JP2004332866A - 回転軸シール - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立てにおけるかしめの強弱により、ゴム部材の自由状態のゴムリップ部の内径寸法精度に影響することなく、その内径寸法が一定とされ、寸法精度を向上させることのできる回転軸シールを提供することを目的とする。
【解決手段】流体収納室3側の一端に内鍔部7を有する円筒状のアウターケース5と、内鍔部7を被覆するU字状被覆部12と流体収納室3側へ延伸するゴムリップ部9とを有するゴム部材8と、を備える。中間部材13を介在させてアウターケース5の他端側を折り曲げ、U字状被覆部12の内方被覆壁部10を厚さ方向に圧縮させるようかしめて組み立てられる。内鍔部7の内周端7a近傍位置において、内方被覆壁部10に、かしめにより圧縮されたゴムの内径方向への流れを遮断する凹溝14を形成している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転軸シールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、カーエアコン用コンプレッサ等に於て、高速回転する回転軸の外周面とケーシング(ハウジング)との間を密封するための回転軸シールとしては、図5の断面図に示すようなものがある。
この回転軸シールは、コンプレッサ等のケーシング(ハウジング)40と回転軸41との間に介装され、流体収納室42側に収納されている流体を、低圧側43に対して密封するもので、回転軸41に摺接するゴムリップ(シールリップ)部44を有するゴム部材45を、金属製アウターケース46に一体化(モールド)した主要部を備え、かつ、この主要部の内方側に、樹脂製のシールエレメント47と金具(インナーケース)48を、上記アウターケース46の低圧側端部49のかしめ(折曲)加工にて、把持固定して組み立てられている(例えば、特許文献1参照)。
また、上記樹脂製のシールエレメント47の回転軸41との摺接面には、摺接面に浸入する流体を回転軸41の回転に伴い戻す(ハイドロダイナミック効果)スクリュー溝50が形成されている。
【0003】
この回転軸シールは、回転軸静止時は、アウターケース46で保持されたゴムリップ部44のゴム弾性力と、流体収納室42側の作用圧力とにより、流体収納室42の流体が密封される。そして、回転軸41が回転すると、ゴムリップ部44において流体収納室42側の流体の漏れが僅かに発生するが、上記シールエレメント47に形成したスクリュー溝50により、ゴムリップ部44にて漏れた流体を密封し、密封装置全体として完全な密封効果を有するものとしている。
また、ゴム部材45のゴムリップ部44と回転軸41との間から漏れた流体の、ゴム部材45とシールエレメント47との間のシール(内部リークのシール)は、ゴム部材45とシールエレメント47とを接触させ止水面を形成して、行なっており、その接触する部位に設けたゴム凸部51によりシール性能を向上させている。そして、回転軸シールの組み立ての際、アウターケース46の低圧側端部49のかしめ加工により、シールエレメント47がゴム凸部51を押圧・圧縮してシールを行なっている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−305774号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ゴム部材45に設けたゴム凸部51は、シールエレメント47との間における密封性を向上させるために設けたものであるが、この凸部51を含めてゴム部材45をその厚さ方向に圧縮することにより、ゴムがゴムリップ方向に弾性変形(移動)してゴムリップ部44の内径寸法が拡大してしまう。従って、この拡大を考慮してゴムリップ部44の内径寸法を予め小さく設定している。しかし、挟圧されたゴム部材45がその押圧(圧縮)量だけ、ゴム部材45全体が流体収納室42側に押し出される状態となるため、かしめ加工の強弱により、ゴムリップ部44の内径寸法にばらつきが生じてしまい、シール性能に大きな影響を与えるという問題点がある。
