JP2009254934A - 超金属感塗装塗膜の補修方法 - Google Patents

超金属感塗装塗膜の補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗装・焼付回数を1回にし、薄膜で緻密感のある超金属感特有の意匠性を再現し得る超金属感塗装塗膜の補修方法を提供する。
【解決手段】超金属感塗装塗膜23の補修において、異種のアルミ光輝材11a、11bを混合した塗料を補修用塗料として使用することを特徴とする超金属感塗装塗膜23の補修方法である。
【選択図】図2

Description

本発明は、超金属感塗装塗膜の補修方法に関する。とりわけ、外観意匠性が強く求められる自動車車体等の被塗物の上塗り塗装の1種である、超金属感塗装塗膜の補修方法に関するものである。
超金属感塗装とは、アルミニウム板(金属板)のような外観意匠性を特徴とした塗装である。自動車塗装における超金属感塗装の上塗り塗膜構成は「下地メタリック塗装+超金属感塗装」の2段階となっている。
超金属感塗装の上塗り塗膜構成における前記「下地メタリック塗装」の意味は、上塗り塗膜の下地である中塗り塗膜をメタリック塗料(光輝材は、通常、粒状のアルミニウムである)により隠蔽し、その後の超金属感塗装の意匠性発現を補助する役目を持っている。この「下地メタリック塗装」塗膜は、通常、下地メタリックベース塗装塗膜+クリア塗装塗膜の構成となっている。
超金属感塗装の上塗り塗膜構成における前記「超金属感塗装」塗膜は、通常、超金属感ベース塗装塗膜+クリア塗装塗膜の構成となっている。この「超金属感塗装」のベース部分である超金属感ベース塗装塗膜の膜厚は、通常のメタリックベース塗装塗膜の膜厚よりも薄く塗装される。通常のメタリックベース塗装塗膜の膜厚は下地(中塗り塗膜)の隠蔽性の観点から10〜15μmの厚膜塗装が必要であるのに対し、超金属感塗装塗膜の膜厚は1.5〜3.0μmという薄膜塗装を行う必要がある。これは、超金属感ベース塗装塗膜の形成に用いられる超金属感ベース塗料の光輝材(厚み0.01〜0.2μm、直径10〜30μmの円盤状の蒸着アルミ)を薄膜の塗膜内でフラットに寝かせることで緻密感のある超金属感の意匠性を発現させる為である。
上記より、この超金属感塗装塗膜を補修する場合は、ライン塗装同様に、
(1)下地メタリックベース塗装+クリア塗装+焼付(下地メタリック塗装塗膜が形成される。)
(2)超金属感ベース塗装+クリア塗装+焼付(超金属感塗装塗膜が形成される。)
の2段階で作業を行なう必要があるのが現状である(例えば、特許文献1参照のこと。)。
特開平2−202961号公報
しかしながら、超金属感塗装塗膜を補修する場合、上記したように超金属感塗装の上塗り塗膜構成が「下地メタリック塗装+超金属感塗装」の2段階である事から、塗装・焼付回数も2回となっている。
この為、従来、超金属感塗装塗膜を補修する場合、
(1)補修時間がかかる(補修一箇所当たり約30分必要である)
(2)意匠性の再現が難しい(超金属感ベースの薄膜塗装が難しい)
等の問題がある。
一方、塗装・焼付回数を1回にする為に、「下地メタリックベース塗装+クリア塗装+焼付」を行うことなく「超金属感ベース塗装+クリア塗装+焼付」のみを行う補修方法も考えられる。しかしながら、かかる補修方法では、超金属感の意匠性を発現する為に薄膜塗装を行なうので、下地である中塗り塗膜が十分に隠蔽されず色味が成立しない。また、中塗り塗膜を隠蔽するほど厚膜で超金属感ベース塗料を塗装すると該超金属感ベース塗料中の蒸着アルミ等の円盤状のアルミ光輝材の配向が変わる為、超金属感特有の意匠性が発現しない。
そこで本発明の目的は、塗装・焼付回数を1回にし、薄膜で緻密感のある超金属感特有の意匠性を再現し得る超金属感塗装塗膜の補修方法を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、超金属感ベース塗料の既存のアルミ光輝材に代えて、異種のアルミ光輝材(例えば形状・粒径の異なる2種以上の光輝材)を混合してなる塗料を補修用塗料として使用することを特徴とする超金属感塗装塗膜の補修方法である。
本発明によれば、塗装・焼付回数が1回でよいので補修時間を短縮でき、更に下地である中塗り塗膜の隠蔽性を向上し、超金属感の色味・意匠性を発現させることができる。
本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法は、超金属感塗装塗膜補修において、超金属感ベース塗料の既存のアルミ光輝材に代えて、異種のアルミ光輝材を混合してなる塗料を補修用塗料として使用することを特徴とするものである。
以下、添付した図面を参照して本発明を適用した最良の実施形態を説明する。
図1は、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法において、不具合部の研ぎ・拭き取り作業した部位に、本発明の補修塗料を使用して薄膜塗装し、その上にクリア塗装し、焼付けを行い塗膜補修を完了した状態を表した塗膜断面図である。図2は、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法において、アルミ光輝材として蒸着アルミと粒状アルミが混合された超金属感ベース塗料を補修塗料として使用した場合における薄膜塗装での塗膜内の各光輝材の配向の様子を表した塗膜断面図である。図3は、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法に用いることのできる補修用塗料に混合される、形状及び粒径が異なる異種のアルミ光輝材(本図では、特に形状及び粒径が異なる代表的な2種類のアルミ光輝材)を模式的に表した形状概略図である。このうち、図3Aは、円盤状の相対的に大きなアルミ光輝材(本発明では、単に「蒸着アルミ」ともいう)を模式的に表した形状概略図である。図3Bは、粒状の相対的に小さなアルミ光輝材(本発明では、単に「粒状アルミ」ともいう)を模式的に表した形状概略図である。図4は、超金属感塗装塗膜の補修方法において、アルミ光輝材として蒸着アルミのみを含んだ超金属感ベース塗料を補修塗料として使用した場合における薄膜塗装での塗膜内の該光輝材の配向の様子を表した塗膜断面概略図である。図5は、超金属感塗装塗膜の補修方法において、アルミ光輝材として蒸着アルミのみを含んだ超金属感ベース塗料を補修塗料として使用した場合における、厚膜塗装での塗膜内の該光輝材の配向の様子を表した塗膜断面概略図である。
まずは、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法の概要を図1を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法では、脱脂・洗浄後、電着塗膜(図示せず)、中塗り塗装塗膜1、上塗り塗装塗膜(下地メタリック塗装塗膜2、3+超金属感塗装塗膜4、5)を順に施してなる被塗物の塗膜の不具合部が補修対象となる。
上塗り塗装の下地メタリックベース塗装塗膜は下地メタリックベース塗装塗膜2と、クリア塗装塗膜3からなり、上塗り塗装の超金属感塗装塗膜は、超金属感塗装塗膜4とクリア塗装塗膜5とからなる。なお、下地(中塗塗装塗膜)までの工程や構成などは、上記に例示したものに案ら制限されるものではなく、従来公知の技術を適宜利用したものであれば、十分利用可能である。
また補修対象となる超金属感塗装の上塗り塗膜構成は、上記した通り、下地メタリックベース塗装+クリア塗装+焼付で形成された下地メタリック塗装塗膜2、3の上に、超金属感ベース塗装+クリア塗装+焼付で超金属感塗装塗膜4、5が形成された構成である。
これら補修対象となる超金属感塗装の上塗り塗膜構成に関しては、何ら制限されるものではなく、従来公知の製造方法により形成された超金属感塗装の上塗り塗膜構成が対象となり得るものである。従って、超金属感塗装の上塗り塗膜の形成に用いられるメタリックベース塗料、超金属感ベース塗料(メタリックベース塗料の光輝材に蒸着アルミを用いたもの)、クリア塗料等に関しても、制限されるものではなく、従来公知の塗料から適宜選択して使用することができる。例えば、メタリックベース塗料としては、固形分基材が、光輝材(粒状アルミ;図3B参照)10〜30質量%と、セルロースアセテートブチレート樹脂10〜50質量%と、残量としてのアクリル−メラミン樹脂を含有するものなどが挙げられる。超金属感ベース塗料(メタリックベース塗料の光輝材に蒸着アルミを用いたもの)としては、固形分基材が、光輝材(蒸着アルミ;図3A参照)10〜30質量%と、セルロースアセテートブチレート樹脂10〜50質量%と、残量としてのアクリル−メラミン樹脂を含有するものなどが挙げられる。
