JP2005046718A - 塗膜の補修方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】補修部の色差が小さい塗膜の補修方法を提供する。
【解決手段】中塗り塗膜3上に、隠蔽性付与顔料を含有するベース塗膜4およびクリヤ塗膜5が形成された積層塗膜の、所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、補修部Bの塗膜を研ぎ出して下地調整し、下地調整された補修部Bに、隠蔽性付与顔料を含有するベース塗料を塗布し、ベース塗料による塗膜4′上にウェットオンウェットで、ベース塗料から隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、この補修用塗料による塗膜6上にウェットオンウェットで、クリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付け硬化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】中塗り塗膜3上に、隠蔽性付与顔料を含有するベース塗膜4およびクリヤ塗膜5が形成された積層塗膜の、所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、補修部Bの塗膜を研ぎ出して下地調整し、下地調整された補修部Bに、隠蔽性付与顔料を含有するベース塗料を塗布し、ベース塗料による塗膜4′上にウェットオンウェットで、ベース塗料から隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、この補修用塗料による塗膜6上にウェットオンウェットで、クリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付け硬化させる。
【選択図】 図1
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、中塗り塗膜、金属調ベース塗膜および必要に応じて形成されたクリヤ塗膜を有する、金属感外観を示す積層塗膜の不良部位などを部分的に補修する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車ボディや自動車部品などの塗装系では、図3に示すように鋼板1の表面に電着塗膜2、中塗り塗膜3が形成され、この上にベースコート4とクリヤコート5からなる上塗り塗膜が形成されている。この種の塗装系において上塗り塗膜の不良部位を補修する場合には、同図に示すように、先ずベースコート4の非補修部Aに隣接する補修部Bの塗膜を中塗り塗装面3まで研ぎ出して露出させ、清浄にした後、ベースコート4′とクリヤコート5′とを塗布して乾燥させ、その後水研ぎおよび磨きにより仕上げるのが一般的である。
【0003】
また、メタリック顔料やマイカ顔料などの光輝顔料を含有するベースコートと微粒化着色顔料を含有するカラークリヤコートからなる上塗り塗膜の補修方法として、ベースコートとカラークリヤコートとの間に、これらを調合して得られる濁りクリヤを補修用塗料として使用することも提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
ところで、同図に示されるように補修部Bは中心部分が深く周辺部分が浅くなった断面形状とならざるを得ないので、この補修部Bに形成されるベースコートの膜厚も中心部分と周辺部分とでは相違する。しかしながら、ベースコートの下地隠蔽性が高ければ高いほど、膜厚の微小な相違により色差が生じ易くなり、補修部Bの周辺の色味が異なって商品性が劣るという問題があった。
【特許文献1】
特開平6−477号公報
【考案の開示】
【0005】
本発明は、補修部の色差が小さい塗膜の補修方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、中塗り塗膜上に、少なくとも隠蔽性付与顔料を含有するベース塗膜およびクリヤ塗膜が形成された積層塗膜の、所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、前記下地調整された補修部に、前記少なくとも隠蔽性付与顔料を含有するベース塗料を塗布し、前記ベース塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記ベース塗料から前記隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、この補修用塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記クリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付け硬化させることを特徴とする塗膜の補修方法が提供される。
【0006】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、中塗り塗膜上に、少なくとも隠蔽性付与顔料を含有する第1ベース塗膜、隠蔽性顔料を含有しないか又は前記第1ベース塗膜よりも含有量が少ない第2ベース塗膜およびクリヤ塗膜が形成された積層塗膜の、所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、前記下地調整された補修部に、前記少なくとも隠蔽性付与顔料を含有する第1ベース塗料を塗布し、前記第1ベース塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記第2ベース塗料から前記隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、この補修用塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記クリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付け硬化させることを特徴とする塗膜の補修方法が提供される。
【0007】
第1の観点による発明では、上塗り塗膜が、隠蔽性付与顔料を含有するベース塗膜とクリヤ塗膜という2コート1ベーク塗装系からなり、第2の観点による発明では、上塗り塗膜が、隠蔽性付与顔料を含有する第1ベース塗膜と、隠蔽性顔料を含有しないか又は第1ベース塗膜よりも含有量が少ない第2ベース塗膜と、クリヤ塗膜という3コート1ベーク塗装系からなる。
【0008】
第1の観点による発明では、中塗り塗膜まで研ぎ出した補修部に、オリジナルのベース塗料を塗布し、その上にオリジナルのベース塗料から隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、その上にオリジナルのクリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付ける。
