JP2004307628A - 光感応性接着性組成物、光感応性接着性シート及びそれを用いた凹凸のある基板の製造方法 - Google Patents

光感応性接着性組成物、光感応性接着性シート及びそれを用いた凹凸のある基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば、光ディスク用のスペーサー層などに使用され、作業性に優れ、均一な薄膜とすることのできる光感応性接着性組成物、それを用いて作製した光感応性接着性シート及びその光感応性接着性シートを用いた凹凸のある基板を製造する方法を提供すること。
【解決手段】光照射のみでは反応性活性種を発生するだけで、硬化反応を起こさず、光照射後、加熱することにより、初めて硬化反応を開始する光感応性接着性組成物を用いて光感応性接着性シートを作製する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、多層構造を有する光ディスク基板の層間膜などに使用される、光感応性接着性組成物、それを用いて作製した光感応性接着性シート及びその光感応性接着性シートを用いて凹凸のある基板を量産性良く製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平9−73671
【特許文献2】特開2000−36165
近年、光ディスク等の記録装置においては、製品の高密度化を実現させる為に、記録パターンの微細化が図られるとともに、記録膜の多層化が進められている。
【0003】
以下、現在の、光ディスク基板の作製方法の一例について説明する。
【0004】
金属スタンパーを設置した金型内に、高温融解させたポリカーボネートなどのプラスチック基板材料を高圧で注入した後に、冷却して取り出すと、表面に凹凸パターンが複製されたプラスチック基板が得られる。この手法は、現在のプラスチック製光ディスク基板の一般的な製造方法(射出成形法)である。
【0005】
その後、その凹凸パターンの面にスパッタリング法などにより、反射膜や記録積層膜を形成して信号記録面とし、傷が付かないように保護するために、紫外線硬化型樹脂などにより、保護層を形成して、光ディスク基板を形成する。
【0006】
光ディスク基板を高密度化するための手段としては、記録パターンを微細化する方法、あるいは、記録膜を多層にする方法が挙げられる。しかし、記録パターンを微細化する方法には限界があり、高記録密度化を実現する為には、記録膜を多層にする方法が有効である。
【0007】
記録膜を多層化する方法において、特に、困難な技術は、記録層と記録層との間隔、すなわち、スペーサー層の厚さを均一にすることであり、且つ又、記録膜層となる凹凸パターンをスペーサー層表面にも精度良く転写できるようにすることである。
【0008】
スペーサー層の作製方法については、特許文献1に紫外線硬化樹脂を用い、スピンコート法により形成する方法が示されており、特許文献2には、ドライフォトポリマーシートを用いたスペーサー層の作製方法が示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、膜厚の均一性を良くすることが困難であり、特許文献2に記載の方法は、作業性良く、膜厚の均一性を良くすることが困難である。
【0010】
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、例えば、光ディスク用のスペーサー層などに使用され、作業性に優れ、均一な薄膜とすることのできる光感応性接着性組成物、それを用いて作製した光感応性接着性シート及びその光感応性接着性シートを用いて、図1に示す様な凹凸のある基板を製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的を達成するために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。
【0012】
すなわち、本発明の光感応性接着性組成物は、光照射のみでは硬化反応を起こさず、光照射後、加熱することにより、硬化反応を開始する。
【0013】
また、本発明の光感応性接着性組成物は、熱可塑性樹脂とカチオン重合性化合物との混合物に光カチオン重合開始剤を配合してなる光感応性接着性組成物において、上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記カチオン重合性化合物の配合量を5〜80重量部、かつ、上記光カチオン重合開始剤の配合量を、上記カチオン重合性化合物の配合量の0.5〜10重量%とする。
