JP2003120241A - 可変動弁機構 - Google Patents
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Abstract
ブリフト量及び作用角を連続的に又は段階的に変化さ
せ、精密な制御をする。構造が簡単で高い信頼性を得る
ことができ、内部EGRが最適制御可能になることで燃
費も向上する可変動弁機構を提供する。 【解決手段】 ロッカアーム1にシーソアーム7を軸着
し、シーソアーム7に第一ローラ9及び第二ローラ10
を設け、主カム20を備えたカムシャフト23を軸支
し、サブリフトコントローラ30を備えたコントロール
シャフト31を軸支して、コントロールシャフト31の
位相を内燃機関の運転状況に応じ連続的に又は段階的に
変えてバルブ5のサブリフト量及び作用角を変化させる
位相変化装置を設けた。
Description
況に応じてバルブのリフト量及び作用角を連続的に又は
段階的に変化させる可変動弁機構に関するものである。
が変わってもバルブのリフト量又は作用角が変化しない
ため、内燃機関の出力、トルク、燃費、排気ガスのクリ
ーン度等の諸特性を両立させることができない。そこ
で、従来より内燃機関の運転状況に応じてバルブのリフ
ト量又は作用角を連続的に又は段階的に変化させる可変
動弁機構が種々考えられている。
ラロッカアームではカムプロフィールが固定となり運転
状況に応じてリフト量や作用角を変えることができなか
った。また、サブリフト量が変化できないため内部EG
Rの制御も不可能であった。
し、内燃機関の全運転状況にわたってバルブのサブリフ
ト量及び作用角を連続的に又は段階的に変化させ、精密
な制御ができるとともに、構造が簡単で高い信頼性を得
ることができ、内部EGRが最適制御可能になることで
燃費も向上する可変動弁機構を提供することにある。
に、本発明の可変動弁機構は、ロッカアームのカム対応
部にシーソアームをその中央部において揺動可能に軸着
し、シーソアームの一端部及び他端部にそれぞれ第一摺
接部及び第二摺接部を設け、第一摺接部の上方にサブノ
ーズとサブノーズに続くメインノーズとを形成した主カ
ムを備えたカムシャフトを回転可能に軸支すると共に、
第二摺接部の上方にサブリフトコントローラを備えたコ
ントロールシャフトを回転可能に軸支して、コントロー
ルシャフトの位相を内燃機関の運転状況に応じ連続的に
又は段階的に変えてバルブのサブリフト量及び作用角を
変化させる位相変化装置を設けたものである。なお、カ
ム対応部とは、カムにシーソアームを介して対応し押圧
される部位という意味である。
で揺動してもよいが、スペース効率上、ロッカアームと
シーソアームとは同一面内で揺動することが好ましい。
硬質チップでも回転可能なローラでもよい。但し、摺動
抵抗や摩耗を考慮すると、第一摺接部又は第二摺接部の
少なくとも一方(好ましくは両方)は、シーソアームに
回転可能に軸着されたローラが好ましい。
リカルスプライン機構と、油圧を用いた駆動部と、マイ
クロコンピュータ等の制御装置とを備えたものを例示で
きる。
イプでもよい。 (1)ロッカアームの一端部に揺動中心部があり、中央
部にカム対応部があり、他端端にバルブ押圧部があるタ
イプ。(いわゆるスイングアーム) (2)ロッカアームの中央部に揺動中心部があり、一端
部にカム対応部があり、他端端にバルブ押圧部があるタ
イプ。
で揺動する場合、そのシーソアームがロッカアームから
はみ出しにくくスペース効率が良い点で、本発明は上記
(1)のタイプに具体化することが好ましい。すなわ
ち、ロッカアームは、その一端部に揺動中心部があり、
中央部にカム対応部があり、他端端にバルブ押圧部があ
るタイプであり、該カム対応部に前記シーソアームを軸
着したものが好ましい。
きる。 (a)揺動中心部はピボットに支持された凹球面部であ
る態様。 (b)揺動中心部はシーソアームが回動可能に軸支され
た軸穴部である態様。
ができるのを防止するアジャスタを接続してもよい。ア
ジャスタの構造は特に限定されないが、当接及び離間可
能に係合した内側部材とシリンダヘッドに形成された有
底孔と、内側部材及び有底孔を離間方向に付勢するロス