同様に、こうした塗料を用いた塗装条件、焼付け条件などに関しても、何ら制限されるものではなく、従来公知の塗装・焼付け技術の中から適宜選択して実施することができるものである。また、補修対象となる超金属感塗装の上塗り塗膜構の各塗膜の厚さなども、上記背景技術で説明したように、既に好適とされる膜厚範囲が確立されており、こうした範囲内から適宜選択して決定できるものである。即ち、本発明では、補修対象となる超金属感塗装の上塗り塗膜構成に関しては、特に制限されるものではなく、通常の超金属感塗装(塗膜)による所期の効果を損なわない範囲内であれば上記に規定する範囲を外れても、本発明の補修方法を十分に適用可能である。
本発明では、上記超金属感塗装の上塗り塗膜において、異物、傷、気泡、ピンホール等が存在する不具合部が、補修対象(補修箇所)となる。
次に、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法では、上記上塗り塗装を終えて得られた被塗物の塗装不具合部につき、研ぎ・拭き取り作業を行う。詳しくは、ペーパーかけ、研磨剤ポリッシュ、清浄水による水拭きワイプ及び清浄なウエスによる空拭きワイプをセットで行う。これにより、図1(a)に示す拭き跡残り対応の箇所のような不具合部を取り除いた窪み部分を形成する。当該研ぎ・拭き取り作業の詳細については、後述する。
次に、図1(a)〜(c)に示すように、被塗物の研ぎ・拭き取り作業を施した補修対象部に対し、低圧スプレーガン等の補修用の塗装装置を使用し、所望の塗り重ね回数及びセットタイムにて、本発明の補修用塗料を単層塗装ないし複層塗装して補修塗膜7を形成する。更に必要があれば、色あわせの為のシブき塗りを行ってもよい(後述する実施例の実験例8、17を参照のこと)。塗装条件などは、後述する実験例1〜18で用いたのと同様の塗装条件を採用することができる。但し、本発明は、かかる条件に何ら制限されるものではなく、本発明の作用効果を損なわない範囲であれば、かかる塗装条件以外の条件でも十分実施可能である。色あわせの為のシブき塗りも従来公知の塗装技術を適用しておこなうことができるものである。例えば、上記した通常の補修塗装(練りこみ塗装)に比較すると、(1)補修用塗料を塗布、付着させる際の上記補修用の塗装装置による塗料の吐出量を減らす。(2)上記補修用の塗装装置により塗料を霧化するためのエアー流量を上げる。(3)上記低圧スプレーガン等の補修用の塗装装置と被塗物(補修部位)との距離を離す。(4)上記低圧スプレーガン等の補修用の塗装装置の移動速度を速める、など被塗物の超金属感塗装塗膜の意匠性(色味、超金属感)に応じて、上記(1)〜(4)などの色あわせの為のシブき塗り技術を適宜組み合わせて行えばよい。
最後に、図1(d)に示すように、上記補修用塗料の塗装を行った後、上記した上塗り塗装の超金属感塗装と同様のクリア塗装、焼付けを行って超金属感塗装の補修塗膜(補修用塗料による塗装塗膜7、クリア塗装塗膜8)を得ることができる。
以上が、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法の概要である。
次に、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法により、図1(a)〜(c)に示すように補修用塗料による薄膜の塗装塗膜7を得ることで、所期の目的を達成できるものである。より詳しくは、異種のアルミ光輝材を混合した超金属感ベース塗料を補修用塗料として使用することで、所期の目的である、下地である中塗りの隠蔽性を向上し、超金属感の色味・意匠性を発現できるものである。この点につき、図2〜5を用いて以下により詳しく説明する。
まずは、従来の超金属感塗装の補修においては、図4の如く、補修用塗料に蒸着アルミ11aのみを含んだ超金属感ベース塗料を使用した場合、不具合部周辺の超金属感塗装と同程度の薄膜塗装では、フラットに寝かせて配列した蒸着アルミ11a間に隙間が生じる。その結果、当該隙間部分、特に、図中の矢印で示した経路(光透過(マトリックス)経路)を通じて下地(中塗り塗膜)21が透けて、補修した超金属感塗装の補修塗膜23部分での超金属感(金属の一枚板の様な金属感)の色味・意匠性が成立しない。
かかる課題に対して、図5の如く、補修用塗料に蒸着アルミ11aのみを含んだ超金属感ベース塗料を使用して、下地21を隠蔽させる為に厚膜塗装を行うと、補修した超金属感塗装の補修塗膜23部分で蒸着アルミ11aがフラットに配列せず乱反射してしまう。図中の矢印は、補修塗膜23内への入射光が蒸着アルミ11aで反射して外部に乱反射する様子を表記した。その結果、補修した超金属感塗装の補修塗膜23部分において目的とするアルミニウム板(金属板)のような超金属感の意匠性を出すことが出来ない。ここで、補修用塗料に蒸着アルミ11aのみを含んだ超金属感ベース塗料を使用した場合、下地21を隠蔽させる為に必要な超金属感塗装の補修塗膜23の膜厚は、蒸着アルミ11aの大きさや配合比率などによって異なるが、10〜15μm程度の厚膜にする必要がある。
なお、補修した超金属感塗装の補修塗膜23を上記薄膜(1.5〜3.0μm)と厚膜(10〜15μm)の間の膜厚(3〜10μm)とした場合には、薄膜と厚膜双方の問題点が露呈することになる。そのため、やはり下地(中塗り塗膜)21の隠蔽性を向上し、超金属感の色味・意匠性を発現させることが出来ない。
そこで、本発明では、通常の超金属感ベース塗料(蒸着アルミ11a)と下地メタリックベース塗料(粒状アルミ11b)を混合して補修用塗料に使用すると、薄膜塗装においても超金属感塗装の意匠性(色味及び金属感)が成立することを見出したものである。これは、図2に示すように、補修箇所の超金属感塗装の補修塗膜23部分において、補修用塗料に混合したメタリックベース塗料の粒状アルミ11bがフラットに並んだ蒸着アルミ11aの隙間を埋めることで、薄膜での下地21の隠蔽を図ることができる為である。同時に、粒状アルミ11bがフラットに並んで寝かせた蒸着アルミ11aの隙間を埋めることで、緻密感のある超金属感の意匠性(色味及び金属感)も発現させることができる為である。図中の矢印は、補修塗膜23内への入射光が蒸着アルミ11aあるいはその隙間を埋める粒状アルミ11bに当たって反射し外部に反射する様子を表記した。
ここで、上記補修用塗料を薄膜塗装して形成される補修箇所の超金属感塗装の補修塗膜23の膜厚は、1.5〜3.0μm、好ましくは1.7〜3.0μm、より好ましくは1.7〜2.5μmの範囲である。該補修塗膜23の膜厚が1.5μm未満の場合には補修塗膜の性能=密着性が不十分であるほか、蒸着アルミ11a間の隙間が生じやすく、粒状アルミ11bにより十分に塞ぐのが困難となり、下地隠蔽性を向上し難く、所望の意匠性(色と超金属感の双方)を発現し難いおそれがある。一方、3.0μmを超える場合には、性能=密着性は十分だが膜厚過剰である。また、膜厚が厚膜化(漸増)されればされるほど、補修塗膜23部分で蒸着アルミ11aがフラットに配列せず乱反射してしまう傾向にあるため、超金属感という優れた外観意匠性を提供するのが徐々に(漸次ないし次第に)困難になる(図5参照)。但し、本発明では、補修箇所の超金属感塗装の補修塗膜23の膜厚が上記に規定する範囲を外れても、本発明の作用効果を損なわない範囲内であれば、十分に利用可能である。
以下、本発明の補修塗膜23の形成に用いられる異種の光輝材を混合した補修用塗料につき、その主要特徴部である異種の光輝材につき、詳しく説明する。
(1)円盤状の相対的に大きなアルミ光輝材(蒸着アルミ)
