JP2002013424A - 車両の追突回避装置 - Google Patents

車両の追突回避装置

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JP2002013424A
JP2002013424A JP2000196517A JP2000196517A JP2002013424A JP 2002013424 A JP2002013424 A JP 2002013424A JP 2000196517 A JP2000196517 A JP 2000196517A JP 2000196517 A JP2000196517 A JP 2000196517A JP 2002013424 A JP2002013424 A JP 2002013424A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】コストアップを抑えつつ、追突の安全性を確保
すること。 【解決手段】トラクションコントロールシステムと、サ
ービスブレーキを制御する電子制御ブレーキシステム8
と、を備え、前方対象物との距離測定手段と、自車速度
検出手段と、前方対象物の速度計算手段と、前方対象物
との距離および前方対象物の速度からの減速度計算手段
と、安全な制動距離計算手段と、追突回避のマニュアル
操作判定手段と、前方対象物との距離が安全な制動距離
以下のときに追突回避のマニュアル操作中でなければ、
エンジンの無負荷状態を指令する信号をトラクションコ
ントロールシステムへ与えると共に、必要な減速度計算
値をブレーキ要求量として電子制御ブレーキシステムへ
与える手段と、を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の追突回避
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の追突事故を防止するため、特開平
7−242164号においては、アクセルを非作動状態
に戻すためのアクセルアクチュエータが設けられ、ブレ
ーキ装置のブレーキバルブをバイパスするオートブレー
キ回路に圧力制御弁およびこれをフィードバック制御す
るための圧力センサが介装される一方、前方対象物(前
方車両や前方障害物)との距離を測定する手段と、安全
な制動制御距離を計算する手段と、測定距離が安全な制
動制御距離よりも小さくなり、追突の危険性が高くなっ
たにも拘わらず、追突回避のマニュアル操作が行わなけ
れば、アクセルアクチュエータを作動(アクセル操作を
強制的に中止)させると共に、そのときの最適なブレー
キ圧をマップ(予め設定)から求め、圧力センサの検出
信号に基づいて最適なブレーキ圧(検索値)が得られる
ように圧力制御弁をフィードバック制御する手段と、が
備えられる。
【0003】実開平7−4211号においては、追突の
可能性に対して運転者の注意を刺激的に喚起できるよ
う、追突の可能性を判定する手段と、この判定に基づい
て追突の可能性が高まるとアクセルペダルを強制的に初
期位置へ戻す手段と、が設けられる。実開平5−266
72号においては、追突の可能性が一次警報段階から二
次警報段階に高進するとその二次警報信号を受けて補助
ブレーキを作動させる手段が備えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な従来技術を踏まえながら、車両の追突事故に対する、
高い安全性の確保を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、タイヤ
が空転しないように駆動力を制御するトラクションコン
トロールシステムを備える車両において、安全な制動制
御距離を計算する手段と、前方対象物との距離を測定す
る手段と、追突回避のマニュアル操作中かどうかを判定
する手段と、前方対象物との測定距離が安全な制動制御
距離以下のときに追突回避のマニュアル操作中でなけれ
ば、エンジンの無負荷状態を指令する信号をトラクショ
ンコントロールシステムへ与える手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0006】第2の発明では、タイヤが空転しないよう
に駆動力を制御するトラクションコントロールシステム
と、ブレーキ要求量に応じた減速度でタイヤ回転を停止
させるようにサービスブレーキを制御する電子制御ブレ
ーキシステムと、を備える車両において、前方対象物と
の距離を測定する手段と、自車速を検出する手段と、前
方対象物の移動速度を計算する手段と、前方対象物との
測定距離および前方対象物の移動速度から必要な減速度
を計算する手段と、安全な制動制御距離を計算する手段
と、追突回避のマニュアル操作中かどうかを判定する手
段と、前方対象物との測定距離が安全な制動制御距離以
下のときに追突回避のマニュアル操作中でなければ、エ
ンジンの無負荷状態を指令する信号をトラクションコン
トロールシステムへ与えると共に、必要な減速度のその
ときの計算値をブレーキ要求量として電子制御ブレーキ
システムへ与える手段と、を設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】第1の発明では、前方対象物(前方車両
