JP2004337191A - 遊技盤の盤面部品駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単一の駆動源によって盤面部品を、戻り移動を含まない二方向へ移動させることで、設置スペースやコストの低減を図る。
【解決手段】単一の駆動モータ45と、当該駆動モータ45により作動させられて盤面部品1A,1Bを一方向へ移動させ、続いて盤面部品1A,1Bを上記一方向の戻り方向を含まない他方向へ移動させる移動案内機構とを具備している。上記移動案内機構を、駆動モータ45によって作動させられる移動案内部材3,4で構成し、これら移動案内部材3,4は、上記駆動モータ45によって一体に作動させられて盤面部品1A,1Bを上記一方向へ移動させた後、相対移動を開始して盤面部品1A,1Bを上記他方向へ移動させる。
【選択図】 図1
【解決手段】単一の駆動モータ45と、当該駆動モータ45により作動させられて盤面部品1A,1Bを一方向へ移動させ、続いて盤面部品1A,1Bを上記一方向の戻り方向を含まない他方向へ移動させる移動案内機構とを具備している。上記移動案内機構を、駆動モータ45によって作動させられる移動案内部材3,4で構成し、これら移動案内部材3,4は、上記駆動モータ45によって一体に作動させられて盤面部品1A,1Bを上記一方向へ移動させた後、相対移動を開始して盤面部品1A,1Bを上記他方向へ移動させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技盤の盤面部品駆動装置に関し、特に、単一の駆動源で盤面部品を二方向へ移動させることが可能な遊技盤の盤面部品駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技盤には例えば大当たり状態で盤面部品としてのキャラクタを盤面から突出させ、あるいは盤面上で移動させて、遊技の興趣を高めるようにしたものがある。例えば特許文献1には、人形状の流下方向変更部材をモータによって支柱を中心に左右方向へ往復回動させるとともに、ソレノイドによって上記支柱を上下動させて流下方向変更部材を飛び跳ね移動させる駆動装置が示されている。
【特許文献1】特許2660919号
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の駆動装置では、キャラクタを、戻り移動(例えば往復移動)を含まない異なる方向へ移動させるために、各移動方向に対してそれぞれ駆動源としてのモータやソレノイドを設ける必要があるため、設置スペースが大きくなり、製造コストも高くなるという不具合があった。
【0004】
そこで本発明はこのような課題を解決するもので、単一の駆動源で盤面部品を戻り移動を含まない二方向へ移動させることができ、設置スペースやコストの低減を図ることができる遊技盤の盤面部品駆動装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本第1発明では、単一の駆動源(45,62,78)と、当該駆動源(45,62,78)により作動させられて盤面部品(1A,1B,56A,56B,64,76)を一方向へ移動させ、続いて盤面部品(1A,1B,56A,56B,64,76)を上記一方向の戻り方向を含まない他方向へ移動させる移動案内機構(3,4,51,52,61,63,71,72)とを具備している。本第1発明においては、単一の駆動源で盤面部品を、戻り移動を含まない二方向へ移動させることができ、設置スペースやコストの低減を図ることができる。
【0006】
本第2発明では、本第1発明において、上記移動案内機構を、上記駆動源(45,62)によって作動させられる第1移動案内部材(3,51,63)と第2移動案内部材(4,52,61)とで構成し、これら第1移動案内部材(3,51,63)および第2移動案内部材(4,52,61)は、上記駆動源(45,62)によって一体に作動させられて盤面部品(1A,1B,56A,56B,64)を上記一方向へ移動させた後、相対移動を開始して盤面部品(1A,1B,56A,56B,64)を上記他方向へ移動させるものである。
【0007】
本第3発明では、本第2発明において、上記第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)にはそれぞれ案内部(36,41)が形成されて、これら案内部(36,41)の交差位置に盤面部品(1A,1B)が位置しており、第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)の一体移動により盤面部品(1A,1B)が上記一方向へ移動させられるとともに、第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)の相対移動が開始されて案内部(36,41)の交差位置が移動するのに応じて盤面部品(1A,1B)が上記他方向へ移動させられるようになっている。
【0008】
本第4発明では、本第2又は本第3発明において、上記盤面部品(1A,1B)は、第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)の一体回転移動により上記一方向へ旋回移動させられて所定位置へ至り、第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)の相対回転移動の開始により所定位置から上記他方向へ直線移動させられるようになっている。
【0009】
本第5発明では、本第2発明において、上記盤面部品(64)は上記一方向へ移動する第1移動案内部材(63)に上記他方向へ移動可能に設けられており、盤面部品(64)は第1移動案内部材(63)と第2移動案内部材(61)との相対移動が開始されると当該第2移動案内部材(61)に設けた案内部(612)によって上記他方向へ移動させられるようになっている。
【0010】
本第6発明では、本第2発明において、第1移動案内部材(51)および第2移動案内部材(52)にはそれぞれ案内部(511,522)が形成されて、これら案内部(511,522)の交差位置に中間部材(54)が位置しており、第1移動案内部材(51)および第2移動案内部材(52)の一体移動により盤面部品(56A,56B)が上記一方向へ移動させられるとともに、第1移動案内部材(51)および第2移動案内部材(52)の相対移動が開始されて案内部(511,522)の交差位置が移動するのに応じて中間部材(54)が移動させられてこれにより盤面部品(56A,56B)を上記他方向へ移動させるようになっている。
【0011】