【0014】
また、本発明の光感応性接着性組成物は、側鎖にカチオン重合性基を有する熱可塑性樹脂に光カチオン重合開始剤を配合してなる光感応性接着性組成物において、上記光カチオン重合開始剤の配合量を、上記側鎖にカチオン重合性基を有する熱可塑性樹脂の配合量の0.5〜10重量%とする。
【0015】
これらの場合、上記光感応性接着性組成物の硬化処理前の軟化点を25℃から150℃とする。
【0016】
また、本発明の光感応性接着性シートは、上記光感応性接着性組成物の有機溶剤溶液を基材あるいはセパレーター上に一定厚みに塗布し、乾燥させて得る。
【0017】
また、本発明の光感応性接着性シートは、上記光感応性接着性組成物を加熱溶融し、それを基材あるいはセパレーター上に一定厚みに塗布し、冷却させて得る。
【0018】
これらの場合、上記光感応性接着性シートの硬化処理前の軟化点を25℃から150℃とする。
【0019】
また、上記光感応性接着性シートを用いて凹凸のある基板を製造する方法において、(1)上記光感応性接着性シートを基板に貼り合わせる工程と、(2)上記光感応性接着性シートに光照射する工程と、(3)上記光感応性接着性シートの上から凹凸のある型板を重ねる工程と、(4)その重ね合わせた構造体を加熱圧着する工程と、(5)該構造体から凹凸のある型板を剥離する工程とを含む工程とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の目的を達成するために、本発明者は、材料・プロセスを種々検討した結果、下記の方法により、上記課題を解決できることを確認した。
【0021】
すなわち、本発明者は、光照射により、反応性活性種を形成するものの、硬化反応を起こさず、後加熱することによって軟化し、初めて硬化反応を開始する光感応性接着性組成物が良いことを見出した。これを用いて作製した光感応性接着性シートを光ディスク用のスペーサー層に使用すれば、量産性良く、凹凸のある基板を形成することができ、多層構造を有する光ディスク基板を作製できることを見出した。
【0022】
以下に、多層構造を有する光ディスク基板の製造プロセスに係る本発明の光感応性接着性組成物、それを用いて作製した光感応性接着性シート及び上記光感応性接着性シートを用いた凹凸のある基板の作製方法について記載する。
【0023】
本発明の光反応性接着性組成物から作製した光感応性接着性シートを記録積層膜が形成された基板上に載せ、上記光感応性接着性シートに光照射し、その上から凹凸のあるパターン転写用型板(スタンパー)を重ね、加熱圧着してスタンパーのパターンを上記光感応性接着性シート表面に転写した。この際、光感応性接着性組成物がパターンを形成できるように、軟化すると同時に、パターンを維持できるように硬化する。上記光感応性接着性シートにパターン転写後、スタンパーを剥離することにより、記録積層膜が形成された基板上に、凹凸の付いたスペーサー層を効率よく形成することができた。
【0024】
すなわち、本発明の特徴は、あらかじめ光照射した光感応性接着性シートをスペーサー層に用い、パターン転写用スタンパーを重ねた際に、光感応性接着性シートが一度軟化すると同時に硬化することにある。
【0025】
これを実現する為には、光照射の時点では、硬化反応が起こらないことが必要である。後述するように、光感応性接着性組成物が光照射の時点では、ガラス状態であることが必要であり、そのような状態では、光照射により発生した反応性活性種(本発明ではカチオン性活性種)が反応せず、後加熱することにより、光感応性接着性組成物が軟化して、ゴム状態になることにより、初めて、光感応性接着性組成物の主成分の1つであるカチオン重合性化合物が硬化反応を起こし、機械的強度を有する樹脂層が得られることを見出した。
【0026】
すなわち、本発明の光感応性接着性組成物は、熱可塑性樹脂とカチオン重合性化合物と光カチオン性重合開始剤、あるいは、側鎖にカチオン重合性基を有する熱可塑性樹脂と光カチオン性重合開始剤からなる。この光感応性接着性シートを作製する場合には、上記光感応性接着性組成物をトルエン、酢酸エチルなどの有機溶剤に溶解させた溶液を基材あるいはセパレーター上に塗布し、加熱乾燥させることにより、光感応性接着性シートが得られる。
【0027】
また、有機溶剤を使用しないで、上記光感応性接着性組成物を加熱溶融させ、基材上に塗布し、冷却させることにより、光感応性接着性シートを得ることもできる。
【0028】
