JP2004345796A - 給紙装置及び該給紙装置を有する画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可変抵抗器の特性や配置位置のバラツキに関係されず、常に正確な用紙幅の検出を行うことができる給紙装置を提供する。
【解決手段】給紙装置の用紙ガイド部材52を最大用紙幅Lsにし、そのときの可変抵抗器58の抵抗値Rsを求め抵抗値―用紙幅を座標軸とする平面上のB点とする。同様に最小用紙幅Lbのときの可変抵抗器の抵抗値Rbを求めA点とする。さらに、最大用紙幅と最小用紙幅との中間における用紙幅Lcについて、可変抵抗器の抵抗値rcを求めてC点とする。そして、隣接する2つの座標点AとCとを直線m1で結び、座標点CとBとを直線m2で結ぶ。実際に用紙Pを載置したときは、用紙ガイド部材52を用紙の両側に密着させ、可変抵抗器の抵抗値がr1の場合、図6に示すように直線m2から用紙幅L2を求めることができる。
【選択図】 図6
【解決手段】給紙装置の用紙ガイド部材52を最大用紙幅Lsにし、そのときの可変抵抗器58の抵抗値Rsを求め抵抗値―用紙幅を座標軸とする平面上のB点とする。同様に最小用紙幅Lbのときの可変抵抗器の抵抗値Rbを求めA点とする。さらに、最大用紙幅と最小用紙幅との中間における用紙幅Lcについて、可変抵抗器の抵抗値rcを求めてC点とする。そして、隣接する2つの座標点AとCとを直線m1で結び、座標点CとBとを直線m2で結ぶ。実際に用紙Pを載置したときは、用紙ガイド部材52を用紙の両側に密着させ、可変抵抗器の抵抗値がr1の場合、図6に示すように直線m2から用紙幅L2を求めることができる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、用紙の幅方向のサイズ(「用紙幅」という)を判定することができる給紙装置と、この給紙装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原稿や用紙などの用紙サイズ(A4とかB4というサイズ)を検出する装置としては、用紙幅と用紙長さの双方を測定するのが原則である。このような装置として、たとえば、用紙の幅方向をガイドするガイド部材を可動自在に設け、この用紙ガイド部材を用紙幅に応じて移動させて、用紙ガイド部材の移動位置を検出することにより用紙幅を検知するものがある。用紙幅が分かれば、別途、用紙長さの情報を得ることで、用紙サイズを検出することができることになる。
【0003】
なお、用紙長さの方の情報は必須ではなく、給紙装置や用紙サイズによっては、用紙幅から直ちに用紙サイズを確定できる場合もある。
【0004】
上記用紙ガイド部材の移動位置を検出する手段としては、使用する用紙が定形サイズであればその定形サイズに応じた位置にマイクロスイッチ、リードスイッチ等の検出センサを設けるか、不定形用紙をも含めて用紙サイズの検出をする場合には、用紙ガイド部材の移動に応じてその値を連続的に変化する、たとえば、可変抵抗器を用いて検出する方法がある。
【0005】
可変抵抗器を用いた装置としては、例えば特許文献1(特開昭53−42820号)に開示されたものがある。ただし、この技術は、用紙幅に応じてガイド部材が移動するものではなく、カセットに収納されている用紙サイズを検知するために、可変抵抗器の摺動子を装着されるカセットに応じて変位(移動)させるものである。この場合、カセット内に収納した用紙サイズに応じて、摺動子が移動できるようにカセット本体側を工夫している。これによりカセット内の不定形用紙のサイズを含めて各種の用紙サイズを検出できる。従って、上記検出素子による検出状態及び検出出力を基に原稿又は用紙サイズを容易に検出できることになる。
【0006】
一般に、可変抵抗器を用いたものは、連続的に出力が変化するので、定形サイズだけでなく不定形サイズの検知をも行える点では有利である。しかし、各可変抵抗器での抵抗値のバラツキ、その可変抵抗器の配置位置のバラツキによる誤検知が問題となる。つまり、同一サイズのものでも個々の可変抵抗器の抵抗値のバラツキにより、装置毎で出力値が一定にならずサイズを誤検知する場合もあり、正確なサイズ検出を行えない。
【0007】
個々の検出素子の検知感度を調整するものとしては、特許文献2(特開平1−320407号)がある。この検出素子は、発光ダイオードとフォトトランジスタとからなる光センサを直線上に複数組配置したものである。発光ダイオードを1つずつ点灯し、対応する光センサからの出力を調整することで、個々の光センサの出力レベルを揃えるようにしている。
【0008】
また、用紙幅の誤検知を防止する用紙サイズ検知手段としては、特許文献3(特開平4−372806号)がある。ここに記載された用紙サイズ検知手段は、上記特許文献2と同様の光センサを用いるものであるが、コンタクトガラス上の原稿サイズを検知するのに用いられるものである。このような用紙サイズ検知手段は、原稿押さえカバーを開いた状態で検知することがあり、その場合、外来光の影響を受けて光センサが誤検知することがある。そこで、これを防止するために、発光手段が発光しないときの外来光を測定して補正するのである。
【0009】
しかしながら、前記の検出素子や用紙サイズ検知手段は、連続的に出力を変化するものではないので、不定形サイズの検知を行うことはできない。また、これらで示された調整方法も、可変抵抗器には適用できない。
【0010】
可変抵抗器方式のバラツキの原因は、位置ずれの問題と、可変抵抗器の特性に起因している。可変抵抗器の位置を精度よく決めることができ、かつ、全ての可変抵抗器において抵抗値変化が一致するように作成すれば、用紙幅の誤検知の問題は生じない。しかし、取り付け位置の精度を上げるためには、面倒な調整が必要となり、また各可変抵抗器の抵抗値変化を一致させるには、非常にコストが高くなる。
【0011】
図8は可変抵抗器によって用紙幅を求める従来の方法を説明する図である。縦軸は抵抗値R、横軸は用紙幅Lを示す。従来は、次に説明するような方法で、可変抵抗器のバラツキの問題の解決を図ってきた。
【0012】