本第7発明では、本第1発明において、上記移動案内機構を、上記駆動源(78)によって作動させられる第1移動案内部材(71)と第2移動案内部材(72)とで構成し、盤面部品(76)は第1移動案内部材(71)に一体化して上記一方向へ移動させられた後、第1移動案内部材(71)との一体化を解消して第2移動案内部材(72)に一体化して上記他方向へ移動させられようになっている。
【0012】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1には盤面部品駆動装置の垂直断面図を示し、その断面部は図2のI−I線、および図3のI−I線に沿うものである。また第2図,第3図にはそれぞれ図1のII−II線、III−III線に沿う断面図を示す。本実施形態において、盤面部品1A,1Bは遊技盤P0に設置された収納ケーシング2内に同形のものが一対配設されている。収納ケーシング2は隔壁21によって上室22と下室23に区画されており、円板形の移動案内部材3が隔壁21に沿う水平姿勢で上室22内に設けられて、これに盤面部品1A,1Bが載置されている。各盤面部品1A,1Bは平面視(図2)で三面が矩形をなし、残る一面が移動案内部材3の外周に沿った円弧面となっており、これら盤面部品1A,1Bは移動案内部材3の中心に対して対称形に配置されている。
【0014】
移動案内部材3にはその中心から上下方向へ延びる軸体31が設けてあり、軸体31はその上端面中心に突設された芯部311(図1)が収納ケーシング2の頂壁24に設けた軸受体32の凹部に回転可能に挿入されている。軸受体32は頂壁24の凹所241内で上方へ一定量移動可能である。移動案内部材3から下方へ延びる軸体31は途中で段付きに小径となって、下室21内に配設された移動案内部材4を貫通している。そして、軸体31の段付き面の外周部には半円形の係合凹部312が形成されている。軸体31の下端には上方へ開放する容器状のバネ受体33が固定されており、バネ受体33と移動案内部材4との間にコイルバネ34が配設されて軸体31を下方へ引っ張っている。なお、移動案内部材3の外周には径方向対称位置にストッパ突起351(図2)が形成されている。
【0015】
盤面部品1A,1Bは軸体31に向けて開放する中空体で、その内部には脚部材11が収納固定されている。脚部材11は上半部が軸体31に向けて開放する矩形の箱状をなし、内部には水平に突出させた位置決め棒部111(図1)の周囲にコイルバネ113が配設されて、盤面部品1A,1Bを軸体31から離れる径方向外方へ付勢している。脚部材11からは丸棒状の脚部112が盤面部品1A,1Bの底壁と隔壁21を貫通して下方へ延びている。移動案内部材3には盤面部品1A,1Bの中央直下(図2)を中心から外方へ延びる案内部としての長孔状のガイド孔36が形成されて、当該ガイド孔36の内端を上記脚部112が貫通している。隔壁21には軸体31の周囲を円形に囲みその一部が移動案内部材3のガイド孔36の直下でこれに一致して延びる開口211(図3)が形成されて、上記各脚部112は開口211内を下方へ貫通している。
【0016】
移動案内部材4は円形の板体で、その上面には立壁411によって平面視でU字形をなす(図3)一定幅の案内部たるガイド溝41が形成されている。ガイド溝41はそのU字の底部412が移動案内部材4の中心部で上記隔壁21の開口211に沿って円弧状に湾曲し、U字底部412の両端から移動案内部材4の外周へ向けて平行にU字の脚部413が延びている。この脚部413の形成方向は移動案内部材3の上記各ガイド孔36(図2)の形成方向と直交しており、上記脚部材11から延びる脚部112の下端は、ガイド溝41のうち平面視でガイド孔36が交差する脚部413の内端に位置している。
【0017】
移動案内部材4の下面中心部には立壁421(図1)によって、軸体31と同心の円形摺動溝42が形成されており、収納ケーシング2内に水平に設けた支持壁25の、段付き円筒状に形成した中心部251が摺動溝42内に進入するとともに、立壁421の下端が中心部251の段付き面上に載っている。このような支持壁25によって、移動案内部材4は水平面内で軸体31と同心に回転可能に支持されている。移動案内部材4の外周部には垂れ壁43が形成されており、垂れ壁43の外周には全周に歯形が形成されて、当該歯形に歯車44が噛合している。歯車44は収納ケーシング2の外壁に設けた駆動モータ45の出力軸に装着されており、駆動モータ45を起動すると移動案内部材4が回転するようになっている。なお、移動案内部材4の中心部上面には、軸体31の段付き面外周部に形成された上記係合凹部312に進入してこれに嵌合する半円形の係合凸部46が形成されている。
【0018】
盤面部品1Aが対向する遊技盤P0の表面側に位置される収納ケーシング2の壁部(以下、ケーシング壁部という)Pには開口P1が形成されてこれを閉鎖する蓋体Cが設けられている。蓋体Cはその下端が開口P1下縁に軸支されて(図4)前方へ倒伏開放可能となっており、その下縁後面から斜め下方へ延びる腕部C1の先端には、一端が収納ケーシング2(図1)に固定されたコイルバネC3の他端が係止されている。
【0019】
このような構造の盤面部品駆動装置において、初期位置では移動案内部材1A,1Bは図5、図6に示すように、図2、図3に示した位置よりも90度反時計方向へ回転した位置にある。この状態から遊技状態が変化すると駆動モータ45が正転させられて移動案内部材4が平面視で時計方向へ回転させられる。その回転は係合凸部46(図1)が係合凹部312と嵌合していることにより軸体31を介して移動案内部材3に伝達されて両者が一体に時計方向へ回転し、移動案内部材3上の盤面部品1A,1Bは軸体31を中心に同方向(一方向)へ旋回移動させられる。移動案内部材3,4が90度回転して盤面部品1Aが蓋体Cに対向する位置に至ると(図2、図3)、移動案内部材3はストッパ突起351が収納ケーシング2の図略のストッパ面に当接してそれ以上の回転が規制される。
【0020】
そこでさらに移動案内部材4が時計方向へ回転させられると図7に示すように、移動案内部材3の回転が停止した状態で移動案内部材4のみが時計方向へ回転させられて係合凸部46と係合凹部312の嵌合が外れ、軸体31が上方へ持ち上げられて両者の相対回転移動が開始される。これにより、ガイド孔36とガイド溝41の交差位置が、蓋体Cに向かって延びるガイド孔36の内端から外端へと漸次変化し、これに伴って上記交差位置に位置する脚部材11の脚部112がガイド孔36に沿って外方(他方向)へ直線移動して(図8、図9)、盤面部品1Aが蓋体Cを押し開けてケーシング壁部Pから露出する(図10)。駆動モータ45を逆転させると、上記行程と逆を辿って、盤面部品1Aがガイド孔36に沿ってケーシング壁部P内へ後退した後、係合凸部46(図7)が係合凹部312と再び嵌合し、移動案内部材4と一体となった移動案内部材3の反時計方向への回転に伴って、盤面部品1Aが初期位置(図5)へ戻る。なお、移動案内部材3,4の初期位置(図5,図6)で駆動モータ45を逆転させて、移動案内部材3,4を上記初期位置から平面視で反時計方向へ回転させるようにすれば、上記と同様の行程で盤面部品1Bをケーシング壁部Pから露出させることができる。