上記光感応性接着性シートは、光照射によりカチオン活性種が発生し、カチオン重合反応の開始点ができるが、主材料の1つである熱可塑性樹脂からなるバインダー樹脂の軟化点が光照射する時の温度より高いもの、あるいは、もう1つの主成分であるカチオン重合性化合物が、光照射する時の温度では、カチオン重合しないものであることにより、光照射の時点では、重合反応を起こさないことに特徴がある。
【0029】
上記光感応性接着性シートを記録積層膜が形成された基板に載せ、光照射し(あるいは、予め光照射された光感応性接着性シートを記録積層膜が形成された基板に載せても良い)、凹凸のあるスタンパーを重ねて加熱圧着すると、光感応性接着性シートが軟化し、記録積層膜に接着し、同時に、スタンパーの凹凸パターンを上記光感応性接着性シート表面に容易に転写することができる。
【0030】
上記光感応性接着性シートは、加熱圧着により基板に接着し、その表面に凹凸パターンが転写されると同時に急速に硬化し、機械的強度が増加する為、転写した凹凸パターンを維持することができる。
【0031】
硬化反応が不十分であった場合には、更なる加熱、あるいは、更なる光照射と加熱により、硬化反応を完全に進行させることができる。硬化した後は、加熱しても再軟化することはなく、他の使用材料(例えばゴム等の柔らかい材質)が変形・変質してしまう温度以上の耐熱性を発現する。
【0032】
本発明で使用される光感応性接着性シートは、光照射することによって硬化反応のきっかけができるが、加熱のみによっては、硬化反応が起こらない特徴を有している。そこで、使用状況に応じて、一度、加熱して基板に貼り合わせた後に、UV光を照射し、あらためてスタンパーの凹凸パターンを転写することもできるし、予め光照射し、基板への貼り合わせとスタンパーの凹凸パターンの転写を同時に行うこともできる。
【0033】
なお、重合開始剤に、熱カチオン性のものを使用すると、接着性シートの保存安定性の為に、活性の低いものを使用しなければならないことから、完全硬化に、通常、数時間の加熱が必要であるが、本発明では光カチオン性のものを用いている為、加熱は長くても数分で良い。その為、スタンパーを剥離する際には、光感応性接着性シートは、既に、硬化しており、凹凸パターンが崩れてしまう等の心配が無く、奇麗に剥離することが出来る。
【0034】
更に、光照射した後も、加熱するまでは、殆ど反応が進行しない上、活性種の寿命が長いため、光照射後、数時間〜約1日放置した後でも使用できる。その上、本発明で使用される光感応性接着性シートには、通常の感圧性接着シート(いわゆる、粘着性シート)の様に粘着力がない為、作業中に、どこかに貼り付いてしまう等の問題が生じず、取り扱い易い。
【0035】
また、主成分に熱可塑性樹脂を用いている為、加熱時に軟化するが、それと同時に硬化反応を開始するため、流動することはなく、加熱にローラーを用いても、シートの形状、すなわち、厚みを保つことが出来る。
【0036】
以下に、本発明の光感応性接着性組成物、光感応性接着性シート及びそれを用いた凹凸のある基板の製造方法について詳細に記載する。
【0037】
本発明で使用される光感応性接着性組成物及び光感応性接着性シートの軟化点は、室温以上、詳細には、25〜150℃であることが必要である。軟化点が25℃より低い場合には、光照射した際に、硬化反応が進行してしまう場合があり、150℃より高い場合には、他の使用材料(例えばゴム等の柔らかい材質)が変質してしまう温度以上まで加熱しなければ軟化しない為、実用上好ましくない。
【0038】
本発明で使用される光感応性接着性シートの光透過率は、350nm〜600nmにおいて、85%以上であることが望ましい。光透過率が使用される膜厚において、85%未満であると、光ディスク用層間膜に使用した場合、感度の低下を来たし、実用上好ましくない。
【0039】
ただし、本発明の光感応性接着性シートを、光ディスク用層間膜等以外の、上記光感応性接着性シートに透明性が要求されない用途に使用する場合には、透過率について、特に、限定せず、上記光感応性接着性シートに他の特性を付与するために、硬化を阻害しない程度において、添加物を配合しても良い。添加物とは、例えば、導電性充填剤、熱伝導性充填剤、応力緩和性充填剤等である。
【0040】
光感応性接着性組成物及び光感応性接着性シートの軟化点や硬化反応性は、主成分である熱可塑性樹脂とカチオン重合性化合物に左右される為、軟化点の異なる熱可塑性樹脂と硬化反応性の異なるカチオン重合性化合物を種々組み合わせることにより、使用するプロセス条件に適した材料を調整することが可能である。
【0041】