まず、原稿台、ユニバーサルトレイ又は手差しトレイなどの給紙装置において、所定の位置に可変抵抗器を取り付ける。このときの取り付け位置は、厳密に位置決めする必要はなく、大凡の位置決めでよい。そして、この給紙装置で取り扱うことができる最大の用紙幅をLsとし、最小の用紙幅をLbとしたとき、最小の用紙幅Lbにおける可変抵抗器の抵抗値Rbを求めて抵抗値―用紙幅を座標軸とする平面上にプロットしてA点とする。次に、用紙ガイド部材を移動して最大用紙幅Lsにおける可変抵抗器の抵抗値Rsを求めてその座標点をB点とする。次に、A,B点を結ぶ直線mを引き、この直線mの方程式を抵抗値と用紙幅との関係式としていた。用紙を所定の位置に載置して、用紙ガイド部材を移動して用紙の端部に当接し、そのときの抵抗値r1を求め、直線mから用紙幅L1を読み取ることとする。
【0013】
【特許文献1】
特開昭53−42820号
【0014】
【特許文献2】
特開平1−320407号 第1図、第2図
【0015】
【特許文献3】
特開平4−372806号 段落0006、段落0017
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法には、次に説明するような問題があった。実際の用紙幅の変化に対する抵抗値の変化は、図8の点A,Bを結ぶ直線状に変化するものではなく、点A,Bを通る例えば、曲線nのような特性を有する。すると、抵抗値r1の場合、実際の用紙幅はL2となるのであるが、L1であると誤認してしまう。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の点に鑑み、可変抵抗器の特性のバラツキやその配置位置のバラツキに関係されず、常に正確な用紙幅の検出を行うことができる給紙装置と、これを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の給紙装置は、用紙の幅を規制する移動可能な用紙ガイド部材と、該用紙ガイド部材の移動に連動する摺動子を備えた可変抵抗器と、該可変抵抗器の抵抗値を、前記用紙ガイド部材が測定可能な3個所以上について抵抗値−用紙幅を座標軸とする平面上の点として記憶する幅データ格納手段と、隣接する各2点を結ぶ直線を求める用紙幅算出手段と、いずれかの用紙幅の用紙がセットされたとき前記可変抵抗器の抵抗値から、対応する用紙幅を上記いずれかの直線の上に求めることで用紙サイズを判定する用紙サイズ判定手段とを有することを特徴としている。
【0019】
上記用紙サイズ判定手段が、併せて用紙の長さ方向のデータを取得する構成としたり、上記3以上の用紙幅が、上記給紙装置が取り扱うことのできる最大用紙幅と、最小用紙幅とを含む構成としたりすることができる。
【0020】
また、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかの構成の給紙装置を備えたことを特徴としている。
【0021】
【作用】
給紙装置の用紙ガイド部材を最大用紙幅にし、そのときの可変抵抗器の抵抗値を求める。同様に最小用紙幅のときの可変抵抗器の抵抗値を求める。さらに、最大用紙幅と最小用紙幅との中間における用紙幅について、可変抵抗器の抵抗値を求める。これらを抵抗値―用紙幅を座標軸とする平面上に図6に示す座標点A,B,Cのようにプロットする。そして、隣接する2つの座標点AとCとを直線m1で結び、座標点CとBとを直線m2で結ぶ。
【0022】
実際に用紙を載置したときは、用紙ガイド部材を用紙の両側に密着させ、可変抵抗器の抵抗値を測定する。抵抗値がr1の場合、図6に示すように直線m2から用紙幅L2を求めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の給紙装置を備えた画像形成装置の構成を示す概略図である。同図に示す画像形成装置は、電子写真方式により用紙上に画像を形成する画像形成部10、原稿の画像を読み取って画像データを出力する原稿読取部20、画像形成部10から排出された用紙Pに対してソーティング、ステープリング、パンチング等の後処理をする後処理部30、用紙P上に形成されたトナー像を定着する定着装置40を有する。
なお、本発明で用紙という場合、複写紙の他に、原稿も含むものとしている。
【0024】
転写手段19でトナー像が担持させられた用紙Pは、定着装置40に入る。定着装置40は、加熱ローラとこの加熱ローラと圧接しながら回転する加圧ローラとを有する。加熱ローラの表面温度は、温度検出手段により検出され、その検出情報をもとに、加熱ローラに内蔵してなる加熱源が制御部を介してオン/オフ制御され、所定の範囲内に保たれるようになっている。
【0025】
給紙装置13には、複数枚の用紙Pが積層状態で収容されており、給紙開始信号により作動し、内部に収容された用紙Pを給紙ローラ131で、1枚ずつ分離して給紙する。給紙装置14,15も同様に、給紙ローラ141,151をそれぞれ有する。給紙装置16は大容量のカセットを備えており、給紙ローラ131と同様の給紙ローラ161を有する。符号50は手差しトレイを示し、この手差しトレイ50は、用紙ガイド部材52を有する。
【0026】
原稿読取部20は、原稿が載置される原稿給紙台21、原稿を搬送し読取位置を形成するプラテンローラ22、読取済み原稿が載置される原稿排紙台23、像光を受光し画像信号に変換するイメージセンサ24、及び原稿が載置されるプラテンガラス25を有し、原稿給紙台21に搭載した原稿をプラテンローラ22で搬送しながら原稿を読み取るモード、または、プラテンガラス25上に載置された原稿を読み取るモードにより読取を行う。
【0027】
図2は、給紙装置の一例としての手差しトレイ50を示す要部斜視図である。手差しトレイ50は、ほぼ平らなベース51の基端を画像形成装置本体にヒンジ結合し、開閉自在となっている。
【0028】