や前方障害物)との測定距離が安全な制動制御距離以
下、かつ追突回避のマニュアル操作中でないときは、ト
ラクションコントロールシステムへエンジンの無負荷状
態を指令する信号が与えられる。この信号を受けてトラ
クションコントロールシステムが作動するため、運転者
がアクセルペダルを踏んでいたとしても、エンジンは無
負荷状態(アクセル全閉)に戻されるので、エンジンブ
レーキの発生により、追突に至る可能性の低下(つま
り、追突に対する高い安全性)を確保できる。この場
合、車両の搭載するトラクションコントロールシステム
を利用して追突回避にエンジンブレーキを発生させるの
で、駆動手段(従来例における、アクセルを戻すための
アクチュエータなど)を新たに追加する必要がなく、既
存車両へ容易かつ廉価に適用可能という効果も得られ
る。なお、トラクションコントロールシステムが、エン
ジン系のコントローラに加えて、ブレーキ系のコントロ
ーラを備える場合、ブレーキ系のコントローラに対する
信号(タイヤ回転センサの検出信号に基づいて、タイヤ
が空転しないようにブレーキを制御する指令)を出力す
るようにしてもよい。
【0008】第2の発明では、前方対象物との測定距離
が安全な制動制御距離以下、かつ追突回避のマニュアル
操作中でないときは、トラクションコントロールシステ
ムへエンジンの無負荷状態を指令する信号が与えられる
と共に、電子制御ブレーキシステムへそのときの必要な
減速度の信号(計算値)がブレーキ要求量として与えら
れる。このため、トラクションコントロールシステムの
作動により、運転者がアクセルを踏んでいても、エンジ
ンは無負荷状態に戻され、電子制御ブレーキシステムの
作動により、サービスブレーキはそのときの必要な減速
度(計算値)でタイヤ回転を停止するように制御され
る。したがって、車両の積載量が変化しても、この制御
の起動点における、前方対象物との測定距離および相対
速度が同一であれば、同一の制動距離で車両が停止に至
るようになる。言い換えれば、この制動特性は、積載量
の変化に影響されないので、追突回避の高い制御精度を
確保できる。この場合においても、車両の搭載するトラ
クションコントロールシステムおよび電子制御ブレーキ
システムを利用するので、駆動手段(従来例における、
アクセルを戻すためのアクチュエータなど)を新たに追
加する必要がなく、既存車両へ容易かつ廉価に適用可能
という効果も得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1はこの発明に係る第1の実施
形態として追突回避装置の概要構成を表すものである。
1は前方対象物(前方車両および前方障害物)との距離
を測定する手段、2は自車の車速を検出する手段、3は
自車のアクセルペダルの踏角を検出する手段、4はブレ
ーキペダルの踏角を検出する手段、5は自動ブレーキコ
ントローラ10の制御をON−OFFするためのモード
切替スイッチ、を示す。距離の測定手段1にレーザレー
ダ装置またはミリ波レーダ装置が、車速の検出手段2に
回転センサ(電磁式ピックアップおよびパルスロータな
どから構成される)が、アクセルペダル踏角の検出手段
3にペダルの機械的入力を電気的出力に変換するポテン
ショメータが、ブレーキペダル踏角の検出手段4にペダ
ルの作動位置でON(初期位置でOFF)するスイッチ
が、使用される。
【0010】車両には、タイヤが空転しないように駆動
力を制御するトラクションコントロールシステム6(エ
ンジンECU)が搭載され、運転室の情報提供および警
報手段7と共に追突回避の自動ブレーキコントローラ1
0により制御される。自動ブレーキコントローラ10
は、図2のように前方対象物との距離D(測定手段1の
検出値)の時間微分から前方対象物との相対速度Vr
求める手段(ステップ3)と、車速(自車速)の検出値
1と相対速度Vrとから前方対象物の移動速度V 2を計
算する手段(ステップ4)と、自車の車速V1および前
方対象物の移動速度V2に基づいて、運転者への情報提
供の必要な車間距離Di、同じく警報発生の必要な車間
距離Dw、安全な制動制御に必要な車間距離Dc、を計算
する手段(ステップ5〜ステップ7)と、測定距離Dと
車間距離Diとの比較に基づいて情報の提供を制御する
手段(ステップ8およびステップ9)と、測定距離Dと
車間距離Dwとの比較に基づいて警報の発生を制御する
手段(ステップ10およびステップ11)と、モード切
替スイッチ5がON(自動ブレーキ制御の選択時)かど
うかを判定する手段(ステップ13)と、追突回避のマ
ニュアル操作中かどうかを判定する手段(ステップ14
およびステップ15)と、これらの判定および測定距離
Dと車間距離Dcとの比較に基づいてトラクションコン
トロールシステム6へエンジンの無負荷状態を指令する
信号の出力を制御する手段(ステップ12〜ステップ1
6)と、が備えられる。
【0011】ここで、情報提供の車間距離Diは、自車
の車速V1×情報提供時間+(自車の車速V1−前方対象
物の移動速度V2)/(情報提供減速度(G)×9.8
×2)、警報発生の車間距離Dwは、自車の車速V1×警
報時間+ブレーキ効き遅れ時間+(自車の車速V1−前
方対象物の移動速度V2)/(警報減速度(G)×9.
