JPH10299444A - 可変動弁機構 - Google Patents
可変動弁機構Info
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- JPH10299444A JPH10299444A JP9116161A JP11616197A JPH10299444A JP H10299444 A JPH10299444 A JP H10299444A JP 9116161 A JP9116161 A JP 9116161A JP 11616197 A JP11616197 A JP 11616197A JP H10299444 A JPH10299444 A JP H10299444A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cam
- idling
- contact
- contact portion
- dimensional
- Prior art date
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- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L2307/00—Preventing the rotation of tappets
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 可変動弁機構により、トルク、出力、燃費、
排気ガスのクリーン性等の諸特性を内燃機関の全回転域
にわたって最大限に向上させるとともに、アイドリング
を安定させる。 【解決手段】 アイドリング用カム3と、カムプロフィ
ールを変化させた立体カム2と、立体カム2を軸方向へ
変位させる変位装置5と、往復動してバルブ6を開閉す
る直打式バルブリフタ10と、直打式バルブリフタ10
に設けられ、アイドリング域及び低回転・軽負荷域にお
いてアイドリング用カム3に接触するアイドリング用接
触部22と、直打式バルブリフタ10にアイドリング用
接触部22とは独立して設けられ、前記以外の運転領域
において立体カム2に接触する追従接触部26を含む追
従接触機構23とを備える。
排気ガスのクリーン性等の諸特性を内燃機関の全回転域
にわたって最大限に向上させるとともに、アイドリング
を安定させる。 【解決手段】 アイドリング用カム3と、カムプロフィ
ールを変化させた立体カム2と、立体カム2を軸方向へ
変位させる変位装置5と、往復動してバルブ6を開閉す
る直打式バルブリフタ10と、直打式バルブリフタ10
に設けられ、アイドリング域及び低回転・軽負荷域にお
いてアイドリング用カム3に接触するアイドリング用接
触部22と、直打式バルブリフタ10にアイドリング用
接触部22とは独立して設けられ、前記以外の運転領域
において立体カム2に接触する追従接触部26を含む追
従接触機構23とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の運転領
域に応じて、バルブタイミング及びリフト量を変化させ
る可変動弁機構に関するものである。
域に応じて、バルブタイミング及びリフト量を変化させ
る可変動弁機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特公平7−45803号公報には、図9
に示すように、カムプロフィールが軸方向に変化する立
体カム100を備えたカムシャフト101と、立体カム
100によって往復動することによりバルブ102を開
閉する直打式バルブリフタ103とを備えた可変動弁機
構が開示されている。直打式バルブリフタ103は、各
バルブ102の上端部に被さるカップ104と、カップ
104の上面に立設された周壁109に囲まれるように
して該上面に置かれたサドル105と、該サドル105
に揺動可能に装着されて立体カム100の回転に伴う接
触線角度の変化に追従しながら立体カム100に接触す
るシュー106とを備えている。
に示すように、カムプロフィールが軸方向に変化する立
体カム100を備えたカムシャフト101と、立体カム
100によって往復動することによりバルブ102を開
閉する直打式バルブリフタ103とを備えた可変動弁機
構が開示されている。直打式バルブリフタ103は、各
バルブ102の上端部に被さるカップ104と、カップ
104の上面に立設された周壁109に囲まれるように
して該上面に置かれたサドル105と、該サドル105
に揺動可能に装着されて立体カム100の回転に伴う接
触線角度の変化に追従しながら立体カム100に接触す
るシュー106とを備えている。
【0003】また、特公平6−84722号公報には、
同じく立体カム100を備えたカムシャフト101と、
図9に二点鎖線で示すように、内燃機関の回転数に応じ
てカムシャフト101を軸方向へ変位させる油圧アクチ
ュエータ107と、バルブ102を開閉する直打式バル
ブリフタ103等とを備えた可変動弁機構が開示されて
いる。
同じく立体カム100を備えたカムシャフト101と、
図9に二点鎖線で示すように、内燃機関の回転数に応じ
てカムシャフト101を軸方向へ変位させる油圧アクチ
ュエータ107と、バルブ102を開閉する直打式バル
ブリフタ103等とを備えた可変動弁機構が開示されて
いる。
【0004】これらの可変動弁機構によれば、内燃機関
の低回転時から高回転時まで、バルブタイミング及びリ
フト量を連続的に変化させて、内燃機関の運転状況に応
じた精密な制御を行なうことができるという利点があ
る。
の低回転時から高回転時まで、バルブタイミング及びリ
フト量を連続的に変化させて、内燃機関の運転状況に応
じた精密な制御を行なうことができるという利点があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この可変動
弁機構にも、アイドリング(アイドル回転)を安定させ
ることについて課題が残っていた。つまり、立体カムで
アイドリングを安定させるためには、各気筒での立体カ
ムのカムプロフィール加工精度と気筒間のカムピッチ精
度とが要求される。しかし、ノーズ部が傾斜する立体カ
