JP4051179B2 - 可変動弁機構 - Google Patents

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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、内燃機関の低回転時から高回転時まで、バルブタイミング及びリフト量を連続的に又は段階的に変化させる可変動弁機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特公平7−45803号公報等には、カムプロフィールが軸方向に変化する立体カムを用いた連続的な可変動弁機構が開示されているが、該立体カムの軸線方向の長さ(以下、カム巾という。)を一般的なカムより大きくしたいことから、カムシャフトに多数の立体カムを密に形成することが難しかった。
【0003】
この問題を解決するものとして、特開平10−280928号公報には、複数の円筒状のバルブリフタを、立体カムに対する揺動フォロアを備える連結部材によって連結することにより、立体カムの数を減らしてそのカム巾を大きくとれるようにした可変動弁機構が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平10−280928号公報の可変動弁機構では、揺動フォロアを備える連結部材(実施例ではブラケット)がバルブリフタの上方にプラスされるため、連結部材の分だけ動弁機構の全高が増加し、内燃機関への搭載上の問題が発生していた。また、連結部材の分だけ動弁系質量が増大し、高速追従性が低下するおそれもあった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、立体カムの数を減らしカム巾を大きくとることで全回転域にわたる諸特性の制御を容易化することができるだけでなく、全高の増加を抑えて内燃機関への搭載性を向上させたり、動弁系質量の増大を抑えて高速追従性を確保したりすることができる可変動弁機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の可変動弁機構は、低回転用カムプロフィールから高回転用カムプロフィールまでカムプロフィールを軸方向に連続的に変化させた立体カムと、内燃機関の回転数等の運転状況に応じて前記立体カムを軸方向へ変位させる変位装置と、前記立体カムのカムプロフィールに基づいて往復動することによりバルブを開閉する直打式バルブリフタとを備えた可変動弁機構において、前記直打式バルブリフタは、端壁と円筒状の周壁とを備えた二以上(少なくとも二つ)のリフタ本体と、各リフタ本体の端壁を押圧する押圧部と各押圧部に対し略中央に位置する中央部とを含んで橋架け状に設けられるとともに、各リフタ本体に係合することで自身の回転が防止されるリフタブリッジと、該リフタブリッジに設けられて前記立体カムの回転に伴う接触線角度の変化に追従しながら前記立体カムに接触する追従接触部を含む追従接触機構とを備え、各リフタ本体の端壁に、前記バルブの基端近傍部に係合されたコッタに嵌合するとともにバルブスプリングの一端を受けるリテーナ構造部が設けられたことを特徴とする。
【0007】
ここで、リテーナ構造部は、特に限定されないが、各端壁の内側の中心部に設けられてコッタに嵌合するコッタ嵌合部と、各端壁の内側の円周部に設けられてバルブスプリングの一端を受けるスプリング座部とからなるものを例示できる。
【0008】
端壁にバルブの基端部が入り込む逃がし穴が設けられることが好ましい。逃がし穴は、貫通穴のみならず有底凹部も含む。また、逃がし穴が貫通穴の場合、逃がし穴にバルブの基端面を押圧してバルブの抜止めを図る抜止め部材が取り付けられることが好ましい。この抜止め部材は、特に限定されないが、次の(a)(b)を例示できる。
(a)各部の寸法バラツキを吸収してバルブの基端面を押さえる押さえバネと、逃がし穴に係止して該押さえバネを止めるストッパとからなる抜止め部材。
(b)逃がし穴に係止するとともに各部の寸法バラツキを吸収してバルブの基端面を押圧する押さえバネからなる抜止め部材。