本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法に用いる補修用塗料に混合されるアルミ光輝材の1種には、補修対象となる超金属感塗装塗膜と同様の超金属感、例えば、アルミニウム板(金属板)のような外観意匠性を発現し得るアルミ光輝材を用いるのが望ましい。こうした補修対象の超金属感塗装塗膜と同様の外観意匠性を発現し得るためのアルミ光輝材としては、ライン塗装で用いられる超金属感ベース塗料の光輝材である蒸着アルミと呼ばれる、円盤状のアルミ光輝材が望ましい。図3Aに示すように、かかる蒸着アルミ11aは、厚みt=0.01〜0.2μm、直径d=10〜30μmの円盤状の相対的に大きなものが望ましい。蒸着アルミ11aの厚みtは、好ましくは0.05〜0.2μm、より好ましくは0.05〜0.15μmである。蒸着アルミ11aの厚みtが0.01μm未満の場合には、蒸着アルミ11aが薄肉すぎて円盤形状を保持し難く(丸まり易いため)、補修対象となる超金属感塗装塗膜と同様の超金属感を発現し難いおそれがある。一方、0.2μmを超える場合には、蒸着アルミ11aが厚肉すぎて、蒸着アルミ11a同士の重なる部分などが隆起しやすく塗膜表面の平滑性が保て難くなるなど、補修対象となる超金属感塗装塗膜と同様の超金属感を発現し難いおそれがある。また、蒸着アルミ11aの直径dは、好ましくは12〜30μm、より好ましくは12〜28μmである。蒸着アルミ11aの直径dが10μm未満の場合には、小径の蒸着アルミ11aを薄膜の塗膜内でフラットに寝かせても蒸着アルミ11a同士の重なりを保ち難くなり易く、緻密感のある超金属感の意匠性を発現させるのが困難になるおそれがある。一方、30μmを超える場合には、大径の蒸着アルミ11aを薄膜の塗膜内でフラットに寝かせるのに、セットタイム等の時間を長くとる必要があり、生産性が低下するおそれがある。但し、本発明では、蒸着アルミ11aの厚みtおよび直径dが、それぞれ上記に規定する範囲を外れても、本発明の作用効果を損なわない範囲内であれば、十分に利用可能である。蒸着アルミ11aの厚みt及び直径dは、超深度カラー3Dレーザー顕微鏡:キーエンス社製VK−9500等により測定することができるものであり、これらの値は、当該測定方法により求めた平均値をいうものとする。
なお、上記した補修対象となる超金属感塗装塗膜と同様の超金属感(金属の一枚板の様な金属感)の外観意匠性を発現し得るアルミ光輝材としては、上記円盤状の形状(形態)に制限されるものではない。即ち、図2に示すように、薄膜塗膜内部においてフラットに配列することで超金属感の外観意匠性を発現することができる形状(形態)であればよく、薄くて平べったい薄片形状のものであれば、代替し得るものと言える。具体的には、燐片形状、リボン形状、不等辺の多角形板状などが挙げられる。また、これらアルミ光輝材の大きさに関しても、上記した超金属感の外観意匠性を発現することができる大きさであればよく、上記した円盤状と同程度の厚さと、直径ないし円盤面積(平板面積)を有するものが望ましく利用できる。
(2)粒状の相対的に小さなアルミ光輝材(粒状アルミ)
また、本発明の補修用塗料に混合されるアルミ光輝材の他の1種としては、上記円盤状のアルミ光輝材間の光透過領域(透明マトリックス領域:隙間)を塞ぎ(該透明マトリックス領域に配置し)、尚且つ超金属感塗装の意匠性を損なわないものが望ましい。こうした異種のアルミ光輝材を組み合わせることにより、補修部位において、上記円盤状のアルミ光輝材11aを薄膜塗装した際に下地(中塗り塗膜)が透けて色味が低下することなく、補修部位周辺の超金属感塗装塗膜と同様の優れた外観意匠性を発現することができる。そのため、補修痕が目視では識別できない程に綺麗に短時間で仕上げることができるものである。こうした円盤状のアルミ光輝材11a間の光透過領域(透明マトリックス領域:隙間)を塞ぎ、尚且つ超金属感塗装の意匠性を損なわないようなアルミ光輝材としては、通常のメタリック塗料のアルミ光輝材として一般的に用いられている粒状のアルミ光輝材が望ましい。図3Bに示すように、かかる粒状のアルミ光輝材(粒状アルミ)11bは、平均粒径1〜10μmの粒状の相対的に小さなものが望ましい。粒状アルミ11bの平均粒径が1μm未満の場合には、円盤状のアルミ光輝材(蒸着アルミ)11a間の光透過領域を十分に塞ぎにくくなるため、下地(中塗り塗膜)が透けるおそれがある。一方、平均粒径が10μmを超える場合には、蒸着アルミ11a同士が重なっている部分に粒径の大きな粒状アルミ11bが入り込むことで、蒸着アルミ11aを薄膜の塗膜内でフラットに寝かせるのが困難となるおそれがある。そのため、光透過領域(蒸着アルミ11a間の隙間)を十分に塞ぎ難くなるため、超金属感塗装の意匠性を発現し難くなるおそれがある。但し、本発明では、粒状アルミ11bの平均粒径が、上記に規定する範囲を外れても、本発明の作用効果を損なわない範囲内であれば、十分に利用可能である。粒状アルミ11bの平均粒径は、超深度カラー3Dレーザー顕微鏡:キーエンス社製VK−9500等により測定して算出することができるものである。ここで、粒状のアルミ光輝材(粒状アルミ11b)の「粒状」とは、図3Bに示す断面が楕円形状(楕円体又はラグビーボール形状)のほか、球形状、多角柱形状、円柱形状、不等面体等の形状や不定形状のものも含まれる。これら粒状のアルミ光輝材11bは、アスペクト比が1以上10以下であるものであれば、その形状を問わず、本発明の粒状の形状に含まれるものとする。粒状のアルミ光輝材11bのアスペクト比は、好ましくは1以上5以下、より好ましくは1以上3以下、さらに好ましくは1以上2.5以下、特に好ましくは1以上2以下である。
即ち、粒状のアルミ光輝材11bとして用いることのできる一般の下地メタリックベース塗料の光輝材(アルミ粒子)等の形状は、正確に表現すると球体状ではなく、図3Bに示すように、中央部に厚みを持った円盤状(楕円体)のものなどが主体となっている。すなわち、粒状のアルミ光輝材11bは、中央部の膨らんだ円盤状(楕円体又はラグビーボールを短直径方向につぶした形)をしているものが含まれているが、これだけではなく、上記したように種々の形状をしたものが含まれている。そのため、上記した粒状のアルミ光輝材11bの平均粒径1〜10μmは、図3Bに示す円盤状(楕円体)の短辺方向(厚み方向)の厚みtから長辺方向(直径方向)の直径dまでが含まれ得るものとして規定している。そこで、図3Bに示す中央部に厚みを持った円盤状のアルミ光輝材11bにつき、より詳しく規定するならば、該アルミ光輝材11bの長辺方向の直径d=3〜10μm、短辺方向の厚みt=1〜2μm程度の相対的に小さなものといえる。
補修用塗料が被塗物に付着した際に、上記した異種のアルミ光輝材11a、11bは、塗料膜厚内に埋まってゆく(寝てゆく)様に動くので、アルミ光輝材11a、11bの長辺方向が膜厚方向になり、塗膜の表面から飛び出すことなく補修できる。図2で言うと、アルミ光輝材11a、11bの短辺方向(厚み方向)が上下(膜厚)方向になる。これにより、補修塗膜23部分において、補修用塗料に混合した粒状アルミ11bが、フラットに並んだ蒸着アルミ11aの隙間を確実に埋めることができ、薄膜での下地21の隠蔽を図ることができる。同時に粒状アルミ11bが蒸着アルミ11aの隙間を確実に埋めることで、緻密感のある超金属感の意匠性(色味及び金属感)も発現させることもできる。
以上のように、本発明に用いることのできる粒状のアルミ光輝材11bとしては、少なくとも短辺方向の厚みtが、補修塗膜の厚さ以下であればよい。具体的には、上記の通り、短辺方向の厚みtが1〜2μmの範囲のものが好適に利用可能であり、より好ましくは長辺方向の直径dが3〜10μmの範囲のものである。粒状のアルミ光輝材11bの厚みt及び直径dも、超深度カラー3Dレーザー顕微鏡:キーエンス社製VK−9500等により測定することができるものであり、これらの値は、当該測定方法により求めた平均値をいうものとする。
なお、上記した円盤状のアルミ光輝材11a間の隙間を塞ぎ(下地透過防止性による下地隠蔽性向上能)、尚且つ超金属感塗装の意匠性を損なわないアルミ光輝材(粒状アルミ)11bとしては、上記した粒状の形状(形態)に制限されるものではない。即ち、図2に示すように、薄膜塗膜内部においてフラットに配列した円盤状のアルミ光輝材(蒸着アルミ)11a間の隙間を塞ぎ、超金属感塗装の意匠性を保持することができる形状(形態)であれば、代替し得るものと言える。具体的には、平板状(円盤状)、不等辺の多角形板状などが挙げられる。また、これらアルミ光輝材(粒状アルミ)11bの大きさに関しても、上記した超金属感の外観意匠性を損なうことなく下地透過防止性(下地隠蔽性)向上能を発現できる大きさであればよく、上記した粒状アルミと同程度の大きさを有するものが望ましく利用できる。
