JP2004323722A - 金属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液並びにインクジェット記録方法 - Google Patents
金属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液並びにインクジェット記録方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】下記一般式(1)で表されるアゾ系化合物と、金属原子から形成される水溶性アゾ金属キレート化合物である金属キレート色素。
(式中、一般式(1)は分子内に少なくとも1個以上の親水性基を有するアゾ系化合物であり、X1 は少なくとも1つの5〜7員環の複素環を形成するのに必要な複数個の原子を示す。Ar1 は下記一般式(2)〜(4)
(式中、Y1 はキレート化基を示し、Z1 は任意の置換基を示し、Z2は、芳香族炭素環若しくは芳香族複素環で置換されたスルファモイル基を示す。aは0〜5の整数を示し、bは1〜6の整数を示す。ここで、a及びbが2以上である場合には、複数のZ1及びZ2はそれぞれ異なっていても良い。)で表されるナフチル基を示す。)
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録用水溶性色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液、並びに、該記録液を用いたインクジェット記録方法に関するものである。詳しくは、特にインクジェット記録に適した水溶性アゾ金属キレート化合物からなる金属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液、並びに、該記録液を用いたインクジェット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
直接染料や酸性染料等の水溶性染料を含む記録液の液滴を微小な吐出オリフィスから飛翔させて記録を行う、いわゆるインクジェット記録方法が実用化されている。この記録液に関しては、電子写真用紙のPPC(プレイン ペーパー コピア)用紙、ファンホールド紙(コンピューター等の連続用紙)等の一般事務用に汎用される記録紙に対する定着が速く、しかも印字物の印字品位が良好であること、即ち印字ににじみがなく輪郭がはっきりしていることが要求されると共に、記録液としての保存時の安定性も優れていることが必要であり、従って使用できる溶剤が著しく制限される。
【0003】
記録液用の染料に関しては、上記のような限られた溶剤に対して充分な溶解性を有すると共に、記録液として長期間保存した場合にも安定であり、また印字された画像の彩度及び濃度が高く、しかも耐水性、耐光性、室内変褪色性に優れていること等が要求されている。
一方、従来の記録液に対し、耐光性の優れたものとしてピリジン環を有する特定の金属キレートアゾ系化合物を用いた記録液が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、特定の金属キレートアゾ系化合物を用いた記録液が、彩度、耐光性及び室内変褪色性(耐オゾン性)の優れていることも知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記色素を用いた記録液では未だ室内変褪色性(耐オゾン性)の点で不十分であることが判明し、より優れた記録液の出現が望まれている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−140367号公報
【特許文献2】特開2002−080765号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、インクジェット記録用として、印字品位が良好であると共に、記録画像の色調が鮮明で濃度が高く、耐光性に優れており、また色素の溶解性あるいは長期間保存した場合の安定性が良好であるという旧来の要求に加え、より改善された室内変褪色性(耐オゾン性)を持つ水溶性色素、これを用いた水系インクジェット記録液及びこれを用いたインクジェット記録方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ナフタレン環の置換基として、芳香族炭素環又は芳香族複素環で置換されたスルファモイル基という特定の置換基を有する場合に、室内変褪色性(耐オゾン性)が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、下記一般式(1)で表されるアゾ系化合物と、金属原子から形成される水溶性アゾ金属キレート化合物である金属キレート色素、該色素を用いたインクジェット用記録液及びインクジェット記録方法に存する。
【0008】
【化3】
【0009】
(式中、一般式(1)は分子内に少なくとも1個以上の親水性基を有するアゾ系化合物であり、X1 は少なくとも1つの5〜7員環の複素環を形成するのに必要な複数個の原子を示す(ここで、X1 を含む複素環は複素環上に置換基を有していてもよく、複素環上の置換基が縮合して縮合環を形成してもよい。)。Ar1 は下記一般式(2)〜(4)
【0010】
【化4】
【0011】
(式中、Y1 はキレート化基を示し、Z1 は任意の置換基を示し、Z2は、芳香族炭素環若しくは芳香族複素環で置換されたスルファモイル基を示す。aは0〜5の整数を示し、bは1〜6の整数を示す。ここで、a及びbが2以上である場合には、複数のZ1及びZ2はそれぞれ異なっていても良い。)で表されるナフチル基を示す。)。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
1,金属キレート色素
本発明の金属キレート色素は、上記一般式(1)で表されるアゾ系化合物と、金属元素から形成される水溶性のアゾ金属キレート化合物である。
【0013】
(アゾ系化合物)
上記アゾ系化合物は、分子内(具体的にはX1を含む複素環部分及び/又はAr1で表される基)に少なくともスルホン酸基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ホスホノ基等といった親水性基、好ましくは水酸基、スルホン酸基又はカルボキシル基を1つ以上、好ましくは1〜3個有するアゾ系化合物である。
【0014】
本発明の化合物として好ましくはモノアゾ化合物であり、その分子量としては1500以下、より好ましくは800以下のものである。
