JP2002285207A - 白金コロイド水溶液、その製造方法及び白金の担持方法 - Google Patents

白金コロイド水溶液、その製造方法及び白金の担持方法

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JP2002285207A
JP2002285207A JP2001085672A JP2001085672A JP2002285207A JP 2002285207 A JP2002285207 A JP 2002285207A JP 2001085672 A JP2001085672 A JP 2001085672A JP 2001085672 A JP2001085672 A JP 2001085672A JP 2002285207 A JP2002285207 A JP 2002285207A
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high molecular
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Makiko Mori
真貴子 森
Hideo Ishibashi
秀夫 石橋
Taizo Minamiya
泰三 南家
Toshikatsu Kobayashi
敏勝 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒として利用可能な5nm未満の粒径を有
する白金コロイド粒子を含む水溶液を提供する。 【解決手段】 5nm未満の粒径を有する白金コロイド
粒子及び高分子量顔料分散剤を含むことを特徴とする白
金コロイド水溶液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微少な粒径を有す
る白金コロイド水溶液、その製造方法及び白金の担持方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子で保護された数10nmの金属粒
子が溶液中に均一に分散した状態の、いわゆる金属コロ
イド溶液は、その特徴を活かして種々の分野で利用され
てきている。特開平11−080647号公報には、貴
金属のコロイド粒子及び高分子顔料分散剤を含む貴金属
コロイド粒子及びその製造方法とともに、これを着色剤
として塗料等に利用できることが開示されている。ま
た、特開2000−239853号公報には、先の貴金
属コロイド粒子を金属光沢を有する薄膜の製造に用いる
ことが開示されている。
【0003】一方、遷移元素の1つである白金は、酸素
や水素を吸収して活性化するので酸化還元触媒として、
様々な分野で利用されている。こういった白金金属の触
媒能の発現や向上には比表面積の増大すなわち粒子径の
低下が必要であり、一般的に5nm未満の粒径に調製す
ることが重要とされている。従来の白金金属触媒は、担
体に白金化合物を固定化させ、担体表面に担持された白
金化合物を白金に還元することにより白金担持触媒を得
る手法が主流となっている。しかし、この手法では微少
粒径を確保するために、用いる白金化合物の濃度を薄く
する必要があるため、担体上の白金粒子の密度を高くす
ることが困難であった。
【0004】この問題を解決するために、上記2つの公
報に記載されている白金のコロイド粒子の利用が考えら
れるが、これらはその粒径が数10nmと大きいため、
これを触媒として利用することができなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、触媒
として利用可能な5nm未満の粒径を有する白金コロイ
ド粒子を含む水溶液を提供することにある。
【0006】
〔式中、A及びBはそれぞれ、上記高分子量顔料分散剤0.5gをアセトン10mlに溶解したアセトン溶液に水又はヘキサンをそれぞれ添加する場合における、上記アセトン溶液が白濁するまでの上記水の添加量(ml)、及び、上記アセトン溶液が白濁するまでの上記ヘキサンの添加量(ml)である。〕
【0007】本発明はまた、高分子量顔料分散剤を含有
する水溶液中で、2価の白金化合物とアミン化合物とを
混合し、上記2価の白金化合物を還元して5nm未満の
粒径を有する白金コロイド粒子を得ることを特徴とする
白金コロイド水溶液の製造方法である。上記高分子量顔
料分散剤は、水溶性であって、下記式(1)を満たすも
のであることが好ましい。 (1)A≧3mlかつ3ml≦B≦40ml 〔式中、A及びBはそれぞれ、上記高分子量顔料分散剤
0.5gをアセトン10mlに溶解したアセトン溶液に
水又はヘキサンをそれぞれ添加する場合における、上記
アセトン溶液が白濁するまでの上記水の添加量(m
l)、及び、上記アセトン溶液が白濁するまでの上記ヘ
キサンの添加量(ml)である。〕
【0008】本発明は更に、上記の白金コロイド水溶液
