JP3826803B2 - 塗膜の補修方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中塗り塗膜、金属調ベース塗膜および必要に応じて形成されたクリヤ塗膜を有する、金属感外観を示す積層塗膜の不良部位などを部分的に補修する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車ボディや自動車部品などのように、鋼板1の表面に電着塗装2、中塗り塗装3が塗布され、この上にベースコート4とクリヤコート5からなる上塗り塗装が施されている塗装系において、上塗り塗装の不良部位を補修する場合、図2に示すように、先ずベースコート4の非補修部Aに隣接する補修部Bの塗膜を中塗り塗装面3まで研ぎ出して露出させ、清浄にした後、ベースコート4’とクリヤコート5’とを塗布して乾燥させ、その後水研ぎおよび磨きにより仕上げるのが一般的である。
【0003】
また、メタリック顔料やマイカ顔料などの光輝剤を含有する上塗り塗膜の補修方法として、中塗り塗料と同系の顔料と光輝剤を含有した上塗り塗料と同系のビヒクル樹脂とを組成成分とし、かつ中塗り塗料の顔料重量濃度(PWC1)に対する補修用塗料の顔料重量濃度(PWC2)の比率(PWC2/PWC1)が0.5〜0.9で、塗膜形成後のマンセル表示系における補修塗膜の明度(N)と中塗り塗装の明度(N)との差が2以下の要件を満たす補修用塗料を使用することも提案されている(特開平8−157753号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車ボディの上塗り塗装にあっては色彩的要求が多様化していることから、従来のソリッドカラー顔料、メタリック顔料および干渉性顔料などの色材を用いた塗料に加えて、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料と透明ないし半透明の鱗片状顔料とが含まれた金属調ベース塗料を用いることが提案されている。この塗料を用いた上塗り塗装では、上記金属調ベース塗料をベースコート層として塗装したのち、ウェットのまま或いは乾燥後に、クリヤ塗料を塗装する。これにより、鱗片状顔料および光輝性顔料の面が被塗物表面に沿うように高レベルに配向し、金属光沢のある塗膜を得ることができる。
【0005】
しかしながら、このような塗料のように顔料の面が被塗物表面に沿うように配向する塗膜においては、下地の状態によって補修部Bの光輝剤の配向状態が相違してしまい、非補修部Aと補修部Bとの色味が異なって商品性が劣るという問題があった。なお、このような面配向性の高い顔料を含有する塗料に対しては、上述した特開平8−157753公報に記載の補修用塗料を用いても、補修部Bの色味が非補修部Aと異なってしまい、充分な方法とはいえなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、補修部と非補修部との色差が小さい塗膜の補修方法を提供することを目的とする。
【0007】
本発明によれば、中塗り塗膜、透明ないし半透明の鱗片状顔料と蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有し、前記鱗片状顔料及び前記光輝性顔料の面状部位が塗面に沿うようにほぼ面状に配向してなる金属調ベース塗膜および必要に応じて形成されたクリヤ塗膜を有する積層塗膜の所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、前記下地調整された補修部に、前記金属調ベース塗料と同系のビヒクル樹脂を組成成分とし前記中塗り塗料と同色または無色の補修用塗料を塗布し、この補修用塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記金属調ベース塗料および必要に応じてクリヤ塗料を塗布し乾燥させることを特徴とする塗膜の補修方法が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、中塗り塗膜、透明ないし半透明の鱗片状顔料と蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有し、前記鱗片状顔料及び前記光輝性顔料の面状部位が塗面に沿うようにほぼ面状に配向してなる金属調ベース塗膜および必要に応じて形成されたクリヤ塗膜を有する積層塗膜の所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、前記下地調整された補修部に、前記金属調ベース塗料と同系のビヒクル樹脂を組成成分とし前記中塗り塗料と同色または無色の補修用塗料を塗布し乾燥させ、この補修用塗料による塗膜上に、前記金属調ベース塗料および必要に応じてクリヤ塗料を塗布し乾燥させることを特徴とする塗膜の補修方法が提供される。
