JP2004346429A - 貴金属又は銅のコロイド溶液及びその製造方法並びに塗料組成物及び樹脂成型物 - Google Patents

貴金属又は銅のコロイド溶液及びその製造方法並びに塗料組成物及び樹脂成型物 Download PDF

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Abstract

【課題】 彩度が高く、充分な着色性を有しており、塗料や樹脂に添加しても凝集しない貴金属又は銅のコロイド溶液及びその製造方法、並びに、該貴金属又は銅のコロイド溶液を用いて着色した塗料組成物及び樹脂成型物を提供する。
【解決手段】 貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を含み、上記高分子量顔料分散剤は、顔料親和性基を主鎖及び/若しくは複数の側鎖に有し、かつ、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子、又は、主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子であり、上記複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子は、数平均分子量が2000〜1000000のものであり、上記複数の顔料親和部分を有する高分子は、数平均分子量が2000〜1000000のものである貴金属又は銅のコロイド溶液。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高濃度で彩度の高い貴金属又は銅のコロイド溶液及びその製造方法並びにそれを用いた塗料組成物及び樹脂組成物に関する。
貴金属や銅のコロイドは、化学的に非常に安定であり、各コロイド特有の色を発色する。この特性を活かして、従来より、ベネチアガラスやステンドグラス等の着色に利用されている。
貴金属コロイドのなかでも、金コロイドは、粒径に応じて、青、青紫、赤紫等の色を示すが、この金コロイドによる発色は、「カシウスの紫」として古くより知られており、陶磁器の絵つけ等の発色に利用されている。
金コロイド等の貴金属コロイドによる発色は、電子のプラズマ振動に起因し、プラズモン吸収と呼ばれる発色機構によるものである。このプラズモン吸収による発色は、金属中の自由電子が光電場により揺さぶられ、粒子表面に電荷が現れ、非線形分極が生じるためであるとされている。この貴金属コロイドによる発色は、彩度や光線透過率が高く、耐久性等に優れている。このような貴金属コロイドによる発色は、粒径が数nm〜数十nm程度の、いわゆるナノ粒子において見られるものであり、着色材としては、粒径分布が狭いコロイドであることが有利である。
ところで、塗料や樹脂組成物の着色においても、ガラス等の発色と同様の彩度や濃度を再現できるものが望まれており、上述した貴金属コロイドや銅コロイドを着色材として利用することが期待されている。
貴金属や銅のコロイドの製造方法としては、特開昭63−283743号公報には、分散媒、金属及び特定の高分子を使用した高分子保護金属コロイドが開示されている。この技術では、得られる高分子保護金属コロイドは、0.5mMと濃度が非常に低いために着色材としては充分ではない。
ジャーナル・オブ・サーフィス・サイエンス・アンド・テクノロジー(J.Surface Sci.Technol.)8巻、209頁(1992年)には、保護コロイドと還元剤とを一つの薬剤で兼用して貴金属コロイドを製造する方法が開示されている。特開昭62−121640号公報には、特定の界面活性剤と還元剤とを用いてヒドロゾルを作製した後、水分を除去して有機溶媒を加えることにより貴金属コロイドのオルガノゾルを調製する方法が開示されている。
しかしながら、これらの技術では、使用される還元剤が高価であるため、貴金属コロイドを安価に製造することができない。また、得られる貴金属コロイドは、樹脂等と混合すると、凝集しやすく、コロイド溶液の濃度も低く、高濃度の貴金属コロイドを製造することができなかった。
貴金属や銅のコロイドの製造方法は、他にも提案されているが、以下の表1に記載したように、還元剤を用いて製造された貴金属や銅のコロイドを溶液とした場合、いずれも濃度が低く、塗料や樹脂組成物の着色に充分ではなく、これらの用途には使用することができなかった。
Figure 2004346429
また、特開昭58−186967号公報には、ガス中蒸発法(気相法)により貴金属コロイドを製造する方法が開示されている。この技術では、3500mMと非常に高濃度の貴金属コロイド溶液を製造することは可能であるが、この方法で得られるコロイド粒子は、粒度分布が広いため、彩度が低く、着色材としては充分ではなかった。また、この技術では、気相法を行うための特別な装置が必要であり、製造上、不利であった。
本発明は、上記に鑑み、彩度が高く、充分な着色性を有しており、塗料や樹脂に添加しても凝集しない貴金属又は銅のコロイド溶液及びその製造方法、並びに、該貴金属又は銅のコロイド溶液を用いて着色した塗料組成物及び樹脂成型物を提供することを目的とするものである。
本発明は、貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を含む貴金属又は銅のコロイド溶液である。また、本発明は、貴金属又は銅の化合物を、溶媒に溶解し、高分子量顔料分散剤を加えた後、貴金属又は銅に還元する貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法である。更に、本発明は、上記貴金属又は銅のコロイド溶液を用いてなる塗料組成物及び樹脂成型物である。以下に本発明を詳述する。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を含むものである。上記貴金属又は銅のコロイド粒子は、貴金属又は銅の化合物から形成される。
上記貴金属としては特に限定されず、例えば、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金等を挙げることができる。なかでも、金、銀、白金が好ましい。
上記貴金属又は銅の化合物としては上記貴金属又は銅を含むものであれば特に限定されず、例えば、塩化金酸、硝酸銀、酢酸銀、過塩素酸銀、塩化白金酸、塩化白金酸カリウム、塩化銅(II)、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)等を挙げることができる。
上記高分子量顔料分散剤は、高分子量重合体に顔料表面に対する親和性の高い官能基が導入されている両親媒性の共重合体である。このものは、塗料用等の樹脂組成物に対して充分な相溶性を有することから、有機顔料又は無機顔料の分散剤として好適であり、通常は、顔料ペーストの製造時に顔料分散剤として使用されているものである。
