JP4419548B2 - 記録液及び記録方法 - Google Patents

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本発明は記録液に関するものである。詳しくはインクジェット記録に適した記録液に関するものである。
直接染料や酸性染料等の水溶性染料を含む記録液の液滴を微小な吐出オリフィスから飛翔させて記録を行う、いわゆるインクジェット記録方法が実用化されている。この記録液に関しては、電子写真用紙のPPC(プレインペーパーコピア)用紙、ファンホールド紙(コンピューター等の連続用紙)等の一般事務用に汎用される記録紙に対する定着が速く、しかも印字物の印字品位が良好であること、即ち印字ににじみがなく輪郭がはっきりしていることが要求されると共に、記録液としての保存時の安定性も優れていることが必要であり、従って使用できる溶剤が著しく制限される。
一方、記録液用の染料に関しては、上記のような限られた溶剤に対して充分な溶解性を有すると共に、記録液として長期間保存した場合にも安定であり、また印字された画像の濃度、色相、彩度に優れ、しかも耐水性、耐光性に優れていること等が要求されるが、これ等の多くの要求を同時に満足させることは困難であった。
更に昨今、インクジェット写真画質画像の高精細化によるインクジェット記録の社会への更なる浸透に伴い、インクジェット画像への市場の要求は更に高まっている。とりわけ、インクジェット専用光沢紙や専用葉書等の上に美しい写真ライクな画像をプリントし、得られた画像を掲示して鑑賞するといった用途の拡大に伴い、空気中のオゾンや窒素酸化物、硫黄酸化物等いわゆる酸化活性ガスによる、インクジェット画像劣化挙動の改善、換言すれば画像の耐ガス性をより向上させることがより強く求められるようになってきていたが、現在汎用されているマゼンタ色素を始めとして、かかる要求に必ずしも十分答えられてはいなかった。なお、耐ガス性は、一定濃度のオゾン含有空気にインクジェット画像を曝露し、これに伴う退色度合いを尺度として定量されることが一般的なので、本願においても耐ガス性の評価にオゾン曝露試験を用い、併せて本願においては以後、上述の耐ガス性を耐オゾン性と称することとする。
ここで、アゾ基の片側にイソチアゾール基、他方にフェニル基を有し、かつ、色素骨格中にトリアジニル基を有する化合物をセルロース含有繊維用の反応型モノアゾ染料として用いることが知られているが(特許文献1参照)、該色素は耐光堅牢度と湿潤堅牢度を達成するためにo/w(オイルインウォーター)型エマルジョンの形態で布に対して適用されるものであり、本願が目標とする水系インクによるインクジェット記録に用いるのは困難である。
一方、アゾ基の片側にイソチアゾール基、他方にフェニル基を有し、かつ、色素骨格中にトリアジニル基を有する化合物をリガンドとする金属錯体色素がインクジェット記録液用に用いられることも知られているが、これら色素に関する耐オゾン性についての記載は一切されていない。
また、金属錯体型の色素は、彩度に欠ける傾向があり、ライトインクにしか使えない等、使用に制限が出がちである。
特開昭59−170144号公報 特開2002−338836号公報
本発明は、インクジェット等の方法により普通紙やインクジェット専用紙に記録した場合に、印字品位が良好であると共に記録画像の濃度、彩度、色調や耐光性だけでなく、かつ、耐オゾン性も良好な記録液を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、アゾ基の片側にイソチアゾール基、他方にフェニル基を有し、かつ、色素骨格中にトリアジニル基を有する、特定構造の色素を使用した場合に、上記の目的が達成されることを確認し本発明を達成したものである。すなわち、本発明の要旨は、少なくとも水性媒体と、分子中に少なくとも1個のイオン解離性のアニオン性基を有する、遊離酸の形が下記一般式(1)で表されるモノアゾ色素とを含有することを特徴とする記録液。
Figure 0004419548
(式中、Zは、炭素原子及び硫黄原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を示し、Rは1価の置換基を示し、mは0から4の整数を示し、Xは、置換されていても
良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキレン基又は置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルケニレン基を示し、Yは、置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基又は置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルケニル基示し、Lは、酸素原子、硫黄原子又はNRで表される基(ここで、Rは、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良い複素環基を示す。)を示し、L及びLは、各々独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子又はNRで表される基(ここで、Rは、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良い複素環基を示す。)を示し、R及びRは、各々独立に、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良い複素環基を示す。)に存する。
本発明によれば、インクジェット等の方法により普通紙やインクジェット専用紙に記録した場合に、特に耐オゾン性の良好な記録液が提供される。
以下に、本発明を実施するための代表的な態様を具体的に説明する。
(一般式(1)で表されるモノアゾ色素)
本発明で使用される色素は、分子中に少なくとも1個のイオン解離性のアニオン性基を有し、遊離酸の形が前記一般式(1)で表される水溶性のモノアゾ色素である。
ここで、イオン解離性のアニオン性基とは、スルホ基、カルボキシル基又はホスホノ基が挙げられる。
また、本発明で使用される色素は構造中に、通常、これらの基を合計で1〜5個、好ま
しくは1〜3個、より好ましくは1〜2個、とりわけ2個有するものが好ましい。
また、上記モノアゾ色素は、25℃における水に対する溶解度が0.1%以上、好ましくは1%以上、より好ましくは5%以上のものであり、さらに好ましくは10%以上のものであり、通常、30%以下の範囲のものである。
上記一般式(1)中、Zを含む芳香族複素環基は、通常、5〜7員環のものであり、好ましくは5又は6員環のものであり、より好ましくは5員環のものである。この芳香族複素環は、一般式(1)に明記された硫黄原子以外にも複素原子を有していても良く、この場合の好ましい複素原子としては、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子が挙げられ、中でも窒素原子が特に好ましい。この芳香族複素環基を構成する複素原子の個数は、1〜4個が好ましく、より好ましくは1〜3個であり、より好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは2個である。また、上記芳香族複素環基は、更に他の芳香環と縮合していても良い。
この芳香族複素環の好ましい具体例としては、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、イソチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環、1,3,4―チアジアゾール環、1,2,4―チアジアゾール環等の含硫黄芳香族複素環が挙げられ、中でもアゾ基と結合する炭素原子が硫黄原子と炭素原子に結合する形の含硫黄複素環が好ましく、より好ましくはチオフェン環、ベンゾチオフェン環、イソチアゾール環又はベンゾイソチアゾール環であり、特にイソチアゾール環が好ましい。
