JPH04505358A - 内燃機関用弁機構およびシリンダーヘッド - Google Patents

内燃機関用弁機構およびシリンダーヘッド

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JPH04505358A
JPH04505358A JP2508645A JP50864590A JPH04505358A JP H04505358 A JPH04505358 A JP H04505358A JP 2508645 A JP2508645 A JP 2508645A JP 50864590 A JP50864590 A JP 50864590A JP H04505358 A JPH04505358 A JP H04505358A
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ピアッティ サンジオ ピオ ビンセンゾ
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ビンセント パテンツ リミテッド
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 内燃機関用弁機構およびシリンダーヘッドこの発明は、エンジンのシリンダーヘ ッドに設けたパペット形の弁を、主として1個以上のカムシャフトの回転によっ て開き、この弁を対応する弁座上に復帰させるのはたとえばスプリングによって 行うタイプの、オーバーヘッド式の内燃機関用弁機構とシリンダーヘッドに関す る。
流体の流熟が往復運動するバペット弁によって制御されるタイプのエンジンの性 能を最大限に高めるには、弁の動作速度と精度が重要なファクターであることは 当該分野ではよく知られている。。
上記速度はカムの山部の数学的輪郭によって決まり、一方上記精度は各カムとこ のカムで作動する1個以上の弁の間に介在された部品の剛性によって決まる。
また、吸気系のほうが排気系よりも、十分な量の流体の移動量を確保するのがず っと難しいということも知られている。これは流体の移動量がシリング内部と外 気との間の圧力差によって決まるためである。この圧力差は、たとえ吸気系がポ ンプ等と連動してる場合でも排気工程中のほうが吸気工程中よりも何倍も大きい 、したがって、シリンダーへンドの構造の内、吸気系すなわち吸気側のパラメー ターに設計上の重点を置く必要がある。
上記パラメーターには主に弁のサイズ、弁座から外気中にのびる導管あるいは通 路の形、上記弁の動作の精度および速度などが含まれる。
吸気弁と排気弁は、それらのヘッドのサイズに関して言えば、シリンダーヘッド によって形成される燃焼室内の限られたスペースの取り合いをしているような関 係にある。この燃焼室は、熱力学的効率の観点からすれば、エンジンのシリンダ ーの軸線方向に投影した場合、実際のシリンダーボアの円からできるだけ離れな いようにする必要がある。したがって各吸気弁のヘッドの直径を大きくすれば、 どうしても各排気弁のヘッドの直径を小さくしなければならなくなる。
また、流体の流れる方向が弁棒の軸線に対して小さな角度をなしているときに、 弁のヘッドの周囲の流れ、および弁座によって形成される、弁のボートに隣接し た部分を通る流れが最適な状態になるということが知られている。オーバーヘッ ドパルプエンジンの最もよく知られた構造はオーバーヘッドカムシャフト構造で ある。この構造の場合、パルプの動作の精度を高めるために、各カムとそれに対 応する1個以上の弁との間に、主な部品は(油圧調節手段とその他のバルブクリ アランスを調節したりなくしたりするための手段を除けば)1個しか介在させて いない。その部品は、通常カム従動子、リフター、タペット等と呼ばれる、カッ プあるいはバケツを伏せたような形の硬質の部品である。この部品は、カムシャ フトの回転軸線に対して通常直角な、この部品の往復動の軸線の回りを、そのガ イド部材内でゆっくりと自由に回転するか、誘導されて回転するようになってい るのが望ましい、カム従動子をゆっくりと回転させることによって、カム面とそ れに対応するカム従動子の表面の磨耗を最小限にすることができ、それによって 高い加速度および速度値と共に、十分な寿命を達成することを可能にする数学的 な輪郭のカムを用いることができる。
上記の配慮によって吸気弁および排気弁を、エンジンのシリンダボアのメジアン 平面の両側に、互いに角度をなすように配置した、「ツインオーバーヘッドカム シャフト」のレイアウトの周りの高性能のエンジンの設計の安定化が達成された 。
2本のカムシャフトのそれぞれの回転軸線は、対応する弁の軸線を含む平面上に ほぼ位置し、各カムの座面ばカップを伏せた形のカム従動子の上面に接しており 、一方この従動子は対応する弁の弁棒の上端に接している。
後者のレイアウトは元々レーシングカーのエンジンに用いられたものであり、現 在はますます多くの通常のエンジンに用いられるようになってきている。吸気弁 と排気弁を、その軸線が互いに角度をなすように配置しているので、一定のシリ ンダーボアの直径に対して、より大きな直径の弁を用いることが可能になる。弁 の直径を大きくすることは、エンジンの出力を増加させるのに役に立つ。
しかし、「シングルオーバーヘッドカムシャツトノのレイアウトは低重量、低コ ストという大きな利点があるので、この簡単なレイアウトを用いてツインカムシ ャフトのレイアウトのほとんどの利点を達成することができ゛るデザインが長年 に渡り導入されてきた。
