JP2004307828A - 絶縁膜形成用塗布液、絶縁膜の製造方法および絶縁膜 - Google Patents

絶縁膜形成用塗布液、絶縁膜の製造方法および絶縁膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体基板に対する密着性が高い絶縁膜を形成し得る絶縁膜形成用塗布液を提供すること他。
【解決手段】 成分(A)および(B)を含有する塗布液であって、塗布液中の水分含量が1重量%以下である絶縁膜形成用塗布液。他。
成分(A):非極性であり、かつ分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有するか、炭素−炭素三重結合を2個以上有するか、もしくは炭素−炭素二重結合を少なくとも1個と炭素−炭素三重結合を少なくとも1個有する熱反応性化合物、または該熱反応性化合物を重合して得られるポリマー。
成分(B):式(1)で示されるシラン化合物またはそれと同等の化合物。
Figure 2004307828

(R1およびR2は水素原子、アルキル基またはアリール基。R3はアルキル基またはアリール基。R4はアルキル基、アシル基またはアリール基。Xは2価の基。nおよびmは1〜3。n+mは4以下。)
【選択図】 なし

Description

本発明は絶縁膜形成用塗布液、絶縁膜の製造方法および絶縁膜に関する。
近年、半導体デバイスは配線微細化に伴って、電子信号の伝達速度が遅くなる、いわゆる配線遅延が問題となっている。配線遅延を解決するためには、絶縁膜の性能を向上して配線間の干渉を低減することが必要であることから、低誘電率の絶縁膜の開発が試みられている。
低誘電率の絶縁膜の材料としてポリアリーレンが着目されているが、これは分子内に極性基を有しないため、絶縁膜とした場合、シリコン、酸化シリコン、アルミニウム、銅、窒化シリコン等の半導体基板に対して密着性が低いという問題があった。
この問題を解決する方法として、ビニル基を有するシランカップリング剤を部分加水分解してポリシロキサンとした添加剤をポリアリーレンに添加した塗布液が知られている(特許文献1参照)。
特表2002−523549
しかしながら該特許文献1記載の塗布液から得られる絶縁膜は、基板に対する密着性がまだ十分なものとは言えなかった。本発明の目的は、半導体基板に対する密着性が高い絶縁膜を形成し得る絶縁膜形成用塗布液、ならびに、半導体基板に対する密着性が高い絶縁膜およびその製造方法を提供することにある。
即ち本発明は、以下の成分(A)および(B)を含有する塗布液であって、塗布液中の水分含量が1重量%以下である絶縁膜形成用塗布液にかかるものであり、また本発明は、該塗布液を基板に塗布し、空気中、大気圧下、80〜250℃でベーク処理を行った後、250〜400℃で熱硬化処理をする絶縁膜の製造方法、ならびに、該製造方法により得られる絶縁膜にかかるものである。
成分(A):非極性であり、かつ分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有するか、炭素−炭素三重結合を2個以上有するか、もしくは炭素−炭素二重結合を少なくとも1個と炭素−炭素三重結合を少なくとも1個有する熱反応性化合物、または該熱反応性化合物を重合して得られるポリマー。
成分(B):以下の式(1)〜(3)で示されるシラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物。
Figure 2004307828
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、R3は炭素原子数1〜4のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、R4は炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアシル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、Xは2価の基を表わし、nおよびmはそれぞれ1〜3の整数を表わし、n+mは4以下である。)
Figure 2004307828
(式中、R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わし、R5およびR6は水素原子または1価の有機基を表わす。但し、R5とR6とは同時に水素原子となることはない。)
Figure 2004307828
(式中、R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わし、R7は炭素原子数3〜8のアルキレン基を表わす。)
本発明によれば、半導体基板に対する密着性が高い絶縁膜を形成し得る絶縁膜形成用塗布液、ならびに、半導体基板に対する密着性が高い絶縁膜およびその製造方法が提供される。
本発明の絶縁膜形成用塗布液中の水分含量は1重量%であり、0.5重量%以下であることが好ましく、0.2重量%以下であることがより好ましい。水分含量が多いと塗布液の基板に対する塗布性が悪化し、ムラ、ピンホール等が発生しやすくなるので好ましくない。
本発明における成分(A)は、非極性であり、かつ分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有するか、炭素−炭素三重結合を2個以上有するか、もしくは炭素−炭素二重結合を少なくとも1個と炭素−炭素三重結合を少なくとも1個を有する熱反応性化合物、または該熱反応性化合物を重合して得られるポリマーである。
