JP2004319260A - ハイブリッド二次電池電槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷熱サイクルでの密着強度低下の欠点を解消し、水蒸気バリアー性、電池内で発生する水素、酸素等のガスに対するガスバリアー性に優れ、且つ電池の充放電により発生した熱に対する放熱性に優れた二次電池用電槽の提供。
【解決手段】電極・電解液・セパレータ等の電池エレメントを収納する二次電池電槽において、その電槽容器を構成する長側面、短側面、底面、蓋面の少なくとも一つの面が金属−樹脂複合板、熱可塑性樹脂の異なる材質で構成され、かつ、金属−樹脂複合板壁面と熱可塑性樹脂壁面の接する部分が金属−樹脂複合板と熱可塑性樹脂で一体成形されていることを特徴とするハイブリッド二次電池電槽。
【選択図】 選択図なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、リチウム金属電池、リチウムイオン電池(以下リチウム電池と略称する)、ニッケル−水素電池、鉛蓄電池、アルカリ蓄電池等の内部エレメントを内蔵する容器の開放型二次電池電槽および密閉型二次電池電槽に関する。
更に詳しくは、金属樹脂複合板面と熱可塑性樹脂面の異なる材質面を一体成形して得られる,放熱性、耐温水透過性、耐ガス透過性、耐薬品性に優れたハイブリッド二次電池電槽に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動機器用駆動源、コンピュータのデータバックアップのための電源、また太陽電池エネルギーの有効利用の目的、環境保護の観点から各種二次電池の用途が拡大されつつある。特に、自動車の内燃機関の所要電力を供給するために二次電池が多く使用されることは周知となっているが、地球環境保護、特に内燃機関が排出する二酸化炭素、NOx等の排気ガスを減らす運動が世界的規模に広がり、これを受けて各国の自動車メーカーはガソリンエンジンである内燃機関の代わりに電気エネルギーを利用したモーター駆動車の開発・普及化が進んできている。これらは、たとえば、二次電池によるモーター駆動源の電気自動車、内燃機関駆動源と回生電流を利用した二次電池によるモーター駆動源を併用したハイブリッド自動車等が挙げられる。
しかしながら、モーター駆動源となる二次電池は出力、電気容量、寿命の面でも従来の二次電池性能では不十分であり、更なる電池性能の改善が行われている。
【0003】
このように、世の中の期待、産業技術の発達に伴い、二次電池の需要は益々増加する傾向にあり、小型軽量、大電気容量の二次電池に対する要請が高まっている。
中でも、鉛蓄電池、ニッケル−水素電池で代表される二次電池は、酸またはアルカリの電解質、電極およびセパレータ等を収納する電槽が不可欠であり、電池性能を高めるためには、その心臓部である電解質、電極、セパレータ等のエレメントの改良と連動して電槽も改良されなければならない。
この電槽の材質に要求される特性としては、強酸、強アルカリに対する耐性の他に、特に自動車用途の二次電池電槽として使用される場合は、更に耐ガソリン性、耐油性や外部衝撃にも十分耐え得る耐衝撃性が要求される。更に、この電槽の材質は充電時の化学反応に伴う発熱や生成物、例えば水分や水素ガス等をも十分考慮したものでなければならない。
【0004】
ことに、密閉形二次電池にあたっては、小形・軽量化の要請に適合させるために、電槽では、薄肉で、且つ耐熱性があり、充放電時の内圧の上昇下降に耐え、長期間にわたって電解質の性状を適正に維持し得ることが必要となる。
従来、電槽の材料としてポリプロピレン樹脂、ABS樹脂が多く採用されている。しかし、ポリプロピレン樹脂は、水蒸気バリアー性に優れるものの、水素、酸素のガス透過性が比較的大きく、電槽の性能として十分でないことが指摘されている。また、成形性に優れるものの、薄肉リブ構造の製品の射出成形に於いて、成形収縮率が大きいために生じるヒケ等の表面欠陥や剛性、特に高温時の剛性(熱時剛性)に劣る等の問題点も指摘されている。一方、ABS樹脂は、ポリプロピレン樹脂に比べ、水蒸気バリアー性、水素等のガスバリアー性が劣る点や、自動車用途に於いてガソリン、オイル(例えば、ブレーキオイル、防錆剤)に対する耐性に劣る点が指摘されている。
【0005】
これらポリプロピレン樹脂、ABS樹脂の他に、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂からなる密閉形二次電池用電槽(例えば、特許文献1参照)は、ABS樹脂に比べ水蒸気バリアー性に優れるものの、ここで開示されている樹脂組成物で成形された電槽は、流動性が悪いため成形時に発生する成形歪や蓋を熱溶着する際に発生する熱歪により、使用時にストレスクラックが発生する問題や自動車用に於いてはABS樹脂と同様に、ガソリン、オイルに対する耐性が悪いことが指摘されている。
【0006】
このように樹脂で作られた二次電池電槽は熱伝導率が低く、電池を充放電させると内部発熱を伴い、特に大電流を流した時、電池の温度が上昇し充放電特性の低下が見られ、特にアルカリ蓄電池用として広く使用されているニッケル正極は高温での充電受け入れ性が悪く、放電容量の低下が大きくなる欠点を有している。このように二次電池の温度上昇は発電要素の劣化や性能低下、寿命の短縮を招いてしまう等の問題点を残している。
