JP2004347217A - 加熱調理器 - Google Patents
加熱調理器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004347217A JP2004347217A JP2003144230A JP2003144230A JP2004347217A JP 2004347217 A JP2004347217 A JP 2004347217A JP 2003144230 A JP2003144230 A JP 2003144230A JP 2003144230 A JP2003144230 A JP 2003144230A JP 2004347217 A JP2004347217 A JP 2004347217A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- food
- heating chamber
- heating
- weight
- placing table
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Electric Ovens (AREA)
Abstract
【課題】ターンテーブルレスの食品載置台に載置された食品の重量を検出できるようにすると共に使い勝手の良い加熱調理器を提供する。
【解決手段】食品4を収納する加熱室2と、食品4を加熱するマグネトロン5および回転アンテナ8等で構成した加熱手段17と、加熱室2の底部に載置された食品載置台3を備えた加熱調理器において、前記食品載置台3は少なくとも一つの重量検出手段20により支持されると共に加熱室2底部より脱着可能とし、該食品載置台3の外周先端部3aと加熱室2を構成する加熱室筐体12との間に小許の隙間gを設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】食品4を収納する加熱室2と、食品4を加熱するマグネトロン5および回転アンテナ8等で構成した加熱手段17と、加熱室2の底部に載置された食品載置台3を備えた加熱調理器において、前記食品載置台3は少なくとも一つの重量検出手段20により支持されると共に加熱室2底部より脱着可能とし、該食品載置台3の外周先端部3aと加熱室2を構成する加熱室筐体12との間に小許の隙間gを設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターンテーブルレスの電子レンジや電子オーブンレンジ等の加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理器においては、加熱室内の調理有効スペース確保や清掃性を考慮して、加熱室底部にほぼ全面が有効に使えるよう四角い平板状の食品載置台を固定した方式(従来の円板型載置台が回転するターンテーブル方式に対して、ターンテーブルレス方式と呼ぶ)の加熱調理器がある。これらの加熱調理器による食品適温加熱調理には食品情報を基にした加熱制御が用いられている。該従来の加熱調理器の例として、特開2001−250672号公報に開示されているように、加熱室の上部に設置した赤外線温度センサによりターンテーブルレス方式の食品載置台上に載置した食品の温度と概略の位置を検出し、食品載置台の下部に設けたマイクロ波を撹拌する回転アンテナを回転、停止させて加熱制御を行っているものであった。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−250672号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の加熱調理器において特開2001−250672号公報に示すものでは、食品の温度と位置情報検出手段に赤外線温度センサを用いているため、検出される温度情報は食品の表面の赤外線(温度)情報である。例えば、流動性の小さなカレーやシチューなどでは表面温度に対して内部が冷えた状態であったり、ラップや蓋等で覆った食品、および蒸気を発生する食品等では、精度の高い温度情報検出が困難であった。
【0005】
さらに、食品を投入した庫内温度が食品の温度と同じか、または近い場合は、赤外線温度センサによる食品の初期の位置情報が正確に得られないことも懸念される。その結果、検出される温度や位置情報による加熱制御では適切な加熱調理ができないという場合があった。
【0006】
また、食品載置台は周囲を弾性部材などで支持(シール)されているため、食品載置台の取り外しができず、簡単に清掃できなく食品載置台の清掃性の問題もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明では、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、前記食品載置台は少なくとも一つの重量検出手段により支持されると共に加熱室底部より脱着可能とし、該食品載置台の外周先端部と加熱室を構成する加熱室筐体との間に小許の隙間を設けたものである。
【0008】
具体的には、食品載置台の外周先端部と加熱室を構成する加熱室筐体との間に幅0.5mm〜2mmの隙間を設けたものである。
【0009】
さらに、食品載置台の外周部の上面端部を立ち上げ、該上面端部と食品載置台内面の平面部を結ぶ曲面をゆるやかに変曲して形成するとともに、前記平面部と前記上面端部との高さを2〜5mmとしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、加熱調理器による本発明の一実施例を、電子レンジあるいは電子オーブンレンジを例にとって説明するが、本発明は他の加熱調理器にも適用できるものである。
【0011】
図1は本発明の一実施例である電子レンジ1を示しており、この電子レンジ1は調理する食品4を加熱する加熱室2と、加熱室2の食品4の重量情報を検出する重量検出手段20と、その手段20により得られた情報を基に加熱調理を制御するコントローラ18を備えている。また、加熱室2の下部には機械室16が設けられている。これらの加熱室2や機械室16はキャビネット11で覆われている。
【0012】
