JP2004350116A - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Yasutoshi Aihara
康敏 相原
Tatsuji Matsuura
達治 松浦
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Abstract

【課題】レイアウト面積を縮小させるとともに消費電力を大幅に低減しながら、疑似ロックを防止し、かつ高精度に遅延時間が調整された遅延クロックを生成する。
【解決手段】DLL回路1には、擬似ロック防止回路4および遅延検出回路7が設けられている。遅延検出回路7は、遅延回路2に設けられた遅延素子の遅延時間を検出し、その検出結果に応じて制御信号C1,C2を出力する。擬似ロック防止回路4は、遅延検出回路7から出力された制御信号C1,C2に基づいて位相比較器3の出力であるUPおよびDOWNパルスを制御する。擬似ロック防止回路4は、正常ロック範囲であれば、位相比較器3の出力をそのまま出力し、正常ロック範囲でない場合には、位相比較器3の出力を遮断し、UPまたはDOWNパルスのいずれか一方をチャージポンプ5に出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DLL(Delay Locked Loop)回路におけるクロックの生成技術に関し、特に、DLL回路の疑似ロック防止および高精度なクロックタイミング調整に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラなどのA/D変換器を含む前処理用LSIでは、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子から取り込まれた信号を相関二重サンプリング回路(CDS)などによって色レベルのサンプリングを行うことが広く知られている。CDSは、外部から印加されるサンプリングクロックに同期して色レベルのサンプリングを行っている。
【0003】
また、サンプリングクロックの調整は、インバータなど複数段に直列接続した遅延回路が一般的に用いられている。このディレイ回路の場合、プロセスばらつき、電源電圧および温度などに対して遅延時間が依存性を有することや、サンプリングクロックの周波数を変えるたびに遅延回路を調整する必要があり、サンプリングクロックの信頼性や利便性などに問題があった。
【0004】
そこで、本発明者は、デジタルビメラなどにおけるサンプリングクロックの生成技術について検討した。
【0005】
この場合、デジタルカメラなどにおけるサンプリングクロックの調整用として、DLL回路を用いるものである。
【0006】
DLL回路は、ロック用遅延回路、出力用遅延回路、1/2分周器、位相比較器、チャージポンプおよびループフィルタなどから構成され、クロックの遅延時間をプロセスばらつき、電源電圧および温度などによらず、外部クロックの1周期分遅らせるように働くフィードバックループである。
【0007】
このようなDLL回路において、外部入力される基本クロックは、1/2分周器に入力される。この1/2分周器では、基本クロックに対して周期が2倍となるクロックをロック用遅延回路に出力するとともに、インバータを介して位相比較器に出力する。
【0008】
1/2分周器およびインバータは、正常ロック範囲を拡大する役割を持つ。すなわち、直接位相比較器に基本クロックを入力させた場合、正常ロック範囲は0.5T〜1.5T(Tは基本クロック周期)であるのに対し、位相比較器に入力するクロックの周期を基本クロックの2倍にし、一方の入力をインバータで反転した場合、正常ロック範囲が0〜2T(Tは基本クロック周期)に拡大することになり、1周期遅れ以外でのロックである擬似ロックを防止している。
【0009】
さらに、1/2分周器をパルス幅固定分周器に置換することで、正常ロック範囲を拡大し、擬似ロックを防止できる。ここで、パルス幅固定分周器とは、パルス幅を基本クロック1周期に固定し、周期のみ分周比に応じて拡大したクロック波形を生成する機能を持つ分周器と定義する。
【0010】
ロック用遅延回路は、チャージポンプ出力の制御電圧端子に与えられた電圧(以下、制御電圧という)で所定の時間だけ遅延したクロック(以下、遅延クロックという)を出力する。
【0011】
このロック用遅延回路においては、疑似ロック防止のために遅延回路の遅延時間に上限を持たせた構成となっている。遅延回路は、インバータを2段直列接続した構成を基本単位とし、その基本単位がさらに直列接続した構成を持つ。ただし、そのインバータには、電源電圧側にPMOSトランジスタ、グランド側にNMOSトランジスタがそれぞれ接続される。インバータには、これらPMOSトランジスタならびにNMOSトランジスタを介して電源電圧が供給される。
【0012】
グランド側NMOSトランジスタは、制御電圧をそのゲート端子に印加することでインバータの充電電流を制御する。電源電圧側PMOSトランジスタのゲート端子は、制御電圧を入力とするカレントミラー回路で生成した電圧を印加することによりインバータの充電電流を制御する。その結果、制御電圧によって、インバータの電流を電源電圧側とグランド側とで等しい状態で変化させて遅延時間を制御する。
【0013】
しかし、このままでは、グランド側NMOSトランジスタの制御電圧が0Vになるとインバータの電流は0となり、遅延時間は無限大となる。つまり、遅延回路の最終段のクロックが到達せず、期待動作をしなくなる。あるいは、動作しても1周期遅れの正常ロックでなく、擬似ロックする恐れがある。
【0014】
これを防止するため、電源電圧側PMOSトランジスタおよびグランド側NMOSトランジスタにそれぞれPMOSトランジスタおよびNMOSトランジスタを並列接続し、定電流源として働くようそれらのゲート電圧を設定する。その結果、グランド側NMOSトランジスタの制御電圧が0Vでもインバータには電流が流れるため、遅延時間の上限を持たせることができる。
【0015】
位相比較器は、基本クロックに対してロックした遅延時間より遅延クロックが遅い場合には、UPパルスを、その逆の場合にはDOWNパルスをチャージポンプに与える。
【0016】
チャージポンプは、位相比較器の出力であるUPまたはDOWNパルスに応じて、それぞれ充電電流または放電電流をパルス状に発生させる。このチャージポンプの充放電電流は、ループフィルタによって時間積分され、制御電圧を作り出す。
【0017】
UPおよびDOWNパルスのいずれも出なくなる状態が、遅延クロックが基本クロックの1周期分遅延した状態であり、この状態でループは安定する。
【0018】
ここで、ロック用遅延回路は、1/2分周されたクロックで動作するために、該クロックを直接取り出すだけでは、基本クロックの周期を持つクロックをタイミング調整したことにはならない。また、位相比較の回数が基本クロックを直接入力した場合の1/2になるために、比較間隔が延びてジッタ増大の一因でもある。
【0019】
そこで、基本クロックの周期を持つクロックをタイミング調整して得るには、ロック用遅延回路を構成する基本単位で直列接続構成された出力用遅延回路を別途設ける。該出力用遅延回路にDLLループで生成した制御電圧を印加し、基本クロックと同じ周期を持つクロックを入力し、該出力用遅延回路の段数を選択して取り出すことにより、タイミング調整したクロックを得ている。
【0020】