このようなシングルオーバーヘッドカムシャフトのレイアウトのうち最も優れて いるレイアウトは、吸気弁をツインオーバーヘッドカムシャフトのレイアウトと 同一のやり方で作動させる一方、排気弁は補助部材を介して同じカムシャフトの 排気カムによって作動させることによって、吸気弁の作動に重点を置いた設計を 採用しているものである。このような補助部材は、はとんどの設計においては、 1次のロッカーあるいはレバーを備えており、アームすなわち端部の一方が直接 的あるいは間接的に、対応するカムによって作動するようになっていると共に、 他方は対応する排気弁の弁棒に直接的あるいは間接的に作用するようになってい る。
従来のツインおよびシングルオーバーヘッドカムシャフトのレイアウトにおいて は、弁および弁作動機構が対称形に配置される傾向があるという点において、レ イアウトの吸気および排気側あるいは系統がかなりの程度対称に配置される傾向 があった。特に弁の軸線は、はぼ2等辺の逆三角形を形成し、この逆三角形の底 辺は弁棒の上端を結ぶと共に、作動力が弁棒あるいはそれに対応するカム従動子 またはこれと同等の部材に加えられる地点を交差している想像線によって形成さ れている。この三角形は通常シリンダーボアの軸線に対して対称である。さらに この三角形の底辺と各側辺との間の角度、特に底辺と排気弁の軸線との間の開先 角度(以陣α)は比較的小さい、すなわち90″よりかなり小さい(たとえば約 60@)。
このような対称配置の傾向は、吸気および排気側あるいは系統のレイアウトに制 限を加えることになり、その結果排気側よりも吸気側に重点を置くことがあまり できなくなる。
この発明の目的は、上記の制限を大幅に減らし、排気側を通過する流体の流れよ りも、吸気側のそれを大幅に優先させることを可能にするシリンダーヘッドおよ び弁の構造を提供することである。
この発明は、少な(とも1本のカムシャフトによって往復運動させられるバペッ トタイブの吸気及び排気弁を有するオーバーヘッド弁機構を備えた、内燃機関用 のシリンダーヘッドであって、上記弁の弁棒の軸線は、それぞれのバルブヘッド から上記シリンダーヘッドのほぼ横断方向に互いに離れるようにのびていると共 に、逆三角形の両側辺を形成し、上記逆三角形の底辺は、吸気および1 排気弁 の弁棒の上端を結ぶと共に、作動時に弁作動力が弁棒およびそれに対応する作動 部材に加えられる地点を横切る想像線によって形成されているシリンダーヘッド において、各排気弁の弁棒の軸線と上記底辺を形成する想像線間の開先角度αを 約90’あるいはそれ以上とし、排気弁のヘッドの径dに比較して、吸気弁のヘ ッドの径りを、吸気/排気弁のヘッドの直径の比Dadが約1.3Oalかそれ 以上になる程度まで大きくしたことを特徴とするシリンダーヘッドを提供するも のである。
このような非対称形のレイアウトによって、従来の対称形のオーバーヘッドバル ブのレイアウトに比べ、バルブヘッドの直径の比を大幅に(1,30〜1.31 :1あるいはそれ以上にまで)高めることが可能になる。他のパラメーターを通 常の値に定めた場合、このようにDad比を高くすることによって、エンジンの 容積効率がかなり減少して、その結果エンジンの出力曲線が低下するほど、排気 弁の弁座によって形成される開口部を通過する流体の平均流速が高くなる前に、 エンジンの回転速度を少なくとも10%高めることが可能になさらに、開先角度 αを大幅に増加させることによって、吸気弁の弁棒の長さをかなり大きくするこ とができ、その結果吸気弁の軸線と、吸気弁の弁棒および弁座の近くの吸気管の 重要部分の軸線との間の角度を小さくすることができる。この角度を小さく保つ ことによって、吸入される流体の流れがさらに促進される。これはバルブヘッド の全周に渡って、気体の流速が実質的に均等になるためである。これによって一 定の流速に対して、バルブヘッドの周囲の充填損失を最小限にすることができる 。
この非対称形の構造は、シングルあるいはツインオーバーヘッドカムシャフトの レイアウトにも、それ以外のタイプの弁作動機構にも有利に応用できる。たとえ ば吸気および/あるいは排気弁を、ヘッドの下方のシリンダボアの側部に取り付 けた1本以上のカムシャフトによって、ブツシュロッドを介して作動させる機構 等に応用できる。
しかし非対称形の構造は、シングルオーバーヘッドカムシャフトのレイアウトに 用いた場合特に有利である。これは開先角αを特に太き(とれるためである。
この観点からこの発明は、シングルオーバーヘッドカムシャフトでパペットタイ プの吸気および排気弁を駆動するようになっており、上記弁の弁棒はそれぞれの バルブヘッドからシリンダーヘッドの横断方向に、互いに離れるようにのびてい る弁作動機構を備えた、内燃機関用シリンダーヘッドにおいて、上記カムシャフ トは、はぼ吸気弁の軸線方向にのびる軸線に沿って往復運動する、回転式の、カ ムと係合する第1のカム従動子を介して、各吸気弁を駆動すると共に、排気弁の 軸線に対して傾斜した方向にのびる軸線に沿って往復運動する、回転式の、カム に係合する第2のカム従動子を介して、各排気弁を駆動するようになっており、 第2のカム従動子の往復運動は、第2のカム従動子の軸方向の運動をほぼ排気弁 の軸線方向の運動に変換するためのロッカーを介して、排気弁に伝達されるよう になっており、吸気弁と、排出弁と、カムシャフトと弁間で操作力を伝達するた めの第2のカム従動子の回転軸線によって逆三角形が形成され、ロッカーとカム シャフトは上記三角形の2つの頂点の付近に位置し、排気弁のヘッドの径dに対 する、吸気弁のヘッドの径りを、吸気/排気弁のヘッドの直径の比Dadが約1 .30 :1がそれ以上になる程度まで大きくし、上記三角形の「吸気」側の辺 の長さを、三角形の「排気」側の辺の長さに対して、上記各長さの比が約1.4 0:1かそれ以上になる程度まで大きくすると共に、上記長さの比と、吸気弁と 排気弁の軸線間の開先角度との関係を、第2のカム従動子と排気弁間の開先角度 αが約90°かそれ以上になるように定めたことを特徴とするシリンダーヘッド を提供するものである。
