JP2004323934A - 有価金属の分離回収方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、少なくともバナジウム酸化物及びモリブデン酸化物を含む原料をアンモニア含有浸出用水で浸出してバナジウム化合物及びモリブデン化合物を含む浸出液を得る工程と、該浸出液に正モリブデン酸アンモニウムを加えて析出したメタバナジン酸アンモニウムを第1分離液より分離して回収する工程と、該第1分離液に水溶性アルコールを加えて析出した正モリブデン酸アンモニウムを第2分離液より分離して回収する工程と、該第2分離液を蒸留して水溶性アルコールと残液とを分離して回収する工程とを含み、前記残液の少なくとも一部を前記アンモニア含有浸出用水の一部とし、また回収した正モリブデン酸アンモニウムの一部と水溶性アルコールの全部とを系内に戻して再使用するものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有価金属の分離回収方法に関し、特に石油製品の水素化脱硫等に用いた廃触媒中に含まれる有価金属を、多種類の薬剤を用いることなく、環境汚染の原因となる排水をできるだけ排出せず、しかも簡単な工程で副産物を一切生成しないで分離回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
石油精製用の脱硫触媒としては、通常アルミナ系担体上にモリブデン−コバルト系の触媒金属を担持させたものが用いられる。この触媒を例えば重油の脱硫に用いると、重油中に含まれるバナジウムやニッケルなどの重金属が付着するほか、鉄や硫黄、燐などが付着して徐々に触媒の活性が低下するので、これを廃触媒として排出し、新しい触媒に交換して脱硫を行う必要がある。このような廃触媒をそのまま廃棄すると、環境汚染を引き起こすばかりでなく、廃触媒に含まれる有価金属の浪費にも繋がるので、石油精製企業は有償で処理業者に廃触媒の引き取りを依頼し、処理業者は引き取った廃触媒から、バナジウムやモリブデンなどの有価金属を回収している。
【0003】
この廃触媒中に含まれる有価金属を分離回収するために、従来から幾つかの方法が試みられており、その一つに苛性ソーダを用いて有価金属を分離回収する方法がある。この方法は、予め廃触媒を焙焼してこれに付着している油分や硫黄、燐などを除去した後、苛性ソーダ水溶液で浸出することにより有価金属を分離回収しているが、苛性ソーダを中和するのに硫酸を用いると、芒硝(硫酸ナトリウム)が副産物として大量に生じる上、ナトリウム塩が最後まで残ることになる。
【0004】
また、触媒の担体として使用されたアルミナ又はシリカ・アルミナ等の材料から、アルミニウム成分がアルミン酸ナトリウムとして浸出される結果、これを水酸化アルミニウムとして分離する必要がある。さらに、この方法では苛性ソーダ、中和用の硫酸、或いは塩析用の硫安等、種々の処理薬剤が必要であり、又過剰に加えられた抽出薬剤の分離や、得られた有価金属成分含有抽出液の精製等に必要な工程が加わって、工程全体が煩雑にならざるを得ないという問題がある。
【0005】
もう一つの方法としてソーダ焙焼法があり、この方法では廃触媒をソーダ灰(炭酸ナトリウム)と混合して焙焼し、金属をソーダ塩に変えた後に水で浸出することで、有価金属成分の水溶液として分離しているが、この方法でもソーダ灰、塩析用の塩化アンモニウム、中和用の塩酸等の多種類の薬剤が必要となり、それに伴って種々の副産物が多量に生じ、やはり工程全体が複雑になるという問題がある。