【0009】
このように、オリジナルのベース塗膜とオリジナルのクリヤ塗膜との間に、隠蔽性付与顔料が減量乃至除去された以外はベース塗料と同じ配合の補修用ベース塗料を塗布するので、下地隠蔽性はオリジナルのベース塗料で確保できる一方で、周囲との色味はオリジナルのベース塗料と補修用ベース塗料とで確保することができる。
【0010】
また、第2の観点による発明では、中塗り塗料まで研ぎ出した補修部に、オリジナルの第1ベース塗料を塗布し、その上にオリジナルの第2ベース塗料から隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、その上にオリジナルのクリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付ける。
【0011】
このように、オリジナルの第1ベース塗膜とオリジナルのクリヤ塗膜との間に、隠蔽性付与顔料が減量乃至除去された以外は第2ベース塗料と同じ配合の補修用ベース塗料を塗布するので、下地隠蔽性はオリジナルの第1ベース塗料で確保できる一方で、周囲との色味はオリジナルの第1ベース塗料と補修用ベース塗料とで確保することができる。
【発明の実施の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1(a)〜(f)は、本発明の塗膜の補修方法の第1実施形態を示す図であって、左に塗膜の断面図、右に工程図をそれぞれ対応させて示している。補修工程の順に(a)→(f)となる。以下の説明では、同図(a)に示すように塗膜の中に異物7が混入した塗装欠陥を補修する場合の例を挙げて本発明を説明する。
【0013】
図1(a)は、通常の塗装工程を終了した状態の塗膜断面を示す断面図であって、自動車ボディの外板となる鋼板1上には、電着塗膜2、中塗り塗膜3、隠蔽性付与顔料を含有する金属調ベース塗膜4およびクリヤ塗膜5が積層して形成されている。
【0014】
電着塗膜2は、電気泳動作用を利用して鋼板表面に電着塗料を付着させ、これをたとえば170℃×30分の条件で焼き付けることにより形成される。また、中塗り塗膜3は、静電塗装ガンなどを用いて中塗り塗料を吹き付け、これをたとえば140℃×20分の条件で焼き付けることにより形成される。ただし、本発明の塗膜の補修方法は、下塗り塗膜や中塗り塗膜の種類等に何ら限定されるものではないのでこれ以外の電着塗膜2や中塗り塗膜3であっても適用できる。また、被塗物は自動車ボディなどの鋼板1にのみ限定されず、樹脂にも適用することができる。
【0015】
次いで、焼き付けられた中塗り塗膜3の上に、静電塗装ガンなどを用いて金属調ベース塗料を吹き付け、数分のフラッシュタイムをおいて、ウェットオンウェットで、クリヤ塗料を吹き付ける。この金属調ベース塗膜4とクリヤ塗膜5とを、たとえば140℃×20分の条件で焼き付けることにより、塗装が完了する。
【0016】
本実施形態に係る金属調ベース塗料は、下地隠蔽性の低い、たとえば着色マイカ、着色アルミニウム、着色樹脂顔料などの顔料と、下地隠蔽性の高い、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有する塗料である。
【0017】
ここで、蒸着金属膜を粉砕して金属砕片とした光輝性顔料は、一般に基材フィルム上に金属膜を蒸着させ、基材フィルムを剥離した後、蒸着金属膜を粉砕して金属片とすることにより得られる。蒸着金属膜の厚み、すなわち粉砕して得られる金属片の厚みとしては、一般に100〜1000オングストローム程度が好ましく、粉砕の程度としては、平均粒径が約5μm〜約100μm程度となるように粉砕されることが好ましい。
【0018】
蒸着金属膜の材質としては、特に限定されるものではないが、たとえばアルミニウム、金、銀、銅、チタン、クロム、ニッケル、ステンレス等の金属膜が使用できる。
【0019】
こうした光輝性顔料は、蒸着アルミニウム膜を粉砕して金属砕片としたものであるので、非常に厚みが薄い金属片である。したがって、面状に配向し易く、表面がフラットなメッキまたは金属表面のような金属面光沢を有するメタリックベース塗膜層を形成することができるとともに、下地隠蔽性に優れる。
【0020】
これに対して、従来よりメタリックベース塗料に用いられている鱗片状アルミニウム粉等の金属フレークは、金属粉や金属箔をボールミル等で粉砕して得られるものであるが、これらの金属フレークは比較的厚みが厚く、また表面に凹凸を有しているので、このような金属フレークを面状に配向しても、表面がフラットにならず、下地隠蔽性に劣る。
【0021】
なお、図1における金属調ベース塗膜4およびクリヤ塗膜5を上塗り塗膜8と総称する。
【0022】
ところで、クリヤ塗膜5の表面にゴミが付着しているときは、当該クリヤ塗膜5の表面をポリッシングすることで補修できるが、図1(a)に示すように、クリヤ塗膜5とベース塗膜4、又はベース塗膜4の中にゴミなどの異物7があると、ポリッシングのみでは除去できない。
【0023】
そこで、同図(b)に示すように、ナイフやサンドペーパーなどを用いてゴミ7が除去できる深さまでクリヤ塗膜5およびベース塗膜4を研ぎ、ゴミ7を除去する。このとき、上塗り塗膜8は、平面視においてゴミ7が入っていた部位を中心にして研ぎ出す。なお、ゴミ7が中塗り塗膜3にまで達していたときは、中塗り塗膜3の一部まで研ぎ出してゴミ7を除去する。
【0024】
次に、同図(c)に示すように、露出した中塗り塗膜3の部分を中心にして、オリジナルのベース塗料を吹き付け、ウェット状態のベース塗膜4′を形成する。このベース塗料としては、金属調ベース塗膜4を構成する塗料と同じ塗料(すなわち、オリジナルのベース塗料)を用いる。このオリジナルのベース塗料を吹き付ける際は、露出した中塗り塗膜3を中心に、できる限り均一な膜厚となるように目視で確認しながら塗装する。
【0025】
さらに、同図(d)に示すように、このベース塗膜4′の上に、ウェット状態にて、補修用ベース塗料を吹き付け、ウェット状態の補修用ベース塗膜6を形成する。この補修用ベース塗料は、先のベース塗料から、下地隠蔽性の高い隠蔽性付与顔料、具体的には蒸着金属片を減量乃至除去した塗料が用いられる。すなわち、下地隠蔽性の低い着色マイカ、着色アルミニウム、着色樹脂顔料などの顔料は含まれているが、下地隠蔽性の高い顔料は全く含まれていないか、含まれていたとしてもオリジナルのベース塗料に比べて重量比で90%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは50%以下の塗料である。
【0026】
