JP2008195624A - 油性基剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定性、顔料分散性、使用感で優れた油性基剤並びにこれを含有する化粧料及び外用剤を提供すること。
【解決手段】アシルアミノ酸とダイマージオールとのエステル、及び/又はアシルアミノ酸と脂肪酸とダイマージオールとのエステルを含有する油性基剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、アシルアミノ酸とダイマージオールとのエステル、及び/又はアシルアミノ酸と脂肪酸とダイマージオールとのエステルを含有する油性基剤及びその油性基剤を含有する配合物に対する乳化安定性、顔料分散性、使用感等に優れた化粧料及び外用剤に関する。
従来から種々のエステル化合物を含有する油性原料、即ち油性基剤が化粧料及び外用剤に用いられている。例えば、ラウリン酸へキシル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルへキシル、ステアリン酸ステアリル、ジオレイン酸ジエチレングリコール、ジイソステアリン酸トリエチレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジステアリン酸プロピレングリコール、トリカプリン酸グリセリン、トリオレイン酸グリセリン、トリステアリン酸グリセリン等が用いられている。
また、ダイマージオールを用いたエステル化合物として、炭素数4〜34のモノカルボン酸、又はジカルボン酸との化合物が安定性、安全性、使用感等に優れた油剤として報告されている(特許文献1)。
特開2001−72530号公報
しかし、これらのエステル化合物は、化粧料及び外用剤用の油性基剤として、配合成分に対する乳化安定性、顔料分散性、使用感等の点で必ずしも十分満足できるものではなかった。そのため、当該安定性、顔料分散性、使用感で優れた油性基剤が望まれていた。
本発明の課題はかかる油性基剤並びにこれを含有する化粧料及び外用剤を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、アシルアミノ酸とダイマージオールとのエステル、及び/又はアシルアミノ酸と脂肪酸とダイマージオールとのエステルを含有する油性基剤が、化粧料、外用剤の原料として乳化安定性、使用感及び顔料分散性等に優れていることを見出し、本発明を完成した。
本発明は下記の通りである。
(1)アシルアミノ酸とダイマージオールとのエステル、及び/又はアシルアミノ酸と脂肪酸とダイマージオールとのエステルを含有する油性基剤。
(2)脂肪酸の炭素数が2〜26である上記(1)記載の油性基剤。
(3)アシルアミノ酸のアミノ酸が中性アミノ酸及び酸性アミノ酸から選ばれるアミノ酸であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の油性基剤。
(4)アシルアミノ酸のアミノ酸がグリシン、アラニン、スレオニン、β−アラニン、ザルコシン、N−メチル−β−アラニン、アミノ酪酸、グルタミン酸、アスパラギン酸から選ばれるアミノ酸であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の油性基剤。
(5)上記(1)〜(4)の何れかに記載の油性基剤を含有することを特徴とする化粧料又は外用剤。
本発明に係わる油性基剤は、配合成分(例:顔料など)の分散性に優れ、また乳化安定性が良好であり、且つ安全面で好ましく、また、これを配合された化粧料、外用剤も性能、官能面で優れた物にすることができる。
本発明において、油性基剤とは皮膚に対する柔軟作用、保護作用、水分の蒸発抑制作用などのエモリエント効果のほか、使用感触の向上やクレンジング作用などの機能を備えた、クリーム、乳液などに広く用いられている脂溶性の成分である。また、ファンデーションや口紅などの製品に、色素分散や外観の向上、顔料に皮膚への展着性を与え化粧効果を上げる目的などにより配合される。さらに、ヘアケア化粧品においては、髪へのつややセット性を与えるなどの役割をもち、各使用目的に合わせて化粧料用、外用剤用の油性基剤として使用されるものである。
本発明において、ダイマージオールとは、ダイマー酸のカルボキシル基部分を水酸基としたものである。例えば、ダイマー酸又はその低級アルコールエステルを、好適には、触媒存在下で水素添加して、ダイマー酸のカルボキシル基部分を水酸基としたものである。ダイマー酸とは、不飽和脂肪酸の分子間重合反応によって得られる二塩基酸である。一般に炭素数11〜22の不飽和脂肪酸を粘土触媒等にて2量化して得られる化合物が好ましい。例えば、2量化する不飽和脂肪酸をあげるならば、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等が好ましいものとして例示され、ダイマー酸は水素添加還元により、ダイマー酸残基内に存在する二重結合が還元され飽和脂肪族2塩基酸となりうる。ダイマー酸の低級アルコールエステルとしては、例えば炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルコール由来のエステルが例示される。
ダイマージオールは、通常炭素数22〜44、好適には炭素数24〜40、より好適には炭素数36程度のジオールを主成分とした物である。工業的に得られるダイマージオールは、原料として用いるダイマー酸及びその低級アルコールエステルの精製の度合いに応じ、例えばトリマートリオール、モノマーアルコール及びエーテル化合物を含有する場合があり、一般的にはダイマージオールの含有量が70〜100重量%のもの、さらに精製を加えてダイマージオール含有量が90〜100重量%のもの等が流通しているのでこれを使用することが出来る。本発明はその何れもが使用できる。ダイマージオールについて動物油脂由来及び植物油脂由来のものが流通しているが、植物油脂由来のものが望ましい。
本発明のエステルのアシルアミノ酸部のアシル基としては、アルカノイル基が好ましく、その炭素数は通常2〜26、好ましくは2〜22、より好ましくは12〜18である。例えば、酢酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへニン酸などの直鎖飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸などの直鎖不飽和脂肪酸、イソブタン酸、イソペンタン酸、イソヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−へキシルデカン酸、イソステアリン酸などの分岐脂肪酸等に由来するものが挙げられる。