上記高分子量顔料分散剤は、分散対象物である顔料粒子との相互作用に基づいて、その機能を発揮する。上記分散対象物である顔料粒子は、一般に、粒径が100μm〜数100μmの金属酸化物や有機化合物である。すなわち、上記高分子量顔料分散剤は、このような顔料粒子の特性に適合した分散機能性高分子である。一方、貴金属や銅のコロイド粒子の粒径は、数nm〜数10nmであり、その粒径は、顔料粒子のそれの約1000分の1であって、その体積は、顔料粒子の10−9倍程度である。また、言うまでもなく、貴金属や銅のコロイド粒子は、化合物ではなく単体金属である。このように一般的な顔料粒子と貴金属及び銅のコロイド粒子とは、物理的実体が全く別のものである。一般に、物理的実体の大きさの次元が極端に異なるものは、その物理・化学的ふるまいが異なることが多いことが知られており、かかる物理・化学的常識に従えば、上記高分子量顔料分散剤がコロイド粒子の保護コロイドとして使用可能な高分子の選択肢の一つとして挙げられることはあり得なかった。
しかしながら、本発明者らは、予想外にも、上記高分子量顔料分散剤が貴金属又は銅のコロイド粒子の保護コロイドとして機能し、上記高分子量顔料分散剤の使用により、非常に高濃度の貴金属又は銅のコロイド溶液が得られることを見いだした。従って、本発明者らは、貴金属又は銅のコロイド粒子を高い濃度で含有した貴金属又は銅のコロイド溶液を得るうえで、この高分子量顔料分散剤が極めて優れた効果を発揮することの知見を獲得した。
上記高分子量顔料分散剤としては特に限定されないが、以下に説明するものを好適に使用することができる。すなわち;
(1)顔料親和性基を主鎖及び/又は複数の側鎖に有し、かつ、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子(2)主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子(3)主鎖の片末端に顔料親和性基からなる顔料親和部分を有する直鎖状の高分子
ここで、上記顔料親和性基とは、顔料の表面に対して強い吸着力を有する官能基をいい、例えば、オルガノゾルにおいては、第3級アミノ基、第4級アンモニウム、塩基性窒素原子を有する複素環基、ヒドロキシル基、カルボキシル基;ヒドロゾルにおいては、フェニル基、ラウリル基、ステアリル基、ドデシル基、オレイル基等を挙げることができる。本発明において、上記顔料親和性基は、貴金属又は銅に対して強い親和力を示す。上記高分子量顔料分散剤は、上記顔料親和性基を有することにより、貴金属又は銅の保護コロイドとして充分な性能を発揮することができる。
上記櫛形構造の高分子(1)は、上記顔料親和性基を有する複数の側鎖とともに、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を主鎖に結合した構造のものであり、これらの側鎖があたかも櫛の歯のように主鎖に結合されているものである。本明細書中、上述の構造を櫛形構造と称する。上記櫛形構造の高分子(1)において、上記顔料親和性基は、側鎖末端に限らず、側鎖の途中や主鎖中に複数存在していてもよい。なお、上記溶媒和部分は、溶媒に親和性を有する部分であって、親水性又は疎水性の構造をいう。上記溶媒和部分は、例えば、水溶性の重合鎖、親油性の重合鎖等から構成されている。
上記櫛形構造の高分子(1)としては特に限定されず、例えば、特開平5−177123号公報に開示されている1個以上のポリ(カルボニル−C〜C−アルキレンオキシ)鎖を有し、これらの各鎖が3〜80個のカルボニル−C〜C−アルキレンオキシ基を有しかつアミド又は塩架橋基によってポリ(エチレンイミン)に結合されている構造のポリ(エチレンイミン)又はその酸塩からなるもの;特開昭54−37082号公報に開示されているポリ(低級アルキレン)イミンと、遊離のカルボン酸基を有するポリエステルとの反応生成物よりなり、各ポリ(低級アルキレン)イミン連鎖に少なくとも2つのポリエステル連鎖が結合されたもの;特公平7−24746号公報に開示されている末端にエポキシ基を有する高分子量のエポキシ化合物に、アミン化合物と数平均分子量300〜7000のカルボキシル基含有プレポリマーとを同時に又は任意順に反応させて得られる顔料分散剤等を挙げることができる。
上記櫛形構造の高分子(1)は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在するものが好ましい。2個未満であると、分散安定性が充分ではなく、3000個を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が低下する。より好ましくは、25〜1500個である。
上記櫛形構造の高分子(1)は、溶媒和部分を構成する側鎖が1分子中に2〜1000存在するものが好ましい。2未満であると、分散安定性が充分ではなく、1000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が低下する。より好ましくは、5〜500である。
上記櫛形構造の高分子(1)は、数平均分子量が2000〜1000000であることが好ましい。2000未満であると、分散安定性が充分ではなく、1000000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が低下する。より好ましくは、4000〜500000である。
上記主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する共重合体(2)は、複数の顔料親和性基が主鎖にそって配置されているものであり、上記顔料親和性基は、例えば、主鎖にペンダントしているものである。本明細書中、上記顔料親和部分は、上記顔料親和性基が1つ又は複数存在して、顔料表面に吸着するアンカーとして機能する部分をいう。
上記共重合体(2)としては、例えば、特開平4−210220号公報に開示されているポリイソシアネートと、モノヒドロキシ化合物及びモノヒドロキシモノカルボン酸又はモノアミノモノカルボン酸化合物の混合物、並びに、少なくとも1つの塩基性環窒素とイソシアネート反応性基とを有する化合物との反応物;特開昭60−16631号公報、特開平2−612号公報、特開昭63−241018号公報に開示されているポリウレタン/ポリウレアよりなる主鎖に複数の第3級アミノ基又は塩基性環式窒素原子を有する基がペンダントした高分子;特開平1−279919号公報に開示されている水溶性ポリ(オキシアルキレン)鎖を有する立体安定化単位、構造単位及びアミノ基含有単位からなる共重合体であって、アミン基含有単量単位が第3級アミノ基若しくはその酸付加塩の基又は第4級アンモニウムの基を含有しており、該共重合体1g当たり0.025〜0.5ミリ当量のアミノ基を含有する共重合体;特開平6−100642号公報に開示されている付加重合体からなる主鎖と、少なくとも1個のC〜Cアルコキシポリエチレン又はポリエチレン−コプロピレングリコール(メタ)アクリレートからなる安定化剤単位とからなり,かつ、2500〜20000の重量平均分子量を有する両親媒性共重合体であって、主鎖は、30重量%までの非官能性構造単位と、合計で70重量%までの安定化剤単位及び官能性単位を含有しており、上記官能性単位は、置換されているか又は置換されていないスチレン含有単位、ヒドロキシル基含有単位及びカルボキシル基含有単位であり、ヒドロキシル基とカルボキシル基、ヒドロキシル基とスチレン基及びヒドロキシル基とプロピレンオキシ基又はエチレンオキシ基との比率が、それぞれ、1:0.10〜26.1;1:0.28〜25.0;1:0.80〜66.1である両親媒性高分子等を挙げることができる。