ムは加工精度を高めることが難しく、将来の生産技術の
改良による向上は考えられるものの、大量生産ではどう
しても限界がある。また、気筒間のカムピッチ精度につ
いては、加工精度が向上したとしても、熱膨張による変
化が加わるため、やはり限界がある。これらの精度の限
界により、アイドリング域でアームが立体カムのどこに
接触するかが定まらず、オーバーラップ角等がばらつい
てアイドリングの安定性が損なわれるのである。今後
は、ますます省資源・低燃費指向により超低回転・静粛
アイドリングが要求されるものと予想されるが、この場
合、アイドリングの安定性は最も重要な条件となる。
弁機構にも、アイドリング(アイドル回転)を安定させ
ることについて課題が残っていた。つまり、立体カムで
アイドリングを安定させるためには、各気筒での立体カ
ムのカムプロフィール加工精度と気筒間のカムピッチ精
度とが要求される。しかし、ノーズ部が傾斜する立体カ
ムは加工精度を高めることが難しく、将来の生産技術の
改良による向上は考えられるものの、大量生産ではどう
しても限界がある。また、気筒間のカムピッチ精度につ
いては、加工精度が向上したとしても、熱膨張による変
化が加わるため、やはり限界がある。これらの精度の限
界により、アイドリング域でアームが立体カムのどこに
接触するかが定まらず、オーバーラップ角等がばらつい
てアイドリングの安定性が損なわれるのである。今後
は、ますます省資源・低燃費指向により超低回転・静粛
アイドリングが要求されるものと予想されるが、この場
合、アイドリングの安定性は最も重要な条件となる。
【0006】そこで、本発明の目的は、バルブタイミン
グ及びリフト量を連続的に又は段階的に変化させること
により、トルク、出力、燃費、排気ガスのクリーン性等
の諸特性を内燃機関の全回転域にわたって最大限に向上
させることができるだけでなく、アイドリングを安定さ
せることもできる新規な可変動弁機構を提供することに
ある。
グ及びリフト量を連続的に又は段階的に変化させること
により、トルク、出力、燃費、排気ガスのクリーン性等
の諸特性を内燃機関の全回転域にわたって最大限に向上
させることができるだけでなく、アイドリングを安定さ
せることもできる新規な可変動弁機構を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の可変動弁機構は、カムプロフィールが軸方
向に変化しないアイドリング用カムと、低回転用カムプ
ロフィールから高回転用カムプロフィールまでカムプロ
フィールを軸方向に連続的に変化させた立体カムと、前
記立体カムを軸方向へ連続的に又は段階的に変位させる
変位装置と、前記アイドリング用カム又は前記立体カム
のカムプロフィールに基づいて往復動することによりバ
ルブを開閉する直打式バルブリフタと、前記直打式バル
ブリフタに設けられ、内燃機関の主にアイドリング域に
おいて前記アイドリング用カムに接触するアイドリング
用接触部と、前記直打式バルブリフタに前記アイドリン
グ用接触部とは独立して設けられ、内燃機関の主にアイ
ドリング域以外の運転領域において前記立体カムの回転
に伴う接触線角度の変化に追従しながら前記立体カムに
接触する追従接触部を含む追従接触機構とを備えたこと
を特徴としている。
に、本発明の可変動弁機構は、カムプロフィールが軸方
向に変化しないアイドリング用カムと、低回転用カムプ
ロフィールから高回転用カムプロフィールまでカムプロ
フィールを軸方向に連続的に変化させた立体カムと、前
記立体カムを軸方向へ連続的に又は段階的に変位させる
変位装置と、前記アイドリング用カム又は前記立体カム
のカムプロフィールに基づいて往復動することによりバ
ルブを開閉する直打式バルブリフタと、前記直打式バル
ブリフタに設けられ、内燃機関の主にアイドリング域に
おいて前記アイドリング用カムに接触するアイドリング
用接触部と、前記直打式バルブリフタに前記アイドリン
グ用接触部とは独立して設けられ、内燃機関の主にアイ
ドリング域以外の運転領域において前記立体カムの回転
に伴う接触線角度の変化に追従しながら前記立体カムに
接触する追従接触部を含む追従接触機構とを備えたこと
を特徴としている。
【0008】ここで、アイドリング用カムと立体カムと
は、カムシャフト上に同軸状に設けられていることが好
ましい。
は、カムシャフト上に同軸状に設けられていることが好
ましい。
【0009】アイドリング用カムのバルブタイミングの
位相、開弁作用角及びリフト量と、立体カムの低回転用
カムプロフィールにおけるバルブタイミングの位相、開
弁作用角及びリフト量と、高回転用カムプロフィールに
おけるバルブタイミングの位相、開弁作用角及びリフト
量とは、個々の内燃機関における要求事項に応じて適宜
設定することができる。もっとも、多くの場合、低回転
用カムプロフィールは開弁作用角及びリフト量が小さ
く、高回転用カムプロフィールは開弁作用角及びリフト
量が大きい。
位相、開弁作用角及びリフト量と、立体カムの低回転用
カムプロフィールにおけるバルブタイミングの位相、開
弁作用角及びリフト量と、高回転用カムプロフィールに
おけるバルブタイミングの位相、開弁作用角及びリフト
量とは、個々の内燃機関における要求事項に応じて適宜
設定することができる。もっとも、多くの場合、低回転
用カムプロフィールは開弁作用角及びリフト量が小さ
く、高回転用カムプロフィールは開弁作用角及びリフト
量が大きい。
【0010】アイドリング用カムのリフト量に対し立体
カムの低回転用カムプロフィールにおけるリフト量が同
一又は小さい場合には、アイドリング用カムのベース径
に対し立体カムのベース径を同一にするとよい。
カムの低回転用カムプロフィールにおけるリフト量が同
一又は小さい場合には、アイドリング用カムのベース径
に対し立体カムのベース径を同一にするとよい。
【0011】アイドリング用カムのリフト量に対し立体
カムの低回転用カムプロフィールにおけるリフト量が大
きい場合には、その差分だけアイドリング用カムのベー
ス径に対し立体カムのベース径を小さくするとよい。
カムの低回転用カムプロフィールにおけるリフト量が大
きい場合には、その差分だけアイドリング用カムのベー
ス径に対し立体カムのベース径を小さくするとよい。