そして、このゴムリップ部44の内径寸法が所定の寸法にならない結果、回転軸41との締め代が変動し、製品ごとの締め代が不安定となる。また、このゴムの移動が大きいため、アウターケース46との接着部において微小な剥離が発生するおそれがある。
【0006】
そこで本発明は、組み立てにおけるかしめの強弱により、ゴム部材のゴムリップ部の内径寸法精度に影響することなく、その内径寸法が一定とされ、寸法精度を向上させることのできる回転軸シールを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る回転軸シールは、流体収納室側の一端に内鍔部を有する円筒状のアウターケースと、該内鍔部を被覆するU字状被覆部と該U字状被覆部の内径側から該流体収納室側へ延伸するゴムリップ部とを有するゴム部材と、を備え、中間部材を介在させて該アウターケースの他端側を折り曲げ、該U字状被覆部の内方被覆壁部を厚さ方向に圧縮させるようかしめて組み立てられる回転軸シールに於て、上記内鍔部の内周端近傍位置において上記内方被覆壁部に、かしめにより圧縮されたゴムの内径方向への流れを遮断する凹溝を形成したものである。
また、上記凹溝の外周側内面が、上記内鍔部の内周端を含んで回転軸の軸心と同心状の仮想円筒面よりも径方向外方位置となるよう、該凹溝を形成したものである。
また、上記かしめて組み立てる前の状態下で、上記凹溝の溝深さ寸法を上記内方被覆壁部の厚さ寸法の70%以上としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0009】
図1は本発明に係る回転軸シールの実施の一形態を示す断面側面図である。この回転軸シールは、例えば、自動車のエアコン用コンプレッサ等において用いられるものであり、コンプレッサのハウジング1と回転軸2との間に介装され、流体収納室3側に収納されている流体を、低圧側4に対して密封する。
【0010】
この回転軸シールは、回転軸2に摺接するゴムリップ部9を有するゴム部材8が、金属製のアウターケース5に一体化され、このゴム部材8とアウターケース5にてシール主要部Mが構成され、このシール主要部Mの内方側(内径側)に、中間部材13が配設される。中間部材13は、図1では、樹脂製のシールエレメント16と金属製のインナーケース17とから成り、中間部材13は、アウターケース5の低圧側端部のかしめ(折り曲げ)加工によって、把持固定されている。
【0011】
アウターケース5は、流体収納室3側の一端に内鍔部7を有する円筒状であり、具体的には、回転軸2への組付け状態で、回転軸2の軸心Lと一致する軸心を有する円筒壁部6と、回転軸2の軸心Lに直交する面に沿って円筒壁部6の一端部側において折り曲げ状となって形成された内鍔部7とを有している。
そして、アウターケース5の低圧側4の他端が、かしめ加工によって折り曲げられたかしめ屈曲部18となる。
【0012】
そして、回転軸シールが挿着されるハウジング1の孔部内周面には、段付き部19と小凹周溝20とが形成され、内鍔部7がゴム部材8の一部(外方被覆壁部11)を介して段付き部19に対面すると共に、スナップリング等の抜け止め用止め輪21にて、この回転軸シールは、低圧側4への移動が阻止されるよう装着されている。
【0013】
次に、ゴム部材8は、アウターケース5の内鍔部7を被覆するU字状被覆部12と、U字状被覆部12の内径側から流体収納室3側へ延伸するゴムリップ部9とを有するものであり、U字状被覆部12は、内鍔部7の内方側(低圧側4)の内方被覆壁部10と、外方側(流体収納室3側)の外方被覆壁部11と、内方被覆壁部10と外方被覆壁部11とを内径側で連結する連結被覆部23と、を有する。そして、ゴムリップ部9は、この連結被覆部23から延伸している。
さらに、アウターケース5の円筒壁部6の外周面を被覆する外周被覆部22を有しており、外周被覆部22は、外方被覆壁部11と外周側で連結している。
なお、ゴム部材8は、成型金型内にて加工され、加硫焼き付け等にてアウターケース5と接着させて一体化させればよく、または、その他の手段により行なってもよい。
【0014】