上記一般式(1)において、X1 を含む5〜7員の複素環としては、イミダゾール環、ピラゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアゾール環、テトラゾール環又はオキサジアゾール環といった5〜7員の複素環が挙げられ、これらは複素環上の置換基がさらに縮合して、ベンゾチアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環等の縮合環を形成しているものであっても良い。このうち好ましくは異項原子として少なくとも窒素原子を2個以上含有するものであり、より好ましくはイミダゾール環、ピラゾール環、チアジアゾール環又はトリアゾール環であり、さらに好ましくはイミダゾール環又はトリアゾール環であり、特に好ましくはイミダゾール環である。
【0015】
上記X1を含む5〜7員の複素環及び縮合複素環は、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子;水酸基;メルカプト基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基;スルホン酸基;ホスホノ基;置換されていても良い、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキル基;置換されていても良い、ビニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基等の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルケニル基;置換されていても良い、フェニル基、ナフチル基等のアリール基;置換されていても良い、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等のアルコキシ基;置換されていても良い、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ベンジルカルボニル基等のアシル基;アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;置換されていても良いカルバモイル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の置換されていてもよいアルコキシカルボニル基又はフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、メチルフェノキシカルボニル基、メトキシフェノキシカルボニル基、カルボキシフェノキシカルボニル基、スルホキシフェノキシカルボニル基等の置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基からなるカルボン酸エステル基;置換されていても良いアミノ基;置換されていても良い、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ビニルチオ基、2−プロペニルチオ基、イソプロペニルチオ基等のアルキルチオ基;置換されていても良い、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基;置換されていても良い、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基等のアルキルスルフィニル基;置換されていても良い、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基等のアリールスルフィニル基;置換されていても良い、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基;置換されていても良い、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等のアリールスルホニル基;メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、イソプロポキシスルホニル基、ブトキシスルホニル基、ベンジルオキシスルホニル基等のアルコキシカルボニル基、又は、フェノキシスルホニル基、メチルフェノキシスルホニル基等のアリールオキシスルホニル基からなるスルホン酸エステル基;及びチオシアナト基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良い。
【0016】
上記置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基及び、スルホン酸エステル基としては、好ましくは炭素数が10以下のものであり、より好ましくは6以下であり、更に好ましくは4以下であり、上記置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基及び置換されていても良いアリールスルホニル基としては、好ましくは炭素数が15以下のものであり、より好ましくは12以下であり、更に好ましくは8以下である。
【0017】
上記アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基及びアリールスルホニル基の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基又はアルキル置換されていても良いアミノ基が挙げられ、このうち、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基が好ましい。
【0018】
また、上記置換されていてもよいアルキル基のうち好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、フェネチル基等のハロゲン原子、カルボキシル基及びアリール基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアルキル基である。
【0019】
上記置換されていても良いアルケニル基のうち好ましくは無置換のものである。
上記置換されていてもよいアリール基のうち好ましくは、フェニル基、ナフチル基、トリル基、メトキシフェニル基、カルボキシフェニル基、スルホキシフェニル基等のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリール基である。
【0020】
上記置換されていてもよいアルコキシ基のうち好ましくは無置換のものである。
上記置換されていてもよいアリールオキシ基のうち好ましくは、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、トリルオキシ基、メトキシフェノキシ基、カルボキシフェノキシ基、スルホキシフェノキシ基等のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールオキシ基である。
【0021】