【0012】変位装置により立体カムを段階的に変位さ
せる場合、二段階に変化させてもよいが、その場合は二
段階の変位を調節できるようにすることが好ましい。さ
らに好ましくは、立体カムを少なくとも三段階に変位さ
せることである。最も好ましくは、立体カムを連続的に
変位させることである。変位装置は特定の構造に限定さ
れず、油圧、電磁力等を利用したものを例示できる。
せる場合、二段階に変化させてもよいが、その場合は二
段階の変位を調節できるようにすることが好ましい。さ
らに好ましくは、立体カムを少なくとも三段階に変位さ
せることである。最も好ましくは、立体カムを連続的に
変位させることである。変位装置は特定の構造に限定さ
れず、油圧、電磁力等を利用したものを例示できる。
【0013】直打式バルブリフタは、特に限定されない
が、次のものを例示できる。 1) 円板状の端壁部と円筒状の側壁部とからなる倒立
カップ状のリフタ本体を含み、該端壁部にアイドリング
用接触部及び追従接触機構が設けられたもの。 2) 円板状の端壁部と円筒状の側壁部とからなる倒立
カップ状のリフタ本体と、該リフタ本体とは別体に形成
されて該端壁部に結合された座部材とを含み、該座部材
にアイドリング用接触部及び追従接触機構が設けられた
もの。
が、次のものを例示できる。 1) 円板状の端壁部と円筒状の側壁部とからなる倒立
カップ状のリフタ本体を含み、該端壁部にアイドリング
用接触部及び追従接触機構が設けられたもの。 2) 円板状の端壁部と円筒状の側壁部とからなる倒立
カップ状のリフタ本体と、該リフタ本体とは別体に形成
されて該端壁部に結合された座部材とを含み、該座部材
にアイドリング用接触部及び追従接触機構が設けられた
もの。
【0014】アイドリング用接触部は、内燃機関のアイ
ドリング域のほか低回転・軽負荷域においてもアイドリ
ング用カムに接触し、追従接触部は、内燃機関のアイド
リング域及び低回転・軽負荷域以外の運転領域において
立体カムに接触することが好ましい。アイドリング域か
ら低回転・軽負荷域への移行時にカムを切替えると、内
燃機関の運転者がその切替えに気付きやすいためであ
る。
ドリング域のほか低回転・軽負荷域においてもアイドリ
ング用カムに接触し、追従接触部は、内燃機関のアイド
リング域及び低回転・軽負荷域以外の運転領域において
立体カムに接触することが好ましい。アイドリング域か
ら低回転・軽負荷域への移行時にカムを切替えると、内
燃機関の運転者がその切替えに気付きやすいためであ
る。
【0015】アイドリング用接触部は、特に限定されな
いが、直打式バルブリフタに設けられた不動面や、回転
可能に設けられたローラ等を例示できる。不動面として
は、直打式バルブリフタの表面自体や、直打式バルブリ
フタに取付けられたパッドを例示できる。パッドとして
は、焼結金属製のパッドを拡散接合によって直打式バル
ブリフタに取付けたものや、高クロム鋳鉄製のパッドを
ろう付けによって直打式バルブリフタに取付けたものを
例示できる。
いが、直打式バルブリフタに設けられた不動面や、回転
可能に設けられたローラ等を例示できる。不動面として
は、直打式バルブリフタの表面自体や、直打式バルブリ
フタに取付けられたパッドを例示できる。パッドとして
は、焼結金属製のパッドを拡散接合によって直打式バル
ブリフタに取付けたものや、高クロム鋳鉄製のパッドを
ろう付けによって直打式バルブリフタに取付けたものを
例示できる。
【0016】追従接触機構は、特に限定されないが、直
打式バルブリフタに設けられた半円筒内面座と、該半円
筒内面座に揺動可能に嵌合された追従接触部とからなる
ものを例示できる。
打式バルブリフタに設けられた半円筒内面座と、該半円
筒内面座に揺動可能に嵌合された追従接触部とからなる
ものを例示できる。
【0017】なお、本発明の可変動弁機構は、吸気バル
ブ又は排気バルブの何れか一方に適用することもできる
が、両方に適用することが好ましい。
ブ又は排気バルブの何れか一方に適用することもできる
が、両方に適用することが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を吸気バルブ及び排
気バルブの両方に適用した可変動弁機構の実施形態につ
いて、図面を参照して説明する。よって、実施形態にお
いて単にバルブというときは、吸気バルブと排気バルブ
の両方を指す。
気バルブの両方に適用した可変動弁機構の実施形態につ
いて、図面を参照して説明する。よって、実施形態にお
いて単にバルブというときは、吸気バルブと排気バルブ
の両方を指す。
【0019】図1、図4等に示すように、カムシャフト
1上には、右側の低回転用カムプロフィールから左側の
高回転用カムプロフィールまで、カムプロフィールを軸
方向に連続的に変化させた立体カム2が形成されてい
る。立体カム2はベース円部2aとノーズ部2bとから
なり、ベース円部2aは、低回転用カムプロフィールに
おいても高回転用カムプロフィールにおいても同一半径
であるため、傾斜の無い円柱面である。しかし、ノーズ
部2bは、低回転用カムプロフィールにおいては開弁作
用角及びリフト量が小さく、高回転用カムプロフィール
においては開弁作用角及びリフト量が大きいため、円錐
面のように傾斜している。
1上には、右側の低回転用カムプロフィールから左側の
高回転用カムプロフィールまで、カムプロフィールを軸
方向に連続的に変化させた立体カム2が形成されてい
る。立体カム2はベース円部2aとノーズ部2bとから
なり、ベース円部2aは、低回転用カムプロフィールに
おいても高回転用カムプロフィールにおいても同一半径
であるため、傾斜の無い円柱面である。しかし、ノーズ
部2bは、低回転用カムプロフィールにおいては開弁作
用角及びリフト量が小さく、高回転用カムプロフィール
においては開弁作用角及びリフト量が大きいため、円錐
面のように傾斜している。
【0020】また、カムシャフト1上における立体カム
2の低回転用カムプロフィール側の隣には、カムプロフ
ィールが軸方向に変化しないアイドリング用カム3が同
軸状に並設されている。アイドリング用カム3は傾斜の
無いベース円部3aとノーズ部3bとからなり、そのカ
ムプロフィール(図8aの曲線I)は、立体カム2の中
