JPH11236521A - 光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法及び光輝性塗装物 - Google Patents

光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法及び光輝性塗装物

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JPH11236521A
JPH11236521A JP5748098A JP5748098A JPH11236521A JP H11236521 A JPH11236521 A JP H11236521A JP 5748098 A JP5748098 A JP 5748098A JP 5748098 A JP5748098 A JP 5748098A JP H11236521 A JPH11236521 A JP H11236521A
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JP
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copper
noble metal
colloid
coating film
forming
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Application number
JP5748098A
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English (en)
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Yoshikatsu Saito
義勝 斉藤
Hajime Ishihara
肇 石原
Koichi Takahashi
孝一 高橋
Toshikatsu Kobayashi
敏勝 小林
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた深み感及び耐候性を有し、彩度が高く
鮮やかなキャンディトーンを有する塗膜が得られる光輝
性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法及び該方法により塗
装された光輝性塗装物を提供すること。 【解決手段】 ビヒクル及び光輝性顔料を含有する塗料
において、貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔
料分散剤を含む貴金属又は銅の固体ゾル及び/又はコロ
イド溶液を含有することを特徴とする光輝性塗料組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性塗料組成
物、光輝性塗膜形成方法及び該方法により塗装された光
輝性塗装物に関する。さらに詳しくは、深み感に優れ、
鮮やかなキャンディトーンを有し、耐候性に優れた塗膜
を提供可能な光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法及
び該方法により塗装された光輝性塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】貴金属や銅のコロイドは、化学的に非常
に安定であり、各コロイド特有の色を発色する。この特
性を活かして、従来より、ベネチアガラスやステンドグ
ラス等の着色に利用されている。
【0003】貴金属コロイドのなかでも、金コロイド
は、粒径に応じて、青、青紫、赤紫等の色を示すが、こ
の金コロイドによる発色は、「カシウスの紫」として古
くより知られており、陶磁器の絵つけ等の発色に利用さ
れている。
【0004】金コロイド等の貴金属コロイドによる発色
は、電子のプラズマ振動に起因し、プラズモン吸収と呼
ばる発色機構によるものである。このプラズモン吸収に
よる発色は、金属中の自由電子が光電場により揺さぶら
れ、粒子表面に電荷が現れ、非線形分極が生じるためで
あるとされている。この貴金属コロイドによる発色は、
彩度や光線透過率が高く、耐久性等に優れている。この
ような貴金属コロイドによる発色は、粒径が数nm〜数
十nm程度の、いわゆるナノ粒子において見られるもの
であり、着色材としては、粒径分布が狭いコロイドであ
ることが有利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、塗料におい
ても、ガラス等の発色と同様の彩度や濃度を再現できる
ものが望まれており、上述した貴金属コロイドや銅コロ
イドを着色材として利用することが期待されている。
【0006】貴金属や銅のコロイドは、特開昭63−2
83743号公報において、分散媒、金属及び特定の高
分子を使用した高分子保護金属コロイドが開示されてい
る。しかしながら、この技術により得られる高分子保護
金属コロイドは、0.5mMと濃度が非常に低いために
塗料の着色材としては充分ではない。
【0007】ジャーナル・オブ・サーフィス・サイエン
ス・アンド・テクノロジー(J.Surface Sc
i.Technol.)8巻、209頁(1992年)
には、保護コロイドと還元剤とを一つの薬剤で兼用して
貴金属コロイドを製造する方法が開示されている。特開
昭62−121640号公報には、特定の界面活性剤と
還元剤とを用いてヒドロゾルを作製した後、水分を除去
して有機溶媒を加えることにより貴金属コロイドのオル
ガノゾルを調製する方法が開示されている。
【0008】しかしながら、これらの技術では、使用さ
れる還元剤が高価であるため、貴金属コロイドを安価に
製造することができない。また、得られる貴金属コロイ
ドは、樹脂等と混合すると凝集しやすく、コロイド溶液
の濃度も低く高濃度の貴金属コロイドを製造することが
できず、塗料としての応用は困難なものであった。
【0009】一方、染料を用いた鮮やかなキャンディト
ーンを有する塗膜の需要はあるもの、耐候性の点で問題
があり、自動車用の塗装には使用されていなかった。
【0010】本発明者等は上述の課題に鑑み鋭意研究し
た結果、ビヒクル及び光輝性顔料を含有する塗料におい
て、貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散
剤を含む貴金属又は銅の固体ゾル及び/又はコロイド溶
液を含有させると、驚くべきことに、深み感に優れ、鮮
やかなキャンディトーンを有し、耐候性に優れた塗膜を
提供可能な光輝性塗料組成物が得られることを見出し本
発明を完成するに至った。
【0011】本発明は、深み感に優れ、彩度が高く鮮や
かなキャンディトーンを有し、耐候性に優れた塗膜を提
供可能な光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法及び該
方法により塗装された光輝性塗装物を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ビ
ヒクル及び光輝性顔料を含有する塗料において、貴金属
又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を含む貴
金属又は銅の固体ゾル及び/又はコロイド溶液を含有す
ることを特徴とする光輝性塗料組成物を提供するもので
ある。
【0013】また、本発明は、前記貴金属又は銅の固体
ゾル及び/又はコロイド溶液の含有量がコロイドゾル固
形分として1〜10固形分重量%であることを特徴とす
る前記の光輝性塗料組成物を提供するものである。
【0014】さらに、本発明は、被塗基材上に前記の光
輝性塗料組成物によるベースコート塗膜形成後、クリヤ
ー塗料によるトップコート塗膜を形成することを特徴と
する光輝性塗膜形成方法を提供するものである。
【0015】また、本発明は、被塗基材上にベースコー
ト塗膜形成後、貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子
量顔料分散剤を含む貴金属又は銅の固体ゾル及び/又は
コロイド溶液を含有するクリヤー塗料によるトップコー
ト塗膜を形成することを特徴とする光輝性塗膜形成方法
を提供するものである。
【0016】さらに、本発明は、前記貴金属又は銅の固
体ゾル及び/又はコロイド溶液の含有量がコロイドゾル
固形分としてトップコート塗膜中0.01〜5固形分重
量%であることを特徴とする前記の光輝性塗膜形成方法
を提供するものである。
【0017】また、本発明は、被塗基材上に前記の光輝
性塗料組成物によるベースコート塗膜形成後、貴金属又
は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を含む貴金
