JP2003323869A - 電池および電池モジュール - Google Patents

電池および電池モジュール

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JP2003323869A JP2002128935A JP2002128935A JP2003323869A JP 2003323869 A JP2003323869 A JP 2003323869A JP 2002128935 A JP2002128935 A JP 2002128935A JP 2002128935 A JP2002128935 A JP 2002128935A JP 2003323869 A JP2003323869 A JP 2003323869A
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battery
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battery case
sealing
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徹也 林
Takayuki Aoi
隆幸 青井
Makoto Nakanishi
眞 中西
Kazuyuki Hironaga
一幸 廣永
Yasushi Hirakawa
靖 平川
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】かしめ加工や絶縁ガスケットを用いることなく
封口できる上に、簡素化した少ない部品点数でサイズや
形態の異なる各種類のものを容易に構成することが可能
な電池を提供する。 【解決手段】金属部材3または有底筒状の金属ケース体
32からなる金属構成部と、金属構成部の少なくとも周
縁部または開口周縁部にこれを覆う配置で接合して一体
化された枠状または筒状の樹脂構成部4とを有する電池
ケース1と、金属部材7とこの金属部材7の少なくとも
周縁部にこれを覆う配置で接合して一体化された枠状ま
たは筒状の樹脂構成部8とを有する封口部材2とを備え
る。電池ケース1と封口部材2とを、これらの間に発電
要素5を収納して相対向する配置で各々の樹脂構成部
4,8を接合によって互いに連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外装体を構成する
電池ケースおよび封口部材の各々の少なくとも一部が合
成樹脂で構成されてなる新規な電池およびこの新規な構
成の単電池が複数個配列して一体化されてなる電池モジ
ュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の電池のうちのリチウム一次
ペーパー電池やポリマー電池あるいは樹脂ラミネート電
池などの一部の特殊な形態のものを除く多くの電池は、
かしめ加工により絶縁ガスケットを圧縮することによっ
て電池ケースの開口部を封口する構成になっている。す
なわち、有底筒状または容器状の電池ケース内には、電
極板および電解液からなる発電要素が収納されたのち、
その電池ケースの開口部に封口体を挿入したのち、電池
ケースの開口縁部を内方にかしめ加工することにより、
電池ケースと封口体との間を、これらの間に介在させた
絶縁ガスケットをかしめ加工時に圧縮することによって
気密に封止する構成になっている。
【0003】また、電池の封口に際しては、上述のかし
め加工以外の手段も採用されている。例えば、リチウム
二次電池などの非水電解液電池では、電池ケースの開口
部に封口体を嵌め込んで、その封口体の周縁部を電池ケ
ースの開口縁部にレーザ溶接などにより接合することに
よって封口されている。また、密閉型鉛蓄電池では、合
成樹脂製の枠体内に電極群を挿入した状態において、一
対の金属部材を枠体の両側開口部に施蓋する状態に対向
配置して熱溶着することにより、電極群を枠体と一対の
金属部材とで囲まれた内部空間内に密封する構成になっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かしめ
加工による封口手段は、円筒形の電池ケースの場合に全
体にわたりほぼ均等にかしめ力が作用するが、四角形の
電池ケースの場合に4つのコーナー部分とこのコーナー
部分間の直線部分とで縮口するときのかしめ加工に対す
る強度に差があることから、特に偏平角形の電池、例え
ばコイン形電池では、直線部分において確実なシール性
が得られず、漏液防止が困難となる問題がある。
【0005】すなわち、図19に示す従来のコイン形電
池では、角形の電池ケース61と封口ケース62とを絶
縁ガスケット63を介在させて対向配置し、電池ケース
61の側周面の開口端側を封口ケース62の側周面に形
成された段差部62a上に折り曲げるかしめ加工を実施
したときに、封口ケース62のコーナー部分では、同図
(a)に示すように、電池ケース61からの加圧で変形
することがなく、絶縁ガスケット63は電池ケース61
の側周面により段差部62a上に圧縮されて確実な封口
がなされる。しかし、封口ケース62の側周部の直線部
分では、電池ケース61からの加圧に耐えるだけの強度
が確保できないことから、同図(b)に示すように、段
差部62aの歪みA、封口ケース62の側周面の外方へ
の拡がりB、封口ケース62の底面の外方への膨らみC
などの不具合が生じる。このように直線部分で変形が生
じると、確実なシール性が得られないことから、漏液が
発生し易い。
【0006】そこで、従来では、封口ケース62と絶縁
ガスケット63との互いに接触させる箇所のうちの一方
および電池ケース61と絶縁ガスケット63の互いに接
触させる箇所のうちの一方に、かしめ加工に先立って封
止剤をそれぞれ塗布することにより、シール性を補うよ
うにしている。ところが、電池ケース61のかしめ部分
は、かしめ加工により圧縮された絶縁ガスケット63の
復元力による加圧を受けて開く方向に僅かに変形された
りするので、封止剤によっても十分なシール性が得られ
ない。しかも、封止剤を用いる場合には、適切な乾燥条
件を設定した上での乾燥工程と、その後の乾燥状態の検
査工程などを必要とし、製造コストが高くつく課題もあ
る。
【0007】また、かしめ加工による封口手段は、圧縮
させた絶縁ガスケット63が自体の復元力で電池ケース
61および封口ケース62の双方に密接することによっ
て液密なシール性を得るものであるが、電池が高温また
は低温に急激に温度変化する環境下に置かれた場合に
は、絶縁ガスケット63が膨張または収縮して電池ケー
ス61または封口ケース62との間のシール性が低下し
てしまい、漏液やガス漏れ発生の原因となるおそれがあ
る。しかも、絶縁ガスケット63は、十分なシール性を
得るために、比較的厚みの大きなものを用いる必要があ
り、その厚み分だけ電池の内容積が小さくなり、電池と
しての体積エネルギ密度の低下を招く。
【0008】上記の温度変化による問題を解消するため
に、絶縁ガスケット63として耐熱性の高いものを使用
した場合、このような絶縁ガスケット63は比較的硬度
が高いために、かしめ加工時に絶縁ガスケット63に割
れが生じたり、電池ケース61への組み込み時に絶縁ガ
スケット63に欠けや損傷が生じ易いという新たな課題
が発生する。また、電池では水分や湿気が外装体を透過
して出入りするのを極力阻止する必要があり、そのため
には絶縁ガスケット63が上述の機能をも長期間にわた
り保持していなければならないので、この点からもかし
め加工による封口手段は信頼性が低い。
【0009】かしめ加工による封口手段の上記した問題
は、特にコイン形電池のような偏平角形の電池において
顕著にあらわれるが、これとは別に、有底筒状の電池ケ
ースの開口部に封口体を嵌入したのちに電池ケースの開
口縁部を内方へかしめ加工する構成の電池においては、
封口板および絶縁ガスケットを含む封口体をかしめ加工
時に電池ケースの内方から支持するために、電池ケース
の開口部近傍箇所の外周面に環状溝を形成したり、電池
ケースの開口部近傍箇所の内部に補強体を固着する必要
がある上に、電極群から導出した集電リードの接続構造
や絶縁ガスケットなどが必要となり、部品点数が多くな
るのに伴って構成が複雑化する課題がある。また、これ
らの電池においても、かしめ加工により絶縁ガスケット
を圧縮することによって電池ケースの開口部を液密に封
口することにかわりがないから、やはり上述と同様の欠
陥が生じるおそれが残存している。
【0010】一方、電池ケースと封口板とをレーザ溶接
により接合する封口手段は、絶縁ガスケットを用いない
ことからも、急激な温度変化などに対し常に確実な密閉
状態を保持できる利点を有するが、偏平形電池などには
適用できない課題がある。また、樹脂製枠体の両端開口
部を一対の金属部材で閉塞する外装体構造は、金属部材
と枠体とを熱溶着で固着するため、内部の発電要素など
に対し熱による悪影響を与える問題がある。
【0011】そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑み
てなされたもので、かしめ加工や絶縁ガスケットを用い
ることなく封口できる上に、簡素化した少ない部品点数
でサイズや形態の異なる各種類のものを容易に構成する
ことが可能な電池および高い生産性で製造できる電池モ
ジュールを提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電池は、板状または皿状の金属部材ま
