JP2004324980A - 貯蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気センサの着脱を容易にできるようにする。
【解決手段】冷蔵庫本体10の開口部16の口縁には、ブラケット36がねじ41Aで取付可能とされる。ブラケット36には取付凹部37が形成され、その両側が相対的に前方に出っ張った保護面38とされる。取付凹部37の奥面に磁気センサ34がねじ41Bで取り付けられる。磁気センサ34のリード線57と、リレーボックス側から冷蔵庫本体10の側壁内の電線挿通路54を通って引き出された接続線56とが端子金具58によって接続され、端子金具58等は、取付凹部37の裏側の収容空間内に収められる。ブラケット36を覆うようにしてカバー50が前方から被せられ、ねじ41Cで固定される。磁気センサ34は、カバー50を外した状態で前面から着脱できる。磁気センサ34は、両側の保護面38により、作業者の足や貯蔵物が当たることから保護される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるドアスイッチを備えた貯蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫は一般に、冷蔵庫本体の前面開口に仕切枠を嵌めることで出入口となる複数の開口部が形成され、各開口部に扉が開閉可能に装着された構造となっているが、例えば庫内灯の点灯制御等を行うために扉の開閉状態を検知する、いわゆるドアスイッチが併せて装備されている。中でも、業務用冷蔵庫のように扉の開閉が頻繁に行われるものでは、耐久性を考慮して非接触型のものが使用されている。
従来その一例としては、図9(A)に示すように、扉1の裏面の周縁部にマグネット2を埋設する一方、開口部3の口縁を形成する仕切枠4内に、マグネット2に感応する磁気センサ5を収めたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−303945号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに上記従来のものでは、メンテナンス等において磁気センサ5を取り外そうとすると、図9(B)に示すように、例えば仕切枠4を構成している内装枠4Aを外し、さらには収容されている断熱材6も外す必要があって、面倒な作業が余儀なくされ、また取り外した部品に損傷を与え兼ねないという問題があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、磁気センサの着脱を容易にできるようにするところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明に係る貯蔵庫は、貯蔵庫本体の前面に形成された開口部には扉が開閉可能に装着され、前記扉の外周部にはマグネットが設けられる一方、前記開口部の口縁には、前記マグネットに感応して前記扉の開閉状態を検知する磁気センサがブラケットを介して設けられており、かつ前記ブラケットは、前面に開口した取付凹部を備えた形状になり、この取付凹部内に前記磁気センサが取り付けられている構成としたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ブラケットには、前記磁気センサのリード線等の配線を収容する収容空間が確保されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記ブラケットの前面にはカバーが被着可能とされ、前記ブラケットにおける前記取付凹部の周縁部分に前記カバーが締結可能となっているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
磁気センサは、開口部の口縁に設けられたブラケットに対して前面から取り付けまたは取り外しができるから、初めの組み立てやメンテナンス時における交換作業も短時間で能率良く行うことができる。しかも磁気センサは、ブラケットの取付凹部に収容されるのであるから、回りの相対的な突部によって作業者の足等が当たることから保護される。
<請求項2の発明>
磁気センサのリード線等の配線もブラケットの収容空間内に収められて、外観もすっきりしたものになる。
<請求項3の発明>
カバーによって磁気センサがより確実に保護され、カバー自身も前面側から簡単に着脱できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図4によって説明する。この実施形態では、4ドアタイプの冷蔵庫を例示している。
図1において、符号10は、前面開口の断熱箱体からなる冷蔵庫本体であって、底面に備えられた脚11で支持されており、上面には機械室12が設けられている。冷蔵庫本体10内は冷蔵室13になっているとともに、前面開口には十字形をなす仕切枠15が嵌められることにより、出入口となる4個の開口部16が形成されている。各開口部16には、断熱扉18がヒンジ機構22を介して観音開き形式に装着されており、取手19を持って開閉操作されるようになっている。なお、扉18の裏面の周縁部には、対応する開口部16の口縁に密着するマグネットパッキン20が嵌着されている。
【0009】
各扉18には、この扉18の開閉状態を検知するドアスイッチ30が装備されており、例えば冷蔵室13の奥面に装備された庫内灯31の点灯制御を行うこと等に利用される。
ドアスイッチ30は詳細には、マグネット33と、このマグネット33の磁力に感応するリードスイッチ等の磁気センサ34とから構成されている。
