JP2004342236A - 光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】両面に記録層を有する光学記録媒体を、速効性の光硬化接着剤を用いた場合でも、良好に貼り合わせることができる光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体を提供する。
【解決手段】記録層を有する基板11、12同士を速効性の光硬化接着剤6により貼り合わせて両面に記録層3、4を有する光学記録媒体を製造する方法であって、光硬化接着剤6からなる接着剤層6’の間に、接着剤層6’に光を導入する導光板71を介装し、導光板71から光を導入して接着剤層6’を硬化させて基板11、12同士を貼り合わせる。これにより、基板11、12同士を強固に、しかも、短い時間で貼り合わせることができ、製造タクトを短縮化できて、生産能率が向上する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は貼り合わせ構造を有する光学記録媒体の製造方法に係わり、特に、両面に記録層を有する光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年著しく生産量が伸びているDVD等の映像を記録できる大容量の光学記録媒体は、図5(a)および(b)に示すような構造をしており、図5(a)に示すように、片面にのみ記録層1を有する光学記録媒体2である場合と、両面に記録層3、4を有する光学記録媒体5である場合とがある(なお、これらの図においては、記録層1、3、4の凹凸を誇張して図示している)。
【0003】
これらの光学記録媒体2、5は、互いに製造方法が異なり、使用する光硬化接着剤として、片面にのみ記録層1を有する光学記録媒体2を製造する場合には速効性の光硬化接着剤6が使用され、両面に記録層3、4を有する光学記録媒体5を製造する場合には遅効性の光硬化接着剤7が使用されていた。
【0004】
速効性の光硬化接着剤6は、光が照射されると即時に硬化が完了する接着剤であり、光の照射強度と照射量とがある一定以上であれば即時に硬化が完了する。一方、遅効性の光硬化接着剤7は、光が照射されてもすぐには硬化が完了せずに徐々に硬化が進行して、ある時間が経過後に硬化が完了するタイプであり、硬化が完了するまでの時間は光の照射強度や照射量により変化する。
【0005】
片面にのみ記録層1を有する光学記録媒体2の製造方法においては、成型機を用いて、スタンパーとよばれる情報ピットが刻まれた原盤上に、溶融したポリカーボネイト樹脂を射出成形して、透明板上にピットが形成された基板8(図5(a)参照)を製作する。この基板8は記録層を有さない構造材としてのハーフディスクとして使用される。また、同様に製作した基板9上にアルミ膜などの反射膜をスパッタリングにより成膜した記録層1を有するハーフディスクを用意する。そして、これらの2枚のハーフディスクを、速効性の光硬化接着剤6によって所定の間隔を保持しながら貼り合わせる。
【0006】
この片面にのみ記録層1を有する光学記録媒体2の製造工程を、図6(a)〜(d)を参照しながら、さらに詳しく説明する。図6(a)に示すように、情報ピットを有する基板9に反射膜からなる記録層1を成膜した下基板の上に、接着剤層6’になる速効性の光硬化接着剤6をディスペンサ10で円環状に滴下する。光硬化接着剤6としては室温で粘度が400〜600mPasのものが使用される。この粘度が使用される理由は、通常、光硬化接着剤6をスピンさせて振り切ることで所定厚みにするスピン工程での最大回転数が3000rpm以下であり、許容振り切り時間が3秒以下であるために、接着剤層6’に要求される厚みである40〜80μmを達成することに必要とされる粘度であるからである。
【0007】
この円環状に滴下した光硬化接着剤6の上に、記録層を有さないハーフディスク(基板8)を重ね(図6(b)参照)、その後、高速で回転するスピナーで、余分な光硬化接着剤6を振り切って所定の厚みの接着剤層6’を形成する(図6(c)参照)。図6(d)に示すように、最後に、記録層を有さないハーフディスク(基板8)側からランプ16などで光を照射して速効性の光硬化接着剤6を硬化させて、光学記録媒体2を完成させる。このように、片面にのみ記録層1を有する光学記録媒体2を製造する場合は、光硬化接着剤6を基板8、9間に延伸した後に、光硬化接着剤6に直接に光照射が可能であるので、速効性の光硬化接着剤6を使用できる。
【0008】
次に、両面に記録層3、4を有する光学記録媒体5の製造方法を説明する。