このため樹脂製の二次電池電槽は、欠点である除熱効率を高めるために樹脂製電槽の表面に金属フィルムや金属板の放熱部材を貼り合わせた構造の電槽(例えば、特許文献2〜12参照)が提案されており、さらに樹脂製電槽の表面に貼り合わせる金属板の伝熱面積を増やすために金属板を波板状やエンボス加工にし、その隙間に冷却風を流す構造の電槽(例えば、特許文献13〜14参照)が提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−203814号公報
【特許文献2】
特開昭59−91658号公報
【特許文献3】
特開昭64−65771号公報
【特許文献4】
特開平1−140565号公報
【特許文献5】
特開平6−349461号公報
【特許文献6】
特開平9−199093号公報
【特許文献7】
特開平10−144266号公報
【特許文献8】
特開平11−213962号公報
【特許文献9】
特開2000−215860号公報
【特許文献10】
特開2001−6630号公報
【特許文献11】
特開2002−245990号公報
【特許文献12】
特開2003−17141号公報
【特許文献13】
特開2003−7255号公報
【特許文献14】
特開2003−7355号公報
【0008】
しかしながら、これら提案されている電池電槽は、全く金属板、金属フィルム等を貼り合わせていない場合と比べ、冷却効果は改善されているものの、根本的に二次電池電槽の筐体が樹脂材料を主体として壁面全体を囲っているため、電槽筐体内部で発生する熱量が樹脂壁面を通じて外層の金属板に伝熱するため冷却効果が劣り、発熱による発電エレメントの劣化、充電効率の改善が十分でなく、電池寿命を長く維持することが困難であるのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、長期間にわたって初期の電解質の性状を可能な限り長期間維持し、電池の充放電により発生した熱に対する放熱性に優れ、且つ、水蒸気バリアー性、電池内で発生する水素、酸素等のガスに対するガスバリアー性に優れた新規な二次電池用電槽を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した二次電池電槽の従来技術の欠点を解消するため、金属−樹脂複合板と樹脂を併用した二次電池電槽の構造に着眼し、樹脂製電槽特有の欠点である、
(1)低熱伝導率に起因した放熱効果の悪さによる二次電池の寿命悪化。
(2)水素ガス透過性、水蒸気透過性で示されるガスバリアー性が低く二次電池の寿命の悪化。
の二つの大きな欠点を解消すべく、特に二次電池の充放電により発生した熱に対する放熱性を改良するために二次電池電槽の筐体骨格である全壁面に使用されている樹脂製電槽壁面の一部を金属−樹脂複合板壁面に置き換え、電槽壁面として、樹脂製電槽壁面と金属−樹脂複合板壁面の異なる材質の壁面を有するハイブリッド二次電池電槽を新規に考案した。
【0011】
この新規なハイブリッド二次電池電槽の樹脂製壁面と金属−樹脂複合板壁面を一体成形した二次電池電槽の最大の難点である二次電池内部の内圧変動や温度上昇下降の際に起こりえる金属−樹脂の線膨張係数の差による一体成形部の接着面でのクラック発生や剥離現象の原因となる樹脂−金属の冷熱繰り返し後の接着強度に着眼し鋭意検討したところ、金属−樹脂複合板を構成するベースの金属板に特定の官能基を有するポリマーを被覆した金属−樹脂複合板を用いた金属−樹脂複合板壁面と樹脂製壁面を一体成形することにより、樹脂−金属の冷熱繰り返し後の接着強度が優れ、接着面でのクラック発生や剥離現象が認められず、金属樹脂複合板壁面と樹脂製壁面が一体成形されたハイブリッド二次電池電槽を与えることを見いだし本発明に到達した。
【0012】
すなわち、本発明は、
電極・電解液・セパレータ等の電池エレメントを収納する二次電池電槽において、その電槽容器を構成する長側面、短側面、底面、蓋面の少なくとも一つの面が金属−樹脂複合板、熱可塑性樹脂の異なる材質で構成され、かつ、金属−樹脂複合板壁面と熱可塑性樹脂壁面の接する部分が金属−樹脂複合板と熱可塑性樹脂で一体成形されていることを特徴とするハイブリッド二次電池電槽に関するものである。
【0013】
以下、本発明について詳述する。
本発明のハイブリッド二次電池電槽の例としては、第1図で示される密閉型二次電池電槽が挙げられ、Aの電槽本体とBの電槽蓋からなり、Aの電槽本体とBの電槽蓋は熱溶着された熱可塑性樹脂で密閉された構造を取る。また、Aの電槽本体は、Cの長側面(金属−樹脂複合板)、Dの短側面(熱可塑性樹脂)およびEの電槽底部(熱可塑性樹脂)からなる構造面を有し、これらC〜Eの構造面は全て同一材質(金属−樹脂複合板または熱可塑性樹脂)で構成されておらず、金属−樹脂複合板壁面と熱可塑性樹脂壁面の接する部分が金属樹脂複合板と熱可塑性樹脂で一体成形されたAの電槽本体の構造を有する。
【0014】
第2図は、第1図で示すAの電槽本体をFの電槽上部開口部から見た平面図であり、Cの長側面(金属−樹脂複合板)はDの短側面の熱可塑性樹脂と一体成形され、金属−樹脂複合板に熱可塑性樹脂が接着した構造を示す。
また第3図は、第1図で示すAの電槽本体をCの長側面(金属−樹脂複合板)を正面から見た正面図であり、Cの長側面(金属−樹脂複合板)はDの短側面の熱可塑性樹脂と一体成形され、金属−樹脂複合板に熱可塑性樹脂が接着した構造を示す。