【0009】
本発明の塗膜の補修方法では、補修部に金属調ベース塗膜を塗布する前に、補修用塗料を塗布して補修用塗膜を形成し、この上に金属調ベース塗膜および必要に応じてクリヤ塗膜を形成する。この補修用塗料は、金属調ベース塗料と同系のビヒクル樹脂を組成成分とし、かつ中塗り塗料と同色または無色であるため、その上に形成される金属調ベース塗膜の顔料配向と、補修部以外の金属調ベース塗膜の顔料配向とが相違してもこれを緩和させて色差を小さくすることができる。
【0010】
特に、中塗り塗料の顔料重量濃度PWC1に対する補修用塗料の顔料重量濃度PWC2の比率PWC2/PWC1が、1.0または0であること、すなわち補修用塗料は中塗り塗料と同一の顔料重量濃度のものか、あるいは顔料を含まないことが望ましい。
【0011】
中塗り塗料の顔料重量濃度に対する補修用塗料の顔料重量濃度の比率が、0超、1.0未満である補修用塗料を用いると、金属調ベース塗料を増膜しない限り鱗片状顔料や光輝性顔料の面状配向が阻害され、その結果、補修部とそれ以外の色差が大きくなる。
【0012】
本発明の塗膜の補修方法は、透明ないし半透明の鱗片状顔料と、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有し、これら鱗片状顔料及び光輝性顔料の面状部位が塗面に沿うようにほぼ面状に配向してなる金属調ベース塗料を用いた塗装系に適用すると、上述した効果も格段に期待できる。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、金属調ベース塗料と同系のビヒクル樹脂を組成成分とし、かつ中塗り塗料と同色または無色である補修用塗料による補修用塗膜を金属調ベース塗膜の下地に形成するので、金属調ベース塗膜の顔料配向と、補修部以外の金属調ベース塗膜の顔料配向とが相違してもこれを緩和させて、色差を小さくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)〜(f)は、本発明の塗膜の補修方法の実施形態を示す図であって、左に塗膜の断面図、右に工程図をそれぞれ対応させて示している。補修工程順に(a)→(f)となる。以下の説明では、同図(a)に示すように塗膜の中に異物7が混入した塗装欠陥を補修する場合の例を挙げて本発明を説明する。
【0015】
図1(a)は、通常の塗装工程を終了した状態の塗膜断面を示す断面図であって、自動車ボディの外板となる鋼板1上には、電着塗膜2、中塗り塗膜3、金属調ベース塗膜4およびクリヤ塗膜5が積層して形成されている。
【0016】
電着塗膜2は、電気泳動作用を利用して鋼板表面に電着塗料を付着させ、これをたとえば170℃×30分の条件で焼き付けることにより形成される。また、中塗り塗膜3は、静電塗装ガンなどを用いて中塗り塗料を吹き付け、これをたとえば140℃×20分の条件で焼き付けることにより形成される。ただし、本発明の塗膜の補修方法は、下塗り塗膜や中塗り塗膜の種類等に何ら限定されるものではないのでこれ以外の電着塗膜2や中塗り塗膜3であっても適用できる。また、被塗物は自動車ボディなどの鋼板1にのみ限定されず、樹脂にも適用することができる。
【0017】
次いで、焼き付けられた中塗り塗膜3の上に、静電塗装ガンなどを用いて金属調ベース塗料を吹き付け、数分のフラッシュタイムをおいて、ウェットオンウェットで、クリヤー塗料を吹き付ける。この金属調ベース塗膜4とクリヤー塗膜5とを、たとえば140℃×20分の条件で焼き付けることにより、塗装が完了する。本実施形態の金属調ベース塗料は、透明ないし半透明の鱗片状顔料と、蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有する塗料である。
