JP2004322537A - カラー感熱プリント方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より高画質のプリントが得られるようにする。
【解決手段】サーマルヘッド18は、マゼンタ感熱発色層32が光定着された後、シアン感熱発色層31が発色しない熱エネルギーでカラー感熱記録紙10を押圧・加熱して熱処理を行う。光定着時に発生する窒素ガスに起因する気泡が、感熱発色層を破壊することなく除去されるので、記録紙10の表面が平滑化されて発色を良好にすることができる。記録紙10の光沢度が向上してより高画質のプリントを得ることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】サーマルヘッド18は、マゼンタ感熱発色層32が光定着された後、シアン感熱発色層31が発色しない熱エネルギーでカラー感熱記録紙10を押圧・加熱して熱処理を行う。光定着時に発生する窒素ガスに起因する気泡が、感熱発色層を破壊することなく除去されるので、記録紙10の表面が平滑化されて発色を良好にすることができる。記録紙10の光沢度が向上してより高画質のプリントを得ることができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、支持体上に複数の感熱発色層が層設され、最下層を除く上層の感熱発色層に光定着性が付与されたカラー感熱記録紙に画像を記録するカラー感熱プリント方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー感熱プリンタでは、支持体上にシアン、マゼンタ、イエロー感熱発色層が層設されたカラー感熱記録紙に、サーマルヘッドの発熱素子を圧接させて熱記録を施し、熱記録後の感熱発色層に特有の電磁線、例えば紫外線を照射して光定着を施すことでフルカラー画像を形成している。
【0003】
イエローおよびマゼンタ感熱発色層は、ジアゾニウム塩化合物が封入された熱応答性マイクロカプセルとカプラーとを含有している。イエロー感熱発色層は、420nmの近紫外線が照射されたときに発色能力が消失する。マゼンタ感熱発色層は、365nmの紫外線が照射されたときに発色能力が消失する。この発色能力が消失する現象は、紫外線の照射によりジアゾニウム塩化合物が窒素ガスの発生を伴う光分解反応を起こすことを利用している。
【0004】
カラー感熱記録紙の表面は、感熱発色層を保護するために透明なプラスチックを塗布した保護層で覆われている。この保護層は、ガラス転移温度(例えば約70℃)以上に加熱されると軟化する性質があるため、サーマルヘッドの熱記録によって熱荒れが発生する。この熱荒れが発生すると、記録紙の表面に微細な凹凸が形成され、プリントの光沢度が低下してしまう。
【0005】
上記の問題を解決するために、印画前の記録紙にサーマルヘッドで熱処理を施すことで、記録紙の表面を平滑化してサーマルヘッドのヘッドタッチを良化させる方法や、印画後の記録紙にサーマルヘッドで熱処理を施し、記録紙の光沢度を向上させる方法が提案されている(特許文献1および2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−138878号公報
【特許文献2】
特開平11−170580号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のカラー感熱プリンタでは、イエローおよびマゼンタ感熱発色層を光定着した後、最も熱感度の低いシアン感熱発色層に熱記録を施す際に、光定着時に発生する窒素ガスに起因する気泡によって画像が白濁化し、発色濃度やプリントの光沢度が低下するという問題があった。特許文献1および2に記載される方法では、この窒素ガスによる画質劣化についての対策がなされておらず、より高画質のプリントを得るために充分な方法であるとは言えない。
【0008】
本発明は、より高画質のプリントを得ることができるカラー感熱プリント方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、支持体上に異なる色に発色する複数の感熱発色層が層設され、最下層を除く上層の感熱発色層に光定着性が付与されたカラー感熱記録紙に画像を記録するカラー感熱プリント方法において、前記光定着性が付与された全ての感熱発色層が光定着された後、最下層が発色しない熱エネルギーで前記カラー感熱記録紙を押圧・加熱して熱処理を行い、この熱処理後に最下層の印画を行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1において、カラー感熱プリンタ2では、感熱記録材料として長尺のカラー感熱記録紙(以下、単に記録紙という)10が用いられる。記録紙10は、ロール状に巻かれた記録紙ロール11の形態でカラー感熱プリンタ2にセットされる。記録紙ロール11は、外周に当接された給紙ローラ12によって回転され、これにより記録紙10の送り出しと巻き戻しとが行われる。