多種類の薬剤を用いる必要がなく、簡単な工程で、しかも副産物を削減することができる方法の出現が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のように、石油精製用触媒廃棄物からバナジウム、モリブデン又はニッケル等の貴重な金属成分を分離回収するための従来技術が、多種類かつ多量の薬剤を使用して、多量の副産物を生成し、またプロセス用水の大部分を排水として排出せざるを得ない現状に鑑み、廃触媒等から有価金属を回収するに当たって、多種類の薬剤を用いる必要がなく、環境汚染の原因となる排水の発生を抑制し、しかも簡単な工程で副産物を一切生成しない、経済的な有価金属の分離回収方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成することができる有価金属の分離回収方法は、少なくともバナジウム酸化物及びモリブデン酸化物を含む原料をアンモニア含有浸出用水で浸出してバナジウム化合物及びモリブデン化合物を含む浸出液を得る工程と、該浸出液に正モリブデン酸アンモニウムを加えて析出したメタバナジン酸アンモニウムを第1分離液より分離して回収する工程と、該第1分離液に水溶性アルコールを加えて析出した正モリブデン酸アンモニウムを第2分離液より分離して回収する工程と、該第2分離液を蒸留して水溶性アルコールと残液とを分離して回収する工程とを含み、前記残液の少なくとも一部を前記アンモニア含有浸出用水の一部とし、また回収した正モリブデン酸アンモニウムの一部と水溶性アルコールの全部とを系内に戻して再使用することを特徴とするものである。
【0008】
本発明において用いられる前記原料は、少なくともバナジウム酸化物及びモリブデン酸化物を含むものであるが、バナジウムとモリブデンを含む石油脱硫用廃触媒を原料として使用しようとする場合には、請求項2に記載のように、酸化性雰囲気下で焙焼して、石油由来の付着油や硫黄、燐などを焼却除去し、更にはバナジウムモリブデンなどの金属成分を酸化物に転化すれば、本発明の方法による有価金属成分の分離回収に適した原料として、好適に用いることができる。
【0009】
本発明において、バナジウムのアンモニウム塩を浸出液から析出させるための塩析剤として、正モリブデン酸アンモニウムを使用するが、液中に残る正モリブデン酸アンモニウムを析出させ、回収するために用いられる水溶性アルコールとしては、特に限定されるものではないが、好ましくは請求項3に記載のように、エタノールである。
【0010】
このように、バナジウムのアンモニウム塩化合物とモリブデンのアンモニウム塩化合物とを回収するために、正モリブデン酸アンモニウムを使用するに当たっては、請求項4に記載のように、少なくともバナジウム酸化物及びモリブデン酸化物を含む原料をアンモニア含有浸出用水で浸出してメタバナジン酸アンモニウム及び正モリブデン酸アンモニウムを含む浸出スラリーを得る第1工程と、該浸出スラリーを蒸留してアンモニア水を回収した後残渣を除いて浸出液を得る第2工程と、該浸出液に正モリブデン酸アンモニウムを加えて析出したメタバナジン酸アンモニウムを分離回収して第1分離液を得る第3工程と、該第1分離液にエタノールを加えて析出した正モリブデン酸アンモニウムを分離回収して第2分離液を得る第4工程と、該第2分離液を蒸留してエタノールと残液とを分離回収する第5工程とを含み、第2工程で回収したアンモニア水と第5工程で回収した残液とをアンモニア含有浸出用水の少なくとも一部として第1工程に、第4工程で回収した正モリブデン酸アンモニウムの一部を第3工程に、第5工程で回収したエタノールを第4工程に、それぞれ循環して再使用することが好ましい。
【0011】
そしてこの方法によれば、少なくともバナジウム酸化物及びモリブデン酸化物を含む原料から、副原料として水とアンモニアを使用して、バナジウム及びモリブデンのアンモニウム塩を製造するに際し、原料由来の有価金属抽出残渣を系外に排出するほかは、有害な排水などを発生することなく、使用する副資材の全てを系内の工程に循環して再使用するため、副産物を一切生成しないので環境汚染の恐れがなく、しかも経済的であるという利点がある。
【0012】
また、本発明の請求項4記載の有価金属の分離回収方法において、前記第1工程で用いる浸出用水のアンモニア濃度は、請求項5に記載のように0.1重量%以上であればよいが、アンモニアの使用量としては、廃触媒中に含まれる有価金属をアンモニウム塩に転化するのに、十分な量であることが望ましく、特には2〜5重量%程度であることが好ましい。