上記芳香族複素環基は、1個以上の置換基を有していてもよく、その複素環上の置換基としては、色素の性能に悪影響を与えない基であれば特に限定されないが、通常、置換基の分子量として10〜1000程度の基であり、具体的には、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等のハロゲン原子;水酸基;メルカプト基;ニトロ基;シアノ基;カルボキシル基;スルホ基;ホスホノ基;置換されていても良い、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルキル基;置換されていても良い、ビニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基等の直鎖、分岐鎖若しくは環状のアルケニル基;置換されていても良い、フェニル基、ナフチル基等のアリール基;置換されていても良い、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基等のアルコキシ基;置換されていても良い、ビニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;置換されていても良い、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、ベンジルカルボニル基等のアルキルカルボニル類、ベンゾイル基等のアリールカルボニル類、アクリロイル基、メタクロイル基等のアルケニルカルボニル類、ヘテロアリールカルボニル類等のアシル基;アシル基部分が上記アシル基に相当するようなアシルオキシ基;置換されていても良いカルバモイル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、及び、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、メチルフェノキシカルボニル基、メトキシフェノキシカルボニル基、カルボキシフェノキシカルボニル基、スルホキシフェノキシカルボニル基等の置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基からなるカルボン酸エステル基;置換されていても良いアミノ基;置換されていても良い、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基等のアルキルチオ基;置換されていても良い、ビニルチオ基、2−プロペニルチオ基、イソプロペニルチオ基等のアルケニルチオ基;置換されていても良い、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基;置換されていても良い、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、イソプロピルスルフィニル基等のアルキルスルフィニル基;置換されていても良い、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基等のアリールスルフィニル基;置換されていても良い、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、
プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基;置換されていても良い、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等のアリールスルホニル基;メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、イソプロポキシスルホニル基、ブトキシスルホニル基、ベンジルオキシスルホニル基等のアルコキシスルホニル基、及び、フェノキシスルホニル基、メチルフェノキシスルホニル基等のアリールオキシスルホニル基からなるスルホン酸エステル基;及びチオシアナト基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良い。
上記置換されていてもよいアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていても良いアルケニルオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていても良いアルケニルチオ基、置換されていてもよいアルキルスルフィニル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基及び、スルホン酸エステル基としては、好ましくは炭素数が10以下のものであり、より好ましくは6以下であり、更に好ましくは4以下であり、上記置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていてもよいアリールスルフィニル基及び置換されていても良いアリールスルホニル基としては、好ましくは炭素数が15以下のものであり、より好ましくは12以下であり、更に好ましくは8以下である。
上記アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基及びアリールスルホニル基の置換基としては、ハロゲン原子;水酸基;シアノ基;カルボキシル基;スルホ基;ホスホノ基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていても良いアルキル基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていても良いアリール基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていても良いアルコキシ基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていても良いアリールオキシ基;アシル基;カルバモイル基;カルボン酸エステル基;スルホン酸エステル基;又はアルキル置換されていても良いアミノ基が挙げられ、このうち、ハロゲン原子;水酸基;カルボキシル基;スルホ基;ホスホノ基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていても良いアルキル基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基等の親水性基で置換されていても良いアリール基、アルコキシ基又はアシル基が好ましい。
また、上記置換されていてもよいアルキル基のうち好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、ヒドロキシエチル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、トリフルオロメチル基、ベンジル基、フェネチル基等のハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基及びアリール基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアルキル基である。
上記置換されていても良いアルケニル基のうち好ましくはヒドロキシアルケニル基又は無置換のアルケニル基である。
上記置換されていてもよいアリール基のうち好ましくは、フェニル基、ナフチル基、カルボキシフェニル基、スルホフェニル基等のカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリール基である。
上記置換されていてもよいアルコキシ基のうち好ましくはヒドロキシアルコキシ基又は無置換のアルコキシ基である。
上記置換されていてもよいアルケニルオキシ基のうち好ましくはヒドロキシアルケニルオキシ基又は無置換のアルケニルオキシ基である。
