JP2004323408A - アミド化合物の精製方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】分子内にアシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物とを反応させて得られるアミド化合物と、フッ化水素及び/又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩とを含有する反応混合物に、アルカリ土類金属の酸化物、炭酸塩、水酸化物のいずれか又はこれらの混合物を加えて、前記反応混合物中に存在するフッ化水素及び/又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩を除去することを特徴とするアミド化合物の精製方法。
【効果】本発明の方法によれば、反応系内に副生するフッ化水素、フッ酸アミン塩を短時間で簡便に処理し除去することが可能となり、副生成物による着色も起きないため、アミド化後の精製工程を簡略化することができる。これにより、目的とするアミド化合物をフッ素イオン濃度の少ない高純度かつ高収率で得ることができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アミド化合物の精製方法に関し、更に詳細には、アシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物との反応混合物から簡易な操作で、目的とするアミド化合物を高収率かつ高純度で得ることができるアミド化合物の精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、分子内にアシルフロライド基を有する化合物からアミド化合物を合成する方法として、このアシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物とを直接反応させる方法があり、この反応は定量的に進行することが知られている。この反応では、反応に際し副生物としてフッ化水素が生成し、このフッ化水素は反応系内に前記アミノ化合物が過剰に存在する場合には、このアミノ化合物と塩を形成する。
【0003】
また、必要により受酸剤として別途アミノ化合物を反応系内に添加することがあるが、フッ化水素は、この場合には添加されたアミノ化合物とも塩を形成する。そこで、反応系内からこのフッ化水素とアミノ化合物との塩(以下、フッ酸アミン塩という)を除去し、目的とするアミド化合物を単離するために、通常、水洗による後処理が行われる。
【0004】
しかしながら、生成したアミド化合物の中には水との分離性が悪いものなどがあり、従来の直接反応法には、目的とするアミド化合物を得るまでに多大な時間と工数が必要となる、精製が不完全でアミド化合物中にフッ酸アミン塩が多量に残留する、ひいては収率の低下を免れない等の問題があった。また、目的とするアミド化合物が蒸留により単離可能な場合であっても、前工程でのフッ酸アミン塩の除去が不完全であると、蒸留過程においてフッ酸アミン塩が昇華して、蒸留留分に混入したり、時には、フッ酸アミン塩が蒸留塔冷却部分に析出して、蒸留塔をふさいでしまうといった障害を起こすという問題があった。
【0005】
このような問題を避ける手段として、特許第2855081号公報(特許文献1)において、分子内にアシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物とを反応させて得られるアミド化合物とフッ化水素及び/又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩を含有する反応混合物に、シラザン化合物を加えることにより、フッ化水素又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩を除去する方法が示されている。
【0006】
この方法は水洗による方法よりは優れているが、反応後の系内に残存する未反応のシラザン化合物や部分的に反応したシラザン化合物が除去しにくく、目的アミド化合物の着色の大きな原因となる。また、この方法で用いられるシラザン化合物は、一般に高価、空気中の水分と反応するため扱いにくい等の欠点がある。
【0007】
このため、アシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物との反応混合物から目的とするアミド化合物を簡易な操作で、高収率かつ高純度で得ることができるアミド化合物の精製方法が求められていた。
【0008】
【特許文献1】