上記置換されていてもよいカルバモイル基のうち好ましくは、カルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基、3−スルホニルカルバモイル基等のアルキル基及びアリール基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いカルバモイル基であり、より好ましくはカルバモイル基である。
【0022】
上記カルボン酸エステル基のうち好ましくは、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、等のアルコキシカルボニル基、又は、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、メチルフェノキシカルボニル基、メトキシフェノキシカルボニル基、カルボキシフェノキシカルボニル基、スルホキシフェノキシカルボニル基等のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールオキシカルボニル基である。
【0023】
上記置換されていても良いアミノ基のうち好ましくは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等の、アルキル基又はアシル基で置換されていても良いアミノ基である。
上記置換されていてもよいアルキルチオ基のうち好ましくは無置換のものである。
【0024】
上記置換されていてもよいアリールチオ基のうち好ましくは、フェニルチオ基、メチルフェニルチオ基、カルボキシフェニルチオ基、メトキシフェニルチオ基等のカルボキシル基、アルキル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールチオ基が好ましく、より好ましくは無置換のアリールチオ基である。
【0025】
上記置換されていてもよいアルキルスルフィニル基のうち好ましくは無置換のものである。
上記置換されていてもよいアリールスルフィニル基のうち好ましくは、フェニルスルフィニル基、メチルフェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基等のアルキル基で置換されていても良いアリールスルフィニル基が挙げられ、より好ましくは無置換のアリールスルフィニル基である。
【0026】
上記置換されていても良いアルキルスルホニル基のうち好ましくは無置換のものである。
上記置換されていても良いアリールスルホニル基のうち好ましくは、フェニルスルホニル基、メチルベンゼンスルホニル基、メトキシベンゼンスルホニル基等のアルキル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールスルホニル基が挙げられ、より好ましくは無置換のアリールスルホニル基である。
【0027】
上記スルホン酸エステル基のうち好ましくは、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、イソプロポキシスルホニル基、ブトキシスルホニル基、等のアルコキシスルホニル基、又は、フェノキシスルホニル基、ナフチルオキシスルホニル基、メチルフェノキシスルホニル基、メトキシフェノキシスルホニル基、カルボキシフェノキシスルホニル基、スルホキシフェノキシスルホニル基等のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールオキシスルホニル基である。
【0028】
上記複素環の置換基のうち、好ましくはハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基であり、より好ましくは水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基又はスルホン酸エステル基であり、さらには、シアノ基、カルボキシル基、又は、炭素数10以下、中でも炭素数6以下、さらには炭素数1〜5のアルキル基若しくはアルコキシ基が挙げられ、より好ましくはシアノ基、カルボキシル基又はアルキル基である。
【0029】
このうち、X1 を含む複素環の好ましい具体例としては、下記一般式(5)〜(8)又は(107)〜(111)で表される基が挙げられ、さらに好ましくは下記一般式(5)又は(107)で表される基であり、特に好ましくは下記一般式(5)で表される基である。
【0030】
【化5】
【0031】
(式中、R1は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示し、cは0〜2の整数を示す。ここで、cが2の場合にはR1はそれぞれ同一でも異なっていても良い。また、R1 がイミダゾール環とともに縮合環を形成していても良い。
【0032】
R2は、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基又は置換されていてもよいアルケニル基を示す。)
ここで、上記R1及びR2で規定された置換基としては、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
このうち上記R1として好ましくは、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基がであり、より好ましくはシアノ基、カルボキシル基又は置換されていてもよいアルコキシカルボニル基であり、R2として好ましくは水素原子又は置換されていてもよいアルキル基である。特には、cが2であり、2個のR1がともにシアノ基であり、かつR2が水素原子又は置換されていてもよいアルキル基であるのが好ましい。
【0033】
【化6】
【0034】
(式中、R3は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示し、dは0〜2の整数を示す。ここで、dが2の場合にはR3はそれぞれ同一でも異なっていても良い。また、R3がピラゾール環とともに縮合環を形成していても良い。
【0035】
R4は水素原子、置換されていてもよいアルキル基、または置換されていてもよいアリール基又は置換されていても良いアルケニル基を示す。)
ここで、上記R3及びR4で規定された置換基としては、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
このうち上記R3として好ましくは、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基であり、R4として好ましくは水素原子、置換されていてもよいアルキル基又は置換されていても良いアリール基であり、更に好ましくは水素原子又は置換されていても良いアルキル基である。
【0036】
【化7】
【0037】