属又は銅の固体ゾル及び/又はコロイド溶液を含有する
クリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成することを
特徴とする光輝性塗膜形成方法を提供するものである。
【0018】さらに、本発明は、前記貴金属又は銅の固
体ゾル及び/又はコロイド溶液の含有量がコロイドゾル
固形分としてトップコート塗膜中0.01〜5固形分重
量%であることを特徴とする前記の光輝性塗膜形成方法
を提供するものである。
【0019】また、本発明は、前記クリヤー塗料が、カ
ルボキシル基含有ポリマー及びエポキシ基含有ポリマー
を含有することを特徴とする前記の光輝性塗膜形成方法
を提供するものである。
【0020】さらに、本発明は、前記の光輝性塗膜形成
方法により塗装されたことを特徴とする光輝性塗装物を
提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の構成について、以下に順
次詳述する。
【0022】「ビヒクル」本発明に用いるビヒクルは、
光輝性顔料等が分散するものであって塗膜形成用樹脂と
必要に応じて架橋剤とから構成される。
【0023】ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂として
は、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキ
ッド樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、特
に、アクリル樹脂及びポリエステル樹脂が好ましく用い
られる。また、常温乾燥で硬化可能な熱可塑性アクリル
樹脂、2液型ウレタン樹脂やシリコン樹脂などの熱可塑
性樹脂を用いることも出来る。以下に塗膜形成用樹脂及
び架橋剤について説明する。
【0024】<塗膜形成用樹脂> (イ)アクリル樹脂 アクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシブチル、N−メチロールアクリルア
ミド等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル系単量
体、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
フマル酸、マレイン酸等のカルボキシル基を有するエチ
レン性不飽和単量体、及び、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロビル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシ
ル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体の少
なくとも1種を通常の方法により重合することにより得
ることができる。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリ
ル酸又はメタクリル酸を意味する。さらに、共重合可能
な(メタ)アクリロニトリル、スチレン、(メタ)アク
リル酸アミド、ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメ
チルプロピルアクリルアミド、n−プトキシメチルアク
リルアミド等を配合してもよい。アクリル樹脂の数平均
分子量は、1,800〜100,000とするのが好ま
しく、5,000〜20,000がさらに好ましい。
【0025】(ロ)ポリエステル樹脂 ポリエステル樹脂は、多価アルコールと多塩基酸又はそ
の無水物とを重縮合(エステル化)して得られる。
【0026】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ネオベンチルグリコー
ル、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、ベンタエリトリ
ット、ジペンタエリトリット等が挙げられ、これらの多
価アルコールを1種または2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0027】多塩基酸又はその無水物としては、フタル
酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハ
ク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無
水トリメリット酸等が挙げ、これらを1種または2種以
上組み合わせて用いることができる。
【0028】ポリエステル樹脂の数平均分子量は、20
0〜10,000であるのが好ましく、300〜6,0
00がより好ましい。
【0029】<架橋剤>架橋剤としては、メラミン樹脂
等のアミノ樹脂やブロックポリイソシアネート化合物等
が挙げられる。また、常温乾燥により硬化することがで
きる2液型ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等も使用
することができる。
【0030】(イ)アミノ樹脂 アミノ樹脂としては、例えば、メラミン、尿素、ベンソ
グアナミン等のアミノ化合物の1種又は2種以上の混合
物をホルムアルデヒドと反応させた縮合物及びその縮合
物にメタノール、ブタノール等の低級アルコールを反応
させたアルキルエーテル化メラミン樹脂等が挙げられ
る。このようなアルキルエーテル化メラミン樹脂の数平
均分子量は、400〜1,200であるのが好ましい。
【0031】特に、トリアジン環1個当たり平均で0〜
1個のイミノ基を有するアミノ樹脂が好ましく、平均で
0〜0.2個のイミノ基を有するアミノ樹脂が好まし
い。イミノ基以外の部分はアルキルエーテル基等が結合
している。なお、このトリアジン環1個当たりのイミノ
基の平均個数は、元素分析により求めた炭素、水素及び
窒素の重量比と、1H−NMRから求めたNH/−NC
2ORのモル比とから算出する。
【0032】(ロ)ブロックポリイソシアネート化合物 ブロックプリイソシアネート化合物としては、ヘキサメ
チレンジイソシアネート(HMDI)等の脂肪族多官能
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)等の脂環族多官能イソシアネート及びジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)や水添M
DI等のポリイソシアネート化合物の官能基をブロック
剤によって部分的に又は完全にブロックしたものが挙げ
られる
【0033】<配合割合>塗膜形成用樹脂と架橋剤の配
合割合としては、固形分換算で塗膜形成用樹脂が90〜
50重量%、好ましくは85〜60重量%であり、架橋
剤が10〜50重量%、好ましくは15〜40重量%で
ある。架橋剤が10重量%未満では(塗膜形成用樹脂が
90重量%を超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。
一方、架橋剤が50重量%を超えると(塗膜形成用樹脂
が50重量%未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低
下するとともに硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が
悪くなる。
【0034】「光輝性顔料」本発明に用いる光輝性顔料
は、従来から塗料用として常用されているものが用いら
れ、例えば、リーフィン型アルミニウム顔料、ノンリー
フィン型アルミニウム顔料、金属チタンフレーク、ステ
ンレスフレーク、板状酸化鉄、フタロシアニンフレー
ク、グラファイト、二酸化チタン被覆マイカ、着色マイ
カ、金属メッキマイカ、金属メッキガラスフレーク等が
挙げられる。
【0035】「貴金属又は銅の固体ゾル及びコロイド溶
液」本発明に用いる貴金属又は銅の固体ゾル及びコロイ
ド溶液は、貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔
料分散剤を含むものである。上記貴金属又は銅のコロイ
ド粒子は、貴金属又は銅の化合物から形成される。
【0036】上記貴金属としては特に限定されず、例え
ば、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オス
ミウム、イリジウム、白金等を挙げることができる。な
かでも、金、銀、白金が好ましい。
【0037】上記貴金属又は銅の化合物としては上記貴
金属又は銅を含むものであれば特に限定されず、例え
ば、塩化金酸、硝酸銀、酢酸銀、過塩素酸銀、塩化白金
酸、塩化白金酸カリウム、塩化銅(II)、酢酸銅(I
