JP2004310109A - レンジファインダカメラの、近接撮影調節機能を有する小型構造対物レンズシステム - Google Patents

レンジファインダカメラの、近接撮影調節機能を有する小型構造対物レンズシステム Download PDF

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Abstract

【課題】構造が簡単で、大掛かりな付加的安全機構なしで作動し、同時に調節範囲全体にわたって空白なしでフォーカシングすることができる対物レンズシステム。
【解決手段】対物レンズ6には、フォーカシング調節距離をレンジファインダ調節レバー3へ伝達するために、距離の通常範囲のための第1制御カム及び距離の近接範囲のための第2制御カムが配されること、及びカメラ1の対物レンズマウント部2に係合ロックするための装置及び前記対物レンズ6を受容するための装置16、17を有すると共に、軸線方向に摺動可能で近接範囲用の前記第2制御カムによって作動可能でありかつ前記レンジファインダ調節レバー3に作用する伝動要素18を含むよう構成された、ファインダメガネ装置13を支持する中間リング12を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、対物レンズシステムに関する。更に、本発明は、所定の調節距離に亘り対物レンズを被写体にフォーカシングするための距離調節リングと、近接範囲のためのレンジファインダ光路の観察方向を変更するためのファインダメガネ装置とを有する対物レンズから構成される形式の、レンジファインダ調節レバーを有するレンジファインダカメラのための、近接撮影調節機能を有する小型構造対物レンズシステムに関する。
エルンスト・ライツ・ヴェツラー・ゲーエムベーハー社の焦点距離50mmのレンジファインダカメラ用対物レンズ(ズミクロンM(Summicron-M)1:2/50mm)は既知である。この対物レンズは、50mmの対物レンズにとって一般的な凡そ1mから無限遠までのフォーカシング範囲を有する。この既知の対物レンズでは、切替機能ないし機構(Umschaltfunktion)と、レンジファインダ光路を補正するための付加的に係合ロック解除可能(着脱可能)なファインダメガネ装置とによって、凡そ0.5mから0.9mの付加的な接写距離調節領域(マクロ領域)が実現されている。
光学写真カメラのレンジファインダシステムは、撮影対物レンズによりその都度検出(撮影)可能な画像野を選択し、同時に画像野に位置する被写体に対して撮影対物レンズを鮮鋭に調節するのに用いられる。ピント合せ(フォーカシング)のために、レンジファインダシステムは、2つの観察光路を有する。この2つの観察光路は、カメラボデー内において固定的な機械的基本長さによって互いに分離されている。ファインダ光路は、固定的な観察方向を有し、他方測定光路の観察方向は、撮影対物レンズのフォーカシング駆動機構およびレンジファインダ調節レバーと連結された(連携的に作動する)光学要素によって変更可能である。レンジファインダを覗き込むと、当該2つの観察方向からの像が重ね合わされる。その2つの像が一致するとピント合せが達成される。
ライカ カメラ及びレンズハンドブック(Leica CAMERA and LENS Pocket Book)第2版、HOVE FOTO BOOKS、UK 1984年、73頁)
しかしながら、上記の光学要素は機械的に設定されるため、測定光路の観察方向は予め設定された最大領域内でしか変更できない。従って、対物レンズの最大フォーカシング範囲、ひいてはフォーカシング駆動機構の軸線方向の行程(ストローク)は、とりわけこの(予め設定された最大)範囲に適合される。測定光路の観察方向は、対物レンズにおいて無限遠に距離調節する際、ファインダ光路に対してほぼ軸平行であるが、他方、測定光路の観察方向は、近接撮影範囲では、測定光路が対物レンズの近接撮影距離調節限界で被写体を検出するように変更される。
従って、上記のような対物レンズに対しては、測定光路の観察方向の変化の上記最大範囲は、1mから無限遠までのフォーカシング範囲を含む。
付加的に更なるフォーカシング範囲、例えばマクロ範囲を実現可能にするためには、まず、ファインダ光路の固定的な観察方向を変更しなければならないが、この変更は、付加的にロック係脱可能なファインダメガネ装置により行われる。その一例としては、上記非特許文献1に記載の着脱可能なスペクタクルビューファインダアタッチメントがある。
更に、測定光路の観察方向は、別の軸線方向行程を有する上記付加的な(更なる)フォーカシング範囲(マクロ範囲)に適合させなければならないが、この適合は、上記の対物レンズでは切替機能ないし機構により実現される。