また、DLL回路における擬似ロックの防止技術としては、たとえば、制御遅延回路から出力される遅延信号を用いて複数のパルス信号を生成し、これらのパルス信号を加算して加算信号を生成し、この生成した加算信号と基準信号の単位時間当たりのパルス数を比較することによって、擬似ロック状態の検出を行うものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0021】
【特許文献1】
特開2000−22524号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のようなDLL回路によるサンプリングクロックの生成技術では、次のような問題点があることが本発明者により見い出された。
【0023】
まず、基本クロックを1/2分周してロック用遅延回路にクロックを入力させる場合、複数の出力用遅延回路が必要となってしまうので、レイアウト面積が大きくなり、半導体集積回路装置の小型化が困難となってしまうとともに、該半導体集積回路装置の消費電力が増加してしまうという問題がある。
【0024】
また、広範囲のクロック動作周波数が要求される場合、その範囲が広いほど擬似ロックの問題が再び生じてしまうという問題がある。
【0025】
たとえば、要求される基本クロックの周波数範囲が、5MHz〜40MHzの場合、周期Tは、25nsec〜200nsecとなる。正常ロックするためには、正常ロック範囲(0〜2T)のうち、遅延時間最大値をT〜2Tの範囲に収めれば疑似ロックは発生せず200nsに正常ロックする。すなわち、5MHzでは遅延時間最大値を200nsec〜400nsecの範囲に収めればよい。
【0026】
しかし、この状態で40MHz動作させると、25nsecの正常ロック以外に75nsec(3T)、125nsec(5T)、175nsec(7T)などで擬似ロックを起こしてしまう恐れがある。
【0027】
本発明の目的は、レイアウト面積を縮小させるとともに消費電力を大幅に低減しながら、疑似ロックを防止し、かつ高精度に遅延時間が調整された遅延クロックを生成することのできる半導体集積回路装置を提供することにある。
【0028】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0030】
本発明の半導体集積回路装置は、直列接続された複数の基本単位を有し、制御電圧に基づいて、入力された基本クロックをある時間だけ遅延させた遅延クロックを出力する遅延回路と、基本クロックと遅延回路から出力された遅延クロックとを比較し、基本クロックに対する遅延クロックの遅延時間が基本クロック1周期より大きい場合はUPパルス信号を、小さい場合はDOWNパルス信号を出力する位相比較器と、基本単位から出力される遅延クロックが正常ロック範囲か否かを判定し、その判定結果に基づいて位相比較器から出力されるUPまたはDOWNパルスの出力制御を行う遅延検出部と、該遅延検出部から出力されるUPおよびDOWNパルス信号に応じて充放電電流を生成する電流生成部と、該電流生成部が生成した充放電電流を電圧に変換し、該制御電圧を生成する制御電圧生成部とを備えたものである。
【0031】
また、本願におけるその他の発明の概要を簡単に示す。
【0032】
本発明は、デジタルカメラシステムに用いられるサンプリングクロックを生成するDLL回路を有したデジタルカメラ用の半導体集積回路装置であって、該DLL回路は、直列接続された複数の基本単位を有し、制御電圧に基づいて、入力された基本クロックをある時間だけ遅延させた遅延クロックを出力する遅延回路と、基本クロックと遅延回路から出力された遅延クロックとを比較し、基本クロックに対する遅延クロックの遅延時間が基本クロック1周期より大きい場合はUPパルス信号を、小さい場合はDOWNパルス信号を出力する位相比較器と、基本単位から出力される遅延クロックが正常ロック範囲か否かを判定し、その判定結果に基づいて位相比較器から出力されるUPまたはDOWNパルスの出力制御を行う遅延検出部と、該遅延検出部から出力されるUPおよびDOWNパルス信号に応じて充放電電流を生成する電流生成部と、該電流生成部が生成した充放電電流を電圧に変換し、該制御電圧を生成する制御電圧生成部とを備えたものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施の形態によるDLL回路のブロック図、図2は、図1のDLL回路に設けられた遅延回路を構成する基本単位各段の正常ロックにおける出力電位変化を示す説明図、図3は、図1のDLL回路に設けられた遅延回路を構成する基本単位各段の2周期目の擬似ロックにおける出力電位変化を示す説明図、図4は、図1の遅延回路を構成する基本単位の段数と遅延時間との関係を示した説明図、図5は、図1のDLL回路に設けられた遅延検出回路の一例を示す回路構成図、図6は、図1のDLL回路に設けられた擬似ロック防止回路の動作例を示す説明図、図7は、図1のDLL回路に設けられた擬似ロック防止回路による位相比較器の動作を説明する説明図、図8は、図5の遅延検出回路におけるデューティ比30%の際の動作説明図、図9は、図5の遅延検出回路におけるデューティ比70%の際の動作説明図、図10は、図1のDLL回路に設けられた擬似ロック防止回路の回路構成図、図11は、図1のDLL回路を用いて構成されたデジタルカメラシステムのブロック図、図12は、図11におけるデジタルカメラシステムの信号タイミングチャート、図13は、図1のDLL回路に設けられた遅延検出回路の他の例を示す回路構成図である。
【0035】
本実施の形態において、半導体集積回路装置に設けられたDLL回路1は、図1に示すように、遅延回路2、位相比較器3、擬似ロック防止回路(遅延検出部)4、チャージポンプ(電流生成部)5、ループフィルタ(制御電圧生成部)6、遅延検出回路(遅延検出部)7、クロック信号出力部8およびクロック発生器9から構成される。
【0036】
遅延回路2の入力部ならびに位相比較器3の一方の入力部には、クロック発生器9から出力される基本クロックがそれぞれ入力されるように接続されている。この遅延回路2の出力部には、位相比較器3の他方の入力部が接続されている。
【0037】
位相比較器3は、基本クロックと遅延回路2から出力された遅延クロックとの位相差を比較し、UPパルス、DOWNパルスを生成する。位相比較器3には、擬似ロック防止回路4が接続されている。擬似ロック防止回路4は、遅延検出回路7から出力された制御信号C1および制御信号C2に基づいて位相比較器3のUPおよびDOWNパルスを出力制御する。
【0038】
擬似ロック防止回路4には、チャージポンプ5が接続されており、該チャージポンプ5には、ループフィルタ6が接続されている。チャージポンプ5は、擬似ロック防止回路4から出力されるUPまたはDOWNパルスに応じて、充電電流または放電電流をパルス状にそれぞれ発生させる。
【0039】
ループフィルタ6は、チャージポンプ5が発生した充放電電流を時間積分して制御電圧CNTLを生成し、遅延回路2に出力する。
【0040】
遅延回路2は、制御電圧CNTLに基づいて基本クロックをある時間だけ遅延した遅延クロックを出力する。この遅延回路2は、複数の基本単位が直列接続された構成からなる。なお、本実施の形態において、遅延回路2は、たとえば、40個の基本単位が直列接続されたものとする。以下、この基本単位を遅延素子と定義し、その構成および動作を説明する。
【0041】
遅延素子は、2つのインバータ、4つのPチャネルMOSのトランジスタならびに4つのNチャネルMOSのトランジスタから構成されている。2つのインバータは直列接続されている。