I)、硫酸銅(II)等を挙げることができる。
【0038】上記高分子量顔料分散剤は、高分子量重合
体に顔料表面に対する親和性の高い官能基が導入されて
いる両親媒性の共重合体である。このものは、ビヒクル
に対して充分な相溶性を有することから、有機顔料又は
無機顔料の分散剤として好適であり、通常は、顔料ペー
ストの製造時に顔料分散剤として使用されているもので
ある。
【0039】上記高分子量顔料分散剤としては特に限定
されないが、以下に説明するものを好適に使用すること
ができる。すなわち、 (1)顔料親和性基を主鎖及び/又は複数の側鎖に有
し、かつ、溶媒和部分を構成する複数の側鎖を有する櫛
形構造の高分子 (2)主鎖中に顔料親和性基からなる複数の顔料親和部
分を有する高分子 (3)主鎖の片末端に顔料親和性基からなる顔料親和部
分を有する直鎖状の高分子
【0040】ここで、上記顔料親和性基とは、顔料の表
面に対して強い吸着力を有する官能基をいい、例えば、
オルガノゾルにおいては、第3級アミノ基、第4級アン
モニウム、塩基性窒素原子を有する複素環基、ヒドロキ
シル基、カルボキシル基;ヒドロゾルにおいては、フェ
ニル基、ラウリル基、ステアリル基、ドデシル基、オレ
イル基等を挙げることができる。上記顔料親和性基は、
貴金属又は銅に対して強い親和力を示す。上記高分子量
顔料分散剤は、上記顔料親和性基を有することにより、
貴金属又は銅の保護コロイドとして充分な性能を発揮す
ることができる。
【0041】上記櫛形構造の高分子(1)は、上記顔料
親和性基を有する複数の側鎖とともに、溶媒和部分構成
する複数の側鎖を主鎖に結合した構造のものであり、こ
れらの側鎖があたかも櫛の歯のように主鎖に結合されて
いるものである。本明細書中、上述の構造を櫛形構造と
称する。上記櫛形構造の高分子(1)において、上記顔
料親和性基は、側鎖末端に限らず、側鎖の途中や主鎖中
に複数存在していてもよい。なお、上記溶媒和部分は、
溶媒に親和性を有する部分であって、親水性又は疎水性
の構造をいう。上記溶媒和部分は、例えば、水溶性の重
合鎖、親油性の重合鎖等から構成されている。
【0042】上記櫛形構造の高分子(1)としては特に
限定されず、例えば、特開平5−177123号公報に
開示されている1個以上のポリ(カルボニル−C3〜C6
−アルキレンオキシ)鎖を有し、これらの各鎖が3〜8
0個のカルボニル−C3〜C6−アルキレンオキシ基を有
しかつアミド又は塩架橋基によってポリ(エチレンイミ
ン)に結合されている構造のポリ(エチレンイミン)又
はその酸塩からなるもの;特開昭54−37082号公
報に開示されているポリ(低級アルキレン)イミンと、
遊離のカルボン酸基を有するポリエステルとの反応生成
物よりなり、各ポリ(低級アルキレン)イミン連鎖に少
なくとも2つのポリエステル連鎖が結合されたもの;特
公平7−24746号公報に開示されている末端にエポ
キシ基を有する高分子量のエポキシ化合物に、アミン化
合物と数平均分子量300〜7000のカルボキシル基
含有プレポリマーとを同時に又は任意順に反応させて得
られる顔料分散剤等を挙げることができる。
【0043】上記櫛形構造の高分子(1)は、顔料親和
性基が1分子中に2〜3000個存在するものが好まし
い。2個未満であると、分散安定性が充分ではなく、3
000個を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難と
なり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度
が低下する。より好ましくは、25〜1500個であ
る。
【0044】上記櫛形構造の高分子(1)は、溶媒和部
分を構成する側鎖が1分子中に2〜1000存在するも
のが好ましい。2未満であると、分散安定性が充分では
なく、1000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが
困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くな
り、彩度が低下する。より好ましくは、5〜500であ
る。
【0045】上記櫛形構造の高分子(1)は、数平均分
子量が2000〜1000000であることが好まし
い。2000未満であると、分散安定性が充分ではな
く、1000000を超えると、粘度が高すぎて取り扱
いが困難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広く
なり、彩度が低下する。より好ましくは、4000〜5
00000である。
【0046】上記主鎖中に顔料親和性基からなる複数の
顔料親和部分を有する高分子(2)は、複数の顔料親和
性基が主鎖にそって配置されているものであり、上記顔
料親和性基は、例えば、主鎖にペンダントしているもの
である。本明細書中、上記顔料親和部分は、上記顔料親
和性基が1つ又は複数存在して、顔料表面に吸着するア
ンカーとして機能する部分をいう。
【0047】上記高分子(2)としては、例えば、特開
平4−210220号公報に開示されているポリイソシ
アネートと、モノヒドロキシ化合物及びモノヒドロキシ
モノカルボン酸又はモノアミノモノカルボン酸化合物の
混合物、並びに、少なくとも1つの塩基性環窒素とイソ
シアネート反応性基とを有する化合物との反応物;特開
昭60−16631号公報、特開平2−612号公報、
特開昭63−241018号公報に開示されているポリ
ウレタン/ポリウレアよりなる主鎖に複数の第3級アミ
ノ基又は塩基性環式窒素原子を有する基がペンダントし
た高分子;特開平1−279919号公報に開示されて
いる水溶性ポリ(オキシアルキレン)鎖を有する立体安
定化単位、構造単位及びアミノ基含有単位からなる共重
合体であって、アミン基含有単量単位が第3級アミノ基
若しくはその酸付加塩の基又は第4級アンモニウムの基
を含有しており、該共重合体1g当たり0.025〜
0.5ミリ当量のアミノ基を含有する共重合体;特開平
6−100642号公報に開示されている付加重合体か
らなる主鎖と、少なくとも1個のC1〜C4アルコキシポ
リエチレン又はポリエチレン−コプロピレングリコール
(メタ)アクリレートからなる安定化剤単位とからな
り,かつ、2500〜20000の重量平均分子量を有
する両親媒性共重合体であって、主鎖は、30重量%ま
での非官能性構造単位と、合計で70重量%までの安定
化剤単位及び官能性単位を含有しており、上記官能性単
位は、置換されているか又は置換されていないスチレン
含有単位、ヒドロキシル基含有単位及びカルボキシル基
含有単位であり、ヒドロキシル基とカルボキシル基、ヒ
ドロキシル基とスチレン基及びヒドロキシル基とプロピ
レンオキシ基又はエチレンオキシ基との比率が、それぞ
れ、1:0.10〜26.1;1:0.28〜25.
0;1:0.80〜66.1である両親媒性高分子等を
挙げることができる。
【0048】上記高分子(2)は、顔料親和性基が1分
子中に2〜3000個存在するものが好ましい。2個未
満であると、分散安定性が充分ではなく、3000個を
超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、ま
た、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が低下す
る。より好ましくは、25〜1500個である。
【0049】上記高分子(2)は、数平均分子量が20
00〜1000000であることが好ましい。2000
未満であると、分散安定性が充分ではなく、10000
00を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難とな
り、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度が
低下する。より好ましくは、4000〜500000で
ある。
【0050】上記主鎖の片末端に顔料親和性基からなる
顔料親和部分を有する直鎖状の高分子(3)は、主鎖の
片末端のみに1つ又は複数の顔料親和性基からなる顔料
親和部分を有しているが、顔料表面に対して充分な親和
性を有するものである。
【0051】上記直鎖状の高分子(3)としては特に限
定されず、例えば、特開昭46−7294号公報に開示
されている一方が塩基性であるA−Bブロック型高分
子;米国特許第4656226号明細書に開示されてい
るAブロックに芳香族カルボン酸を導入したA−Bブロ
ック型高分子;米国特許第4032698号明細書に開
示されている片末端が塩基性官能基であるA−Bブロッ
ク型高分子;米国特許第4070388号明細書に開示
されている片末端が酸性官能基であるA−Bブロック型