8×2)、安全な制動制御の車間距離Dcは、自車の車
速V1×ブレーキ効き遅れ時間+(自車の車速V1−前方
対象物の移動速度V2)/(制動制御減速度(G)×
9.8×2)、から求められる。なお、情報提供時間,
警報時間,ブレーキ効き遅れ時間、情報提供減速度,警
報減速度,制動制御減速度、は予め設定される。
【0012】図2は自動ブレーキコントローラ10の制
御内容を説明するフローチャートであり、所定の制御周
期で繰り返される。ステップ1においては、自車の速度
1を読み取る。ステップ2においては、前方対象物と
の測定距離Dを読み取る。ステップ3およびステップ4
においては、測定距離Dを時間微分することにより相対
速度Vrを求め、このVrと自車の速度V1とから前方対
象物の移動速度V2を計算する。
【0013】ステップ5においては、情報提供の車間距
離Diを計算する。ステップ6においては、警報発生の
車間距離Dwを計算する。ステップ7においては、必要
な制動制御の車間距離Dcを計算する。ステップ8およ
びステップ9においては、測定距離Dと車間距離Di
の比較がD≦Diのとき(ステップ8の判定はyes)
に情報提供の制御を作動させる。ステップ10およびス
テップ11においては、測定距離Dと車間距離Dwとの
比較がD≦Dwのとき(ステップ10の判定はyes)
に警報の制御を作動させる。ステップ12においては、
測定距離Dと車間距離Dcとの比較がD≦Dcのとき(ス
テップ12の判定はyes)にステップ14へ進む。な
お、ステップ8の判定、ステップ10の判定、ステップ
12の判定、がnoのときは、ステップ1へ飛ぶ。
【0014】ステップ13においては、モード切替スイ
ッチ5がONかどうかを判定する。この判定がyesの
ときは、ステップ14へ進み、noのときは、リターン
へ飛ぶ。ステップ14においては、ブレーキペダルのス
イッチ4がONかどうか判定する。ステップ15におい
ては、アクセルペダルのポテンショメータ3がON(ペ
ダルを踏む操作が行われている)かどうかを判定する。
ステップ14の判定がno、ステップ15の判定がye
s、のときは、追突回避のブレーキ操作が行われていな
い、としてステップ16へ進み、それ以外のときは、リ
ターンへ飛ぶ。ステップ16においては、追突回避のた
め、測定距離Dと車間距離Dcとの比較がD≦Dcでなく
なる(ステップ12の判定がnoに変わる)までの間、
トラクションコントロールシステム6へエンジンの無負
荷状態を指令する信号を与えるのである。
【0015】このような構成により、追突の可能性に係
る情報提供や警報のほか、モード切替スイッチ5がON
のときは、測定距離Dが車間距離Dc以下に縮小する
と、追突回避のマニュアル操作(ブレーキ操作)が行わ
れない場合、トラクションコントロールシステム6の作
動により、運転者がアクセルペダルを踏んでいても、エ
ンジンが無負荷状態(アクセル全閉)に制御され、エン
ジンブレーキが効くようになるので、追突に至る可能性
を大きく低下(つまり、安全性を向上)させることがで
きる。この場合、車両に搭載のトラクションコントロー
ルシステム6を利用して追突回避にエンジンブレーキを
発生させるので、駆動手段(従来例における、アクセル
を戻すためのアクチュエータなど)を新たに追加する必
要がなく、既存車両へ容易かつ廉価に適用可能という効
果も得られる。なお、トラクションコントロールシステ
ム6がブレーキ系コントローラを備える場合、ブレーキ
系コントローラに対する信号(タイヤ回転センサの検出
信号に基づくブレーキ制御信号)も出力するようにして
もよい。
【0016】図3はこの発明に係る第2の実施形態とし
て追突回避装置の概略構成を表すものであり、車両にト
ラクションコントロールシステム6のほか、ブレーキ要
求量に応じた減速度でタイヤ回転を停止させるようにサ
ービスブレーキを制御する電子制御ブレーキシステム8
(ブレーキECU)が搭載され、トラクションコントロ
ールシステム6と共に追突回避の自動ブレーキコントロ
ーラ20により制御される。なお、図3において、図1
と同じ構成手段に同じ符号を付ける。
【0017】自動ブレーキコントローラ20は、図4の
ように前方対象物との距離D(測定手段1の検出値)の