【0042】
初段のインバータは、並列接続された2つのPチャネルMOSトランジスタおよび並列接続された2つのNチャネルMOSトランジスタを介して電源電圧および基準電位であるグランドにそれぞれ接続されている。
【0043】
後段のインバータも同じく、並列接続された2つのPチャネルMOSトランジスタおよび並列接続された2つのNチャネルMOSトランジスタを介して電源電圧およびグランドにそれぞれ接続されている。
【0044】
並列接続されたNチャネルMOSトランジスタのうち、一方のNチャネルMOSトランジスタのゲートには、ループフィルタ6から出力される制御電圧CNTLがそれぞれ入力されている。
【0045】
また、並列接続されたPチャネルMOSトランジスタのうち、一方のPチャネルMOSトランジスタのゲートには、制御電圧CNTLBが入力される。制御電圧CNTLBは、カレントミラー回路で制御電圧CNTLから生成し、前述した一方のNチャネルMOSトランジスタのドレインソース電流と一方のPチャネルMOSトランジスタのドレインソース電流とを常に等しくする。
【0046】
また、他方のPチャネルMOSトランジスタのゲートには、第1のバイアス電圧が、他方のNチャネルMOSトランジスタのゲートには、第2のバイアス電圧がそれぞれ入力される。
【0047】
第1および第2のバイアス電圧は、別途生成した定電流およびカレントミラー回路により生成し、前述した他方のPチャネルMOSトランジスタのドレインソース電流と他方のNチャネルMOSトランジスタのドレインソース電流とを常に等しく、かつ一定とする。
【0048】
そして、遅延回路2は制御電圧CNTLによって2つのインバータの電流を変化させて遅延時間を制御する。
【0049】
他方のNチャネルMOSおよび他方のPチャネルMOSトランジスタは、定電流源として働き、制御電圧CNTLが0Vの場合でも2つのインバータに定電流成分があるため、遅延時間に上限をもたせることができる。
【0050】
遅延回路2を構成する遅延素子格段の出力部には、遅延検出回路7に設けられた複数の入力部がそれぞれ接続されている。遅延検出回路7は、遅延素子の遅延時間を検出し、その検出結果に応じて制御信号C1および制御信号C2を出力する。
【0051】
クロック信号出力部8は、セレクタ10〜14、インバータ15,16および否定論理積回路17,18から構成されている。セレクタ10〜14の入力部には、遅延素子各段の出力部がそれぞれ接続されており、遅延素子0段目(遅延素子初段の入力部)から最終段目までの出力信号のうち、任意に段数を選択して出力する。
【0052】
セレクタ10の出力部には、否定論理積回路17の一方の入力部が接続されており、セレクタ11の出力部には、インバータ15の入力部が接続されている。インバータ15の出力部には、否定論理積回路17の他方の入力部が接続されている。
【0053】
セレクタ12の出力部には、否定論理積回路18の一方の入力部が接続されており、セレクタ13の出力部には、インバータ16の入力部が接続されている。インバータ16の出力部には、否定論理積回路18の他方の入力部が接続されている。
【0054】
そして、否定論理積回路17,18の出力部から出力される信号が、DLL回路1のサンプリングクロックSPSIG,SPBLKとなる。以上述べた回路構成により、サンプリングクロックSPSIG、SPBLKのライズエッジおよびフォールエッジのタイミングがセレクタによって独立に設定できる。回路構成上、パルス幅には制約があるものの、サンプリングクロックSPSIGおよびSPBLKのパルス幅および位相がセレクタで制御できる。
【0055】
また、セレクタ14の出力部から出力される信号は、DLL回路1のサンプリングクロック(第3のサンプリングクロック)ADCKとなる。サンプリングクロックADCKはセレクタによって位相が任意に設定できる。
【0056】
次に、本実施の形態におけるDLL回路1の作用について説明する。
【0057】
図2は、正常ロックにおける直列接続された遅延素子の各段出力電位の変化を示す説明図である。図2においては、左側に総段数が40段の遅延素子を示し、右側に各々の遅延素子の出力部から出力されるクロック信号を示している。
【0058】
正常ロックの場合、図示するように、初段の遅延素子に入力した基本クロックのライズエッジが最終段(40段)の遅延素子から出力するのに基本クロック1周期分の時間を要する。
【0059】
最終段の遅延素子からライズエッジが出力した直後、遅延素子各段の出力電位は、0段目がH(Hi信号)、1段目から20段目がL(Lo信号)、21段目から40段目までがHとなる。
【0060】
ここで、0段目を遅延素子入力端子と定義し、自然数をnとして、n段目を遅延素子n段の出力端子と定義する。
【0061】
図3は、2周期目への擬似ロックにおける直列接続された遅延素子の各段出力電位の変化を示す説明図である。この図3においても、左側に総段数が40段の遅延素子を示し、右側に各々の遅延素子の出力部から出力されるクロック信号を示している。
【0062】
最終段の遅延素子からライズエッジが出力した直後、遅延素子各段の出力電位は、0段目がH、1段目から10段目がL、11段目から20段目までがH、21段目から30段目までがL、31段目から40段目までがHとなる。
【0063】
このように、最終段の遅延素子からライズエッジが出力された直後の遅延素子各段の出力電位をまとめると図4に示すようになる。
【0064】
図4においては、縦方向に遅延素子の段数を、横方向に遅延時間をそれぞれ示している。遅延時間は、遅延素子の入力から出力に伝達する時間とし、正常ロックの遅延時間を周期Tと定義し、その周期Tに対する相対値とする。
【0065】
図示するように、最終段の遅延素子に到達するまでの時間tdが1Tの場合が正常ロックであり、0.5Tから1.5Tの範囲が正常ロック範囲である。また、1.5Tから2.5Tの範囲は、2Tへ擬似ロックする範囲である。自然数をnとすれば、同様に(n−0.5)Tから(n+0.5)Tの範囲がnTへ擬似ロックする範囲である。以上、遅延素子の総段数40段を例に説明したが、40段に限定する必要はない。
【0066】
そこで、より一般化して、遅延素子に入力した基本クロックが遅延素子最終段から出力されるのに要する時間と遅延素子各段の出力電位との関係を説明する。
【0067】
遅延素子総段数をN、基本クロックの周期をT、遅延素子に入力した基本クロックが遅延素子最終段から出力されるのに要する時間tdを改めてtと定義する。
【0068】
遅延素子に入力した基本クロックが遅延素子k段目から出力するのに要する時間tは、次式で表される。
=(k/N)t(sec) (式1)
ただし、kは0≦k≦Nを満たす整数である。
ライズエッジが遅延素子に入力した時刻に対して、遅延素子k段からライズエッジが出力するのがt秒後、遅延素子最終段から出力するのがt秒後であることを式(1)は示す。
【0069】
本発明の遅延検出回路7は、遅延素子最終段からライズエッジが出力する時刻を基準にして遅延素子各段の出力電位を読み取る。そこで、遅延素子最終段のライズエッジ出力時刻を基準にして各段のライズエッジ出力時刻を表すと式(2)のようになる。
Figure 2004350116
さらに、tN−k を基本クロックの周期Tで割り、周期単位で表すことにより、遅延時間を(sec)を単位とした絶対時間ではなく無単位の位相で表現できる。
【0070】
