JP2005200543A - 水溶性錯体色素、記録液、記録液セット及び記録方法 - Google Patents

水溶性錯体色素、記録液、記録液セット及び記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐光性、耐オゾン性、高い彩度を有する画像を形成し得る水溶性錯体色素、これを用いた水性記録液、特にインクジェット用記録液及び該記録液のインクセット、並びにインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】 下記一般式(1)又は(1’)で表されるアゾ化合物またはその互変異性
体と、遷移金属イオンとから形成される水溶性錯体色素、該色素を含む水性記録液、特にインクジェット記録液、及び該記録液のインクセット、並びに該記録液を用いるインクジェット記録方法。
Figure 2005200543

(一般式(1)において、A1は、5〜7員の複素単環又は該複素単環を含む縮合複素環
であり、且つ任意の置換基を有し得るが、アゾ基に結合する炭素の隣接部位に水酸基を有しない基を表す。
環X1は、複素5員環を含む縮合複素環であり、且つ、該複素5員環がアゾ基と結合し
ている基を表し、任意の置換基を有していてもよい。
1及びR2は互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。)
【選択図】なし









Description

本発明は、水溶性錯体色素、記録液、特にインクジェット用記録液並びにインクジェット記録方法に関する。詳しくは、本発明は、カラー画像を形成する際に、高い彩度、高い耐光性及び高い耐ガス性の三つの特性を満たすことができる水溶性錯体色素、該色素を含む記録液、特にインクジェット用記録液及び該記録液を用いたインクセット、並びに、インクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、直接染料や酸性染料等の水溶性色素を含む記録液の液滴を微小な吐出オリフィスから飛翔させて記録を行う方法で、高速記録、多色カラー画像記録が可能な記録方法である。記録液としては、電子写真用紙のPPC(プレイン ペーパー
コピア)用紙、ファンホールド紙(コンピューター等の連続用紙)等の一般事務用に汎用される記録紙に対する定着が速く、しかも印字物の印字品位が良好であること、即ち、印字に滲みがなく輪郭がはっきりしていることが要求されると共に、記録液としての保存時の安定性も優れていることが必要であるので、記録液に使用できる溶剤が著しく制限される。
また、記録液用の染料に関しては、上記のような限られた溶剤に対して十分な溶解性を有すると共に、記録液として長期間保存した場合にも安定でありまた印字された画像の彩度及び濃度が高く、しかも耐水性、耐光性、耐オゾン性に優れていること等が要求されている。
しかして、従来のイエロー色の記録液(インク)に関しては、カラーインデックスに記載のある、ダイレクトイエロー132や、ダイレクトイエロー86、アシッドイエロー23等の汎用色素が用いられてきた。しかし、これらの色素に関しては、光照射による画像の褪色、即ち耐光性が乏しいことが問題となっていた。
この問題を解決する方法として、例えば特開昭57―42775号公報には、金属がアゾ基近傍に配位した形の特定の金属錯体色素を含有する記録液が提案されている。ここで例示された金属錯体色素は、アゾ基の結合炭素に隣接して、配位結合形成のためのオルトヒドロキシ基を有する炭素、若しくは窒素原子を有している特定の6員環芳香族化合物をジアゾ成分として用い、且つアゾ基の結合炭素に隣接した炭素に水酸基を有する5員単環であるピラゾール誘導体をカップリング成分に用いることにより製造されたものである。確かにかかる色素を用いてインクジェット記録を行うと、前述の汎用色素に比して耐光性が向上することが期待される。本発明者等は、先に耐水性や耐光性が改良されたこの種の金属錯体色素を含有する記録液を提案した(特開平2−80470号公報)。しかしながら、上述のような形の金属錯体色素は、インクジェット画像保存のため最近とみに重要性を増してきた耐ガス性に関しては、逆に従来の汎用色素に比し劣る結果が得られがちである。この好ましくない性能は、ここ数年来飛躍的な進歩を遂げた、写真ライクな画像を得るためのインクジェット専用紙上の画像においてより顕著になってしまうので、耐光性と耐ガス性が両立した色素への要望が一層高まってきている。
ここで、耐ガス性とは、空気中の窒素酸化物、硫黄酸化物、その他の酸性ガスやオゾン等、種々の活性種となるガスによって色素が退色してしまうという好ましくない現象を生じさせない性質のことである。このガス退色現象は、例えば、画像を3ppmあるいは10ppmといった濃度のオゾン含有空気に曝露させる加速試験と相関が高いことが知られている。このことから、耐ガス性を耐オゾン性と言い換えることが一般的であるので、本明細書においても、以後、耐ガス性の尺度として、オゾン曝露を行った試験片の退色度合
いを評価することにより得られる指標(すなわち耐オゾン性評価結果)を用いることにより評価する。
また、特開平11―293168号公報には、上記特開昭57−42775号公報に記載の色素に類似する、アゾ基の結合炭素に隣接して、ヒドロキシ基を有する炭素を有する特定の芳香族化合物や、アゾ基の結合炭素に隣接して、スルホ基が置換した炭素を有する特定の芳香族化合物をジアゾ成分に用い、5員環であるピラゾール誘導体や、6員環であるピリドン誘導体をカップリング成分に用いて製造した化合物例が記載されている。該公報には、耐光性が良好で、色調も、赤味を示すa*値が50以上で、黄味を示すb*値が0近辺の、鮮明なマゼンタ色素が得られることが明記されている。しかしながら、該公報には、該色素の耐オゾン性に関しては何等記載されておらず、これらの色素も、ジアゾ成分のヒドロキシ基を介して配位結合を形成している化合物にままあるように、耐オゾン性は良くないと推察される。
更に、特開平10−072560号公報では、金属が、アゾ基近傍ではなく、カップラーの一部と2座配位している形の特定の金属錯体色素が提案されている。ここで例示されている金属錯体色素の特徴は、金属配位結合が、アゾ基やメチン基といったいわゆる発色団の近傍にあるのではなく、そこから離れた場所において少なくとも2座の配位結合を形成せしめているところである。その結果、鮮明性が高く、しかも耐光性が高い色素が得られたと報告されているが、耐ガス性の良否については、全く記載されていない。
加えて、インクジェット記録方法において、フルカラー画像を形成するには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の3原色、若しくは、これにブラック(Bk)を加えた4色のインクを使用し、各々のインクの吐出量を制御することにより、被記録材上で、これらの色が混色されて画像を形成する。このようなフルカラー画像の褪色については、その色を構成する原色の褪色バランスが揃っていることが求められているが、従来の染料系インクセットに用いられるイエロー色素である、上述のようなカラーインデックスに記載のダイレクトイエロー132、ダイレクトイエロー86及びアシッドイエロー23等の汎用色素を用いた場合、これらは特にマゼンタ色素やシアン色素と組み合わせてカラー画像を形成した場合に得られるレッド又はグリーンの画像が変色するという問題点があった。
特開昭57−042775号公報 特開平02−080470号公報 特開平11−293168号公報 特開平10−072560号公報
本発明は、インクジェット記録方法において、耐光性と耐オゾン性に優れ、しかも高い彩度を有する画像を形成することのできる、水溶性錯体色素、これを用いた水性記録液、とりわけインクジェット用記録液、及び、該記録液を用いたインクセット、並びに、インクジェット記録方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の三特性、すなわち耐光性、耐オゾン性及び彩度のいずれも満足する色素について検討を重ねた結果、アゾ基に結合する炭素の隣接部位が特定の構造を有する水溶性金属錯体色素が、耐光性、耐オゾン性、彩度のいずれにおいても優れていることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明の要旨は、下記一般式(1)及び(1’)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体と、遷移金属イオンとから形成される水溶性錯体色素
Figure 2005200543
(一般式(1)において、A1は、5〜7員の複素単環又は該複素単環を含む縮合複素環
であり、且つ任意の置換基を有し得るが、アゾ基に結合する炭素の隣接部位に水酸基を有しない基を表す。
環X1は、複素5員環を含む縮合複素環であり、且つ該複素5員環がアゾ基と結合して
いる基を表し、任意の置換基を有していてもよい。
1及びR2は互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。)、該色素を含有する記録液、インクセット、並びに、それらを用いたインクジェット記録方法に存する。
本発明の特定構造のアゾ化合物及び金属から構成される水溶性金属錯体を用いた記録液による記録画像は、耐光堅牢性、耐ガス堅牢性及び彩度の三特性のいずれをも満たすといった、優れた特性を有するので、本発明色素は記録液用色素として極めて優れた適性を有する。
以下、本発明を実施するための代表的な態様を具体的に説明する。
1.水溶性錯体色素
本発明の水性記録液、特にインクジェット用記録液に有用な金属錯体色素は、上記一般式(1)又は(1’)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体と遷移金属イオンとから形成される、特定の構造を有する水溶性錯体色素である。
一般式(1)及び(1’)において、A1は、5〜7員の複素単環又は該複素単環を含