本発明で使用される熱可塑性樹脂としては、一般のホットメルト接着剤に使用される通常の熱可塑性樹脂が使用される。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ブロック共重合体系樹脂等であるが、特に、限定されるものではなく、目的に合わせて使い分けることができる。
【0042】
また、本発明で使用されるもう1つの主成分であるカチオン重合性化合物としては、分子内にカチオン重合性の官能基、例えば、エポキシ基、ビニルエーテル基、水酸基、エピスルフィド基、エチレンイミン基等を有する種々のモノマー、オリゴマーまたはポリマーを用いることが出来る。また、これらの官能基を有する上記熱可塑性樹脂を用いても良い。
【0043】
上記カチオン重合性化合物は、単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。上記カチオン重合性化合物として、より好ましいのは、反応性が高くて硬化時間が短い、エポキシ基を有するものである。
【0044】
例えば、ビスフェノールAグリシジルエーテル型、ビスフェノールFグリシジルエーテル型、フェノールノボラックグリシジルエーテル型、クレゾールノボラックグリシジルエーテル型、グリシジルアミン型等のエポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、上記エポキシ樹脂は、単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。さらに、反応率を上げるためにオキセタン基を有する化合物を併用しても良い。
【0045】
上記カチオン重合性化合物の添加量としては、熱可塑性樹脂100重量部に対して、5〜80重量部の範囲であることが好ましい。その添加量が5重量部より少ないと、硬化した際に、十分な耐熱性が得られず、80重量部より多い場合は、光照射した際に硬化してしまったり、あるいは、スタンパーの凹凸パターンを転写できない等の問題が生じる。
【0046】
本発明で使用される重合開始剤としては、光カチオン系のものが好ましい。光ラジカル系の重合開始剤は、活性種の寿命が短い為に、光照射している間のみ、ラジカル種が活性化される為、Ni等のような不透明なスタンパーを使用できない。
【0047】
また、熱ラジカル・熱カチオン系の重合開始剤を用いた場合には、長時間の加熱が必要となり、作業性に問題がある。
【0048】
上記光カチオン重合開始剤としては、イオン性光酸発生タイプ及び非イオン性光酸発生タイプのどちらを用いても良い。
【0049】
上記イオン性光酸発生タイプとしては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩や、鉄―アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール―アルミニウム錯体等の有機金属錯体類等を、非イオン性光酸発生タイプとしては、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスルホナート等を用いることができる。
【0050】
上記光カチオン重合開始剤は、単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。上記光カチオン重合開始剤は、上記カチオン重合性化合物に対して0.5〜10重量%の範囲で添加するのが好ましい。また、側鎖にカチオン重合性の官能基を有する熱可塑性樹脂を用いた場合も、上記光カチオン重合開始剤は、上記側鎖にカチオン重合性の官能基を有する熱可塑性樹脂の0.5〜10重量%の範囲で添加するのが好ましい。光カチオン重合開始剤の添加量が0.5重量%未満であると、十分に硬化せず、また、10重量%を超えると、光照射した際、光感応性接着性シートが硬化してしまう等の問題が生じる。
【0051】
本発明で使用される光源には、光カチオン重合開始剤の活性波長の光を照射できるものを使用する。上記光源としては、マイクロ波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ線等が挙げられるが、一般的に取り扱いが容易で、比較的高いエネルギーを得ることができる紫外線がより好ましい。上記紫外線は、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、メタルハライドランプ等の光源を用いて照射することができる。
【0052】