そのため、基本クロックの周波数に関係なく遅延素子各段の遅延量を規定できる。そこで式(3)に遅延素子最終段に対するk段目の位相差をPとして示し、以下の説明では、これを遅延素子k段目の遅延位相と定義する。
Figure 2004350116
式(3)で求まる遅延素子各段の遅延位相により、遅延素子k段目の出力電位は次の条件式で求められる。
Figure 2004350116
ここで、mは自然数である。
式(4)より、図4が作成できる。
【0071】
すなわち、横方向の遅延素子の遅延時間はt、縦方向の各段での出力電位は式(4)に相当する。遅延素子総段数Nとして一般化すると、正常ロックでの遅延素子各段の出力電位は次のようになる。
【0072】
すなわち、正常ロックはt=Tであり、基本クロックの周波数に関係なく遅延素子0段目はH、1段目から0.5N段目以下がL、0.5N段目より上からN段目までがHを出力する。
【0073】
同様に、2周期目への擬似ロックはt=2Tであり、このとき遅延素子0段目はH、1段目から0.5N/2段目以下がL、0.5N/2段目より上からN/2段目以下がH、N/2段目より上から1.5N/2段目以下がL、1.5N/2段目からN段目までがHを出力する。
【0074】
一般化すると、n周期目への擬似ロックはt=nTであり、このとき遅延素子0段目はH、1段目から0.5N/n段目以下がL、0.5N/n段目より上からN/n段目以下がH…、(n−0.5)N/n段目からN段目までがHを出力する。
【0075】
また、ここでは、nを自然数と仮定してロック点での遅延素子各段の出力電位を示したが、nを自然数に限らず小数も含めれば、ロック点以外での遅延素子各段の出力電位が式(4)より表現できる。
【0076】
以上、式(3)および式(4)に基づいて、正常ロックおよび擬似ロック時の遅延素子各段の電位が規定できることを示したが、式(4)では基本クロックのデューティ比が50%であることを前提としている。
【0077】
基本クロックのデューティ比は50%であることが望ましいが、プロセス変動、および顧客要求仕様により必ずしも50%ではない。デューティ比に自由度を持たせつつ擬似ロックを防止したDLL回路1を実現する上で式(4)には基本クロックのデューティ比の影響も考慮せねばならない。
【0078】
そこで、基本クロックのデューティ比を、基本クロックの周期Tに対するH期間rduty(%)と定義して、遅延位相Pと遅延素子各段の出力電位の関係をまとめると、次のように表される。
Figure 2004350116
式(5)より、基本クロックのデューティ比が50%以外の場合でも、図4に示す遅延素子の遅延時間と各段の出力電位の関係が導き出せる。そして、これらの電位の配列をもとに正常ロック範囲を判別することができる。
【0079】
つまり、遅延素子最終段からライズエッジが出力した直後、遅延素子各段の出力電位がフリップフロップに記憶され、その配列をもとに正常ロック範囲を判別する。回路構成は後に図5をもとに説明する。
【0080】
なお、遅延素子各段の出力電位を読み出す方法はライズエッジに限らず、フォールエッジにおいても極性を考慮すれば同様の考察で実現可能である。
【0081】
次に、遅延検出回路7が遅延素子の遅延時間を検出する方法について説明する。
【0082】
図4において、遅延素子の遅延時間をtとし、遅延素子総段数をN=40として、正常ロック範囲は0.5T<t<1.5Tである。
【0083】
境界値のt=0.5Tおよび1.5Tに着目すると、まずt=0.5Tでは、0段目を除いた各段がHであるのに対し、t=0.4Tでは全ての段でHとなることから、0段目がLならば正常ロック範囲内、Hならば正常ロック範囲外と判定できる。
【0084】
なお、t=0.4Tを例としたが、式(3)、式(4)を考慮すると、t=0.4Tに限らずt<0.5Tならば全ての段でHとなり、上記の判別方法で正常ロック範囲外と認識できることが分かる。
【0085】
次にt=1.5Tでは、27段目以上がすべてHであるのに対し、t=1.6Tでは28段目以上がすべてHであることから、27段目以上ですべてHならば正常ロック範囲内、1つでもLがあれば正常ロック範囲外と判定できる。
【0086】
なお、t=1.6Tを例としたが、式(3)、式(4)を考慮すると、t=1.6Tに限らずt>1.5Tならば上記の判別方法で正常ロック範囲外と認識できることが分かる。
【0087】
図5は、上記した正常ロック範囲を判別する遅延検出回路7における回路構成の一例を示す回路図である。
【0088】
遅延検出回路7は、複数のフリップフロップ23〜23および論理積回路24,25から構成されている。
【0089】
フリップフロップ23〜23のデータ端子Dには、0段目、1段目、8段目、12段目および16段目の遅延素子の出力端子がそれぞれ接続されている。フリップフロップ23〜23のデータ端子Dには、27段目以降から40段目のまでの遅延素子の出力端子のすべてがそれぞれ接続されている。
【0090】
フリップフロップ23〜23のクロック端子CKには、最終段である40段目の遅延素子の出力端子が接続されている。その結果、最終段である40段目の遅延素子の出力端子からライズエッジが出力した直後に直列接続された遅延素子の各段の出力電位をフリップフロップ23〜23にそれぞれ記憶させることができる。
【0091】
論理積回路24の入力部には、フリップフロップ23〜23の出力端子Qおよび論理積回路25の出力部がそれぞれ接続されている。この論理積回路24の出力部から出力される信号が制御信号C2となる。
【0092】
フリップフロップ23〜23の出力端子Qには、論理積回路25の入力部がそれぞれ接続されており、該論理積回路25の出力部から出力される信号が制御信号C1となる。
【0093】
そして、遅延検出回路7は、フリップフロップ23〜23に記憶された値により、正常ロック範囲を判定する。
【0094】
まず、27段目以上39段目までのフリップフロップ23〜23の出力端子Qの論理積を論理積回路25によって取り、その出力を制御信号C1と定義する。制御信号C1の電位によりt=1.5での正常ロック範囲上限を判定できる。
【0095】
すなわち、27段目以上ですべてHならば論理積出力がHとなるので、t<1.5T、つまり正常ロック範囲内と判定し、27段目以上で1つでもLならば論理積出力がLとなるのでt>1.5T、つまり正常ロック範囲外と判定する。
【0096】
次に、フリップフロップ23〜23の出力端子Qおよび論理積回路25の出力の論理積を論理積回路24によって取り、その出力を制御信号C2と定義する。制御信号C2の電位によりt=0.5Tでの正常ロック範囲の判定ができる。
【0097】
すなわち、全段ですべてHならば論理積出力がHとなるので、t<0.5T、つまり正常ロック範囲外と判定し、1つでもLならば論理積出力がLとなるのでt>0.5T、つまり正常ロック範囲内と判定する。
【0098】
以上より、制御信号C1および制御信号C2の電位により遅延素子の遅延時間tが正常ロック範囲内か否かを分類できる。
【0099】
この擬似ロック防止回路4は、遅延検出回路7の制御信号C1および制御信号C2に基づいて、3つの状態に分類し、位相比較器3の出力を制御する。
【0100】
まず、デューティ比50%の場合をもとに、図6に遅延素子の遅延時間tと制御信号C1および制御信号C2の関係と位相比較器3の期待出力を示す。
【0101】