【0021】
(第2実施形態)
図11には盤面部品駆動装置の平面図を示す。図11において、盤面部品駆動装置は支軸53を中心に回転可能な円形板体の移動案内部材51と、その板面上方に位置して上記支軸53を中心に回転可能な移動案内部材52を備えている。移動案内部材51には板面の一箇所に、径方向へ延びる案内部としての長孔状のガイド孔511が形成されている。移動案内部材52は直角のコーナ部を有する略V字形板体で、その板面には直角に屈曲して両脚部へ延びる案内部としての長孔状のガイド孔522が形成されている。ガイド孔522はその屈曲部でガイド孔511と交差し、両ガイド孔511,522を貫通する中間部材としての円形の押しピン54が上記交差位置に位置している。押しピン54の基端541は四角形に形成され、この基端541と支軸53に両端を固定してコイルバネ55が収縮状態で配設されている。押しピン54はコイルバネ55のバネ力によって、ガイド孔522の屈曲部に形成された円弧状の係合凹部523内に嵌入させられて位置決めされている。
【0022】
移動案内部材52の両脚部521のガイド孔522にはこれに沿って移動可能にそれぞれ盤面部品56A,56Bが設けられている。なお、各盤面部品56A,56Bは図略のバネ部材によって図11に示す初期位置に保持されている。移動案内部材51は図略の駆動モータに連結されており、図11の初期位置から時計方向ないし反時計方向へ回転させられるようになっている。また、移動案内部材52は図11の初期位置から時計方向ないし反時計方向へ45度回転すると図略のストッパ部材によって回転が規制されるようになっている。
【0023】
このような盤面部品駆動装置において、移動案内部材51を初期位置から反時計方向へ回転させると、押しピン54を介して移動案内部材52も同方向へ回転させられ、移動案内部材52に設けられた盤面部品56A,56Bが同方向(一方向)へ旋回移動させられる。45度回転すると(図12)移動案内部材52は回転が規制され、一方、移動案内部材51は回転を持続して両者が相対回転移動を開始する。このため、押しピン54がコイルバネ55のバネ力に抗して係合凹部523内から脱出し、ガイド孔511,522の交差位置が脚部521に形成されたガイド孔522に沿って移動するのに伴って、当該交差位置に位置させられる押しピン54が盤面部品56Aの押し突起561に当接する(図13)。さらに移動案内部材51が回転すると、盤面部品56Aは押しピン54に押されてガイド孔522に沿う方向(他方向)へ直線前進移動する(図14)。移動案内部材51を時計方向へ逆回転させると、上記行程を逆に辿って図11の初期状態になる。初期状態から移動案内部材51を時計方向へ回転させると、上記と同様の行程で盤面部品56Bが旋回移動の後、直線前進移動させられる。なお、移動案内部材51,52の設置姿勢は水平等に限定されるものではない。
【0024】
(第3実施形態)
図15には盤面部品駆動装置の側面図を示し、図16にはその正面図を示す。盤面部品駆動装置は移動案内部材61を備えている。移動案内部材61は矩形の板体で、図略のガイド機構によって起立姿勢を保ちつつ上下方向へ移動可能に保持されている。移動案内部材61には背面に上下方向へ延びる歯形611が形成されて、これに、駆動モータの出力軸に装着された歯車62が噛合している。移動案内部材61の前面中央部の上端位置には下面612aを傾斜面とした一定幅の案内突起612が突設されており、また移動案内部材61の下端は水平に屈曲させられてストッパ壁613となっている。移動案内部材61の前面にはこれよりやや小さい厚肉矩形板体の移動案内部材63が摺動可能に設けてあり、その下端は移動案内部材61のストッパ壁613に当接している。
【0025】
移動案内部材61の案内突起612が突出する部分では移動案内部材63の板面が矩形に切り欠かれており、当該切欠き631の両側の板面を前後方向へ摺動可能に支持シャフト641が貫通している。各支持シャフト641の先端には正面視で長円形の盤面部品64がその背面左右位置を固定されており、盤面部品64の背面中央には、上面643aを上記案内突起612の下面612aに倣って傾斜する傾斜面とした被案内突起643が突設されている。移動案内部材63の後方へ突出した上記支持シャフト641の後半部外周にはこれを後方へ付勢するコイルバネ642が配設されており、これにより盤面部品64は被案内突起643の先端が移動案内部材61の前面に当接する図15の後退位置へ引き込まれている。なお、支持シャフト641は移動案内部材61に上下方向へ形成された長孔614の下端部に挿通されており、また、移動案内部材61の前面下端部に突設されたガイドピン615が移動案内部材63の下端板面中央に上下方向へ形成された長孔632の上端部に挿通されている。移動案内部材63の下端は水平に屈曲させられてストッパ壁633となっており、当該ストッパ壁633の下方には第1実施形態で説明したと同様のケーシング壁部Pの裏面から突出させられたストッパ壁P2が位置している。ケーシング壁部Pには、初期位置にある図15の盤面部品64の下方に開口P1が形成されている。
【0026】
このような構造の盤面部品駆動装置において、駆動モータによって回転させられる歯車62によって移動案内部材61を下方へ移動させると、ストッパ壁613上に保持された移動案内部材63および盤面部品64は移動案内部材61と一体に下方(一方向)へ移動させられる。移動途中でストッパ壁633がケーシング壁部Pのストッパ壁P2に当接すると(図17)移動案内部材63の移動が規制されて停止する。この状態で盤面部品64がケーシング壁部Pの開口P1に正対するとともに、移動案内部材61は下方への移動を持続するから移動案内部材63との相対移動が開始される。これにより、移動案内部材61の案内突起612の傾斜した下面612aが盤面部品64の被案内突起643の傾斜した上面643aに当接して(図18)、盤面部品64をコイルバネ642のバネ力に抗して前方の開口P1からケーシング壁部Pの前方(他方向)へ押し出す。この状態から歯車62を逆転させて移動案内部材61を上方へ移動させれば、上記行程を逆に辿って盤面部品64は開口P1からケーシング壁部P内へ引き込まれ、初期位置(図15)へ戻される。
【0027】
(第4実施形態)