【0013】
更に、上記のアンモニア含有浸出液用水を用いる前記第1工程において、浸出を実施するに際しては、請求項6に記載のように、酸素存在雰囲気下、特には酸素を含むガス、好ましくは空気などを浸出装置内に吹き込むのが経済的であり、また浸出温度は50℃以上、好ましくは70〜100℃とすれば、より浸出速度を高めて効率的に反応を進めることができる。
【0014】
上記請求項4記載の有価金属の分離回収方法において、第3工程で前記浸出液中のメタバナジン酸アンモニウムを塩析するための、正モリブデン酸アンモニウムの濃度は、請求項7に記載のように、液に対して10重量%以上となるようにするのがよい。またこの際の液のpHは、請求項8に記載のように、7以上に保つのがよく、また液の温度を50℃以下となるまで冷却することにより、メタバナジン酸アンモニウム結晶の析出率を高め、メタバナジン酸アンモニウムの回収率を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の有価金属の分離回収方法を適用することができる原料は、バナジウム酸化物及びモリブデン酸化物を含む材料であるが、従来から石油の脱硫処理に用いられた廃触媒なども、本発明の方法により有価金属を分離回収するに適した原料として用い得る。しかし、石油脱硫用の触媒は、例えばシリカ・アルミナなどの担体にモリブデンやコバルトなどを担持させたものであり、石油脱硫に用いた廃触媒には、バナジウム、ニッケルなどの金属成分のほか、油分、硫黄、燐などのような不純物も付着しているので、処理効率を高めるためにも適切な前処理を行うことが必要である。
【0016】
そこで、このような廃触媒の前処理として、予めロータリーキルンなどにより酸化焙焼して、油分、硫黄、燐などを焼却除去すると共に、バナジウムやモリブデン等の金属成分を酸化物の形態に転化させるが、その焙焼条件としては、五酸化バナジウムの融点(690℃)以下の温度で焙焼することが望ましい。そして焙焼後には、金属成分酸化物の浸出効率を更に高めるために、ボールミルなどの粉砕機で粉砕し、更に充分に水洗を行って水可溶成分を除去した後、本発明の有価金属の分離回収法の原料として使用するのがよい。
【0017】
本発明の有価金属の分離回収方法は、例えば図1に示すような手順に従って進めることが好ましい。そこで本発明の各工程を、上記の石油精製に使用した廃触媒から有価金属を分離回収する場合を例として、廃触媒の前処理工程を含めて、図に基づいてそれぞれの設備と操作の説明をする。
【0018】
図において、Aは有価金属を分離回収する対象の廃触媒であって、その前処理工程において、例えばロータリーキルンなどの焙焼炉1に廃触媒Aを供給し、400〜600℃の温度範囲で酸化焙焼して、付着している油分などを焼却除去すると共に、含まれている金属成分を酸化物の形態に転化する。この際、焙焼温度が400℃を下回ると、付着している油分、硫黄、燐などの焼却除去や金属成分の酸化が不充分となる恐れがあるので注意が必要である。こうして得た酸化焙焼後の廃触媒を、例えば湿式のボールミルなどの粉砕機2で、粒径が0.5mm以下となるよう粉砕し、洗浄用水と共に洗浄槽3に送り込んで水洗し、脱水して精製原料Bを得る。
【0019】
本発明の有価金属の分離回収方法の第1工程において、前記精製原料Bは攪拌装置を備えた耐圧型の浸出槽4に装入され、アンモニア水Cを加えて調製したアンモニア含有浸出用水でスラリー化される。このときのアンモニア濃度は0.1重量%以上であることが必要であるが、有価金属を効率的にアンモニウム塩に転化するためには、アンモニアの濃度は好ましくは0.5重量%以上、特に2〜5重量%程度の濃度とすることが好ましい。尚、ここで用いられる浸出用水のアンモニア濃度調整用の水には、本発明の有価金属の分離回収法の最終工程で回収される残液を使用することができる。
【0020】