本発明で使用される基材あるいはセパレーターには、平滑性が高いものが好ましい。例えば、ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムが好ましいが、特に、これに限らない。特に、基材においては光カチオン重合開始剤の吸収波長における透過率が高いものが好ましい。
【0053】
また、上記に述べた光感応性接着性組成物及びそのシートの特徴を失わない範囲であれば、必要に応じて増粘剤、チキソトロピー剤、充填剤等の通常使用される配合剤を添加しても良い。
【0054】
本発明の光感応性接着性接着シートの厚さとしては、0.005〜1.000mmの範囲が好ましいが、特に、これに限定せず、用途に合った厚みにするのが望ましい。
【0055】
以下に、本発明の光感応性接着性組成物、それを用いて作製した光感応性接着性シート及びその光感応性接着性シートを用いて凹凸のある基板を製造する方法について具体的に説明する。
【0056】
ただし、本発明の光感応性接着性組成物、それを用いて作製した光感応性接着性シート及びその光感応性接着性シートを用いて凹凸のある基板を製造する方法は、以下に述べる方法に限定されるものではない。
【0057】
(1)光感応性接着性組成物及びそれを用いた光感応性接着性シートの作製:
まず、上記熱可塑性樹脂、上記カチオン重合性化合物、上記光カチオン重合開始剤及びトルエンや酢酸エチルなどの有機溶剤を所定量混合して十分に攪拌、混合して光感応性接着性組成物溶液を得る。コンマコーターやダイコーター等にてポリエステルフィルム等の基材あるいはセパレーター上に塗布した後、40〜150℃で加熱乾燥することにより、光感応性接着性シートを得ることができる。
【0058】
あるいは、上記熱可塑性樹脂、上記カチオン重合性化合物及び上記光カチオン重合開始剤を所定の配合量で混合し、これをニーダー等により混練して光感応性接着性組成物を得る。このようにして作製した光感応性接着性組成物を加熱溶融させ、ロールコーターやダイコーター、カレンダー等にてポリエステルフィルム等の基材あるいはセパレーター上に塗布し、冷却することにより、光感応性接着性シートを得ることができる。
【0059】
(2)光感応性接着性シートを用いて凹凸のある基板を製造する方法:
上記(1)記載の光感応性接着性シートを基板に載せ、上記光感応性接着性シートに光照射する。次に、上記光感応性接着性シートの上に凹凸のある型板(スタンパー)を置き、加熱圧着する。この時、上記光感応性接着性シートは基板に接着するとともに、その表面に凹凸パターンが転写される。続いて、上記光感応性接着性シートよりスタンパーを剥離することにより、凹凸パターンを有する基板が製造される。
【0060】
本発明の光感応性接着性組成物、光感応性接着性シート及びそれを用いた凹凸のある基板を製造する方法について、実施例によって具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
【0061】
【実施例】
[実施例1]
非晶性のポリエステル樹脂(東洋紡社製:バイロン200)100重量部、ビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製:エピコート828)40重量部、光カチオン重合開始剤(旭電化工業社製:アデカオプトマーSP−170)1.2重量部に酢酸エチル140重量部を加え、十分に攪拌、混合して均一な光感応性接着性組成物溶液を得た。これをロールコーターにて、ポリエステルフィルムのセパレーター上に塗布した後、100℃で3分間加熱乾燥することにより、0.020mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は48℃であり、400nmにおける光透過率は96%であった。
【0062】
また、上記光感応性接着性シートについて、下記の実験を行い、上記光感応性接着性シートの評価を行った。実験の評価結果を表2に示す。
【0063】
(実験1)
光照射時に硬化反応が起こらないことを確認するため、上記光感応性接着性シートについて、23℃雰囲気下にて光照射した場合について、示差走査熱量測定(DSC)を行った。結果は図2に示す通り、上記光感応性接着性シートについては、発熱ピークが観察されなかったため、光照射するだけでは硬化反応が起こらないことが分かった。
【0064】
(実験2)