なお、金属調ベース塗膜4およびクリヤ塗膜5を上塗り塗膜8と総称する。
【0018】
ところで、クリヤー塗膜5の表面にゴミが付着しているときは、当該クリヤー塗膜5の表面をポリッシングすることで補修できるが、図1(a)に示すように、クリヤー塗膜5とベース塗膜4、又はベース塗膜4の中にゴミなどの異物7があると、ポリッシングのみでは除去できない。
【0019】
そこで、同図(b)に示すように、ナイフやサンドペーパなどを用いてゴミ7が除去できる深さまでクリヤー塗膜5およびベース塗膜4を研ぎ、ゴミ7を除去する。このとき、上塗り塗膜8は、平面視においてゴミ7が入っていた部位を中心にして研ぎ出す。なお、ゴミ7が中塗り塗膜3にまで達していたときは、中塗り塗膜3の一部まで研ぎ出してゴミ7を除去する。
【0020】
次に、同図(c)に示すように、露出した中塗り塗膜3の部分を中心にして、補修用塗料を吹き付け、ウェット状態の補修用塗膜6を形成する。この補修用塗料としては、金属ベース塗膜4を構成する塗料と同系のビヒクル樹脂を組成成分とし、かつ中塗り塗膜3を構成する塗料と同色または無色、換言すれば、中塗り塗料の顔料重量濃度PWC1としたときに、比率PWC2/PWC1が1または0となる顔料重量濃度PWC2の補修用塗料を用いる。この補修用塗料を吹き付ける際は、露出した中塗り塗膜3に色相を合わせるように目視で確認しながら塗装する。
【0021】
さらに、同図(d)に示すように、この補修用塗膜6の上に、ウェット状態にて、先のベース塗料と同じ塗料を吹き付け、ウェット状態のベース塗膜4’を形成する。この補修用のベース塗料を吹き付ける際は、周囲のベースト塗膜4と光輝感を合わせるように目視で確認しながら、段階的にぼかしながら塗装する。
【0022】
次に、同図(e)に示すように、今吹き付けた補修用ベース塗膜4’を焼き付けることなくウェットオンウェットで、その補修部Bを中心にして先のクリヤー塗料と同じ塗料を吹き付け、ウェット状態のクリヤー塗膜5’を形成する。この補修用のクリヤー塗料を吹き付ける際は、周囲の色相に合わせるように目視で確認しながら塗装する。
【0023】
なお、補修部Bに使用するベース塗料とクリヤ塗料は、正規の工程にて使用されるベース塗料およびクリヤ塗料と同じ塗料であるが、補修部Bに形成された塗膜と補修部位外の塗膜とを明確にするために、図1では補修部位外Aのベース塗膜を4、クリヤ塗膜を5とし、これに対して補修部Bのベース塗膜を4’、クリヤ塗膜を5’と表した。
【0024】
以上、補修用塗料、ベース塗料およびクリヤー塗料をそれぞれウェットオンウェットで塗布したら、これらをたとえば140℃×20分の条件で焼き付ける。スポット補修をライン外で実施する場合は、赤外線ランプなどを用いて焼き付けることができる。
【0025】
最後に、同図(f)に示すように、補修部Bと非補修部Aとの境界部を中心にしながらサンドペーパーなどを用いて研ぎ、表面に付着したゴミの除去とミスト部分の平滑化を行った後、補修部Bおよびその周囲全体をバフなどを用いてポリッシングし、つや出しを行う。以上により、スポット補修が完了する。
【0026】
ところで、塗面に光輝材が充分に面状配向していない、たとえば従来のアルミフレークなどの光輝材含有のベース塗料であれば、補修部Bを研ぎ出して下地調節を実施し、この上に直接ベース塗料を塗装しても、非補修部Aとの色差はさほど大きくなく、色相違和感が少ない。
【0027】
しかしながら、透明ないし半透明の鱗片状顔料と蒸着金属を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有したベース塗料は、顔料の面状部位が塗面に沿うようにほぼ面状に配向しているため、こうした従来と同様な補修方法で金属調ベース塗膜からなる上塗り塗膜を補修すると、補修部Bの下地状態が非補修部Aの表面状態と異なるので、これに鱗片状顔料および/または光輝性顔料の配向状態が影響を受ける。その結果、補修部Bの色味が非補修部Aの色味に合わず、商品性が低下するが、本実施形態の補修方法を用いれば、金属ベース塗膜4を構成する塗料と同系のビヒクル樹脂を組成成分とし、かつ中塗り塗膜3を構成する塗料と同色または無色の補修用塗料による補修用塗膜6の存在によって、こうした色味の問題を解消することができる。