【0009】
また、バルブの基端近傍部とコッタとが、バルブの軸直角方向に各部の寸法バラツキを吸収するためのクリアランスを有して係合された態様も好ましい。
【0010】
各リフタ本体とリフタブリッジとの係合は、特に限定されないが、次の態様(1)(2)を例示できる。
(1)各端壁の外側に設けられた凸部と各押圧部に設けられた凹部とが嵌合することによる係合。各リフタ本体の中心軸回りの回転を阻害しないように、該凸部と凹部とが相対回転可能に嵌合することが好ましい。凹部は、有底凹部のみならず貫通穴も含む。
(2)各周壁の外周面の一部と前記中央部から該一部に向けて延設されたガイド部とが相対回転可能に嵌合することによる係合。ガイド部は各周壁の外周面に略合致する凹円弧面を備えたものが好ましい。
【0011】
追従接触機構は、特に限定されないが、リフタブリッジの中央部に設けられた半円筒内面座と、該半円筒内面座にロール運動可能に嵌合された追従接触部とからなるものが好ましい。この追従接触部は、バルブクリアランス調整用の取替部品とされてもよい。その他、特開平9−296714号公報に示した追従接触部付ローラ機構を適用することもできる。
【0012】
低回転用カムプロフィールにおけるバルブタイミングの位相、開弁作用角及びリフト量と、高回転用カムプロフィールにおけるバルブタイミングの位相、開弁作用角及びリフト量は、個々の内燃機関における要求事項に応じて適宜設定することができる。もっとも、多くの場合、低回転用カムプロフィールは開弁作用角及びリフト量が小さく、高回転用カムプロフィールは開弁作用角及びリフト量が大きい。
【0013】
変位装置により立体カムを段階的に変位させる場合、二段階に変化させてもよいが、その場合は二段階の変位を調節できるようにすることが好ましい。さらに好ましくは、立体カムを少なくとも三段階に変位させることである。最も好ましくは、立体カムを連続的に変位させることである。変位装置は特定の構造に限定されず、油圧、電磁力等を利用したものを例示できる。
【0014】
立体カムの低回転用カムプロフィール側の隣には、カムプロフィールが軸方向に変化しないアイドル回転用カムが並設され、追従接触部には、内燃機関の負荷回転時に立体カムに接触する負荷回転用接触面と、内燃機関のアイドル回転時にアイドル回転用カムに接触するアイドル回転用接触面とが並設されることが好ましい。さらに、立体カムとアイドル回転用カムとの間には、追従接触部の負荷回転用接触面とアイドル回転用接触面との境界部を逃がすための間隙部が設けられることが好ましい。
【0015】
なお、本発明の可変動弁機構は、吸気バルブ又は排気バルブの何れか一方に適用することもできるが、両方に適用することが好ましい。
【0016】
また、本技術的思想は、広く動弁機構において、リフタ本体の端壁に、バルブの基端近傍部に係合されたコッタに嵌合するとともにバルブスプリングの一端を受けるリテーナ構造部を設けるものまで包含しうる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を吸気バルブ及び排気バルブの両方に適用した可変動弁機構の実施形態について、図面を参照して説明する。よって、実施形態において単にバルブというときは、吸気バルブと排気バルブの両方を指す。
【0018】
まず、図1〜図5は第一実施形態の可変動弁機構を示し、カムシャフト1には、図4において右側の低回転用カムプロフィールから左側の高回転用カムプロフィールまで、カムプロフィールを軸方向に連続的に変化させた立体カム2が形成されている。立体カム2はベース円部2aとノーズ部2bとからなり、ベース円部2aは、低回転用カムプロフィールにおいても高回転用カムプロフィールにおいても同一半径であるため、傾斜の無い円柱面である。しかし、ノーズ部2bは、低回転用カムプロフィールにおいては開弁作用角及びリフト量が小さく、高回転用カムプロフィールにおいては開弁作用角及びリフト量が大きいため、円錐面のように傾斜している。
【0019】
