JP2004316444A - 可変動弁機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】バルブの開閉量を連続的に変更できる可変動弁機構、および上記可変動弁機構に用いられる耐摩耗材チップ付きロッカアームを提供する。
【解決手段】ロッカアーム4の一端とバルブ5との間に配置され、ロッカアームの揺動により往復動し、バルブ端部を押圧してバルブを開閉させる可変アーム1とを有し、可変アーム内部には、ロッカアームの揺動により可変アームが往復動する際に、可変アーム内部で摺動可能に前記バルブ側に固定シャフト3が、前記ロッカアーム側に可変シャフト2がそれぞれ収納され、可変シャフト2は、固定シャフト3を軸に前記可変アームを回動可能に支持されており、前記可変アームの回動により、前記可変アームのロッカアーム側端部と前記ロッカアームの一端との接触部分とロッカシャフト8の軸中心との距離である回転半径を変更させ、これにより連続的にバルブリフト量を変更させる。
【選択図】 図1
【解決手段】ロッカアーム4の一端とバルブ5との間に配置され、ロッカアームの揺動により往復動し、バルブ端部を押圧してバルブを開閉させる可変アーム1とを有し、可変アーム内部には、ロッカアームの揺動により可変アームが往復動する際に、可変アーム内部で摺動可能に前記バルブ側に固定シャフト3が、前記ロッカアーム側に可変シャフト2がそれぞれ収納され、可変シャフト2は、固定シャフト3を軸に前記可変アームを回動可能に支持されており、前記可変アームの回動により、前記可変アームのロッカアーム側端部と前記ロッカアームの一端との接触部分とロッカシャフト8の軸中心との距離である回転半径を変更させ、これにより連続的にバルブリフト量を変更させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルブの開閉量を連続的に変更できる可変動弁機構、およびそれに用いられる耐摩耗材チップ付きロッカアームに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関用の可変バルブリフト機構には、ロッカアーム形式の可変バルブリフト機構を搭載したものが種々生産されている。その基本構造は、低速・高速の2段、または、低速・中速・高速の3段のロッカアームと、バルブとの間の連結および切り離しを行うことで、バルブのリフト量を変更するものである。
【0003】
このような従来の段階的な可変バルブリフト機構よりも、出力や燃費の更なる改善のために、バルブのリフト量を連続的に変更するための機構が研究されている。
【0004】
バルブのリフト量を連続的に変更する機構としては、ロッカアームの揺動枢支点を変位させる例(特許文献1、特許文献2)、ロッカアームのカム山との接触角を変える例(特許文献3、特許文献4)、ロッカアームとタペットの間に可変の支点を持つことによりレバー比を変える例(特許文献5)等がある。
【0005】
ロッカアームの枢支点を直接変位させる例またはロッカアームとタペットの間に可変の支点を持ってレバー比を変える例では支点の変位でリフトカーブの大きさが相似的に変化するためリフト量を小さくすると相対的に緩衝曲線も低くなってしまい、タペットクリアランスも変化し、タペット音が大きくなる。またロッカアームのカム山との接触角を変える例ではタペットクリアランスが変化し、バルブ総開角も大きく変化して吸排気効率が悪化する。
【0006】
また、タペットクリアランスの変化を少なくすることを試みた、カムとロッカアームとの間にリンク機構を設ける例(特許文献6)もあるが、これはリンク機構を設けることで、全体の機構が複雑化してしまうなどの問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭60−108511号公報
【特許文献2】
特開平5−202720号公報
【特許文献3】
実開昭60−125304号公報
【特許文献4】
実開昭60−127411号公報
【特許文献5】
特開昭60−228717号公報
【特許文献6】
特開平8−74534号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、緩衝曲線やタペットクリアランスに影響を与えることなく、かつ単純な機構で、最大リフト量を十分減少させることができ、バルブの開閉量を連続的に変更できる可変動弁機構、および上記可変動弁機構に用いられる耐摩耗材チップ付きロッカアームを提供することを主目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、第1の発明において、カムの回転に従ってロッカシャフトを軸に揺動するロッカアームと、前記ロッカアームの一端に配置され、前記ロッカアームの揺動により開閉されるバルブと、前記ロッカアームの一端と前記バルブとの間に配置され、前記ロッカアームの揺動により往復動し、バルブ端部を押圧してバルブを開閉させる可変アームとを有し、
