JP4206283B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は加熱調理器、例えば電子レンジや電子オーブンレンジに関するものであり、特に食品の重量を検出する手段を備えた加熱調理器を技術分野とする。
【0002】
【従来の技術】
食品の温度や位置情報を検出して、その情報を基に食品の加熱制御を行なう加熱調理器に関して、特開平8−75172号公報や特開2001−250672号公報が開示されている。
【0003】
前者は、加熱調理器(例えば、電子レンジ全体)を別装置となる重量検知部上に設置し、食品投入前後の加熱調理器全体重量を検出して、その相対値(差)を食品重量として検出している。検出した食品重量情報を基にマグネトロンのマイクロ波照射時間(食品加熱時間)を自動設定して加熱制御を行なっている。
【0004】
後者は、庫内の食品載置スペースを隅まで有効に利用するため、従来の円板形状のテーブルを回転させて使用するターンテーブル方式に対して四角いテーブルが庫内に固定されたターンテーブルレス方式を用い、庫内上部に設置した赤外線温度センサによってテーブル上をスキャン検温している。その情報を基に食品の温度と概略の位置を検出し、テーブルの下部に備えた食品へマイクロ波を攪拌照射する回転アンテナを回転、停止させて食品へのマイクロ波照射量を制御することで食品の加熱制御を行なっていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−75172号公報。
【0006】
【特許文献2】
特開2001−250672号公報。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の特開平8−75172号公報では、加熱調理器本体の重量(一般的な電子レンジは、約20kg)に対する加熱調理する食品重量(パンなど軽量の食品では約50g)の比が大きく、精度の高い重量検出が困難である。さらに、重量検出時には、加熱調理器や重量検出装置に手を触れることも、食品以外の物を加熱調理器に載せることもできず、完全な非接触状態に保持しなければならないという課題がある。
【0008】
また、従来技術特開2001−250672号公報では、食品の温度と位置情報検出手段に赤外線温度センサを用いているため、検出される温度情報は食品の表面温度情報である。例えば、流動性の小さなカレー、シチューなどでは表面温度に対して内部が冷えた状態であったり、ラップで覆った食品等では、実際の食品検温ができず、精度の高い食品温度情報検出が難しい場合がある。
【0009】
さらに、加熱調理直後に別の食品を再加熱調理する場合など、前加熱時の食品載置部(テーブル上の一部)が温まった食品や容器の熱によりテーブル接触面に熱伝導し、局所的な温度分布が生じるため、再加熱時の食品温度との温度比較ができず、赤外線温度センサによる食品位置情報が正確に得られないことも懸念される。
【0010】
本発明は、前記課題の少なくとも一つを解決するためになされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロン、導波管および回転アンテナで構成した加熱手段と、食品を載置する加熱室の底部に設置された四角い板形状の食品載置台を備えた加熱調理器において、前記食品載置台の四隅を四点の支持点である第一の支持点、第二の支持点、第三の支持点、第四の支持点で支持し、該四点の支持点のうち、第一の支持点と第二の支持点を第二のテーブル支持部材で結び、該第二のテーブル支持部材の中間部を第三の食品情報検出手段で受ける構造とし、前記第三の支持点と第四の支持点は、第一のテーブル支持部材を介してそれぞれ独立した第一の食品情報検出手段と、第二の食品情報検出手段で受ける構造とし、前記食品載置台に載置された食品の重量情報を、前記第一の支持点、第二の支持点を介して第三の食品情報検出手段に作用させ、第三の支持点、第四の支持点を介して前記第一の食品情報検出手段と第二の食品情報検出手段に作用させ、該三つの第一の食品情報検出手段、第二の食品情報検出手段、第三の食品情報検出手段からの食品情報を加熱制御系で演算処理し、この情報を基に食品の加熱制御を行うものである。
