JP2004344289A - 4輪駆動式電動車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータが周囲に配列された全方向車輪を用いて動力の伝達ロスを抑制でき、かつスムーズに走行できる前後連動型の4輪駆動式電動車椅子を提供する。
【解決手段】一方側の前輪2及び後輪3並びに他方側の前輪2及び後輪3をそれぞれ共通に駆動する両側一対の駆動部20を備えると共に、一対の前輪2には、車輪直進方向に対して直交方向へ回転可能な複数個のロータ10がリムの周囲に配列されている4輪駆動式電動車椅子において、各ロータ10は、周面により車輪外周円の円弧を形成するように、先端部の直径を基端部の直径よりも小さくする半紡錘形状に形成され、かつ先端部が、隣合う基端部に近接し得るように、この基端部に形成された凹部に部分的に侵入すると共に、前輪2及び後輪3のトレッドが互いに同一に設定されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方側の前後輪並びに他方側の前後輪をそれぞれ共通に駆動する両側一対の駆動部を備えると共に、一対の前輪及び一対の後輪のうち一方対の車輪には、車輪直進方向に対して直交方向へ回転可能なロータがリムの周囲に配列されている4輪駆動式電動車椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の4輪駆動式移動車は特許文献1により周知であり、四輪駆動により坂道を安定に走行でき、凹凸段差もスムーズに通過でき、直進性も優れ、前後連動型であることにより高い操縦安定性及び走破性が安価に実現される。全方向輪の採用により操舵が両側の車輪の速度差による差動回転式に行われ、一般的な車輪操向式に較べて旋回時に旋回半径を小さくでき、室内での操舵時に床面を傷めないで済み、通常の後輪又は前輪駆動の電動車椅子と同様な操作性や取り回しでありながら、操舵の乱れも生じにくくなる。
【0003】
一方、進行方向に対して直交方向へ回転するロータを周囲に備えた全方向輪としては特許文献2により円筒状ローラを配列するのが周知であるが、車輪周辺を円形にし得ない為にスムーズに走行できない問題があるのに対して、特許文献2による全方向輪の場合、幅狭のロータが両側に設けられ、一方側のロータ間の隙間に他方の対のローラが位置するように回転位置をずらして配列されている。また、これらの全方向輪は、ローラ間の隙間に小石などが挟まる問題があるために、本出願人は、隙間発生を抑制して車輪外周を略完全円形にするように、特許文献3により、車輪直進方向に対して直交方向へ回転可能な複数個の半紡錘形状のロータをリム周囲に配列した全方向輪を提案した。
【0004】
【特許文献1】
特開昭60−241438号公報
【特許文献2】
特開2002−137602号公報
【特許文献3】
特開平11−227404号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の1個の車輪の両側にローラを並設された全方向輪を用いた4輪駆動式移動車の場合、車輪の幅が広くなり、したがって他方のタイヤ車輪よりも幅が広くなり、それぞれの内側の側面をフレームに沿って揃えた場合、前後輪のトレッドが同一にならず、したがって旋回時に旋回半径がずれることにより駆動ロスが生じる問題がある。また、トレッドを同一にするように、両側のローラ間の中間位置を他方の車輪に揃えたとしても両側のローラの交互の接地或は旋回経路も他方の車輪に対して僅かにずれた状態で交互に切換わることになり、振動や騒音はいずれにしても解消できず、駆動ロスが発生し、タイヤの磨耗も早まる。加えて、このような全方向車輪を備えた4輪駆動式移動車の場合、いずれかの車輪がスリップした際にロータの回転で進行方向が乱れたり、或は走行面が進行方向に対して横方向に傾斜している場合ロータが回転して下り側へ蛇行する、所謂片流れ現象を伴う問題もある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みて、特許文献3による全方向車輪を用いて動力の伝達ロスを抑制でき、かつスムーズに走行できる前後連動型の4輪駆動式電動車椅子を提供することを目的とする。別の目的は、このような全方向車輪付きの4輪駆動式電動車椅子においてロータが操舵時以外に回転するのを拘束可能にすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この動力の伝達ロスを抑制でき、かつスムーズに走行させる前述の目的を達成するために、請求項1により、一方側の前輪及び後輪並びに他方側の前輪及び後輪をそれぞれ共通に駆動する両側一対の駆動部を備えると共に、一対の前輪及び一対の後輪のうち一方対の車輪には、車輪直進方向に対して直交方向へ回転可能な複数個のロータがリムの周囲に配列されている4輪駆動式電動車椅子において、各ロータは、周面により車輪外周円の円弧を形成するように、先端部の直径を基端部の直径よりも小さくする半紡錘形状に形成され、かつ先端部が、隣合う基端部に近接し得るように、この基端部に形成された凹部に部分的に侵入すると共に、前輪及び後輪のトレッドが互いに同一に設定されていることを特徴とする。
