JP2005009771A - 加熱調理器とそれに用いた静電容量式重量センサ - Google Patents

加熱調理器とそれに用いた静電容量式重量センサ Download PDF

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秀行 木村
Mitsuru Honma
満 本間
Sachi Tanaka
佐知 田中
Yoshiaki Yamauchi
良明 山内
Sei Ozawa
聖 小沢
Shigehiro Ando
繁宏 安東
Masaki Shimozawa
雅規 下澤
Yoshitaka Fukushi
義孝 福士
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Abstract

【課題】ターンテーブルレスの食品載置台に載置された食品の重量を検出し、加熱時間の短縮などを図る加熱調理器を提供する。
【解決手段】食品4を収納する加熱室2と、食品4を加熱するマグネトロン5、回転アンテナ7等で構成される加熱手段17と、加熱室2の底部12aに支持される回転しない食品載置台3を備えた加熱調理器において、加熱室2の下方、上方、もしくは側方の内、少なくともいずれか一方に重量検出手段20を備えると共に、該重量検出手段20と食品載置台3との間に力伝達手段100を備え、該力伝達手段100を介して重量検出手段20により食品載置台3に載置した食品4の重量情報を検出し、該重量情報をもとに加熱手段17による加熱内容を制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品載置台が回転しないターンテーブルレス式の電子レンジや電子オーブンレンジ等の加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理器においては、加熱室内の調理有効スペース確保や清掃性を考慮して、加熱室底部にほぼ全面が有効に使えるよう四角い平板上の食品載置台を固定した方式(従来の円板型載置台が回転するターンテーブル式に対して、ターンテーブルレス式と呼ぶ)の加熱調理器がある。これらの加熱調理器による食品適温加熱調理および最適加熱調理には、検出した食品の種種の情報を基にした加熱制御が行われている。
【0003】
該従来の加熱調理器(例えばターンテーブルレス式電子レンジ)の一例として、特開2001−250672号公報(特許文献1参照)に開示されているように、加熱室の上部に設置した赤外線温度センサによりターンテーブルレス式の食品載置台上に載置した食品の温度と概略の位置を検出し、食品載置台の下部に設けたマイクロ波を攪拌する回転アンテナを回転、停止させて加熱制御を行うものがある。
【0004】
また、特開平8−75172号公報(特許文献2参照)に開示されているように、加熱調理器(例えば電子レンジ全体)を別装置となる重量検出部の上に設置し、食品投入前後の加熱調理器全体の重量を検出して、その相対差を食品重量として検出し、検出した食品の重量情報を基に加熱時間を自動設定して加熱制御を行うものがある。
【0005】
また、ターンテーブルレス式電子レンジではないが、ターンターブル式電子レンジのオーブン加熱時等に用いられる角皿の重量検出として、特開平6−109254号公報(特許文献3参照)のように、加熱室の左右壁に左右一対の棚と、バネと、棚に加わった荷重をバネに伝える手段と、棚の動きに対応した動きをする部分に受音素子を取付け、これと近接してもう一つの受音素子を固定して設け、この2つの受音素子に対向して下方に発音素子を設け、発音素子には一定の周波数の発振器を接続し、2つの受音素子の出力を位相差検出装置に接続させ、2つの受光素子は発音素子から発せられた音を受信し、その時間差を位相差検出装置で電圧として取り出して、食品の重量を求める重量センサがある。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−250672号公報
【特許文献2】
特開平8−75172号公報
【特許文献3】
特開平6−109254号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術の特開2001−250672号公報(特許文献1)に示すものでは、食品の温度と位置情報検出手段に赤外線温度センサを用いているため、検出される温度情報は食品の表面の温度情報(赤外線量)のみである。例えば、流動性の悪いカレーやシチューでは表面温度に対して内部温度が低く、表面が適温であっても内部が冷えた状態であったり、また、ラップや蓋等で覆われた食品や蒸気を発生する食品等では、精度の高い温度情報の検出が困難であり、従って最適な加熱制御が出来ない場合があった。
【0008】
また、赤外線温度センサは食品の表面温度情報を検出するのが目的であるため、必然的に加熱室の上部に設置する事になり、設置の自由度が制限されてしまう。
【0009】
さらに、食品を投入した庫内温度が食品温度と同じか、または高い場合は、赤外線温度センサによる食品初期の温度や位置情報が正確に得られないことも懸念される。その結果、赤外線温度センサにより検出される温度や位置情報による加熱制御では、適切な加熱調理が出来ないと言う場合もあった。
【0010】
また、従来のターンテーブルレス式電子レンジでは、食品載置台は周辺が加熱室に接着剤又はシールで固定されているため、食品載置台の取り外しが出来ず、取り出して清掃できないという問題もあった。
【0011】
一方、特開平8−75172号公報(特許文献2)に示すものでは、加熱調理器本体の重量(一般的な電子レンジの重量は約20kg)に対する食品の重量(パン等軽量の食品では約数十g)の比が大きく、正確な重量検出が困難である。
【0012】
さらに、重量検出時には、加熱調理器や重量検出手段に手を触れる事も、食品以外の物を加熱調理器に載せる事もできず、完全な非接触状態に保持しなければならないと言う取り扱い上の問題もあった。
【0013】