両面に記録層3、4がある光学記録媒体5を製造する場合には、片面だけに記録層1を有する光学記録媒体2と同じようにハーフディスク間に速効性の光硬化接着剤6を延伸しても、記録層3、4は光を透過させないために、光を直接に光硬化接着剤6に照射して、硬化させることができない。このために、両面に記録層3、4を有する光学記録媒体5を製造する際には速効性の光硬化接着剤6は使用できない。なぜならば、速効性の光硬化接着剤6では即時に硬化が完了して、硬化完了後は接着剤層6’に接着力が無くなるので、速効性の光硬化接着剤6を貼り合わせに使用するためには基板11、12間に光硬化接着剤6を充填した後に、硬化に必要な照射強度と照射量とを速効性の光硬化接着剤6に直接照射する必要があるからである。
【0009】
このために、両面に記録層3、4を有する光学記録媒体5を製造する場合における貼り合わせ工程では、通常は、図7(a)〜(f)に示すような方法で、遅効性の光硬化接着剤7を用いたスクリーン印刷を利用して行われていた。ここで、スクリーン印刷法とは、接着剤を供給する工程において、図7(a)に示すようなスクリーン印刷機(図7(a)においては、スクリーン印刷機のスクリーン13およびスキージ14を示している)を用い、印刷パターンを決めるスクリーン13上に遅効性の光硬化接着剤7を載せて、スキージ14で圧力を加えて延ばすことで、記録層3を形成した基板11(または記録層4を形成した基板12)上に接着剤層7’を形成する工法である。スクリーン印刷工法を用いて接着剤層7’を形成した場合は、スクリーン13のメッシュパターンが接着剤層7’に残るので、一般には接着剤層7’はその平面度が鏡面までは無く、規則的な凸凹を有する粗面となる。
【0010】
この接着剤層7’にランプ16などで光を照射する(図7(b)参照)と光硬化接着剤7の硬化が始まるが、その硬化速度は光の照射量と照射強度にもより、遅効性の光硬化接着剤7は徐々に粘度が上昇する。硬化が進行して、ある程度の高粘度になるまでは、遅効性の光硬化接着剤7は粘着力を有しており、図7(c)に示すように、この段階で基板11、12同士を重ね合わせることで、光照射後でも基板11、12同士を接着させることができる。しかし、遅効性の光硬化接着剤7が十分に硬化していない状態で基板11、12同士を重ね合わせて、接着しただけでは、外力が加えられた場合に基板11、12同士が外れて変形をおこし得る。このために、遅効性の光硬化接着剤7からなる接着剤層7’の硬化が進み、十分に硬くなるまでは、図7(d)に示すように、基板11、12を貼り合わせた貼合わせディスク20に重し15を載せておく必要がある。遅効性の光硬化接着剤7が完全に硬化するまでには、時間がかかるので、基板11、12のずれが生じないくらいに硬化した段階で、図7(e)に示すように、貼合わせディスク20が自重で歪まないように、ポール18に通すなどして縦置きにして、完全に硬化させる必要があった。なお、図7(d)における17は、基板11、12を載せる台である。
【0011】
なお、このような貼合わせ構造を有する従来の光学記録媒体の製造方法として、特許文献1、2などにも同様な光学記録媒体の製造方法が開示されている。
【0012】
【特許文献1】
特開平10−340488号公報
【0013】
【特許文献2】
特開平11−66644号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、両面に記録層3、4を有する光学記録媒体5を製造する場合には、遅効性の光硬化接着剤7を用いていたため、遅効性の光硬化接着剤7が完全に硬化するまでに長い時間がかかってしまい、製造タクトが長くなって生産能率が低いという問題があった。
【0015】
この問題に対処するものとして、両面に記録層3、4を有する光学記録媒体5を製造するに際し、図8(a)に示すように、記録層3を有する基板11上に、速効性の光硬化接着剤6を塗布し、図8(b),(c)に示すように、この光硬化接着剤6上に、記録層4を有する基板12を重ね合わせて、光硬化接着剤6をスピンさせて振り切ることで所定厚みにした後、図9に示すように、貼り合わせたディスクの側面から光硬化接着剤6の接着剤層6’に対して、光照射装置61からの光Lを照射することにより、速効性の光硬化接着剤6を硬化させることが考えられる。
【0016】
しかしながら、この手法を採用する場合には、速効性の光硬化接着剤6中に光を導入しようとすると接着剤層6’の厚みを厚くしなければならない。このように接着剤層6’の厚みを厚くすると、接着剤層6’の厚みが厚い分だけ、接着剤層6’に進入した光Lは途中で大きく吸収される。そして、内周部に達するまでに、光硬化接着剤6を硬化させるためには不十分なくらいに光Lが減少し、その結果、内周部を良好に硬化させることができない。また、光照射装置61の出射部61aと光硬化接着剤6との結合効率が一般に良くないため、これによっても、光照射装置61からの光が、接着剤層6’自体に導入され難いという問題がある。