カムシャフト1の端部には、内燃機関の回転数等の運転状況に応じてカムシャフト1及び立体カム2を軸方向へ連続的に変位させる変位装置(図示略)が設けられている。変位装置は、スプラインを用いたカムシャフト1のガイド部と、油圧を用いたカムシャフト1の駆動部とからなり、内燃機関の回転センサやアクセル開度センサ等に基づいて作動するマイクロコンピュータ等の制御装置により制御されるようになっている。
【0020】
カムシャフト1の下方には、立体カム2のカムプロフィールに基づいて図示例では上下方向に往復動することにより、隣り合う二つのバルブ4を同時に開閉する直打式バルブリフタ10が配備されている。二つのバルブ4は一つの気筒にダブルで設けられた吸気バルブ(又は排気バルブ)である。
【0021】
直打式バルブリフタ10は、円盤状の端壁12と円筒状の周壁(スカート部)13とを備えた二つのリフタ本体11と、各リフタ本体11の端壁12を押圧する押圧部22と各押圧部22に対し略中央に位置する中央部21とを含んで橋架け状に設けられるとともに各リフタ本体11に係合することで回転が防止されるリフタブリッジ20と、該リフタブリッジ20に設けられて立体カム2の回転に伴う接触線角度の変化に追従しながら立体カム2に接触する追従接触部30を含む追従接触機構とを備えている。
【0022】
各リフタ本体11の端壁12には、バルブ4の基端近傍部に係合されたコッタ3に嵌合するとともにバルブスプリング6の一端を受けるリテーナ構造部が設けられている。このリテーナ構造部は、端壁12の内側の中心部に設けられてコッタ3に嵌合するテーパー付き円筒状のコッタ嵌合部17と、端壁12の内側の円周部に設けられてバルブスプリング6の一端を受けるスプリング座部18とからなる。
【0023】
さらに、端壁12の外側の中心部には、後述する凸部14が設けられ、該凸部14にはバルブ4の基端部が入り込む逃がし穴35が設けられている。本例の逃がし穴35は貫通穴であり、その内周面には係止溝36が形成されている。逃がし穴35にはバルブ4の基端面を押圧してバルブ4の抜止めを図る抜止め部材が取り付けられ、本例の抜止め部材は、各部の寸法バラツキを吸収してバルブ4の基端面を押さえる押さえバネ37と、逃がし穴35の係止溝36に脱着可能に係止して押さえバネ37を止めるストッパ38とからなる。押さえバネ37には皿状の板バネが使用され、ストッパ38にはC字リングが使用されている。
【0024】
リフタブリッジ20は、前記の通り橋架け状に形成されていれば特定の形状に限定されないが、図示例では、ブリッジ幅方向に端壁12の直径と略同一長である平面長方形片状に形成されて二つのリフタ本体11の端壁12の上に配される二つの押圧部22と、ブリッジ幅方向に端壁12の直径と略同一長である平面長方形ブロック状に形成されて二つのリフタ本体11の間に位置する中央部21と、端壁12の直径の1/4〜2/3の幅に形成されて各押圧部22と中央部21との間をつなぐ二つのアーム23とからなる。押圧部22がブリッジ幅方向に最大限に長く(端壁12の直径と略同一長)に形成されているので、踏ん張りが効き、リフタブリッジ20が倒れにくくなっている。
【0025】
そして、各端壁12の外面(上面)の中心に設けられた円柱状の凸部14と、各押圧部22の中間部に設けられた凹部24(本例では貫通した穴)とが嵌合することにより、二つのリフタ本体11とリフタブリッジ20とが係合し、もって立体カム2に対するリフタブリッジ20の回転及び倒れが防止されている。また、凸部14と凹部24とは相対回転可能に嵌合しているので、リフタ本体11は後述する上下往復動に伴って自身の中心軸の回りに少しずつ回転可能である。すなわち、リフタブリッジ20は、各リフタ本体11の該回転を阻害しないように各リフタ本体11に係合することで、自身の回転が防止されている。
【0026】
シリンダヘッド7には二つのガイド穴8が形成され、該ガイド穴8が各リフタ本体11の周壁13の上下摺動をガイドしている。また、二つのガイド穴8の間には、リフタブリッジ20(図示例では中央部21)の上下往復動を逃がすための凹所8aが形成されている。
【0027】