図19において、移動案内部材を構成する歯付きベルト71がプーリ711,712間に架設されて上下方向へ配設されている。また、移動案内部材を構成する歯付きベルト72が歯付きベルト71と直交するようにプーリ721,722間に水平に架設されて、歯付きベルト72の一端部が歯付きベルト71の上端近くに位置している。そして、歯付きベルト71に沿ってガイド溝73が上下方向へ延び、当該ガイド溝73は歯付きベルト71の上端近くで、水平に延びる平行なガイド溝741,742に連通している。ガイド溝73には円形の基板面75に突設された軸体751が摺動可能に装着されており、円形の基板75には水平姿勢の支持アーム761の基端が固定されている。支持アーム761の先端には三角形の盤面部品76が固定されている。
【0028】
歯付きベルト71には歯車771が噛合し、歯車771は駆動モータ78によって回転させられる。駆動モータ78とベルト774で連結されて回転する歯車772が設けられ、当該歯車772に噛合した歯車773が歯付きベルト72と噛合している。駆動モータ78を正転(反時計回転)させると、歯車771,772,773の回転(図19の矢印)に伴って歯付きベルト71,72が図19の矢印で示す方向へ回転する。一方、上記基板75の外周には図20に示すように互いに90度離れた位置に側方と上方へ向く係止突起751,752が形成されて、基板75(すなわち盤面部品76)が初期位置にある図19に示す状態では、係止突起751が歯付きベルト71の隣り合う歯形713(図20)間に位置している。
【0029】
このような構造の盤面部品駆動装置において、駆動モータ78を正転させて歯付きベルト71,72を図19の矢印で示す方向へ移動させると、係止突起751が歯付きベルト71の歯形713と係合して、基板75(すなわち盤面部品76)はガイド溝73に沿って歯付きベルト71のベルト部と一体に上方(一方向)へ移動させられる。基板75がガイド溝73の上端に至ると(図19のX位置)、図20に示すように係止突起752が歯付きベルト72の前後の歯形723間に進入して歯形723と係合し、これによって基板75がガイド溝741,742に沿って水平前方(他方向)(図19、図20の右方)への移動を開始し、同時に係止突起751と歯付きベルト71の歯形713との係合が解消される。基板75がガイド溝741,742の前端に至ると(図19のY位置)駆動モータ78が停止させられ、盤面部品76は最前位置に進出する。
【0030】
盤面部品76を初期位置まで後退下降させる場合には、駆動モータ78を逆転させて、歯付きベルト72を図19の矢印とは反対方向へ移動させると、基板75がガイド溝741,742の後端へ至った時に、係止突起751が歯付きベルト71の前後の歯形713間に進入して歯形713と係合し、これによって基板75がガイド溝73に沿って垂直下方への移動を開始する。この時、同時に係止突起752と歯付きベルト72の歯形723との係合が解消される。基板75がガイド溝73の下端に至ると駆動モータ78が停止させられ、盤面部品76は初期位置に戻される。なお、歯付きベルト71,72の設置姿勢は本実施形態のものには限定されず、例えば左右方向から前後方向に設置してもよい。また、第1実施形態から第4実施形態において、キャラクタ等の盤面部品の移動位置を検出するためのセンサを設けて、その検出信号に基づいて駆動装置を制御するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明の遊技盤の盤面部品駆動装置によれば、単一の駆動源で盤面部品を戻り移動を含まない二方向へ移動させることができるから、設置スペースやコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す盤面部品駆動装置の垂直断面図で、断面部は図2、図3のI−I線に沿うものである。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】蓋体設置部の垂直断面図である。
【図5】移動案内部材が初期位置にある状態での図1のII−II線に沿う盤面部品駆動装置の水平断面図である。
【図6】移動案内部材が初期位置にある状態での図1のIII−III線に沿う盤面部品駆動装置の水平断面図である。
【図7】移動案内部材の相対移動時における盤面部品駆動装置の垂直断面図である。
【図8】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の図1のII−II線に沿う盤面部品駆動装置の水平断面図である。
【図9】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の図1のIII−III線に沿う盤面部品駆動装置の水平断面図である。
【図10】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の蓋体設置部の垂直断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態を示す盤面部品駆動装置の平面図である。
【図12】移動案内部材52停止時の盤面部品駆動装置の平面図である。
【図13】移動案内部材の相対移動時における盤面部品駆動装置の平面図である。
【図14】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の盤面部品駆動装置の平面図である。
【図15】本発明の第3実施形態を示す盤面部品駆動装置の垂直断面図である。
【図16】盤面部品駆動装置の正面図である。
【図17】移動案内部材63停止時の盤面部品駆動装置の垂直断面図である。
【図18】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の盤面部品駆動装置の垂直断面図である。
【図19】本発明の第3実施形態を示す盤面部品駆動装置の概略側面図である。
【図20】盤面部品駆動装置の部分拡大概略側面図である。
【符号の説明】
1A,1B…盤面部品、3,4…移動案内部材、36…ガイド孔、41…ガイド溝、45…駆動モータ、51,52…移動案内部材、511,522…ガイド孔、54…押しピン、56A,56B…盤面部品、61,63移動案内部材、612…案内突起、62…歯車、64…盤面部品、71,72…歯付きベルト、76…盤面部品、78…駆動モータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技盤の盤面部品駆動装置に関し、特に、単一の駆動源で盤面部品を二方向へ移動させることが可能な遊技盤の盤面部品駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の遊技盤には例えば大当たり状態で盤面部品としてのキャラクタを盤面から突出させ、あるいは盤面上で移動させて、遊技の興趣を高めるようにしたものがある。例えば特許文献1には、人形状の流下方向変更部材をモータによって支柱を中心に左右方向へ往復回動させるとともに、ソレノイドによって上記支柱を上下動させて流下方向変更部材を飛び跳ね移動させる駆動装置が示されている。
