JPH06299100A - メタリック塗料組成物およびメタリック塗膜の形成法 - Google Patents
メタリック塗料組成物およびメタリック塗膜の形成法Info
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Abstract
感を発現する下地隠蔽性に優れたメタリック塗料組成物
とその工業的な塗膜形成法を提供する。 【構成】 (A) 二酸化チタン顔料、(B) 顔料担持鱗片状
アルミニウム顔料、(C)二酸化チタン以外の着色顔料、
(D) パール顔料および(E)塗膜形成樹脂を組成成分と
し、これら成分を重量比で(A)/(B)= 2/8〜6/4 、[(A)+
(B)]/(C)= 99/1〜80/20 、(D)/[(A)〜(C)]= 20/100〜60
/100、[(A)〜(D)]/(E)= 10/100〜60/100の割合で含むメ
タリック塗料組成物。被塗物に前記塗料をベースコート
したのち、クリヤー塗料をトップコートし、同時に硬化
させる2コート1ベークによるメタリック塗膜の形成
法。
Description
車、家電製品およびその部品等を対象とする工業塗装用
として好適な光輝性を有するメタリック塗料組成物と工
業的に有利なメタリック塗膜の形成法に関する。
付与するための塗料成分としてマイカ顔料が汎用されて
おり、塗膜の形成は該マイカ顔料を含む塗料を着色した
カラー中塗り塗膜上に塗布し、さらにクリヤーコートを
形成する3コート系の多層塗膜形成法によっておこなわ
れていた。ところが、この塗装系はマイカ顔料特有の低
い隠蔽性と干渉性のために色ムラを生じる欠点があっ
た。
能に優れた塗料として、鱗片状アルミニウム顔料と着色
顔料を組み合わせた組成のものが提案されている。例え
ば特開平2−132171号公報には、ルチル型二酸化
チタン(A)と少なくとも80重量%が1〜32μm の
粒子径を有するリン片状アルミニウム粉(B)を合計で
少なくとも80重量%含有し、且つ(A)/(B)の割
合が99/1〜90/10(重量比)の範囲からなる顔
料組成物を樹脂固形分100重量部に対して10〜20
0重量部の範囲で含有させた被覆用組成物が開示されて
いる。しかしながら、この組成ではマイカ顔料が配合さ
れていず、二酸化チタン顔料の配合量も多いため、鱗片
状アルミニウム粉のもつ光輝性を付与することができな
いうえ、アルミニウム粉末のグレー色感により色調に濁
りを与える現象を招く。
の問題点を解消する光輝性塗料として、メタリック顔料
の表面に、二重結合を有する一種以上のカルボン酸を熱
重合した少なくとも1個の二重結合と2個のカルボキシ
ル基を有するカルボン酸を介して着色顔料を化学吸着さ
せてなる一次着色メタリック顔料を含有させた組成の塗
料が開示されている。この着色顔料を担持した着色メタ
リック塗料は、優れた下地隠蔽性を発揮するが色調とし
て黒味感(アルミニウム顔料の持つグレーな色調が残る
色感)が残留する難点があり、パール調の乳白感や虹彩
感を得ることができない。
方法としては、クリヤコートとしてメタリック塗料中の
アルミニウム粉末粒径と同等以上の粒径を有するカラー
アルミニウム粉末を混合したクリヤ塗料を用い、メタリ
ック塗装面にウエットオンウエットで2コート形成する
メタリック塗装法が提案されている(特開昭52−144041
号公報)。しかし、この塗装手段を用いた場合にも黒味
感が残る色調を抑制することは困難である。
光輝性メタリック塗料における上記の問題点を解消する
ために顔料成分の組成を中心に鋭意研究を重ねた結果、
二酸化チタン顔料およびその他の着色顔料、顔料担持鱗
片状アルミニウム顔料およびパール顔料を特定の比率で
配合した組成の塗料は黒味感を抑制した美麗な乳白色の
ある光輝性の塗膜を現出し、またその複合塗膜は2コー
ト1ベーク塗装工程で効率よく形成できることを確認し
た。
もので、その目的は、黒味感の色調を抑えた美麗なパー
ル調乳白感ならびに虹彩感を呈し、かつ下地隠蔽性能に
優れた塗膜形成が可能なメタリック塗料組成物とその工