上記置換されていてもよいアリールオキシ基のアリール基としては、上記アリール基の説明の項で挙げたのと同様のものが挙げられる。
上記置換されていてもよいカルバモイル基のうち好ましくは、カルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、ヒドロキシエチルアミノカルボニル基、カルボキシエチルアミノカルボニル基、スルホエチルアミノカルボニル基、フェニルカルバモイル基、カルボキシフェニルカルバモイル基、スルホフェニルカルバモイル基、ホスホノフェニルカルバモイル基等の置換されていても良いアルキル基及びアリール基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いカルバモイル基であり、より好ましくは水酸基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基に代表される親水性基で置換されているアルキル基又は水酸基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基に代表される親水性基で置換されているフェニル基で置換されていても良いカルバモイル基であり、特に好ましくはカルボキシフェニルカルバモイル基又はスルホフェニルカルバモイル基である。
上記カルボン酸エステル基のうち好ましくは、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヒドロキシエチルカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、又は、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基、メチルフェノキシカルボニル基、メトキシフェノキシカルボニル基、カルボキシフェノキシカルボニル基、スルホキシフェノキシカルボニル基、ホスホノフェノキシカルボニル基等のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、スルホン酸基及びホスホノ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールオキシカルボニル基であり、特に好ましくはカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されたフェノキシカルボニル基である。
上記置換されていても良いアミノ基のうち好ましくは、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ヒドロキシエチルアミノ基、アセチルアミノ基、トリクロロアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等の、アルキル基又はアシル基で置換されていても良いアミノ基である。
上記置換されていてもよいアルキルチオ基のうち好ましくはヒドロキシアルキルチオ基又は無置換のアルキルチオ基である。
上記置換されていてもよいアルケニルチオ基のうち好ましくはヒドロキシアルケニルチオ基又は無置換のアルケニルチオ基である。
上記置換されていてもよいアリールチオ基として好ましくは、フェニルチオ基、メチルフェニルチオ基、カルボキシフェニルチオ基、スルホフェニルチオ基、ホスホノフェニルチオ基、メトキシフェニルチオ基等のカルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、アルキル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールチオ基が好ましく、より好ましくはカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されたアリールチオ基である。
上記置換されていてもよいアルキルスルフィニル基のうち好ましくはヒドロキシアルキルスルフィニル基又は無置換のアルキルスルフィニル基である。
上記置換されていてもよいアリールスルフィニル基のうち好ましくは、フェニルスルフィニル基、メチルフェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、カルボキシフェニルスルフィニル基、スルホフェニルスルフィニル基、ホスホノフェニルスルフィニル基等のアルキル基、カルボキシ基、スルホ基及びホスホノ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールスルフィニル基が挙げられ、より好ましくはカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されたアリールスルフィニル基であ
る。
上記置換されていても良いアルキルスルホニル基のうち好ましくはヒドロキシアルキルスルホニル基又は無置換のアルキルスルホニル基である。
無置換のものである。
上記置換されていても良いアリールスルホニル基のうち好ましくは、フェニルスルホニル基、メチルフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、カルボキシフェニルスルホニル基、スルホフェニルスルホニル基、ホスホノフェニルスルホニル基等のアルキル基、カルボキシ基、スルホ基及びホスホノ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールスルホニル基が挙げられ、より好ましくはカルボキシル基及びスルホ基からなる群より選ばれる置換基で置換されたアリールスルホニル基である。
上記スルホン酸エステル基のうち好ましくは、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、ヒドロキシエトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、イソプロポキシスルホニル基、ブトキシスルホニル基等のアルコキシスルホニル基、又は、フェノキシスルホニル基、ナフチルオキシスルホニル基、メチルフェノキシスルホニル基、メトキシフェノキシスルホニル基、カルボキシフェノキシスルホニル基、スルホフェノキシスルホニル基等のアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基及びスルホン酸基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアリールオキシスルホニル基である。
上記複素環の置換基のうち、好ましくはハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換されていてもよいカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていても良いアミノ基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基、スルホン酸エステル基又はチオシアナト基であり、より好ましくは水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリールオキシ基、置換されていても良いカルバモイル基、カルボン酸エステル基、置換されていてもよいアルキルチオ基、置換されていてもよいアリールチオ基、置換されていても良いアルキルスルホニル基又はスルホン酸エステル基であり、さらには、シアノ基、カルボキシル基、置換されていても良いカルバモイル基、又は、炭素数10以下、中でも炭素数6以下、さらには炭素数1〜5のアルキルチオ基若しくはアルキルスルホニル基が挙げられ、より好ましくはシアノ基;カルボキシル基;スルホ基;ハロゲン原子及びカルボキシル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いアルキル基;カルバモイル基;水酸基、カルボキシル基、スルホ基及びホスホノ基に代表される親水性基で置換されていても良いアルキルカルバモイル基又はアルキルスルホニル基である。