ベース51のやや画像形成装置本体寄りには、鏡面対称形状の用紙ガイド部材52(52a,52b)が設けられている。各用紙ガイド部材52は、ベース51から直角に立ち上がった垂直部分とベース51上に拡がる水平部分とでL型になっており、両水平部分の上に用紙を載せるようになっている。また、これら左右の用紙ガイド部材52a,52bは、それぞれ長孔53(53a,53b)にスライド自在に取り付けられており、中心線aからの距離が常に同一になるように、鏡面対称に移動可能な構成である。ここで、中心線aは、用紙の搬送方向なので、一対の用紙ガイド部材52a,52bは、用紙の搬送方向と直交する方向に連動して移動することになる。
【0029】
一対の用紙ガイド部材52a,52bを開いて間隔を拡げ、使用する用紙を両者の間に置き、手前側の用紙ガイド部材52aを掴んで押すと、手前側の用紙ガイド部材52aと奥側の用紙ガイド部材52bとが同時に動いて用紙を両側から押圧し、用紙の幅方向の位置の不揃いを矯正することができる。用紙を画像形成装置本体側に押し込むと、用紙の先端が用紙センサ59を押し、画像形成装置は、手差しトレイ50に用紙がセットされたことを検知する。また、一対の用紙ガイド部材52a,52bの間隔から、セットされた用紙幅も検知される。
【0030】
以上は、手差しトレイ50を例として説明したが、図1に示す原稿給紙台21も、この手差しトレイ50と同様の構成となっている。また、両側の用紙ガイド部材52a,52bの双方が同時に移動するタイプで説明したが、両側の用紙ガイド部材のいずれか一方が移動するタイプでも同様である。
【0031】
図3は、図1の給紙装置13を上から見た図である。用紙Pは、矢印方向に進んで画像形成装置内に進入していく。用紙Pの主走査方向(進行方向と直交する方向)の長さ(用紙幅)を、用紙ガイド部材132で計測する。用紙ガイド部材132は、用紙Pの進行方向左側の用紙ガイド部材132aと右側の用紙ガイド部材132bの2つからなり、用紙ガイド部材132aは溝132cに沿って、用紙ガイド部材132bは溝132dに沿って左右対称な位置関係を保って移動し、用紙Pの左右両側に当接する。給紙装置13は、用紙ガイド部材132に連動する摺動子を備えた可変抵抗測定器を有し、用紙Pの用紙ガイド部材132a,132bの距離が変化すると可変抵抗測定器の抵抗値が変化することで、用紙Pの用紙幅を検知することができる。
【0032】
用紙Pは、主走査方向の位置が、幅規制部材132b,132bで決められるが、副走査方向となる後端位置は、後端規制部材133により決められる。すなわち、後端規制部材133は、副走査方向(進行方向又は長さ方向)にスライド自在となっており、用紙Pの後端面に接触した位置に係止される。
【0033】
符号134は反射型センサで、定型サイズの用紙Pをセットすると、後端規制部材133が反射型センサ134a,134b,134cのいずれかの上に係止されることで、用紙PがA4であるとかB5Rである等の検出ができる。用紙サイズは、A4,B4というように定型サイズであることから、幅方向のサイズが正確に測定できれば、長さ方向のサイズは大凡の測定でよい。このような理由から、この原稿長さを測定する反射型センサ134は、無段階ではなく、階段状の測定をするものとなっている。
【0034】
なお、後端規制部材133についても、これに連動する摺動子を備えた可変抵抗器を有する構成とすることもできる。用紙Pの後端規制部材133の位置が変化すると可変抵抗器の抵抗値が変化し、用紙Pの長さを無段階で検知することができる。
【0035】
図4は、給紙装置における用紙ガイド部材と可変抵抗器の構成例を示す図である。用紙ガイド部材52aには、長孔53aの下部にラック52cが一体的に取り付けられ、同じく用紙ガイド部材52bには、長孔53bの下部にラック52dが一体的に取り付けられている。ラック52cとラック52dとは中間に配置されたピニオン54と対向する位置で噛み合っているので、一方の用紙ガイド部材の動きを他方の用紙ガイド部材へと伝達でき、用紙ガイド部材52a,52bはピニオン54を中心として常に対称な位置を保つことができる。
【0036】
ラック52dには両面にラックが形成され、別のピニオン55と噛み合い、このピニオン55は、もう1つのラック56と噛み合い、このラック56には、摺動子57が一体に設けられている。摺動子57は、可変抵抗器58に摺動自在に接触している。可変抵抗器58は、図示しないブリッジ回路に組み込まれ、図4の右端から摺動子57までの長さに対応する抵抗値Rが測定されることになる。抵抗値Rに対応する可変抵抗器58の長さは、用紙ガイド部材52a,52b間の距離Lが増加すれば減少し、距離Lが減少すれば増加する関係にある。そこで、抵抗値Rを測定することで、用紙ガイド部材52a,52b間の距離Lを求めることができ、用紙Pの幅方向のサイズを求めることができる。
【0037】
図5は、画像形成装置の制御装置部分のブロック図である。画像形成装置には、主制御部110、幅データ格納手段120、用紙幅算出手段130、用紙サイズ判定手段140とが設けられている。これらはコンピュータからなり、CPUの他に、フラッシュメモリ等の記憶手段を有し、HDD等の記憶手段にインストールされたプログラムに従って、画像形成動作全体を制御し、必要な情報の記憶をする。幅データ検出手段は、可変抵抗器58である。
【0038】
画像形成装置には、表示入力手段200が設けられている。この表示入力手段200は、液晶のタッチパネルと、テンキー等の押しボタンスイッチとを有し、画像形成装置が処理しているジョブの現況を表示したり、画像形成条件(用紙サイズ、倍率、複写枚数等)を入力したり、入力された画像形成条件を表示したりするものである。表示入力手段には、「用紙幅設定モード」及び「用紙幅判定モード」の選択画面が含まれている。
【0039】
可変抵抗器58の抵抗値Rは常時監視されており、用紙ガイド部材52の位置が変化するとその抵抗値Rが計測されるようになっている。
【0040】
幅データ格納手段120は、用紙ガイド部材52の間隔、すなわち、用紙サイズと、抵抗値Rとを関連つけて記憶する。すなわち、測定データを用紙サイズ−抵抗値の座標系における座標点、たとえば、図8に示すA点やB点として記憶する。
【0041】
用紙幅算出手段130は、抵抗値Rが求められたら、その抵抗値Rに対応する用紙の幅を算出するものである。図8で説明すると、抵抗値r1から直線mを用いて用紙幅L1を求める動作を行う。