業的な塗膜形成方法を提供することにある。
めの本発明によるメタリック塗料組成物は、(A)二酸
化チタン顔料、(B)顔料担持鱗片状アルミニウム顔
料、(C)二酸化チタン以外の着色顔料、(D)パール
顔料および(E)塗膜形成樹脂を組成成分とし、これら
成分を(A)/(B)が2/8から6/4(重量比)、
〔(A)+(B)〕/(C)が99/1〜80/20
(重量比)、〔(A)+(B)+(C)〕100重量部
に対し(D)が20〜60重量部、(E)の樹脂固形分
100重量部に対する顔料成分[(A)〜(D)]の合計量が1
0〜60重量部の各量比で含有することを構成上の特徴
とする。
二酸化チタン顔料としては平均粒径0.2〜0.5μm
のルチル型二酸化チタン粉末が用いられる。しかし、平
均粒径が0.02〜0.05μm の範囲にある超微粒子
二酸化チタン顔料は着色力が弱いため、隠蔽性の点で本
発明の目的には適さない。
顔料は、鱗片状アルミニウム顔料の表面に有機系または
無機系の着色顔料を化学的に吸着させたメタリック顔料
で、粒径が1〜50μm 、好ましくは5〜44μm の範
囲の粉末として使用される。担持される着色顔料は従来
から塗料用に常用されているもので、例えば有機系とし
てはアゾレーキ系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系
顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリノ
ン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサ
ジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系
顔料、金属錯体顔料等を挙げることができ、無機系とし
ては黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、
二酸化チタン等が挙げられる。
(B)は、二重結合を有する1種以上のカルボン酸を熱
重合した1個以上の二重結合と2個のカルボキシル基を
有するカルボン酸とフレーク状のアルミニウム顔料を有
機溶媒中で撹拌し、冷却後に濾過して得た熱重合カルボ
ン酸処理アルミニウム顔料と着色顔料とを分散粉砕した
のち有機溶媒を除去する工程によって製造することがで
き、さらに必要に応じてラジカル重合性不飽和カルボン
酸およびラジカル重合性二重結合を3個以上有するモノ
マーからなるポリマーによって被覆させることもでき
る。これら顔料は、商品名“フレンドカラーF500G
R,F500BL,F500RG,F701BG”〔昭
和アルミパウダー(株)製〕等としても市販されてい
る。
塗料用として用いられる各種の有機系、無機系のものが
使用でき、種類や成分に制約はない。したがって、担持
用着色顔料として例示した上記の着色顔料のうち二酸化
チタンを除いたものが使用し得る。
化チタンを被覆した性状の顔料成分で、粒径が1〜44
μm の範囲にある粉末が使用される。とくに粒径が10
〜40μm で、薄層の二酸化チタンでコーティングされ
たホワイトマイカまたは同コーティング層が比較的厚い
干渉マイカが好適に用いられる。このほか、耐水性を高
めるために他の金属酸化物等で被覆処理したものであっ
ても使用することができる。
樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アル
キッド樹脂、弗素樹脂などが適用され、通常、アミノ樹
脂やブロックイソシアネートなどの架橋剤と混合して使
用に供される。また、これら樹脂は1種に限らず2種以
上を組み合わせて使用することもできる。このほか、常
温乾燥により硬化することができる2液型ポリウレタン
樹脂やシリコーン樹脂なども用いられる。
れらの成分を重量比で(A)/(B)を2/8〜6/
4、〔(A)+(B)〕/(C)を99/1〜80/2
0の割合とし、〔(A)+(B)+(C)〕100重量
部当たり(D)を20〜60重量部、(E)の樹脂固形
分100重量部に対する顔料成分[(A)〜(D)]の合計量が