む縮合多環であり、該複素環は任意の置換基を有し得るが、アゾ基に結合する炭素原子の隣接部位に置換基として水酸基を有しないものである。
1で表される複素環としては、例えば、チオフェン環、ピロール環、フラン環、イミ
ダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ベンゾチアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、キノリン環、フタラジン環、イミダゾピリミジン環、イミダゾキノリン環、イミダゾキノキサリン環、ピラゾロピリミジン環、ピロロトリアジン環、ピロロトリアゾール環、トリアゾロピリミジン環、トリアゾロトリアジン環又はトリアゾロキノキサリン環等が挙げられる。これらの中でも少なくとも窒素原子を1個含有し且つヘテロ原子を2個以上、好ましくは2〜3個有する環が好ましく、より好ましくはイミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、チアゾール環又はチアジアゾール環であり、さらに好ましくはイミダゾール環、トリアゾール環、チアゾール環又はチアジアゾール環であり、特にはイミダゾ
ール環又はトリアゾール環が好ましい。
また、その結合位置としては、アゾ基とは環形成原子のうちの炭素原子で結合し、該結合炭素原子に隣接する環形成原子の少なくとも1つが窒素原子、酸素原子若しくは硫黄原子のいずれかとなるか、又は、水酸基以外の金属原子との配位結合可能な置換基を有する炭素原子となるように結合するのが好ましく、該結合炭素原子に隣接する環形成原子が窒素原子となるように結合するのがより好ましい。
1で表される複素環は、複素環上に1個以上の置換基を有していてもよく、その複素
環上の置換基としては、色素の性能に悪影響を与えない基であれば特に限定されないが、通常、置換基の分子量として10〜1000程度の基である。具体的な置換基としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子;水酸基;メルカプト基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基;スルホ基;ホスホノ基;置換されていてもよい、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキル基;置換されていてもよい、ビニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基等の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルケニル基;置換されていてもよい、フェニル基、ナフチル基等のアリール基;置換されていてもよい、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等のアルコキシ基;置換されていてもよい、ビニルオキシ基、2−プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;置換されていてもよい、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基、ビニルカルボニル基、イソプロペニルカルボニル基、ベンゾイル基、ベンジルカルボニル基等のアシル基;アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基、及び置換されていてもよいカルバモイル基等が挙げられる。
更に、置換基として、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、及び、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、メチルフェノキシカルボニル基、メトキシフェノキシカルボニル基、カルボキシフェノキシカルボニル基、スルホフェノキシカルボニル基等の置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基からなるカルボン酸エステル基;置換されていてもよいアミノ基;置換されていてもよい、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基等のアルキルチオ基;置換されていてもよい、ビニルチオ基、2−プロペニルチオ基、イソプロペニルチオ基等のアルケニルチオ基;置換されていてもよい、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基;置換されていてもよい、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基等のアルキルスルフィニル基;置換されていてもよい、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基等のアリールスルフィニル基;置換されていてもよい、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基;置換されていてもよい、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等のアリールスルホニル基;置換されていてもよいスルファモイル基;メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、イソプロポキシスルホニル基、ブトキシスルホニル基、ベンジルオキシスルホニル基等のアルコキシスルホニル基及びフェノキシスルホニル基、メチルフェノキシスルホニル基等のアリールオキシスルホニル基からなるスルホン酸エステル基;並びにチオシアナト基等が挙げられる。
上記置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルケニルオキシ基、アシル基、アシ
ルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアルケニルチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいスルファモイル基、及びスルホン酸エステル基としては、好ましくは炭素数が10以下のものであり、より好ましくは6以下であり、更に好ましくは4以下であり、上記置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基及び置換されていても良いアリールスルホニル基としては、好ましくは炭素数が15以下のものであり、より好ましくは12以下であり、更に好ましくは8以下である。
上記アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基及びスルファモイル基の置換基としては、ハロゲン原子;水酸基;シアノ基;カルボキシル基;スルホ基;ホスホノ基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていてもよいアルキル基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていてもよいアリール基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていてもよいアルコキシ基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていてもよいアリールオキシ基;アシル基;カルバモイル基;カルボン酸エステル基;スルホン酸エステル基;又はアルキル置換されていてもよいアミノ基が挙げられ、このうち、ハロゲン原子;水酸基;カルボキシル基;スルホ基;ホスホノ基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていてもよいアルキル基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていてもよいアリール基、アルコキシ基又はアシル基が好ましい。
また、上記置換されていてもよいアルキル基のうち好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、ヒドロキシエチル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、フェネチル基等のハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基及びアリール基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアルキル基である。
上記置換されていてもよいアルケニル基のうち好ましくはヒドロキシアルケニル基又は無置換のアルケニル基である。
上記置換されていてもよいアリール基のうち好ましくは、フェニル基、ナフチル基、カルボキシフェニル基、スルホフェニル基等のカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアリール基である。
上記置換されていてもよいアルコキシ基のうち好ましくはヒドロキシアルコキシ基又は無置換のアルコキシ基である。
上記置換されていてもよいアルケニルオキシ基のうち好ましくはヒドロキシアルケニルオキシ基又は無置換のアルケニルオキシ基である。
上記置換されていてもよいアリールオキシ基のアリール基としては、上記アリール基の説明の項で挙げたのと同様のものが挙げられる。
上記置換されていてもよいカルバモイル基のうち好ましくは、カルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、ヒドロキシエチルアミノカルボニル基、カルボキシエチルアミノカルボニル基、スルホエチルアミノカルボニル基、フェニルカルバモイル基、カルボキシフェニルカルバモイル基、スルホフェニルカルバモイル基、ホスホノフェニルカルバ