【0042】
用紙サイズ判定手段140は、用紙幅算出手段130で求めた用紙幅L1に対応する用紙サイズがA4縦であるとかB5横であるといった判定をする。なお、この用紙サイズの判定には、用紙の長さ方向のデータを長さデータ検出手段150から求めて判定することになる。
【0043】
長さデータ検出手段150としては、たとえば、図3に示す反射型センサ134を用いることができる。あるいは、用紙送りローラが用紙を送り出すのに要する時間を用いてもよい。
【0044】
図6は、可変抵抗器によって用紙幅を求める本発明の方法を説明する図である。本発明では、用紙サイズの検知において、補正制御をすることに特徴がある。具体的には、図6に示すように、A点、B点の中間にC点を求め、点A,Cを結ぶ直線m1と、点C,Bを結ぶ直線m2とを求めるのである。
【0045】
給紙装置に用紙を載置し、用紙ガイド部材52を移動して用紙の幅に合わせたとき、可変抵抗器58の抵抗値がr1であれば、この値と、点Cの抵抗値rcとを比較する。そして、r1<rcであれば、直線m2により用紙幅L2を求める。このように、点A,Bの中間に点Cを求め、直線mをm1とm2に分けることによって、用紙幅の測定誤差を少なくすることができる。
【0046】
なお、点A,Bの中間のC点であるが、A,B点の中間であればよく、特に限定されない。また、C点は1個所でなく、複数個所求め直線もm1,m2の他に、m3,m4……と求めることとしてもよい。C点に該当する個所を多数設けるほど、誤差の少ない測定ができることになる。
【0047】
図7は、用紙サイズ検知の制御をするフローチャートである。この用紙サイズ検知補正は、主として、画像形成装置を組み立てたときや、可変抵抗器58を交換したときに行うものであるが、使用中に用紙サイズの誤検知がされるときなど必要に応じて行うことができる。
【0048】
まず最初に、表示入力手段200で用紙幅設定モードが選択されているか否かを検知する(S11)。選択されている場合は、サイズ調整の指示がされているかどうかを判断する(S12)。サイズ調整の指示があると、用紙ガイド部材52をたとえば、最大用紙幅Lsに移動し、これを第1のサイズの幅データとして幅データ格納手段120に格納する。これは、図6において、点Aを求めるのに該当する(S13)。
【0049】
次に、用紙ガイド部材52を最小用紙幅Lbに合わせ、これを第2のサイズの幅データとして幅データ格納手段120に格納する。これは、図6において、点Bを求めるのに該当する(S14)。
【0050】
次に、用紙ガイド部材52を最大と最小の中間の適当な間隔に合わせる。そして、このときの可変抵抗器58の抵抗値rcを求め、用紙ガイド部材52の間隔Lcを求め、これを第3のサイズの幅データとして幅データ格納手段120に格納する。これは、図6において、点Cを求めるのに該当する(S15)。
【0051】
次に、第1と第3の用紙幅データから、直線1(図6に示す直線m1)の方程式を求める(S16)。同様にして、第3と第2の用紙幅データから、直線2(直線m2)の方程式を求める(S17)。以上で、図6に示す点A,B,Cと直線m1,m2を求めることができる。
【0052】
S11に戻り、用紙幅判定モードが選択されているか否かを判断する(S21)。用紙幅判定モードとは、給紙装置が空になっていて、新たな原稿又は複写紙が載置されるべき状態を指す。用紙幅判定モードが選択されている場合は、用紙が積載されるのを待つ(S22)。用紙が積載されたら、用紙ガイド部材を用紙の両側に当て、抵抗値r1を測定する。この抵抗値r1から積載された用紙幅が第3の用紙幅以上であるか、未満であるかを判断する(S23)。用紙幅が第3の用紙幅以上であれば、直線1で用紙幅を判定し(S24)、用紙幅が第3の用紙幅未満であれば、直線2で用紙幅を判定する(S25)。
【0053】
以上により検出されるのは、用紙幅であって、用紙サイズではない。そのため、たとえば、B5サイズの用紙を横向きに配置したのと、B4サイズの用紙を縦向きに配置したのでは、用紙幅は同一になる。したがって、用紙サイズを決定するには、用紙の長さ方向のデータが必要になる。一方、給紙装置によっては、使用できる用紙サイズが2,3種類に限定されるものがある。たとえば、A4とB5の用紙しか使用できないものでは、用紙幅だけで用紙サイズを判定できることになる。そこで、用紙の長さ方向のデータが必要な場合には、図3に示す反射型センサ134a,134b,134cや、用紙幅の場合と同様な可変抵抗器から、用紙の長さ方向のデータを取得するとか、給紙装置から用紙を送り出す給紙ローラの送り出しに要する時間を測定することによって、用紙の長さ方向のデータを取得するようにすればよい。その場合、長さ方向のデータは、大凡のサイズが分かればよい。
【0054】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明の給紙装置によれば、可変抵抗器の抵抗値を、前記用紙ガイド部材が測定可能な3個所以上について抵抗値−用紙幅を座標軸とする平面上の点として記憶する幅データ格納手段と、隣接する各2点を結ぶ直線を求める用紙幅算出手段とを有するので、正確な用紙幅の検出を行うことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給紙装置を備えた画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図2】給紙装置の一例としての手差しトレイを示す要部斜視図である。
【図3】図1の給紙装置を上から見た図である。
【図4】給紙装置における用紙ガイド部材と可変抵抗器の構成例を示す図である。
【図5】画像形成装置の制御装置部分のブロック図である。
【図6】可変抵抗器によって用紙幅を求める本発明の方法を説明する図である。
【図7】用紙サイズ検知の制御をするフローチャートである。
【図8】可変抵抗器によって用紙幅を求める従来の方法を説明する図である。
【符号の説明】
P 用紙
A,B,C 点
m1,m2 直線
L 用紙幅
R 抵抗値
52(52a,52b) 用紙ガイド部材
57 摺動子