トモーションスプリングとを含む機械的なアジャスタ
(メカニカルアジャスタ)を例示できる。より具体的に
は、互いに開口側を対峙して側周壁が内外に係合したカ
ップ状の内側部材と、シリンダヘッドに形成された有底
孔と、内側部材のカップ内底面と有底孔との間に圧縮状
態で設置されたロストモーションスプリングとしてのコ
イルスプリングとを含むものを例示できる。
ット支持材との間にタペットクリアランス調整機構が設
けられることが好ましい。例えば、上記(a)の態様で
は、ピボットに設けた雄ネジをピボット支持材に設けた
雌ネジに螺入量調節可能に螺入するようにしたタペット
クリアランス調整機構を例示できる。
ブ又は排気バルブの何れか一方に適用することもできる
が、両方に適用することが好ましい。
機構の第一実施形態例について、図1〜図9を参照して
説明する。図1及び図2に示すように、この可変動弁機
構にはスイングアームタイプのロッカアーム1が使用さ
れ、ロッカアーム1の一端部は同部に形成された凹球面
部2がピボット3に支持されてなる揺動中心部となって
いる。ロッカアーム1の他端部は二股状に分かれて、そ
れぞれの先端下部にバルブ押圧部4が凹設され、バルブ
5の基端部をバルブ押圧部4が押圧するようになってい
る。
成されたシーソアーム配置穴6には略V字状に形成され
たシーソアーム7の中央部が配され、該シーソアーム7
はアーム側壁と直交する軸の周りに揺動可能に軸着され
ている。従って、ロッカアーム1とシーソアーム7とは
同一面内で揺動する。
は、ピボット支持材8に設けられた雌ネジに螺入量調節
可能に螺入されて、タペットクリアランス調整機構が構
成されている。
でいうとバルブ押圧部4側へ延び、その一端部に形成さ
れたフォーク内には第一摺接部としての第一ローラ9が
配され、該第一ローラ9はフォーク側壁と直交する軸の
周りに回転可能に軸着されている。シーソアーム7の他
端側はロッカアーム1でいうと揺動中心部側へ延び、そ
の他端部に形成されたフォーク内には第二摺接部として
の第二ローラ10が配され、該第二ローラ10はフォー
ク側壁と直交する軸の周りに回転可能に軸着されてい
る。
押圧する主カム20を備えた1本のカムシャフト23が
回転可能に軸支され、ロッカアーム1の揺動面と直角方
向に延びるように配されている。
ズ21と、サブノーズ21に続くメインノーズ22とか
らなり、サブノーズ21は突出量が漸増するノーズ漸増
部21aと、サブとして最大突出量となるノーズ21b
とから構成され、メインノーズ22はノーズ21bから
更に突出量が漸増するノーズ漸増部22aと、最大突出
量となるノーズ22bと、突出量が漸減するノーズ漸減
部22cとから構成されている。
0を押圧するサブリフトコントローラ30を備えた1本
のコントロールシャフト31が回転可能に軸支され、ロ
ッカアーム1の揺動面と直角方向に延びるように配され
ている。
0cと、該ベース円30cに対して凹んだキャンセル凹
部30aと、該ベース円30cからキャンセル凹部30
aに向かって凹み量が漸増するキャンセル開始部30d
と、該キャンセル凹部30aからからベース円30cに
向かって凹み量が漸減するキャンセル終了部30bとか
らなっている。
形態では主カム20に対するサブリフトコントローラ3
0の相対位相)を内燃機関の運転状況に応じ連続的に又
は段階的(好ましくは三段階以上、さらに好ましくは四
段階以上の多段階)に変えてバルブ5のサブリフト量及
び作用角を変化させる位相変化装置(図示略)が設けら
れている。
けたピストンが油圧により所定角の回転を伴いながら軸
方向に移動し、該回転がコントロールシャフト31に作
用することにより、主カム20に対するサブリフトコン
トローラ30の相対位相を変える構造となっており、内
燃機関の回転センサやアクセル開度センサ等からの検知
値に基づいてマイクロコンピュータ等の制御装置により
制御されるようになっている。
次のように作用する。まず、図2(a)→(b)→図3
(a)→(b)は、最大サブリフト量が必要な運転状況
下における主カム20及びサブリフトコントローラ30
の位相関係とそれによる作用を示している。図2(a)
に示すように、第一ローラ9に主カム20のベース円2