第1の状態であるt<0.5Tの場合、制御信号C1および制御信号C2はともにHとなる。この場合、図7の点線に示すように位相比較器3の両方の出力は本来、一方の出力端子(UP)からUPパルスを出力し、他方の出力端子(DOWN)はL固定のため、遅延時間がさらに小さくなる方向にチャージポンプ5を動作させて正常ロックしない。
【0102】
そのため、位相比較器3の出力をチャージポンプ5から遮断し、該チャージポンプ5を構成するPチャネルMOSトランジスタをOFFさせて、同じくチャージポンプ5を構成するNチャネルMOSトランジスタをONさせれば、制御電圧CNTLが下降する方向に作用し、正常ロック範囲に引き込むことができる。
【0103】
第2の状態である0.5T<t<1.5Tの場合、制御信号C1および制御信号C2は、それぞれH、Lとなる。この場合、tは正常ロック範囲にあるため、位相比較器3の両出力をチャージポンプ5に接続して本来の動作をさせれば正常ロックする。
【0104】
第3の状態であるt>1.5Tの場合、制御信号C1,C2はともにLとなる。この場合本来、位相比較器3は擬似ロックするように動作するため、該位相比較器3の出力をチャージポンプ5から遮断し、該チャージポンプ5のPチャネルMOSトランジスタをONさせてNチャネルMOSトランジスタをOFFさせれば制御電圧CNTLが上昇する方向に作用し正常ロック範囲に引き込むことができる。
【0105】
以上説明した、遅延検出回路7が正常ロック範囲を判別する方法は、基本クロックのデューティ比を50%と仮定した場合に有効である。しかし、デューティ比が50%でなくても、遅延検出回路7のうち、制御信号C1を生成する論理積回路25(図5)の入力である遅延素子出力段の選定を変えることで実現することができる。
【0106】
図8、図9は、デューティ比が30%および70%の場合での遅延検出回路7の動作を示す。これらは式(5)をもとに作成した。また、他のデューティ比でも式(5)をもとに同様に作成できる。
【0107】
遅延検出回路7の構成のうち、制御信号C1を生成する論理積回路25の入力である遅延素子出力段の選定は、正常ロック範囲上限で遅延素子各段の出力電位がHとなる段のうち、最終段である40段と連続してH出力となる段の最小値で判定した。
【0108】
すなわち、図4において、デューティ比50%では正常ロック範囲上限1.5Tでの出力電位より、27段以降であるのに対し、図8、図9において、デューティ比30%では正常ロック範囲上限1.3Tでの出力電位より31段以降、デューティ比70%では正常ロック範囲上限1.7Tでの出力電位より24段以降である。
【0109】
よって、論理積回路25の入力で必要な遅延素子の段数最小値を一般化すると、遅延素子総段数をN、デューティ比rduty(%)として次のように表される。
N/(1+(rduty/100)) (式6)
ただし、この数値は整数とは限らないため、この数値より大きい整数を、論理積回路25の入力で必要な遅延素子の段数と定義する。この論理積回路25の入力で必要な遅延素子の段数は、レジスタで外部から設定することでも実現することができる。また、制御信号C2はデューティ比によらず全段数からのデータを用いればよい。
【0110】
図10は、上記した3つの状態分類を実現する擬似ロック防止回路4の回路構成を示した図である。
【0111】
擬似ロック防止回路4は、論理積回路19,20、および論理和回路21,22から構成されている。論理積回路19,20の一方の入力部には、遅延検出回路7から出力される制御信号C1が入力されるようにそれぞれ接続されている。論理和回路21,22の他方の入力部には、遅延検出回路7から出力される制御信号C2が入力されるようにそれぞれ接続されている。
【0112】
論理積回路19の他方の入力部には、位相比較器3の一方の出力信号(UP)が入力されるように接続されており、論理和回路22の一方の入力部には、位相比較器3の他方の出力信号(DOWN)が入力されるように接続されている。
【0113】
論理和回路21の一方の入力部には、論理積回路19の出力部が接続されており、論理積回路20の他方の入力部には、論理和回路22の出力部が接続されている。
【0114】
そして、論理和回路21の出力部から出力される信号がUPパルスとなり、論理積回路20の出力部から出力される信号がDOWNパルスとなり、後段のチャージポンプ5に出力される。
【0115】
よって、制御信号C1と位相比較器3の一方の出力信号(UP)との論理積を取り、その論理積出力と制御信号C2との論理和を取った信号がUPパルスとなり出力される。
【0116】
同様に、制御信号C2と位相比較器3の他方の出力信号(DOWN)との論理和を取り、その論理和出力と制御信号C1との論理積を取った信号がDOWNパルスとなって出力される。
【0117】
UPパルスは、チャージポンプ5を構成するPチャネルMOSトランジスタのゲートに入力され、DOWNパルスは、チャージポンプ5を構成するNチャネルMOSトランジスタのゲートに入力される。この構成により、図6に示した3つの状態を実現できる。
【0118】
以上、デューティ比50%をもとに説明したが、デューティ比rduty(%)が変わると正常ロック範囲の上下限が次のように変わる。
正常ロック下限…(rduty/100)T
正常ロック上限…(1+(rduty/100))T
たとえデューティ比が50%でなくても、正常ロック上下限が遅延検出回路7で決まるため、擬似ロック防止回路4は、遅延検出回路7の制御信号C1および制御信号C2をもとに3つの状態に分類され、正常に動作する。
【0119】
図11は、DLL回路1を用いて構成されたデジタルカメラシステムにおける画像前処理部のブロックである。
【0120】
この画像処理部は、各画素から取り込んだ信号レベルと基準となる黒レベルとをそれぞれ交互にサンプリングし、それらを比較することにより信号レベルを決定する。
【0121】
画像前処理部は、撮像素子26、CDS(信号処理部)27、PGA(差電圧増幅部)28、A/D変換器29、ロジック回路30、タイミング発生器31、DSP32ならびにDLL回路1などから構成される。
【0122】
これらCDS27、PGA28、A/D変換器29、ロジック回路30およびDLL回路1などは、1チップ化した半導体集積回路装置などによって構成するようにしてもよい。
【0123】
撮像素子26は、たとえばCCDやCMOSセンサなどからなり、レンズによって結像した映像を電圧信号に変換する。この撮像素子26は、基準となる黒レベルと取り込んだ信号レベルとを交互に出力する。
【0124】
撮像素子26には、CDS27が接続されている。CDS27は、相関二重サンプリング回路であり、撮像素子26から出力される黒レベルと信号レベルとをDLL回路1から出力される黒レベルサンプリングクロック(第1のサンプリングクロック)SPBLK、信号サンプリングクロック(第2のサンプリングクロック)SPSIGに同期してサンプリングし、その差信号を出力する。
【0125】
CDS27が検出した差信号は、PGA28で増幅し、A/D変換器29でデジタル値に変換して出力される。このA/D変換器29には、DSP32が接続されている。DSP32は、A/D変換器29から出力されたデジタルデータを処理する。
【0126】
タイミング発生器31には、DLL回路1が接続されている。このタイミング発生器31は、外部入力された外部クロックから、DLL回路1に供給する基本クロックを生成して出力する。
【0127】
DLL回路1は、入力された基本クロックから信号サンプリングクロックSPSIGおよび黒レベルサンプリングクロックSPBLKを生成する。