レンジファインダカメラシステムにおいて種々異なる焦点距離を有する複数の対物レンズの交換可能性を保証するために、ファインダシステムにおける測定光路の変更可能な観察方向のそれぞれの位置に対し、(1つの)所定の被写体距離が割当てられる。
レンジファインダシステムは、その都度使用される対物レンズのフォーカシング位置への機械的結合を除いて、光学的に独立して作動する。従って、その都度使用される対物レンズのフォーカシング位置をレンジファインダシステムの測定光路の観察方向へ伝達することに関与する(機械的)結合位置に、レンジファインダシステムをも対物レンズをも正確に調節・適合することは、非常に重要であるが、技術的に高い要求が課せられる。
これに対してミラー反射カメラシステムの場合は、近接撮影(距離)調節範囲を変更するために、対物レンズの光学的距離区間(Schnittweite)を延長するための中間リングが使用される。付加的な光学系を有しないこの中間リングは、カメラと対物レンズとの間で係合ロックされ、通常は、ミラー反射対物レンズのスプリング駆動絞り機能のための伝動手段を有する。
対物レンズを介したファインダでの観察によるピント合せは構造形式上制約を受けるので、ファインダシステムの大掛かりな適合・調節と対物レンズの付加的な機械装置は利用されない。従って、マクロ機能を実現するためのこの手段もまた、レンジファインダカメラシステムに適用することはできない。
従来技術から既知のレンジファインダカメラの対物レンズによる近接撮影(接写)距離調節範囲の実現原理(の適用)は、レンジファインダシステムに適合化された小さなフォーカシングストローク(Fokussierhub)を有する対物レンズに限定されており、1:7.6の結像比しか達成されない。
また、フォーカシングの際の誤調節を回避するためには、著しく大掛かりな機械的機構を作動しなければならない。例えば近接撮影距離調節機能が選択される場合には、レンジファインダ光路の補正のためにファインダメガネ装置を係合ロックすることが保証されなければならない。また、ファインダメガネ装置を係合ロックした場合、通常のフォーカス領域は選択可能であってはならない。
更に、既知の対物レンズの切替機能(Umschaltfunktion)のため、0.9mから1mの範囲でユーザがフォーカシングに使用することができない空白が調節範囲に生じる。
焦点距離がより長くかつ同じ近接撮影距離調節範囲として例えば1:3の結像比を有する対物レンズは、対物レンズにおけるフォーガシング作動距離が著しくより大きくなるので実現できない。
それゆえ、本発明の課題は、構造が簡単で、大掛かりな付加的安全機構なしで作動し、同時に調節範囲全体にわたって空白(使用不能な調節範囲)なしでフォーカシング可能であるような、レンジファインダカメラのための近接撮影距離調節機能を有する小型構造対物レンズシステムないし機構を実現することである。
上記の課題を解決するために、本発明の一視点において、冒頭に述べた形式の対物レンズシステム、即ち所定の調節距離に亘り対物レンズを被写体にフォーカシングするための距離調節リングと、近接(撮影)範囲のためのレンジファインダ光路の観察方向を変更するためのファインダメガネ装置とを有する対物レンズから構成される形式の、レンジファインダ調節レバーを有するレンジファインダカメラのための近接撮影距離調節機能を有する小型構造対物レンズシステムが提供される。この対物レンズシステムにおいて、a)前記対物レンズには、フォーカシング調節距離(Fokussier-Stellweg)を前記レンジファインダ調節レバーへ伝達するために、距離の通常範囲のための第1制御カム及び距離の近接範囲のための第2制御カムが配されること、及びb)カメラの対物レンズマウント部に係合ロックするための装置並びに前記対物レンズを受容するための装置を備えると共に、軸線方向に摺動可能で近接範囲用の前記第2制御カムによって作動可能でありかつ前記レンジファインダ調節レバーに作用する伝動要素を含むよう構成され、かつ前記ファインダメガネを支持する中間リングを有することを特徴とする(形態1・基本構成)。
本発明の独立請求項1により、所定の課題に対応する効果が、上述の通り達成される。即ち、本発明の対物レンズシステムは、構造が簡単で、大掛かりな付加的安全機構なしで作動し、同時に調節範囲全体にわたって空白(使用不能な調節範囲)なしでフォーカシングすることができる(基本構成)。
更に、各従属請求項により、付加的な効果が後述の通りそれぞれ達成される。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を示すが、これらは従属請求項の対象でもある。なお、形態1については上述の通りである。