次に、中間部材13について説明すると、図1では、樹脂製のシールエレメント16と金属製のインナーケース17とから成り、シールエレメント16は、例えば、材質をPTFEとしており、回転軸2への組付け状態で断面L字形となって、外径側部がゴム部材8の内方被覆壁部10と当接する固定部25と、固定部25から流体収納室3側へ延伸し回転軸2の外周面と摺接する内径側の摺接面部26とを有する。
【0015】
シールエレメント16とゴム部材8のゴムリップ部9との間には、小空間部27が形成され、回転軸2と摺接するゴムリップ部9の摺接部から僅かに漏れる流体収納室3の流体を、シールエレメント16の摺接面部26に形成したスクリュー溝24により、回転軸2の回転に伴ってハイドロダイナミック作用(ポンピング作用)により小空間部27へ戻すことができる。
【0016】
インナーケース17は、断面L字形であり、一片部がアウターケース5の内筒壁部6の内周面に沿って(当接して)配設される円筒部28であり、円筒部28から直角に内径側へ折り曲げ形成された他片部がシールエレメント16の固定部25に当接する鍔部29となる。
【0017】
そして、回転軸シールは、これら中間部材13を介在させてアウターケース5の他端側を折り曲げ、ゴム部材8のU字状被覆部12の内方被覆壁部10を厚さ方向に圧縮させるようかしめて組み立てられるものである。つまり、インナーケース17とシールエレメント16の固定部25を介在させ、アウターケース5の低圧側4の他端が折り曲げられ、固定部25が内方被覆壁部10を押圧する。そして、アウターケース5の内鍔部7と中間部材13とが内方被覆壁部10を挟持した状態となり、内方被覆壁部10と中間部材13(シールエレメント16)とが、押圧密着状態となって、ゴム部材8と中間部材13(シールエレメント16)との間において流体をシールする。
【0018】
ゴム部材8について図2の拡大断面側面図によりさらに説明すると、アウターケース5の内鍔部7の内周端7a近傍位置において、ゴム部材8の内方被覆壁部10に、かしめにより圧縮された内方被覆壁部10のゴムの内径方向への流れを遮断する凹溝14が形成されている。なお、図2の二点鎖線は、内方被覆壁部10の変形前(かしめ前)の状態を示す。
この凹溝14は、断面において、低圧側4に向かって開口し、内方被覆壁部10の厚さ方向に深さを持つ溝であり、凹溝14の底壁部においては、ゴムの肉部を極めて薄くした薄膜状とされている。または、後にも説明するが、上記凹溝14の底壁部にはゴムの肉部を無くするようしてもよい。
【0019】
図3は、圧縮されたゴムの流れを説明する要部断面側面図であり、回転軸シールの組み立ての際のかしめ加工により、内方被覆壁部10がその板厚方向に圧縮されると、その直交方向(径方向)に内方被覆壁部10のゴムが弾性変形により移動しようとするが、この凹溝14は、その移動変形を、ゴムリップ部9側へ影響させないよう、遮断するものである。つまり、凹溝14は、中間部材13であるシールエレメント16が当接する内方被覆壁部10の部位が圧縮変形してもその変形を内径側(ゴムリップ部9側)へ伝達させないよう、シールエレメント16と当接する部位とゴムリップ部9側との縁を切るよう形成されている。
【0020】
そして、図3に示すように、かしめ押圧によって生ずる内径方向へのゴムの弾性変形的移動が、凹溝14にて遮断(緩和)され、また、圧縮された内方被覆壁部10のシールエレメント16との当接する部位のゴムは、凹溝14内へ膨出するよう変形することができ、ゴムリップ部9へかしめによる締めつけ力が影響することがない。
従って、この凹溝14により、ゴムリップ部9先端側に変形移動しようとする挟持押出ぶんのゴムの移動を止めることができ、挟持圧縮の影響がゴムリップ部9側において発生しない。なお、このゴムの流れ(移動)の様子は、FEM解析により確認することができる。
【0021】
また、この凹溝14の形状は、図2に示すような底面部を有する断面コ字状の溝以外にも、スリット型の溝でもよく、板厚方向の圧縮によりその直交方向に押し出されるゴム量と同等乃至それ以上の容積をもつ溝とすればよい。つまり、かしめ押圧によって生ずる内方被覆壁部10の径方向ひずみによる体積変化量と同等乃至それ以上の容積の空間部とすればよく、凹溝14は、圧縮によって生ずる内径方向への移動を全て吸収することができる。