この補修用のベース塗料を吹き付ける際は、周囲のベース塗膜4′と光輝感を合わせるように目視で確認しながら、段階的にぼかしながら塗装する。
【0027】
次に、同図(e)に示すように、今吹き付けた補修用ベース塗膜6を焼き付けることなくウェットオンウェットで、その補修部Bを中心にして先のクリヤ塗料と同じクリヤ塗料を吹き付け、ウェット状態のクリヤ塗膜5′を形成する。この補修用のクリヤ塗料を吹き付ける際は、周囲の色相に合わせるように目視で確認しながら塗装する。
【0028】
なお、補修部Bに使用するベース塗料とクリヤ塗料は、正規の工程にて使用されるベース塗料およびクリヤ塗料と同じ塗料であるが、補修部Bに形成された塗膜と補修部位外の塗膜とを明確にするために、図1では補修部位外Aのベース塗膜を4、クリヤ塗膜を5とし、これに対して補修部Bのベース塗膜を4′、クリヤ塗膜を5′と表した。
【0029】
以上、ベース塗料、補修用ベース塗料およびクリヤ塗料をそれぞれウェットオンウェットで塗布したら、これらをたとえば140℃×20分の条件で焼き付ける。スポット補修をライン外で実施する場合は、赤外線ランプなどを用いて焼き付けることができる。
【0030】
最後に、同図(f)に示すように、補修部Bと非補修部Aとの境界部を中心にしながらサンドペーパーなどを用いて研ぎ、表面に付着したゴミの除去とミスト部分の平滑化を行った後、補修部Bおよびその周囲全体を、バフなどを用いてポリッシングし、つや出しを行う。以上により、スポット補修が完了する。
【0031】
ところで、下地隠蔽性の高い蒸着金属片を含有するベース塗料は膜厚による色味変動が大きく、これを補修部に塗布すると、厚膜となる中央部分と薄膜となる周辺部分との膜厚差によって色味の違和感が生じ易い。
【0032】
しかしながら、本実施形態のように、オリジナルのベース塗膜の上に、下地隠蔽性の高い顔料を含まないか、含んでも少量の補修用ベース塗料を塗布するので、下地隠蔽性を確保しつつ、色味の違和感を緩和することができる。
【0033】
また、膜厚差による色味の変動が抑制される結果、図1(f)に示す補修部Bの直径が従来の補修方法に比べて約半分の大きさとなり、補修工数や材料費を低減することができる。
【0034】
第2実施形態
図2(a)〜(f)は、本発明の塗膜の補修方法の第2実施形態を示す図であって、左に塗膜の断面図、右に工程図をそれぞれ対応させて示している。補修工程の順に(a)→(f)となる。以下の説明では、図2(a)に示すように塗膜の中に異物7が混入した塗装欠陥を補修する場合の例を挙げて本発明を説明する。
【0035】
図2(a)は、通常の塗装工程を終了した状態の塗膜断面を示す断面図であって、自動車ボディの外板となる鋼板1上には、電着塗膜2、中塗り塗膜3、隠蔽性付与顔料を含有する金属調ベース塗膜4a,4bおよびクリヤ塗膜5が積層して形成されている。本実施形態の塗装系は、上塗り塗膜を構成するベース塗膜が2コートで構成されている点が、上述した第1実施形態とは異なる。
【0036】
すなわち、本実施形態に係る金属調ベース塗膜4a,4bは、下地隠蔽性の高い、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料を含有する第1ベース塗料により形成される第1ベース塗膜4aと、下地隠蔽性の低い、たとえば着色マイカ、着色アルミニウム、着色樹脂顔料などの顔料を含有する第2ベース塗料により形成される第2ベース塗膜4bとをウェットオンウェットで塗装する。第2ベース塗料には、下地隠蔽性の高い蒸着金属片からなる光輝性顔料は含まれていないか、含まれていたとしても微量である。
【0037】
こうした本実施形態の塗膜にゴミなどの異物7があるときは、同図(b)に示すように、ナイフやサンドペーパーなどを用いてゴミ7が除去できる深さまでクリヤ塗膜5、第2ベース塗膜4b及び第1ベース塗膜4aを研ぎ、ゴミ7を除去する。このとき、上塗り塗膜8は、平面視においてゴミ7が入っていた部位を中心にして研ぎ出す。なお、ゴミ7が中塗り塗膜3にまで達していたときは、中塗り塗膜3の一部まで研ぎ出してゴミ7を除去する。
【0038】
次に、同図(c)に示すように、露出した中塗り塗膜3の部分を中心にして、オリジナルの第1ベース塗料を吹き付け、ウェット状態の第1ベース塗膜4a′を形成する。この第1ベース塗料としては、下地隠蔽性の高い蒸着金属片からなる光輝性顔料を含む第1ベース塗膜4aを構成する塗料と同じ塗料(すなわち、オリジナルの第1ベース塗料)を用いる。このオリジナルの第1ベース塗料を吹き付ける際は、露出した中塗り塗膜3を中心に、できる限り均一な膜厚となるように目視で確認しながら塗装する。
【0039】
さらに、同図(d)に示すように、この第1ベース塗膜4a′の上に、ウェット状態にて、補修用ベース塗料を吹き付け、ウェット状態の補修用ベース塗膜9を形成する。この補修用ベース塗料は、先の第2ベース塗料から、下地隠蔽性の高い隠蔽性付与顔料、具体的には蒸着金属片を減量乃至除去した塗料が用いられる。すなわち、下地隠蔽性の低い着色マイカ、着色アルミニウム、着色樹脂顔料などの顔料は含まれているが、下地隠蔽性の高い顔料は全く含まれていないか、含まれていたとしてもオリジナルのベース塗料に比べて重量比で90%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは50%以下の塗料である。なお、オリジナルの第2ベース塗料に下地隠蔽性の高い蒸着金属片からなる顔料が含まれていない場合にはそのままオリジナルの第2ベース塗料を用いる。
【0040】
この補修用のベース塗料を吹き付ける際は、周囲の第1ベース塗膜4a′と光輝感を合わせるように目視で確認しながら、段階的にぼかしながら塗装する。
【0041】
次に、同図(e)に示すように、今吹き付けた補修用ベース塗膜9を焼き付けることなくウェットオンウェットで、その補修部Bを中心にして先のクリヤ塗料と同じクリヤ塗料を吹き付け、ウェット状態のクリヤ塗膜5′を形成する。この補修用のクリヤ塗料を吹き付ける際は、周囲の色相に合わせるように目視で確認しながら塗装する。
【0042】
なお、補修部Bに使用する第1ベース塗料とクリヤ塗料は、正規の工程にて使用されるベース塗料およびクリヤ塗料と同じ塗料であるが、補修部Bに形成された塗膜と補修部位外の塗膜とを明確にするために、図1では補修部位外Aの第1ベース塗膜を4、クリヤ塗膜を5とし、これに対して補修部Bの第1ベース塗膜を4a′、クリヤ塗膜を5′と表した。
【0043】
以上、第1ベース塗料、補修用ベース塗料およびクリヤ塗料をそれぞれウェットオンウェットで塗布したら、これらをたとえば140℃×20分の条件で焼き付ける。スポット補修をライン外で実施する場合は、赤外線ランプなどを用いて焼き付けることができる。