(式中、R5 は、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示し、eは0〜2の整数を示す。ここで、eが2の場合にはR5はそれぞれ同一でも異なっていても良い。また、R5がチアゾール環とともに縮合環を形成していても良い。)
ここで、上記R5で規定された置換基としては、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
【0038】
このうち上記R5として好ましくは、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されていてもよいアルキルチオ基又は置換されていてもよいアリールチオ基であり、より好ましくは置換されていてもよいアルキル基であるか、eは0であるか、R5がチアゾール環とともに縮合環を形成し、ベンゾチアゾールとなっている場合である。
【0039】
【化8】
【0040】
(式中、R6 は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示す。)
ここで、上記R6で規定された置換基としては、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
【0041】
このうち、上記R6として好ましくは、水素原子、メルカプト基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルキルチオ基又は置換されていてもよいアルキルスルホニル基であり、より好ましくは水素原子又は置換されていてもよいアルキル基である。
【0042】
【化9】
【0043】
(式中、R101 は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示し、
R102は、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいアルケニル基を示す。R101とR102は、それぞれ単独で又は一緒になってトリアゾール環とともに縮合環を形成していても良い。)
ここで、上記R101及びR102で規定された置換基としては、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
【0044】
このうち、上記R101としては好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていても良いアリールチオ基又はチオシアナト基であり、より好ましくは水素原子、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、置換されていてもよいアルキルチオ基又は置換されていても良いアリールチオ基であり、更に好ましくは水素原子、水酸基、カルボキシル基又はアリールチオ基である。
【0045】
【化10】
【0046】
(式中、R103は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示す。)
ここで、上記R103で規定された置換基は、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
【0047】
このうち、上記R103として好ましくは、水素原子、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいカルバモイル基又はカルボン酸エステル基である。
【0048】
【化11】
【0049】
(式中、R104は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示す。)
ここで、上記R104で規定された置換基は、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
【0050】
このうち、上記R104として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基又は置換されていてもよいアリールチオ基である。
【0051】
【化12】
【0052】
(式中、R105は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示す。)
ここで、上記R105で規定された置換基は、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
【0053】
このうち、上記R105として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基又は置換されていてもよいアリールチオ基である。
【0054】
【化13】
【0055】
(式中、R106は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基を示す。)
ここで、上記R106で規定された置換基は、上記複素環基の置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
【0056】
このうち、上記R106として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基又は置換されていてもよいアリールチオ基である。
上述のX1を含む複素環部分の好ましい具体例としては、表1−1〜1−4に示すものが挙げられる。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
また、上記一般式(1)におけるAr1は、一般式(2)〜(4)で表されるナフチル基である。
ここで、Y1はキレート化基であり、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子といったロンペアー電子(孤立電子対)を有する原子を含む金属原子に配位可能な基であれば特に限定されないが、好ましくは、水酸基;メルカプト基;ニトロ基;カルボキシル基;スルホン酸基;カルバモイル基、メチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等のアルキル基又はアリール基で置換されていても良いカルバモイル基;アミノ基、メチルアミノ基、ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基、メチルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基等のアルキル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基で置換されていてもよいアミノ基;メトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基等の置換されていてもよいアルコキシ基;又は、メチルチオ基、2−ヒドロキシエチルチオ基等の置換されていても良いアルキルチオ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基又はフェノキシカルボニル基といったカルボン酸エステル基;メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基等のアルコキシスルホニル基又はフェノキシスルホニル基等といったスルホン酸エステル基が挙げられ、より好ましくは水酸基、メルカプト基、カルボキシル基又はスルホン酸基が挙げられ、特に好ましくは水酸基が挙げられる。