ここで、非極性とは、エーテル基、カルボニル基、カルボキシル基、アミノ基、ニトロ基、ニトリル基、メルカプト基、スルホン基、ホスホン基、ホスフィン基等の炭素原子および水素原子以外の原子を有する極性基が分子内に存在しないことをいう。
非極性の化合物としては、直鎖炭化水素、分岐炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、ノルボルナン、キュバン、アダマンタン、ジアダマンタン等の脂肪族環状炭化水素、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、アズレン環、ペンタレン環、アヌレン環、フラーレン環等の芳香環の骨格を持つ芳香族炭化水素が挙げられる。本発明で用いられる熱反応性化合物は、そのような非極性の化合物であって、かつ、分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有するか、炭素−炭素三重結合を2個以上有するか、もしくは炭素−炭素二重結合を少なくとも1個と炭素−炭素三重結合を少なくとも1個を有する化合物であり、好ましくは、分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有するか、炭素−炭素三重結合を2個以上有するか、もしくは炭素−炭素二重結合を少なくとも1個と炭素−炭素三重結合を少なくとも1個を有する炭化水素である。
本発明で用いられる熱反応性化合物は、アダマンタン骨格を有する化合物が好ましい。アダマンタン骨格は熱力学的にも安定な骨格であるため、耐熱性も良好であり、半導体製造プロセスで使用される洗浄剤、レジスト剥離剤等の薬剤に対する安定性も高く、工業的にも入手容易であるため好ましく用いられる。
成分(A)は、式(7)で示される化合物、または該化合物を重合して得られるポリマーであることがより好ましい。
Figure 2004307828
(式中、Arは芳香環を有する基を表わし、R8は式(8)または式(9)で示される基を表わし、xは1〜3の整数を表わし、xが2以上の場合、複数のR8は互いに同一でも異なっていてもよく、yは1〜3の整数を表わし、yが2以上の場合、複数のArおよび複数のR8はそれぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、x×yは2〜9の整数を表わす。)
Figure 2004307828
(式中、Q1〜Q3はそれぞれ独立に水素原子または炭化水素基を表わす。)
Figure 2004307828
(式中、Q4は水素原子または炭化水素基を表わす。)
ここで、Q1〜Q4における炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基等の炭化水素から誘導される基であり、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数2〜4のアルケニル基、炭素原子数2〜4のアルキニル基または炭素原子数6〜10のアリール基が好ましい。
炭素原子数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
炭素原子数2〜4のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ブタジニル基が挙げられる。
炭素原子数2〜4のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基が挙げられる。
炭素原子数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、ナフチル基が挙げられ、フェニル基が好ましい。
1〜Q4として好ましくは、水素原子、アルキル基またはアリール基であり、特に好ましくは水素原子またはフェニル基である。
式(8)で示される基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ブタジエニル基、スチレニル基等が挙げられる。
式(9)で示される基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、フェニルエチニル基等が挙げられる。
式(7)中のArとしては、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、およびこれらの基の芳香環が1〜2個のメチル基またはエチル基で置換された基などの極性基を含有しない芳香環1〜3個で構成される基などが挙げられる。Arとして特に好ましくは、フェニレン基である。
式(7)で示される化合物の製造方法は特に限定されないが、以下の方法を挙げることができる。