モイル基等の置換されていてもよいアルキル基及びアリール基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いカルバモイル基であり、より好ましくは水酸基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基に代表される親水性基で置換されているアルキル基、又は水酸基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基に代表される親水性基で置換されているフェニル基で置換されていてもよいカルバモイル基であり、特に好ましくはカルボキシフェニルカルバモイル基又はスルホフェニルカルバモイル基である。
上記カルボン酸エステル基のうち好ましくは、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヒドロキシエチルカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、メチルフェノキシカルボニル基、メトキシフェノキシカルボニル基、カルボキシフェノキシカルボニル基、スルホキシフェノキシカルボニル基、ホスホノフェノキシカルボニル基等のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、スルホン酸基及びホスホノ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基であり、特に好ましくはカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されたフェノキシカルボニル基である。
上記置換されていても良いアミノ基のうち、好ましくはメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基、アセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアルキル基又はアシル基で置換されていてもよいアミノ基である。
上記置換されていてもよいアルキルチオ基のうち、好ましくはヒドロキシアルキルチオ基又は無置換のアルキルチオ基である。
上記置換されていてもよいアルケニルチオ基のうち好ましくはヒドロキシアルケニルチオ基又は無置換のアルケニルチオ基である。
上記置換されていてもよいアリールチオ基として、好ましくはフェニルチオ基、メチルフェニルチオ基、カルボキシフェニルチオ基、スルホフェニルチオ基、ホスホノフェニルチオ基、メトキシフェニルチオ基等のカルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、アルキル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアリールチオ基であり、より好ましくはカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されたアリールチオ基である。
上記置換されていてもよいアルキルスルフィニル基のうち、好ましくはヒドロキシアルキルスルフィニル基又は無置換のアルキルスルフィニル基である。
上記置換されていてもよいアリールスルフィニル基のうち、好ましくは、フェニルスルフィニル基、メチルフェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、カルボキシフェニルスルフィニル基、スルホフェニルスルフィニル基、ホスホノフェニルスルフィニル基等のアルキル基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアリールスルフィニル基が挙げられ、より好ましくはカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されたアリールスルフィニル基である。
上記置換されていてもよいアルキルスルホニル基のうち好ましくはヒドロキシアルキルスルホニル基又は無置換のアルキルスルホニル基である。
上記置換されていても良いアリールスルホニル基のうち好ましくは、フェニルスルホニル基、メチルフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、カルボキシフェニルスルホニル基、スルホフェニルスルホニル基、ホスホノフェニルスルホニル基等のアルキル基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアリールスルホニル基が挙げられ、より好ましくはカルボキシル基及びスルホ基
からなる群より選ばれる置換基で置換されたアリールスルホニル基である。
上記置換されていてもよいスルファモイル基のうち好ましくは、スルファモイル基,N,N−ジメチルスルファモイル基、ヒドロキシエチルアミノスルホニル基、カルボキシエチルアミノスルホニル基、スルホエチルアミノスルホニル基、フェニルスルファモイル基、カルボキシフェニルスルファモイル基、スルホフェニルスルファモイル基、ホスホノフェニルスルファモイル基等の置換されていてもよいアルキル基及びアリール基からなる群より選ばれる置換基で置換されていれもよいスルファモイル基であり、より好ましくは水酸基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基に代表される親水性基で置換されているアルキル基又は水酸基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基に代表される親水性基で置換されているフェニル基で置換されていてもよいスルファモイル基であり、特に好ましくは、カルボキシフェニルスルファモイル基又はスルホフェニルスルファモイル基である。
上記スルホン酸エステル基のうち好ましくは、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、ヒドロキシエトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、イソプロポキシスルホニル基、ブトキシスルホニル基等のアルコキシスルホニル基、又はフェノキシスルホニル基、ナフチルオキシスルホニル基、メチルフェノキシスルホニル基、メトキシフェノキシスルホニル基、カルボキシフェノキシスルホニル基、スルホフェノキシスルホニル基等のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアリールオキシスルホニル基である。
上記複素環の置換基のうち、好ましくはハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基であり、より好ましくは水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルホニル基又はスルホン酸エステル基であり、さらには、シアノ基、カルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、又は、炭素数10以下、中でも炭素数6以下、さらには炭素数1〜5のアルキルチオ基若しくはアルキルスルホニル基が挙げられ、より好ましくはシアノ基;カルボキシル基;ハロゲン原子及びカルボキシル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアルキル基;カルバモイル基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基に代表される親水性基で置換されていてもよいアルキルカルバモイル基又はアルキルスルホニル基である。
上記A1で表される複素環の中でも、特には下記一般式(2)、(3)又は(4)の
いずれかで表される基が好ましい。
Figure 2005200543
Figure 2005200543
Figure 2005200543
一般式(2)、(3)及び(4)において、R3〜R9は、各々独立に水素原子又は1価の置換基を表し、該R3〜R9で表される1価の置換基としては、上述のようなA1で表さ
れる複素環が有し得る置換基と同様な置換基が挙げられる。
このうち、R3、R6及びR8は、それぞれ独立して水素原子又は置換されていても良い
アルキル基が好ましく、より好ましくは水素原子、アルキル基又はヒドロキシアルキル基である。
4及びR5は、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基、シアノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、フェニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、置換されていてもよいアルキルアミノカルボニル基又はトリフルオロメチル基が好ましく、特に好ましくはカルボキシル基又はシアノ基である。
7及びR9は、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基、シアノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、フェニル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキルアミノカルボニル基又はトリフルオロメチル基が好ましく、より好ましくは水素原子、カルボキシル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、フェニル基又はトリフルオロメチル基が好ましく、更に好ましくは水素原子、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基又はトリフルオロメチル基であり、特に好ましくはアルキルスルホニル基である。
以下に、A1で表される複素環の好適な具体例を表1−1〜1−3に示す。
Figure 2005200543
Figure 2005200543
Figure 2005200543
