JP2004345994A - N−ビニル−2−ピロリドンの精製方法 - Google Patents

N−ビニル−2−ピロリドンの精製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】晶析によりNVPを精製する方法において、NVPの精製収率を改善する。
【解決手段】N−ビニル−2−ピロリドンを晶析により精製する方法であって、該晶析はN−ビニル−2−ピロリドンを主成分とし、不純物を含む母液中に安定剤を存在させて行われることを特徴とする方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、晶析または晶出により高純度のN−ビニル−2−ピロリドン(「N−ビニル−2−ピロリドン」を「NVP」とも称する。)を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビニルピロリドンの重合体は、化粧品、薬品、医薬品、食品添加剤、パーソナルケア品の分野において広く使用されている。これらの分野では、高純度品や臭いおよび色形成不純物の除去の要求が強い。
【0003】
これらの要求に応えるため、晶析操作によりNVPに含まれる臭いおよび色形成不純物を除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特表平8−506580号公報
【特許文献2】
特開平9−169724号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、晶析操作中のNVP重合による収率低下の改善方法については全く記載されていない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、晶析によりNVPを精製する方法において、NVP純度の向上および収率の低下を改善することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、N−ビニル−2−ピロリドンを晶析により精製する方法であって、該晶析はN−ビニル−2−ピロリドンを主成分とし、不純物を含む母液中に安定剤を存在させて行われることを特徴とする方法、に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明方法は、N−ビニル−2−ピロリドンを晶析により精製する方法であって、該晶析はN−ビニル−2−ピロリドンを主成分とし、不純物を含む母液中に安定剤を存在させて行われることを特徴とする。ここで、晶析による精製とは、精製工程において少なくとも一度は晶析工程が含まれる精製方法をいう。例えば、多段分別結晶法、単一または複数の動態的および静態的な晶析段階を含む方法、および晶析処理をした後に結晶精製する方法が挙げられる。本明細書では、晶析処理をした後に結晶精製する方法を代表例として説明する。
【0009】
図1は本発明におけるNVPを晶析により精製する方法の一例を示すブロック図である。図1において、不純物をともなうNVPを含む母液に安定剤2を添加した後、晶析工程1に送る。なお、安定剤2は予め精製NVPに高濃度で溶解または分散させる(安定剤の混合工程:4)。晶析工程1から出たスラリーをろ過工程3でろ過する。ろ過工程3で得られた結晶を結晶精製工程5に送る。さらに、結晶精製工程5で得られた精製NVPをタンクに送って貯蔵し(精製NVPの貯蔵工程:7)、安定剤2を添加する。なお、安定剤2は、晶析工程1と貯蔵工程7において、図1に示されるように同一のものでも、またはそれぞれ別のものでもよい(図示せず)。また、ろ過工程3で発生したNVPを含むろ液および結晶精製工程5で発生したNVPを含む液を母液に加えて再利用する(回収液の混合工程:6)。
【0010】
次に、この精製方法に用いられる原料、各工程について順次説明する。
【0011】
(i)精製方法に用いられる原料
この精製方法で精製されるNVPには何ら制約はない。例えば、2−ピロリドンをアセチレンでビニル化して得られるNVP;ブチロラクトンにエタノールアミンを作用させ1−(β−オキシエチル)−2−ピロリドンとし、水酸基を塩化チオニルで塩素に変え、脱水塩として得られるNVP;N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンと無水酢酸との反応によって得られる酢酸エステル中間体を脱酢酸して得られるNVP;およびN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンを気相脱水反応して得られるNVP(「気相脱水反応」と略称する場合もある)が挙げられる。NVPをそのまま次の晶析工程に送ってもよいが、不純物が多い場合には、分別蒸留などの公知の分別方法で精製した後に用いる方が本発明の精製収率を向上させるとともに、処理時間を短縮できる。本明細書では、気相脱水反応した後、蒸留法で精製して得られたNVPを代表例とする。
【0012】
