JPH1147679A - 積層塗膜の補修方法及び補修用塗料組成物 - Google Patents

積層塗膜の補修方法及び補修用塗料組成物

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JPH1147679A
JPH1147679A JP21313097A JP21313097A JPH1147679A JP H1147679 A JPH1147679 A JP H1147679A JP 21313097 A JP21313097 A JP 21313097A JP 21313097 A JP21313097 A JP 21313097A JP H1147679 A JPH1147679 A JP H1147679A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミ粉を含有したメタリック塗料を静電塗
装し、その上にウエットオンウエットでクリヤ塗料を塗
装して得られる、メタリック塗膜4上にクリヤ塗膜5を
積層した積層塗膜を補修する方法及び補修するための補
修用塗料組成物を得る。 【解決手段】 メタリック塗料に、該メタリック塗料中
のアルミ粉よりも小さな平均粒径を有する小粒径アルミ
粉と、シリカ粒子とを添加して調製した補修用塗料を用
い、補修メタリック塗膜11を形成することを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車車体等の外
装塗膜等として用いられる積層塗膜の補修方法に関する
ものであり、詳細にはアルミ粉を含有したメタリック塗
膜の上にクリヤ塗膜を積層した積層塗膜の補修方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車車体用などの塗料として、高い意
匠性を付与することができるアルミ粉を含有したメタリ
ック塗料と呼ばれる塗料が知られている。このようなメ
タリック塗料により、アルミニウム特有の金属光沢を有
し、かつ見る角度により反射光量が変化するなどの高い
意匠性を有する塗膜を形成することができる。
【0003】メタリック塗膜の意匠性は、当然のことな
がら、アルミ粉自体の粒子形状等の影響を大きく受ける
ものである。従って、メタリック塗膜の意匠性をさらに
高めるため、アルミ粉自体の特性改良の検討が進められ
ている。光輝度の鮮明性を高めるため、アルミ粉の端部
及び平面を平滑化することが検討されている。
【0004】中でも、最近、光輝度の鮮明性及び鮮映性
をさらに高めたアルミフレーク粉として、「高輝度・方
向性(意匠性)アルミ」と呼ばれるアルミ粉(以下、
「高輝度アルミ粉」という)が開発されている。このア
ルミ粉は、アルミ粉の端部及び表面を平滑化し、さらに
粒子形状を円板状に近い形状にしたアルミ粉である。例
えば、平均粒径D50を約20μm以下にし、アルミ粉の
厚みをやや大きく調製したアルミ粉は、優れた鮮映性を
与えるアルミ粉として検討されている。
【0005】自動車車体等の塗装においては、このよう
なアルミ粉を含有したメタリック塗料を静電塗装した
後、その上にウエットオンウエットでクリヤ塗料を塗装
して積層塗膜を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】自動車車体等の塗装工
程において、上記のようにして形成された積層塗膜に厚
みムラやゴミ等の付着がある場合、その塗膜部分を研ぎ
出し、補修用塗料を塗装して補修することが必要とな
る。この補修は、通常手吹きエアースプレー等のスプレ
ー塗装で行われる場合が多い。当然のことながら、この
ようにして補修された補修部分の塗膜は、補修部分以外
の塗膜と同一の外観を呈することが必要である。
【0007】しかしながら、上述のような高輝度アルミ
粉を用いて静電塗装されたメタリック塗膜では、アルミ
粉が塗膜中でランダム状態に配向しており、手吹きエア
ースプレー等により塗装して得られる補修部分の塗膜中
の配向と異なる場合があった。このような場合、補修部
分の塗膜において、補修部分以外の塗膜のような光輝感
が得られず、補修塗膜部分が異なる外観を呈するという
問題を生じた。
【0008】本発明の目的は、上述のような高輝度アル
ミ粉を用いた場合にも、メタリック塗膜において光輝感
などの外観がほぼ同程度となるように補修することがで
きる補修方法及び補修用塗料組成物を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の補修方法は、ア
ルミ粉を含有したメタリック塗料を静電塗装し、その上
にウエットオンウエットでクリヤ塗料を塗装して得られ
る積層塗膜を補修する方法であり、メタリック塗料に、