【0062】
前記一般式(2)〜(4)におけるZ1は1価の基であり、上記一般式(1)で表されるアゾ化合物が水溶性色素としての機能を有する限り特に限定されないが、その具体例としては、上記複素環の置換基として例示された様な基が挙げられる。
このうち好ましくは、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、ニトロ基、ウレイド基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、スルファモイル基又は置換されていてもよいアルキルスルファモイル基であり、より好ましくはハロゲン原子、カルボキシル基又はニトロ基である。
【0063】
ここで、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基;置換されていてもよいアシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基及び置換されていてもよいアミノ基としては、上記複素環の置換基の説明の項で例示したのと同様の基を挙げることができる。
このうち、上記置換されていても良いアルコキシ基として好ましくは、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
【0064】
上記置換されていても良いアリールオキシ基として好ましくはフェノキシ基が挙げられる。
上記置換されていても良いアシルオキシ基として好ましくは、アセチルオキシ基等の炭素数2〜7のアルカノイルオキシ基又はベンゾイルオキシ基が挙げられる。
【0065】
上記置換されていても良いカルバモイル基として好ましくは無置換のカルバモイル基が挙げられる。
上記カルボン酸エステル基として好ましくは、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、又は、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基が挙げられる。
【0066】
上記置換されていても良いアミノ基として好ましくは、アミノ基、メチルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルアミノ基;アセチルアミノ基等の炭素数2〜7のアルカノイルアミノ基又はベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基;メチルスルホニルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホニルアミノ基;又はフェニルスルホニルアミノ基、4−メチルフェニルスルホニルアミノ基等のアリールスルホニルアミノ基が挙げられる。
【0067】
上記置換されていても良いアルキルスルファモイル基として好ましくは、N,N−ビス(カルボキシメチル)スルファモイル基が挙げられる。
aは0〜6の整数を示し、このうち好ましくは0〜3であり、特に好ましくは0〜2である。
前記一般式(2)〜(4)におけるZ2は、各々独立に、芳香族炭素環若しくは芳香族複素環で置換されたスルファモイル基である。
【0068】
上記置換スルファモイル基を形成する芳香族炭素環及び芳香族複素環としては、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよいアンスリル基、置換されていてもよいフェンアレニル基、置換されていてもよいアントラキノリル基、置換されていてもよいペンタセンキノリル基、置換されていても良いトリアジニル基、置換されていても良いキノリル基、置換されていてもよいイミダゾリル基、置換されていてもよいピラゾリル基、置換されていてもよいイソオキサゾリル基、置換されていても良いチアゾリル基、置換されていてもよいチアジアゾリル基、置換されていてもよいピリダジニル基、置換されていてもよいピリミジニル基、置換されていても良いピラジニル基、置換されていてもよいベンゾチアゾリル基、置換されていても良いベンズオキサゾリル基、置換されていても良いベンズイミダゾリル基、置換されていても良いトリアゾリル基、置換されていても良いテトラゾリル基、置換されていても良いオキサジアゾリル基が挙げられ、このうち好ましくは置換されていても良いフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていても良いピリジニル基、置換されていても良いトリアジニル基、置換されていても良いキノリル基であり、さらに好ましくは、置換されていても良いフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよいピリジニル基である。最も好ましくは置換されていても良いフェニル基である。
【0069】
ここで、上記芳香族環がベンゼン環の場合には色素溶解性が高くなるため、記録液保存安全性、信頼性維持の観点から好ましく、ナフタレン環の場合には色素凝集性をより高まり、堅牢性向上の観点から好ましく、ピリジン環の場合には造塩凝集効果による堅牢性向上のの観点から好ましい。
上記芳香族炭素環及び芳香族複素環の置換基としては、上記一般式(1)で表されるアゾ化合物が水溶性色素としての機能を有する限り特に限定されないが、その具体例としては、上記複素環の置換基として例示された様な基が挙げられる。このうち、好ましくは、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホン酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基又は炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基であり、より好ましくはカルボキシル基、スルホン酸基又はメチル基であり、特に好ましくはカルボニル基である。これらの置換基が芳香族炭素環及び芳香族複素環上で置換している数としては、好ましくは0〜3個であり、より好ましくは0〜2個である。
【0070】