回転用カムプロフィール(図8bの曲線L)と略同一で
ある。従って、アイドリング用カム3のベース径と立体
カム2のベース径とは同一とされている。なお、アイド
リング用カム3と立体カム2との間には、後述する追従
接触部26の縁角部を逃がすための間隙部4が設けられ
ている。
2の低回転用カムプロフィール側の隣には、カムプロフ
ィールが軸方向に変化しないアイドリング用カム3が同
軸状に並設されている。アイドリング用カム3は傾斜の
無いベース円部3aとノーズ部3bとからなり、そのカ
ムプロフィール(図8aの曲線I)は、立体カム2の中
回転用カムプロフィール(図8bの曲線L)と略同一で
ある。従って、アイドリング用カム3のベース径と立体
カム2のベース径とは同一とされている。なお、アイド
リング用カム3と立体カム2との間には、後述する追従
接触部26の縁角部を逃がすための間隙部4が設けられ
ている。
【0021】カムシャフト1の端部には、内燃機関の回
転数等の運転状況に応じてカムシャフト1を軸方向へ連
続的に変位させる変位装置5が設けられている。変位装
置5は、スプラインを用いたカムシャフト1のガイド部
と、油圧を用いたカムシャフト1の駆動部とからなり
(いずれも図示略)、内燃機関の回転センサやアクセル
開度センサ等に基づいて作動するマイクロコンピュータ
等の制御装置(図示略)により制御されるようになって
いる。
転数等の運転状況に応じてカムシャフト1を軸方向へ連
続的に変位させる変位装置5が設けられている。変位装
置5は、スプラインを用いたカムシャフト1のガイド部
と、油圧を用いたカムシャフト1の駆動部とからなり
(いずれも図示略)、内燃機関の回転センサやアクセル
開度センサ等に基づいて作動するマイクロコンピュータ
等の制御装置(図示略)により制御されるようになって
いる。
【0022】カムシャフト1の下方には、アイドリング
用カム3又は立体カム2のカムプロフィールに基づいて
上下方向に往復動することによりバルブ6を開閉する直
打式バルブリフタ10が配されている。直打式バルブリ
フタ10は、円板状の端壁部11と該端壁部11から下
方へ延びる円筒状の側壁部13とからなる倒立カップ状
のリフタ本体14と、リフタ本体14とは別体に形成さ
れて端壁部11に結合された略円板状の座部材20とを
含んでいる。
用カム3又は立体カム2のカムプロフィールに基づいて
上下方向に往復動することによりバルブ6を開閉する直
打式バルブリフタ10が配されている。直打式バルブリ
フタ10は、円板状の端壁部11と該端壁部11から下
方へ延びる円筒状の側壁部13とからなる倒立カップ状
のリフタ本体14と、リフタ本体14とは別体に形成さ
れて端壁部11に結合された略円板状の座部材20とを
含んでいる。
【0023】側壁部13はシリンダヘッド7に形成され
たリフタガイド穴8に上下摺動可能にガイドされてい
る。シリンダヘッド7のリフタガイド穴8の周囲部位に
は、立体カム2の回転軌跡を逃がすための逃がし凹部1
5が形成されている。端壁部11の下面中心部がバルブ
6の端部を押圧するための押圧部12となっており、押
圧部12とバルブ6の端部との間にはバルブクリアラン
ス調整用のシム9が介装されている。
たリフタガイド穴8に上下摺動可能にガイドされてい
る。シリンダヘッド7のリフタガイド穴8の周囲部位に
は、立体カム2の回転軌跡を逃がすための逃がし凹部1
5が形成されている。端壁部11の下面中心部がバルブ
6の端部を押圧するための押圧部12となっており、押
圧部12とバルブ6の端部との間にはバルブクリアラン
ス調整用のシム9が介装されている。
【0024】座部材20は硬質材料により円板の二側部
を切り落としたような形状に形成され、その上面には次
のように構成されたアイドリング用接触部22と追従接
触機構23とが互いに独立した形で設けられている。
を切り落としたような形状に形成され、その上面には次
のように構成されたアイドリング用接触部22と追従接
触機構23とが互いに独立した形で設けられている。
【0025】アイドリング用接触部22は、図2等に示
すように、座部材20の上面における一方側に小高く設
けられた座部材20の表面自体(不動面)である。アイ
ドリング用接触部22は、内燃機関の負荷を伴わないア
イドリング域と低回転・軽負荷域とにおいてアイドリン
グ用カム3に接触するようになっている。
すように、座部材20の上面における一方側に小高く設
けられた座部材20の表面自体(不動面)である。アイ
ドリング用接触部22は、内燃機関の負荷を伴わないア
イドリング域と低回転・軽負荷域とにおいてアイドリン
グ用カム3に接触するようになっている。
【0026】追従接触機構23は、図2等に示すよう
に、座部材20の上面における他方側に凹設された半円
筒内面座24と、該半円筒内面座24に揺動(ロール運
動)可能に嵌合された追従接触部26とからなる。
に、座部材20の上面における他方側に凹設された半円
筒内面座24と、該半円筒内面座24に揺動(ロール運
動)可能に嵌合された追従接触部26とからなる。
【0027】半円筒内面座24の両端は突き抜けるよう
に開放されており、邪魔物が無いため、半円筒内面座2
4の精密加工を容易にかつ精度良く行うことができる。
また、半円筒内面座24の長手方向略中央部には係合凹
部25が設けられている。係合凹部25の内底面は平ら
又は緩い湾曲凹面であるため、係合凹部25の加工を容
易に行うことができるとともに、係合凹部25の両内側
面の研磨加工を容易にかつ精度良く行うことができる。
に開放されており、邪魔物が無いため、半円筒内面座2
4の精密加工を容易にかつ精度良く行うことができる。
また、半円筒内面座24の長手方向略中央部には係合凹
部25が設けられている。係合凹部25の内底面は平ら
又は緩い湾曲凹面であるため、係合凹部25の加工を容
易に行うことができるとともに、係合凹部25の両内側
面の研磨加工を容易にかつ精度良く行うことができる。
【0028】追従接触部26は、半円筒内面座24に揺
動可能に接触する半円柱面27と、立体カム2に接触す
る平らな接触面28とを含む、半割り円柱状のものであ
る。半円柱面27の長手方向中央部には扇形の係合凸部