【0044】
最後に、同図(f)に示すように、補修部Bと非補修部Aとの境界部を中心にしながらサンドペーパーなどを用いて研ぎ、表面に付着したゴミの除去とミスト部分の平滑化を行った後、補修部Bおよびその周囲全体を、バフなどを用いてポリッシングし、つや出しを行う。以上により、スポット補修が完了する。
【0045】
ところで、下地隠蔽性の高い蒸着金属片を含有する第1ベース塗料は膜厚による色味変動が大きく、これを補修部Bに塗布すると、厚膜となる中央部分と薄膜となる周辺部分との膜厚差によって色味の違和感が生じ易い。
【0046】
しかしながら、本実施形態のように、オリジナルの第1ベース塗膜の上に、下地隠蔽性の高い顔料を含まないか、含んでも少量の補修用ベース塗料を塗布するので、下地隠蔽性を確保しつつ、色味の違和感を緩和することができる。
【0047】
また、膜厚差による色味の変動が抑制される結果、図2(f)に示す補修部Bの直径が従来の補修方法に比べて約半分の大きさとなり、補修工数や材料費を低減することができる。
【0048】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【実施例】
【0049】
本発明の塗膜の補修方法を用いて実際に上塗り塗膜を補修し、色味を評価した。以下に、その塗装条件と評価結果を示す。
【0050】
実施例1
平板状ブリキ板に、中塗り塗料としての一液ポリエステルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ハイエピコNo.500シーラー,顔料重量濃度が23.3重量%,明度N=6)を25μmの膜厚で塗装し、140℃で20分焼き付けた。
【0051】
この中塗り塗膜上に、金属調ベース塗料としての一液アクリルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ベルコートNo.6010ベースコート)に、鱗片状顔料としてのパールペースト(ENGELHARD社製MEARLITE BBT,パール含有量が50重量%)を塗料固形分100重量部に対して1.9重量部と、光輝性顔料としてのアルミニウム粉ペースト(CARL SCHLENK AG社製DECOMENT 1001/10,アルミニウム粉含有量が10重量%)を塗料固形分100重量部に対して1.9重量部とを配合した塗料を、8μmの膜厚で塗装した。
【0052】
この金属調ベース塗膜の上に、ウェットオンウェットで、クリヤ塗料としての一液アクリルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ベルコートNo.6200クリヤ)を30μmの膜厚で塗装し、これら金属調ベース塗膜とクリヤ塗膜とを140℃で20分焼き付けた。
【0053】
この試料板の一部を補修部として、#600のサンドペーパーで水研ぎし、さらに補修部の周囲をNo.852コンパウンド(日本アールエム社製)で研磨して、中塗り塗膜まで研ぎ出した。これを補修前試料Xと称する。
【0054】
次いで、補修部をイソプロピルアルコールで清浄にしたのち、上述した金属調ベース塗料と同一のベース塗料を補修部に塗装した。
【0055】
このベース塗膜の上に、ウェットオンウェットで、上述した金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を全量(オリジナルのベース塗料に含有される光輝性顔料100%)除去した補修用ベース塗料を調製し、これを補修部の周辺と色相を合わせながら塗装し、さらにこの補修用ベース塗膜の上にウェットオンウェットで、上述したクリヤ塗料を塗装し、これら金属調ベース塗膜、補修用塗膜およびクリヤ塗膜を140℃で20分焼き付けた。
【0056】
実施例2
補修用ベース塗料として、オリジナルの金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を80%減量して調製した以外は、実施例1と同様の条件で補修塗装を行った。
【0057】
実施例3
補修用ベース塗料として、オリジナルの金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を50%減量して調製した以外は、実施例1と同様の条件で補修塗装を行った。
【0058】
実施例4
補修用ベース塗料として、オリジナルの金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を20%減量して調製した以外は、実施例1と同様の条件で補修塗装を行った。
【0059】
実施例5
補修用ベース塗料として、オリジナルの金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を10%減量して調製した以外は、実施例1と同様の条件で補修塗装を行った。
【0060】
比較例1
補修用ベース塗料を用いず、オリジナルのベース塗料とクリヤ塗料のみによって補修塗装した以外は、実施例1と同様の条件で実施した。
【0061】
以上の実施例1〜5および比較例1で得られた塗板について、補修部と非補修部との色味の差及び色むらを、太陽光を当てながら及び太陽光を当てないで、目視にて評価した。表1にその結果を、補修部Bの塗膜構成(○:あり、×:なし)、補修用塗料の光輝性顔料の減量比とともに示す。表1において、色味の差及び色むらが、著しく違和感があるものを「△」、違和感がないものを「○」、全く違和感がないものを「◎」とした。
【表1】
この結果から、実施例1〜5の塗板は何れも色味の合致が良好であるのに対し、比較例1の塗板は色味が若干異なるか、あるいは著しく異なることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の塗膜の補修方法の実施形態を示す工程図および塗膜断面図である。
【図2】本発明の塗膜の補修方法の他の実施形態を示す工程図および塗膜断面図である。
【図3】従来の塗膜の補修方法を示す塗膜断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1…鋼板
2…電着塗膜
3…中塗り塗膜
4,4′…ベース塗膜
4a,4a′…第1ベース塗膜
5,5′…クリヤ塗膜
6,9…補修用ベース塗膜
8…上塗り塗膜
7…ゴミ,異物
A…非補修部
B…補修部
【0001】
本発明は、中塗り塗膜、金属調ベース塗膜および必要に応じて形成されたクリヤ塗膜を有する、金属感外観を示す積層塗膜の不良部位などを部分的に補修する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車ボディや自動車部品などの塗装系では、図3に示すように鋼板1の表面に電着塗膜2、中塗り塗膜3が形成され、この上にベースコート4とクリヤコート5からなる上塗り塗膜が形成されている。この種の塗装系において上塗り塗膜の不良部位を補修する場合には、同図に示すように、先ずベースコート4の非補修部Aに隣接する補修部Bの塗膜を中塗り塗装面3まで研ぎ出して露出させ、清浄にした後、ベースコート4′とクリヤコート5′とを塗布して乾燥させ、その後水研ぎおよび磨きにより仕上げるのが一般的である。