また、従来技術の特開平6−109254号公報(特許文献3)では、一つの重量センサに少なくとも3つの素子が必要で、計測精度の関係で受音素子と発音素子はある程度の距離を保つ必要があり、センサの小型化(コンパクト化)には不向きである。特に、加熱室の途中に設置される角皿上の食品重量を量るため、加熱室側方にスペースが必要となり、今後の普及が期待される左右横方向にワイドな庫内を実現し難いと言うスペース上の問題もある。
【0014】
本発明の目的は、前記課題の内、少なくとも1つを解決することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明では、対象食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロン、回転アンテナおよびヒータ等で構成される加熱手段と、加熱室の底部に支持される回転しない食品載置台を備えた加熱調理器において、該加熱室の下方、上方、側方の内、少なくともいずれか一方に重量検出手段を備えると共に、該重量検出手段と食品載置台との間に力伝達手段を備え、該力伝達手段を介して重量検出手段により食品載置台に載置した食品の重量情報を検出し、該重量情報をもとに加熱手段による加熱内容を制御することにした。
【0016】
具体的構造で言うと、一つは、重量検出手段を加熱室の下方に備えると共に、該重量検出手段が加熱室底部の食品載置台を下方から支持する支持式力伝達手段を備え、該支持式力伝達手段を介して重量検出手段により食品載置台に載置した食品の重量を検出することにした。
【0017】
もう一つは、重量検出手段を加熱室の上方に備えると共に、該重量検出手段が加熱室底部の食品載置台を上方から吊り下げる吊下げ式力伝達手段を備え、該吊下げ式力伝達手段を介して重量検出手段により食品載置台に載置した食品の重量を検出することにした。
【0018】
さらに、もう一つは、該重量検出手段を加熱室の側方に備えると共に、該重量検出手段が加熱室底部の食品載置台を側方から支持するてこ式力伝達手段を備え、該てこ式力伝達手段を介して重量検出手段により食品載置台に載置した食品の重量を検出することにした。
【0019】
ここで、重量検出手段は、固定電極と、それに対向して周囲が複数の梁状ばね部材で支持された可動電極で構成される静電容量式重量センサとし、該食品載置台に載置された食品の重量に応じて移動する可動電極と該固定電極との空隙変化を静電容量の変化に変換し、該静電容量変化の検出から食品の重量を算出することにした。
【0020】
なお、ターンテーブルレス式電子レンジ等の加熱調理器に利用する該静電容量式重量センサの最適な寸法は、センサばね全体の大きさが25mm角から30mm角、静電容量に影響する可動電極部の大きさが10mm角から15mm角、梁状ばね部材の幅が2mmから4mm、可動電極および梁状ばね部材の厚さが0.3mmから0.5mmの内、少なくとも1つの寸法範囲を有することにした。
【0021】
ここで、該食品載置台が加熱室底部より着脱可能であって、該食品載置台が重量検出手段の力伝達手段のみで保持される構造であってもよいし、該食品載置台の側面周辺部と加熱室底部との間に隙間を持たせ、該隙間に弾性部材を設け、該食品載置台が重量検出手段の支持式力伝達手段と該弾性部材で保持される構造であってもよいことにした。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、加熱調理器による本発明の一実施例を、ターンテーブルレス式電子レンジあるいは電子オーブンレンジを例にとって説明するが、本発明は、家庭用および業務用を問わず、他の加熱調理器にも適用できるものである。
【0023】
図1は本発明の一実施例である加熱室2の食品4の重量情報を検出する重量検出手段20と、その手段20より得られた情報を基に、加熱調理を制御するコントローラ18を備えた電子レンジ1を示したものである。該重量検出手段20を加熱室2の下方に備えると共に、該重量検出手段20が加熱室2の底部12aの食品載置台3を下方から支持する支持式力伝達手段100aを備え、該支持式力伝達手段100aを介して重量検出手段20により食品載置台3に載置した食品4の重量を検出する。
【0024】
この電子レンジ1には調理する食品4を収納する加熱室2と、加熱室2の下部に機械室16が設けられている。これらの加熱室2や機械室16はキャビネット10で覆われている。
【0025】
加熱室2は左右の側面、奥面、天井面および底面が薄板状の鋼材で一体に組み立てられた加熱室筐体12と、前面部は外部から加熱室2内の食品4が確認できると共にマイクロ波を外部へ透過させないようにガラスとパンチング状の小さな多数の孔を設けた金属の薄板で構成した食品4の出し入れ用ドア(図示せず)で構成している。
【0026】
また、加熱室2の底部には食品4を載置するターンテーブルレスの食品載置台3が搭載されている。本発明の食品載置台3は、図1の矢印A部の詳細拡大図である図2(a)A部の詳細図Aのように、加熱室筐体12の底部12aから容易に脱着可能な構造を中心に説明するが、本発明では図1の矢印A部の拡大詳細図である図2(b)A部の詳細図Bのように、食品載置台3の側面周辺部3aと加熱室筐体12の底部12aとの隙間に弾性部材103を設け、該食品載置台3を重量検出手段20の支持式力伝達手段100aと該弾性部材103で保持する構造であってもよい。
【0027】
図2(a)のように食品載置台3が加熱室筐体12の底部12aより脱着可能な構造では、該食品載置台3が重量検出手段20の支持式力伝達手段100aのみで保持される構造となり、食品4の加熱時に付着した汚れ等を、食品載置台3を加熱室2から容易に取外して洗浄、清掃することが可能となる。
【0028】
機械室16は、加熱室筐体12の薄板により加熱室2と熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように分離されている。また、機械室16内には食品4の加熱に必要なマイクロ波を発生させるマグネトロン5やマイクロ波の伝播経路となる導波管6、加熱制御回路基板(図示せず)、冷却用のファン(図示せず)等が収納されている。
【0029】