【特許文献1】特許2660919号
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の駆動装置では、キャラクタを、戻り移動(例えば往復移動)を含まない異なる方向へ移動させるために、各移動方向に対してそれぞれ駆動源としてのモータやソレノイドを設ける必要があるため、設置スペースが大きくなり、製造コストも高くなるという不具合があった。
【0004】
そこで本発明はこのような課題を解決するもので、単一の駆動源で盤面部品を戻り移動を含まない二方向へ移動させることができ、設置スペースやコストの低減を図ることができる遊技盤の盤面部品駆動装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本第1発明では、単一の駆動源(45,62,78)と、当該駆動源(45,62,78)により作動させられて盤面部品(1A,1B,56A,56B,64,76)を一方向へ移動させ、続いて盤面部品(1A,1B,56A,56B,64,76)を上記一方向の戻り方向を含まない他方向へ移動させる移動案内機構(3,4,51,52,61,63,71,72)とを具備している。本第1発明においては、単一の駆動源で盤面部品を、戻り移動を含まない二方向へ移動させることができ、設置スペースやコストの低減を図ることができる。
【0006】
本第2発明では、本第1発明において、上記移動案内機構を、上記駆動源(45,62)によって作動させられる第1移動案内部材(3,51,63)と第2移動案内部材(4,52,61)とで構成し、これら第1移動案内部材(3,51,63)および第2移動案内部材(4,52,61)は、上記駆動源(45,62)によって一体に作動させられて盤面部品(1A,1B,56A,56B,64)を上記一方向へ移動させた後、相対移動を開始して盤面部品(1A,1B,56A,56B,64)を上記他方向へ移動させるものである。
【0007】
本第3発明では、本第2発明において、上記第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)にはそれぞれ案内部(36,41)が形成されて、これら案内部(36,41)の交差位置に盤面部品(1A,1B)が位置しており、第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)の一体移動により盤面部品(1A,1B)が上記一方向へ移動させられるとともに、第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)の相対移動が開始されて案内部(36,41)の交差位置が移動するのに応じて盤面部品(1A,1B)が上記他方向へ移動させられるようになっている。
【0008】
本第4発明では、本第2又は本第3発明において、上記盤面部品(1A,1B)は、第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)の一体回転移動により上記一方向へ旋回移動させられて所定位置へ至り、第1移動案内部材(3)および第2移動案内部材(4)の相対回転移動の開始により所定位置から上記他方向へ直線移動させられるようになっている。
【0009】
本第5発明では、本第2発明において、上記盤面部品(64)は上記一方向へ移動する第1移動案内部材(63)に上記他方向へ移動可能に設けられており、盤面部品(64)は第1移動案内部材(63)と第2移動案内部材(61)との相対移動が開始されると当該第2移動案内部材(61)に設けた案内部(612)によって上記他方向へ移動させられるようになっている。
【0010】
本第6発明では、本第2発明において、第1移動案内部材(51)および第2移動案内部材(52)にはそれぞれ案内部(511,522)が形成されて、これら案内部(511,522)の交差位置に中間部材(54)が位置しており、第1移動案内部材(51)および第2移動案内部材(52)の一体移動により盤面部品(56A,56B)が上記一方向へ移動させられるとともに、第1移動案内部材(51)および第2移動案内部材(52)の相対移動が開始されて案内部(511,522)の交差位置が移動するのに応じて中間部材(54)が移動させられてこれにより盤面部品(56A,56B)を上記他方向へ移動させるようになっている。
【0011】
本第7発明では、本第1発明において、上記移動案内機構を、上記駆動源(78)によって作動させられる第1移動案内部材(71)と第2移動案内部材(72)とで構成し、盤面部品(76)は第1移動案内部材(71)に一体化して上記一方向へ移動させられた後、第1移動案内部材(71)との一体化を解消して第2移動案内部材(72)に一体化して上記他方向へ移動させられようになっている。
【0012】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1には盤面部品駆動装置の垂直断面図を示し、その断面部は図2のI−I線、および図3のI−I線に沿うものである。また第2図,第3図にはそれぞれ図1のII−II線、III−III線に沿う断面図を示す。本実施形態において、盤面部品1A,1Bは遊技盤P0に設置された収納ケーシング2内に同形のものが一対配設されている。収納ケーシング2は隔壁21によって上室22と下室23に区画されており、円板形の移動案内部材3が隔壁21に沿う水平姿勢で上室22内に設けられて、これに盤面部品1A,1Bが載置されている。各盤面部品1A,1Bは平面視(図2)で三面が矩形をなし、残る一面が移動案内部材3の外周に沿った円弧面となっており、これら盤面部品1A,1Bは移動案内部材3の中心に対して対称形に配置されている。
【0014】
移動案内部材3にはその中心から上下方向へ延びる軸体31が設けてあり、軸体31はその上端面中心に突設された芯部311(図1)が収納ケーシング2の頂壁24に設けた軸受体32の凹部に回転可能に挿入されている。軸受体32は頂壁24の凹所241内で上方へ一定量移動可能である。移動案内部材3から下方へ延びる軸体31は途中で段付きに小径となって、下室21内に配設された移動案内部材4を貫通している。そして、軸体31の段付き面の外周部には半円形の係合凹部312が形成されている。軸体31の下端には上方へ開放する容器状のバネ受体33が固定されており、バネ受体33と移動案内部材4との間にコイルバネ34が配設されて軸体31を下方へ引っ張っている。なお、移動案内部材3の外周には径方向対称位置にストッパ突起351(図2)が形成されている。
【0015】