該メタリック塗料中のアルミ粉より小さな平均粒径を有
する小粒径アルミ粉と、シリカ粒子とを添加して補修用
塗料を調製する工程と、積層塗膜の補修部分を研ぎ出す
工程と、研ぎ出した補修部分に上記補修用塗料を塗装す
る工程と、該塗装工程で得られた塗膜の上にウエットオ
ンウエットでクリヤ塗料を塗装する工程と、補修用塗料
の塗膜及びクリヤ塗料の塗膜を硬化させる工程とを備え
ている。
【0010】本発明の補修方法によれば、補修用塗料と
して、メタリック塗料に、該メタリック塗料中のアルミ
粉より小さな平均粒径を有する小粒径アルミ粉と、シリ
カ粒子とを添加して調製される補修用塗料を用いてい
る。このような補修用塗料を用いることにより、スプレ
ー塗装で塗装しても、静電塗装で塗装した場合と同様の
ランダム状態でアルミ粉を配向させることができる。従
って、補修部分のメタリック塗膜において、補修部分以
外のメタリック塗膜と同様の色及び光輝感を得ることが
できる。
【0011】ここで、アルミ粉を含有するメタリック塗
料を静電塗装した場合と、スプレー塗装した場合の塗装
塗膜の違いについて説明する。静電塗装では、塗料の吐
出量が大きく、かつ静電気の影響もあって、形成される
塗膜中のアルミ粉はランダム状態に配向し易い。これに
対して、手吹きエアースプレー等のスプレー塗装で塗装
する場合には、塗料の吐出量が著しく少ない(例えば静
電塗装の吐出量の約1/4程度)ので、アルミ粉は塗膜
中において平行な状態に配列し易くなる。従って、同じ
メタリック塗料を静電塗装で塗装した場合と、スプレー
塗装で塗装した場合では、アルミ粉の配向状態が異なる
場合があり、光輝感やフリップフロップ性において大き
な差が生じる場合がある。このような光輝感やフリップ
フロップ性の差は、上述のような高輝度アルミ粉を用い
た場合に特に顕著になる。フリップフロップ性に関して
は、静電塗装した塗膜はアルミ粉の粒子感があり、キラ
キラした感じであり、ハイライトの位置(塗膜表面に対
し法線方向の位置)から見た場合には黒く、シェードの
位置(塗膜表面に対し斜め方向の位置)から見た場合に
は白く見える。これに対し、スプレー塗装した塗膜で
は、アルミ粉の粒子感がなく、べた塗りしたような感じ
になり、ハイライトの位置から見た場合には白く、シェ
ードの位置から見た場合には黒く見えるようになってし
まう。
【0012】本発明の補修方法によれば、補修用塗料と
して、メタリック塗料に小粒径アルミ粉とシリカ粒子と
を添加した塗料を用いることにより、手吹きエアースプ
レー等のスプレー塗装でも、アルミ粉をランダム状態に
配向させることができ、静電塗装の塗膜部分と同様の塗
膜外観を有する塗膜を形成することができる。
【0013】また、本発明の補修方法によれば、積層塗
膜の形成に用いたメタリック塗料に所定量の小粒径アル
ミ粉及びシリカ粒子を添加することにより補修用塗料を
調製することができるので、煩雑な調色作業を行う必要
がなく、従って補修作業を簡便にすることができる。ま
た、仕上がりにばらつきのない補修作業を行うことがで
きる。従って、補修作業の熟練者でなくとも補修作業が
可能となる。
【0014】本発明の補修方法においては、小粒径アル
ミ粉及びシリカ粒子をそれぞれ塗料またはペーストの形
態でメタリック塗料に添加して補修用塗料を調製するこ
とが好ましい。
【0015】本発明の補修用塗料組成物は、アルミ粉を
含有したメタリック塗料を静電塗装し、その上にウエッ
トオンウエットでクリヤ塗料を塗装して得られる積層塗
膜のメタリック塗膜部分を補修するための塗料組成物で
あり、メタリック塗料に含有されているアルミ粉と、該
アルミ粉よりも小さな平均粒径を有する小粒径アルミ粉
とが配合され、さらにメタリック塗料中よりも多量のシ
リカ粒子が配合されていることを特徴としている。
【0016】本発明の積層塗膜は、アルミ粉を含有した
メタリック塗膜の上にクリヤ塗膜を積層した積層塗膜で
あって、その一部に補修された補修塗膜部を有する積層
塗膜であり、補修塗膜部のメタリック塗膜に、補修塗膜
部以外のメタリック塗膜に含有されるアルミ粉と、該ア
ルミ粉よりも小さな平均粒径を有する小粒径アルミ粉と
が含有されており、かつ補修塗膜部のメタリック塗料中
のシリカ粒子含有濃度が、補修塗膜部以外のメタリック
塗膜中のシリカ粒子含有濃度によりも高いことを特徴と
している。
【0017】本発明の積層塗膜においては、補修塗膜部
のメタリック塗膜中のアルミ粉が、補修塗膜部以外のメ
タリック塗膜中のアルミ粉とほぼ同程度のランダム状態
で配向していることが好ましい。
【0018】本発明の物品は、上記本発明の補修方法に
より補修された積層塗膜、上記本発明の補修用塗料組成