この機械室16に備えたマグネトロン5から発生するマイクロ波は、導波管6を介して食品載置台3の下方より加熱室2の食品4に照射される。食品載置台3の下部にはマイクロ波を撹拌して食品4に照射するための回転アンテナ7が備えられている。回転アンテナ7は回転駆動手段9(回転モータ)により回転アンテナ軸8を介して駆動される。前記マグネトロン5、前記導波管6および前記回転アンテナ7、およびオーブン加熱用のヒータ(図示せず)等を総称して加熱手段17と称す。
【0030】
また、図1の本発明では、食品4の重量を検出する複数の重量検出手段20を食品載置台3の下方に設けている。該重量検出手段20で食品載置台3の食品4の重量情報を検出し、この情報を処理するコントローラ18に送られる。このコントローラ18はマグネトロン5や回転アンテナ7の回転駆動手段9などの動作なども制御するところである。
【0031】
図3は、機械室16を加熱室2の側面部に設けた本発明の他の実施例である加熱調理器(電子レンジ1)を示したものである。
【0032】
加熱室2の底部12aには食品4を載置するターンテーブルレスの食品載置台3が搭載され、図1と同様に、該食品載置台3は容易に脱着可能な構造である。
【0033】
機械室16は、図1に示した加熱調理器1と同様に、加熱室筐体12の薄板により加熱室2と熱的、あるいはマイクロ波を遮断するように分離されている。また、機械室16内にはマグネトロン5や導波管6、加熱制御回路基板(図示せず)、冷却用のファン(図示せず)等が収納されている。
【0034】
また、本実施例においても、食品4の重量を検出する複数の重量検出手段20を食品載置台3の下方に設けて、該重量検出手段20で食品載置台3の食品4の重量情報を検出している。
【0035】
他の実施例として、図1、図3では示していないが、機械室16内や加熱室2上方に赤外線温度センサおよび、該赤外線温度センサの検温方向を制御する駆動機構を備え、加熱室2内をスキャンしながら食品4を検温するシステムを備えた加熱調理器(電子レンジ1)では、複数の重量検出手段20による情報を基に食品4の位置を検出し、常に食品4の位置に検温方向を向けるように前記赤外線温度センサの検温方向を制御してもよい。これにより、加熱調理過程の食品4の温度を実時間で検温することができ、該重量情報、位置情報と該温度情報を組み合わせることにより、よりきめ細かい加熱制御が可能となる。
【0036】
以下、本発明による電子レンジ1の詳細構造とその作用や、食品4の重量検出手段20とその構造ついて詳細に説明する。
【0037】
図4は、本発明の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。食品載置台3の下面(下方)に備えた重量検出手段20(以下、単に重量センサと称す。)の配置を示しており、図中、食品載置台3、マグネトロン5および、導波管6は点線で示している。
【0038】
本発明は、四角で薄い平板形状の食品載置台(以下、単にテーブルと称す。)3を、図示するように3つの重量センサ20a、20b、20cで下方から支持した構造である。重量センサ20は、図中、テーブル3の下部左右(加熱室2の前面左右に相当)には重量センサ20b、20cと、上部中央(加熱室2の背面中央)には重量センサ20aに対向する位置の加熱室2の筐体底部12aに設置した例である。
【0039】
加熱室2内のテーブル3上に食品4を載置する場合、単品食品4ではテーブル3中央部に、複数食品4等では中央付近で手前左右に載置する傾向が強く、3点で支持する場合、好ましくは前述した重量センサ20の配置がよい。但し、基本的にはマグネトロン5や導波管6、あるいは回転アンテナ7を部品配置上避けた配置であり、さらにテーブル3面に対して重量センサ20による3つの支持点で囲まれた領域をできる限り広くするためである。該条件を満たす場合は、言うまでもなく重量センサ20の設置位置はこの限りではない。
【0040】
例えば、図5と図6に示すように、本発明の食品情報検出システムでは、色々の場所への重量センサ20の配置が考えられる。
【0041】
今、前記同様、重量センサ20をテーブル3の下方に、支持点数3点で保持する場合を考えると、図4の配置は図6では「1、2、C」に相当する。ここで、図5でわかるように、配置場所「1」は加熱室2の前部左側の重量センサ20b、「2」は加熱室2の前部右側の重量センサ20c、「C」は加熱室2の背面側中央の重量センサ20aを意味する。
【0042】
好ましくはこの重量センサ20の配置が最もよいが、本発明ではこれ以外に、「1、4、B」、「2、3、D」、「3、4、A」の配置であっても差し支えない。
【0043】
図4において、テーブル3上の食品4の載置位置が重量センサ20による3つの支持点で囲まれた領域内に食品4が載置されると、該食品4の重量情報は3つの重量センサ20の支持部に分力として作用し、各重量センサ20a、20b、20cの重量情報をコントローラ18内で演算処理することで食品4の重量情報を検出することができる。
【0044】
該演算処理は各重量センサ20a、20b、20cの重量情報の総和を求めることでよい。さらに、各重量センサ20a、20b、20cの重量割合(分布)よりテーブル3上の食品4の載置位置情報を求めることもできる。
【0045】
これらの食品4の重量情報や、位置情報を基に食品4の加熱制御を行う。加熱制御には、例えば食品4の重量情報を基にしたマグネトロン5のマイクロ波照射時間(加熱時間)や出力制御(加熱パワー制御)、食品4の位置情報を基にした加熱室2の上部に備えた食品4の検温手段となる赤外線温度センサ(図示せず)の検温方向制御、あるいは、食品4の位置情報を基にした回転アンテナ7の回転制御(回転/停止も含む)などであり、全てを制御することも可能であるが、該制御のうち最低一つでもよい。
【0046】
テーブル3上の食品4の載置位置が重量センサ20による3つの支持点で囲まれた領域を外れた場合、例えば図4中、テーブル3の上部左右に食品4を載置されると食品4の載置位置の反対側に位置する重量センサ20支持部の接触状態が完全に離れることがある。
【0047】