たは有底筒状の金属ケース体からなる金属構成部と、前
記金属構成部の少なくとも周縁部または開口周縁部にこ
れを覆う配置で接合して一体化された枠状または筒状の
樹脂構成部とを有する電池ケースと、板状または皿状の
金属部材と、この金属部材の少なくとも周縁部にこれを
覆う配置で接合して一体化された枠状または筒状の樹脂
構成部とを有する封口部材と、前記電池ケースと前記封
口部材とが、これらの間に発電要素を収納して相対向す
る配置で各々の前記樹脂構成部が接合によって互いに連
結されていることを特徴としている。
【0013】この電池では、電池ケースと封口部材との
各々の樹脂構成部が接合手段で互いに連結されて封口さ
れるので、従来のかしめ加工による封口に起因する種々
の問題を一挙に解消できるとともに、二つの樹脂構成部
の接合によって信頼性の高いシール性を得ることができ
る。また、電池ケースと封口部材との互いに接合される
樹脂構成部によって電池ケースの金属構成部と封口部材
の金属部材とを電気絶縁した離間状態に確実に保持でき
るから、既存の絶縁ガスケットを用いる必要がなくな
り、この絶縁ガスケットに起因する問題も解消でき、極
めて簡素化された構成とすることができ、大幅なコスト
ダウンを達成することが可能となる。しかも、従来の封
口板および絶縁ガスケットを含む複雑な封口体の組立工
程などが不要となり、極めて高い生産性で安価に製造す
ることが可能となる。
【0014】上記発明において、電池ケースは、インサ
ートモールド成形により金属構成部に樹脂構成部が一体
形成されてなり、封口部材は、インサートモールド成形
により金属部材に樹脂構成部が一体形成されてなる構成
とすることが好ましい。
【0015】これにより、金型を用いたインサートモー
ルド成形によってそれぞれ大量生産が可能な電池ケース
と封口部材とを単に接合するだけで外装体を構成できる
から、工程を大幅に短縮できるとともに、金属構成部と
樹脂構成部および金属部材と樹脂構成部とがそれぞれ確
実な密着状態に固着されるので、極めて確実なシール性
と高い堅牢性が得られるとともに、優れたシール性を急
激な温度変化などの悪条件の発生に拘わらず長期間にわ
たり確実に保持することができる。
【0016】上記構成において、電池ケースおよび封口
部材はそれぞれ、金属と樹脂との親和性を高める前処理
を金属構成部および金属部材に施したのちに、インサー
トモールド成形することによって前記金属構成部および
前記金属部材に樹脂構成部が一体形成されたものとする
ことが好ましい。これにより、金属構成部および金属部
材と樹脂構成部とが確実な密着状態で、且つ剥離するこ
とのない高い接合強度で一体化されるので、電池のシー
ル性を一層高めて電解液やガスの漏れを確実に防止する
ことができる。
【0017】上記発明において、樹脂構成部は、PP
S、PET、PPおよびPEのうちのいずれかにより形
成されたものとすることが好ましい。これにより、樹脂
構成部が耐熱性、非透水性および非透湿性に優れたもの
となって、高いシール性を有する電池を得ることができ
るとともに、その優れたシール性を急激な温度変化など
の悪条件の発生に拘わらず長期間にわたり確実に保持す
ることができる。
【0018】上記発明において、電池ケースの金属構成
部および封口部材の金属部材の各々の外側面の少なくと
も一部が、樹脂構成部に覆われずに外部露呈されて端子
部となっている構成とすることが好ましい。これによ
り、正,負極の端子部として外部露出される金属構成部
または金属部材に正,負極の集電リードを接続するだけ
でよいから、例えば、従来のリチウム二次電池において
困難であった偏平角形の形態であっても、容易に構成す
ることが可能となる。
【0019】上記発明において、電池ケースの金属構成
部および封口部材の金属部材のうちの一方が、アルミニ
ウム、アルミニウム合金またはアルミニウムとステンレ
スとのクラッド材のうちの何れかにより形成されて正極
側に設定され、且つ他方が銅、銅合金または銅めっきさ
れた金属またはステンレスのうちの何れかにより形成さ
れて負極側に設定されている構成とすることができる。
これにより、従来のリチウム二次電池に比較して、絶縁
ガスケットが不要となり、極めて簡素化された構成のリ
チウム二次電池を得ることができる。
【0020】上記発明において、電池ケースの樹脂構成
部と封口部材の樹脂構成部とが超音波溶接によって互い
に接合されている構成とすることが好ましい。これによ
り、電池ケースの樹脂構成部と封口部材の樹脂構成部と
を極めて高いシール性を有する構造で相互に連結するこ
とができ、電池ケースと封口部材とが合体されてなる堅
固な構造の外装体を形成することができる。
【0021】上記構成において、電池ケースの樹脂構成
部および封口部材の樹脂構成部の各々の接合面のうちの
一方に断面三角形状、断面台形状または断面矩形状の何
れかの形状の突条部が形成され、且つ他方に前記突条部
が嵌まり込む形状の凹部が形成され、前記凹部に前記突
条部を挿入した状態で超音波溶接することにより前記突
条部の前記凹部との接触部分が溶融して前記突条部が前
記凹部に嵌合した状態で接合されて、前記電池ケースの
樹脂構成部と前記封口部材の樹脂構成部とが互いに連結
されている構成とすることが好ましい。これにより、電
池ケースと封口部材とを、治具などによる位置決めを行
わなくても、正確な位置決め状態で相互に接合すること
ができるとともに、極めて強固で高いシール性を有した
接合状態とすることができる。
【0022】上記発明において、電池ケースの樹脂構成
部と封口部材の樹脂構成部とが接着剤により接着されて
互いに接合されている構成とすることもできる。これに
より、電池ケースの樹脂構成部と封口部材の樹脂構成部
とを、簡単な接合手段で容易に接合しながらも、極めて
高いシール性を有して相互に連結できる。
【0023】上記構成おいて、電池ケースの樹脂構成部
と封口部材の樹脂構成部とが、熱板に接触して溶融され
て、その溶融状態において互いに接合されている構成と
することもできる。これによっても、電池ケースの樹脂
構成部と封口部材の樹脂構成部とを、簡単な接合手段で
容易に接合しながらも、極めて高いシール性を有して相
互に連結できる。
【0024】上記発明において、電池ケースの樹脂構成
部は、筒状に形成されて、その筒状の内部に発電要素が
収納されている構成とすることができる。これにより、
基本構成を変えることなく、電池ケースの樹脂構成部の
筒心方向の長さを変えるとともに、金属構成部の形状を
円形または角形などに変えるだけで、サイズや形状の異
なる種々の種類の電池に容易に対応して展開することが
できる。
【0025】上記発明において、電池ケースおよび封口
部材の各々の樹脂構成部がそれぞれ枠状に形成されてい
るとともに、前記両樹脂構成部がこれらの間に介在され
た樹脂製の連結筒体部の両端の開口端面にそれぞれ接合
されている構成とすることもできる。この構成によれ
ば、連結筒体部として筒心方向の長さが異なる複数種類
のものを用意すれば、電池ケースと封口部材とは同一の
ものを共用し、且つ任意の長さの連結筒体部を選択する
ことにより、高さの異なる種々の電池を安価に製造する
ことができる。
【0026】上記発明において、封口部材の樹脂構成部
に、電池ケースの樹脂構成部の内周面または外周面に嵌
まり込むことのできる突出筒状部が一体形成されている
構成とすることもできる。この構成によれば、突出筒状
部によって発電要素の電極群を動かないように押圧でき
るとともに、ショート発生を確実に防止できる。
【0027】上記各発明において、電池ケースおよび封
口部材の各々の樹脂構成部並びに連結筒体部は、互いの
接合面を除く内面全体および/または外面全体に金属め
っき層が形成されていることが好ましい。この構成によ
れば、アルカリ蓄電池やリチウムイオン電池を構成する
場合における樹脂を用いることによる不具合の発生を、
金属めっき層によって確実に防止することができる。
【0028】同上の発明がアルカリ蓄電池である場合、
電池ケースおよび封口部材の各々の樹脂構成部並びに連
結筒体部における互いの接合面を除く内面全体および/
または外面全体にニッケルめっき層を形成することが好
ましい。この構成によれば、アルカリ蓄電池において電
池ケースと封口部材からなる外装ケース体の一部を樹脂
で構成した場合に、内部に収容されるアルカリ電解液の
カリウムイオンまたはナトリウムイオンが、樹脂構成部
または連結筒体部を透過して外気と触れることによって
水酸化カリウム(ナトリウム)となり、漏液と同等の現
象が生じるおそれがあるが、この現象の発生をニッケル
めっき層によって確実に防止することができ、さらに、
水素や水分の逸出を効果的に抑制することができる。
【0029】同上の発明がリチウムイオン電池である場
合、電池ケースおよび封口部材の各々の樹脂構成部並び
に連結筒体部における互いの接合面を除く内面全体に、
正極に使用する部材側にアルミニウムめっき層が形成さ
れ、負極に使用する部材側に銅めっき層が形成されてい
ることが好ましい。この構成によれば、電池ケースと封
口部材からなる外装ケース体の一部を樹脂で構成したリ
チウムイオン電池では、電池電圧が高いことによって樹
脂の分解や水分の内部侵入といった不具合が生じるおそ
れがあるが、この現象の発生をアルミニウムめっき層ま
たは銅めっき層によって確実に防止することができる。
【0030】また、本発明に係る電池モジュールは、複