このような原料スラリーは、浸出槽4中で攪拌しながら、例えば外部加熱などにより50℃以上、好ましくは70〜100℃に昇温され、かつ浸出槽4内に空気又は酸素を吹き込むとか、過酸化水素などの酸化剤を注入するなどして、浸出反応が進む間は反応雰囲気を酸化性に保つようにする。液中のアンモニアは金属酸化物のアンモニウム塩化に消費されるので、必要に応じてアンモニア水などの形態でアンモニアの補給を行うことができる。
【0021】
この場合、スラリーのpHは7.0以上であることが、効率よく浸出反応を進めるのに必要であり、特に10〜12とすると、スラリー中のバナジウムはメタバナジン酸アンモニウム、モリブデンは正モリブデン酸アンモニウムとなると共に、ニッケルやコバルトの一部もそれぞれアンモニア錯体などとなって浸出される。しかし、pHが7.0を割ると浸出が不能となるほか、バナジウムが黄色の化合物に変質し、またモリブデンの一部が七モリブデン酸六アンモニウムとなって、以後のスラリー処理が不安定となる恐れがある。
【0022】
第2工程では上記の浸出スラリーを、例えば蒸気加熱のリボイラーを備えたアンモニア蒸留塔5などに送入し、ここで浸出スラリー中の余剰のアンモニアを蒸留し、アンモニア水として分離回収する。こうして回収されたアンモニア水は一旦貯留されたのち、最終工程で回収される残液と合わせて、第1工程で用いられるアンモニア含有浸出用水として、全部が循環使用される。こうして余剰のアンモニアを回収した後の、pH7〜9の範囲の浸出スラリーには、アンモニア錯体などとなって溶解していたニッケルやコバルトが、不溶化した水酸化物となって含まれているので、例えば竪型の遠心濾過機や減圧濾過器などの固液分離機6によって、浸出残渣などと一緒に固形分Dとして分離すると、主としてメタバナジン酸アンモニウムと正モリブデン酸アンモニウムを含む浸出液が得られる。
【0023】
次の第3工程においては、例えば気液接触型冷却塔と攪拌装置を備えた析出槽7に上記の浸出液を送入し、気液接触型冷却塔などに液を循環させて、液温を50℃以下、好ましくは30℃以下に冷却したうえ、正モリブデン酸アンモニウムを添加すると、その塩析効果によりメタバナジン酸アンモニウムが効率よく析出する。この際の液温が50℃以下であれば、メタバナジン酸アンモニウムの析出に問題はないが、更に30℃以下にまで液温を低下させると、水が蒸発して液量が減少することもあって、メタバナジン酸アンモニウムの析出率が高まるほか、第4工程での正モリブデン酸アンモニウム回収のためのアルコール使用量を、節減できる利点がある。
【0024】
また、正モリブデン酸アンモニウムを加えた後の、正モリブデン酸アンモニウム濃度が5重量%未満では、液中のメタバナジン酸アンモニウムの析出が不十分となって、液中のバナジウム濃度が十分に低下せず、後工程で回収される正モリブデン酸アンモニウムの純度に影響する問題があり、また5重量%以上でも10重量%程度以上の正モリブデン酸アンモニウム濃度としないと、後の第4工程において、正モリブデン酸アンモニウム回収後の液中塩類濃度を下げるために、アルコールを多目に用いる必要が生じ、経済性が低下する恐れがある。その一方、正モリブデン酸アンモニウムの濃度は40重量%を超えても特に利点はないから、正モリブデン酸アンモニウム濃度は10〜40重量%とすることが好ましい。
【0025】
ここで析出したメタバナジン酸アンモニウムを、例えば竪型遠心濾過機や減圧濾過器などの固液分離機8によって分離回収すると、メタバナジン酸アンモニウムの湿りケーキEと、主として正モリブデン酸アンモニウムを含む第1分離液とが、それぞれ得られる。このときに回収されたメタバナジン酸アンモニウムの湿りケーキは、正モリブデン酸アンモニウムを含む母液が付着しているが、水洗により母液を除去すれば容易に純度を高めることができる。この場合の洗浄用水としては、新鮮な補給水を用いてもよいが、最終工程で回収される残液を利用してもよく、この洗浄液は前記の浸出用水の一部として再利用することもできる。
【0026】