を基材に塗布することを特徴とする白金の担持方法であ
る。本発明はまた、上記の方法により得られる白金担持
物でもある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の白金コロイド水溶液は、
5nm未満の粒径を有する白金コロイド粒子と高分子量
顔料分散剤とを含んでいる。なお、ここでいう白金コロ
イド水溶液とは、白金の微粒子が水中に分散しており、
溶液として視認できるような状態にあるものを意味して
いる。
【0010】上記白金コロイド粒子の粒径が5nm以上
であると、触媒として利用することが困難になる。好ま
しい粒径は約2〜3nmである。なお、本明細書におけ
る粒径は、平均粒径を意味するものであるが、これは白
金コロイド粒子の電子顕微鏡写真などから読みとった
り、分析機器により測定することにより決定することが
できる。
【0011】上記高分子量顔料分散剤は、上記白金コロ
イド粒子と共存しており、コロイド粒子が水中で分散す
るのを安定化する働きをしていると考えられる。この高
分子量顔料分散剤は、高分子量の重合体に顔料表面に対
する親和性の高い官能基が導入されている両親媒性の共
重合体であり、通常は顔料ペーストの製造時に顔料分散
剤として使用されているものである。
【0012】本発明の白金コロイド粒子に含まれる高分
子量顔料分散剤は、種々のものが利用できるが、水溶性
であることが製造の観点から好ましい。さらに、上記高
分子量顔料分散剤は、下記式(1)を満たすものである
ことが好ましい。 (1)A≧3mlかつ3ml≦B≦40ml 〔式中、A及びBはそれぞれ、上記高分子量顔料分散剤
0.5gをアセトン10mlに溶解したアセトン溶液に
水又はヘキサンをそれぞれ添加する場合における、上記
アセトン溶液が白濁するまでの上記水の添加量(m
l)、及び、上記アセトン溶液が白濁するまでの上記ヘ
キサンの添加量(ml)である。〕 上記A及び上記Bが式(1)を満たすことで、安定性の
高い白金コロイド水溶液を得ることができる。ここで上
記式(1)は、下記式(1′)であることが特に好まし
い。 (1′)A≧10mlかつ4ml≦B≦20ml
【0013】上記高分子量顔料分散剤の数平均分子量
は、1000〜100万であることが好ましい。100
0未満であると、分散安定性が充分ではなく、100万
を超えると、粘度が高すぎて取り扱いが困難となり、ま
た、コロイド粒子の粒度分布が広くなる。より好ましく
は、2000〜50万であり、更に好ましくは、400
0〜50万である。
【0014】上記高分子量顔料分散剤は、顔料親和性基
及び溶媒和部分を含む構造を有する樹脂であり、例え
ば、特開平11−80647号公報に例示したものを挙
げることができる。
【0015】上記高分子量顔料分散剤としては、市販さ
れているものを使用することもできる。上記市販品とし
ては、例えば、ソルスパース20000、ソルスパース
27000、ソルスパース41090(以上、アビシア
社製)、ディスパービック180、ディスパービック1
81、ディスパービック184、ディスパービック19
0、ディスパービック191、ディスパービック192
(以上、ビックケミー社製)、ポリマー450、ポリマ
ー451、ポリマー452、ポリマー453、EFKA
−1501、EFKA−1502、EFKA−454
0、EFKA−4550(以上、EFKAケミカル社
製)、フローレンTG−720W、フローレン−730
W、フローレン−740W、フローレン−745W、
(以上、共栄社化学社製)、アジスパーPW911、ア
ジスパーPB821(以上、味の素社製)、ジョンクリ
ル678、ジョンクリル679、ジョンクリル62(以
上、ジョンソンポリマー社製)等を挙げることができ
る。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用し
てもよい。これらの中でディスパービック190、ディ
スパービック191、ディスパービック192が好まし
い。
【0016】本発明の白金コロイド水溶液において、上
記白金コロイド粒子は任意の濃度であってよいが、通常
0.005〜1mol/lの濃度で含まれていることが
好ましい。0.005mol/l未満では白金の含有率
が低いため、使用する際の効率が悪く、1mol/lを
超えると安定性に問題が生じる恐れがある。さらに好ま
しくは、0.05〜0.5mol/lである。
【0017】なお、本発明の白金コロイド水溶液の溶媒
は通常、水であるが、水と水に可溶な有機溶媒とを混合
したものであってもよい。その場合の上記有機溶媒の量
は、水に対して50体積%未満である。水に可溶な有機
溶媒の具体例としては、アセトン、メタノール、エタノ
ール、エチレングリコールなどを挙げることができる。
【0018】一方、上記高分子量顔料分散剤は、白金コ
ロイド粒子100重量部に対して50〜2000重量部