数枚の金属部材と、この各金属部材の各々の周縁部をそ
れぞれ覆う枠状または筒状の樹脂構成部とが、隣接する
各2つの前記樹脂構成部が一体となる形状にインサート
モールド成形によって一体形成されてなる電池ケース複
合体と、複数枚の金属部材と、これらの各金属部材の周
縁部をそれぞれ覆う枠状または筒状の樹脂構成部とが、
隣接する各2つの前記樹脂部材が一体となる形状にイン
サートモールド成形によって一体形成されてなる封口側
複合体と、複数の発電要素とを備え、前記電池ケース複
合体の前記各樹脂構成部と前記封口側複合体の各樹脂構
成部とが、これらの各間にそれぞれ前記発電要素を収納
して対向する配置で互いに接合されて、前記各発電要素
とこれの両側にそれぞれ位置する前記各金属部材とによ
り構成される複数の単電池が1列または複数列の配列状
態で設けられていることを特徴としている。
【0031】この電池モジュールでは、発電要素を介在
させて電池ケース複合体と封口側複合体とを重ね合わせ
たのち、重ね合わせ状態の2つの樹脂構成部を互いに接
合するだけの極めて簡単で少ない工程を経ることによ
り、所要個数の単電池を直列または並列接続できる状態
に一体化した構成を一挙に得ることができるので、従来
の完成品としての単電池を並べて相互に接続する構成に
比較して、極めて高い生産性で製造することができる。
しかも、電池ケース複合体および封口側複合体が共にイ
ンサートモールド成形によって構成されているので、極
めて高いシール性を有したものとなる上に、絶縁ガスケ
ットや複雑な構成の封口体などが不要となる簡素化され
た構造となるので、大幅なコストダウンを達成すること
ができる。
【0032】また、本発明に係るバイポーラ型電池モジ
ュールは、金属部材の少なくとも周縁部にこれを覆う配
置で枠状または筒状の樹脂構成部がインサートモールド
成形によって一体形成されてなる2つの端部半殻体と、
2種の金属部材を接合した金属複合板の周縁部にこれを
覆う配置で、且つ前記複合板の両面側に突設する枠状ま
たは筒状の樹脂構成部がインサートモールド成形によっ
て一体形成されてなる複数の共通半殻体と、複数の発電
要素とを備え、一方の前記端部半殻体の樹脂構成部と前
記共通半殻体の樹脂構成部とが、これらの間に前記発電
要素を収納して相対向する配置で互いに接合され、複数
の前記共通半殻体が対向一致状態でそれぞれ接合され、
且つ接合された各2つの樹脂構成部の間に前記発電要素
がそれぞれ収容され、最終段の前記共通半殻体の樹脂構
成部と他方の前記端部半殻体の樹脂構成部とが、これら
の間に前記発電要素を収納して相対向する配置で互いに
接合されていることを特徴としている。
【0033】このバイポーラ型電池モジュールでは、従
来の完成品としての単電池を並べて相互に接続する構成
に比較して、極めて能率良く生産することができ、端部
半殻体および共通半殻体が共にインサートモールド成形
によって構成されていることから、極めて高いシール性
を有したものとなる上に、絶縁ガスケットや複雑な構成
の封口体などが不要となる簡素化された構成となるのに
加えて、2つの端部半殻体と所要個数の共通半殻体とを
連結することによって任意の個数の単電池を接続した構
成とすることができる大きな利点がある。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1(a),
(b)は本発明の第1の実施の形態に係る電池を示す平
面図および概略縦断面図であり、この実施の形態では、
偏平角形のリチウム二次電池に適用した場合を例示して
ある。このリチウム二次電池は、共に四角形の半殻体に
形成された電池ケース1と封口ケース2とを相対向させ
て互いに固着することによって外装体が構成され、その
外装体の内部に渦巻状電極群5と電解液(図示せず)と
が封入状態に収容されている。
【0035】上記電池ケース1は、四角形の皿状の金属
部材3に、この金属部材3の周縁部を覆う樹脂製の枠体
部4が、インサートモールド成形によって一体形成され
た構成になっている。封口ケース2も同様に、四角形の
皿状の金属部材7に、この金属部材7の周縁部を覆う樹
脂製の枠体部8が、インサートモールド成形によって一
体形成された構成になっている。金属部材3,7は、単
なる平板状の金属板としてもよい。
【0036】上述のインサートモールド成形を行うに際
しては、金属と樹脂との親和性を高めるための前処理を
金属部材3,7にそれぞれ施したのちに実施される。上
記前処理は、例えば、金属部材3,7に対して、トリア
ジンチンオール誘電体を主成分とする水溶液を用いて有
機めっき処理を行うことにより、金属表面にトリアジン
チンオール誘電体を化学的に吸着させた電気化学的特殊
金属表面処理金属を形成する。これにより、インサート
モールド成形する際には、金型内の高温および高圧の中
で溶融した合成樹脂と電気化学的特殊金属表面処理によ
るトリアジンチンオール誘電体とが直接化学結合する。
そのため、上記前処理を予め行ったインサートモールド
成形品は、複合界面に生成する化学結合により、金属と
合成樹脂の熱収縮の相違に起因して界面に発生しようと
する剥離が確実に防止される。
【0037】したがって、電池ケース1および封口ケー
ス2は、金属部材3,7と枠体部4,8とが確実な密着
状態に一体化されたものになるから、高い封止性および
耐圧防水性を有する外装ケース体を構成できる。なお、
このインサートモールド成形に際しての金属部材3,7
への前処理は、後述する種々の実施の形態においても、
説明を省略するが、同様に行われる。
【0038】電池ケース1の金属部材3は、銅板、銅合
金板または銅めっきを施した鉄鋼板あるいはステンレス
板により形成されて、一方向に屈曲された周縁部を除き
外部露呈されて負極端子として機能する。封口ケース2
の金属部材7は、アルミニウムまたはアルミニウム合金
あるいはアルミニウムとステンレスとのクラッド材(複
合板)からなる平板で形成されて、一方向に屈曲された
周縁部を除き外部露呈されて正極端子として機能する。
渦巻状電極群5の負極集電リード9は負極端子としての
金属部材3に、且つ正極集電リード10は正極端子とし
ての金属部材7にそれぞれ接続されている。
【0039】また、電池ケース1および封口ケース2の
各々の枠体部4,8は、超音波溶接が可能であって、優
れた耐熱性、非透水性および非透湿性を有する樹脂、例
えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PET
(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレ
ン)、PE(ポリエチレン)の何れかによって形成され
ている。なお、以下に説明する種々の実施の形態では、
説明を省略するが、樹脂による構成部分を上記のPP
S、PET、PP、PEの何れかによって形成するのは
同様である。
【0040】このリチウム二次電池は、渦巻状電極群5
の負極集電リード9を金属部材3に接続したのちに、そ
の渦巻状電極群5を電池ケース1に挿入し、続いて、渦
巻状電極群5から導出されている正極集電リード10を
金属部材7に接続し、電池ケース1の枠体部4の溝部4
aに封口ケース2の枠体部8の突条部8aを挿入させた
位置決め状態で両枠体部4,8を重ね合わせ、この状態
で超音波溶接することにより、両枠体部4,8の相互の
接合により電池ケース1と封口ケース2とが互いに連結
されている。
【0041】したがって、上記リチウム二次電池は、従
来のかしめ加工および絶縁ガスケットを用いた封口並び
に封止剤の塗布の何れをも採用しないことから、これら
にそれぞれ起因する種々の問題を一挙に解消でき、電池
ケース1と封口ケース2とが金属と樹脂とのインサート
モールド成形によって一体形成されていることと、電池
ケース1と封口ケース2とが各々の樹脂製枠体部4,8
を超音波溶接で接合することによって相互に固着されて
いることとにより、極めて確実なシール性およが高い堅
牢性が得られるとともに、枠体部4,8が耐熱性、非透
水性および非透湿性に優れた樹脂で形成されていること
から、上記の優れたシール性を急激な温度変化などの悪
条件の発生にも拘わらず長期間にわたり確実に保持する
ことができる。
【0042】また、上記リチウム二次電池は、従来のリ
チウム二次電池に比較して、絶縁ガスケットが不要であ
ることから、極めて簡素化された構成になっている。す
なわち、図1(b)の図示から明らかなように、このリ
チウム二次電池では、互いに接合された樹脂製の枠体部
4,8が両金属部材3,7をこれらの間に介在して電気
絶縁した離間状態に確実に保持しているから、既存の絶
縁ガスケットを用いる必要がなく、電池ケース1と封口
ケース2との各々の枠体部4,8を互いに超音波溶接に
よって接合するだけで堅固な外装体を形成でき、正,負
極端子として外部露呈されている金属部材7,3に正,
負極集電リード10,9を単に接続するだけでよいか
ら、従来のリチウム二次電池において困難であった偏平
角形の形態であっても、容易に構成することが可能とな
る。
【0043】また、このリチウム二次電池では、従来の
プレス加工による電池ケースの製作や、封口板、絶縁ガ
スケットおよび端子板などを含む複雑な封口体の組立工
程などが不要となり、金型を用いたインサートモールド
成形によってそれぞれ大量生産が可能な電池ケース1と
封口ケース2とを単に超音波溶接によって接合するだけ
で構成できるから、工程を大幅に短縮して、極めて高い
