JP2004342593A - 電気化学セル - Google Patents

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Abstract

【課題】電極活物質/電解液界面の抵抗を低減することにより、容量、急速充放電特性およびサイクル寿命特性を向上させた電気化学セルを提供する。
【解決手段】電極活物質としてプロトン伝導型化合物を含有する正極電極と、電極活物質としてプロトン伝導型化合物を含有する負極電極と、電解質としてプロトン源を含む水系電解液を含有し、さらに前記電解液に、電子移動促進剤として、不対電子を持つ原子を主鎖に有する高分子化合物を含有する電気化学セル。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池や電気二重層キャパシタ等の電気化学セルに関するものである。
プロトン伝導型高分子等を電極活物質として用いた二次電池や電気二重層キャパシタなどの電気化学セル(以下、単にセルと呼ぶ)が提案され、実用に供されている。
従来のセルは、図1に示すように、正極集電体4a上にプロトン伝導型高分子等を活物質として含む正電極層1を、負極集電体4b上に負電極層2をそれぞれ形成し、これらの正電極層1及び負電極層2をセパレータ3を介して貼り合わせた構成を有し、電荷キャリアとしてプロトンのみが関与するものである。また、電解液としてプロトン源を含む水溶液または非水溶液が充填されており、ガスケット5により封止されている。
正電極層1及び負電極層2は、ドープ又は未ドープのプロトン伝導型高分子等の活物質粉末と導電補助剤、結着剤を含有する電極材料を調製し、これを用いて形成される。
電極層の形成方法には、電極材料を所定のサイズの金型に入れ、熱プレス機によって固体電極層を形成する方法と、電極材料のスラリーを集電体4a,4b上にスクリーン印刷し、乾燥して成膜電極層を形成する方法がある。このように形成した正電極層1と負電極層2をセパレータ3を介して対向配置し、セルの基本素子10を構成する。
電極層活物質として使用されるプロトン伝導型化合物としては、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリペリナフタレン、ポリフラン、ポリフルラン、ポリチエニレン、ポリピリジンジイル、ポリイソチアナフテン、ポリキノキサリン、ポリピリジン、ポリピリミジン、ポリインドール、ポリアミノアントラキノン、ポリイミダゾール及びこれらの誘導体などのπ共役系高分子、インドール三量体化合物等のインドール系π共役化合物、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン等のキノン系化合物、ポリアントラキノン、ポリナフトキノン、ポリベンゾキノン等のキノン系高分子(キノン酸素が共役によりヒドロキシル基になり得るもの)、前記高分子を与えるモノマーの2種以上の共重合で得られるプロトン伝導型高分子などが挙げられる。これらの化合物にドーピングを施すことによりレドックス対が形成され、導電性が発現する。これら化合物は、その酸化還元電位の差を適宜調整することによって正極及び負極活物質として選択使用される。
また、電解液としては、酸水溶液からなる水溶液電解液と、有機溶媒をベースとする非水溶液電解液が知られており、プロトン伝導型化合物を用いた場合では、前者の水溶液電解液が特に高容量のセルを提供できるという点でもっぱら使用されている。酸としては有機酸又は無機酸が用いられ、例えば、無機酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、テトラフルオロほう酸、六フッ化リン酸、六フッ化ケイ酸などが挙げられ、有機酸としては、飽和モノカルボン酸、脂肪族カルボン酸、オキシカルボン酸、p−トルエンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ラウリン酸などが挙げられる。
ところで、特開2000−149981公報(特許文献1)には、鉛蓄電池用の添加剤として、重合度30〜3000のポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、またはそれらのエステル等の分子内に水酸基を有する高分子化合物が開示されている。この高分子化合物とコロイド状硫酸バリウム粒子のいずれかを電解液または電極活物質成形体中に含ませることにより、従来と比べてサイクル寿命が著しく向上した鉛蓄電池を提供することができることが開示されている。