第4工程では、前記第3工程で得られた第1分離液を、攪拌装置を備えた析出槽9に送出し、同時に正モリブデン酸アンモニウムの析出剤として、水溶性アルコール、好ましくはエタノールを容積比にて第1分離液の2〜10倍、好ましくは2〜5倍添加して、正モリブデン酸アンモニウムを析出させる。この時に用いるエタノールの量が2倍以下であると、正モリブデン酸アンモニウムの析出が不十分となり、最終工程で回収される残液中に移行する結果、第1工程の浸出用水中の正モリブデン酸アンモニウムの濃度が高くなり、第1工程での浸出に際して正モリブデン酸アンモニウムの塩析効果により、メタバナジン酸アンモニウムの溶解度を低下させる不利がある。他方でエタノールの量が5倍を超えても、正モリブデン酸アンモニウムの析出率にはあまり差がでず、添加したエタノールを蒸留するための蒸気量が増加するから、何れも望ましくない。
【0027】
こうして析出した正モリブデン酸アンモニウムを、例えば竪型遠心濾過機や減圧濾過器などの固液分離機10で分離回収すると、正モリブデン酸アンモニウムの湿りケーキFと共に、水とアルコールを主とする第2分離液が得られる。こうして得た正モリブデン酸アンモニウムの湿りケーキは、水とアルコールを主とする母液が付着しているが、この母液は正モリブデン酸アンモニウム以外の塩類をほとんど含んでいないため、乾燥させるだけで高純度の正モリブデン酸アンモニウム製品が得られるほか、前記第3工程におけるメタバナジン酸アンモニウムの塩析剤としても、僅かなアルコールの残留は全く支障とならないから、湿りケーキのまま再利用することができる利点がある。
【0028】
更に第5工程では、例えば蒸気加熱のリボイラーを備えたアルコール蒸留塔11の中段に、上記の第2分離液を供給して、塔頂から96%濃度のエタノールを回収すると共に、底部からは残液を回収するなどの方法で、アルコールと残液とを分離することができる。このようにして回収された含水エタノールは、前記第4工程での正モリブデン酸アンモニウムの析出剤として循環使用し、またここで回収された残液は、前記の第1工程で用いられる浸出用水の一部となるアンモニア濃度調整用水として、前記第2工程で回収されたアンモニア水と合わせて循環使用することができ、正常な操業状態では余剰の残液が発生することはない。
【0029】
本発明の有価金属の分離回収方法は、アンモニア、水、空気、正モリブデン酸アンモニウム及び水溶性アルコールを用いて、原料に含まれるバナジウム及びモリブデンを効率よくアンモニウム塩として浸出し、それら以外の不要成分を浸出残渣として排出するほかは、排水も殆んど排出せず、しかも簡単な工程で、一切の副産物を生成しない。また本質的に、原料中のバナジウム及びモリブデンと反応して、メタバナジン酸アンモニウム及び正モリブデン酸アンモニウムとして、系外に持ち出されるアンモニア以外は補充する必要がないので、経済的である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の有価金属の分離回収法を、実施例に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、この実施例によって何らの限定を受けるものではなく、本発明の主旨の範囲内で適宜の変更を加えて実施することができることを付け加える。
【0031】
石油の脱硫処理に使用された廃触媒を、耐熱性の金網上に広げてガスバーナーで加熱し、付着している油分や硫黄分を燃焼除去した。次に径10cm,長さ90cmのロータリー式管状電気炉に移して、通気しながら600℃で3時間酸化焙焼した。更に、乾式デシンター型粉砕機で粉砕し、水洗した。こうして準備した前処理廃触媒は、乾燥状態での金属成分の含有率が、バナジウム7.2%、モリブデン4.9%、ニッケル2.9%、コバルト0.8%であった。
【0032】
(第1工程)