【0017】
本発明は上記問題を解決するもので、両面に記録層を有する光学記録媒体を、速効性の光硬化接着剤を用いた場合でも、良好に貼り合わせることができる光学記録媒体の製造方法および光学記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明は、片面に記録層を有する基板同士を光硬化接着剤により貼り合わせて両面に記録層を有する光学記録媒体を製造する方法であって、記録層が設けられている基板同士を接着する光硬化接着剤からなる接着剤層の間に、接着剤層に光を導入する導光板を介装し、導光板から光を導入して接着剤層を硬化させて前記基板同士を貼り合わせることを特徴とする。
【0019】
この方法によれば、両面に記録層を有する光学記録媒体を、速効性の光硬化接着剤を用いた場合でも、良好に貼り合わせることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、片面に記録層を有する基板同士を光硬化接着剤により貼り合わせて両面に記録層を有する光学記録媒体を製造する方法であって、記録層が設けられている基板同士を接着する光硬化接着剤からなる接着剤層の間に、接着剤層に光を導入する導光板を介装し、導光板から光を導入して接着剤層を硬化させて前記基板同士を貼り合わせることを特徴とする。
【0021】
この方法によれば、光硬化接着剤として速効性の光硬化接着剤を用いた場合でも、速効性の光硬化接着剤に対して導光板を通して光を導入することができるので、導光板を通して光を導入して接着剤層を良好に硬化させることができる。
【0022】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の光学記録媒体の製造方法において、光硬化接着剤が、光を照射すると即時に硬化が完了する速効性タイプであることを特徴とする。
【0023】
この方法によれば、光硬化接着剤が速効性タイプであり、導光板を通して光硬化接着剤に光を導入することができるので、光硬化接着剤を短い時間で硬化させることができ、製造タクトを短縮させることができて、生産能率を向上させることができる。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の光学記録媒体の製造方法において、導光板の厚さが10〜100μmであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の光学記録媒体の製造方法において、導光板と基板とに挟まれた部分の接着剤層の厚さが5〜40μmであることを特徴とする。
【0025】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の光学記録媒体の製造方法において、光硬化接着剤を硬化させるために導光板に光を導入する際に、導光板の外径が基板の外径より大きく、この基板よりはみ出した部分に光を照射することで、導光板への光の導入を行うことを特徴とする。
【0026】
この方法により、導光板における基板よりはみ出した部分に光を照射することで、導光板への光の導入を良好に行うことができる
請求項6記載の発明は、光を反射する記録層を両面に有する光学記録媒体であって、各記録層の内面側にそれぞれ接着剤層が設けられ、これらの接着剤層間に、接着剤層に光を導入する導光板が介装されていることを特徴とする。
【0027】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、従来の構成要素ならびに設備と同様なものには同符号を付す。
まず、本発明の実施の形態にかかる製造方法により製造される光学記録媒体70について説明する。図1に示すように、この光学記録媒体70は、片面に反射層としての記録層3が設けられた基板11と、片面に反射層としての記録層4が設けられた基板12と、これらの基板11、12の記録層3、4が設けられた側にそれぞれ配設された接着剤層6’、6’と、これらの接着剤層6’、6’間に介装された導光板71とから構成されている。
【0028】
この光学記録媒体70の製造方法について説明する。
図2(a)に示すように、まず、記録層3が設けられた基板11を、回転用のスピナー41上に載置し(第1基板載置工程)、図2(b)に示すように、基板11上に速効性の光硬化接着剤6をディスペンサ10により円環状に滴下する(第1滴下工程)。その上に、外径が基板11よりも大きなドーナツ状に打ち抜かれたシート状の導光板71を載せ(図2(c)参照:導光板配置工程)、さらに導光板70上に、速効性の光硬化接着剤6を同様に滴下して円環状になるように塗布し(図2(d)参照:第2滴下工程)、さらに、その上に、記録層4が設けられた基板12を載せる(第2基板配置工程)。
