには、障害物を検知するための超音波センサ4a〜
4d,超音波センサ5a〜5cがそれぞれ設けられてい
る。ここで、障害物とは、人、車両以外の物体例えばポ
ート内の柱、建物の一部、落下物等の総称をいう。各車
両10の前部の超音波センサ4a〜4dは、車両10の
幅方向に例えば等間隔に並んで4つ配置されているが、
これに限定されず、例えば単数でもよい。また、各車両
10の後部の超音波センサ5a〜5cは、車両10の幅
方向に例えば等間隔に並んで3つ配置されているが、こ
れに限定されず、例えば単数でもよい。このような構成
により、各車両10の前後の障害物の有無や、この障害
物との距離を検出でき、この検出値は、後述するよう
に、警報を発生させたり、車両を減速あるいは停止させ
るために使用される。なお、本実施形態においては、自
己発振出力型センサ(アクティブ型センサ)として、周
波数が高く波長が短いことから高分解能の計測が可能な
超音波センサを使用したが、これに限定されず、赤外線
センサやミリ波センサを使用してもよい。
【0035】図5に示すように、各超音波センサ4a〜
4d,5a〜5cの検出信号(センサ信号)は、障害物
検知判断手段60(走行ECU)に入力される。また、
各車両10には、その走行方向すなわち車両の前後方向
における進行方向を検出するための進行方向検出センサ
7、車両の速度を検出する車速検出手段としての車速セ
ンサ9、および前述のように操作蛇角度検出手段として
のステアリングセンサ80が備えられている。各センサ
7,9,80の検出信号はそれぞれ障害物検知判断手段
60に入力されるようになっている。各車両10におい
て障害物検知判断手段60は、進行方向検出センサ7の
検出信号に基づいて、車両10の進行方向側の超音波セ
ンサを動作させる。
【0036】また、障害物検知判断手段60には、予
め、超音波センサ4a〜4d,5a〜5cのセンサ信号
(検出信号)に対する減速判定範囲(距離に関する閾
値)、およびこの減速判定範囲内のさらに小さい範囲で
ある停止判定範囲(距離に関する閾値)が設定されてい
る。前記障害物検知判断手段60は、前記センサ信号が
予め設定した減速判定範囲より小さくなる、すなわち減
速判定範囲で障害物を検知した場合には、車両を減速さ
せるための指令を自動車両制御部8に出力するととも
に、前記センサ信号が予め設定した停止判定範囲より小
さくなる、すなわち停止判定範囲で障害物を検知した場
合には、車両を停止させるための指令を自動車両制御部
8に出力する。
【0037】詳述すると、図6(a)に示すように、車
両10の前部の超音波センサ4a〜4dが、その障害物
検知範囲C(センシング範囲)内にある減速判定範囲C
aで障害物を検知した場合には、自動車両制御部8はモ
ータ44(スロットルアクチュエータ)やブレーキアク
チュータ86を動作させて、車両10を減速させる。ま
た、超音波センサ4a〜4dが、停止判定範囲Cbで障
害物を検知した場合には、自動車両制御部8はモータ4
4(スロットルアクチュエータ)やブレーキアクチュー
タ86を動作させて、車両10を停止させる。減速判定
範囲Ca外で障害物を検知した場合には、上述のような
制御は行われない。車両後部の超音波センサ5a〜5d
についても同様である。なお、車両10が運転者による
操作で走行する際、すなわち有人運転の場合には、上述
のような車両の自動的な減速および停止は必ずしも必要
でないが、障害物検知判断手段60は車両進行方向に障
害物を検知判断すると、警報手段としてのスピーカ81
や表示装置82を動作させ、障害物検知の情報を運転者
に知らしめる必要がある。この警報手段としてはスピー
カ81および表示装置82のいずれか一方を使用しても
よい。
【0038】また、障害物検知判断手段60は、前記車
速センサ9での検出値が大きいほど超音波センサ4a〜
4d(5a〜5c)の検知能力を増大させて障害物検知
範囲を広くする。すなわち、図7に示すように、車両1
0が高速、中速、低速で走行する際の障害物検知範囲
は、それぞれ符号C1,C2,C3で示すようになる。
本例では、車速vに対して検知範囲K(閾値)を、式:
K=A×v2+B(A,Bは定数)に基づいて計算す
る。車速vの次数を2にした理由は、車両10がある車
速vで走行中に、スロットルアクチュエータ44やブレ
ーキアクチュータ86を動作させて車両の減速開始から
停止までに要する停止距離が、ほぼ車速vの2乗に比例
するためである。
【0039】さらに、障害物検知判断手段60は、ステ
アリングセンサ80での検出値と、予め設定した操作蛇
角および時間データとの一次関数(図14(a)、図1
4(b)参照)に基づいて、前記検出値に対する安全値