時間微分から前方対象物との相対速度Vrを求める手段
(ステップ3)と、車速(自車速)の検出値V1と相対
速度Vrとから前方対象物の移動速度V2を計算する手段
(ステップ4)と、測定距離Dと自車の速度V1および
前方対象物の移動速度V2とから測定距離Dでタイヤ回
転を停止させるに必要な減速度βを計算する手段(ステ
ップ5)と、自車の車速V1および前方対象物の移動速
度V2に基づいて、運転者への情報提供の必要な車間距
離Di、同じく警報発生の必要な車間距離Dw、安全な制
動制御に必要な車間距離Dc、を計算する手段(ステッ
プ6〜ステップ8)と、測定距離Dと車間距離Diとの
比較に基づいて情報の提供を制御する手段(ステップ9
およびステップ10)と、測定距離Dと車間距離Dw
の比較に基づいて警報の発生を制御する手段(ステップ
11およびステップ12)と、モード切替スイッチ5が
ON(自動ブレーキ制御の選択時)かどうかを判定する
手段(ステップ14)と、追突回避のマニュアル操作中
かどうかを判定する手段(ステップ15およびステップ
16)と、これらの判定および測定距離Dと車間距離D
cとの比較に基づいて、トラクションコントロールシス
テム6へエンジンの無負荷状態を指令する信号の出力を
制御すると共に、必要な減速度のそのときの計算値をブ
レーキ要求量として電子制御ブレーキシステム8へ与え
る信号の出力を制御する手段(ステップ13〜ステップ
18)と、が備えられる。
【0018】ここで、情報提供の車間距離Di、警報発
生の車間距離Dw、安全な制動制御の車間距離Dc、は既
述の計算式(第1の実施形態、参照)から求められる。
必要な減速度αについては、(自車の速度V1−前方対
象物の移動速度V22/(2×測定距離D)、から求め
られる。
【0019】図4は自動ブレーキコントローラ20の制
御内容を説明するフローチャートであり、所定の制御周
期で処理が繰り返される。ステップ1〜ステップ4は、
図2のステップ1〜ステップ4、ステップ6〜ステップ
17は、図2のステップ5〜ステップ16、とそれぞれ
同じ処理のため、重複説明は省略する。ステップ5にお
いては、必要な減速度αを計算する。そして、モード切
替スイッチ5がONのときは、測定距離Dが車間距離D
c以下に縮小すると、追突回避のマニュアル操作(ブレ
ーキ操作)が行われない場合、トラクションコントロー
ルシステム6へエンジンの無負荷状態を指令する信号を
与えると共に、ステップ17において、必要な減速度α
のそのときの計算値を電子制御ブレーキシステム8へ与
えるのである。
【0020】このような構成により、追突の可能性が高
まり、それにも拘わらず、追突回避のマニュアル操作が
行われないときは、モード切替スイッチ5がONであれ
ば、トラクションコントロールシステム6の作動によ
り、運転者がアクセルペダルを踏んでいても、エンジン
は無負荷状態に制御されると共に、電子制御ブレーキシ
ステム8の作動により、サービスブレーキは必要な減速
度でタイヤ回転を停止するように制御されるので、この
実施形態においては、車両の積載量が変化しても、この
制御の起動点における、前方対象物との測定距離Dおよ
び相対速度(V1−V2)が同一であれば、同一の制動距
離で車両が停止に至るようになる。言い換えれば、この
制動特性は、積載量の変化に影響されないので、追突回
避の高い制御精度を確保できるのである。この場合につ
いても、車両の搭載するトラクションコントロールシス
テム6および電子制御ブレーキシステム8を利用するの
で、駆動手段(従来例における、アクセルを戻すための
アクチュエータなど)を新たに追加する必要がなく、既
存車両へ容易かつ廉価に適用可能という効果も得られ
る。なお、図3のブレーキペダルのスイッチ4について
は、電子制御ブレーキコントローラ8の備えるブレーキ
要求量の検出手段(ポテンショメータ)を利用してもよ
い。
【0021】図5はこの発明に係る第3の実施形態とし
て追突回避装置の概略構成を表すものであり、車両にエ
ンジンの負仕事を増加させる補助ブレーキ9(たとえ
ば、エキゾーストブレーキなど)が備えられ、追突回避
の自動ブレーキコントローラ30により、トラクション
コントロールシステム6(エンジンECU)および電子