リフタブリッジ20の中央部21には次のように構成された追従接触機構が設けられている。中央部21の上面には立体カム2の軸線と同方向に延びる半円筒内面座26が凹設されている。半円筒内面座26の両端は突き抜けるように開放されており、該座26の長手方向略中央部には係合凹部27が設けられている。
【0028】
半円筒内面座26には、該座26に揺動(ロール摺動)可能に接触する半円柱面31と、立体カム2に接触する略平らな接触面32とからなる、半割り円柱状の追従接触部30がロール運動可能に嵌合されている。半円柱面31の長手方向中央部には扇形の係合凸部33が一体的に設けられ、該係合凸部33が係合凹部27に係合して揺動可能に挟まれている。この係合により、追従接触部30の長手方向の端面が現れた状態で、追従接触部30の長手方向の移動が規制されている。
【0029】
追従接触部30は、小角度の揺動によって、立体カム2の回転に伴う接触線角度の変化に追従しながら、接触面32が立体カム2に接触するようになっている。このとき、立体カム2は追従接触部30の接触面32をその長手方向に摺接していくが、前記の通り追従接触部30の長手方向の移動を規制しているので、追従接触部30が半円筒内面座26から外れることはない。
【0030】
以上のように構成された本実施形態によれば、立体カム2の数がバルブ4の数の半分で済むので、カム巾の大きい立体カム2をカムシャフト1に形成することができる。このため、立体カム2におけるカムプロフィールの軸方向の変化率を緩やかにできるとともに、カムシャフトの変位量を大きくとることができる。従って、この可変動弁機構は、カムシャフト1の変位による連続可変制御が容易であり、かつマルチバルブ化した内燃機関にも適用できる。また、円筒カップ状のリフタ本体11を使用できるので、リフタ本体11及びガイド穴8の加工が容易であり、生産性が向上するとともに精度も高めやすい。
【0031】
ところで、追従接触部30を備えるリフタブリッジ20がリフタ本体11の上方にプラスされるため、リフタブリッジ20の分だけ動弁機構の全高は増加する。しかし、本実施形態ではリフタ本体11の端壁12にコッタ嵌合部17とスプリング座部18とからなるリテーナ構造部が設けられているため、図3に二点差線で示す従来例のようにバルブ4に独立したリテーナ50を設けた場合に比べ、その独立したリテーナ50が要らない分だけ、同図に矢印に示すように動弁機構の全高は減少する。そのため、トータルとしての動弁機構の全高の増加を抑えて、内燃機関への搭載性を向上させることができる。また、独立したリテーナ50が要らない分だけ動弁系質量の増大を抑えて、高速追従性を確保することもできる。
【0032】
さらに、本実施形態では端壁12及びその凸部14に設けられた逃がし穴35にバルブ4の基端部が入り込むので、上記全高の増加を抑える効果が高い。
【0033】
また、リフタブリッジ20の二つの押圧部22が各リフタ本体11の端壁12に対し前記凹部24と凸部14との嵌合により係合するという単純な構造によって、立体カム2に対するリフタブリッジ20の回転及び倒れが防止され、ひいては立体カム2の回転方向に対する半円筒内面座26及び追従接触部30の向きが変わらないため、バルブ4に曲げ方向の負荷がかかるおそれがなく、信頼性が向上する。しかも、凸部14と凹部24とは相対回転可能に嵌合しているので、リフタ本体11は後述する上下往復動に伴って自身の中心軸の回りに少しずつ回転可能である。このため、リフタ本体11及びガイド穴8の偏摩耗を防止することができる。
【0034】
本実施形態の可変動弁機構は、次のように作用する。まず、内燃機関の低回転時には、図4に示すように、カムシャフト1が変位装置により左方向へ変位し、立体カム2のうちの右側の低回転用カムプロフィールが追従接触部30に対応する。そして、同図(a)(b)に示すように、追従接触部30は立体カム2の1回転毎に小角度揺動して、接触線角度の変化に追従しながら立体カム2に接触し、ノーズ部2bに押圧される。この押圧はリフタブリッジ20及びその押圧部22を介して二つのリフタ本体11の端壁12上面に伝わり、二つのリフタ本体11は低回転用カムプロフィールに基づいて上下に往復動し、各バルブ4を小さい開弁作用角及びリフト量で開閉させ、低速トルクを高めるとともに、燃費を向上させる。