上記共重合体(2)は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在するものが好ましい。2個未満であると、分散安定性が充分ではなく、3000個を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が低下する。より好ましくは、25〜1500個である。
上記共重合体(2)は、数平均分子量が2000〜1000000であることが好ましい。2000未満であると、分散安定性が充分ではなく、1000000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が低下する。より好ましくは、4000〜500000である。
上記主鎖の片末端に顔料親和性基からなる顔料親和部分を有する直鎖状の高分子(3)は、主鎖の片末端のみに1つ又は複数の顔料親和性基からなる顔料親和部分を有しているが、顔料表面に対して充分な親和性を有するものである。
上記直鎖状の高分子(3)としては特に限定されず、例えば、特開昭46−7294号公報に開示されている一方が塩基性であるA−Bブロック型高分子;米国特許第4656226号明細書に開示されているAブロックに芳香族カルボン酸を導入したA−Bブロック型高分子;米国特許第4032698号明細書に開示されている片末端が塩基性官能基であるA−Bブロック型高分子;米国特許第4070388号明細書に開示されている片末端が酸性官能基であるA−Bブロック型高分子;特開平1−204914号公報に開示されている米国特許第4656226号明細書に記載のAブロックに芳香族カルボン酸を導入したA−Bブロック型高分子の耐候黄変性を改良したもの等を挙げることができる。
上記直鎖状の高分子(3)は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在するものが好ましい。2個未満であると、分散安定性が充分ではなく、3000個を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が低下する。より好ましくは、5〜1500個である。
上記直鎖状の高分子(3)は、数平均分子量が1000〜1000000であることが好ましい。1000未満であると、分散安定性が充分ではなく、1000000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が低下する。より好ましくは、2000〜500000である。
上記高分子量顔料分散剤としては、市販されているものを使用することもできる。上記市販品としては、例えば、ソルスパース20000、ソルスパース24000、ソルスパース26000、ソルスパース27000、ソルスパース28000(ゼネカ社製);ディスパービック160、ディスパービック161、ディスパービック162、ディスパービック163、ディスパービック166、ディスパービック170、ディスパービック180、ディスパービック182、ディスパービック184、ディスパービック190(ビックケミー社製);EFKA−46、EFKA−47、EFKA−48、EFKA−49(EFKAケミカル社製);ポリマー100、ポリマー120、ポリマー150、ポリマー400、ポリマー401、ポリマー402、ポリマー403、ポリマー450、ポリマー451、ポリマー452、ポリマー453(EFKAケミカル社製);アジスパーPB711、アジスパーPA111、アジスパーPB811、アジスパーPW911(味の素社製);フローレンDOPA−158、フローレンDOPA−22、フローレンDOPA−17、フローレンTG−730W、フローレンG−700、フローレンTG−720W(共栄社化学社製)等を挙げることができる。
上記高分子量顔料分散剤は、顔料親和性基が側鎖に存在し、溶媒和部分を構成する側鎖を有するグラフト構造のもの〔上記櫛形構造の高分子(1)〕;主鎖に、顔料親和性基を有するもの〔上記共重合体(2)及び上記直鎖状の高分子(3)〕であるので、コロイド粒子の分散性が良好であり、貴金属又は銅のコロイド粒子に対する保護コロイドとして好適である。上記高分子量顔料分散剤を使用することにより、貴金属又は銅のコロイド粒子を高い濃度で含有する貴金属又は銅のコロイド粒子分散体を得ることができる。
上記高分子量顔料分散剤の含有量は、上記貴金属又は銅100重量部に対して50〜1000重量部が好ましい。50重量部未満であると、上記貴金属又は銅のコロイド粒子の分散性が不充分であり、1000重量部を超えると、塗料や樹脂成型物に配合した際に、バインダー樹脂に対する高分子量顔料分散剤の混入量が多くなり、物性等に不具合が生じやすくなる。より好ましくは、100〜650重量部である。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、溶媒が水の場合には、ヒドロゾルであり、溶媒が有機溶剤の場合には、オルガノゾルである。本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液の濃度は、ヒドロゾルの場合、50mM以上、オルガノゾルの場合には、10mM以上とすることができる。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液において、コロイド粒子の平均粒径は、5〜30nmであることが好ましい。5nm未満であると、着色力が弱く、30nmを超えると、彩度が低くなる。また、上記コロイド粒子は、粒度分布が狭いので、濃色かつ彩度が高い。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、彩度が高く、貴金属又は銅のコロイド粒子を高い濃度で含有しているので、着色性が良好であり、着色材として好適である。また、本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、塗料や樹脂等の高分子バインダーとの相溶性が良好であり、このような高分子バインダーに添加しても安定で凝集せず、充分な着色性を有しているので、塗料や樹脂成型物の着色材としても好適である。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、以下に述べる本発明の製造方法によって得ることができる。すなわち、貴金属又は銅の化合物を、溶媒に溶解し、高分子量顔料分散剤を加えた後、貴金属又は銅に還元するものである。