上記芳香族複素環基の特に好ましい具体例を下記表1に記載する。
Figure 0004419548
Rは、1価の置換基である。該1価の置換基としては、色素の性能に悪影響を与えない基であれば特に限定されないが、通常、置換基の分子量として10〜500程度の基であり、好ましくはハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアルコキシ基又は置換されていても良いアミノ基が挙げられる。ここで、Rが複数ある場合(すなわち、mが2以上の場合)は、各々のRは同一でも異なっていても良い。
上記ハロゲン原子のうち、好ましくはフッ素原子又は塩素原子であり、特に塩素原子が好ましい。
また、上記置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基及び置換されていても良いアルコキシ基としては、上述の複素環上の置換基として挙げたもの
と同様のものが挙げられるが、このうち、置換されていても良いアルキル基としては、炭素数が1〜8のものが好ましく、中でも炭素数1〜4のものが好ましく、更には炭素数1又は2のものが好ましく、最も好ましくは炭素数1のものである。該アルキル基の置換基としては、色素の彩度、色相、溶解度に悪影響を与えない限り特に制限は無いが、具体的には上記ハロゲン原子の説明の項で説明したものと同様のハロゲン原子;水酸基;シアノ基;カルボキシル基;スルホ基;ホスホノ基;炭素数4以下のアルコキシ基;炭素数4以下のヒドロキシアルコキシ基;炭素数6以下のアルコキシアルコキシ基;炭素数6以下のヒドロキシアルコキシアルコキシ基;水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜10のアリールオキシ基;、若しくは、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い5〜7員複素環オキシ基が挙げられ、好ましくはハロゲン原子;水酸基;シアノ基;カルボキシル基;スルホ基;炭素数1又は2のアルコキシ基;炭素数4以下のヒドロキシアルコキシアルコキシ基;炭素数4以下のアルコキシアルコキシ基;炭素数4以下のヒドロキシアルコキシアルコキシ基;水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されたフェノキシ基;、若しくは、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換された1〜3個の窒素原子を含む5〜6員複素環オキシ基である。
上記置換されていても良いアルキル基の好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、カルボキシメチル基、2―ヒドロキシエチル基、2―カルボキシエチル基、2―スルホエチル基、2―メトキシエチル基、2―(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、2―メトキシエチル基等が挙げられ、中でもメチル基、カルボキシメチル基、2―カルボキシエチル基又は2―スルホエチル基が好ましい。
また、置換されていても良いアルケニル基としては、炭素数が2〜10のものが好ましく、中でも炭素数3〜7のものが好ましく、更には炭素数3〜5のものが好ましい。該アルケニル基の置換基としては、色素の彩度、色相、溶解度に悪影響を与えない限り特に制限は無く、上記アルキル基の置換基の説明の項に記載したのと同様のものが挙げられ、好ましい置換基としても同様である。
上記置換されていても良いアルケニル基として特に好ましくは無置換のものであり、その好ましい具体例としては、アリル基、2―ブテニル基、3―ブテニル基等が挙げられ、中でもアリル基が好ましい。
また、置換されていても良いアルコキシ基としては、炭素数が1〜10のものが好ましく、中でも炭素数1〜7のものが好ましく、更には炭素数1〜3のものが好ましい。該アルコキシ基の置換基としては、色素の彩度、色相、溶解度に悪影響を与えない限り特に制限は無く、上記アルキル基の置換基の説明の項に記載したのと同様のものが挙げられ、好ましい置換基としても同様である。
上記置換されていても良いアルコキシ基の好ましい具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、カルボキシメトキシ基、2―ヒドロキシエトキシメトキシ基、2―カルボキシエトキシ基、2―スルホエトキシ基等が挙げられる。
また、上記置換されていても良いアミノ基としては、炭素数が10以下のものが好ましく、中でも炭素数1〜7のものが好ましく、更には炭素数1〜4のものが好ましい。該アミノ基の置換基としては、色素の彩度、色相、溶解度に悪影響を与えない限り特に制限は無いが、具体的には、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアリール基、置換されていても良い複素環基、アシル基、置換されていても良いアルキルスルホニル基、置換されていても良いアリールスルホニル基又は置換されていても良い複素環スルホニル基が挙げられる。
上記アミノ基の置換基としてのアルキル基、アルキルカルボニル基及びアルキルスルホニル基を更に置換し得る置換基並びにそれらのうち好ましい置換基としては、先に述べた
アルキル基の置換基並びに好ましい置換基の説明の項に記載の置換基が挙げられる。
上記アミノ基の置換基としてのアリール基、アリールカルボニル基及びアリールスルホニル基を更に置換し得る置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、ニトロ基、シアノ基、炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルコキシ基又は炭素数4以下のヒドロキシアルキル基が挙げられ、好ましくはカルボキシル基、スルホ基、シアノ基、メトキシ基又はヒドロキシエチル基である。
上記アミノ基の置換基としての複素環基、複素環カルボニル基、複素環スルホニル基を更に置換し得る置換基、好ましい置換基、より好ましい置換基としては、先に述べたZを含む芳香族複素環基を置換し得る置換基が挙げられる。
以上で説明されるRとして好ましくは、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、分子量が250以下の置換されていても良いアルキル基、分子量が250以下の置換されていても良いアルケニル基、分子量が250以下の置換されていても良いアルコキシ基又は分子量が250以下の置換されていても良いアミノ基が挙げられる。
mは0〜4の整数を表し、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0又は1であり、特に好ましくは1である。ここで、特にアゾ基に隣接する側の炭素原子にRが置換している方が好ましい。
Xは、置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキレン基又は置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルケニレン基を示すが、好ましくは炭素数が8以下の直鎖状又は分鎖状のものであり、より好ましくは炭素数1〜3の直鎖アルキレン基である。ここで上記アルキレン基又はアルケニレン基を置換し得る基の好ましい具体例としては、水酸基又は炭素数2以下のアルコキシ基が挙げられる。上記Xとしてこのうち特に好ましくは無置換のアルキレン基である。
Yは、置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基又は置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルケニル基示す。