高分子;特開平1−204914号公報に開示されてい
る米国特許第4656226号明細書に記載のAブロッ
クに芳香族カルボン酸を導入したA−Bブロック型高分
子の耐候黄変性を改良したもの等を挙げることができ
る。
【0052】上記直鎖状の高分子(3)は、顔料親和性
基が1分子中に2〜3000個存在するものが好まし
い。2個未満であると、分散安定性が充分ではなく、3
000個を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難と
なり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、彩度
が低下する。より好ましくは、5〜1500個である。
【0053】上記直鎖状の高分子(3)は、数平均分子
量が1000〜1000000であることが好ましい。
1000未満であると、分散安定性が充分ではなく、1
000000を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困
難となり、また、コロイド粒子の粒度分布が広くなり、
彩度が低下する。より好ましくは、2000〜5000
00である。
【0054】上記高分子量顔料分散剤としては、市販さ
れているものを使用することもできる。上記市販品とし
ては、例えば、ソルスパース20000、ソルスパース
24000、ソルスパース26000、ソルスパース2
7000、ソルスパース28000(ゼネカ社製);デ
ィスパービック160、ディスパービック161、ディ
スパービック162、ディスパービック163、ディス
パービック166、ディスパービック170、ディスパ
ービック180、ディスパービック182、ディスパー
ビック184、ディスパービック190(ビックケミー
社製);EFKA−46、EFKA−47、EFKA−
48、EFKA−49(EFKAケミカル社製);ポリ
マー100、ポリマー120、ポリマー150、ポリマ
ー400、ポリマー401、ポリマー402、ポリマー
403、ポリマー450、ポリマー451、ポリマー4
52、ポリマー453(EFKAケミカル社製);アジ
スパーPB711、アジスパーPA111、アジスパー
PB811、アジスパーPW911(味の素社製);フ
ローレンDOPA−158、フローレンDOPA−2
2、フローレンDOPA−17、フローレンTG−73
0W、フローレンG−700、フローレンTG−720
W(共栄社化学社製)等を挙げることができる。
【0055】上記高分子量顔料分散剤は、顔料親和性基
が側鎖に存在し、溶媒和部分を構成する側鎖を有するグ
ラフト構造のもの〔上記櫛形構造の高分子(1)〕;主
鎖に、顔料親和性基を有するもの〔上記高分子(2)及
び上記直鎖状の高分子(3)〕であるので、コロイド粒
子の分散性が良好であり、貴金属又は銅のコロイド粒子
に対する保護コロイドとして好適である。上記高分子量
顔料分散剤を使用することにより、貴金属又は銅のコロ
イド粒子を高い濃度で含有する貴金属又は銅のコロイド
粒子分散体を得ることができる。
【0056】上記高分子量顔料分散剤の含有量は、上記
貴金属又は銅100重量部に対して50〜1000重量
部が好ましい。50重量部未満であると、上記貴金属又
は銅のコロイド粒子の分散性が不充分であり、1000
重量部を超えると、塗料に配合した際に、ビヒクルに対
する高分子量顔料分散剤の混入量が多くなり、物性等に
不具合が生じやすくなる。より好ましくは、100〜6
50重量部である。
【0057】本発明に用いる貴金属又は銅の固体ゾル及
びコロイド溶液において、着色性の観点から、上記貴金
属又は銅のコロイド粒子は、上記高分子量顔料分散剤1
kgあたり、50mmol以上含有されることが好まし
い。上記貴金属又は銅のコロイド粒子が50mmol未
満であると、着色性が不充分となる。より好ましくは、
100mmol以上である。
【0058】本発明に用いる貴金属又は銅の固体ゾルに
おいて、貴金属又は銅のコロイド粒子は、、体積平均粒
径が5〜150nmであることが好ましい。5nm未満
であると、着色力が低く、150nmを超えると、彩度
が低くなる。また、本発明に用いる貴金属又は銅の固体
ゾルは、狭い粒度分布を示すものであることが好まし
い。粒度分布が広いものであると、彩度が低くなるので
好ましくない。
【0059】本発明に用いる貴金属又は銅のコロイド溶
液において、コロイド粒子の平均粒径は、5〜30nm
であることが好ましい。5nm未満であると、着色力が
弱く、30nmを超えると、彩度が低くなる。また、上
記コロイド粒子は、粒度分布が狭いので、濃色かつ彩度
が高い。
【0060】本発明に用いる貴金属又は銅の固体ゾル及
びコロイド溶液は、彩度が高く、貴金属又は銅のコロイ
ド粒子を高い濃度で含有しているので、着色性が良好で
あり、着色材として好適である。また、本発明に用いる
貴金属又は銅のコロイド溶液は、ビヒクルとの相溶性が
良好であり、ビヒクルに添加しても安定で凝集せず、充
分な着色性を有しているので、塗料の着色材として好適
である。なお、固体ゾルは、適当な溶媒に溶解して、ヒ
ドロゾルやオルガノゾルとして利用することができる。
【0061】本発明に用いる貴金属又は銅の固体ゾル及
びコロイド溶液は、以下に述べる製造方法によって得る
ことができる。すなわち、貴金属又は銅の固体ゾルの製
造方法は、貴金属又は銅の化合物を溶媒に溶解し、高分
子量顔料分散剤を加えた後、貴金属又は銅に還元して上
記高分子量顔料分散剤で保護された貴金属又は銅のコロ
イド粒子を形成し、その後、上記溶媒を除去することに
より固体ゾルとするものである。また、貴金属又は銅の
コロイド溶液の製造方法は、貴金属又は銅の化合物を溶
媒に溶解し、高分子量顔料分散剤を加えた後、貴金属又
は銅に還元するものである。
【0062】上記の製造方法において、上記貴金属又は
銅の化合物は、溶媒に溶解して使用される。上記溶媒と
しては上記貴金属又は銅を含む化合物を溶解することが
できるものであれば特に限定されず、例えば、水;アセ
トン、メタノール、エチレングリコール、酢酸エチル等
の有機溶媒等を挙げることができる。これらは単独で使
用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、水と
有機溶媒とを混合して使用する場合には、上記有機溶媒
としては水可溶性のものが好ましい。
【0063】上記溶媒が水である場合、得られるコロイ
ド溶液はヒドロゾルとなる。この場合、上記貴金属又は
銅の化合物は、50mM以上の濃度となるように水で溶
解されることが好ましい。50mM未満であると、高濃
度のコロイド溶液を得ことができない。より好ましく
は、100mM以上である。
【0064】上記溶媒が有機溶媒である場合、得られる
コロイド溶液は、オルガノゾルとなる。この場合、上記
貴金属又は銅の化合物は、10mM以上の濃度となるよ
うに上記有機溶媒に溶解されることが好ましい。10m
M未満であると、高濃度のコロイド溶液を得ることがで
きない。より好ましくは、50mM以上である。
【0065】上記溶媒が水及び水可溶性有機溶媒からな
る混合溶液である場合、まず、上記貴金属又は銅の化合
物を水に溶解した後、高分子量顔料分散剤を溶解した水
可溶性有機溶媒を添加して溶液とすることが好ましい。
上記貴金属又は銅の化合物を水に溶解することにより、
オルガノゾルをより高濃度に調製することができる。こ
のとき、上記貴金属又は銅の化合物は、50mM以上と
なるように水に溶解されることが好ましい。50mM未
満であると、貴金属又は銅のコロイド粒子を高い割合で
含有した高濃度の固体ゾル及びコロイド溶液を得ること
ができない。より好ましくは、100mM以上である。
【0066】貴金属として銀を使用する場合、上記水溶
液は、pH7以下であることが好ましい。pH7を超え
ると、例えば、銀の化合物として硝酸銀を用いる場合、
銀イオンを還元する際に酸化銀等の副生成物が生成し、
溶液が白濁するので好ましくない。上記水溶液のpHが
7を超える場合には、例えば、0.1N程度の硝酸等を
添加して、pHを7以下に調整することが好ましい。
【0067】上記水可溶性有機溶媒は、上記貴金属又は
銅の化合物を溶解する水に対して、体積比が1.0以上
となるように添加することが好ましい。1.0未満であ
ると、溶剤型塗料用の高分子量顔料分散剤が溶解しな
い。より好ましくは、5.0以上である。
【0068】上記貴金属又は銅の化合物の溶液に高分子
量顔料分散剤を添加する。上記高分子量顔料分散剤は、
上記溶媒が水及び水可溶性有機溶媒からなる混合溶媒で
ある場合には、水不溶性のものであることが好ましい。
水溶解性であると、水可溶性有機溶媒を除去して固体ゾ