この場合、テーブル3の上部左右位置に対向する加熱室筐体12の底部12aにテーブル3の保持部(テーブルの動きを抑制するストッパー(図示せず))を設け、大きな食品4が載置された場合は該保持部で支持するようあらかじめ隙間を持たせて備えているとよい。言うまでもなく、該保持部材はテーブル3側に備えてもよい。また、該保持部の先端部を弾性部材とするとテーブル3との接触音を防止することもできる。
【0048】
図7は、本発明の他の一実施例である食品情報検出システムの構成を示したものである。加熱室2内よりテーブル3の下方に備えた重量センサ20の配置を示しており、図4と同様にテーブル3、マグネトロン5および、導波管6は点線で示している。
【0049】
本発明は、テーブル3を図示するように4つの重量センサ20a、20b、20c、20dで支持した構造である。重量センサ20は、テーブル3の四隅となる下部左右(加熱室2の前面左右)と上部左右(加熱室2の背面左右)に対向する位置に加熱室筐体12の底部12aに設置している。
【0050】
テーブル3の四隅を支持する本発明による構造では、テーブル3上の、どの位置(全域)に食品4が載置されても、該食品4の重量は4つのセンサ20a、20b、20c、20dに作用するため、テーブル3全面が食品4の載置可能な領域である。
【0051】
その反面、テーブル3を四隅4点で支持しているために、該4つの支持点のうち一点が組立て誤差等で平面内に存在しない場合、その支持点あるいは、他の一点がテーブル3と接触せず、この部位の重量センサ20の食品4重量による出力がとれなくなる。
【0052】
そのため、食品4の重量検出を目的とした4点支持構造をとった場合には、常に4つの支持点はテーブル3と接触状態なるように設定しなければならない。そこで、一つの対策方法例は、図示していないがテーブル3と重量センサ20間に、テーブル3の重量で十分に変形する弾性部材を介すことで上記問題を解決することができる。該弾性部材は4つの支持点に設けてもよいし、1つ以上の支持点に設けてもよい。もう一つの対策方法例は、重量センサ20に高さ調節機構を付ける事である。
【0053】
テーブル3上に食品4が載置されると該食品4の重量情報は4つの重量センサ20支持部に分力として作用し、各重量センサ20a、20b、20c、20dの重量情報をコントローラ18内で演算処理することで食品4の重量を検出することができる。該演算処理は各重量センサ20a、20b、20c、20dの重量情報の総和を求めることでよい。
【0054】
さらに、各重量センサ20a、20b、20c、20dの重量割合よりテーブル3上の食品4の載置位置情報を求めることもできる。そして、これらの食品4の重量情報や、位置情報を基に食品4の加熱制御を行う。
【0055】
ここで、重量センサ20をテーブル3の下方に、支持点数4点で保持する場合を考えると、言うまでもなく、重量センサ20の設置位置はこの限りではない。前図5と図6に示したように、本発明の食品情報検出システムでは、図7の配置は「1、2、3、4」に相当し、好ましくはこの重量センサ20配置が最もよいが、本発明ではこれ以外に、「A、B、C、D」の4点支持配置であってもよい。
【0056】
本実施例では、テーブル3上の食品4の重量検出として、4個あるいは3個の重量センサ20を用いた加熱調理器について述べたが、重量センサ20が2個あるいは1個であっても同様に食品4の重量検出が可能である。
【0057】
例えば、前図5と図6で示したように、重量センサ20をテーブル3の下方に、支持点数2点で保持する場合を考えると、重量センサ20の配置として、「A、C(前面と背面の中央同士に配置)」および「D、B(左側面と右側面の中央同士に配置)」がある。
【0058】
図8は例として、図5の「D、B」に配置したものであるが、当然「A、C」に配置しても同じような構造となる。図の実施例は、テーブル3を直接重量センサ20が保持するのではなく、まずテーブル3の左側面の2隅である「1」と「4」の下方を、それぞれ隅部受け部材101で一旦保持し、その力を伝達アーム102を介してD点下方の1個の重量センサ20に伝える方式で、該左側面中央のD点に設けた1個の重量センサ20が左側面の2隅を支える構成となる。
【0059】
反対側の右側面についても同様で、B点の1個の重量センサ20が右側面を支え、結果として、テーブル3をDとBの2点の重量センサ20で保持することになる。
【0060】
一方、例えば、前図5と図6で示したように、重量センサ20をテーブル3の下方に、支持点数1点で保持する場合を考えると、重量センサ20の配置として、「O」(テーブル3中央)が考えられる。
【0061】
図9はその例として、図5の「O」、つまりテーブル3中央に重量センサ20を配置したもので、図1における加熱室2の低部12a中央部に相当する部分である。重量センサ20を中央に1点支持で設置するためには、以下のような工夫が必要となる。
【0062】
まず、テーブル3は支持式力伝達手段100aに剛体的に取付け、該テーブル3と支持式力伝達手段100a間に相対変形が起きないようにし、該支持式力伝達手段100aは回転アンテナ7を回転させる回転アンテナ軸8の中を貫通させて、回転駆動手段9の下方の重量センサ20を押し付ける必要がある。つまり、回転アンテナ軸8は円筒状(二重管形状)になっている。
【0063】
1点支持の場合、図9の構造が最も好ましいが、その構造が採れない場合などは、簡易的ではあるが、図10のような1点支持法を採ってもよい。図10の例では、重量センサ20は左側中間「D」の位置に1個設置され、右側の2隅は固定端106に支持されており、テーブル3上に載置された食品4は、固定された2つの固定端106と該重量センサ20で保持されることになり、食品4の重量を1つの重量センサ20で検出するため、検出精度は前記実施例に比べて悪くなるが、コストアップを抑えて重量を検出したい場合や、大まかな重量検出で許される場合などでは、十分に利用可能である。
【0064】
なお、図10のような簡易的な1点支持法を採る場合、該重量センサ20の配置場所は、図5において「D」点に限らず、「A」や「B」、「C」点およびその近傍等であってもよい。
【0065】
図11は、本発明による重量センサ20の断面構造を示したものである。加熱室筐体12の底部12aにはテーブル3が載置される部分に段差部12bを設けている。これにより加熱室2内における概略のテーブル3位置が決定される。