0aの後半部が摺接し、第二ローラ10にサブリフトコ
ントローラ30のベース円30cの後半部が摺接すると
き、第一ローラ9は最上位置にある。このときシーソア
ーム7の軸着部は最上位置にあり、ロッカアーム1はシ
ーソアーム7により押圧を受けないので、バルブ5のリ
フト量Lは0である。図2(b)に示すように、最大サ
ブリフト量を実現するように主カム20とサブリフトコ
ントローラ30との相対位相が制御されているので、第
一ローラ9にノーズ漸増部21aを経てノーズ21bが
摺接するようになっても、第二ローラ10にはベース円
30cの後半部がまだ摺接している。このとき第一ロー
ラ9は下方向に押圧を受けて変位し、シーソアーム7の
他端に軸着された第二ローラ10は、ベース円30cに
当接して上昇できないので、シーソアーム7は右回転方
向に揺動しながら軸着部が下方向に変位する。このシー
ソアーム7の変位によりロッカアーム1は揺動し、バル
ブ5のリフト量Lは発生・増加して最大サブリフト量L
smaxに達する。
わち第一ローラ9がノーズ漸増部22aにより押圧を受
けるとき、第二ローラ10はサブリフトコントローラ3
0のキャンセル開始部30d、キャンセル凹部30a及
びキャンセル終了部30bに入り込んで上昇し、シーソ
アーム7の軸着部を若干上昇させるため、ノーズ漸増部
22aによるバルブ5のリフト量Lは一部キャンセルさ
れ、リフトが若干遅れるように作用する。図3(a)に
示すように、第一ローラ9がノーズ22bによって最大
押圧を受けるときには、第二ローラ10にベース円30
cが摺接する。このときバルブ5のリフト量Lは増加し
て最大メインリフト量Lmmaxに達する。図3(b)
に示すように、第二ローラ10にベース円30cが摺接
し続け、第一ローラ9にノーズ漸減部22cを経てベー
ス円20aが摺接するようになると、シーソアーム7は
図2(a)と同じ位置に復帰して、ロッカアーム1も最
上位置まで揺動するので、バルブ5のリフト量Lは減少
して0になる。
小サブリフト量が必要な運転状況下における主カム20
及びサブリフトコントローラ30の位相関係とそれによ
る作用を示している。図4(a)に示すように、第一ロ
ーラ9にベース円20aの後半部が摺接し、第二ローラ
10にベース円30cの後半部が摺接するとき、第一ロ
ーラ9は最上位置にある。このときシーソアーム7の軸
着部は最上位置にあり、ロッカアーム1はシーソアーム
7により押圧を受けないので、バルブ5のリフト量Lは
0である。図4(b)に示すように、微小サブリフト量
を実現するように主カム20とサブリフトコントローラ
30との相対位相が制御されているので、第一ローラ9
にノーズ漸増部21aの途中が摺接してバルブ5のサブ
リフト量を増加させる途中で、第二ローラ10にキャン
セル開始部30dが摺接し始める。やがて第一ローラ9
にノーズ21bが摺接する頃には、第二ローラ10はキ
ャンセル凹部30aに近いキャンセル開始部30dに入
り込んでやや上昇し、シーソアーム7の軸着部を若干上
昇させるため、ノーズ21bによるバルブ5のサブリフ
ト量は一部キャンセルされ(減じられ)、バルブ5のサ
ブリフト量Lsは微小となる。
第一ローラ9がノーズ漸増部22aにより押圧を受ける
とき、第二ローラ10はキャンセル凹部30a及びキャ
ンセル終了部30bに入り込んで上昇するが、図2
(b)から図3(a)までの間と比べて、リフト量Lの
キャンセル量は少なく、リフト遅れも小さい。図4
(c)に示すように、第一ローラ9がノーズ22bによ
って最大押圧を受けるときには、第二ローラ10にベー
ス円30cが摺接し、バルブ5のリフト量Lは最大メイ
ンリフト量Lmmaxとなる。
リフト量が必要な運転状況下では、図2・図3と図4と
の中間的な主カム20及びサブリフトコントローラ30
の位相関係が位相変化装置により連続的に又は段階的に
作られ、図6に示すように中間的なリフト量が連続的に
又は段階的に得られる。
ブリフト休止が必要な運転状況下における主カム20及
びサブリフトコントローラ30の位相関係とそれによる
作用を示している。図5(a)に示すように、第一ロー
ラ9がベース円20aの後半部に摺接し、第二ローラ1
0がベース円30cの後半部に摺接するとき、第一ロー