10〜60重量部の量比で含有させることは発明構成上
の重要な要件であり、この量比範囲を外れると形成塗膜
に目的とする黒味感を抑えた美麗なパール調乳白感と虹
彩感を呈する光輝性を発現し、かつ隠蔽性に優れた塗膜
を形成することができなくなる。
2/8(80重量%)を越えるとメタリック感が強調さ
れ過ぎてパール調の乳白感が消失し、また(B)の比率
が6/4(40重量%)を下廻ると二酸化チタンの白濁
感が強くなって、虹彩感や光輝感が消失する。〔(A)
+(B)〕に対する(C)の割合が99/1(1重量
%)未満では淡い彩色しかできない関係で色調の選択が
限定され、逆に80/20(20重量%)を越えると濃
彩色になり過ぎてパール調乳白色に乏しい色調となる。
〔(A)+(B)+(C)〕成分の100重量部に対し
て(D)のパール顔料が20重量部未満の配合比率であ
ると虹彩感が減退し、60重量部を上廻ると下地隠蔽性
能が低下して多層塗布工程を採る必要が生じる。また、
(E)の樹脂固形分に対して〔(A)+(B)+(C)
+(D)〕の全顔料成分の配合量が10重量部未満では
隠蔽力が不足し、60重量部を越えると臨界PWCに近
づいて塗膜の平滑性が損なわれ、外観不良を招く。
(B)が2/8〜4/6(重量比)、〔(A)+
(B)〕/(C)が95/5〜85/15(重量比)、
〔(A)+(B)+(C)〕100重量部当たり(D)
40〜50重量部、(E)の樹脂固形分100重量部当
たり顔料成分[(A)〜(D)]の合計量が15〜40重量部の
範囲にある。
成分を主体に構成されるが、従来の塗料組成物に常用さ
れている各種の添加剤を任意に配合することができる。
添加剤としては、例えばドデシルベンゼンスルホン酸等
の硬化触媒、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤、ベ
ンゾフェノール系の酸化防止剤、シリコーンや有機高分
子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤などが適宜に使
用される。これらの成分は、通常、塗膜形成用樹脂10
0重量部に対し5重量部以下の配合量で塗料や塗膜の性
能を改善することができる。
ク塗料系は、有機溶媒型が一般的であるが、これに限ら
れるものではなく非水分散液型、水溶液型、分散液型な
ど各種の形態として塗料構成することができる。塗装に
際しては、有機溶剤、水等の溶媒で塗装適性粘度に希釈
して用いるが、塗装時の固形分は10〜50重量%が好
ましい。
(A)二酸化チタン顔料、(B)顔料担持鱗片状アルミ
ニウム顔料、(C)二酸化チタン以外の着色顔料、
(D)パール顔料、(E)塗膜形成樹脂を組成成分と
し、これら成分を(A)/(B)が2/8〜6/4(重
量比)、〔(A)+(B)〕/(C)が99/1〜80
/20(重量比)、〔(A)+(B)+(C)〕100
重量部に対し(D)が20〜60重量部、(E)の樹脂
固形分100重量部に対する顔料成分[(A)〜(D)]の合計
量が10〜60重量部の各量比で含有する上記のメタリ
ック塗料を被塗基材面にベースコートしたのち、クリヤ
ー塗料をトップコートし、ベースコートおよびトップコ
ートを同時に硬化させるプロセスからなる。
ウム、銅もしくはこれらの合金を含む金属類を始めとし
て、ガラス、セメント、コンクリートなどの無機材料、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリアミド、ポリアクリル、ポリエステル、
エチレン−ポリビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート、ポリウ
レタン等の樹脂成形品および各種FRPなどのプラスチ
ック材料、木材、繊維材料が該当する。なお、これら被
塗基材に予め適宜なアンダーコートやプレコート処理を
施すことは任意である。
るが、例えば自動車の塗装等においては、通常、表面化
成処理後に電着塗料などによる下塗りおよび中塗り塗装
し、塗膜が硬化した後に塗装する。塗装操作は霧化式塗