加熱室2は、左右の側面、奥面、天井面および底面が薄板状の鋼材で一体に組み立てられた加熱室筐体12と、前面部は外部から加熱室2内の食品4が確認できると共にマイクロ波を外部へ透過させないようにガラスとパンチング状の小さな多数の孔を設けた薄板で構成した食品4の出し入れ用ドア(図示せず)とで構成されている。
【0013】
また、加熱室2の底部には食品4を載置するターンテーブルレスの食品載置台3が載置されている。本発明の食品載置台3は、図2のP矢印に示すように加熱室筐体底部12aから容易に脱着可能な構造である。このため、食品4の加熱時に付着した汚れ等を食品載置台3を容易にはずして洗浄、清掃することが可能となる。
【0014】
また、食品載置台3の外周先端部3aと加熱室筐体12との間に少許の隙間gが設けられている。これは食品載置台3が垂直方向にスムーズに移動動作ができるようにするために設けられている。
【0015】
機械室16は、加熱室筐体12の薄板により加熱室2と熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように分離されている。また、機械室16内には食品4の加熱に必要なマイクロ波を発生させるマグネトロン5やマイクロ波の伝播経路となる導波管6、加熱制御回路基板(図示せず)、冷却用のファン(図示せず)等が収納されている。
【0016】
この機械室16に備えられたマグネトロン5から発生するマイクロ波は、導波管6を介して食品載置台3の下方に設けられた空隙7に送りこまれる。送り込まれたマイクロ波は空隙7内に設置された回転アンテナ8により拡散され、加熱室2へ放射される。
【0017】
該回転アンテナ8は回転駆動手段9(回転モータ)により回転アンテナ軸8aを介して駆動される。前記マグネトロン5、前記導波管6および前記回転アンテナ8を総称して加熱手段17と称す。
【0018】
また、回転アンテナ8が備えられている空隙7は加熱室2のほぼ中央付近に設けられ、回転アンテナ8が加熱室筐体底部12a面から出っ張らないよう加熱室筐体底部12aを絞り加工している。絞り加工する深さや形状(丸形とか四角形)などは回転アンテナ8の大きさ、マイクロ波状況などにより変わる。主として実験などにより決定される。本発明では四角形とした。
【0019】
前記空隙7と加熱室2とを分離するのが仕切り板10である。該仕切り板10は使用者が食品載置台3を掃除するためはずしたとき、回転アンテナ8に触られないようにするため設けるものである。使用者が回転アンテナ8に触れ変形させた場合、マイクロ波の動作に異常をきたし性能に多大な影響が生じるためである。
【0020】
加熱室筐体底部12aと仕切り板10との接合部はシリコンなどのシール材13で充填される。これは、使用者が誤って加熱室2底部に水をこぼしたとき、加熱手段17への流入を防ぐためである。
【0021】
次に、本発明では、食品4の重量を検出する複数の重量検出手段20を食品載置台3の下部に設けている。該重量検出手段20の支持部材21で食品載置台3の食品4の重量情報を検出し、この情報を処理するコントローラ18に送られる。このコントローラ18はマグネトロン5や回転アンテナ8の回転駆動手段9などの動作なども制御するところである。
【0022】
図3は、機械室16を加熱室2側面部に設けた本発明の他の実施例である電子レンジ1を示したものである。
【0023】
加熱室2の底部には食品4を載置するターンテーブルレスの食品載置台3が載置されている。図1同様に、該食品載置台3は容易に脱着可能な構造である。
【0024】
機械室16は、図1に示した電子レンジ1と同様に、加熱室筐体12の薄板により加熱室2と熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように分離されている。また、機械室16内にはマグネトロン5や導波管6、加熱制御回路基板(図示せず)、冷却用のファン(図示せず)等が収納され、空隙7と加熱室2とは仕切り板10で仕切られている。
【0025】
また、本実施例においても、食品4の重量を検出する複数の重量検出手段20を食品載置台3の下部に設けて、該重量検出手段20で食品載置台3の食品4の重量情報を検出している。
【0026】
図1、図3では示していないが、機械室16内や加熱室2上部に赤外線温度センサおよび、該赤外線温度センサの検温方向を制御する駆動機構を備え、加熱室2内をスキャンしながら食品4を検温するシステムを備えた電子レンジ1では、複数の重量検出手段20による情報を基に食品4の位置を検出し、常に食品4の位置に検温方向を向けるように前記赤外線温度センサの検温方向を制御するとよい。これにより、加熱調理過程の食品4の温度を実時間で検温することができ、重量情報と該温度情報を組み合わせることにより、より精度の高い加熱制御が可能となる。
【0027】
以下、本発明による電子レンジ1の詳細構造とその作用や、食品4の重量検出手段20とその構造について詳細に説明する。
【0028】
図4は、本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。食品載置台3の下面に備えた重量検出手段20(以下、単にセンサと称す。)の配置を示しており、図中、食品載置台3、マグネトロン5および、導波管6は点線で示している。
【0029】
本発明は、四角い平板形状の食品載置台(以下、単にテーブルと称す。)3を図示するように3つのセンサ20a、20b、20cで支持した構造である。図中、センサ20b、20cはテーブル3の下部左右(加熱室2前部左右)、センサ20aは上部中央(加熱室2後部中央)に対向する位置で加熱室筐体底部12aの外側に設置されている。
【0030】
加熱室2内のテーブル3上に食品4を載置する場合、単品食品4ではテーブル3の中央部に、複数食品4等では中央付近で手前左右に載置する傾向があり、このことから前述したセンサ20a、20b、20cの配置が好ましい。但し、基本的にはマグネトロン5や導波管6、及び回転アンテナ8を部品配置上避けた配置であり、さらにテーブル3面に対してセンサ20a、20b、20cによる3つの支持点で囲まれた領域をできる限り広くするためである。該条件を満たす場合は、言うまでもなくセンサ20の設置位置はこれに限られるものではない。
【0031】