前記可変アーム内部には、前記ロッカアームの揺動により可変アームが往復動する際に、前記可変アーム内部で摺動可能に前記バルブ側に固定シャフトが、前記ロッカアーム側に可変シャフトがそれぞれ収納され、
前記可変シャフトは、前記固定シャフトを軸に前記可変アームを回動可能に支持されており、
前記可変アームの回動により、前記可変アームのロッカアーム側端部と前記ロッカアームの一端との接触部分と前記ロッカシャフトの軸中心との距離である回転半径を変更させ、これにより連続的にバルブリフト量を変更させることを特徴とする可変動弁機構を提供する。
【0010】
本発明の可変動弁機構によれば、単純な機構でバルブリフト量を連続的に変更することができるので、エンジンの出力、および、燃費を向上することができる。
【0011】
本発明は、第2の発明において、上記第1の発明の可変動弁機構に用いられるロッカアームであって、前記可変アームのロッカアーム側端部と前記ロッカアームの一端との接触部分が、なめらかな曲面で形成されていることを特徴とするロッカアームを提供する。これにより、ロッカアームの端部の凹凸に妨げられることなく、可変アームの安定した摺動が可能になるからである。
【0012】
また、本発明は、第3の発明において、上記第1の発明の可変動弁機構に用いられるロッカアームであって、前記可変アームとの摺動面に耐摩耗材チップを設けたことを特徴とする耐摩耗材チップ付きロッカアームを提供する。本発明の耐摩耗材チップ付きロッカアームを用いることにより、ロッカアームと、可変アームとが摺動する上記第1の発明の可変動弁機構においても、ロッカアームの摺動面が摩耗することなく、安定した動きをバルブに伝えることが可能になる。
【0013】
さらに、本発明は第4の発明において、上記第1の発明の可変動弁機構に用いられる可変アームであって、前記可変アームのロッカアーム側端部、もしくはバルブ側端部の少なくとも一方が、円弧形状で形成されていることを特徴とする可変アームを提供する。本発明の可変アームを用いることにより、可変アームが回動し、上記ロッカアームまたはバルブとの接触位置が移動しても、接触部分がなめらかであるので、安定してロッカアームの揺動をバルブに伝えることが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、可変動弁機構と、それに用いられる耐摩耗材チップ付きロッカアームとに分けて説明する。
【0015】
(可変動弁機構)
まず、本発明の可変動弁機構の構成部材および、それらの動きを図を用いて説明する。図1は本発明の可変動弁機構の一例を示す概略断面図であり、図2は図1を右方向から見た概略断面図である。本発明の特徴である、可変アーム1、可変シャフト2、および固定シャフト3は、ロッカアーム4とバルブ5との間に設けられており、バルブ5上部の、可変アーム1との接触面にはシム6が設けられていてもよい。上記ロッカアーム4は、カム7の回転に従ってロッカシャフト8を軸に揺動する。
【0016】
本発明の可変動弁機構の特徴はロッカアーム4とバルブ5の間に可変アーム1を設けた点である。よって、カム7からロッカアーム4までの動き、つまり、カム7が回転することにより、ロッカシャフト8を軸中心としてロッカアーム4が揺動する機構は従来のものと同様である。
【0017】
本発明においては、ロッカアーム4の揺動によって可変アーム1が押圧され、その可変アーム1の動きがバルブ5を押圧する。上記可変アーム1の内部には、バルブ5側に固定シャフト3、ロッカアーム4側に可変シャフト2が設けられている。固定シャフト3は固定されており、可変アーム1の回動の軸となる。一方、可変シャフト2は、エンジンの回転速度に応じて左右方向に動き、可変アーム1を回動させる。可変シャフト2の動きとしては、可変アーム1の往復動方向に垂直な方向の成分を含む動きであれば、直線的な動きでも、円弧を描くような動きでもよい。
【0018】
ロッカアーム4の揺動により上記可変アーム1は往復動するが、可変シャフト2、および固定シャフト3は往復動をしない。そのため、可変シャフト2、および固定シャフト3と、可変アーム1とは相対的に摺動することになる。よって、本発明の可変アーム1の形状は、ロッカアーム4の揺動による可変アーム1の往復動が、可変シャフト2、および固定シャフト3により妨げられない形状である必要がある。さらに、可変アーム1は、可変シャフト2の横方向の動きによって、固定シャフト3を軸に回動される形状である必要もある。上記2つの条件を満たす形状ならば、可変アーム1の形状は特に限定されるものではないが、例としては、図3に示したように中空の楕円型に補強部10を設けたものなどが挙げられる。
【0019】