盤面部品1A,1Bは軸体31に向けて開放する中空体で、その内部には脚部材11が収納固定されている。脚部材11は上半部が軸体31に向けて開放する矩形の箱状をなし、内部には水平に突出させた位置決め棒部111(図1)の周囲にコイルバネ113が配設されて、盤面部品1A,1Bを軸体31から離れる径方向外方へ付勢している。脚部材11からは丸棒状の脚部112が盤面部品1A,1Bの底壁と隔壁21を貫通して下方へ延びている。移動案内部材3には盤面部品1A,1Bの中央直下(図2)を中心から外方へ延びる案内部としての長孔状のガイド孔36が形成されて、当該ガイド孔36の内端を上記脚部112が貫通している。隔壁21には軸体31の周囲を円形に囲みその一部が移動案内部材3のガイド孔36の直下でこれに一致して延びる開口211(図3)が形成されて、上記各脚部112は開口211内を下方へ貫通している。
【0016】
移動案内部材4は円形の板体で、その上面には立壁411によって平面視でU字形をなす(図3)一定幅の案内部たるガイド溝41が形成されている。ガイド溝41はそのU字の底部412が移動案内部材4の中心部で上記隔壁21の開口211に沿って円弧状に湾曲し、U字底部412の両端から移動案内部材4の外周へ向けて平行にU字の脚部413が延びている。この脚部413の形成方向は移動案内部材3の上記各ガイド孔36(図2)の形成方向と直交しており、上記脚部材11から延びる脚部112の下端は、ガイド溝41のうち平面視でガイド孔36が交差する脚部413の内端に位置している。
【0017】
移動案内部材4の下面中心部には立壁421(図1)によって、軸体31と同心の円形摺動溝42が形成されており、収納ケーシング2内に水平に設けた支持壁25の、段付き円筒状に形成した中心部251が摺動溝42内に進入するとともに、立壁421の下端が中心部251の段付き面上に載っている。このような支持壁25によって、移動案内部材4は水平面内で軸体31と同心に回転可能に支持されている。移動案内部材4の外周部には垂れ壁43が形成されており、垂れ壁43の外周には全周に歯形が形成されて、当該歯形に歯車44が噛合している。歯車44は収納ケーシング2の外壁に設けた駆動モータ45の出力軸に装着されており、駆動モータ45を起動すると移動案内部材4が回転するようになっている。なお、移動案内部材4の中心部上面には、軸体31の段付き面外周部に形成された上記係合凹部312に進入してこれに嵌合する半円形の係合凸部46が形成されている。
【0018】
盤面部品1Aが対向する遊技盤P0の表面側に位置される収納ケーシング2の壁部(以下、ケーシング壁部という)Pには開口P1が形成されてこれを閉鎖する蓋体Cが設けられている。蓋体Cはその下端が開口P1下縁に軸支されて(図4)前方へ倒伏開放可能となっており、その下縁後面から斜め下方へ延びる腕部C1の先端には、一端が収納ケーシング2(図1)に固定されたコイルバネC3の他端が係止されている。
【0019】
このような構造の盤面部品駆動装置において、初期位置では移動案内部材1A,1Bは図5、図6に示すように、図2、図3に示した位置よりも90度反時計方向へ回転した位置にある。この状態から遊技状態が変化すると駆動モータ45が正転させられて移動案内部材4が平面視で時計方向へ回転させられる。その回転は係合凸部46(図1)が係合凹部312と嵌合していることにより軸体31を介して移動案内部材3に伝達されて両者が一体に時計方向へ回転し、移動案内部材3上の盤面部品1A,1Bは軸体31を中心に同方向(一方向)へ旋回移動させられる。移動案内部材3,4が90度回転して盤面部品1Aが蓋体Cに対向する位置に至ると(図2、図3)、移動案内部材3はストッパ突起351が収納ケーシング2の図略のストッパ面に当接してそれ以上の回転が規制される。
【0020】
そこでさらに移動案内部材4が時計方向へ回転させられると図7に示すように、移動案内部材3の回転が停止した状態で移動案内部材4のみが時計方向へ回転させられて係合凸部46と係合凹部312の嵌合が外れ、軸体31が上方へ持ち上げられて両者の相対回転移動が開始される。これにより、ガイド孔36とガイド溝41の交差位置が、蓋体Cに向かって延びるガイド孔36の内端から外端へと漸次変化し、これに伴って上記交差位置に位置する脚部材11の脚部112がガイド孔36に沿って外方(他方向)へ直線移動して(図8、図9)、盤面部品1Aが蓋体Cを押し開けてケーシング壁部Pから露出する(図10)。駆動モータ45を逆転させると、上記行程と逆を辿って、盤面部品1Aがガイド孔36に沿ってケーシング壁部P内へ後退した後、係合凸部46(図7)が係合凹部312と再び嵌合し、移動案内部材4と一体となった移動案内部材3の反時計方向への回転に伴って、盤面部品1Aが初期位置(図5)へ戻る。なお、移動案内部材3,4の初期位置(図5,図6)で駆動モータ45を逆転させて、移動案内部材3,4を上記初期位置から平面視で反時計方向へ回転させるようにすれば、上記と同様の行程で盤面部品1Bをケーシング壁部Pから露出させることができる。
【0021】
(第2実施形態)
図11には盤面部品駆動装置の平面図を示す。図11において、盤面部品駆動装置は支軸53を中心に回転可能な円形板体の移動案内部材51と、その板面上方に位置して上記支軸53を中心に回転可能な移動案内部材52を備えている。移動案内部材51には板面の一箇所に、径方向へ延びる案内部としての長孔状のガイド孔511が形成されている。移動案内部材52は直角のコーナ部を有する略V字形板体で、その板面には直角に屈曲して両脚部へ延びる案内部としての長孔状のガイド孔522が形成されている。ガイド孔522はその屈曲部でガイド孔511と交差し、両ガイド孔511,522を貫通する中間部材としての円形の押しピン54が上記交差位置に位置している。押しピン54の基端541は四角形に形成され、この基端541と支軸53に両端を固定してコイルバネ55が収縮状態で配設されている。押しピン54はコイルバネ55のバネ力によって、ガイド孔522の屈曲部に形成された円弧状の係合凹部523内に嵌入させられて位置決めされている。
【0022】
移動案内部材52の両脚部521のガイド孔522にはこれに沿って移動可能にそれぞれ盤面部品56A,56Bが設けられている。なお、各盤面部品56A,56Bは図略のバネ部材によって図11に示す初期位置に保持されている。移動案内部材51は図略の駆動モータに連結されており、図11の初期位置から時計方向ないし反時計方向へ回転させられるようになっている。また、移動案内部材52は図11の初期位置から時計方向ないし反時計方向へ45度回転すると図略のストッパ部材によって回転が規制されるようになっている。
【0023】