【0066】
また、この段差部12bにより加熱室筐体12の底部12aのテーブル3載置による凹凸を極力小さくしている。
【0067】
図4、図7で記載したようにテーブル3の外周部に3点、あるいは4点の支持点を想定し、そのテーブル3の支持点に対向する加熱室筐体12の底部12aに機械室16側より重量センサ20の取付け部材39を介して重量センサ20が設置されている。重量センサ20を設置する加熱室筐体12の底部12aには、貫通孔12cが設けられており、該貫通孔12cを垂直方向に摺動可能な支持式力伝達手段100aが挿入されている。
【0068】
加熱室筐体12の底部12aの貫通孔12cには、摺動性を向上させるために滑り軸受けなどの摺動部材25を備えてもよい。該支持式力伝達手段100aにより直接テーブル3を下から支持する構造であり、テーブル3およびテーブル3上に載置された食品4の重量情報を該支持式力伝達手段100aを介して重量センサ20部へ伝達する。
【0069】
ここで、本発明の重量センサ20の一部を構成する該支持式力伝達手段100aは、スラスト方向の力(変位)のみを一方向に伝達するため、該支持式力伝達手段100aに回転トルクやモーメントなど余分な力が作用する事はない。
【0070】
以上の実施例では、重量センサ20(重量検出手段)として図12、図13および図14に示した静電容量式センサを用いた例を示している。
【0071】
静電容量式センサ(静電容量式重量センサ)は、図12に示す薄板の金属材で作られた可動電極31兼用のセンサばね23と、図14に示す固定電極32とアース電極38を備え、図示していない回路部品を搭載したセンサ基板22がセンサばね23のねじ孔35とセンサ基板22のねじ孔36を用いてねじなどにより取付けられて構成されている。
【0072】
センサばね23に設けた可動電極31は中央部の四角い領域で、周囲が複数の梁状ばね部材33で支持されており、該可動電極31はセンサ基板22に設けた固定電極32と概同形状で、対向している。図では、梁状ばね部材33が周囲に4本設けられ、好ましい構成となっているが、該梁状ばね部材33の数は3本でもよいし、逆に5〜8本と多くてもよい。
【0073】
固定電極32と可動電極31は対向し、略平行で所定の隙間(狭い空隙)を有し、センサばね23外周部はセンサ基板22に備えたアース電極38と接するように他の固定部材にねじなどで固定されている。
【0074】
すなわち、可動電極31と固定電極32によりコンデンサを形成し、テーブル3に載置された食品4の重量に応じて移動する可動電極31と該固定電極32との空隙変化を静電容量の変化に変換し、該静電容量変化の検出から食品4の重量を算出するようになっている。電極間の隙間は、センサばね23とセンサ基板22間に所定の厚みのスペーサを挿入してもよい。
【0075】
本実施例では、図12に示したセンサばね23の梁状ばね部材33に図13に示すような段差部34(図12のA−A断面)を設け、該段差34により電極間の隙間(図13中に示した隙間S5)を設定している。
【0076】
ここで、本発明では重量センサ20を、加熱室2の底部12aのテーブル3の下方に複数個設置するため、設置スペースを考慮すると、該重量センサ20の大きさは小さい方が好ましい。
【0077】
例えば、図12において、センサばね(センサ部)23全体の大きさS1は、25mm×25mm(25mm角)から30mm×30mm(30mm角)程度が好ましい。また、静電容量に影響する可動電極31の大きさも併せて小さくした方が好ましいが、あまり小さすぎると静電容量の変化を精度良く検出できなくなるため、該可動電極31の大きさS2は10mm角から15mm角程度確保する。
【0078】
一方、重量センサ20を小型化させると、それに合わせて梁状ばね部材33の最適化も図る必要があり、可動電極31の必要変位量(空隙変化)、梁状ばね部材33の許容応力等を考慮して寸法を決定する。
【0079】
例として、可動電極31および梁状ばね部材33の厚さS4(図13)を0.3mmから0.5mm程度にすると、応力解析および実験から梁の幅S3は2mmから4mm程度が良好となる。
【0080】
また、電極間の隙間S5は、組立て精度も加味すると、食品4の重量が付加される前の設計値(初期値)は0.1mmから0.3mm程度が良好となる。
【0081】
なお、前記数値は一例であり、全ての寸法数値を満足させてもよいが、少なくとも1つの寸法範囲を有しているだけでもよく、さらにはそれ以外の数値であっても差し支えない。例えば、全ての数値を満足させる寸法として、S1=27mm、S2=13mm、S3=3mm、S4=0.4mm、S5=0.15mm位が好ましい数値と言える。また、可動電極31の平面形状は、図12のように正方形でもよいが、円形や八角形等の多角形であってもよい。
【0082】
なお、以上の寸法仕様を別の表し方として寸法比で表すと、好ましい数値範囲は以下のようになる。なお、下記寸法比の数値と前記寸法の絶対数値は、合致する必要はなくどちらか一方を優先させればよい。
【0083】
・S3/S2=0.2〜0.3
・S3/S4=5〜12
図15は、他の実施例として、可動電極31の平面形状が略八角形の場合を示している。この時の寸法数値も前記数値、S1=27mm、S2=13mm、S3=3mm、S4=0.4mm、S5=0.15mm位と同様ある。この場合、ねじ孔35とねじ孔36を用いて締結するねじの大きさとしては、M3(直径3mm)位がよい。
【0084】
さらに、可動電極31の材質は、ばね用ステンレス鋼、例えば、SUS301−CSPが好ましいが、SUS304−CSPやSUS631−CSPであってもよいし、それ以外のばね材、例えば、鉄ばね材や非鉄ばね材等であっても差し支えない。
【0085】
なお、以上に説明した構成、形状、仕様のコンパクトな静電容量式重量センサは、電子レンジ1用の食品4の重量検出手段20以外に、ジャー炊飯器やクッキングヒータ等の加熱調理器用重量検出手段としても利用できるし、さらには調理器用に限らず、各種の重量(荷重、重さ、質量等)または変位センサとしても応用できる。