サイクル寿命の向上効果の発現理由は、ポリビニルアルコール等の水酸基をもった有機高分子化合物が、希硫酸水溶液中ではその水酸基にプロトンが配位し、正に帯電する結果、負極である鉛電極表面に吸着することにより、負極における金属鉛の結晶成長が抑制されることによるものと記載されている。
したがって、特許文献1の発明は、図1に示すような電気化学セルに関するものではなく、電極として金属鉛または二酸化鉛を用いた鉛蓄電池の特性改善を目的とするものであり、この鉛蓄電池の水溶液系の電解液への添加剤として分子内に水酸基を有する高分子化合物を用いているものである。
一方、特開昭62−268121号公報(特許文献2)には、エチレングリコールを主溶媒とし、ジカルボン酸あるいはその塩類を含み、さらに添加剤としてポリエチレングリコールを含有する電解コンデンサ用電解液が開示されている。そして、この電解液を用いることにより、電解コンデンサにおける静電容量特性の低下が抑制され、火花発生電圧が向上することが記載されている。
特開2000−149981公報 特開昭62−268121号公報
しかしながら、従来技術による電気化学セルにおいて、電極活物質にプロトン伝導型化合物を用いた電気化学セルは、電極活物質/電解液界面の界面抵抗が大きいために、急速充放電特性およびサイクル寿命特性が低いという問題があった。
本発明の目的は、電極活物質/電解液界面の抵抗を低減することにより、容量、急速充放電特性およびサイクル寿命特性を向上させた電気化学セルを提供することにある。
本発明は、電解液用の添加剤として、ポリエチレングリコール等の高分子の主鎖に不対電子を有する両親媒性高分子化合物を添加することにより、電荷授受の際の電解液/電極層界面の抵抗を低下させ、容量、急速充放電特性、サイクル寿命特性に優れた電気化学セルを提供するものである。
本発明は、電極活物質としてプロトン伝導型化合物を含有する正極電極と、電極活物質としてプロトン伝導型化合物を含有する負極電極と、電解質としてプロトン源を含む水系電解液を含有し、さらに前記電解液に、電子移動促進剤として、不対電子を持つ原子を主鎖に有する高分子化合物を含有する電気化学セルを提供する。
また、本発明に関わる電気化学セルは、前記電子移動促進剤として、不対電子を持つ原子として酸素原子または窒素原子を主鎖に有する高分子化合物を含有することが好ましい。
また、本発明に関わる電気化学セルは、前記電子移動促進剤として、繰り返し単位内にアルキレンオキサイド骨格を有する高分子化合物を含有することが好ましい。
また、本発明に関わる電気化学セルは、前記電子移動促進剤として、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン又はポリエチレンイミンを含有することが好ましい。
また、本発明に関わる電気化学セルは、前記高分子化合物の平均分子量が200〜20,000であることが好ましい。
また、本発明に関わる電気化学セルにおいては、前記高分子化合物の前記電解液に対する含有量が0.01〜30質量%(wt%)であることが好ましい。
また、本発明に関わる電気化学セルにおいては、充放電に伴う両極の活物質の酸化還元反応において電荷キャリアとしてプロトンのみが関与するように動作し得ることが好ましい。
本発明によれば、ポリエチレングリコール等の電子移動促進剤を系内に添加することによって、電解液/電極層界面における電子移動反応を向上させることができ、容量、急速充放電特性及びサイクル特性が改善された電気化学セルを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態に係る電気化学セルは、図1に示す基本構造(基本素子)10を有している。
この構造において、正電極層1と負電極層2は、セパレータ3を介して対向配置されている。正電極層1は、正極活物質としてプロトン伝導型化合物、導電補助剤、および結着剤を含有し、負電極層2は、負極活物質としてプロトン伝導型化合物、導電補助剤、および結着剤を含有するものを用いることができる。
セパレータ3は、従来から用いられている例えば厚さ10〜50μmのポリオレフィン系多孔質膜もしくはイオン交換膜等を用いることができる。