【0035】
ここで、バルブ4は、バルブ4の慣性力分だけコッタ3が抜ける方向の力が加わるため、その慣性力分の荷重を有する押さえバネ37をストッパリング38で止めて、該押さえバネ37でバルブ4の基端面を押さえている。なお、押さえバネ37は無しにして、ストッパリング38でバルブ4の基端面をリジッドに押さえてもよいが、各部の寸法バラツキを吸収するために、押さえバネ37で押さえるようにしている。
【0036】
また、内燃機関の高回転時には、図5に示すように、カムシャフト1が変位装置により右方向へ変位し、立体カム2のうちの左側の高回転用カムプロフィールが追従接触部30に対応する。そして、同図(a)(b)に示すように、追従接触部30は立体カム2の1回転毎に小角度揺動して、接触線角度の変化に追従しながら立体カム2に接触し、ノーズ部2bに押圧される。従って、リフタブリッジ20及び二つのリフタ本体11は高回転用カムプロフィールに基づいて上下に往復動し、各バルブ4を大きい開弁作用角及びリフト量で開閉させ、吸気量を増やし、高速出力を高める。
【0037】
そして、上記の低回転時から高回転時に至る途中においても、回転数、アクセル開度等の運転状況に応じて、カムシャフト1が変位装置により連続的に変位し、立体カム2のうちの中間部位のカムプロフィールが追従接触部30に対応する。従って、リフタブリッジ20及び二つのリフタ本体11はそのカムプロフィールに基づいて上下に往復動し、各バルブ4を中間的な開弁作用角及びリフト量で開閉させ、運転状況に応じたトルク及び出力を発生させる。
【0038】
以上のように、本実施形態の可変動弁機構によれば、内燃機関の低回転時から高回転時まで、バルブタイミング及びリフト量を連続的に変化させて、内燃機関の運転状況に応じた精密な制御を行なうことができ、もってトルク、出力、燃費、排気ガスのクリーン性等の諸特性を全回転域にわたって最大限に向上させることができる。
【0039】
次に、図6及び図7は第二実施形態の可変動弁機構を示し、抜止め部材を、逃がし穴35の係止溝36に係止するとともに各部の寸法バラツキを吸収してバルブ4の基端面を押圧する押さえバネ39のみで構成した点においてのみ第一実施形態と相違するものであり、その他は実質的に共通である。押さえバネ39には湾曲した短冊状の板バネが使用され、その両端に係止溝36に係止する耳部39aが形成されている。
【0040】
次に、図8は第三実施形態の可変動弁機構を示し、バルブ4の基端近傍部に設けた凹凸部4aとコッタ3の内面に設けた凹凸部3aとが、バルブ4の軸直角方向に各部の寸法バラツキを吸収するためのクリアランスを有して係合された点においてのみ第一実施形態と相違するものであり、その他は実質的に共通である。
【0041】
第一実施形態では、バルブ4とコッタ3とリフタ本体11とはリジッドに嵌合しており、シリンダヘッド7のガイド穴8と、バルブ4を案内する軸穴(図示略)との同軸精度を高める必要があるが、第三実施例によれば、その同軸精度が多少低くても済む利点がある。
【0042】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば次のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で変更して具体化することもできる。
(1)端壁の外側にコッタ嵌合部17を突出させること。
(2)押さえバネ37又はストッパ38の形状を適宜変更すること。
【0043】
【発明の効果】
本発明の可変動弁機構は、上記の通り構成されているので、立体カムの数を減らしカム巾を大きくとることで全回転域にわたる諸特性の制御を容易化することができ、また、バルブリフタ及びシリンダヘッドの加工性を良くして生産性及び精度を向上させることもでき、さらには、バルブリフタの偏摩耗を防止することもできるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第一実施形態の可変動弁機構を示す斜視図である。