本発明の製造方法において、上記貴金属又は銅の化合物は、溶媒に溶解して使用される。上記溶媒としては上記貴金属又は銅を含む化合物を溶解することができるものであれば特に限定されず、例えば、水;アセトン、メタノール、エチレングリコール、酢酸エチル等の有機溶媒等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、水と有機溶媒とを混合して使用する場合には、上記有機溶媒としては、水可溶性のものが好ましい。
上記溶媒が水である場合、得られるコロイド溶液は、ヒドロゾルとなる。この場合、上記貴金属又は銅の化合物は、50mM以上の濃度となるように水で溶解されることが好ましい。50mM未満であると、高濃度のコロイド溶液を得ることができない。より好ましくは、100mM以上である。
貴金属として銀を使用する場合、上記水溶液は、pH7以下であることが好ましい。pH7を超えると、例えば、銀の化合物として硝酸銀を用いる場合、銀イオンを還元する際に酸化銀等の副生成物が生成し、溶液が白濁するので好ましくない。上記水溶液のpHが7を超える場合には、例えば、0.1N程度の硝酸等を添加して、pHを7以下に調整することが好ましい。
上記溶媒が有機溶媒である場合、得られるコロイド溶液は、オルガノゾルとなる。この場合、上記貴金属又は銅の化合物は、10mM以上の濃度となるように上記有機溶媒に溶解されることが好ましい。10mM未満であると、高濃度のコロイド溶液を得ることができない。より好ましくは、50mM以上である。
上記溶媒が水及び水可溶性有機溶媒からなるものである場合、まず、上記貴金属又は銅の化合物を水に溶解した後、高分子量顔料分散剤を溶解した水可溶性有機溶媒を添加して溶液とすることが好ましい。上記貴金属又は銅の化合物を水に溶解することにより、オルガノゾルをより高濃度に調製することができる。このとき、上記貴金属又は銅の化合物は、50mM以上となるように水に溶解されることが好ましい。50mM未満であると、高濃度のコロイド溶液を得ることができない。より好ましくは、100mM以上である。
上記高分子量顔料分散剤の配合量は、上記貴金属又は銅100重量部に対して50〜1000重量部が好ましい。50重量部未満であると、上記貴金属又は銅のコロイド粒子の分散性が不充分であり、1000重量部を超えると、塗料や樹脂成型物に配合した際に、バインダー樹脂に対する高分子量顔料分散剤の混入量が多くなり、物性等に不具合が生じやすくなる。より好ましくは、100〜650重量部である。
本発明においては、上記貴金属又は銅の化合物の溶液に上記高分子量顔料分散剤を添加した後、貴金属又は銅のイオンを還元する。上記還元の方法としては特に限定されず、例えば、化合物を添加して化学的に還元する方法、高圧水銀灯を用いて光照射する方法等を挙げることができる。
上記化合物としては特に限定されず、例えば、従来より還元剤として使用されている水素化ホウ素ナトリウム等のアルカリ金属水素化ホウ素塩;ヒドラジン化合物;クエン酸又はその塩、コハク酸又はその塩等を使用することができる。また、本発明においては、上記還元剤のほかに、アミンを使用することができる。
上記アミンは、通常は還元剤として使用されないものであるが、本発明者らは、意外にも、上記貴金属又は銅の化合物の溶液にアミンを添加して攪拌、混合することによって、貴金属イオンや銅イオン等が常温付近で貴金属、銅に還元されることを見いだした。上記アミンを使用することにより、危険性や有害性の高い還元剤を使用する必要がなく、加熱や特別な光照射装置を使用することなしに、5〜100℃程度、好ましくは20〜80℃程度の反応温度で、貴金属又は銅の化合物を還元することができる。従って、上記アミンを使用する場合には、上記高分子量顔料分散剤の使用と相まって、本発明の目的を極めて有利に達成することができる。
上記アミンとしては特に限定されず、例えば、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン;ピペリジン、N−メチルピペリジン、ピペラジン、N,N′−ジメチルピペラジン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、モルホリン等の脂環式アミン;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、トルイジン、アニシジン、フェネチジン等の芳香族アミン; ベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、フェネチルアミン、キシリレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルキシリレンジアミン等のアラルキルアミン等を挙げることができる。また、上記アミンとして、例えば、メチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、2−(3−アミノプロピルアミノ)エタノール、ブタノールアミン、ヘキサノールアミン、ジメチルアミノプロパノール等のアルカノールアミンも挙げることができる。これらのうち、アルカノールアミンが好ましい。
上記アミンの添加量は、上記貴金属又は銅の化合物の溶液1molに対して1〜50molが好ましい。1mol未満であると、還元が充分に行われず、50molを超えると、生成したコロイド粒子の対凝集安定性が低下する。より好ましくは、2〜8molである。
また、上記還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを使用する場合、上記水素化ホウ素ナトリウムは、高価であり、取り扱いにも留意しなければならないが、常温で還元することができるので、加熱や特別な光照射装置を用意する必要がない。
上記水素化ホウ素ナトリウムの添加量は、上記貴金属又は銅の化合物1molに対して1〜50molが好ましい。1mol未満であると、還元が充分に行われず、50molを超えると、対凝集安定性が低下する。より好ましくは、1.5〜10molである。
上記還元剤としてクエン酸又はその塩を使用する場合、アルコールの存在下で加熱還流することによって貴金属イオンや銅イオン等を還元することができる。上記クエン酸又はその塩は、非常に安価であり、入手が容易である利点がある。上記クエン酸又はその塩としては、クエン酸ナトリウムを使用することが好ましい。