物で補修された積層塗膜、または上記本発明の積層塗膜
を有する物品である。
【0019】本発明は、上述のように、静電塗装におい
てランダム状態に配向し易い高輝度アルミ粉を用いた場
合に特に有用である。このような高輝度アルミ粉として
は、例えば、塗装工学第29巻No.11(1994)
の第442頁〜446頁において、グループD及びグル
ープEとして分類されたアルミ粉が挙げられる。これら
の中で、上述のように、平均粒径D50を約20μm以下
とし、フレークの厚みをやや大きく調整し、アスペクト
比を低くしたアルミ粉が特に鮮明性及び鮮映性において
優れている。
【0020】図4〜図7は、このような高輝度アルミ粉
の一例の粒子形態を示す電子顕微鏡写真である。それぞ
れの拡大倍率は、300倍(図4)、1000倍(図
5)、3000倍(図6)、及び10000倍(図7)
である。
【0021】図8〜図11は、一般的なアルミ粉の一例
の粒子形態を示す電子顕微鏡写真である。それぞれの拡
大倍率は、300倍(図8)、1000倍(図9)、3
000倍(図10)、及び10000倍(図11)であ
る。
【0022】これらの電子顕微鏡写真の比較からも明ら
かなように、高輝度アルミ粉は、フレーク表面が平滑で
あり、円板状に近い形状を有している。また、一般的な
アルミ粉では、細かい粒子がアルミ粉の表面に付着して
いることがわかる。
【0023】本発明において用いるメタリック塗料中の
アルミ粉の含有量は、特に限定されるものではないが、
塗料中のPWC、すなわち固形分ベースの濃度で、3〜
20重量%が好ましく、さらに好ましくは4〜18重量
%、さらに好ましくは5〜15重量%である。アルミ粉
の含有量が少なすぎると、アルミ粉特有のメタリック感
を十分に付与することができないことがあり、含有量が
多すぎると、塗膜の光沢が低下する傾向にある。
【0024】本発明においてメタリック塗料中に含有さ
れるアルミ粉の平均粒径D50は、特に限定されるもので
はないが、一般には10〜30μm程度が好ましく、さ
らには15〜25μm程度が好ましい。
【0025】本発明において補修用塗料に含有される小
粒径アルミ粉は、メタリック塗料中のアルミ粉より小さ
な平均粒径を有するものであれば特に限定されるもので
はないが、一般には6〜18μm程度であることが好ま
しく、メタリック塗料中のアルミ粉の平均粒径に対して
は、該アルミ粉の平均粒径の80%以下、より好ましく
は50%以下、さらに好ましくは30〜50%の範囲の
平均粒径であることが好ましい。なお、アルミ粉及び小
粒径アルミ粉の平均粒径D50は、一般的な測定方法によ
り測定されるものであり、例えば、レーザー回折式粒径
分布測定装置により測定される値である。
【0026】本発明において、補修用塗料中の小粒径ア
ルミ粉の好ましい含有量は、後述するように、塗膜の色
調により異なるため、塗膜の色調に応じて適宜選定され
るが、一般には、補修用塗料の固形分100重量部に対
し、0.3〜6重量部の範囲内で選定される。
【0027】本発明において補修用塗料に含有されるシ
リカ粒子としては、親水性のシリカ粒子が好ましい。こ
こで、「親水性」とは、その表面がシリカ粒子自体の表
面やその他の無機物の表面であることを意味しており、
シランカップリング剤や有機チタネートなどの処理剤で
親油性となるように処理が施されていないことを意味し
ている。
【0028】本発明において用いるシリカ粒子は、Si
2 を主成分とする粒状の粒子であればよく、例えば、
スプレードライ法やそれに伴う粉砕・分級などの方法に
より製造されるシリカ粒子を用いることができる。
【0029】本発明において用いるシリカ粒子の粒子径
としては、一般に2〜100μm程度が好ましく、さら
に好ましくは3〜50μm、さらに好ましくは4〜15
μmである。
【0030】本発明における補修用塗料中のシリカ粒子
の好ましい含有量は、後述するように、上記小粒径アル
ミ粉の含有量と同様、塗膜の色調によって異なる。従っ
て、塗膜の色調に応じて適宜シリカ粒子の含有量が選定
されるが、一般には、補修用塗料の固形分100重量部
に対し、2〜15重量部の範囲内で選定される。
【0031】また、本発明においては、メタリック塗料
中に、上記シリカ粒子が含有されていてもよい。特に、
アルミ粉として上記の高輝度アルミ粉を用いる場合に
は、このようなシリカ粒子を含有させることにより、塗
膜外観のムラを減少させ、メタリック塗膜のフリップフ
ロップ性を高めることができる場合がある。このような
メタリック塗料中のシリカ粒子の好ましい含有量は、樹
脂固形分100重量部に対し0.1〜10重量部であ
り、好ましくは0.3〜7重量部、より好ましくは0.