上記の特徴を備えたこの発明の装置は、特に1個のシリンダーに4個の弁を備え たエンジンに適しており、従来のツインオーバーヘッドカムシャフトのレイアウ トを備えた同等のエンジンと少なくとも同じ大きさの出力を発生することができ る。
第2のすなわち排気用のカム従動子は直線往復運動するように、排気用カムおよ びロッカー間に直接取り付けられているので、カムとロッカーの間の排気弁作動 機構のこの部分のたわみ性が大幅に小さくなる。排気用カム従動子と排気弁の弁 棒間の開先角度αを90°より大きくできる、すなわち吸気側で理想的な180 °の直線の状態により近づけることができるので、ロッカーとそのピボット取付 部の弾性変形、およびピボット取付部の摩擦の原因になる力の分力を大幅に減ら すことが可能になる。
このように開先角度αを大きくすることのもう一つの効果は、ロッカーの2つの アームの開先角度を、たとえば90’かそれ以下にまで、大幅に小さくすること ができるということである。これによって2個のロッカーアームを1個のブロッ クで一体に成形することができるので、さらにロッカーの剛性を高めることが可 能になる。
排気用カム従動子の排気カムから離れた側の端部には、ロッカーの対応するアー ムに形成した部分的に円筒形の溝からなる座面と協働する、部分的に球面状の座 面を設けておくのがよい、カム従動子の部分的に球面状の端部を部分的に円筒形 の溝内に配置することによって、カム従動子が回転できるようになるばかりでな く、ロッカーアームの溝がカム従動子の端部に対して自然に中央の位置にくるの で、従来用いられる軸線方向の位置決め用のスプリングやチューブを介在させな くても、カム従動子が実質的に軸方向の遊びがゼロの状態で運動可能に取り付け られているピンあるいはシャフトに対して、軸方向の位置決めができる。さらに このような構造にすることによって、高速および高加速度の達成が可能な輪郭を 育するカムを用いたり、後述のようにロッカー比を大きくすることによる負荷の 増大に対しても、平らな面の場合よりもうまく対応できる。
全体的なレイアウトに関して言うと、上記の特徴を備えたこの発明の弁作動シス テムによって、シリンダーヘッドの幅をかなり小さくすることができるので、シ リンダーヘッドのコンパクト化が図れる。ロッカーがあるために、排気カムのリ フトの値として、排気弁のリフトの値とは異なる値を自由に選べる(通常カムの リフトとしては、弁のリフトの2/3−1/2の間の値を選ぶ)ことを最大限に 利用することによって、排気カムの輪郭によって決まる性能あるいは効率をがな り向上させることができる。これは、ロッカーアームの長さの比(以降ロッカー 比という)を変えることによって、カムのリフトに対する弁のリフトの比を簡単 に変えることができるためである。したがってバランスのとれたシステムの場合 、排気弁の加速度および速度を増すことによって、排気弁のヘッドの径をずっと 小さくすると共に、吸気弁のヘッドの径を大きくすることが可能になる。一定の 7リンダーボアの径に対する吸気弁のヘッドの径は、07カーを備えていないツ インオーバーヘッドカムシャフトのレイアウトに収容できる最大の径よりも大き な径とすることができるので、出力をさらに上げることが可能になる。
カム輪郭の性能あるいは効率を決める実質的な要素の一つは、カムの「揺動半径 」 (すなわちカムの先端が動くときに描く軌跡の半径)である。
この揺動半径は通常全体のデザインとの関係で制限され、吸気弁も排気弁も同じ 値にするのが普通である。
ヒ カムの輪郭に用いることができる負の加速度の9 最大値は、後者の「揺動 半径」の直接の関数である。したがって、対応するカムが同し「揺動半径」ヒ  を有する場合は、吸気系と排気系を同じ値にすることができる。しかし排気弁の 軸線に沿った実際) の負の加速度は、ロッカーの積であり、したかっ) で増 加する場合がある(たとえば吸気弁の軸線に) 沿った負の加速度の最大値の1 .5倍あるいは2倍にさえなることがある)。
〉 このように排気弁の負の加速度が高いと、もちろんそれに応じて排気弁をそ の弁座に向けて復帰させるためのばねの力を大きくしなければならない。しかし 現在のスプリングの技術をもってすればこのようなことは難しい問題ではない、 この発明による比較的剛性の高いバルブ作動システムによって、正の加速度の値 だけでなく負の加速度も前のバラグラフで述べたように大きくすることができる ので、弁の操作性が向上し、また上で述べたように排気弁のヘッドの直径が比較 的小さいことに伴う欠点を打ち消すことができる。
次にこの発明がより明確に理解されるように、添付の図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の詳細な説明するための、オーバーヘッド吸気弁および排気弁を 備えたシリンダーヘッドの概略的部分縦断面図である。弁作動および復帰機構は 、様々な形態があるので省略した。
第2図はツインオーバーヘッドカムシャフトのレイアウトに採用する場合のこの 発明の原理を示す、第1図と同様の図である。