【0003】
また、メタリック顔料やマイカ顔料などの光輝顔料を含有するベースコートと微粒化着色顔料を含有するカラークリヤコートからなる上塗り塗膜の補修方法として、ベースコートとカラークリヤコートとの間に、これらを調合して得られる濁りクリヤを補修用塗料として使用することも提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
ところで、同図に示されるように補修部Bは中心部分が深く周辺部分が浅くなった断面形状とならざるを得ないので、この補修部Bに形成されるベースコートの膜厚も中心部分と周辺部分とでは相違する。しかしながら、ベースコートの下地隠蔽性が高ければ高いほど、膜厚の微小な相違により色差が生じ易くなり、補修部Bの周辺の色味が異なって商品性が劣るという問題があった。
【特許文献1】
特開平6−477号公報
【考案の開示】
【0005】
本発明は、補修部の色差が小さい塗膜の補修方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、中塗り塗膜上に、少なくとも隠蔽性付与顔料を含有するベース塗膜およびクリヤ塗膜が形成された積層塗膜の、所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、前記下地調整された補修部に、前記少なくとも隠蔽性付与顔料を含有するベース塗料を塗布し、前記ベース塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記ベース塗料から前記隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、この補修用塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記クリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付け硬化させることを特徴とする塗膜の補修方法が提供される。
【0006】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、中塗り塗膜上に、少なくとも隠蔽性付与顔料を含有する第1ベース塗膜、隠蔽性顔料を含有しないか又は前記第1ベース塗膜よりも含有量が少ない第2ベース塗膜およびクリヤ塗膜が形成された積層塗膜の、所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、前記下地調整された補修部に、前記少なくとも隠蔽性付与顔料を含有する第1ベース塗料を塗布し、前記第1ベース塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記第2ベース塗料から前記隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、この補修用塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記クリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付け硬化させることを特徴とする塗膜の補修方法が提供される。
【0007】
第1の観点による発明では、上塗り塗膜が、隠蔽性付与顔料を含有するベース塗膜とクリヤ塗膜という2コート1ベーク塗装系からなり、第2の観点による発明では、上塗り塗膜が、隠蔽性付与顔料を含有する第1ベース塗膜と、隠蔽性顔料を含有しないか又は第1ベース塗膜よりも含有量が少ない第2ベース塗膜と、クリヤ塗膜という3コート1ベーク塗装系からなる。
【0008】
第1の観点による発明では、中塗り塗膜まで研ぎ出した補修部に、オリジナルのベース塗料を塗布し、その上にオリジナルのベース塗料から隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、その上にオリジナルのクリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付ける。
【0009】
このように、オリジナルのベース塗膜とオリジナルのクリヤ塗膜との間に、隠蔽性付与顔料が減量乃至除去された以外はベース塗料と同じ配合の補修用ベース塗料を塗布するので、下地隠蔽性はオリジナルのベース塗料で確保できる一方で、周囲との色味はオリジナルのベース塗料と補修用ベース塗料とで確保することができる。
【0010】
また、第2の観点による発明では、中塗り塗料まで研ぎ出した補修部に、オリジナルの第1ベース塗料を塗布し、その上にオリジナルの第2ベース塗料から隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、その上にオリジナルのクリヤ塗料を塗布し、これらを同時に焼き付ける。
【0011】
このように、オリジナルの第1ベース塗膜とオリジナルのクリヤ塗膜との間に、隠蔽性付与顔料が減量乃至除去された以外は第2ベース塗料と同じ配合の補修用ベース塗料を塗布するので、下地隠蔽性はオリジナルの第1ベース塗料で確保できる一方で、周囲との色味はオリジナルの第1ベース塗料と補修用ベース塗料とで確保することができる。
【発明の実施の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1(a)〜(f)は、本発明の塗膜の補修方法の第1実施形態を示す図であって、左に塗膜の断面図、右に工程図をそれぞれ対応させて示している。補修工程の順に(a)→(f)となる。以下の説明では、同図(a)に示すように塗膜の中に異物7が混入した塗装欠陥を補修する場合の例を挙げて本発明を説明する。
【0013】
図1(a)は、通常の塗装工程を終了した状態の塗膜断面を示す断面図であって、自動車ボディの外板となる鋼板1上には、電着塗膜2、中塗り塗膜3、隠蔽性付与顔料を含有する金属調ベース塗膜4およびクリヤ塗膜5が積層して形成されている。
【0014】
電着塗膜2は、電気泳動作用を利用して鋼板表面に電着塗料を付着させ、これをたとえば170℃×30分の条件で焼き付けることにより形成される。また、中塗り塗膜3は、静電塗装ガンなどを用いて中塗り塗料を吹き付け、これをたとえば140℃×20分の条件で焼き付けることにより形成される。ただし、本発明の塗膜の補修方法は、下塗り塗膜や中塗り塗膜の種類等に何ら限定されるものではないのでこれ以外の電着塗膜2や中塗り塗膜3であっても適用できる。また、被塗物は自動車ボディなどの鋼板1にのみ限定されず、樹脂にも適用することができる。