(2)上記の対物レンズシステムにおいて、前記カメラの前記中間リングの係合ロック面と、該中間リングの前記対物レンズのための受容面との間の間隔は、前記通常範囲のための前記対物レンズのフォーカシング調節距離ないしストローク(Fokussier-Stellweg)に等しいように構成されることが好ましい(形態2)。
(3)上記の対物レンズシステムにおいて、前記対物レンズの前記フォーカシング調節距離は、前記距離の通常範囲に対しても、前記距離の近接範囲に対しても同一であるよう構成されることが好ましい(形態3)。
(4)上記の対物レンズシステムにおいて、前記第1制御カムと前記第2制御カムは、互いに対し180゜ずらされて、前記距離調節リングと連結された(連携して作動する)シリンダ状リングの端面に形成されることが好ましい(形態4)。
(5)上記の対物レンズシステムにおいて、前記伝動要素は、前記中間リングにおいて、前記近接範囲のための前記第2制御カムに当接するようバネ付勢されて支持されることが好ましい(形態5)。
(6)上記の対物レンズシステムにおいて、前記中間リングの前記対物レンズの前記受容装置は、前記カメラの受容要素に対して180゜ずらされて配置するよう構成されることが好ましい(形態6)。
(7)上記の対物レンズシステムにおいて、前記伝動要素は、前記対物レンズの光軸に対し平行に摺動可能なキャリッジとして構成され、該キャリッジには、対物レンズ側において、前記制御カムに当接(ないし係合)するために前記対物レンズの前記光軸に対し直交方向に載置される回動(ないし転動)要素が配されることが好ましい(形態7)。
(8)上記の対物レンズシステムにおいて、前記第1及び第2制御カムに対応する複数の距離マークが、前記距離調節リングに設けられることが好ましい(形態8)。
(9)上記の対物レンズシステムにおいて、前記対物レンズの焦点距離が90mmの場合、前記(距離の)通常範囲は、被写体に対し0.77m〜無限遠の範囲を含み、前記(距離の)近接範囲は、被写体に対し0.5m〜0.77mの範囲を含むことが好ましい(形態9)。
本発明は、対物レンズに配され、フォーカシング(ピント合せ)のために摺動可能に構成される(複数の)光学要素の調節行程(ないしストローク)を、距離の通常範囲でのフォーカシングにも、距離の近接範囲でのフォーカシングにも利用する。しかしながら、レンジファインダ調節レバーにその都度適合・補正された調節運動を伝達することができるように、フォーカシング調節距離ないしストローク(Fokussier-Stellweg)には、第1のシステム部分として、異なる2つの制御カムが配属される。通常、当該(複数の)光学要素のフォーカシング調節ストローク(行程)は、差動ウォームギヤ(ないし差動歯車機構:Differentialschnecke)により減速されるため、制御カムの行程及び勾配(隆起ないし凸面)(Steigung)を介しレンジファインダ調節レバーに伝達される調節ストローク(距離)は、本来のフォーカシング調節行程(距離)よりも小さくすることができる。
更なる(第2の)システム部分は、近接範囲に関しレンジファインダ光路の観察方向を変更するための所謂ファインダメガネ装置を支持する中間リングである。従って、中間リングをレンジファインダカメラ(のボデー)の対物レンズマウント部へ係合ロックすると、レンジファインダ光路は、自動的に、近接範囲での距離調節のための注視方向に適合される。
中間リングには、カメラ側においてレンジファインダ調節レバーへの連結(機能的結合)を形成する伝動要素が係合(ないし嵌合)される。対物レンズ側においては、伝動要素の構成は、近接範囲での距離調節のための制御カムへの係合(ないし連動)だけが形成されるように選択される。このため、誤作動は阻止される。対物レンズをカメラ(のボデー)に直接取り付ける場合には、通常範囲のための距離調節だけが有効となる(作動する)。
本発明の対物レンズシステムによって、近接範囲から無限遠までのフォーカシングのために必要な光学要素のより大きなフォーカシング調節ストローク範囲(ないし距離)が、対物レンズ内で調節可能なフォーカシング調節ストローク(ないし距離)と、中間リングの厚さにより実現される一定値(のストロークないし距離)とに分割される。中間リングの厚さは、カメラ(のボデー)の中間リングの係合ロック面と中間リングの対物レンズのための受容面との間の間隔に等しい。対物レンズを中間リングに取り付けた後は、対物レンズ内に(予め)設定されるフォーカシング調節ストロークは、フォーカシング要素のカメラ(のボデー)に最も近い位置から完全なもの(フォーカシング調節ストローク)として新たに利用可能となる。この2つの距離調節領域は、空白なしで互いに(連続的に)接続する。