5〜5重量部である。なお、本発明において補修用塗料
中のシリカ粒子の含有量は、このようなメタリック塗料
中のシリカ粒子の含有量よりも一般的に多くなる。
【0032】本発明において、補修用塗料の調製を、メ
タリック塗料に小粒径アルミ粉及びシリカ粒子を添加す
ることにより行う場合、上述のように、小粒径アルミ粉
及びシリカ粒子は、それぞれ塗料またはペーストの形態
でメタリック塗料に添加されることが好ましい。小粒径
アルミ粉を塗料として添加する場合には、該塗料中のア
ルミ粉以外の配合組成を、メタリック塗料とほぼ同じに
なるように調製することが好ましい。また、小粒径アル
ミ粉またはシリカ粒子をペーストとして添加する場合に
は、溶剤中に分散したペーストまたは溶剤とバインダー
中に分散したペーストとすることが好ましい。この場
合、使用するバインダーは、メタリック塗料中のバイン
ダーと同じ種類のバインダーであることが好ましい。
【0033】本発明において用いるアルミ粉及び小粒径
アルミ粉は、一般に溶剤中に分散したアルミ粉ペースト
として入手することができる。本発明においては、補修
部分に補修塗料を塗装した後、その上にクリヤ塗料が塗
装される。この補修部分に塗装されるクリヤ塗料は、一
般に静電塗装のメタリック塗膜の上に塗装されるクリヤ
塗料と同様のものが用いられるが、異なる配合組成のク
リヤ塗料を用いることも可能である。
【0034】本発明において、補修対象となる積層塗膜
中のメタリック塗膜は、一般に静電塗装により塗装され
る。静電塗装の方式としては、一般的な静電塗装方式が
採用され、例えば、エアー霧化(オートREA)、回転
遠心霧化(ベル、マイクロベル)を利用した静電塗装方
式が挙げられる。
【0035】また、メタリック塗膜の上のクリヤ塗膜
は、一般的にスプレー塗装により塗装される。補修部分
における補修用塗料の塗装は、手吹きエアースプレーな
どのスプレー塗装で行われ、同様に補修部分のクリヤ塗
料も手吹きエアースプレーなどのスプレー塗装で行われ
る。
【0036】本発明におけるメタリック塗料及び補修用
塗料の塗料形態としては有機溶剤型、水性(水溶性、水
分散性、エマルジョン)、非水分散型のいずれでもよ
い。また、メタリック塗料中には、必要により、有機・
無機の着色顔料及び/または体質顔料を併用してもよ
い。
【0037】また、目的に応じて、架橋樹脂粒子(ミク
ロゲル)、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、表面
調整剤等を用いることができる。上記架橋樹脂粒子は、
塗料系に不溶であってかつ該塗料系に安定に分散する架
橋樹脂粒子であり、一般にレオロジーコントロール剤と
して用いられる。架橋樹脂粒子の含有量としては、塗料
中の固形分に対し0.1〜10重量%程度が好ましい。
架橋樹脂粒子の含有量が多すぎると、塗膜外観が低下す
る傾向にある。また架橋樹脂粒子の含有量が少なすぎる
と、適当な粘性を付与することができない。
【0038】このような架橋樹脂粒子としては、例え
ば、特開昭58−129066号公報に開示された重合
体微粒子(C)を用いることができる。すなわち、架橋
樹脂粒子は、>N−R−Yで示される両性イオン基(式
中、Rは置換基を有することもあるC1 〜Cした6 のア
ルキレンもしくはフェニレン基、Yは−COOHまたは
−SO3 H)を有する樹脂の存在下に、水性あるいは有
機媒体中で、2種以上のα,β−エチレン性不飽和基を
有する単量体を共重合体させて製造することができる。
上記両性イオン基を有する樹脂としては、例えば、ヒド
ロキシル基含有アミノスルホン酸型の両性イオン化合物
の存在下にポリエステル樹脂を合成することにより両性
イオン基を導入したポリエステル樹脂が挙げられる。重
合させる単量体としては、分子内に2個以上のラジカル
重合可能なエチレン性不飽和基を有する単量体、または
相互に反応し得る基をそれぞれ担持する2種のエチレン
性不飽和基を有する単量体の少なくとも1種の架橋性単
量体と、架橋性単量体以外の単量体を共重合させる。
【0039】分子内に2個以上のラジカル重合可能なエ
チレン性不飽和基を有する単量体としては、多価アルコ
ールの重合性不飽和モノカルボン酸エステル、多塩基酸
の重合性不飽和アルコールエステル、及び2個以上のビ
ニル基で置換された芳香族化合物などが挙げられる。
【0040】また、相互に反応し得る基をそれぞれ担持
する2種のエチレン性不飽和基を有する単量体として
は、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレートなどのエポキシ基含有エチレン性不飽和単量
体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのカル
ボキシル基含有エチレン性不飽和単量体などが挙げられ
