JP2013172344A - ロック検出回路、dll回路及び受信回路 - Google Patents

ロック検出回路、dll回路及び受信回路 Download PDF

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Abstract

【課題】初期状態においても安定して動作するロック検出回路、遅延同期ループ回路及び受信回路を提供する。
【解決手段】実施形態に係るロック検出回路は、パルス幅変調信号が入力されていないときに、チャージポンプに第2制御信号の出力を停止させると共に、遅延線に対して、遅延回路全体の遅延量が、OVER信号生成回路が動作可能な範囲、UNDER信号生成回路が動作可能な範囲、及び、UNDER閾値より大きくOVER閾値より小さい範囲のいずれかに含まれるように前記遅延量を制御する第3制御信号を出力する初期状態対応回路を備える。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、ロック検出回路、DLL(Delay Locked Loop:遅延同期ループ)回路及び受信回路に関する。
フォトカプラ、デジタルアイソレータにおける磁気結合型の伝送素子、及び、キャパシタにおける電界結合型の伝送回路等の信号伝達デバイスの受信回路には、復調回路が設けられており、入力された変調信号から元信号及びクロック信号を再生する。信号の変調方式には様々な方式があるが、そのうちの一つとして、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号を用いる方式がある。PWM信号とは、パルス幅変調されたデジタルデータがクロック信号に重畳された二値信号である。そして、PWM方式の受信回路は、この入力信号からクロック信号とデジタルデータを分離して出力する。このため、受信回路には、入力信号からクロック信号を検出し、このクロック信号から所定の位相だけ遅れた多相クロック信号を生成する遅延同期ループ(DLL)回路と、多相クロック信号に同期して入力信号の値を読み出し、この値からデジタルデータを再生する復調回路とが設けられている。
DLL回路は、入力信号に基づいて基準クロック信号を生成し、この基準クロック信号から所定時間だけ遅延した多相クロック信号を順次生成し、1クロック分遅延させた多相クロック信号と1クロック遅れた基準クロック信号との位相を比較し、この比較結果に基づいて、多相クロック信号の遅延量を制御することにより、多相クロック信号を基準クロック信号に同期させている。しかしながら、このようなDLL回路は、入力信号が入力されない初期状態において、安定して動作させることが難しいという問題がある。
特開2011−55428号公報
本発明の目的は、初期状態においても安定して動作するロック検出回路、DLL回路及び受信回路を提供することである。
実施形態に係るロック検出回路は、DLL回路に搭載されるロック検出回路である。前記DLL回路は、デジタルデータがパルス幅変調されたパルス幅変調信号から、周期が前記パルス幅変調信号の周期の2倍であり、位相が前記パルス幅変調信号の位相に等しい基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成回路、入力された信号を所定の遅延量だけ遅らせて出力する遅延線が複数段直列に接続され、最前段の遅延線に前記基準クロック信号が入力される遅延回路、前記基準クロック信号及び最後段の前記遅延線の出力信号が入力され、第1制御信号を出力する位相比較回路、並びに、前記第1制御信号に基づいて、前記遅延線に対して前記遅延量を制御する第2制御信号を出力するチャージポンプを含む。前記位相比較回路は、OVER信号が入力されたときは、前記遅延量が小さくなるような前記第1制御信号を出力し、UNDER信号が入力されたときは、前記遅延量が大きくなるような前記第1制御信号を出力し、前記OVER信号及び前記UNDER信号が入力されないときは、前記基準クロック信号の位相と前記最後段の遅延線の出力信号の位相とが一致するような前記第1制御信号を出力し、少なくとも一部の前記遅延線の出力信号を出力する。前記ロック検出回路は、前記遅延線の出力信号に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるときに、前記OVER信号を発信するOVER信号生成回路と、前記遅延線の出力信号に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるときに、前記UNDER信号を発信するUNDER信号生成回路と、前記パルス幅変調信号が入力されていないときに、前記チャージポンプに前記第2制御信号の出力を停止させると共に、前記遅延線に対して、前記遅延回路全体の遅延量が、前記OVER信号生成回路が動作可能な範囲、前記UNDER信号生成回路が動作可能な範囲、及び、前記UNDER閾値より大きく前記OVER閾値より小さい範囲のいずれかに含まれるように前記遅延量を制御する第3制御信号を出力する初期状態対応回路と、を備える。
実施形態に係るDLL回路は、デジタルデータがパルス幅変調されたパルス幅変調信号から、周期が前記パルス幅変調信号の周期の2倍であり、位相が前記パルス幅変調信号の位相に等しい基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成回路と、入力された信号を所定の遅延量だけ遅らせて出力する遅延線が複数段直列に接続され、最前段の遅延線に前記基準クロック信号が入力される遅延回路と、前記基準クロック信号及び最後段の前記遅延線の出力信号が入力され、第1制御信号を出力する位相比較回路と、前記第1制御信号に基づいて、前記遅延線に対して前記遅延量を制御する第2制御信号を出力するチャージポンプと、前記パルス幅変調信号及び前記遅延線の出力信号が入力されるロック検出回路と、を備える。前記ロック検出回路は、前記遅延線の出力信号に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるときに、OVER信号を発信するOVER信号生成回路と、前記遅延線の出力信号に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるときに、UNDER信号を発信するUNDER信号生成回路と、前記パルス幅変調信号が入力されていないときに、前記チャージポンプに前記第2制御信号の出力を停止させると共に、前記遅延線に対して、前記遅延回路全体の遅延量が、前記OVER信号生成回路が動作可能な範囲、前記UNDER信号生成回路が動作可能な範囲、及び、前記UNDER閾値より大きく前記OVER閾値より小さい範囲のいずれかに含まれるように前記遅延量を制御する第3制御信号を出力する初期状態対応回路と、を有する。前記位相比較回路は、前記OVER信号が入力されたときは、前記遅延量が小さくなるような前記第1制御信号を出力し、前記UNDER信号が入力されたときは、前記遅延量が大きくなるような前記第1制御信号を出力し、前記OVER信号及び前記UNDER信号が入力されないときは、前記基準クロック信号の位相と前記最後段の遅延線の出力信号の位相とが一致するような前記第1制御信号を出力する。DLL回路は、少なくとも一部の前記遅延線の出力信号を出力する。
実施形態に係る受信回路は、前記DLL回路と、前記少なくとも一部の遅延線の出力信号に同期して前記パルス幅変調信号の値を読み出すことにより、前記デジタルデータを再生する復調回路と、を備える。
実施形態に係る受信回路を例示するブロック図である。 実施形態に係るロック検出回路を例示するブロック図である。 実施形態における入力信号検出回路を例示する回路図である。 実施形態における初期状態制御回路を例示する回路図である。 実施形態における初期状態出力回路を例示する回路図である。 PWM信号及びφ〜φ16信号の波形を例示するタイミングチャートである。 遅延量ΔTが位相比較回路の動作に及ぼす影響を例示するタイミングチャートである。 φ信号の立ち上がりで他の多相クロック信号をラッチした場合を例示するタイミングチャートである。 遅延量ΔTとラッチ信号の値との関係を例示する表である。 (a)は、横軸にVCONT信号の値をとり、縦軸に遅延回路の遅延量ΔTをとって、VCONT信号と遅延量との関係を例示するグラフ図であり、(b)は、横軸にVCONT信号の値をとり、縦軸にUNDER信号及びOVER信号の値をとって、UNDER信号及びOVER信号の出力状態を例示するグラフ図である。 図4に示す初期状態制御回路の真理値表である。 (a)は、横軸に時間をとり、縦軸にVCONT信号の値をとって、VCONT信号の収束動作を例示するグラフ図であり、(b)は、横軸に時間をとり、縦軸にVCTR信号、OVER信号、UNDER信号の値をとって、ロック検出回路の動作を例示するグラフ図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る受信回路を例示するブロック図であり、
図2は、本実施形態に係るロック検出回路を例示するブロック図であり、