【0008】
一方側の前後輪並びに他方側の前後輪は、それぞれ互いに独立に同じ側同士が同一速度で回転駆動され、車輪操向に依ることなく、差動回転式に操舵される。その際、基端部に先端部が部分的に侵入して車輪外周円の隙間を抑止する半紡錘形ロータ付きの全方向輪を一対の前輪及び一対の後輪の一方対に採用したことにより、スムーズに走行すると共に、同一トレッドにより旋回経路を前後同一にして動力ロスが抑制された状態で曲進する。
【0009】
ロータが操舵時以外に回転するのを拘束可能にする前述の目的を達成するために、請求項2により、一方側の前輪及び後輪並びに他方側の前輪及び後輪をそれぞれ共通に駆動する両側一対の駆動部を備えると共に、一対の前輪及び一対の後輪のうち一方対の車輪には、車輪直進方向に対して直交方向へ回転可能な複数個のロータがリムの周囲に配列されている4輪駆動式電動車椅子において、各ロータは、周面により車輪外周円の円弧を形成するように、先端部の直径を基端部の直径よりも小さくする半紡錘形状の形状に形成され、かつ先端部が、隣合う基端部に近接し得るように、この基端部に形成された凹部に部分的に侵入すると共に、前輪及び後輪のトレッドが互いに同一に設定されていることを特徴とする。
【0010】
ブレーキ板はガイド棒により車輪と連動回転する。制動時にローラ駆動部材が作動させられると、ローラ支持部材の移動によりブレーキローラがブレーキ板を回転させられつつ押圧し、ブレーキ板を弾性体に抗してロータに圧接せて拘束する。
【0011】
同様に、ロータが操舵時以外に回転するのを拘束可能にする前述の目的を達成するために、請求項3により、ロータの車幅方向の内側及び外側に配置され、かつロータに対面し得る直径の一対のブレーキ板と、外端に外側のブレーキ板が取付けられ、内側のブレーキ板を途中位置でスライド可能にガイドするように、ホイールディスクをそれぞれスライド可能に車幅方向に貫通する複数本のガイド棒と、このガイド棒の内端に固定されたブレーキ基板と、互いに離反させるように、一対のブレーキ板及びホイールディスク間にそれぞれ介在する弾性体と、内側のブレーキ板及びブレーキ基板間に配置される一対のブレーキローラと、車軸を支持する軸受部に車輪半径方向の回転軸線上を中心に回転可能に支持され、かつこの回転軸線に沿った両側の回転軸線を中心に回転可能に一対のブレーキローラを支持するローラ支持部材と、軸受部に設けられてローラ支持部材を回転させるローラ駆動部材と、を備えたロータブレーキが、一方対の車輪にそれぞれ付設され、ローラ駆動部材が制動時に作動させられると、ローラ支持部材が回転することにより、通常状態でホイールディスクに沿っている一対のブレーキローラが回動して、その一方が内側のブレーキ板を、他方がブレーキ基板を回転させられつつ押圧して内側のブレーキ板及びブレーキ基板間を弾性体に抗して互いに離反させることにより、一対のブレーキ板をロータに圧接させることを特徴とする。
【0012】
制動時にローラ駆動部材が作動させられると、ローラ支持部材が回転することにより一対のブレーキローラが回動し、ブレーキ板及びブレーキ基板をそれぞれ回転させられつつ押圧して弾性体に抗して互いに離反させる。これに連動してガイド棒が内側へスライドして、一対のブレーキ板間の間隔が弾性体に抗して狭くなってロータに圧接する。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1乃至図5を基に本発明の実施の形態の一例による4輪駆動式電動車椅子を説明する。この電動車椅子は、図1及び図2に示すように、直交方向へ回転可能な半紡錘形状のロータ(スピンドル形の回転体)10を周囲に配列された前輪2及びタイヤがリムに装着された通常の後輪3をフレーム1に支持させると共に、着座部フレーム4aの底部両側フレーム部分が、両側のフレーム1間を横断して連結するトーションバー5の両側に設けられたヒンジブラケット5aに前後に回動自在に支持され、かつその底部前後フレーム部分間に連結された縦断フレーム4bが中間部分でブラケット5bによりトーションバー5に固定されることにより、着座部4を緩衝作用を伴うように搭載している。