テーブル3上の食品4の載置位置がセンサ20a、20b、20cによる3つの支持点で囲まれた領域内に食品4が載置されると、該食品4の重量情報は3つのセンサ20a、20b、20c支持部に分力として作用し、各センサ20a、20b、20cの重量情報をコントローラ18内で演算処理することで食品4の重量を検出することができる。
【0032】
該演算処理は各センサ20a、20b、20cの重量情報の総和を求めることでよい。さらに、各センサ20a、20b、20cの重量割合よりテーブル3上の食品4の載置位置を求めることもできる。
【0033】
これらの食品4の重量情報や、位置情報を基に食品4の加熱制御を行う。加熱制御には、例えば食品4の重量情報を基にしたマグネトロン5のマイクロ波照射時間や出力制御、食品4の位置情報を基にした加熱室2の上部に備えた食品4の検温手段となる赤外線温度センサ(図示せず)の検温方向制御、あるいは、食品4の位置情報を基にした回転アンテナ8の回転制御などであり、全てを制御することも可能であるが、該制御のうち最低一つでもよい。
【0034】
テーブル3上の食品4の載置位置がセンサ20a、20b、20cによる3つの支持点で囲まれた領域を外れた場合、例えば図中、テーブル3の上部左右に載置されると載置食品4位置の反対側に位置するセンサ20a、20b、20cのいずれかの支持部の接触状態が完全に離れることがある。
【0035】
この場合、テーブル3の上部左右位置に対向する加熱室筐体底部12aにテーブル3の保持部(テーブルの動きを抑制するストッパー、図示せず)を設け、大きな食品4が載置された場合は該保持部で支持するようあらかじめ隙間を持たせて備えているとよい。言うまでもなく、該保持部はテーブル3側に備えてもよい。また、該保持部の先端部を弾性部材とするとテーブル3との接触音を防止することもできる。
【0036】
図5は、本発明の他の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。加熱室2内よりテーブル3下面に備えたセンサ20の配置を示しており、図4同様にテーブル3、マグネトロン5および、導波管6は点線で示している。
【0037】
本発明は、テーブル3を図示するように4つのセンサ20a、20b、20c、20dで支持した構造である。センサ20c、20dは、テーブル3の四隅となる下部左右、センサ20a、20bは上部左右に対向する位置で加熱室筐体底部12aの外側に設置されている。
【0038】
テーブル3の四隅を支持する本発明による構造では、テーブル3上の、どの位置(全域)に食品4が載置されても、該食品4の重量は4つのセンサ20a、20b、20c、20dに作用するため、テーブル3全面が食品4載置可能である。
【0039】
その反面、テーブル3を四隅4点で支持しているために、該4つの支持点のうち一点が平面内に存在しない場合、その支持点あるいは、他の一点がテーブル3と接触せず、この部位のセンサ20の食品4重量による出力がとれなくなる。
【0040】
そのため、食品4の重量検出を目的とした4点支持構造をとった場合には、常に4つの支持点はテーブル3と接触状態になるよう設定しなければならない。そこで、図示していないがテーブル3とセンサ20間の支持部材間にテーブル3の重量で十分に変形する弾性部材を介すことで上記問題を解決することができる。該弾性部材は4つの支持点に設けてもよいし、1つ以上の支持点に設けてもよい。
【0041】
テーブル3上に食品4が載置されると該食品4の重量情報は4つのセンサ20支持部に分力として作用し、各センサ20a、20b、20c、20dの重量情報をコントローラ18内で演算処理することで食品4の重量を検出することができる。該演算処理は各センサ20a、20b、20c、20dの重量情報の総和を求めることでよい。
【0042】
さらに、各センサ20a、20b、20c、20dの重量割合よりテーブル3上の食品4の載置位置を求めることもできる。そして、これらの食品4の重量情報や位置情報を基に食品4の加熱制御を行う。
【0043】
本実施例では、テーブル3上の食品4の重量検出として、4個あるいは3個のセンサ20を用いた加熱調理器について述べたが、センサ20が2個あるいは1個であっても同様に食品4の重量検出が可能である。
【0044】
図4、図5で記載したようにテーブル3の外周部に3点、あるいは4点の支持点を想定し、そのテーブル3の支持点に対向する加熱室筐体底部12aの外側に機械室16側よりセンサ取付け部材19を介してセンサ20が設置されている。
【0045】
図6は該センサ20の設置構造の断面を示した図で、センサ20を設置する加熱室筐体底部12aとセンサ取付け部材19には貫通穴12b、14が設けられており、該貫通穴12b、14に垂直方向に移動可能なテーブル3を支持する支持部材21が挿入されている。
【0046】
該支持部材21により直接テーブル3を支持する構造で、該支持部材21はテーブル3およびテーブル3上に載置された食品4の重量情報をセンサ20部へ伝達する。
【0047】
次に、図7によりテーブル3の外周先端部3aと加熱室筐体12との隙間gについて説明する。テーブル3を支持する支持部材21は食品4の重量を検出するため垂直方向に移動する。検出する食品4の重量は本発明では約100gから約4kgの範囲とした。
【0048】
従って、特に食品4の重量が軽い場合、テーブル3の一部が加熱室筐体12部に接触したりするとテーブル3の動作に支障をきたし、これにより食品4の加熱時間が狂ってしまい食品4が上手に仕上がらない。
【0049】
従って、テーブル3が加熱室筐体12に接触しないことが絶対条件となり、加熱室筐体12とテーブル3との間には適正な隙間gが必要となる。
【0050】
反面、加熱室筐体12とテーブル3との隙間gが大きいと加熱室筐体12とテーブル3との一体感がなくなり、加熱室2の広々とした感じが減じ商品性が減少する。
【0051】
また、図8に示すように隙間gが大きいと食品カスなどが入りやすくなり、掃除の手間が増えたり、食品4を計量するとき食品カスによるテーブル3に設けられている支持部材21の垂直方向の移動動作の障害につながるなどの問題が生じる。
【0052】
ここで、商品性、信頼性を優先する必要があるため、加熱室筐体12とテーブル3との隙間gをできるだけ少許の隙間gとし、加熱室筐体12とテーブル3との一体感となるように考慮する必要がある。
【0053】