上記置換されていても良いアルキル基及びアルケニル基としては、炭素数は1〜15のものが好ましく、中でも2〜10のものが好ましく、特には2〜4程度のものが好ましい。
該アルキル基及びアルケニル基の置換基としては、色素の彩度、色相、溶解度に悪影響を与えない限り特に制限は無いが、具体的にはハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、シアノ基、ニトロ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数4以下のアルコキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6以下のアルコキシアルコキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜10のアリールオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い5〜7員複素環オキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜12のアリールオキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜12のアリールカルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数5〜12の複素環オキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数5〜12の複素環カルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキルアミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜12のアリールアミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されてい
ても良い炭素数6〜12のアリールカルボニルアミノ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数5〜12の複素環アミノカルボニル基、若しくは、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数5〜12の複素環カルボニルアミノ基が挙げられ、好ましくはハロゲン原子、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、炭素数2以下のアルコキシ基、炭素数4以下のヒドロキシアルコキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜10のアリールオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されても良い1〜3個の窒素原子を含む5〜6員複素環オキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜2のアルコキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜2のアルキルカルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いフェノキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いフェニルカルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い1〜3個の窒素原子を含む5〜6員複素環オキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い1〜3個の窒素原子を含む5〜6員複素環カルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜2のアルキルアミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜2のアルキルカルボニルアミノ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いフェニルアミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数フェニルカルボニルアミノ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い1〜3個の窒素原子を含む5〜6員複素環アミノカルボニル基、若しくは、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い1〜3個の窒素原子を含む5〜6員複素環カルボニルアミノ基である。
このうち、上記Yとして好ましくは、酸素原子、カルボニル基、オキシカルボキシル基、カルボニルオキシ基及びカルバモイル基からなる群より選ばれる2価基を連結基として有し、該2価基に水素原子、アルコキシ基、含窒素複素環基及び親水性基を有する炭化水素基からなる群より選ばれる基が結合している基を置換基として有していてもよいアルキル基又は無置換のアルケニル基が挙げられる。
上記Yの特に好ましい具体例を下記表2に記載する。
Figure 0004419548
は、酸素原子、硫黄原子又はNRで表される基(ここで、Rは、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良い複素環基を示す。)を示し、好ましくは酸素原子又はNRで表される基である。
上記Rの置換されていてもよいアルキル基及び置換されていても良いアルケニル基としては上述のYの説明の項で記載したのと同様の基が挙げられ、置換されていても良いアリール基としては、上述の複素環の置換基の説明の項で記載したのと同様の基が挙げられる。また、上記置換されていても良い複素環基の複素環としては、窒素原子を1〜3個、
好ましくは1〜2個、特に好ましくは1個有する含窒素複素環が挙げられ、該複素環の置換基としては、複素環Zの置換基として記載したのと同様の基が挙げられるが、このうち好ましくは水素原子、アルキル基又はアルケニル基であり、より好ましくは水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
及びLは、各々独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子又はNRで表される基であるが、このうち好ましくは酸素原子又はNRで表される基である。ここで、Rは、上記Lの説明の項で記載したのと同様の基が挙げられる。
及びRは、各々独立に、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良い複素環基を示す。ここで、R及びRは同時に水素原子でも良いが、少なくとも片方は水素原子以外の基であることがより好ましい。
上記置換されていても良いアルキル基及び置換されていても良いアルケニル基としては、上述のYの説明の項で挙げたものと同様のものが挙げられるが、該置換されていても良いアルキル基としてとりわけ好ましくは、水酸基又は解離性のアニオン性基で置換された炭素数3以下のアルキル基、若しくは、水酸基又は解離性のアニオン性基を有する炭素数4以下のアルコキシアルキル基であり、置換されていてもよいアルケニル基としては、アリル基等の炭素数4以下の無置換のアルケニル基、若しくは、水酸基又は解離性のアニオン性基で置換された炭素数4以下のアルケニル基である。