含まれていることが好ましい。50重量部未満である
と、コロイド粒子の分散性が不充分であり、2000重
量部を超えると、白金の含有率が低下するため効率的で
ない。より好ましくは、100〜650重量部である。
【0019】本発明の白金コロイド水溶液の製造方法
は、高分子量顔料分散剤を含有する水溶液中で、2価の
白金化合物とアミン化合物とを混合し、この2価の白金
化合物を還元して白金コロイド粒子を得る方法である。
この方法により、先の5nm未満の粒径を有する白金コ
ロイド粒子および高分子量顔料分散剤を含む白金コロイ
ド水溶液を得ることができる。
【0020】本発明の製造方法では、上記アミン化合物
は還元剤として作用、または上記2価の白金化合物の還
元を促進する働きをする。このようなアミン化合物とし
ては、水溶性の3級アミンを用いることが好ましい。水
溶性の3級アミンの具体例としては、ジエチルメチルア
ミン、トリエチルアミン、N−メチルピペリジン、ピペ
ラジン、ピロリジン、ジメチルアミノエタノール、ジエ
チルアミノエタノール、トリエタノールアミン、メチル
ジエタノールアミン、ジメチルアミノプロパノールを挙
げることができる。これらのうち、アルカノールアミン
が好ましく、2−ジメチルアミノエタノールがより好ま
しい。
【0021】本発明の製造方法では、還元されて白金コ
ロイド粒子となる白金化合物として、2価の白金化合物
を使用する。4価の白金化合物を用いた場合には、5n
m未満の粒径を有する白金コロイド粒子を得ることがで
きない。上記2価の白金化合物としては、テトラクロロ
白金酸カリウムやテトラクロロ白金酸ナトリウムを挙げ
ることができる。なお、上記高分子量顔料分散剤として
は、先の白金コロイド水溶液のところで説明したものが
そのまま用いられる。
【0022】本発明の製造方法における2価の白金化合
物の使用量は、水溶液の状態での2価の白金化合物中の
白金の濃度が0.005〜1mol/lとなるような量
を用いることが好ましい。0.005mol/l未満で
は白金の含有率が低く、1mol/lでは安定性に問題
が生じる恐れがある。さらに好ましくは、0.05〜
0.5mol/lである。
【0023】一方、高分子量顔料分散剤およびアミン化
合物の使用量は、ともに先の2価の白金化合物の量に基
づく。高分子量顔料分散剤の場合、2価の白金化合物中
の白金100重量部に対して50〜2000重量部であ
ることが好ましい。50重量部未満であると、コロイド
粒子の分散性が不充分であり、2000重量部を超える
と、白金の含有率が低下するため効率的でない。より好
ましくは100〜650重量部である。一方、アミン化
合物の場合、2価の白金化合物中の白金の当量以上に相
当する量であることが好ましい。白金の当量未満だと、
還元が充分に行われない恐れがある。
【0024】本発明の製造方法では、まず、所定量の高
分子量顔料分散剤と2価の白金化合物またはアミン化合
物のどちらかとを水に溶解させておく。この水溶液に、
2価の白金化合物またはアミン化合物の残った方を加え
ることで、還元を進行させ、白金コロイド粒子を得るこ
とができる。2価の白金化合物とアミン化合物との混合
により、水溶液が黒色を呈することで還元反応の進行を
確認することができる。その後、数時間〜約1日経過す
ることにより、白金コロイド水溶液を得ることができ
る。なお、必要に応じて、上記水溶液を例えば、約80
℃に加熱することにより、還元反応を短時間で進行させ
ることができる。
【0025】さらに、上記還元を行う際に、従来から還
元剤として使用されている水素化ホウ素ナトリウム等の
アルカリ金属水素化ホウ素塩、ヒドラジン化合物、クエ
ン酸、酒石酸、アスコルビン酸等を併用しても構わな
い。これらをアミン化合物と併用する場合には、アミン
化合物と同様、先に高分子量顔料分散剤と混合しておく
必要がある。上記従来からの還元剤の中で、クエン酸、
酒石酸、アスコルビン酸が入手容易なことから好まし
い。なお、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸は、その
まま系に加えると、上記アミン化合物と塩を形成し、ア
ミン化合物の機能発現を抑制する恐れがあるので、塩の
形のものを用いることが好ましい。
【0026】このようにして得られた白金コロイド水溶
液は、白金コロイド粒子および高分子量顔料分散剤以外
に、還元で生じた塩や、場合によってアミン化合物を含
んでいる。これらの成分は、白金コロイド水溶液の安定
性に悪影響を及ぼす恐れがあるので、除去しておくこと
が好ましい。これらの成分の除去は、例えば、限外濾過
や電気透析等のよく知られた方法により、電気伝導度が
目標とする値になるまで行うことができる。
【0027】本発明の白金コロイド水溶液は、微少な粒
径を有する白金を含有しているので、これをそのまま触
媒水溶液として利用することが可能であるが、基材に塗