【0015】
次いで、焼き付けられた中塗り塗膜3の上に、静電塗装ガンなどを用いて金属調ベース塗料を吹き付け、数分のフラッシュタイムをおいて、ウェットオンウェットで、クリヤ塗料を吹き付ける。この金属調ベース塗膜4とクリヤ塗膜5とを、たとえば140℃×20分の条件で焼き付けることにより、塗装が完了する。
【0016】
本実施形態に係る金属調ベース塗料は、下地隠蔽性の低い、たとえば着色マイカ、着色アルミニウム、着色樹脂顔料などの顔料と、下地隠蔽性の高い、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有する塗料である。
【0017】
ここで、蒸着金属膜を粉砕して金属砕片とした光輝性顔料は、一般に基材フィルム上に金属膜を蒸着させ、基材フィルムを剥離した後、蒸着金属膜を粉砕して金属片とすることにより得られる。蒸着金属膜の厚み、すなわち粉砕して得られる金属片の厚みとしては、一般に100〜1000オングストローム程度が好ましく、粉砕の程度としては、平均粒径が約5μm〜約100μm程度となるように粉砕されることが好ましい。
【0018】
蒸着金属膜の材質としては、特に限定されるものではないが、たとえばアルミニウム、金、銀、銅、チタン、クロム、ニッケル、ステンレス等の金属膜が使用できる。
【0019】
こうした光輝性顔料は、蒸着アルミニウム膜を粉砕して金属砕片としたものであるので、非常に厚みが薄い金属片である。したがって、面状に配向し易く、表面がフラットなメッキまたは金属表面のような金属面光沢を有するメタリックベース塗膜層を形成することができるとともに、下地隠蔽性に優れる。
【0020】
これに対して、従来よりメタリックベース塗料に用いられている鱗片状アルミニウム粉等の金属フレークは、金属粉や金属箔をボールミル等で粉砕して得られるものであるが、これらの金属フレークは比較的厚みが厚く、また表面に凹凸を有しているので、このような金属フレークを面状に配向しても、表面がフラットにならず、下地隠蔽性に劣る。
【0021】
なお、図1における金属調ベース塗膜4およびクリヤ塗膜5を上塗り塗膜8と総称する。
【0022】
ところで、クリヤ塗膜5の表面にゴミが付着しているときは、当該クリヤ塗膜5の表面をポリッシングすることで補修できるが、図1(a)に示すように、クリヤ塗膜5とベース塗膜4、又はベース塗膜4の中にゴミなどの異物7があると、ポリッシングのみでは除去できない。
【0023】
そこで、同図(b)に示すように、ナイフやサンドペーパーなどを用いてゴミ7が除去できる深さまでクリヤ塗膜5およびベース塗膜4を研ぎ、ゴミ7を除去する。このとき、上塗り塗膜8は、平面視においてゴミ7が入っていた部位を中心にして研ぎ出す。なお、ゴミ7が中塗り塗膜3にまで達していたときは、中塗り塗膜3の一部まで研ぎ出してゴミ7を除去する。
【0024】
次に、同図(c)に示すように、露出した中塗り塗膜3の部分を中心にして、オリジナルのベース塗料を吹き付け、ウェット状態のベース塗膜4′を形成する。このベース塗料としては、金属調ベース塗膜4を構成する塗料と同じ塗料(すなわち、オリジナルのベース塗料)を用いる。このオリジナルのベース塗料を吹き付ける際は、露出した中塗り塗膜3を中心に、できる限り均一な膜厚となるように目視で確認しながら塗装する。
【0025】
さらに、同図(d)に示すように、このベース塗膜4′の上に、ウェット状態にて、補修用ベース塗料を吹き付け、ウェット状態の補修用ベース塗膜6を形成する。この補修用ベース塗料は、先のベース塗料から、下地隠蔽性の高い隠蔽性付与顔料、具体的には蒸着金属片を減量乃至除去した塗料が用いられる。すなわち、下地隠蔽性の低い着色マイカ、着色アルミニウム、着色樹脂顔料などの顔料は含まれているが、下地隠蔽性の高い顔料は全く含まれていないか、含まれていたとしてもオリジナルのベース塗料に比べて重量比で90%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは50%以下の塗料である。
【0026】
この補修用のベース塗料を吹き付ける際は、周囲のベース塗膜4′と光輝感を合わせるように目視で確認しながら、段階的にぼかしながら塗装する。
【0027】
次に、同図(e)に示すように、今吹き付けた補修用ベース塗膜6を焼き付けることなくウェットオンウェットで、その補修部Bを中心にして先のクリヤ塗料と同じクリヤ塗料を吹き付け、ウェット状態のクリヤ塗膜5′を形成する。この補修用のクリヤ塗料を吹き付ける際は、周囲の色相に合わせるように目視で確認しながら塗装する。
【0028】
なお、補修部Bに使用するベース塗料とクリヤ塗料は、正規の工程にて使用されるベース塗料およびクリヤ塗料と同じ塗料であるが、補修部Bに形成された塗膜と補修部位外の塗膜とを明確にするために、図1では補修部位外Aのベース塗膜を4、クリヤ塗膜を5とし、これに対して補修部Bのベース塗膜を4′、クリヤ塗膜を5′と表した。
【0029】
以上、ベース塗料、補修用ベース塗料およびクリヤ塗料をそれぞれウェットオンウェットで塗布したら、これらをたとえば140℃×20分の条件で焼き付ける。スポット補修をライン外で実施する場合は、赤外線ランプなどを用いて焼き付けることができる。
【0030】
最後に、同図(f)に示すように、補修部Bと非補修部Aとの境界部を中心にしながらサンドペーパーなどを用いて研ぎ、表面に付着したゴミの除去とミスト部分の平滑化を行った後、補修部Bおよびその周囲全体を、バフなどを用いてポリッシングし、つや出しを行う。以上により、スポット補修が完了する。
【0031】
ところで、下地隠蔽性の高い蒸着金属片を含有するベース塗料は膜厚による色味変動が大きく、これを補修部に塗布すると、厚膜となる中央部分と薄膜となる周辺部分との膜厚差によって色味の違和感が生じ易い。
【0032】
しかしながら、本実施形態のように、オリジナルのベース塗膜の上に、下地隠蔽性の高い顔料を含まないか、含んでも少量の補修用ベース塗料を塗布するので、下地隠蔽性を確保しつつ、色味の違和感を緩和することができる。
【0033】
また、膜厚差による色味の変動が抑制される結果、図1(f)に示す補修部Bの直径が従来の補修方法に比べて約半分の大きさとなり、補修工数や材料費を低減することができる。
【0034】
第2実施形態
図2(a)〜(f)は、本発明の塗膜の補修方法の第2実施形態を示す図であって、左に塗膜の断面図、右に工程図をそれぞれ対応させて示している。補修工程の順に(a)→(f)となる。以下の説明では、図2(a)に示すように塗膜の中に異物7が混入した塗装欠陥を補修する場合の例を挙げて本発明を説明する。
