JP2004339092A - 水系化粧料 - Google Patents

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直樹 後藤
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多朗 江原
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Abstract

【課題】透明から半透明の優美な外観を有し、ベタツキが無く、後肌の保湿感を発揮し、経時安定性に優れた水系化粧料に関する。
【解決手段】成分(A)を0.005〜3質量%、(B)を1〜40質量%、(C)を0.01〜10質量%及び/または(D)を0.0005〜1質量%、並びに(E)を40〜98質量%含有し、成分(A)の水酸基価が10〜150であることを特徴とする水系化粧料。
(A)ジトリメチロールプロパンと脂肪酸とのエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物、該エステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる1種または2種以上
(B)エタノール
(C)非イオン性界面活性剤
(D)アルキル変性カルボキシビニルポリマー
(E)水。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明から半透明の優美な外観を有し、ベタツキが無く、後肌に保湿感を発揮し、経時安定性に優れた水系化粧料に関する。本発明の水系化粧料とは、多層化粧料のように油層が分離しているものではなく、水系成分を連続層とした化粧料中に油系成分を均一に分散又は可溶化したものを指す。
【0002】
【従来の技術】
従来、水系化粧料としては、エタノールに界面活性剤とトコフェロール等の油分を溶解し、この油相成分を水相成分に分散させて白濁化粧料を得るもの(例えば特許文献1参照)や、界面活性剤を使用せずアルキル変性カルボキシビニルポリマーを用いて油性物質を強制的に分散させるもの(例えば特許文献2参照)などが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−269055号公報
【特許文献2】
特開平10−120521号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エタノールに界面活性剤と特定の油分を溶解する方法は特定の油分特有のベタツキを完全に解消することができず、界面活性剤を使用せずアルキル変性カルボキシビニルポリマーを用いて油性物質を強制的に分散させる方法では十分な油分量を安定に配合できず、後肌の保湿感を発揮するには到らない場合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者等は、上記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、特定のジトリメチロールプロパン誘導体、特定量のエタノール、特定量の非イオン性界面活性剤及び/またはアルキル変性カルボキシビニルポリマー、並びに特定量の水とを用いることにより透明から半透明の優美な外観を有し、ベタツキが無く、後肌の保湿感を発揮し、経時安定性に優れた水系化粧料が得られることを見出だし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の成分(A)を0.005〜3質量%、(B)を1〜40質量%、(C)を0.01〜10質量%及び/または(D)を0.0005〜1質量%、並びに(E)を40〜98質量%含有し、成分(A)の水酸基価(OHV)が10〜150であることを特徴とする水系化粧料を提供するものである。
(A)ジトリメチロールプロパンと脂肪酸との下記一般式(I)で示されるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物、下記一般式(I)で示されるエステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる1種または2種以上
【化2】
Figure 2004339092
(式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は脂肪酸残基を表す。)
(B)エタノール
(C)非イオン性界面活性剤
(D)アルキル変性カルボキシビニルポリマー
(E)水
なお、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物とは、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と、脂肪酸とのエステル化反応で得られた重縮合物のことを示す。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を述べる。