【0022】
なお、内方被覆壁部10のシールエレメント16との当接する部位の形状は、図示省略するが、内方被覆壁部10に周状小凸部を形成し、組み立てに際しその小凸部をシールエレメント16(中間部材13)が潰すと共に内方被覆壁部10をその厚さ方向に圧縮し、シールエレメント16と間の内部シール性を向上させてもよい。または、図2の二点鎖線で示すように内方被覆壁部10のシールエレメント16との当接する部位に、断面略凸形隆起状の接触部30を設け、締め代を得てもよい。さらに、この接触部30の頂部に上記小凸部を形成してもよい。
【0023】
これに対して、図4は比較例を示す要部断面図であり、この回転軸シールのゴム部材45において、U字状被覆部52の内方被覆壁部53に、断面隆起状の当接部54を形成するのみとし、その内径側は(図3のような凹溝14を設けずに)平滑面としている。従って、内方被覆壁部53に中間部材13から圧縮力が作用すると、ゴム部材45において、図4の矢印に示すように、当接部54の圧縮による内方被覆壁部53(当接部54)のゴムは、内方被覆壁部53から連結被覆部55へ流れて連結被覆部55が内径方向へ膨らみ、その結果、二点鎖線で示すように、ゴムリップ部44の先端部側が拡径状に変形することとなる。
【0024】
そして、この比較例と本発明の実施例との比較を行なうと、表1は、かしめ前後における未装着状態(自由状態)のゴムリップ部9の回転軸2との摺接部内径寸法D(図1)を表したものであり、比較例は、かしめ前後における内径寸法の拡径変化量が0.14mmであるのに対し、実施例の変化量は略0(0.01mm)であり、本発明の実施例の回転軸シールは、かしめによる影響をゴムリップ部9へ全く与えていないことがわかる。
【0025】
【表1】
Figure 2004332866
【0026】
さらに、本発明のように凹溝14を形成することにより、圧縮されたゴムがゴムリップ部9側へ流れないため、実施例の回転軸シールは、従来例のものに比べて、中間部材13と接触し圧縮される内方被覆壁部10内の内部応力が高くなり、シール性が良好となる。つまり、かしめによる押圧力がゴムリップ部9側へ拡散せずに、凹溝14よりも外径側の内方被覆壁部10において吸収されている。
【0027】
また、図2に示すように、凹溝14の外周側内面15が、内鍔部7の内周端7aを含んで回転軸2の軸心Lと同心状の仮想円筒面Hよりも径方向外方位置となるよう、凹溝14を形成している。なお、図2においては、凹溝14の外周側内面15と内周側内面31との間に仮想円筒面Hが配置されている。これにより、圧縮されて内径側へ流れようとするゴムは、凹溝14と内鍔部7とによって完全に遮断される。
【0028】
さらに、凹溝14の溝深さ寸法Aについて説明すると、かしめて組み立てる前の状態下で、凹溝14の溝深さ寸法Aを内方被覆壁部10の厚さ寸法Tの70%以上としている。凹溝14の溝深さ寸法Aは、変形前の内方被覆壁部10の最肉厚部の内方側面(最突出面)から凹溝14の底面までの、内方被覆壁部10の厚さ方向の寸法差としている。なお、このように凹溝14の底壁部のゴム厚さを薄くする以外にも、溝深さ寸法Aを、内方被覆壁部10の厚さ寸法Tの 100%(同一)に設定し、凹溝14が内鍔部7まで貫通するよう形成してもよく、これにより、完全にゴムの流れを遮断することができる。つまり、凹溝14の溝深さ寸法Aを内方被覆壁部10の厚さ寸法Tの70%以上 100%以下に設定すればよい。この凹溝14の溝深さ寸法Aが下限値未満となると、内方被覆壁部10の圧縮によりゴムの内径側への移動が生じて、ゴムリップ部9を変形させてしまい、ゴムリップ部9の摺接部の寸法精度がばらつく原因となる。
【0029】
また、図2に示すように、凹溝14の内周側内面31が形成される側のU字状被覆部12(内方被覆壁部10又は連結被覆部23)は、組み立て後のシールエレメント16によりかしめによる押し付け力が作用しないよう構成するのが好ましい。つまり、図2に示すように、組み立て状態において、凹溝14の内周側内面31が形成される側のU字状被覆部12とシールエレメント16との間は、相互押圧することなく接触状態、乃至、微小隙間を形成するようされている。これにより、凹溝14の内周側において、シールエレメント16がゴム部材8を押圧し、ゴムリップ部9側を変形させることがない。