第3図は頭上吸排気弁を、一方の側に取り付けたカムシャフトによって、プッシ ュロンドを介して作動させる構造に採用する場合の、この発明の原理を示す、第 1図と同様の図である。
第4図は各シリンダー毎に2個の吸気弁と2個の排気弁を有する、高性能多気筒 エンジンに応用する場合の、ソングルオーバーヘソドカムシャフトのレイアウト の好ましい実施例を示す、第1図と同様の図である。この図は第5図の4−4線 に沿った断面図である。
第5図は第4図に示す実施例の一つの気筒に対応する弁作動システムの分解平面 図である。この図は第4図の5−5の矢印の方向から見た図であり、第4図の5 −5の矢印の範囲内の部分を示す。
第6図は第4図および第5図に示す排気弁作動システムの基本的な要素の概略拡 大斜視図である。
第7図はロッカーの円筒形溝に圧入された、排気用カム従動子の部分的に球面状 の端部を示す、第4図のx−X線に沿った概略分解水平断面図である。
第8図は排気弁作動システムのもう一つの実施例を示す、第6図と同様の概略斜 視図である。
第9図は1対の排気弁を同時に作動させるのに適した通常のロッカーの斜視図で ある。
第10図はこの発明の変形例を示す、第4図と同様の図である。
第1図は単気筒あるいは多気筒内燃エンジンのシリンダーへラド1と、このへ7 ド1に公知の方法でスライド往復運動ができるように、各気筒に付き1個ずつ取 り付けた吸気弁2と排気弁3を示す横断面図である。ヘッドには複数の吸気およ び/あるいは排気弁、たとえば各気筒に付2個の吸気弁と2個の排気弁を設けて もよい。弁は実際の場合図示の閉位置に向けて押圧されており、この状態でヘッ ド2a、3aは適当な復帰機構、たとえば弁棒2b、3bの上端の周囲に取り付 けられ、当接面に係合している、たとえばシリンダーへラド1のポケット1C1 1dに嵌入しているパルプスプリング(図示省略)によってヘッド1の弁座la 、lbに係合している。
少なくとも1本のカムシャフトを有する適当な弁作動機構(図示省略)が設けて あり、弁を選択的に開けるようになっている。吸気弁および排気弁の開度あるい はリフトはそれぞれ矢印VL’、VL”で示す。
シリンダーヘッド1の下面の平面は、対応するシリンダーボア(図示省略)の軸 線4あるいはメジアン平面に直角である。この下面には凹面状の燃焼室1eが形 成されており、燃焼室内に弁のボートあるいは通路が開口している。
弁の軸線2c、3cは逆三角形の側辺を形成している。またこの三角形の底辺は 、この底辺のほぼ両端に位置する弁棒2b、3bの上端を結ぶ想像線5によって 形成されている。従来のオーバーヘッドバルブのレイアウトの場合、この逆三角 形はほぼ2等辺三角形状であり、メジアン平面あるいは軸線4に関してほぼ対称 である。しかしこの発明によるシリンダーヘッドおよび弁のレイアウトは、第1 図から分かるように対称形からはかなりはずれている。特にメジアン平面すなわ ち軸線4に対する三角形の非対称の度合は顕著である。
これは底辺5と排気弁の軸線3cによって、90゜より大きい、例えば90@か ら100°あるいはそれ以上の開先角度が形成されるような方向に、底辺5が軸 線3Cに対して傾いているためである。
さらに吸気弁の軸線2Cとメジアン平面4とによって形成される開先角度βは、 排気弁の軸線3Cとメジアン平面4との間に形成される開先角度αよりもかなり 小さい。
この非対称形の構造によって、排気側の能力は十分なレベルに保持しながら、吸 気側の能力を大幅に向上させることができる。
第1に、吸気弁のヘッド2aの直径りは排気弁のヘッド3aのそれdよりもかな り大きい。たとえば吸気/排気弁のヘッドの径の比Dadは、バルブヘッドが4 個の場合は1.3−1..35 : 1あるいは1.40:1あるいはそれ以上 であり、バルブヘッドが2個の場合は1.30−1.50程度以上である。
第2に吸気弁の軸線2Cによって形成される逆三角形の側辺は、排気弁の軸線3 Cによって形成される側辺よりもずっと長いので、吸気弁の軸線2cはほぼ2等 辺の三角形の底辺を構成している。
この実施例では吸気弁は排気弁よりもかなり長く、吸気/排気弁の長さの比し: 1はたとえば1.35:1程度以上である。これによって、吸気弁のリターンス プリング用のポケット1Cの当接面を、従来のレイアウトよりも吸気弁の弁座1 aから軸方向にずっと離れた位置(高さH)に設けることが可能になる。これに よって図示のように、より直線状の吸気通路6をヘッドに形成することが可能に なる。特に吸気通路6の長さ方向のほとんどの部分と吸気弁の軸線2Cとによっ て形成される開先角度θを約20°−30°の間とすることができ、一方吸気通 路の弁座1aに近い重要な部分6aの開先角度εは10°程度以下とさらに小さ くすることができる。
上記の非対称形の構造を第2図に示すようにツインオーハーヘソドカムシャフト のレイアウトに用いた。この場合、吸排気弁2.3はヘッド1内で各弁の軸線2 c、3cとほぼ一致する軸線の周りを回転するように取り付けられた対応するカ ムシャフトの吸気用および排気用カム7a、8aによって駆動される。カムとそ れに対応する弁棒間には、往復運動および回転運動ができるようにヘッドに取り 付けられた、バケツを伏せた形のカム従動子が設けである。
この非対称形の構造は第3図に示すような側面にカムシャフトを取り付けた構造 に用いることもできる。この場合吸排気弁2.3は、エンジンのシリンダーブロ ック12のシリンダーボア12aの側部に取り付けられた1本の共通のカムシャ フトの対応するカムlla、11bによって駆動される。カムはカム従動子13 a、13b、ブツシュロッド14a、14b、シリンダーヘッド内に取り付けら れたビン、シャフト等16a、16bに揺動自在に取り付けられたロッカー15 8.15bを介して、対応する弁を駆動する。