上記クエン酸又はその塩の添加量は、上記貴金属又は銅の化合物1molに対して1〜50molが好ましい。1mol未満であると、還元が充分に行われず、50molを超えると、対凝集安定性が低下する。より好ましくは、1.5〜10molである。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法によれば、ヒドロゾルの場合、濃度が50mM以上、オルガノゾルの場合、10mM以上の貴金属又は銅のコロイド溶液を得ることができる。また、得られた貴金属又は銅のコロイド溶液は、コロイド粒径が5〜30nmであり、粒度分布が狭いので、濃色かつ彩度の高いものとなる。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法は、上記貴金属又は銅の化合物を溶剤に溶解して溶液とし、上記高分子量顔料分散剤を加えた後、貴金属又は銅に還元するといった少ない工程で簡便に行うことができ、しかも、彩度が高く、従来の貴金属のコロイド溶液と比較して10倍以上高濃度の貴金属又は銅のコロイド溶液を製造することができる。特に、アルカノールアミンを使用することにより、20〜80℃程度の温和な条件で簡便に製造することができる。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、従来より着色材として使用されている顔料や染料と比較して、彩度が高いものである。例えば、本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液のうち銀のコロイド溶液の彩度を、従来より使用されている顔料のなかでも、比較的堅牢で彩度が高いとされているイソインドリノンと比較すると、同じ光線透過率を有するものであれば、銀のコロイド溶液のほうが彩度の高い塗膜が得られることを確認することができる。
本発明の塗料組成物は、上述した本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液を用いて着色されたものである。本発明において使用される塗料としては特に限定されず、水系のものであっても、溶剤系のものであってもよい。上記水系の塗料としては特に限定されず、例えば、水溶性アクリル/メラミン樹脂塗料、水溶性アルキド/メラミン樹脂塗料、アクリルエマルション塗料、ウレタンエマルション塗料等を挙げることができる。上記溶剤系の塗料としては特に限定されず、例えば、アクリルメラミン樹脂塗料、アルキドメラミン樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料等を挙げることができる。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液が貴金属又は銅の化合物の水溶液を用いて製造したものである場合、塗料化の際に、必要に応じて、イオンを除去することが好ましい。上記水溶液中のイオンを除去することによって、塗料組成物中で貴金属又は銅のコロイドがより凝集しにくくなり、塗料組成物としての貯蔵安定性や塗装作業性等を低下させることがない。
本発明の塗料組成物は、上記貴金属又は銅のコロイド溶液を着色材として用いているので、得られる塗膜に鮮やかな色を付与することができ、付与された色は化学的に安定であるので退色せず、自動車用塗料、建築外装用塗料、液晶カラーフィルター用着色材等の耐候性、耐久性、耐熱性、美粧性が要求される分野に好適に使用することができる。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、樹脂組成物と混合して着色した後、射出成型、押出成型、バルク重合法等の方法により、樹脂成型物とすることができる。また、(メタ)アクリレートモノマー等に溶解して、モールド中で重合させて樹脂成型物とすることもできる。このような樹脂成型物もまた、本発明の一つである。
本発明の樹脂成型物において使用される樹脂組成物としては特に限定されず、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂等を挙げることができる。
本発明の樹脂成型物は、例えば、光学フィルター等の光学材料等として好適に使用することができる。本発明の樹脂成型物は、充分に着色されており、変色することなく、色の安定性、耐久性に優れている。
本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、上述の構成よりなるので、充分な着色性を有しており、高分子バインダーとの相溶性も良好であり、凝集を起こさないので、塗料や樹脂組成物の着色材としても好適である。また、本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液は、高濃度で、かつ、コロイド粒子の粒度分布が小さく、均一であるので、光学材料、触媒、抗体の担体等の用途にも好適に使用することができる。
また、本発明の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法は、上述のとおりであるので、濃色で彩度が高く、プラスチック材料の着色材として好適な貴金属又は銅のコロイド溶液を製造することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1 金ヒドロゾルの調製
50mMの塩化金酸水溶液200mlをビーカーにとり、高分子量顔料分散剤(ソルスパース27000(商品名)、ゼネカ社製)を12.5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、ジメチルアミノエタノールを5ml加え、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例2 金ヒドロゾルの塗料への応用
実施例1で得られた金コロイド溶液を、電気透析装置(マイクロアシライザーS3、旭化成社製)に供してイオン成分を除去した後、アミン中和型水溶性アクリル樹脂(固形分20%)を400g、水溶性メラミン樹脂(サイメル303、(商品名)三井東圧社製)を20g加えて塗料化した。この塗料をガラス板上に125μmのアプリケーターで塗布し、室温で15分乾燥させた後、140℃で20分焼き付けて、鮮やかな赤色の硬化塗膜を得た。
実施例3 銀ヒドロゾルの調製
硝酸酸性の100mM硝酸銀水溶液100mlをビーカーにとり、高分子量顔料分散剤(ディスパービック180(商品名)、ビックケミー社製)を5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、トリエタノールアミンを5ml加え、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例4 銀ヒドロゾルの調製
高分子量顔料分散剤としてディスパービック190(商品名)(ビックケミー社製)を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例5 銀ヒドロゾルの塗料への応用
実施例3及び実施例4で得られた銀コロイド溶液を、電気透析装置(マイクロアシライザーS3、旭化成社製)に供してイオン成分を除去した後、それぞれにアミン中和型水溶性アクリル樹脂(固形分20%)を400g、水溶性メラミン樹脂(サイメル303、三井東圧社製)を30g加えて塗料化した。これらの塗料をガラス板上に125μmのアプリケーターで塗布し、室温で15分乾燥させた後、140℃で20分焼き付けて、鮮やかな黄色の硬化塗膜を得た。
実施例6 金ヒドロゾルの調製