また、本発明のエステルのアシルアミノ酸部のアミノ酸の種類は、特別の制限はないが、中性アミノ酸、酸性アミノ酸が好ましい。アミノ酸の好適なものを例示すれば、特にグリシン、アラニン、スレオニン、β−アラニン、ザルコシン、N−メチル−β−アラニン、アミノ酪酸、グルタミン酸、アスパラギン酸が例示される。
また、本発明に関するエステルの脂肪酸由来部分を構成する脂肪酸としては、炭素数2〜26の脂肪酸が好ましく、例えば酢酸、ブタン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへニン酸などの直鎖飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸などの直鎖不飽和脂肪酸、イソブタン酸、イソペンタン酸、イソヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、2−へキシルデカン酸、イソステアリン酸などの分岐脂肪酸を挙げることができる。
本発明のアシルアミノ酸とダイマージオールとのエステルは、例えば、ダイマージオールを、上記のようなアシル中性アミノ酸、アシル酸性アミノ酸などのアシルアミノ酸によるエステル化又はエステル交換により得られる。エステル化反応の条件は、特に限定されない。一般的には、通常用いられる方法で行われる。例えば、触媒としてパラトルエンスルホン酸、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、フッ化水素等を用い、溶剤として、ベンゼン、トルエン、キシレン等を用いて、50℃〜200℃で行うことができる。或いは無触媒、無溶剤で100〜200℃で行うことができる。又、エステル交換では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のアルカリ触媒、ナトリウムメトキシド等の金属アルコキサイド等を触媒として用いることができる。また、アシル化反応とエステル反応の反応工程の順番に関しては、第1ステップとしてアミノ酸のエステル化を行い、第2ステップとしてアシル化することも可能である。
アシルアミノ酸のアミノ酸が中性アミノ酸の場合、エステル化反応では、ダイマージオールとアミノ酸の仕込み比を変えることにより、得られるエステルのエステル化度をモノエステルからジエステルの間で任意に調整することができる。得られるエステルは、その目的により、モノエステルでもジエステルでもよく、また2種類以上のアシルアミノ酸から作られる混合エステルであってもよい。モノエステルは、室温で少し粘性があるが、べたつきが少なく、さっぱりとした感触に優れ、配合成分に対する乳化安定性の良い油性基剤を提供することができる。更に、それを含有する使用感、乳化安定性等に優れた化粧料及び外用剤を提供することができる。ジエステルは、室温でモノエステル化合物より粘度が高く、中には半透明ゲル状の物もあるが、べたつきが少なくさっぱりした感触に優れ、皮膚刺激性が少なく、更に経時の乳化安定性に優れた油性基剤を提供する事ができる。更に、それを含有する使用感、乳化安定性等に優れた化粧料及び外用剤を提供することができる。
アシルアミノ酸のアミノ酸が酸性アミノ酸である場合、中性アミノ酸の場合と同様に、エステル化反応ではダイマージオールとアシルアミノ酸の仕込み比を変えることにより、得られるエステルのエステル化度を任意に調整することができるが、アミノ酸がグルタミン酸等ジカルボン酸である場合、ジオールとジカルボン酸によりオリゴマーエステルが形成され、中性アミノ酸の場合と比べて粘度が増大する傾向にある。エステル化反応に際して、その仕込み比の範囲はダイマージオール1モルに対して、アシル化酸性アミノ酸0.1〜1.0モルが好ましく、さらに好ましくは0.2〜0.5モルの範囲である。かかる比とすることによって、適切な粘度を確保することができる。
得られるエステルは、その開発目的により、種々のタイプのエステル化合物とすることができる、即ち、アシル基鎖長の選択、アミノ酸の種類の選択、異なる2種類以上のアシルアミノ酸の組み合わせの選択やダイマージオールの選択などの原料の選択によって、所望とする特性を有するエステルを得ることができる。工業レベルのアシルアミノ酸には、不純物として、少量のアミノ酸、脂肪酸、アシルペプチドなどが含まれる場合がある。また、反応条件、精製の度合いにより、副生成物を含む形でエステルが得られるが、それらはそのまま適当な用途に使用でき、更に必要に応じて通常の方法により精製して各種用途に使用することもできる。
アシルアミノ酸と脂肪酸とダイマージオールとのエステルは、その原料を適切に選択することによって、粘度、状態(固形、軟ワックス、液体等)、IOB値=(無機性値/有機性値)、他の成分との相性(相溶性など)等を任意に調整することができ、使用感、安定性等に優れた化粧料を提供することができる。
当該エステルは、例えば次のようにして製造することができる。
ダイマージオールとアシルアミノ酸、及び/又はアシルアミノ酸と脂肪酸とを仕込み、好適には、触媒として、例えば50%硫酸水溶液を仕込量の1.0%を加入し、窒素を流入しながら温度を、例えば130℃まで上げて反応させる。反応時間数時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了する。水冷し、70℃〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水、精製後、プレコート濾過してエステル化合物を得る。
本発明に関して、当該エステルは、化粧料用及び外用剤用の油性基剤として使用される。即ち、本発明の油性基剤はクレンジングオイル、クレンジングリキッド、クレンジングフォーム、クレンジングクリーム、クレンジング乳液、クレンジングジェル、クレンジングティッシュ、マッサージクリーム、マッサージ乳液、コールドクリーム、エモリエントクリーム、エモリエント乳液、モイスチャークリーム、モイスチャー乳液、ハンドクリーム、ハンド乳液、クリームファンデーション、リキッドファンデーション、ケーキファンデーション、プレスパウダー、モイスチャー化粧水、アストリンゼント化粧水、ピールオフパック、泥パック、口紅、アイシャドー、チック、ヘアリキッド、ヘアポマード、ヘアクリーム、ヘアローション、へアムース、セットローション、ヘアシャンプー、リンスインシャンプー、ボディシャンプー、ヘアリンス、ヘアコンデショナー、ヘアトリートメント、固形洗剤、液体洗剤、制汗剤、アフターシェイビングクリーム、日焼け止めクリ−ム、日焼け止めローション、日焼け止めオイル、育毛剤、養毛剤、浴用剤、外用医薬組成物等の化粧料や外用剤の調製に際して油性基剤として用いることができる。化粧料及び外用剤の剤形には特別の制限がなく、乳化系、溶液系、可溶化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油―粉末三層系等のどのような剤形であっても構わない。