第2図および第3図に示す構造は、図には1対しか示されていないが各気筒に付 き2対の吸排気弁を備えている。これら2対の弁は、シリンダーの軸wA4を含 む横断方向の平面の両側に配置されている。図面が複雑になるのを防ぐため、シ リンダーは上記横断方向の平面に沿った断面を示し、ヘッドは軸線4の前方に位 置する、1対の弁の軸線の横断方向の平面に沿った断面を示す。この1対の弁の 後方には、スパークプラグ(図示省略)へのアクセス用およびそれの保護用のチ ューブTが示されている。
本発明を、高性能シングルオーバーヘッドカムシャフト多気筒エンジンに応用し た場合の好ましい実施例を第4−7図に示す。このエンジンのヘッドも、第2お よび3図に示す場合同様、各気筒に付き2対の吸排気弁を備えている。また第4 図も第2図および第3図についてすぐ上で説明したのと同様の断面図である。非 対称形のヘッドは従来の対称形のヘッドよりも背が高いので、第4図に示すよう に傾斜させて設けるのがよい。
弁作動システムはシリンダーへラド1の軸受に回転可能に取り付けられたシング ルオーバーへラドカムシャフト11を備えている。カムシャフトには複数のカム 、すなわち各シリンダーに付き2個の吸気用カム11aと2個の排気用カム11 b(第5図参照)が軸方向に間隔をおいて設けられている。各吸気用カム1aは 、シリンダーへラド1のガイド通路1f内にスライドしながら往復運動ができる ように取り付けられたカップを伏せた形のカム従動子9を介して、吸気弁2を往 復運動させる。シリンダーヘッド内の当接面1cに係合しているパルプスプリン グ17は、吸気弁を図示の最上部の閉位置に向けて押圧すると共に、カム従動子 Sをカム11aに向けて押圧する。弁隙間調節用のシムあるいはそれと同等の部 材(図示省略)が、弁棒の上端とカム従動子の横断方向の内側端壁との間に設け られている。
各排気用カム11bはカム従動子20とロッカー21を介して、スプリングで押 圧された排気弁3を往復運動させる。カム従動子20は、シリンダーヘッドに取 り付けられた固定部材22に形成された円筒形通路22a内に回転可能に取り付 けられ、それによってガイドされる円筒形の弁棒2Qbの一端に、円板状のヘッ ド20aを設けた、「きのこ」形の部材である。カム従動子のヘッド20aは対 応する排気用カム11bに対してスライド可能に取り付けられており、カム従動 子20の長手方向軸線はカムの対称面に対して位置がずれているので、カムが回 転してもカム従動子はゆっくりとしか回転せず、これによってヘッド20aの支 持面の局所的磨耗を最小限に押さえることができる。
カム従動子20の反対側の端部には部分的に球面状の支持面20cが形成されて おり、この面はビンあるいはシャフト16を中心に揺動可能なロッカー21の一 方のアーム21aに形成された部分的に円筒形の溝21cと協働するようになっ ている。ロッカーの他方のアーム21bは排気弁3の弁棒の端部と協働する。
排気用カム11bが回転″している間は、カム従動子20は円筒形の通路22a 内を軸方向に移動し、支持面すなわち端部20cがロッカーアーム21aの部分 的に円筒形の溝21Cの最深部に押し付けられる。したがってロッカー21はロ ッカービンあるいはシャフト16を中心に、弧Aを描きながら回転させられる。
このときカム従動子20の部分的に球面状の端部20とロッカーとの接点あるい は接触部は、溝21Cの表面の直接母線に沿った通路あるいはセグメント23( 第6図)上を移動する。セグメント23と溝21Cの軸線は両方ともロッカーの 回転軸線に対して直角にのびており、ロッカー1はシステムの作動中は自由にシ ャフト16上を軸方向に移動できるので、接触部(第7図の24)は、常にロッ カー21の回転軸に最も近い部分的に円筒形の溝21の直接母線上にあるか、そ れに向けて移動しようとする傾向を示す。その結果、上記ロッカーの回転中は、 接触部24は、ロッカーの回転軸線に対する半径方向の距離が最も近い、部分的 に円筒形の溝21の直接母線のセグメント23上を上下に移動する。
したがって、従来の構造では通常シャフトに取り付けられているスプリングやチ ューブのような補助的な軸方向の位置決め手段あるいはスペーサーを用いなくて も、カム従動子20によって、ロッカー21が軸16上を軸方向に移動するのを 防ぐことができる。これによってこのようなスペーサーによって引き起こされる 摩擦を回避することができ、またスペーサーを設けるためのスペースも必要でな くなる。
排気弁3はロッカー21がカム従動子20によって1回転したとき通常の方法で 開けられる。またこの弁の弁座1bへの復帰はスプリング25によって行われる 。
二のシングルオーバーへソド力ムシャフトのレイアウトは、非対称形としたため に上で述べたような利点がある。さらに上記の排気用カム従動子20と排気弁3 の間の開先角度αを90°以上にしたので、すなわち吸気弁とカム従動子の軸線 が直線状になる理想的な形状に近づけたので、ロッカー21に働く、排気用カム 従動子と弁の軸線の方向の力をかなり小さくすることができる。その結果ロンカ ー21とピン16に働く曲げ応力、およびピン16とロッカー間の摩擦も大幅に 減らすことができる。
さらに、カム従動子とロッカーの接合面がある(ロンカーの軸線に一致する)半 径と、ロッカーと排気弁の接合面がある半径との間の開先角度φもかなり小さく 、たとえば約80°に、することができる。したがって、第4図から明らかなよ うに、ロッカーの2本のアームを一体にすることによって非常に剛性の高い部材 とすることができる。