Sを導出し、さらに、この安全値Sと前記検知範囲Kと
の積を求め、これを安全検知範囲とすることにより、操
作蛇角に対する各超音波センサ4a〜4d(5a〜5
c)の安全検知範囲を決定できる。ここで、安全検知範
囲とは、この範囲内で障害物が検知されても、車両を減
速させずに、この障害物への衝突を安全に回避できる範
囲をいう。このように、障害物検知判断手段60は、ス
テアリングセンサ80での検出値に基づいて、超音波セ
ンサ4a〜4d(5a〜5c)の障害物検知範囲を操作
舵角の方向と同方向に偏らせることができる。このよう
な障害物検知範囲を偏らせる他の方法としては、後述す
る図8、図9および図10に示すものがある。
【0040】次に、車両走行における障害物検知装置の
動作について、種々の例を挙げて説明する。先ず、車両
10において障害物検知判断手段60は、進行方向検出
センサ7の検出信号に基づいて、車両10の進行方向側
の超音波センサ4a〜4d(5a〜5c)を動作させ
る。すなわち、図6(a)に示すように、車両10がそ
の前方側に走行している際に(進行方向S参照)、前方
の超音波センサ4a〜4dが動作し、超音波センサ4a
〜4dが減速判定範囲Caで障害物を検知した場合に
は、障害物検知判断手段60は車両10を減速させるた
めの指令を自動車両制御部8に出力する。超音波センサ
4a〜4dが停止判定範囲Cbで障害物を検知した場合
には、障害物検知判断手段60は車両10を減速させる
ための指令を自動車両制御部8に出力する。
【0041】一方、図6(b)に示すように、車両10
がその後方側に走行している場合には(進行方向S参
照)、後部の超音波センサ5a〜5cが動作し、上述と
同様に、超音波センサ5a〜5cの障害物検知範囲C
(センシング範囲)内の減速判定範囲あるいは停止判定
範囲のいずれかで障害物が検知された場合には、障害物
検知判断手段60は車両10を減速させるための指令あ
るいは車両を停止させるための指令を自動車両制御部8
に出力する。このように、車両の進行方向側の超音波セ
ンサのみを動作させることにより、例えば車両が前方に
移動しているにも係わらず、後方の超音波センサで障害
物を不必要に検知してしまうことはない。
【0042】図7に示すように、障害物検知判断手段6
0は、車速センサ9での検出値が大きいほど、符号C
1,C2,C3で示すように、超音波センサ4a〜4d
の減速判定範囲を広くする。このように、車速が大きい
ほど、減速判定範囲を広くすることにより、車速に応じ
て障害物の検知タイミングを適正にし、特に車両が高速
で走行する際にも、障害物を早いタイミングで検出でき
て、高速走行時において減速操作のタイミングや警報の
発生タイミングが遅くならず、減速操作を早目に実行で
きる。すなわち、超音波センサが障害物を検知してから
車両を減速あるいは停止させて障害物を安全に回避する
までの時間は、車速が大きいほど長く必要であるため、
本実施形態のように車速が大きいほど、減速判定範囲お
よび停止判定範囲を広く設定することにより、障害物を
より前方で検知できるので、障害物を避けたり車両を障
害物の手間で停止させることができる。
【0043】障害物検知判断手段60は、ステアリング
センサ80から検出値を入力し、図8(a)に示すよう
に、車両が矢印Sのように直進している場合には、図8
(b)に示すように、車両10の中央側2つの超音波セ
ンサ4b,4cのみを動作させる。この2つの超音波セ
ンサ4b,4cの障害物検値範囲内の減速判定範囲ある
いは停止判定範囲のいずれかで障害物が検知された場合
には、障害物検知判断手段60は車両10を減速させる
ための指令あるいは車両10を停止させるための指令を
自動車両制御部8に出力する。一方、図8(a)に示す
ように、車両が矢印S1のように右側へ旋回する際に
は、図8(b)に示すように、車両10の右側2つの超
音波センサ4a,4bのみを動作させ、図8(a)に示
すように、車両が矢印S2のように左側へ旋回する際に
は、図8(b)に示すように、車両10の左側2つの超
音波センサ4c,4dのみを動作させる。このように、
蛇角方向と同方向に障害物検知範囲および減速判定範囲
を偏らせることにより、車両10の旋回方向側にある障
害物の検知を早めに行える上に、前記旋回方向とは反対
方向側にある障害物を不必要に検知してしまうことはな
い。
【0044】障害物検知範囲(および減速判定範囲)を
車両の舵角方向に偏らせる他の方法としては、図9
(a)に示すように、障害物検知判断手段60は、各超
音波センサ4a〜4dの発振強度を車両10の舵角方向
側の超音波センサ4a〜4dほど高くなるように設定す
るものである。すなわち、障害物検知判断手段60は、