布して用いることで、有効成分を効率的に利用すること
ができる。
【0028】本発明の白金の担持方法は、先の白金コロ
イド水溶液を基材に塗布することを特徴としている。上
記基材としては、担体として通常用いられているものの
他に、通常担体として用いられない金属およびその酸化
物、ガラス、プラスチックなどの一般的な基材全部が対
象となる。
【0029】上記担体としては、例えば、酸化ケイ素、
酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ラ
ンタン、酸化ホウ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシ
ウムといった金属もしくは半金属の単一もしくは複合酸
化物;粘土鉱物、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、ア
パタイトや活性炭などの無機物;樹脂粒子等の有機物を
挙げることができる。その形状としては、粉状、ペレッ
ト状、ハニカム状といったものがあり、これらは用途に
応じて選択することができる。
【0030】また、塗布は種々の形態で行うことがで
き、スプレーやスピンコーターなどの塗装機具を用いた
り、浸漬して含浸させることができるほか、電気泳動や
無電解メッキによっても行うことが可能である。担持す
る量は、基材の特性、白金コロイド水溶液の濃度、塗布
方法などにより変化させることができ、用いる用途に合
わせて任意に設定できる。
【0031】このような方法により白金担持物を得るこ
とができる。この状態では、基材には白金粒子と高分子
量顔料分散剤が担持されている状態にあるものと考えら
れる。用途によっては、この高分子量顔料分散剤は不要
であり、この場合には、これを除去することができる。
この除去には、空気中もしくは水素中などで加熱して分
解させる乾式の手法や適当な溶剤で洗浄して除去すると
いった湿式の手法があり、必要に応じて上記両手法を組
み合わせることも可能である。加熱温度および用いる溶
剤は、高分子量顔料分散剤および基材の種類により、適
宜決定することができる。
【0032】このようにして得られた白金担持物は、炭
化水素の水素化や脱水素、自動車等の排気ガス中窒素酸
化物の浄化、燃料電池、水素と酸素とによる電気発生を
伴った水の生成等の酸化還元触媒として利用できるほ
か、化学センサーや太陽電池の電極のドープ材にも用い
られる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。 実施例1 高分子量顔料分散剤(ディスパービック190;ビック
ケミー社製)4.41gに純水36.14gを加え混合
し、さらにアミン(2−ジメチルアミノエタノール(以
下DMAEと略す))を2.68g添加した後、マグネ
ティックスターラーで攪拌混合した。それを80℃のウ
ォーターバス中で攪拌しながら、テトラクロロ白金(I
I)酸カリウム(KPtCl)2.50gを純水2
1.59gに溶解させた溶液を、瞬時に添加した。約3
分で溶液が黒みがかり、コロイドが生成しはじめた。1
0分ほどで均一な黒色の溶液となった。1時間攪拌後、
攪拌を止めウォーターバスから取り出した。室温で1日
静置後、限外ろ過モジュールを使用し、ろ液の電気伝導
度が100μS/cm以下になるまで洗浄し、Pt含有
量〔Pt/(Pt+高分子量顔料分散剤の固形分)〕4
0重量%のコロイド溶液を得た。なお、限外ろ過モジュ
ールとしては、旭化成製のmicrozaペンシル型モ
ジュールAHP−0013を使用した。
【0034】得られたコロイド溶液を用いて、コロイド
粒子の平均粒子径の測定を行った。結果を表1に示し
た。 コロイド粒子の粒子径 洗浄したコロイドは、透過型電子顕微鏡(以下TEMと
略す)を用いて観察・撮影し、ノギスで平均粒子径を計
測した。TEMは日本電子社製のJEM−2000を使
用、観察は20万倍で行った。平均粒子径は任意に選ん
だ10粒子の平均値を用いた。
【0035】用いた高分子量顔料分散剤の水又はヘキサ
ンに対する溶解性を調べた。 (2)高分子量顔料分散剤の溶解性 上記の高分子量顔料分散剤0.5gを容器に取り、これ
らにアセトン10mlを加えて撹拌し溶解した。これに
撹拌しながらビュレットを用いて水を1滴〜数滴ずつ滴
下し、白濁した時点の滴下量Aを記録した。これとは別
に上記水に代えてヘキサンを使用し、白濁した時点のヘ
キサン滴下量Bを求めた。結果は、水を滴下した場合5
0ml以上滴下しても白濁が起こらず、一方、ヘキサン
を滴下した場合は5.4mlの滴下量の時に白濁が生じ
た。従って、ディスパービック190は、上記式
(1′)を満たすものであった。
【0036】実施例2 添加順序として、KPtClにディスパービック1
90と純水を加え溶解させ、所定の温度(80℃)に昇
温した後、DMAEを添加する順序で行ったこと以外
は、実施例1と同様にしてコロイド溶液を調製した。結