図3は、本実施形態における入力信号検出回路を例示する回路図であり、
図4は、本実施形態における初期状態制御回路を例示する回路図であり、
図5は、本実施形態における初期状態出力回路を例示する回路図である。
本実施形態に係る受信回路は、例えば、フォトカプラの受信回路である。
図1に示すように、本実施形態に係る受信回路1は、立ち上がりタイミングがクロック信号と同期し、元信号のデジタルデータに応じてパルス幅が決定されているパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)信号VPWMが入力され、この入力信号からクロック信号とデジタルデータを分離して出力する。すなわち、パルス幅変調信号VPWMには、元信号及びクロック信号が含まれている。以下、パルス幅変調信号VPWMを、「VPWM信号」ともいう。他の信号についても、同様に表記する。
PWM信号には、1クロック当たりに所定のビット数の情報が含まれており、この情報がデューティ比、すなわち、パルス幅の違いとして書き込まれている。例えば、1クロック当たりに1.5ビットの情報が含まれるパルス幅変調の場合、VPWM信号は、デューティ比が25%、50%、75%の3種類のパルス幅から構成される。このため、VPWM信号の微視的なデューティ比は、変調前のデジタルデータの内容を反映する。一方、VPWM信号の巨視的なデューティ比は、変調前のデジタルデータの性質及びパルス幅の設定に依存し、通常は統計的に所定の範囲内に収めることができる。
受信回路1においては、遅延同期ループ回路(DLL回路)6及び復調回路7が設けられている。DLL回路6には、VPWM信号が入力され、このVPWM信号から基準クロック信号φを抽出する。基準クロック信号φはT型フリップフロップ11で生成され、VPWM信号の周期がTであることから、基準クロック信号φの周期は2Tでパルスデューティ比は50%となる。DLL回路6は、この基準クロック信号φから所定の位相だけ遅れた複数の多相クロック信号φ〜φを生成し、そのうちのいくつかを復調回路7に対して出力する。復調回路7は、VPWM信号及びDLL回路6から出力された多相クロック信号φ(iは1〜Nの整数)が入力され、多相クロック信号φに同期してVPWM信号の値を読み出し、この値からデジタルデータを再生し、クロック信号及びデジタルデータを出力する。復調回路7は論理回路によって構成されている。
図1に示す例では、VPWM信号に含まれるデジタルデータは1.5ビット信号であり、Nは16である。すなわち、DLL回路6は、基準クロック信号φを生成し、これに基づいて16相の多相クロック信号φ〜φ16を生成する。DLL回路6の動作が正常に収束している場合、各多相クロック信号の位相は、(2T/16)ずつ異なっている。DLL回路6は、多相クロック信号φ〜φ16のうち、多相クロック信号φ、φ、φ、φ11、φ12、φ13を復調回路7に対して出力する。その理由及び具体的な方法は、後述する。
DLL回路6においては、基準クロック信号生成回路としてのT型フリップフロップ11、遅延回路12、ロック検出回路13、位相比較回路14、チャージポンプ15が設けられている。このうち、VPWM信号は、T型フリップフロップ11、ロック検出回路13及び復調回路7に入力される。
また、T型フリップフロップ11のQ端子から基準クロック信号φが出力される。T型フリップフロップ11のQ端子は、遅延回路12、ロック検出回路13、位相比較回路14に接続されている。
遅延回路12においては、N段、例えば16段の電圧制御型遅延線(VCDL:Voltage Controlled Delay Line)21が設けられており、直列に接続されている。VCDL21は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor:金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)や容量素子により構成されている。各VCDL21は、入力された信号を所定の時間(遅延量)Δtだけ遅延させて、出力する。このVCDL21一段当たりの遅延量Δtは、チャージポンプ15から出力される制御信号VCONTによって制御され、遅延回路12全体の遅延量ΔTが(2T)に収束するように制御される。
1段目のVCDL21には、T型フリップフロップ11のQ端子からφ信号が入力されて、(2T/N)だけ遅延したφ信号を出力する。2段目のVCDL21には、このφ信号が入力されて、さらに(2T/N)だけ遅延したφ信号を出力する。同様にして、i段目のVCDL21には、φ(i−1)信号が入力されて、これより(2T/N)だけ遅延したφ信号を出力する。そして、N段目のVCDL21は、φ信号を出力する。位相比較回路14では、φ信号とφ信号の位相差を検出し、位相差がなくなるようにチャージポンプ15を制御している。したがって、DLL回路6の動作が収束した状態では、遅延回路12全体の遅延量ΔTが(2T)となる。なお、各VCDL21の出力端子はロック検出回路13に接続されている。また、一部のVCDL21の出力端子は復調回路7にも接続されている。
ロック検出回路13には、VPWM信号及びφ〜φ信号が入力される。ロック検出回路13は、位相比較回路14が判定できない位相状態、すなわち、φ信号とφ信号との位相差が半周期以上になった場合を判定する。そして、遅延量ΔTが所定の値(UNDER閾値)よりも小さいときにUNDER信号を出力し、遅延量ΔTが所定の値(OVER閾値)よりも大きいときにOVER信号を出力する。UNDER信号及びOVER信号は、位相比較回路14に対して出力される。位相比較回路14は、UNDER信号又はOVER信号が入力されている場合は、φ信号とφ信号との位相差に関係なくチャージポンプ15を制御する。また、ロック検出回路13は、VPWM信号が入力されていないときは「初期状態」であると判定し、チャージポンプ15に対して無入力信号VCTRを出力すると共に、遅延回路12の各VCDL21に対して制御信号VCONTを出力して、VCDL21の遅延時間を強制的に設定する。ロック検出回路13の構成は後述する。
位相比較回路14には、T型フリップフロップ11からφ信号が入力され、遅延回路12からφ信号が入力され、ロック検出回路13からUNDER信号及びOVER信号が入力される。また、位相比較回路14は、デジタルの電圧信号であるup信号及びdown信号をチャージポンプ15に対して出力する。up信号及びdown信号は第1制御信号である。位相比較回路14は、φ信号の位相とφ信号の位相を比較し、これらの位相差がゼロになるようにup信号及びdown信号を制御する。例えば、φ信号の位相がφ信号の位相よりも遅れている場合は、down信号よりup信号を長く発生させる。一方、φ信号の位相がφ信号の位相よりも進んでいる場合は、up信号よりdown信号を長く発生させる。また、OVER信号又はUNDER信号が入力された場合は、φ信号とφ信号の位相差とは無関係に、up信号及びdown信号を出力する。例えば、OVER信号が入力された場合はup信号を出力させ、UNDER信号が入力された場合はdown信号を出力させる。位相比較回路14は論理回路によって構成されている。
チャージポンプ15には、電源電位VDD及び接地電位GNDが供給されており、これらの間に、直流電流源22及び23が直列に接続されている。ここで、直流電流源22と直流電流源23の電流値はほぼ等しい値であるとする。電源電位VDDに接続された直流電流源22はup信号が入力されており、up信号が入力されると直流電流源22が動作する。また、接地電位GNDに接続された直流電流源23はdown信号が入力されており、down信号が入力されると、直流電流源23が動作する。直流電流源22と直流電流源23との接続点N1は、キャパシタ24、遅延回路12の各VCDL21及びロック検出回路13に接続されている。
up信号が出力されている場合、直流電流源22が動作してキャパシタ24に電荷が蓄積され、制御信号VCONTの電位が上昇する。一方、down信号が出力されている場合、直流電流源23が動作してキャパシタ24から電荷が引き抜かれ、制御信号VCONTの電位が下降する。さらに、up信号とdown信号が同時に出力されている場合、及びどちらも出力されていない場合は、制御信号VCONTの電位は一定値のままになる。さらに、チャージポンプ15には、ロック検出回路13からVCTR信号が入力されるようになっており、VCTR信号が入力されると、直流電流源22及び23を停止させ、ロック検出回路13によってVCONT信号が出力されるようにする。
次に、ロック検出回路13の構成について説明する。
図2に示すように、ロック検出回路13においては、セット端子付きのn個(nは1以上の整数)のエッジトリガ動作型のD型フリップフロップ31が設けられている。また、ロック検出回路13には、OVER信号生成回路32、UNDER信号生成回路33、入力信号検出回路34、初期状態制御回路35、初期状態出力回路36が設けられている。これらの回路のうち、入力信号検出回路34以外は論理回路によって構成することができる。入力信号検出回路34、初期状態制御回路35、初期状態出力回路36により、初期状態対応回路30が構成されている。