ステアリングセンサ80から検出値を入力し、例えば車
両10が右前方に旋回する際には(進行方向S参照)、
最左側の超音波センサ4aの障害物検知範囲を最大に
し、他の超音波センサ4b〜4dの各障害物検知範囲を
順次小さくすることにより、各障害物検知範囲を合成
し、この合成により得られた障害物検知範囲およびその
中の減速判定範囲C(超音波センサ4a〜4dの減速判
定範囲41a〜41dを合成したもの)を右側に偏らせ
る。これにより、車体10の前方左側の検知する必要の
ない障害物X(例えばポート内の柱)を検知して、車両
10を不必要に減速させてしまうことはない。なお、図
9(a)では各減速判定範囲41a〜41dはその隣接
部において重なって干渉しているが、実際には、障害物
検知判断手段60が超音波センサ4a〜4dの超音波発
信タイミングを制御することにより、例えば超音波セン
サ4a〜4dをその配列順にしたがって所定時間おきに
動作させ、各超音波センサ4a〜4dの障害物検知範囲
同士の干渉や減速判定範囲41a〜41d同士の干渉を
防止することができる。これにより障害物の誤検知を防
止できる。
【0045】上述した図9(a)に示したものは、車両
の舵角方向に応じて、各超音波センサ4a〜4dの障害
物検知範囲(超音波発振強度)を変更して、これを合成
して最終的な障害物検知範囲を設定するものであるが
(図8に示した超音波センサのオン・オフ制御の変形
例)、図9(b)に示すものは、各超音波センサ4a〜
4dの障害物検知範囲40a〜40dは同一であるが、
各超音波センサ4a〜4dの減速判定範囲41a〜41
dを、各超音波センサ4a〜4dの順に小さくなるよう
に前記障害物検知判断手段60に設定することにより、
図9(a)と同様な合成された減速判定範囲Cを得るこ
とができる。本例においても、超音波センサ4a〜4d
の超音波発信タイミングを制御することにより、各超音
波センサ4a〜4dの障害物検知範囲同士の干渉や減速
判定範囲同士の干渉を防止することができる。なお、図
9(a),(b)は車両の舵角方向に応じて各超音波セ
ンサ4a〜4dの減速判定範囲を個別に設定するもので
あるが、この技術を、車速に応じた減速判定範囲の設定
に適用してもよい。
【0046】障害物検知範囲(および減速判定範囲)を
車両の舵角方向に偏らせる他の方法としては、図10
(a)に示すように、車両前部の中央部に超音波センサ
4を1つのみ設置し、この超音波センサ4を例えば首振
り機構64により矢印θで示すように首振り可能なよう
に構成する。すなわち、超音波センサ4を扇形の揺動歯
車36の中心65に固定し、この揺動歯車63に、ステ
アリングホイール61と同期して逆回転する歯車62が
噛合っている。これにより、ステアリングホイール61
に連動して超音波センサ4が蛇角方向に自動的に向く。
すなわち、図10(b)に示すように、操作蛇角が零
で、車両が直進する場合には(進行方向S参照)、超音
波センサ4を中間位置とし、この障害物検知範囲Caを
車両左右に偏らせない。一方、操作蛇角が右側の場合に
は、超音波センサ4は自動的に車両10に対して右側に
向き、障害物検知範囲Cb,Ccを車両10の右側に偏
らせる。Cb,Ccはそれぞれ、操作蛇角が比較的小さ
い場合、大きい場合の障害物検知範囲を示している。操
作蛇角が左側の場合も同様である。なお、首振り機構と
しては歯車機構に限らず、エアシリンダやリンク機構等
を用いてもよい。
【0047】なお、車速や操作舵角に関係なく、障害物
検知判断手段60は、各超音波センサ4a〜4d(5a
〜5c)毎個別に減速判定範囲および停止判定範囲を設
定することにより、複数の超音波センサ4a〜4d(5
a〜5c)により合成される減速判定範囲および停止判
定範囲を任意に設定できる。
【0048】次に、車両の走行方向、車速、操作舵方向
および操作蛇角に対する、障害物検知システムの一連の
動作について説明する。図11に示すように、先ず、ポ
ート内での車両走行が開始されると、車両の障害物検知
判断手段60は全ての超音波センサ4a〜4d(5a〜
5c)を一時的に動作させて、各超音波センサ4a〜4
d(5a〜5c)が正常であることを確認する(図11
中ステップS1)。次いで、車速センサ9の検出信号の
障害物検知判断手段60への入力(図11中ステップS
2)、車両の進行方向センサ7の検出信号の障害物検知
判断手段60への入力(図11中ステップS3)、およ
びステアリングセンサ80の検出信号の障害物検知判断
手段60への入力(図11中ステップS4)が順次行わ
れる。
【0049】ここで、障害物検知判断手段60は、車速
センサ9での検出値vに対して検知範囲K(閾値)を、