化粧料及び外用剤への本発明に関するエステル化合物の配合量は特に限定されないが、化粧料又は外用剤の全量に対して、0.1〜60重量%が好ましく、1〜20重量%が更に好ましい。
本発明の化粧料及び外用剤には、上記本発明の油性基剤に加えて、他の油性基剤を配合することが出来、かかる油性基剤としては、例えば流動パラフィン、固形パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、ポリイソブテン等の石油及び鉱物由来の原料、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ホホバ油、鯨ロウ、蜜ロウ等の合成ロウ及び動植物ロウ、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、ゴマ油、カカオ油、ミンク油、木ロウ、キャンデリラロウ、トリオクタン酸グリセリン、トリ(カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸)グリセリン等の合成及び動植物油脂、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデシルアルコール等の合成及び動植物由来の高級アルコール、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへニン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、ヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸等の合成及び動植物由来の高級脂肪酸、ピロリドンカルボン酸オクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、ラウロイルグルタミン酸ジセチル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ミリストイルメチルアミノプロピオン酸へキシルデシル、ラウロイルザルコシンイソプロピル等の合成及び動植物由来のアミノ酸油相原料、メチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン、ポリ(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン)メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、脂肪族アルコール変性ポリシロキサン、アミノ酸変性ポリシロキサンなどのシリコーンポリマー等のシリコーン類、樹脂酸、エステル、ケトンなどの油性成分として通常用いられている物が例示される。かかる油性基剤は、本発明の油性基剤の効果を損なわない範囲において任意に併用する事ができる。本発明の化粧料及び外用剤には、本発明の油性基剤は全油性基剤に対して、通常0.1〜80重量%、好ましくは1〜50重量%配合される。
また、本発明の化粧料及び外用剤には、本発明に関するエステルの効果を阻害しない範囲で、界面活性剤として、N−長鎖アシル酸性アミノ酸塩やN−長鎖アシル中性アミノ酸塩などのN−長鎖アシルアミノ酸塩、N−長鎖脂肪酸アシル−N−メチルタウリン塩、アルキルサルフェート及びアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アミドエーテルサルフェート、脂肪酸の金属塩及び弱塩基、スルホコハク酸系界面活性剤、アルキルフォスフェート及びそのアルキレンオキシド付加物、アルキルエーテルカルボン酸等のアニオン界面活性剤、高級アルコール及びそのアルキレンオキシド付加物などのエーテル型非イオン界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステルそのアルキレンオキシド付加物などのエーテルエステル型非イオン界面活性剤、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グリセリンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、N−長鎖アシルペプチドポリグリセリン、ソルビタンエステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエステル型界面活性剤、アルキルグルコシド類、硬化ヒマシ油イソステアリン酸ピログルタミン酸ジエステル及びそのエチレンオキシド付加物、ならびに脂肪酸アルカノールアミドなどの含窒素型の非イオン界面活性剤、アルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライドなどの脂肪族アミン塩、それらの4級アンモニウム塩、ベンザルコニウムなどの芳香族4級アンモニウム塩、脂肪酸アシルアルギニンエステル等のカチオン界面活性剤、並びにカルボキシベタインなどのベタイン型界面活性剤、アミノカルボン酸型界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤、等の各種の界面活性剤を、本発明の油性基剤と併用配合することができる。
その配合量は化粧料及び外用剤の全量に対して0.1〜60重量%、好ましくは1〜20重量%である。