装機を用い、エアスプレー塗装、静電塗装などによって
おこなわれる。ベースコートの塗膜は、10〜25μm
の乾燥膜厚範囲で形成することが好ましい。10μm 未
満の膜厚では下地隠蔽性が減退して色ムラを生ずる原因
となる。
ー塗料をトップコートとして塗装する。クリヤー塗料と
しては一般に常用される透明性樹脂が使用されるが、必
要に応じ透明性を損ねない範囲で着色顔料や各種添加成
分を配合してもよい。ベースコートとトップコートは2
コート1ベーク方式により同時に硬化させて複合塗膜を
形成する。形成するトップコートの好ましい乾燥膜厚
は、30〜60μm である。
比率で配合された(A)〜(D)の顔料成分が形成塗膜
に独特の光輝性を与える作用を営む。すなわち、顔料担
持鱗片状アルミニウム顔料(B)の表面に介在する着色
顔料はアルミニウム顔料固有のフリップフロップによる
濁り色感を和らげ、優れた色調の光輝性を現出すると共
に下地に対する十分な隠蔽性能を発揮する。同時に二酸
化チタン顔料(A)は高い隠蔽力を付与しつつパール顔
料と併用することによりパール調の乳白感を創出し、パ
ール顔料(D)は顔料担持鱗片状アルミニウム顔料
(B)では発現できない虹彩感を現出するために機能す
る。このような各成分の機能が総合して、黒味感を抑え
ながら二酸化チタン顔料以外の着色顔料(C)の色相に
沿う独特のパール調乳白感と虹彩感を呈する極めて美麗
な光輝性のメタリック系塗膜を形成する。更に、この成
分組成において顔料担持鱗片状アルミニウム顔料の着色
顔料を変えることにより多様の色感を創出することがで
きるから、色調の選択巾が著しく拡大する効果も得られ
る。
法によれば、上記したメタリック塗料の成分組成による
光輝性と下地隠蔽性能の機能に基づき、ベースコートと
トップコートの2コート1ベーク塗装により常に色ムラ
のない正常な光輝性のメタリック塗膜を形成することが
できるから、塗装工程の簡素化が可能となる。
明する。適用したメタリック塗料組成物を構成する
(A)〜(E)の具体的成分は下記のとおりである。な
お、表1〜3の成分表示は下記の記号で示した。また、
配合量は固形分の重量部で示し、(A)、(B)、
(C)および(D)の配合量は各顔料成分のみの重量部
として表示した。
した二酸化チタンペーストを用いた。 (A-1)商品名“タイペークCR−95”〔石原産業
(株)製〕40.0重量部とアクリル樹脂ワニス37.
3重量部をディゾルバーで予備混合し、サンドグライン
ドミルで粒度10μm 以下になるまで分散した。つい
で、メラミン樹脂ワニス7.8重量部、トリエチルアミ
ン0.3重量部および溶媒(F−1)14.6重量部を
加えてディゾルバーで20分間混合した。 (A-2)商品名“タイペークCR−95”〔石原産業
(株)製〕40.0重量部、ポリエステル樹脂(E−
3)ワニス37.3重量部、メラミン樹脂(E−4)ワ
ニス16.0重量部、トリエチルアミン0.3重量部お
よび溶媒(F−2)6.4重量部を用い、(A-1) と同様
に分散混合した。
ルミパウダー(株)製、固形分48%〕 (B-2)商品名“フレンドカラーF500BL”〔昭和ア
ルミパウダー(株)製、固形分48%〕 (B-3)商品名“フレンドカラーF500RG”〔昭和ア
ルミパウダー(株)製、固形分51%〕 (B-4)商品名“アルペースト7160N”〔東洋アルミ
ニウム(株)製、固形分65%〕。比較例用として用い
た顔料を担持していないアルミニウム顔料
ペーストを用いた。 (C-1)商品名“パリオトールエロー2140HD”〔B
ASF社製〕7.8重量部とアクリル樹脂(E−1)ワ
ニス46.7重量部、メラミン樹脂(E−2)ワニス
9.7重量部、トリエチルアミン0.4重量部、溶媒
(F−1)34.4重量部を用い、(A-1) と同様に分散
混合した。 (C-2)商品名“シンカシャマゼンダRT−343D”
〔CIBAGEIGY社製〕13.4重量部、アクリル
樹脂(E−1)ワニス40.2重量部、メラミン樹脂
(E−2)ワニス8.4重量部、トリエチルアミン0.