果を表1に示した。
【0037】実施例3、4 配合量を表1に示した量としたこと以外は、実施例1と
同様にしてコロイド溶液を調製した。結果を表1に示し
た。
【0038】実施例5 配合量を表1に示す量とし、添加順序として、KPt
Clにディスパービック190と純水を加え溶解さ
せ、DMAEを添加したのち所定の温度(80℃)に昇
温する順序で行ったこと以外は、実施例1と同様にして
コロイド溶液を調製した。結果を表1に示した。
【0039】実施例6 実施例1において、高分子顔料分散剤としてディスパー
ビック190の代わりにEFKA−4540 3.53
gを用いた以外は同様にしてコロイド溶液を調製した。
このコロイド溶液を室温で放置したところ、1週間経過
後、プリン状になっていた。この状態に水を適量加え、
スパチュラでかき混ぜたところ、溶液状態に戻った。E
FKA−4540について、上記(2)の方法により高
分子量顔料分散剤の溶解性を求めたところ、滴下量A=
5.3ml、B=1.2mlであり、上記式(1)を満
たしていないものであった。なお、実施例1〜5で得ら
れたコロイド溶液では、室温で1週間経過しても状態は
変化しなかった。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の白金コロイド水溶液は、これに
含まれる白金コロイド粒子の粒径が5nm未満であるの
で、触媒として利用可能である。この白金コロイド水溶
液を用いることにより、白金粒子を高い密度で担体上に
担持することができる。また、本発明の白金コロイド水
溶液を用いて得られる白金担持物は、種々の酸化還元触
媒やその他の用途に広く利用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南家 泰三 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 小林 敏勝 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BC75A BC75B BE14C CA03 CA07 CA08 CA13 CB02 CB07 CC32 DA05 EA01X EA01Y EB18X EB18Y EB19 FA01 FA03 FB23 FB46 FC04 4K017 AA08 BA02 CA08 DA07 EJ01 EJ02 FB07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5nm未満の粒径を有する白金コロイド
    粒子及び高分子量顔料分散剤を含むことを特徴とする白
    金コロイド水溶液。
  2. 【請求項2】 前記粒径が約2〜3nmである請求項1
    記載の白金コロイド水溶液。
  3. 【請求項3】 前記高分子量顔料分散剤が水溶性であっ
    て、下記式(1)を満たすものである請求項1または2
    記載の白金コロイド水溶液。 (1)A≧3mlかつ3ml≦B≦40ml 〔式中、A及びBはそれぞれ、前記高分子量顔料分散剤
    0.5gをアセトン10mlに溶解したアセトン溶液に
    水又はヘキサンをそれぞれ添加する場合における、前記
    アセトン溶液が白濁するまでの前記水の添加量(m
    l)、及び、前記アセトン溶液が白濁するまでの前記ヘ
    キサンの添加量(ml)である。〕
  4. 【請求項4】 高分子量顔料分散剤を含有する水溶液中
    で、2価の白金化合物とアミン化合物とを混合し、前記
    2価の白金化合物を還元して5nm未満の粒径を有する
    白金コロイド粒子を得ることを特徴とする白金コロイド
    水溶液の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記高分子量顔料分散剤が水溶性であっ
    て、下記式(1)を満たすものである請求項4記載の白
    金コロイド水溶液の製造方法。 (1)A≧3mlかつ3ml≦B≦40ml 〔式中、A及びBはそれぞれ、前記高分子量顔料分散剤
    0.5gをアセトン10mlに溶解したアセトン溶液に
    水又はヘキサンをそれぞれ添加する場合における、前記
    アセトン溶液が白濁するまでの前記水の添加量(m
    l)、及び、前記アセトン溶液が白濁するまでの前記ヘ
    キサンの添加量(ml)である。〕
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の白金コロイド水
    溶液を基材に塗布することを特徴とする白金の担持方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の方法により得られる白金
    担持物。
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