また、可変アーム1は、前記可変アーム1のロッカアーム4側端部、もしくはバルブ5側端部の少なくとも一方が、円弧形状で形成されていることが好ましい。本発明の可変動弁機構に用いられる可変アーム1は、エンジンの回転速度によって回動するので、上記ロッカアーム4、および上記バルブ5との接触位置は移動する。そこで、上記の可変アーム1を用いることにより、可変アーム1が回動し、上記ロッカアーム4またはバルブ5との接触位置が移動しても、接触部分12がなめらかであるので、安定してロッカアーム4の揺動をバルブ5に伝えることが可能になる。
【0020】
さらに、可変アーム1の端部を円弧形状にすることで、可変アーム1の回動による上記接触部分12から可変アーム1の回動の中心までの距離の変化を最小限に抑えられるので、ロッカアーム4の揺動を確実にバルブ5に伝えるという点からも好ましい。なお、本発明の効果を高めるために、可変アーム1の両端を円弧形状にすることがより好ましい。
【0021】
可変アーム1のバルブ5側は、固定シャフト3によって保持され、ロッカアーム4側は可変シャフト2の動きによって回動される。可変アーム1を回動させる可変シャフト2の駆動方法としては、アクチュエータなどを用いる方法が挙げられる。なお、上記可変シャフト2と固定シャフト3とは、一体のものでもよく、シャフト断面上の一端を軸に、もう一端が回動する1本のシャフトでもよい。
【0022】
本発明の可変動弁機構は、上記可変シャフト2の位置をエンジン回転速度に応じて変化させ、上記可変アーム1を回動させることにより、可変アーム1とロッカアーム4とが接触する位置を変え、その接触部分12からロッカアーム4の回転中心(ロッカシャフト8の軸中心)までの距離である、回転半径を変える。この回転半径は低速時はR1となり、高速時はR2となることで、ロッカアーム4の揺動量は一定であっても、可変アーム1へ伝わる動きの量を変えることができる。この原理を利用して、エンジン回転速度に応じて、上記回転半径を変え、バルブ5のリフト量を連続的に変更することが可能になる。
【0023】
よって、本発明の可変動弁機構に用いられるロッカアーム4の、可変アーム1側の摺動面の形状は、可変アーム1を回動させてロッカアーム4と接触する位置を変えることにより、回転半径を変えられる形状ならば特に限定はされない。ロッカアーム4の、可変アーム1側摺動面の形状を調整することにより、エンジン回転速度によるバルブ5のリフト量の変化を所望のものとすることができる。
【0024】
また、ロッカアーム4の、可変アーム1側の摺動面の形状を調整することにより、図4に示すように、エンジン回転速度に応じてバルブクリアランスを変えることができる。そのため、エンジン回転数によって異なる、バルブの熱膨張率に合わせて、バルブクリアランスを設けることができるので、エンジンを、より高品質なものとすることが可能になる。
【0025】
さらに、上記ロッカアーム4は、前記可変アーム1のロッカアーム4側端部と前記ロッカアーム4の一端との接触部分12が、なめらかな曲面で形成されていることが好ましい。ここでいうなめらかな曲面とは、凹凸などに妨げられることなく、可変アーム1が安定して摺動できる曲面を指す。上記接触部分12をなめらかな曲面とすることで、可変アーム1が凸部と接触して摺動が不安定になったり、局部的に摩耗したりすることを防止し、安定した摺動が可能になる。
【0026】
本発明の可変動弁機構に用いられるロッカアーム4のカム7側の摺動面の形状については特に限定されるものではないが、ローラやベアリングにより、カム7との摩擦を軽減するもの、図5に示したように、カム7との摺動面に耐摩耗材のロッカチップ9を設けたものでもよい。この場合のロッカチップの材質や、ロッカアーム4本体との接合方法は、特に限定されるものではない。
【0027】
以下、エンジンの回転速度に伴う、本発明の可変動弁機構の変化について説明する。
【0028】
1.低速時
図6は、図1に示す可変動弁機構の低速時の動きを示したものである。低速時には、可変シャフト2が図の左方向に移動するため、可変アーム1は固定シャフト3を軸として左方向に回動する。可変アーム1が回動すると、可変アーム1はロッカシャフト8の軸中心から、より短い回転半径R1となる接触部分12で接触することになるため、ロッカアーム4が同じ量揺動しても、可変アーム1の往復動の量は少なくなる。
【0029】
上記のように、バルブ5は、可変アーム1の往復動に伴って押圧されるので、可変アーム1の往復動の量が少なくなると、バルブ5の押圧量も少なくなる。
【0030】
2.高速時
図7は、図1に示す可変動弁機構の高速時の動きを示したものである。高速時には、可変シャフト2は、バルブ5の軸上に近い位置にあるため、可変アーム1もバルブ5の軸に近い向きになる。最高速時には、可変シャフト2は、バルブ5の軸上に位置し、可変アーム1は、バルブ5の軸の延長線上に位置する。このような位置とすることにより、低速時に比べ、高速時には、可変アーム1はロッカシャフト8の軸中心から遠い、回転半径R2となる接触部分12で接触することになるため、ロッカアーム4が同じ量揺動しても、可変アーム1に伝わる往復動の量は大きくなる。
【0031】