58 可変抵抗器
120 幅データ格納手段
130 用紙幅算出手段
140 用紙サイズ判定手段
【発明が属する技術分野】
本発明は、用紙の幅方向のサイズ(「用紙幅」という)を判定することができる給紙装置と、この給紙装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
原稿や用紙などの用紙サイズ(A4とかB4というサイズ)を検出する装置としては、用紙幅と用紙長さの双方を測定するのが原則である。このような装置として、たとえば、用紙の幅方向をガイドするガイド部材を可動自在に設け、この用紙ガイド部材を用紙幅に応じて移動させて、用紙ガイド部材の移動位置を検出することにより用紙幅を検知するものがある。用紙幅が分かれば、別途、用紙長さの情報を得ることで、用紙サイズを検出することができることになる。
【0003】
なお、用紙長さの方の情報は必須ではなく、給紙装置や用紙サイズによっては、用紙幅から直ちに用紙サイズを確定できる場合もある。
【0004】
上記用紙ガイド部材の移動位置を検出する手段としては、使用する用紙が定形サイズであればその定形サイズに応じた位置にマイクロスイッチ、リードスイッチ等の検出センサを設けるか、不定形用紙をも含めて用紙サイズの検出をする場合には、用紙ガイド部材の移動に応じてその値を連続的に変化する、たとえば、可変抵抗器を用いて検出する方法がある。
【0005】
可変抵抗器を用いた装置としては、例えば特許文献1(特開昭53−42820号)に開示されたものがある。ただし、この技術は、用紙幅に応じてガイド部材が移動するものではなく、カセットに収納されている用紙サイズを検知するために、可変抵抗器の摺動子を装着されるカセットに応じて変位(移動)させるものである。この場合、カセット内に収納した用紙サイズに応じて、摺動子が移動できるようにカセット本体側を工夫している。これによりカセット内の不定形用紙のサイズを含めて各種の用紙サイズを検出できる。従って、上記検出素子による検出状態及び検出出力を基に原稿又は用紙サイズを容易に検出できることになる。
【0006】
一般に、可変抵抗器を用いたものは、連続的に出力が変化するので、定形サイズだけでなく不定形サイズの検知をも行える点では有利である。しかし、各可変抵抗器での抵抗値のバラツキ、その可変抵抗器の配置位置のバラツキによる誤検知が問題となる。つまり、同一サイズのものでも個々の可変抵抗器の抵抗値のバラツキにより、装置毎で出力値が一定にならずサイズを誤検知する場合もあり、正確なサイズ検出を行えない。
【0007】
個々の検出素子の検知感度を調整するものとしては、特許文献2(特開平1−320407号)がある。この検出素子は、発光ダイオードとフォトトランジスタとからなる光センサを直線上に複数組配置したものである。発光ダイオードを1つずつ点灯し、対応する光センサからの出力を調整することで、個々の光センサの出力レベルを揃えるようにしている。
【0008】
また、用紙幅の誤検知を防止する用紙サイズ検知手段としては、特許文献3(特開平4−372806号)がある。ここに記載された用紙サイズ検知手段は、上記特許文献2と同様の光センサを用いるものであるが、コンタクトガラス上の原稿サイズを検知するのに用いられるものである。このような用紙サイズ検知手段は、原稿押さえカバーを開いた状態で検知することがあり、その場合、外来光の影響を受けて光センサが誤検知することがある。そこで、これを防止するために、発光手段が発光しないときの外来光を測定して補正するのである。
【0009】
しかしながら、前記の検出素子や用紙サイズ検知手段は、連続的に出力を変化するものではないので、不定形サイズの検知を行うことはできない。また、これらで示された調整方法も、可変抵抗器には適用できない。
【0010】
可変抵抗器方式のバラツキの原因は、位置ずれの問題と、可変抵抗器の特性に起因している。可変抵抗器の位置を精度よく決めることができ、かつ、全ての可変抵抗器において抵抗値変化が一致するように作成すれば、用紙幅の誤検知の問題は生じない。しかし、取り付け位置の精度を上げるためには、面倒な調整が必要となり、また各可変抵抗器の抵抗値変化を一致させるには、非常にコストが高くなる。
【0011】
図8は可変抵抗器によって用紙幅を求める従来の方法を説明する図である。縦軸は抵抗値R、横軸は用紙幅Lを示す。従来は、次に説明するような方法で、可変抵抗器のバラツキの問題の解決を図ってきた。
【0012】
まず、原稿台、ユニバーサルトレイ又は手差しトレイなどの給紙装置において、所定の位置に可変抵抗器を取り付ける。このときの取り付け位置は、厳密に位置決めする必要はなく、大凡の位置決めでよい。そして、この給紙装置で取り扱うことができる最大の用紙幅をLsとし、最小の用紙幅をLbとしたとき、最小の用紙幅Lbにおける可変抵抗器の抵抗値Rbを求めて抵抗値―用紙幅を座標軸とする平面上にプロットしてA点とする。次に、用紙ガイド部材を移動して最大用紙幅Lsにおける可変抵抗器の抵抗値Rsを求めてその座標点をB点とする。次に、A,B点を結ぶ直線mを引き、この直線mの方程式を抵抗値と用紙幅との関係式としていた。用紙を所定の位置に載置して、用紙ガイド部材を移動して用紙の端部に当接し、そのときの抵抗値r1を求め、直線mから用紙幅L1を読み取ることとする。
【0013】
【特許文献1】
特開昭53−42820号
【0014】
【特許文献2】
特開平1−320407号 第1図、第2図
【0015】
【特許文献3】
特開平4−372806号 段落0006、段落0017