29が一体的に設けられ、該係合凸部29が係合凹部2
5に係合して揺動可能に挟まれている。この係合によ
り、追従接触部26の長手方向の端面が現れた状態で、
追従接触部26の長手方向の移動が規制されている。
動可能に接触する半円柱面27と、立体カム2に接触す
る平らな接触面28とを含む、半割り円柱状のものであ
る。半円柱面27の長手方向中央部には扇形の係合凸部
29が一体的に設けられ、該係合凸部29が係合凹部2
5に係合して揺動可能に挟まれている。この係合によ
り、追従接触部26の長手方向の端面が現れた状態で、
追従接触部26の長手方向の移動が規制されている。
【0029】追従接触部26は、内燃機関のアイドリン
グ域及び低回転・軽負荷域以外の運転領域において、前
記揺動により、立体カム2の回転に伴う接触線角度の変
化に追従しながら、接触面28が立体カム2に接触する
ようになっている。このとき、立体カム2は追従接触部
26の接触面28をその長手方向に摺接していくが、前
記の通り追従接触部26の長手方向の移動を規制してい
るので、追従接触部26が半円筒内面座24から外れる
ことはない。また、追従接触部26の長手方向の端面が
現れた状態で、追従接触部26の長手方向の移動を規制
しているので、該端面に規制壁を設ける必要が無い。こ
のため、追従接触部26のカム当たり面長さ(接触面2
8の長手方向長さ)を最大限にとることができ、もって
立体カム2のノーズ部2b高さを高くして、バルブ6の
リフト量を最大限にとることができる。
グ域及び低回転・軽負荷域以外の運転領域において、前
記揺動により、立体カム2の回転に伴う接触線角度の変
化に追従しながら、接触面28が立体カム2に接触する
ようになっている。このとき、立体カム2は追従接触部
26の接触面28をその長手方向に摺接していくが、前
記の通り追従接触部26の長手方向の移動を規制してい
るので、追従接触部26が半円筒内面座24から外れる
ことはない。また、追従接触部26の長手方向の端面が
現れた状態で、追従接触部26の長手方向の移動を規制
しているので、該端面に規制壁を設ける必要が無い。こ
のため、追従接触部26のカム当たり面長さ(接触面2
8の長手方向長さ)を最大限にとることができ、もって
立体カム2のノーズ部2b高さを高くして、バルブ6の
リフト量を最大限にとることができる。
【0030】リフタ本体14と座部材20とは、端壁部
11の上面中心部に設けられた係合凹部16と座部材2
0の下面中心部に設けられた係合凸部21とが回転可能
に係合することにより、座部材20の外周面が現われた
状態で相対回転可能に結合されている。このように、座
部材20の外周面が現われた状態で結合されていること
により、追従接触部26のカム当たり面長さを最大限に
とることができ、もって立体カム2のノーズ部2b高さ
を高くして、バルブ6のリフト量を最大限に取ることが
できる。
11の上面中心部に設けられた係合凹部16と座部材2
0の下面中心部に設けられた係合凸部21とが回転可能
に係合することにより、座部材20の外周面が現われた
状態で相対回転可能に結合されている。このように、座
部材20の外周面が現われた状態で結合されていること
により、追従接触部26のカム当たり面長さを最大限に
とることができ、もって立体カム2のノーズ部2b高さ
を高くして、バルブ6のリフト量を最大限に取ることが
できる。
【0031】リフタ本体14と座部材20とを相対回転
可能に結合したのは、リフタ本体14をリフタガイド穴
8の中で受動的に回転できるようにして、バルブ6の上
端部と押圧部12との間等の摩耗を軽減する一方、アイ
ドリング用カム3及び立体カム2に対してアイドリング
用接触部22及び追従接触部26が座部材20とともに
回転するのを阻止するためである。その回転阻止構造
は、座部材20とシリンダヘッド7との間に適宜設ける
ことができ、特に限定されないが、座部材20の一部に
リフタ本体14よりも外周側へはみ出すように設けた延
出部(図示略)と、シリンダヘッド7のリフタガイド穴
8の一部に設けたガイド溝(図示略)とが摺接可能に係
合する構造を例示できる。
可能に結合したのは、リフタ本体14をリフタガイド穴
8の中で受動的に回転できるようにして、バルブ6の上
端部と押圧部12との間等の摩耗を軽減する一方、アイ
ドリング用カム3及び立体カム2に対してアイドリング
用接触部22及び追従接触部26が座部材20とともに
回転するのを阻止するためである。その回転阻止構造
は、座部材20とシリンダヘッド7との間に適宜設ける
ことができ、特に限定されないが、座部材20の一部に
リフタ本体14よりも外周側へはみ出すように設けた延
出部(図示略)と、シリンダヘッド7のリフタガイド穴
8の一部に設けたガイド溝(図示略)とが摺接可能に係
合する構造を例示できる。
【0032】本実施形態の可変動弁機構は、次のように
作用する。 (1)まず、内燃機関のアイドリング域においては、図
4に示すように、カムシャフト1が左方向へ変位し切
り、アイドリング用カム3のベース円部3a(図4a)
ないしノーズ部3b(図4b)がアイドリング用接触部
22に接触して直打式バルブリフタ10を押圧する。こ
のとき、立体カム2のベース円部2a(図4a)は追従
接触部26の接触面28に接触するが、ノーズ部2b
(図4b)は接触面28の縁部に接触して追従接触部2
6を傾動させるにすぎず、接触面28の大半部から離れ
ているから実質的には作用しない。
作用する。 (1)まず、内燃機関のアイドリング域においては、図
4に示すように、カムシャフト1が左方向へ変位し切
り、アイドリング用カム3のベース円部3a(図4a)
ないしノーズ部3b(図4b)がアイドリング用接触部
22に接触して直打式バルブリフタ10を押圧する。こ
のとき、立体カム2のベース円部2a(図4a)は追従
接触部26の接触面28に接触するが、ノーズ部2b
(図4b)は接触面28の縁部に接触して追従接触部2
6を傾動させるにすぎず、接触面28の大半部から離れ
ているから実質的には作用しない。
【0033】従って、直打式バルブリフタ10はアイド
リング用カム3のカムプロフィールに基づいて往復動
し、図8aの曲線Iに示すように、排気側及び吸気側の
バルブ6を小さい開弁作用角及びリフト量で開閉させ