【0028】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0029】
たとえば、上述した実施形態では補修用塗料による補修用塗膜6を補修部Bに形成したのち、ウェットオンウェットでベース塗料を吹き付けたが、図1(c)の右図にカッコ書きで示すように、この補修用塗膜6を、たとえば140℃×20分で焼き付けたのち、ベース塗料を吹き付けてもよい。
【0030】
【実施例】
本発明の塗膜の補修方法を用いて実際に上塗り塗膜を補修し、色味を評価した。以下に、その塗装条件と評価結果を示す。
【0031】
実施例1
平板状ブリキ板に、中塗り塗料としての一液ポリエステルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ハイエピコNo.500シーラー,顔料重量濃度が23.3重量%,明度N=6)を25μmの膜厚で塗装し、140℃で20分焼き付けた。
【0032】
この中塗り塗膜上に、金属調ベース塗料としての一液アクリルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ベルコートNo.6010ベースコート)に、鱗片状顔料としてのパールペースト(ENGELHARD社製MEARLITE BBT,パール含有量が50重量%)を塗料固形分100重量部に対して1.9重量部と、光輝性顔料としてのアルミニウム粉ペースト(CARL SCHLENK AG社製DECOMENT 1001/10,アルミニウム粉含有量が10重量%)を塗料固形分100重量部に対して1.9重量部とを配合した塗料を、8μmの膜厚で塗装した。
【0033】
この金属調ベース塗膜の上に、ウェットオンウェットで、クリヤ塗料としての一液アクリルメラミン塗料(日本油脂BASFコーティングス社製ベルコートNo.6200クリヤ)を30μmの膜厚で塗装し、これら金属調ベース塗膜とクリヤ塗膜とを140℃で20分焼き付けた。
【0034】
この試料板の一部を補修部として、#600のサンドペーパで水研ぎし、さらに補修部の周囲をNo.852コンパウンド(日本アールエム社製)で研磨して、中塗り塗膜まで研ぎ出した。これを補修前試料Xと称する。
【0035】
次いで、補修部をイソプロピルアルコールで清浄にしたのち、上述した金属調ベース塗料と同一の樹脂組成で、かつ上述した中塗り塗料と同色(顔料重量濃度が同じ)の補修用塗料を、補修部に塗装した。
【0036】
この補修用塗膜の上に、ウェットオンウェットで、上述した金属調ベース塗料を、補修部の周辺と色相を合わせながら塗装し、さらにこの金属調ベース塗膜の上にウェットオンウェットで、上述したクリヤ塗料を塗装し、これら補修用塗膜、金属調ベース塗膜およびクリヤ塗膜を140℃で20分焼き付けた。
【0037】
実施例2
実施例1と同様に作製した補修前試料Xを用い、その補修部をイソプロピルアルコールで清浄にしたのち、上述した金属調ベース塗料と同一の樹脂組成で、かつ上述した中塗り塗料と同色(顔料重量濃度が同じ)の補修用塗料を、補修部に塗装し、これを140℃で20分焼き付けた。
【0038】
この補修用塗膜の上に、上述した金属調ベース塗料を、補修部の周辺と色相を合わせながら塗装し、さらにこの金属調ベース塗膜の上にウェットオンウェットで、上述したクリヤ塗料を塗装し、これら金属調ベース塗膜およびクリヤ塗膜を140℃で20分焼き付けた。
【0039】
実施例3
実施例1と同様に作製した補修前試料Xを用い、その補修部をイソプロピルアルコールで清浄にしたのち、上述した金属調ベース塗料と同一の樹脂組成で、かつ無色(顔料重量濃度が0)の補修用塗料を、補修部に塗装した。
【0040】
この補修用塗膜の上に、ウェットオンウェットで、上述した金属調ベース塗料を、補修部の周辺と色相を合わせながら塗装し、さらにこの金属調ベース塗膜の上にウェットオンウェットで、上述したクリヤ塗料を塗装し、これら補修用塗膜、金属調ベース塗膜およびクリヤ塗膜を140℃で20分焼き付けた。
【0041】
実施例4
実施例1と同様に作製した補修前試料Xを用い、その補修部をイソプロピルアルコールで清浄にしたのち、上述した金属調ベース塗料と同一の樹脂組成で、かつ無色(顔料重量濃度が0)の補修用塗料を、補修部に塗装し、これを140℃で20分焼き付けた。
【0042】