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法には、次に説明するような問題があった。実際の用紙幅の変化に対する抵抗値の変化は、図8の点A,Bを結ぶ直線状に変化するものではなく、点A,Bを通る例えば、曲線nのような特性を有する。すると、抵抗値r1の場合、実際の用紙幅はL2となるのであるが、L1であると誤認してしまう。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の点に鑑み、可変抵抗器の特性のバラツキやその配置位置のバラツキに関係されず、常に正確な用紙幅の検出を行うことができる給紙装置と、これを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明の給紙装置は、用紙の幅を規制する移動可能な用紙ガイド部材と、該用紙ガイド部材の移動に連動する摺動子を備えた可変抵抗器と、該可変抵抗器の抵抗値を、前記用紙ガイド部材が測定可能な3個所以上について抵抗値−用紙幅を座標軸とする平面上の点として記憶する幅データ格納手段と、隣接する各2点を結ぶ直線を求める用紙幅算出手段と、いずれかの用紙幅の用紙がセットされたとき前記可変抵抗器の抵抗値から、対応する用紙幅を上記いずれかの直線の上に求めることで用紙サイズを判定する用紙サイズ判定手段とを有することを特徴としている。
【0019】
上記用紙サイズ判定手段が、併せて用紙の長さ方向のデータを取得する構成としたり、上記3以上の用紙幅が、上記給紙装置が取り扱うことのできる最大用紙幅と、最小用紙幅とを含む構成としたりすることができる。
【0020】
また、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかの構成の給紙装置を備えたことを特徴としている。
【0021】
【作用】
給紙装置の用紙ガイド部材を最大用紙幅にし、そのときの可変抵抗器の抵抗値を求める。同様に最小用紙幅のときの可変抵抗器の抵抗値を求める。さらに、最大用紙幅と最小用紙幅との中間における用紙幅について、可変抵抗器の抵抗値を求める。これらを抵抗値―用紙幅を座標軸とする平面上に図6に示す座標点A,B,Cのようにプロットする。そして、隣接する2つの座標点AとCとを直線m1で結び、座標点CとBとを直線m2で結ぶ。
【0022】
実際に用紙を載置したときは、用紙ガイド部材を用紙の両側に密着させ、可変抵抗器の抵抗値を測定する。抵抗値がr1の場合、図6に示すように直線m2から用紙幅L2を求めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の給紙装置を備えた画像形成装置の構成を示す概略図である。同図に示す画像形成装置は、電子写真方式により用紙上に画像を形成する画像形成部10、原稿の画像を読み取って画像データを出力する原稿読取部20、画像形成部10から排出された用紙Pに対してソーティング、ステープリング、パンチング等の後処理をする後処理部30、用紙P上に形成されたトナー像を定着する定着装置40を有する。
なお、本発明で用紙という場合、複写紙の他に、原稿も含むものとしている。
【0024】
転写手段19でトナー像が担持させられた用紙Pは、定着装置40に入る。定着装置40は、加熱ローラとこの加熱ローラと圧接しながら回転する加圧ローラとを有する。加熱ローラの表面温度は、温度検出手段により検出され、その検出情報をもとに、加熱ローラに内蔵してなる加熱源が制御部を介してオン/オフ制御され、所定の範囲内に保たれるようになっている。
【0025】
給紙装置13には、複数枚の用紙Pが積層状態で収容されており、給紙開始信号により作動し、内部に収容された用紙Pを給紙ローラ131で、1枚ずつ分離して給紙する。給紙装置14,15も同様に、給紙ローラ141,151をそれぞれ有する。給紙装置16は大容量のカセットを備えており、給紙ローラ131と同様の給紙ローラ161を有する。符号50は手差しトレイを示し、この手差しトレイ50は、用紙ガイド部材52を有する。
【0026】
原稿読取部20は、原稿が載置される原稿給紙台21、原稿を搬送し読取位置を形成するプラテンローラ22、読取済み原稿が載置される原稿排紙台23、像光を受光し画像信号に変換するイメージセンサ24、及び原稿が載置されるプラテンガラス25を有し、原稿給紙台21に搭載した原稿をプラテンローラ22で搬送しながら原稿を読み取るモード、または、プラテンガラス25上に載置された原稿を読み取るモードにより読取を行う。
【0027】
図2は、給紙装置の一例としての手差しトレイ50を示す要部斜視図である。手差しトレイ50は、ほぼ平らなベース51の基端を画像形成装置本体にヒンジ結合し、開閉自在となっている。
【0028】
ベース51のやや画像形成装置本体寄りには、鏡面対称形状の用紙ガイド部材52(52a,52b)が設けられている。各用紙ガイド部材52は、ベース51から直角に立ち上がった垂直部分とベース51上に拡がる水平部分とでL型になっており、両水平部分の上に用紙を載せるようになっている。また、これら左右の用紙ガイド部材52a,52bは、それぞれ長孔53(53a,53b)にスライド自在に取り付けられており、中心線aからの距離が常に同一になるように、鏡面対称に移動可能な構成である。ここで、中心線aは、用紙の搬送方向なので、一対の用紙ガイド部材52a,52bは、用紙の搬送方向と直交する方向に連動して移動することになる。
【0029】
一対の用紙ガイド部材52a,52bを開いて間隔を拡げ、使用する用紙を両者の間に置き、手前側の用紙ガイド部材52aを掴んで押すと、手前側の用紙ガイド部材52aと奥側の用紙ガイド部材52bとが同時に動いて用紙を両側から押圧し、用紙の幅方向の位置の不揃いを矯正することができる。用紙を画像形成装置本体側に押し込むと、用紙の先端が用紙センサ59を押し、画像形成装置は、手差しトレイ50に用紙がセットされたことを検知する。また、一対の用紙ガイド部材52a,52bの間隔から、セットされた用紙幅も検知される。
【0030】
以上は、手差しトレイ50を例として説明したが、図1に示す原稿給紙台21も、この手差しトレイ50と同様の構成となっている。また、両側の用紙ガイド部材52a,52bの双方が同時に移動するタイプで説明したが、両側の用紙ガイド部材のいずれか一方が移動するタイプでも同様である。
【0031】