制御ブレーキシステム8(ブレーキECU)と共に制御
される。追突回避に運転者がアクセルペダルを踏み、ス
テアリング操作で対処しようとすることがあり、追突回
避のマニュアル操作中かどうかの判定にその点を加味す
るべく自車の操作角を検出する手段12が設けられる。
また、追突回避に適切なマニュアル操作が行われない原
因のひとつに居眠り運転があり、運転者の覚醒度を検出
する手段11(運転者の瞼状態から覚醒度を推定した
り、路面の白線の相対的な変位から居眠り運転を推定す
るための手段)が備えられる。なお、図5において、図
3と同じ構成手段に同じ符号を付ける。
【0022】自動ブレーキコントローラ30は、図6の
ように前方対象物との距離Dの時間微分から前方対象物
との相対速度Vrを求める手段(ステップ3)と、車速
(自車)の検出値V1と相対速度Vrとから前方対象物の
移動速度V2を計算する手段(ステップ4)と、測定距
離Dと自車の速度V1および前方対象物の移動速度V2
から測定距離Dでタイヤ回転を停止させるに必要な減速
度αを計算する手段(ステップ5)と、自車の車速V1
および前方対象物の移動速度V2に基づいて、運転者へ
の情報提供の必要な車間距離Di、同じく警報発生の必
要な車間距離Dw、安全な制動制御に必要な車間距離
c、を計算する手段(ステップ6〜ステップ8)と、
測定距離Dと車間距離Diとの比較に基づいて情報の提
供を制御する手段(ステップ9およびステップ10)
と、測定距離Dと車間距離Dwとの比較に基づいて警報
の発生を制御する手段(ステップ11およびステップ1
2)と、モード切替スイッチ5がON(自動ブレーキ制
御の選択時)かどうかを判定する手段(ステップ14)
と、追突回避のマニュアル操作中かどうかを判定する手
段(ステップ15〜ステップ17)と、運転者の覚醒度
が低下かどうかを判定する手段(ステップ18)と、こ
れらの判定および測定距離Dと車間距離Dcとの比較に
基づいて、トラクションコントロールシステム6へエン
ジンの無負荷状態を指令する信号の出力を制御するほ
か、補助ブレーキ9の駆動を制御すると共に、必要な減
速度のそのときの計算値をブレーキ要求量に応じた減速
度として電子制御ブレーキシステム8へ与える信号の出
力を制御する手段(ステップ13〜ステップ21)と、
が備えられる。
【0023】ここで、情報提供の車間距離Di、警報発
生の車間距離Dw、安全な制動制御の車間距離Dc、必要
な減速度α、は既述の計算式(第1の実施形態および第
2の実施形態、参照)から求められる。
【0024】図6は自動ブレーキコントローラ30の制
御内容を説明するフローチャートであり、所定の制御周
期で処理が繰り返される。ステップ1〜ステップ16
は、図4のステップ1〜ステップ16と同じ処理のた
め、重複説明は省略する。ステップ15およびステップ
16において、ブレーキペダルのスイッチ4がONでな
く、アクセルセンサ3がONのときは、ステップ17へ
進み、追突回避のステアリング操作中でない(操作角は
一定値)かどうかを判定する。この判定がno(追突回
避のステアリング操作中でないと判定)のときは、ステ
ップ18へ進み、yes(追突回避のステアリング操作
中と判定)のときは、リターンへ飛ぶ。
【0025】ステップ18においては、運転者の覚醒度
が低下かどうかを判定する。そして、この判定がyes
(運転者の覚醒度の低下を判定)のときは、ステップ1
9において、トラクションコントロールシステム6へエ
ンジンの無負荷状態を指令する信号を与えると共に、ス
テップ17において、補助ブレーキ9を駆動する(たと
えば、エキゾーストブレーキシャッタを閉じ作動させ
る)ほか、ステップ21において、必要な減速度αのそ
のときの計算値を電子制御ブレーキシステム8へ与える
のである。なお、ステップ16の判定がno(アクセル
センサ3がONでない)のときは、ブレーキペダルのス
イッチ4もONでないので、居眠り運転状態の可能性が
高いと判断されるから、ステップ18へ飛ぶ(ステップ
17をパスする)。また、ステップ18の判定がno
(運転者の覚醒度は低下していないと判定)のときは、
リターンへ飛ぶ。
【0026】このような構成により、運転者が追突を回