【0086】
例えば、次のような使い方が出来る。ジャー炊飯器では、炊く米と水を収納する内釜の下方に該静電容量式重量センサを設け、内釜内の被加熱物の重量を検出する事で、重量に応じた火加減等の加熱コントロールを行う。また、その前段階として、炊く米を内釜に収納し、その米重量から必要な最適水量を求め、さらにはそれを表示するようにしてもよい。
【0087】
また、IH等を利用したクッキングヒータでは、トッププレートの下方に該静電容量式重量センサを設け、トッププレート上に載置された鍋内の被加熱物の重量を検する事で、重量に応じた火加減等の加熱コントロールを行う。
【0088】
さらには、調理器以外の利用例として、食器洗い乾燥機では、食器カゴの保持部に該静電容量式重量センサを設け、食器カゴに収納された洗浄する食器類の重量を検する事で、必要な洗浄水量を求め、さらには重量に応じた洗浄工程、すすぎ工程及び乾燥工程の諸量をコントロールするようにしてもよい。
【0089】
なお、後述するが、これら電子レンジ1等の加熱調理器以外の製品への該重量センサ20適用においても、該重量センサ20の設置位置は、重量検出の対象物の下方のみではなく、上方又は側方であってもよく、特に場所が限定されるものではない。
【0090】
また、それ以外の利用例として、生ごみ処理機での生ごみ重量に応じた諸量コントロール、洗濯機又は洗濯乾燥機での必要水量把握と衣類重量に応じた洗浄工程、すすぎ工程及び乾燥工程の諸量をコントロール等への利用も可能である。
【0091】
ここで、図12、図13、図15に示した本発明の重量センサ20は、図14のような固定電極を用いた静電容量式ではなく、可動電極31及び梁状ばね部材33等からなるセンサばね23を利用し、該センサばね23の可動電極31(この場合、電極の役目はさせない)の変位を光学的に検出する光学式変位センサとして利用してもよい。
【0092】
センサ基板22に設けた固定電極32の中央に貫通孔37を備え、図11で示した支持式力伝達手段100aが該貫通孔37を通りセンサばね23を押圧する。センサばね23の中央部(四角い領域でこの部分を可動電極31と言う。)に垂直な押圧が加わると四本の梁状ばね部材33の曲げ、ねじれ剛性により可動電極31は概平行に移動する。押圧と可動電極31の変位量(固定電極32と可動電極31間の隙間変化)の関係は、4本の梁状ばね部材33のばね剛性により、弾性変形内であると比例の関係となる。
【0093】
すなわち、電極間の隙間の変化分(静電容量の変化)より押圧力(重量)を検出することできる。言うまでもなくセンサばね23を押圧する支持式力伝達手段100aは非磁性材として例えば、樹脂系やセラミック、ベークライトなどの材質を用いるとよい。
【0094】
また、テーブル3に過大な重量が加わった場合、センサばね23の塑性変形を防止するため、該センサばね23の弾性変形内で支持式力伝達手段100aが止まるように該支持式力伝達手段100aには外周部に図11で示す突起などを設けたストッパー26構造を備えてもよい。
【0095】
前記実施例では、食品4の重量検出に静電容量式の重量センサ20を用いて説明したが、静電容量式の重量センサ20以外に、重量検出手段として歪ゲージ式荷重センサや感圧導電ゴム式荷重センサ、および光学式変位センサ等を用いてもよい。
【0096】
次に、本発明の他の実施例として、重量検出手段である重量センサ20の他の場所への設置例を述べる。
【0097】
図16は、重量センサ20を加熱室2の上方に備えた実施例で、該重量センサ20を加熱室2の上方に備えると共に、該重量センサ20が加熱室2の底部12aのテーブル3を上方から吊り下げる吊下げ式力伝達手段100bを備え、該吊下げ式力伝達手段100bを介して重量センサ20によりテーブル3に載置した食品4の重量を検出する方法であり、図17は図16のB部詳細図である。
【0098】
図では、重量センサ20として、可動電極31と固定電極32からなる静電容量式の重量センサ20を利用した例を示しており、該重量センサ20は加熱室2を構成する加熱室筐体12の上部に固定され、加熱室2の底部12aのテーブル3までは長い吊下げ式力伝達手段100bで接続される。なお、本実施例では、食品4が載置されるとテーブル3は矢印のように下方に移動し、その力(変位)が該吊下げ式力伝達手段100bに伝わり、静電容量式の重量センサ20の空隙を変化させる。
【0099】
図17の構成では、固定電極32の上部に可動電極31があり、該可動電極31に接続された吊下げ式力伝達手段100bにより下方に引張られ、空隙が狭くなる。
【0100】
図17において、静電容量式の重量センサ20の固定電極32と可動電極31の位置を入れ替え(可動電極31が下部)、該可動電極31に吊下げ式力伝達手段100bを接続し、該可動電極31が下方に引張られることにより空隙が広くなるように構成してもよい。
【0101】
重量センサ20を加熱室2の上方に備える場合、その配置場所は、前図5、6で示したように幾つか考えられる。図6はテーブル3上での位置を示しているが、その上方に該重量センサ20が配置される事になる。
【0102】
重量センサ20の設置位置「上方」においても、該重量センサ20の支持点数がそれぞれ4点、3点、および2点の場合があり、例えば、4点支持の場合、図5上で配置位置「1、2、3、4」の4隅配置が最も好ましい。その他の支持点数の場合でも、図6のように設置位置を選ぶ事が出来る。
【0103】
このように、重量センサ20を加熱室2の上方に備える場合、加熱室2の下方にスペースができ、機械室16が加熱室2下部に設けられる場合は、該スペースを有効に利用できる。
【0104】
図18は、重量センサ20を加熱室2の側方に備えた実施例で、該重量センサ20を加熱室2の側方(図では左右の両側面)に備えると共に、該重量センサ20が加熱室2の底部12aのテーブル3を側方から支持するてこ式力伝達手段100cを備え、該てこ式力伝達手段100cを介して重量センサ20によりテーブル3に載置した食品4の重量を検出する方法であり、図19は図18のC部詳細図である。該てこ式力伝達手段100cは、支軸105を中心に一定範囲内で揺動回転が出来るようになっている。