各D型フリップフロップ31のクロック端子には、1つのVCDL21の出力端子が接続されており、多相クロック信号φが入力される。また、各D型フリップフロップ31のD端子には、相互に異なるVCDL21の出力端子が接続されており、多相クロック信号φ〜φから選択されたn種類の多相クロック信号φk1、φk2、・・・、φk(n−1)、φknがそれぞれ入力される。但し、D端子に入力される多相クロック信号φk1、φk2、・・・、φk(n−1)、φknは、クロック端子に入力される多相クロック信号φとは異なる信号である。更に、各D型フリップフロップ31のセット端子には、初期状態制御回路35から初期状態信号VINT*が入力される。D型フリップフロップ31は、クロック端子に入力されたφ信号の立ち上がりに同期して、D端子に入力された信号の値をラッチし、Q端子及び反転Q端子から出力する。各D型フリップフロップ31の出力端子及び反転Q端子は、OVER信号生成回路32、UNDER信号生成回路33、初期状態制御回路35に接続されている。
OVER信号生成回路32は、各D型フリップフロップ31においてラッチされた信号が入力され、これらの信号に基づいて、φ信号に対するφ信号の遅延量ΔTがOVER閾値以上であるか否かを判定し、遅延量ΔTがOVER閾値以上である場合に、OVER信号を初期状態制御回路35に対して出力する。OVER閾値は、正常収束値である2Tより大きく、位相比較回路14で検出できない位相差である3T以下の値とする。本実施形態においては、OVER閾値はマージンをとって、例えば(16/13×2T)とする。
UNDER信号生成回路33は、各D型フリップフロップ31においてラッチされた信号が入力され、これらの信号に基づいて、φ信号に対するφ信号の遅延量ΔTがUNDER閾値以下であるか否かを判定し、遅延量がUNDER閾値以下である場合に、UNDER信号を位相比較回路14に対して出力する。UNDER閾値は、位相比較回路14で検出できない位相差となるTより大きく、正常収束値である2T未満の値とする。本実施形態においては、UNDER閾値はマージンをとって、例えば(4/5×2T)とする。後述するように、OVER信号生成回路32及びUNDER信号生成回路33は、入力端子が複数のD型フリップフロップ31のQ端子に接続された論理回路によって構成することができる。
入力信号検出回路34は、VPWM信号が入力されるようになっており、VPWM信号の有無を判定し、VPWM信号が入力されていないと判定したときに、Hレベルの無入力信号VCTRを初期状態制御回路35及びチャージポンプ15(図1参照)に対して出力する。
図3に示すように、入力信号検出回路34においては、抵抗41、キャパシタ42、上限インバータ43、下限インバータ44、インバータ45、NAND回路46が設けられている。抵抗41の一端にはVPWM信号が入力される。キャパシタ42は、抵抗41の他端と接地電位GNDとの間に接続されている。上限インバータ43は、LレベルとHレベルとの閾値がHレベル側に変位したインバータであり、下限インバータ44は、閾値がLレベル側に変位したインバータである。VPWM信号の統計的性質より、VPWM信号の平均デューティ比がある一定の範囲内に収まることを仮定し、この範囲の上限を上限インバータ43の閾値とし、下限を下限インバータ44の閾値とする。例えば、Lレベルが接地電位GNDであり、Hレベルが電源電位VDDである場合に、VPWM信号の平均デューティ比が50%であるとすると、上限インバータ43の閾値は(3/4)VDDとし、下限インバータ44の閾値は(1/4)VDDとする。
上限インバータ43及び下限インバータ44は、例えば、面積が非対称なp形MOSFET(pMOS)及びn形MOSFET(nMOS)を組み合わせることにより、構成することができる。上限インバータ43及び下限インバータ44の入力端子は、抵抗41とキャパシタ42との接続点N2に接続されている。インバータ45の入力端子は下限インバータ44の出力端子に接続されている。NAND回路46の入力端子には、上限インバータ43の出力端子及びインバータ45の出力端子が接続されており、NAND回路46の出力信号がVCTR信号となる。
図2に示すように、初期状態制御回路35には、各D型フリップフロップ31の出力信号が入力され、OVER信号生成回路32からOVER信号が入力され、UNDER信号生成回路33からUNDER信号が入力され、入力信号検出回路34からVCTR信号が入力される。そして、初期状態制御回路35は、OVER信号生成回路32からOVER信号が入力された場合、及び、HレベルのVCTR信号が入力された場合(VPWM信号が入力されていない場合)に、位相比較回路14(図1参照)に対してOVER信号を出力する。また、初期状態制御回路35は、HレベルのVCTR信号が入力されたときに、初期状態出力回路36に対してHレベルの初期状態信号VINTを出力すると共に、D型フリップフロップ31のセット端子にLレベルの初期状態信号VINT*を出力する。
図4には、遅延回路12を構成するVCDL21が16段である場合の初期状態制御回路35の構成を示している。図4に示すように、初期状態制御回路35においては、NAND回路51及び52、NOR回路53、OR回路54、NAND回路55、インバータ56、NAND回路57〜60、インバータ61が設けられている。NAND回路51及び52の入力端子には、相互に異なるD型フリップフロップ31のQ端子が接続されている。これらのD型フリップフロップ31は、φ信号に対するφ信号の遅延量ΔTがどのような量であっても、Q出力が同時にHレベルにならないような組み合わせとする。
NOR回路53の入力端子には、NAND回路51及び52の出力端子が接続されている。OR回路54の入力端子には、NOR回路53の出力端子が接続されると共に、OVER信号が入力される。NAND回路55の入力端子には、OR回路54の出力端子が接続されると共に、UNDER信号が入力される。インバータ56の入力端子には、UNDER信号が入力される。NAND回路57の入力端子には、インバータ56の出力端子及びOR回路54の出力端子が接続されている。NAND回路58の入力端子には、NAND回路57の出力端子及びOR回路54の出力端子が接続されている。NAND回路59の入力端子には、NAND回路58の出力端子が接続される共に、VCTR信号が入力される。
NAND回路60の入力端子には、NAND回路55の出力端子及びNAND回路59の出力端子が接続されている。インバータ61の入力端子には、NAND回路60の出力端子が接続されている。NAND回路60の出力端子は初期状態出力回路36(図2参照)に接続されている。インバータ61の出力端子は各D型フリップフロップ31(図2参照)のセット端子に接続されている。そして、NAND回路60の出力信号がVINT信号となり、インバータ61の出力信号がVINT*信号となる。また、OR回路54の出力信号がOVER信号となる。
図5に示すように、初期状態出力回路36においては、定電流源71、nMOS72、pMOS73、nMOS74、インバータ75が設けられている。定電流源71のアノードは電源電位VDDに接続されており、カソードはnMOS72のドレイン及びゲートに接続されている。nMOS72のソースは接地電位GNDに接続されている。pMOS73のソース・ドレインの一方及びnMOS74のソース・ドレインの一方は定電流源71のカソードに接続されている。VINT信号はインバータ75の入力端子及びnMOS74のゲートに印加される。インバータ75の出力端子はpMOS73のゲートに接続されている。pMOS73のソース・ドレインの他方とnMOS74のソース・ドレインの他方との接続点N3からは、VCONT信号が出力される。このように、pMOS73及びnMOS74により、アナログスイッチが構成されている。これにより、初期状態出力回路36は、電源電位VDD及び接地電位GNDに基づいてアナログのVCONT信号を生成し、初期状態制御回路35からHレベルのVINT信号が入力されると、第3制御信号としてのVCONT信号を各VCDL21に対して出力する。
次に、本実施形態に係る受信回路の動作について説明する。
図6は、VPWM信号及びφ〜φ16信号の波形を例示するタイミングチャートであり、
図7は、遅延量ΔTが位相比較回路の動作に及ぼす影響を例示するタイミングチャートであり、
図8は、φ信号の立ち上がりで他の多相クロック信号をラッチした場合を例示するタイミングチャートであり、
図9は、遅延量ΔTとラッチ信号の値との関係を例示する表であり、
図10(a)は、横軸にVCONT信号の値をとり、縦軸に遅延回路の遅延量ΔTをとって、VCONT信号と遅延量との関係を例示するグラフ図であり、(b)は、横軸にVCONT信号の値をとり、縦軸にUNDER信号及びOVER信号の値をとって、UNDER信号及びOVER信号の出力状態を例示するグラフ図であり、