アダマンタン骨格を有する化合物の橋かけメチン基を塩素、臭素、ヨウ素等によりハロゲン化した後、塩化アルミニウム、塩化スズ、塩化アンチモン、塩化チタン、臭化アルミニウム、臭化スズ、臭化アンチモン、臭化チタン等のルイス酸を触媒とし、ブロモベンゼン、ブロモナフタレン、ブロモアントラセン、ブロモビフェニル、ブロモターフェニル、ジブロモベンゼン、ジブロモナフタレン、ジブロモアントラセン、トリブロモベンゼン、トリブロモナフタレン、トリブロモアントラセン、ヨードベンゼン、ヨードナフタレン、ヨードアントラセン、ヨードビフェニル、ヨードターフェニル、ジヨードベンゼン、ジヨードナフタレン、ジヨードアントラセン、トリヨードベンゼン、トリヨードナフタレン、トリヨードアントラセン等の芳香族ハロゲン化物とカップリング反応させて、ハロゲン化アリール基をアダマンタン骨格のメチン基に結合させる。また、そのようにして得たハロゲン化アリール基がアダマンタン骨格のメチン基に結合した化合物をトリス(トリフルオロメチル)ボロン、フッ化アンチモン等で処理して異性化させることでアダマンタン骨格のメチレン基にハロゲン化アリール基を転移させる。
このようにして得られた、ハロゲン化アリール基が結合したアダマンタン骨格を有する化合物を更に、式(10)または式(11)で示される化合物と薗頭カップリング反応させることにより、アリール基に結合しているハロゲン原子と式(10)または式(11)で示される化合物の水素原子とを脱離させ、式(7)で示される化合物が得られる。
Figure 2004307828
式中、Q1〜Q3は前記と同じ意味を表わす。
Figure 2004307828
式中、Q4は前記と同じ意味を表わす。
式(8)のQ1〜Q3のいずれか1つまたは式(9)のQ4が水素原子である式(7)で示される化合物を製造しようとする場合は、式(10)または式(11)におけるQ1〜Q4としての水素原子をトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基、トリメチルスズ基、トリエチルスズ基、トリブチルスズ基等の保護基に置き換えた化合物を用いて、前記薗頭カップリング反応を行い、その薗頭カップリング反応後、前記保護基を常法により水素原子に置換する方法も採用できる。
8 が式(9)で示される基であると、ベーク処理および熱硬化処理を施すことによって、耐熱性により優れた絶縁膜が得られることから好ましい。また、式(9)で示される基は、エチニル基またはフェニルエチニル基であることがより好ましい。
式(7)で示される化合物の具体例としては、例えば、
Figure 2004307828
Figure 2004307828
Figure 2004307828
Figure 2004307828
などが挙げられ、式(7)で示される化合物としてはこれらのうちのいずれかであることが好ましい。
前記熱反応性化合物を重合する方法は、公知の重合方法を採用することが可能であり、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル開始剤によるラジカル重合、硫酸、リン酸、トリエチルアルミニウム、塩化タングステン等の触媒によるカチオン重合、リチウムナフタレン等の触媒によるアニオン重合、光照射等の光ラジカル重合、溶媒中での加熱による熱重合などを挙げることができ、溶媒中で100℃〜150℃(より好ましくは120℃〜150℃)に加熱することによる熱重合が特に好ましい。通常、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等では触媒残渣等、光ラジカル重合法でも増感剤等を除去する工程が必要となる。
重合は、通常、炭素−炭素二重結合や炭素−炭素三重結合同士が反応することにより進行する。得られるポリマーの具体例としては、ポリ(ジエチニルアダマンタン)、ポリ(トリエチニルアダマンタン)、ポリ(テトラエチニルアダマンタン)ポリ(ビス(エチニルフェニル)アダマンタン)、ポリ(トリス(エチニルフェニル)アダマンタン)、ポリ(ビス(ジエチニルフェニル)アダマンタン)、ポリ(トリス(ジエチニルフェニル)アダマンタン)、ポリ(ビス(エチニルフェニルエチニル)アダマンタン)、ポリ(トリス(エチニルフェニルエチニル)アダマンタン)等が挙げられる。
成分(B)は、以下の式(1)〜(3)で示されるシラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
Figure 2004307828
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、R3は炭素原子数1〜4のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、R4は炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアシル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、Xは2価の基を表わし、nおよびmはそれぞれ1〜3の整数を表わし、n+mは4以下である。)
ここで、炭素原子数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が挙げられる。
炭素原子数6〜20のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、トルイル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、トリエチルフェニル基、プロピルフェニル基等が挙げられる。
炭素原子数1〜4のアシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