ルを得る際に、コロイド粒子を析出させるのが困難とな
る。上記水不溶性の高分子量顔料分散剤としては、例え
ば、ディスパービック161、ディスパービック166
(ビックケミー社製)、ソルスパース24000、ソル
スパース28000(ゼネカ社製)等を挙げることがで
きる。
【0069】上記貴金属又は銅の化合物の溶液に上記高
分子量顔料分散剤を添加した後、貴金属又は銅のイオン
を還元する。上記還元の方法としては特に限定されず、
例えば、化合物を添加して化学的に還元する方法、高圧
水銀灯を用いて光照射する方法等を挙げることができ
る。
【0070】上記化合物としては特に限定されず、例え
ば、従来より還元剤として使用されている水素化ホウ素
ナトリウム等のアルカリ金属水素化ホウ素塩;ヒドラジ
ン化合物;クエン酸又はその塩、コハク酸又はその塩等
を使用することができる。また、上記還元剤のほかに、
アルカノールアミンを使用することができる。
【0071】上記アルカノールアミンは、通常は還元剤
として使用されないものであるが、上記貴金属又は銅の
化合物の溶液に上記アルカノールアミンを添加して撹
拌、混合することによって、貴金属イオンや銅イオン等
が常温付近で貴金属、銅に還元される。上記アルカノー
ルアミンを使用することにより、危険性や有害性の高い
還元剤を使用する必要がなく、加熱や特別な光照射装置
を使用することなしに、貴金属又は銅の化合物を還元す
ることができる。
【0072】上記アルカノールアミンとしては特に限定
されず、例えば、ジメチルアミノエタノール、トリエタ
ノールアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、プロパノールアミン、2−(3−アミノプロピルア
ミノ)エタノール、ブタノールアミン、ヘキサノールア
ミン、ジメチルアミノプロパノール等を挙げることがで
きる。
【0073】上記アルカノールアミンの添加量は、上記
貴金属又は銅の化合物の溶液1molに対して1〜20
molが好ましい。1mol未満であると、還元が充分
に行われず、20molを超えると、生成したコロイド
粒子の対凝集安定性が低下する。より好ましくは、2〜
8molである。
【0074】また、上記還元剤として水素化ホウ素ナト
リウムを使用する場合、上記水素化ホウ素ナトリウム
は、高価であり、取り扱いにも留意しなければならない
が、常温で還元することができるので、加熱や特別な光
照射装置を用意する必要がない。
【0075】上記水素化ホウ素ナトリウムの添加量は、
上記貴金属又は銅の化合物1molに対して1〜50m
olが好ましい。1mol未満であると、還元が充分に
行われず、50molを超えると、対凝集安定性が低下
する。より好ましくは、1.5〜10molである。
【0076】上記還元剤としてクエン酸又はその塩を使
用する場合、アルコールの存在下で加熱還流することに
よって貴金属イオンや銅イオン等を還元することができ
る。上記クエン酸又はその塩は、非常に安価であり、入
手が容易である利点がある。上記クエン酸又はその塩と
しては、クエン酸ナトリウムを使用することが好まし
い。
【0077】上記クエン酸又はその塩の添加量は、上記
貴金属又は銅の化合物1molに対して1〜50mol
が好ましい。1mol未満であると、還元が充分に行わ
れず、50molを超えると、耐凝集安定性が低下す
る。より好ましくは、1.5〜10molである。
【0078】本発明に用いる固体ゾルは、上記貴金属又
は銅のイオンを還元した後、上記高分子量顔料分散剤で
保護された貴金属又は銅のコロイド粒子を沈殿させてか
ら上記溶媒を除去する。上記溶媒として水及び水可溶性
有機溶媒を使用する場合には、使用する高分子量顔料分
散剤の性質に応じて以下の方法に従って上記溶媒を除去
することができる。
【0079】上記高分子量顔料分散剤が水不溶性のもの
である場合、まず、上記水可溶性有機溶媒を蒸発等によ
り除去して、上記高分子量顔料分散剤で保護された貴金
属又は銅のコロイド粒子を沈殿させた後、水を除去する
ことが好ましい。上記高分子量顔料分散剤が水不溶性の
ものであるので、上記水可溶性有機溶媒を除去すること
により、上記高分子量顔料分散剤により保護された貴金
属又は銅のコロイド粒子が沈殿する。
【0080】この場合において、上記水可溶性有機溶媒
は、蒸発速度が水より大きいものであることが好まし
い。蒸発速度が水より小さいものであると、上記高分子
量顔料分散剤として水不溶性のものを使用した場合、溶
媒を除去して固体ゾルとする際に、上記水可溶性有機溶
媒を先に取り除くことができず、貴金属又は銅のコロイ
ド粒子を沈殿させることができない。
【0081】上記高分子量顔料分散剤が溶剤型のもので
ある場合、該高分子量顔料分散剤を溶解しない非極性有
機溶媒を過剰量添加して上記高分子量顔料分散剤で保護
された貴金属又は銅のコロイド粒子を沈殿させた後、デ
カンテーション等により溶媒を除去することもできる。
【0082】上記高分子量顔料分散剤で保護された貴金
属又は銅のコロイド粒子は、残留イオンが存在すると、
塗料中で凝集を引き起こすことがあるので、残留イオン
が存在しないことが好ましい。上記残留イオンは、上記
溶媒の除去の際に同時に除去されるが、上記溶媒を除去
した後、上記高分子量顔料分散剤で保護された貴金属又
は銅のコロイド粒子をイオン交換水で洗浄することが好
ましい。上記高分子量顔料分散剤で保護された貴金属又
は銅のコロイド粒子が過剰量の上記非極性溶媒により沈
殿された場合は、上記非極性有機溶媒で洗浄することが
できる。
【0083】本発明に用いる貴金属又は銅の固体ゾル
は、上記溶媒を除去した後、乾燥させることにより得る
ことができる。得られる貴金属又は銅の固体ゾルは、従
来の製造方法により得られる固体ゾルと比較して、高い
濃度で貴金属又は銅のコロイド粒子を含有しているた
め、少量であっても充分な着色を行うことができるの
で、着色材として好適である。また、得られる貴金属又
は銅の固体ゾルは、コロイド平均粒径が5〜150μm
であり、粒度分布が狭いので、濃色かつ彩度の高いもの
となる。
【0084】本発明に用いる貴金属又は銅のコロイド溶
液の製造方法によれば、ヒドロゾルの場合、濃度が50
mM以上、オルガノゾルの場合、10mM以上の貴金属
又は銅のコロイド溶液を得ることができる。また、得ら
れた貴金属又は銅のコロイド溶液は、コロイド粒径が5
〜30nmであり、粒度分布が狭いので、濃色かつ彩度
の高いものとなる。
【0085】上記の貴金属又は銅の固体ゾル及びコロイ
ド溶液の製造方法は、上記貴金属又は銅の化合物を溶剤
に溶解して溶液とし、上記高分子量顔料分散剤を加えた
後、貴金属又は銅に還元するといった少ない工程で簡便
に行うことができ、しかも、彩度が高く、従来の貴金属
の固体ゾル及びコロイド溶液と比較して高濃度の貴金属
又は銅のコロイド粒子を含有する固体ゾル及びコロイド
溶液を製造することができる。特に、アルカノールアミ
ンを使用することにより、温和な条件で簡便に製造する
ことができる。
【0086】本発明に用いる貴金属又は銅の固体ゾル及
びコロイド溶液は、従来より着色材として使用されてい
る顔料や染料と比較して、彩度が高いものである。例え
ば、本発明に用いる貴金属又は銅の固体ゾル及びコロイ
ド溶液のうち銀の固体ゾル及びコロイド溶液の彩度を、
従来より使用されている顔料のなかでも、比較的堅牢で
彩度が高いとされているイソインドリノンと比較する
と、同じ光線透過率を有するものであれば、銀のコロイ
ド溶液のほうが彩度の高い塗膜が得られることを確認す
ることができる。
【0087】本発明に用いる貴金属又は銅のコロイド溶
液が貴金属又は銅の化合物の水溶液を用いて製造したも
のである場合、塗料化の際に、必要に応じて、水溶液中
のイオンを除去することが好ましい。上記水溶液中のイ
オンを除去することによって、塗料組成物中で貴金属又
は銅のコロイドがより凝集しにくくなり、塗料組成物と
しての貯蔵安定性や塗装作業性等を低下させることがな
い。
【0088】本発明の光輝性塗料組成物は、上記貴金属
又は銅の固体ゾル及び/又はコロイド溶液を着色材とし
て用いているので、得られる塗膜に鮮やかなキャンディ
トーンを付与することができ、付与されたキャンディト
ーンは化学的に安定であるので退色せず、自動車用塗
料、建築外装用塗料等の耐候性、耐久性、耐熱性、美粧
性が要求される分野に好適に使用することができる。
【0089】「溶剤」本発明の光輝性塗料組成物は、通
常、溶剤に溶解した態様で提供される。溶剤としては、
ビヒクルを溶解するものであればよく、塗料のタイプと
しては、有機溶剤型、非水分散型、水溶液型又は水分散
型の形態として使用し得るが、環境面の観点から有機溶
剤の使用が規制されているので、水系とするのが好まし