【0128】
また、DLL回路1を用いたデジタルカメラシステムの画像前処理部の動作について、図12のタイミングチャートを用いて説明する。
【0129】
図12においては、上から順に、撮像素子26から出力される出力信号CDSIN、タイミング発生器31から出力される基本クロック、DLL回路1から出力される黒レベルサンプリングクロックSPBLKおよびDLL回路1から出力される信号サンプリングクロックSPSIGのクロックタイミングをそれぞれ示している。
【0130】
撮像素子26は、リセットゲートパルスを出力した後、黒レベルと信号レベルを順次出力する。CDS27には、サンプリングクロックとしてDLL回路1が生成した信号サンプリングクロックSPSIG、黒レベルサンプリングクロックSPBLKがそれぞれ入力される。
【0131】
そして、CDS27は、入力された黒レベルを、DLL回路1によって生成された黒レベルサンプリングクロックSPBLKのフォーリングエッジに同期してサンプリングする。
【0132】
ここで、前述したように、撮像素子26からは、リセットゲートパルスが出力された後、続けて黒レベルの電気信号が出力されるため、十分に整定しない期間にサンプリングした場合、正しい黒レベルが得られないことになる。
【0133】
その後、CDS27は、入力された信号レベルの電気信号をDLL回路1から出力された信号サンプリングクロックSPSIGのフォーリングエッジに同期してサンプリングする。
【0134】
この場合においても、撮像素子26からは、黒レベルが出力された後、続けて信号レベルが出力されるので十分に整定しない期間にサンプリングした場合、正しい信号レベルが得られないことになる。
【0135】
CDS27によってサンプリングされた黒レベルと色レベルとの差信号は、PGA28によって増幅され、A/D変換器29に出力されてデジタルデータに変換された後、DSP32によって処理される。
【0136】
このように、DLL回路1では、基本クロックの分周が不要となるので、該DLL回路1を用いてデジタルカメラシステムを構成することにより、ジッタなどを低減することができる。
【0137】
それにより、本実施の形態によれば、擬似ロックを防止しながら、広範囲の動作周波数に対応することができ、サンプリングクロックを高精度に生成することができる。
【0138】
また、擬似ロック防止回路4および遅延検出回路7をアナログ回路ではなくデジタル回路によって構成することができるので、半導体チップのレイアウト面積を小さくすることができるとともに、消費電力を削減することができる。この効果は、プロセス微細化が進むほど大きくなる。
【0139】
さらに、DLL回路1が生成した高精度なサンプリングクロックによりにデジタルカメラシステムなどの性能を大幅に向上することができる。
【0140】
また、本実施の形態に示した遅延検出回路7における正常ロック範囲の判別方法は、基本クロックのデューティ比が固定で予め分かっているときに有効であるが、基本クロックのデューティ比は、プロセスばらつき、電源電圧および温度の変動の影響を受けて変動する恐れがある。
【0141】
そのため、デューティ比が変動しても正常にDLL回路1が動作することが望まれる。そこで、基本クロックのデューティ比が変動しても外部制御が不要で、擬似ロックを防止したDLL回路の構成を以下に提案する。
【0142】
まず、図4、図8および図9より、デューティ比が変わっても変化しないパターンがないか着目した。それは、遅延素子の段数をnとして、連続する段数において(n,n+1)=(H,L)となるパターンである。以下、このパターンをHLパターンと定義する。
【0143】
図8、図9に示した太線は、HLパターンのHとLとの境界を示したものである。図に示すように、たとえデューティ比が変わっても、このHとLとの境界は変化しないことが分かる。
【0144】
逆に、(n,n+1)=(L,H)となるパターンはデューティ比が変わることによりLとHとの境界が変化することが分かる。このようにデューティ比に依存しないHLパターンを検出することで、デューティ比が変わっても外部制御が不要で、擬似ロックを防止したDLL回路1を実現することができる。
【0145】
たとえば、デューティ比の変動が50%±20%の場合、正常ロック範囲上限はデューティ比30%のとき1.3T、70%のとき1.7Tと変化する。そのとき、HLパターンは遅延素子の遅延時間が1.3Tのとき(H,L)=(9,10)、1.5Tのとき(H,L)=(13,14)、1.7Tのとき(H.L)=(16,17)で出現する。
【0146】
ここで、正常ロック範囲上限の最も小さいデューティ比でのHLパターンを認識する段数を選択すれば、想定するデューティ比の変動内でDLL回路1は正常動作できる。
【0147】
つまり、この例では、デューティ比30%でも正常動作するように9段目以降でHLパターンを検出し、UPパルスを出力するように制御信号C1を出力すればよい。
【0148】
ここで、正常ロック範囲上限でHLパターンが生じる遅延素子段数を求める方法を一般化すると、遅延素子総段数N、デューティ比rduty(%)として次のように表される。
N(1−(1/(1+rduty/100))) (式7)
ただし、この数値は整数とは限らないため、この数値以下で最大の整数がHLパターンのHに相当する遅延素子段数であり、それに1をたした整数がHLパターンのLに相当する遅延素子段数である。
【0149】
以上の方法でデューティ比の変動によらずDLL回路1は正常動作できる。
【0150】
この場合の遅延検出回路(遅延検出部)7aの回路構成を図13に示す。
【0151】
遅延検出回路7aは、複数のフリップフロップ33〜33、論理積回路34〜34、論理積回路35,36および否定論理和回路37から構成されている。
【0152】
フリップフロップ33〜33のデータ端子Dには、0段目(初段の遅延素子の入力部)、1段目、8段目、9段目〜39段目の遅延素子の出力端子がそれぞれ接続されており、該フリップフロップ33〜33のクロック端子CKには、40段目の遅延素子の出力端子がそれぞれ接続されている。
【0153】
フリップフロップ33、33、33、33、3311、3315の出力端子Qには、論理積回路35の入力部が接続されている。また、フリップフロップ33〜33N−1 の出力端子Qには、論理積回路34〜34の一方の入力部がそれぞれ接続されている。
【0154】
論理積回路34〜34の他方の入力部には、フリップフロップ33〜33の反転出力端子QNがそれぞれ接続されている。これら論理積回路34〜34の出力部には、否定論理和回路37の入力部がそれぞれ接続されている。
【0155】
論理積回路35の出力部および否定論理和回路37の出力部には、論理積回路36の入力部がそれぞれ接続されている。そして、否定論理和回路37の出力部から出力される信号が制御信号C1となり、論理積回路36の出力部から出力される信号が制御信号C2となる。
【0156】
このように、最終段からライズエッジが出力するときの各段での出力電位をフリップフロップ33〜33に記憶させ、その記憶したデータをもとにHLパターンのある段数の組を読み取るには、遅延素子段数をn(ただし9≦n≦39)、対応するフリップフロップの出力端子をQ(n)、その反転出力をQN(n)とし、隣接するフリップフロップの出力であるQ(n)およびQN(n+1)の2つの論理積をとることで実現することができる。
【0157】