本発明の水系化粧料における成分(A)は、ベタツキがなく後肌の保湿感を演出するために使用される。成分(A)はジトリメチロールプロパンと脂肪酸との下記一般式(I)で示されるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物、下記一般式(I)で示されるエステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる1種または2種以上である。
【化3】
Figure 2004339092
(式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は脂肪酸残基を表す。)
成分(A)を形成するための脂肪酸としては、炭素数5〜28の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸が好ましく、特に分岐鎖の脂肪酸が好ましい。このような分岐鎖の脂肪酸としては、例えば、ピバリン酸、イソヘプタン酸、4−エチルペンタン酸、イソオクチル酸、2−エチルヘキサン酸、4,5−ジメチルヘキサン酸、4−プロピルペンタン酸、イソノナン酸、2−エチルヘプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、イソデカン酸、イソドデカン酸、2−メチルデカン酸、3−メチルデカン酸、4−メチルデカン酸、5−メチルデカン酸、6−メチルデカン酸、7−メチルデカン酸、9−メチルデカン酸、6−エチルノナン酸、5−プロピルオクタン酸、イソラウリン酸、3−メチルヘンデカン酸、6−プロピルノナン酸、イソトリデカン酸、2−メチルドデカン酸、3−メチルドデカン酸、4−メチルドデカン酸、5−メチルドデカン酸、11−メチルドデカン酸、7−プロピルデカン酸、イソミリスチン酸、2−メチルトリデカン酸、12−メチルトリデカン酸、イソパルミチン酸、2−ヘキシルデカン酸、14−メチルペンタデカン酸、2−エチルテトラデカン酸、イソステアリン酸、メチル分岐型イソステアリン酸、2−へプチルウンデカン酸、2−イソへプチルイソウンデカン酸、2−エチルヘキサデカン酸、14−エチルヘキサデカン酸、14−メチルヘプタデカン酸、15−メチルヘプタデカン酸、16−メチルヘプタデカン酸、2−ブチルテトラデカン酸、イソアラキン酸、3−メチルノナデカン酸、2−エチルオクタデカン酸、イソヘキサコ酸、24−メチルヘプタコサン酸、2−エチルテトラコサン酸、2−ブチルドコサン酸、2−ヘキシルイコサン酸、2−オクチルオクタデカン酸、及び2−デシルヘキサデカン酸などが挙げられ、これらを1種又は2種以上を使用することができる。これらのうち炭素数8〜18の脂肪酸、特にイソオクチル酸(さらに好ましくは、2−エチルヘキサン酸、4,5−ジメチルヘキサン酸)、イソノナン酸(さらに好ましくは、2−エチルヘプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸)、イソパルミチン酸、イソトリデカン酸、イソステアリン酸(さらに好ましくは、メチル分岐型イソステアリン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルイソウンデカン酸)などの炭素数8〜18の分岐飽和脂肪酸が好ましい。
直鎖脂肪酸とは、炭素数6から炭素数28の直鎖脂肪酸で、例えば、カプロン酸、カプリル酸、オクチル酸、ノニル酸、デカン酸、ドデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などの直鎖飽和脂肪酸、また、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、ゴンドイン酸、エルカ酸、ブラシン酸などの直鎖不飽和脂肪酸が挙げられ、これらを1種又は2種以上を使用することができる。
【0007】
本発明の成分(A)のエステル化合物は、モノ、ジ、トリ、又はテトラのエステル化合物の1種又は2種以上からなるものである。
また、成分(A)の重縮合物を調製するのに本発明で用いる多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸やセバシン酸などの炭素数2から炭素数10の2塩基性カルボン酸が好ましい。これらは1種または2種以上を使用することができる。
【0008】