低速時と同様に、バルブ5は、可変アーム1の動きに伴って動かされるので、可変アーム1の動きが大きくなると、バルブ5の動きも大きくなる。
【0032】
以上のように、バルブ5のリフト量を変更する可変動弁機構をロッカアーム4とバルブ5との間に設けることで、従来の可変動弁機構のように緩衝曲線やタペットクリアランス等に影響を与えることなく、単純な機構で効率良くバルブ5のリフト量を連続的に変化させ、エンジン出力および燃費の向上を図ることが可能になる。
上記は、全てオーバーヘッドカムシャフト型のエンジンを例に説明しているが、本発明は、ロッカアーム4とバルブ5との間に可変アーム1を配置するものであれば、これに限定されるものではなく、例えばオーバーヘッドバルブ型のエンジンに対して用いることも可能であり、プッシュロッドやタペットなどの位置関係やクリアランス等に影響を与えることなくバルブのリフト量を連続的に変更することができる。
【0033】
(耐摩耗材チップ付きロッカアーム)
本発明の耐摩耗材チップ付きロッカアームは、上記発明の可変動弁機構において、ロッカアームと可変アームとが回動することに伴い、摺動面の摩耗を防止するために、耐摩耗材チップを設けるものである。
【0034】
従来の動弁機構では、ロッカアームとバルブとの接触面は一定であり、摺動することはなかった。しかし、上記発明の可変動弁機構においては、ロッカアームとバルブとの間に可変アームを設け、その可変アームを回動させて傾きを変えることによって、バルブリフト量を変更する。
【0035】
本発明のロッカアームの可変アーム側の摺動面は、所望のバルブリフト変化量に合わせて形状が調整されている。しかし、可変アームが回動することにより、ロッカアームが摩耗すると、調整された摺動面の形状が崩れ、上記発明の効果が十分に発揮されないおそれがある。
【0036】
そこで、本発明は、図8に示すように、ロッカアーム4の摺動面に耐摩耗材チップ11を設けることにより、摩耗を防止する。耐摩耗材チップ11の材質の例としては、高合金系焼結材、チル鋳鉄、合金鋳鉄、金熱処理や表面処理を施した鋼及び鍛造品などが挙げられ、中でもすべり特性に優れる高合金焼結材がより好適に用いられる。耐摩耗材チップ11の厚さは、耐摩耗材チップ11の材質によっても異なるが、一般的には1〜5mm程度である。
【0037】
また、耐摩耗材チップ11は、ロッカアーム4の可変アーム1側の摺動面を覆うように設けられる。焼結材の場合のその形成方法は、粉末成形後、焼結する焼結チップでもよく、又、金属射出成形法により、形成してもよい。これらの耐摩耗材チップ11を用い、アルミダイカスト法により鋳ぐるむ方法やろう付け法等による接着方法によりロッカアーム4を形成する。
その形状は所望のバルブリフト量の変化率に合わせて調整される。
【0038】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述の実施形態は例示であり、本明細書の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様の効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のロッカアームとバルブとの間に設けられた可変動弁機構を用いると、緩衝曲線やタペットクリアランスなどに影響を与えずに、単純な機構で効率的にバルブのリフト量を連続的に変化させることが可能になり、エンジンの出力および燃費を向上させることができる。また、ロッカアームの形状を調整することにより、エンジン回転速度に応じてバルブクリアランスを変えることができ、バルブの熱膨張に対応できるので、より高性能なエンジンとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変動弁機構の一例を示す概略断面図である。
【図2】図1を右方向から見た要部断面図である。
【図3】本発明の可変アームの形状の一例を示した概略断面図である。
【図4】本発明に用いられるロッカアームの形状による、エンジン回転速度に応じたバルブクリアランスの差の一例を示した概略断面図である。
【図5】本発明に用いられるロッカアームの形状の一例を示した概略断面図である。
【図6】本発明の可変動弁機構の低速時の動きの一例を示した概略断面図である。
【図7】本発明の可変動弁機構の高速時の動きの一例を示した概略断面図である。
【図8】本発明の耐摩耗材チップ付きロッカアームの一例を示した概略断面図である。
【図9】本発明の可変動弁機構におけるバルブリフト曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
1 … 可変アーム
2 … 可変シャフト
3 … 固定シャフト
4 … ロッカアーム
5 … バルブ
7 … カム
8 … ロッカシャフト
10 … 補強部
11 … 耐摩耗材チップ
12 … 接触部分
R1 … 低速時の回転半径
R2 … 高速時の回転半径
【発明の属する技術分野】