100mMの塩化金酸水溶液100mlをビーカーにとり、高分子量顔料分散剤(ディスパービック180、ビックケミー社製)を5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、ジメチルアミノエタノールを5ml加えて、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例7 金ヒドロゾルの塗料への応用
実施例6で得られた金コロイド溶液を、電気透析装置(マイクロアシライザーS3、旭化成社製)に供してイオン成分を除去した後、アミン中和型水溶性アクリル樹脂(固形分20%)を400g、水溶性メラミン樹脂(サイメル303、三井東圧社製)を30g加えて塗料化した。この塗料をガラス板上に125μmのアプリケーターで塗布し、室温で15分乾燥させた後、140℃で20分焼き付けて、鮮やかな赤色の硬化塗膜を得た。
実施例8 金オルガノゾルの調製
100mMの塩化金酸水溶液10mlをビーカーにとり、アセトン90mlで希釈した後、高分子量顔料分散剤(ソルスパース24000(商品名)、ゼネカ社製)を1g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、ジメチルアミノエタノールを5ml加えて、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例9 銀オルガノゾルの調製
塩化金酸の代わりに、硝酸銀を用いたこと以外は、実施例8と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例10 銀オルガノゾルの調製
100mMの硝酸銀水溶液10mlをビーカーにとり、アセトン90mlで希釈した後、高分子量顔料分散剤(ディスパービック161(商品名)、ビックケミー社製)を3g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、ジメチルアミノエタノールを5ml加えて、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例11 銀オルガノゾルの調製
酢酸エチル100gに硝酸銀1.7gを溶解させた(約100mmol/kg)。この溶液に、高分子量顔料分散剤(ソルスパース24000、ゼネカ社製)を1g溶解させた後、ジエタノールアミンを5ml加えて、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例12 金ヒドロゾルの調製
50mMの塩化金酸溶液200mlをビーカーにとり、高分子量顔料分散剤(ソルスパース27000、ゼネカ社製)を12.5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、濃度2Mの水素化ホウ素ナトリウム水溶液を10ml加えて、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例13 金ヒドロゾルの塗料への応用
実施例12で得られた金コロイド溶液を、電気透析装置(マイクロアシライザーS3、旭化成社製)に供してイオン成分を除去した後、アミン中和型水溶性アクリル樹脂(固形分20%)を400g、水溶性メラミン樹脂(サイメル303、三井東圧社製)を20g加えて塗料化した。この塗料をガラス板上に125μmのアプリケーターで塗布し、室温で15分乾燥させた後140℃で20分焼き付けて、鮮やかな赤色の硬化塗膜を得た。
実施例14 銀ヒドロゾルの調製
100mM硝酸銀水溶液100mlをビーカーにとり、高分子量顔料分散剤(ディスパービック180、ビックケミー社製)を5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、1kW超高圧水銀灯(UIV−1150、ウシオ電気社製)を用いて2時間光照射して、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例15 銀ヒドロゾルの調製
高分子量顔料分散剤としてディスパービック190(ビックケミー社製)を用いたこと以外は、実施例14と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例16 銀ヒドロゾルの塗料への応用
実施例14及び実施例15で得られた銀コロイド溶液を、電気透析装置(マイクロアシライザーS3、旭化成社製)に供してイオン成分を除去した後、それぞれにアミン中和型水溶性アクリル樹脂(固形分20%)を400g、水溶性メラミン樹脂(サイメル303、三井東圧社製)を30g加えて塗料化した。これらの塗料をガラス板上に125μmのアプリケーターで塗布し、室温で15分乾燥させた後、140℃で20分焼き付けて、鮮やかな黄色の硬化塗膜を得た。
実施例17 金ヒドロゾルの調製
100mMの塩化金酸水溶液100mlをビーカーにとり、高分子量顔料分散剤(ディスパービック180、ビックケミー社製)を5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、2Mの水素化ホウ素ナトリウム水溶液を10ml加えて、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例18 金ヒドロゾルの塗料への応用
実施例17で得られた金コロイド溶液を、電気透析装置(マイクロアシライザーS3、旭化成社製)に供してイオン成分を除去した後、アミン中和型水溶性アクリル樹脂(固形分20%)を400g、水溶性メラミン樹脂(サイメル303、三井東圧社製)を30g加えて塗料化した。この塗料をガラス板上に125μmのアプリケーターで塗布し、室温で15分乾燥させた後、140℃で20分焼き付けて、鮮やかな赤色の硬化塗膜を得た。
実施例19 金オルガノゾルの調製
100mMの塩化金酸水溶液50mlをコルベンにとり、エタノール50mlで希釈した後、高分子量顔料分散剤(ディスパービック180、ビックケミー社製)を5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、クエン酸ナトリウムを1.3g加え、加熱還流して、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。
実施例20 銀オルガノゾルを用いた樹脂成型品の製造
実施例11で得られた銀オルガノゾル約10gを、ビスフェノール型エポキシ樹脂(エピコート828(商品名)、油化シェル社製)10gと混合した。得られた混合物を縦2cm、横3cm、高さ1cmの容器に満たし、40℃で約8時間加熱したところ、鮮やかな黄色のエポキシ樹脂成型品が得られた。
実施例21 銅ヒドロゾルの調製
100mMの塩化銅(II)水溶液100mlをビーカーにとり、高分子量顔料分散剤(ディスパービック180、ビックケミー社製)を5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、2Mの水素化ホウ素ナトリウム水溶液を10ml加えて、鮮やかで濃厚な赤色の銅コロイド溶液を得た。得られた銅コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例22 金ヒドロゾルの調製