このような盤面部品駆動装置において、移動案内部材51を初期位置から反時計方向へ回転させると、押しピン54を介して移動案内部材52も同方向へ回転させられ、移動案内部材52に設けられた盤面部品56A,56Bが同方向(一方向)へ旋回移動させられる。45度回転すると(図12)移動案内部材52は回転が規制され、一方、移動案内部材51は回転を持続して両者が相対回転移動を開始する。このため、押しピン54がコイルバネ55のバネ力に抗して係合凹部523内から脱出し、ガイド孔511,522の交差位置が脚部521に形成されたガイド孔522に沿って移動するのに伴って、当該交差位置に位置させられる押しピン54が盤面部品56Aの押し突起561に当接する(図13)。さらに移動案内部材51が回転すると、盤面部品56Aは押しピン54に押されてガイド孔522に沿う方向(他方向)へ直線前進移動する(図14)。移動案内部材51を時計方向へ逆回転させると、上記行程を逆に辿って図11の初期状態になる。初期状態から移動案内部材51を時計方向へ回転させると、上記と同様の行程で盤面部品56Bが旋回移動の後、直線前進移動させられる。なお、移動案内部材51,52の設置姿勢は水平等に限定されるものではない。
【0024】
(第3実施形態)
図15には盤面部品駆動装置の側面図を示し、図16にはその正面図を示す。盤面部品駆動装置は移動案内部材61を備えている。移動案内部材61は矩形の板体で、図略のガイド機構によって起立姿勢を保ちつつ上下方向へ移動可能に保持されている。移動案内部材61には背面に上下方向へ延びる歯形611が形成されて、これに、駆動モータの出力軸に装着された歯車62が噛合している。移動案内部材61の前面中央部の上端位置には下面612aを傾斜面とした一定幅の案内突起612が突設されており、また移動案内部材61の下端は水平に屈曲させられてストッパ壁613となっている。移動案内部材61の前面にはこれよりやや小さい厚肉矩形板体の移動案内部材63が摺動可能に設けてあり、その下端は移動案内部材61のストッパ壁613に当接している。
【0025】
移動案内部材61の案内突起612が突出する部分では移動案内部材63の板面が矩形に切り欠かれており、当該切欠き631の両側の板面を前後方向へ摺動可能に支持シャフト641が貫通している。各支持シャフト641の先端には正面視で長円形の盤面部品64がその背面左右位置を固定されており、盤面部品64の背面中央には、上面643aを上記案内突起612の下面612aに倣って傾斜する傾斜面とした被案内突起643が突設されている。移動案内部材63の後方へ突出した上記支持シャフト641の後半部外周にはこれを後方へ付勢するコイルバネ642が配設されており、これにより盤面部品64は被案内突起643の先端が移動案内部材61の前面に当接する図15の後退位置へ引き込まれている。なお、支持シャフト641は移動案内部材61に上下方向へ形成された長孔614の下端部に挿通されており、また、移動案内部材61の前面下端部に突設されたガイドピン615が移動案内部材63の下端板面中央に上下方向へ形成された長孔632の上端部に挿通されている。移動案内部材63の下端は水平に屈曲させられてストッパ壁633となっており、当該ストッパ壁633の下方には第1実施形態で説明したと同様のケーシング壁部Pの裏面から突出させられたストッパ壁P2が位置している。ケーシング壁部Pには、初期位置にある図15の盤面部品64の下方に開口P1が形成されている。
【0026】
このような構造の盤面部品駆動装置において、駆動モータによって回転させられる歯車62によって移動案内部材61を下方へ移動させると、ストッパ壁613上に保持された移動案内部材63および盤面部品64は移動案内部材61と一体に下方(一方向)へ移動させられる。移動途中でストッパ壁633がケーシング壁部Pのストッパ壁P2に当接すると(図17)移動案内部材63の移動が規制されて停止する。この状態で盤面部品64がケーシング壁部Pの開口P1に正対するとともに、移動案内部材61は下方への移動を持続するから移動案内部材63との相対移動が開始される。これにより、移動案内部材61の案内突起612の傾斜した下面612aが盤面部品64の被案内突起643の傾斜した上面643aに当接して(図18)、盤面部品64をコイルバネ642のバネ力に抗して前方の開口P1からケーシング壁部Pの前方(他方向)へ押し出す。この状態から歯車62を逆転させて移動案内部材61を上方へ移動させれば、上記行程を逆に辿って盤面部品64は開口P1からケーシング壁部P内へ引き込まれ、初期位置(図15)へ戻される。
【0027】
(第4実施形態)
図19において、移動案内部材を構成する歯付きベルト71がプーリ711,712間に架設されて上下方向へ配設されている。また、移動案内部材を構成する歯付きベルト72が歯付きベルト71と直交するようにプーリ721,722間に水平に架設されて、歯付きベルト72の一端部が歯付きベルト71の上端近くに位置している。そして、歯付きベルト71に沿ってガイド溝73が上下方向へ延び、当該ガイド溝73は歯付きベルト71の上端近くで、水平に延びる平行なガイド溝741,742に連通している。ガイド溝73には円形の基板面75に突設された軸体751が摺動可能に装着されており、円形の基板75には水平姿勢の支持アーム761の基端が固定されている。支持アーム761の先端には三角形の盤面部品76が固定されている。
【0028】
歯付きベルト71には歯車771が噛合し、歯車771は駆動モータ78によって回転させられる。駆動モータ78とベルト774で連結されて回転する歯車772が設けられ、当該歯車772に噛合した歯車773が歯付きベルト72と噛合している。駆動モータ78を正転(反時計回転)させると、歯車771,772,773の回転(図19の矢印)に伴って歯付きベルト71,72が図19の矢印で示す方向へ回転する。一方、上記基板75の外周には図20に示すように互いに90度離れた位置に側方と上方へ向く係止突起751,752が形成されて、基板75(すなわち盤面部品76)が初期位置にある図19に示す状態では、係止突起751が歯付きベルト71の隣り合う歯形713(図20)間に位置している。
【0029】
このような構造の盤面部品駆動装置において、駆動モータ78を正転させて歯付きベルト71,72を図19の矢印で示す方向へ移動させると、係止突起751が歯付きベルト71の歯形713と係合して、基板75(すなわち盤面部品76)はガイド溝73に沿って歯付きベルト71のベルト部と一体に上方(一方向)へ移動させられる。基板75がガイド溝73の上端に至ると(図19のX位置)、図20に示すように係止突起752が歯付きベルト72の前後の歯形723間に進入して歯形723と係合し、これによって基板75がガイド溝741,742に沿って水平前方(他方向)(図19、図20の右方)への移動を開始し、同時に係止突起751と歯付きベルト71の歯形713との係合が解消される。基板75がガイド溝741,742の前端に至ると(図19のY位置)駆動モータ78が停止させられ、盤面部品76は最前位置に進出する。
【0030】