【0016】
さらに、食品を加熱するマグネトロン、導波管および回転アンテナ等で構成した加熱手段を、食品を収納する加熱室の下部外側に設置し、第三の支持点、第四の支持点を支持する第一のテーブル支持部材と食品情報検出手段間に前記加熱手段を設置した。
【0019】
【発明の実施の形態】
加熱調理器による本発明の一実施例を、電子レンジあるいは、電子オーブンレンジを例にとって説明するが、本発明は他の加熱調理器にも適用できるものである。
【0020】
図1は、本発明の一実施例である加熱室4内の食品2の重量、位置情報の少なくともいずれか一方を検出する食品情報検出手段21と、該食品情報検出手段21より得られた情報を基にして食品2の加熱制御を行なう加熱制御系14を備えた加熱調理器1を示したものである。該加熱調理器1は、調理する食品2を収納する加熱室4と、該加熱室4の下部に設けた食品2の加熱に要する部品(後に詳細に説明するがマグネトロン7や回転アンテナ駆動手段11など)が収納された機械室15からなる。
【0021】
前記加熱室4は、左右の側面、奥面と天井面および、底面が薄板状の鋼材で一体に組み立てられた加熱室筐体5と、前面部は外部から加熱室4内の食品2が目視できると共に加熱媒体となるマイクロ波を外部へ漏洩させないようにガラスとパンチング状の小さな多数の孔を設けた薄板で構成した食品2出し入れ用ドア(図示せず)で構成している。
【0022】
また、加熱室筐体5の底面には食品2を載置する食品載置台3(以下、テーブルと呼ぶ)がシール部材6により弾性的に支持されている。該シール部材6は、液状のシリコンゴムやフッ素系のゴム材を加熱室筐体5とテーブル3間に流し込み、硬化させて使用してもよい。また、テーブル3の外形に合わせた一体成型品としてパッキン構造としてもよい。
【0023】
また、シール部材6を使用せず、テーブル3と加熱室筐体5が非接触となる構造としてもよい、この場合はテーブル3上でこぼれた食品2が導波管8(下記に詳細説明する)内へ流れこまないよう漏れ込み防止構造(図示せず)を施す必要がある。
【0024】
前記テーブル3は、加熱室4内の調理有効スペースの確保や清掃性を考慮してセラミックなどのガラス材でできた四角い板を加熱室筐体5の底面下方に設けた段差部5aに設置している。従って該段差部5aは加熱室筐体5の底部とテーブル3とで囲われ空間となっている。
【0025】
該段差部5aにテーブル3を設置した理由は、テーブル3面と加熱室筐体5の底面をフラット面とするためである。言うまでもなく、テーブル3を加熱室筐体5の底面のほぼ全面の大きさにする場合は、段差を設けることなく底面をフラット面にすることができる。
【0026】
この方式を従来の円板状のテーブル(図示せず)を回転させて食品2を均等に加熱するターンテーブル方式に対して、加熱室4内でテーブル3は回転せず、固定したターンテーブルレス方式と呼ぶ。また、実施例に示した加熱調理器1は、加熱室4内を広々と使えるように加熱室4内の横幅(図中左右方向)をできる限り広くしている。そのため、加熱室4左右には、主要加熱部品を配置せず、これらの部品を収納した機械室15は加熱室4の下部に備えた構造とした。
【0027】
なお、本実施例では機械室15を加熱室4の下部に配置したが、本発明ではこの限りでなく、機械室4の配置は加熱室4の上部あるいは左右に設置してもよい。
【0028】
加熱室4の上部には、赤外線温度センサで構成された検温手段12と、該検温手段12の検温方向を制御する検温方向制御手段13を備えており、加熱前(加熱室4内投入時)あるいは、加熱調理中の食品2の温度情報を検出している。
【0029】
機械室15は、加熱室筐体5の薄板状の鋼材により熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように完全に分離されている。機械室15内には、食品2の加熱に必要なマイクロ波を発生させるマグネトロン7と、導波管8、回転アンテナ9、加熱制御系14、マグネトロン7などの部品の冷却用ファン(図示せず)等が収納されている。