気相脱水反応について説明する。粗NVPは、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンを触媒の存在下、気相で分子内脱水反応した後、蒸留法で精製して得られる。粗NVP中には、不純物が含まれている。不純物の量は、通常、約0.5%〜約0.01%の範囲である。不純物としては、副生物である水、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンの分解生成物である2−ピロリドン、未反応原料であるN−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、重合物などが挙げられる。もちろん、本精製工程で発生するNVPを含む液は粗NVPと混合して用いてもよい。該混合は、公知の攪拌機を用いて実施する。
【0013】
(ii)晶析工程
晶析とは、液体のNVPを過冷却にして結晶として取り出すことができる方法であれば、何ら制限はない。晶析方法自体については公知の装置および方法を採用でき、晶析器として、例えば、強制循環型、多段晶析装置、運搬層型、分級層型、タービュレント型混合分級層、ダブルクリスタライザー、直接冷媒接触冷却晶析装置、凝集物生成方法などの連続晶析装置;タンク式晶析器、スエンソンーウォーカー晶析器、ホワード晶析器、ドラムフレーカなどの冷却式晶析装置が挙げられる。本明細書では、多段晶析装置を代表例として説明する。
【0014】
図2は本発明で用いられる多段冷却晶析装置の一例を示す一部破断した概略断面図である。図2において、該装置は横型の晶析槽20であり、内部は複数の冷却板21で仕切られている。晶析槽20は断熱保温材(図示せず)で覆われていて、蓋27つきである。冷却板21中央を貫通する攪拌軸22には、円盤状をした攪拌翼23が取り付けられている。攪拌翼23にはワイパー24が設けられていて、冷却板21表面をクリーンな状態に保つ。攪拌翼23はモータ(図示せず)により所定速度で回転する。原料液は原料入口25から入り、冷却板21の下の通り道から、順次右に移動する。内部の液の流れはほぼプラグフローである。フィードされた液が出口28からオーバーフローして排出される。冷媒は、複数の冷却板21に任意の流し方を採用できるが、例えば、全ての冷却板21に同じ温度の冷媒を並列に流す。冷媒は、冷媒入口26から入って出口から排出される(図示せず)。このように流すことによって、局所的な過冷却、過剰の核発生を防止できる。
【0015】
図2において、水、エチレングリコール水溶液などの冷媒を利用して、母液中のNVPを結晶化させる。ここで、NVP融液を含む晶析の原料を母液と称する。結晶化は、出口から排出される母液中のスラリー濃度を所定濃度、例えば5〜60%になるように排出液の温度を調整(例えば、−20℃〜13.5℃)し、滞留時間約4時間で連続処理することによって行う。
【0016】
この際、母液中に安定剤を存在させて晶析を行うことが重要である。安定剤としては、NVPおよび含まれる不純物の重合を防止できれば何ら制限はない。例えば、フェノール系酸化防止剤またはアミン系重合防止剤が挙げられる。ここで、フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、プロピオン酸ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]メタン;アミン系重合防止剤としては、ケトン−アミン縮合物、ジアリルジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、P−N,N−ジメチルアミノピペラジンなどのジアリルアミン、ケトン−ジアリルアミン縮合物、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、N−メチルモルフィン、フェニレンジアミンなどのアミン系重合防止剤が挙げられる。もちろん、これらの安定剤は単独でもまたは複数を用いてもよい。なかでも、NVPの重合防止能の点から、フェニレンジアミン系重合防止剤またはフェノール系酸化防止剤が好ましく、特にN,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンが望ましい。後述のろ過工程および結晶精製工程から得られる回収液のように、安定剤が所定量含まれていればそのまま用いる。安定剤が含まれていない場合には、晶析前に添加する。安定剤の量は、晶析工程でNVPなどの内容物の重合が防止または低減できる量であれば、特に制限はされない。例えば、NVPの質量を基準として、通常、1.5質量%以下(零を含まない)、好ましくは0.1ppm〜1.0質量%の範囲で安定剤が存在することが望ましい。
【0017】
安定剤の添加方法は、安定剤を原料液または母液にそのまま添加してもよい。しかし、安定剤濃度が低い場合には、予め精製NVPまたは原料液または母液に安定剤を所定濃度、例えば6g/kgで溶解または分散しておき、この安定剤を含む媒体を添加することが好ましい。混合は、公知の攪拌機を用いて実施する。このような媒体を用いることにより、精度よく、かつ、短時間で安定剤を添加し、十分に分散または溶解させることができる。