る。このアイドリング用カム3のカムプロフィールは軸
方向に変化せず、カムシャフト1の軸方向位置の制御精
度には影響されない。また、ノーズ部3bに傾斜の無い
アイドリング用カム3は高い加工精度が期待できる。こ
のため、排気バルブと吸気バルブとのオーバーラップ角
はX0 に決まり、アイドリングが安定する。そして、前
述したような超低回転・静粛アイドリングも可能とな
り、市街地走行における実用燃費を大幅に向上できる可
能性がある。
リング用カム3のカムプロフィールに基づいて往復動
し、図8aの曲線Iに示すように、排気側及び吸気側の
バルブ6を小さい開弁作用角及びリフト量で開閉させ
る。このアイドリング用カム3のカムプロフィールは軸
方向に変化せず、カムシャフト1の軸方向位置の制御精
度には影響されない。また、ノーズ部3bに傾斜の無い
アイドリング用カム3は高い加工精度が期待できる。こ
のため、排気バルブと吸気バルブとのオーバーラップ角
はX0 に決まり、アイドリングが安定する。そして、前
述したような超低回転・静粛アイドリングも可能とな
り、市街地走行における実用燃費を大幅に向上できる可
能性がある。
【0034】(2)次に、内燃機関が低回転・軽負荷域
に至ると、図5に示すように、カムシャフト1が少し右
方向へ変位するが、このときはまだアイドリング域と同
様に、アイドリング用カム3のベース円部3a(図5
a)ないしノーズ部3b(図5b)がアイドリング用接
触部22に接触して直打式バルブリフタ10を押圧す
る。立体カム2のノーズ部2b(図5b)は接触面28
の大半部から離れている。
に至ると、図5に示すように、カムシャフト1が少し右
方向へ変位するが、このときはまだアイドリング域と同
様に、アイドリング用カム3のベース円部3a(図5
a)ないしノーズ部3b(図5b)がアイドリング用接
触部22に接触して直打式バルブリフタ10を押圧す
る。立体カム2のノーズ部2b(図5b)は接触面28
の大半部から離れている。
【0035】従って、直打式バルブリフタ10はアイド
リング用カム3のカムプロフィールに基づいて往復動す
る(図8aの曲線I)。このように、低回転・軽負荷域
もアイドリング用カム3によることとし、アイドリング
域から低回転・軽負荷域への移行時にカムを切替えない
ようにしたので、内燃機関の運転者がその切替えに気付
くおそれがない。
リング用カム3のカムプロフィールに基づいて往復動す
る(図8aの曲線I)。このように、低回転・軽負荷域
もアイドリング用カム3によることとし、アイドリング
域から低回転・軽負荷域への移行時にカムを切替えない
ようにしたので、内燃機関の運転者がその切替えに気付
くおそれがない。
【0036】また、前記アイドリング域とこの低回転域
では、一般的にカムとカムフォロアとの間の平均速度が
低下して、潤滑状態が混合潤滑又は境界潤滑に移行する
ため、この状態で運転を継続すると、カム及びカムフォ
ロアのスカッフィング摩耗が促進される。従って、この
運転領域に、局部的に強い接触が生じる立体カム2を使
用することは不利である。しかし、本実施形態では、こ
の運転領域に、接触幅を大きく取りやすいアイドリング
用カム3を使用しているので、アイドリング用カム3及
びアイドリング用接触部22の摩耗を軽減することがで
きる。
では、一般的にカムとカムフォロアとの間の平均速度が
低下して、潤滑状態が混合潤滑又は境界潤滑に移行する
ため、この状態で運転を継続すると、カム及びカムフォ
ロアのスカッフィング摩耗が促進される。従って、この
運転領域に、局部的に強い接触が生じる立体カム2を使
用することは不利である。しかし、本実施形態では、こ
の運転領域に、接触幅を大きく取りやすいアイドリング
用カム3を使用しているので、アイドリング用カム3及
びアイドリング用接触部22の摩耗を軽減することがで
きる。
【0037】(3)次に、内燃機関が中回転域又は中負
荷域に至ると、図6に示すように、カムシャフト1がま
た少し右方向へ変位し、立体カム2の中回転用カムプロ
フィールにおけるノーズ部2b(図6b)が追従接触部
26の接触面28全体に接触して直打式バルブリフタ1
0を押圧するようになる。すなわち、追従接触部26は
立体カム2の1回転毎に揺動して、接触線角度の変化に
追従しながら立体カム2に接触し、ノーズ部2bに押圧
される。このときを境にして、アイドリング用カム3の
ノーズ部3b(図6b)がアイドリング用接触部22か
ら離れるようになる。
荷域に至ると、図6に示すように、カムシャフト1がま
た少し右方向へ変位し、立体カム2の中回転用カムプロ
フィールにおけるノーズ部2b(図6b)が追従接触部
26の接触面28全体に接触して直打式バルブリフタ1
0を押圧するようになる。すなわち、追従接触部26は
立体カム2の1回転毎に揺動して、接触線角度の変化に
追従しながら立体カム2に接触し、ノーズ部2bに押圧
される。このときを境にして、アイドリング用カム3の
ノーズ部3b(図6b)がアイドリング用接触部22か
ら離れるようになる。
【0038】従って、直打式バルブリフタ10は中回転
用カムプロフィールに基づいて往復動し、図8bの曲線
Lに示すように、排気側及び吸気側のバルブ6を小さい
開弁作用角及びリフト量で開閉させ、トルクを高めると
ともに、燃費を向上させる。
用カムプロフィールに基づいて往復動し、図8bの曲線
Lに示すように、排気側及び吸気側のバルブ6を小さい
開弁作用角及びリフト量で開閉させ、トルクを高めると
ともに、燃費を向上させる。
【0039】(4)次に、内燃機関が高回転域又は高負
荷域に至ると、図7に示すように、カムシャフト1がさ
らに右方向へ変位し、立体カム2の高回転用カムプロフ
ィールにおけるノーズ部2b(図7b)が追従接触部2
6の接触面28全体に接触して直打式バルブリフタ10
を押圧するようになる。すなわち、追従接触部26は、
立体カム2の1回転毎に揺動して、接触線角度の変化に
追従しながら立体カム2に接触し、ノーズ部2bに押圧
される。アイドリング用カム3のノーズ部3b(図7
b)は、アイドリング用接触部22から完全に離れてい
る。
荷域に至ると、図7に示すように、カムシャフト1がさ
らに右方向へ変位し、立体カム2の高回転用カムプロフ