図11は、図4に示す初期状態制御回路の真理値表であり、
図12(a)は、横軸に時間をとり、縦軸にVCONT信号の値をとって、VCONT信号の収束動作を例示するグラフ図であり、(b)は、横軸に時間をとり、縦軸にVCTR信号、OVER信号、UNDER信号の値をとって、ロック検出回路13の動作を例示するグラフ図である。
先ず、VPWM信号が入力され、遅延回路12全体の遅延量ΔTが所定の値にあるとき、すなわち動作収束状態の受信回路1の動作について説明する。
以下、VPWM信号が1.5ビット信号であり、従って、各クロックのデューティ比は3水準、例えば、25%、50%、75%のうちのいずれかであり、VCDL21の段数Nが16である場合を例にとって説明する。
図1に示すように、VPWM信号は、DLL回路6のT型フリップフロップ11のクロック端子及びロック検出回路13に入力されると共に、復調回路7に入力される。T型フリップフロップ11のQ出力は、VPWM信号がLレベルからHレベルに立ち上がるときに反転する。従って、図6に示すように、T型フリップフロップ11のQ端子から出力されるφ信号は、周期が2Tであり、デューティ比が50%であり、信号遷移のタイミングがVPWM信号の立ち上がりのタイミングに同期した2値信号となる。T型フリップフロップ11は、φ信号を遅延回路12の最前段のVCDL21に対して出力する。
各VCDL21は、入力された信号を所定の遅延量Δtだけ遅延させて出力する。これにより、最前段のVCDL21は、入力されたφ信号からφ信号を生成し、2段目のVCDL21はφ信号からφ信号を生成し、i段目のVCDL21はφ(iー1)信号からφ信号を生成し、最後段である16段目のVCDL21はφ15信号からφ16信号を生成する。そして、3、4、5、11、12、13段目のVCDL21が、それぞれ、φ信号、φ信号、φ信号、φ11信号、φ12信号、φ13信号を、復調回路7に対して出力する。
復調回路7は、φ信号、φ信号、φ11信号、φ13信号に同期させて、VPWM信号の値を読み出し、この値に基づいてデジタルデータを再生する。図6に示すように、VPWM信号は1.5ビット信号であり、3種類のパルス幅Wから構成されているため、これらの3種類のパルス幅Wを判別するためには、復調回路7は、VPWM信号の1クロック当たり2箇所のタイミングで値を読み出す必要がある。そして、多相クロック信号の周期は2Tであり、VPWM信号の2周期分に相当するため、多相クロック信号の1クロック当たり4箇所のタイミングで値を得る必要がある。
このため、φ信号から16相の多相クロック信号φ〜φ16を生成し、このうち、4相の多相クロック信号をVPWM信号の読み出しに使用する。すなわち、φ信号、φ信号、φ11信号、φ13信号の立ち上がりに同期させてVPWM信号の値を読み出す。これにより、φ信号の立ち上がりから(2T×3/16)=0.375T後、(2T×5/16)=0.625TS後、(2T×11/16)=1.375T後、(2T×13/16)=1.625TS後におけるVPWM信号の値がLレベルであるかHレベルであるかを検出する。このように、VPWM信号の遷移点から可及的に離れたタイミングで値を読み出すことにより、信号伝送の過程でVPWM信号のパルス幅が変動しても、変動に対する許容度を最大にして、復調誤りを回避することができる。
復調回路7は、各タイミングで読み出したVPWM信号の値から、パルス幅Wが、デューティ比が15%、50%、75%のいずれに相当するかを判定する。すなわち、VPWM信号における奇数番目のクロックのパルス幅W(奇数)は、φ信号及びφ信号に同期して読み出した値から判定し、偶数番目のクロックのパルス幅W(偶数)は、φ11信号及びφ13信号に同期して読み出した値から判定する。そして、復調回路7は、これらの値に基づいてデジタルデータを復元して、受信回路1から出力する。また、φ信号と、φ信号又はφ12信号に基づいてクロック信号を復元する。具体的には、φ信号の遷移点と、φ信号又はφ12信号の遷移点に同期して値が反転する信号を生成し、これをクロック信号とする。そして、このクロック信号を復調回路7から出力する。
このように、VPWM信号が1.5ビット信号である場合は、復調を行うためには6相の多相クロック信号、すなわち、φ信号、φ信号、φ信号、φ11信号、φ12信号、φ13信号が必要となり、信号伝送による歪みの影響を最小化するためには、少なくとも16相の多相クロック信号φ〜φ16が必要となる。従って、遅延回路12には16段のVCLD21が必要となる。一般に、VPWM信号がaビットであるとき、必要なVCLD21の段数Nは、aが正の整数の場合、N=(2+1)×4、aが正の半整数(1.5、2.5等)の場合、N=(2a−0.5+2)×4である。例えば、a=2であれば、N=20である。また、上述の如く、a=1.5であれば、N=16である。
また、T型フリップフロップ11はφ信号を位相比較回路14に対して出力し、遅延回路12の最後段のVCDL21はφ16信号を位相比較回路14に対して出力する。位相比較回路14はφ信号とφ16信号の位相差を検出し、その結果に基づいて、チャージポンプ15に対して出力するup信号及びdowm信号(第1制御信号)を制御する。例えば、φ16信号の位相がφ信号の位相よりも遅れている場合はup信号を出力させ、進んでいる場合はdown信号を出力させる。チャージポンプ15は、up信号及びdown信号に基づいて直流電流源22及び23を制御し、VCDL21に印加するVCONT信号(第2制御信号)の電位を制御する。この動作を、φ信号とφ16信号の位相が一致するまで繰り返す。これにより、遅延回路12全体の遅延量ΔTがT〜3Tの範囲内にある場合には、各VCDL21の遅延量Δtにフィードバックがかかり、遅延量ΔTが2Tに収束し、φ信号の位相とφ16信号の位相とが一致する。
このように、VPWM信号が安定して入力され、VCDL21の遅延量が一定の範囲内にあるときは、位相比較回路14及びチャージポンプ15が各VCDL21に対してフィードバックをかけることにより、DLL回路6は復調回路7に対して多相クロック信号を供給することができる。
次に、VCDL21の遅延量が大きくずれた場合の動作について説明する。
遅延量ΔTが2TからT以上ずれた場合、すなわち、遅延量ΔTがT以下となった場合、及び3T以上となった場合には、上述の位相比較回路14によるフィードバックはうまく働かなくなる。
すなわち、図7に示すように、遅延量ΔTがTよりも大きく3T未満である場合(T<ΔT<3T)には、位相比較回路14はφ16信号のA点をφ信号のA点と比較し、A点のタイミングをA点のタイミングと一致させようとするため、遅延量ΔTは2Tに収束し、上述のフィードバックが正常に作用する。
しかしながら、遅延量ΔTがT未満である場合(ΔT<T)には、位相比較回路14はφ16信号のB点をφ信号のB点と比較し、これらのタイミングを一致させようとするため、遅延量ΔTは0に向かって収束しようとする。また、遅延量ΔTが3Tよりも大きく5T未満である場合(3T<ΔT<5T)には、位相比較回路14はφ16信号のC点をφ信号のC点と比較し、これらのタイミングを一致させようとするため、遅延量ΔTは4Tに収束する。このように、遅延量ΔTが2TからT以上ずれた場合には、φ16信号の立ち上がりのタイミングが、そこから最も近いφ信号の立ち上がりのタイミングに収束してしまう。このような現象を「疑似ロック」といい、疑似ロックが発生すると、遅延量ΔTが望まない値に収束してしまう。
そこで、受信回路1においては、遅延量ΔTが2Tから大きく外れた場合には、OVER信号生成回路32がOVER信号を発信するか、UNDER信号生成回路33がUNDER信号を発信し、遅延量ΔTを強制的に(T<ΔT<3T)の範囲内に戻す。以下、この動作について説明する。
図8は、VPWM信号が1.5ビット信号であり、従って、パルス幅が3水準であり、VCDL21の段数Nが16であって、遅延回路12全体の遅延量ΔTが2Tである場合の多相クロック信号φ〜φ16の波形を示している。
図8に示すように、先ず、多相クロック信号φ〜φ16から任意に1つの信号φ、例えば、φ信号を選択する。そして、このφ信号の立ち上がりのタイミングで、他の多相クロック信号の値を読み出す。
具体的には、D型フリップフロップ31のクロック端子にφ信号を入力し、D端子に他の多相クロック信号の全部又は一部をそれぞれ入力することにより、これらの多相クロック信号をラッチし、ラッチした信号をOVER信号生成回路32、UNDER信号生成回路33、初期状態制御回路35に対して出力する。そして、OVER信号生成回路32が、遅延量ΔTがOVER閾値以上であるか否かを判定し、遅延量がOVER閾値以上である場合には、OVER信号を初期状態制御回路35に対して出力する。これにより、初期状態制御回路35がOVER信号を位相比較回路14に対して出力する。また、UNDER信号生成回路33が、遅延量ΔTがUNDER閾値以下であるか否かを判定し、遅延量がUNDER閾値以下である場合には、UNDER信号を位相比較回路14に対して出力する。