図3は、図1の給紙装置13を上から見た図である。用紙Pは、矢印方向に進んで画像形成装置内に進入していく。用紙Pの主走査方向(進行方向と直交する方向)の長さ(用紙幅)を、用紙ガイド部材132で計測する。用紙ガイド部材132は、用紙Pの進行方向左側の用紙ガイド部材132aと右側の用紙ガイド部材132bの2つからなり、用紙ガイド部材132aは溝132cに沿って、用紙ガイド部材132bは溝132dに沿って左右対称な位置関係を保って移動し、用紙Pの左右両側に当接する。給紙装置13は、用紙ガイド部材132に連動する摺動子を備えた可変抵抗測定器を有し、用紙Pの用紙ガイド部材132a,132bの距離が変化すると可変抵抗測定器の抵抗値が変化することで、用紙Pの用紙幅を検知することができる。
【0032】
用紙Pは、主走査方向の位置が、幅規制部材132b,132bで決められるが、副走査方向となる後端位置は、後端規制部材133により決められる。すなわち、後端規制部材133は、副走査方向(進行方向又は長さ方向)にスライド自在となっており、用紙Pの後端面に接触した位置に係止される。
【0033】
符号134は反射型センサで、定型サイズの用紙Pをセットすると、後端規制部材133が反射型センサ134a,134b,134cのいずれかの上に係止されることで、用紙PがA4であるとかB5Rである等の検出ができる。用紙サイズは、A4,B4というように定型サイズであることから、幅方向のサイズが正確に測定できれば、長さ方向のサイズは大凡の測定でよい。このような理由から、この原稿長さを測定する反射型センサ134は、無段階ではなく、階段状の測定をするものとなっている。
【0034】
なお、後端規制部材133についても、これに連動する摺動子を備えた可変抵抗器を有する構成とすることもできる。用紙Pの後端規制部材133の位置が変化すると可変抵抗器の抵抗値が変化し、用紙Pの長さを無段階で検知することができる。
【0035】
図4は、給紙装置における用紙ガイド部材と可変抵抗器の構成例を示す図である。用紙ガイド部材52aには、長孔53aの下部にラック52cが一体的に取り付けられ、同じく用紙ガイド部材52bには、長孔53bの下部にラック52dが一体的に取り付けられている。ラック52cとラック52dとは中間に配置されたピニオン54と対向する位置で噛み合っているので、一方の用紙ガイド部材の動きを他方の用紙ガイド部材へと伝達でき、用紙ガイド部材52a,52bはピニオン54を中心として常に対称な位置を保つことができる。
【0036】
ラック52dには両面にラックが形成され、別のピニオン55と噛み合い、このピニオン55は、もう1つのラック56と噛み合い、このラック56には、摺動子57が一体に設けられている。摺動子57は、可変抵抗器58に摺動自在に接触している。可変抵抗器58は、図示しないブリッジ回路に組み込まれ、図4の右端から摺動子57までの長さに対応する抵抗値Rが測定されることになる。抵抗値Rに対応する可変抵抗器58の長さは、用紙ガイド部材52a,52b間の距離Lが増加すれば減少し、距離Lが減少すれば増加する関係にある。そこで、抵抗値Rを測定することで、用紙ガイド部材52a,52b間の距離Lを求めることができ、用紙Pの幅方向のサイズを求めることができる。
【0037】
図5は、画像形成装置の制御装置部分のブロック図である。画像形成装置には、主制御部110、幅データ格納手段120、用紙幅算出手段130、用紙サイズ判定手段140とが設けられている。これらはコンピュータからなり、CPUの他に、フラッシュメモリ等の記憶手段を有し、HDD等の記憶手段にインストールされたプログラムに従って、画像形成動作全体を制御し、必要な情報の記憶をする。幅データ検出手段は、可変抵抗器58である。
【0038】
画像形成装置には、表示入力手段200が設けられている。この表示入力手段200は、液晶のタッチパネルと、テンキー等の押しボタンスイッチとを有し、画像形成装置が処理しているジョブの現況を表示したり、画像形成条件(用紙サイズ、倍率、複写枚数等)を入力したり、入力された画像形成条件を表示したりするものである。表示入力手段には、「用紙幅設定モード」及び「用紙幅判定モード」の選択画面が含まれている。
【0039】
可変抵抗器58の抵抗値Rは常時監視されており、用紙ガイド部材52の位置が変化するとその抵抗値Rが計測されるようになっている。
【0040】
幅データ格納手段120は、用紙ガイド部材52の間隔、すなわち、用紙サイズと、抵抗値Rとを関連つけて記憶する。すなわち、測定データを用紙サイズ−抵抗値の座標系における座標点、たとえば、図8に示すA点やB点として記憶する。
【0041】
用紙幅算出手段130は、抵抗値Rが求められたら、その抵抗値Rに対応する用紙の幅を算出するものである。図8で説明すると、抵抗値r1から直線mを用いて用紙幅L1を求める動作を行う。
【0042】
用紙サイズ判定手段140は、用紙幅算出手段130で求めた用紙幅L1に対応する用紙サイズがA4縦であるとかB5横であるといった判定をする。なお、この用紙サイズの判定には、用紙の長さ方向のデータを長さデータ検出手段150から求めて判定することになる。
【0043】
長さデータ検出手段150としては、たとえば、図3に示す反射型センサ134を用いることができる。あるいは、用紙送りローラが用紙を送り出すのに要する時間を用いてもよい。
【0044】
図6は、可変抵抗器によって用紙幅を求める本発明の方法を説明する図である。本発明では、用紙サイズの検知において、補正制御をすることに特徴がある。具体的には、図6に示すように、A点、B点の中間にC点を求め、点A,Cを結ぶ直線m1と、点C,Bを結ぶ直線m2とを求めるのである。
【0045】
給紙装置に用紙を載置し、用紙ガイド部材52を移動して用紙の幅に合わせたとき、可変抵抗器58の抵抗値がr1であれば、この値と、点Cの抵抗値rcとを比較する。そして、r1<rcであれば、直線m2により用紙幅L2を求める。このように、点A,Bの中間に点Cを求め、直線mをm1とm2に分けることによって、用紙幅の測定誤差を少なくすることができる。
【0046】
なお、点A,Bの中間のC点であるが、A,B点の中間であればよく、特に限定されない。また、C点は1個所でなく、複数個所求め直線もm1,m2の他に、m3,m4……と求めることとしてもよい。C点に該当する個所を多数設けるほど、誤差の少ない測定ができることになる。
【0047】