【0018】
NVPに所定量の安定剤を溶解または分散させた状態または安定剤の存在下で晶析を行うことにより、NVPの重合の防止または低減ができ、液またはスラリーの粘性上昇を防止することができる。それにより、NVP結晶のろ過の際における、含有不純物のNVP結晶への付着量を低減でき、さらに結晶精製工程の際における純度上昇を促進することが可能となると推測される。
【0019】
出口から排出されたスラリーは、次のろ過工程に送る。
【0020】
(iii)ろ過工程
ろ過は、得られた結晶相および液体残分相を分離できれば何ら制限されることはなく、公知の連続式またはバッチ式のろ過方法を採用できる。晶析工程から結晶精製工程への移動が容易な点からベルト式のろ過機を用いることが好ましい。
【0021】
ろ過工程で発生したろ液には、晶析条件によって相違するが通常95%以上のNVPが含まれているため、NVPを回収するために再度晶析工程に送る。通常、ろ液には安定剤が含まれているので、新たに安定剤を添加する必要はないが、所定量よりも少ない場合には安定剤を添加した後に、晶析工程に送る。
【0022】
ろ過工程で生じたろ液および後述の結晶精製工程で発生する液を含む回収液を晶析原料として再利用する場合には、結晶の析出が進むにつれて母液中の不純物が濃縮される。かかる不純物濃度が増大しすぎた状態で得られる精製NVPでは、品質が劣る場合がある。よって、精製NVPの品質に影響を及ぼさない範囲で、母液中の不純物濃度を一定に保つように制御することが好ましい。
【0023】
晶析工程における母液の不純物濃度の制御は、例えば、母液中の不純物が制御すべき濃度となった時点で、ろ過工程で生じたろ液などの一部または全部を、晶析工程に再供給せずに系外に除去しつつ、バージンの粗NVPを晶析工程に供給して晶析工程内の不純物濃度を一定以下、例えば10%以下、好ましくは6%以下に制御することが好ましい。
【0024】
また、不純物濃度を増加させないために、ろ液量を所定量、例えば、粗NVPに対し、3%程度この精製系から除去しながら、ろ液を晶析工程に送ることが好ましい。この3%という数値は目的とする純度に依存する数値であり、目的とする純度が高くなればなるほど多くする必要がある。というのは、高純度のNVPを得ようとすればするほど粗NVP中のNVPの純度が高ことが好ましい傾向があるからである。なお、精製系外に除去したNVPを含むろ液は、再度蒸留による精製またはほぼ同じ純度のNVP晶析などの方法により再利用できる。
【0025】
一方、ろ過工程で得られたNVP粗結晶またはケーキは次の結晶精製工程に送る。なお、NVP結晶は、NVP粗結晶を含む一般的な意味でのNVPの結晶を、それに対し、NVP粗結晶は、特に不純物を含む結晶であることを明確にする場合に用いる。
【0026】
(iv)結晶精製工程
結晶精製は、発汗を利用する結晶の精製をいう。発汗とは、NVP結晶の一部を融解することにより、結晶の比較的不純部分を融解させ、これにより結晶の精製が行われれば何ら制限されるものではない。発汗操作自体は公知の装置、方法を採用することができる。結晶精製装置として、例えば原料が円筒内側を液膜状に流下しつつ、冷媒によって円筒上に析出し、所定の厚さに析出後、冷媒の温度を上げて発汗させ不純物を流下させたのち、残った結晶層を融解する操作を繰り返す流下液膜型装置(MWB)、結晶を上部へ輸送する間に還流液と接触させて発汗を生じさせることによって精製を行う塔型精製装置が挙げられる。
【0027】
図3は本発明で用いられる塔型精製装置の一例を示す概略断面図である。図3において、塔30下部にフィーダ31が、塔30内部には2本の羽根付の攪拌軸32が設置されている。塔30本体上部から見ると、めがね型2軸構造となっている。なお、図3では1軸だけを示してある。2本の羽根付の攪拌軸32はモータ(図示せず)により所定速度、例えば1〜2min−1で回転する。塔30上部には製品取り出し口33が設けられている。また、製品取り出し口33の下であって塔30上部には加熱器34があり、ケーキの一部を融解する。一方、塔30底部近傍には多孔板35が、その下には融解液出口36設けられている。塔30の頂部および底部において、2本の羽根付の攪拌軸32と塔30との間はシール37されている。なお塔30本体部は断熱保温材(図示せず)で覆われている。
【0028】
図3において、ろ過工程からのケーキは、塔30下部のフィーダ31によって連続供給される。ケーキは低速で反対方向に回転する2本の羽根付きの攪拌軸32により、上部へ輸送される。塔30上部に達したケーキのほとんどは製品取り出し口33から系外に取り出され、残りは加熱器34により融解され、還流液となって重力により塔30内を流下する。この液は、ケーキと接触することでケーキを一部融解しながら発汗現象によりケーキ中の不純物を表面に移動させる。この不純物は上からの還流液に捕獲されるため、還流液は塔30下部に行くにつれて不純物の濃度が高くなり、遂には濃縮された不純物が塔30下部から排出される。不純物を含む液は、多孔板35を介して融解液出口36から排出されるが、ケーキは落ちにくい構造にしてある。