い。水系の場合には適量の親水性有機溶剤を含有させて
もよい。なお、有機溶剤としては、トルエン、キシレン
等の炭化水素類、アセトン、メチルエテルケトン等のケ
トン類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、ブチルセ
ロソルブ等のエステル類、アルコール類等が挙げられ
る。
【0090】「その他の添加剤」本発明の光輝性塗料組
成物は、上記成分の他に、着色顔料、沈降防止剤、硬化
触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリコーンや有機高
分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、架橋性重合
体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加することができる。
これらの添加剤を、通常、ビヒクル100重量部(固形
分基準)に対して5重量部以下の割合で配合することに
より、塗料や塗膜の性能を改善することができる。
【0091】<沈降防止剤>沈降防止剤としては、脂肪
族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワックスや、酸
化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体であるポ
リエチレンワックスが好ましい。沈降防止剤の配合割合
は、光輝性顔料(A)100重量部に対して、固形分基
準で1〜30重量部が好ましく、5〜25重量部がより
好ましい。
【0092】<着色顔料>着色顔料としては、従来から
塗料用として常用されているものが用いられ、有機顔料
としては、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン
系顔料、インジコ系顔料、ベリレン系顔料、キノフタロ
ン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、
イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙げられ、
また、無機顔料としては、例えば、黄鉛、黄色酸化鉄、
ベンガラ、二酸化チタン等が挙げられる。着色顔料の添
加量は、塗膜が光輝性を保持する限り色相に合わせて任
意に設定できる。
【0093】本発明の第一の光輝性塗膜形成方法は、上
記の本発明の光輝性塗料組成物によるベースコート塗膜
形成後、クリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成す
ることを特徴とする光輝性塗膜形成方法であり、ベース
コートに貴金属又は銅のコロイドが含有される塗装系
(I)を提供するものである。
【0094】本発明の第二の光輝性塗膜形成方法は、被
塗基材上にベースコート塗膜形成後、貴金属又は銅のコ
ロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を含む貴金属又は銅
の固体ゾル及び/又はコロイド溶液を含有するクリヤー
塗料によるトップコート塗膜を形成することを特徴とす
る光輝性塗膜形成方法であり、トップコートに貴金属又
は銅のコロイドが含有される塗装系(II)を提供するも
のである。
【0095】本発明の第三の光輝性塗膜形成方法は、被
塗基材上に上記本発明の光輝性塗料組成物によるベース
コート塗膜形成後、貴金属又は銅のコロイド粒子及び高
分子量顔料分散剤を含む貴金属又は銅の固体ゾル及び/
又はコロイド溶液を含有するクリヤー塗料によるトップ
コート塗膜を形成することを特徴とする光輝性塗膜形成
方法であり、トップコート及びベースコートに貴金属又
は銅のコロイドが含有される塗装系(III)を提供する
ものである。
【0096】「塗装物(基材)」本発明の光輝性塗料組
成物及び光輝性塗膜形成方法により塗布する光輝性塗装
物の被塗物(基材)としては、鉄、アルミニウム、銅
又はこれらの合金等の金属類、ガラス、セメント、コ
ンクリート等の無機材料、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ア
クリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート、
ポリウレタン、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP
等のプラスチック材料、木材、繊維材料等の天然材料
等が挙げられる。被塗基材に直接又は下地塗膜を介して
塗料組成物を塗装するが、自動車車体塗装の場合は予め
化成処理、電着塗装、中塗り塗装等を施しておくのが好
ましい。なお、本発明により得られる光輝性塗膜は鮮や
かなキャンディトーンが得られ、耐候性が優れているの
で、美匠性が要求される自動車、オートバイ(特にガソ
リンタンク部分のデザイン)などの塗装物において特に
好ましく使用される。
【0097】「塗膜形成方法」光輝性塗料組成物を基材
上に塗布してベースコートの光輝性塗膜を形成し、得ら
れた光輝性塗膜上にトップコートとして少なくとも一層
のクリア−塗料を塗布する。
【0098】<ベースコート:光輝性塗膜>中塗り塗料
等により下地塗装をした被塗基材を使用する場合には、
下地塗膜の上にウェットオンウェット(W/W)法、又
はベークオンウェット(B/W)法により光輝性塗料組
成物を塗装する。W/W法とは下地塗膜の形成後風乾等
により乾燥し、未硬化状態又は半硬化状態のうちに塗装
する方法であり、B/W法とは下地塗膜を焼付た後に塗
装する方法である。塗装方法は特に限定されないが、ス
プレー法、ロールコーター法等が好ましい。光輝性塗膜
の乾燥膜厚は5〜50μmが好ましく、10〜30μm
がより好ましい。
【0099】本発明の第一及び第三の光輝性塗膜形成方
法において、ベースコート塗膜中の固体ゾル及びコロイ
ド溶液の含有量は、塗料固形分中(塗膜中)にコロイド
ゾル固形分として1〜10固形分重量%、好ましくは、
1〜5固形分重量%である.含有量が1固形分重量%未
満であると光輝性塗膜の深み感が乏しく、また、10固
形分重量%を越えると光輝感が不十分となる。
【0100】<トップコート:クリヤー塗膜>ベースコ
ート塗膜上にトップコートのクリヤー塗膜を少なくとも
1層形成する。ベースコート塗料中に光輝性顔料が多い
場合に、クリヤー塗料を2層以上塗装すると、表面の光
輝感が向上する。クリヤー塗料は上塗り用として一般に
使用されているものでよい。本発明の塗膜上へのクリヤ
ー塗料の塗装はウェット−オン−ウエット(W/W)方
式で行うことができる。クリヤー塗料を複数回塗装する
場合には、最終のクリヤーコート塗装の後で焼き付けれ
ばよく、下層のクリヤー塗装の形成段階ではW/W、プ
レート又は半硬化の状態でよい。クリヤー塗装後の焼き
付け温度は120〜160℃でよい。クリヤー塗膜の乾
燥膜厚は10〜80μmが好ましく、20〜50μmが
より好ましい。
【0101】クリヤー塗料の組成としては、(i)アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂及びこれらの
変性樹脂等から選ばれた少なくとも1種の熱硬化性樹脂
と上記架橋剤を混合したもの、又は(ii)カルボシキル
基含有ポリマー及びエポキシ基含有ポリマーからなるビ
ヒクルを用いることができるが、耐酸性雨対策及びベー
スコート塗料との溶解性の差を大きくするという観点か
ら、(ii)カルボシキル基含有ポリマー及びエポキシ基
含有ポリマーからなるビヒクルを含有する組成(特公平
8−19315号公報参照)が好ましい。
【0102】(イ)カルボシキル基含有ポリマー 上記カルボシキル基含有ポリマーとしては、酸無水物基
を含有するラジカル重合性モノマーと他の共重合性モノ
マーとの共重合体であって、酸無水物基が開環しハーフ
エステル化されたものが好ましい。酸無水物基を含有す
るラジカル重合性モノマーとしては、例えば、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水フタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水ハイミ
ック酸、無水トリメット酸、無水ピロメリット酸、無水
コハク酸等が挙げられ、これらを2種以上組み合わせて
用いることができる。
【0103】その他の共重合モノマーとしては、スチレ
ン類(スチレン、α−メチルスチレン等)、アクリル酸
エステル類((メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸n−ドデシル等)、
アクリルアミド、メタクリルアミド等が挙げられる。