このように、本発明のハイブリッド二次電池電槽は、金属−樹脂複合板と熱可塑性樹脂が一体化した電槽構造であり、金属−樹脂複合板をインサート成型、アウトサート成型等の方法により熱可塑性樹脂を用いて電槽容器として一体成形されたものである。
【0015】
本発明のハイブリッド二次電池電槽筐体の一部である樹脂製壁面を構成する熱可塑性樹脂は、通常、水蒸気バリアー性、電池内で発生する水素、酸素等のガスに対するガスバリアー性に優れた熱可塑性樹脂を使用することができ、好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成しポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成する樹脂組成物、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成し水添ブロック共重合体が分散相を形成する樹脂組成物、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成しポリエチレンが分散相を形成する樹脂組成物、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリックス相を形成しエラストマーが分散相を形成する樹脂組成物、ポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリックスを形成しポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成する樹脂組成物等が挙げられる。
【0016】
次に本発明のハイブリッド二次電池電槽筐体の一部である金属−樹脂複合板壁面を構成する金属−樹脂複合板は、そのベースとなる金属板の厚みが0.1mm以上のアルミニウム、鉄、銅、ニッケルまたはこれらを主成分とする合金であり、腐食防止などを目的としたメッキ処理を施してもよい。そして金属−樹脂複合板のベース金属部と接する層がカルボン酸基、酸無水物基、水酸基、アミノ基、イミド基、グリシジル基、オキサゾニル基、メルカプト基およびシリル基のいずれか一種の官能基を有する変性ポリオレフィンまたは変性水添ブロック共重合体で形成されたものである。
【0017】
この変性ポリオレフィンとは、その前駆体であるポリオレフィン、すなわち、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、密度0.90未満の超低密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレンやポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリブテン−1などの単独重合体の他に、エチレン、プロピレン、他のα−オレフィン等を共重合した共重合体、例えば、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/オクテン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、プロピレン/エチレン(ランダム、ブロック)共重合体、プロピレン/1−ヘキセン共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン共重合体等と、脂肪族性不飽和基を有しさらにカルボン酸基、酸無水物基、水酸基、アミノ基、イミド基、グリシジル基、オキサゾニル基、メルカプト基およびシリル基から選ばれるいずれか1種の官能基を同時に有する官能性化合物をラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状態、溶液状態で50〜350℃の温度下で化学反応させることによって得られる変性ポリオレフィンであり、該官能性化合物がポリオレフィン100重量部に対して0.01〜10重量部グラフトまたは付加した重合体である。
【0018】
なお、該変性ポリオレフィンは、該官能性化合物が0.01〜10重量部グラフトまたは付加した重合体であれば、未変性のポリオレフィンと変性ポリオレフィンが任意の割合で混合されたものであってもかまわない。
かかるポリオレフィンを化学変性する官能性化合物としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、ハイミック酸等の不飽和ジカルボン酸や、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸、リノール酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸や、無水マレイン酸、アクリル酸無水物、無水ハイミック酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸の酸無水物、α,β−不飽和カルボン酸の酸無水物や、アリルアルコール、3−ブテン−2−オール、プロパギルアルコール等の不飽和アルコール化合物や、p−ビニルフェノール、2−プロペニルフェノール等のアルケニルフェノールや、p−アミノスチレン、アリルアミン、N−ビニルアニリン等の不飽和アミン化合物や、マレイミド等のα,β−不飽和ジカルボン酸のイミドまたはα,β−不飽和モノカルボン酸のイミドや、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジル等の不飽和グリシジル化合物や、イソプロペニルオキサゾリン等の不飽和オキサゾリン化合物や、p−tert−ブチルメルカプトメチルスチレン等の不飽和メルカプト化合物や、2−(3−シクロヘキセニル)エチルトリメトキシシラン、1,3−ジビニルテトラエトキシシラン、ビニルトリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン等の不飽和オルガノシラン化合物等が挙げられ、中でも官能性化合物として無水マレイン酸が最も好ましい。