本発明の成分(A)は、水酸基価(OHV)(以下、単に「OHV」と表す)が10〜150のものが好ましく、OHVが30〜150のものがより好ましく、40〜100のものが最も好ましい。OHVがこのような範囲にあると、水性成分に対する相溶性がより良好となり、経時安定性に優れるとともに、抱水性が高くなるために、保湿感を得られやすいといった効果を発揮できる。ここでOHVとは、粧原基一般試験法水酸基価測定法により得られた値とする。一般式(I)で示される成分(A)は、室温で液状であるのが好ましく、粘度(25℃)が100〜30000mPa・sであるのが好ましい。
本発明の成分(A)は、例えば、ジトリメチロールプロパン1当量に対し脂肪酸及び/又は多価カルボン酸を1.5〜3.5当量仕込み、無触媒または触媒(たとえば塩化スズ)存在下、180〜240℃にてエステル化及び/又は脱水縮合反応を行う。反応終了後は、反応混合物を吸着処理等に付して触媒除去処理を行い、蒸留等により未反応原料など低分子分を除去して、最終製品を得る方法により調製することができる。
【0009】
成分(A)の配合量は、水系化粧料全量中0.005〜3質量%が好ましく、更に0.01〜1質量%がより好ましい。この範囲で用いることにより、本発明で対象とする水系化粧料は、透明から半透明の優美な外観を有し、ベタツキが無く、後肌に保湿感を発揮し、経時安定性に優れたものとなる。配合量が0.005質量%未満では後肌の保湿感を発揮することができず、3質量%を超えると透明から半透明の優美な外観や、優れた経時安定性が得られず好ましくない。
また、本発明には、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて成分(A)以外に他の油系成分、例えば、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、及び油性ゲル化剤類等を配合することができる。これらの油系成分の配合量は、成分(A)と合わせて、水系化粧料全量中5質量%を超えないことが好ましい。
【0010】
本発明で用いられる成分(B)のエタノールは、化粧料一般に用いられているものであれば特に制約なく使用することができる。本発明の成分(B)は、成分(A)等の油系成分及び油溶性物質を溶解すると共にベタツキを低減するために含有され、水系化粧料全量中、1〜40質量%が好ましく、更に2〜20質量%がより好ましい。配合量が1質量%未満ではベタツキが低減できず、経時安定性にも劣り、40質量%を超えると、後肌の保湿感が発揮できず好ましくない。
【0011】
本発明で用いられる成分(C)の非イオン性界面活性剤及び/又は(D)のアルキル変性カルボキシビニルポリマーは、成分(A)等の油系成分及び油溶性物質を均一に分散し、経時安定性を確保するために含有される。
本発明で用いられる成分(C)の非イオン性界面活性剤としては例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物(例えばセスキイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンなど)、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(例えばポリオキシエチレン(60)硬化ひまし油など)、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレン変性シリコーン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。また、HLB値が8以上のものが好ましく、HLB値が8以上のものと8未満のものを組み合わせて使用してもよい。
成分(C)の非イオン性界面活性剤の配合量は特に限定されないが、水系化粧料全量中、0.01〜10質量%が好ましく、更に0.05〜5質量%がより好ましい。この範囲であればさっぱりとした感触で後肌のベタツキの無い透明から半透明の優美な外観を有しかつ経時安定性に優れた水系化粧料を得ることができる。また、成分(C)の非イオン性界面活性剤は、成分(A)に対しては、0.05〜100倍量の範囲で用いることが好ましく、更に0.1〜20質量%がより好ましい。尚、非イオン性界面活性剤はエタノールに溶解させて用いることが安定性に優れた水系化粧料を得る上で好ましい。
【0012】
本発明で用いられる成分(D)のアルキル変性カルボキシビニルポリマーは特に限定されないが、具体的に例示するのであれば、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体などが挙げられ、更に市販品の例としては、B.F.グッドリッチ社製のカーボポール1342、ペミュレンTR−1、ペミュレンTR−2等が挙げられる。これらは必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