光照射後に加熱することにより、硬化反応が起こることを確認するため、上記光感応性接着性シートを用い、光照射する前(未処理)の状態、光照射(高圧水銀ランプを使用して、365nmにおいて500mJ/cm の光照射)後の状態、及び光照射(高圧水銀ランプを使用して、365nmにおいて500mJ/cm の光照射)した後に、硬化処理(130℃のホットプレートにて3分間加熱)した後の状態のシートについて、23℃〜180℃まで昇温10℃/分の条件でDSC測定を行った。結果は図3に示す通り、未処理の状態では、加熱しても反応しなかった。光照射した状態のものは、加熱することにより、硬化反応に起因するピークが確認され、光照射後に加熱した状態のものについては、完全に硬化しており、加熱してもこれ以上反応しないことが確認された。
【0065】
(実験3)
硬化性を確認するために、上記光感応性接着性シートについて、光照射する前(未処理)の状態、及び、光照射(2kWのメタルハライドランプを使用して、365nmで400mJ/cm の光照射)した後に、硬化処理(110℃のホットプレートにて5分間加熱)した後の状態のシートについて、23〜180℃の範囲において熱機械的分析(TMA)を行った。結果は図4に示す通り、光照射前のシートは加熱することにより軟化し、光照射後に加熱したものについては、硬化していることが分かった。
【0066】
(実験4)
上記光感応性接着性シートを凹凸のある基板を製造する工程に使用できるか確認するために、セパレーター付きの上記光感応性接着性シートを、記録層の形成されたポリカーボネート基板に載せ、130℃、2.94×10Pa(3kg/cm )で1分間加熱圧着した。セパレーターを剥がし、光照射(高圧水銀ランプを使用して、365nmにおいて500mJ/cm の光照射)した後、上記光感応性接着性シートの上から凹凸パターンを有するニッケル製スタンパーを押し当て、130℃、2.94×10Pa(3kg/cm )で1分間加熱圧着した。その後、上記光感応性接着性シートからニッケル製スタンパーを剥離させることにより、図1に示すような、基板3に記録層2が形成された上に、さらに、光感応性接着性シート1からなるスペーサーに凹凸パターンを有するポリカーボネート基板を作製することができた。上記光感応性接着性シートと記録層との接着性は良好であり、上記光感応性接着性シートの基本的な形状、すなわち、厚さは、0.020±0.001mm厚に保持されたまま、スタンパーの凹凸パターンが上記光感応性接着性シート面に忠実に転写されていた。
【0067】
(実験5)
上記光感応性接着性シートを光照射(2kWのメタルハライドランプを使用して、365nmで400mJ/cm の光照射)し、反射膜が形成されたポリカーボネート基板上に載せた。その上からニッケルスタンパーを密着させ、150℃で2.94×10Pa(3kg/cm )の加熱及び加圧ローラーの間を30秒間通過させた。その後、上記光感応性接着性シートからニッケル製スタンパーを剥離した結果、実験4と同様の結果が得られた。
【0068】
[実施例2]
ポリビニルブチラール(電気化学工業社製:デンカブチラール#5000−C)100重量部、フェノールノボラックグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(旭電化工業社製:アデカオプトマーKRM−2604)40重量部、光カチオン重合開始剤(旭電化工業社製:アデカオプトマーSP−152)1.2重量部にトルエン/メタノール/メチルエチルケトン(1:1:1(重量比))300重量部を加えて、十分に攪拌、混合して、均一な光感応性接着性組成物溶液を得た。これをダイコーターにて、ポリエステルフィルムのセパレーター上に塗布した後、120℃で5分間加熱乾燥することにより、0.040mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は38℃であり、400nmにおける光透過率は92%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0069】
[実施例3]
非晶性ポリエステル樹脂(東洋紡社製:バイロン296)100重量部、イソブチルビニルエーテル40重量部、光カチオン重合開始剤(チバ・スペシャルティケミカルズ社製:イルガキュア261)1.2重量部にメチルエチルケトン200重量部を加えて、十分に攪拌、混合して、均一な光感応性接着性組成物溶液を得た。これをロールコーターにて、ポリエステルフィルムのセパレーター上に塗布した後、110℃で5分間加熱乾燥することにより、0.060mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は53℃であり、400nmにおける光透過率は91%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0070】