【0035】
図2(a)は、通常の塗装工程を終了した状態の塗膜断面を示す断面図であって、自動車ボディの外板となる鋼板1上には、電着塗膜2、中塗り塗膜3、隠蔽性付与顔料を含有する金属調ベース塗膜4a,4bおよびクリヤ塗膜5が積層して形成されている。本実施形態の塗装系は、上塗り塗膜を構成するベース塗膜が2コートで構成されている点が、上述した第1実施形態とは異なる。
【0036】
すなわち、本実施形態に係る金属調ベース塗膜4a,4bは、下地隠蔽性の高い、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料を含有する第1ベース塗料により形成される第1ベース塗膜4aと、下地隠蔽性の低い、たとえば着色マイカ、着色アルミニウム、着色樹脂顔料などの顔料を含有する第2ベース塗料により形成される第2ベース塗膜4bとをウェットオンウェットで塗装する。第2ベース塗料には、下地隠蔽性の高い蒸着金属片からなる光輝性顔料は含まれていないか、含まれていたとしても微量である。
【0037】
こうした本実施形態の塗膜にゴミなどの異物7があるときは、同図(b)に示すように、ナイフやサンドペーパーなどを用いてゴミ7が除去できる深さまでクリヤ塗膜5、第2ベース塗膜4b及び第1ベース塗膜4aを研ぎ、ゴミ7を除去する。このとき、上塗り塗膜8は、平面視においてゴミ7が入っていた部位を中心にして研ぎ出す。なお、ゴミ7が中塗り塗膜3にまで達していたときは、中塗り塗膜3の一部まで研ぎ出してゴミ7を除去する。
【0038】
次に、同図(c)に示すように、露出した中塗り塗膜3の部分を中心にして、オリジナルの第1ベース塗料を吹き付け、ウェット状態の第1ベース塗膜4a′を形成する。この第1ベース塗料としては、下地隠蔽性の高い蒸着金属片からなる光輝性顔料を含む第1ベース塗膜4aを構成する塗料と同じ塗料(すなわち、オリジナルの第1ベース塗料)を用いる。このオリジナルの第1ベース塗料を吹き付ける際は、露出した中塗り塗膜3を中心に、できる限り均一な膜厚となるように目視で確認しながら塗装する。
【0039】
さらに、同図(d)に示すように、この第1ベース塗膜4a′の上に、ウェット状態にて、補修用ベース塗料を吹き付け、ウェット状態の補修用ベース塗膜9を形成する。この補修用ベース塗料は、先の第2ベース塗料から、下地隠蔽性の高い隠蔽性付与顔料、具体的には蒸着金属片を減量乃至除去した塗料が用いられる。すなわち、下地隠蔽性の低い着色マイカ、着色アルミニウム、着色樹脂顔料などの顔料は含まれているが、下地隠蔽性の高い顔料は全く含まれていないか、含まれていたとしてもオリジナルのベース塗料に比べて重量比で90%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは50%以下の塗料である。なお、オリジナルの第2ベース塗料に下地隠蔽性の高い蒸着金属片からなる顔料が含まれていない場合にはそのままオリジナルの第2ベース塗料を用いる。
【0040】
この補修用のベース塗料を吹き付ける際は、周囲の第1ベース塗膜4a′と光輝感を合わせるように目視で確認しながら、段階的にぼかしながら塗装する。
【0041】
次に、同図(e)に示すように、今吹き付けた補修用ベース塗膜9を焼き付けることなくウェットオンウェットで、その補修部Bを中心にして先のクリヤ塗料と同じクリヤ塗料を吹き付け、ウェット状態のクリヤ塗膜5′を形成する。この補修用のクリヤ塗料を吹き付ける際は、周囲の色相に合わせるように目視で確認しながら塗装する。
【0042】
なお、補修部Bに使用する第1ベース塗料とクリヤ塗料は、正規の工程にて使用されるベース塗料およびクリヤ塗料と同じ塗料であるが、補修部Bに形成された塗膜と補修部位外の塗膜とを明確にするために、図1では補修部位外Aの第1ベース塗膜を4、クリヤ塗膜を5とし、これに対して補修部Bの第1ベース塗膜を4a′、クリヤ塗膜を5′と表した。
【0043】
以上、第1ベース塗料、補修用ベース塗料およびクリヤ塗料をそれぞれウェットオンウェットで塗布したら、これらをたとえば140℃×20分の条件で焼き付ける。スポット補修をライン外で実施する場合は、赤外線ランプなどを用いて焼き付けることができる。
【0044】
最後に、同図(f)に示すように、補修部Bと非補修部Aとの境界部を中心にしながらサンドペーパーなどを用いて研ぎ、表面に付着したゴミの除去とミスト部分の平滑化を行った後、補修部Bおよびその周囲全体を、バフなどを用いてポリッシングし、つや出しを行う。以上により、スポット補修が完了する。
【0045】
ところで、下地隠蔽性の高い蒸着金属片を含有する第1ベース塗料は膜厚による色味変動が大きく、これを補修部Bに塗布すると、厚膜となる中央部分と薄膜となる周辺部分との膜厚差によって色味の違和感が生じ易い。
【0046】
しかしながら、本実施形態のように、オリジナルの第1ベース塗膜の上に、下地隠蔽性の高い顔料を含まないか、含んでも少量の補修用ベース塗料を塗布するので、下地隠蔽性を確保しつつ、色味の違和感を緩和することができる。
【0047】
また、膜厚差による色味の変動が抑制される結果、図2(f)に示す補修部Bの直径が従来の補修方法に比べて約半分の大きさとなり、補修工数や材料費を低減することができる。
【0048】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【実施例】
【0049】
本発明の塗膜の補修方法を用いて実際に上塗り塗膜を補修し、色味を評価した。以下に、その塗装条件と評価結果を示す。
【0050】
実施例1
平板状ブリキ板に、中塗り塗料としての一液ポリエステルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ハイエピコNo.500シーラー,顔料重量濃度が23.3重量%,明度N=6)を25μmの膜厚で塗装し、140℃で20分焼き付けた。
【0051】
この中塗り塗膜上に、金属調ベース塗料としての一液アクリルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ベルコートNo.6010ベースコート)に、鱗片状顔料としてのパールペースト(ENGELHARD社製MEARLITE BBT,パール含有量が50重量%)を塗料固形分100重量部に対して1.9重量部と、光輝性顔料としてのアルミニウム粉ペースト(CARL SCHLENK AG社製DECOMENT 1001/10,アルミニウム粉含有量が10重量%)を塗料固形分100重量部に対して1.9重量部とを配合した塗料を、8μmの膜厚で塗装した。
【0052】