中間リングの厚さは、距離の通常範囲用の対物レンズの光学要素(複数)のフォーカシング調節ストローク(距離)と同じであるように選択することができる。その際、通常範囲に対するフォーカシング調節ストローク(距離)は、対物レンズの構造により規定される最大調節ストローク(距離)よりも格段に小さく選択することができる。この場合、近接範囲に対してはより大きなフォーカシング調節ストローク(距離)を使用することができる。このようにして通常範囲の近接側での限界及び近接領域の遠隔側での限界をユーザの希望に適合することができる。尤も、この場合、フォーカシング用距離調節リングの回転領域の特別の限界を通常範囲に設けなければならない。
従って、対物レンズシステムの構造のために、距離の通常範囲に対しても距離の近接範囲に対しても同じフォーカシング調節ストローク(行程)を設けるのが有利である。
2つの異なる制御カムは互いに対し180゜ずらして同じシリンダ状リングの端面に配することができる。距離調節リングには、それぞれ相応する距離マークを配することができる。このため、対物レンズを中間リングに180゜回転させて係合ロックすると、距離マークを常に上方から読み取ることができ、中間リングにおいてレンジファインダ調節レバーに対向するように伝動要素を配することができる。
尤も、制御カムを互いに同心をなすよう同じ角度セグメント(領域ないし範囲)で配置することもできる。通常範囲に配属された制御カムは、この場合、フォーカシング調節ストローク(距離)を制限するためのストッパエレメント(複数)を含むことができる。この場合、対物レンズは、カメラに直接取り付ける通常範囲の場合と同じ配向(方向・角度)で中間リングに取り付けられる。しかしながら、この場合は、距離マークの良好な読み易さという利点は得られない。
以下に、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例は、発明の理解の容易化のためのものであり、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において当業者により実施可能な修正・変更等を排除することは意図しない。また、特許請求の範囲に付した図面参照符号も、発明の理解の容易化のためのものであり、本発明を図示の態様に限定することは意図しない。これらの点に関しては、補正・訂正後においても同様である。
図1に、対物レンズマウント部2を備えるレンジファインダカメラ1のボデーを示した。対物レンズマウント部2の開口部にはレンジファインダ調節レバー3が配される。レンジファインダカメラ1は、レンジファインダ光路が入射するための窓4と、観察光路のための窓5を有する。
レンジファインダカメラ1には、対物レンズ6を係合ロックすることができる。係合ロックしたときの対物レンズ6の正常な配向は、マーキング(位置決め突起)7とロックノブ8との所定の関係によって決まる。対物レンズ6は、通常範囲のための距離マーク10を備える距離調節リング9を有する。
図2に、図1に示した実施例のものと同じ対物レンズ6を示した。但し、この対物レンズ6は、マーキング7が対物レンズマウント部2に対して180゜回転した配向(位置)を有する状態にある。この状態で読み取ることができる距離マーク11は、近接(撮影)範囲での距離に相当する。
対物レンズ6とレンジファインダカメラ1との間には、ファインダメガネ装置13を支持する中間リング12が配される。ファインダメガネ装置13は、レンジファインダ光路の観察方向を変更するための光学要素(複数)を有する窓14と、より近い距離に位置する画像調節領域に適合するための光学要素(複数)を有する窓15を有する。ファインダメガネ装置13のこれら2つの窓14、15は、中間リング12を対物レンズマウント部2に取り付けたとき、カメラボデーの各窓4、5の直ぐ前に配置される。ファインダメガネ装置13は、公知の機構(例えば前掲非特許文献1記載のものなど)を本発明のために適合して用いることができる。
対物レンズ6は、中間リング12の対物レンズマウント部16により中間リング12に係合ロックされるが、その際マーキング7は、ロックノブ17に対応して配される。
中間リング12の対物レンズマウント部16の開口部には、伝動要素18が配される。この伝動要素18は、中間リング12がレンジファインダカメラ1に係合ロックされると、レンジファインダ調節レバー3と機能的に連結(ないし連携的に作動)する。