特許第2855081号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、アシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物との反応混合物からアミド化合物を簡易な操作で、高収率かつ高純度で得ることができるアミド化合物の精製方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、アシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物との反応混合物から、目的とするアミド化合物を簡易な操作で、高収率かつ高純度で得ることができるアミド化合物の精製方法について鋭意検討した結果、前記反応混合物にアルカリ土類金属の酸化物、炭酸塩、水酸化物のいずれか又はこれらの混合物を添加すれば、これがフッ酸アミン塩のフッ素イオンと反応して濾過により容易に除去可能なアルカリ土類金属フッ化物塩となり、フッ酸アミン塩が消失し、後工程が簡略化されることを見出し、本発明をなすに至った。
【0011】
従って、本発明の上記の目的は、分子内にアシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物とを反応させて得られるアミド化合物と、フッ化水素及び/又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩とを含有する反応混合物に、フッ化水素及び/又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩と反応するアルカリ土類金属の酸化物、炭酸塩、水酸化物のいずれか又はこれらの混合物を加えることにより、前記反応混合物中に存在するフッ化水素及び/又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩を除去するアミド化合物の精製方法によって達成される。
【0012】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明では、まず、それ自体公知の方法に従って分子内にアシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物とを溶媒の存在下又は不存在下で反応させて、反応混合物を製造する。この反応混合物は、例えば下記反応式(A)、(B)に従って生成した、目的とするアミド化合物、副生したフッ化水素及び/又はこのフッ化水素と過剰な前記アミノ化合物とが反応して形成されたフッ酸アミン塩等を含有する。
【0013】
−COF + =NH → −CON= + HF (A)
=NH + HF → =N (B)
また、アシルフロライド基と反応せず、従ってアミド化合物を生成し得ない3級アミノ化合物を受酸剤として反応系内に存在させた場合にも、副生したフッ化水素とこの3級アミノ化合物とが反応してフッ酸アミン塩を形成する。
【0014】
本発明に使用される分子内にアシルフロライド基を有する化合物とは、一分子内にアシルフロライド基を1個又は複数個有する化合物をいう。このような化合物としては、下記一般式で表されるものが好適に使用されるが、これらに限定されるものではない。
−CO−F
F−CO−R−CO−F
F−Rf−CO−F
F−CO−Rf−CO−F
【0015】
ここで、Rは炭素数1〜20、好適には1〜10の1価炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘプタデシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基等のアリール基などが挙げられる。
【0016】
は炭素数1〜20、好適には1〜10の2価炭化水素基であり、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、メチルエチレン基、メチルプロピレン基、オクタメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、トリフルオロメチルフェニレン基等のアリーレン基、並びに、これらのアルキレン基とアリーレン基との組み合わせなどが例示される。
【0017】
Rfは2価のパーフルオロアルキレン基又は少なくとも1個のエーテル結合酸素原子を有するパーフルオロアルキレンエーテル基である。Rfで示されるパーフルオロアルキレンエーテル基の構造としては、例えば下記一般式
−(Rf−O)
(式中、Rfは、炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜3の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキレン基であり、qは1〜1,000、好ましくは2〜600、より好ましくは5〜300の整数である。)
で示されるものが挙げられる。
【0018】
前記−(Rf−O)−で示される繰り返し単位としては、例えば、
−CFO−
−CFCFO−
−CFCFCFO−
−CF(CF)CFO−
−CFCFCFCFO−
−CFCFCFCFCFCFO−
−C(CFO−
等が挙げられ、中でも好ましいものは、
−CFO−
−CFCFO−
−CFCFCFO−
及び
−CF(CF)CFO−
である。
【0019】
前記パーフルオロアルキレンエーテル構造は、これらの−(Rf−O)−で示される繰り返し単位の1種を単独で又は2種以上の組み合わせで構成されていてもよい。
【0020】