【0019】
これら官能性化合物は単独で使用することもできるが、官能性化合物と共重合可能なスチレン等のビニル芳香族化合物と併用してもかまわない。また、この変性ポリオレフィンを製造する際に供するラジカル発生剤としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられ、これらの中から好適に1種以上を選ぶことができる。
【0020】
ここで得られた本発明で使用する変性ポリオレフィンに付加した官能性化合物の量は、通常、NMR、FTIR、滴定法等の公知の方法で知ることが出来る。
さらに本発明の金属−樹脂複合板のベース金属部に接着層として使用する変性水添ブロック共重合体とは、その前駆体である水添ブロック共重合体を化学変性したポリマーである。以下、順次説明する。
ここで前駆体となる水添ブロック共重合体とは、少なくとも1個のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブロック共重合体の水素添加物であり、例えばA−B、A−B−A、B−A−B−A、(A−B−)−Si、A−B−A−B−A等の構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体のBで示される共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック中に存在する共役ジエン化合物に由来する脂肪族系二重結合を水素添加反応して得られるものである。
【0021】
このブロック共重合体は、ビニル芳香族化合物を5重量%〜70重量%、好ましくは10〜65重量%含み、またブロック構造に言及すると、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAが、ビニル芳香族化合物のホモ重合体ブロックまたは、ビニル芳香族化合物を50重量%を超え好ましくは70重量%以上含有するビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物との共重合体ブロックの構造を有しており、そしてさらに、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックが、共役ジエン化合物のホモ重合体ブロックまたは、共役ジエン化合物を50重量%を超え好ましくは70重量%以上含有する共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共重合体ブロックの構造を有するものである。
【0022】
また、これらのビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにおける分子鎖中の共役ジエン化合物またはビニル芳香族化合物の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状またはこれらの任意の組み合わせで成っていてもよく、該ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックおよび該共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックがそれぞれ2個以上ある場合は、各重合体ブロックはそれぞれ同一構造であってもよく、異なる構造であってもよい。
【0023】
このブロック共重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、ジフェニルエチレン等のうちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。また、共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のうちから1種または2種以上が選ばれ、中でもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わせが好ましい。そして、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックは、そのブロックにおける共役ジエン化合物の結合形態であるミクロ構造を任意に選ぶことができ、通常、1,2−ビニル結合量および3,4−ビニル結合量の合計量が3〜85%、好ましくは4〜80%である。
【0024】