生産性で安価に製造することができる。
【0044】さらに、上記リチウム二次電池では、図1
に図示の構成を基本構成として変えることなく、例えば
渦巻状電極群5の高さの相違などに対応して電池ケース
1の枠体部4の高さを変えたり、金属部材3,7の形状
を円形または角形などに変えるだけで、サイズや形状の
異なる種々の種類の電池に容易に対応して展開すること
ができる大きな利点がある。例えば、電池ケース1およ
び封口ケース2を円形の金属部材3,7に樹脂をインサ
ートモールド成形すれば、同図の基本構成を変えること
なく円形のコイン形電池を構成することができる。な
お、種々の種類に対応した電池の展開については、後述
する各実施の形態において順次説明する。
【0045】つぎに、上記電池ケース1と封口ケース2
とを超音波溶接により接合する工程について、図2を参
照しながら説明する。同図(a)に示すように、封口ケ
ース2の枠体部8の接合面8bには、断面三角形状の環
状の突条部8aが突設されているとともに、電池ケース
1の枠体部4の接合面4bには、上記断面三角形状の突
条部8aの基部に対応した逆台形の断面形状を有する環
状の溝部4aが凹設されている。
【0046】そして、同図(b)に示すように、電池ケ
ース1と封口ケース2とは、突条部8aを溝部4a内に
挿入した位置決め状態で超音波溶接される。このとき、
突条部8aと溝部4aとの位置決めは正確に行わなくて
も、電池ケース1と封口ケース2とを互いに近接する方
向に加圧しながら超音波溶接すればよい。すなわち、突
条部8aは、その三角形状の先端部分が溶融されるのに
伴って逆台形状の溝部4aに嵌まり込んでいくことによ
り、両枠体部4,8は自動的に正規の位置決め状態に補
正されながら相対面されることになり、同図(c)に示
すように、突条部8aの溶融部分が突条部8aと溝部4
aとの両側の隙間部分に充満される。そのため、電池ケ
ース1と封口ケース2とは、治具などによる位置決めを
行わなくても、正確な位置決め状態で相互に接合され
る。
【0047】図3ないし図9は、それぞれ電池ケース1
と封口ケース2とを超音波溶接によって接合する他例を
示したものであり、これらの接合構造においても、図2
の接合構造とほぼ同様の効果を得ることができる。図3
ないし図9においては、説明を簡略化して理解を容易に
するために、図2と同一若しくは実質的に同等のものに
は同一の符号を付してある。
【0048】図3の接合構造が図2の接合構造と異なる
のは以下の構成のみである。すなわち、封口ケース2の
枠体部8の突条部8cは、電池ケース1の枠体部4の断
面逆台形状の溝部4cよりも僅かに大きな断面逆台形状
に形成されて、突条部8cの外周面側および内周面側が
溶け代に設定されている。これに伴って、電池ケース1
の溝部4cには、突条部8cよりも僅かに大きな断面積
に形成されて、底部が樹脂液溜まり部4dに形成されて
いる。また、電池ケース1の金属部材3として、銅板3
aとステンレス板3bとを接合してなるクラッド材が用
いられ、且つ封口ケース2の金属部材7として、アルミ
ニウム板7aとステンレス板7bとを接合してなるクラ
ッド材が用いられている。
【0049】この接合構造では、同図(b)に示すよう
に、突条部8cの先端部を溝部4cに嵌入した時点で、
電池ケース1と封口ケース2とが正確な位置決め状態と
なる。この状態で超音波溶接を行うことにより、突条部
8cは、自体の外周部分が溶融されながら溝部4c内に
嵌まり込んでいくとともに、溶融した樹脂液が樹脂液溜
まり部4d内に溜まっていき、同図(c)に示すよう
に、電池ケース1と封口ケース2とは、各々の枠体部
4,8の接合面4b,8bが当接した時点で突条部8c
が溝部4c内に完全に嵌まり込み、溶融して樹脂液溜ま
り部4dに溜まった樹脂液によって相互に確実に接合さ
れる。
【0050】このように、電池ケース1と封口ケース2
とは、各々の枠体部4,8の溝部4a,4cに突条部8
a,8cを挿入した状態で超音波溶接することにより、
上述したように治具などを用いることなく正確な位置決
めを行えるのに加えて、双方の接合面4b,8bを確実
な液密状態に接合することができる。
【0051】図4の接合構造は、図2の接合構造の変形
例であって、封口ケース2の枠体部8には、断面三角形
状の環状の突条部8dが2個並列の配置で突設されてい
るとともに、電池ケース1の枠体部4の接合面4bに
は、断面長方形状の溝部4eが凹設されている。この接
合手段では、同図(b)に示すように、溶融した樹脂液
が液溜まり部が3箇所に分散して形成される。換言すれ
ば、両枠体部4,8間のシール部は3箇所に分散して存
在することになり、接合強度および耐封口性において極
めて優れた接合状態となる。
【0052】図5の接合構造は、封口ケース2の枠体部
8の接合面8bにおける外周側に矩形状の断面を有する
環状の突条部8eが突設されているとともに、電池ケー
ス1の枠体部4の接合面4bにおける外周側に上記突条
部8eが嵌まり込む環状の切欠き状凹部4fが形成され
ている。また、図6の接合構造は、封口ケース2の枠体
部8の接合面8bにおける内周側に矩形状の断面を有す
る環状の突条部8fが突設されているとともに、電池ケ
ース1の枠体部4の接合面4bにおける外周側に上記突
条部8fが嵌まり込む環状の切欠き状凹部4gが形成さ
れている。
【0053】これらの接合構造では、上述した図2ない
し図4の各接合構造に比較して、電池ケース1と封口ケ
ース2とからなる外装ケース体の構成が簡素化されると
ともに、その外装ケース体としての内容積を大きく設定
し易いという利点がある。また、これらの接合構造で
は、突条部8e,8fを凹部4f,4g内に落とし込む
ようにして嵌め入れた安定状態で超音波溶接を行うこと
ができるから、その超音波溶接時に電池ケース1と封口
ケース2とを互いに近接する方向に加える加圧力をさほ
ど大きく設定する必要がない。
【0054】図7の接合構造は図2の接合構造の変形例
であって、封口ケース2は、図2の封口ケース2の枠体
部8における当接片8gを削除した形状になっている。
したがって、図2の接合構造と同様の効果を得られるの
に加えて、図2のものよりも電池ケース1と封口ケース
2とからなる外装ケース体の外形を小さくすることがで
き、電池しての単位体積当たりのエネルギ密度の向上を
図ることができる。
【0055】図8および図9の接合構造は何れも図3の
接合構造の変形例である。図8の接合構造は、封口ケー
ス2の枠体部8の突条部8hが、電池ケース1の枠体部
4の断面逆台形状の溝部4cに対して外周面側が僅かに
大きく、且つ内周面側が僅かに小さい断面逆台形状に形
成されている。すなわち、突条部8hの外周面側に超音
波溶接による溶け代が設定され、その溶融した樹脂液が
突条部8hの内周面と溝部4cとの隙間に溜まるように
なっている。
【0056】一方、図8の接合構造は、封口ケース2の
枠体部8の突条部8iが、電池ケース1の枠体部4の断
面逆台形状の溝部4cに対して内周面側が僅かに大き
く、且つ外周面側が僅かに小さい断面逆台形状に形成さ
れている。すなわち、突条部8iの内周面側に超音波溶
接による溶け代が設定され、その溶融した樹脂液が突条
部8iの外周面と溝部4cとの隙間に溜まるようになっ
ている。したがって、この接合構造では、図3と同様の
効果を得られるのに加えて、図3の接合構造における樹
脂液溜まり部4dの形成が不要となる利点がある。
【0057】なお、図2ないし図9の接合構造におい
て、電池ケース1と封口ケース2とは、上記の超音波溶
接以外の手段で接合してもよい。例えば、電池ケース1
と封口ケース2とは、接着剤による接着手段で相互に接
合しても、上述したとほぼ同様の効果を得ることができ
る。但し、その場合には、溝部4a,4c,4eまたは
凹部4f,4gと突条部8a,8c,8d,8e,8
f,8h,8iとは、互いに隙間無く嵌合する形状に形
成する必要がある。
【0058】さらに、電池ケース1と封口ケース2とは
熱溶着手段で互いに接合してもよい。例えば、電池ケー
ス1と封口ケース2の各々の接合面を熱板に接触させて
溶融状態としたのちに、その溶融状態において互いの接
合面を接合するようにしても、上述したとほぼ同様の効
果を得ることができる。
【0059】図10は、本発明の第2の実施の形態に係
る電池を示す概略縦断面図であり、この実施の形態で
は、偏平角形のリチウム一次電池に適用した場合を例示
してある。同図において、図1(b)と同一若しくは実
質的に同一のものに同一の符号を付して、重複する説明
を省略する。このリチウム一次電池では、第1の実施の
形態とは逆に、電池ケース1の金属部材3が正極端子と
なり、封口ケース2の金属部材7が負極端子となる。そ
の電池ケース1と封口ケース2とが合体されてなる外装
体内には、正極合剤11とリチウムからなる負極12と
がセパレータ13を介して対向した配置で内装されてお
り、さらに電解液(図示せず)が注入されている。正極
合剤11は正極端子となる金属部材3にこれらの間に介
在された集電体14を介して電気接続されている。
【0060】このリチウム一次電池においても、第1の
実施の形態のリチウム二次電池において説明したとほぼ
同様の効果を得ることができる。すなわち、このリチウ
ム一次電池では、従来のかしめ加工および絶縁ガスケッ
トを用いた封口並びに封止剤の塗布の何れをも採用しな
いことから、それらにそれぞれ起因する種々の問題が解
消でき、極めて確実なシール性が得られる上に、そのシ