本発明の補修用塗料に混合される異種のアルミ光輝材としては、上記した2種類の円盤状の相対的に大きなアルミ光輝材11aと粒状の相対的に小さなアルミ光輝材11bの組み合わせに何ら制限されるものではない。即ち、上記した2種類のアルミ光輝材に求められるそれぞれの特性(機能または役割)を持たせることができるものであれば、他の形状・大きさをした異種の光輝材を用いることもできる。その使用形態としては、例えば、上記した2種類のアルミ光輝材と共に併用する形態で配合してもよいし、上記した2種類の円盤状および/または粒状のアルミ光輝材と代替(置換または組み換え)する形態で配合してもよい。
さらに、上記では、材質にアルミニウムを用いたアルミ光輝材を例にとり説明したが、他の材質を用いた光輝材でも同様に適用し得るものである。かかる光輝材の材質としては、例えば、マイカ、ガラス、鉄などが挙げられるが、これらに何ら制限されるものではない。
次に、上記した異種の光輝材を混合してなる補修用塗料の組成などにつき、説明する。
図2の如く補修塗膜23の意匠性(色味と超金属感の双方)成立の為の塗料の混合比率(生塗料)は、質量比で、超金属感ベース塗料:下地メタリックベース塗料=100:20±10であり、シンナー希釈率は350±50%が望ましい。このことから、補修塗膜23の意匠性(色味と超金属感の双方)成立の為の補修用塗料に含有される2種類のアルミ光輝材の混合比率は、質量比で、蒸着アルミ11a:粒状アルミ11b=100:6±5、好ましくは100:6±3が望ましい。蒸着アルミ11a(超金属感ベース塗料)と粒状アルミ11b(下地メタリックベース塗料)の混合比が上記範囲内であれば、下地(中塗り塗膜)隠蔽に優れ、黒+方向に発色し意匠性(色味)が低下するのを効果的に防止でき、メタリックの粒状感の有る塗膜となり超金属感の意匠性を向上させることができる。粒状アルミ11bまたは下地メタリックベース塗料の比率が少ない(上記下限値に満たない)と下地(中塗り塗膜)隠蔽が出来ず、黒+方向に発色し意匠性(色味)が成立し難くなる。一方、粒状アルミ11bまたは下地メタリックベース塗料の比率が多すぎる(上記上限値を超える)とメタリックの粒状感の有る塗膜となり超金属感の意匠性が成立し難くなる(後述する実施例の表1−1、表1−2及び表2参照のこと)。ここで、色味の目視評価は、−0.5〜+1.0であれば良好とされ、周囲とのマッチングの目視評価は、0以上1.5未満であれば良好とされる。そのため、上記のように黒+方向に発色し意匠性(色味)が成立しないとは、色味の目視評価が+1.0を超えるか、若しくは、周囲とのマッチングの目視評価が1.5以上となっていることを表す。詳しくは、後述する実施例において説明する「色味の目視評価」及び「周囲とのマッチングの目視評価」の項を参照のこと。
また、上記シンナー希釈率については、使用するスプレーガン等の塗装装置により所望の塗装塗膜を形成し得る所望の塗料粘度に調整し得る量を配合すればよく、上記した2種の塗料を混合して調整する場合には、350%±50%が望ましい。かかる範囲内であれば、作業性にも優れる為、作業時間を短縮できるためである。シンナー希釈率が300%未満の場合又は、400%を超える場合には、作業性が悪くなり作業時間が増加する。但し、本発明では、上記した2種の塗料を混合して調整する方法に何ら制限されるものではなく、シンナー希釈率も用いる補修用塗料(生塗料)に応じて、適宜決定すればよく、特に制限されるものではない。一般にシンナーとは、塗料を薄めて粘度を下げるために用いられる有機溶剤をいい、塗料に含まれる樹脂、セルロース誘導体、添加物等を析出しない、平滑な塗面を与える等の特性を持つことが要求され、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート又はこれらの混合溶剤、トルエン、酢酸エステル類、アルコール類等が利用される。本発明でも同様の意味で用いており、上記したような有機溶剤などが利用できる。
また、本発明に用いられる補修用塗料の組成としては、上記したように、通常の超金属感ベース塗料(蒸着アルミ11a)と下地メタリックベース塗料(粒状アルミ11b)を混合することにより、作製することができるものである。但し、かかる作製(調製)法に何ら制限されるものではなく、通常の超金属感ベース塗料(蒸着アルミ11a含有)に下地メタリックベース塗料に用いられている粒状アルミ11bのみを添加混合してもよい。逆に、通常の下地メタリックベース塗料(粒状アルミ11b含有)に超金属感ベース塗料に用いられている蒸着アルミ11aのみを添加混合してもよい。あるいは、別途、蒸着アルミ11aと粒状アルミ11bを含む塗料組成物を作製してもよいなど、特に制限されるものではない。
よって、本発明の補修用塗料のうち上記に規定する光輝材の組成(配合比率)以外の組成等に関しては、これら従来公知の超金属感ベース塗料や下地メタリックベース塗料の組成を組み合わせた組成と同様のものを用いることができる。但し、本発明の補修用塗料の組成に関しては、本発明の作用効果を損なわない範囲内であれば特に制限されるものではなく、従来公知の塗料に使われる他の組成成分を適量含んでいても十分に利用可能である。尚、通常の超金属感ベース塗料と下地メタリックベース塗料に関しては、既に市販されているものを用いてもよいし、従来公知に特許文献等に記載されている塗料組成を採用してもよい。
次に、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法では、図1(a)〜(c)に示すように、補修塗装時に前記補修用塗料を薄膜で数回塗り重ねることが望ましい。数回塗り重ねることで、塗料中のアルミ光輝材である前記蒸着アルミ11a、更には粒状アルミ11bを被塗物表面に対してフラットに寝かせ超金属感意匠性を発現させることができるためである(図2参照)。例えば、異種のアルミ光輝材(蒸着アルミ11a、粒状アルミ11b)を含有する補修用塗料を塗装する際に、一度に目標膜厚(1.5〜3.0μm)を塗布するのではなく、数回に分けて塗布することで補修塗膜の意匠性(色味、超金属感)がより顕著に発現し得るためである。これは、薄膜を複層塗り重ねることで蒸着アルミ11aのフラット感と粒状アルミ11bの隠蔽効果が増す為である。1層を、0.3〜1.5μm、好ましくは0.5〜1.0μmの厚さで塗布し、これを2層(2回)以上重ねる(3層構造以上とする)のが好ましい。より好ましくは3層(3回)以上重ねる(4層構造以上とする)と効果的である(後述する実施例の表1−1、表1−2を参照のこと。)。複層塗り重ねる際の上限層数(回数)は、特に制限されるものではないが、生産性の観点からは、10層(10回)以下程度であれば重ねる(11層構造以下とする)ことができる。好ましくは8層(8回)以下重ねる(9層構造以下とする)のが好ましく、より好ましくは5層(5回)以下重ねる(6層構造以下とする)のが効果的である(後述する実施例の表1−1、表1−2を参照のこと。)。
更に、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法では、図1(a)〜(c)に示すように、前記補修用塗料を数回塗り重ねる際に、塗装から塗装までの自然乾燥時間(=セットタイム)をとることが望ましい。塗装から塗装までの自然乾燥時間(=セットタイム)をとることで、塗料中のアルミ光輝材である蒸着アルミ11a、更には粒状アルミ11bをフラットに寝かせ、超金属感意匠性を発現させることができるためである(図2参照)。言い換えれば、上記した複層塗装を行なう際に、層と層との塗布間の自然乾燥時間(セットタイム)を取ることで超金属感塗装の意匠性(色味、超金属感)がより顕著に発現し得るものである。これは、塗布直後から乾燥により粘度の上昇する塗料の中で、アルミ光輝材は流動し配列するが、これはその時間を確保することで、蒸着アルミ11aをよりフラットにし、蒸着アルミ11a間ないし粒状アルミ11bとの隙間を埋める為である。かかる観点から、セットタイムは10秒超であればよいが、好ましくは20秒以上であり、より好ましくは30秒以上が有効である(後述する実施例の表1−1、表1−2を参照のこと。)。セットタイムの上限値については、特に制限されるものではないが、生産性の観点からは、120秒以下程度であればよく、好ましくは90秒以下、より好ましくは60秒以下である(後述する実施例の表1−1、表1−2を参照のこと。)。