本発明は、バルブの開閉量を連続的に変更できる可変動弁機構、およびそれに用いられる耐摩耗材チップ付きロッカアームに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関用の可変バルブリフト機構には、ロッカアーム形式の可変バルブリフト機構を搭載したものが種々生産されている。その基本構造は、低速・高速の2段、または、低速・中速・高速の3段のロッカアームと、バルブとの間の連結および切り離しを行うことで、バルブのリフト量を変更するものである。
【0003】
このような従来の段階的な可変バルブリフト機構よりも、出力や燃費の更なる改善のために、バルブのリフト量を連続的に変更するための機構が研究されている。
【0004】
バルブのリフト量を連続的に変更する機構としては、ロッカアームの揺動枢支点を変位させる例(特許文献1、特許文献2)、ロッカアームのカム山との接触角を変える例(特許文献3、特許文献4)、ロッカアームとタペットの間に可変の支点を持つことによりレバー比を変える例(特許文献5)等がある。
【0005】
ロッカアームの枢支点を直接変位させる例またはロッカアームとタペットの間に可変の支点を持ってレバー比を変える例では支点の変位でリフトカーブの大きさが相似的に変化するためリフト量を小さくすると相対的に緩衝曲線も低くなってしまい、タペットクリアランスも変化し、タペット音が大きくなる。またロッカアームのカム山との接触角を変える例ではタペットクリアランスが変化し、バルブ総開角も大きく変化して吸排気効率が悪化する。
【0006】
また、タペットクリアランスの変化を少なくすることを試みた、カムとロッカアームとの間にリンク機構を設ける例(特許文献6)もあるが、これはリンク機構を設けることで、全体の機構が複雑化してしまうなどの問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭60−108511号公報
【特許文献2】
特開平5−202720号公報
【特許文献3】
実開昭60−125304号公報
【特許文献4】
実開昭60−127411号公報
【特許文献5】
特開昭60−228717号公報
【特許文献6】
特開平8−74534号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、緩衝曲線やタペットクリアランスに影響を与えることなく、かつ単純な機構で、最大リフト量を十分減少させることができ、バルブの開閉量を連続的に変更できる可変動弁機構、および上記可変動弁機構に用いられる耐摩耗材チップ付きロッカアームを提供することを主目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、第1の発明において、カムの回転に従ってロッカシャフトを軸に揺動するロッカアームと、前記ロッカアームの一端に配置され、前記ロッカアームの揺動により開閉されるバルブと、前記ロッカアームの一端と前記バルブとの間に配置され、前記ロッカアームの揺動により往復動し、バルブ端部を押圧してバルブを開閉させる可変アームとを有し、
前記可変アーム内部には、前記ロッカアームの揺動により可変アームが往復動する際に、前記可変アーム内部で摺動可能に前記バルブ側に固定シャフトが、前記ロッカアーム側に可変シャフトがそれぞれ収納され、
前記可変シャフトは、前記固定シャフトを軸に前記可変アームを回動可能に支持されており、
前記可変アームの回動により、前記可変アームのロッカアーム側端部と前記ロッカアームの一端との接触部分と前記ロッカシャフトの軸中心との距離である回転半径を変更させ、これにより連続的にバルブリフト量を変更させることを特徴とする可変動弁機構を提供する。
【0010】
本発明の可変動弁機構によれば、単純な機構でバルブリフト量を連続的に変更することができるので、エンジンの出力、および、燃費を向上することができる。
【0011】
本発明は、第2の発明において、上記第1の発明の可変動弁機構に用いられるロッカアームであって、前記可変アームのロッカアーム側端部と前記ロッカアームの一端との接触部分が、なめらかな曲面で形成されていることを特徴とするロッカアームを提供する。これにより、ロッカアームの端部の凹凸に妨げられることなく、可変アームの安定した摺動が可能になるからである。
【0012】
また、本発明は、第3の発明において、上記第1の発明の可変動弁機構に用いられるロッカアームであって、前記可変アームとの摺動面に耐摩耗材チップを設けたことを特徴とする耐摩耗材チップ付きロッカアームを提供する。本発明の耐摩耗材チップ付きロッカアームを用いることにより、ロッカアームと、可変アームとが摺動する上記第1の発明の可変動弁機構においても、ロッカアームの摺動面が摩耗することなく、安定した動きをバルブに伝えることが可能になる。
【0013】