ラ9は最上位置にある。このときシーソアーム7は最上
位置にあり、ロッカアーム1はシーソアーム7により押
圧を受けないので、バルブ5のリフト量Lは0となる。
図5(b)に示すように、サブリフト休止を実現するよ
うに主カム20とサブリフトコントローラ30との相対
位相が制御されているので、第一ローラ9にノーズ漸増
部21aが摺接し始めるときに、第二ローラ10にキャ
ンセル開始部30dが摺接し始める。やがて第一ローラ
9にノーズ21bが摺接する頃には、第二ローラ10は
キャンセル凹部30aに入り込んで上昇し、シーソアー
ム7の軸着部を上昇させるため、ノーズ21bによるバ
ルブ5のサブリフト量は全部キャンセルされ(減じら
れ)、バルブ5のサブリフト量Lsは発生しない。
第一ローラ9がノーズ漸増部22aにより押圧を受ける
とき、第二ローラ10にはベース円30cが摺接するの
で、リフト量Lのキャンセル及びリフト遅れは実質的に
ない。図5(c)に示すように、第一ローラ9がノーズ
22bによって最大押圧を受けるときには、第二ローラ
10にベース円30cが摺接し、バルブ5のリフト量L
は最大メインリフト量Lmmaxとなる。
二実施形態例について、図7を参照して第一実施形態と
異なる部分についてのみ説明する。図7は第一実施形態
の可変動弁機構にアジャスタとしてメカニカルアジャス
タ40を追加したものである。
側を対峙させて当接及び離間可能に側周壁が内外に係合
したカップ状の内側部材41及びシリンダヘッド42に
形成された有底孔43と、内側部材41のカップ内底面
と有底孔43の内底面との間に圧縮状態で設置されて有
底孔43から内側部材41を離間方向に付勢するロスト
モーションスプリング44としてのコイルスプリングと
からなり、内側部材41はシリンダヘッド42の有底孔
43の内側にガイドされて摺動するようになっている。
トコントローラ30又はシーソアーム7の形状、寸法、
相対位置又は主カム20とサブリフトコントローラ30
の相対位相等によっては、ローラ・カム間に隙間ができ
るときがあるが、本実施形態ではメカニカルアジャスタ
40を追加したことにより、図7のようにロストモーシ
ョンスプリング44が内側部材41及び有底孔43を離
間させてピボット3を上昇させるので各部に隙間ができ
るのを防止し、ひいてはロッカアーム1の落下を防止す
る。
されるものではなく、例えば次のように、発明の趣旨か
ら逸脱しない範囲で変更して具体化することもできる。 (1)位相変化装置の構成や制御の仕方を適宜変更する
こと。 (2)中央部に揺動中心部のあるロッカアームとするこ
と。
運転状況にわたってバルブのサブリフト量及び作用角を
連続的に又は段階的に変化させ、精密な制御ができると
ともに、構造が簡単で高い信頼性を得ることができ、内
部EGRが最適制御可能になることで燃費も向上すると
いう優れた効果を奏する。
視図である。
を示す断面図である。
構の作用を示す断面図である。
示す断面図である。
用角を示すグラフである。
す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ロッカアームのカム対応部にシーソアー
ムをその中央部において揺動可能に軸着し、 前記シーソアームの一端部及び他端部にそれぞれ第一摺
接部及び第二摺接部を設け、 前記第一摺接部の上方にサブノーズとサブノーズに続く
メインノーズとを形成した主カムを備えたカムシャフト
を回転可能に軸支すると共に、前記第二摺接部の上方に
サブリフトコントローラを備えたコントロールシャフト
を回転可能に軸支して、 前記コントロールシャフトの位相を内燃機関の運転状況
に応じ連続的に又は段階的に変えてバルブのサブリフト
量及び作用角を変化させる位相変化装置を設けた可変動
弁機構。 - 【請求項2】 前記ロッカアームとシーソアームとは同
一面内で揺動する請求項1記載の可変動弁機構。 - 【請求項3】 前記第一摺接部又は第二摺接部の少なく
とも一方が、前記シーソアームに回転可能に軸着された
ローラである請求項1又は2記載の可変動弁機構。
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