式:K=A×v2+B(A,Bは定数)に基づいて計算
する(図11中ステップS5)。さらに、障害物検知判
断手段60は、進行方向センサ7からの信号に基づい
て、車両の前後進行方向を判断し(図11中ステップS
6)、進行方向が前進の場合には、各超音波センサ4a
〜4dにおける安全検知範囲SK(閾値)をそれぞれ算
出する(図11中ステップS7)。すなわち、図14
(a)に示すような各超音波センサ4a〜4dにおい
て、操作蛇角と時間データ(安全値)との一次関数に基
づいて操作蛇角に対する時間データを読取り、この時間
データと前記検知範囲K(閾値)との積を求めることに
より、各超音波センサ4a〜4dにおける安全検知範囲
SKを導出する。
【0050】そして、各超音波センサ4a〜4dでそれ
ぞれ検出した障害物までの距離信号と前記安全検知範囲
SKとを順次比較し(図12中ステップS8,S9,S
10,S11)、全ての超音波センサ4a〜4dにおい
て各距離信号が安全検知範囲SKより大きければ、すな
わち、安全検知範囲SK内に障害物が検知されなけれ
ば、障害物検知判断手段60は障害物無しと判断する。
一方、超音波センサ4a〜4dのうちいずれか1つの超
音波センサにおいて距離信号が安全検知範囲SK以下で
ある、すなわち安全検知範囲SK内に障害物の少なくと
も一部が検知されると、障害物検知判断手段60は車両
を減速させるための指令あるいは車両を停止させるため
の指令を自動車両制御部8に出力する。これにより、車
両を減速あるいは停止させて障害物を回避できる(図1
2中ステップS1)。
【0051】前記ステップS6において、車両が後退す
る場合には、各超音波センサ5a〜5cにおける安全検
知範囲SK(閾値)をそれぞれ算出する(図13中ステ
ップS13)。すなわち、図14(b)に示すような各
超音波センサ5a〜5cにおいて、蛇角と時間データ
(安全値)との一次関数に基づいて蛇角に対する時間デ
ータを読取り、この時間データと前記検知範囲K(閾
値)との積を求めることにより、各超音波センサ5a〜
5cにおける安全検知範囲SKを導出する。
【0052】そして、各超音波センサ5a〜5cでそれ
ぞれ検出した障害物までの距離信号と前記安全検知範囲
SKとを順次比較し(図13中ステップS14,S1
5,S16)、全ての超音波センサ5a〜5cにおいて
各距離信号が安全検知範囲SKより大きければ、すなわ
ち、安全検知範囲SK内に障害物が検出されなければ、
障害物検知判断手段60は障害物無と判断する。一方、
超音波センサ5a〜5cのうちいずれか1つの超音波セ
ンサにおいて距離信号が安全検知範囲SK以下である、
すなわち安全検知範囲SK内に障害物の少なくとも一部
が検知されると、障害物検知判断手段60は車両を減速
させるための指令あるいは車両を停止させるための指令
を自動車両制御部8に出力する。これにより、車両を減
速あるいは停止させて障害物を回避できる(図13中ス
テップS17)。
【0053】次に、図15および図16を参照して、車
両の位置に応じて車速を変更する走行方法について説明
する。先ず、障害物検知判断手段60に、例えば図16
に示すような、車両の座標位置(X,Y)に対する目標
速度V(指定速度)が記憶されたテーブルTを設定す
る。図15に示すように、車両の現在位置をGPS/D
GPS測位装置70により測位し(図15中ステップ2
0)、障害物検知判断手段60は、テーブルTより前記
車両の現在位置に対応した目標速度Yを読み出す(図1
5中ステップ21)。そして、車速センサ9の検出信号
の障害物検知判断手段60への入力、車両の進行方向セ
ンサ7の検出信号の障害物検知判断手段60への入力、
およびステアリングセンサ80の検出信号の障害物検知
判断手段60への入力が行われる(図15中ステップ2
2)。ここで、車両の進行方向が例えば前進の場合に
は、各超音波センサ4a〜4dにおける安全検知範囲S
K(減速判定範囲)を算出する(図15中ステップ2
3)。
【0054】この後、各超音波センサ4a〜4dを動作
させて、超音波を発信させ(図15中ステップ24)、
前記減速判定範囲内に障害物が検知されたら(図15中
ステップ25)、障害物検知判断手段60は車両を減速
させるための指令を自動車両制御部8に出力し、減速走
行する(図15中ステップ26)。そして、停止判定範
囲内に障害物が検知されたら(図15中ステップ2
7)、障害物検知判断手段60は車両を停止させるため
の指令を自動車両制御部8に出力し、車両を停止させる
(図15中ステップ28)。ここで、前記減速判定範囲
内の障害物が消失していれば(図15中ステップ2
9)、自動車両制御部8は車速を目標速度で走行させる