【0014】
前輪2は、図2に示すように、走行面の段差を容易に乗り越え得る程度に大きな直径を有し、中心部に車軸17(図3参照)を備えたリム14の周囲に、車輪直進方向に対して直交方向へ回転する複数個の同一形状のロータ10を配列して構成されている。このロータは、車軸17の回転軸線Oを中心とする半径R1の方向に対してその半径円、即ち回転軸線Oの直交面と同一面状で、かつ半径R1に交差する回転軸線X1上に位置する回転軸18に回転自在に支持されている。各ロータ10の直径は、半径R1に沿った基端部11から先端部12に向けて連続的に小さく変化し、かつ周面19が車輪外周円C1への回転位置でその円弧を形成する。したがって、各ロータ10は、図示のように半紡錘形状に形成する。
【0015】
また、先端部12が隣合うロータ10の基端部11に形成された円錐面状の凹部15の外周側半分に部分的に侵入して、車輪外周円C1に回転した周面19が僅かな隙間19aで隣合う回転体10の基端部11に近接し得るようになっている。さらに、リム14の周面には軸受アーム13の基端部が取付けられ、凹部15のリム14側の周壁12a及びリム14側の周面19間の隙間12bに侵入し、さらに先端部12間の隙間に侵入して隣合う回転軸18に対して直交方向へ順に曲げられている。これにより、軸受アーム13の途中位置で回転軸18の基部側端部を支持し、先端位置で隣合うロータ10の回転軸18の先端側端部を支持している。
【0016】
両側一対の前輪2は、図3に示すように、フレーム1に設けられた軸受部21に支持された所属の車軸17で互いに独立に回転駆動され、また両側一対の後輪3もフレーム1に設けられた軸受部21aに支持された所属の車軸17aで互いに独立に回転駆動されるようになっている。それぞれの車軸17には、フレーム1の内側でプーリ22が取付けられ、それぞれの車軸17aにはプーリ23が取付けられ、これらのプーリ22,23に歯付きベルト24が巻回されると共に、両側一対の車軸17の内端部には、フレーム1にそれぞれ取付けられたハウジング内にプーリ22と共に収納された減速機付きのモータによる駆動部20が連結されている。これにより、一方側の前後輪2,3並びに他方側の前後輪2,3が、それぞれ相手側に独立に駆動部20で共通に駆動され、前後連動型の4輪駆動式になっている。さらに、両側の前輪2及び両側の後輪3間の距離であるトレッドTは、互いに同一に設定されている。両側一対の駆動部20には、着座部4の周辺に設けられた操作部での速度操作及び操舵操作に応答して、相応の速度、停止或は回転方向を指令する制御信号を出力するCPU利用の制御手段が付属している。
【0017】
ロータ10を備えた前輪2には、図4に示すように、その回転を拘束するロータブレーキが付設されている。即ち、このロータブレーキは、ロータ10の車幅方向に内側及び外側に配置されるドーナツ形状の一対のブレーキ板31,32と、外端にブレーキ板31が取付けられ、前輪2のリム14の中心側のホイールディスク14aを貫通し、さらにブレーキ板32に挿通されて途中位置でこのブレーキ板を相対的に車幅方向にスライド可能にガイドする4本のガイド棒35と、このガイド棒の内端に固定されるドーナツ形状のブレーキ板基板33と、ガイド棒35に外挿されてブレーキ板31,32及びホイールディスク14a間にそれぞれ装着される圧縮ばね34と、ブレーキ板32及びブレーキ基板33間に配置されて互いに離間した一対のブレーキローラ37,37aと、軸受部21に車輪半径方向に下設された軸支部38aに車輪半径方向の回転軸線を中心に回転可能に支持され、かつ一対のブレーキローラ37,37aを、その間の中間位置を前述の回転軸線に位置させて、前述の回転軸線に沿って平行なもしくは略平行で回転半径方向の回転軸線を中心に回転自在に、一対の支持ピン38bにCリング38cの係止で支持するローラ支持部材38と、そのレバー38dに枢着されるレバー39aが付属してローラ支持部材38を回転駆動するソレノイド39とを備えている。
【0018】
図5に示す組立て状態で、外側のブレーキ板31及び内側のブレーキ板32は所属の圧縮ばね34でホイールディスク14aに対してそれぞれ離反方向へ付勢されると共に、ブレーキ板32がガイド棒35に係止されたCリング32aで位置決めされることにより、ブレーキ板31,32は、車輪外周円C1よりも小さく、かつロータ10の略中間位置の直径を有する円形外周を備えることにより、ロータ10に細隙を置いて対面し、かつブレーキ板32及びブレーキ基板33をホイールディスク14aに沿って車輪回転方向に離間して位置付けされたブレーキローラ37,37aに細隙を置いて対面する。ソレノイド39には、そのオンオフ制御をするように着座部4の周辺に設けられた操作部4xでの操作に応答して、制御信号を出力する制御手段が付属している。