【0030】
該機械室15に備えたマグネトロン7から発生するマイクロ波は、薄板鋼板でできた筒状の導波管8内を伝播する。該導波管8の他端は、段差部5aの加熱室筐体5底部でテーブル3のほぼ中央の下方部に設けたマイクロ波通過孔5bと接続され一体に取り付いている。
【0031】
また、該マイクロ波通過孔5bには導波管8外部に備えた回転アンテナ駆動手段11から回転軸10が貫通され、段差部5aに備えた回転アンテナ9と接続されている。該回転アンテナ9の回転により導波管8から伝播してきたマイクロ波を攪拌して加熱室4内に照射する。
【0032】
本実施例では、テーブル3に載置した食品2の重量などを検出する食品情報検出手段21をテーブル3の下部に複数設けた構造である。テーブル3の四隅となる加熱室筐体5底面の下側に食品情報検出手段21を備えており、テーブル3に食品2が載置されると複数の食品情報検出手段21には物理的な力、圧力が作用するため、食品2の重量に応じた信号(出力情報)を該食品情報検出手段21で検出することができる。
【0033】
また、各食品情報検出手段21からの出力情報は、機械室15に備えた加熱制御系14に入力され、内部で各情報を演算処理することで食品2の総重量情報とテーブル3上での食品2の載置位置情報の少なくともいずれかの一つを検出する。
【0034】
具体的な検出方法として例えば、テーブル3上の総重量情報は、用いた食品情報検出手段21の各信号値を加算(総和)するとよい。また、テーブル3上の食品2の載置位置情報は各食品情報検出手段21の信号値を比較処理(各食品情報検出手段21にかかる重量割合)するとよい。
【0035】
これらの情報により、食品2の最適な加熱制御を行なう。
【0036】
例えば、食品2の総重量が検出できると、その情報を基にマイクロ波の照射時間(加熱時間)あるいは、出力を食品2の最適加熱温度に合わせて制御することができる。すなわち、重量情報が検出できると自動加熱調理が可能となる。
【0037】
また、テーブル3上での食品2の位置情報が検出できると、食品2の位置に合わせた回転アンテナ9の回転(回転アンテナ9の形状と回転位置によるマイクロ波の出力分布を利用)制御によりマイクロ波を集中的に照射することで食品2の集中加熱や分別加熱が可能となる。
【0038】
具体的には、回転アンテナ9を駆動する回転アンテナ駆動手段11の回転制御を行なうことである。この時、重量情報を基にしたマグネトロン7のマイクロ波照射時間や、出力も同時に制御してもよい。これにより、食品2の加熱時間を短くすることができると共に省エネ化を図ることができる。
【0039】
また、食品2の載置位置情報より加熱室4上部(図では右上)に備えた食品2の温度を検出する赤外線温度センサを使用した検温手段12と該検温手段12の検温方向を任意に駆動可能な検温方向制御手段13を制御することで検温方向を加熱室4内の食品2の位置に的確に合せることが可能となり、加熱中の食品2の検温精度および、応答性を向上することができる。
【0040】
図1における本実施例では赤外線温度センサを使用した検温手段12を備えた加熱調理器1を説明したが、本発明では、検温手段12に赤外線温度センサを備えない加熱調理器1であって、前述した食品情報検出手段21からの食品2の重量、位置情報を基にマイクロ波の照射時間あるいは、出力制御や回転アンテナ9の回転制御を行なう加熱調理器であってもよい。
【0041】
以下、本発明の加熱調理器1における食品情報検出構造について図2以降を用いて説明する。
【0042】
図2は、本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。加熱室4内よりテーブル3の下面に備えた食品情報検出手段21(以下、単にセンサと呼ぶ。)の設置構造を示しており、図においてテーブル3、マグネトロン7および、導波管8は点線で示している。
【0043】