本発明の錯体色素において、一般式(1)及び(1’)におけるX1で表される環は、
複素5員環を含む縮合複素環である。すなわち、アゾ基と結合する炭素原子の隣は、配位結合を形成可能な置換基を有しうる炭素原子であり、また、該複素5員環は置換されていてもよい窒素原子を有するものであり、さらには該複素5員環が縮合環を有するものである。
上記複素5員環として好ましくは、置換されていてもよい窒素原子を1又は2つ有する
ものであり、より好ましくは置換されていてもよい窒素原子を1つ有するものである。
また、該複素5員環に縮合する環として好ましくは、芳香族環(アリール又はヘテロアリール)が挙げられ、より好ましくは芳香族炭素環、さらに好ましくはベンゼン環である。
上記一般式(1)及び(1’)におけるR1及びR2は互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。
ここで、上記R1の1価の置換基としては、色素の性能に悪影響を与えない基であれば
、特に限定されないが、具体的には、置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜9のアルケニル基又は金属原子に対して配位結合を形成可能な置換基が挙げられ、このうち、金属原子に対して配位結合を形成可能な置換基であるのが好ましい。ここで、該アルキル基及びアルケニル基の置換基として好ましくは、ハロゲン原子、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアミノ基等が挙げられる。
上記R1の配位結合を形成可能な置換基としては、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子と
いったロンペアー電子(孤立電子対)を有する原子を含む金属原子に配位可能な基が挙げられ、具体的には、ハロゲン原子;水酸基;メルカプト基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基;スルホン酸基;カルバモイル基、メチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等のアルキル基又はアリール基で置換されていてもよいカルバモイル基;スルファモイル基、メチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基等のアルキル基又はアリール基で置換されていてもよいスルファモイル基;アミノ基、メチルアミノ基、ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基、メチルスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基等のアルキル基、アルキルスルホニル基又はアリールスルホニル基で置換されていてもよいアミノ基;メトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基等の置換されていてもよいアルコキシ基;又は、メチルチオ基、2−ヒドロキシエチルチオ基等の置換されていてもよいアルキルチオ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、及び、フェノキシカルボニル基といったカルボン酸エステル基;メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基等のアルコキシスルホニル基、及び、フェノキシスルホニル基等といったスルホン酸エステル基が挙げられ、より好ましくは水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、スルホ基、又は、アルキル基で置換されていてもよいアミノ基(該アルキル基は、スルホ基、カルボキシル基及び水酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい)であり、さらに好ましくは水酸基、又は、アルキル基で置換されていてもよいアミノ基(該アルキル基は、スルホ基、カルボキシル基及び水酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい)であり、特に好ましくは水酸基が挙げられる。
2は、水素原子又は1価の置換基であり、該1価の置換基としては、色素の性能に悪
影響を与えない基であり且つ窒素原子に結合可能なものであれば特に制限はないが、2−ピリジル基のようにX1環上の窒素原子に連結している炭素原子の隣がヘテロ原子となる
場合には、錯体化するときにこの部分で金属が配位した化合物が生成する恐れがあり、アゾ基近傍での配位結合形成を本質とする本発明化合物とは相容れないので好ましくない。
上記R2の1価の置換基としては、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアルケニル基、置換されていてもよいアルコキシ基又は置換されていてもよいアリール基が好ましく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及びアリール基の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいア
ミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、置換されていてもよいスルファモイル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基が挙げられる。上記置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアルキルスルホニル基、置換されていてもよいアリールスルホニル基、置換されていてもよいスルファモイル基及びスルホン酸エステル基としては、上述のA1の複素環における置換基の説明の項で挙げたのと同様の基が挙
げられる。
2としてより好ましくは水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されてい
てもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルコキシ基又は置換されていてもよいアリール基であり(ここで、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及びアリール基の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基又は置換されていてもよいアミノ基が挙げられ、好ましくはハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシル基又はスルホ基であり、特に好ましくは水酸基、シアノ基、カルボキシル基又はスルホ基が挙げられる。)、さらに好ましくは水素原子、又は、水酸基、シアノ基、カルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアルキル基;ヒドロキシアルコキシ基;又は、水酸基、シアノ基、カルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリール基である。
上記X1で表される環の好適な例としては、ベンゾピロール環が挙げられ、このうちさ
らに好ましくは下記一般式(5)又は(6)のいずれかで表される基及びその互変異性体が挙げられる。
Figure 2005200543
一般式(5)及び(6)において、R10〜R19は、それぞれ独立に水素原子又は1価の置換基(互変異性を含む)を表す。
ここで、R10〜R19の1価の置換基としては、上記R1及びR2の説明の項で挙げたのと同様の基が挙げられる。
置換基R10及びR19の好ましい例としては、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜9のアルケニル基又は置換されていてもよいアリール基が挙げられる。該アルキル基、アルケニル基及びアリール基の置換基として好ましくは、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアミノ基等が挙げられる。
このうちR10及びR19としては、水素原子;ハロゲン原子、水酸基、スルホ基、カルボキシル基及びシアノ基からなる群より選ばれる置換基で置換された炭素数1〜9のアルキル基;又は、スルホ基若しくは置換アミノ基で置換されたフェニル基(該アミノ基の置換基は、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基及びシアノ基からなる群より選ばれる置換基で置換された炭素数1〜9のアルキル基である。)が好ましく、より好ましくは、水素原子;又は、ハロゲン原子、水酸基、スルホ基、カルボキシル基及びシアノ基からなる群より選ばれる置換基で置換された炭素数1〜9の、特には炭素数1〜2のアルキル基である。
置換基R11〜R18の好ましい例としては、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基、シアノ基、ニトロ基、水酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜9のアルケニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアミノ基又は置換されていてもよいカルバモイル基が挙げられる。ここで、該アルキル基、アルケニル基及びアルコキシ基の置換基としては、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基、ニトロ基及び置換されていてもよいアミノ基からなる群より選ばれる基が好ましく、該アミノ基及びカルバモイル基の置換基としては、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアルキル基又はアルケニル基が好ましい。また例えばR11〜R18の隣接する置換基同士が、窒素原子や炭素原子等を介して更に環を形成していてもよい。