上記置換されていても良いアリール基としては、炭素数14以下、好ましくは炭素数10以下のものが挙げられる。該アリール基の置換基としては、色素の彩度、色相、溶解度に悪影響を与えない限り特に制限は無いが、具体的にはハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホノ基、シアノ基、ニトロ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数4以下のアルキル基水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数4以下のアルコキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6以下のアルコキシアルコキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜10のアリールオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い5〜7員複素環オキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜12のアリールオキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜12のアリールカルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数5〜12の複素環オキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数5〜12の複素環カルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキルアミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキルカルボニルアミノ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜12のアリールアミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数6〜12のアリールカルボニルアミノ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数5〜12の複素環アミノカルボニル基、若しくは、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い炭素数5〜12の複素環カルボニルアミノ基が挙げられ、中でも、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、イオン解離性のアニオン性基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアルキル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていてもよいアルコキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアルキルオキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアル
キルカルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアリールオキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアリールカルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い複素環オキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い複素環カルボニルオキシ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアルキルアミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアルキルカルボニルアミノ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアリールアミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアリールカルボニルアミノ基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い複素環アミノカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良い複素環カルボニルアミノ基が挙げられ、中でも、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、カルボキシメチル基、2―スルホエトキシ基、2―スルホエトキシカルボニル基、2―カルボキシエチルカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアリールオキシカルボニル基、水酸基又はイオン解離性のアニオン性基で置換されていても良いアリールカルボニルオキシ基、2―スルホエチルアミノカルボニル基又は2,5−ジスルホフェニルアミノカルボニル基が好ましい。
上記置換されていても良い複素環基としては、炭素数10以下、好ましくは炭素数4〜6のものが挙げられる。また、芳香族複素環基の方が好ましい。該複素環基の置換基としては、上記置換されていても良いアリール基の置換基として例示されている物と同様のものが挙げられる。
上記R及びRとして好ましくは、水素原子;水酸基又は解離性のアニオン性基で置換された炭素数3以下のアルキル基;水酸基又は解離性のアニオン性基で置換された炭素数4以下のアルコキシアルキル基;炭素数4以下の無置換のアルケニル基;水酸基又は解離性のアニオン性基で置換されたフェニル基若しくはナフチル基;水酸基又は解離性のアニオン性基で置換されたアルキル基若しくはフェニル基を置換基として有するカルバモイル基で置換されたフェニル基;又は、窒素原子を1又は2個有する複素環基が挙げられる。
上記一般式(1)で表される化合物の置換基L及びLの特に好ましい具体例を遊離酸の形で下記表3に記載する。
Figure 0004419548
本発明の記録液に用いられる一般式(1)で表される化合物として好ましくは、上記置換基の説明における好ましい置換基同士を組み合わせたものが挙げられるが、その中でもトリアジン環に結合する置換基であるL及び/又はLが全体として、上述のイオン解離性のアニオン性基を少なくとも1個、より好ましくは2〜3個有しているものが好ましい。
以下表4に、本願で用いられる色素の好ましい例を遊離酸の形で例示するが、本願はこれら例示によって限定されない。
Figure 0004419548
本発明で使用される色素は一般式(1)で示されるように遊離酸型のまま使用してもよいが、製造時に塩型で得られた場合はそのまま使用してもよく、また所望の塩型に変換してもよい。塩型の交換方法としては、公知の方法を任意に用いることができる。例えば、以下の方法が挙げられる。
1)塩型で得られた色素の水溶液に塩酸等の強酸を添加し、色素を遊離酸の形で酸析せしめたのち、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
2)塩型で得られた色素の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化リチウム)を添加し、塩析ケーキの形で塩交換を行う方法。
3)塩型で得られた色素の水溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂で処理し、色素を遊離酸の形で酸析せしめたのち、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で色素酸性基を中和し塩交換する方法。
4)予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化リチウム水溶液)で処理した強酸性陽イオン交換樹脂に、塩型で得られた色素の水溶液を作用させ、塩交換を行う方法。