本発明では加熱室筐体12とテーブル3との間の隙間gを加熱室2の組立誤差や材料の寸法公差などを考慮に入れ0.5mm〜3mmとした。
【0054】
次に、食品4が載置されるテーブル3の内面について説明する。図8に示すようにテーブル30が平板形状の場合、食品4から水がこぼれたとき水をテーブル3では貯水できず隙間gから加熱室筐体底部12aへ流れ出す。
【0055】
こうなるとテーブル30を取外し、加熱室筐体底部12aにこぼれた水を拭くなどして掃除を行なう必要がある。
【0056】
このような手間をなくすため本発明ではテーブル3の外周部を立ち上げ平面部3c部が凹部3d状となるように構成する。従って、食品4から水がこぼれてもこの凹部3dで貯水できるため加熱室筐体底部12a部に流れ出さないようになる。
【0057】
図7に示すような凹部3dにおける平面部3cと上面端部3bとの高さhを2〜5mmとした。これはこの高さhであれば食品4の加熱中に水がふきこぼれても問題がないことを実験などにより裏づけを行い決定した。
【0058】
尚、高さhの寸法は加熱調理器の大きさなどにより変わるもので固定化されたものではない。
【0059】
本発明のテーブル3の外形寸法は幅が約411mm、奥行きは315mm、高さを4mmとしたため実質的にはおよそ400ccくらいの水は貯水応可能である。
【0060】
さらに、テーブル3の外周部の上面端部3bと内面の平面部3cをゆるやかに変曲して形成することによりテーブル3がシンプルに見え、かつ大きく見える。また、曲面が大きいため滑らかになり、テーブル3の清掃性が向上する。
【0061】
このように本発明は、四角形状のテーブル3上に載置された食品4の重量を検出するため、テーブル3は複数のセンサ20により支持されると共に加熱室2底部より脱着可能とし、加熱室筐体12との一体感をもたせるため加熱室筐体12とテーブル3との間の隙間gを少許の寸法として構成した。
【0062】
また、テーブル3の内側の深さを約4mmの凹部3dを設けることにより、テーブル3に水をこぼしてもここから溢れて加熱室筐体底部12aに流れこまないようにすることによる清掃性の向上を図った構成とした。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、前記食品載置台は少なくとも一つの重量検出手段により支持されると共に加熱室底部より脱着可能とし、該食品載置台の外周先端部と加熱室を構成する加熱室筐体との間に小許の隙間を設けたものである。
【0064】
具体的には、食品載置台の外周先端部と加熱室を構成する加熱室筐体との間に幅0.5mm〜2mmの隙間を設けたものである。
【0065】
さらに、食品載置台の外周部の上面端部を立ち上げ、該上面端部と食品載置台内面の平面部を結ぶ曲面をゆるやかに変曲して形成するとともに、前記平面部と前記上面端部との高さを2〜5mmとしたことにより、食品載置台がシンプルに見え、加熱室筐体と食品載置台との一体感が増大し、加熱室が広々とし商品性が増大する。
【0066】
また、加熱室筐体と食品載置台の外周先端部との隙間が小さいため、食品カスなどが入りにくく、掃除の手間が減少するとともに、食品を計量するとき食品カスによる食品載置台の垂直方向の移動動作の障害がなくなるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である重量検出手段およびその情報により食品を加熱制御する加熱調理器を示した図である。
【図2】本発明の一実施例である加熱調理器のテーブル脱着概念を示した図である。
【図3】本発明の他の一実施例である重量検出手段およびその情報により食品を加熱制御する加熱調理器を示した図である。
【図4】本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示した図である。
【図5】本発明の他の一実施例である食品情報検出システムの構成を示した図である。
【図6】本発明の一実施例である重量検出手段の設置構造断面を示した図である。
【図7】本発明の一実施例である食品載置台の外周付近の断面図で、食品から噴出した水の流れを示す概念図である。
【図8】隙間が大きく、食品載置台が平板形状の場合の食品から噴出した水の流れを示す概念図である。
【符号の説明】
2・・・加熱室
3・・・食品載置台(テーブル)
3a・・外周先端部
3b・・上面端部
3c・・平面部
4・・・食品
5・・・マグネトロン
7・・・空隙
8・・・回転アンテナ
12・・・加熱室筐体
17・・・加熱手段
20・・・重量検出手段(センサ)
g・・・隙間
h・・・高さ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターンテーブルレスの電子レンジや電子オーブンレンジ等の加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理器においては、加熱室内の調理有効スペース確保や清掃性を考慮して、加熱室底部にほぼ全面が有効に使えるよう四角い平板状の食品載置台を固定した方式(従来の円板型載置台が回転するターンテーブル方式に対して、ターンテーブルレス方式と呼ぶ)の加熱調理器がある。これらの加熱調理器による食品適温加熱調理には食品情報を基にした加熱制御が用いられている。該従来の加熱調理器の例として、特開2001−250672号公報に開示されているように、加熱室の上部に設置した赤外線温度センサによりターンテーブルレス方式の食品載置台上に載置した食品の温度と概略の位置を検出し、食品載置台の下部に設けたマイクロ波を撹拌する回転アンテナを回転、停止させて加熱制御を行っているものであった。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−250672号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の加熱調理器において特開2001−250672号公報に示すものでは、食品の温度と位置情報検出手段に赤外線温度センサを用いているため、検出される温度情報は食品の表面の赤外線(温度)情報である。例えば、流動性の小さなカレーやシチューなどでは表面温度に対して内部が冷えた状態であったり、ラップや蓋等で覆った食品、および蒸気を発生する食品等では、精度の高い温度情報検出が困難であった。