さらに、本発明は第4の発明において、上記第1の発明の可変動弁機構に用いられる可変アームであって、前記可変アームのロッカアーム側端部、もしくはバルブ側端部の少なくとも一方が、円弧形状で形成されていることを特徴とする可変アームを提供する。本発明の可変アームを用いることにより、可変アームが回動し、上記ロッカアームまたはバルブとの接触位置が移動しても、接触部分がなめらかであるので、安定してロッカアームの揺動をバルブに伝えることが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、可変動弁機構と、それに用いられる耐摩耗材チップ付きロッカアームとに分けて説明する。
【0015】
(可変動弁機構)
まず、本発明の可変動弁機構の構成部材および、それらの動きを図を用いて説明する。図1は本発明の可変動弁機構の一例を示す概略断面図であり、図2は図1を右方向から見た概略断面図である。本発明の特徴である、可変アーム1、可変シャフト2、および固定シャフト3は、ロッカアーム4とバルブ5との間に設けられており、バルブ5上部の、可変アーム1との接触面にはシム6が設けられていてもよい。上記ロッカアーム4は、カム7の回転に従ってロッカシャフト8を軸に揺動する。
【0016】
本発明の可変動弁機構の特徴はロッカアーム4とバルブ5の間に可変アーム1を設けた点である。よって、カム7からロッカアーム4までの動き、つまり、カム7が回転することにより、ロッカシャフト8を軸中心としてロッカアーム4が揺動する機構は従来のものと同様である。
【0017】
本発明においては、ロッカアーム4の揺動によって可変アーム1が押圧され、その可変アーム1の動きがバルブ5を押圧する。上記可変アーム1の内部には、バルブ5側に固定シャフト3、ロッカアーム4側に可変シャフト2が設けられている。固定シャフト3は固定されており、可変アーム1の回動の軸となる。一方、可変シャフト2は、エンジンの回転速度に応じて左右方向に動き、可変アーム1を回動させる。可変シャフト2の動きとしては、可変アーム1の往復動方向に垂直な方向の成分を含む動きであれば、直線的な動きでも、円弧を描くような動きでもよい。
【0018】
ロッカアーム4の揺動により上記可変アーム1は往復動するが、可変シャフト2、および固定シャフト3は往復動をしない。そのため、可変シャフト2、および固定シャフト3と、可変アーム1とは相対的に摺動することになる。よって、本発明の可変アーム1の形状は、ロッカアーム4の揺動による可変アーム1の往復動が、可変シャフト2、および固定シャフト3により妨げられない形状である必要がある。さらに、可変アーム1は、可変シャフト2の横方向の動きによって、固定シャフト3を軸に回動される形状である必要もある。上記2つの条件を満たす形状ならば、可変アーム1の形状は特に限定されるものではないが、例としては、図3に示したように中空の楕円型に補強部10を設けたものなどが挙げられる。
【0019】
また、可変アーム1は、前記可変アーム1のロッカアーム4側端部、もしくはバルブ5側端部の少なくとも一方が、円弧形状で形成されていることが好ましい。本発明の可変動弁機構に用いられる可変アーム1は、エンジンの回転速度によって回動するので、上記ロッカアーム4、および上記バルブ5との接触位置は移動する。そこで、上記の可変アーム1を用いることにより、可変アーム1が回動し、上記ロッカアーム4またはバルブ5との接触位置が移動しても、接触部分12がなめらかであるので、安定してロッカアーム4の揺動をバルブ5に伝えることが可能になる。
【0020】
さらに、可変アーム1の端部を円弧形状にすることで、可変アーム1の回動による上記接触部分12から可変アーム1の回動の中心までの距離の変化を最小限に抑えられるので、ロッカアーム4の揺動を確実にバルブ5に伝えるという点からも好ましい。なお、本発明の効果を高めるために、可変アーム1の両端を円弧形状にすることがより好ましい。
【0021】
可変アーム1のバルブ5側は、固定シャフト3によって保持され、ロッカアーム4側は可変シャフト2の動きによって回動される。可変アーム1を回動させる可変シャフト2の駆動方法としては、アクチュエータなどを用いる方法が挙げられる。なお、上記可変シャフト2と固定シャフト3とは、一体のものでもよく、シャフト断面上の一端を軸に、もう一端が回動する1本のシャフトでもよい。
【0022】
本発明の可変動弁機構は、上記可変シャフト2の位置をエンジン回転速度に応じて変化させ、上記可変アーム1を回動させることにより、可変アーム1とロッカアーム4とが接触する位置を変え、その接触部分12からロッカアーム4の回転中心(ロッカシャフト8の軸中心)までの距離である、回転半径を変える。この回転半径は低速時はR1となり、高速時はR2となることで、ロッカアーム4の揺動量は一定であっても、可変アーム1へ伝わる動きの量を変えることができる。この原理を利用して、エンジン回転速度に応じて、上記回転半径を変え、バルブ5のリフト量を連続的に変更することが可能になる。
【0023】