成分(D)のアルキル変性カルボキシビニルポリマーの配合量は特に限定されないが、水系化粧料全量中、0.0005〜1質量%が好ましく、更に0.001〜0.5質量%がより好ましい。この範囲であればさっぱりとした感触で後肌のベタツキの無い透明から半透明の優美な外観を有しかつ経時安定性に優れた水系化粧料を得ることができる。
【0013】
また、本発明で対象とする水系化粧料は、成分(C)又は(D)をそれぞれ単独で用いてもよく、さらに成分(C)及び(D)を併用して用いてもよい。
【0014】
本発明で用いられる成分(E)の水は、化粧料一般に用いられているものであれば特に制約なく使用することができる。本発明の成分(E)は、水系化粧料全量中40〜98質量%が好ましく、更に50〜90質量%がより好ましい。配合量が40質量%未満ではさっぱりとした感触が得られず、98質量%を超えると、後肌の保湿感が発揮できず好ましくない。
【0015】
本発明の水系化粧料には、前記必須成分の他に、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて化粧料、医薬品等に通常使用される水性成分、薬効剤、保湿成分、水溶性高分子、抗炎症剤、殺菌剤、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、有機及び無機粉体、香料、及び色素などを配合することができる。
水性成分としては、成分(B)のエタノール及び成分(E)の水と同様に水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
【0016】
さらに保湿感を高めるために保湿成分を配合することができるが、例えば、糖類、多糖類、アミノ酸類が挙げられる。
水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。
【0017】
本発明の水系化粧料において、半透明、透明とは、光路長1cmで波長が700nmでの光透過率を測定し、水の透過率を100とした場合の発明品の透過率が20〜95を半透明、95を超えたものを透明と規定する。
【0018】
本発明の水系化粧料としては美容液、化粧水、乳液、クリーム、ジェル等の基礎化粧料のほか、洗顔料、整髪剤等に適用が可能であり、水系化粧料に粉体を分散したアイシャドウ、ファンデーション等のメイクアップ製品へも適用することができる。
また、これらの水系化粧料は、通常の化粧料を製造する方法にて製造することができ、特にその製法は限定されない
【0019】
次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0020】
【実施例】
(製造例1)ジトリメチロールプロパンとイソステアリン酸とセバシン酸との重縮合物の調製
ジトリメチロールプロパン[広栄化学社製:ジトリメチロールプロパン]168g(0.8モル)、イソステアリン酸[ユニケマ社製:PRISORINE3505]392g(1.3モル)及びセバシン酸[小倉合成工業社製:セバシン酸]41g(0.2モル)を攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた1Lの4つ口フラスコに仕込み、還流溶剤として、キシロールを全仕込量の5質量%の量で一緒に加え、攪拌しながら混合物を180〜240℃で6時間反応させた。反応終了後、活性白土を用いて脱色し、常法による脱臭を行い、ジトリメチロールプロパンとイソステアリン酸とセバシン酸との重縮合物436gを得た。この重縮合物のOHVは92であった。
【0021】
(製造例2)ジトリメチロールプロパンと2−エチルヘキサン酸とのエステル化合物の調製
ジトリメチロールプロパン[広栄化学社製:ジトリメチロールプロパン]211g(0.8モル)及び2−エチルヘキサン酸[チッソ社製:オクチル酸]389g(2.7モル)を攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた1Lの4つ口フラスコに仕込み、還流溶剤として、キシロールを全仕込量の5質量%の量で一緒に加え、攪拌しながら混合物を180〜240℃で19時間反応させた。反応終了後、活性白土を用いて脱色し、常法による脱臭を行い、ジトリメチロールプロパンとイソオクチル酸とのエステル化合物421gを得た。このエステル化合物のOHVは89であった。
【0022】
(比較製造例1)ジトリメチロールプロパンと3,5,5−トリメチルヘキサン酸とのテトラエステル化合物の調製
攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管および還流機を備えた4つ口フラスコにジトリメチロールプロパン[広栄化学社製:ジトリメチロールプロパン]185g(0.7モル)、3,5,5−トリメチルヘキサン酸[協和発酵社製:キョワノイック−N]487g(3.08モル)、エステル化触媒としてパラトルエンスルホン酸を全仕込み量に対して0.3質量%及び、還流溶剤としてキシロールを全仕込み量に対して5質量%加え、180〜260℃にて約6時間反応させた。反応終了後常法により脱酸、活性白土−活性炭系の脱白剤を用いて脱色後、常法による脱臭を行い、ジトリメチロールプロパンと3,5,5−トリメチルヘキサン酸とのテトラエステル化合物(下記一般式(II))を571g得た。このテトラエステル化合物のOHVは0.1であった。
【化4】
Figure 2004339092
(式中、R〜Rは全て3,5,5−トリメチルヘキサン酸残基を表す。)
【0023】
実施例1〜11、比較例1〜3(化粧水)
表1に示す化粧水を下記製造法で調製し、得られた各化粧水について、経時安定性、ベタツキのなさ、後肌の保湿感の項目について下記の方法により評価し、その結果を併せて表1に示した。
(製造法)
A:成分1〜6を均一に混合溶解する。
B:7〜11を均一に混合溶解する。
C:B工程で得られた混合物にA工程で得られた混合物を撹拌しながら加え、容器に充填して化粧水を得た。
【0024】
【表1】
Figure 2004339092
【0025】
(評価項目)
a.経時安定性
b.ベタツキのなさ
c.後肌の保湿感
(評価方法)
a.経時安定性
20℃および40℃の恒温槽に各試料をいれ、1か月後の外観変化により評価した。
◎:20℃、40℃共に変化なし。
○:20℃は変化ないが40℃にわずかに変化が見られる。
△:20℃あるいは40℃に変化が見られる。
×:20℃、40℃共に分離している。
【0026】
b.ベタツキのなさ、
c.後肌の保湿感
各試料について専門パネル20名による使用テストを行い塗布1分後の各項目について、パネル各人が(1)絶対評価基準を用いて7段階に評価した各試料の平均値を(2)4段階判定基準により判定した。
(1)絶対評価基準
Figure 2004339092
(2)4段階判定基準
5点を超える :非常に良い(◎)
3点を超えて5点以下:良好(○)
1点を超えて3点以下:やや不良(△)
1点以下 :不良(×)
【0027】
表1より明らかな様に、本発明品はいずれも、べたつかず、後肌の保湿感が良好で、さらに経時安定性にも優れていた。一方、成分(A)の替わりに酢酸トコフェロールを用いた比較例1では後肌の保湿感とベタツキのなさの点で、成分(A)の替わりに比較製造例1のテトラエステルを用いた比較例2は後肌の保湿感と経時安定性の点で、エタノールを配合しない比較例3はベタツキのなさと経時安定性の点でそれぞれ特に劣るものであった。
【0028】
実施例12:美容液
Figure 2004339092
(製造方法)
A:成分1〜5を均一に混合溶解する。
B:成分6〜11を均一に混合溶解する。
C:B工程で得られた混合物にA工程で得られた混合物を撹拌しながら加え、容器に充填して美容液を得た。
実施例12の美容液は、半透明の優美な外観を有し、ベタツキが無く、後肌の保湿感を発揮し、経時安定性に優れたものであった。
【0029】
実施例13:ジェル状アイカラー
Figure 2004339092
(製造方法)
A:成分1〜7を均一に混合溶解する。
B:成分8〜11を均一に混合溶解する。
C:B工程で得られた混合物にA工程で得られた混合物を撹拌しながら加える。
実施例13のジェル状アイカラーは、半透明の優美な外観を有し、ベタツキが無く、経時安定性に優れたものであった。また、化粧効果にも優れたものであった。
【0030】
【発明の効果】本発明の水系化粧料は、透明から半透明の優美な外観を有し、ベタツキが無く、後肌に保湿感を発揮し、経時安定性に優れた水系化粧料である。

Claims (1)

  1. 次の成分(A)を0.005〜3質量%、(B)を1〜40質量%、(C)を0.01〜10質量%及び/又は(D)を0.0005〜1質量%、並びに(E)を40〜98質量%含有し、成分(A)の水酸基価(OHV)が10〜150であることを特徴とする水系化粧料。
    (A)ジトリメチロールプロパンと脂肪酸との下記一般式(I)で示されるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物、下記一般式(I)で示されるエステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる1種または2種以上
    Figure 2004339092
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は脂肪酸残基を表す。)
    (B)エタノール
    (C)非イオン性界面活性剤
    (D)アルキル変性カルボキシビニルポリマー
    (E)水。
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