ロッカー(およびカム従動子)によって、排気用カムと排気弁との間に、実質的 にたわまない接続部あるいは支柱が形成されるので、たとえ排気弁のカムの輪郭 によって従来発生しなかったようなかなり大きな負の(正の場合もありうる〕加 速度が発生しても、排気弁は忠実にその動きに追随することができる。したがっ てエンジンの出力の限定要因となる心配なしに、排気弁の径を小さくすることが でき、その分だけ吸気弁の径を大きくすることによって、エンジンの出力を大き くすることができる。
ロッカーとピン16が受ける摩擦力を小さくすることによって、後者の磨耗や発 熱を押さえることができるだけでなく、負の加速中に(すなわち弁が閉じられよ うとしている時に)ロッカーと排気弁がより忠実にカムの輪郭の動きに「追随j できるようになり、また特にエンジンの高速回転中に、たとえばバルブスプリン グからのエネルギーを吸収しにくくなる。
第4図の(第1−3図も同様)非対称形のレイアウトにおいて、吸気弁の軸線2 Cは、高さの底辺に対する比がずっと小さい、はぼ2等辺状の三角形の底辺を形 成していると考えることもできる。
さらに第4図において、排気弁の軸vA3Cと排気用カム従動子の軸線の交点( 交差角α)はロッカ一本体内の、ロッカーと弁棒の接合面近くにある。
第5図に示すように、2個の排気弁3は対応する別々の排気用カム11bによっ て、別々のロッカー21と排気用カム従動子20を介して駆動される。吸気弁は 排気用カムの間に設けた別々の吸気用カム11aによって駆動される。このよう な構成にすることによって、スパークプラグのチューブTを設けるための隙間を 形成することができる。
この図はまた、プラグのチューブの邪魔になるスペーサーの代わりに、排気用の カム従動子20によってロッカーシャフト16上の軸方向の所定位置にロッカー を取り付けるための方法をはっきりと示している。またプラグのチューブを設け るための隙間がもっと必要なら、ロッカーのボスあるいはハブの隣接端部および ロッカーのシャフトに逃げを設けてもよい。
第8図は第4図乃至第7図に示す実施例の変形例を示す、この変形例においては 、ロッカーはロッカーシャフトあるいはピンに取り付ける代わりに、1個のスタ ッドでシリンダーヘッドに揺動自在に取り付けられている。この基本的なタイプ のシステムは従来のアメリカ製のエンジンのあるものに用いられており、4バル ブのシリンダーヘッドの構成として有用である。このタイプのシステムにおいて は、第4図に示したロッカーピンあるいはシャフト16を望ましい位置に取り付 けるという要求と、燃焼室の中央に突出するスパークプラグチューブを適切な位 置に取り付けるという要求の衝突を避けることができる。
この実施例では、ロッカー30の上面には、上方にのびる凹面上の部分的に球面 状の支持面(図示省略)が形成されており、この面にスタッドを挿入するための 通路が形成されている。ワッシャー33の上面にも、ロッカー内に形成された上 記の上方にのびる凹面状の部分的に球面状の面と同様の、凹面状の部分的に球面 状の支持面が形成されている。ロッカー30とワッシャー33はロックナフト3 4によってスタンドに遊嵌されている。
ロッカー30社組立て作業を容易にするために、たとえば側壁36によってゆる く取り付けられている。しかしカム従動子20の部分的に球面状の端部20Cと 、ロッカーの部分的に円筒形の溝との間の接点は、(第6および7図の実施例と 同様に)作動中は常にセグメント37上にあるので、ロッカーアーム30bの先 端は常に排気弁の弁棒の自由端の方を向いた状態に保たれる。上記自由端はロッ カーアーム30bを上方に押圧して、ロッカー30の凹面状の支持面がワッシャ −33の凸面状の支持面に押し付けられた状態にロッカー30を保持する。弁隙 間はスタンドのナツト34を調節することによって調節できる。
第4図および5図の実施例では、各ロッカーは1個の排気弁を駆動するために用 いられている。
しかしロッカーは同時に2個の排気弁を操作できるように形を様々に変えること ができる。たとえば各ロッカーの弁との係合端を二股にしたり、たとえば第9図 に示すようにロッカーに2個の別々のアームまたはレバーを設けてもよい、この 実施例ではロッカー50は、ロッカーを回転自在にロッカービンまたはシャフト (図示省略)に取り付けるためのボスまたはハブ51を備えた一体成形の鋳物で ある。!対のアーム50bが、これらのアームに係合する排気弁の軸線間の距離 に相当する距離だけ、ハブ51に沿って軸方向に間隔をおいて設けられている。
1本のアームすなわちバットレスがハブに設けてあり、このアームには上で述べ たようなカム従動子20の部分的に球面上の端部20Cが保合可能な部分的に円 筒形の溝50Cが形成されている。スパークプラグチューブと接触しないように 、ロッカーには逃げを付けたり切欠きを設けてもよいし、同様にロッカーのシャ フトに逃げを付けてもよい、ロンカーにはまたアーム50aと50bとの間で屈 曲するのを防ぐために板部材あるいはその他の補強手段が設けられている。
第4図では高性能エンジンに用(1するのに適した非対称形のレイアウトを用い た実施例を示したが、剛性が高く、直線的な往復運動が可能な排気用カム従動子 の構造に、第10図に示すようなより対称形に近い構造を採用しても、上で述べ た利点の多くは残しておくことができる。この実施例ではカム従動子20は排気 用カム11bとロッカー21間を水平に横断方向にのびており、これによって開 先角度αを90°以下にすることができる。
