JP2008081540A - 炭素−炭素三重結合を有する化合物の重合方法と該重合方法を用いて重合した重合体、該重合体を含む、膜形成用組成物、絶縁膜及び電子デバイス - Google Patents
炭素−炭素三重結合を有する化合物の重合方法と該重合方法を用いて重合した重合体、該重合体を含む、膜形成用組成物、絶縁膜及び電子デバイス Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】炭素-炭素三重結合を有する化合物を、ポリマー化もしくはオリゴマー化する方法であって、ポリマー化もしくはオリゴマー化の開始剤としてラジカル発生剤を用い、且つ、溶媒として、特定構造のフェノキシ化合物を用いることを特徴とする炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
【選択図】なし
Description
<1>炭素-炭素三重結合を有する化合物(1)を、ポリマー化もしくはオリゴマー化する方法であって、ポリマー化もしくはオリゴマー化の開始剤としてラジカル発生剤を用い、且つ、溶媒として、下記一般式(2)で表される化合物を用いることを特徴とする炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
一般式(2)
<2>該炭素-炭素三重結合を有する化合物(1)が、分子内に2つ以上の炭素-炭素三重結合を有する化合物であることを特徴とする上記<1>に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
<3>該ラジカル発生剤が過酸化物であることを特徴とする上記<1>または<2>に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
<4>該炭素-炭素三重結合を有する化合物が、カゴ型多環炭素環構造を有することを特徴とする上記<1>〜<3>に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
<5> 該カゴ型構造がアダマンタン、ビアダマンタン、ジアマンタン、トリアマンタン、及びテトラマンタンから選択される分子が有するカゴ型構造であることを特徴とする上記<4>に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
<6>一般式(2)で表される化合物がジフェニルエーテルであることを特徴とする上記<1>〜<5>に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
<7> 上記<1>〜<6>のいずれかに記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法で得られることを特徴とする重合体。
<8> 上記<7>に記載の重合体および有機溶媒を含むことを特徴とする膜形成用組成物。
<9> 上記<8>に記載の膜形成用組成物を用いて形成したことを特徴とする絶縁膜。
<10> 上記<9>に記載の絶縁膜を有することを特徴とする電子デバイス。
さらには該塗布液を用いて得られる電子デバイスの層間絶縁膜および該絶縁膜を層構成層として有する電子デバイスを提供することができる。
本発明は、ポリマー化もしくはオリゴマー化を行う際の反応系の溶媒として、一般式(2)で表される化合物を用いることを特徴とする。
一般式(2)
ここで、一般式(2)で表される化合物において、好ましくは、n=0であり、更に好ましくは、n=0且つR1が炭素数1〜6のアルキル基又は置換基を有しても良いアリール基であり、最も好ましくは、n=0且つR1がフェニル基である。
一般式(2)で表される好ましい化合物の具体例としては、ジフェニルエーテル、アニソール、エトキシベンゼン、ブトキシベンゼン等が挙げられる。
この化合物を重合反応系の溶媒として用いることによって炭素-炭素三重結合を有するモノマーの反応性が高く、反応後の触媒分離性も優れており、その結果得られた重合物の純度も向上する。
本発明に用いられる『炭素-炭素三重結合を有する化合物』は、カゴ型構造を有することが好ましい。
X1〜X4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜10)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜20)、シリル基(好ましくは炭素数0〜20)、アシル基(好ましくは炭素数2〜10)、アルコキシカルボニル(好ましくは炭素数2〜10)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20)等から選ばれる原子または基を表す。このうち、好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数0〜20のシリル基、炭素数2〜10のアシル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20のカルバモイル基から選ばれる原子または基であり、より好ましくは水素原子、炭素数6〜20のアリール基であり、特に好ましくは水素原子である。
Y1〜Y4はそれぞれ独立にハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素等)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜20)またはシリル基(好ましくは炭素数0〜20)から選ばれる原子または基を表し、より好ましくは置換基を有していても良い炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基であり、特に好ましくはアルキル基(メチル基等)である。