る。
【0041】また、架橋性単量体以外のα,β−エチレ
ン性不飽和単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸
などのカルボキシル基含有単量体;2−ヒドロキシエチ
ルアクリレートなどのヒドロキシル基含有単量体;アク
リル酸アミドなどの重合性アミド;アルキルアクリレー
トまたはメタクリレート;スチレンなどの重合性芳香族
化合物;エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン;
酢酸ビニルなどのビニル化合物などが挙げられる。
【0042】本発明において用いるメタリック塗料及び
補修用塗料のバインダーとしては、特に限定されるもの
ではないが、一般には、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、アルキッド樹脂、フッ素系樹脂等の塗膜形成樹脂
と、アミノ樹脂及び/またはブロックポリイソシアネー
ト化合物などの架橋剤が組み合わせて用いられる。好ま
しい組成としては、アクリル樹脂とアミノ樹脂及び/ま
たはブロックイソシネート化合物との組み合わせが挙げ
られる。塗料中の好ましい固形分含有量は、製造時30
〜70重量%であり、塗布時10〜50重量%である。
また、形成される塗膜の乾燥膜厚は、一般に10〜30
μm程度が好ましい。
【0043】自動車車体等の塗装において、メタリック
塗料は、図3に示すように、基材であるリン酸塩処理な
どの化成処理を施した鋼板1の上に、電着塗装2及び中
塗塗装3を施した後に塗装される。メタリック塗膜4の
上にはクリヤ塗料が塗装されクリヤ塗膜5が形成され
る。一般に、クリヤ塗料は、ウェット・オン・ウェット
で塗装され、メタリック塗膜4及びクリヤ塗膜5は、い
わゆる2コート1ベークの積層塗膜として形成される。
【0044】中塗塗膜3は、下地欠陥を隠蔽し、上塗塗
装後の表面平滑性の確保と耐チッピング性を付与するた
めに形成されるもので、有機系、無機系の各種着色顔料
及び体質顔料を含む中塗塗料を用いて塗装される。中塗
塗料の着色顔料としては、例えば、有機系のアゾレーキ
系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシ
アニン系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレ
ン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、
イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料など、無機系の
黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸
化チタンなど、また体質顔料としては、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、クレー、タルク等が用いられる。標
準的には、カーボンブラックと二酸化チタンを主要顔料
としたグレー系中塗塗料が多用されるが、各種着色顔料
を組み合わせた、いわゆるカラー中塗塗料を用いること
もできる。
【0045】塗料形態としては、有機溶剤型、水性(水
溶性、水分散性、エマルジョン)、非水分散型のいずれ
でもよい。中塗塗料のバインダーとしては、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ変性
ポリエステル樹脂などを基本樹脂とし、これにアミノ樹
脂や(ブロック)ポリイソシアネート化合物などの架橋
剤を混合した樹脂、あるいは常温乾燥で硬化することが
できる2液型ポリウレタン樹脂やシリコーン樹脂などを
用いることができる。中塗塗料は、このバインダー樹脂
と上記の着色顔料を形成塗膜が所望の色相になるように
配合して調製されるが、固形分含有量は、製造時30〜
70重量%、塗布時10〜50重量%が好ましい。また
塗装形成される中塗塗膜の乾燥膜厚は、25〜50μm
程度が好ましく、さらに好ましくは30〜40μm程度
である。
【0046】この他、中塗塗料として耐チッピング性プ
ライマーと称するチッピング吸収機能を有する塗料を適
用することも可能である。該耐チッピングプライマー
は、単独で中塗塗料とされるほか、中塗塗料の前工程及
び/または後工程として使用することもできる。
【0047】クリヤ塗料5に用いる樹脂成分は、上述し
たメタリック塗料と同系統のものが用いられるが、必要
に応じ、透明性を損ねない範囲で着色顔料や各種添加剤
成分を配合することができる。クリヤ塗膜は、乾燥膜厚
が20〜60μm程度の塗膜層を少なくとも1層形成す
ることが好ましい。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