本発明の食品情報検出構造は前記したセンサ21と下記するテーブル3の支持部材構造として構成される。支持部材の基本構造は、四角い板形状のテーブル3の四隅を第一の支持点41、第二の支持点42、第三の支持点43、第四の支持点44と4点で支持し、該4点のうち、第一の支持点41と第二の支持点42は太線で示したように両支持点を結び、その中間部に第三のセンサ21cで受ける第二のテーブル支持部材23構造をとった。このように第一の支持点41と第二の支持点42を結ぶ第二のテーブル支持部材23で構成されるものを固定支持部材構造という。
【0044】
また、第三の支持点43と第四の支持点44は、太線で示した第一のテーブル支持部材22を介してそれぞれ独立した第一、第二のセンサ21a、21bで受ける構造とした。このように第三の支持点43と第四の支持点44それぞれに第一のテーブル支持部材22で構成されるものを自由支持部材構造という。
【0045】
尚、第一の支持点41、第二の支持点42、第三の支持点43そして第四の支持点44を総称して支持点40と称する。また、第一のテーブル支持部材22と第二のテーブル支持部材23を総称してテーブル支持部材20と称する。
【0046】
左右の第一のテーブル支持部材22および、第二のテーブル支持部材23の配置関係は、図に示すようにセンサ21と同一平面内にマグネトロン7や導波管8が設置されているために、空間的な制約を考慮したものである。マグネトロン7や導波管8などの部品配置が左右逆の場合は、言うまでもなく、第一のテーブル支持部材22や第二のテーブル支持部材23の配置を換えてもよい。
【0047】
また、本実施例ではテーブル3上の第一と第二の支持点41、42を第二のテーブル支持部材23で受ける構造としたが、本発明ではこの限りでなく、例えば、第一と第三の支持点41、43、第二と第四の支持点42、44、第三と第四の支持点43、44を第二のテーブル支持部材23で受ける構造としてもよい。
【0048】
本実施例ではテーブル3の四隅の4点を支持する構造とし、テーブル3全面が食品2載置可能な構成とした。4点支持構造による初期状態の支持点40接触状態の安定化に関しては、後述する図5で本実施例によるその対応策について述べる。
【0049】
本発明の特徴は、3つのセンサ21でテーブル3を4点支持する構造である。また、該センサ21の配置は回転アンテナ9の回転範囲より外側とすることで、回転アンテナ9の影響を受けずに設置することができる。そして、各センサ21a、21b、21cの出力信号を基に食品2の総重量や位置情報を検出することである。
【0050】
テーブル3上に食品2が載置されると、その食品2の重量が各支持点41、42、43、44を介して、各センサ21a、21b、21cに作用する。該各センサ21a、21b、21cからの食品2情報は図2中矢印で示したように加熱制御系14で演算処理し、食品2の総重量やテーブル3上の位置情報に変換され、この情報を基に食品2の加熱制御を行なう。
【0051】
ここでの加熱制御とは、食品2の重量情報を基にしたマグネトロン7のマイクロ波照射時間や出力制御、食品2の位置情報を基に、加熱室4の上部に備えた検温手段12となる赤外線温度センサの検温方向制御、あるいは、食品2の位置情報を基にした回転アンテナ9の回転制御などであり、全てを制御することも可能であるが、該制御のうち最低一つでもよい。
【0052】
図3は、図2に示したA方向から見た第二のセンサ21b周辺の断面図で、第四の支持点44を支持するテーブル3の支持構造を示したものである。第一のセンサ21a部周辺も構造は同じであるため第一のセンサ21a周辺の詳細説明は省略する。
【0053】
加熱室筐体5底面に段差51を備え、該段差51にテーブル3が配置されることでテーブル3面と加熱室筐体5部はほぼ平坦な面としている。テーブル3は外周部を例えばシリコンゴムや、フッ素系のゴムなどの弾性部材(シール部材6)で加熱筐体段差部外周部にシールされており、テーブル3は上下方向に僅かに自由度を有した支持形態となっている。
【0054】
加熱室筐体5底部には貫通孔5pを設けており、下方より該貫通孔5pをピン状の第一のテーブル支持部材22が挿入され、該第一のテーブル支持部材22の上方先端部でテーブル3を支持する。