さらにまた、本発明の化粧料及び外用剤は、水相成分の保湿剤として、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ロイシン、バリンなどのアミノ酸類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、キシリトールなどの多価アルコール類、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸を含むポリアミノ酸及びその塩、ポリエチレングリコール、アラビヤゴム類、アルギン酸塩、キサンタンガム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩、キチン、水溶性キチン、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジウム、ポリビニルピロリドン誘導体、四級アンモニウム、カチオン化プロテイン、コラーゲン分解物及びその誘導体、アシル化タンパク、ポリグリセリン、アミノ酸ポリグリセリンエステル、などの水溶性高分子、マンニトールなどの糖アルコール及びそのアルキレンオキシド付加体、並びに、エタノール、プロパノールなどの低級アルコール等を配合することができる。
その配合量は化粧料及び外用剤の全量に対して0.1〜60重量%、好ましくは1〜20重量%である。
防腐剤として、フェノール類、安息香酸及びその塩、ハロゲン化ビスフェノール類、酸アミド類、四級アンモニウム塩類を配合することができる。殺菌剤として、トリクロロカルバニル、ジンクピリジオン、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、ハロカルバン、ヒノキチオール、フェノール、イソプロピルフェノール、感光素類等を配合することができる。キレート剤として、エデト酸塩、シュウ酸ナトリウム等を配合することができる。pH調整剤として、クエン酸、コハク酸、塩酸、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニア水、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム等を配合することができる。紫外線防止剤として、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸誘導体、サルチル酸誘導体、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、アントラニル酸メチル、ルチン及びその誘導体を配合することができる。美白剤として、コウジ酸、アルブチン、アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシド、グルタチオン、エラグ酸、プラセンタエキス、オリザノール、ルシノール等を配合することができる。
さらに、本発明の化粧料及び外用剤には目的とする化粧料、外用剤に応じた成分を配合することができる。かかる成分としては、例えば香料、色素、パール化剤、抗炎症剤、鎮痛剤、抗真菌剤、育毛剤、発汗防止剤、ビタミン剤、ホルモン剤、粘度調整剤、生薬などを例示することが出来る。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:モノ(ラウロイルザルコシン)ダイマージオールエステルの合成;
ダイマージオール(化合物名:ダイマージリノレイルアルコール「プリポール(Pripol)2033」ユニケマ製、なお実施例1〜15では、この製品をダイマージオールとして合成に使用した。)1072g、ラウロイルザルコシン528gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1536g(収率96%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=0.74、ケン化価=70.1(理論値=71.1)、水酸基価=70.09(理論値=71.1)、IOB値=0.36の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長3471cm−1(水酸基)、1750cm−1(エステル)および1658cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例2:セスキ(ラウロイルザルコシン)ダイマージオールエステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)915g、ラウロイルザルコシン685gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間5時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1520g(収率95%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=1.05 、ケン化価=93.8(理論値=92.0)、水酸基価=27.35(理論値=30.6)、IOB値=0.38の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長3471cm−1(水酸基)、1750cm−1(エステル)および1660cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例3:ジ(ラウロイルザルコシン)ダイマージオールエステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)864g、ラウロイルザルコシン736gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間5時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1488g(収率93%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=4.00、ケン化価=103.5(理論値=107.0)、IOB値=0.40の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1750cm−1(エステル)および1658cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例4:ジ(ラウロイルザルコシン/イソステアリン酸)ダイマージオールエステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)824g、ラウロイルザルコシン374g、イソステアリン酸402gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間5時