Xは、2価の有機基を表し、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、へキシレン基、フェニレン基、ナフチレン基が挙げられる。Xとして好ましくは、炭素原子数1〜8のアルキレン基または炭素原子数6〜20のアリーレン基であり、さらに好ましくは炭素原子数1〜4のアルキレン基であり、特に好ましくはプロピレン基である。
式(1)で示される化合物としては、例えば、アミノメチルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、アミノメチルトリプロポキシシラン、アミノメチルトリブトキシシラン、アミノメチルトリフェノキシシラン、アミノメチルトリアセトキシシラン、アミノメチルトリプロピオニルオキシシラン、アミノエチルトリメトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、アミノエチルトリプロポキシシラン、アミノエチルトリブトキシシラン、アミノエチルトリブトキシシラン、アミノエチルトリフェノキシシラン、アミノエチルトリアセトキシシラン、アミノエチルトリプロピオニルオキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノプロピルトリブトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリプロポキシシラン、アミノフェニルトリブトキシシラン、アミノナフチルトリメトキシシラン、アミノナフチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリプロポキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリブトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリフェノキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリアセトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリプロピオニルオキシシラン、
アミノエチルメチルジメトキシシラン、アミノエチルメチルジエトキシシラン、アミノエチルメチルジアセトキシシラン、アミノエチルエチルジメトキシシラン、アミノエチルエチルジエトキシシラン、アミノエチルエチルジアセトキシシラン、アミノエチルフェニルジメトキシシラン、アミノエチルフェニルジエトキシシラン、アミノエチルフェニルジアセトキシシラン、
アミノエチルジメチルエトキシシラン、アミノエチルジエチルエトキシシラン、アミノエチルメチルフェニルエトキシシラン、アミノエチルエチルメチルエトキシシラン、アミノエチルメチルフェニルエトキシシラン、アミノエチルエチルフェニルエトキシシラン、N−メチルアミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、N−エチルアミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ジエチルアミノエチルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ジフェニルアミノエチルトリメトキシシラン、N−トルイルアミノエチルトリメトキシシラン、N−(ジメチルフェニル)アミノエチルトリメトキシシラン、N−メチルアミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、N−エチルアミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ジエチルアミノエチルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ジフェニルアミノエチルトリエトキシシラン、N−トルイルアミノエチルトリエトキシシラン、N−(ジメチルフェニル)アミノエチルトリエトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノエチルメチルジエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノエチルメチルジエトキシシラン、N−メチルアミノエチルトリプロポキシシラン、N−メチルアミノエチルトリブトキシシラン、N−メチルアミノエチルトリヘキソキシシラン、N,N−ジメチルアミノエチルトリプロポキシシラン、N,N−ジメチルアミノエチルトリブトキシシラン、N,N−ジメチルアミノエチルトリヘキソキシシランなどが挙げられ、これらのうちのいずれかであることが好ましい。
Figure 2004307828
(式中、R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わし、R5およびR6は水素原子または1価の有機基を表わす。但し、R5とR6とは同時に水素原子となることはない。)