【0055】
また、加熱室筐体5部に設けた貫通孔5p部には第一のテーブル支持部材22が摺動できるように滑り軸受け25を備えてもよい。加熱室筐体5底部には第二のセンサ21bがセンサ取付け部材24を介して設置されており、第一のテーブル支持部材22の下方端部が第二のセンサ21bのセンサばね26部で支持されている。
【0056】
また、テーブル3に過大な荷重が加わった場合、センサばね26の塑性変形を防止するため、該センサばね26の弾性変形内で第一のテーブル支持部材22が止まるように第一のテーブル支持部材22の外周部には突起などを設けたストッパー52構造を備えてもよい。
【0057】
ここで、本実施例に用いるセンサ21の一実施例として静電容量式センサ21pについて図6に示す。静電容量式センサ21pは、図6(a)に示す薄板の金属材で作られた可動電極31兼用のセンサばね26と図6(c)に示す固定電極36とアース電極37を備え、図示していない回路部品を搭載した基板27がセンサばね26のねじ孔33と基板のねじ孔35を用いてねじなどにより取付けられて構成されている。
【0058】
センサばね26部に設けた可動電極31は中央部の四角い領域で、基板27に設けた固定電極36と概同形状である。固定電極36面と可動電31面は対向し、ほぼ平行で所定の隙間を有し、センサばね26外周部は基板27に備えたアース電極37と接するように他の固定部材にねじなどで固定されている。
【0059】
すなわち、可動電極31と固定電極36によりコンデンサを形成し、電極間の隙間の変化を静電容量として検出できる構造となっている。電極間の隙間は、センサばね26と基板27間に所定の厚みのスペーサ(図示せず)を挿入してもよい。
【0060】
本実施例では、図6(a)に示したセンサばね26の梁部32に図6(b)に示すような段差34部(A-A断面)を設け、該段差34により電極間の隙間(図中に示したx)を設定している。
【0061】
基板27に設けた固定電極36部の中央に貫通孔38を備え、図3で示した第一のテーブル支持部材22あるいは、図4で説明する第二のテーブル支持部材23が該貫通孔38を通りセンサばね26を押圧する。センサばね26の中央部(四角い領域でこの部分を可動電極31と言う。)に垂直な押圧が加わると四本の梁32の曲げ、ねじれ剛性により可動電極部31は概平行に移動する。
【0062】
押圧と可動電極31の移動量(固定電極36と可動電極31間の隙間)の関係は四本の梁32部のばね剛性により、弾性変形内であると比例の関係となる。すなわち、電極間の隙間の変化分(静電容量の変化)より押圧力(重量)を検出することができる。
【0063】
言うまでもなくセンサばね26を押圧する第一、第二のテーブル支持部材22、23は非磁性材として例えば、樹脂系やセラミックなどの材質を用いるとよい。
【0064】
図4は、図2に示したテーブル3の第一の支持点41と第二の支持点42を支持するテーブル支持構造および、第三のセンサ21c周辺を示したものである。具体的には図2に示したB方向からの該第三のセンサ21c周辺の断面図である。
【0065】
テーブル3の第一の支持点41と第二の支持点42に対向した加熱室筐体5底部に第二のテーブル支持部材23を貫通させる貫通孔5pを設け、加熱室筐体5外部より該第二のテーブル支持部材23のテーブル3支持部位(端部)を該貫通孔5pを通してテーブル3を支持させる。
【0066】
また、第二のテーブル支持部材23には、第一の支持点41、第二の支持点42両端のテーブル3支持部間に第三のセンサ21c部を支持する棒状の突起部53を設けている。加熱室筐体5底部の外側に第三のセンサ21cを設置するセンサ取付け部材24を介して該第三のセンサ21cを備え、第二のテーブル支持部材23の中央に備えた該棒状の突起部53で該第三のセンサ21cのセンサばね26部を押圧する構造とした。
【0067】
このような構造にすることでテーブル3を二点で支持し、その押圧を一つの第三のセンサ21cで受けることができる。また、実施例では、第三のセンサ21c部を押圧する第二のテーブル支持部材23の棒状となっている突起部53の先端を球面にした。