これにより、9段目以降でHLパターンがあれば2つの論理積の出力がHになる。これら2つの論理積出力の否定論理和をとり、制御信号C1とすることで、9段目以降でHLパターンがある場合、図6に示すように位相比較器3が常にUPパルスを出力するように制御できる。また、制御信号C2は、全段数の論理積を取ることで実現することができる。
【0158】
なお、制御信号C2においては、全段数の論理積を取る必要はなく、正常ロック範囲下限のみですべてHとなるように段数を選択すれば、論理積を取る段数を縮約することができる。
【0159】
それにより、デューティ比50%±20%の変動に対して、正常にDLL回路1が動作することが可能となる。
【0160】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0161】
たとえば、前記実施の形態では、遅延検出回路7(図5)が指定した遅延素子段数での電位をまずフリップフロップにラッチさせ、その次に論理を取る構成としたが、図14に示すように、まず論理を取り、次にフリップフロップでラッチさせるようにしてもよい。
【0162】
図14において、遅延検出回路(遅延検出部)7bは、論理積回路38,39およびフリップフロップ40,41から構成されている。
【0163】
論理積回路38の入力部には、0段目(初段の遅延素子の入力部)、1段目、8段目、12段目、16段目の遅延素子の出力端子および論理積回路39の出力部がそれぞれ接続されている。論理積回路39の入力部には、27段目〜39段目の遅延素子の出力端子がそれぞれ接続されている。
【0164】
論理積回路38の出力部には、フリップフロップ40のデータ端子Dが接続されており、論理積回路39の出力部には、フリップフロップ41のデータ端子Dが接続されている。
【0165】
これらフリップフロップ39,40のクロック端子CKには、40段目の遅延素子の出力端子がそれぞれ接続されている。そして、フリップフロップ39の出力端子Qから出力される信号が制御信号C2となり、フリップフロップ40の出力端子Qから出力される信号が制御信号C1となる。
【0166】
遅延検出回路7bでは、フリップフロップが2つで構成できるので、半導体チップのレイアウト面積の縮小に大きな効果を期待することができる。
【0167】
また、前記実施の形態における遅延検出回路7a(図13)においても、たとえば、図15に示すように、まず論理を取り、次にフリップフロップでラッチさせる構成としてもよい。
【0168】
この場合、遅延検出回路(遅延検出部)7cは、論理積回路42,43〜43、インバータ44〜44、論理積回路45、否定論理和回路46およびフリップフロップ47,48から構成されている。
【0169】
論理積回路42の入力部には、0段目(初段の遅延素子の入力部)、1段目、8段目、12段目、16段目および20段目の遅延素子の出力端子がそれぞれ接続されている。論理積回路43〜43の一方の入力部には、9段目〜38段目の遅延素子の出力端子がそれぞれ接続されている。
【0170】
インバータ44〜44の入力部には、9段目〜38段目の遅延素子の出力端子がそれぞれ接続されており、該インバータ44〜44の出力部には、論理積回路43〜43の他方の入力部がそれぞれ接続されている。
【0171】
論理積回路43〜43の出力部には、否定論理和回路46の入力部がそれぞれ接続されており、該否定論理和回路46の出力部には、論理積回路45の他方の入力部およびフリップフロップ48のデータ端子Dがそれぞれ接続されている。
【0172】
論理積回路42の出力部には、論理積回路45の一方の入力部が接続されており、該論理積回路45の出力部には、フリップフロップ47のデータ端子Dが接続されている。
【0173】
40段目の遅延素子の出力端子には、フリップフロップ47,48のクロック端子CKがそれぞれ接続されている。そして、フリップフロップ47の出力端子Qから出力される信号が制御信号C2となり、フリップフロップ48の出力端子Qから出力される信号が制御信号C1となる。
【0174】
この場合においても、フリップフロップが2つで構成できるので、半導体チップのレイアウト面積の縮小に大きな効果を期待することができる。ただし、指定された遅延素子の各出力端子からフリップフロップ47,48のデータ端子Dまでの遅延時間を、誤動作防止のため等しくさせる必要がある。
【0175】
【発明の効果】
本願によって開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0176】
(1)疑似ロックを防止するとともに、入力される基本クロックのデューティ比に依存することなく、広範囲の動作周波数で高精度にサンプリングクロックを調整することができる。
【0177】
(2)また、複数のサンプリングクロックを生成する際でも遅延回路が1つでよいので、半導体チップのレイアウト面積を小さくすることができるとともに、消費電力を削減することができる。
【0178】
(3)さらに、上記(1)、(2)により、高精度なサンプリングクロックを生成することができるので、デジタルカメラシステムなどの性能を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるDLL回路のブロック図である。
【図2】図1のDLL回路に設けられた遅延回路を構成する遅延素子各段の正常ロックにおける出力電位変化を示す説明図である。
【図3】図1のDLL回路に設けられた遅延回路を構成する遅延素子各段の2周期目の擬似ロックにおける出力電位変化を示す説明図である。
【図4】図1の遅延回路を構成する遅延素子の段数と遅延時間との関係を示した説明図である。
【図5】図1のDLL回路に設けられた遅延検出回路の一例を示す回路構成図である。
【図6】図1のDLL回路に設けられた擬似ロック防止回路の動作例を示す説明図である。
【図7】図1のDLL回路に設けられた擬似ロック防止回路による位相比較器の動作を説明する説明図である。
【図8】図5の遅延検出回路におけるデューティ比30%の際の動作説明図である。
【図9】図5の遅延検出回路におけるデューティ比70%の際の動作説明図である。
【図10】図1のDLL回路に設けられた擬似ロック防止回路の回路構成図である。
【図11】図1のDLL回路を用いて構成されたデジタルカメラシステムのブロック図である。
【図12】図11におけるデジタルカメラシステムの信号タイミングチャートである。
【図13】図1のDLL回路に設けられた遅延検出回路の他の例を示す回路構成図である。
【図14】本発明の他の実施の形態によるDLL回路に設けられた遅延検出回路の一例を示す回路構成図である。
【図15】本発明の他の実施の形態によるDLL回路に設けられた遅延検出回路の他の例を示す回路構成図である。
【符号の説明】
1 DLL回路
2 遅延回路
3 位相比較器
4 擬似ロック防止回路(遅延検出部)
5 チャージポンプ(電流生成部)
6 ループフィルタ(制御電圧生成部)
7 遅延検出回路(遅延検出部)
7a〜7c 遅延検出回路(遅延検出部)
8 クロック信号出力部
9 クロック発生器
10〜14 セレクタ
15,16 インバータ
17,18 否定論理積回路
19,20 論理積回路
21,22 論理和回路
23〜23フリップフロップ
24,25 論理積回路
26 撮像素子
27 CDS(信号処理部)
28 PGA(差電圧増幅部)
29 A/D変換器
30 ロジック回路
31 タイミング発生器
32 DSP
33〜33 フリップフロップ
34〜34 論理積回路
35,36 論理積回路