このうちマグネット33は、上段の2枚の扉18では、上面のヒンジ機構22寄りの位置に、また下段の2枚の扉18では、下面のヒンジ機構22寄りの位置にそれぞれ嵌着されている。磁気センサ34は、上記の各マグネット33の位置と対応するようにして、上段の2個の開口部16では、その上側の口縁のヒンジ機構22寄りの位置に、また下段の2個の開口部16では、その下側の口縁のヒンジ機構22寄りの位置に、それぞれブラケット36を介して取り付けられている。
【0010】
続いて、磁気センサ34の詳細な取付構造を、正面から見た右下の開口部16を例に取って説明する。
図2に示すように、磁気センサ34を取り付けるためのブラケット36は、ステンレス鋼板等の細長い金属板をプレス成形して形成され、長さ方向の中央部が奥側に凹まされて取付凹部37が形成されており、この取付凹部37の両側が相対的に前方に突出した保護面38となっている。両保護面38の外縁からは、奥側に向けて直角に取付脚39が形成されており、両取付脚39の突出端は、取付凹部37の奥面よりも所定寸法突出し、また突出端には、内側に直角曲げされた取付板40が形成されている。
【0011】
両取付板40には、このブラケット36を開口部16の口縁に取り付けるべくねじ41Aの挿通孔42Aが開口され、一方開口部16の下側の口縁におけるヒンジ機構22の取付位置22Aに寄った所定位置に、ねじ孔43Aが上記の挿通孔42Aと対応して形成されている。なお、両保護面38におけるねじ41Aの挿通孔42Aの前方に対応する位置には、ねじ41Aの締結操作をするドライバが挿通される大径の操作用孔44が開口されている。
ブラケット36の取付凹部37には磁気センサ34が取り付けられるようになっており、そのため取付凹部37の奥面に、2個のねじ孔43Bが形成されている。取付凹部37における正面から見た右側の側板には、その上端側が切り欠かれることで電線逃がし溝46が形成されているとともに、右側の取付脚39には電線逃がし孔47が開口されている。
【0012】
ブラケット36にはカバー50が被着可能となっている。このカバー50は、同じくステンレス鋼板等の金属板製であって、ブラケット36をすっぽりと覆う後面開口の箱形に形成されている。カバー50の前面板50Aには、このカバー50をブラケット36に取り付けるべくねじ41Cの挿通孔42Cが2個開口され、一方ブラケット36の両保護面38には、ねじ孔43Cが上記の挿通孔42Cと対応して形成されている。なお、カバー50の右側面には、電線逃がし溝51が奥縁から切り込み形成されている。
【0013】
また、図1に示すように、機械室12内にはリレーボックス53が装備されているとともに、冷蔵庫本体10の側壁内には電線挿通路54が形成されており、この電線挿通路54の上端のポートは、天井壁におけるリレーボックス53の設置位置付近に開口されているとともに、下端のポート55は、開口部16の下側の口縁におけるヒンジ機構22の取付位置22Aの近傍に開口されている。
なお、この電線挿通路54は、開口部16の口縁の裏面等に配設する結露防止用ヒータへの通電線を挿通する電線挿通路を兼用してもよい。
【0014】
続いて、取り付けの手順について説明する。まず、ブラケット36の取付凹部37の奥面に磁気センサ34を当て、磁気センサ34に形成された挿通孔42Bに通したねじ41Bをねじ孔43Bに螺合して締め付けることで固定する。続いてブラケット36の両取付脚39の取付板40を開口部16の下側の口縁の所定位置に当て、取付板40の挿通孔42Aに通したねじ41Aをねじ孔43Aに螺合し、操作用孔44を通したドライバで締め付けて固定する。
ここで電線挿通路54には、リレーボックス53から引き出された接続線56が挿通されて、図4に示すように、下端のポート55からヒンジプレート23の逃がし溝24を通して前方に引き出されている。したがって上記のように、ブラケット36が取り付けられたら、接続線56の端末がブラケット36の電線逃がし孔47を通して内側に通され、磁気センサ34から引き出されたリード線57の端末と、ギボシ端子等の端子金具58によって接続される。
【0015】
一方、図3に示すように、ブラケット36の取付凹部37の奥面と開口部16の口縁との間には、所定の収容空間59が形成されるから、磁気センサ34のリード線57を電線逃がし溝46に通しつつ折り畳んで、端子金具58を収容空間59内に収める。
最後に、接続線56を電線逃がし溝51に逃がしつつ、カバー50をブラケット36の外側に前方から嵌めて前面板50Aを保護面38に当て、前面板50Aの挿通孔42Cに通したねじ41Cを保護面38のねじ孔43Cに螺合して締め付けることでカバー50が固定され、これにより組み付けが完了する。
なお、他の3箇所でも同様にして磁気センサ34が取り付けられる。
【0016】
上記のようにドアスイッチ30が装備されると、閉扉状態では、扉18に装着されたマグネット33が、図3の鎖線に示すように、磁気センサ34の直上または直下に対応し、磁気センサ34がオン状態となることで庫内灯31が消灯状態に保持され、一方、いずれかの扉18が開けられてマグネット33が離間すると、磁気センサ34がオフ状態となることで庫内灯31が点灯するといった制御がなされる。
メンテナンス等で磁気センサ34を外す場合は、ねじ41Cを緩めてカバー50を外すと、ブラケット36の取付凹部37が前面に開口した状態となるから、同じくねじ41Bを緩めることで磁気センサ34をブラケット36から外すことができ、さらに端子金具58を収容空間59から引き出して接続を解除すれば、磁気センサ34を単体で取り出すことができる。