よって、本発明の可変動弁機構に用いられるロッカアーム4の、可変アーム1側の摺動面の形状は、可変アーム1を回動させてロッカアーム4と接触する位置を変えることにより、回転半径を変えられる形状ならば特に限定はされない。ロッカアーム4の、可変アーム1側摺動面の形状を調整することにより、エンジン回転速度によるバルブ5のリフト量の変化を所望のものとすることができる。
【0024】
また、ロッカアーム4の、可変アーム1側の摺動面の形状を調整することにより、図4に示すように、エンジン回転速度に応じてバルブクリアランスを変えることができる。そのため、エンジン回転数によって異なる、バルブの熱膨張率に合わせて、バルブクリアランスを設けることができるので、エンジンを、より高品質なものとすることが可能になる。
【0025】
さらに、上記ロッカアーム4は、前記可変アーム1のロッカアーム4側端部と前記ロッカアーム4の一端との接触部分12が、なめらかな曲面で形成されていることが好ましい。ここでいうなめらかな曲面とは、凹凸などに妨げられることなく、可変アーム1が安定して摺動できる曲面を指す。上記接触部分12をなめらかな曲面とすることで、可変アーム1が凸部と接触して摺動が不安定になったり、局部的に摩耗したりすることを防止し、安定した摺動が可能になる。
【0026】
本発明の可変動弁機構に用いられるロッカアーム4のカム7側の摺動面の形状については特に限定されるものではないが、ローラやベアリングにより、カム7との摩擦を軽減するもの、図5に示したように、カム7との摺動面に耐摩耗材のロッカチップ9を設けたものでもよい。この場合のロッカチップの材質や、ロッカアーム4本体との接合方法は、特に限定されるものではない。
【0027】
以下、エンジンの回転速度に伴う、本発明の可変動弁機構の変化について説明する。
【0028】
1.低速時
図6は、図1に示す可変動弁機構の低速時の動きを示したものである。低速時には、可変シャフト2が図の左方向に移動するため、可変アーム1は固定シャフト3を軸として左方向に回動する。可変アーム1が回動すると、可変アーム1はロッカシャフト8の軸中心から、より短い回転半径R1となる接触部分12で接触することになるため、ロッカアーム4が同じ量揺動しても、可変アーム1の往復動の量は少なくなる。
【0029】
上記のように、バルブ5は、可変アーム1の往復動に伴って押圧されるので、可変アーム1の往復動の量が少なくなると、バルブ5の押圧量も少なくなる。
【0030】
2.高速時
図7は、図1に示す可変動弁機構の高速時の動きを示したものである。高速時には、可変シャフト2は、バルブ5の軸上に近い位置にあるため、可変アーム1もバルブ5の軸に近い向きになる。最高速時には、可変シャフト2は、バルブ5の軸上に位置し、可変アーム1は、バルブ5の軸の延長線上に位置する。このような位置とすることにより、低速時に比べ、高速時には、可変アーム1はロッカシャフト8の軸中心から遠い、回転半径R2となる接触部分12で接触することになるため、ロッカアーム4が同じ量揺動しても、可変アーム1に伝わる往復動の量は大きくなる。
【0031】
低速時と同様に、バルブ5は、可変アーム1の動きに伴って動かされるので、可変アーム1の動きが大きくなると、バルブ5の動きも大きくなる。
【0032】
以上のように、バルブ5のリフト量を変更する可変動弁機構をロッカアーム4とバルブ5との間に設けることで、従来の可変動弁機構のように緩衝曲線やタペットクリアランス等に影響を与えることなく、単純な機構で効率良くバルブ5のリフト量を連続的に変化させ、エンジン出力および燃費の向上を図ることが可能になる。
上記は、全てオーバーヘッドカムシャフト型のエンジンを例に説明しているが、本発明は、ロッカアーム4とバルブ5との間に可変アーム1を配置するものであれば、これに限定されるものではなく、例えばオーバーヘッドバルブ型のエンジンに対して用いることも可能であり、プッシュロッドやタペットなどの位置関係やクリアランス等に影響を与えることなくバルブのリフト量を連続的に変更することができる。
【0033】
(耐摩耗材チップ付きロッカアーム)
本発明の耐摩耗材チップ付きロッカアームは、上記発明の可変動弁機構において、ロッカアームと可変アームとが回動することに伴い、摺動面の摩耗を防止するために、耐摩耗材チップを設けるものである。
【0034】
従来の動弁機構では、ロッカアームとバルブとの接触面は一定であり、摺動することはなかった。しかし、上記発明の可変動弁機構においては、ロッカアームとバルブとの間に可変アームを設け、その可変アームを回動させて傾きを変えることによって、バルブリフト量を変更する。
【0035】
本発明のロッカアームの可変アーム側の摺動面は、所望のバルブリフト変化量に合わせて形状が調整されている。しかし、可変アームが回動することにより、ロッカアームが摩耗すると、調整された摺動面の形状が崩れ、上記発明の効果が十分に発揮されないおそれがある。
【0036】