第1O図の実施例は、シリンダーヘッドの軽量化およびコンパクト化が図れると いう利点がある。
シリンダーボアの径に対するヘッドの幅の比が比較的小さいので、比較約高価な シリンダーヘッドの材料費を節約できる。この構造の性能は第4図の非対称形レ イアウトの性能には劣るが、それでもかなり高い、これは各シリンダーに付き4 個の弁を設けたことと、排気弁の作動手段の剛性化により、排気側によってエン ジン性能が制約されるという問題が解消されたために、吸気/排気弁の比を高く することができるようになったことによる。
添付のクレームに記載の本発明の範囲から逸脱することなしに、様々な改変を行 うことが可能である。
たとえばこの発明は、スパークイブニラシランエンジンにもディーゼルエンジン にも応用できるし、それが自然吸気エンジンか、燃料噴射式のエンジンか、スー パーチャージャーまたはターボチャージャー付のエンジンか、あるいは2ストロ ークエンジンか4ストロークエンジンかに関わらず応用できる。
各シリンダーに付き2個の吸気弁を採用した実施例では、これら複数対の吸気弁 を、たとえば本出願人の先願発明であるイギリス特許No、1346822およ びアメリカ特許No、3712277に開示されているタイプの1個の吸気用カ ムとカム従動子によって駆動することができる。この変形例ではカムは回転式の 円筒形カップタイプのカム従動子の一端の横断方向にのびる壁と協働し、吸気弁 の弁棒はカム従動子の他端のリムと協働する。
排気弁の代わりにあるいはそれに加えて吸気弁を作動させるために、第6図乃至 第9図に示す弁作動機構を用いてもよい。
2釦 閣庭謹喜朝牛 !−−^−陶 PCT/G日 90100910国際調査報告

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.少なくとも1本のカムシャフトによって往復運動させられるパペットタイプ の吸気及び排気弁を有するオーバーヘッド弁機構を備えた、内燃機関用のシリン ダーヘッドであって、上記弁の弁棒の軸線は、それぞれのバルブヘッドから上記 シリンダーヘッドのほぼ横断方向に互いに離れるようにのびていると共に、逆三 角形の両側辺を形成し、上記逆三角形の底辺は、吸気および排気弁の弁棒の上端 を結ぶと共に、作動時に弁作動力が弁棒およびそれに対応する作動部材に加えら れる地点を横切る想像線によって形成されているシリンダーヘッドにおいて、各 排気弁の弁棒の軸線と上記底辺を形成する想像線間の開先角度αを約90°ある いはそれ以上とし、排気弁のヘッドの径dに比較して、吸気弁のヘッドの径Dを 、吸気/排気弁のヘッドの直径の比D:dが約1.30:1かそれ以上になる程 度まで大きくしたことを特徴とするシリンダーヘッド。
  2. 2.排気弁の軸線に相当する三角形の側辺の長さに対する、吸気弁の軸線に相当 する三角形の側辺の長さの比が約1.40:1かそれ以上である請求項1に記載 のシリンダーヘッド。
  3. 3.各排気弁の軸方向の長さlに対する、各吸気弁の軸方向の長さしの比が1. 45:1かそれ以上である請求項2に記載にシリンダーヘッド。
  4. 4.シングルオーバーヘッドカムシャフト弁作動機構を応え、吸気弁またはそれ と連動する作動部材がシングルオーバーヘッドカムシャフトによって駆動され、 排気弁はロッカーを介して上記の同じカムシャフトにより駆動され、カムシャフ トの回転軸線が吸気弁の軸線および上記底辺を形成する想像線と交差し、排気弁 の軸線は、排気弁の弁棒あるいはそれと連動ずる作動部材の端部のある位置、す なわちロッカーの近くで上記底辺を形成する想像線と交差するようにしたことを 特徴とする請求項1−3のいずれかに記載のシリンダーヘッド。
  5. 5.ツインオーバーヘッドカムシャフト弁作動機構を備え、吸気弁および排気弁 あるいはそれと連動ずる作動部材が吸気用および排気用のカムシャフトによって それぞれ駆動され、上記カムシャフトの回転軸線が、それぞれの対応する吸気弁 および排気弁の軸線と交差し、上記底辺を形成する想像線は上記カムシャフトの 回転軸線、すなわちカムシャフトによって弁駆動力が対応する弁あるいは作動部 材に加えられる地点を横切るようにしたことを特徴とする請求項1−3のいずれ かに記載のシリンダーヘッド。
  6. 6.プッシュロッドを有する弁作動機構を備えており、上記底辺を形成する想像 線が、吸気および排気弁あるいはそれと連動する作動部材が、シリンダーヘッド よりも下方に位置する1本以上のカムシャフトによって、各ロッカーを介して駆 動される地点を横切り、さらにロッカーと各カムシャフト間で作動するプッシュ ロッドと交差し、さらに上記底辺を形成する想像線が吸気および排気弁の弁棒の 端部あるいはそれと連動する作動部材と交差するようにしたことを特徴とする請 求項1−3のいずれかに記載のシリンダーヘッド。
  7. 7.シングルオーバーヘッドカムシャフトでパペットタイプの吸気および排気弁 を駆動するようになっており、上記弁の弁棒はそれぞれのバルブヘッドからシリ ンダーヘッドの横断方向に、互いに離れるようにのびている弁作動機構を備えた 、内燃機関用シリンダーヘッドにおいて、上記カムシャフトは、ほぼ吸気弁の軸 線方向にのびる軸線に沿って往復運動する、回転式の、カムと係合する第1のカ ム従動子を介して、各吸気弁を駆動すると共に、排気弁の軸線に対して傾斜した 方向にのびる軸線に沿って往復運動する、回転式の、カムに係合する第2のカム 従動子を介して、各排気弁を駆動するようになっており、第2のカム従動子の往 復運動は、第2のカム従動子の軸方向の運動をほぼ排気弁の軸線方向の運動に変 換するためのロッカーを介して、排気弁に伝達されるようになっており、吸気弁 と、排出弁と、カムシャフトと弁間で操作力を伝達するための第2のカム従動子 の回転軸線によって逆三角形が形成され、ロッカーとカムシャフトは上記三角形 の2つの頂点の付近に位置し、排気弁のヘッドの径dに対する、吸気弁のヘッド の径Dを、吸気/排気弁のヘッドの直径の比D:dが約1.30:1かそれ以上 になる程度まで大きくし、第2のカム従動子と排気弁の軸線間の開先角度αが約 90°かそれ以上になるようにしたことを特徴とするシリンダーヘッド。