また、上記の構造を有するブロック共重合体の数平均分子量は5,000〜1,000,000、好ましくは10,000〜800,000、さらに好ましくは30,000〜500,000の範囲であり、分子量分布〔ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比〕は10以下である。さらに、このブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
【0025】
このような構造を持つブロック共重合体は、上記したブロック共重合体の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの脂肪族系二重結合を水素添加した水添ブロック共重合体(ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物)として得ることができる。かかる脂肪族系二重結合の水素添加率は少なくとも50%を超え、好ましくは80%以上、さらに好ましくは95%以上である。
【0026】
これらのブロック共重合体、そして水添ブロック共重合体の製造方法は、上記した構造を有するものであればどのような製造方法で得られるものであってもかまわない。公知の製造方法の例としては、例えば、特開昭47−11486号公報、特開昭49−66743号公報、特開昭50−75651号公報、特開昭54−126255号公報、特開昭56−10542号公報、特開昭56−62847号公報、特開昭56−100840号公報、英国特許第1130770号および米国特許第3281383号および同第3639517号に記載された方法や英国特許第1020720号および米国特許第3333024号および同第4501857号に記載された方法で水添ブロック共重合体を容易に製造できる。
【0027】
本発明で用いる変性水添ブロック共重合体は、上記した前駆体である水添ブロック共重合体と、脂肪族性不飽和基を有しさらにカルボン酸基、酸無水物基、水酸基、アミノ基、イミド基、グリシジル基、オキサゾニル基、メルカプト基およびシリル基から選ばれるいずれか1種の官能基を同時に有する官能性化合物をラジカル発生剤の存在下、非存在下で溶融状態、溶液状態で50〜350℃の温度下で化学反応させることによって得られる変性水添ブロック共重合体であり、該官能性化合物が水添ブロック共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部グラフトまたは付加した重合体である。
【0028】
なお、該変性水添ブロック共重合体は、該官能性化合物が0.01〜10重量部グラフトまたは付加した重合体であれば、未変性の水添ブロック共重合体と変性水添ブロック共重合体が任意の割合で混合されたものであってもかまわない。かかる水添ブロック共重合体を化学変性する官能性化合物としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、ハイミック酸等の不飽和ジカルボン酸や、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸、リノール酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸や、無水マレイン酸、アクリル酸無水物、無水ハイミック酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸の酸無水物、α,β−不飽和カルボン酸の酸無水物や、アリルアルコール、3−ブテン−2−オール、プロパギルアルコール等の不飽和アルコール化合物や、p−ビニルフェノール、2−プロペニルフェノール等のアルケニルフェノールや、p−アミノスチレン、アリルアミン、N−ビニルアニリン等の不飽和アミン化合物や、マレイミド等のα,β−不飽和ジカルボン酸のイミドまたはα,β−不飽和モノカルボン酸のイミドや、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジル等の不飽和グリシジル化合物や、イソプロペニルオキサゾリン等の不飽和オキサゾリン化合物や、p−tert−ブチルメルカプトメチルスチレン等の不飽和メルカプト化合物や、2−(3−シクロヘキセニル)エチルトリメトキシシラン、1,3−ジビニルテトラエトキシシラン、ビニルトリス−(2−メトキシエトキシ)シラン、5−(ビシクロヘプテニル)トリエトキシシラン等の不飽和オルガノシラン化合物等が挙げられ、中でも官能性化合物として無水マレイン酸が最も好ましい。
【0029】
これら官能性化合物は単独で使用することもできるが、官能性化合物と共重合可能なスチレン等のビニル芳香族化合物と併用してもかまわない。また、この変性水添ブロック共重合体を製造する際に供するラジカル発生剤としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられ、これらの中から好適に1種以上を選ぶことができる。
ここで得られた本発明で使用する変性水添ブロック共重合体に付加した官能性化合物の量は、通常、NMR、FTIR、滴定法等の公知の方法で知ることが出来る。
【0030】