よって、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法では、前記補修用塗料の塗り重ね回数が2〜5回であって、前記自然乾燥時間が10秒超〜60秒以下であるのが好適な組合せといえる。これは、塗布直後から乾燥により粘度の上昇する塗料の中で、アルミ光輝材は流動し配列するが、その時間(セットタイム)を確保しつつ、数回に分けて塗布(塗り重ね)することで、蒸着アルミ11aをよりフラットにし、蒸着アルミ11a間ないし粒状アルミ11bとの隙間を埋めることができる。その結果、補修塗膜(超金属感塗装)の意匠性(色味、超金属感)がより顕著に発現できる。また、生産性の観点からも優れている。
次に、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法では、超金属感塗装塗膜補修での不具合部の研ぎ・拭き取り作業において、研ぎ、磨き、清浄な水による水拭き取り、及び(好ましくは清浄なウエスによる)空拭き取りをセットで行うのが望ましい。具体的には、例えば、ペーパーかけによる研ぎ、研磨剤ポリッシュによる磨き、清浄水による水拭きワイプ(水拭き取り)、及び(好ましくは清浄な)ウエスによる空拭きワイプ(空拭き取り)をセットで行うものである。かかる研ぎ・拭き取り作業により、2次不具合である拭き跡残りをも抑制することができる点で優れている。既存の超金属感塗装塗膜の補修方法では、拭き跡残り等の2次不具合が発生していた。この2次不具合とは、補修塗装を行なう前段階の作業として、通常、不具合部のペーパーによる研ぎとその研ぎ粉の拭き取りが行われているが、この際の拭き取り跡等が、補修塗装時に現れる超金属塗装塗膜補修特有の不具合である。
上記したように超金属感塗装塗膜補修での2次不具合として、拭き跡残り(拭き取り跡)が有る。これは、初期不具合部の研ぎ・拭き取り作業において、不可視な微小ゴミ(汚れ)が除去されず拭き跡に沿って塗膜上に残留し、その後、補修用塗料の蒸着アルミ11aが拭き跡のゴミ(汚れ)に沿って不均一に配列し、この部分がスジとなって視認される現象である。通常のメタリック塗装では粒状アルミ11bが不均一に配列しメタリック感(ギラギラ感)を出している為、同様の現象が起こっていても視認できない。蒸着アルミ11aをフラットに配列して意匠性を得ている超金属感塗装特有の不具合である。本発明では、上記不具合につき、分析・検討の結果、ゴミ(汚れ)の原因は水拭きワイプに使用する水の汚染によるものであることを見出した。かかる知見に基づき、水拭きワイプに使用する水を上水相当の清浄な水を使用することで、更に好ましくは、その後の空拭きも清浄なウエスで実施することで、この2次不具合の発生を効果的に抑制できる(後述する実施例の表3を参照のこと。)。
次に、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法では、超金属感塗装の意匠性に影響を与える環境条件範囲を塗着ノンボラという指標で提示し、作業時にこの範囲を堅持するのが望ましい。環境条件範囲を塗着ノンボラという指標で提示し、作業時に塗着ノンボラ指標で提示された超金属感塗装の意匠性に影響を与える環境条件範囲を堅持することで確実に意匠性を発現させることができるためである。これは、補修塗装を行う際に、環境条件である湿度が超金属感塗装の意匠性に影響を与える。湿度が低い=塗着ノンボラ(塗着NV)が高い場合に意匠性が発現しにくい傾向がある。より詳しくは、超金属感塗装塗膜の補修塗装を行う際に、環境条件である湿度が低すぎると意匠性が低下する傾向がある。湿度が低いことにより塗布した塗膜が急速に乾燥し、上記したように蒸着アルミ11aがフラットに配列する流動時間が取れない事に起因する。これは、通常のメタリック塗装では上記したと同様の理由で問題にならない。塗膜の乾燥進度は環境条件である温度・湿度、希釈シンナー条件、希釈率等に関係しているため、塗着ノンボラ(塗着NV)という指標を用いて表す。塗着NVは被塗物に塗布された塗膜の一定時間前後の重量比をパーセントで表したものである。塗着NVの高い数値は塗膜が乾燥している状態を示す。本発明では、後述する実施例の実験結果より、規定膜厚1.5μmにおいて2分後の塗着NVが80%以上になると意匠性が低下する傾向があることを見出したものである。よって、本発明では、少なくとも塗着NVを60〜75%になるように環境条件を維持することで意匠性を確実に発現させることが出来る(後述する実施例の表4を参照のこと。)。かかる知見に基づき、本発明では、超金属感塗装の意匠性に影響を与える環境条件範囲を塗着ノンボラという指標で提示し、作業時にこの範囲を堅持することを要件として規定し得たものである。
また、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法では、上記補修用塗料を塗装した後、ライン塗装と同様に「クリア塗装+焼付け」を行うのが望ましい。
かかるクリア塗装に関しては、ライン塗装で用いたのと同様のクリア塗料を用いて、ライン塗装と同様に塗装を行うことができる。但し、補修塗装部位(領域)が小さい為、ライン塗装とは異なる塗装装置、例えば、スプレー塗装ガン:アネスト岩田製LPH−50等などを用いて、補修塗装部位へのクリア塗装を行っても良い。
上記クリア塗料としては、上記したライン塗装の下地メタリックベース塗装後のクリア塗装で用いたのと同様のクリア塗料、あるいは超金属感ベース塗装後のクリア塗装で用いたのと同様のクリア塗料などが挙げられるが、これらに特に制限されるものではない。
また、上記補修塗装部位へのクリア塗装後の焼付けに関しても、ライン塗装で用いたのと同様の焼付け条件にて、焼付けを行うことができる。但し、補修塗装部位(領域)が小さい為、ライン塗装とは異なる焼付け条件及び焼付け装置、例えば、120〜140℃×20分間の焼付けを、例えば、遠赤外線ヒーターなどの焼付け装置を用いて補修後の焼付けを行っても良い。
また、上記焼付け後に、当該補修塗装部位とその近傍部との表面平滑性を高める為に、必要に応じて、不具合部の研ぎ・拭き取り作業と同様の、研ぎ・拭き取り作業を行っても良い。
また、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法により得られる補修塗膜では、後述する実施例で示すように、金属感を評価する指標としてFI値を用いることができる。これによれば、FI値21.5以上であれば、良好であり、20.5以上21.5未満であれば、金属感がやや不足気味となりやすく、20.5未満の場合には、金属感が不十分となる傾向がある。そのため、FI値が20.5未満の場合には、再度、補修し直す目安として有効に活用可能である。ここで、FI値とは、X−Rite社のメタリック感指標であり、具体的には次式(1)で定義される。
Figure 2009254934
式(1)において、L15°,L110°,L45°は、JISに規定される標準光源D65を光源とし、平板状の塗膜表面にそれぞれ15°、45°及び110°の角度で入射させた際の反射光の強度を示す。
また、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法により得られる補修塗膜での色味を評価する指標として対標準板による目視評価を行うことができる。これによれば、−0.5〜+1.0であれば色味は良好であり、これを外れると色味が不十分となりやすく、下地隠蔽性が不十分となるなど下地の色味(例えば、黄味感)が強くなるなど色味・超金属感が不十分になる傾向がある。そのため、−0.5〜+1.0を外れる場合には、再度、補修し直す目安として有効に活用可能である。