避しようとマニュアル操作中であるにも拘わらず、自動
的(勝手)にブレーキが掛かり、車両が減速するのを避
けられる。また、アクセルセンサ3はONであるが、実
は居眠り運転という場合においても、自動的にブレーキ
が掛かるので、車両の高い安全性を確保できる。また、
エンジンの負仕事を増加させる補助ブレーキ9の追加に
より、サービスブレーキへの負担(耐久性の劣化)を軽
減できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る第1の実施形態を表す追突回避
装置の概要構成図である。
【図2】自動ブレーキコントローラの制御内容を説明す
るフローチャートである。
【図3】同じく第2の実施形態を表す追突回避装置の概
要構成図である。
【図4】自動ブレーキコントローラの制御内容を説明す
るフローチャートである。
【図5】同じく第3の実施形態を表す追突回避装置の概
要構成図である。
【図6】自動ブレーキコントローラの制御内容を説明す
るフローチャートである。
【符号の説明】
1 前方対象物との距離測定手段 2 アクセルペダル踏角検出手段 3 自車の速度検出手段 4 ブレーキペダル踏角検出手段 5 モード切換スイッチ 6 トラクションコントロールシステム 7 車両の情報提供および警報手段 8 電子制御ブレーキシステム 9 補助ブレーキ 10,20,30 自動ブレーキコントローラ 11 覚醒度検出手段 12 操舵角検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 41/20 B60K 41/20 B60T 7/12 B60T 7/12 C 8/00 8/00 D 8/58 8/58 D Fターム(参考) 3D041 AA71 AB01 AC04 AC26 AD10 AD41 AD51 AE04 AE41 AF01 3D044 AA21 AA25 AA28 AB01 AC01 AC15 AC24 AC26 AC59 AD04 AE04 AE21 3D046 BB18 BB29 EE01 GG02 HH02 HH05 HH20 HH22 HH26 3G093 AA01 BA04 BA13 CB10 DA06 DB05 DB15 DB16 EA09 EB04 EC01 FA04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤが空転しないように駆動力を制御す
    るトラクションコントロールシステムを備える車両にお
    いて、安全な制動制御距離を計算する手段と、前方対象
    物との距離を測定する手段と、追突回避のマニュアル操
    作中かどうかを判定する手段と、前方対象物との測定距
    離が安全な制動制御距離以下のときに追突回避のマニュ
    アル操作中でなければ、エンジンの無負荷状態を指令す
    る信号をトラクションコントロールシステムへ与える手
    段と、を備えたことを特徴とする車両の追突回避装置。
  2. 【請求項2】タイヤが空転しないように駆動力を制御す
    るトラクションコントロールシステムと、ブレーキ要求
    量に応じた減速度でタイヤ回転を停止させるようにサー
    ビスブレーキを制御する電子制御ブレーキシステムと、
    を備える車両において、前方対象物との距離を測定する
    手段と、自車速を検出する手段と、前方対象物の移動速
    度を計算する手段と、前方対象物との測定距離および前
    方対象物の移動速度から必要な減速度を計算する手段
    と、安全な制動制御距離を計算する手段と、追突回避の
    マニュアル操作中かどうかを判定する手段と、前方対象
    物との測定距離が安全な制動制御距離以下のときに追突
    回避のマニュアル操作中でなければ、エンジンの無負荷
    状態を指令する信号をトラクションコントロールシステ
    ムへ与えると共に、必要な減速度のそのときの計算値を
    ブレーキ要求量として電子制御ブレーキシステムへ与え
    る手段と、を設けたことを特徴とする車両の追突回避装
    置。
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