11〜R18としてより好ましい例としては、水素原子;スルホ基;カルボキシル基;ホスホノ基;シアノ基;水酸基;スルホ基、カルボキシル基、水酸基及びシアノ基からなる群から選ばれる置換基によって置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基;スルホ基、カルボキシル基、水酸基及びシアノ基からなる群から選ばれる置換基によって置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していても良いアミノ基;又は、スルホ基、カルボキシル基、水酸基及びシアノ基からなる群から選ばれる置換基によって置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していても良いカルバモイル基である。
中でも、R11〜R18のうち、少なくとも1カ所に、スルホ基;カルボキシル基;ホスホノ基;シアノ基;水酸基、スルホ基又はカルボキシル基によって置換されている炭素数1〜2のアルキル基を置換基として有するアミノ基:又は、水酸基、スルホ基又はカルボキシル基によって置換された炭素数1〜2のアルキル基を置換基として有するカルバモイル基を有するのがより好ましい。
以下に、一般式(5)及び(6)で表される基の好適な具体例を表2に示す。
Figure 2005200543
本発明の水溶性錯体色素に用いられる遷移金属原子としては、例えば銀(I)、アルミニウム(III)、金(III)、セリウム(III、IV)、コバルト(II、III)、クロム(III)、銅(I、II)、ユウロピウム(III)、鉄(II、III)、ガリウム(III)、ゲルマニウム(IV) 、インジウム(III)、ランタン(III)、マンガン(II)、ニッケル(II)、パラジウム(II)、白金(II、IV)、ロジウム(II、III)、ルテニウム(II、III 、IV)、スカンジウム(III)、ケイ素(IV)、サマリウム(III)、チタン(IV)、ウラン(IV)、亜鉛(II
)、ジルコニウム(IV)等が挙げられる。このうち本発明において用いられる遷移金属イオンの好適な例としては、Cu、Ni、Co、Zn、Feが挙げられ、特にCuとNiが堅牢性の面から好ましく、特に好ましくはニッケルである。
本発明の上記一般式(1)又は(1’)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体と、遷移金属イオンとから形成される水溶性錯体色素の構造は、例えば下記一般式(7)又は(7’)の形で、より具体的に表される。
Figure 2005200543
一般式(7)及び(7’)中、Mは任意の遷移金属イオンを表す。
2は、5〜7員の複素単環又はアゾ基に結合した該複素単環を含む縮合複素環であり
、且つ任意の置換基を有し得るが、アゾ基に結合する炭素の隣接部位に水酸基を有しない基を表す。
環X2は、複素5員環を含む縮合複素環であり、且つ、該複素5員環がアゾ基と結合し
ている基を表し、任意の置換基を有していてもよい。
20は、配位結合を形成可能な置換基(互変異性体を含む)を表し、R21は、水素原子又は1価の置換基を表し、該置換基が結合する窒素原子の隣設炭素原子とともに5〜7個の原子からなる複素環を形成してもよい。
2としては、具体的には上記A1の説明の項で記載した基と同様なものが挙げられ、又R20の配位結合を形成可能な置換基として、具体的には上記R1の説明の項で記載した基
と同様なものが挙げられ、R21の1価の置換基としては、具体的には上記R2の説明の項
で記載した基と同様なものが挙げられる。
ここで、一般式(7)及び(7’)においては、錯体色素のMで示される金属イオンと、錯体リガンドとの間に2本のイオン結合と1本の配位結合が明記してあるが、水溶液中での構造は多様にかつ動的に変化していると思われ、単一の構造式で表示するのは困難とも思われる。ここに示す一般式(7)及び(7’)の配位形態は、あくまでもその種々の形態を代表する一例として記載するものである。また、この式に記載の結合以外にも、Mは他のリガンドとの間で配位結合を形成し得る。この場合のリガンドの例としては、ハロゲンイオン、水酸イオン、水分子、酢酸イオン、アセチルアセトナトイオン、ビピリジルイオン、又は、もう1分子の、同種あるいは異種のアゾ色素リガンド等が挙げられる。
本発明の金属錯体色素として特に好ましい例を、以下の表3に例示する。
Figure 2005200543
本発明において用いられるアゾ化合物の分子量は、遊離酸の形で、200〜3000の範囲に入る物が好ましく、300〜1500の範囲に入るものが更に好ましい。また、アゾ化合物中のスルホ基、カルボキシル基及びホスホノ基からなる水溶性基の数が、通常、1〜3個、好ましくは1又は2個のものである。本発明の錯体色素は、上述のアゾ化合物と上述の金属塩とから形成され、金属原子とアゾ化合物との比が1:1〜1:2のもので
ある。また、上記金属キレート色素は、水和物や酸付加塩を形成していてもよい。
また、本発明の水溶性錯体色素は、公知の方法に従い、通常のジアゾ化、カップリング反応及び錯塩化を行うことにより製造することが出来る。例えば、A1で示される複素単
環又は縮合複素環を有するアミノ化合物をジアゾ化し、これに環X1を有する5員複素環
を含む縮合複素環化合物をカップリング反応させ、得られるアゾ化合物に金属塩溶液を反応させることにより合成される。
本発明の錯体色素においては、複素環化合物をジアゾ成分、5員複素環を含む縮合複素環化合物をカップラーとし、カップラーの金属結合部は、5員複素環のアゾ基結合部に近接して存するので、配位結合はジアゾ成分のヘテロ原子とカップラーの5員複素環部分の結合基(配位結合形成基)と金属とで結合を形成していると思われる。本発明色素が公知の色素に比し優れた性能を示す理由、すなわち、本発明色素が彩度と耐光性と耐オゾン性の三つの特性をいずれも高い水準で発揮する機構は定かではないが、そのカップラー部分の構造が縮合環を形成している点で、特開昭57―42775号公報や、特開平2−80470号公報に記載されているような、5員複素単環カップラーを用いて合成した色素と区別できる。
一般に金属錯体色素は印字メディア上で分子凝集性が高くなり、堅牢性は向上するものの、彩度は低下する傾向があるが、本発明色素では、その必須構成成分である、複素原子からの配位結合と、上記5員縮合複素環構造とが、金属近傍に存在することで、上記分子間凝集が適度な強さで起こり、彩度と耐光及び耐オゾンの両堅牢性を満たすものと考えられる。また、特開平11−293168号公報には、炭素芳香環化合物をジアゾ成分とし、6員複素環化合物をカップラーに用いた金属錯体色素が記載されているが、後述の比較例1で示すように炭素芳香環をジアゾ成分として用いる色素は、耐オゾン性において著しく劣っており、この事からも、本発明色素におけるジアゾ成分の複素原子と金属との結合も耐オゾン性の向上に何等かの寄与しているものと推察される。
本発明の水溶性錯体色素を記録液(以下、インクと称することもある)に使用するにあたり、色素は遊離酸型のまま使用してもよいが製造時、塩型で得られた場合はそのまま使用してもよいし、所望の塩型に変換してもよい。塩型の交換方法としては、公知の方法を任意に用いることができる。例えば、以下の方法が挙げられる。
1)塩型で得られた色素の水溶液に塩酸等の強酸を添加し、色素を遊離酸の形で酸析せしめたのち、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
2)塩型で得られた色素の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化リチウム)を添加し、塩析ケーキの形で塩交換を行う方法。
3)塩型で得られた色素の水溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂で処理し、色素を遊離酸の形で酸析せしめたのち、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
4)予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で処理した強酸性陽イオン交換樹脂に、塩型で得られた色素の水溶液を作用させ、塩交換を行う方法。
また、本発明の記録液で使用される色素は、酸基の一部が塩型のものであってもよく、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。ここで、酸性基が遊離酸型をとるか、塩型をとるかは、色素のpKaとインクのpHに依存する。通常、スルホ基が塩型を取り、カルボキシル基もより多く塩型になっている方が、インクの目詰まりしにくさの点では好ましい。他方、カルボキシル基が酸型をとっている色素は、耐水性や耐滲み性を重視
する場合に好ましく使用される。上記の塩型の例としてNa、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙げられる。有機アミンの例として、低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換低級アルキルアミン、カルボキシ置換低級アルキルアミン及び炭素数2〜4のアルキレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン等が挙げられる。これらの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。
酸基の対イオンの種類は、そのインクにおける重視すべき特性に応じ、自由に選択される。一般に、色素の合成の中間体や試薬にNaを含むものが多いので、通常水溶性色素は一般にNa塩の形で得られるが、耐水性を重視する場合はNH4塩に変換されることが多