電解液として、電子移動促進剤とプロトン源を含む水溶液を用いることができる。
この正電極層1及び負電極層2の外側にはそれぞれ集電体4a、4bが配置され、その周囲にガスケット5が配置され封止されている。
以上の基本素子は、電解液に電子移動促進剤を添加する以外は、前述の従来の公知の方法で作製することができる。
本発明の電気化学セルの電解液に添加する電子移動促進剤としては、不対電子を持つ原子を主鎖に有する高分子化合物を用いる。
この高分子化合物としては、不対電子を持つ原子として酸素原子あるいは窒素原子を主鎖に有する化合物が好ましく、特に繰り返し単位内にアルキレンオキサイド骨格を有する高分子化合物が好ましい。また、この高分子化合物は、両親媒性化合物であることが好ましい。
前記高分子化合物中のアルキレンオキサイド骨格としては、メチレンオキサイド(−CH2O−)、エチレンオキサイド(−CH2CH2O−)、プロピレンオキサイド(−CH2CH2CH2O−)等が挙げられ、これらに水酸基(OH)等の置換基を有していてもよい。また、異なる種類のアルキレンオキサイド骨格が一つの主鎖に含まれていてもよい。このようなアルキレンオキサイド骨格は、これを含む高分子化合物の電解液に対する親和性(溶解性)が損なわれない範囲で、分子量に応じてその種類・組み合わせを適宜選択することができる。
また、この高分子化合物は、その平均分子量が例えば200〜2,000,000の範囲にあるものを用いることができ、その平均分子量が200〜200,000の範囲にあるもの好ましく、200〜20,000の範囲にあるものがより好ましい。分子量が高すぎても低すぎても十分な添加効果を得ることができない。
また、この高分子化合物の電解液中の含有量は、例えば0.005〜35wt%の範囲で適宜設定することができ、0.01wt%以上が好ましく、0.05wt%以上がより好ましく、一方、30wt%以下が好ましく、10wt%以下がより好ましく、5wt%以下がさらに好ましい。この含有量が少なすぎても多すぎても十分な添加効果を得ることができない。
本発明で使用される上記高分子化合物として、下記化学式で示されるポリエチレングリコール(a)、ポリグリセリン(b)、ポリエチレンイミン(c)が挙げられるが、添加効果、入手の容易さ、価格等の点からポリエチレングリコールが好ましい。なお、式中のn、x、yはそれぞれ独立に任意の整数を示す。
Figure 2004342593
本発明の電気化学セルは、電解液に不対電子を持つ原子を主鎖に有する高分子化合物を含有することにより、電極層/電解液界面における親和性が向上する。その結果、固体/液体界面の界面抵抗を低減することができ、電荷移動が良好になり、
電極層/電解液界面における電子移動をスムースに進行させることができる。
従って、このような高分子化合物を電解液に含有する本発明の電気化学セルは、容量、急速充放電、及びサイクル寿命特性の向上を達成することができる。
このような効果がより顕著に得られる電気化学セルとしては、充放電に伴う両極における酸化還元反応において電荷キャリアとしてプロトンのみが作用するように動作し得るもの、より具体的には、プロトン源を含む電解液を含有し、充放電に伴う両極における酸化還元反応に伴う電子授受において、電極活物質のプロトンの吸脱着のみが関与するように動作し得るように電解質のプロトン濃度と動作電圧が制御されているものが好ましい。
下記反応式は、プロトン伝導型化合物の一つであるインドール三量体の反応を示す。1段目の反応は、ドーピングによる反応を示す。式中のX-はドーパントイオンを示し、例えば硫酸イオン、ハロゲン化物イオン等であり、プロトン伝導型化合物にドープし電気化学的活性を付与するものである。2段目の反応は、ドーピングされた化合物のプロトンの吸脱着を伴う電気化学反応(電極反応)を示す。このような電極反応を起こす電気化学セルは、酸化還元反応に伴う電子授受においてプロトンの吸脱着のみが関与するため、充放電時の移動物質がプロトンのみであり、その結果、反応に伴う電極の体積変化が少なくサイクル特性に優れ、また、プロトンの移動度が高く反応が速いため、ハイレート特性に優れる、すなわち急速充放電特性に優れる。
Figure 2004342593
本発明における電極活物質には上述のようにプロトン伝導型化合物が用いられ、このプロトン伝導型化合物は、電解質のイオンとの酸化還元反応により電気化学エネルギーを蓄積することができる有機化合物(高分子を含む)である。