この補修用塗膜の上に、上述した金属調ベース塗料を、補修部の周辺と色相を合わせながら塗装し、さらにこの金属調ベース塗膜の上にウェットオンウェットで、上述したクリヤ塗料を塗装し、これら金属調ベース塗膜およびクリヤ塗膜を140℃で20分焼き付けた。
【0043】
比較例1
実施例1と同様に作製した補修前試料Xを用い、その補修部をイソプロピルアルコールで清浄にしたのち、上述した金属調ベース塗料を、補修部の周辺と色相を合わせながら塗装し、さらにこの金属調ベース塗膜の上にウェットオンウェットで、上述したクリヤ塗料を塗装し、これら金属調ベース塗膜およびクリヤ塗膜を140℃で20分焼き付けた。
【0044】
比較例2
実施例1と同様に作製した補修前試料Xを用い、その補修部をイソプロピルアルコールで清浄にしたのち、上述した金属調ベース塗料と同一の樹脂組成で、かつ上述した中塗り塗料と同じ顔料種で顔料重量濃度が12重量%の補修用塗料を、補修部に塗装した。
【0045】
この補修用塗膜の上に、ウェットオンウェットで、上述した金属調ベース塗料を、補修部の周辺と色相を合わせながら塗装し、さらにこの金属調ベース塗膜の上にウェットオンウェットで、上述したクリヤ塗料を塗装し、これら補修用塗料、金属調ベース塗膜およびクリヤ塗膜を140℃で20分焼き付けた。
【0046】
以上の実施例1〜4および比較例1〜2で得られた塗板について、補修部と非補修部との色味を目視にて評価した。表1にその結果を、非補修部Aおよび補修部Bの塗膜構成(○:あり、×:なし)、補修用塗料と中塗り塗料の顔料重量濃度比とともに示す。
【0047】
【表1】
Figure 0003826803
【0048】
この結果から、実施例1〜4の塗板は何れも色味の合致が良好であるのに対し、比較例1〜2の塗板は色味が若干異なるか、あるいは著しく異なることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗膜の補修方法の実施形態を示す工程図および塗膜断面図である。
【図2】従来の塗膜の補修方法を示す塗膜断面図である。
【符号の説明】
1…鋼板
2…電着塗膜
3…中塗り塗膜
4,4’…金属調ベース塗膜
5,5’…クリヤ塗膜
6…補修用ベース塗膜
7…ゴミ,異物
A…非補修部
B…補修部

Claims (3)

  1. 中塗り塗膜、透明ないし半透明の鱗片状顔料と蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有し、前記鱗片状顔料及び前記光輝性顔料の面状部位が塗面に沿うようにほぼ面状に配向してなる金属調ベース塗膜および必要に応じて形成されたクリヤ塗膜を有する積層塗膜の所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、
    前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、
    前記下地調整された補修部に、前記金属調ベース塗料と同系のビヒクル樹脂を組成成分とし前記中塗り塗料と同色または無色の補修用塗料を塗布し、
    この補修用塗料による塗膜上にウェットオンウェットで、前記金属調ベース塗料および必要に応じてクリヤ塗料を塗布し乾燥させることを特徴とする塗膜の補修方法。
  2. 中塗り塗膜、透明ないし半透明の鱗片状顔料と蒸着金属膜を粉砕して金属片とした光輝性顔料とを含有し、前記鱗片状顔料及び前記光輝性顔料の面状部位が塗面に沿うようにほぼ面状に配向してなる金属調ベース塗膜および必要に応じて形成されたクリヤ塗膜を有する積層塗膜の所望部位を部分的に補修する塗膜の補修方法であって、
    前記補修部の塗膜を研ぎ出して下地調整し、
    前記下地調整された補修部に、前記金属調ベース塗料と同系のビヒクル樹脂を組成成分とし前記中塗り塗料と同色または無色の補修用塗料を塗布し乾燥させ、
    この補修用塗料による塗膜上に、前記金属調ベース塗料および必要に応じてクリヤ塗料を塗布し乾燥させることを特徴とする塗膜の補修方法。
  3. 前記中塗り塗料の顔料重量濃度(PWC1)に対する前記補修用塗料の顔料重量濃度(PWC2)の比率(PWC2/PWC1)が、1.0または0であることを特徴とする請求項1または2に記載の塗膜の補修方法。
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