容量20Lのステンレス製攪拌機付の容器に水10kgを入れ、2L/minの流量で空気を吹き込み、前記の前処理廃触媒1.5kgを投入してスラリー化した。次いで容器を底部から加熱し、液温が80℃に達した時点で25%アンモニア水1.6kgを添加して、その後2時間浸出を継続した。容器から排出される空気は熱交換器で冷却され、生じた含アンモニア凝縮水は容器本体に戻るように構成してあるが、アンモニアの逸散を完全には避けることができないので、スラリー中のアンモニア濃度をある程度保つために、適宜25%アンモニア水を補充した。その結果、アンモニアの補充量合計は約0.35kgとなった。
【0033】
(第2工程)
浸出終了後、余剰のアンモニアを除去するために、液温を95℃に保ちながら、吹き込む空気量を10L/minに増加して、1時間30分の間、アンモニアの留去を継続した結果、熱交換器で冷却され凝縮した約8%のアンモニア水460gが回収できた。また、アンモニア回収後の熱い浸出スラリーを減圧濾過器に送って固液分離を行い、触媒残渣を含む湿り固形分約2.2kgと、30℃でpHが8.1の赤紫色浸出液約10.9kgとを得た。
【0034】
上記の浸出液中に含まれるバナジウム及びモリブデンの濃度を分析した結果、バナジウムが8.4gV/kg、モリブデンが5.9gMo/kgであった。これから計算したところ、バナジウム及びモリブデンの浸出率は、バナジウム95%、モリブデン98%となった。また、上記の湿り固形分は約50%の水分を含んでいるが、湿り固形分に付着しているバナジウム及びモリブデンは、水で洗浄すれば容易に回収でき、同時に環境汚染を防ぐことができるうえ、洗浄水は前記の浸出用水の一部として使用することができる。
【0035】
(第3工程)
上記の浸出液から10.0kgを採って析出槽に移し、予め用意した正モリブデン酸アンモニウムの結晶2.0kgを、攪拌しながら徐々に添加したところ、正モリブデン酸アンモニウムの塩析効果によって、メタバナジン酸アンモニウムの結晶が析出した。1時間後に27℃となったスラリーを減圧濾過して固液分離し、約29%の母液を含む湿りメタバナジン酸アンモニウム結晶270gと、主として正モリブデン酸アンモニウムを含む第1分離液約11.7kgとを回収した。
なお、上記の湿りメタバナジン酸アンモニウム結晶に付着した母液は、簡単な洗浄処理により容易に除去できた。
【0036】
また、上記の第1分離液を分析した結果、バナジウム濃度が36mgV/kg、モリブデン濃度が88.5gMo/kgであり、正モリブデン酸アンモニウムとしての濃度が約18.1%であることが確認された。これから計算した結果、メタバナジン酸アンモニウムの析出率は99.5%であった。
【0037】
(第4工程)
前記の第3工程で得られた第1分離液から5.0kgを採り、容量45Lの析出槽に入れて攪拌しながら、試薬特級のエタノール15L(11.92kg)を徐々に添加して、正モリブデン酸アンモニウムの結晶を析出させた。1時間後にこのスラリーを減圧濾過して、約15%の母液を含む湿り正モリブデン酸アンモニウム結晶1.04kgと、第2分離液約15.8kgとを回収した。この第2分離液は、重量比で約25.6%の水と約74.4%のエタノールとからなる含水エタノールで、分析した結果、モリブデン濃度は1.2gMo/kgであり、0.24%強の正モリブデン酸アンモニウムを含んでいることがわかった。これから計算したところ、浸出した正モリブデン酸アンモニウムと塩析剤として添加した正モリブデン酸アンモニウムとのトータルの析出率は97.7%であった。
【0038】
上記の第2分離液300gを採って、充填カラムを設けた分留装置によりエタノールの分留試験を行ったところ、231gの96重量%エタノールと約67gの残液とが得られた。この残液中には約1,1%の正モリブデン酸アンモニウムを含んでいるが、第1工程における浸出用水として使用するには何らの問題がないものであった。
【0039】
【発明の効果】