このようなプロトン伝導型化合物としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリペリナフタレン、ポリフラン、ポリフルラン、ポリチエニレン、ポリピリジンジイル、ポリイソチアナフテン、ポリキノキサリン、ポリピリジン、ポリピリミジン、ポリインドール、ポリアミノアントラキノン、ポリイミダゾール及びこれらの誘導体などのπ共役系高分子、インドール三量体化合物等のインドール系π共役化合物、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン等のキノン系化合物、ポリアントラキノン、ポリナフトキノン、ポリベンゾキノン等のキノン系高分子(キノン酸素が共役によりヒドロキシル基になり得るもの)、前記高分子を与えるモノマーの2種以上の共重合で得られるプロトン伝導型高分子などが挙げられる。これらの化合物にドーピングを施すことによりレドックス対が形成され、導電性が発現する。これら化合物は、その酸化還元電位の差を適宜調整することによって正極及び負極活物質として選択使用される。
プロトン伝導型化合物としては、窒素原子を有するπ共役系化合物またはπ共役系高分子、キノン系化合物またはキノン系高分子を好適なものとして用いることができる。
プロトン源を含む(プロトンを与えることができる)電解質のプロトン源としては、無機酸または有機酸を用いることができ、例えば、無機酸として、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、テトラフルオロほう酸、六フッ化リン酸、六フッ化ケイ酸などが挙げられ、有機酸として、飽和モノカルボン酸、脂肪族カルボン酸、オキシカルボン酸、p−トルエンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ラウリン酸などが挙げられる。これらのプロトン源を含む電解質の中でも酸含有水溶液が好ましく、硫酸水溶液が特に好ましい。
プロトン源を含む電解液中のプロトン濃度は、電極材料の反応性の点から10-3mol/l以上が好ましく、10-1mol/l以上がより好ましく、一方、電極材料の活性低下や溶出の防止の点から18mol/l以下が好ましく、7mol/l以下がより好ましい。
以下、本発明の電気化学セルの具体例について、二次電池の例を挙げ、さらに詳細に説明する。なお、上述の基本構成を適宜設定することにより、キャパシタとして好適な構成にすることもできる。
(実施例1)
正電極層1は、下記化学式に示される正極活物質である5−シアノインドール三量体72wt%と、導電補助剤として気相成長カーボン20wt%と、結着剤(バインダー)としてポリフッ化ビニリデン(平均分子量:1100)8wt%とを混合し、この混合物をブレンダーで撹拌・混合し、熱プレス機で所定の大きさに成形して作製した。
Figure 2004342593
負電極層2は、下記化学式に示される負極活物質であるポリフェニルキノキサリン75wt%と、導電補助剤として気相成長カーボン25wt%とを混合し、この混合物をブレンダーで撹拌・混合し、熱プレス機で所定の大きさに成形して作製した。
Figure 2004342593
あらかじめ電解液を含浸させた正電極層1と負電極層2とをセパレータ3を介して対向配置させ、正極および負極電極層1、2の外側へ集電体4a、4bをそれぞれ配置し、ガスケット5を用いて外装封止することにより、図1に示す電気化学セルを得た。
電解液としては、20wt%硫酸水溶液に、電子移動促進剤として平均分子量200のポリエチレングリコール0.5wt%を添加したものを用いた。
得られた電気化学セルの電池特性の測定結果を表1に示す。表1から明らかなように、本実施例1の電気化学セルは、下記に示す比較例1に対して、容量が7%向上し、サイクル寿命が23%向上した。なお、表1中の各実施例の容量およびサイクル寿命の数値は、比較例1を100とした場合の相対値を示している。
測定時の充放電条件は下記の通りとした。
充電:定電流定電圧(CCCV)、5C、1.2V、10分、
放電:定電流(CC)、1C、0.8V(放電終止電圧)。
(比較例1)
電解液に電子移動促進剤を添加していない以外は、実施例1と同様の方法で電気化学セルを作製した。その諸特性の測定結果を表1に示す。この電気化学セルのサイクル寿命回数は5000サイクルであった。