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃で20%水酸化ナトリウム水溶液にて中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1536g(収率96%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=1.34、ケン化価=107.00(理論値=106.37)、IOB値=0.24の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1738cm−1(エステル)および1664cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例5:モノ(N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン)ダイマージオールエステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)1054g、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン546gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1544g(収率96.5%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=0.76、ケン化価=66.00(理論値=67.00)、水酸基価=72.22(理論値=67.00)、IOB値=0.34の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長3445cm−1(水酸基)、1737cm−1(エステル)および1655cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例6:セスキ(N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン)ダイマージオールエステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)861g、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン739gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1520g(収率95%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=1.20、ケン化価=87.8(理論値=85.97)、水酸基価=26.05(理論値=28.50)、IOB値=0.36の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長3445cm−1(水酸基)、1737cm−1(エステル)および1655cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例7:ジ(N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン)ダイマージオールエステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)784g、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン816gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間5時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1504g(収率94%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=1.80、ケン化価=98.42(理論値=99.66)、IOB値=0.39の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1737cm−1(エステル)および1655cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例8:ジ(N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン/イソステアリン酸)ダイマージオールエステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)776g、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン432g、イソステアリン酸392gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間5時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1521g(収率95%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=1.40、ケン化価=99.18(理論値=102.29)、IOB値=0.23の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1737cm−1(エステル)および1656cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例9:〔ラウロイルグルタミン酸(0.5モル)ダイマージオール(1モル)〕エステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)1224g、ラウロイルグルタミン酸376gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1472g(収率92%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=0.74、ケン化価=82.61(理論値=82.21)、IOB値=0.31の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1738cm−1(エステル)および1657cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例10