【0105】
図でも、重量センサ20として、可動電極31と固定電極32からなる静電容量式の重量センサ20を利用した例を示しており、該重量センサ20は加熱室2を構成する加熱室筐体12の側部に固定され、加熱室2の底部12aのテーブル3はてこ式力伝達手段100cの加熱室2側である一端に搭載され、該てこ式力伝達手段100cの外側の他端は、支持式力伝達手段100dを介して重量センサ20に接続されている。
【0106】
なお、本実施例では、食品4が載置されるとテーブル3は下方に移動し、その結果矢印方向に該てこ式力伝達手段100cに回転力が加わり、その力(変位)が該てこ式力伝達手段100cと支持式力伝達手段100dに伝わり、静電容量式の重量センサ20の空隙を変化させる。
【0107】
図19の構成では、固定電極32の左側に可動電極31があり、可動電極31に接続されたてこ式力伝達手段100cにより該可動電極31が押されて、空隙が広くなる。
【0108】
図19において、該静電容量式の重量センサ20の固定電極32と可動電極31の位置を入れ替え(可動電極31が右側)、該可動電極31に支持式力伝達手段100dを接続し、該可動電極31が左側に押されることにより空隙を狭くなるように構成してもよい。
【0109】
重量センサ20を加熱室2の側方に備える場合、その配置場所は、前図5、6で示したように幾つか考えられる。図6はテーブル3上での位置を示しているが、その側方に該重量センサ20が配置される事になる。重量センサ20の設置位置「側方」においても、該重量センサ20の支持点数がそれぞれ4点、3点、および2点の場合があり、例えば、4点支持の場合、図5上で配置位置「1、2、3、4」の4隅配置が最も好ましい。その他の支持点数の場合でも、図6のように設置位置を選ぶ事が出来る。なお、前面ドア側は食品4の出し入れ時に開閉するため、「A」点などへの重量センサ20の設置は難しい。
【0110】
また、重量センサ20を加熱室2の側方に備えた本実施例、図18、図19は、加熱室2の中段に設置されるオーブン調理等に利用される角皿(図示せず)の重量検出にも応用できる。つまり、該重量センサ20を角皿が挿入される位置(加熱室2中段)に具備し、食品4が載置された角皿の重量を検出し、オーブン用加熱ヒータ等の加熱制御を行うこともできる。
【0111】
図17および図19において、加熱室筐体12とテーブル3またはてこ式力伝達手段100cの間に出来る狭い隙間は、多少あっても差し支えないが、それが問題になる場合は、該隙間に柔らかい弾性部材(図示せず)を取付けてもよい。
【0112】
また、本発明のターンテーブルレス電子レンジやオーブンレンジ用で、加熱室2の底部12aに設置される着脱可能なテーブル(食品載置台)3は、「取り出して清掃することでいつも清潔に保てる」という特徴を生かすために、汚れ具合を見やすくして清掃・洗浄のタイミングを容易に知ることに加えて、加熱室2内の清潔性や明るさ、庫内広さを強調する等の理由で、その表面の色を白色か白色系、または淡い色(例えば、淡いピンク色、オレンジ色、ゴールド色系)、さらには透明か半透明にするとよい。なお、加熱室2内色とのバランスから、当然、前記以外の色を採用しても差し支えない。
【0113】
一方、弾性部材103で加熱室2の底部12aに取付けられた着脱できないテーブル3においても、前記着脱可能なテーブル3と同様の考えであってもよい。
【0114】
尚、上記で説明した前記支持式力伝達手段100a、前記吊下げ式力伝達手段100b、前記てこ式力伝達手段100cおよび支持式力伝達手段100dを総称して力伝達手段100とする。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、請求項1から請求項9のように構成したので、食品載置台の下方、上方、側方の内、少なくともいずれか一方に重量検出手段を備えるため、該重量検出手段により食品載置台に載置した食品の重量情報が検出できる。
【0116】
さらに、食品載置台は、加熱室底部に設置状態で、重量検出手段で支持されるようにしたことにより加熱室内の調理有効スペースの確保や清掃性の向上を図った上で、ターンテーブルレスの食品載置台に載置された食品の重量を正確に検出することができ、自動加熱時間の設定が可能となる。
【0117】
また、食品載置台の食品の位置を推定することができるため、マグネトロンからの電磁波を回転アンテナ制御により食品の位置に集中加熱することが可能となる。これにより加熱時間の短縮化、省エネ化が図れるものである。
【0118】
また、本発明によれば、食品を収納する加熱室と、食品を加熱するマグネトロンおよび回転アンテナ等で構成した加熱手段と、加熱室の底部に載置された食品載置台を備えた加熱調理器において、前記食品載置台は加熱室底部より脱着可能な構造としたため、容易に取外して洗浄、清掃ができる。
【0119】
さらに、これらの機能向上により、使い勝手がよりよくなるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である機械室が底面で、加熱室下方に設置した重量検出手段、およびその情報により食品を加熱制御する加熱調理器(電子レンジ)を示した図である。
【図2】図1のA部における詳細拡大図で、(a)はA部の詳細図A、(b)はA部の詳細図Bである。
【図3】本発明の他の一実施例である機械室が側面で、加熱室下方に設置した重量検出手段、およびその情報により食品を加熱制御する加熱調理器を示した図である。
【図4】本発明の一実施例である3点支持式重量検出手段を備えた食品情報検出システムの構成を示した図である。
【図5】重量検出手段で支持する食品載置台の正面図である。
【図6】重量検出手段が設置可能な位置を表す図である。
【図7】本発明の他の一実施例である4点支持式重量検出手段を備えた食品情報検出システムの構成を示した図である。
【図8】本発明の2点支持式重量検出手段の一実施例を示す図である。
【図9】本発明の中央1点支持式重量検出手段の一実施例を示す図である。
【図10】本発明の端部1点支持式重量検出手段の一実施例を示す図である。