例えば、図8に示すように、遅延量ΔTが2Tである場合には、信号φ〜φのラッチ信号はLレベルとなり、信号φ11〜φ16のラッチ信号はHレベルとなる。また、φ10信号については、φ信号の立ち上がりと同じタイミングでφ10信号がHレベルからLレベルに遷移しているため、ラッチされる値が不定(UNSTABLE)となる。そして、各多相クロック信号のラッチ信号の値は、遅延量ΔTに依存して変化する。
一般的には、遅延量ΔTは下記数式1によって表すことができる。ここで、Δは、VCDL21一段当たりの遅延量Δtの(2T/N)からのずれ量であり、DLL回路6は、Δ=0となるように遅延量Δtを制御する。そして、φ信号の立ち上がり点とφ信号の遷移点との時間差がTの整数倍である場合に、φ信号のラッチ信号は不定(UNSTABLE)となる。この状態は、下記数式2によって表される。下記数式2において、mは整数である。また、遅延量ΔTが下記数式2の状態よりも大きいか小さいかによって、ラッチ信号の値が変化する。従って、下記数式2を用いることにより、遅延量ΔTが任意の値であるときに、φ信号と同期してラッチされるφ信号の値を知見することができる。
Figure 2013172344

Figure 2013172344

図9に、基準となるφ信号をφ信号とし、上記数式2を用いて計算した遅延量ΔTと、そのときの各ラッチ信号の値を示す。図9に示す遅延量ΔTにおいては、1つ以上の多相クロック信号がLレベルからHレベル、又はHレベルからLレベルに遷移するため、ラッチ信号の値は「不定」となる。図9において、「L」はラッチ信号がLレベルであることを示し、「H」はラッチ信号がHレベルであることを示し、「L/H」はラッチ信号が不定であることを示す。また、遅延量ΔTの値は、2Tで規格化した値である。
図9に示すように、各多相クロック信号のラッチ信号の値の組み合わせから、遅延量ΔTの値を求めることができる。但し、遅延量ΔTを求めるためには、全ての多相クロック信号φ〜φ16についてラッチ信号の値を検出する必要はなく、図9において太枠で囲んだセルの値を検出すればよい。従って、この例では、9個のD型フリップフロップ31を設け、それらのD端子に、それぞれ、φ信号、φ信号、φ信号、φ信号、φ信号、φ10信号、φ11信号、φ12信号、φ15信号を入力すればよい。
そして、UNDER信号生成回路33は、φ信号、φ信号、φ10信号、φ12信号のラッチ信号がいずれもLレベルである場合に、これらの論理積(AND)を求めることによって、遅延量ΔTが(4/5×2T)以下であると判定し、UNDER信号を位相比較回路14に対して出力する。この場合、値(4/5×2T)がUNDER閾値となる。
一方、OVER信号生成回路32は、φ10信号のラッチ信号がHレベルでありφ15信号のラッチ信号がLレベルである場合に、遅延量ΔTが(16/13×2T)≒(1.2308×2T)よりも大きく、(24/13×2T)≒(1.8462×2T)よりも小さいと判定することができる。また、φ信号のラッチ信号がHレベルでありφ11信号のラッチ信号がLレベルである場合に、遅延量ΔTが(16/9×2T)≒(1.7778×2T)よりも大きく、(8/3×2T)≒(2.6667×2T)よりも小さいと判定することができる。同様にして、φ信号のラッチ信号がLレベルでありφ信号のラッチ信号がHレベルである場合、φ信号のラッチ信号がHレベルでありφ信号のラッチ信号がLレベルである場合、φ信号のラッチ信号がHレベルでありφ信号のラッチ信号がLレベルである場合、φ信号のラッチ信号がHレベルでありφ信号のラッチ信号がLレベルである場合、φ信号のラッチ信号がHレベルでありφ11信号のラッチ信号がLレベルである場合にも、それぞれ、遅延量ΔTが所定の範囲内にあることを判定できる。
このようにして、OVER信号生成回路32は、複数の多相クロック信号の値に基づいて論理演算を行うことにより、図9に示すように、遅延量ΔTが(16/13×2T)以上(6.0×2T)以下の範囲内にある場合を判定することができる。そして、遅延量ΔTがこの範囲内にある場合に、OVER信号を初期状態制御回路35に対して出力する。この場合、値(16/13×2T)がOVER閾値となる。なお、OVER信号生成回路32に入力するラッチ信号の組み合わせは、上述の例には限定されず、遅延量ΔTとOVER閾値との関係が判断できる組み合わせであればよい。但し、後述する初期状態制御回路35の論理回路を構築するために、OVER信号の生成は、2つ以上の多相クロック信号の異なる状態を検出することにする。すなわち、全ての多相クロック信号の状態がHレベルとなるような状態、又は全ての多相クロック信号の状態がLレベルとなるような状態は用いない。
図4に示すように、初期状態制御回路35にOVER信号が入力された場合、すなわち、OVER信号がHレベルである場合には、OR回路54の出力はHレベルとなり、位相比較回路14に対してOVER信号が出力される。これにより、位相比較回路14は、VCDL21の遅延量Δtが小さくなるように、チャージポンプ15を制御する。例えば、up信号を出力し、直流電流源22の電流量を増加させ、VCONT信号の電位を上昇させる。一方、位相比較回路14にUNDER信号が入力された場合には、位相比較回路14は、VCDL21の遅延量Δtが大きくなるように、チャージポンプ15を制御する。例えば、down信号を出力し、直流電流源23の電流量を増加させ、VCONT信号の電位を低下させる。
図10(a)及び(b)に示すように、上述の動作により、遅延量ΔTが所定の範囲から外れたときは、ロック検出回路13が位相比較回路14に対してUNDER信号又はOVER信号を発信することにより、遅延量ΔTを所定の範囲内に戻している。これにより、遅延量ΔTが2TからT以上ずれた場合でも、(0×2T)より大きく(6.0×2T)以下の範囲内にあれば、疑似ロックを回避し、遅延量ΔTを2Tに収束させることができる。以下、この(0×2T)より大きく(6.0×2T)以下の範囲、すなわち、OVER信号生成回路32が動作可能な範囲、UNDER信号生成回路33が動作可能な範囲、及び、UNDER閾値より大きくOVER閾値より小さい範囲からなる範囲を、「収束動作可能範囲」という。
次に、受信回路1が初期状態にある場合、すなわち、受信回路1は電源電位が供給されており動作可能であるが、VPWM信号が未入力である場合の動作について説明する。
初期状態においては、VPWM信号が入力されず、従って、φ信号及びφ16信号も生成されないため、位相比較回路14は動作せず、VCONT信号の電位も制御されない。従って、VCDL21の状態も制御されない。
このため、VPWM信号が入力し始めたときに、遅延量ΔTの最初の値が収束動作可能範囲内にある保証はなく、上述の動作のみでは、遅延量ΔTを2Tに収束させることができない場合がある。例えば、VCONT信号の電位が接地電位GNDに固定されている状態では、遅延量ΔTの初期値が(6.0×2T)よりも大きくなってしまう可能性がある。また、遅延量ΔTの初期値が(6.0×2T)以下である場合でも、D型フリップフロップ31のQ出力が不定となるため、ロック検出回路13が正常に動作しない可能性がある。このため、本実施形態においては、ロック検出回路13に入力信号検出回路34、初期状態制御回路35、初期状態出力回路36からなる初期状態対応回路30を設け、初期状態に対応している。
図1及び図2に示すように、受信回路1に入力されたVPWM信号はDLL回路6の入力信号検出回路34にも入力される。以下、入力信号検出回路34の動作について説明する。
先ず、VPWM信号が入力されている場合について説明する。
図3に示すように、入力信号検出回路34に入力されたVPWM信号は、抵抗41及びキャパシタ42によって平滑化される。これにより、接続点N2の電位はVPWM信号の平均デューティ比に対応した電位となる。VPWM信号の平均デューティ比はVPWM信号の統計的性質に依存し、例えば50%であるものとする。この場合、VPWM信号のLレベルが接地電位GNDであり、Hレベルが電源電位VDDであれば、接続点N2の電位は(1/2)VDDとなる。従って、上限インバータ43の出力はHレベルとなり、下限インバータ44の出力はLレベルとなり、インバータ45の出力はHレベルとなり、NAND回路46の出力、すなわち、VCTR信号はLレベルとなる。
次に、VPWM信号が入力されていない場合について説明する。
この場合、VPWM信号の電位は受信回路1の動作論理に依存し、電源電位VDD又は接地電位GNDとなる。これにより、接続点N2の電位も電源電位VDD又は接地電位GNDとなる。接続点N2の電位が電源電位VDDであると、上限インバータ43の出力はLレベルとなり、下限インバータ44の出力はLレベルとなり、インバータ45の出力はHレベルとなり、VCTR信号はHレベルとなる。また、接続点N2の電位が接地電位GNDであると、上限インバータ43の出力はHレベルとなり、下限インバータ44の出力はHレベルとなり、インバータ45の出力はLレベルとなり、VCTR信号はやはりHレベルとなる。