ール性を急激な温度変化などの悪条件の発生にも拘わら
ず長期間にわたり確実に保持することができ、正,負極
端子となる金属部材3,7間を絶縁ガスケットを用いる
ことなく確実に電気絶縁できることから、極めて簡素化
された構成とすることができるとともに、金型を用いた
インサートモールド成形によってそれぞれ大量生産が可
能な電池ケース1と封口ケース2とを単に超音波溶接に
よって接合するだけで構成できるから、極めて高い生産
性で安価に製造することが可能となる。また、円形ある
いは角形の何れの形状であっても、インサートモールド
成形する際の金属部材3,7の形状および金型を変える
だけで容易に対応できる。
【0061】図11は本発明の第3の実施の形態に係る
電池を示す縦断面図であり、この実施の形態では、ニッ
ケル−水素二次電池に適用した場合を例示してある。こ
のニッケル−水素二次電池は、円筒形または角筒状の電
池ケース15と封口体16とにより外装体が構成されて
いる。電池ケース15は、平板状の金属部材17の周縁
部に、樹脂製の筒体部18がインサートモールド成形に
よって一体形成された構成になっている。上記筒体部1
8はその下端開口部が金属部材17の周端縁部に対し覆
う状態で固着されて一体化されている。封口体16は、
金属部材19に、この金属部材19の周端縁部を覆う樹
脂製の枠体部20がインサートモールド成形によって一
体形成された構成になっている。このニッケル−水素電
池では、電池ケース15の底面を形成する金属部材17
が負極端子となり、封口体16の正極端子となる金属部
材19の中央部に正極端子部19aが突設されている。
【0062】電池ケース15内には、底面部に挿入した
負極集電体21が金属部材17にスポット溶接により接
続されたのち、渦巻状電極群22が収納されている。渦
巻状電極群22は、正極板22aと負極板22bとが、
これらの間にセパレータ22cを介在させて積層した状
態で、渦巻状に巻回することにより構成されたものであ
る。負極板22bは負極集電体21に接続され、且つ正
極板22aは正極集電体23に接続されている。
【0063】一方、封口体16は、金属部材19の内面
に端子板24が接合されているとともに、この端子板2
4と正極端子部19aとの間に安全弁部25が収容され
ている。端子板24にはガス導入孔24aが、且つ金属
部材19の正極端子部19aにはガス排出孔19bがそ
れぞれ穿設されている。したがって、電池内圧が所定値
まで上昇したときには、安全弁部25が変形されて、電
池内部のガスがガス導入孔24aからガス排出孔19b
を通って外部に排出される。
【0064】このニッケル−水素電池は、電池ケース1
5内に、負極集電体21を挿入して金属部材17にスポ
ット溶接したのちに、渦巻状電極群22を収納し、且つ
電解液(図示せず)を注入し、正極集電体23に一端が
接続された正極リード26の他端を端子板24に接続
し、封口体16の枠体部20と電池ケース15の筒体部
18とを相対向する配置で重ね合わせて超音波溶接する
ことにより組み立てられる。超音波溶接に際しては、上
述の実施の形態と同様に、筒体部18の開口端面の環状
の溝部18aに枠体部20の環状の突条部20aを挿入
した状態で行われる。
【0065】このニッケル−水素電池においても、従来
のかしめ加工および絶縁ガスケットを用いた封口並びに
封止剤の塗布の何れをも採用しないことから、これらに
それぞれ起因する種々の問題を解消でき、極めて確実な
シール性が得られる上に、そのシール性を急激な温度変
化などの悪条件の発生にも拘わらず長期間にわたり確実
に保持することができ、正,負極端子となる金属部材1
9,17間を樹脂製の筒体部18および枠体部20によ
って確実に電気絶縁できることから、極めて簡素化され
た構成とすることができるとともに、金型を用いたイン
サートモールド成形によってそれぞれ大量生産が可能な
電池ケース15と封口体16とを単に超音波溶接によっ
て接合するだけで構成できるから、極めて高い生産性で
安価に製造することが可能となる。また、円形あるいは
角形の何れの形状であっても、インサートモールド成形
する際の金属部材17,19の形状および金型を変える
だけで容易に対応できる。また、この電池ケース15と
封口体16とによる外装体構成はリチウム二次電池にも
ほぼそのままで適用することが可能である。
【0066】図12(a),(b)は本発明の第4およ
び第5の実施の形態に係る電池をそれぞれ示す縦断面図
であり、いずれも第3の実施の形態の変形例である。し
たがって、同図において、図11と同一若しくは同等の
ものには、同一の符号を付して、重複する説明を省略す
る。(a)の第4の実施の形態に係る電池が第3の実施
の形態の図11の電池と相違するのは、電池ケース27
の筒体部28が第3の実施の形態の電池ケース15の筒
体部18に比較して薄肉に形成され、封口体29の枠体
部30が、これの本体部分に対し筒体部28の厚み分だ
け小さい外径で突出する突出筒状部30aを有する形状
に形成されている構成のみである。この突出筒状部30
aを有する枠体部30は、金属部材19に樹脂によるイ
ンサートモールド成形することによって得られるので、
容易に形成できる。
【0067】この電池の外装体は、封口体29の突出筒
状部30aを電池ケース27の筒体部28の開口部の内
周面に嵌め入れる状態で電池ケース27の筒体部28と
封口体29の枠体部30とが突き合わされて、その突き
合わせ面を超音波溶接または接着剤による接着により接
合される。但し、この電池では、筒体部28を薄肉とし
たことから、筒体部28と枠体部30には、上記実施の
形態のような溝部および突条部が形成されていない。
【0068】この電池では、上記各実施の形態で説明し
たとほぼ同様の効果を得られるのに加えて、第3の実施
の形態の電池に比較して、電池ケース27の筒体部28
の厚みを薄くした分だけ材料コストの低減を図ることが
できるとともに、体積エネルギ密度が向上する。また、
渦巻状電極群22は、封口体29の枠体部30の突出筒
状部30aによって動かないように押圧されてショート
発生が確実に防止される。
【0069】一方、同図(b)の第5の実施の形態に係
る電池が第3の実施の形態の図11の電池と相違するの
は、電池ケース31が、有底筒状の金属ケース体32の
開口部にこれを覆う樹脂製の枠体部33がインサートモ
ールド成形によって一体形成された構成になっているこ
とのみである。枠体部33には、封口体16の枠体部2
0と超音波溶接または接着剤で接着して接合する際に枠
体部20の突条部20aが挿入される環状の溝部33a
が形成されている。
【0070】この電池においても、上記各実施の形態で
説明したとほぼ同様の効果を得られる。また、電池ケー
ス31は、これの殆どの部分を金属ケース体32で形成
して既存の電池とほぼ同様の形態となり、この金属ケー
ス体32は、これを負極とする場合にニッケルめっきを
施した鉄製とし、これを正極とする場合にアルミニウム
製またはアルミニウム合金製とする。
【0071】図13は本発明の第6の実施の形態に係る
電池を示す縦断面図であり、図12(b)に示した第5
の実施の形態の電池の変形例である。したがって、同図
において、図12(b)と同一若しくは同等のものに
は、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。こ
の電池が第5の実施の形態の電池と相違するのは、電池
ケース34が、第5の実施の形態の電池ケース31に用
いられているのと同じ金属ケース体32の外周面のほぼ
全体が樹脂製の有底筒状の被覆体35で覆われていると
ともに、その被覆体35の開口部に枠体部35aが一体
形成され、その枠体部35aが封口体16の枠体部20
と超音波溶接または接着剤による接着手段で接合されて
いる構成のみである。その接合に際しては、枠体部35
aの溝部35bに枠体部20の突条部20aを挿入した
状態で行われる。また、被覆体35の底部中央部には孔
部35cが形成されて、金属ケース体32における孔部
35cに対向する箇所が負極端子部32aとして外部露
呈されている。
【0072】この電池は以下のような手順で組み立てら
れる。すなわち、電池ケース34におけるインサートモ
ールド成形前の金属ケース体32内に、負極集電体21
を挿入したのち渦巻状電極群22を収納し、負極集電体
21と金属ケース体32の底面部とをスポット溶接によ
って接続し、この状態で金属ケース体32にインサート
モールド成形により被覆体35を一体形成し、正極リー
ド26を封口体16の端子板24にスポット溶接して接
続し、電池ケース34の枠体部35aと封口体16の枠
体部20とを相対向する配置で重ね合わせて超音波溶接
または接着剤による接着手段によって互いに接合する。
【0073】この第6の実施の形態の電池においても、
上述した各実施の形態の電池で説明したとほぼ同様の効
果を得ることができるとともに、第5の実施の形態の電
池と比較して、電池ケース34の金属ケース体32の殆
どの外周面を樹脂製の被覆体で覆って保護しているの
で、極めて確実な非透水性および非透湿性を得ることが
できる利点がある。
【0074】図14は、本発明の第7の実施の形態に係
る電池を示す縦断面図であり、図11に示す第3の実施
の形態の電池の変形例である。したがって、同図におい
て、図11と同一若しくは同等のものには、同一の符号
を付して、重複する説明を省略する。この電池が第3の
実施の形態の電池と相違するのは、電池ケース36が、