1価の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基、トルイル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジエチルフェニル基、トリエチルフェニル基、プロピルフェニル基等のアリール基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、メトキシブチル基等のアルコキシ基等の炭化水素オキシ基で置換されたアルキル基等の炭化水素基、アセチルメチル基、アセチルエチル基、アセチルブチル基、プロピオニルメチル基、ブチリルメチル基等のアシル基で置換されたアルキル基等の炭化水素基が挙げられる。1価の有機基として好ましくは、アシル基もしくは炭化水素オキシ基で置換されていてもよい炭化水素基であり、より好ましくは、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基で置換された炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数1〜4のアシル基で置換された炭素原子数1〜6のアルキル基、または炭素原子数1〜4のアシル基で置換された炭素原子数6〜20のアリール基であり、さらに好ましくは、炭素原子数1〜4のアルキル基または炭素原子数1〜4のアシル基で置換された炭素原子数1〜4のアルキル基であり、好ましくは、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、アセチルメチル基、プロピオニルメチル基、ブチリルメチル基、または2−アセチルエチル基が選ばれる。
式(2)で示される化合物としては、例えば、
Figure 2004307828
Figure 2004307828
Figure 2004307828
Figure 2004307828
Figure 2004307828
Figure 2004307828
Figure 2004307828
Figure 2004307828
等が挙げられ、これらのうちのいずれかであることが好ましい。
Figure 2004307828
(式中、R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わし、R7は炭素原子数3〜8のアルキレン基を表わす。)
炭素原子数3〜8のアルキレン基としては、例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、メチルペンタメチレン基、エチルペンタメチレン基、メチルヘキサメチレン基等が挙げられる。
式(3)で示される化合物としては、例えば、
Figure 2004307828
Figure 2004307828
等が挙げられ、これらのうちのいずれかであることが好ましい。
式(1)で示される化合物は、式(1)中のR1およびR2が共に水素原子である式(4)で示される化合物であることが、基板との密着性の観点から好ましい。
Figure 2004307828
(R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
式(4)で示される化合物はアミノ基を有するため、通常、極性基との水素結合で密着性を発現するが、前記した非極性の熱反応性化合物から得られる絶縁膜に対しても、半導体デバイス製造において実用上、十分に高い密着性を発現することができる。
式(4)で示される化合物としては、例えば、アミノメチルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、アミノメチルトリプロポキシシラン、アミノメチルトリブトキシシラン、アミノメチルトリフェノキシシラン、アミノメチルトリアセトキシシラン、アミノメチルトリプロピオニルオキシシラン、アミノエチルトリメトキシシラン、アミノエチルトリエトキシシラン、アミノエチルトリプロポキシシラン、アミノエチルトリブトキシシラン、アミノエチルトリブトキシシラン、アミノエチルトリフェノキシシラン、アミノエチルトリアセトキシシラン、アミノエチルトリプロピオニルオキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノプロピルトリブトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリプロポキシシラン、アミノフェニルトリブトキシシラン、アミノナフチルトリメトキシシラン、アミノナフチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリプロポキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリブトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリフェノキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリアセトキシシラン、N−(2−アミノエチル)アミノエチルトリプロピオニルオキシシラン、
アミノエチルメチルジメトキシシラン、アミノエチルメチルジエトキシシラン、アミノエチルメチルジアセトキシシラン、アミノエチルエチルジメトキシシラン、アミノエチルエチルジエトキシシラン、アミノエチルエチルジアセトキシシラン、アミノエチルフェニルジメトキシシラン、アミノエチルフェニルジエトキシシラン、アミノエチルフェニルジアセトキシシラン、
アミノエチルジメチルエトキシシラン、アミノエチルジエチルエトキシシラン、アミノエチルメチルフェニルエトキシシラン、アミノエチルエチルメチルエトキシシラン、アミノエチルメチルフェニルエトキシシラン、アミノエチルエチルフェニルエトキシシラン等が挙げられる。