【0029】
次に、上記のようにして、記録層3を有する基板11、光硬化接着剤6、導光板71、光硬化接着剤6、記録層4を有する基板12を積層したものをスピナー41で高速回転することで、各光硬化接着剤6を振り切って延展し、接着剤層6’を形成する(振り切り工程)。このようにして作成した貼り合わせディスク50に対して、図3に示すように、光照射装置61により、導光板71における基板11、12の外周より出っ張った部分に外部から光Lを導光板71に照射する。
【0030】
この場合に、図4に示すように、光Lは導波板71中を外周から内周側に向かって記録層3、4の反射層で反射されながら、基板11と基板12との間を伝搬する。導光板71自体は非常に光Lに対して吸収が少ないが、上下の基板11、12の記録層3、4に挟まれた各光硬化接着剤6は光Lを吸収することにより硬化する。また、この際、接着剤層6’の厚みは非常に薄いので、接着剤層6’間を多数回往復しても、内周に達した段階でも光強度の減少率は小さく、内周でも、まだ、十分に接着剤を硬化できる。この結果、導光板71を介して光硬化接着剤6(接着剤層6’)内に効率良く光Lを取り込むことができ、光硬化接着剤6を良好に、しかも短い時間で硬化させることができ、基板11、12同士を強固に、しかも、短い時間で貼り合わせることができる。これにより、製造タクトを短縮化できて、生産能率が向上する。なお、接着剤層6’の硬化が終了した後に、導光板71における基板11、12の外周より出っ張った部分を切断して削除して、製品としての光学記録媒体70を得る。
【0031】
また、導光板71としてその外径が基板11、12の外径より大きいものを用いたことで、広い面積から光Lを導入することができるので、導光板71への光Lの導入を良好に行うことができる。
【0032】
次に、本発明の実施の形態にかかる、より具体的な実施の形態と、比較例とを説明する。
(実施の形態)
ポリカーボネイトを射出成形して情報ピットを刻んだ直径12mmの基板11にアルミニウム合金をスパッタリング装置で厚さ60nmに成膜して記録層3を形成し、この記録層3を形成した基板11の上に、粘度が460mPasであるUV硬化性接着剤(速効性の光硬化性接着剤)6を3cmの量で円環状に滴下した(図2(a),(b)参照)後に、直径140mmで厚さ0.1mmのポリカーボネイト製の導光板71を重ねた(図2(c)参照)。そして、その上に、粘度が460mPasであるUV硬化性接着剤(速効性の光硬化性接着剤)6を3cmの量で円環状に滴下した(図2(d)参照)後に、ポリカーボネイトを射出成形して情報ピットと刻んだ直径120mmの基板12に厚さ60nmのアルミニウムをスパッタして記録層4を形成したものを重ね(図2(e)参照)、この後、7000rpmの回転数で回転して10秒間振り切りを行った(図2(f)参照)。この結果、最終的な接着剤層6’の厚みは5μmであった。このようにして形成した貼り合わせディスク50の導波板71における基板11、12の外周よりも出っ張った部分に外部から、2000cd/cmの光Lを光照射装置61により照射して導波板41に導入して、接着剤層6’を硬化させた。なお、硬化完了後に2枚の基板11、12を剥離して硬化性接着剤6の硬化度合いを調べたところ、接着剤層6’における内側の部分も十分に硬化していた。
(比較例)
ポリカーボネイトを射出成形して情報ピットを刻んだ基板11にアルミニウム合金をスパッタリング装置で厚さ60nmに成膜して記録層3を形成し、この記録層3を形成した基板11の上に、粘度が460mPasであるUV硬化性接着剤(速効性の光硬化性接着剤)6を3cmの量で円環状に滴下した(図8(a)参照)後に、ポリカーボネイトを射出成形して情報ピットと刻んだ基板12に厚さ60nmのアルミニウムをスパッタして記録層4を形成したものを重ね(図8(b)参照)、この後に、3000rpmの回転数で4秒間振り切りを行った(図8(c)参照)。この状態での接着剤層6’の厚みは5μmであった。このようにして形成したディスクの側面からUVランプの光(紫外線)を照射して、速効性の光硬化性接着剤6の硬化を試みた。この後、2枚の基板11、12を剥離して硬化性接着剤6の硬化度合いを調べたところ、外周から5mmの範囲では光硬化性接着剤6の硬化が認められたが、それよりも内側の部分では未硬化状態であった。
【0033】
この比較結果からも、接着剤層6’間に導光板71を介装することで、導光板71を通して光Lを導入して接着剤層6’を良好に硬化できることがわかる。