このように、入力信号検出回路34は、VPWM信号の統計的性質によって平均デューティ比が一定の範囲内に収まることを仮定し、この平均デューティ比が所定の範囲内にない場合に、HレベルのVCTR信号を発出する。これにより、VPWM信号が入力されているときはVCTR信号をLレベルとし、VPWM信号が入力されていないときはVCTR信号をHレベルとする。
図2に示すように、入力信号検出回路34から出力されたVCTR信号は、初期状態制御回路35及びチャージポンプ15に入力される。これにより、チャージポンプ15はVCONT信号の発信を停止する。
図4及び図11に示すように、初期状態制御回路35においては、VCTR信号がHレベルであれば、他の信号がいかなる値であっても、VINT信号はHレベルとなり、VINT*信号はLレベルとなる。HレベルのVINT信号は初期状態出力回路36に対して出力される。
図5に示すように、初期状態出力回路36においては、nMOS72のゲート電位は、nMOS72の閾値によって決まる電位となる。すなわち、nMOS72のゲート電位はnMOS72のゲート−ソース間電圧VGSと等しくなり、電圧VGSは閾値電圧Vth及びオーバードライブ電圧VOVの和となる。そして、初期状態出力回路36にHレベルのVINT信号が入力されると、pMOS73及びnMOS74がオン状態となり、nMOS72のゲート電位がVCONT信号として遅延回路12の各VCDL21に対して出力され、遅延量ΔTを初期値にセットする。このときのVCONT信号の電位を電位VSTARTとする。
図10(a)に示すように、電位VSTARTは、遅延量ΔTが収束動作可能範囲、すなわち、OVER信号生成回路32が動作可能な範囲、UNDER信号生成回路33が動作可能な範囲、及び、UNDER閾値より大きくOVER閾値より小さい範囲のいずれかに含まれるような電位とし、例えば、遅延量ΔTが、OVER信号生成回路32が動作可能な範囲に含まれるような電位とする。換言すれば、電位VSTARTは、VPWM信号が入力されている通常状態であれば、OVER信号生成回路32によりOVER信号が発出されるような電位とする。上述の例では、遅延量ΔTが(16/13×2T)以上(6.0×2T)以下となるような電位とする。遅延量ΔTが(6.0×2T)となるようなVCONT信号の電位を電位VSTOPとしたとき、VCONT信号の電位が電位VSTOPよりも低いと、ロック検出回路13及び位相比較回路14は動作を停止する。そこで、初期状態出力回路36から出力される電位VSTARTを、電位VSTOPよりもやや高い電位とする。
これにより、図10(a)及び(b)に示すように、仮にVCONT信号の初期値Vが、遅延量ΔTが(6.0×2T)以上となるような低い電位であったとしても、上述の動作により、遅延量ΔTが(6.0×2T)以下となるような電位VSTARTに移行する。
また、初期状態においては、D型フリップフロップ31(図2参照)に多相クロック信号が入力されていないため、Q出力が不定になる。このため、初期状態制御回路35がLレベルのVINT*信号をD型フリップフロップ31のセット端子に対して出力する。これにより、D型フリップフロップ31の正相出力(Q出力)がHレベルに設定され、逆相出力をLレベルに設定されて、安定する。
この結果、図4に示すように、初期状態制御回路35において、NAND回路51及び52の入力信号、すなわち、D端子にφ信号、φ信号、φ信号、φ12信号が入力されるD型フリップフロップ31の正相出力(Q出力)が全てHレベルとなるため、NAND回路51及び52の出力はLレベルとなり、NOR回路53の出力がHレベルとなる。このとき、OVER信号は入力されていないため、OR回路54の出力はHレベルとなり、OVER信号が発信される。なお、VPWM信号が入力されているときは、図9に示すように、φ信号、φ信号、φ信号、φ12信号が同時にHレベルになることはない。
以上の動作をまとめると、VPWM信号が入力されない初期状態においては、入力信号検出回路34がHレベルのVCTR信号を生成し、初期状態制御回路35及びチャージポンプ15に対して出力し、チャージポンプ15によるVCONT信号(第2制御信号)の発信を停止させる。一方、初期状態制御回路35がHレベルのVINT信号を初期状態出力回路36に対して出力し、初期状態出力回路36が電位VSTARTを生成し、これをVCONT信号(第3制御信号)として遅延回路12に対して出力する。これにより、VCONT信号の供給源がチャージポンプ15から初期状態出力回路36に切り替わり、遅延量ΔTの初期値が2T以上(6.0×2T)以下に設定される。また、初期状態制御回路35がLレベルのVINT*信号をD型フリップフロップ31のセット端子に対して出力することにより、D型フリップフロップ31の正相出力(Q出力)を全てHレベルとし、位相比較回路14に対してOVER信号を出力する。これにより、仮にチャージポンプ15が作動すれば、遅延回路12に対して遅延量ΔTを小さくするようなVCONT信号を出力する状態となる。
次に、この初期状態において、VPWM信号が入力された場合の起動動作について説明する。
図1に示すように、受信回路1にVPWM信号が入力されると、T型フリップフロップ11がVPWM信号に基づいてφ信号を生成する。このとき、VCONT信号の電位はVSTARTとなっているため、VCDL21は直ちに応答することができ、φ信号からφ〜φ16信号を生成し、ロック検出回路13に対して出力する。
図2に示すように、VPWM信号は入力信号検出回路34にも入力され、抵抗41及びキャパシタ42のCR積によって決まる入力信号検出回路34の応答時間後に、入力信号検出回路34がVCTR信号をLレベルとし、初期状態を解除する。VCTR信号がLレベルとなることにより、チャージポンプ15が動作を開始する。また、初期状態制御回路35がVINT信号をLレベルとし、初期状態出力回路36のpMOS73及びnMOS74をオフ状態とし、電位VSTARTの出力を停止する。これにより、VCONT信号の供給源が初期状態出力回路36からチャージポンプ15に切り替わる。更に、初期状態制御回路35がVINT*信号をHレベルとし、D型フリップフロップ31のセット状態を解除する。これにより、D型フリップフロップ31のQ出力が遅延量ΔTに基づいて決定され、これらのQ出力に基づいて、OVER信号生成回路32、UNDER信号生成回路33、初期状態制御回路35が動作するようになる。
このような一連の動作により、DLL回路6は、例えば図12(a)及び(b)に示すような挙動を経て、初期状態から通常状態に移行する。すなわち、VPWM信号が入力され、入力信号検出回路34の応答時間後にVCTR信号がLレベルになると、VCONT信号はチャージポンプ15から出力されるようになるが、当初は初期状態制御回路35から位相比較回路14に対してOVER信号が出力されているため、チャージポンプ15はVCONT信号の電位を増加させる。その後、T型フリップフロップ11及び遅延回路12の動作に基づいてロック検出回路13が動作するようになっても、遅延量ΔTは依然としてOVER閾値以上の値であるため、OVER信号生成回路32がOVER信号を出力し続け、VCONT信号の電位は増加し続ける。このように、VCTR信号がHレベルからLレベルに遷移する前後において、OVER信号は連続して出力されるため、初期状態から通常状態に移行する際に、VCONT信号の制御がスムーズに進行する。
その後、遅延量ΔTがOVER閾値未満となると、OVER信号は停止し、位相比較回路14によるロック動作に移行する。すなわち、位相比較回路14がφ信号とφ16信号の位相差がゼロになるように、VCONT信号を制御する。仮に、遅延量ΔTがオーバーシュートし、UNDER閾値以下となった場合には、UNDER信号生成回路33がUNDER信号を発信し、VCONT信号を強制的に低下させる。そして、遅延量ΔTがUNDER閾値よりも大きくなると、再び、位相比較回路14によるロック動作に移行する。このようにして、遅延量ΔTは2Tに収束していき、DLL回路6はVPWM信号に同期する。
次に、本実施形態における上記以外の動作について説明する。
図11に示すように、初期状態制御回路35は、入力信号検出回路34から入力されるVCTR信号がHレベルであれば、他の信号がどのような値であっても、VINT*信号をLレベルとする。この状態は初期状態(無信号状態)に相当する。また、VCTR信号がLレベルであって、UNDER信号及びOVER信号が共にHレベルである場合も、VINT*信号をLレベルとする。この理由は、VPWM信号が入力され、ロック検出回路13が正常に動作している限り、UNDER信号及びOVER信号が共にHレベルとなる状況はあり得ず、ノイズ等の影響によりロック検出が不安定になっていると考えられるためである。この場合は、LレベルのVINT*信号をD型フリップフロップ31のセット端子に入力することにより、DLL回路6の状態を一旦初期状態に戻し、再ロックさせる。これにより、ノイズ等によりロック検出回路13の動作が不安定になっても、初期状態制御回路35がD型フリップフロップ31をセットすることにより、動作を安定化させることができる。