平板状の金属部材17にこれの周縁部を覆う樹脂製の枠
体部37がインサートモールド成形によって一体に形成
されているとともに、この枠体部37に樹脂製の連結筒
体部38が接合手段で連結された構成になっていること
のみである。枠体部37と連結筒体部38との接合に際
しては、連結筒体部38の溝部38aに枠体部37の突
条部37aを挿入した状態で行われる。同様に、連結筒
体部38と封口体16の枠体部20との接合に際して
は、連結筒体部38の溝部38bに枠体部37の突条部
20aを挿入した状態で行われる。
【0075】この電池においても、上述した各実施の形
態の電池で説明したとほぼ同様の効果を得ることができ
るとともに、以下のような利点がある。すなわち、電池
ケース36の連結筒体部38として、筒心方向の長さが
異なる複数種類のものを用意すれば、電池ケース36に
おける金属部材17と枠体部37とが一体形成された底
部材を共用して、この底部材を任意に選択した連結筒体
部38に接合して電池ケース36を構成することによ
り、同一の底部材を共用しながら高さの異なる種々の電
池を構成することができる利点がある。
【0076】図15は、本発明の電池に用いることので
きる金属部材M1〜M11の種々の形状を示した断面図
であり、これらの金属部材M1〜M11は、各実施の形
態の電池を構成する全ての金属部材3,7,17,19
に代えて用いることができるものである。(a)の金属
部材M1は単なる平板である。(b)の金属部材M2
は、平板における樹脂製の枠体部R1がインサートモー
ルド成形で一体成形される周縁部分がほぼ直角に屈曲さ
れたものである。(c)の金属部材M3は枠体部R1と
一体成形される周縁部分が2段に屈曲されたものであ
り、特に、金属部材M3の平板部を枠体部R1に対し面
一となる配置にしたことを特長としており、樹脂材料を
節約でき、且つ電池としての体積エネルギ密度の向上を
図ることができる。(d)の金属部材M4は枠体部R1
と一体成形される周縁部分が半円形状に湾曲されたもの
である。上記の平板状の金属部材M1を除く各金属部材
M2〜M4は、周縁部分を屈曲することによって枠体部
R1に対し強固に一体化されている。
【0077】(e)の金属部材M5は、周縁部分に冷間
鍛造によって鍔状部が一体に形成されたものであり、
(f)の金属部材M6は、周縁部分を屈曲してその先端
部に冷間鍛造によって鍔状部が一体形成されたものであ
る。これらの金属部材M5,M6は鍔状部によって枠体
部R1に対し強固に一体化されている。
【0078】(g)の金属部材M7は、周縁部分が大き
く湾曲されて、枠体部R1に対し外部露呈した配置で一
体化されており、側部を端子としても利用可能なもので
ある。(h)の金属部材M8は中央部に端子部が突設さ
れたものであり、上述した第3ないし第7の実施の形態
の各電池に用いた金属部材19と同等のものである。
(i)の金属部材M8は(h)のものと同一であるが、
外面における端子部を除く部分が枠体部R2によって保
護されている。
【0079】(j)の金属部材M9は、上記金属部材M
8の端子部よりもさらに大きな端子部が屈曲形成された
ものである。(k)の金属部材M10は平板における枠
体部R1と一体成形される周縁部分に透孔hが形成され
たものであり、透孔h内に樹脂が入り込むことによって
枠体部R1に対し引き離す方向に強い力を受けた場合に
も枠体部R1から外れないように図ったものである。
(l)の金属部材M11は、屈曲形成した端子部の周囲
に枠体部R3が一体成形されるのに必要な部分のみを有
する形状を有したものであり、端子部を除く部分を枠体
部R3で形成した封口体を得ることができる。
【0080】図16は本発明の電池において枠体部また
は筒体部として用いることのできる樹脂構成部R4〜R
9の種々の形状を示した断面図である。(a)の樹脂構
成部R4は、金属部材M1の外面における端子部として
外部露呈される部分を除く全体を被覆できる形状を有し
た枠体を構成するものである。(b)の樹脂構成部R5
は長さを任意に設定して高さの異なる電池に対応できる
筒体部を構成するものである。(c)の樹脂構成部R6
は、第4の実施の形態の電池に用いた枠体部30と同様
に、電極群の押さえ用およびショート防止用として機能
する突出筒状部30aを一体に備えた枠体部を構成する
ものである。
【0081】(d)の樹脂構成部R7は金属部材M1の
内面における端子部となる部分を除く全体を被覆できる
形状を有した枠体部を構成するものであり、電池内部で
の短絡を防止できる機能を有する。(e)の樹脂構成部
R8は、金属部材M1に一体成形された一方の枠状部分
と他方の枠状部分とが蛇腹部で一体に連結された構成を
有するものであり、電池内圧が上昇したときに蛇腹部が
伸長するようになっている。(f)の樹脂構成部R9は
外周面を利用して電池ケースBに接合する形態の枠体部
を構成するものであり、このときの金属部材M12の周
縁部は樹脂構成部R9の筒心方向に沿って配置できるよ
うに屈曲されており、これにより十分な強度を得られる
ようになっている。
【0082】上記各実施の形態において、アルカリ蓄電
池を構成する場合には、電池ケース1,15,27,3
1,34,36の樹脂構成部である枠体部4,35a,
33,37および封口ケース2および封口体16,29
からなる封口部材の樹脂構成部である枠体部8,20,
30並びに連結筒体部38における互いの接合面を除く
内面全体および/または外面全体にニッケルめっき層を
形成することが好ましい。この構成によれば、アルカリ
蓄電池において外装ケースの一部を樹脂で構成した場合
に、内部に収容されるアルカリ電解液のカリウムイオン
またはナトリウムイオンが、樹脂構成部または連結筒体
部を透過して外気と触れることにより、水酸化カリウム
(ナトリウム)となって、漏液と同等の現象が生じるお
それがあるが、この現象の発生をニッケルめっき層によ
って確実に防止することができる。
【0083】同上の発明がリチウムイオン電池である場
合、電池ケースおよび封口部材の各々の樹脂構成部およ
び連結筒体部における互いの接合面を除く内面全体に、
正極と接触する場合にアルミニウムめっき層が形成さ
れ、負極と接触する場合に銅めっき層が形成されている
ことが好ましい。この構成によれば、外装ケースの一部
を樹脂で構成したリチウムイオン電池では、電池電圧が
高いことによって樹脂の分解や水分の内部侵入といった
不具合が生じるおそれがあるが、この現象の発生をアル
ミニウムめっき層または銅めっき層によって確実に防止
することができる。
【0084】図17(a),(b)は本発明の実施の形
態に係る電池モジュールを示す一部の分解縦断面図およ
び概略断面図である。この電池モジュールは、電池ケー
ス複合体39と封口ケース複合体40とを合体して外装
体が構成される。この外装体の内部に形成される所要数
の密閉空間にはそれぞれ電極群41が収容されて、所要
個数の単電池B1〜B3が直列接続または並列接続され
る配置で一体化された構成とされる。なお、同図では3
個の単電池B1〜B3を配設した構成を例示している
が、これは図示の便宜上であって、実際には3個以上の
所要個数を配設した構成となる。
【0085】電池ケース複合体39は、正極端子または
負極端子となる所要枚数の金属部材42が、一定の間隙
を存して一列に並べられた配置において、各金属部材4
2の各々の周縁部を覆う樹脂製の枠体部43がインサー
トモールド成形によって一体形成された構成になってお
り、隣接する各2枚の金属部材42の各々の周縁部分
は、隣接する各2つの枠体部43が一体形成されてなる
連結枠部43aによって互いに連結されている。
【0086】一方、封口ケース複合体40は、電池ケー
ス複合体39と同様に、負極端子または正極端子となる
所要枚数の金属部材44が、一定の間隙を存して一列に
並べられた配置において、各金属部材44の各々の周縁
部を覆う樹脂製の枠体部45がインサートモールド成形
によって一体形成された構成になっており、隣接する各
2枚の金属部材44の各々の周縁部分は、隣接する各2
つの枠体部45が一体形成されてなる連結枠部45aに
よって互いに連結されている。
【0087】上記電池モジュールは、(a)に矢印で示
すように、電池ケース複合体39の各枠体部43内にそ
れぞれ電極群41が挿入され、且つ電解液(図示せず)
が注入されたのちに、封口ケース複合体40が、これの
各枠体部45が電池ケース複合体39の各枠体部43に
合致する位置決め状態で電池ケース複合体39に重ね合
わされ、その状態で重ね合わされている各2つの枠体部
43,45が超音波溶接または接着剤による接着手段の
何れかにより相互に接合される工程を経て構成される。
【0088】この電池モジュールは、電極群41および
電解液からなる発電要素を介在させて電池ケース複合体
39と封口ケース複合体40とを重ね合わせたのち、そ
の重ね合わせ状態の各2つの枠体部43,45を互いに
接合するだけの極めて簡単で少ない工程を経ることによ
り、所要個数の単電池B1〜B3を直列または並列接続
できる状態に一体化した構成を一挙に得ることができる
ので、従来の完成品としての単電池を並べて相互に接続
する構成に比較して、極めて能率良く生産することがで
きる。
【0089】しかも、構成された各単電池B1〜B3
は、上述した各実施の形態の電池と同様に、電池ケース
複合体39および封口ケース複合体40が共に金属部材
42,44に枠体部43,45がインサートモールド成