盤面部品76を初期位置まで後退下降させる場合には、駆動モータ78を逆転させて、歯付きベルト72を図19の矢印とは反対方向へ移動させると、基板75がガイド溝741,742の後端へ至った時に、係止突起751が歯付きベルト71の前後の歯形713間に進入して歯形713と係合し、これによって基板75がガイド溝73に沿って垂直下方への移動を開始する。この時、同時に係止突起752と歯付きベルト72の歯形723との係合が解消される。基板75がガイド溝73の下端に至ると駆動モータ78が停止させられ、盤面部品76は初期位置に戻される。なお、歯付きベルト71,72の設置姿勢は本実施形態のものには限定されず、例えば左右方向から前後方向に設置してもよい。また、第1実施形態から第4実施形態において、キャラクタ等の盤面部品の移動位置を検出するためのセンサを設けて、その検出信号に基づいて駆動装置を制御するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明の遊技盤の盤面部品駆動装置によれば、単一の駆動源で盤面部品を戻り移動を含まない二方向へ移動させることができるから、設置スペースやコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す盤面部品駆動装置の垂直断面図で、断面部は図2、図3のI−I線に沿うものである。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】蓋体設置部の垂直断面図である。
【図5】移動案内部材が初期位置にある状態での図1のII−II線に沿う盤面部品駆動装置の水平断面図である。
【図6】移動案内部材が初期位置にある状態での図1のIII−III線に沿う盤面部品駆動装置の水平断面図である。
【図7】移動案内部材の相対移動時における盤面部品駆動装置の垂直断面図である。
【図8】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の図1のII−II線に沿う盤面部品駆動装置の水平断面図である。
【図9】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の図1のIII−III線に沿う盤面部品駆動装置の水平断面図である。
【図10】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の蓋体設置部の垂直断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態を示す盤面部品駆動装置の平面図である。
【図12】移動案内部材52停止時の盤面部品駆動装置の平面図である。
【図13】移動案内部材の相対移動時における盤面部品駆動装置の平面図である。
【図14】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の盤面部品駆動装置の平面図である。
【図15】本発明の第3実施形態を示す盤面部品駆動装置の垂直断面図である。
【図16】盤面部品駆動装置の正面図である。
【図17】移動案内部材63停止時の盤面部品駆動装置の垂直断面図である。
【図18】盤面部品が遊技盤の表面に突出した状態の盤面部品駆動装置の垂直断面図である。
【図19】本発明の第3実施形態を示す盤面部品駆動装置の概略側面図である。
【図20】盤面部品駆動装置の部分拡大概略側面図である。
【符号の説明】
1A,1B…盤面部品、3,4…移動案内部材、36…ガイド孔、41…ガイド溝、45…駆動モータ、51,52…移動案内部材、511,522…ガイド孔、54…押しピン、56A,56B…盤面部品、61,63移動案内部材、612…案内突起、62…歯車、64…盤面部品、71,72…歯付きベルト、76…盤面部品、78…駆動モータ。
Claims (5)
- 単一の駆動源と、当該駆動源により作動させられて盤面部品を一方向へ移動させ、続いて前記盤面部品を前記一方向の戻り方向を含まない他方向へ移動させる移動案内機構とを具備する遊技盤の盤面部品駆動装置。
- 前記移動案内機構を、前記駆動源によって作動させられる第1移動案内部材と第2移動案内部材とで構成し、これら第1移動案内部材および第2移動案内部材は、前記駆動源によって一体に作動させられて前記盤面部品を前記一方向へ移動させた後、相対移動を開始して前記盤面部品を前記他方向へ移動させるものである請求項1に記載の遊技盤の盤面部品駆動装置。
- 前記第1移動案内部材および第2移動案内部材にはそれぞれ案内部が形成されて、これら案内部の交差位置に前記盤面部品が位置しており、前記第1移動案内部材および第2移動案内部材の一体移動により前記盤面部品が前記一方向へ移動させられるとともに、前記第1移動案内部材および第2移動案内部材の相対移動が開始されて前記案内部の交差位置が移動するのに応じて前記盤面部品が前記他方向へ移動させられるようになっている請求項2に記載の遊技盤の盤面部品駆動装置。
- 前記盤面部品は、前記第1移動案内部材および第2移動案内部材の一体回転移動により前記一方向へ旋回移動させられて所定位置へ至り、前記第1移動案内部材および第2移動案内部材の相対回転移動の開始により前記所定位置から前記他方向へ直線移動させられるようになっている請求項2又は3に記載の遊技盤の盤面部品駆動装置。
- 前記盤面部品は前記一方向へ移動する前記第1移動案内部材に前記他方向へ移動可能に設けられており、前記盤面部品は前記第1移動案内部材と前記第2移動案内部材との相対移動が開始されると当該第2移動案内部材に設けた案内部によって前記他方向へ移動させられるようになっている請求項2に記載の遊技盤の盤面部品駆動装置。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009028073A (ja) * | 2007-07-24 | 2009-02-12 | Taiyo Elec Co Ltd | 遊技機 |
JP2010012043A (ja) * | 2008-07-03 | 2010-01-21 | Newgin Co Ltd | 遊技機 |
JP2012016623A (ja) * | 2011-10-24 | 2012-01-26 | Asama Seisakusho:Kk | 遊技機の可動装飾装置 |
JP2012081197A (ja) * | 2010-10-14 | 2012-04-26 | Toyomaru Industry Co Ltd | 遊技機 |
JP2014208232A (ja) * | 2014-05-30 | 2014-11-06 | 豊丸産業株式会社 | 遊技機 |
-
2003
- 2003-05-13 JP JP2003133921A patent/JP2004337191A/ja active Pending
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