:〔ラウロイルグルタミン酸(0.5モル)/イソステアリン酸(0.5モル)〕ダイマージオール(1モル)エステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)1018g、ラウロイルグルタミン酸309g、イソステアリン酸273gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1536g(収率96%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=1.51、ケン化価=103.1(理論値=102.89)、IOB値=0.27の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1738.90cm−1(エステル)および1656cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例11:〔ラウロイルグルタミン酸(0.25モル)/イソステアリン酸(0.5モル)〕ダイマージオール(1モル)エステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)1127g、ラウロイルグルタミン酸171g、イソステアリン酸302gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1503g(収率94%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=1.21、ケン化価=75.5(理論値=75.00)、IOB値=0.26の化合物あった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1738.90cm−1(エステル)および1657cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例12:〔ラウロイルグルタミン酸(0.1モル)/イソステアリン酸(0.9モル)〕ダイマージオール(1モル)エステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)1058g、ラウロイルグルタミン酸32g、イソステアリン酸510gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1520g(収率95%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=1.37、ケン化価=73.7(理論値=72.8)、IOB値=0.22の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1738cm−1(エステル)および1658cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例13:〔ラウロイルグルタミン酸(0.3モル)/ラウロイルザルコシン(0.7モル)〕ダイマージオール(1モル)エステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)1045g、ラウロイルザルコシン365g、ラウロイルグルタミン酸190gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1488g(収率93%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=2.5、ケン化価=96.8(理論値=95.3)、IOB値=0.30の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1741cm−1(エステル)および1660cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例14:〔ラウロイルグルタミン酸(0.3モル)/N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン(0.7モル)〕ダイマージオール(1モル)エステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)1011g、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン405g、ラウロイルグルタミン酸184gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1504g(収率94%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=2.6、ケン化価=92.6(理論値=92.0)、IOB値=0.28の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1737cm−1(エステル)および1651cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
実施例15:〔N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン(0.5モル)/ラウロイルザルコシン(0.5モル)〕ダイマージオール(1モル)エステルの合成;
ダイマージオール(プリポール2033:ユニケマ製)1042g、ラウロイルザルコシン261g、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン297gを仕込み、攪拌し、50%硫酸水溶液16mlを加入し、窒素を流入しながら温度を130℃まで上げて反応させる。反応時間3時間経過後サンプリングし、所定の酸価にてエステル反応を終了した。水冷し、70〜80℃にて20%水酸化ナトリウム水溶液で中和、脱水後、プレコート濾過して生成物1472g(収率92%)を得た。
この生成物を分析の結果、酸価=2.00、ケン化価=72.5(理論値=72.1)、IOB値=0.32の化合物であった。
本エステル化合物につき、赤外吸収スペクトル測定を行った結果、波長1738cm−1(エステル)および1651cm−1(アミド)に特性吸収を認めた。
以下、配合実施例により本発明に関するエステルを一種以上配合した油性基剤の効果を評価し、その結果を示す。
実施例16、17及び比較例1〜7(酸化チタンの分散性能試験)