【0011】
記録紙ロール11の近傍には、記録紙10を挟み込んで搬送する搬送ローラ対13が配置されている。また、記録紙10の搬送経路には、複数のガイドローラ14が設けられている。搬送ローラ対13は、搬送用モータ15に回転駆動されるキャプスタンローラ16と、このキャプスタンローラ16に圧接するピンチローラ17とからなり、記録紙10を定着方向Aと、印画方向Bとに往復搬送する。
【0012】
図2に示すように、記録紙10は、支持体30上にシアン感熱発色層31、マゼンタ感熱発色層32、イエロー感熱発色層33、および保護層34が順次層設された構成となっている。図3に示すように、イエロー感熱発色層33は熱感度が最も高く、25〜35mJ/mm2 の範囲内の熱エネルギーでイエローに発色する。シアン感熱発色層31は熱感度が最も低く、80〜95mJ/mm2 の範囲内の熱エネルギーでシアンに発色する。イエロー感熱発色層33は、420nmの近紫外線が照射されたときに発色能力が消失する。マゼンタ感熱発色層32は、45〜65mJ/mm2 の熱エネルギーでマゼンタに発色し、365nmの紫外線が照射されたときに発色能力が消失する。
【0013】
図1において、搬送ローラ対13の定着方向Aの下流側には、サーマルヘッド18とプラテンローラ19とが記録紙10の搬送経路を挟み込むように配置されている。サーマルヘッド18の記録紙10と対向する面には、複数の発熱素子が記録紙10の幅方向にライン状に形成された発熱素子アレイ20が設けられている。
【0014】
プラテンローラ19は、発熱素子アレイ20に対面する位置で搬送経路の下方に配置されている。このプラテンローラ19は、上下方向に移動自在となっており、図示しないバネによってサーマルヘッド18に圧接する方向に付勢されている。
【0015】
サーマルヘッド18は、搬送ローラ対13によって印画方向Bに搬送される記録紙10に圧接し、発熱素子アレイ20を所定の温度に発熱させて各感熱発色層31〜33を発色させる。プラテンローラ19は、記録紙10を支持し、記録紙10の搬送に応じて従動回転して、発熱素子アレイ20を適切な圧力で記録紙10に圧接させる。
【0016】
サーマルヘッド18は、各感熱発色層31〜33に熱記録を施すだけでなく、マゼンタ感熱発色層32が光定着された後、シアン感熱発色層31が発色しない熱エネルギー(30mJ/mm2 以上80mJ/mm2 以下、好ましくは50mJ/mm2 )で記録紙10を押圧・加熱して熱処理を行う。このようにすると、光定着時に発生する窒素ガスに起因する気泡が、感熱発色層を破壊することなく除去されるので、記録紙10の表面が平滑化されて発色を良好にすることができる。また、記録紙10の光沢度が向上してより高画質のプリントを得ることができる。
【0017】
サーマルヘッド18の定着方向Aの下流側には、光定着器を構成するイエロー用定着ランプ21と、マゼンタ用定着ランプ22とが配置されている。イエロー用定着ランプ21は、発光ピークが420nmの近紫外線を放射してイエロー感熱発色層33を定着する。マゼンタ用定着ランプ22は365nmの紫外線を放射してマゼンタ感熱発色層32を定着する。これらの定着ランプ21、22の背後には、放射された紫外線を記録紙10に向けて反射する反射板23が設けられている。
【0018】
イエロー用定着ランプ21の定着方向Aの下流側には、長尺の記録紙10を記録エリアごとにカットするカッタ24が設けられている。カッタ24の下流側には、カットされたシート状の記録紙10を排出する排紙口25が設けられている。
【0019】
次に、上記実施形態による作用について、図4のフローチャートを参照して説明する。プリント指示がなされると、記録紙10が給紙ローラ12によって給紙され、搬送ローラ対13によって定着方向Aに搬送される。次に、搬送ローラ対13を逆転して記録紙10を印画方向Bに搬送する。この搬送中にイエロー感熱発色層33に対してサーマルヘッド18によるイエロー画像の熱記録を行う。このイエロー画像の熱記録後に、記録紙10を定着方向Aに搬送しながらイエロー用定着ランプ21を点灯し、これから放射された420nm付近に発光ピークを持つ近紫外線を記録紙10に照射して、イエロー感熱発色層33に光定着を施す。
【0020】
再び記録紙10を定着方向Aに送ってから、印画方向Bに搬送しながらマゼンタ感熱発色層32に対してサーマルヘッド18によるマゼンタ画像の熱記録を行う。このマゼンタ画像の熱記録後に、記録紙10を定着方向Aに搬送しながらマゼンタ用定着ランプ22を点灯し、これから放射された365nm付近に発光ピークを持つ紫外線を記録紙10に照射して、マゼンタ感熱発色層32に光定着を施す。
【0021】
マゼンタ画像の光定着後、記録紙10を定着方向Aに送ってから、印画方向Bに搬送し、この搬送中に発熱素子アレイ20をシアン感熱発色層31が発色しない熱エネルギーで発熱させ、記録紙10を押圧・加熱して熱処理を行う。