【0029】
なお、還流するために融解するNVP結晶の比率は、不純物を除去できれば特に制限はされないが、通常、5〜70質量%、好ましくは10〜50質量%の範囲である。
【0030】
攪拌軸は固液の接触効率を上げているが、特に2軸の攪拌翼が重なるところでは、ケーキが絞られて発汗作用が促進される。
【0031】
結晶精製工程は、上記ケーキを温水、例えば20℃〜50℃の温水で一部融解させることにより行う。滞留時間は、通常、0.5〜3時間の範囲である。融解液出口36から排出された液には、精製条件によって相違するがNVPが例えば約99%含まれるため、前記ろ液と混ぜ回収液として、晶析工程に送る。融解液出口36から排出された液には、安定剤が含まれている。
【0032】
一方、結晶精製工程で処理されたケーキを融解し、タンクに送る。
【0033】
結晶精製工程において、不純物は下記の理由により精製されると考えられる。NVP粗結晶は、結晶自体は高純度であるが、付着した母液や結晶内に取り込まれた母液で汚染されており、純度は必ずしも高くない。そこで、発汗操作と呼ばれる結晶を晶析温度より高めに保つ操作により、精製を行う。塔頂部から融液によってNVP粗結晶が洗浄されると、表面に付着した母液が除去され、また結晶が部分的に融解することで、結晶内に取り込まれた母液が結晶表面への通路を得るために、不純物が選択的に除去される。
【0034】
また、従来の蒸留法による精製では、NVPに含有される不純物の沸点によっては、実質的に除去できない場合がある。それに対し、本発明方法で利用する上述の「発汗現象」は、NVPの部分的融解に基づいており、この現象は、含有不純物の融点の高低に関わらず生じ得る。よって、本発明方法では、含有不純物は、融点の高低に関わらず、上記発汗現象の利用によってNVP粗結晶から排除できる。
【0035】
(v)貯蔵工程
タンクに投入された精製NVPには安定剤が含まれていないので、所定量、例えば、NVPの質量に対し、1.5質量%以下、好ましくは1質量%以下(零は含まない)の安定剤を添加する。また、この安定剤は晶析工程で使用する安定剤と同じものでも、異なるものでもよい。添加方法は、安定剤を直接添加してもよいが、安定剤濃度が低い場合には、予め精製NVPに所定濃度、例えば6g/kgの安定剤を溶解または分散させておき、その安定剤を含む媒体を添加する方法が好ましい。このような添加方法を採用することにより、安定剤を精度よく、かつ、短時間で添加でき、十分に分散または溶解させることができる。
【0036】
また、精製NVPの純度は、通常、約99.9%〜100%、好ましくは約99.996〜100%の範囲である。さらに、ろ過機からのろ液について、安定剤を添加せずに晶析精製した場合に、ロス率が粗NVPに対し3%であるのに対し、安定剤の存在下で晶析精製を行うことによって、数%〜50%、好ましくは約50%低減できる。
【0037】
本発明の好適な態様として、母液中に安定剤を存在させて、結晶析出を行う晶析および結晶の精製を行う結晶精製の工程を実施し、晶析および結晶精製の各工程から生ずる回収液の少なくとも一部を母液に戻して再利用する方法が挙げられる。得られるNVPの純度が高いばかりでなく、NVPの収率も高めることができるからである。
【0038】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。なお、実施例における「%」,「ppm」は特に断らない限り質量基準である。
【0039】
原料NVPおよび後述の各実施例におけるNVPの組成は、有機物についてはガスクロマトグラフィーで、水についてはカールフィッシャー法で分析する。ガスクロマトグラフィーでは、0.5ppmまで定量可能な条件で分析を行う。
【0040】
(NVPの調製方法)
原料であるNVPは、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンを気相脱水反応した後、蒸留法で精製して得られる。
【0041】
硝酸リチウム3.45gを水50gに溶解させ、90℃で加熱、攪拌しながら酸化珪素30gを加えて加熱濃縮後、空気中120℃で20時間乾燥した。得られた固体を9〜16メッシュに破砕し、空気中500℃で2時間焼成することによって、酸素を除く原子比でLiSi10なる組成の触媒を調製した。この触媒5mLを内径10mmのステンレス製反応管に充填し、該反応管を400℃の溶融塩浴に浸漬した。
【0042】
該反応管にN−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンの分圧が1.01×10Pa(76mmHg)になるように窒素で希釈した原料ガスを、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンの空間速度200h−1で供給して反応させ、得られた窒素を除く反応ガスを冷却捕集した。