[実施例4]
ポリビニルブチラール(電気化学工業社製:デンカブチラール#6000−C)100重量部、脂環式ジエポキシ(ダイセル化学工業社製:セロキサイド2021)20重量部、クレゾールノボラックグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(旭電化工業社製:アデカオプトマーKRM−2650)20重量部、光カチオン重合開始剤(UCC社製:UVI6990)1.2重量部にトルエン/メタノール/メチルエチルケトン(1:1:1(重量比))300重量部を加えて、十分に攪拌、混合して、均一な光感応性接着性組成物溶液を得た。これをコンマコーターにて、ポリエステルフィルムのセパレーター上に塗布した後、120℃で3分間加熱乾燥することにより、0.005mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は57℃であり、400nmにおける光透過率は97%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0071】
[実施例5]
非晶性ポリエステル樹脂(東洋紡社製:BGK880)100重量部、フェニルグリシジルエーテル24重量部、フェニルオキセタン16重量部、光カチオン重合開始剤(旭電化工業社製:アデカオプトマーSP−172)1.2重量部にメチルエチルケトン100重量部を加え、十分に攪拌、混合して、均一な光感応性接着性組成物溶液を得た。これをロールコーターにて、ポリエステルフィルムのセパレーター上に塗布した後、100℃で3分間加熱乾燥することにより、0.010mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は55℃であり、400nmにおける光透過率は95%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0072】
[実施例6]
末端水酸基タイプポリエステル樹脂(ユニチカ社製:ER−6610)100重量部、ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製:エピコート807)40重量部、光カチオン重合開始剤(ゼネラルエレクトロニクス社製:UVE−1014)1.2重量部及び酢酸エチル140重量部を十分に攪拌、混合して、均一な光感応性接着性組成物溶液を得た。これをロールコーターにて、ポリエステルフィルムのセパレーター上に塗布した後、100℃で3分間加熱乾燥することにより、0.030mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は52℃であり、400nmにおける光透過率は91%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0073】
[実施例7]
側鎖にエポキシ基を有する非晶性のポリエステル樹脂(東洋紡社製:EP−2490、固形分30%)100重量部に、光カチオン重合開始剤(サートマー社製:CD−1012)0.15量部を添加して、十分に攪拌、混合して、均一な光感応性接着性組成物溶液を得た。これをロールコーターにてポリエステルフィルムのセパレーター上に塗布した後、120℃で3分間加熱乾燥することにより、0.050mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は63℃であり、400nmにおける光透過率は94%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0074】
[実施例8]
側鎖にエポキシ基を有する非晶性のポリエステル樹脂(東洋紡社製:EP−2490、固形分30%)100重量部に、光カチオン重合開始剤(サートマー社製:CD−1012)3.0量部を添加して、十分に攪拌、混合して、均一な光感応性接着性組成物溶液を得た。これをロールコーターにてポリエステルフィルムのセパレーター上に塗布した後、120℃で3分間加熱乾燥することにより、0.070mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は63℃であり、400nmにおける光透過率は92%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0075】
[実施例9]