【0019】
このように構成された4輪駆動式電動車椅子の動作は次の通りである。駆動部20が所属の車軸17を互いに等速で回転駆動すると、そのハウジングの開口部から導出された歯付きベルト24により所属の後輪3も連動して回転駆動され、ロータ10を回転させることなく直進する。ブレーキ板31,32及びブレーキ基板33は、ホイールディスク14aの回転に連動してロータ10及びブレーキローラ37,37aに当接することなく回転する。半紡錘形状のロータ10により、車輪外周円C1上の隙間も僅かになるために騒音も抑制されてスムーズに走行する。
【0020】
操舵時には、操作部の操作に応答して、両側の前後輪2,3の速度が差動回転式に速度制御され、電動車椅子は低速側に曲がる。即ち、全方向輪である前輪2には、速度差に対応してその直進方向に対して直交方向にベクトル分力が生じ、このベクトル分力を駆動力として回転体10が回転して曲進する。スピン旋回させる場合には、互いに逆方向へ回転駆動される。これらの四輪駆動に際して、前輪2のロータ10の車幅方向の中間位置及び後輪3の中間位置を基準にしたトレッドTが同一であることにより、前後輪2,3の旋回経路が一致して、双方の駆動方向を合成した方向に曲進する必要がなく、したがって駆動損失が抑制され、騒音や振動を増すこともなくスムーズにカーブすると共に4輪駆動による強力な旋回力をもたらす。
【0021】
走行面が、例えば進行方向に対して横方向へ傾斜していることにより、片流れが発生したり、或は車輪のスリップ時にロータ10の回転で曲進しそうになった場合には、操作部4xの操作によりソレノイド39が作動すると、ローラ支持部材38が車輪半径方向の回転軸線を中心に回転することにより、この回転軸線を中心にブレーキローラ37,37aがブレーキ板32及びブレーキ基板33に沿った位置から回動する。したがって、ブレーキローラ37,37aはブレーキ板32及びブレーキ基板33を回転させられつつ押圧してばね力に抗して互いに離反させ、ガイド棒35のスライドでブレーキ板31,32がばね力に抗して互いに接近してロータ10に圧接し、その回転を拘束する。この拘束状態で、ブレーキローラ37,37aは回転を継続する。
【0022】
別の実施の形態として、ソレノイドを廃止すると共に、ローラ支持部材38のレバー38dに伝動体としてワイヤを接続することにより、着座部4での手動による牽引操作で制動することもできる。前輪に代えて、後輪を全方向輪で構成することもでき、前後輪に共通の駆動構造としては動力伝動体としてドライブシャフト等を用いた別構成も可能であり、後輪の車軸側或は前後輪の中間位置に駆動部を設けることもできる。
【0023】
また、ロータブレーキは、場合により、ホイールディスクに車幅方向へ突出された複数本のガイド棒に挿通されてスライド可能にガイドされ、かつロータの車幅方向の内側に配置された1枚のブレーキ板で構成することも考えられる。即ち、前述の実施の形態において、ホイールディスク14aにガイド棒35を固定して、圧縮ばね34で付勢されたブレーキ板32をスライド可能にガイドさせ、車輪半径方向の回転軸線を中心に回転可能に1個のブレーキローラ37を支持するローラ支持部材38をソレノイド39で作動させる。これにより、ブレーキローラ37はブレーキ板32から離間して支持され、操舵時にブレーキ板32を回転させられつつ押圧してロータ10をその片側で拘束する。尚、ローラ支持部材は直進式に構成することもでき、同様にローラ駆動部材は手動の駆動操作式に構成することもできる。
【0024】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、前輪及び後輪の一方に半紡錘形状のロータを備えた全方向輪が採用され、前後輪のトレッドが同一であることにより、操舵時に動力の伝達ロスが抑制され、騒音を少なくしてスムーズに直進或は曲進できる前後輪連動型の4輪駆動式電動車椅子が実現される。砂浜や悪路も振動・騒音・駆動ロスを抑制して省電力下で高い操縦安定性と走破性を確保してスムーズに走行できるようになる。
【0025】
請求項2の発明によればロータが内側の1枚のブレーキ板、請求項3の発明によれば両側の2枚のブレーキ板で制動可能となり、直進時の片流れ現象等が防止される。下り坂等でも安全性を高めることができる。その際、ブレーキ板は、請求項4の発明によれば手動の駆動操作で、請求項5の発明によればアクチュエータの駆動で作動させられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による4輪駆動式電動車椅子の斜視図である。