ために、モータ44(スロットルアクチュエータ)やブ
レーキアクチュータ86を制御する(図15中ステップ
30)。この後、前記停止判定範囲内の障害物が消失し
ていれば(図15中ステップ31)、車両の走行が継続
される(図15中ステップ32)。
【0055】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおりに構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。請
求項1記載の発明は、車速を連続的に検出しこの車速が
大きいほど、センサの減速判定範囲を広くすることによ
り、障害物を適正なタイミングで検知し、これに基づい
て車速を減速するので、特に検高速走行時において減速
操作を早目に実行できる。すなわち、センサが障害物を
検知してから車両を減速させて障害物を安全に回避する
までの時間は、車速が大きいほど長く必要であるため、
本発明のように車速が大きいほど、センサの減速判定範
囲を広く設定することにより、障害物を車両のより前方
で検知して、車両の障害物への衝突を容易かつ安全に回
避できる。このように車速に基づくセンサの減速判定範
囲の制御を容易かつ確実に実施できる障害物検知装置を
提供できる。
【0056】請求項2記載の車両の障害物検知装置は、
車両の操作蛇角を連続的に検出し、車両が操作舵により
旋回する際に操作蛇角が大きいほど減速判定範囲を前記
旋回方向側に偏らせることにより、車両の旋回方向側に
ある障害物の検知および車両の減速を早めに行える上
に、前記旋回方向とは反対方向側にある障害物を不必要
に検知して車両を減速してしまうことはない。このよう
に操作蛇角に基づくセンサの減速判定範囲の制御を容易
かつ確実に実施できる障害物検知装置を提供できる。
【0057】請求項3記載の発明は、請求項1および請
求項2の効果を備えた車両の障害物検知装置を提供でき
る。請求項4記載の発明は、車両の速度や操舵角度(方
位)に応じて、これら個別のセンサ毎に設定された減速
判定範囲を合成したものを最終的な減速判定範囲とし、
これを任意に変更することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態が適用された電動車両共
用システムの概略的な構成を示す平面視的模式図であ
る。
【図2】 電動車両が格納されるポートの構成を示す平
面視的模式図である。
【図3】 電動車両の概略構成を示す透視的な斜視図で
ある。
【図4】 隊列走行時における電動車両の相互関係、電
動車両の内部構成ととともに示すブロック図である。
【図5】 本発明に係わる車両の障害物検知装置の一実
施形態のブロック図である。
【図6】 (a),(b)はそれぞれ車両が前方、後方
に走行しているときの障害物検知形態を示す図である。
【図7】 車速に障害物検知範囲が変化する様子を示す
図である。
【図8】 操作舵の方向に対して、超音波センサの動作
状態を説明するための図である。
【図9】 操作舵の方向に対して、各超音波センサのセ
ンサ能力を説明するための図である。
【図10】 操作舵の方向に対して、超音波センサの首
振り位置を説明するための図である。
【図11】 本発明に係わる障害物検知装置の動作を説
明するためのフローチャートの前半部である。
【図12】 本発明に係わる障害物検知装置の動作を説
明するためのフローチャートの後半部である。
【図13】 本発明に係わる障害物検知装置の動作を説
明するためのフローチャートの他の後半部である。
【図14】 (a)は前側の各超音波センサにおける操
作蛇角に対する安全係数との関係を示すグラフであり、
(b)は後側の各超音波センサにおける操作蛇角に対す
る安全係数との関係を示すグラフである。
【図15】 本発明に係わる障害物検知装置の他の動作
を説明するためのフローチャートである。
【図16】 図15において、車両の位置に対する目標
速度を示したテーブルである。
【図17】 従来技術に係わる障害物検知装置のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
4a〜4d フロント側の超音波センサ 5a〜5c リア側の超音波センサ 7 進行方向検出センサ 8 自動車両制御部(車両制御手段) 9 車速センサ(車速検出手段) 10 電動車両 13 ポート 44 モータ(スロットルアクチュエータ) 60 走行ECU(障害物検知判断手段) 80 ステアリングセンサ(操舵角検出手段) 86 ブレーキアクチュエータ 88 ステアリング制御ECU 90 ステアリングアクチュエータ C,C1,C2,C3,40a〜40d 障害物検知範
囲(最大検知範囲) Ca,41a〜41d 減速判定範囲 Cb 停止判定範囲