く、また色素の溶解性を高めインクの目詰まり性をより高いレベルに維持する必要があるときなどは、Li塩や、トリエタノールアミンに代表されるアルカノールアミン塩の形に変換されることもある。
更に、本発明で使用する色素の構造において、その1分子中に酸基が複数個含まれる場合は、その複数の酸基は塩型あるいは酸型であり互いに異なるものであってもよい。上記色素のうち、さらに好ましい具体例として表3−1に記載のものが挙げられる。
Figure 2005200543
本発明の水溶性錯体色素は、記録液の色材として記録液に用いられた際、イエロー〜オレンジの色調を与えるものである。すなわち、色素の最大吸収波長(λmax)が380〜
500nmに相当するイエロー〜オレンジの色調を与える。しかし、ジアゾ成分の置換基に電子吸引性のものを選び、あるいはカップリング成分の電子供与性を増す等の化学修飾により、実施例同様の良好な堅牢性を保ちつつ、マゼンタやバイオレット或いはシアンといった、多岐に渡る鮮明な色素が合成されることが期待される。
2,記録液
本発明の水溶性錯体色素は、任意の濃度で用いられる。記録液中の全色素濃度は、通常、記録液全量に対して0.1〜10重量%程度であり、好ましくは0.5〜7重量%程度、さらに好ましくは2〜5重量%程度である。また、本発明の水溶性錯体色素とそれ以外の色素とを併用して記録液を調製してもよい。
本発明の水溶性錯体色素を含むインクは、通常のインクジェット記録方法に使用されるインクの調製方法に従って製造される。
インクに用いられる水性媒体としては、水も使用できるが、水溶性有機溶剤を含有する水が好ましく用いられる。水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(重量平均分子量約190〜400)、グリセリン等の多価アルコール類;2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等の複素環類;チオジエタノール;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;スルホラン等のスルホン類;エチルアルコール、イソプロパノール等のアルコール類が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、通常記録液の全量に対して1〜50重量%の範囲で使用される。一方、水は記録液の全量に対して45〜95重量%の範囲で使用される。
本発明の記録液には、本発明の金属キレート色素以外の色素、その他の添加剤を含有していてもよい。
また、本発明の記録液に、その全量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%程度の、尿素、チオ尿素、ビウレット及びセミカルバジドから選ばれる化合物を添加したり、0.001〜5重量%程度の界面活性剤を添加することによって、印字後の速乾性及び印字品位をより一層改良することができる。
本発明の記録液のpH値は、通常2以上であり、好ましくは4以上、更に好ましくは6.5以上であり、7以上が最も好ましい。また、pH値の上限は通常12以下、好ましくは11以下、更に好ましくは9.5以下である。特に、アゾ系化合物の金属キレートが安定に形成されるためには、中性からわずかにアルカリ性であることが好ましい。
記録液のpHがこの範囲を超えて低すぎる、即ち2未満の場合は、色素のアゾ金属キレート化合物の溶解安定性が低下し、色素が保存中に析出したり、金属キレートがはずれて変色を生じやすい。記録液のpHが12を超える場合は、記録液中でアルコール系有機溶剤と金属キレートとでアルコラートを生成し、インク性能の劣化を誘発する可能性がある。また、本発明の記録液は人体に触れる可能性が高いため、安全性の面からも高pHを避けて調製するのが望ましい。
記録液のpHは、pH調整剤を用いて調整することができ、この場合、pH調整剤としては、調合される記録液に悪影響を及ぼすことなくpHを所定範囲に制御できるものであれば、任意の物質を使用することができる。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム等のアルカリ金属無機酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、フタル酸水素カリウム、酒石酸水素カリウム等のアルカリ金属有機酸塩;アンモニア;メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、プロパノールアミン等のアミン類;4−モルホ
リンエタンスルホン酸、4−モルホリンプロパンスルホン酸等が好ましく用いられる。
これらの中でも緩衝作用を示す緩衝剤がより好ましい。緩衝剤としては、弱酸とその塩、あるいは弱塩基とその塩の組合せ(混合)が挙げられ、具体的には酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、4−モルホリンエタンスルホン酸、4−モルホリンプロパンスルホン酸等が挙げられ、好ましくは、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、4−モルホリンエタンスルホン酸、4−モルホリンプロパンスルホン酸である。
緩衝剤は、記録液の全重量に対し、通常0.01〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%の濃度で使用される。
また、緩衝液を用いて記録液のpH調整を行っても良く、この場合、緩衝液としては、一般には水素イオンの混入によるpHの低下を防止する目的で種々用いられているもの、例えば、以下のような組合せ等で各々を適当量混合した系が挙げられ、これらの中から適宜選択して使用することができる。
フタル酸水素カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
ホウ酸及び塩化カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
グリシン及び塩化ナトリウムと塩酸の組合せ、
グリシン及び塩化ナトリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
クエン酸ナトリウムと塩酸の組合せ、
クエン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と塩酸の組合せ、
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウムの組合せ、
クエン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
コハク酸と四ホウ酸ナトリウムの組合せ、
クエン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、
四ホウ酸ナトリウムと炭酸ナトリウムの組合せ、
塩酸と炭酸ナトリウムの組合せ、
酒石酸と酒石酸ナトリウムの組合せ、
乳酸と乳酸ナトリウムの組合せ、
酢酸と酢酸ナトリウムの組合せ、
塩化アンモニウムとアンモニアの組合せ、
ジエチルバルビツル酸ナトリウム及び酢酸ナトリウムと塩酸の組合せ、
ジエチルバルビツル酸ナトリウムと塩酸の組合せ、
N,N−ジエチルグリシンナトリウム塩と塩酸の組合せ、
リン酸水素二ナトリウムとクエン酸の組合せ、
クエン酸、リン酸二水素カリウム、ホウ酸及びジエチルバルビツル酸とリン酸三ナトリウムの組合せ、
ホウ酸及びクエン酸とリン酸三ナトリウムの組合せ、
2,4,6−トリメチルピリジンと塩酸の組合せ、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸の組合せ、
2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールと塩酸の組合せ、
3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−1−プロパンスルホン酸、水酸化ナトリウム及び塩化ナトリウムの組合せ、
クエン酸、リン酸二水素カリウム、四ホウ酸ナトリウム、トリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタン及び塩化カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ。
これらのうち、好ましいのは
リン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
ホウ酸及び塩化カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と塩酸の組合せ、
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、
塩化アンモニウムとアンモニアの組合せ、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸の組合せであり、このうち特に、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合せ、又はトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸の組合せが好ましい。
緩衝液は、記録液の全重量に対し、通常0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%、更に好ましくは1〜25重量%の濃度で使用される。
本発明の記録液は、彩度(C*値)が75以上、好ましくは80以上、より好ましくは85以上である。
また、耐光性は、キセノンランプを80時間、積算照度158kJ/m2となるよう照
射した際の変退色の度合い(△E)で表され、数値が小さければ小さい方が好ましいが、より好ましくは△Eが0〜5であり、特に好ましくは0〜3である。
さらに、耐オゾン性は、温度40℃、相対湿度55%、オゾン濃度3ppmのオゾン含有空気に2時間曝露した際の変退色の度合い(△E)で表され、数値が小さければ小さい方が好ましいが、より好ましくは△Eが0〜10であり、より好ましくは0〜5であり、特に好ましくは0〜3である。