これらの中で、2−アミノエチルトリメトキシシラン、2−アミノエチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノエチルトリアセトキシシラン、または3−アミノプロピルトリアセトキシシランが、入手が容易であるため好ましく使用される。
式(2)または式(3)で示される化合物は、式(4)で示された化合物と式(5)または式(6)で示される化合物とをそれぞれ縮合することにより得られる。
Figure 2004307828
(式中、R5およびR6はそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
Figure 2004307828
(式中、R7は前記と同じ意味を表わす。)
式(5)で示される化合物としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、アセトフェノン、メチルトルイルケトン、メチルエチルフェニルケトン、メチルプロピルフェニルケトン、メチルナフチルケトン、3−ヘキサノン、3−ヘプタノン、エチルヘキシルケトン、エチルフェニルケトン、4−オクタノン、ブチルフェニルケトン、ヘキシルフェニルケトン、ジブチルケトン、ジペンチルケトン、ジヘキシルケトン、ベンゾフェノン、アセトアルデヒド、プロピオニルアルデヒド、ブチリルアルデヒド、ヘキサノイルアルデヒド、ベンズアルデヒド、メトキシアセトン、4−メトキシブタン−2−オン、1−メトキシブタン−2−オン、アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、1−フェニル―1,3−ブタンジオン等が挙げられ、これらのうちのいずれかであることが好ましい。
式(6)で示される化合物としては、例えば、以下に示す化合物などが挙げられ、これらのうちのいずれかであることが好ましい。
Figure 2004307828
式(4)で示される化合物と式(5)または式(6)で示される化合物との反応は、式(2)または式(3)で示される化合物が得られる限り、特に限定されないが、例えば、特開平7−247294号公報に開示されている共沸脱水を併用する方法、特開平7−247295号公報に開示されている無水硫酸塩共存下で反応させる方法などが挙げられる。
この反応では、式(2)で示される化合物、式(3)で示される化合物のOR4基が加水分解縮合したオリゴマーが副生することがあるが、これらのオリゴマーは、前記公報に記載の通り、蒸留によって分離することが可能であるが、そのまま使用しても本発明においては差し支えない。
一方、式(2)または式(3)で示される化合物は通常、大気中で加熱すると、空気中の水分で分解して、以下のように式(5)または式(6)で示される化合物がそれぞれ脱離し、式(4)で示される化合物に転化する。
半導体用の絶縁膜形成プロセスでは、大気下、50〜250℃でのプレベーク工程が、塗布溶剤を除去するため一般に用いられており、該ベーク工程では下記に示す反応が生じ、式(4)で示される化合物が発生すると考えられる。その際に、式(5)または式(6)で示される化合物は蒸散もしくは揮発することが好ましいことから、式(5)または式(6)で示される化合物としては、大気圧下における沸点が250℃以下のものを選択することが好ましい。
Figure 2004307828
Figure 2004307828
式(5)または式(6)で示される化合物としては、工業的に入手も容易であり、低毒性かつ高揮発性であるため、メチルエチルケトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、またはアセチルアセトンであることがより好ましい。
成分(B)の使用量は成分(A)100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.05〜5重量部であることがより好ましい。成分(B)の使用量が少ないと、半導体基板との密着性が低下する傾向があり、多すぎると、比誘電率が悪化し、更に絶縁膜をドライエッチング等で加工する上で、いわゆるグラスフォーメーションと呼ばれるエッチング残渣が多量に発生し、洗浄工程での負荷が高くなるため半導体デバイス製造上の操作が煩雑となる傾向がある。
本発明の絶縁膜形成用塗布液は、成分(A)および成分(B)を有機溶剤に溶解することによって得ることができる。
使用される有機溶剤は、特に限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘキサノール、2−エトキシメタノール、3−メトキシプロパノール等のアルコール系溶剤;アセチルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、γブチロラクトン等のエステル系溶剤;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、アニソール、フェネトール、ベラトロール等のエーテル系溶剤;メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、プロピルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤などが工業的に入手可能であり、安全であるため溶剤として好適であり、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