【0022】
熱処理後、再び記録紙10を定着方向Aに送ってから、印画方向Bに搬送しながらシアン感熱発色層31に対してシアン画像の熱記録を行う。シアン画像の熱記録後の記録紙10は定着方向Aに所定量搬送され、カッタ24で記録エリアをカットされる。カットシート状の記録紙10は、排紙口25から排出されて図示しない排紙トレイに順次積層される。
【0023】
なお、上記実施形態では、シアン感熱発色層31、マゼンタ感熱発色層32、イエロー感熱発色層33の3種類の感熱発色層が層設された記録紙10を例示したが、本発明はこれに限定されず、ブラック感熱発色層を加えた4種類の感熱発色層を有する記録紙でもよく、あるいは2種類の感熱発色層を有する記録紙を用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のカラー感熱プリント方法によれば、光定着性が付与された全ての感熱発色層が光定着された後、最下層が発色しない熱エネルギーでカラー感熱記録紙を押圧・加熱して熱処理を行い、この熱処理後に最下層の印画を行うので、光定着時に発生する窒素ガスに起因する気泡が、感熱発色層を破壊することなく除去され、カラー感熱記録紙の表面が平滑化されて発色を良好にすることができる。また、カラー感熱記録紙の光沢度が向上してより高画質のプリントを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー感熱プリンタの概略構成を示す図である。
【図2】カラー感熱記録紙の構成を示す断面図である。
【図3】各感熱発色層の熱感度を示すグラフである。
【図4】プリント動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 カラー感熱プリンタ
10 カラー感熱記録紙
18 サーマルヘッド
20 発熱素子アレイ
21 イエロー用定着ランプ
22 マゼンタ用定着ランプ
30 支持体
31 シアン感熱発色層
32 マゼンタ感熱発色層
33 イエロー感熱発色層
【発明の属する技術分野】
本発明は、支持体上に複数の感熱発色層が層設され、最下層を除く上層の感熱発色層に光定着性が付与されたカラー感熱記録紙に画像を記録するカラー感熱プリント方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー感熱プリンタでは、支持体上にシアン、マゼンタ、イエロー感熱発色層が層設されたカラー感熱記録紙に、サーマルヘッドの発熱素子を圧接させて熱記録を施し、熱記録後の感熱発色層に特有の電磁線、例えば紫外線を照射して光定着を施すことでフルカラー画像を形成している。
【0003】
イエローおよびマゼンタ感熱発色層は、ジアゾニウム塩化合物が封入された熱応答性マイクロカプセルとカプラーとを含有している。イエロー感熱発色層は、420nmの近紫外線が照射されたときに発色能力が消失する。マゼンタ感熱発色層は、365nmの紫外線が照射されたときに発色能力が消失する。この発色能力が消失する現象は、紫外線の照射によりジアゾニウム塩化合物が窒素ガスの発生を伴う光分解反応を起こすことを利用している。
【0004】
カラー感熱記録紙の表面は、感熱発色層を保護するために透明なプラスチックを塗布した保護層で覆われている。この保護層は、ガラス転移温度(例えば約70℃)以上に加熱されると軟化する性質があるため、サーマルヘッドの熱記録によって熱荒れが発生する。この熱荒れが発生すると、記録紙の表面に微細な凹凸が形成され、プリントの光沢度が低下してしまう。
【0005】
上記の問題を解決するために、印画前の記録紙にサーマルヘッドで熱処理を施すことで、記録紙の表面を平滑化してサーマルヘッドのヘッドタッチを良化させる方法や、印画後の記録紙にサーマルヘッドで熱処理を施し、記録紙の光沢度を向上させる方法が提案されている(特許文献1および2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−138878号公報
【特許文献2】
特開平11−170580号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のカラー感熱プリンタでは、イエローおよびマゼンタ感熱発色層を光定着した後、最も熱感度の低いシアン感熱発色層に熱記録を施す際に、光定着時に発生する窒素ガスに起因する気泡によって画像が白濁化し、発色濃度やプリントの光沢度が低下するという問題があった。特許文献1および2に記載される方法では、この窒素ガスによる画質劣化についての対策がなされておらず、より高画質のプリントを得るために充分な方法であるとは言えない。
【0008】