【0005】
さらに、食品を投入した庫内温度が食品の温度と同じか、または近い場合は、赤外線温度センサによる食品の初期の位置情報が正確に得られないことも懸念される。その結果、検出される温度や位置情報による加熱制御では適切な加熱調理ができないという場合があった。
【0006】
また、食品載置台は周囲を弾性部材などで支持(シール)されているため、食品載置台の取り外しができず、簡単に清掃できなく食品載置台の清掃性の問題もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明では、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、前記食品載置台は少なくとも一つの重量検出手段により支持されると共に加熱室底部より脱着可能とし、該食品載置台の外周先端部と加熱室を構成する加熱室筐体との間に小許の隙間を設けたものである。
【0008】
具体的には、食品載置台の外周先端部と加熱室を構成する加熱室筐体との間に幅0.5mm〜2mmの隙間を設けたものである。
【0009】
さらに、食品載置台の外周部の上面端部を立ち上げ、該上面端部と食品載置台内面の平面部を結ぶ曲面をゆるやかに変曲して形成するとともに、前記平面部と前記上面端部との高さを2〜5mmとしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、加熱調理器による本発明の一実施例を、電子レンジあるいは電子オーブンレンジを例にとって説明するが、本発明は他の加熱調理器にも適用できるものである。
【0011】
図1は本発明の一実施例である電子レンジ1を示しており、この電子レンジ1は調理する食品4を加熱する加熱室2と、加熱室2の食品4の重量情報を検出する重量検出手段20と、その手段20により得られた情報を基に加熱調理を制御するコントローラ18を備えている。また、加熱室2の下部には機械室16が設けられている。これらの加熱室2や機械室16はキャビネット11で覆われている。
【0012】
加熱室2は、左右の側面、奥面、天井面および底面が薄板状の鋼材で一体に組み立てられた加熱室筐体12と、前面部は外部から加熱室2内の食品4が確認できると共にマイクロ波を外部へ透過させないようにガラスとパンチング状の小さな多数の孔を設けた薄板で構成した食品4の出し入れ用ドア(図示せず)とで構成されている。
【0013】
また、加熱室2の底部には食品4を載置するターンテーブルレスの食品載置台3が載置されている。本発明の食品載置台3は、図2のP矢印に示すように加熱室筐体底部12aから容易に脱着可能な構造である。このため、食品4の加熱時に付着した汚れ等を食品載置台3を容易にはずして洗浄、清掃することが可能となる。
【0014】
また、食品載置台3の外周先端部3aと加熱室筐体12との間に少許の隙間gが設けられている。これは食品載置台3が垂直方向にスムーズに移動動作ができるようにするために設けられている。
【0015】
機械室16は、加熱室筐体12の薄板により加熱室2と熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように分離されている。また、機械室16内には食品4の加熱に必要なマイクロ波を発生させるマグネトロン5やマイクロ波の伝播経路となる導波管6、加熱制御回路基板(図示せず)、冷却用のファン(図示せず)等が収納されている。
【0016】
この機械室16に備えられたマグネトロン5から発生するマイクロ波は、導波管6を介して食品載置台3の下方に設けられた空隙7に送りこまれる。送り込まれたマイクロ波は空隙7内に設置された回転アンテナ8により拡散され、加熱室2へ放射される。
【0017】
該回転アンテナ8は回転駆動手段9(回転モータ)により回転アンテナ軸8aを介して駆動される。前記マグネトロン5、前記導波管6および前記回転アンテナ8を総称して加熱手段17と称す。
【0018】
また、回転アンテナ8が備えられている空隙7は加熱室2のほぼ中央付近に設けられ、回転アンテナ8が加熱室筐体底部12a面から出っ張らないよう加熱室筐体底部12aを絞り加工している。絞り加工する深さや形状(丸形とか四角形)などは回転アンテナ8の大きさ、マイクロ波状況などにより変わる。主として実験などにより決定される。本発明では四角形とした。
【0019】
前記空隙7と加熱室2とを分離するのが仕切り板10である。該仕切り板10は使用者が食品載置台3を掃除するためはずしたとき、回転アンテナ8に触られないようにするため設けるものである。使用者が回転アンテナ8に触れ変形させた場合、マイクロ波の動作に異常をきたし性能に多大な影響が生じるためである。
【0020】
加熱室筐体底部12aと仕切り板10との接合部はシリコンなどのシール材13で充填される。これは、使用者が誤って加熱室2底部に水をこぼしたとき、加熱手段17への流入を防ぐためである。
【0021】
次に、本発明では、食品4の重量を検出する複数の重量検出手段20を食品載置台3の下部に設けている。該重量検出手段20の支持部材21で食品載置台3の食品4の重量情報を検出し、この情報を処理するコントローラ18に送られる。このコントローラ18はマグネトロン5や回転アンテナ8の回転駆動手段9などの動作なども制御するところである。
【0022】
図3は、機械室16を加熱室2側面部に設けた本発明の他の実施例である電子レンジ1を示したものである。
【0023】
加熱室2の底部には食品4を載置するターンテーブルレスの食品載置台3が載置されている。図1同様に、該食品載置台3は容易に脱着可能な構造である。
【0024】
機械室16は、図1に示した電子レンジ1と同様に、加熱室筐体12の薄板により加熱室2と熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように分離されている。また、機械室16内にはマグネトロン5や導波管6、加熱制御回路基板(図示せず)、冷却用のファン(図示せず)等が収納され、空隙7と加熱室2とは仕切り板10で仕切られている。
【0025】
また、本実施例においても、食品4の重量を検出する複数の重量検出手段20を食品載置台3の下部に設けて、該重量検出手段20で食品載置台3の食品4の重量情報を検出している。