成分(A)および成分(B)を含む上記の塗布液から得られる絶縁膜は、半導体デバイス製造上、半導体基板と良好な密着性を有するが、成分(A)の補助剤として、成分(C)として炭素−炭素二重結合を2個以上有するか、炭素−炭素三重結合を2個以上有し、極性基を有する化合物を添加してもよい。
成分(C)としては、例えば、以下の化合物などが挙げられ、これらのうちのいずれかであることが好ましい。
Figure 2004307828
成分(C)の使用量は、成分(A)100重量部に対して、20重量部以下であることが好ましく、10重量部以下であることがより好ましく、5重量部以下であることがさらに好ましい。成分(C)の使用量が多いと、比誘電率が悪化する傾向がある。
また、本発明の絶縁膜形成用塗布液には、塗布性等の性能を損なわない範囲で、ラジカル発生剤、非イオン界面活性剤、フッ素系非イオン界面活性剤等の添加剤を添加してもよい。
ラジカル発生剤としては、例えば、t−ブチルパーオキシド、ペンチルパーオキシド、ヘキシルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、例えば、オクチルポリエチレンオキシド、デシルポリエチレンオキシド、ドデシルポリエチレンオキシド、オクチルポリプロピレンオキシド、デシルポリプロピレンオキシド、ドデシルポリプロピレンオキシド等が挙げられる。
フッ素系非イオン界面活性剤としては、例えば、パーフルオルオクチルポリエチレンオキシド、パーフルオルデシルポリエチレンオキシド、パーフルオルドデシルポリエチレンオキシド等が挙げられる。
絶縁膜は、スピンコーティング法、ローラーコーティング法、ディップコーティング法、スキャン法等の任意の方法により、本発明の絶縁膜形成用塗布液を基板に塗布した後、空気中、大気圧下、80〜250℃でベーク処理を行い、更に、窒素、ヘリウム、アルゴン、キセノン等の不活性気体中あるいは0.1気圧以下の減圧下でのホットプレート加熱、ファーネス炉を使用した方法、RTP(Rapid Thermal Processor)等によるキセノンランプを使用した光照射加熱等を適用して熱硬化処理をすることにより形成される。
加熱処理によって炭素−炭素二重結合や炭素−炭素三重結合同士がカップリングし、3次元構造を形成した結果、機械的強度、耐熱性に優れた絶縁膜が形成されると考えられる。最終的な加熱温度は、200〜450℃が好ましく、より好ましくは250〜400℃であり、加熱時間は、通常、1分間〜10時間である。
また、塗布液に発泡剤を添加して多孔質膜として絶縁膜を得てもよい。
本発明の絶縁膜形成用塗布液から得られる絶縁膜は、比誘電率が低く、耐熱性に優れ、半導体基板との密着性にも優れていることから、半導体素子等における層間絶縁膜、パッシベーション膜、半導体デバイス保護膜として好適に使用し得る。
本発明を実施例に基いてさらに詳細に説明するが、本発明が実施例により限定されるものではないことは言うまでもない。
実施例1
1,3−ビス(3,5−ジエチニルフェニル)アダマンタンを固形分が15重量%になるようにアニソールに溶解した。更に、3−アミノプロピルトリエトキシシランを1,3−ビス(3,5−ジエチニルフェニル)アダマンタン 100重量部に対して、1重量部になるように添加し、0.2μm PTFEフィルターでろ過し、塗布液を調整した。
得られた塗布液を4インチシリコンウェハーに回転数2000rpmでスピンコートした後、150℃で1分間プリベークを行い、窒素雰囲気下、400℃で30分間加熱処理を行った。得られた絶縁膜の比誘電率を水銀プローブ法(日本エス・エス・エム SSM495)で測定した。
密着性はセバスチャン試験(Quard Group製V型)で測定した。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1の3−アミノプロピルトリエトキシシランを下記に示す式の化合物に変更した以外は実施例1と同等の操作を行った。結果を表1に示す。
Figure 2004307828
実施例3
実施例1の3−アミノプロピルトリエトキシシランを下記に示す式の化合物に変更した以外は実施例1と同等の操作を行った。結果を表1に示す。
Figure 2004307828
比較例1
実施例1の3−アミノプロピルトリエトキシシランをビニルトリエトキシシランに変更した以外は実施例1と同等の操作を行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1の3−アミノプロピルトリエトキシシランを添加しない以外は実施例1と同等の操作を行った。結果を表1に示す。
Figure 2004307828
なお、密着性については、エポキシスタッドピンの限界を超える場合は「>70MPa」と表記した。

Claims (14)

  1. 以下の成分(A)および(B)を含有する塗布液であって、塗布液中の水分含量が1重量%以下である絶縁膜形成用塗布液。
    成分(A):非極性であり、かつ分子内に炭素−炭素二重結合を2個以上有するか、炭素−炭素三重結合を2個以上有するか、もしくは炭素−炭素二重結合を少なくとも1個と炭素−炭素三重結合を少なくとも1個有する熱反応性化合物、または該熱反応性化合物を重合して得られるポリマー。
    成分(B):以下の式(1)〜(3)で示されるシラン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物。