本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法により得られる補修塗膜での色味を意匠性の観点から評価する指標としては、色差計(日産自動車株式会社製NIC計相当)にて、ΔL、Δa及びΔbを測定し、以下の計算式で得られるΔEの値にて評価することもできる。これによれば、ΔEが0〜0.5までであれば、ごくわずかな色差であり、色味の意匠性評価は極めて良好であり、0.5超〜1.5であれば、わずかな色差であり、良好であり、1.5超〜3.0であれば、感知し得る色差であり、やや良好である。更にΔEが3.0超〜6.0であれば、目立つほどの色差であり、やや不良となり、6.0超〜12.0であれば、大きな色差であり、不良となり、12.0以上であれば、多大な色差であり、不良となる。よって、ΔEが3.0超であれば、再度、補修し直す目安として有効に活用可能である。
Figure 2009254934
同様に、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法により得られる補修塗膜とその周囲(不具合のない正常な超金属感塗装塗膜部分)とのマッチングを評価する指標として対標準板による目視評価を行うことができる。これによれば、0〜+1.5未満であれば、周囲とのマッチングは良好であり、これを外れると周囲とのマッチングが不十分となる。例えば、粒状アルミ11bが過多の場合だとメタリックの色味(黄色感)が強くなり意匠性(色味・超金属感)が不十分になるなど、周囲の意匠性(色味・超金属感)とのマッチングが不十分となり、補修箇所が目立つ(周囲から浮き上がる)ようになるおそれがある。そのため、0〜+1.5未満を外れる場合には、再度、補修し直す目安として有効に活用可能である。
また、本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法により得られる補修塗膜のムラを評価する指標として、補修塗装時に現れる超金属塗装塗膜補修特有の不具合である拭き取り跡等の有無を目視にて評価を行うことができる。これによれば、拭き取り跡等の塗装ムラがなければ、良好であり、拭き取り跡等の塗装ムラがあれば、前段階の作業での水拭きワイプや空拭きワイプに用いた水やウエスの清浄さ不十分である。そのため、塗装ムラも、再度、補修し直す目安として有効に活用可能である。
以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(I)実験例1〜9:自動車の車体(ボディ)の超金属感塗装塗膜の補修、および
実験例10〜18:自動車用バンパーの超金属感塗装塗膜の補修
まず、テストピース(縦15cm×横7cm×厚さ0.8mmの鋼板)を、脱脂・洗浄し、図1に示すように、電着塗装塗膜(図示せず)、中塗り塗装塗膜1、上塗り塗装塗膜(下地メタリック塗装塗膜2、3+超金属感塗装塗膜4、5)を順に施してなるテストピース(試験片)を得た。
ここで、電着塗装には、電着塗料(日本ペイント株式会社製エレクロンNT−200F1及びF2)を用いた。電着塗装の焼付けは、170℃×30分間とした。焼付け後の電着塗膜の膜厚は15μmであった。
中塗り塗装には、中塗り塗料(BASFコーティングスジャパン株式会社製ハイエピコNo.560 N6)を用いた。中塗塗装の焼付けは、140℃×20分間とした。焼付け後の中塗り塗装塗膜1の膜厚は30μmであった。
上塗り塗装の下地メタリック塗装塗膜の下地メタリックベース塗装には、補修用塗料に用いたのと同じ、メタリックベース塗料(BASFコーティングスジャパン株式会社製ベルコートNo.7000 BK23:生塗料として図3Bの粒状アルミ光輝材11bを4.95質量%含有)を用いた。
上塗り塗装の下地メタリックベース塗装後のクリア塗装には、クリア塗料(BASFコーティングスジャパン株式会社製No.6200 1K)を用いた。下地メタリック塗装の焼付けは、140℃×20分間とした。焼付け後の下地メタリックベース塗装塗膜2の膜厚は12μmであり、クリア塗装塗膜3の膜厚は30μmであった。
上塗り塗装の超金属感塗装塗膜の超金属感ベース塗装には、補修用塗料に用いたのと同じ、超金属感ベース塗料(BASFコーティングスジャパン株式会社製株式会社製ベルコートBKAB:生塗料として図3Aに示す蒸着アルミ11aを4.30質量%含有)を用いた。
上塗り塗装の超金属感ベース塗装後のクリア塗装には、クリア塗料(BASFコーティングスジャパン株式会社製No.7300−1改 1K)を用いた。超金属感塗装の焼付けは、140℃×20分間とした。焼付け後の超金属感塗装塗膜4の膜厚は1.7μmであり、クリア塗装塗膜5の膜厚は30μmであった。
次に、上記上塗り塗装を終えて得られた試験片の中央部(およそ2cm×2cm)を仮想の不具合部とし、かかる不具合部の研ぎ・拭き取り作業を行った(詳しくは、ペーパーかけ、研磨剤ポリッシュ、清浄水による水拭きワイプ及び清浄なウエスによる空拭きワイプをセットで行った)。これにより、図1(a)に示す拭き跡残り対応の箇所のような不具合部を取り除いた窪み部分が形成される。
試験片の研ぎ・拭き取り作業を施した補修対象部に対し、低圧スプレーガン(イワタ製LPH−50相当)を使用し、以下の塗装条件にて、表1−1及び表1−2に示す工法(塗り重ね回数及びセットタイム)にて単層塗装ないし複層塗装を行なった(図1(a)〜(c)を参照のこと)。実験例8、17では、発明の詳細な説明の中で説明した(1)ないし(4)のシブき塗り技術を用いて、色あわせの為のシブき塗りを行った。
塗装条件を以下に示す。
(i)塗料:超金属感ベース塗料にメタリックベース塗料を表1−1及び表1−2に示す配合比率(生塗料の質量比)にて混合し(実験例1、10では混合せず)、シンナーで希釈率350%に希釈した補修用塗料を使用した。
ここで、超金属感ベース塗料には、BASFコーティングスジャパン株式会社製ベルコートBKAB(生塗料として図3Aに示す蒸着アルミ11aを4.30質量%含有)を用いた。また、メタリックベース塗料には、BASFコーティングスジャパン株式会社製ベルコートNo.7000 BK23(生塗料として図3Bの粒状アルミ光輝材11bを4.95質量%含有)を用いた。また、希釈用のシンナーには、2種の市販の有機溶剤を組み合わせて使用した。気温によって、希釈率350%で希釈した際の補修用塗料が所望の粘度(粘性)になるように、下記表2に示すように、2種のシンナーの希釈条件を変えて行ってみた。即ち、それぞれのシンナーによる希釈率は変えるが、2種のシンナーの合計の希釈率は350%に固定して行った)。いずれの場合にも、下記表1−1、表1−2の評価結果は同じであった。
(ii)ノズル口径:φ0.4mmとした。
(iii)吐出量:40±10ccとした。
(iv)エアー流量:140±10NLとした。
最後に、上記補修用塗料の塗装を行った後、上記した上塗り塗装の超金属感塗装と同様のクリア塗装、焼付けを行って超金属感塗装の補修塗膜(補修用塗料による塗装塗膜7、クリア塗装塗膜8)を得た(図1(d)参照のこと)。
得られた超金属感塗装の補修塗膜につき、意匠性評価(色味、金属感)および目視評価(色味、周囲とのマッチング、ムラ)を行った結果を表1−1及び表1−2に示す。ここで、得られた超金属感塗装の補修塗膜につき行った意匠性評価(色味、金属感)および目視評価(色味、周囲とのマッチング、ムラ)方法及び評価基準は、以下の通りである。
(1)色味の意匠性評価
得られた超金属感塗装の補修塗膜(意匠性評価指標)の色味の意匠性評価の為に、色差計(日産自動車株式会社製NIC計相当)にて、ΔL、Δa及びΔbを測定した。かかる意匠性評価の為の色味(色差)の測定データは、本実施例では、参考値として表記し、後述する目視評価による色味について評価を行った。
但し、上記したようにΔL、Δa及びΔbより求めたΔEによって意匠性の色味を評価することもできる。その際には、上記に規定した6段階の評価基準を採用することができる。
(2)金属感の意匠性評価
得られた超金属感塗装の補修塗膜の金属感の意匠性評価の為に、X−Rite社製MA68測定器相当にて、FI値(意匠性評価指標)を測定した。FI値は、X−Rite測定器によるフリップフロップ性評価指標である。なお、表1−1、表1−2のFI値は、各実験例ごとの超金属感塗装の補修塗膜につき、任意に5点を測定して得られた複数の測定データの平均値を表している。
評価基準としては、FI値(平均値)が21.5以上であれば、良好(評価:○)であり、20.5以上21.5未満であれば、金属感がやや不足気味(評価:△)となり、20.5未満の場合には、金属感が不十分(評価:×)とした。
(3)色味の目視評価
得られた超金属感塗装の補修塗膜の色味の目視評価として、対標準板による測定を行った。