このように、二次電池電槽を構成する筐体の壁面が、従来は樹脂製であったり、またはその樹脂製壁面に金属板等を張り合わせた構造の電槽であったが、本発明の最大の特徴は、これら従来の二次電池電槽を構成する壁面が、樹脂壁面と金属−樹脂複合板壁面の組合せからなる一体成形した構造をとるため、二次電池内部での発熱に対して冷熱効果が改良される。さらに、本発明のハイブリッド二次電池電槽で供する金属−樹脂複合板が、上記した特徴を有する変性ポリオレフィンまたは変性水添ブロック共重合体とベース金属(アルミニウム、鉄、銅、ニッケルまたはこれらを主成分とする合金)を積層したものであり、中でもベース金属と接着する層は、変性水添ブロック共重合体が最も好ましく、かかる変性水添ブロック共重合体が接着層を形成した場合、二次電池内部の内圧変動や温度上昇下降の際に起こりえる樹脂−金属の冷熱サイクル後の接着強度に優れた効果をもたらす。
【0031】
本発明のハイブリッド二次電池電槽で供する金属−樹脂複合板は、ベース金属(アルミニウム、鉄、銅、ニッケルまたはこれらを主成分とする合金)に上記した特徴を有する変性ポリオレフィンまたは変性水添ブロック共重合体を積層し、さらにその上に他の積層熱可塑性樹脂を多層に積層していても構わない。積層の方法として、押出しラミネート,熱ラミネート,溶液コーティングなど公知の積層加工技術を用いて金属−樹脂多層複合板を作成する事ができる。かかる積層熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成しポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成する樹脂組成物、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成し水添ブロック共重合体が分散相を形成する樹脂組成物、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成しポリエチレンが分散相を形成する樹脂組成物、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリックス相を形成しエラストマーが分散相を形成する樹脂組成物、ポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリックスを形成しポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成する樹脂組成物の中から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂が挙げられる。中でも、ポリオレフィン系樹脂のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂が好適に用いることができる。
【0032】
本発明のハイブリッド二次電池電槽は、二次電池電槽筐体を構成する熱可塑性樹脂製壁面と金属−樹脂複合板壁面をインサート成形等の一体成形の手法で容易に成形できるが、構造的に樹脂製壁面と金属−樹脂複合板壁面が一体成形された二次電池電槽であれば、いかなる製法でも構わない。さらに、ハイブリッド二次電池電槽は、その構造が単槽であっても多槽一体型の構造であっても構わない。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、実施例によって、本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、金属−樹脂複合シートに使用した原料は下記の通りである。
(A)金属シート : 厚さ0.3mmのアルミニウムシート
(B−1)変性水添ブロック共重合体
ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が45%、水素添加する前のポリブタジエン部分の1,2−ビニル結合量が43%、ポリブタジエン部の水素添加率が99.8%、数平均分子量が68000の水添ブロック共重合体に無水マレイン酸が0.9重量部付加した変性水添ブロック共重合体を(B−1)とした。
【0034】
(B−2)変性水添ブロック共重合体
ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が30%、水素添加する前のポリブタジエン部分の1,2−ビニル結合量が38%、ポリブタジエン部の水素添加率が99.5%、数平均分子量が46000の水添ブロック共重合体に無水マレイン酸が0.1重量部付加した変性水添ブロック共重合体を(B−2)とした。
(B−3)水添ブロック共重合体
ポリスチレン−水素添加されたポリブタジエン−ポリスチレンの構造を持ち、結合スチレン量が30%、水素添加する前のポリブタジエン部分の1,2−ビニル結合量が38%、ポリブタジエン部の水素添加率が99.5%、数平均分子量が46000の水添ブロック共重合体の水添ブロック共重合体を(B−2)とした。
【0035】
(B−4)変性ホリプロピレン
ポリプロピレンに無水マレイン酸が0.2重量部付加した変性ポリプロピレンを(B−4)とした。
なお、上記の表面をエタノールで脱脂した厚み0.3mmの(A)アルミニウムシートおよび接着樹脂(B−1)〜(B−4)を用いて、下記の条件による圧縮成形で樹脂層を密着させた金属−樹脂複合シートを形成した。
温度条件:230℃(上下加熱)
予熱時間:4分
加圧時間:1分
圧力:21.6MPa
厚さ0.1mmのスペーサーを敷き、アルミニウムシートと(B−1)〜(B−4)の接着樹脂を加熱溶融し接着した。なお、加熱接着後、25℃に冷却した圧縮成形機にて圧力21.6MPa、冷却時間3分にて冷却し、樹脂層を密着させた金属−樹脂複合シートを得た。