より詳細に説明する。なお、部及び%は、特に断らない
限り、重量部及び重量%を意味する。
【0049】〔評価塗膜の作製〕図1を参照して、評価
用の補修塗膜の作製について説明する。リン酸亜鉛処理
した厚さ0.8mm、20cm×30cmのダル鋼板1
の上に、カチオン電着塗料「パワートップU−50」
(日本ペイント社製、カチオン型電着塗料)を、乾燥膜
厚20μmとなるように電着塗装し、160℃で30分
間焼き付けて電着塗膜2を形成した。次に、得られた電
着塗膜2の上に、グレー色の中塗塗料「オルガP−2グ
レー」(日本ペイント社製、ポリエステル・メラミン樹
脂系塗料)を、乾燥膜厚が30μmとなるようにスプレ
ー塗装し、140℃で20分間焼付け中塗塗膜3を形成
した。
【0050】得られた中塗塗膜3の上に、表1に示す配
合Aのメタリック塗料を、乾燥膜厚が15μmとなるよ
うに、2ステージでオートREAによりエアー静電塗装
した。5分間のインターバルの後、ウエットオンウエッ
トで、クリヤ塗料「スパーラックO−150クリヤ」
(日本ペイント社製、アクリル・メラミン樹脂系塗料)
を、乾燥膜厚が30μmとなるようにスプレー塗装し、
140℃で20分間焼付け、メタリック塗膜4及びクリ
ヤ塗膜5を形成した。
【0051】次に、図1に示す補修部分10の領域を、
水研ぎにより、図1に示すように勾配がつくように研ぎ
出し、補修部分10における中塗塗膜3が露出する程度
にまでメタリック塗膜4及びクリヤ塗膜5からなる積層
塗膜を除去した。
【0052】次に、後述する実施例の補修用塗料を用い
て、補修部分10の領域を3回に分けて手吹きスプレー
で塗り重ね、補修メタリック塗膜11を形成した。補修
メタリック塗膜11は、図1に示すようにメタリック塗
膜4を少し超える範囲まで形成した。
【0053】10分間セッティングした後、補修メタリ
ック塗膜11の吹き付け範囲より5〜7cmオーバース
プレーするように、クリヤ塗料を吹き付けた。なお、こ
のクリヤ塗料は、クリヤ塗膜5の塗装の際に用いたのと
同じクリヤ塗料を用いた。補修部分10以外の領域に飛
散した塗料ダストを、溶剤で拭き取った後、10分間放
置してセッティングした。その後140℃で20分間焼
き付けて補修メタリック塗膜11及び補修クリヤ塗膜1
2を形成した。
【0054】〔メタリック塗料の調製〕表1に示す配合
で、メタリック塗料Aを調製した。
【0055】
【表1】
【0056】〔補修用塗料の調製〕上記メタリック塗料
Aに、表2に示す配合割合で調製したシリカ含有ペース
トBと、表3に示す配合割合で調製した小粒径アルミ粉
含有塗料Cを、表4に示す配合割合で添加混合して補修
用塗料を調製した。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】〔補修塗膜の評価〕以上のようにしてライ
トブラウンの淡彩色(L値=75)の評価用塗膜を作製
し、補修部分と補修していない部分の塗膜の外観につい
て、目視でフリップフロップ性(FF性)と光輝感(粒
子感、キラキラ感)を比較し、以下の基準で評価した。
【0060】フリップフロップ性 ◎:ハイライト部とシェード部の色相(明度)が等し
い。 ○:シェード部で色相(明度)が若干異なる。 ×:ハイライト部とシェード部で色相(明度)が異な
る。
【0061】光輝感 ◎:ハイライト部の輝度感が等しい。 ○:ハイライト部の輝度感が若干異なる。 ×:ハイライト部の輝度感が異なる。 評価結果を表4に示す。なお、表4において配合量は重
量部である。
【0062】
【表4】
【0063】表4の結果から明らかなように、本発明に
従い、メタリック塗料に小粒径アルミ粉及びシリカ粒子
を添加して調製した補修用塗料を用いることにより、補
修していない部分と補修部分の塗膜外観をほぼ一致させ
ることができる。次に、ダークグレーの濃彩色(L値=
54)の塗膜作製用のメタリック塗料及び補修用塗料を
調製し、同様にして評価試験を行った。
【0064】〔メタリック塗料の調製〕表5に示す配合
割合でメタリック塗料Dを調製した。
【0065】
【表5】
【0066】〔補修用塗料の調製〕表6及び表7に示す
小粒径アルミ粉含有塗料E及びFを調製し、上記メタリ
ック塗料Dに、小粒径アルミ粉含有塗料EまたはFと、
表2に示す配合のシリカ粒子含有ペーストBを、表8に
示す割合で添加混合し、補修用塗料を調製した。
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】〔補修塗膜の評価〕上記実施例と同様にし
て補修していない部分と補修部分の塗膜外観を評価し、
評価結果を表8に示した。なお、表8において配合量は
重量部である。
【0070】
【表8】
【0071】表8に示す結果から明らかなように、メタ