評価基準としては、−0.5〜+1.0であれば、目視による色味が良好(評価:OK)であり、これを外れると色味が不十分(評価:NG)となる。
(4)周囲とのマッチングの目視評価
得られた超金属感塗装の補修塗膜とその周囲(不具合のない正常な超金属感塗装塗膜部分)とのマッチングの目視評価につき、対標準板によるによる測定を行った。
評価基準としては、0〜+1.5未満であれば、目視による周囲とのマッチングが良好(評価:OK)であり、これを外れると周囲とのマッチングが不十分(評価:NG)となる。
(5)塗装ムラの目視評価
得られた超金属感塗装の補修塗膜の塗装ムラを評価する指標として、補修塗装時に現れる超金属塗装塗膜補修特有の不具合である拭き取り跡の有無を目視にて評価を行った。
評価基準としては、拭き取り跡等の塗装ムラが目視で確認できなければ、良好(評価:無し)とし、拭き取り跡等の塗装ムラが目視で確認できれば、塗装の意匠性が不十分(評価:あり)とした。
(6)総合評価
得られた超金属感塗装の補修塗膜の意匠性評価及び目視評価を総合して評価を行った。
評価基準としては、上記(1)〜(5)の全てが最も良好で、作業性に優れたものを、極めて良好(評価:◎)とし、上記(1)〜(5)の全てが良好なものを、良好(評価:○)とし、上記(1)〜(5)のいずれか1つが良好でないものを、やや不十分(評価:△)とし、上記(1)〜(5)の2つ以上が良好でない場合には、不十分(評価:×)とした。
Figure 2009254934
Figure 2009254934
表1−1、表1−2中の混合比率(生塗料)の欄の「超金属感」は、超金属感ベース塗料を表し、混合比率(生塗料)の欄の「メタリック」は、メタリックベース塗料を表す。
Figure 2009254934
表2中のSTD(スタンダード)及び3505は、いずれもBASFコーティングスジャパン株式会社の超金属感ベース塗料用希釈シンナーの名称(商品名ないし商品の型番)である。
(a)上記表1より、1層の塗布膜厚を0.5〜1.0μmとし、重ねる層を3層以上として、補修塗料の総合膜厚を1.5〜3.0μm以内とすることで超金属感塗装の意匠性(色味、金属感)を具現化できるというデータが得られた。実験例3、5、7、12、14、16を対比参照のこと。
(b)上記表1より、最適な層間の自然乾燥時間(セットアップタイム)を得る為に、上記a)同様の条件で複層塗装を行なった場合、セットアップ時間は30秒以上取れば超金属感塗装の意匠性(色味、金属感)発現に効果があるという結果が得られた。一方、60秒以上のセットアップ時間としても、意匠性(色味、金属感)発現効果の更なる向上は認められなかった。ここで、上記(a)同様の条件とは、1層の塗布膜厚を0.5〜1.0μmとし、重ねる層を3層以上として、補修塗料の総合膜厚を1.5〜3.0μm以内とする条件をいう。実験例4〜6、13〜15を対比参照のこと。
(c)上記表1より、超金属感ベース塗料とメタリックベース塗料の配合比率(生塗料:シンナー希釈前)は、100:10〜30であれば、得られる補修用塗膜に、所望の超金属感塗装の意匠性(色味、金属感)を発現させることができるという結果が得られた。一方、超金属感ベース塗料とメタリックベース塗料の配合比率(生塗料:シンナー希釈前)は、100:66と、メタリックベース塗料、即ち粒状アルミ光輝材11bが相対的に多く含有されるようになると、当該メタリックの色味が強く色合わせ(マッチング)が難しくなることが確認された。このことから、補修用塗料の蒸着アルミ11aと粒状アルミ光輝材11bの配合比率を適切にすることで、既存の補修用塗料では解決し得なかった1回の塗装・焼付による薄膜塗装でも、所望の超金属感塗装の意匠性(色味、金属感)発現効果が得られることが確認できた。実験例1〜3、8〜9、10〜12、17〜18を対比参照のこと。
なお、実験例1、10では、上記表1−1、1−2の作業性の欄に記載の通り、塗り重ね多(20回)とした為、非常に厚膜となるため、図5に示すように蒸着アルミ11aがフラットに配列せず乱反射してしまい金属感という意匠性を出すことができなかった。即ち、光輝材が蒸着アルミ11aだけであるので図5に示す厚さ(10〜15μm)が必要であり、1層の塗布膜厚0.5μmで塗り重ね回数20〜30回が必要であった。そのため、作業性が悪く、尚且つ意匠性(色味、金属感)発現効果が不十分なものとなり、本発明の目的である薄膜で緻密感のある超金属感特有の意匠性を再現し得ることができなかった。
一方、実験例3、4、12、13は、FI値がやや低いため総合評価は△であったが、本発明の構成を有することから、本発明の所期の目的である薄膜で緻密感のある超金属感特有の意匠性を再現することは概ね達成することができることがわかった。同様に、実験例9、18は、周囲とのマッチングが1.5とぎりぎりで外れていたため総合評価は△であったが、本発明の構成を有することから、本発明の所期の目的である薄膜で緻密感のある超金属感特有の意匠性を概ね再現することができることがわかった。
他の実験例2、5〜8、11、14〜17は、いずれの評価も良好で総合評価も○または◎であり、本発明の構成を有することから、本発明の目的である薄膜で緻密感のある超金属感特有の意匠性を再現することができることがわかった。特に総合評価が◎の実験例5、14は、作業性も良好で生産効率もよく、色味、周囲とのマッチングなど、全てにおいて優れた特性を有し、薄膜で緻密感のある超金属感特有の意匠性を非常に再現することができることがわかった。
(II)実験例19〜38
超金属感塗装塗膜補修での2次不具合である拭き跡残りの原因解析のために、上記実験例1〜18のテストピースと同じように、脱脂・洗浄〜上塗り塗装までを行った後、実験例ごとに下記に示す不具合部の研ぎ・拭き取り作業を行った後、上記実験例5と同じ低圧スプレーガン(カップガン)を使用し、上記実験例5と同じ塗装条件、工法にて複層塗装を行った(表3の作業8の「通常作業」がこれに該当する)後、最後に、上記実験例1〜18のテストピースと同じように、上記した上塗り塗装の超金属感塗装と同様のクリア塗装、焼付けを行って超金属感塗装の補修塗膜を得た。
不具合部の研ぎ・拭き取り作業の工順・工法は以下である。
(1)#2500〜3000でのペーパーかけ(研ぎ)、
(2)研磨剤(品名:フィネスイット相当)によるポリッシュ(磨き)、
(3)仕上げ用研磨剤(品名:ウルトラフィニッシュ相当)ポリッシュ(磨き)、
(4)水拭きワイプ(水拭き取り)、
(5)空拭きワイプ(空拭き取り)。
2次不具合である拭き跡残りの推定要因として条件を振った項目は以下である(詳しくは、各実験例との対応については、下記表3を参照のこと)。
(i)水条件×2(水拭きワイプの水質)、
(ii)空拭きワイプ条件×2(ウエスの汚れ)、
(iii)溶剤ワイプ条件×5(溶剤種)、
(iv)除電条件(塗装前テストピースの帯電状態)。
上記(iii)溶剤ワイプの作業は、上記(5)空拭きワイプ(空拭き取り)の作業後に実施した(表3の作業6参照のこと)。また上記(iv)除電の作業は、通常、上記(iii)溶剤ワイプの作業の後に行うが、今回の実験例では、実施しなかった(表3の作業7参照のこと)。
不具合部の研ぎ・拭き取り作業後、補修塗装前のテストピースにつき、表面電位を測定し、更に超金属感塗装の補修塗膜を形成したテストピースにつき、拭き跡残りの有無を目視にて確認を行った結果をそれぞれ表3に示す。ここで、表面電位の測定方法及び拭き跡残りの判定方法および判定基準は、以下の通りである。
(1)表面電位の測定方法
補修塗装前のテストピースの補修対象部の表面電位は、TREC社製電位計により測定した。
(2)拭き跡残り
補修塗装時に現れる超金属塗装塗膜補修特有の不具合である拭き取り跡の有無を目視にて判定を行った。
判定基準としては、拭き取り跡が目視で確認できなければ、良好(判定:OK)とし、拭き取り跡が目視で確認できれば、塗装の意匠性が不十分(判定:NG)とした。
Figure 2009254934
表3中の作業6の溶剤ワイプの「IPA」は、イソプロピルアルコールを表わし、「白ガス」は、ホワイトガソリンを表わし、「W)工場剤」は、脱脂剤:日本化成製ソルミックスAP−7を表す。