【0068】
これにより固定されている第三のセンサ21cに対して第二のテーブル支持部材23はテーブル3の載置状態に従って多少の傾き自由度を備えており、第二のテーブル支持部材23により安定に2点で支持できる。
【0069】
このため、図2に示したテーブル3の四点支持構造においても安定な4点支持ができる。
【0070】
本発明によるテーブル3の支持および、センサ21の構成は、図3で示した第一、第二のセンサ21a、21bでそれぞれ第三、第四の支持点43、44を一点支持する構成と、図4で示した第三のセンサ21cで第一、第二の支持点41、42を支持する構成の組み合わせである。これにより、三つの各センサ21a、21b、21cでテーブル3を四隅4点支持することができ、各センサ21a、21b、21cからの情報によりテーブル3に載置されて食品2の総重量、位置を検出することが可能となる。
【0071】
図5は、図2に示したテーブル3の第一の支持点41と第二の支持点42を支持するテーブル支持構造および、第三のセンサ21c周辺を示した他の実施例である。本実施例では食品2が載置されてテーブル3を四隅4点で支持しているために、該4つの支持点のうち一点が平面内に存在しない場合、その支持点あるいは、他の一点がテーブル3と接触せず、この部位のセンサ21の食品重量による出力がとれなくなる。
【0072】
そのため、4点支持構造をとった場合には、常に4つの支持点40はテーブル3と接触状態になければならない。本実施例は、このような問題を解決する支持構造である。
【0073】
本実施例による、第一あるいは、第二のセンサ21a、21bで一点支持している第三あるいは、第四の支持点43、44は、該センサ21a、21b部の取付け位置精度で支持点の上下方向の位置関係は、決定される。そこで、図4に示した第三のセンサ21cで第一と第二の支持点41、42を支持する支持構造において、第三のセンサ21c部は固定とし、テーブル3を支持する該第一と第二の支持点41、42に上下方向の自由度を持たせた。
【0074】
図5(a)は、テーブル3を第一と第二の支持点41、42で支持し、テーブル3からの押圧力を第三のセンサ21cに伝える第二のテーブル支持部材23を、テーブル支持部材28と該第三のセンサ21cを支持する該テーブル支持部28からの力伝達部材29とで構成した。テーブル支持部材28と力伝達部材29は回転支持部材30を介して接続することで、図に示すようにテーブル3の載置状態により第一と第二の支持点41、42は、上下方向の自由度を備えた。この構造により第三のセンサ21cでテーブル3の状態によらず、常に2点、第一と第二の支持点41、42を支持できる構造とした。
【0075】
図5(b)は、テーブル支持部材28に円錐状の溝54を設け、該円錐状の溝54に先端を球面にした第三のセンサ21cを支持する力伝達部材29で支持した構造である。図に示す矢印の方向の自由度を有することができるため、図5(a)同様にテーブル3の載置状態により常に2点で支持できる構造である。
【0076】
また、テーブル3を支持するテーブル支持部材28と第三のセンサ21cへ情報を伝える力伝達部材29が一体となった第二のテーブル支持部材23では、図5(c)に示すように第二のテーブル支持部材23が支持する第三のセンサ21c部のセンサばね26部にばね突起部55を持たせ、点接触にすることで第三のセンサ21c部と第二のテーブル支持部材23間で多少の傾き自由度を持たせた構造としてもよい。
【0077】
また、図4に示したように第三のセンサ21c部を支持する第二のテーブル支持部材23の先端部を球面にしても同様の効果を得ることができる。
【0078】
以上の第二のテーブル支持部材23を用いることで、テーブル3を安定に第一の支持点41と第二の支持点42と第三の支持点43と第四の支持点44の4点で支持でき、第一のセンサ21a、第二のセンサ21b及び第三のセンサ21cでテーブル3上の食品2の総重量検出あるいは、位置検出ができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明によれば、請求項1から請求項2のように構成したので、食品載置台に載置された食品の重量を検出することができ、自動加熱時間設定が可能となる。