【0026】
図1、図3では示していないが、機械室16内や加熱室2上部に赤外線温度センサおよび、該赤外線温度センサの検温方向を制御する駆動機構を備え、加熱室2内をスキャンしながら食品4を検温するシステムを備えた電子レンジ1では、複数の重量検出手段20による情報を基に食品4の位置を検出し、常に食品4の位置に検温方向を向けるように前記赤外線温度センサの検温方向を制御するとよい。これにより、加熱調理過程の食品4の温度を実時間で検温することができ、重量情報と該温度情報を組み合わせることにより、より精度の高い加熱制御が可能となる。
【0027】
以下、本発明による電子レンジ1の詳細構造とその作用や、食品4の重量検出手段20とその構造について詳細に説明する。
【0028】
図4は、本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。食品載置台3の下面に備えた重量検出手段20(以下、単にセンサと称す。)の配置を示しており、図中、食品載置台3、マグネトロン5および、導波管6は点線で示している。
【0029】
本発明は、四角い平板形状の食品載置台(以下、単にテーブルと称す。)3を図示するように3つのセンサ20a、20b、20cで支持した構造である。図中、センサ20b、20cはテーブル3の下部左右(加熱室2前部左右)、センサ20aは上部中央(加熱室2後部中央)に対向する位置で加熱室筐体底部12aの外側に設置されている。
【0030】
加熱室2内のテーブル3上に食品4を載置する場合、単品食品4ではテーブル3の中央部に、複数食品4等では中央付近で手前左右に載置する傾向があり、このことから前述したセンサ20a、20b、20cの配置が好ましい。但し、基本的にはマグネトロン5や導波管6、及び回転アンテナ8を部品配置上避けた配置であり、さらにテーブル3面に対してセンサ20a、20b、20cによる3つの支持点で囲まれた領域をできる限り広くするためである。該条件を満たす場合は、言うまでもなくセンサ20の設置位置はこれに限られるものではない。
【0031】
テーブル3上の食品4の載置位置がセンサ20a、20b、20cによる3つの支持点で囲まれた領域内に食品4が載置されると、該食品4の重量情報は3つのセンサ20a、20b、20c支持部に分力として作用し、各センサ20a、20b、20cの重量情報をコントローラ18内で演算処理することで食品4の重量を検出することができる。
【0032】
該演算処理は各センサ20a、20b、20cの重量情報の総和を求めることでよい。さらに、各センサ20a、20b、20cの重量割合よりテーブル3上の食品4の載置位置を求めることもできる。
【0033】
これらの食品4の重量情報や、位置情報を基に食品4の加熱制御を行う。加熱制御には、例えば食品4の重量情報を基にしたマグネトロン5のマイクロ波照射時間や出力制御、食品4の位置情報を基にした加熱室2の上部に備えた食品4の検温手段となる赤外線温度センサ(図示せず)の検温方向制御、あるいは、食品4の位置情報を基にした回転アンテナ8の回転制御などであり、全てを制御することも可能であるが、該制御のうち最低一つでもよい。
【0034】
テーブル3上の食品4の載置位置がセンサ20a、20b、20cによる3つの支持点で囲まれた領域を外れた場合、例えば図中、テーブル3の上部左右に載置されると載置食品4位置の反対側に位置するセンサ20a、20b、20cのいずれかの支持部の接触状態が完全に離れることがある。
【0035】
この場合、テーブル3の上部左右位置に対向する加熱室筐体底部12aにテーブル3の保持部(テーブルの動きを抑制するストッパー、図示せず)を設け、大きな食品4が載置された場合は該保持部で支持するようあらかじめ隙間を持たせて備えているとよい。言うまでもなく、該保持部はテーブル3側に備えてもよい。また、該保持部の先端部を弾性部材とするとテーブル3との接触音を防止することもできる。
【0036】
図5は、本発明の他の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。加熱室2内よりテーブル3下面に備えたセンサ20の配置を示しており、図4同様にテーブル3、マグネトロン5および、導波管6は点線で示している。
【0037】
本発明は、テーブル3を図示するように4つのセンサ20a、20b、20c、20dで支持した構造である。センサ20c、20dは、テーブル3の四隅となる下部左右、センサ20a、20bは上部左右に対向する位置で加熱室筐体底部12aの外側に設置されている。
【0038】
テーブル3の四隅を支持する本発明による構造では、テーブル3上の、どの位置(全域)に食品4が載置されても、該食品4の重量は4つのセンサ20a、20b、20c、20dに作用するため、テーブル3全面が食品4載置可能である。
【0039】
その反面、テーブル3を四隅4点で支持しているために、該4つの支持点のうち一点が平面内に存在しない場合、その支持点あるいは、他の一点がテーブル3と接触せず、この部位のセンサ20の食品4重量による出力がとれなくなる。
【0040】
そのため、食品4の重量検出を目的とした4点支持構造をとった場合には、常に4つの支持点はテーブル3と接触状態になるよう設定しなければならない。そこで、図示していないがテーブル3とセンサ20間の支持部材間にテーブル3の重量で十分に変形する弾性部材を介すことで上記問題を解決することができる。該弾性部材は4つの支持点に設けてもよいし、1つ以上の支持点に設けてもよい。
【0041】
テーブル3上に食品4が載置されると該食品4の重量情報は4つのセンサ20支持部に分力として作用し、各センサ20a、20b、20c、20dの重量情報をコントローラ18内で演算処理することで食品4の重量を検出することができる。該演算処理は各センサ20a、20b、20c、20dの重量情報の総和を求めることでよい。
【0042】
さらに、各センサ20a、20b、20c、20dの重量割合よりテーブル3上の食品4の載置位置を求めることもできる。そして、これらの食品4の重量情報や位置情報を基に食品4の加熱制御を行う。
【0043】
本実施例では、テーブル3上の食品4の重量検出として、4個あるいは3個のセンサ20を用いた加熱調理器について述べたが、センサ20が2個あるいは1個であっても同様に食品4の重量検出が可能である。