(実施例2)
電子移動促進剤として、平均分子量4,000のポリエチレングリコール0.5wt%を電解液に含有させた以外は、実施例1と同様の方法で電気化学セルを作製した。その諸特性の測定結果を表1に示す。表1から明らかなように、本実施例2の電気化学セルは、比較例1に対して、容量が7%向上し、サイクル寿命が25%向上した。
また、5C、1.2Vの定電流定電圧(CCCV)で10分間充電を行い、20Cの定電流(CC)で0.8Vまで放電したところ、同様に充放電試験を行った比較例1に比べて残存容量が50%向上した。
(実施例3)
電子移動促進剤として、平均分子量20,000のポリエチレングリコール0.5wt%を電解液に含有させた以外は、実施例1と同様の方法で電気化学セルを作製した。その諸特性の測定結果を表1に示す。表1から明らかなように、本実施例3の電気化学セルは、比較例1に対して、容量が8%向上し、サイクル寿命が20%向上した。
(実施例4)
電子移動促進剤として平均分子量4,000のポリエチレングリコール0.1wt%を電解液に含有させた以外は、実施例1と同様の方法で電気化学セルを作製した。その諸特性の測定結果を下記表1に示す。表1から明らかなように、本実施例4の電気化学セルは、比較例1に対して、容量が13%向上し、サイクル寿命が35%向上した。
(実施例5)
電子移動促進剤として、平均分子量4,000のポリエチレングリコール0.005wt%を電解液に含有させた以外は、実施例1と同様の方法で電気化学セルを作製した。その諸特性の測定結果を表1に示す。表1から明らかなように、本実施例5の電気化学セルは、比較例1に対して、容量が5%向上し、サイクル寿命が2%向上した。
(実施例6)
電子移動促進剤として、平均分子量4,000のポリエチレングリコール35wt%を電解液に含有させた以外は、実施例1と同様の方法で電気化学セルを作製した。その諸特性の測定結果を表1に示す。表1から明らかなように、本実施例6の電気化学セルは比較例1に対して、容量が1%向上し、サイクル寿命が5%向上した。
(実施例7)
電子移動促進剤として、平均分子量2,000,000のポリエチレングリコール0.1wt%を電解液に含有させた以外は、実施例1と同様の方法で電気化学セルを作製した。その諸特性の測定結果を表1に示す。表1から明らかなように、本実施例7の電気化学セルは、比較例1に対して、容量が1%向上し、サイクル寿命が1%向上した。
Figure 2004342593
電気化学セルの基本構造を示す断面図である。
符号の説明
1 正電極層
2 負電極層
3 セパレータ
4a、4b 集電体
5 ガスケット
10 基本素子

Claims (7)

  1. 電極活物質としてプロトン伝導型化合物を含有する正極電極と、電極活物質としてプロトン伝導型化合物を含有する負極電極と、電解質としてプロトン源を含む水系電解液を含有し、さらに前記電解液に、電子移動促進剤として、不対電子を持つ原子を主鎖に有する高分子化合物を含有する電気化学セル。
  2. 前記電子移動促進剤が、不対電子を持つ原子として酸素原子または窒素原子を主鎖に有する高分子化合物である請求項1に記載の電気化学セル。
  3. 前記電子移動促進剤が、繰り返し単位内にアルキレンオキサイド骨格を有する高分子化合物である請求項1に記載の電気化学セル。
  4. 前記電子移動促進剤として、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン又はポリエチレンイミンを含有する請求項1に記載の電気化学セル。
  5. 前記高分子化合物は、その平均分子量が200〜20,000である請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気化学セル。
  6. 前記電解液に対する前記高分子化合物の含有量が0.01〜30wt%である請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気化学セル。
  7. 充放電に伴う両極の活物質の酸化還元反応において電荷キャリアとしてプロトンのみが関与するように動作し得る請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気化学セル。
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