実施例により得られたジ(ミリストイル−N−メチル−β−アラニン)ダイマージオールエステル又はラウロイルグルタミン酸ダイマージオールエステルを用いた酸化チタンの分散性能試験結果を下記表1に示す。
実施例7及び9に記載のエステル、ならびに比較例に示した一般的な油性基剤であるミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、トリ(カプリル/カプリン)グリセリル、トリオクタノイン、スクワランを用い、酸化チタンの分散性能試験を行った。測定方法は、各基剤と20%酸化チタンをディスパーミキサーにて3分間攪拌し、100mlのメスシリンダーに移し、沈殿する酸化チタンの高さを測定することによって行った。その結果は表1に示した通りである。
Figure 2008195624
その結果、比較例1〜5の一般的な油性基剤は3日間で平均51.6%の分離を示し、比較例6及び7のイソステアリン酸ダイマージオールエステル化合物は3日間で平均7.05%の分離を示したが、本発明の実施例16、17のエステル化合物は3日間で全く分離せず、顔料分散性に優れた性能を示した。
実施例18:(W/Oファンデーションクリーム)
実施例7に記載のエステルならびに比較例に示した一般の油性基剤であるエステル化合物を用い、下記表3に示す処方のW/Oファンデーションクリームを調製した。これらW/Oファンデーションクリームの調製法は次の通りである。即ち、成分1及び2をそれぞれ70℃に加温し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入し乳化した。次に、冷却し50℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。
これらのW/Oファンデーションクリームを次に示す方法により官能評価及び乳化安定性の評価を行った。この製品の官能評価はパネリスト5名により行い、乳化安定性の判定基準は、40℃で1か月安定であれば○、そして1か月で分離していれば×とした。
官能評価基準を表2に示す。
Figure 2008195624
Figure 2008195624
実施例19(下地クリーム)
下記表4に示す組成の下地クリームを次の様にして調製した。即ち、成分1及び成分2をそれぞれ60℃に加温し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。次に、冷却し50℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。この下地クリームは、顔料分散性に優れるためファンデーションとのなじみが向上し、ファンデーションのつき、もちが良く、さらっとした感触が付与でき、更に、なじみの良さ及びエモリエント性に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例20(エモリエントスキンローション)
下記表5に示す組成のエモリエントスキンローションを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ70℃に加温し、成分2を攪拌しながら成分1を徐々に加入した。次に、冷却し40℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このエモリエントスキンローションは、のびの良さ、なじみの良さ及びエモリエント性に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例21(W/O−エモリエントクリーム)
下記表6に示す組成のW/O−エモリエントクリームを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ60℃に加温し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。次に、冷却し50℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このW/O−エモリエントクリームは、のびの良さ、なじみの良さ及びしっとり感を付与する効果に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例22(W/O−エモリエント乳液)
下記表7に示す組成のW/O−エモリエント乳液を次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ室温にて溶解し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。このW/O−エモリエント乳液は、のびの良さ、なじみの良さ及びしっとり感を付与する効果に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例23(O/W−モイスチャークリーム)
下記表8に示す組成のO/W−モイスチャークリームを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ70℃に加温し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。次に、冷却し50℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このO/W−モイスチャークリームは、艶がありのびがよく、なじみの良さ及びエモリエント性に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例24(O/W−モイスチャー乳液)
下記表9に示す組成のO/W−モイスチャー乳液を次の様にして調製した。すなわち、成分1、成分2及び成分3をそれぞれ70℃に加温し、成分2を攪拌しながら成分1及び成分3を徐々に加入した。次に30℃まで冷却した。このO/W−モイスチャー乳液は、のびの良さ、なじみの良さ及びエモリエント性に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例25(マッサージクリーム)
下記表10に示す組成のマッサージクリームを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ70℃に加温し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。次に、冷却し50℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このマッサージクリームは、のびの良さ、なじみの良さ及びしっとり感に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例26(UV−クリーム)