【0044】
図4、図5で記載したようにテーブル3の外周部に3点、あるいは4点の支持点を想定し、そのテーブル3の支持点に対向する加熱室筐体底部12aの外側に機械室16側よりセンサ取付け部材19を介してセンサ20が設置されている。
【0045】
図6は該センサ20の設置構造の断面を示した図で、センサ20を設置する加熱室筐体底部12aとセンサ取付け部材19には貫通穴12b、14が設けられており、該貫通穴12b、14に垂直方向に移動可能なテーブル3を支持する支持部材21が挿入されている。
【0046】
該支持部材21により直接テーブル3を支持する構造で、該支持部材21はテーブル3およびテーブル3上に載置された食品4の重量情報をセンサ20部へ伝達する。
【0047】
次に、図7によりテーブル3の外周先端部3aと加熱室筐体12との隙間gについて説明する。テーブル3を支持する支持部材21は食品4の重量を検出するため垂直方向に移動する。検出する食品4の重量は本発明では約100gから約4kgの範囲とした。
【0048】
従って、特に食品4の重量が軽い場合、テーブル3の一部が加熱室筐体12部に接触したりするとテーブル3の動作に支障をきたし、これにより食品4の加熱時間が狂ってしまい食品4が上手に仕上がらない。
【0049】
従って、テーブル3が加熱室筐体12に接触しないことが絶対条件となり、加熱室筐体12とテーブル3との間には適正な隙間gが必要となる。
【0050】
反面、加熱室筐体12とテーブル3との隙間gが大きいと加熱室筐体12とテーブル3との一体感がなくなり、加熱室2の広々とした感じが減じ商品性が減少する。
【0051】
また、図8に示すように隙間gが大きいと食品カスなどが入りやすくなり、掃除の手間が増えたり、食品4を計量するとき食品カスによるテーブル3に設けられている支持部材21の垂直方向の移動動作の障害につながるなどの問題が生じる。
【0052】
ここで、商品性、信頼性を優先する必要があるため、加熱室筐体12とテーブル3との隙間gをできるだけ少許の隙間gとし、加熱室筐体12とテーブル3との一体感となるように考慮する必要がある。
【0053】
本発明では加熱室筐体12とテーブル3との間の隙間gを加熱室2の組立誤差や材料の寸法公差などを考慮に入れ0.5mm〜3mmとした。
【0054】
次に、食品4が載置されるテーブル3の内面について説明する。図8に示すようにテーブル30が平板形状の場合、食品4から水がこぼれたとき水をテーブル3では貯水できず隙間gから加熱室筐体底部12aへ流れ出す。
【0055】
こうなるとテーブル30を取外し、加熱室筐体底部12aにこぼれた水を拭くなどして掃除を行なう必要がある。
【0056】
このような手間をなくすため本発明ではテーブル3の外周部を立ち上げ平面部3c部が凹部3d状となるように構成する。従って、食品4から水がこぼれてもこの凹部3dで貯水できるため加熱室筐体底部12a部に流れ出さないようになる。
【0057】
図7に示すような凹部3dにおける平面部3cと上面端部3bとの高さhを2〜5mmとした。これはこの高さhであれば食品4の加熱中に水がふきこぼれても問題がないことを実験などにより裏づけを行い決定した。
【0058】
尚、高さhの寸法は加熱調理器の大きさなどにより変わるもので固定化されたものではない。
【0059】
本発明のテーブル3の外形寸法は幅が約411mm、奥行きは315mm、高さを4mmとしたため実質的にはおよそ400ccくらいの水は貯水応可能である。
【0060】
さらに、テーブル3の外周部の上面端部3bと内面の平面部3cをゆるやかに変曲して形成することによりテーブル3がシンプルに見え、かつ大きく見える。また、曲面が大きいため滑らかになり、テーブル3の清掃性が向上する。
【0061】
このように本発明は、四角形状のテーブル3上に載置された食品4の重量を検出するため、テーブル3は複数のセンサ20により支持されると共に加熱室2底部より脱着可能とし、加熱室筐体12との一体感をもたせるため加熱室筐体12とテーブル3との間の隙間gを少許の寸法として構成した。
【0062】
また、テーブル3の内側の深さを約4mmの凹部3dを設けることにより、テーブル3に水をこぼしてもここから溢れて加熱室筐体底部12aに流れこまないようにすることによる清掃性の向上を図った構成とした。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、前記食品載置台は少なくとも一つの重量検出手段により支持されると共に加熱室底部より脱着可能とし、該食品載置台の外周先端部と加熱室を構成する加熱室筐体との間に小許の隙間を設けたものである。
【0064】
具体的には、食品載置台の外周先端部と加熱室を構成する加熱室筐体との間に幅0.5mm〜2mmの隙間を設けたものである。
【0065】
さらに、食品載置台の外周部の上面端部を立ち上げ、該上面端部と食品載置台内面の平面部を結ぶ曲面をゆるやかに変曲して形成するとともに、前記平面部と前記上面端部との高さを2〜5mmとしたことにより、食品載置台がシンプルに見え、加熱室筐体と食品載置台との一体感が増大し、加熱室が広々とし商品性が増大する。
【0066】
また、加熱室筐体と食品載置台の外周先端部との隙間が小さいため、食品カスなどが入りにくく、掃除の手間が減少するとともに、食品を計量するとき食品カスによる食品載置台の垂直方向の移動動作の障害がなくなるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である重量検出手段およびその情報により食品を加熱制御する加熱調理器を示した図である。
【図2】本発明の一実施例である加熱調理器のテーブル脱着概念を示した図である。
【図3】本発明の他の一実施例である重量検出手段およびその情報により食品を加熱制御する加熱調理器を示した図である。
【図4】本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示した図である。
【図5】本発明の他の一実施例である食品情報検出システムの構成を示した図である。
【図6】本発明の一実施例である重量検出手段の設置構造断面を示した図である。