【0080】
また、食品載置台上の食品位置を推定することができるため、マグネトロンからの電磁波を回転アンテナ制御により食品位置に集中加熱することが可能となる。これにより加熱時間の短縮化、省エネ化が図れる。
【0081】
さらに、食品位置情報により加熱中の食品検温を行なう赤外線温度センサの観測方向を制御できるため、食品検温の応答性と精度が向上する。これらの機能向上により、より使い勝手のよい加熱調理器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である食品重情報検出手段とその情報により食品の加熱制御を行なう機能を備えた加熱調理器を示したシステム構成図である。
【図2】本発明の一実施例である食品情報検出手段のシステム構成図である。
【図3】本発明の一実施例で、図2のA方向から見た第二の食品情報検出手段周辺の断面図である。
【図4】本発明の一実施例である一つの食品情報検出手段で二点を支持するテーブル支持構造を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例で、図2に示したB方向から見た第三の食品情報検出手段周辺の断面図である。
【図6】本発明の一実施例である食品情報検出手段に用いる静電容量式センサ構成図で、(a)は可動電極の構成図、(b)は(a)図のA−A部断面図、(c)は固定電極の構成図である。
【符号の説明】
2・・・食品
3・・・食品載置台(テーブル)
4・・・加熱室
7・・・マグネトロン
8・・・導波管
9・・・回転アンテナ
20・・・テーブル支持部材
21・・・食品情報検出手段
21a・・第一の食品情報検出手段(センサ)
21b・・第二の食品情報検出手段(センサ)
21c・・第三の食品情報検出手段(センサ)
22・・・第一のテーブル支持部材
23・・・第二のテーブル支持部材
29・・・力伝達部材
40・・・支持点
41・・・第一の支持点
42・・・第二の支持点
43・・・第三の支持点
44・・・第四の支持点
Claims (2)
- 食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロン、導波管および回転アンテナで構成した加熱手段と、食品を載置する加熱室の底部に設置された四角い板形状の食品載置台を備えた加熱調理器において、
前記食品載置台の四隅を四点の支持点である第一の支持点、第二の支持点、第三の支持点、第四の支持点で支持し、
該四点の支持点のうち、第一の支持点と第二の支持点は両方の支持点を支持するテーブル支持部材の中間部を第三の食品情報検出手段で受ける構造とし、
前記第三の支持点は、該第三の支持点を支持するテーブル支持部材を介して第一の食品情報検出手段で受ける構造とし、
前記第四の支持点は、該第四の支持点を支持するテーブル支持部材を介して第二の食品情報検出手段で受ける構造とし、
前記食品載置台に載置された食品の重量情報を、前記第一の支持点、第二の支持点を介して第三の食品情報検出手段に作用させ、第三の支持点、第四の支持点を介して前記第一の食品情報検出手段と第二の食品情報検出手段に作用させ、該三つの第一の食品情報検出手段、第二の食品情報検出手段、第三の食品情報検出手段からの食品情報を加熱制御系で演算処理し、この情報を基に食品の加熱制御を行うことを特徴とする加熱調理器。 - 食品を加熱するマグネトロン、導波管および回転アンテナ等で構成した加熱手段を、食品を収納する加熱室の下部外側に設置し、第三の支持点を支持するテーブル支持部材及び第一の食品情報検出手段と、第四の支持点を支持するテーブル支持部材及び第二の食品情報検出手段との間に前記加熱手段を設置したことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
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