【0036】
【実施例1〜3および比較例1】
樹脂製壁面と金属−樹脂複合板壁面が一体成形された密閉型二次電池電槽を想定し、上記で得た金属−樹脂複合シートを20mm×100mm短冊状に切り出し、20mm×50mmの形状に切り出したポリイミドフイルムでラミネート面の表面をマスキングし、他方の金属面の四辺に幅3mmの両面テープを張り、その面を平板金型のキャビティに固定し、下記の条件で射出成形による一体成形を行った。
射出成形機:東芝IS80EPN
金型:150×150×2mm平板金型 φ1mmピンゲート
熱可塑性樹脂:アイソタクチックポリプロピレン、密度0.908、
MFR=1.0
樹脂温度:260℃
金型温度:60℃(温水循環による温調)
【0037】
ここで得た金属−樹脂複合シートと熱可塑性樹脂が一体成形された試験片を、連続ヒートショック試験(−40℃×30分保持〜70℃×30分保持の昇温・降温速度5℃/分で500サイクル)を行った。
連続ヒートショック試験を実施していないブランクおよび連続ヒートショック試験後の試験片に対して、治具で平板を水平に固定し、金属−樹脂複合シートのマスキングした部分をチャックした状態で、3mm/分の速度でT剥離試験を行い、最大剥離強度を測定し、その結果を表1に載せた。
【0038】
この結果より、樹脂製壁面と金属−樹脂複合板壁面が一体成形された密閉型二次電池電槽を想定した、変性ポリオレフィン、変性水添ブロック共重合体をアルミニウムシートに接着した金属−樹脂複合シートとポリプロピレンからなる一体成形した材料は連続冷熱サイクル後の接着強度に優れることが明らかになった。中でも、変性水添ブロック共重合体をアルミニウムシートに接着した金属−樹脂複合シートとポリプロピレンからなる一体成形した材料は、顕著に連続冷熱サイクル後の接着強度に優れることが明らかになった。
【0039】
【実施例4】
本発明のハイブリッド二次電池電槽の構造(下記(1))と従来技術の樹脂製電槽壁面に金属−樹脂複合板を貼り合わせた二次電池電槽の構造(下記(2))を想定し、
(1)厚み0.7mmのアルミニウムシートの両面に実施例1で用いた変性水添ブロック共重合体(B−1)(0.1mmの厚み)からなる金属−樹脂複合板を用いて、1つの容器壁面(幅10cm×高さ3cm)がこの金属−樹脂複合板だけで構成され、残りの5つの容器壁面が樹脂製となるように、内容積が幅10cm×奥行き5cm×高さ3cmの上部が開口した容器をアイソタクチックポリプロピレン(密度0.908、MFR=1.0)を用いて樹脂壁の厚みが1.7mmで一体成形して得た。この容器を23℃に設定した恒温室に置き、内部に70℃の水を入れ40℃に低下するまでの時間を測定した。
【0040】
(2)内容積が幅10cm×奥行き5cm×高さ3cmの上部が開口し、樹脂壁厚みが1.7mmで壁面が全てアイソタクチックポリプロピレン(密度0.908、MFR=1.0)である樹脂製容器を作成する際に、この1つの樹脂製外壁面(幅10cm×高さ3cm)に厚み0.7mmのアルミニウムシートの両面に実施例1で用いた変性水添ブロック共重合体(B−1)(0.1mmの厚み)からなる金属−樹脂複合板を一体成形してポリプロピレン壁面と金属−樹脂複合板を貼り合わせた構造の壁面を1つ有する容器(残りの5つの面は全て壁厚みが1.7mmのポリプロピレン製)を得た。この容器を23℃に設定した恒温室に置き、内部に70℃の水を入れ40℃に低下するまでの時間を測定した。
【0041】
上記の放置冷却テストを実施し、(1)本発明のハイブリッド二次電池電槽相当の容器/(2)従来技術の樹脂電槽壁に金属−樹脂複合板を貼り合わせた二次電池電槽相当の容器の冷却時間の比は、0.58/1.0であり、本発明のハイブリッド二次電池電槽は冷却効果に優れることが明らかとなった。
【0042】
【表1】
Figure 2004319260
【0043】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性樹脂壁面と金属−樹脂複合板壁面の異なる材質の壁面を一体成形してなるハイブリッド二次電池電槽は、冷却効果に優れ、金属−樹脂複合板の金属部が変性ポリマーで接着層を形成しているため、連続冷熱サイクル後の接着強度に優れ、熱歪みによる影響を受けにくく長期にわたり密着強度が保持されるため、放熱性、水蒸気バリアー性やガス(水素、酸素等)バリアー性にも優れ、さらには二次電池寿命が延長される密閉型二次電池電槽を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハイブリッド二次電池電槽見取り図
【図2】Aの電槽本体をFの電槽上部開口部から見た平面図
【図3】Aの電槽本体をCの長側面を正面から見た正面図長側面の縁の部分は樹脂製壁面と同一の熱可塑性樹脂で一体成形されている。
【符号の説明】
A:電槽本体
B:電槽蓋(樹脂製)
C:長側面(金属−樹脂複合板)
D:短側面(樹脂製)
E:電槽底部(樹脂製)
F:電槽上部開口部

Claims (12)

  1. 電極・電解液・セパレータ等の電池エレメントを収納する二次電池電槽において、その電槽容器を構成する長側面、短側面、底面、蓋面の少なくとも一つの面が金属−樹脂複合板、熱可塑性樹脂の異なる材質で構成され、かつ、金属−樹脂複合板壁面と熱可塑性樹脂壁面の接する部分が金属−樹脂複合板と熱可塑性樹脂で一体成形されていることを特徴とするハイブリッド二次電池電槽。