本発明は、より高画質のプリントを得ることができるカラー感熱プリント方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、支持体上に異なる色に発色する複数の感熱発色層が層設され、最下層を除く上層の感熱発色層に光定着性が付与されたカラー感熱記録紙に画像を記録するカラー感熱プリント方法において、前記光定着性が付与された全ての感熱発色層が光定着された後、最下層が発色しない熱エネルギーで前記カラー感熱記録紙を押圧・加熱して熱処理を行い、この熱処理後に最下層の印画を行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1において、カラー感熱プリンタ2では、感熱記録材料として長尺のカラー感熱記録紙(以下、単に記録紙という)10が用いられる。記録紙10は、ロール状に巻かれた記録紙ロール11の形態でカラー感熱プリンタ2にセットされる。記録紙ロール11は、外周に当接された給紙ローラ12によって回転され、これにより記録紙10の送り出しと巻き戻しとが行われる。
【0011】
記録紙ロール11の近傍には、記録紙10を挟み込んで搬送する搬送ローラ対13が配置されている。また、記録紙10の搬送経路には、複数のガイドローラ14が設けられている。搬送ローラ対13は、搬送用モータ15に回転駆動されるキャプスタンローラ16と、このキャプスタンローラ16に圧接するピンチローラ17とからなり、記録紙10を定着方向Aと、印画方向Bとに往復搬送する。
【0012】
図2に示すように、記録紙10は、支持体30上にシアン感熱発色層31、マゼンタ感熱発色層32、イエロー感熱発色層33、および保護層34が順次層設された構成となっている。図3に示すように、イエロー感熱発色層33は熱感度が最も高く、25〜35mJ/mm2 の範囲内の熱エネルギーでイエローに発色する。シアン感熱発色層31は熱感度が最も低く、80〜95mJ/mm2 の範囲内の熱エネルギーでシアンに発色する。イエロー感熱発色層33は、420nmの近紫外線が照射されたときに発色能力が消失する。マゼンタ感熱発色層32は、45〜65mJ/mm2 の熱エネルギーでマゼンタに発色し、365nmの紫外線が照射されたときに発色能力が消失する。
【0013】
図1において、搬送ローラ対13の定着方向Aの下流側には、サーマルヘッド18とプラテンローラ19とが記録紙10の搬送経路を挟み込むように配置されている。サーマルヘッド18の記録紙10と対向する面には、複数の発熱素子が記録紙10の幅方向にライン状に形成された発熱素子アレイ20が設けられている。
【0014】
プラテンローラ19は、発熱素子アレイ20に対面する位置で搬送経路の下方に配置されている。このプラテンローラ19は、上下方向に移動自在となっており、図示しないバネによってサーマルヘッド18に圧接する方向に付勢されている。
【0015】
サーマルヘッド18は、搬送ローラ対13によって印画方向Bに搬送される記録紙10に圧接し、発熱素子アレイ20を所定の温度に発熱させて各感熱発色層31〜33を発色させる。プラテンローラ19は、記録紙10を支持し、記録紙10の搬送に応じて従動回転して、発熱素子アレイ20を適切な圧力で記録紙10に圧接させる。
【0016】
サーマルヘッド18は、各感熱発色層31〜33に熱記録を施すだけでなく、マゼンタ感熱発色層32が光定着された後、シアン感熱発色層31が発色しない熱エネルギー(30mJ/mm2 以上80mJ/mm2 以下、好ましくは50mJ/mm2 )で記録紙10を押圧・加熱して熱処理を行う。このようにすると、光定着時に発生する窒素ガスに起因する気泡が、感熱発色層を破壊することなく除去されるので、記録紙10の表面が平滑化されて発色を良好にすることができる。また、記録紙10の光沢度が向上してより高画質のプリントを得ることができる。
【0017】
サーマルヘッド18の定着方向Aの下流側には、光定着器を構成するイエロー用定着ランプ21と、マゼンタ用定着ランプ22とが配置されている。イエロー用定着ランプ21は、発光ピークが420nmの近紫外線を放射してイエロー感熱発色層33を定着する。マゼンタ用定着ランプ22は365nmの紫外線を放射してマゼンタ感熱発色層32を定着する。これらの定着ランプ21、22の背後には、放射された紫外線を記録紙10に向けて反射する反射板23が設けられている。
【0018】
イエロー用定着ランプ21の定着方向Aの下流側には、長尺の記録紙10を記録エリアごとにカットするカッタ24が設けられている。カッタ24の下流側には、カットされたシート状の記録紙10を排出する排紙口25が設けられている。
【0019】
次に、上記実施形態による作用について、図4のフローチャートを参照して説明する。プリント指示がなされると、記録紙10が給紙ローラ12によって給紙され、搬送ローラ対13によって定着方向Aに搬送される。次に、搬送ローラ対13を逆転して記録紙10を印画方向Bに搬送する。この搬送中にイエロー感熱発色層33に対してサーマルヘッド18によるイエロー画像の熱記録を行う。このイエロー画像の熱記録後に、記録紙10を定着方向Aに搬送しながらイエロー用定着ランプ21を点灯し、これから放射された420nm付近に発光ピークを持つ近紫外線を記録紙10に照射して、イエロー感熱発色層33に光定着を施す。