4重量部および溶媒(F−1)37.6重量部を用い、
(A-1) と同様に分散混合した。 (C-3)商品名“シャニンブルーG−500N”〔山陽色
素(株)製〕9.0重量部、アクリル樹脂(E−1)ワ
ニス65.6重量部、メラミン樹脂(E−2)ワニス1
3.6重量部、トリエチルアミン0.5重量部および溶
媒(F−1)11.3重量部を用い、(A-1) と同様に分
散混合した。 (C-4)商品名“シャニンブルーG−500N”〔山陽色
素(株)製〕8.0重量部、ポリエステル樹脂(E−
3)ワニス57.5重量部、メラミン樹脂(E−4)ワ
ニス19.2重量部、トリエチルアミン0.5重量部お
よび溶媒(F−2)14.8重量部を用い、(A-1) と同
様に分散混合した。
ル社製〕 (D-3)商品名“エクステリアマーリンスーパーブルー
〔マール社製〕
ト/エチルアクリレート・ヒドロキシエチルメタアクリ
レート/メタアクリル酸の共重合体, 数平均分子量2000
0,水酸基価45, 酸価15,固形分50% ) (E-2)メラミン樹脂〔商品名“ユーバン20SE”三井
東圧化学(株)製、固形分60%〕 (E-3)ポリエステル樹脂〔商品名“ベッコゾール EZ
3520−60”大日本インキ化学工業(株)製、固形
分60%〕 (E-4)メラミン樹脂〔商品名“スーパーベッカミンL−
117−60”大日本インキ化学工業(株)製、固形分
60%〕
有機溶媒F−1(トルエン/キシレン/酢酸エチル/酢
酸ブチル=70/15/10/5) または有機溶媒F−2(ソルベ
ッソ150/キシレン/酢酸ブチル=60/30/10;ソルベ
ッソ150はエクソン社製の芳香族炭化水素系溶剤)と
15分間ディスパーにより塗装適性粘度になるように撹
拌混合してメタリック塗料を作製した。
以下の塗装工程により塗膜を形成した。リン酸亜鉛で化
成処理した厚さ0.8mmのダル鋼板基材に、カチオン電
着塗料〔日本ペイント(株)製、“パワートップU−5
0”〕を乾燥塗膜が25μm になるように塗装したの
ち、160℃で30分間焼付けた。この電着塗膜面に中
塗塗料〔日本ペイント(株)製、“オルガS−90シー
ラー”〕を乾燥塗膜が40μm になるようにエアスプレ
ー塗装し、140℃で30分間焼付けして試験板を作製
した。この試験板の表面にメタリック塗料を乾燥塗膜が
16〜20μm になるように塗装した。塗装は静電塗装
機〔ランズバーグゲマ社製、Auto REA〕を用い
霧化圧2.8kg/cm2でおこない、塗装中のブースの雰囲
気は温度25℃、湿度75%に保持した。塗装後3分間
セッティングを施したのち、アクリル樹脂系クリヤー塗
料〔日本ペイント(株)製、“スーパーラック0−10
0”〕を乾燥膜厚が約35μm になるよう塗装した。つ
いで、約10分間室温でセッティングしたのち、140
℃で30分間焼付けた。
調の乳白感と虹彩感、および隠蔽性を目視観察により判
定評価し、同時に隠蔽膜厚を測定した。 (1) 乳白感; ○ … 乳白感あり △ … 黒味がかった乳白感 × … 乳白感なし (2) 虹彩感; ○ … 鮮明な虹彩感 △ … 虹彩感弱く、メタリック感が強い × … 虹彩感なし (3) 隠蔽性; ○ … 下地の透けなし × … 下地の透けあり (4) 隠蔽膜厚;JIS K5400 7.2に定められ
た隠蔽率試験紙の上に塗装し、白黒地の境界判別ができ
なくなった時の膜厚を測定した。
料の成分組成と対比して表1〜3に示した。
明の成分組成を有するメタリック塗料を用いて2コート
1ベーク塗装により形成した各塗膜は、黒味感のないパ
ール調の乳白感と虹彩感を呈する優れた光輝性を有して
おり、下地隠蔽力も十分であった。これに対し、本発明
のいずれかの特定要件を外れる比較例の形成塗膜は、乳
白感、虹彩感または隠蔽性の全てを満足させることはで
きなかった。なお、比較例11では全顔料成分の量が多過
ぎるため、光輝性の評価は良好であったが、塗膜の平滑
性が著しく低下することが認められた。