ィールにおけるノーズ部2b(図7b)が追従接触部2
6の接触面28全体に接触して直打式バルブリフタ10
を押圧するようになる。すなわち、追従接触部26は、
立体カム2の1回転毎に揺動して、接触線角度の変化に
追従しながら立体カム2に接触し、ノーズ部2bに押圧
される。アイドリング用カム3のノーズ部3b(図7
b)は、アイドリング用接触部22から完全に離れてい
る。
【0040】従って、直打式バルブリフタ10は高回転
用カムプロフィールに基づいて往復動し、図8bの曲線
Hに示すように、バルブ6を大きい開弁作用角及びリフ
ト量で開閉させ、吸気量を増やし、高速出力を高める。
用カムプロフィールに基づいて往復動し、図8bの曲線
Hに示すように、バルブ6を大きい開弁作用角及びリフ
ト量で開閉させ、吸気量を増やし、高速出力を高める。
【0041】そして、上記の(3)から(4)に至る途
中においても、回転数、負荷、アクセル開度等の運転状
況に応じて、カムシャフト1が変位装置5により連続的
に変位し、立体カム2の各カムプロフィールが追従接触
部26の接触面28に対応する。従って、直打式バルブ
リフタ10はその各カムプロフィールに基づいて往復動
し、図8bの曲線Mに示すように、バルブ6を中間的な
開弁作用角及びリフト量で開閉させ、運転状況に応じた
トルク及び出力を発生させる。
中においても、回転数、負荷、アクセル開度等の運転状
況に応じて、カムシャフト1が変位装置5により連続的
に変位し、立体カム2の各カムプロフィールが追従接触
部26の接触面28に対応する。従って、直打式バルブ
リフタ10はその各カムプロフィールに基づいて往復動
し、図8bの曲線Mに示すように、バルブ6を中間的な
開弁作用角及びリフト量で開閉させ、運転状況に応じた
トルク及び出力を発生させる。
【0042】以上のように、本実施形態の可変動弁機構
によれば、内燃機関のアイドリング域から高回転又は高
負荷域まで、バルブタイミング及びリフト量を連続的に
変化させて、内燃機関の運転状況に応じた精密な制御を
行なうことができ、もってトルク、出力、燃費、排気ガ
スのクリーン性等の諸特性を全回転域にわたって最大限
に向上させることができる。
によれば、内燃機関のアイドリング域から高回転又は高
負荷域まで、バルブタイミング及びリフト量を連続的に
変化させて、内燃機関の運転状況に応じた精密な制御を
行なうことができ、もってトルク、出力、燃費、排気ガ
スのクリーン性等の諸特性を全回転域にわたって最大限
に向上させることができる。
【0043】また、カムシャフト1の変位によって、前
記変化をスムーズかつ静かに行なわせることができる。
記変化をスムーズかつ静かに行なわせることができる。
【0044】なお、本発明は前記実施形態の構成に限定
されるものではなく、例えば次のように、発明の趣旨か
ら逸脱しない範囲で変更して具体化することもできる。 (1)カムシャフト1を段階的に変位させるようにする
こと。 (2)変位装置5の構成や制御の仕方を適宜変更するこ
と。
されるものではなく、例えば次のように、発明の趣旨か
ら逸脱しない範囲で変更して具体化することもできる。 (1)カムシャフト1を段階的に変位させるようにする
こと。 (2)変位装置5の構成や制御の仕方を適宜変更するこ
と。
【0045】(3)アイドリング用接触部22を、座部
材20の上面に取付けたパッドにすること。 (4)アイドリング用接触部22をパッドにするととも
に座部材20に対して取替可能に取付けること。前記追
従接触部26はもとより取替可能である。従って、アイ
ドリング用接触部22及び追従接触部26としてそれぞ
れ厚さの少しずつ異なるものを用意し、それぞれの厚さ
を適宜選択して取替えることにより、バルブクリアラン
ス調整をすることができる。この場合、シム9は省略で
きる。
材20の上面に取付けたパッドにすること。 (4)アイドリング用接触部22をパッドにするととも
に座部材20に対して取替可能に取付けること。前記追
従接触部26はもとより取替可能である。従って、アイ
ドリング用接触部22及び追従接触部26としてそれぞ
れ厚さの少しずつ異なるものを用意し、それぞれの厚さ
を適宜選択して取替えることにより、バルブクリアラン
ス調整をすることができる。この場合、シム9は省略で
きる。
【0046】
【発明の効果】本発明の可変動弁機構は、上記の通り構
成されているので、バルブタイミング及びリフト量を連
続的に又は段階的に変化させることにより、トルク、出
力、燃費、排気ガスのクリーン性等の諸特性を内燃機関
の全回転域にわたって最大限に向上させることができる
だけでなく、アイドリングを安定させることもできると
いう優れた効果を奏する。
成されているので、バルブタイミング及びリフト量を連
続的に又は段階的に変化させることにより、トルク、出
力、燃費、排気ガスのクリーン性等の諸特性を内燃機関
の全回転域にわたって最大限に向上させることができる
だけでなく、アイドリングを安定させることもできると
いう優れた効果を奏する。
【図1】本発明を具体化した実施形態の可変動弁機構を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図2】同可変動弁機構の直打式バルブリフタの分解斜
視図である。
視図である。
【図3】同可変動弁機構の断面図である。
【図4】内燃機関のアイドリング域における図3のIV
−IV線断面図である。
−IV線断面図である。
【図5】内燃機関の低回転・低負荷域における図3のI
V−IV線断面図である。
V−IV線断面図である。
【図6】内燃機関の中回転域又は中負荷域における図3
のIV−IV線断面図である。
のIV−IV線断面図である。
【図7】内燃機関の高回転域又は高負荷域における図3
のIV−IV線断面図である。
のIV−IV線断面図である。
【図8】同可変動弁機構によるバルブタイミング及びリ
フト量を示すグラフである。
フト量を示すグラフである。
【図9】従来例の可変動弁機構を示す斜視図である。