この金属調ベース塗膜の上に、ウェットオンウェットで、クリヤ塗料としての一液アクリルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ベルコートNo.6200クリヤ)を30μmの膜厚で塗装し、これら金属調ベース塗膜とクリヤ塗膜とを140℃で20分焼き付けた。
【0053】
この試料板の一部を補修部として、#600のサンドペーパーで水研ぎし、さらに補修部の周囲をNo.852コンパウンド(日本アールエム社製)で研磨して、中塗り塗膜まで研ぎ出した。これを補修前試料Xと称する。
【0054】
次いで、補修部をイソプロピルアルコールで清浄にしたのち、上述した金属調ベース塗料と同一のベース塗料を補修部に塗装した。
【0055】
このベース塗膜の上に、ウェットオンウェットで、上述した金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を全量(オリジナルのベース塗料に含有される光輝性顔料100%)除去した補修用ベース塗料を調製し、これを補修部の周辺と色相を合わせながら塗装し、さらにこの補修用ベース塗膜の上にウェットオンウェットで、上述したクリヤ塗料を塗装し、これら金属調ベース塗膜、補修用塗膜およびクリヤ塗膜を140℃で20分焼き付けた。
【0056】
実施例2
補修用ベース塗料として、オリジナルの金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を80%減量して調製した以外は、実施例1と同様の条件で補修塗装を行った。
【0057】
実施例3
補修用ベース塗料として、オリジナルの金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を50%減量して調製した以外は、実施例1と同様の条件で補修塗装を行った。
【0058】
実施例4
補修用ベース塗料として、オリジナルの金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を20%減量して調製した以外は、実施例1と同様の条件で補修塗装を行った。
【0059】
実施例5
補修用ベース塗料として、オリジナルの金属調ベース塗料から下地隠蔽性の高い光輝性顔料を10%減量して調製した以外は、実施例1と同様の条件で補修塗装を行った。
【0060】
比較例1
補修用ベース塗料を用いず、オリジナルのベース塗料とクリヤ塗料のみによって補修塗装した以外は、実施例1と同様の条件で実施した。
【0061】
以上の実施例1〜5および比較例1で得られた塗板について、補修部と非補修部との色味の差及び色むらを、太陽光を当てながら及び太陽光を当てないで、目視にて評価した。表1にその結果を、補修部Bの塗膜構成(○:あり、×:なし)、補修用塗料の光輝性顔料の減量比とともに示す。表1において、色味の差及び色むらが、著しく違和感があるものを「△」、違和感がないものを「○」、全く違和感がないものを「◎」とした。
【表1】
この結果から、実施例1〜5の塗板は何れも色味の合致が良好であるのに対し、比較例1の塗板は色味が若干異なるか、あるいは著しく異なることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の塗膜の補修方法の実施形態を示す工程図および塗膜断面図である。
【図2】本発明の塗膜の補修方法の他の実施形態を示す工程図および塗膜断面図である。
【図3】従来の塗膜の補修方法を示す塗膜断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1…鋼板
2…電着塗膜
3…中塗り塗膜
4,4′…ベース塗膜
4a,4a′…第1ベース塗膜
5,5′…クリヤ塗膜
6,9…補修用ベース塗膜
8…上塗り塗膜
7…ゴミ,異物
A…非補修部
B…補修部
Claims (5)
- 中塗り塗膜上に、少なくとも隠蔽性付与顔料を含有するベース塗膜およびクリヤ塗膜が形成された積層塗膜の、所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、
前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、
前記下地調整された補修部に、前記少なくとも隠蔽性付与顔料を含有するベース塗料を塗布し、
前記ベース塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記ベース塗料から前記隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、
この補修用塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記クリヤ塗料を塗布し、
これらを同時に焼き付け硬化させることを特徴とする塗膜の補修方法。 - 中塗り塗膜上に、少なくとも隠蔽性付与顔料を含有する第1ベース塗膜、隠蔽性顔料を含有しないか又は前記第1ベース塗膜よりも含有量が少ない第2ベース塗膜およびクリヤ塗膜が形成された積層塗膜の、所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、
前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、
前記下地調整された補修部に、前記少なくとも隠蔽性付与顔料を含有する第1ベース塗料を塗布し、
前記第1ベース塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記第2ベース塗料から前記隠蔽性付与顔料を減量乃至除去した補修用ベース塗料を塗布し、
この補修用塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記クリヤ塗料を塗布し、
これらを同時に焼き付け硬化させることを特徴とする塗膜の補修方法。 - 前記隠蔽性付与顔料が、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料であることを特徴とする請求項1又は2記載の塗膜の補修方法。
- 前記補修用ベース塗料に含まれる隠蔽性付与顔料の、前記ベース塗料に含まれる隠蔽性付与顔料に対する重量比は、90重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の塗膜の補修方法。
- 前記補修用ベース塗料に含まれる隠蔽性付与顔料の、前記第2ベース塗料に含まれる隠蔽性付与顔料に対する重量比は、90重量%以下であることを特徴とする請求項2記載の塗膜の補修方法。
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Legal Events
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