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 627 G01S 15/93 Fターム(参考) 5H180 AA03 BB04 CC11 CC17 FF04 FF05 FF27 LL01 LL07 LL09 5H301 AA03 AA10 BB20 CC03 CC06 DD17 EE05 EE13 FF04 FF08 FF11 FF15 GG10 GG11 GG14 GG16 GG19 GG23 GG25 GG28 GG29 HH02 KK12 LL01 LL07 LL11 LL14 LL15 QQ06 5J083 AA02 AB13 AD04 AF06 AF07 AG20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設けられた、障害物を検知するた
    めのセンサと、 前記車両の駆動力および制動力を制御する車両制御手段
    と、 前記車両の速度を検出する車速検出手段と、 前記センサが、予め設定した減速判定範囲で障害物を検
    知した場合に、前記車両を減速させるための指令を前記
    車両制御手段に出力するとともに、前記車速検出手段で
    の検出速度が大きいほど前記減速判定範囲を広く設定す
    る障害物検知判断手段と、を備えていることを特徴とす
    る車両の障害物検知装置。
  2. 【請求項2】 車両に設けられた、障害物を検知するた
    めのセンサと、 前記車両の駆動力および制動力を制御する車両制御手段
    と、 前記車両の操舵角度を検出する操舵角検出手段と、 前記センサが、予め設定した減速判定範囲で障害物を検
    知した場合に、前記車両を減速させるための指令を前記
    車両制御手段に出力するとともに、前記操舵角検出手段
    での検出角度が大きいほど前記減速判定範囲を前記操舵
    角度の方向に偏らせる障害物検知判断手段と、を備えて
    いることを特徴とする車両の障害物検知装置。
  3. 【請求項3】 車両に設けられた、障害物を検知するた
    めのセンサと、 前記車両の駆動力および制動力を制御する車両制御手段
    と、 前記車両の速度を検出する車速検出手段と、 前記車両の操舵角度を検出する操舵角検出手段と、 前記センサが、予め設定した減速判定範囲で障害物を検
    知した場合に、前記車両を減速させるための指令を前記
    車両制御手段に出力するとともに、前記車速検出手段で
    の検出速度が大きいほど前記減速判定範囲を広く設定し
    かつ前記操舵角検出手段での検出角度が大きいほど前記
    減速判定範囲を前記操舵角度の方向に偏らせる障害物検
    知判断手段と、を備えていることを特徴とする車両の障
    害物検知装置。
  4. 【請求項4】 前記センサは前記車両のほぼ幅方向に並
    んで複数設けられているとともに、前記障害物検知判断
    手段は、各センサ毎に減速判定範囲をそれぞれ設定する
    ものである請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載
    の車両の障害物検知装置。
JP11071041A 1999-03-16 1999-03-16 車両の障害物検知装置 Withdrawn JP2000267729A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11071041A JP2000267729A (ja) 1999-03-16 1999-03-16 車両の障害物検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11071041A JP2000267729A (ja) 1999-03-16 1999-03-16 車両の障害物検知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000267729A true JP2000267729A (ja) 2000-09-29

Family

ID=13449053

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11071041A Withdrawn JP2000267729A (ja) 1999-03-16 1999-03-16 車両の障害物検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000267729A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003146162A (ja) * 2001-11-15 2003-05-21 Mazda Motor Corp 車両用走行支援装置