リック塗料に小粒径アルミ粉及びシリカ粒子を添加して
調製した補修用塗料を用いることにより、補修していな
い部分と補修部分の塗膜外観をほぼ一致させることがで
きる。
【0072】表4に示す結果と表8に示す結果の比較か
ら明らかなように、メタリック塗料に配合させる小粒径
アルミ粉及びシリカ粒子の好ましい添加量は、塗膜の色
調、すなわち塗膜のL値によって異なることがわかる。
【0073】図2は、種々のL値の塗膜を上記のように
して作製し、フリップフロップ性及び光輝感が◎または
○の評価を与える添加量を示すグラフである。図2にお
いて上方の細線は上限値を示し、下方の細線は下限値を
示し、太線は平均値を示している。また小粒径アルミ粉
含有塗料及びシリカ粒子含有ペーストの添加量は、メタ
リック塗料100重量部に対する重量部で示している。
また小粒径アルミ粉含有塗料とシリカ粒子含有ペースト
は、それぞれメタリック塗料100重量部に対し同じ重
量部となるように添加している。
【0074】図2から明らかなように、シリカ粒子含有
ペーストの好ましい添加量は、塗膜のL値により異なっ
ている。塗膜L値が70以上の淡彩色においては、メタ
リック塗料100重量部に対し40〜60重量部の添加
量が好ましく、塗料L値が50以上70未満の中彩色に
おいては、メタリック塗料100重量部に対し5〜50
重量部の添加量が好ましく、塗膜L値が50未満の濃彩
色においては、メタリック塗料100重量部に対し1〜
10重量部の添加量が好ましい。これらの添加量を超え
ると補修塗膜部における粒子感が強くなりすぎ、フリッ
プフロップ性が低下する。また、添加量が少なすぎる
と、フリップフロップ性が高くなりすぎ、補修していな
い部分の塗膜外観と一致しなくなる。
【0075】上記の添加量を、シリカ粒子含有ペースト
からシリカ粒子に換算すると、メタリック塗料の固形分
100重量部に対し、以下のシリカ粒子添加量が好まし
いことになる。
【0076】 塗膜L値70以上の淡彩色 :15〜25重量部 塗膜L値50以上70未満の中彩色:2〜20重量部 塗膜L値50未満の濃彩色 :0.2〜4重量部
【0077】また、補修用塗料の固形分100重量部中
のシリカ粒子含有量に換算すると、以下のようになる。 塗膜L値70以上の淡彩色 :5〜15重量部 塗膜L値50以上70未満の中彩色:3〜12重量部 塗膜L値50未満の濃彩色 :2〜7重量部
【0078】また、小粒径アルミ粉含有塗料の好ましい
添加量については、塗膜L値が70以上の淡彩色の場
合、メタリック塗料100重量部に対し40〜60重量
部の添加量が好ましく、塗膜L値が50以上70未満の
中彩色の場合、メタリック塗料100重量部に対し5〜
50重量部の添加量が好ましく、塗膜L値が50未満の
濃彩色の場合、メタリック塗料100重量部に対し1〜
10重量部の添加量が好ましい。これらの添加量の上限
値を超えると、粒子感が抑えられすぎ、またこれらの添
加量の下限値より低くなると粒子感が高くなりすぎる。
【0079】小粒径アルミ粉含有塗料の添加量を、小粒
径アルミ粉としての添加量に換算すると、メタリック塗
料の固形分100重量部に対し、好ましい添加量は以下
のようになる。
【0080】 塗膜L値70以上の淡彩色 :7〜12重量部 塗膜L値50以上70未満の中彩色:0.8〜9.5重
量部 塗膜L値50未満の濃彩色 :0.1〜2重量部
【0081】また、補修用塗料中における小粒径アルミ
粉の含有量に換算すると、好ましい含有量は補修用塗料
の固形分100重量部に対し、以下の通りとなる。 塗膜L値70以上の淡彩色 :2〜6重量部 塗膜L値50以上70未満の中彩色:0.5〜5重量部 塗膜L値50未満の濃彩色 :0.3〜4重量部
【0082】以上のように、本発明におけるシリカ粒子
及び小粒径アルミ粉の好ましい添加量または含有量は、
塗膜のL値に応じて選定される。上記実施例において
は、メタリック塗料に小粒径アルミ粉及びシリカ粒子を
添加することにより、補修用塗料を調製しているが、メ
タリック塗料を用いず、同様の配合組成となるように補
修用塗料を別途調製してもよい。
【0083】また上記実施例では、メタリック塗料中の
アルミ粉として高輝度アルミ粉を用いているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、高輝度アルミ粉以外
のアルミ粉を用いてもよい。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、メタリック塗膜とクリ
ヤ塗膜からなる積層塗膜の補修において、補修部分と補
修していない部分におけるメタリック塗膜の外観をほぼ
一致させることができる。
【0085】また、本発明における補修用塗料は、メタ
リック塗料に所定量の小粒径アルミ粉及びシリカ粒子を