上記のアシルフロライド基を有する化合物のうち、分子内に2個以上のアシルフロライド基を持つものの場合には、分子内に少なくとも1個の基がアシルフロライド基であれば、残余のアシルフロライド基はメチルエステル基、エチルエステル基、アクリルエステル基、メタクリルエステル基等に変換されたものであってもよい。
【0021】
また、前記アシルフロライド基を有する化合物と反応してアミド化合物を生成するアミノ化合物は、アンモニア、及び分子内に1級アミノ基もしくは2級アミノ基を有する化合物からなる群から選ばれるものである。
【0022】
更にまた、上記反応混合物に、反応混合物中のフッ化水素と反応して塩を形成する、上記原料アミノ化合物と同種又は異種のアミノ化合物を受酸剤として添加することもできる。この種の上記原料アミノ化合物あるいは受酸剤としてのアミノ化合物は、アンモニア、及び分子内に1級アミノ基、2級アミノ基、もしくは3級アミノ基を有する化合物からなる群から選ばれるものであり、例えば、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、シクロヘキシルアミン等のモノアルキルアミン、アリルアミン、プロペニルアミン、イソプロペニルアミン、ブテニルアミン等のモノアルケニルアミン、アニリン等のモノアリールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、ジブチルアミン等のジアルキルアミン、ピペリジン、ピペラジン、N−メチルアリルアミン、ジフェニルアミン、2−アミノピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のトリアルキルアミンなどを挙げることができる。
【0023】
上記原料アミノ化合物をこの種の受酸剤としても使用する場合には、原料アミノ化合物を上記アシルフロライド基を有する化合物に対して化学量論的に過剰に使用すればよい。また、3級アミノ基のみを有する化合物は、フッ化水素と反応してフッ酸アミン塩を形成するが、原料である上記アシルフロライド基を有する化合物とは反応しないため、しばしば受酸剤として利用される。
【0024】
次に、上記方法により製造された反応混合物に対し、アルカリ土類金属の酸化物、炭酸塩、水酸化物のいずれか又はこれらの混合物を加えることにより、反応混合物中に存在するフッ化水素及び/又はフッ酸アミン塩のフッ素イオンをアルカリ土類金属フッ化物塩として除去する。
アルカリ土類金属酸化物での反応
2H + MO → MF + H
アルカリ土類金属炭酸塩での反応
2H + MCO → MF + CO + H
アルカリ土類金属水酸化物での反応
2H + M(OH) → MF + 2H
(但し、式中Mはアルカリ土類金属である)
【0025】
反応により生成するのは、アルカリ土類金属フッ化物塩、水、炭酸ガスである。未反応のアルカリ土類金属の酸化物、炭酸塩、水酸化物とアルカリ土類金属フッ化物は濾過で簡単に除去することが可能であり、発生する水分も比較的少量であるため、容易に除去できる。更に、炭酸ガスの場合は、通常反応中に放出されるため、特別な除去操作は必要でない。
【0026】
このように、本発明によるフッ化水素及び/又はフッ酸アミン塩のフッ素イオン塩の処理方法を用いたアミド化合物の精製方法で発生する副生成物は、いずれも容易に除去可能であるため、アミド化の後工程が簡略化できるのに加え、目的のアミド化合物の不純物、特にフッ素イオン成分を低くおさえることが可能となる。
【0027】
本発明において使用されるアルカリ土類金属酸化物、炭酸塩、水酸化物は、フッ化水素及び/又はフッ酸アミン塩との反応によりアルカリ土類金属フッ化物塩を生成するものであれば、いかなる物も使用できるが、具体的には炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムなどが挙げられ、中でも反応の副生成物の除去の容易さなどから炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムが好ましく、特に炭酸カルシウムが好適である。また、本発明において使用されるアルカリ土類金属酸化物、炭酸塩、水酸化物はそれぞれ単体として、あるいは2種類以上の混合物として使用することができ、これらが適当な割合で含まれる天然物やその粉砕物、加工品も使用することができる。
【0028】
アルカリ土類金属酸化物、炭酸塩、水酸化物の使用量は、目的とするアミド化において発生するフッ化水素及び/又はフッ酸アミン塩中に含まれるフッ素イオン量の理論値に対して、好ましくは0.49〜4mol倍、特に好ましくは0.6〜2mol倍の反応可能な状態のアルカリ土類原子が含まれるように調節することが望ましい。また、アルカリ土類原子がこれ以上過剰に存在する条件でも特に問題なく反応を行うことができる。
【0029】
本発明におけるアミド化に伴うフッ化水素及び/又はフッ酸アミン塩のフッ素イオンとアルカリ土類金属化合物の反応温度については、アルカリ土類金属フッ化物塩の生成可能な温度であれば特に限定されないが、0〜200℃の間で行われることが好ましく、特に10〜160℃が好適である。また反応の終結は、溶液中の水溶性フッ素イオン濃度のほかに、反応に伴う副生成物の生成の停止により確認することができる。例えば炭酸塩を用いた場合には炭酸ガスの発生の停止により確認が可能である。