高分子顔料分散剤として、ディスパービック180の代わりにポリマー451(商品名)(EFKAケミカル社製)10gを用いたこと以外は、実施例6と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例23 金ヒドロゾルの調製
高分子顔料分散剤として、ディスパービック180の代わりにフローレンDOPA−17(商品名)(共栄社化学社製)17gを用いたこと以外は、実施例6と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例24 金ヒドロゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにメチルジエタノールアミン5.5mlを用いたこと以外は、実施例6と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例25 金ヒドロゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにジメチルエチルアミン5mlを用いたこと以外は、実施例6と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例26 金ヒドロゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにN,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパンを8mlを用いたこと以外は、実施例6と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例27 金オルガノゾルの調製
高分子量顔料分散剤として、ソルスパース24000の代わりにポリマー401(商品名)(EFKAケミカル社製)2gを用いたこと以外は、実施例8と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例28 金オルガノゾルの調製
高分子量顔料分散剤として、ソルスパース24000の代わりにフローレンDOPA−22(商品名)(共栄社化学社製)2.5gを用いたこと以外は、実施例8と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例29 金オルガノゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにメチルジエタノールアミン5.5mlを用いたこと以外は、実施例8と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例30 金オルガノゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにジメチルエチルアミン5mlを用いたこと以外は、実施例8と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例31 金オルガノゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにN,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン8mlを用いたこと以外は、実施例8と同様にして、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例32 銀ヒドロゾルの調製
高分子量顔料分散剤として、ディスパービック180の代わりにポリマー451(EFKAケミカル社製)10gを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例33 銀ヒドロゾルの調製
高分子量顔料分散剤として、ディスパービック180の代わりにフローレンDOPA−17(共栄社化学社製)17gを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例34 銀ヒドロゾルの調製
トリエタノールアミンの代わりにメチルジエタノールアミン5.5mlを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例35 銀ヒドロゾルの調製
トリエタノールアミンの代わりにジメチルエチルアミン5mlを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例36 銀ヒドロゾルの調製
トリエタノールアミンの代わりにN,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン8mlを用いたこと以外は、実施例3と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例37 銀オルガノゾルの調製
高分子量顔料分散剤として、ディスパービック161の代わりにポリマー401(EFKAケミカル社製)2gを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例38 銀オルガノゾルの調製
高分子量顔料分散剤として、ディスパービック161の代わりにフローレンDOPA−22(共栄社化学社製)2.5gを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例39 銀オルガノゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにメチルジエタノールアミン5.5mlを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例40 銀オルガノゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにジメチルエチルアミン5mlを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
実施例41 銀オルガノゾルの調製
ジメチルアミノエタノールの代わりにN,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン8mlを用いたこと以外は、実施例10と同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得た。この銀コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。
比較例1
高分子量顔料分散剤を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして金コロイド溶液を調製したところ、ジメチルアミノエタノールを加えた際に、黒色の粒子が生成していた。このものは、着色材としては不適であった。
比較例2
高分子量顔料分散剤を用いなかったこと以外は、実施例6と同様にして金コロイド溶液を調製したところ、ジメチルアミノエタノールを加えた際に、黒色の粒子が生成していた。このものは、着色材としては不適であった。