添加することにより調製することができる。従って、従
来の煩雑な調色作業が必要なくなり、補修作業を簡素化
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における積層塗膜を示す断面
図。
【図2】本発明の実施例における塗膜のL値と小粒径ア
ルミ粉含有塗料及びシリカ粒子含有ペーストの好ましい
添加量との関係を示す図。
【図3】本発明における積層塗膜の一例を示す断面図。
【図4】高輝度アルミ粉の粒子形態を示す電子顕微鏡写
真。
【図5】高輝度アルミ粉の粒子形態を示す電子顕微鏡写
真。
【図6】高輝度アルミ粉の粒子形態を示す電子顕微鏡写
真。
【図7】高輝度アルミ粉の粒子形態を示す電子顕微鏡写
真。
【図8】一般的なアルミ粉の粒子形態を示す電子顕微鏡
写真。
【図9】一般的なアルミ粉の粒子形態を示す電子顕微鏡
写真。
【図10】一般的なアルミ粉の粒子形態を示す電子顕微
鏡写真。
【図11】一般的なアルミ粉の粒子形態を示す電子顕微
鏡写真。
【符号の説明】
1…鋼板 2…電着塗膜 3…中塗塗膜 4…メタリック塗膜 5…クリヤ塗膜 10…補修部分 11…補修メタリック塗膜 12…補修クリヤ塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 7/12 C09D 7/12 Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミ粉を含有したメタリック塗料を静
    電塗装し、その上にウエットオンウエットでクリヤ塗料
    を塗装して得られる積層塗膜を補修する方法であって、 前記メタリック塗料に、前記メタリック塗料中のアルミ
    粉より小さな平均粒径を有する小粒径アルミ粉と、シリ
    カ粒子とを添加して補修用塗料を調製する工程と、 前記積層塗膜の補修部分を研ぎ出す工程と、 前記研ぎ出した補修部分に前記補修用塗料を塗装する工
    程と、 前記塗装工程で得られた塗膜の上にウエットオンウエッ
    トでクリヤ塗料を塗装する工程と、 前記補修用塗料の塗膜及び前記クリヤ塗料の塗膜を硬化
    させる工程とを備える積層塗膜の補修方法。
  2. 【請求項2】 前記小粒径アルミ粉及び前記シリカ粒子
    をそれぞれ塗料またはペーストの形態で前記メタリック
    塗料に添加して補修用塗料を調製することを特徴とする
    請求項1に記載の積層塗膜の補修方法。
  3. 【請求項3】 前記補修用塗料の塗装及び前記クリヤ塗
    料の塗装をスプレー塗装で行うことを特徴とする請求項
    1または2に記載の積層塗膜の補修方法。
  4. 【請求項4】 アルミ粉を含有したメタリック塗料を静
    電塗装し、その上にウエットオンウエットでクリヤ塗料
    を塗装して得られる積層塗膜のメタリック塗膜部分を補
    修するための塗料組成物であって、 前記メタリック塗料に含有されるアルミ粉と、該アルミ
    粉よりも小さな平均粒径を有する小粒径アルミ粉とが配
    合され、さらに前記メタリック塗料中よりも多量のシリ
    カ粒子が配合されていることを特徴とする補修用塗料組
    成物。
  5. 【請求項5】 前記補修用塗料組成物が、前記メタリッ
    ク塗料に前記小粒径アルミ粉及び前記シリカ粒子を添加
    することにより調製されることを特徴とする請求項4に
    記載の補修用塗料組成物。
  6. 【請求項6】 アルミ粉を含有したメタリック塗膜の上
    にクリヤ塗膜を積層した積層塗膜であって、その一部に
    補修された補修塗膜部を有する積層塗膜であり、 前記補修塗膜部のメタリック塗膜に、前記補修塗膜部以
    外のメタリック塗膜に含有されるアルミ粉と、該アルミ
    粉よりも小さな平均粒径を有する小粒径アルミ粉とが含
    有されており、かつ前記補修塗膜部のメタリック塗膜中
    のシリカ粒子含有濃度が、前記補修塗膜部以外のメタリ
    ック塗膜中のシリカ粒子含有濃度よりも高いことを特徴
    とする積層塗膜。
  7. 【請求項7】 前記補修塗膜部のメタリック塗膜中のア
    ルミ粉が、前記補修塗膜部以外のメタリック塗膜中のア
    ルミ粉とほぼ同程度のランダム状態で配向していること
    を特徴とする請求項6に記載の積層塗膜。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3の何れか1項に記載の方法
    により補修された積層塗膜、請求項4もしくは5に記載
    の補修用塗料組成物で補修された積層塗膜、または請求
    項6もしくは7に記載の積層塗膜を有する物品。
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