【図11】本発明の重量検出手段の設置構造断面を示した図である。
【図12】本発明の一実施例である重量検出手段に用いる静電容量式センサの正方形型可動電極の構成図である。
【図13】本発明の一実施例である重量検出手段に用いる静電容量式センサで、図12のA−A部断面図である。
【図14】本発明の一実施例である重量検出手段に用いる静電容量式センサの固定電極の構成図である。
【図15】本発明の他の一実施例である重量検出手段に用いる静電容量式センサの八角形型可動電極の構成図である。
【図16】本発明の一実施例である加熱室上方に設置した重量検出手段、およびその情報により食品を加熱制御する加熱調理器を示した図である。
【図17】図16のB部の詳細図である。
【図18】本発明の一実施例である加熱室側方に設置した重量検出手段、およびその情報により食品を加熱制御する加熱調理器を示した図である。
【図19】図18のC部の詳細図である。
【符号の説明】
2・・・加熱室
3・・・食品載置台(テーブル)
4・・・食品
5・・・マグネトロン
7・・・回転アンテナ
12a・・底部
17・・・加熱手段
20・・・重量検出手段(重量センサ)
23・・・センサばね
31・・・可動電極
32・・・固定電極
33・・・梁状ばね部材
100・・・力伝達手段
100a・・支持式力伝達手段
100b・・吊下げ式力伝達手段
100c・・てこ式力伝達手段
100d・・支持式力伝達手段
103・・・弾性部材

Claims (9)

  1. 食品(4)を収納する加熱室(2)と、食品(4)を加熱するマグネトロン(5)、回転アンテナ(7)等で構成される加熱手段(17)と、加熱室(2)の底部(12a)に支持される回転しない食品載置台(3)を備えた加熱調理器において、
    該加熱室(2)の下方、上方、もしくは側方の内、少なくともいずれか一方に重量検出手段(20)を備えると共に、該重量検出手段(20)と食品載置台(3)との間に力伝達手段(100)を備え、該力伝達手段(100)を介して重量検出手段(20)により食品載置台(3)に載置した食品(4)の重量情報を検出し、該重量情報をもとに加熱手段(17)による加熱内容を制御することを特徴とする加熱調理器。
  2. 重量検出手段(20)が、固定電極(32)と、それに対向して周囲が複数の梁状ばね部材(33)で支持された可動電極(31)で構成される静電容量式重量センサであって、
    食品載置台(3)に載置された食品(4)の重量に応じて移動する可動電極(31)と固定電極(32)との空隙変化を静電容量の変化に変換し、該静電容量変化の検出から食品(4)の重量を算出することを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 静電容量式重量センサの寸法は、
    センサばね(23)全体の大きさ(S1)が25mm角から30mm角、静電容量に影響する可動電極(31)の大きさ(S2)が10mm角から15mm角、梁状ばね部材(33)の幅(S3)が2mmから4mm、可動電極(31)および梁状ばね部材(33)の厚さ(S4)が0.3mmから0.5mmの内、少なくとも1つの寸法範囲を有することを特徴とする請求項1ないし請求項2記載の加熱調理器。
  4. 重量検出手段(20)を加熱室(2)の下方に備えると共に、該重量検出手段(20)が加熱室(2)の底部(12a)の食品載置台(3)を下方から支持する支持式力伝達手段(100a)を備え、該支持式力伝達手段(100a)を介して重量検出手段(20)により食品載置台(3)に載置した食品(4)の重量を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の加熱調理器。
  5. 重量検出手段(20)を加熱室(2)の上方に備えると共に、該重量検出手段(20)が加熱室(2)の底部(12a)の食品載置台(3)を上方から吊り下げる吊下げ式力伝達手段(100b)を備え、該吊下げ式力伝達手段(100b)を介して重量検出手段(20)により食品載置台(3)に載置した食品(4)の重量を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の加熱調理器。
  6. 重量検出手段(20)を加熱室(2)の側方に備えると共に、該重量検出手段(20)が加熱室(2)の底部(12a)の食品載置台(3)を側方から支持するてこ式力伝達手段(100c)を備え、該てこ式力伝達手段(100c)を介して重量検出手段(20)により食品載置台(3)に載置した食品(4)の重量を検出することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の加熱調理器。
  7. 食品載置台(3)が加熱室(2)の底部(12a)より着脱可能であって、該食品載置台(3)が重量検出手段(20)の力伝達手段(100)で保持される構造としたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の加熱調理器。
  8. 食品載置台(3)の側面周辺部と加熱室(2)の底部(12a)との間に隙間を持たせ、該隙間に弾性部材(103)を設け、食品載置台(3)が重量検出手段(20)の支持式力伝達手段(100a)と該弾性部材(103)で保持される構造としたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の加熱調理器。
  9. 固定電極(32)と、それに対向した周囲が複数の梁状ばね部材(33)で支持された可動電極(31)で構成される静電容量式重量センサにおいて、
    該静電容量式重量センサの寸法は、
    センサばね(23)全体の大きさ(S1)が25mm角から30mm角、静電容量に影響する可動電極(31)の大きさ(S2)が10mm角から15mm角、梁状ばね部材(33)の幅(S3)が2mmから4mm、可動電極(31)および梁状ばね部材(33)の厚さ(S4)が0.3mmから0.5mmの内、少なくとも1つの寸法範囲を有することを特徴とする静電容量式重量センサ。
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