本発明の有価金属の分離回収方法によれば、簡単でコンパクトな設備を用いて、バナジウム及びモリブデンなどの有価金属を含む原料から、薬剤としてアンモニアのみを使用する浸出操作により、効率よく有価金属のアンモニウム化合物を製造し、かつ分離回収することができる。系内で使用する薬剤も、その全てを回収し循環使用するので、有価金属と反応して系外へ持ち出されるアンモニア以外は本質的に補充する必要がなく、しかも一切の副産物を生成しないので、副産物を処理するための設備も必要がなく、従ってそれらの運転費用も不要であり、従来の有価金属の回収法と比較して、経済性を大幅に改善できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有価金属の分離回収方法を説明する工程図である。
【符号の説明】
A 廃触媒
B 精製原料
C アンモニア水
D 固形分
E メタバナジン酸アンモニウム
F 正モリブデン酸アンモニウム
1 焙焼炉
2 粉砕機
3 洗浄槽
4 浸出槽
5 アンモニア蒸留塔
6 固液分離器
7 析出槽
8 固液分離器
9 析出槽
10 固液分離器
11 蒸留塔
Claims (8)
- 少なくともバナジウム酸化物及びモリブデン酸化物を含む原料をアンモニア含有浸出用水で浸出してバナジウム化合物及びモリブデン化合物を含む浸出液を得る工程と、該浸出液に正モリブデン酸アンモニウムを加えて析出したメタバナジン酸アンモニウムを第1分離液より分離して回収する工程と、該第1分離液に水溶性アルコールを加えて析出した正モリブデン酸アンモニウムを第2分離液より分離して回収する工程と、該第2分離液を蒸留して水溶性アルコールと残液とを分離して回収する工程とを含み、前記残液の少なくとも一部を前記アンモニア含有浸出用水の一部とし、また回収した正モリブデン酸アンモニウムの一部と水溶性アルコールの全部とを系内に戻して再使用することを特徴とする、有価金属の分離回収方法。
- 前記原料は、バナジウムとモリブデンとを含む石油脱硫用廃触媒を酸化性雰囲気下で焙焼して得たものである、請求項1に記載の有価金属の分離回収方法。
- 前記水溶性アルコールはエタノールである、請求項1又は2記載の有価金属の分離回収方法。
- 少なくともバナジウム酸化物及びモリブデン酸化物を含む原料をアンモニア含有浸出用水で浸出してメタバナジン酸アンモニウム及び正モリブデン酸アンモニウムを含む浸出スラリーを得る第1工程と、該浸出スラリーを蒸留してアンモニア水を回収した後残渣を除いて浸出液を得る第2工程と、該浸出液に正モリブデン酸アンモニウムを加えて析出したメタバナジン酸アンモニウムを分離回収して第1分離液を得る第3工程と、該第1分離液にエタノールを加えて析出した正モリブデン酸アンモニウムを分離回収して第2分離液を得る第4工程と、該第2分離液を蒸留してエタノールと残液とのそれぞれを分離して回収する第5工程とを含み、第2工程で回収したアンモニア水と第5工程で回収した残液とをアンモニア含有浸出用水の少なくとも一部として第1工程に、第4工程で回収した正モリブデン酸アンモニウムの一部を第3工程に、第5工程で回収したエタノールを第4工程に、それぞれ循環して再使用することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の有価金属の分離回収方法。
- 前記第1工程におけるアンモニア含有浸出用水のアンモニア濃度は、0.1重量%以上である、請求項5に記載の有価金属の分離回収方法。
- 前記第1工程における浸出を、酸素存在雰囲気下且つ50℃以上で実施する、請求項4又は5に記載の有価金属の分離回収方法。
- 前記第3工程におけるメタバナジン酸アンモニウムの析出を、前記浸出液に対する正モリブデン酸アンモニウム濃度を10重量%以上として実施する、請求項4乃至6のいずれかに記載の有価金属の分離回収方法。
- 前記第3工程におけるメタバナジン酸アンモニウムの析出を、前記浸出液におけるpHを7以上に保ち、温度を50℃以下となるまで冷却することにより実施する、請求項4乃至7のいずれかに記載の有価金属の分離回収方法。
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