また、本発明の記録液で使用される色素は、酸基の一部が塩型のものであってもよく、塩型の色素と遊離酸型の色素が混在していてもよい。ここで、酸性基が遊離酸型をとるか、塩型をとるかは、色素のpKaとインクのpHに依存する。通常、スルホ基が塩型を取り、カルボキシル基もより多く塩型になっている方が、インクの目詰まりしにくさの点では好ましい。他方、カルボキシル基が酸型をとっている色素は、耐水性や耐滲み性を重視する場合に好ましく使用される。上記の塩型の例としてNa、Li、K等のアルカリ金属の塩、アルキル基もしくはヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウムの塩、又は有機アミンの塩が挙げられる。有機アミンの例として、低級アルキルアミン、ヒドロキシ置換低級アルキルアミン、カルボキシ置換低級アルキルアミン及び炭素数2〜4のアルキレンイミン単位を2〜10個有するポリアミン等が挙げられる。これらの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。
酸基の対イオンの種類は、そのインクにおける重視すべき特性に応じ、自由に選択される。一般に、色素の合成の中間体や試薬にはNaを含むものが多いので、通常水溶性色素はNa塩の形で得られるが、耐水性を重視する場合はNH4塩に変換されることが多く、
また色素の溶解性を高めインクの目詰まり性をより高いレベルに維持する必要があるときなどは、Li塩や、トリエタノールアミンに代表されるアルカノールアミン塩の形に変換されることもある。
更に、本発明で使用する色素の構造において、その1分子中に酸基が複数個含まれる場合は、その複数の酸基は互いに異なる塩型をとってもよい。
上記一般式(1)で示されるアゾ色素は、公知の方法に準じて又はそれらの組み合わせによって、通常のジアゾ化、カップリング反応等を組み合わせて、任意に製造することができる。
例えば第1の合成法として、前述の特開昭59−170144号公報に記載されているようなトリアジン環にハロゲン原子が結合した化合物を該公報に記載されている方法に準じて合成し、これを合成中間体として用い、化合物のトリアジン環に連結するハロゲン原子をH−L又はH−Lとして表される化合物で置換する方法が挙げられる。
また、第2の合成法として、前述の特開昭59−170144号公報に記載されている一般式[V]で表される化合物のような化合物を該公報に記載されている方法に準じて合成し、これを合成中間体として用い、化合物のトリアジン環に連結するハロゲン原子をH−L又はH−Lとして表される化合物で置換させてから、本願一般式(1)におけるZを含有する複素環基を提供する複素環ジアゾニウム塩とカップリングさせる方法が挙げられる。
(記録液)
本発明の記録液は、少なくとも水性媒体と上記色素とを含有するものである。記録液中における前記一般式(1)の色素の含有量としては、記録液全量に対して0.5〜5重量%、特に2〜4重量%程度が好ましい。
上記水性媒体としては、水も使用できるが、水溶性有機溶剤を含有する水が好ましく用いられる。水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(重量平均分子量約190〜400)、グリセリン等の多価アルコール類;2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等の複素環類;チオジエタノール;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類;スルホラン等のスルホン類;エチルアルコール、イソプロパノール等のアルコール類が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、通常記録液の全量に対して1〜50重量%の範囲で使用される。一方、水は記録液の全量に対して45〜95重量%の範囲で使用される。
さらに本発明の記録液には、上記以外に添加剤を含有していてもよい。
例えば、本発明の記録液に、その全量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%程度の、尿素、チオ尿素、ビウレット及びセミカルバジドから選ばれる化合物を添加したり、0.001〜5重量%程度の界面活性剤を添加することによって、印字後の速乾性及び印字品位をより一層改良することができる。
本発明の記録液のpH値は、通常2以上であり、好ましくは4以上、更に好ましくは6.5以上であり、7以上が最も好ましい。また、pH値の上限は通常12以下、好ましくは11以下、更に好ましくは10以下である。特に、7.5〜9.5の範囲に設定するのが好ましい。
記録液のpHがこの範囲を超えて低すぎる、即ち2未満の場合は、色素の溶解安定性が低下し、色素が保存中に析出したり、変色を生じやすい。記録液のpHが12を超える場合は、インク性能の劣化を誘発する可能性がある。また、本発明の記録液は人体に触れる可能性が高いため、安全性の面からも高pHを避けて調製するのが望ましい。
記録液のpHは、pH調整剤を用いて調整することができ、この場合、pH調整剤としては、調合される記録液に悪影響を及ぼすことなくpHを所定範囲に制御できるものであれば、任意の物質を使用することができる。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム等のアルカリ金属無機酸塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、フタル酸水素カリウム、酒石酸水素カリウム等のアルカリ金属有機酸塩;アンモニア;メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、プロパノールアミン等のアミン類;4−モルホリンエタンスルホン酸、4−モルホリンプロパンスルホン酸等が好ましく用いられる。
これらの中でも緩衝作用を示す緩衝剤がより好ましい。緩衝剤としては、弱酸とその塩、あるいは弱塩基とその塩の組合せ(混合)が挙げられ、具体的には酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、4−モルホリンエタンスルホン酸、4−モルホリンプロパンスルホン酸
等が挙げられ、好ましくは、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩、4−モルホリンエタンスルホン酸、4−モルホリンプロパンスルホン酸である。
緩衝剤は、記録液の全重量に対し、通常0.01〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%の濃度で使用される。
また、緩衝液を用いて記録液のpH調整を行っても良く、この場合、緩衝液としては、一般には水素イオンの混入によるpHの低下を防止する目的で種々用いられているもの、例えば、以下のような組合せ等で各々を適当量混合した系が挙げられ、これらの中から適宜選択して使用することができる。
フタル酸水素カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
ホウ酸及び塩化カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
グリシン及び塩化ナトリウムと塩酸の組合せ、
グリシン及び塩化ナトリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
クエン酸ナトリウムと塩酸の組合せ、
クエン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と塩酸の組合せ、
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウムの組合せ、
クエン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