上記表3より、2次不具合である拭き跡残りの主原因が、水拭きワイプに使用する水の水質に起因している結果が得られた。また、不具合部の研ぎ・拭き取り作業は、上記(5)空拭きワイプ(空拭き取り)迄で、十分であることも確認できた。
(III)実験例39〜50
超金属感塗装の補修塗膜における意匠性発現に必要な環境条件の良好な(OK)範囲を得るために、まず、上記実験例1〜18のテストピースと同じように、脱脂・洗浄〜上塗り塗装までを行った。その後、上記実験例19のテストピースと同じように、不具合部の研ぎ・拭き取り作業を行った。次に、以下の因子を振った補修用塗料の塗装条件以外は、上記実験例5と同じ塗装条件、複層塗装を行った後、最後に、上記実験例1〜18のテストピースと同じように、上記した上塗り塗装の超金属感塗装と同様のクリア塗装、焼付けを行って超金属感塗装の補修塗膜を形成した。各実験例のテストピースでの塗着NV及びFI値から、超金属感塗装の補修塗膜における意匠性発現に必要な環境条件の確認を行った。
因子を振った補修用塗料の塗装条件;
因子1:シンナー条件(3条件;STD/3505のシンナー希釈率(%)=140%/160%、160%/140%、180%/120%の条件とした。いずれも2種類のシンナーによる合計の希釈率は300%とした。)。
因子2:温度−湿度条件(4条件;温度25℃−湿度55%、65%、75%、85%の条件とした。)。
なお、共通条件として、1)ブース温度は、上記の通り25℃で固定とした。
2)塗料希釈シンナーも、BASF製の2種類の#STDと#3505シンナー(共に揮発性の緩やかなシンナー)を使用した。
3)補修用塗料による塗装塗膜の目標膜厚は、1.5μm共通とした。なお、実際に得られた塗装塗膜の膜厚の成立範囲も、おおよそ1.2〜3.2μmであった。成立範囲に幅があるのは、平坦面ではなく図1(a)〜(d)に示すようにすり鉢状に窪んでいる部分に塗膜を形成するため、底の部分と、周辺部分とでは、どうしても塗装塗膜の膜厚が変わるためである。
本実験例では、補修用塗料の塗布2分後の塗着NV及び、上記塗装塗膜へのクリア塗装・焼付け後の超金属感塗装の補修塗膜のFI値(意匠性評価指標)測定を行った。得られた結果を下記表4に示す。
ここで、補修用塗料の塗布2分後の塗着NVの測定方法及び超金属感塗装の補修塗膜のFI値の測定方法及び評価基準は、以下の通りである。
(1)塗着NV
補修用塗料の塗布2分後の塗着NV(%)は、同時に塗装したアルミ箔により測定した。
(2)FI値(意匠性評価指標)
得られた超金属感塗装の補修塗膜の金属感の意匠性評価の為に、X−Rite社製MA68測定器相当にて、FI値(意匠性評価指標)を測定した。FI値は、X−Rite測定器によるフリップフロップ性評価指標である。なお、各実験例で、FI値に範囲(幅)があるのは、上記した補修用塗料による塗装塗膜の膜厚に幅があるのと同様に、底の部分と、周辺部分とでは、どうしても塗装塗膜の膜厚が変わり、これにより超金属感塗装の補修塗膜のFI値もが変わるためである。そのため、FI値は、各実験例ごとの超金属感塗装の補修塗膜につき、任意に5点を測定して得られた複数の測定データの範囲(幅)を表している。
評価基準としては、FI値の範囲が、常に21.5以上の範囲内であれば、良好(評価:OK)であり、FI値の範囲の一部が21.5以上であれば、金属感がやや不足気味(評価:限度OK)とし、FI値の範囲が、常に21.5未満の範囲にあれば、金属感が不十分(評価:NG)とした。
Figure 2009254934
表4の結果より、塗着NVが84%を超える領域(乾燥状態)で意匠性が低下する傾向が見られた。超金属感塗装の意匠性が確実に発現する環境条件を塗着NV範囲を用いて、50〜82%、好ましくは54〜80%、より好ましくは60%〜75%とするのがよいことがわかった。
本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法において、不具合部の研ぎ・拭き取り作業した部位に、本発明の補修塗料を使用して薄膜塗装し、その上にクリア塗装し、焼付けを行い塗膜補修を完了した状態を表した塗膜断面図である。 本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法において、アルミ光輝材として蒸着アルミと粒状アルミが混合された超金属感ベース塗料を補修塗料として使用した場合における薄膜塗装での塗膜内の各光輝材の配向の様子を表した塗膜断面図である。 本発明の超金属感塗装塗膜の補修方法に用いることのできる補修用塗料に混合される異種のアルミ光輝材(特に形状及び粒径が異なる代表的な2種類のアルミ光輝材)のうち、円盤状の相対的に大きなアルミ光輝材を模式的に表した概略図である。 発明の超金属感塗装塗膜の補修方法に用いることのできる補修用塗料に混合される異種のアルミ光輝材(特に形状及び粒径が異なる代表的な2種類のアルミ光輝材)のうち、粒状の相対的に小さなアルミ光輝材を模式的に表した概略図である。 超金属感塗装塗膜の補修方法において、アルミ光輝材として蒸着アルミのみを含んだ超金属感ベース塗料を補修塗料として使用した場合における薄膜塗装での塗膜内の該光輝材の配向の様子を表した塗膜断面概略図である。 超金属感塗装塗膜の補修方法において、アルミ光輝材として蒸着アルミのみを含んだ超金属感ベース塗料を補修塗料として使用した場合における、厚膜塗装での塗膜内の該光輝材の配向の様子を表した塗膜断面概略図である。
符号の説明
1 下地(中塗り塗膜)、
2 下地メタリックベース塗装塗膜、
3 下地メタリックベース塗装塗膜上のクリア塗装塗膜、
4 超金属感塗装塗膜、
5 超金属感塗装塗膜上のクリア塗装塗膜、
7 補修用塗料による塗装塗膜、
8 補修用塗料による塗装塗膜上のクリア塗装塗膜、
11a 円盤状のアルミ光輝材(蒸着アルミ)、
11b 粒状のアルミ光輝材(粒状アルミ)、
21 下地(中塗り塗膜)、
23 超金属感塗装の補修塗膜。

Claims (9)

  1. 超金属感塗装塗膜補修において、異種のアルミ光輝材を混合した塗料を補修用塗料として使用することを特徴とする超金属感塗装塗膜の補修方法。
  2. 前記補修用塗料に混合される異種のアルミ光輝材が、平均厚み0.01〜0.2μm、平均直径10〜30μmの円盤状の相対的に大きなアルミ光輝材と、平均粒径1〜10μmの粒状の相対的に小さなアルミ光輝材とを含むことを特徴とする請求項1に記載の超金属感塗装塗膜の補修方法。
  3. 前記円盤状の相対的に大きなアルミ光輝材と、粒状の相対的に小さなアルミ光輝材との配合比率が、質量比で、100:6±5の範囲であることを特徴とする請求項2に記載の超金属感塗装塗膜の補修方法。
  4. 前記補修用塗料が、前記円盤状の相対的に大きなアルミ光輝材を含む超金属感ベース塗料と、前記粒状の相対的に小さなアルミ光輝材を含む下地メタリックベース塗料とを配合比率100:20±10の範囲(質量比)で混合し、シンナー希釈率350±50%の範囲で希釈されてなるものであることを特徴とする請求項2または3に記載の超金属感塗装塗膜の補修方法。
  5. 補修塗装時に前記補修用塗料を薄膜で数回塗り重ねることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の超金属感塗装塗膜の補修方法。
  6. 前記補修用塗料を数回塗り重ねる際に、塗装から塗装までの自然乾燥時間をとることを特徴とする請求項5に記載の超金属感塗装塗膜の補修方法。
  7. 前記補修用塗料の塗り重ね回数が2〜5回であって、前記自然乾燥時間が、10秒超〜60秒以下であることを特徴とする請求項6に記載の超金属感塗装塗膜の補修方法。
  8. 超金属感塗装塗膜補修での不具合部の研ぎ・拭き取り作業において、ペーパーかけ、研磨剤ポリッシュ、清浄水による水拭きワイプ、及び空拭きワイプをセットで行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の超金属感塗装塗膜の補修方法。
  9. 超金属感塗装の意匠性に影響を与える環境条件範囲を塗着ノンボラという指標で提示し、作業時にこの範囲を堅持することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の超金属感塗装塗膜の補修方法。
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