  8. 8.吸気弁のヘッドと吸気弁作動面、すなわちそれと連動するカムの回転軸線と の間の距離Lを、排気弁のヘッドとロッカーの排気弁作動面との間の距離lに対 して、上記距離の比L:lが約1.40:1かそれ以上になる程度まで大きくし たことを特徴とする請求項7に記載のシリンダーヘッド。
  9. 9.第2の排気用カム従動子の排気用カムから最も離れた端部に、ロッカーに形 成された部分的に円筒形の溝によって形成される支持面とスライド自在に協働す る、部分的に球面状の支持面が形成されており、上記溝はその長手方向軸線がロ ッカーの揺働方向の軸線に対し直角方向にのびるように配置されており、溝には まったカム従動子の部分的に球面状の部分の位置決めによって、ロッカーをその 揺働方向の軸線に対して位置決めするようにしたことを特徴とする請求項7また は8に記載のシリンダーヘッド。
  10. 10.開先角度αが100°−110°あるいはそれ以上である前記請求項のい ずれかに記載のシリンダーヘッド。
  11. 11.弁のヘッドの径の比D:dが1.35:1−1.40:1かそれ以上であ る前記請求項のいずれかに記載のシリンダーヘッド。
  12. 12.外気と吸気弁の弁座を結ぶシリンダーヘッドに形成した吸気通路が、弁座 付近の重要部分を有し、上記重要部分の軸線と吸気弁の軸線との間の開先角度が 10°−15°あるいはそれ以下であることを特徴とする前記請求項のいずれか に記載のシリンダーヘッド。
  13. 13.吸気通路の長さ方向の大部分が、吸気弁の軸線に対し約20°−30°の 角度をなしていることを特徴とする請求項11に記載のシリンダーヘッド。
  14. 14.パペットタイプの第1および第2の弁を1本のカムシャフトで作動させる ようになっており、上記弁の弁棒の軸線は互いに離れるようにシリンダーヘッド の横断方向にのびている、シングルオーバーヘッドカムシャフト弁作動機構にお いて、カムシャフトは第1の弁の軸線方向にほぼのびる軸線に沿って往復運動す る、回転式の、カムに係合している第1のカム従動子を介して、第1の弁を往復 運動させると共に、第2の弁の軸線に対して傾斜した方向にのびる軸線に沿って 往復運動する、回転式の、カムに係合している第2のカム従動子を介して、第2 の弁を往復運動させるようになっており、第2のカム従動子の往復運動は、第2 のカム従動子の軸方向の運動を第2の弁の軸線方向の運動に変換するためのロッ カーを介して、第2の弁に伝達されるようになっており、第1の弁と、第2の弁 と、カムシャフトと弁との間で操作力を伝達するための第2のカム従動子の往復 運動の軸線によって三角形が形成され、ロッカーとカムシャフトは上記三角形の 2つの頂点の近くに位置し、上記第2のカム従動子はカムと協働するだけでなく 、カムから最も離れた端部に、ロッカーと連動する支持面とスライド自在に協働 する部分的に球面状の支持面が形成されており、上記ロッカーの支持面は、長手 方向の軸線がロッカーの揺動方向軸線に対し直角方向にのびるように配置された ロッカーに形成された部分的に円筒形の溝からなり、上記溝に形成されたカム従 動子の部分的に球面状の端部の位置決めによって、ロッカーが揺動自在に取り付 けられている手段に対するロッカーの軸方向の位置決めを行うようにしたことを 特徴とする機構。
  15. 15.上記各第1の弁が吸気弁であり、上記各第2の弁が排気弁である請求項1 4に記載の機構。
  16. 16.請求項14または15に記載のカム従動子とロッカーの組合せを1個以上 設けた弁作動機構を備えた、内燃機関用のシリンダーヘッド。
  17. 17.ロッカーが排気用のカムによって駆動される第1のアームと、排気弁を駆 動するための第2のアームを備え、上記2本のアーム間に90°以下の開先角が 形成され、また上記2本のアームが単一のブロックとして一体に成形されている ことを特徴とする請求項7、9、16のいずれかに記載のシリンダーヘッド。
  18. 18.排気弁と第2の排気用カム従動子の軸線との交点が、排気弁の弁棒の端部 付近であって、第2のロッカーアーム内に位置することを特徴とする請求項17 に記載のシリンダーヘッド。
  19. 19.上記カム従動子が、カムに係合する太径のヘッドと、直線状にスライド自 在にガイドされる弁棒とからなる、「きのこ」形状を有し、カムが回転するとカ ム従動子も回転するように、ヘッドとカムが協働するようにしたことを特徴とす る請求項7、9、16、18のいずれか記載のシリンダーヘッド。
  20. 20.各シリンダーに付き4個の弁を設けたことを特徴とする請求項1−13、 16、19のいずれかに記載のシリンダーヘッド。
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DE69012056T2 (de) 1995-05-04

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