37 否定論理和回路
38,39 論理積回路
40,41 フリップフロップ
42,43〜43 論理積回路
44〜44 インバータ
45 論理積回路
46 否定論理和回路
47,48 フリップフロップ
C1 制御信号(第1の制御信号)
C2 制御信号(第2の制御信号)
SPBLK サンプリングクロック(第1のサンプリングクロック)
SPSIG サンプリングクロック(第2のサンプリングクロック)
ADCK サンプリングクロック(第3のサンプリングクロック)

Claims (10)

  1. 直列接続された複数の基本単位を有し、制御電圧に基づいて、入力された基本クロックをある時間だけ遅延させた遅延クロックを出力する遅延回路と、
    前記基本クロックと前記遅延回路から出力された遅延クロックとを比較し、前記基本クロックに対する前記遅延クロックの遅延時間が前記基本クロック1周期より大きい場合はUPパルス信号を、小さい場合はDOWNパルス信号を出力する位相比較器と、
    前記遅延回路から出力される遅延クロックが正常ロック範囲か否かを判定し、その判定結果に基づいて前記位相比較器から出力されるUPまたはDOWNパルスの出力制御を行う遅延検出部と、
    前記遅延検出部から出力されるUPおよびDOWNパルス信号に応じて充放電電流を生成する電流生成部と、
    前記電流生成部が生成した充放電電流を電圧に変換し、前記制御電圧を生成する制御電圧生成部とを備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路装置において、
    前記遅延検出部は、
    最終段の前記基本単位から出力される遅延クロックのライズエッジまたはフォールエッジが出力された際に、前記複数の基本単位から出力される遅延クロックの特定パターンを検出し、正常ロックか否かを検出することを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 請求項1または2記載の半導体集積回路装置において、
    前記遅延検出部は、
    最終段の前記基本単位から出力される遅延クロックのライズエッジまたはフォールエッジが出力された際に、前記複数の基本単位のうち、デューティ比が変化しても遅延クロックの電位が変化しない特定の基本単位から出力される遅延クロックを記憶するフリップフロップと、前記フリップフロップに記憶された電位変化から論理演算を行い、第1および第2の制御信号を生成する論理演算回路とよりなる遅延検出回路と、
    前記遅延検出回路から出力された第1および第2の制御信号に基づいて、正常ロックの際には、前記位相比較器から出力されるUPおよびDOWNパルス信号を出力し、正常ロックでない場合には、前記位相比較器のUPおよびDOWNパルス信号を遮断し、UPまたはDOWNパルスのいずれか一方を前記制御電圧生成部に出力する擬似ロック防止回路とよりなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
    前記基本クロックをある時間だけ遅延させた出力用遅延クロックを生成する出力用遅延回路を備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  5. デジタルカメラシステムに用いられるサンプリングクロックを生成するDLL回路を有したデジタルカメラ用の半導体集積回路装置であって、
    前記DLL回路は、
    直列接続された複数の基本単位を有し、制御電圧に基づいて、入力された基本クロックをある時間だけ遅延させた遅延クロックを出力する遅延回路と、
    前記基本クロックと前記遅延回路から出力された遅延クロックとを比較し、前記基本クロックに対する前記遅延クロックの遅延時間が前記基本クロック1周期より大きい場合はUPパルス信号を、小さい場合はDOWNパルス信号を出力する位相比較器と、
    前記遅延回路から出力される遅延クロックが正常ロック範囲か否かを判定し、その判定結果に基づいて前記位相比較器から出力されるUPパルスまたはDOWNパルスの出力制御を行う遅延検出部と、
    前記遅延検出部から出力されるUPおよびDOWNパルス信号に応じて充放電電流を生成する電流生成部と、
    前記電流生成部が生成した充放電電流を電圧に変換し、前記制御電圧を生成する制御電圧生成部とを備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  6. 請求項5記載の半導体集積回路装置において、
    前記遅延検出部は、
    最終段の前記基本単位から出力される遅延クロックのライズエッジまたはフォールエッジが出力された際に、前記複数の基本単位から出力される遅延クロックの特定パターンを検出し、正常ロックか否かを検出することを特徴とする半導体集積回路装置。
  7. 請求項5または6記載の半導体集積回路装置において、
    前記遅延検出部は、
    最終段の前記基本単位から出力される遅延クロックのライズエッジまたはフォールエッジが出力された際に、前記複数の基本単位のうち、デューティ比が変化しても遅延クロックの電位が変化しない特定の基本単位から出力される遅延クロックを記憶するフリップフロップと、前記フリップフロップに記憶された電位変化から論理演算を行い、第1および第2の制御信号を生成する論理演算回路とよりなる遅延検出回路と、
    前記遅延検出回路から出力された第1および第2の制御信号に基づいて、正常ロックの際には、前記位相比較器から出力されるUP、DOWNパルス信号を出力し、正常ロックでない場合には、前記位相比較器のUP、DOWNパルス信号を遮断し、UPパルスまたはDOWNパルスのいずれか一方を前記制御電圧生成部に出力する擬似ロック防止回路とよりなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
    前記基本クロックをある時間だけ遅延させた出力用遅延クロックを生成する出力用遅延回路を備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の半導体集積回路装置において、
    第1のサンプリングクロックに同期して、撮像素子から出力される信号レベルと基準電位である黒レベルとを交互にサンプリングし、その差電圧を取り出す差電圧検出部と、
    第2のサンプリングクロックに同期して、前記差電圧検出部から出力された差電圧を増幅する差電圧増幅部と、
    第3のサンプリングクロックに同期して、前記差電圧増幅部が増幅した差電圧をデジタル値に変換するA/D変換器とを備え、
    前記DLL回路は、前記第1〜第3のサンプリングクロックを生成することを特徴とする半導体集積回路装置。
  10. 直列接続された複数の基本単位を有し、制御電圧に基づいて、入力された基本クロックを遅延させた遅延クロックを出力する遅延回路と、
    前記基本クロックと前記遅延回路から出力された遅延クロックとを比較し、位相差に従った信号を出力する位相比較器と、
    前記遅延回路から出力される遅延クロックの遅延時間が、基本クロックに対して所定の範囲にあるか否かを判定し、その判定結果を出力する遅延検出部と、
    前記遅延検出部から出力される判定結果と前記位相比較器から出力される信号とに従って前記制御電圧を生成する制御電圧生成部とを備えたことを特徴とする半導体集積回路装置。
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