また、bは1〜6の整数を示し、好ましくは1〜3であり、さらに好ましくは1〜2である。
また、前記Z2の置換スルファモイル基にける窒素原子上の置換基は、通常、水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はメルカプトアルキル基であり、好ましくは水素原子又はメチル基である。上記アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はメルカプトアルキル基としては炭素数4以下のものが好ましく、より好ましくは炭素数2以下である。
【0071】
上記一般式(2)〜(4)で表されるナフチル基のうち、一般式(2)または(3)が好ましい。中でも下記一般式(3‘)のナフチル基であるのが最も好ましい。
【0072】
【化14】
【0073】
上述のAr1として好ましい具体例を表2−1〜2−10に示す。
【0074】
【表5】
【0075】
【表6】
【0076】
【表7】
【0077】
【表8】
【0078】
【表9】
【0079】
【表10】
【0080】
【表11】
【0081】
【表12】
【0082】
【表13】
【0083】
【表14】
【0084】
上記アゾ化合物は、X1を含む複素環部分とAr1で表されるナフチル基部分とを公知のアゾカップリングの手法を用いて縮合することにより得ることができる。
(金属原子)
本発明において一般式(1)で表されるアゾ系化合物とキレート化合物を形成する金属としては、例えば銀(I)、アルミニウム(III)、金(III)、セリウム(III、IV)、コバルト(II、III)、クロム(III)、銅(I、II)、ユウロピウム(III)、鉄(II、III)、ガリウム(III)、ゲルマニウム(IV) 、インジウム(III)、ランタン(III)、マンガン(II)、ニッケル(II)、パラジウム(II)、白金(II、IV)、ロジウム(II、III)、ルテニウム(II、III 、IV)、スカンジウム(III)、ケイ素(IV)、サマリウム(III)、チタン(IV)、ウラン(IV)、亜鉛(II)、ジルコニウム(IV)等が挙げられ、このうち好ましくはニッケル(II)、コバルト(II、III)、銅(II)であり、より好ましくはニッケル(II)又は銅(II)であり、最も好ましくはニッケル(II)である。
【0085】
本発明の金属キレート色素を製造するに当たっては、通常、上述の金属の塩を用いる。該金属塩としては、上記金属と一価又は二価の陰イオンとの塩が挙げられ、好ましくはハロゲン化物、硫酸塩又はカルボン酸塩がであり、より好ましくはハロゲン化物又は酢酸塩であり、特により好ましくは塩化物又は酢酸塩である。
【0086】
(金属キレート色素)
本発明の金属キレート色素は、上述のアゾ化合物と上述の金属塩とから形成され、金属原子とアゾ化合物との比が1:1〜1:2のものである。
上記金属キレート色素は、水和物や酸付加塩を形成していても良い。
上記金属キレート色素は、380nm〜600nmの波長域、好ましくは450〜550nmの波長域に可視最大吸収波長を有するものである。
【0087】
また、本発明の金属キレート色素は、その構造中にカルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基といった酸基を有する場合、この酸基が遊離酸型のままで使用してもよいが、製造時、塩型で得られた場合はそのまま使用してもよいし、所望の塩型に変換してもよい。塩型の交換方法としては、公知の方法を任意に用いることができ、例えば以下の方法が挙げられる。
1) 塩型で得られた色素の水溶液に塩酸等の強酸を添加し、色素を遊離酸の形で酸析せしめたのち、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
2) 塩型で得られたの色素の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化リチウム)を添加し、塩析ケーキの形で塩交換を行う方法。
3) 塩型で得られた色素の水溶液を、強酸性イオン交換樹脂で処理し、色素を遊離酸の形で酸析せしめたのち、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
4) 予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で処理した強酸性イオン交換樹脂に、塩型で得られた色素の水溶液を作用させ、塩交換を行う方法。
【0088】
また、本発明で使用される色素は、酸基の一部が塩型を取っているものであってもよく、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。ここで、酸性基が遊離酸型をとるか、塩型を取るかは、色素のpKaとインクのpHに依存するが、通常、スルホン酸基が塩型を取り、カルボキシル基よりも多く塩型になっている方が、インクの目詰まりしにくさの点では好ましい。他方、カルボキシル基が酸型を取っている色素は、耐水性や耐滲み性を重視する場合に好ましく使用される。
【0089】
本発明に用いられる色素は、pH2〜12、好ましくはpH4〜11で用いられる。
上記の塩型の例としては、Na、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙げられる。有機アミンの例として、炭素数1〜6の低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン、カルボキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン及び炭素数2〜4のアルキレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン等が挙げられる。これらの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。
【0090】
塩型を構成する対イオンの種類の選択についても、そのインクにおいて重視すべき特性に応じ、自由に選択される。色素の合成に用いられる中間体や試薬にNaを含むものが多いので、一般にNa塩の形で得られるものが多いが、耐水性を重視する場合はNH4塩に変換されることが多く、また色素の溶解性を高めインクの目詰まり性をより高いレベルに維持する必要があるときなどは、Li塩や、トリエタノールアミンに代表されるアルカノールアミン塩の形に変換されることもある。
【0091】
これ等の色素の好ましい具体例としては、例えば以下のNo.1〜44に示す構造の色素が挙げられ、さらに好ましくはNo.1〜14のものである。
【0092】
【表15】
【0093】