1 カムシャフト 2 立体カム 2a ベース円部 2b ノーズ部 3 アイドリング用カム 3a ベース円部 3b ノーズ部 4 間隙部 5 変位装置 6 バルブ 10 直打式バルブリフタ 11 端壁部 13 側壁部 14 リフタ本体 16 係合凹部 20 座部材 21 係合凸部 22 アイドリング用接触部 23 追従接触機構 24 半円筒内面座 25 係合凹部 26 追従接触部 27 半円柱面 28 接触面 29 係合凸部
Claims (7)
- 【請求項1】 カムプロフィールが軸方向に変化しない
アイドリング用カムと、 低回転用カムプロフィールから高回転用カムプロフィー
ルまでカムプロフィールを軸方向に連続的に変化させた
立体カムと、 前記立体カムを軸方向へ連続的に又は段階的に変位させ
る変位装置と、 前記アイドリング用カム又は前記立体カムのカムプロフ
ィールに基づいて往復動することによりバルブを開閉す
る直打式バルブリフタと、 前記直打式バルブリフタに設けられ、内燃機関の主にア
イドリング域において前記アイドリング用カムに接触す
るアイドリング用接触部と、 前記直打式バルブリフタに前記アイドリング用接触部と
は独立して設けられ、内燃機関の主にアイドリング域以
外の運転領域において前記立体カムの回転に伴う接触線
角度の変化に追従しながら前記立体カムに接触する追従
接触部を含む追従接触機構とを備えたことを特徴とする
可変動弁機構。 - 【請求項2】 前記アイドリング用カムと前記立体カム
とが、カムシャフト上に同軸状に設けられた請求項1記
載の可変動弁機構。 - 【請求項3】 前記アイドリング用カムのリフト量に対
し前記立体カムの低回転用カムプロフィールにおけるリ
フト量が同一又は小さい場合には、前記アイドリング用
カムのベース径に対し前記立体カムのベース径を同一に
する請求項1又は2記載の可変動弁機構。 - 【請求項4】 前記アイドリング用カムのリフト量に対
し前記立体カムの低回転用カムプロフィールにおけるリ
フト量が大きい場合には、その差分だけ前記アイドリン
グ用カムのベース径に対し前記立体カムのベース径を小
さくする請求項1又は2記載の可変動弁機構。 - 【請求項5】 前記アイドリング用接触部は、内燃機関
のアイドリング域のほか低回転・軽負荷域においても前
記アイドリング用カムに接触し、前記追従接触部は、内
燃機関のアイドリング域及び低回転・軽負荷域以外の運
転領域において前記立体カムに接触する請求項1、2、
3又は4記載の可変動弁機構。 - 【請求項6】 前記アイドリング用接触部は、前記直打
式バルブリフタに設けられた不動面である請求項1、
2、3、4又は5記載の可変動弁機構。 - 【請求項7】 前記追従接触機構は、前記直打式バルブ
リフタに設けられた半円筒内面座と、該半円筒内面座に
揺動可能に嵌合された追従接触部とからなる請求項1、
2、3、4、5又は6記載の可変動弁機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9116161A JPH10299444A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 可変動弁機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9116161A JPH10299444A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 可変動弁機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10299444A true JPH10299444A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14680294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9116161A Pending JPH10299444A (ja) | 1997-04-18 | 1997-04-18 | 可変動弁機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10299444A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101454934B1 (ko) * | 2009-09-22 | 2014-10-28 | 현대자동차주식회사 | 가변 밸브 리프트 장치 |
DE102014016126A1 (de) * | 2014-10-30 | 2016-05-04 | Man Diesel & Turbo Se | Brennkraftmaschine und Ventiltrieb für eine Brennkraftmaschine |
-
1997
- 1997-04-18 JP JP9116161A patent/JPH10299444A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101454934B1 (ko) * | 2009-09-22 | 2014-10-28 | 현대자동차주식회사 | 가변 밸브 리프트 장치 |
DE102014016126A1 (de) * | 2014-10-30 | 2016-05-04 | Man Diesel & Turbo Se | Brennkraftmaschine und Ventiltrieb für eine Brennkraftmaschine |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
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|
A977 | Report on retrieval |
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|
A131 | Notification of reasons for refusal |
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|
A02 | Decision of refusal |
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