    Figure 2004307828
    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、R3は炭素原子数1〜4のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、R4は炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアシル基、または炭素原子数6〜20のアリール基を表わし、Xは2価の基を表わし、nおよびmはそれぞれ1〜3の整数を表わし、n+mは4以下である。)
    Figure 2004307828
    (式中、R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わし、R5およびR6は水素原子または1価の有機基を表わす。但し、R5とR6とは同時に水素原子となることはない。)
    Figure 2004307828
    (式中、R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わし、R7は炭素原子数3〜8のアルキレン基を表わす。)
  2. 成分(B)が、式(4)で示される化合物である請求項1記載の塗布液。
    Figure 2004307828
    (R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
  3. 成分(B)が、2−アミノエチルトリメトキシシラン、2−アミノエチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノエチルトリアセトキシシラン、または3−アミノプロピルトリアセトキシシランである請求項1記載の塗布液。
  4. 成分(B)が、式(4)で示される化合物と式(5)または式(6)で示される化合物とを縮合して得た化合物である請求項1記載の塗布液。
    Figure 2004307828
    (R3、R4、X、nおよびmはそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
    Figure 2004307828
    (式中、R5およびR6はそれぞれ前記と同じ意味を表わす。)
    Figure 2004307828
    (式中、R7は前記と同じ意味を表わす。)
  5. 式(5)または式(6)で示される化合物が、大気圧下における沸点が250℃以下の化合物である請求項4記載の塗布液。
  6. 式(5)または式(6)で示される化合物が、メチルエチルケトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、およびアセチルアセトンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項4記載の塗布液。
  7. 成分(B)の割合が、成分(A)100重量部に対して0.01〜10重量部である請求項1〜6のいずれかに記載の塗布液。
  8. 成分(A)が、アダマンタン骨格を有する熱反応性化合物、または該熱反応性化合物を重合して得られるポリマーである請求項1〜7のいずれかに記載の塗布液。
  9. 成分(A)が、式(7)で示される化合物、または該化合物を重合して得られるポリマーである請求項1〜7のいずれかに記載の塗布液。
    Figure 2004307828
    (式中、Arは芳香環を有する基を表わし、R8は式(8)または式(9)で示される基を表わし、xは1〜3の整数を表わし、xが2以上の場合、複数のR8は互いに同一でも異なっていてもよく、yは1〜3の整数を表わし、yが2以上の場合、複数のArおよび複数のR8はそれぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、x×yは2〜9の整数を表わす。)
    Figure 2004307828
    (式中、Q1〜Q3はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表わす。)
    Figure 2004307828
    (式中、Q4は水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表わす。)
  10. 式(7)で示される化合物が、Arがアダマンタン骨格のメチン基に結合した化合物である請求項9記載の塗布液。
  11. 8が式(9)で示される基である請求項9または10記載の塗布液。
    Figure 2004307828
    (式中、Q4は水素原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基を表わす。)
  12. 8がエチニル基またはフェニルエチニル基である請求項9または10記載の塗布液。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の塗布液を基板に塗布し、空気中、大気圧下、80〜250℃でベーク処理を行った後、250〜400℃で熱硬化処理をする絶縁膜の製造方法。
  14. 請求項13記載の製造方法により得られる絶縁膜。
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