【0104】カルボキシル基含有ポリマー中の上記モノ
マーの含有量としては、酸無水物基を含有するラジカル
重合性モノマーを10〜40重量%とし、他の共重合性
モノマーを90〜60重量%とすることが好ましい。さ
らに好ましくは、ラジカル重合性モノマーが15〜30
重量%であり、他の共重合性モノマーが85〜70重量
%である。
【0105】酸無水物基を含有するラジカル重合性モノ
マーと他の共重合性モノマーとの共重合は、公知の方
法、例えば、ラジカル重合法等により行うことができ
る。カルボキシル基含有ポリマーの数平均分子量は、5
00〜40,000であり、特に、1,000〜20,
000であることが好ましい。
【0106】ハーフエステル化は共重合の後で行う。ハ
ーフエステル化剤は、低分子量のアルコール類(メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ等)である。ハーフエス
テル化反応は、室温から120℃の温度で触媒(トリエ
チルアミン、トリブチルアミン等の3級アミン類)の存
在下で行う。
【0107】(ロ)エポキシ基含有ポリマー エポキシ基含有ポリマーとしては、エポキシ基を有する
ラジカル重合性モノマー30〜70重量%と、水酸基を
有するラジカル重合性モノマー10〜50重量%と、そ
の他のラジカル重合性モノマー残量との共重合体であっ
て、エポキシ当量が100〜800、好ましくは200
〜600で、ヒドロキシ当量が200〜1,200、好
ましくは400〜1,000のものが好ましい。エポキ
シ基含有ポリマーは、分子中にエポキシ基を2〜10
個、好ましくは3〜8個有し、水酸基を2〜12個、好
ましくは4〜10個有する。
【0108】エポキシ基を有するラジカル重合性モノマ
ーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、
3,4−エポキシシクロヘキサニルメチルメタクリレー
ト等が挙げられる。
【0109】水酸基を有するラジカル重合性モノマーと
しては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブ
チル、N−メチロールアクリルアミン等のヒドロキシル
基を有するラジカル重合性モノマーが挙げられる。
【0110】その他のラジカル重合性モノマーは、上記
カルボキシル基含有ポリマーに使用したものと同じもの
を用いることができる。
【0111】(イ)カルボキシル基含有ポリマーと
(ロ)エポキシ基含有ポリマーの配合比は、(イ)カル
ボキシル基含有ポリマー100重量部に対して(ロ)エ
ポキシ基含有ポリマーを50〜250重量部とすること
が好ましい。上記(イ)及び(ロ)の各ポリマーは、希
釈剤を用いて必要な粘度にして用いる。
【0112】クリヤー塗膜には、本発明の第二及び第三
の光輝性塗膜形成方法においては、上述の貴金属又は銅
のコロイドが含有される。トップコート塗膜中の固体ゾ
ル及びコロイド溶液の含有量は、塗料固形分中(塗膜
中)にコロイドゾル固形分として0.01〜5固形分重
量%、好ましくは、0.5〜2固形分重量%である.含
有量が0.01固形分重量%未満であると光輝性塗膜の
深み感が乏しく、また、5固形分重量%を越えると光輝
感が不十分となる。
【0113】さらに、クリヤー塗料には、透明樹脂にそ
の透明性を損なわない範囲で、顔料、改質剤、紫外線吸
収剤、レベリング剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を配合
することが可能である。
【0114】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例を挙げてさ
らに具体的に説明するが本発明はこれらの実施例にのみ
限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのな
い限り重量部を表す。
【0115】「実施例1〜18,比較例1〜12」 1.被塗基材の調製 ダル鋼板(長さ300mm、幅100mm及び厚さ0.
8mm)を燐酸亜鉛処理剤(サーフダインSD200
0、日本ペイント(株)製)を使用して化成処理した
後、カチオン電着塗料(パワートップU−50、日本ペ
イント(株)製)を乾燥膜厚が25μmとなるように電
着塗装した。次いで、160℃で30分間焼き付けた
後、中塗塗料(オルガS−90シーラーグレー(N-6)、
日本ペイント(株)製)を乾燥膜厚が40μmとなるよ
うにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼き付
け、中塗塗膜を作成した。
【0116】2.光輝性塗料組成物の調製 アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチ
ルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/
メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20,00
0、水酸基価45、酸価15、固形分50重量%)と、
メラミン樹脂(商品名,ユーバン20SE、三井化学
(株)製、固形分60重量%)とを80:20の固形分
重量比で配合して得たビヒクルに対し、光輝性顔料、金
コロイド、銀コロイド、着色顔料を「表1」〜「表4」
に示す割合で配合した。次いで、有機溶剤(トルエン/
キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチルの重量比=70/1
5/10/5)とともにディゾルバーにより塗装適正粘
度になるように撹拌混合し、光輝性塗料組成物を調製し
た。ただし、実施例18は、アミン中和型水溶性アクリ
ル樹脂と水溶性メラミン樹脂(サイメル303、三井化
学(株)製)とを80:20の固形分重量比で配合したビ
ヒクルに対し、光輝性顔料、金コロイド、着色顔料を
「表2」に示す割合で配合した。次いで、脱イオン水と
ともにディゾルバーにより塗装適正粘度になるように撹
拌混合し、光輝性塗料組成物を調製した。
【0117】各表の実施例及び比較例において使用した
配合成分は以下の通りである。なお、比較例において
は、金コロイド、銀コロイド、銅コロイドの代りに、染
料を使用した。
【0118】「金コロイド」:下記合成例1で得られ
た金の固体ゾル(金の有効成分:17%)。 「金コロイド」:下記合成例2で得られた金コロイド
溶液を電気透析装置( マイクロアナライザーS3:旭化成工業(株)製)に供
してイオン成分を除去濃縮した赤色の金コロイド溶液
(金の有効成分:20%)。 「銀コロイド」:下記合成例3で得られた銀の固体ゾル
(銀の有効成分:10%)。 「銅コロイド」:下記合成例4で得られた銅の固体ゾル
(銅の有効成分:6%)。 「光輝性顔料」:アルミペースト(アルペーストMH9
901、旭化成工業(株)製)、着色マイカ(エクステ
リアマーリンラセット、マール社製)。 「着色顔料」:イルガジン20−5GLT(チバガイギ
ー社製)、透明酸化鉄30−1005(ヒルトンデービ
ス社製)、パリオゲンレッドL−3920(BASF社
製)、シンカシャレッドY−759D(チバガイギ社
製)、カーボンブラックFW−200P(デグサ社
製)。 「染料」:オラゾールエローG(チバガイギー社製)、
オラゾールレッド2B(チバガイギー社製)。
【0119】「合成例1 金の固体ゾルの調製」100
mMの塩化金酸水溶液10mlをビーカーにとり、アセ
トン90mlで希釈した後、高分子量顔料分散剤(ソル
スパース24000、ゼネカ社製)を1g溶解させた。
高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、ジメチルア
ミノエタノールを5ml加えて、鮮やかで濃厚な赤色の
金コロイド溶液を得た。得られた金コロイド溶液を減圧
下に加熱し、アセトンを除去した。上記高分子量顔料分
散剤は、水に不溶性なので、アセトン量の減少に伴い、
高分子量顔料分散剤に保護された金コロイドが析出・沈
殿した。上澄みの水層をデカンテーションで除去し、更
にイオン交換水で沈殿物を洗浄した後、完全に乾燥させ
て金の固体ゾルを得た。得られた固体ゾルは、金属光沢
を示した。濃度は、高分子量顔料分散剤1kgあたり、
1000mmolであった。
【0120】「合成例2 金コロイド溶液の調製」10
0mMの塩化金酸水溶液100mlをビーカーにとり、
高分子量顔料分散剤(ディスパービック180、ビック
ケミー社製)を5g溶解させた。高分子量顔料分散剤が
完全に溶解してから、ジメチルアミノエタノールを5m
l加えて、鮮やかで濃厚な赤色の金コロイド溶液を得
た。この金コロイド溶液は、3カ月以上貯蔵しても、色