更に、VCTR信号がLレベルであって、UNDER信号及びOVER信号のうち少なくとも一方がLレベルであれば、VINT*信号をHレベルとする。これにより、D型フリップフロップ31に対する干渉を停止し、多相クロック信号に基づいて動作させる。この状態は、遅延量ΔTがUNDER閾値からOVER閾値までの範囲内にありUNDER信号及びOVER信号が共にLレベルであるロック状態、遅延量ΔTがOVER閾値以上でありOVER信号がHレベルにあるOVER状態、遅延量ΔTがUNDER閾値以下でありUNDER信号がHレベルにあるUNDER状態のいずれかに相当する。
また、遅延回路12のVCDL21は、例えばMOSFETにより構成されているため、温度変化等の要因によりMOSFETの閾値電圧が変動する場合がある。閾値電圧が変動すると、VCONT信号が一定であってもVCDL21の遅延量が変動する。例えば、閾値電圧が高くなると、VCONT信号が一定であっても遅延量が増加する。この結果、図10に示す電位VSTOPが増加する。この場合には、電位VSTARTも増加させることが好ましい。
そこで、本実施形態においては、図5に示すように、初期状態出力回路36において、定電流源71がnMOS72のソース・ドレイン間に微小な一定電流ITAILを流すことにより、初期状態におけるVCONT信号の電位VSTARTを生成している。電位VSTARTはnMOS72の閾値電圧Vthに依存する。すなわち、上述の如く、nMOS72のゲートソース間電圧をVGSとし、オーバードライブ電圧をVOVとすると、VSTART=VGS=Vth+VOVとなる。そして、VCDL21のMOSFETと初期状態出力回路36のnMOS72とは同じDLL回路6内に設けられているため、環境も類似している。このため、VCDL21を構成するMOSFETの閾値電圧が高くなるような状況においては、nMOS72の閾値電圧も高くなり、電位VSTOPの増加に連動して電位VSTARTも増加する。これにより、MOSFETの閾値電圧が変化しても、電位VSTARTを確実に電位VSTOPよりも高くすることができる。
本実施形態に係るDLL回路6においては、入力信号検出回路34、初期状態制御回路35、初期状態出力回路36を含む初期状態対応回路30が設けられている。そして、入力信号検出回路34が、VPWM信号の入力の有無を検出してVCTR信号を発出し、チャージポンプ15によるVCONT信号の発信を停止させると共に、初期状態出力回路36にVCONT信号として電位VSTARTを発信させている。これにより、VPWM信号が入力されない初期状態においてもVCONT信号を制御しておき、VPWM信号が入力され始めたときに、遅延回路12の遅延量ΔTの初期値が収束動作可能範囲から外れることを防止している。この結果、VPWM信号が入力され始めたときに、DLL回路6を安定して動作させることができる。
また、本実施形態においては、初期状態において、電位VSTARTを、VPWM信号が入力される通常状態であればOVER信号生成回路32によりOVER信号が発信されるような電位に設定する。すなわち、上述の例では、電位VSTARTを、遅延量ΔTが(16/13×2T)以上(6.0×2T)以下となるような電位とする。また、初期状態制御回路35にOVER信号を発信させる。これにより、VCTR信号がHレベルからLレベルに遷移し、初期状態が解除されたときに、遅延回路12及び位相比較回路14の最初の状態を適切な状態に設定することができる。この結果、収束動作の初動を管理することができる。
更に、初期状態においては、VCONT信号の電位が電位VSTARTに設定されているため、初期状態が解除され、VCONT信号がチャージポンプ15から発信されることになると、OVER信号生成回路32からOVER信号が発信されることになるが、初期状態において、既に初期状態制御回路35からOVER信号を発信している。このため、VCTR信号の遷移の前後でOVER信号が連続して発信されることになり、初期状態から通常状態への移行がスムーズになる。
更にまた、本実施形態においては、MOSFETの閾値電圧を利用してVCDL21を構成し、MOSFETの閾値電圧を利用して電位VSTARTを生成している。これにより、温度変化等によりVCDL21の遅延量が変動しても、それに連動させて、電位VSTARTを変化させることができる。これにより、電位VSTARTが電位VSTOP以下となることにより、DLL回路6が誤動作することを防止できる。また、電位VSTOPに対する電位VSTARTのマージンを過剰に大きくとる必要がなくなる。
更にまた、本実施形態においては、初期状態において、初期状態制御回路35がLレベルのVINT*信号をD型フリップフロップ31のセット端子に対して出力しているため、初期状態が解除されたときに、D型フリップフロップ31を安定して動作させることができる。また、セット状態にあるD型フリップフロップ31から出力されるHレベルの正相出力を利用して、初期状態制御回路35からOVER信号を出力させることができる。
更にまた、初期状態制御回路35は、VCTR信号がLレベルであって、UNDER信号及びOVER信号が共にHレベルである場合に、VINT*信号をLレベルとし、D型フリップフロップ31をセットしている。これにより、ノイズ等によりロック検出回路13の動作が不安定になったときに、DLL回路6の状態を一旦初期状態に戻し、再ロックさせることができる。この結果、何らかの原因で不安定化したDLL回路6を、安定した動作状態に戻すことができる。
なお、本実施形態においては、VPWM信号が1.5ビット信号である例を示したが、これには限定されない。VPWM信号のビット数は、例えば、2ビットであってもよい。2ビットのVPWM信号は、デューティ比が20%、40%、60%、80%の4水準のパルス幅から構成される。従って、復調回路7がVPWM信号のパルス幅を判定するためには、1クロック当たり6回のタイミングでVPWM信号の値を読み出す必要がある。このため、遅延回路12に20段のVCDL21を設け、位相が(2T/20)ずつ異なる20相の多相クロック信号φ〜φ20を生成し、このうち、多相クロック信号φ、φ、φ、φ13、φ15、φ17を復調回路7に対して出力する。復調回路7は、これらの6種類の多相クロック信号を用いて、VPWM信号を復調する。上記以外の構成及び動作は、基本的には上述のVPWM信号が1.5ビット信号である場合と同じである。但し、遅延量ΔTの判定に用いる多相クロック信号の組み合わせは、図9に示す組み合わせとは異なる。従って、VPWM信号のビット数に応じて図9のような図を作成し、多相クロック信号の適当な組み合わせを選択する。
また、本実施形態に係る受信回路は、フォトカプラの他に、例えば、デジタルアイソレータにおける磁気結合型の伝送素子、及び、キャパシタにおける電界結合型の伝送回路にも適応可能である。
以上説明した実施形態によれば、初期状態においても安定して動作するロック検出回路、DLL回路及び受信回路を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。
1:受信回路、6:DLL回路、7:復調回路、11:T型フリップフロップ、12:遅延回路、13:ロック検出回路、14:位相比較回路、15:チャージポンプ、21:電圧制御型遅延線(VCDL)、22、23:直流電流源、24:キャパシタ、30:初期状態対応回路、31:D型フリップフロップ、32:OVER信号生成回路、33:UNDER信号生成回路、34:入力信号検出回路、35:初期状態制御回路、36:初期状態出力回路、41:抵抗、42:キャパシタ、43:上限インバータ、44:下限インバータ、45:インバータ、46:NAND回路、51、52:NAND回路、53:NOR回路、54:OR回路、55:NAND回路、56:インバータ、57、58、59、60:NAND回路、61:インバータ、71:定電流源、72:nMOS、73:pMOS、74:nMOS、75:インバータ、N1、N2、N3:接続点

Claims (9)

  1. デジタルデータがパルス幅変調されたパルス幅変調信号から、周期が前記パルス幅変調信号の周期の2倍であり、位相が相互に異なる複数の多相クロック信号を生成するDLL回路と、
    前記複数の多相クロック信号に同期して前記パルス幅変調信号の値を読み出すことにより、前記デジタルデータを再生する復調回路と、
    を備え、
    前記DLL回路は、
    前記パルス幅変調信号から、周期が前記パルス幅変調信号の周期の2倍であり、位相が前記パルス幅変調信号の位相に等しい基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成回路と、
    入力された信号を所定の遅延量だけ遅らせて出力する遅延線が複数段直列に接続され、最前段の遅延線に前記基準クロック信号が入力される遅延回路と、
    前記基準クロック信号及び最後段の前記遅延線の出力信号が入力され、第1制御信号を出力する位相比較回路と、