比較例3
高分子量顔料分散剤を用いなかったこと以外は、実施例8と同様にして金コロイド溶液を調製したところ、ジメチルアミノエタノールを加えた際に、黒色の粒子が生成していた。このものは、着色材としては不適であった。
比較例4
高分子量顔料分散剤を用いなかったこと以外は、実施例10と同様にして金コロイド溶液を調製したところ、ジメチルアミノエタノールを加えた際に、黒色の粒子が生成していた。このものは、着色材としては不適であった。
比較例5
高分子量顔料分散剤を用いなかったこと以外は、実施例3と同様にして銀コロイド溶液を調製したところ、トリエタノールアミンを加えた際に、黒色の粒子が急速に生成・沈殿した。このものは、着色材としては不適であった。
比較例6
高分子量顔料分散剤を用いなかったこと以外は、実施例4と同様にして銀コロイド溶液を調製したところ、トリエタノールアミンを加えた際に、黒色の粒子が急速に生成・沈殿した。このものは、着色材としては不適であった。
比較例7
高分子量顔料分散剤を用いなかったこと以外は、実施例15と同様にして銀コロイド溶液を調製したところ、光照射した際に、黒色の粒子が徐々に生成・沈殿した。このものは、着色材としては不適であった。
比較例8
高分子量顔料分散剤を用いなかったこと以外は、実施例17と同様にして金コロイド溶液を調製したところ、水素化ホウ素ナトリウム水溶液を加えた際に、黒色の粒子が急速に生成・沈殿した。このものは、着色材としては不適であった。

Claims (17)

  1. 貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を含み、
    前記高分子量顔料分散剤は、顔料親和性基を主鎖及び/若しくは複数の側鎖に有し、かつ、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子、又は、主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子であり、
    前記複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子は、数平均分子量が2000〜1000000のものであり、
    前記複数の顔料親和部分を有する高分子は、数平均分子量が2000〜1000000のものであることを特徴とする貴金属又は銅のコロイド溶液。
  2. 貴金属は、金、銀及び白金からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載の貴金属又は銅のコロイド溶液。
  3. 顔料親和性基を主鎖及び/又は複数の側鎖に有し、かつ、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在しており、溶媒和部分を構成する側鎖が1分子中に2〜1000存在している請求項1又は2記載の貴金属又は銅のコロイド溶液。
  4. 主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子は、顔料親和性基が1分子中に2〜3000個存在している請求項1又は2記載の貴金属又は銅のコロイド溶液。
  5. 貴金属又は銅の化合物を、溶媒に溶解し、高分子量顔料分散剤を加えた後、貴金属又は銅に還元する貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法であって、
    前記高分子量顔料分散剤は、顔料親和性基を主鎖及び/若しくは複数の側鎖に有し、かつ、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子、又は、主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部分を有する高分子であり、
    前記複数の側鎖を有する櫛形構造の高分子は、数平均分子量が2000〜1000000のものであり、
    前記複数の顔料親和部分を有する高分子は、数平均分子量が2000〜1000000のものであることを特徴とする貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  6. 溶媒は、水及び有機溶媒からなる群から選択された少なくとも1種である請求項5記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  7. 溶媒が水であり、貴金属又は銅の化合物が、50mM以上の濃度となるように前記溶媒に溶解される請求項5記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  8. 貴金属が銀であり、かつ、銀の化合物の溶液のpHが7以下である請求項7記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  9. 溶媒が有機溶媒であり、貴金属又は銅の化合物が、10mM以上の濃度となるように前記溶媒に溶解される請求項6記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  10. 溶媒が水及び水可溶性有機溶媒からなるものであり、貴金属又は銅の化合物を前記水に溶解した後、前記水可溶性有機溶媒を添加する請求項6記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  11. 貴金属又は銅の化合物が、50mM以上の濃度になるように水に溶解される請求項10記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  12. 貴金属又は銅に還元する方法は、還元剤を使用することによるものである請求項5〜11のいずれかに記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  13. 還元剤は、水素化ホウ素ナトリウムである請求項12記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  14. 還元剤は、クエン酸ナトリウムであり、前記クエン酸ナトリウムを加えた後に、アルコール存在下で加熱還流することにより、貴金属又は銅に還元するものである請求項12記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  15. 貴金属又は銅に還元する方法は、高圧水銀灯を用いて光照射を行うものである請求項5〜11のいずれかに記載の貴金属又は銅のコロイド溶液の製造方法。
  16. 請求項1記載の貴金属又は銅のコロイド溶液を用いてなることを特徴とする塗料組成物。
  17. 請求項1記載の貴金属又は銅のコロイド溶液を用いてなることを特徴とする樹脂成型物。
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