JP2004351992A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Denso Corp 車両の障害物検知装置及び車両制御装置
JP2005128722A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Matsushita Electric Works Ltd 障害物回避機能付き車両
JP2006334836A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Yushin Precision Equipment Co Ltd 成形品取出機
JP2007203519A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Yushin Precision Equipment Co Ltd 成形品取出機
JP2008296900A (ja) * 2008-05-19 2008-12-11 Panasonic Electric Works Co Ltd 動力車
US20100191433A1 (en) * 2009-01-29 2010-07-29 Valeo Vision Method for monitoring the environment of an automatic vehicle
KR101458482B1 (ko) * 2007-10-17 2014-11-07 야마하하쓰도키 가부시키가이샤 차량
JP2015121959A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 三菱電機株式会社 障害物検知装置
CN106325285A (zh) * 2016-11-05 2017-01-11 杭州畅动智能科技有限公司 一种基于水下避障装置的控制方法
JP2019090711A (ja) * 2017-11-15 2019-06-13 株式会社豊田自動織機 壁検出装置
WO2019187884A1 (ja) * 2018-03-28 2019-10-03 ヤンマー株式会社 作業車両の自動走行装置
JP2021188977A (ja) * 2020-05-28 2021-12-13 株式会社デンソー 物体検出装置および物体検出装置の制御方法
JP7236526B1 (ja) 2021-12-20 2023-03-09 三菱重工業株式会社 移動体の管理方法、移動体の制御方法、移動体及びプログラム

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003146162A (ja) * 2001-11-15 2003-05-21 Mazda Motor Corp 車両用走行支援装置
JP2004351992A (ja) * 2003-05-27 2004-12-16 Denso Corp 車両の障害物検知装置及び車両制御装置
JP2005128722A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Matsushita Electric Works Ltd 障害物回避機能付き車両
JP4731208B2 (ja) * 2005-05-31 2011-07-20 株式会社ユーシン精機 成形品取出機
JP2006334836A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Yushin Precision Equipment Co Ltd 成形品取出機
JP2007203519A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Yushin Precision Equipment Co Ltd 成形品取出機
KR101458482B1 (ko) * 2007-10-17 2014-11-07 야마하하쓰도키 가부시키가이샤 차량
JP4640445B2 (ja) * 2008-05-19 2011-03-02 パナソニック電工株式会社 動力車
JP2008296900A (ja) * 2008-05-19 2008-12-11 Panasonic Electric Works Co Ltd 動力車
US20100191433A1 (en) * 2009-01-29 2010-07-29 Valeo Vision Method for monitoring the environment of an automatic vehicle