コハク酸と四ホウ酸ナトリウムの組合せ、
クエン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、
四ホウ酸ナトリウムと炭酸ナトリウムの組合せ、
塩酸と炭酸ナトリウムの組合せ、
酒石酸と酒石酸ナトリウムの組合せ、
乳酸と乳酸ナトリウムの組合せ、
酢酸と酢酸ナトリウムの組合せ、
塩化アンモニウムとアンモニアの組合せ、
ジエチルバルビツル酸ナトリウム及び酢酸ナトリウムと塩酸の組合せ、
ジエチルバルビツル酸ナトリウムと塩酸の組合せ、
N,N−ジエチルグリシンナトリウム塩と塩酸の組合せ、
リン酸水素二ナトリウムとクエン酸の組合せ、
クエン酸、リン酸二水素カリウム、ホウ酸及びジエチルバルビツル酸とリン酸三ナトリウムの組合せ、
ホウ酸及びクエン酸とリン酸三ナトリウムの組合せ、
2,4,6−トリメチルピリジンと塩酸の組合せ、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸の組合せ、
2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールと塩酸の組合せ、
3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−1−プロパンスルホン酸、水酸化ナトリウム及び塩化ナトリウムの組合せ、
クエン酸、リン酸二水素カリウム、四ホウ酸ナトリウム、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン及び塩化カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ。
これらのうち、好ましいのは、
リン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
ホウ酸及び塩化カリウムと水酸化ナトリウムの組合せ、
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と塩酸の組合せ、
四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合せ、 リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウムの組合せ、
リン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムの組合せ、
塩化アンモニウムとアンモニアの組合せ、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸の組合せであり、なかでも、特に、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)と水酸化ナトリウムの組合せ、又はトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタンと塩酸の組合せが好ましい。
緩衝液は、記録液の全重量に対し、通常0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%、更に好ましくは1〜25重量%の濃度で使用される。
また、本発明の記録液は、上記一般式(1)のアゾ色素と錯体を形成する可能性のある金属イオン、例えば、2価のアルカリ土類金属イオン又は遷移金属イオンの含有量がトータルとして100ppm以下、好ましくは50ppm以下、より好ましくは30ppmのものである。
また、本発明の記録液は、彩度(C値)が70以上、好ましくは75以上、より好ましくは80以上である。
さらに、耐オゾン性は、温度40℃、相対湿度55%、オゾン濃度3ppmのオゾン含有空気に4時間曝露した際の変退色の度合い(△E)で表され、数値が小さければ小さい方が好ましいが、より好ましくは△Eが0〜20であり、特に好ましくは0〜15である。
以下本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれ等の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業より入手可能)2重量部、トリエチレングリコールモノブチルエーテル11重量部、ジエチレングリコール13重量部、グリセリン12重量部、トリエタノールアミン0.8重量部、尿素11重量部、上記「第2の方法」にて合成した下記構造式で表される色素3重量部に水を加え、1N水酸化リチウム水溶液でpHを9に調整して全量を100重量部とした。なお、この色素のアセトン中での可視部最大吸収波長は、559nmであった。この組成物を充分に混合して溶解し、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで加圧濾過した後、超音波洗浄機で脱気処理して記録液を調整した。
得られた記録液を使用し、インクジェットプリンター(商品名BJ F870、キヤノン社製)を用いてインクジェット専用光沢紙(商品名PM写真用紙、セイコーエプソン社製)にインクジェット記録を行った。得られた印字物は、耐水性、耐光性が良好な高彩度なマゼンタ色画像であった。
<耐オゾン性の評価>
得られた印字物を、40℃、相対湿度55%、オゾン濃度3ppmの含オゾン空気に4時間曝露した。曝露前後の画像の変退色度合いを、測色装置(商品名スペクトロアイ、グレタグマクベス社製)にて△E値の形で定量した。ここで、△E値は変退色の度合いを表す数値であり、数値が大きければ大きいほど、変退色度合いが大きい、すなわちこ今回の評価においては耐オゾン性が低いことを意味する。結果を表5に示す。
Figure 0004419548
Figure 0004419548

Claims (3)

  1. 少なくとも水性媒体と、分子中に少なくとも1個のイオン解離性のアニオン性基を有する、遊離酸の形が下記一般式(1)で表されるモノアゾ色素とを含有することを特徴とする記録液。
    Figure 0004419548
    (式中、Zは、炭素原子及び硫黄原子とともに芳香族複素環を形成するのに必要な原子群を示し、
    Rは1価の置換基を示し、mは0から4の整数を示し、
    Xは、置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキレン基又は置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルケニレン基を示し、
    Yは、置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルキル基又は置換されていても良い直鎖状、分岐鎖状若しくは環状のアルケニル基示し、
    は、酸素原子、硫黄原子又はNRで表される基(ここで、Rは、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良い複素環基を示す。)を示し、
    及びLは、各々独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子又はNRで表される基(ここで、Rは、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良い複素環基を示す。)を示し、
    及びRは、各々独立に、水素原子、置換されていても良いアルキル基、置換されていても良いアルケニル基、置換されていても良いアリール基又は置換されていても良い複素環基を示す。)
  2. 請求項1に記載の記録液を用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  3. 請求項1に記載の記録液が充填されていることを特徴とするインク容器。
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