  2. 長側面が金属−樹脂複合板、短側面が熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド二次電池電槽。
  3. 金属−樹脂複合板の金属板が、厚み0.1mm以上のアルミニウム、銅、鉄、ニッケルまたはこれらを主成分とする合金であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のハイブリッド二次電池電槽。
  4. 金属−樹脂複合板の少なくとも片面が、金属面にカルボン酸基、酸無水物基、水酸基、アミノ基、イミド基、グリシジル基、オキサゾニル基、メルカプト基およびシリル基のいずれか一種の官能基を有する変性ポリオレフィンで被覆された層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド二次電池電槽。
  5. 金属−樹脂複合板の少なくとも片面が、金属面に無水マレイン酸が0.01〜10重量%付加した変性ポリプロピレンで被覆された層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド二次電池電槽。
  6. 金属−樹脂複合板の少なくとも片面が、金属面にカルボン酸基、酸無水物基、水酸基、アミノ基、イミド基、グリシジル基、オキサゾニル基、メルカプト基およびシリル基のいずれか一種の官能基を有する変性水添ブロック共重合体で被覆されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド二次電池電槽。
  7. 金属−樹脂複合板の少なくとも片面が、金属面に無水マレイン酸が0.01〜10重量%付加した変性水添ブロック共重合体で被覆されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド二次電池電槽。
  8. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の金属−樹脂複合板がさらにその上層に少なくとも1種の積層熱可塑性樹脂で形成されている金属−樹脂複合板であることを特徴とするハイブリッド二次電池電槽。
  9. 金属−樹脂複合板に積層する積層熱可塑性樹脂が、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成しポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成する樹脂組成物、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成し水添ブロック共重合体が分散相を形成する樹脂組成物、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成しポリエチレンが分散相を形成する樹脂組成物、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリックス相を形成しエラストマーが分散相を形成する樹脂組成物、ポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリックスを形成しポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成する樹脂組成物の中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項8記載のハイブリッド二次電池電槽。
  10. 樹脂製壁面を形成する熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィドから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド二次電池電槽。
  11. 樹脂製壁面を形成する熱可塑性樹脂が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成しポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成する樹脂組成物、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成し水添ブロック共重合体が分散相を形成する樹脂組成物、ポリプロピレン樹脂がマトリックス相を形成しポリエチレンが分散相を形成する樹脂組成物、ポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリックス相を形成しエラストマーが分散相を形成する樹脂組成物、ポリフェニレンスルフィド樹脂がマトリックスを形成しポリフェニレンエーテル系樹脂が分散相を形成する樹脂組成物のいずれか1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド二次電池電槽。
  12. 密閉型二次電池電槽である請求項1〜11記載のハイブリッド二次電池電槽。
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