【0017】
このように本実施形態によれば、磁気センサ34は、開口部16の口縁に取り付けられたブラケット36に対して前面から取り付けまたは取り外しができるから、初めの組み立てやメンテナンス時における交換作業も短時間で能率良く行うことができる。
磁気センサ34はカバー50で覆われていることに加え、ブラケット36の取付凹部37内に収容されているから、作業者の足や貯蔵物がぶつけられても、両側の保護面38に当たって磁気センサ34が保護される。
また、端子金具58や配線の余剰部分も収容空間59内に収められるから、外観がすっきりとまとめられる。
【0018】
<第2実施形態>
図5及び図6は、本発明の第2実施形態を示す。この第2実施形態では、ブラケット36Aを開口部16の口縁に取り付ける構造に変更が加えられており、取付板40の裏面に両面テープ60が貼られている。なお、両面テープ60に代えて、強力なマグネット板を取り付けてもよい。ねじ止めされる第1実施形態と比較すると、ブラケット36Aでは取付板40のねじの挿通孔42Aと操作用孔44が、開口部16の口縁ではねじ孔43Aがそれぞれ不要となる。
その他の構造は上記第1実施形態と同様であって、同一機能を有する部位については同一符号を付すことで、重複した説明は省略する。
【0019】
初めの取り付けの手順としては、ブラケット36Aの取付凹部37の奥面に磁気センサ34をねじ41Bで固定した後、磁気センサ34のリード線57と接続線56の端子金具58同士を接続して、端子金具58等を取付凹部37の裏側に収め、続いてカバー50を被せてねじ41Cで固定することによって、図6に示すように磁気センサユニット61を形成する。
続いて、ユニット61内のブラケット36Aの両取付板40に設けられた両面テープ60を、開口部16の口縁の所定の取付面63に押し当てて貼り付ける。この場合、ユニット61の上下方向の位置決めは、図6に示すように、ユニット61の上面または下面を冷蔵庫本体10の上縁または下縁と合わせることで、簡単にかつ正確に行うことができる。
【0020】
メンテナンス等で磁気センサ34を外す場合は、第1実施形態と同様に、ねじ41Cを緩めてカバー50を外したのち、ねじ41Bを緩めて磁気センサ34をブラケット36から外し、さらに端子金具58の接続を解除すれば、磁気センサ34を単体で取り出すことができる。
第1実施形態と同様の効果を得ることができる。特にブラケット36Aを両面テープ60またはマグネット板等により貼り付けて固定するようにしたから、ねじ止めと比べて構造が簡単となり、取付作業自体も簡単となる。
【0021】
<関連技術>
図7及び図8は関連技術を示す。この関連技術では、磁気センサ34が、ヒンジ機構22を構成するヒンジプレート23を利用して取り付けられている。なお、上記実施形態と同じ機能を示す部位には、同一符号が付されている。
すなわちヒンジプレート23の支持板70の下面には、アングル状のブラケット71がねじで取り付けられ、その垂下板72の前面に、磁気センサ34がねじで取り付けられる。磁気センサ34のリード線57と接続線56の互いに接続された端子金具58は、磁気センサ34の下方に配され、ヒンジプレート23の支持板70の下面に、磁気センサ34等を覆うようにしてカバー74が被せられ、ねじによりヒンジプレート23の支持板70に固定されている。
【0022】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)磁気センサとしては、リードスイッチ以外にもホール素子等を用いてもよい。
(2)本発明は上記実施形態に例示した冷蔵庫に限らず、開閉扉を備えた貯蔵庫全般に広く適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る冷蔵庫の外観斜視図
【図2】磁気センサの取付部分の分解斜視図
【図3】その部分平断面図
【図4】その一部切欠部分正面図
【図5】第2実施形態に係る磁気センサの取付部分の分解斜視図
【図6】磁気センサユニットの位置決め動作を示す側面図
【図7】関連技術の分解斜視図
【図8】その部分正面図
【図9】(A)従来例の冷蔵庫本体の斜視図
(B)その磁気センサの配設部分の分解斜視図
【符号の説明】
10…冷蔵庫本体(貯蔵庫本体) 16…開口部 18…扉 30…ドアスイッチ 33…マグネット 34…磁気センサ 36,36A…ブラケット 37…取付凹部 38…保護面 41A,41B,41C…ねじ 50…カバー 54…電線挿通路 56…接続線 57…リード線 58…端子金具 59…収容空間 60…両面テープ

Claims (3)

  1. 貯蔵庫本体の前面に形成された開口部には扉が開閉可能に装着され、前記扉の外周部にはマグネットが設けられる一方、前記開口部の口縁には、前記マグネットに感応して前記扉の開閉状態を検知する磁気センサがブラケットを介して設けられており、かつ前記ブラケットは、前面に開口した取付凹部を備えた形状になり、この取付凹部内に前記磁気センサが取り付けられていることを特徴とする貯蔵庫。
  2. 前記ブラケットには、前記磁気センサのリード線等の配線を収容する収容空間が確保されていることを特徴とする請求項1記載の貯蔵庫。
  3. 前記ブラケットの前面にはカバーが被着可能とされ、前記ブラケットにおける前記取付凹部の周縁部分に前記カバーが締結可能となっていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の貯蔵庫。
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