X1〜X4、Y1〜Y4はさらに置換されていてもよく、その場合の置換基は、X1〜X4、Y1〜Y4として上記した置換基が好ましい。
m1〜m8はそれぞれ独立に1〜14の整数を表し、好ましくは1〜4の整数を表し、より好ましくは1〜3の整数を表し、特に好ましくは2を表す。
n1〜n8はそれぞれ独立に0〜13の整数を表し、好ましくは0〜4の整数を表し、より好ましくは0または1を表し、特に好ましくは0を表す。
また、末端アセチレン基の水素原子をブチルリチウム等でアニオン化して、これにハロゲン化アルキルやハロゲン化シリルを反応させることによって、アルキル基やシリル基を導入することが出来る。
溶媒としては、前記一般式(2)で表される化合物が用いられ、その添加量は、重合反応終了時の全反応混合物(滴下等で後添加する場合は、それも含めて。精製工程のものは含めない)のうち、20-95重量%。好ましくは、30〜90重量%、最も好ましくは、50〜85重量%である。
また、2種類以上を混合した混合溶媒を用いても良い。
本発明の溶媒と混合することができるものとしては、一般的な溶媒いずれを用いても良い。
この場合、全溶媒量に対する本発明の溶媒の割合は、30重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、70重量%以上が最も好ましい。
例えば、「炭素-炭素三重結合を有する化合物」を、加熱によって炭素ラジカルや酸素ラジカル等の遊離ラジカルを発生するラジカル発生剤の存在下で重合することが出来る。
ラジカル発生剤としては、有機過酸化物では、日本油脂株式会社より市販されているパーヘキサH等のケトンパーオキサイド類、パーヘキサTMH等のパーオキシケタール類、パーブチルH−69等のハイドロパーオキサイド類、パークミルD、パーブチルC、パーブチルD等のジアルキルパーオキサイド類、ナイパーBW等のジアシルパーオキサイド類、パーブチルZ、パーブチルL等のパーオキシエステル類、パーロイルTCP等のパーオキシジカーボネート、ジイソブチリルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ジ(4−t−ブチルクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジコハク酸パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキサイド、t−ブチルパーオキシ‐2−エチルヘキサノエート、ジ(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ベンゾイル(3−メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(4,4−ジ‐(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパン、
とりわけ、有機過酸化物が、少量で効果的に重合できる点で最も好ましい。
本発明においてラジカル発生剤の使用量はモノマー1モルに対して、好ましくは0.001〜2モル、より好ましくは0.01〜1モル、特に好ましくは0.05〜0.75モルである。
また、酸素によるラジカル発生剤の不活性化を抑制するために不活性ガス雰囲気下(例えば窒素、アルゴン等)で反応させることが好ましい。反応時の酸素濃度は好ましくは100ppm以下、より好ましくは50ppm以下、特に好ましくは20ppm以下である。
この中でより好ましい連結基は、−C(R11)(R12)−、−CH=CH−、−C≡C−、アリーレン基、−O−、−Si(R16)(R17)−またはこれらを組み合わせた基であり、特に好ましいものは、低誘電率である見地から−C(R11)(R12)−、−CH=CH−である。
より好ましい有機溶媒は、1−メトキシ−2−プロパノール、プロパノール、アセチルアセトン,シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、アニソール、メシチレン、t−ブチルベンゼンであり、特に好ましくは1−メトキシ−2−プロパノール、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、t−ブチルベンゼン、アニソールである。
本発明の膜形成用組成物の固形分濃度は、好ましくは1〜50質量%であり、より好ましくは2〜15質量%であり、特に好ましくは3〜10質量%である。
ここで固形分とは、この組成物を用いて得られる絶縁膜を構成する全成分に相当する。
シランカップリング剤の好ましい使用量は、全固形分100質量部に対して10質量部以下、特に0.05〜5質量部であることが好ましい。
空孔形成剤となる添加剤としての空孔形成因子としては特に限定はされないが、非金属化合物が好適に用いられ、膜形成用塗布液で使用される溶媒との溶解性、本発明重合体との相溶性を同時に満たすことが必要である。またこの空孔形成剤の沸点若しくは分解温度は、好ましくは100〜500℃、より好ましくは200〜450℃、特に好ましくは250〜400℃である。分子量としては、200〜50000であることが好ましく、より好ましくは300〜10000、特に好ましくは400〜5000である。添加量は膜を形成する重合体に対して、質量%で好ましくは0.5〜75%、より好ましくは0.5〜30%、特に好ましくは1%〜20%である。また、空孔形成因子として、重合体の中に分解性基を含んでいても良く、その分解温度は好ましくは100〜500℃、より好ましくは200〜450℃、特に好ましくは250〜400℃であると良い。分解性基の含有率は膜を形成する重合体に対して、モル%で0.5〜75%、より好ましくは0.5〜30%、特に好ましくは1〜20%である。