【図2】同電動車椅子の前輪の部分断面図である。
【図3】同電動車椅子の車輪部分の平面図である。
【図4】同電動車椅子のロータブレーキの分解斜視図である。
【図5】同ロータブレーキの組立て状態の部分的に断面にした正面図である。
【符号の説明】
1 フレーム
2 前輪
3 後輪
10 ロータ
14 リム
14a ホイールディスク
17,17a 車軸
20 駆動部
21,21a 軸受部
22,23 プーリ
24 歯付きベルト
31,32 ブレーキ板
33 ブレーキ板基板
34 圧縮ばね
35 ガイド棒
37,37a ブレーキローラ
38 ローラ支持部材
39 ソレノイド

Claims (5)

  1. 一方側の前輪及び後輪並びに他方側の前輪及び後輪をそれぞれ共通に駆動する両側一対の駆動部を備えると共に、一対の前輪及び一対の後輪のうち一方対の車輪には、車輪直進方向に対して直交方向へ回転可能な複数個のロータがリムの周囲に配列されている4輪駆動式電動車椅子において、
    各ロータは、周面により車輪外周円の円弧を形成するように、先端部の直径を基端部の直径よりも小さくする半紡錘形状に形成され、かつ前記先端部が、隣合う前記基端部に近接し得るように、この基端部に形成された凹部に部分的に侵入すると共に、前輪及び後輪のトレッドが互いに同一に設定されていることを特徴とする4輪駆動式電動車椅子。
  2. ロータの車幅方向の内側に配置され、かつ前記ロータに対面し得る直径のブレーキ板と、このブレーキ板をスライド可能にガイドするように、ホイールディスクに車幅方向へ突出されて前記ブレーキ板に挿通された複数本のガイド棒と、前記ブレーキ板と前記ホイールディスク間に介在して前記ブレーキ板を前記ロータから離反させる弾性体と、車輪半径方向の回転軸線を中心に回転可能にローラ支持部材に支持されたブレーキローラと、制動時に前記ブレーキローラが前記弾性体に抗して前記ブレーキ板を押圧するように、車軸を支持する軸受部に設けられて前記ローラ支持部材を移動させるローラ駆動部材と、を備えたロータブレーキが、一方対の車輪にそれぞれ付設され、
    前記ローラ駆動部材が作動させられると、前記ローラ支持部材が移動することにより、前記ブレーキローラが前記ブレーキ板を回転させられつつ押圧してロータに圧接させることを特徴とする請求項1記載の4輪駆動式電動車椅子。
  3. ロータの車幅方向の内側及び外側に配置され、かつ前記ロータに対面し得る直径の一対のブレーキ板と、外端に外側の前記ブレーキ板が取付けられ、内側の前記ブレーキ板を途中位置でスライド可能にガイドするように、ホイールディスクをそれぞれスライド可能に車幅方向に貫通する複数本のガイド棒と、このガイド棒の内端に固定されたブレーキ基板と、互いに離反させるように、一対の前記ブレーキ板及び前記ホイールディスク間にそれぞれ介在する弾性体と、内側の前記ブレーキ板及び前記ブレーキ基板間に配置される一対のブレーキローラと、車軸を支持する軸受部に車輪半径方向の回転軸線上を中心に回転可能に支持され、かつこの回転軸線に沿った両側の回転軸線を中心に回転可能に一対の前記ブレーキローラを支持するローラ支持部材と、前記軸受部に設けられて前記ローラ支持部材を回転させるローラ駆動部材と、を備えたロータブレーキが、一方対の車輪にそれぞれ付設され、
    前記ローラ駆動部材が作動させられると、前記ローラ支持部材が回転することにより、通常状態で前記ホイールディスクに沿っている一対の前記ブレーキローラが回動して、その一方が内側の前記ブレーキ板を、他方が前記ブレーキ基板を回転させられつつ押圧して内側の前記ブレーキ板及び前記ブレーキ基板間を前記弾性体に抗して互いに離反させることにより、一対の前記ブレーキ板を前記ロータに圧接させることを特徴とする請求項1記載の4輪駆動式電動車椅子。
  4. ローラ駆動部材が、伝動体を介して手動の駆動操作により作動させられることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の4輪駆動式電動車椅子。
  5. ローラ駆動部材が、アクチュエータにより作動させられることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の4輪駆動式電動車椅子。
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