そこで、本発明は、図8に示すように、ロッカアーム4の摺動面に耐摩耗材チップ11を設けることにより、摩耗を防止する。耐摩耗材チップ11の材質の例としては、高合金系焼結材、チル鋳鉄、合金鋳鉄、金熱処理や表面処理を施した鋼及び鍛造品などが挙げられ、中でもすべり特性に優れる高合金焼結材がより好適に用いられる。耐摩耗材チップ11の厚さは、耐摩耗材チップ11の材質によっても異なるが、一般的には1〜5mm程度である。
【0037】
また、耐摩耗材チップ11は、ロッカアーム4の可変アーム1側の摺動面を覆うように設けられる。焼結材の場合のその形成方法は、粉末成形後、焼結する焼結チップでもよく、又、金属射出成形法により、形成してもよい。これらの耐摩耗材チップ11を用い、アルミダイカスト法により鋳ぐるむ方法やろう付け法等による接着方法によりロッカアーム4を形成する。
その形状は所望のバルブリフト量の変化率に合わせて調整される。
【0038】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。上述の実施形態は例示であり、本明細書の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様の効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のロッカアームとバルブとの間に設けられた可変動弁機構を用いると、緩衝曲線やタペットクリアランスなどに影響を与えずに、単純な機構で効率的にバルブのリフト量を連続的に変化させることが可能になり、エンジンの出力および燃費を向上させることができる。また、ロッカアームの形状を調整することにより、エンジン回転速度に応じてバルブクリアランスを変えることができ、バルブの熱膨張に対応できるので、より高性能なエンジンとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変動弁機構の一例を示す概略断面図である。
【図2】図1を右方向から見た要部断面図である。
【図3】本発明の可変アームの形状の一例を示した概略断面図である。
【図4】本発明に用いられるロッカアームの形状による、エンジン回転速度に応じたバルブクリアランスの差の一例を示した概略断面図である。
【図5】本発明に用いられるロッカアームの形状の一例を示した概略断面図である。
【図6】本発明の可変動弁機構の低速時の動きの一例を示した概略断面図である。
【図7】本発明の可変動弁機構の高速時の動きの一例を示した概略断面図である。
【図8】本発明の耐摩耗材チップ付きロッカアームの一例を示した概略断面図である。
【図9】本発明の可変動弁機構におけるバルブリフト曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
1 … 可変アーム
2 … 可変シャフト
3 … 固定シャフト
4 … ロッカアーム
5 … バルブ
7 … カム
8 … ロッカシャフト
10 … 補強部
11 … 耐摩耗材チップ
12 … 接触部分
R1 … 低速時の回転半径
R2 … 高速時の回転半径
Claims (4)
- カムの回転に従ってロッカシャフトを軸に揺動するロッカアームと、前記ロッカアームの一端に配置され、前記ロッカアームの揺動により開閉されるバルブと、前記ロッカアームの一端と前記バルブとの間に配置され、前記ロッカアームの揺動により往復動し、バルブ端部を押圧してバルブを開閉させる可変アームとを有し、
前記可変アーム内部には、前記ロッカアームの揺動により可変アームが往復動する際に、前記可変アーム内部で摺動可能に前記バルブ側に固定シャフトが、前記ロッカアーム側に可変シャフトがそれぞれ収納され、
前記可変シャフトは、前記固定シャフトを軸に前記可変アームを回動可能に支持されており、
前記可変アームの回動により、前記可変アームのロッカアーム側端部と前記ロッカアームの一端との接触部分と前記ロッカシャフトの軸中心との距離である回転半径を変更させ、これにより連続的にバルブリフト量を変更させることを特徴とする可変動弁機構。 - 請求項1記載の可変動弁機構に用いられるロッカアームであって、前記可変アームのロッカアーム側端部と前記ロッカアームの一端との接触部分が、なめらかな曲面で形成されていることを特徴とするロッカアーム。
- 請求項1記載の可変動弁機構に用いられるロッカアームであって、前記可変アームとの摺動面に耐摩耗材チップを設けたことを特徴とする耐摩耗材チップ付きロッカアーム。
- 請求項1記載の可変動弁機構に用いられる可変アームであって、前記可変アームのロッカアーム側端部、もしくはバルブ側端部の少なくとも一方が、円弧形状で形成されていることを特徴とする可変アーム。
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2003
- 2003-04-11 JP JP2003107648A patent/JP2004316444A/ja active Pending
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