の変化や沈殿の生成がなく、極めて安定であった。(金
含有量2%)
【0121】「合成例3 銀の固体ゾルの調製」塩化金
酸の代わりに、硝酸銀を用いたこと以外は、合成例1と
同様にして、鮮やかで濃厚な黄色の銀コロイド溶液を得
た。得られた銀コロイド溶液を用いたこと以外は、合成
例1と同様にして、銀の固体ゾルを得た。得られた固体
ゾルは、金属光沢を示した。濃度は、高分子量顔料分散
剤1kgあたり、1000mmolであった。
【0122】「合成例4 銅の固体ゾルの調製」100
mMの塩化銅(II)水溶液10mlをビーカーにと
り、アセトン90mlで希釈した後、高分子量顔料分散
剤(ソルスパース28000、ゼネカ社製)を1g溶解
させた。高分子量顔料分散剤が完全に溶解してから、2
Mの水素化ホウ素ナトリウム水溶液を10ml加えて、
鮮やかで濃厚な赤色の銅コロイドを得た。得られた銅コ
ロイド溶液を減圧下に加熱し、アセトンを除去した。上
記高分子量顔料分散剤は、水に不溶性なので、アセトン
量の減少に伴い、高分子量顔料分散剤に保護された銅コ
ロイドが析出・沈殿した。上澄みの水層をデカンテーシ
ョンで除去し、更にイオン交換水で沈殿物を洗浄した
後、完全に乾燥させて銅の固体ゾルを得た。得られた固
体ゾルの濃度は、高分子量顔料分散剤1kgあたり、1
000mmolであった。
【0123】3.光輝性塗膜の形成及び評価 基材の被塗面に、上記光輝性塗料組成物を乾燥膜厚が1
5μmになるように塗装した。塗装は静電塗装機(Au
to REA、ランズバーグゲマ社製)を用い、霧化圧
2.8kg/cm2で行った。塗装中のブースの雰囲気
は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分間セ
ッティングし、必要により金コロイド、銀コロイドを表
に示す割合で配合したクリヤー塗料を乾燥膜厚が35μ
mになるように塗装し、室温で10分間セッティング
し、140℃の温度で30分間焼付けした。得られた塗
膜の深み感、耐候性(色トビ)及び測色を下記評価基準
で評価した。結果を各表に示す。使用したクリヤー塗料
は、アクリル/メラミン樹脂系クリヤー塗料(商品
名:スーパーラック0−130クリヤー、日本ペイント
(株)製)、または、カルボキシル基含有ポリマーと
エポキシ基含有ポリマーのブレンドからなるクリヤー塗
料(マックフロー0−520クリヤー、日本ペイント
(株)製)の2種類である。
【0124】「評価基準」深み感、耐候性(色トビ)、
測色について、以下の方法及び評価基準により判定し
た。
【0125】<深み感>目視により以下の基準で判定を
行った。 ◎:コロイド、染料を含まない基準板に比べて彩度アッ
プによる深み感が顕著である。 ○:コロイド、染料を含まない基準板に比べて彩度アッ
プによる深み感がある。 △:コロイド、染料を含まない基準板に比べて彩度アッ
プによる深み感がわずかにある。 ×:コロイド、染料を含まない基準板に比べて彩度アッ
プによる深み感がない。
【0126】<耐候性(色トビ)>サンシャインウエザ
ーオメーター(スガ試験機製)にて800時間テスト後
の変褪色を、テストを行っていない基準板と対比して以
下の基準で判定を行った ◎:色トビがない。 ○:極めて僅かに色トビがある。 △:僅かに色トビがある。 ×:色トビが顕著にある。
【0127】<測色>CIE(L*,a*,b*)表示系に
おける色の測定を行った。変角測色計(スガ試験機、V
C−1型)を用い、塗膜形成した測定材料に対し垂線か
ら45度の角度で光源を照明し、その照明角度の正反射
方向から光源側に120度の角度で受光した。これを明
度−彩度のL*,a*,b*表示系により測色し、彩度
(C*)の値を測定した。彩度は、C*={(a*2
(b*21/2の計算式により求め評価した。
【0128】「塗装系」各表における塗装系は以下の3
種類である。 I:ベースコート塗膜に、金コロイド、銀コロイド若し
くは銅コロイド(実施例)、又は染料(比較例)を含有
する塗装系(I)。 実施例においては、本発明の光輝製塗料組成物及び第一
の光輝製塗膜形成方法により得られる塗装系である。 II:トップコート塗膜に、金コロイド、銀コロイド若し
くは銅コロイド(実施例)、又は染料(比較例)を含有
する塗装系(II)。 実施例においては、本発明の第二の光輝製塗膜形成方法
により得られる塗装系である。 III:ベースコート塗膜及びトップコート塗膜に、金コ
ロイド、銀コロイド若しくは銅コロイドを含有する塗装
系(III)。 実施例においては、本発明の光輝製塗料組成物及び第三
の光輝製塗膜形成方法により得られる塗装系である。
【0129】
【表1】
【0130】
【表2】
【0131】
【表3】
【0132】
【表4】
【0133】
【発明の効果】「表1」〜「表4」の結果から明らかな
ように、本発明によれば、優れた深み感、耐候性を有
し、彩度が高く鮮やかなキャンディトーンを有する塗膜
が得られる光輝性塗料組成物、光輝性塗膜形成方法及び
該方法により塗装された光輝性塗装物を提供することが
出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 163/00 C09D 163/00 (72)発明者 小林 敏勝 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社寝屋川事業所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビヒクル及び光輝性顔料を含有する塗料
    において、貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔
    料分散剤を含む貴金属又は銅の固体ゾル及び/又はコロ
    イド溶液を含有することを特徴とする光輝性塗料組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記貴金属又は銅の固体ゾル及び/又は
    コロイド溶液の含有量がコロイドゾル固形分として塗料
    固形分中に1〜10固形分重量%であることを特徴とす
    る請求項1記載の光輝性塗料組成物。
  3. 【請求項3】 被塗基材上に請求項1または2記載の光
    輝性塗料組成物によるベースコート塗膜形成後、クリヤ
    ー塗料によるトップコート塗膜を形成することを特徴と
    する光輝性塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 被塗基材上にベースコート塗膜形成後、
    貴金属又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を
    含む貴金属又は銅の固体ゾル及び/又はコロイド溶液を
    含有するクリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成す
    ることを特徴とする光輝性塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 前記貴金属又は銅の固体ゾル及び/又は
    コロイド溶液の含有量がコロイドゾル固形分としてトッ
    プコート塗膜中0.01〜5固形分重量%であることを
    特徴とする請求項4記載の光輝性塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】 被塗基材上に請求項1または2記載の光
    輝性塗料組成物によるベースコート塗膜形成後、貴金属
    又は銅のコロイド粒子及び高分子量顔料分散剤を含む貴
    金属又は銅の固体ゾル及び/又はコロイド溶液を含有す
    るクリヤー塗料によるトップコート塗膜を形成すること
    を特徴とする光輝性塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記貴金属又は銅の固体ゾル及び/又は
    コロイド溶液の含有量がコロイドゾル固形分としてトッ
    プコート塗膜中0.01〜5固形分重量%であることを
    特徴とする請求項6記載の光輝性塗膜形成方法。
  8. 【請求項8】 前記クリヤー塗料が、カルボキシル基含
    有ポリマー及びエポキシ基含有ポリマーを含有すること
    を特徴とする請求項3、4、5、6または7記載の光輝
    性塗膜形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項3、4、5、6、7または8記載
    の光輝性塗膜形成方法により塗装されたことを特徴とす
    る光輝性塗装物。
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