本発明の水性記録液(インク)を用いて、インクジェット記録を行う方法は、特に制限はなく、通常行われている方法を用いることが出来る。具体的には、オンデマンド方式として、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット型等)、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、その他静電吸引方式、放電方式等が挙げられる。
また、本発明の金属キレート色素を用いて記録を行うに当たっては、上述のような金属キレート色素含有記録液を用いて、記録を行ってもよいが、上述のアゾ化合物含有液と上述の金属塩含有液とを別々に噴射し紙面上で上述の金属キレート色素を形成させ記録を行う方法や、金属イオンを表面に有する紙面上に上述のアゾ化合物含有液を噴射し、紙面上で上述の金属キレート色素を形成させ記録を行う方法も行うことができる。
3,インクセット
本発明のインクセットは、本発明の記録液をイエローインクとして用い、マゼンタインク及びシアンインクといった3原色を組み合わせたもの、並びに、さらに必要に応じてブラックインクを組み合わせたものである。
(マゼンタインク)
上記マゼンタインクとしては、水性媒体中にC.I(カラーインデックス)アシッドレッド 1,8,14,18,26,32,35,37,42,49,50,51,52,57,62,73,80,82,83,87,91,92,93,94,95,98,106,111,114,118,119,119:1,122,127,128,131,143,143:1,151,154,158,161,186,212,217,218,228,249,251,252,254,257,260,261,263,2
65,266,274,276,277,289,299,301,303,305,318,328,336,337,341,355,361,366,396,397;ダイレクトレッド 2,4,6,9,23,26,31,39,54,55,57,62,63,64,65,68,72,75,76,79,80,81,83,83:1,84,89,92,95,99,111,141,173,180,184,207,211,212,214,218,221,223,224,225,226,227,232,233,240,241,242,243,247;リアクティブレッド 3,13,17,19,21,22,23,24,29,35,37,40,41,43,45,49,55,180;ベイシックレッド 12,13,14,15,18,22,23,24,25,27,28,35,37,39,40,48;アシッドバイオレット 5,34,43,47,48,90,103,126;ダイレクトバイオレット 7,9,47,48,51,66,90,93,94,95,98,100,101;リアクティブバイオレット 1,3,4,5,6,7,8,9,16,17,22,23,24,26,27,33,34;ベイシックバイオレット 1,2,3,7,10,15,16,20,21,25,27,28,35,37,39,40,48等に代表されるようなアゾ系色素、アントラピリドン系縮合環色素及びキレートアゾ色素や、C.I.ピグメントレッド−5,−7,−12,−112,−81,−122,−123,−146,-147,
−168,−173,−202,−206,−207,−209等に代表されるようなキナクリドン系顔料、キサンテン系顔料、ペリレン系顔料、アンタントロン系顔料及びモノアゾ系顔料等の公知のマゼンタ色素を任意に含有しているものが挙げられる。
また、カラー画像を形成するに当たっては、マゼンタインクは濃インクと淡インクといった2種類のインクを併用する場合もある。
(シアンインク)
上記シアンインクとしては、水性媒体中に公知のシアン色素を任意に含有しているものが挙げられるが、シアン色素としては、好ましくはC.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16,27、29、61及び62、並びに、ピグメントグリーン7、17、18、36等の顔料、又は、C.I.ダイレクトブルー86、−199、リアクティブブルー14等に代表されるようなフタロシアニン系化合物、あるいはトリフェニルメタン系化合物等の公知のシアン色素が好適に用いられる。
また、カラー画像を形成するに当たっては、シアンインクは濃インクと淡インクといった2種類のインクを併用する場合もある。
(ブラックインク)
上記ブラックインクとしては、C.I.ピグメントブラック1、7、11、31等の顔料やカーボンブラックに代表される公知の顔料系色素や、ジスアゾ系化合物、トリスアゾ系化合物、ビスアゾ系化合物等の公知の染料系色素を水性媒体中に任意に含有しているものが挙げられる。
上記マゼンタ色素、シアン色素及びブラック色素のなかでも好ましくは、温度40℃、相対湿度55%、オゾン濃度3ppmのオゾン含有空気に2時間曝露するという耐オゾン性試験条件下での変退色の度合い(△E)が小さいものが好ましく、より好ましくは△Eが0〜20のものであり、さらに好ましくは0〜15のものであり、特に好ましくは0〜10のものであり、最も好ましくは0〜5のものである。
上記マゼンタ色素、シアン色素及びブラック色素は、本願の水溶性錯体色素を用いた記録液の説明の項で記載したのと同様に、水溶性有機溶媒及び任意の添加剤を含有する水に所定の濃度で含有させればよい。
また、マゼンタ及びシアンインクとして、濃色インク及び淡色インクを組み合わせて用いる場合、濃色インク中の色素濃度としては、記録液全量に対して合計で0.1〜10重
量%、好ましくは0.5〜7重量%、特に2〜5重量%程度が好ましく、淡色インク中の色素濃度としては0.1〜2重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%程度である。また、該インク中には上述の色素以外にも任意に複数の色素が入っていてもよい。
上述のようにして得られるインクセットを用いてインクジェット記録を行うことで、耐光性、耐オゾン性等の性能バランスに優れたカラー画像を得ることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
合成例1
a) ジアゾ化とカップリング
5−アミノ−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸(試薬)8重量部を水150重量部に懸濁させ、35%塩酸(試薬)20重量部を加えた後、該懸濁液を2℃に冷却し、亜硝酸ソーダ(試薬)5重量部を加えた。過剰の亜硝酸イオンをスルファミン酸0.5重量部で分解し、ジアゾ液を得た。一方、2−ヒドロキシインドール(試薬)7.5重量部を水240重量部に懸濁させ、2℃に冷却の後、25%苛性ソーダ水溶液でpHを7に制御しつつ上述のジアゾ液を加え、カップリング反応を行った。35%塩酸(試薬)にてカップリング液のpHを4に調整し、結晶を濾取の後乾燥し、前記表3−1−(1)の色素に用いられるアゾ化合物の粉体10重量部を得た。
b) 錯体の合成
上述のアゾ化合物4重量部を水75重量部に懸濁させ、塩化ニッケル6水和物(試薬)1.6重量部を加えた。25%苛性ソーダ水溶液でpHを9に合わせ、55℃で1時間撹拌の後放冷し、イソプロパノール180重量部を加えた。結晶を濾取の後乾燥し、前記表3−1−(1)の色素4重量部を得た。
実施例1 イエロー記録液の調製
下記組成の材料を混合し、水で全量を100重量部とし、十分に混合し色素を溶解し、孔径0.45μmのテフロン(登録商標)フィルターで加圧濾過した後、超音波洗浄機で脱気処理して、インクを調製した。インクの組成を下記表4に示した。
Figure 2005200543
上記のように調製したインクを用い、以下の評価方法によりインクの評価を行った結果を色素(リガンド)の構造式、pH=10の水中での最大吸収波長と共に表5に示した。本色素は、彩度、耐光性、耐オゾン性とも極めて良好であった。
<評価方法>
インクジェットプリンター(商品名BJ−F870、キヤノン社製品)により、調製したインクを用いて、インクジェット専用光沢紙(商品名:PM写真用紙、セイコーエプソン社製品)に、インクジェットベタ印字記録を行い、印字物を得た。この印字物について下記(1)〜(3)の方法による諸評価を行った。
(1)記録画像の色調:得られた印字物の色調の鮮明性(C*値)を、測色装置スペクトロアイ(グレタグマクベス社製品)を用いて定量化した。ここでC*値は彩度の指標である。本実施例にあるようなインクジェット専用紙上の鮮明なイエローあるいはマゼンタ印字物については、80以上の数値をとることが多い。本願では目標を80以上においた。
(2)記録画像の耐光性:キセノンウェザーオーメーターCi4000(アトラス試験機社製品)を用い、印字物に80時間キセノン光を照射した。その後、その印字物の変色度合い(△E値)を、上述の測色装置にて測定した。ここで△E値は変色の度合いを示し、数値が小さければ小さいほど変色度合いが小さいことを意味する。耐光性に難がありながらも、市販のインクジェットプリンターで広く用いられているC.I.ダイレクトイエロー132を用い、本願の実施例の条件で耐光性を評価すると6との数値が得られている。本願ではこの1/2以下の変色度合い、すなわち汎用インクジェット色素の2倍以上良好な耐光性を目指し、目標値を3以下においた。
(3)記録画像の耐オゾン性:オゾンウェザーオーメーターOMS−HS(スガ試験機社製品)を用い、印字物を、3ppmのオゾン空気に2時間曝した。その後、その印字物の
変色度合い(△E値)を、上述の測色装置にて測定した。ここで△E値は変色の度合いを示し、数値が小さければ小さいほど変色度合いが小さいことを意味する。非常に良好な耐オゾン性を有し、市販のインクジェットプリンターで広く用いられているC.I.ダイレクトイエロー132(DY−132)を用い、本願の実施例の条件で耐オゾン性を評価すると1との数値が得られている。△E値による堅牢性の比較評価において、△E=1〜3程度は同程度良好と見なせるので、本願ではDY−132並みの良好な耐オゾン性を目指し、目標値を3以下においた。