【0030】
なお、上記中間部材13としては、図1以外にも、シールエレメント16を2枚以上有するものや、インナーケース17の形状・装着向きを変えたものや、その数量を増加させるのも自由であり、または、ゴムリップ部9を背面(低圧)側から受持する薄板状バックアップ部材を付加する等の構造であってもよい。
また、凹溝14は、内方被覆壁部10に連続周状に形成する以外にも、周方向に沿って形成するが間欠的な連続しない溝であってもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0032】
(請求項1によれば)かしめによる組み立ての際に、圧縮されたゴムの内径方向への流れが遮断され、ゴムリップ部9の変形が防止できる。つまり、未装着状態(自由状態)のゴムリップ部9の回転軸2との摺接部における内径寸法Dの精度を向上させることができる。その結果、締め代を所定値とすることができ、密封性を維持・向上させることができる。
かしめの強弱(大小)により、ゴムリップ部9の未装着状態(自由状態)の内径寸法Dのばらつきを無くすることができ、品質を安定させることができる。
ゴム部材8とアウターケース5の内鍔部7との間におけるゴムの流れが無いため、ゴム部材8とアウターケース5との接着剥離が無く、また、耐ブリスター性に対して有効である。
また、凹溝14により、ゴム部材8をアウターケース5に加硫金型にてモールドさせる場合、成型によって生ずる内部応力が開放でき、アウターケース5の変形防止に効果的である。
【0033】
(請求項2によれば)圧縮されて内径側へ流れる内方被覆壁部10のゴムは、凹溝14と内鍔部7とによって確実に遮断され、回転軸シールのかしめによる組み立てによりゴムリップ部9を変形させることがない。
【0034】
(請求項3によれば)内方被覆壁部10のゴムが内径方向へ流れて、ゴムリップ部9を変形させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す回転軸シールの断面側面図を示す。
【図2】回転軸シールの要部断面側面図である。
【図3】ゴムの流れを説明する要部断面側面図である。
【図4】比較例におけるゴムの流れを説明する要部断面側面図である。
【図5】従来の回転軸シールの断面側面図である。
【符号の説明】
2 回転軸
3 流体収納室
5 アウターケース
7 内鍔部
7a 内周端
8 ゴム部材
9 ゴムリップ部
10 内方被覆壁部
12 U字状被覆部
13 中間部材
14 凹溝
15 外周側内面
A 溝深さ寸法
H 仮想円筒面
L 軸心
T 厚さ寸法

Claims (3)

  1. 流体収納室(3)側の一端に内鍔部(7)を有する円筒状のアウターケース(5)と、該内鍔部(7)を被覆するU字状被覆部(12)と該U字状被覆部(12)の内径側から該流体収納室(3)側へ延伸するゴムリップ部(9)とを有するゴム部材(8)と、を備え、中間部材(13)を介在させて該アウターケース(5)の他端側を折り曲げ、該U字状被覆部(12)の内方被覆壁部(10)を厚さ方向に圧縮させるようかしめて組み立てられる回転軸シールに於て、上記内鍔部(7)の内周端(7a)近傍位置において上記内方被覆壁部(10)に、かしめにより圧縮されたゴムの内径方向への流れを遮断する凹溝(14)を形成したことを特徴とする回転軸シール。
  2. 上記凹溝(14)の外周側内面(15)が、上記内鍔部(7)の内周端(7a)を含んで回転軸(2)の軸心(L)と同心状の仮想円筒面(H)よりも径方向外方位置となるよう、該凹溝(14)を形成した請求項1記載の回転軸シール。
  3. 上記かしめて組み立てる前の状態下で、上記凹溝(14)の溝深さ寸法(A)を上記内方被覆壁部(10)の厚さ寸法(T)の70%以上とした請求項1又は2記載の回転軸シール。
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