【0043】
この捕集液は、NVP、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドン、NVPよりも沸点の高い化合物(ただし、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンは除く)、水および臭気成分を含有していた。
【0044】
図4は原料液を精製するために用いられる蒸留装置の一例を示すブロック図である。図4に示される装置を用い、上記捕集液を原料液として連続的に蒸留した。なお、蒸留装置の機器本体接液部はSUS304製、ガスケットはテフロン(登録商標)(PTFE)製であった。タンク41からの原料液は連続蒸留塔(第1段蒸留塔)Iにおいて蒸留され、塔頂から水および臭気成分が留出されて導管48を経て排出され、塔底から缶出液として脱水液が得られた。連続蒸留塔Iは、内径35mmのガラス管に充填物として直径35mmのステンレス製スルーザーパッキンを濃縮部に4エレメント、回収部に6エレメント充填したものを用いた。連続蒸留塔Iは、操作圧が1.33×10Pa(100mmHg)で、還流比が1となるように留出タンク43から連続蒸留塔Iに還流される留出液量を操作した。タンク41から連続蒸留塔Iに供給する原料液の単位時間当りの供給量(以下、「供給速度」と称する。)、連続蒸留塔Iから留出して凝縮器44および留出タンク43を経て導管48から抜出される留出液の単位時間当りの留出量(以下、「留出速度」と称する。)、連続蒸留塔Iから導管49を経て缶出した缶出液(脱水液)の単位時間当りの缶出量(以下、「缶出速度」と称する。)を、各液の組成とともに表1に示す。また、連続蒸留塔Iの塔頂温度および塔底温度を表2に示す。
【0045】
【表1】
Figure 2004345994
【0046】
ただし、NVPはN−ビニル−2−ピロリドンを、HEPはN−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンを、高沸点化合物はNVPよりも沸点の高い化合物(ただし、HEPは除く。)を意味する。
【0047】
【表2】
Figure 2004345994
【0048】
図5は原料液を精製するために用いられる蒸留装置のその他の例を示すブロック図である。図5に示される装置を用い、得られた缶出液(脱水液)とその質量に対し0.19倍の水を混合した溶液をタンク51から連続的に連続蒸留塔(第2段蒸留塔)IIに供給した。なお、蒸留装置の機器本体接液部はSUS304製、ガスケットはテフロン(登録商標)(PTFE)製であった。連続蒸留塔IIは、内径が35mmのガラス管に充填物として直径35mmのステンレス製スルーザーパッキンを濃縮部に4エレメント、回収部に6エレメント充填したものを用いた。連続蒸留塔IIからの缶出液は導管58を経て連続蒸留塔(第3段蒸留塔)IIIに供給した。連続蒸留塔IIIは、内径50mmのガラス管に充填物として直径50mmのステンレス製スルーザーパッキンを濃縮物に7エレメント、回収部に7エレメント充填したものを用いた。連続蒸留塔IIは、操作圧が1.33×10Pa(100mmHg)で、還流比が1となるように留出タンク53から連続蒸留塔IIに還流される留出液量を操作した。連続蒸留塔IIIは、操作圧が1.33×10Pa(10mmHg)で、還流比が2となるように留出タンク56から連続蒸留塔IIIに還流される留出液量を操作した。図中の符号54および57は凝縮器であり、52,55および59は排出導管である。連続蒸留塔IIおよび連続蒸留塔IIIのそれぞれの供給速度、留出速度および缶出速度を各液の組成とともに表3に示す。連続蒸留塔IIおよびIIIの塔頂温度および塔底温度を表4に示す。
【0049】
【表3】
Figure 2004345994
【0050】
【表4】
Figure 2004345994
【0051】
かかる留出した粗NVPの組成は、NVP:99.92%、有機不純物:600ppm、水:200ppmであった。
【0052】
(実施例1:CDC+KCP)
原料NVP(母液)を横型多段冷却晶析装置(CDC、ガウダ社製)に連続的に供給し、NVP粗結晶を含む母液とした。なお、CDCの本体接液部、伝熱冷却板はSUS304製、ワイパー、ガスケット、軸シールはテフロン(登録商標)(PTFE)製であった。CDCへの母液供給速度は75kg/h、そのうちバージン品のNVP10.8kg/hとし、スラリー濃度を20%に調整し、温度6.5℃、滞留時間4時間でCDCの操作を行った。このCDCでのNVP粗結晶の発生速度は15kg/hであった。
【0053】