下記表11に示す組成のUV−クリームを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ70℃に加温し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。次に、冷却し45℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このUV−クリームは、汗などによるくずれを抑え、顔料分散性、及びなじみの良さに優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例27(UV−ローション)
下記表12に示す組成のUV−ローションを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ室温にて攪拌溶解し、成分1を攪拌しながら成分2及び成分3を徐々に加入した。このUV−ローションは、汗などによるくずれを抑え、顔料分散性、及びなじみの良さに優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例28(口紅)
下記表13に示す組成の口紅を次の様にして調製した。すなわち、成分1を加熱溶解し、そこに成分2を加えてロールミルで練り、均一に分散させ、脱泡した後に、型に流し込み急冷し、スティック状とした。この口紅は、皮膚とのなじみが良く、またのびの良さに優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例29(リンス)
下記表14に示す組成のリンスを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ80℃に加温し、成分2を攪拌しながら成分1を徐々に加入した。次に、冷却し50℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このリンスは、べたつかず、毛髪にしっとり感、艶を付与し、なめらかな指通りに優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例30(ヘアコンデショナー)
下記表15に示す組成のヘアコンデショナーを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ80℃に加温し、成分2を攪拌しながら成分1を徐々に加入した。次に、冷却し45℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このヘアコンデショナーは、毛髪の水分を保ち、艶及びしっとり感を付与し、滑らかな指通りに優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例31(ヘアークリーム)
下記表16に示す組成のヘアークリームを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ70℃に加温し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。次に、冷却し45℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このヘアークリームは、艶があり、べたつかず、毛髪に水分を保ち、感触に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例32(クレンジングオイル)
下記表17に示す組成のクレンジングオイルを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ室温にて溶解し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。このクレンジングオイルは、ファンデーション、メイク等となじみが良く、クレンジング性能に優れた官能を示した。
Figure 2008195624
実施例33(ウオシャブルクレンジングオイル)
下記表18に示す組成のウオシャブルクレンジングオイルを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ60℃に加温し、成分1を攪拌しながら成分2を徐々に加入した。次に、冷却し35℃で成分3を加入し、30℃まで冷却した。このウオシャブルクレンジングオイルは、粘性があり、使用時に垂れにくいという特性を有し、メイクとの馴染みも良く、クレンジング性能に優れ、使用後さっぱりした使用感であった。
Figure 2008195624
実施例34(クレンジングジェル)
下記表19に示す組成のクレンジングジェルを次の様にして調製した。すなわち、成分1及び成分2をそれぞれ室温にて攪拌溶解し、成分2に成分3を加入し攪拌溶解する。成分2+成分3を攪拌しながら成分1を徐々に加入した。このクレンジングジェルは、顔料分散性に優れているため、ファンデーション、メイクアップ等となじみが良く、クレンジング性能に優れた性能を示した。
Figure 2008195624

Claims (5)

  1. アシルアミノ酸とダイマージオールとのエステル、及び/又はアシルアミノ酸と脂肪酸とダイマージオールとのエステルを含有する油性基剤。
  2. 脂肪酸の炭素数が2〜26である請求項1記載の油性基剤。
  3. アシルアミノ酸のアミノ酸が中性アミノ酸及び酸性アミノ酸から選ばれるアミノ酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の油性基剤。
  4. アシルアミノ酸のアミノ酸がグリシン、アラニン、スレオニン、β−アラニン、ザルコシン、N−メチル−β−アラニン、アミノ酪酸、グルタミン酸、アスパラギン酸から選ばれるアミノ酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の油性基剤。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の油性基剤を含有することを特徴とする化粧料又は外用剤。
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