比較例1
色素を表5に記載の色素に代えた以外は、実施例1と同様の操作でインクを調製し、上記評価方法によりインクの評価試験を行い、その結果を表5に示した。ここで、表5に記載の色素は、本発明の色素と類似構造の化合物であるが、カップラー成分が5員複素単環である点で、本発明色素とは異なる。この色素は、彩度と耐光性は良好であったが、耐オゾン性が本発明色素に比し6倍悪かった。
比較例2
色素をDY−132に変え、その量を、インクの吸光度を実施例1に揃えるべく2重量部に変えた以外は、実施例1と同様の操作でインクを調製し、上記評価方法によりインクの評価試験を行い、その結果を表5に示した。この表5のDY−132の色素は、現在最も汎用されている黄色インクジェット色素のひとつである。表5に示したように、この色素の彩度と耐オゾン性は良好であったが、耐光性が本願色素に比し3倍悪かった。
Figure 2005200543

Claims (18)

  1. 下記一般式(1)及び(1’)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体と、遷移金属イオンとから形成される水溶性錯体色素。
    Figure 2005200543
    (一般式(1)において、A1は、5〜7員の複素単環又は該複素単環を含む縮合複素環
    であり、且つ任意の置換基を有し得るが、アゾ基に結合する炭素の隣接部位に水酸基を有しない基を表す。
    環X1は、複素5員環を含む縮合複素環であり、且つ該複素5員環がアゾ基と結合して
    いる基を表し、任意の置換基を有していてもよい。
    1及びR2は互いに独立して、水素原子又は1価の置換基を表す。)
  2. 上記一般式(1)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体において、A1は、アゾ
    基との結合炭素原子に隣接する環形成原子の少なくとも1つが、窒素原子、酸素原子若しくは硫黄原子のいずれかであるか、又は水酸基以外の配位結合を形成可能な置換基を有する炭素原子であることを特徴とする請求項1に記載の水溶性錯体色素。
  3. 上記一般式(1)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体において、A1は、アゾ
    基との結合炭素原子に隣接する部位に窒素原子を有し、且つ環形成原子として窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群より選ばれるヘテロ原子を2〜3個含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の水溶性錯体色素。
  4. 上記一般式(1)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体において、A1は、下記
    一般式(2)、(3)又は(4)のいずれかで表される基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水溶性錯体色素。
    Figure 2005200543
    Figure 2005200543
    Figure 2005200543
    (一般式(2)〜(4)において、R3〜R9は、各々独立に水素原子又は1価の置換基を表す。)
  5. 上記一般式(2)、(3)及び(4)において、R3、R6及びR8が、それぞれ独立し
    て、水素原子又は置換されていてもよいアルキル基であることを特徴とする請求項4に記載の水溶性錯体色素。
  6. 上記一般式(2)、(3)及び(4)において、R4、R5、R7及びR9が、それぞれ独立して、水素原子、カルボキシル基、シアノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、フェニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、置換されていてもよいアルキルアミノカルボニル基又はトリフルオロメチル基であることを特徴とする請求項4に記載の水溶性錯体色素。
  7. 上記一般式(1)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体において、式(1)におけるR1が、配位結合を形成可能な置換基であることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の水溶性錯体色素。
  8. 上記一般式(1)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体において、式(1)におけるR1が、水酸基又はアルキル基で置換されていてもよいアミノ基(該アルキル基は、
    スルホ基、カルボキシル基及び水酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい)であることを特徴とする請求項7に記載の水溶性錯体色素。
  9. 上記一般式(I)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体において、式(1)における環X1が、下記一般式(5)又は(6)のいずれかで表される基であることを特徴と
    する請求項1〜8のいずれか1項に記載の水溶性錯体色素。
    Figure 2005200543
    (一般式(5)及び(6)において、R10〜R19は、それぞれ独立して、水素原子又は1
    価の置換基(互変異性体を含む)を示す。)
  10. 上記一般式(5)及び(6)において、R11〜R18が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基、シアノ基、ニトロ基、水酸基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアミノ基又は置換されていてもよいカルバモイル基(ここで、該アルキル基、アルケニル基及びアルコキシ基の置換基としては、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基、ニトロ基及び置換されていてもよいアミノ基から選ばれる少なくとも1種の基であり、該アミノ基及びカルバモイル基の置換基としては、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基及びニトロ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよいアルキル基及びアルケニル基から選ばれる少なくとも1種の基である)であることを特徴とする請求項9に記載の水溶性錯体色素。
  11. 上記一般式(5)及び(6)において、R10及びR19が、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜9のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜9のアルケニル基又は置換されていてもよいアリール基(ここで、該アルキル基、アルケニル基及びアリール基の置換基としては、ハロゲン原子、スルホ基、カルボキシル基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアルキル基及び置換されていてもよいアミノ基から選ばれる少なくとも1種の基である)であることを特徴とする請求項9に記載の水溶性錯体色素。
  12. 遷移金属イオンが、Cu、Ni、Co、Zn及びFeからなる群から選ばれることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の水溶性錯体色素。
  13. 上記一般式(1)及び(1’)で表されるアゾ化合物またはその互変異性体と、遷移金属イオンとから形成され、下記一般式(7)又は(7’)で表されることを特徴とする水溶性錯体色素。
    Figure 2005200543
    (一般式(7)及び(7’)中、Mは任意の遷移金属イオンを表す。
    2は、5〜7員の複素単環又は該複素単環を含む縮合複素環であり、且つ任意の置換
    基を有し得るが、アゾ基に結合する炭素の隣接部位に水酸基を有しない基を表す。
    環X2は、複素5員環を含む縮合複素環であり、且つ、該複素5員環がアゾ基と結合し
    ている基を表し、任意の置換基を有していてもよい。
    20は、配位結合を形成可能な置換基を表し、R21は、水素原子又は1価の置換基を表す。)
  14. 水性媒体及び上記請求項1〜13のいずれかに記載の水溶性錯体色素の少なくとも1種を含有することを特徴とする水性記録液。
  15. 水性媒体及び上記請求項1〜13のいずれかに記載の水溶性錯体色素の少なくとも1種を含有することを特徴とするインクジェット用記録液。
  16. 請求項15に記載のインクジェット用記録液を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  17. 請求項14又は15に記載の記録液をイエローインクとして用い、さらに、マゼンタインク及びシアンインク、並びに、必要に応じてブラックインクを組み合わせたインクセット。
  18. インクジェット方式により、マゼンタ、イエロー及びシアン、若しくは、マゼンタ、イエロー、シアン及びブラックの水性インクを吐出してカラー画像を形成する方法において、該イエローインクとして請求項15に記載の記録液を用いることを特徴とするカラー画像の形成方法。
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