図3に、対物レンズシステムのシステム部分としての対物レンズ6と中間リング12を示した。対物レンズ6のカメラ側の端部を上から見るとシリンダ状リング19が見える。このシリンダ状リング19は、その機構については図示していないが、軸線方向に摺動させかつ(軸線の周りに)回動させるための距離調節リング9と連結(結合)している。シリンダ状リング19の端面20には、互いに対し180゜ずらされて第1及び第2制御カムが形成される。これら制御カムの勾配(隆起ないし凸面)(Steigung)は小さいので、その拡大図を図5に示した。なお、図5は、リング状シリンダ19を軸線方向に切断しこれを展開したものの端面20を含む部分を示したものである。フォーカシング調節ストローク(行程)を制御カムの運動に伝達することは、レンジファインダカメラ用の対物レンズにおいて、それ自体既知である。
図4に示した中間リング12の断面図から、伝動要素18の構成を見出すことができる。キャリッジ(スライダ)案内部材21には、キャリッジ(スライダ)22が軸線方向に摺動可能に支持される。キャリッジ22のカメラ側の当接面23は、レンジファインダ調節レバー3と連結する。キャリッジ22の対物レンズ側の端部には、当該摺動方向に対し直交方向にピン24aを介して軸支されて、回動(転動)要素(カムロール:Rollenelement)24が配される。この回動要素24は、近接範囲のための制御カムと連結(係合)する。回動要素24を制御カムに確実に当接(係合)するために、キャリッジ22は、バネ要素25によって(軸方向に)バネ付勢される。キャリッジ22の回動要素(カムロール)24を介してのカムとの当接摺動は、小さな操作力による制御を実現する。
近接撮影調節範囲を有し、より長い焦点距離(例えば90mm)を有する対物レンズを小型構造で実現するためには、比較的大きなフォーカシング行程(例えば28mm)が必要である。本発明では、フォーカシング行程が分割される。そのうち例えば元の長さの50%からなる一方の部分フォーカシング行程は、対物レンズ中のフォーカシング行程として構成され、これにより凡そ0.77mから無限遠までのフォーカシングが可能となる。この対物レンズは通常のようにカメラに係合ロック(着脱)することができる。
この場合、距離(スケール)及び調節された距離に適合する被写界深度スケールを有するマークは対物レンズの上側にもたらされるので、ユーザは容易に読み取ることができる。
残りの他方の部分フォーカシング行程は、ファインダメガネ装置を備える中間リングを対物レンズとカメラとの間に係合ロックすることによって初めて利用可能となる。この場合、対物レンズの中間リングへの係合ロックは、180゜回転された位置でのみ可能である。このようにして凡そ0.5mから凡そ0.77mの近接範囲を使用できるようになる。180゜回転して係合ロックしているため、この距離領域に対して設けられた距離スケールおよびこれに適合する被写界深度スケールは対物レンズの上側へもたらされ、ユーザはこれを読み取ることができる。
対物レンズには、通常位置での使用と180゜回転した位置での使用に対して調節された距離をカメラのレンジファインダシステムに伝達するため、それぞれに適合された制御カムが設けられる。
第2の制御カムは、距離調節の補正のために使用される上記メガネ装置に対し調整され、近接範囲に対するカメラと対物レンズとの正しい調節距離をユーザに通知する。
対物レンズの制御カムを、中間リングを介してレンジファインダシステムの運動機構に伝達するために、中間リングには軸線方向に摺動可能な伝動要素が配される。この伝動要素は、制御カムと測定光路の観察方向を変更するための装置との間に中間リングによって形成される間隔を橋絡する(橋渡しをする)。伝動要素は、その長さを、中間リングの厚さに適合調節することができ、摩擦力に打ち克つためのバネによって支持される。このバネによって、伝動要素は、対物レンズの制御カムに力結合(kraftschluessig)して押圧付勢される。
制御カムを種々異なるように構成することによって、対物レンズの各撮影距離範囲、すなわち通常領域または近接領域に適合する種々異なる行程が実現される。
上述の対物レンズシステムによって、中間リング及び所要のファインダメガネ装置なしでのマクロ領域の使用は確実に阻止され、他方では通常領域を付加的手段なしで使用することができる。対物レンズを180゜回転させない状態で中間リングに係合ロックすることも可能である。尤もこの場合は、中間リングに、近接範囲に対して設けられた制御カムと、測定光路の観察方向を変更するための伝動要素(装置)との間に適切な伝動要素を設けなければならない。しかしながら、この場合は、近接範囲に対する距離スケールと被写界深度スケールの良好な見易さは失われる。
対物レンズを備えるレンジファインダカメラの一例。 対物レンズおよび中間リングを備えるレンジファインダカメラの一例。 対物レンズシステムの一例。 中間リングの一例の断面図。 第1及び第2制御カムの一例。
符号の説明
1 レンジファインダカメラ(ないしそのボデー)
2 対物レンズマウント部
3 レンジファインダ調節レバー