なお、上記の実施の形態においては、本発明の実施の形態にかかる導光板71の厚さが0.1mm(100μm)である場合を述べたが、その厚さが10μmであれば、速効性の光硬化性接着剤6を内側まで硬化させることが可能であることがわかった。また、導光板71の厚さが0.1mm(100μm)よりも大きい場合には、光を良好に導入することができるものの、光学記録媒体70としての厚さが大きくなり過ぎる欠点がある。この結果から、導光板71の厚さは10〜100μmが望ましい。
【0034】
また、導光板71と基板11、12とに挟まれた部分の接着剤層6’の厚さは、上記実施の形態では5μmである場合を述べたが、接着剤層6’の厚さが5μmよりも薄い場合には、接着強度が不足し、接着剤層6’の厚さが100μmよりも厚い場合には、光学記録媒体70としての厚さが大きくなり過ぎる欠点があり、この結果から、接着剤層6’の厚さは10〜100μmが望ましい。
【0035】
【発明の効果】
このように本発明によると、記録層が設けられている基板同士を接着する光硬化接着剤からなる接着剤層の間に、接着剤層に光を導入する導光板を介装することで、光硬化接着剤として速効性の光硬化接着剤を用いた場合でも、速効性の光硬化接着剤に対して導光板を通して光を導入することができるので、導光板を通して光を導入して接着剤層を良好に硬化させることができる。したがって、基板同士を強固に、しかも、短い時間で貼り合わせることができ、製造タクトを短縮化できて、生産能率が向上する。
【0036】
また、導光板としてその外径が基板の外径より大きいものを用いることで、導光板における基板よりはみ出した部分に光を照射することで、導光板への光の導入をさらに良好に行うことができ、導光板への光の導入を容易に行うことができて作業性が向上するとともに、接着剤層を良好に硬化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光学記録媒体の断面図
【図2】(a)〜(f)はそれぞれ本発明の実施の形態に係る光学記録媒体の製造工程を示す図
【図3】同光学記録媒体の製造工程を示す図で、光を照射している工程を示す図
【図4】同光学記録媒体の光の導入状態を示す拡大断面図
【図5】(a)は片面だけに記録層を有する光学記録媒体を示す断面図、(b)は両面に記録層を有する光学記録媒体を示す断面図
【図6】(a)〜(d)はそれぞれ片面だけに記録層を有する光学記録媒体を製造する従来の製造工程を示す図
【図7】(a)〜(f)はそれぞれ両面に記録層を有する光学記録媒体を製造する従来の製造工程を示す図
【図8】(a)〜(c)はそれぞれ両面に記録層を有する光学記録媒体を製造する他の従来の製造工程を示す図
【図9】同従来の製造方法により光学記録媒体の光の導入状態を示す図
【符号の説明】
3、4 記録層
6 速効性の光硬化接着剤
6’ 接着剤層
11、12 基板
50 貼り合わせディスク
61 光照射装置
70 光学記録媒体
71 導光板

Claims (6)

  1. 片面に記録層を有する基板同士を光硬化接着剤により貼り合わせて両面に記録層を有する光学記録媒体を製造する方法であって、記録層が設けられている基板同士を接着する光硬化接着剤からなる接着剤層の間に、接着剤層に光を導入する導光板を介装し、導光板から光を導入して接着剤層を硬化させて前記基板同士を貼り合わせることを特徴とする光学記録媒体の製造方法。
  2. 光硬化接着剤が、光を照射すると即時に硬化が完了する速効性タイプであることを特徴とする請求項1に記載の光学記録媒体の製造方法。
  3. 導光板の厚さが10〜100μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学記録媒体の製造方法。
  4. 導光板と基板とに挟まれた部分の接着剤層の厚さが5〜40μmであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光学記録媒体の製造方法。
  5. 光硬化接着剤を硬化させるために導光板に光を導入する際に、導光板の外径が基板の外径より大きく、この基板よりはみ出した部分に光を照射することで、導光板への光の導入を行うことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の光学記録媒体の製造方法。
  6. 光を反射する記録層を両面に有する光学記録媒体であって、各記録層の内面側にそれぞれ接着剤層が設けられ、これらの接着剤層間に、接着剤層に光を導入する導光板が介装されていることを特徴とする光学記録媒体。
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