次いで、上記スラリーをCDCから排出し、ベルト状ろ過機でろ過した。ろ過後のケーキについては、連続的に塔型精製装置(KCP、塔径:3インチ、高さ:約1m、呉羽テクノエンジ株式会社製)に供給し、滞留時間1時間、塔頂部において30〜50℃の温水で昇温させることによって、精製NVPを10.5kg/hで得た。なお、KCPの機器本体接液部、攪拌軸はSUS304製、フィーダはフッ素樹脂被覆SUS304製、ガスケット、軸シールはテフロン(登録商標)(PTFE)製であった。得られた精製NVPは、安定剤であるN,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンを10ppm添加した後に、貯蔵した。ろ過機からのろ液は、原料のロス率をバージン品のNVPに対し3%、すなわち0.3kg/hを廃棄し、残りについてはバージン品と混合してCDCへ供給した。
【0054】
CDCでの操作が安定してきた時点での、KCPから得られたNVPを分析したところ、その純度は99.9964%であった。
【0055】
そこで、バージン品のNVP中に、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンを濃度0.25ppmとなるように添加して、同様の操作を行ったところ、得られたNVPの純度が99.9980%まで上昇した。N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンを添加しない場合でのNVP純度と同等となるように原料のロス率を削減していったところ、ロス率1.5%においてNVP純度が99.9965%となった。N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンの添加によって、精製収率が1.5%(N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン添加前の50%に相当)改善された。
【0056】
KCPから得られたNVP中には、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンが検出されないため、精製NVPは添加しない場合と同様に安定剤として、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンを10ppm添加した後に、製品として得た。
【0057】
(実施例2:CDC+KCP)
実施例1において、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンの添加量0.25ppmから1質量%に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0058】
ロス率1.5%におけるNVP純度は99.9965%となり、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンの添加量0.25ppmの場合と同等の収率でNVPが得られた。
【0059】
(実施例3〜5:CDC+KCP)
実施例1において、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンの代わりにp−フェニレンジアミン、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミンを同量使用し、実施例1と同様の操作を行った。
【0060】
ロス率1.5%におけるNVP純度はそれぞれ、99.9960%、99.9962%、99.9962%となり、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンの場合とほぼ同等の収率でNVPが得られた。
【0061】
(実施例6:CDC+KCP)
実施例1において、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン0.25ppmの代わりに2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン50ppmを使用し、実施例1と同様の操作を行った。
【0062】
ロス率1.5%におけるNVP純度は99.9957%となり、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンの添加量0.25ppmの場合とほぼ同等の収率でNVPが得られた。
【0063】
(実施例7:タンク晶析槽+KCP)
実施例1において、CDCの代わりにタンク晶析槽を用いて実施例1と同様の操作条件で操作を行った。
【0064】
N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンを添加しない場合で純度99.992%のNVPを得た。
【0065】