また組成物溶液の吐出方法においては、回転する基板上に膜形成用組成物溶液を吐出する動的吐出、静止した基板上へ膜形成用組成物溶液を吐出する静的吐出のいずれでもよいが、膜の面内均一性の観点より、動的吐出が好ましい。また、膜形成用組成物の消費量を抑制する観点より、予備的に組成物の主溶媒のみを基板上に吐出して液膜を形成した後、その上から組成物を吐出するという方法を用いることもできる。スピンコート時間については特に制限はないが、スループットの観点から180秒以内が好ましい。また、基板の搬送の観点より、基板エッジ部の膜を残存させないための処理(エッジリンス、バックリンス)をすることも好ましい。熱処理の方法は、特に限定されないが、一般的に使用されているホットプレート加熱、ファーネス炉を使用した加熱方法、RTP(Rapid Thermal Processor)等によるキセノンランプを使用した光照射加熱等を適用することができる。好ましくは、ホットプレート加熱、ファーネスを使用した加熱方法である。ホットプレートとしては市販の装置を好ましく使用でき、クリーントラックシリーズ(東京エレクトロン製)、D−スピンシリーズ(大日本スクリーン製)、SSシリーズあるいはCSシリーズ(東京応化工業製)等が好ましく使用できる。ファーネスとしては、αシリーズ(東京エレクトロン製)等が好ましく使用できる。
また、本発明では加熱処理ではなく高エネルギー線を照射することで重合体中に残存する炭素三重結合の重合反応を起こして硬化(焼成)させても良い。高エネルギー線とは、電子線、紫外線、X線などが挙げられるが、特にこれらの方法に限定されるものではない。
高エネルギー線として、電子線を使用した場合のエネルギーは50keV以下が好ましく、より好ましくは30keV以下、特に好ましくは20keV以下である。電子線の総ドーズ量は好ましくは5μC/cm 2以下 、より好ましくは2μC/cm 2以下、特に好ましくは1μC/cm 2以下である。電子線を照射する際の基板温度は0〜450℃が好ましく、より好ましくは0〜400℃、特に好ましくは0〜350℃である。圧力は好ましくは0〜133kPa、より好ましくは0〜60kPa、特に好ましくは0〜20kPaである。本発明の重合物の酸化を防止するという観点から、基板周囲の雰囲気はAr、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、電子線との相互作用で発生するプラズマ、電磁波、化学種との反応を目的に酸素、炭化水素、アンモニアなどのガスを添加してもよい。本発明における電子線照射は複数回行ってもよく、この場合は電子線照射条件を毎回同じにする必要はなく、毎回異なる条件で行ってもよい。
高エネルギー線として紫外線を用いてもよい。紫外線を用いる際の照射波長領域は190〜400nmが好ましく、その出力は基板直上において0.1〜2000mWcm−2が好ましい。紫外線照射時の基板温度は250〜450℃が好ましく、より好ましくは250〜400℃、特に好ましくは250〜350℃である。本発明の重合物の酸化を防止するという観点から、基板周囲の雰囲気はAr、He、窒素などの不活性雰囲気を用いることが好ましい。また、その際の圧力は0〜133kPaが好ましい。
さらに、別の用途として本発明の膜に電子ドナーまたはアクセプターをドープすることによって導電性を付与し、導電性膜として使用することも出来る。
耐熱性評価のため、Rigaku社製昇温脱離ガス分析装置 TPD Type−Dを用いて脱ガス挙動を調査した。試料は膜厚500nmの膜をSi基板上に形成し、20mm×20mmのサイズにカットしたものを用いた。測定時の真空度は10−6Paより低く、昇温速度は50℃/minとした。脱ガス量の評価は、400℃において質量分析電極に流れる電流値を室温において電極に流れる電流値で除した値を用いた。
Macromolecules.,5266(1991)に記載の合成法に従って、4,9−ジエチニルジアマンタンを合成した。
次に、4,9−ジエチニルジアマンタン47.27gとジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製)10.27g、ジフェニルエーテル268gを窒素気流下で内温150℃で4時間攪拌、重合した。反応後、反応液を50℃以下に冷却した後、2-プロパノール2.0lに添加、析出した固体を濾過して、2-プロパノールで洗浄した。得られた重合体をテトラヒドロフラン(THF)200mlに溶解して、メタノール2.0lに滴下し再沈精製した。質量平均分子量約4.8万の重合体(A)を28.40g得た(モノマーからの収率60%)。
得られた重合体(A)について、金属含有量測定を行ったところ、Pd含量は検出限界以下であった。
重合体(A)0.80gをシクロヘキサノン8.0gに完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分焼成した結果、膜厚0.5μmのブツのない均一な膜が得られた。透過型顕微鏡(TEM)で絶縁膜の断面を観察したところ、多孔質構造の形成は確認できなかった。膜の比誘電率(測定温度:25℃、以降も同様)をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.38であった。
また、上記耐熱性評価法による脱ガス量評価結果は、2.1×104であった。
4,9−ジエチニルジアマンタン47.27gとジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製)12.98g、ジフェニルエーテル268gを窒素気流下で内温150℃で4時間攪拌、重合した。反応後、反応液を50℃以下に冷却した後、2-プロパノール2.0lに添加、析出した固体を濾過して、2-プロパノールで洗浄した。得られた重合体をTHF200mlに溶解して、メタノール2.0lに滴下し再沈精製した。質量平均分子量約10万の重合体(A2)を34.03g得た(モノマーからの収率72%)。
得られた重合体(A2)について、金属含有量測定を行ったところ、Pd含量は検出限界以下であった。