形によって一体形成された構成であることと、双方の枠
体部43,45を超音波溶接または接着剤による接着手
段で互いに接合して封口することとにより、極めて高い
シール性を有したものとなり、絶縁ガスケットや複雑な
構成の封口体などが不要となる簡素化された構成である
ことから、完成品としての単電池を所要個数接続する構
造に比較して大幅なコストダウンを達成することができ
る。
【0090】なお、上記実施の形態の電池モジュール
は、基本構成を変えることなく種々の変形例に構成でき
る。例えば、上記実施の形態では、複数の偏平な単電池
B1〜B3を一列配置に設けた構成になっているが、単
電池を複数列に配設する構造としたり、電池ケース複合
体39の枠体部43に代えて筒体部を金属部材42にイ
ンサートモールド成形によって一体形成するようにすれ
ば、所要個数の角形または円筒形の単電池を配列した構
造とすることもできる。
【0091】図18は本発明の実施の形態に係るバイポ
ーラ型電池モジュールを示す組立過程における概略縦断
面図である。この電池モジュールは、2つ(1つのみ図
示)の端部半殻体46の間に所要個数の共通半殻体47
を一列配列に介在させ、且つ隣接する各2つの半殻体4
6,47間に電極群41および電解液(図示せず)から
なる発電要素を介在させて、隣接する各2つの半殻体4
6,47を超音波溶接または接着剤で互いに接合するこ
とにより、所要個数の単電池B11〜B16を一列配列
に接続した構成になっている。
【0092】端部半殻体46は、角形または円形の金属
部材48にこれの周縁部を覆う樹脂製の枠体部49がイ
ンサートモールド成形によって一体形成された構成にな
っている。共通半殻体47は、角形または円形の2種類
の金属部材51,52を重ね合わせて接合した金属複合
板50にこれの周縁部を覆って両側に突出する樹脂製の
共通枠体部53がインサートモールド成形によって一体
形成された構成になっている。
【0093】図17の電池モジュールは予め設定された
所要個数の単電池B1〜B3が配列された構成を一挙に
得られるものであるのに対し、この実施の形態のバイポ
ーラ型電池モジュールは、2つの端部半殻体46と任意
の個数の共通半殻体47とを相互に連結することによ
り、任意の個数の単電池B11〜B16を接続する構成
とできるものである。
【0094】すなわち、このバイポーラ型電池モジュー
ルは、端部半殻体46に電極群41および電解液(図示
せず)の発電要素を挿入したのちに、共通半殻体47の
共通枠体部53を端部半殻体46の枠体部49に重ね合
わせて接合することにより、端部半殻体46と共通半殻
体47とで形成される密閉空間内に発電要素を収容して
1番目の単電池B11を構成し、その共通半殻体47の
単電池B11とは反対側に発電要素を挿入して、その共
通半殻体47に次の共通半殻体47を接合して2番目の
単電池B12を構成し、この手順を繰り返して所要個数
より1個少ない単電池B11〜B15を構成し、最後に
端部半殻体46を共通半殻体47に接合する手順で構成
される。なお、製造に際しては、図18の図示状態では
なく、端部半殻体46および共通半殻体47を上下に積
み重ねる配置で行われることは言うまでもない。
【0095】したがって、このバイポーラ型電池モジュ
ールは、上述した極めて簡単で少ない工程を経ることに
より、任意の個数の単電池B11〜B16を直列または
並列接続できる状態に一体化した構成を得ることができ
るので、従来の完成品としての単電池を並べて相互に接
続する構成と比較して、極めて能率良く生産することが
可能となる。
【0096】しかも、構成された各単電池B11〜B1
6は、上述した各実施の形態の電池と同様に、端部半殻
体46および共通半殻体47が共に金属部材48および
金属複合板50に樹脂製の枠体部49および共通枠体部
53がそれぞれインサートモールド成形によって一体形
成された構成になっていることと、枠体部49と共通枠
体部53または2つの共通枠体部53同士を超音波溶
接、接着剤による接着手段または熱溶着手段の何れかの
手段で互いに接合して封口することとにより、極めて高
いシール性を有したものとなり、絶縁ガスケットや複雑
な構成の封口体などが不要となる簡素化された構成であ
ることから、完成品としての単電池を所要個数接続する
構造に比較して大幅なコストダウンを達成することがで
きる。
【0097】なお、上記実施の形態のバイポーラ型電池
モジュールにおいても、基本構成を変えることなく種々
の変形例に構成できる。例えば、上記実施の形態では、
複数の偏平な単電池B11〜B16を一列配置に設けた
構成になっているが、単電池を複数列に配設する構造と
したり、共通半殻体47を、共通枠体部53に代えて筒
体部を金属複合板50にインサートモールド成形によっ
て一体形成するようにすれば、所要個数の角形または円
筒形の単電池を配列した構造とすることもできる。
【0098】
【発明の効果】以上のように、本発明の電池によれば、
電池ケースと封口部材との各々の樹脂構成部を接合手段
で互いに連結して封口する構成としたので、従来のかし
め加工による封口に起因する種々の問題を一挙に解消で
きるとともに、二つの樹脂構成部の接合によって信頼性
の高いシール性を得ることができる。また、電池ケース
と封口部材との互いに接合される樹脂構成部によって電
池ケースの金属構成部と封口部材の金属部材とを電気絶
縁した離間状態に確実に保持できるから、既存の絶縁ガ
スケットを用いる必要がなくなり、この絶縁ガスケット
に起因する問題も解消できるとともに、絶縁ガスケット
や複雑な電極取り出し構造などが不要となって極めて簡
素化された構成とすることができ、大幅なコストダウン
を達成することが可能となる。しかも、従来のプレス加
工による電池ケースの製作や、封口板および絶縁ガスケ
ットを含む複雑な封口体の組立工程などが不要となり、
極めて高い生産性で安価に製造することが可能となる。
【0099】本発明の電池モジュールによれば、発電要
素を介在させて電池ケース複合体と封口側複合体とを重
ね合わせたのち、重ね合わせ状態の2つの樹脂部材を互
いに接合するだけの極めて簡単で少ない工程を経ること
により、所要個数の単電池を直列または並列接続できる
状態に一体化した構成を一挙に得られるので、従来の完
成品としての単電池を並べて相互に接続する構成に比較
して、極めて能率良く生産して、大幅なコストダウンを
達成することができる。しかも、電池ケース複合体およ
び封口側複合体が共にインサートモールド成形によって
一体形成されているので、極めて高いシール性を有した
ものとなり、絶縁ガスケットや複雑な構成の封口体など
が不要となる簡素化された構成となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)は本発明の第1の実施の形態に
係る電池を示す平面図および概略縦断面図。
【図2】(a)〜(c)は同上の電池の電池ケースと封
口ケースとの接合過程を工程順に示した一部の断面図。
【図3】(a)〜(c)は電池の電池ケースと封口ケー
スとの他の接合構造における接合過程を工程順に示した
一部の断面図。
【図4】(a),(b)は電池の電池ケースと封口ケー
スとのさらに他の接合構造における接合過程を工程順に
示した一部の断面図。
【図5】(a),(b)は電池の電池ケースと封口ケー
スとのさらに他の接合構造における接合過程を工程順に
示した一部の断面図。
【図6】(a),(b)は電池の電池ケースと封口ケー
スとのさらに他の接合構造における接合過程を工程順に
示した一部の断面図。
【図7】(a),(b)は電池の電池ケースと封口ケー
スとのさらに他の接合構造における接合過程を工程順に
示した一部の断面図。
【図8】(a),(b)は電池の電池ケースと封口ケー
スとのさらに他の接合構造における接合過程を工程順に
示した一部の断面図。
【図9】(a),(b)は電池の電池ケースと封口ケー
スとのさらに他の接合構造における接合過程を工程順に
示した一部の断面図。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る電池を示す
概略縦断面図。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る電池を示す
縦断面図。
【図12】(a),(b)は本発明の第4および第5の
実施の形態に係る電池をそれぞれ示す縦断面図。
【図13】本発明の第6の実施の形態に係る電池を示す
縦断面図。
【図14】本発明の第7の実施の形態に係る電池を示す
縦断面図。
【図15】(a)〜(l)は本発明の電池に用いること
のできる種々の形状の金属部材を示す断面図。
【図16】(a)〜(f)は本発明の電池において枠体
部または筒体部として用いることのできる種々の形状を
有する樹脂部材を示す断面図。
【図17】(a),(b)は本発明の実施の形態に係る
電池モジュールを示す一部の分解縦断面図および概略断
面図。
【図18】本発明の実施の形態に係るバイポーラ型電池
モジュールを示す組立過程における概略縦断面図。
【図19】(a)は従来の四角形のコイン形電池におけ
るコーナー部分における外装体の縦断面図、(b)はそ
の電池の直線部分における縦断面図。
【符号の説明】 1,15,27,31,34,36 電池ケース 2 封口ケース(封口部材) 3,17 電池ケースの金属部材(金属構成部) 4,35a,33,37 枠体部(電池ケースの樹脂構
成部) 4a,4c,4e,18a,33a,35b,38a,