実施例1と同様の濃度でN,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンをバージン品のNVPに添加したところ、得られたNVPの純度が99.994%まで上昇した。N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンを添加しない場合でのNVP純度と同等となるように原料のロス率を削減していったところ、ロス率1.7%で99.992%のNVPが得られた。N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン添加によって、精製収率が1.3%(N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン添加前の43%に相当)改善された。
【0066】
(実施例8:タンク晶析槽)
原料NVP(母液)を通常用いられるタンク晶析槽に連続的に供給し、NVP粗結晶を取得した。タンク晶析槽への母液供給速度は50kg/h、そのうちバージン品のNVPを8.25kg/hとした。スラリー濃度が15%となるようにように調整し、温度6.5℃、滞留時間2時間で晶析槽の操作を行った。
【0067】
次いで、上記スラリーをタンク晶析槽から排出し、遠心分離機でろ過した後のケーキを融解し、NVPを7.5kg/hで得た。遠心分離機からのろ液は原料のロス率をバージン品に対して10%、すなわち0.75kg/hを廃棄し、残りについては再びタンク晶析槽へ供給した。
【0068】
タンク晶析槽での操作が安定してきた時点での、遠心分離機から得られたNVPを分析したところ、その純度は99.97%であった。
【0069】
そこで、バージン品のNVP中に、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンを濃度0.5ppmとなるように添加して、同様の操作を行ったところ、得られたNVPの純度が99.98%まで上昇した。N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンを添加しない場合でのNVP純度と同等となるように原料のロス率を削減していったところ、ロス率9.6%においてNVP純度が99.97%となった。N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンの添加によって、精製収率が0.4%(N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン添加前の4%に相当)改善された。
【0070】
得られたNVP中には、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンが検出されないため、同安定剤10ppmを添加した後に、製品とした。
【0071】
(実施例9:CDC)
実施例8において、タンク晶析槽の代わりにCDCを用い、実施例8と同様の操作条件で操作を行った。N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミンの添加による収率改善効果を測定したところ、0.4%(N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン添加前の4%に相当)となり、実施例8と同様の結果が得られた。
【0072】
【発明の効果】
本発明方法によれば、安定剤の存在下で晶析を行うという極めて簡便な方法によって、NVP純度を向上または収率の低減を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明におけるNVPを晶析精製する方法の一例を示すブロック図である。
【図2】は、本発明で用いられる多段冷却晶析装置の一例を示す一部破断した概略断面図である。
【図3】は、本発明で用いられる塔型精製装置の一例を示す概略断面図である。
【図4】は、原料液を精製するために用いられる蒸留装置の一例を示すブロック図である。
【図5】は、原料液を精製するために用いられる蒸留装置のその他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…晶析工程
3…ろ過工程
5…結晶精製工程
7…貯蔵工程
9…安定剤
20…晶析槽
21…冷却板
22…攪拌軸
23…攪拌翼
24…ワイパー
25…液入口
26…冷媒入口
28…スラリー出口
30…塔
31…フィーダ
32…2本の羽根付の攪拌軸
33…製品取り出し口
34…加熱器
35…多孔板
36…融解液出口
37…シール

Claims (3)

  1. N−ビニル−2−ピロリドンを晶析により精製する方法であって、該晶析はN−ビニル−2−ピロリドンを主成分とし、不純物を含む母液中に安定剤を存在させて行われることを特徴とする方法。
  2. 前記安定剤は、フェノール系酸化防止剤またはアミン系重合防止剤であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 安定剤の量が、N−ビニル−2−ピロリドンの質量に対し、1.5質量%以下(零を含まない)であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の方法。
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