重合体(A2)0.80gをシクロヘキサノン8.0gに完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分焼成した結果、膜厚0.5μmのブツのない均一な膜が得られた。透過型顕微鏡(TEM)で絶縁膜の断面を観察したところ、多孔質構造の形成は確認できなかった。膜の比誘電率(測定温度:25℃、以降も同様)をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.39であった。
また、上記耐熱性評価法による脱ガス量評価結果は、2.2×104であった。
US2005/0276964A1明細書の製造例4に従い、4,9−ジエチニルジアマンタンをフェノキシ化合物を溶媒として用いないで重合し、得られたポリマーについて、金属含有量測定を行ったところ、Pdが100ppb以上検出された(モノマーからの収率30%)。
また、上記耐熱性評価法による脱ガス量評価結果は、5.7×105であった。
<参考例1>
4,9−ジエチニルジアマンタン47.27gとジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製)10.27g、t−ブチルベンゼン268gを窒素気流下で内温150℃で4時間攪拌、重合した。反応後、反応液を室温にした後、2-プロパノール2.0lに添加、析出した固体を濾過して、2-プロパノールで洗浄した。得られた重合体をTHF200mlに溶解して、メタノール2.0Lに滴下し再沈精製した。質量平均分子量約3.8万の重合体(C)を25.1g得た(モノマーからの収率53%)。
重合体(D)0.8gをシクロヘキサノン8gに完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分焼成した結果、膜厚0.5μmのブツのない均一な膜が得られた。透過型顕微鏡(TEM)で絶縁膜の断面を観察したところ、多孔質構造の形成は確認できなかった。膜の比誘電率(測定温度:25℃、以降も同様)をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.40であった。
また、TDSによる脱ガス量評価結果は、2.4×104であった。
<参考例2>
4,9−ジエチニルジアマンタン47.27gとジクミルパーオキサイド(パークミルD、日本油脂製)10.27g、シクロヘキサノン268gを窒素気流下で内温150℃で4時間攪拌、重合した。反応後、反応液を室温にした後、2-プロパノール2.0lに添加、析出した固体を濾過して、2-プロパノールで洗浄した。得られた重合体をTHF200mlに溶解して、メタノール2.0Lに滴下し再沈精製した。質量平均分子量約2.1万の重合体(C)を21.3g得た(モノマーからの収率45%)。
重合体(D)0.8gをシクロヘキサノン8gに完全に溶解させて塗布液を調製した。この溶液を0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した後、シリコンウェハー上にスピンコートし、この塗膜を窒素気流下ホットプレート上で250℃で60秒間加熱した後、更に窒素置換した400℃のオーブン中で60分焼成した結果、膜厚0.5μmのブツのない均一な膜が得られた。透過型顕微鏡(TEM)で絶縁膜の断面を観察したところ、多孔質構造の形成は確認できなかった。膜の比誘電率(測定温度:25℃、以降も同様)をフォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川ヒューレットパッカード製のHP4285ALCRメーターを用いて1MHzにおける容量値から算出したところ、2.47であった。
また、TDSによる脱ガス量評価結果は、2.7×104であった。
Claims (10)
- 炭素-炭素三重結合を有する化合物(1)を、ポリマー化もしくはオリゴマー化する方法であって、ポリマー化もしくはオリゴマー化の開始剤としてラジカル発生剤を用い、且つ、溶媒として、下記一般式(2)で表される化合物を用いることを特徴とする炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
一般式(2)
- 該炭素-炭素三重結合を有する化合物(1)が、分子内に2つ以上の炭素-炭素三重結合を有する化合物であることを特徴とする請求項1に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
- 該ラジカル発生剤が過酸化物であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
- 該炭素-炭素三重結合を有する化合物が、カゴ型多環炭素環構造を有することを特徴とする請求項1〜請求項3に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
- 該カゴ型構造がアダマンタン、ビアダマンタン、ジアマンタン、トリアマンタン、及びテトラマンタンから選択される分子が有するカゴ型構造であることを特徴とする請求項4に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
- 一般式(2)で表される化合物がジフェニルエーテルであることを特徴とする請求項1〜5に記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の炭素-炭素三重結合を有する化合物の重合方法で得られることを特徴とする重合体。
- 請求項7に記載の重合体および有機溶媒を含むことを特徴とする膜形成用組成物。
- 請求項8に記載の膜形成用組成物を用いて形成したことを特徴とする絶縁膜。
- 請求項9に記載の絶縁膜を有することを特徴とする電子デバイス。
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