【図2】同可変動弁機構の分解斜視図である。
【図3】同可変動弁機構の断面図である。
【図4】同可変動弁機構を内燃機関の低回転時において示す断面図である。
【図5】同可変動弁機構を内燃機関の高回転時において示す断面図である。
【図6】第二実施形態の可変動弁機構を示す分解斜視図である。
【図7】同可変動弁機構の断面図である。
【図8】第三実施形態の可変動弁機構を示す断面図である。
【符号の説明】
2 立体カム
3 コッタ
3a 凹凸部
4 バルブ
4a 凹凸部
6 バルブスプリング
10 直打式バルブリフタ
11 リフタ本体
12 端壁
13 周壁
14 凸部
17 コッタ嵌合部
18 スプリング座部
20 リフタブリッジ
21 中央部
22 押圧部
23 アーム
24 凹部
30 追従接触部
35 逃がし穴
36 係止溝
37 押さえバネ
38 ストッパ
39 押さえバネ
39a 耳部

Claims (11)

  1. 低回転用カムプロフィールから高回転用カムプロフィールまでカムプロフィールを軸方向に連続的に変化させた立体カムと、内燃機関の回転数等の運転状況に応じて前記立体カムを軸方向へ変位させる変位装置と、前記立体カムのカムプロフィールに基づいて往復動することによりバルブを開閉する直打式バルブリフタとを備えた可変動弁機構において、
    前記直打式バルブリフタは、
    端壁と円筒状の周壁とを備えた二以上のリフタ本体と、
    各リフタ本体の端壁を押圧する押圧部と各押圧部に対し略中央に位置する中央部とを含んで橋架け状に設けられるとともに、各リフタ本体に係合することで自身の回転が防止されるリフタブリッジと、
    該リフタブリッジに設けられて前記立体カムの回転に伴う接触線角度の変化に追従しながら前記立体カムに接触する追従接触部を含む追従接触機構とを備え、
    各リフタ本体の端壁に、前記バルブの基端近傍部に係合されたコッタに嵌合するとともにバルブスプリングの一端を受けるリテーナ構造部が設けられたことを特徴とする可変動弁機構。
  2. リテーナ構造部は、各端壁の内側の中心部に設けられてコッタに嵌合するコッタ嵌合部と、各端壁の内側の円周部に設けられてバルブスプリングの一端を受けるスプリング座部とからなる請求項1記載の可変動弁機構。
  3. 端壁にバルブの基端部が入り込む逃がし穴が設けられた請求項1又は2のいずれか一項に記載の可変動弁機構。
  4. 逃がし穴にバルブの基端面を押圧してバルブの抜止めを図る抜止め部材が取り付けられた請求項3記載の可変動弁機構。
  5. 抜止め部材は、各部の寸法バラツキを吸収してバルブの基端面を押さえる押さえバネと、逃がし穴に係止して該押さえバネを止めるストッパとからなる請求項4記載の可変動弁機構。
  6. 抜止め部材は、逃がし穴に係止するとともに各部の寸法バラツキを吸収してバルブの基端面を押圧する押さえバネからなる請求項4記載の可変動弁機構。
  7. バルブの基端近傍部とコッタとが、バルブの軸直角方向に各部の寸法バラツキを吸収するためのクリアランスを有して係合された請求項1〜6のいずれか一項に記載の可変動弁機構。
  8. 各リフタ本体とリフタブリッジとの係合は、各端壁の外側に設けられた凸部と各押圧部に設けられた凹部とが嵌合することによる請求項1〜7のいずれか一項に記載の可変動弁機構。
  9. 各リフタ本体の中心軸回りの回転を阻害しないように、凸部と凹部とが相対回転可能に嵌合する請求項8のいずれか一項に記載の可変動弁機構。
  10. 追従接触機構は、リフタブリッジの中央部に設けられた半円筒内面座と、該半円筒内面座にロール運動可能に嵌合された追従接触部とからなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の可変動弁機構。
  11. リフタ本体の端壁に、バルブの基端近傍部に係合されたコッタに嵌合するとともにバルブスプリングの一端を受けるリテーナ構造部が設けられたことを特徴とする動弁機構。
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