上記金属キレート色素は、前述のアゾ化合物と前述の金属塩とを塩基性条件下、水又はアルコール類等の水性媒体中で反応させることにより得ることができる。
上記アゾ化合物の使用量としては、金属化合物に対して、通常、0.9倍モル以上、好ましくは等モル量以上用いられる。但し、アゾ化合物を過剰量用いすぎるとコスト及び反応後の処理等の点で好ましくないため、通常、5倍モル以下、好ましくは4倍モル以下、より好ましくは3倍モル以下、更に好ましくは2.5倍モル以下、特に好ましくは2.2倍モル以下の範囲で用いられる。
【0094】
反応温度としては、通常0℃以上、好ましくは5℃以上であり、上限としては、溶媒の還流温度以下、好ましくは60℃以下である。
所定時間反応後、反応液にNaCl等の無機塩を添加することにより、目的とする金属キレート化合物を析出させ、分離する。
得られる金属キレート化合物は必要に応じて、分離後に脱塩、脱金属処理を行ってもよく、また、上記塩析操作を複数回繰り返しても良い。
【0095】
2.記録液
本発明の記録液中における本発明の金属キレート色素の含有量としては、該記録液を濃色インクとして用いる場合には、記録液全量に対して合計で0.5〜5重量%、好ましくは2〜4.5重量%程度の範囲が好ましく、淡色インクとして使用する場合には、0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%程度の範囲が好ましい。
【0096】
ここで、上記金属キレート色素以外に金属とのキレートを形成していない状態の上述のアゾ化合物を含有していても良い。このとき、該アゾ化合物の含有量は、金属キレート色素1モル当たり、1モル未満、好ましくは0.5モル以下、より好ましくは0.25モル以下である。
また、本発明に用いられる水性媒体としては、水及び水溶性有機溶剤として、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(重量平均分子量約190〜400)、グリセリン、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、チオジエタノール、ジメチルスルホキシド、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、2−ピロリドン、スルホラン、エチルアルコール、イソプロパノール、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、へプタンジオール、オクタンジオール、等を含有しているのが好ましい。これ等の水溶性有機溶剤は、通常記録液の全量に対して1〜45重量%の範囲で使用される。一方、水は記録液の全量が100となるよう適宜調製して添加される。
【0097】
本発明の記録液に、その全量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の尿素、チオ尿素、ビウレット、セミカルバジドから選ばれる化合物を添加したり、又0.001〜5重量%の界面活性剤を添加することによって、印字後の速乾性及び印字品位をより一層改良することができる。
3.記録方法
本発明の金属キレート色素を用いて記録を行うに当たっては、上述のような金属キレート色素含有記録液を用いて、記録を行っても良いが、上述のアゾ化合物含有液と上述の金属塩含有液とを別々に噴射し紙面上で上述の金属キレート色素を形成させ記録を行う方法や、金属イオンを表面に有する紙面上に上述のアゾ化合物含有液を噴射し、紙面上で上述の金属キレート色素を形成させ記録を行う方法も行うことができる。
【0098】
【実施例】
以下、本発明を実施例について更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれ等の実施例に限定されるものではない。
製造例1 6−フェニルスルファモイル−2−ナフトールの製造
6−スルホン酸−2−ナフトール135g(0.55mol)のアセトニトリル1300g溶液中にオキシ塩化リン191g(1.25mol)を添加した。75℃にて1時間攪拌した後、冷却し、氷水中に添加し、さらに酢酸エチルにて抽出した。アセトニトリルと酢酸エチルを減圧除去し、目的とするスルホニルクロリドを定量的に得た。
【0099】
アセトニトリル200gにアニリン37g(0.4mol)を加え、上記で得られたスルホニルクロリドのアセトニトリル溶液(786.2g/mol)を157g(0.2mol)加え、スルホンアミド化した。30分間攪拌の後、反応液に水600gを加えて水懸濁し、濾過後得られたウェットケーキをさらに、2500gの水にて懸濁し、濾過した後、6−フェニルスルファモイル−2−ナフトール 41gを得た。
【0100】
製造例2 ジアゾ化カップリング
水346g、35%塩酸34g(0.33mol)、2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾール17g(0.13mol)の水溶液を冷却し、5〜10℃にて23%亜硝酸ナトリウム水溶液を41g(0.14mol)加え、ジアゾ化した。
【0101】
スルファミン酸で過剰の亜硝酸ナトリウムを分解し、ジアゾ液を得た。メタノール1100ml中に水330gと、上記製造例1で得られたカップラー41gを溶解させ、0〜5℃にてNaOH水溶液でpHを8.0〜9.0に調整しながら先のジアゾ液を滴下した。生じた固形分を濾取、水洗し、下記構造式(L1)に示すアゾ化合物60.4gを得た。
【0102】
【化15】
【0103】
実施例1 ニッケルキレート色素の製造
上記製造例2で得られたアゾ化合物60.4gに水4000mlを加え溶解させた。酢酸ニッケル(II)4水和物10%水溶液161.7g(0.065mol)を15〜25℃で滴下した。全量添加後、NaOH水溶液でpHを8.0〜9.0に調整した後、塩化ナトリウム200gを加え固形分を濾取した。得られた固形分を水2300gに溶解し、水酸化ナトリウム水溶液にてpH11に調整した。70℃にて攪拌した後、反応液に塩化ナトリウムを加え、固形分を濾取、水にて溶解し、脱金属処理の後、メンブレンマスターROM−2(日東電工株式会社製)で脱塩し、さらに水溶液を濃縮し、前記表3のNo.1の色素の水溶液を得た。
【0104】
(記録液の調製)
2−ピロリドン 8.0重量部、1,5−ペンタンジオール 8.0重量部、ソフタノール(日本触媒(株)社製、商品名)4.0重量部及び実施例1で得たニッケルキレート色素5.0重量部に水を加え、全量を100重量部とした。この組成物を充分に混合して溶解し、孔径0.45μmのメンブランフィルター(東洋濾紙社製品)で加圧濾過した後、真空ポンプ及び超音波洗浄機で脱気処理して記録液を調製した。
【0105】