US8452506B2 (en) * 2009-01-29 2013-05-28 Valeo Vision Method for monitoring the environment of an automatic vehicle
JP2015121959A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 三菱電機株式会社 障害物検知装置
CN106325285A (zh) * 2016-11-05 2017-01-11 杭州畅动智能科技有限公司 一种基于水下避障装置的控制方法
JP2019090711A (ja) * 2017-11-15 2019-06-13 株式会社豊田自動織機 壁検出装置
WO2019187884A1 (ja) * 2018-03-28 2019-10-03 ヤンマー株式会社 作業車両の自動走行装置
JP2019175048A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 ヤンマー株式会社 作業車両の自動走行装置
JP2021188977A (ja) * 2020-05-28 2021-12-13 株式会社デンソー 物体検出装置および物体検出装置の制御方法
JP7236526B1 (ja) 2021-12-20 2023-03-09 三菱重工業株式会社 移動体の管理方法、移動体の制御方法、移動体及びプログラム
JP2023091429A (ja) * 2021-12-20 2023-06-30 三菱重工業株式会社 移動体の管理方法、移動体の制御方法、移動体及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6313758B1 (en) Automatic following travel system
JP2000330637A (ja) 車両の障害物検知方法
EP3088281B1 (en) Automatic driving vehicle system
US20230139389A1 (en) Autonomous driving device
JP6555067B2 (ja) 車線変更支援装置
CN110271543B (zh) 车辆控制装置、车辆控制方法及存储介质
JP2016212630A (ja) 走行制御装置
JP2000267729A (ja) 車両の障害物検知装置
CA3079679C (en) Waveguide apparatus with high speed dual channel wireless contactless rotary joint
JP2019197467A (ja) 車両制御装置
KR20160138155A (ko) 열차 제어 방법 및 열차 제어 시스템
EP3834008B1 (en) An apparatus and method for providing driver assistance of a vehicle
US5828968A (en) Method of controlling automatically driven motor vehicle
JP3524400B2 (ja) 自動追従走行システム
JP7087654B2 (ja) 車外報知装置、及び車外報知方法
US20230087852A1 (en) Automated valet parking system, control method for automated valet parking system, and autonomous driving vehicle
JP2000322689A (ja) 自動追従走行システム
CN111198566B (zh) 一种平衡车的控制方法、装置及平衡车
US20210197860A1 (en) Vehicle and method of controlling the same
JP2009018621A (ja) 走行制御装置及びこれを用いた輸送システム
US11610488B2 (en) Notification device and vehicle control device
JP7397609B2 (ja) 走行環境認識装置
WO2005020183A1 (ja) 先行車選択装置及び先行車選択方法
JP3983414B2 (ja) 自動追従走行システムにおけるターンシグナル制御装置
JP2859928B2 (ja) 車両用後方監視装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060606