【0020】
再び記録紙10を定着方向Aに送ってから、印画方向Bに搬送しながらマゼンタ感熱発色層32に対してサーマルヘッド18によるマゼンタ画像の熱記録を行う。このマゼンタ画像の熱記録後に、記録紙10を定着方向Aに搬送しながらマゼンタ用定着ランプ22を点灯し、これから放射された365nm付近に発光ピークを持つ紫外線を記録紙10に照射して、マゼンタ感熱発色層32に光定着を施す。
【0021】
マゼンタ画像の光定着後、記録紙10を定着方向Aに送ってから、印画方向Bに搬送し、この搬送中に発熱素子アレイ20をシアン感熱発色層31が発色しない熱エネルギーで発熱させ、記録紙10を押圧・加熱して熱処理を行う。
【0022】
熱処理後、再び記録紙10を定着方向Aに送ってから、印画方向Bに搬送しながらシアン感熱発色層31に対してシアン画像の熱記録を行う。シアン画像の熱記録後の記録紙10は定着方向Aに所定量搬送され、カッタ24で記録エリアをカットされる。カットシート状の記録紙10は、排紙口25から排出されて図示しない排紙トレイに順次積層される。
【0023】
なお、上記実施形態では、シアン感熱発色層31、マゼンタ感熱発色層32、イエロー感熱発色層33の3種類の感熱発色層が層設された記録紙10を例示したが、本発明はこれに限定されず、ブラック感熱発色層を加えた4種類の感熱発色層を有する記録紙でもよく、あるいは2種類の感熱発色層を有する記録紙を用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のカラー感熱プリント方法によれば、光定着性が付与された全ての感熱発色層が光定着された後、最下層が発色しない熱エネルギーでカラー感熱記録紙を押圧・加熱して熱処理を行い、この熱処理後に最下層の印画を行うので、光定着時に発生する窒素ガスに起因する気泡が、感熱発色層を破壊することなく除去され、カラー感熱記録紙の表面が平滑化されて発色を良好にすることができる。また、カラー感熱記録紙の光沢度が向上してより高画質のプリントを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー感熱プリンタの概略構成を示す図である。
【図2】カラー感熱記録紙の構成を示す断面図である。
【図3】各感熱発色層の熱感度を示すグラフである。
【図4】プリント動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 カラー感熱プリンタ
10 カラー感熱記録紙
18 サーマルヘッド
20 発熱素子アレイ
21 イエロー用定着ランプ
22 マゼンタ用定着ランプ
30 支持体
31 シアン感熱発色層
32 マゼンタ感熱発色層
33 イエロー感熱発色層
Claims (1)
- 支持体上に異なる色に発色する複数の感熱発色層が層設され、最下層を除く上層の感熱発色層に光定着性が付与されたカラー感熱記録紙に画像を記録するカラー感熱プリント方法において、
前記光定着性が付与された全ての感熱発色層が光定着された後、最下層が発色しない熱エネルギーで前記カラー感熱記録紙を押圧・加熱して熱処理を行い、この熱処理後に最下層の印画を行うことを特徴とするカラー感熱プリント方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003122329A JP2004322537A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | カラー感熱プリント方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003122329A JP2004322537A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | カラー感熱プリント方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004322537A true JP2004322537A (ja) | 2004-11-18 |
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---|---|---|---|
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2003
- 2003-04-25 JP JP2003122329A patent/JP2004322537A/ja active Pending
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