38b 溝部(凹部) 4f,4g 凹部 5,22,41 電極群 7,19 封口部材の金属部材 8,20,30 枠体部(封口部材の樹脂構成部) 8a,8c,8d,8e,8f,8h,8i,20a,
37a 突条部 4b,8b 接合面 16,29 封口体(封口部材) 18,28 筒体部 19a 正極端子部(端子部) 30a 突出筒状部 32 金属ケース体(金属構成部) 32a 負極端子部(端子部) 38 連結筒体部 39 電池ケース複合体 40 封口ケース複合体(封口側複合体) 42 電池ケース複合体の金属部材 43 枠体部(封口側複合体の樹脂構成部) 44 封口側複合体の金属部材 45 電池ケース複合体の枠体部(樹脂構成部) 46 端部半殻体 47 共通半殻体 48 端部半殻体の金属部材 49 枠体部(端部半殻体の樹脂構成部) 50 金属複合板 51,52 共通半殻体の金属部材 53 共通枠体部(共通半殻体の樹脂構成部) 54 封口ケース 55 電池ケース 56 絶縁ガスケット B 電池ケース M1〜M12 金属部材(金属構成部) R1〜R9 枠体部(樹脂構成部) B1〜B3,B11〜B16 単電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 眞 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 廣永 一幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 平川 靖 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA17 CC02 FF03 5H040 AA00 AT01 AT02 AT03 AT04 AY04 AY06 CC11 CC13 JJ03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状または皿状の金属部材または有底筒
    状の金属ケース体からなる金属構成部と、前記金属構成
    部の少なくとも周縁部または開口周縁部にこれを覆う配
    置で接合して一体化された枠状または筒状の樹脂構成部
    とを有する電池ケースと、 板状または皿状の金属部材と、この金属部材の少なくと
    も周縁部にこれを覆う配置で接合して一体化された枠状
    または筒状の樹脂構成部とを有する封口部材と、 前記電池ケースと前記封口部材とが、これらの間に発電
    要素を収納して相対向する配置で各々の前記樹脂構成部
    が接合によって互いに連結されていることを特徴とする
    電池。
  2. 【請求項2】 電池ケースは、インサートモールド成形
    により金属構成部に樹脂構成部が一体形成されてなり、
    封口部材は、インサートモールド成形により金属部材に
    樹脂構成部が一体形成されてなる請求項1に記載の電
    池。
  3. 【請求項3】 電池ケースおよび封口部材はそれぞれ、
    金属と樹脂との親和性を高める前処理を金属構成部およ
    び金属部材に施したのちに、インサートモールド成形す
    ることによって前記金属構成部および前記金属部材に樹
    脂構成部が一体形成されたものである請求項2に記載の
    電池。
  4. 【請求項4】 樹脂構成部は、PPS、PET、PPお
    よびPEのうちのいずれかにより形成されたものである
    請求項1ないし3の何れかに記載の電池。
  5. 【請求項5】 電池ケースの金属構成部および封口部材
    の金属部材の各々の外側面の少なくとも一部が、樹脂構
    成部に覆われずに外部露呈されて端子部となっている請
    求項1ないし4の何れかに記載の電池。
  6. 【請求項6】 電池ケースの金属構成部および封口部材
    の金属部材のうちの一方が、アルミニウム、アルミニウ
    ム合金またはアルミニウムとステンレスとのクラッド材
    のうちの何れかにより形成されて正極側に設定され、且
    つ他方が銅、銅合金または銅めっきされた金属またはス
    テンレスのうちの何れかにより形成されて負極側に設定
    されている請求項1ないし5の何れかに記載の電池。
  7. 【請求項7】 電池ケースの樹脂構成部と封口部材の樹
    脂構成部とが超音波溶接によって互いに接合されている
    請求項1ないし6の何れかに記載の電池。
  8. 【請求項8】 電池ケースの樹脂構成部および封口部材
    の樹脂構成部の各々の接合面のうちの一方に断面三角形
    状、断面台形状または断面矩形状の何れかの形状の突条
    部が形成され、且つ他方に前記突条部が嵌まり込む形状
    の凹部が形成され、前記凹部に前記突条部を挿入した状
    態で超音波溶接することにより前記突条部の前記凹部と
    の接触部分が溶融して前記突条部が前記凹部に嵌合した
    状態で接合されて、前記電池ケースの樹脂構成部と前記
    封口部材の樹脂構成部とが互いに連結されている請求項
    7に記載の電池。
  9. 【請求項9】 電池ケースの樹脂構成部と封口部材の樹
    脂構成部とが接着剤で接着されて互いに接合されている
    請求項1ないし6の何れかに記載の電池。
  10. 【請求項10】 電池ケースの樹脂構成部と封口部材の
    樹脂構成部とが、熱板に接触して溶融されて、その溶融
    状態において互いに接合されている請求項1ないし6の
    何れかに記載の電池。
  11. 【請求項11】 電池ケースの樹脂構成部は、筒状体に
    形成されて、その筒状体の内部に発電要素が収納されて
    いる請求項1ないし10の何れかに記載の電池。
  12. 【請求項12】 電池ケースおよび封口部材の各々の樹
    脂構成部がそれぞれ枠状に形成されているとともに、前
    記両樹脂構成部がこれらの間に介在された樹脂製の連結
    筒体部の両端の開口端面にそれぞれ接合されている請求
    項1ないし11の何れかに記載の電池。
  13. 【請求項13】 封口部材の樹脂構成部に、電池ケース
    の樹脂構成部の内周面または外周面に嵌まり込むことの
    できる突出筒状部が一体形成されている請求項1ないし
    11の何れかに記載の電池。
  14. 【請求項14】電池ケースおよび封口部材の各々の樹脂
    構成部および連結筒体部は、互いの接合面を除く内面全
    体および/または外面全体に金属めっき層が形成されて
    いる請求項1ないし13の何れかに記載の電池。
  15. 【請求項15】電池ケースおよび封口部材の各々の樹脂
    構成部並びに連結筒体部における互いの接合面を除く内
    面全体および/または外面全体にニッケルめっき層が形
    成されている請求項14に記載のアルカリ蓄電池。
  16. 【請求項16】電池ケースおよび封口部材の各々の樹脂
    構成部並びに連結筒体部における互いの接合面を除く内
    面全体に、正極に使用する部材側にアルミニウムめっき
    層が形成され、負極に使用する部材側に銅めっき層が形
    成されている請求項14に記載のリチウムイオン電池。
  17. 【請求項17】 複数枚の金属部材と、この各金属部材
    の各々の周縁部をそれぞれ覆う枠状または筒状の樹脂構
    成部とが、隣接する各2つの前記樹脂構成部が一体とな
    る形状にインサートモールド成形によって一体形成され
    てなる電池ケース複合体と、 複数枚の金属部材と、これら各金属部材の周縁部をそれ
    ぞれ覆う枠状または筒状の樹脂構成部とが、隣接する各
    2つの前記樹脂部材が一体となる形状にインサートモー
    ルド成形によって一体形成されてなる封口側複合体と、 複数の発電要素とを備え、 前記電池ケース複合体の前記各樹脂構成部と前記封口側
    複合体の各樹脂構成部とが、これらの各間にそれぞれ前
    記発電要素を収納して対向する配置で互いに接合され
    て、前記各発電要素とこれの両側にそれぞれ位置する前
    記各金属部材とにより構成される複数の単電池が1列ま
    たは複数列の配列状態で設けられていることを特徴とす
    る電池モジュール。
  18. 【請求項18】 金属部材の少なくとも周縁部にこれを
    覆う配置で枠状または筒状の樹脂構成部がインサートモ
    ールド成形によって一体形成されてなる2つの端部半殻
    体と、 2種の金属部材を接合した金属複合板の周縁部にこれを
    覆う配置で、且つ前記複合板の両面側に突設する枠状ま
    たは筒状の樹脂構成部がインサートモールド成形によっ
    て一体形成されてなる複数の共通半殻体と、 複数の発電要素とを備え、 一方の前記端部半殻体の樹脂構成部と前記共通半殻体の
    樹脂構成部とが、これらの間に前記発電要素を収納して
    相対向する配置で互いに接合され、 複数の前記共通半殻体が対向一致状態でそれぞれ接合さ
    れ、且つ接合された各2つの樹脂構成部の間に前記発電
    要素がそれぞれ収容され、 最終段の前記共通半殻体の樹脂構成部と他方の前記端部
    半殻体の樹脂構成部とが、これらの間に前記発電要素を
    収納して相対向する配置で互いに接合されていることを
    特徴とするバイポーラ型電池モジュール。
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