【図7】本発明の一実施例である食品載置台の外周付近の断面図で、食品から噴出した水の流れを示す概念図である。
【図8】隙間が大きく、食品載置台が平板形状の場合の食品から噴出した水の流れを示す概念図である。
【符号の説明】
2・・・加熱室
3・・・食品載置台(テーブル)
3a・・外周先端部
3b・・上面端部
3c・・平面部
4・・・食品
5・・・マグネトロン
7・・・空隙
8・・・回転アンテナ
12・・・加熱室筐体
17・・・加熱手段
20・・・重量検出手段(センサ)
g・・・隙間
h・・・高さ
Claims (3)
- 食品(4)を収納する加熱室(2)と、食品(4)を加熱するマグネトロン(5)および回転アンテナ(8)等で構成した加熱手段(17)と、加熱室(2)の底部に載置された食品載置台(3)を備えた加熱調理器において、前記食品載置台(3)は少なくとも一つの重量検出手段(20)により支持されると共に加熱室(2)底部より脱着可能とし、該食品載置台(3)の外周先端部(3a)と加熱室(2)を構成する加熱室筐体(12)との間に小許の隙間(g)を設けたことを特徴とする加熱調理器。
- 食品載置台(3)の外周先端部(3a)と加熱室(2)を構成する加熱室筐体(12)との間の隙間(g)の幅を0.5mm〜3mmにしたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
- 食品載置台(3)の外周部の上面端部(3b)を立ち上げ、該上面端部(3b)と食品載置台(3)内面の平面部(3c)を結ぶ曲面をゆるやかに変曲して形成するとともに、前記平面部(3c)と前記上面端部(3b)との高さ(h)を2〜5mmとしたことを特徴とする請求項1、請求項2記載の加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003144230A JP2004347217A (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | 加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003144230A JP2004347217A (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | 加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004347217A true JP2004347217A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33531724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003144230A Pending JP2004347217A (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | 加熱調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004347217A (ja) |
-
2003
- 2003-05-22 JP JP2003144230A patent/JP2004347217A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH10185211A (ja) | 組み込み式加熱調理器 | |
JP2004333048A (ja) | 加熱調理器 | |
JP4262519B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP2004347217A (ja) | 加熱調理器 | |
JP4840093B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP2004353950A (ja) | 加熱調理器 | |
JP5921201B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP4251156B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP2004324970A (ja) | 加熱調理器 | |
JP2002372244A (ja) | 加熱調理器 | |
JP3896308B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP3879042B2 (ja) | 高周波加熱調理器 | |
JP2005009771A (ja) | 加熱調理器とそれに用いた静電容量式重量センサ | |
JP2004308963A (ja) | 加熱調理器 | |
JP4206283B2 (ja) | 加熱調理器 | |
KR20220161026A (ko) | 전기 레인지 | |
JP7281076B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JPH0821631A (ja) | 高周波加熱装置 | |
JP2001235155A (ja) | 加熱調理器 | |
JP2003202116A (ja) | 加熱調理器 | |
JP7310746B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP7072544B2 (ja) | 加熱調理器 | |
JP2004028553A (ja) | 加熱調理器 | |
JP2005076899A (ja) | 加熱調理器 | |
JP2597169Y2 (ja) | 高周波加熱調理器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Effective date: 20050525 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20060511 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Effective date: 20060511 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 |