得られた記録液を使用し、インクジェットプリンター(商品名BJF−890、キャノン社製品)を用いて、PM写真用光沢紙(商品名:KA450PSK、セイコーエプソン社製)にインクジェット記録を行い、 得られた印字物の耐光性及び室内変退色性(耐オゾン性)について、それぞれ下記(a)、(b)の方法による諸評価を行った。又、記録画像の濃度についても測定した。
【0106】
(a)記録画像の耐光性:キセノンフェードメーター(アトラス社製)を用い、記録紙に照射エネルギー150〜160KJ/m2で80時間照射し、その試験前後の色調を、マクベス濃度計(グレタグマクベスSpectroEyeTM、マクベス社製)にて測定し、L*a*b*値を得た後、下記計算式(式中、L* 1、a* 1、及びb* 1は耐光性試験前の色調測定から求められる値であり、L* 2、a* 2、及びb* 2は耐光性試験後の色調測定から求められる値である。)により△E値を求めた。
【0107】
【数1】
【0108】
ここで、△E値は、変退色度合いを表す数値であり、数値が大きければ、変退色度合いが大きく、すなわち、その画像の光堅牢性が低いことを表すが、本試験条件下においては、△Eが20以下であれば良好な範囲であり、更には△Eが10以下であればよい。
(b)記録画像の室内変退色性(耐オゾン性):遮光されたオゾン濃度3ppmの槽内に印字物を40℃にて、湿度50〜60%の環境下で24時間放置し、その前後の変退色の度合いを、マクベス濃度計(グレタグマクベスSpectroEyeTM、マクベス社製)にて測定し、上述と同様にして△E値の形で定量化した。
【0109】
比較例1
アゾ化合物としてナフチル基の置換基にアリールスルファモイル基を有しない下記構造の化合物を用いた以外は実施例1と同様にしてNiキレート色素を製造し、さらに記録液の調整、印字を行い、得られた印字物の彩度を測定した。また実施例1と同様に(a)及び(b)の方法による諸評価を行った、結果を以下に示す。
【0110】
【表16】
【0111】
以上の結果から、ナフチル基の置換基としてアリールスルファモイル基を有する色素を用いることにより、良好な耐光性を維持したまま、耐オゾン性が向上していることがわかる。
【0112】
【発明の効果】
本発明の色素を用いた記録液は、記録液としての保存安定性も良好であり、この記録液をインクジェット記録に用いた場合に得られる記録物は、鮮明で記録画像濃度が高く、耐光性、耐水性が良好なものであるのみならず、とりわけ、耐オゾン性にも優れたものになる。
Claims (10)
- 下記一般式(1)で表されるアゾ系化合物と、金属原子から形成される水溶性アゾ金属キレート化合物である金属キレート色素。
- X1を含む複素環が、異項原子として少なくとも窒素原子を2個以上有する含窒素複素環であることを特徴とする請求項1に記載の金属キレート色素。
- X1を含む複素環が、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基及びチオシアナト基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いイミダゾール環基又はトリアゾール環基であることを特徴とする請求項1又2に記載の金属キレート色素。
- Y1 が、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、置換されていても良いカルバモイル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルコキシ基又は置換されていてもよいアルキルチオ基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属キレート色素。
- Z1 が、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホノ基、ウレイド基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、スルファモイル基又は置換されていてもよいアルキルスルファモイル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属キレート色素。
- Z2が、置換されていてもよいフェニル基、置換されていてもよいナフチル基、置換されていてもよいアンスリル基、置換されていてもよいフェンアレニル基、置換されていてもよいアントラキノリル基、置換されていてもよいペンタセンキノリル基、置換されていても良いトリアジニル基、置換されていても良いキノリル基、置換されていてもよいイミダゾリニル基、置換されていてもよいピラゾリル基、置換されていてもよいイソオキサゾリル基、置換されていても良いチアゾリル基、置換されていてもよいチアジアゾリル基、置換されていてもよいピリダジニル基、置換されていてもよいピリミジニル基、置換されていても良いピラジニル基、置換されていてもよいベンゾチアゾリル基、置換されていても良いベンズオキサゾリル基、置換されていても良いベンズイミダゾリル基、置換されていても良いトリアゾリル基、置換されていても良いテトラゾリル基及び置換されていても良いオキサジアゾリル基からなる群より選ばれる基で置換されているスルファモイル基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属キレート色素。
- Z2の置換スルファモイル基を形成する芳香族炭素環及び芳香族複素環が、ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホン酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基及び炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属キレート色素。
- 金属原子が、ニッケル、銅又はコバルトであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録用金属キレート色素。
- 水性媒体と、請求項1〜8のいずれかに記載の金属キレート色素を少なくとも1種以上含有することを特徴とする水系インクジェット記録液。
- 請求項9に記載の記録液を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
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JP2003121557A JP2004323722A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 金属キレート色素及びこれを用いた水系インクジェット記録液並びにインクジェット記録方法 |
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