【0030】
また、本発明の反応においては、必ずしも溶媒を必要としないが、トルエン、ヘキサン、テトラヒドロフラン、グライム類等の非プロトン性極性溶媒、フッ素系溶媒などの本発明の反応に影響を及ぼさない溶媒を任意の段階で必要に応じて使用することができる。
【0031】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び比較例によって更に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0032】
[実施例1]
フラスコ中窒素雰囲気下で下記式(1)で示される2官能アシルフロライド化合物
【化1】
Figure 2004323408
(式中、n+mは平均値で34.5である。)
300g(−COF基0.102mol)と、ヘキサフルオロメタキシレン30gを撹拌混合した。そこに、下記式(2)で示されるアミン化合物
【化2】
Figure 2004323408
23.5g(0.123mol)とトリエチルアミン12.4g(0.123mol)の混合物を滴下ロートで20分かけて滴下した。このときフラスコ内の温度は22℃から37℃に上昇した。滴下と共に系はフッ酸アミン塩の生成により薄黄色に濁った。
【0033】
滴下終了後、系内が60℃になるまで加熱し、更に1時間撹拌した。次いで、炭酸カルシウム10.23g(0.102mol)を加えた後に撹拌しながら30分かけて100℃まで昇温した。系内の温度の上昇に伴い炭酸ガスが発生していることを確認した。100℃で30分撹拌後、発ガスが完全に停止したことを確認してから、160℃/2mmHgの減圧条件下で4時間かけて溶媒と低沸点成分の留去を行った。
【0034】
溶媒と低沸点成分を留去した後の反応物は、一旦室温まで戻した後に、3M社製のフッ素溶媒FC−77 150gで希釈して濾過を行った。濾過後の溶液は、130℃/2mmHgでFC−77を留去し、薄く黄色に着色した透明の液体(ハーゼン色数100)を305g(収率96%)を回収した。この液体をH−NMR、19F−NMR、IRにて分析したところ、下記式(3)で示されるアミド化合物であることを確認した。
【0035】
【化3】
Figure 2004323408
【0036】
得られた式(3)のアミド化合物30gを旭硝子製フッ素化溶媒AK225 30gで希釈して、イオン交換水30mlと混合して震とう機で2時間震とうした。静置後の上層(水層)のイオンクロマトグラフ測定の結果、フッ素イオン濃度は検出下限である0.1ppm以下であった。
【0037】
[比較例1]
上記式(1)の2官能アシルフロライド化合物に対して、上記式(2)のアミン化合物とトリエチルアミンを添加し、60℃で更に1時間撹拌するところまでは実施例1と全く同様の操作を行った。ジエチルアミノトリメチルシラン17.80g(0.102mol)を加え、60℃で更に1時間撹拌した。更に100℃まで昇温して1時間撹拌後、160℃/2mmHgの減圧条件下で4時間かけて溶媒と低沸点成分の留去を行った。
【0038】
溶媒と低沸点成分を留去した後の反応物は、一旦室温まで戻した後に、3M社製のフッ素溶媒FC−77 150gで希釈して濾過を行った。濾過後の溶液は、130℃/2mmHgでFC−77を留去し、褐色に着色した液体(ハーゼン色数500以上)を303g(収率95%)回収した。この液体をH−NMR、19F−NMR、IRにて分析したところ、上記式(3)で表されるアミド化合物であることを確認した。
【0039】
得られた式(3)のアミド化合物30gを旭硝子製フッ素化溶媒AK225 30gで希釈してイオン交換水30mlと混合して震とう機で2時間震とうした。静置後の上層(水層)のイオンクロマトグラフ測定の結果、フッ素イオン濃度は3.2ppmであった。
【0040】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、反応系内に副生するフッ化水素、フッ酸アミン塩を短時間で簡便に処理し除去することが可能となり、副生成物による着色も起きないため、アミド化後の精製工程を簡略化することができる。これにより、目的とするアミド化合物をフッ素イオン濃度の少ない高純度かつ高収率で得ることができる。

Claims (2)

  1. 分子内にアシルフロライド基を有する化合物とアミノ化合物とを反応させて得られるアミド化合物と、フッ化水素及び/又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩とを含有する反応混合物に、アルカリ土類金属の酸化物、炭酸塩、水酸化物のいずれか又はこれらの混合物を加えて、前記反応混合物中に存在するフッ化水素及び/又はフッ化水素と前記アミノ化合物との塩を除去することを特徴とするアミド化合物の精製方法。
  2. 該アルカリ土類金属がカルシウムである請求項1記載のアミド化合物の精製方法。
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