4 レンジファインダ光路のための窓
5 観察光路のための窓
6 対物レンズ
7 マーキング(位置決め突起)
8 ロックノブ
9 距離調節リング
10 通常領域のための距離マーク
11 近接領域のための距離マーク
12 中間リング
13 ファインダメガネ装置
14 測定方向を変更するための窓
15 画像野を適合するための窓
16 中間リングの対物レンズマウント部
17 中間リングのロックノブ
18 伝動要素
19 シリンダ状リング
20 端面
21 キャリッジ(スライダ)案内部材
22 キャリッジ(スライダ)
23 カメラ側の当接面
24 回動(転動)要素(カムロール:Rollenelement)
24a ピン
25 バネ要素

Claims (9)

  1. レンジファインダ調節レバーを有するレンジファインダカメラのための、近接撮影調節機能を有する小型構造対物レンズシステムであって、
    対物レンズを所定の調節距離に亘り被写体にフォーカシングするための距離調節リングと、近接範囲のためのレンジファインダ光路の観察方向を変更するためのファインダメガネ装置とを有する対物レンズから構成される形式のものにおいて、
    a)前記対物レンズ(6)には、フォーカシング調節距離を前記レンジファインダ調節レバー(3)へ伝達するために、距離の通常範囲のための第1制御カム及び距離の近接範囲のための第2制御カムが配されること、及び
    b)カメラ(1)の対物レンズマウント部(2)に係合ロックするための装置及び前記対物レンズ(6)を受容するための装置(16、17)を備えると共に、軸線方向に摺動可能で近接範囲用の前記第2制御カムによって作動可能でありかつ前記レンジファインダ調節レバー(3)に作用する伝動要素(18)を含むよう構成され、かつ前記ファインダメガネ装置(13)を支持する中間リング(12)を有すること
    を特徴とする対物レンズシステム。
  2. 前記カメラ(1)の前記中間リング(12)の係合ロック面と、該中間リング(12)の前記対物レンズ(6)のための受容面(16)との間の間隔は、前記通常範囲のための前記対物レンズ(6)のフォーカシング調節距離に等しいように構成されること
    を特徴とする請求項1に記載の対物レンズシステム。
  3. 前記対物レンズ(6)の前記フォーカシング調節距離は、前記距離の通常範囲に対しても、前記距離の近接範囲に対しても同一であるよう構成されること
    を特徴とする請求項1に記載の対物レンズシステム。
  4. 前記第1制御カムと前記第2制御カムは、互いに対し180゜ずらされて、前記距離調節リング(9)と連結されたシリンダ状リング(19)の端面(20)に形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の対物レンズシステム。
  5. 前記伝動要素(18)は、前記中間リング(12)において、前記近接範囲のための前記第2制御カムに当接するようバネ(25)付勢されて支持されること
    を特徴とする請求項1に記載の対物レンズシステム。
  6. 前記中間リング(12)の前記対物レンズ(6)の前記受容装置(16、17)は、前記カメラ(1)の受容要素(2、8)に対して180゜ずらされて配置するよう構成されること
    を特徴とする請求項4に記載の対物レンズシステム。
  7. 前記伝動要素(18)は、前記対物レンズ(6)の光軸に対し平行に摺動可能なキャリッジ(22)として構成され、
    該キャリッジ(22)には、対物レンズ側において、前記制御カムに当接するために前記対物レンズ(6)の前記光軸に対し直交方向に回動要素(24)が配されること
    を特徴とする請求項6に記載の対物レンズシステム。
  8. 前記第1及び第2制御カムに対応する複数の距離マーク(10、11)が、前記距離調節リング(9)に設けられること
    を特徴とする請求項1に記載の対物レンズシステム。
  9. 前記対物レンズ(6)の焦点距離が90mmの場合、前記通常範囲は、被写体に対し0.77m〜無限遠の領域を含み、前記近接範囲は、被写体に対し0.5m〜0.77mの領域を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の対物レンズシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010054911A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Cosina Co Ltd レンジファインダ式カメラ用交換レンズ

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