酸化チタン顔料、(B)顔料担持鱗片状アルミニウム顔
料、(C)二酸化チタン以外の着色顔料および(D)パ
ール顔料からなる4種類の顔料成分を特定された量比で
(E)塗膜形成樹脂に含有させることにより、従来技術
によっては得られなかった独特の美麗なパール調乳白感
と虹彩感を呈する光輝性塗膜が形成し得るメタリック塗
料組成物を提供することができる。また、本発明による
メタリック塗膜の形成法に従えば、上記成分組成の塗料
を用いて2コート1ベーク塗装系による効率的な工程で
塗装操作をおこなうことが可能となる。したがって、高
級塗色が要求される自動車車体の外面塗装をはじめ、各
種の被塗基材に高品質の光輝性塗膜を形成する目的に極
めて有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)二酸化チタン顔料、(B)顔料担
持鱗片状アルミニウム顔料、(C)二酸化チタン以外の
着色顔料、(D)パール顔料、および(E)塗膜形成樹
脂を組成成分とし、これら成分を(A)/(B)が2/
8〜6/4(重量比)、〔(A)+(B)〕/(C)が
99/1〜80/20(重量比)、〔(A)+(B)+
(C)〕100重量部に対し(D)が20〜60重量
部、(E)の樹脂固形分100重量部に対する顔料成分
[(A)〜(D)]の合計量が10〜60重量部の各量比で含有
することを特徴とするメタリック塗料組成物。 - 【請求項2】 被塗基材面に、(A)二酸化チタン顔
料、(B)顔料担持鱗片状アルミニウム顔料、(C)二
酸化チタン以外の着色顔料、(D)パール顔料、および
(E)塗膜形成樹脂を組成成分とし、これら成分を
(A)/(B)が2/8〜6/4(重量比)、〔(A)
+(B)〕/(C)が99/1〜80/20(重量
比)、〔(A)+(B)+(C)〕100重量部に対し
(D)が20〜60重量部、(E)の樹脂固形分100
重量部に対する顔料成分[(A)〜(D)]の合計量が10〜6
0重量部の各量比で含有するメタリック塗料をベースコ
ートしたのち、クリヤー塗料をトップコートし、ベース
コートおよびトップコートを同時に硬化させることを特
徴とするメタリック塗膜の形成法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11398993A JP2829813B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | メタリック塗料組成物およびメタリック塗膜の形成法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP11398993A JP2829813B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | メタリック塗料組成物およびメタリック塗膜の形成法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06299100A true JPH06299100A (ja) | 1994-10-25 |
JP2829813B2 JP2829813B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=14626277
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11398993A Expired - Lifetime JP2829813B2 (ja) | 1993-04-16 | 1993-04-16 | メタリック塗料組成物およびメタリック塗膜の形成法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2829813B2 (ja) |
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