    前記第1制御信号に基づいて、前記遅延線に対して前記遅延量を制御する第2制御信号を出力するチャージポンプと、
    前記パルス幅変調信号及び前記遅延線の出力信号が入力されるロック検出回路と、
    を有し、
    前記ロック検出回路は、
    一の前記遅延線の出力信号がクロック端子に入力され、相互に異なる他の前記遅延線の出力信号がD端子に入力される複数のセット端子付きのD型フリップフロップと、
    前記D型フリップフロップの正相出力に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるときに、OVER信号を発信するOVER信号生成回路と、
    前記D型フリップフロップの正相出力に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるときに、UNDER信号を発信するUNDER信号生成回路と、
    前記パルス幅変調信号が入力されていないときに、前記チャージポンプに前記第2制御信号の出力を停止させると共に、前記遅延線に対して、前記遅延回路全体の遅延量が、前記OVER信号生成回路が動作可能な範囲に含まれるように前記遅延量を制御する第3制御信号を出力し、前記位相比較回路に対して前記OVER信号を出力する初期状態対応回路と、
    を有し、
    前記位相比較回路は、前記OVER信号が入力されたときは、前記遅延量が小さくなるような前記第1制御信号を出力し、前記UNDER信号が入力されたときは、前記遅延量が大きくなるような前記第1制御信号を出力し、前記OVER信号及び前記UNDER信号が入力されないときは、前記基準クロック信号の位相と前記最後段の遅延線の出力信号の位相とが一致するような前記第1制御信号を出力し、
    前記初期状態対応回路は、前記パルス幅変調信号が入力されていないとき、並びに、前記パルス幅変調信号が入力されており、前記OVER信号及び前記UNDER信号の双方が発信されているときに、前記D型フリップフロップのセット端子に対して信号を出力することにより前記正相出力を固定し、
    前記複数の多相クロック信号は、少なくとも一部の前記遅延線の出力信号である受信回路。
  2. デジタルデータがパルス幅変調されたパルス幅変調信号から、周期が前記パルス幅変調信号の周期の2倍であり、位相が前記パルス幅変調信号の位相に等しい基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成回路、入力された信号を所定の遅延量だけ遅らせて出力する遅延線が複数段直列に接続され、最前段の遅延線に前記基準クロック信号が入力される遅延回路、前記基準クロック信号及び最後段の前記遅延線の出力信号が入力され、第1制御信号を出力する位相比較回路、並びに、前記第1制御信号に基づいて、前記遅延線に対して前記遅延量を制御する第2制御信号を出力するチャージポンプを含み、前記位相比較回路は、OVER信号が入力されたときは、前記遅延量が小さくなるような前記第1制御信号を出力し、UNDER信号が入力されたときは、前記遅延量が大きくなるような前記第1制御信号を出力し、前記OVER信号及び前記UNDER信号が入力されないときは、前記基準クロック信号の位相と前記最後段の遅延線の出力信号の位相とが一致するような前記第1制御信号を出力し、少なくとも一部の前記遅延線の出力信号を出力するDLL回路に搭載されるロック検出回路であって、
    前記遅延線の出力信号に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるときに、前記OVER信号を発信するOVER信号生成回路と、
    前記遅延線の出力信号に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるときに、前記UNDER信号を発信するUNDER信号生成回路と、
    前記パルス幅変調信号が入力されていないときに、前記チャージポンプに前記第2制御信号の出力を停止させると共に、前記遅延線に対して、前記遅延回路全体の遅延量が、前記OVER信号生成回路が動作可能な範囲、前記UNDER信号生成回路が動作可能な範囲、及び、前記UNDER閾値より大きく前記OVER閾値より小さい範囲のいずれかに含まれるように前記遅延量を制御する第3制御信号を出力する初期状態対応回路と、
    を備えたロック検出回路。
  3. デジタルデータがパルス幅変調されたパルス幅変調信号から、周期が前記パルス幅変調信号の周期の2倍であり、位相が前記パルス幅変調信号の位相に等しい基準クロック信号を生成する基準クロック信号生成回路と、
    入力された信号を所定の遅延量だけ遅らせて出力する遅延線が複数段直列に接続され、最前段の遅延線に前記基準クロック信号が入力される遅延回路と、
    前記基準クロック信号及び最後段の前記遅延線の出力信号が入力され、第1制御信号を出力する位相比較回路と、
    前記第1制御信号に基づいて、前記遅延線に対して前記遅延量を制御する第2制御信号を出力するチャージポンプと、
    前記パルス幅変調信号及び前記遅延線の出力信号が入力されるロック検出回路と、
    を備え、
    前記ロック検出回路は、
    前記遅延線の出力信号に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がOVER閾値以上であるときに、OVER信号を発信するOVER信号生成回路と、
    前記遅延線の出力信号に基づいて前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるか否かを判定し、前記遅延回路全体の遅延量がUNDER閾値以下であるときに、UNDER信号を発信するUNDER信号生成回路と、
    前記パルス幅変調信号が入力されていないときに、前記チャージポンプに前記第2制御信号の出力を停止させると共に、前記遅延線に対して、前記遅延回路全体の遅延量が、前記OVER信号生成回路が動作可能な範囲、前記UNDER信号生成回路が動作可能な範囲、及び、前記UNDER閾値より大きく前記OVER閾値より小さい範囲のいずれかに含まれるように前記遅延量を制御する第3制御信号を出力する初期状態対応回路と、
    を有し、
    前記位相比較回路は、前記OVER信号が入力されたときは、前記遅延量が小さくなるような前記第1制御信号を出力し、前記UNDER信号が入力されたときは、前記遅延量が大きくなるような前記第1制御信号を出力し、前記OVER信号及び前記UNDER信号が入力されないときは、前記基準クロック信号の位相と前記最後段の遅延線の出力信号の位相とが一致するような前記第1制御信号を出力し、
    少なくとも一部の前記遅延線の出力信号を出力するDLL回路。
  4. 前記初期状態対応回路は、前記パルス幅変調信号が入力されていないときに、前記遅延回路全体の遅延量が前記OVER信号生成回路が動作可能な範囲に含まれるように前記遅延量を制御する第3制御信号を出力すると共に、前記位相比較回路に対して前記OVER信号を出力する請求項3記載のDLL回路。
  5. 前記ロック検出回路は、一の前記遅延線の出力信号に同期して相互に異なる他の前記遅延線の出力信号をラッチする複数のラッチ回路をさらに有し、
    前記OVER信号生成回路、前記UNDER信号生成回路及び前記初期状態対応回路には、前記ラッチ回路の出力信号が入力され、
    前記初期状態対応回路は、前記パルス幅変調信号が入力されていないときに、前記ラッチ回路の出力を固定する請求項3または4に記載のDLL回路。
  6. 前記初期状態対応回路は、前記パルス幅変調信号が入力されており、前記OVER信号及び前記UNDER信号の双方が発信されているときに、前記ラッチ回路の出力を固定する請求項5記載のDLL回路。
  7. 前記ラッチ回路はセット端子付きのD型フリップフロップであり、
    前記一の前記遅延線の出力信号は前記D型フリップフロップのクロック端子に入力され、
    前記他の遅延線の出力信号は前記D型フリップフロップのD端子に入力され、
    前記初期状態対応回路は、前記ラッチ回路の出力を固定するときは、前記セット端子に対して信号を出力する請求項5または6に記載のDLL回路。
  8. 前記初期状態対応回路は第1の電界効果型トランジスタを有し、
    前記第1の電界効果型トランジスタのソース・ドレイン間に一定電流を流したときの前記第1の電界効果型トランジスタのゲート電位を前記第3制御信号とし、
    前記遅延線は第2の電界効果型トランジスタを有する請求項3〜7のいずれか1つに記載のDLL回路。
  9. 請求項3〜8のいずれか1つに記載のDLL回路と、
    前記少なくとも一部の遅延線の出力信号に同期して前記パルス幅変調信号の値を読み出すことにより、前記デジタルデータを再生する復調回路と、
    を備えた受信回路。
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