図7は、用紙サイズ検知の制御をするフローチャートである。この用紙サイズ検知補正は、主として、画像形成装置を組み立てたときや、可変抵抗器58を交換したときに行うものであるが、使用中に用紙サイズの誤検知がされるときなど必要に応じて行うことができる。
【0048】
まず最初に、表示入力手段200で用紙幅設定モードが選択されているか否かを検知する(S11)。選択されている場合は、サイズ調整の指示がされているかどうかを判断する(S12)。サイズ調整の指示があると、用紙ガイド部材52をたとえば、最大用紙幅Lsに移動し、これを第1のサイズの幅データとして幅データ格納手段120に格納する。これは、図6において、点Aを求めるのに該当する(S13)。
【0049】
次に、用紙ガイド部材52を最小用紙幅Lbに合わせ、これを第2のサイズの幅データとして幅データ格納手段120に格納する。これは、図6において、点Bを求めるのに該当する(S14)。
【0050】
次に、用紙ガイド部材52を最大と最小の中間の適当な間隔に合わせる。そして、このときの可変抵抗器58の抵抗値rcを求め、用紙ガイド部材52の間隔Lcを求め、これを第3のサイズの幅データとして幅データ格納手段120に格納する。これは、図6において、点Cを求めるのに該当する(S15)。
【0051】
次に、第1と第3の用紙幅データから、直線1(図6に示す直線m1)の方程式を求める(S16)。同様にして、第3と第2の用紙幅データから、直線2(直線m2)の方程式を求める(S17)。以上で、図6に示す点A,B,Cと直線m1,m2を求めることができる。
【0052】
S11に戻り、用紙幅判定モードが選択されているか否かを判断する(S21)。用紙幅判定モードとは、給紙装置が空になっていて、新たな原稿又は複写紙が載置されるべき状態を指す。用紙幅判定モードが選択されている場合は、用紙が積載されるのを待つ(S22)。用紙が積載されたら、用紙ガイド部材を用紙の両側に当て、抵抗値r1を測定する。この抵抗値r1から積載された用紙幅が第3の用紙幅以上であるか、未満であるかを判断する(S23)。用紙幅が第3の用紙幅以上であれば、直線1で用紙幅を判定し(S24)、用紙幅が第3の用紙幅未満であれば、直線2で用紙幅を判定する(S25)。
【0053】
以上により検出されるのは、用紙幅であって、用紙サイズではない。そのため、たとえば、B5サイズの用紙を横向きに配置したのと、B4サイズの用紙を縦向きに配置したのでは、用紙幅は同一になる。したがって、用紙サイズを決定するには、用紙の長さ方向のデータが必要になる。一方、給紙装置によっては、使用できる用紙サイズが2,3種類に限定されるものがある。たとえば、A4とB5の用紙しか使用できないものでは、用紙幅だけで用紙サイズを判定できることになる。そこで、用紙の長さ方向のデータが必要な場合には、図3に示す反射型センサ134a,134b,134cや、用紙幅の場合と同様な可変抵抗器から、用紙の長さ方向のデータを取得するとか、給紙装置から用紙を送り出す給紙ローラの送り出しに要する時間を測定することによって、用紙の長さ方向のデータを取得するようにすればよい。その場合、長さ方向のデータは、大凡のサイズが分かればよい。
【0054】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明の給紙装置によれば、可変抵抗器の抵抗値を、前記用紙ガイド部材が測定可能な3個所以上について抵抗値−用紙幅を座標軸とする平面上の点として記憶する幅データ格納手段と、隣接する各2点を結ぶ直線を求める用紙幅算出手段とを有するので、正確な用紙幅の検出を行うことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給紙装置を備えた画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図2】給紙装置の一例としての手差しトレイを示す要部斜視図である。
【図3】図1の給紙装置を上から見た図である。
【図4】給紙装置における用紙ガイド部材と可変抵抗器の構成例を示す図である。
【図5】画像形成装置の制御装置部分のブロック図である。
【図6】可変抵抗器によって用紙幅を求める本発明の方法を説明する図である。
【図7】用紙サイズ検知の制御をするフローチャートである。
【図8】可変抵抗器によって用紙幅を求める従来の方法を説明する図である。
【符号の説明】
P 用紙
A,B,C 点
m1,m2 直線
L 用紙幅
R 抵抗値
52(52a,52b) 用紙ガイド部材
57 摺動子
58 可変抵抗器
120 幅データ格納手段
130 用紙幅算出手段
140 用紙サイズ判定手段
Claims (4)
- 用紙の幅を規制する移動可能な用紙ガイド部材と、該用紙ガイド部材の移動に連動する摺動子を備えた可変抵抗器と、該可変抵抗器の抵抗値を、前記用紙ガイド部材が測定可能な3個所以上について抵抗値−用紙幅を座標軸とする平面上の点として記憶する幅データ格納手段と、隣接する各2点を結ぶ直線を求める用紙幅算出手段と、いずれかの用紙幅の用紙がセットされたとき前記可変抵抗器の抵抗値から、対応する用紙幅を上記いずれかの直線の上に求めることで用紙サイズを判定する用紙サイズ判定手段とを有することを特徴とする給紙装置。
- 上記用紙サイズ判定手段が、併せて用紙の長さ方向のデータを取得することを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
- 上記3以上の用紙幅が、上記給紙装置が取り扱うことのできる最大用紙幅と、最小用紙幅とを含むことを特徴とする請求項1又は2記載の給紙装置。
- 請求項1から3のいずれかの給紙装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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2003
- 2003-05-22 JP JP2003144580A patent/JP2004345796A/ja active Pending
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