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(三井・デュポンポリケミカル社製:エバフレックスEV150)100重量部、ビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製:エピコート1001)40重量部、光カチオン重合開始剤(旭電化工業社製:アデカオプトマーSP−150)1.2重量部をニーダーにより混練し、ホットメルトダイコーターにてポリエステルフィルムのセパレーター上に塗工することにより、0.080mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は25℃であり、400nmにおける光透過率は90%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0076】
[実施例10]
ロジンエステル系樹脂(荒川化学工業社製:ペンセルD−160)100重量部、水添ビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(旭電化工業社製:アデカオプトマーKRM−2408)40重量部、光カチオン重合開始剤(旭電化工業社製:アデカオプトマーSP−150)1.2重量部をニーダーにより混練し、ホットメルトダイコーターにてポリエステルフィルムのセパレーター上に塗工することにより、0.100mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は150℃であり、400nmにおける光透過率は89%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0077】
[実施例11〜14]
実施例1の場合と同様の材料を使用し、同様の方法にて、表1に示すような組成で光感応性接着性シートを作製した。各光感応性接着性シートの厚さ、軟化点及び400nmにおける光透過率を表1、各光感応性接着性シートを用いて行った、実施例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0078】
[比較例1]
熱可塑性樹脂にガラス転移温度が−15℃である非晶性のポリエステル樹脂(東洋紡社製:バイロン550)100重量部を用いた他は、実施例1と同様の材料、同様の方法で0.020mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は−5℃であり、400nmにおける光透過率は93%であった。
【0079】
また、上記光感応性接着性シートについて、下記の実験を行い、上記光感応性接着性シートの評価を行った。実験の評価結果を表2に示す。
【0080】
(実験1)
光照射時に硬化反応が起こらないことを確認するため、上記光感応性接着性シートについて、23℃雰囲気下にて、光照射した場合について、示差走査熱量測定(DSC)を行った。結果は図2に示す通り、硬化反応に起因する発熱ピークが見られたため、光照射時に硬化してしまったことが分かった。
【0081】
(実験2)
光照射後に加熱することにより、硬化反応が起こることを確認するため、上記光感応性接着性シートを用い、光照射する前(未処理)の状態、光照射(高圧水銀ランプを使用して、365nmにおいて500mJ/cm の光照射)した後の状態、及び光照射(高圧水銀ランプを使用して、365nmにおいて500mJ/cm の光照射)した後に加熱(130℃のホットプレートにて3分間加熱)した状態のシートについて、23〜180℃まで昇温10℃/分の条件でDSC測定を行った。結果は表2に示す通り、未処理の状態では加熱しても反応しなかったが、光照射した状態のものは、加熱することにより、確認された硬化反応に起因するピークが、[実施例1]と比べて約半分の発熱量であった。これは、光照射時に反応が開始してしまったからであると考える。光照射後に加熱した状態のものについては、加熱してもこれ以上反応しなかった。
【0082】
(実験3)
硬化性を確認するために、上記光感応性接着性シートについて、光照射する前の状態、及び、光照射(2kWのメタルハライドランプを使用して、365nmで400mJ/cm の光照射)した後に、加熱(110℃のホットプレートにて5分間加熱)した状態のシートについて、23〜180℃の範囲において熱機械的分析(TMA)を行った。結果は表2に示す通り、光照射前のシートは加熱することにより軟化し、光照射後に加熱したものについては、硬化していることが分かった。
【0083】
(実験4)
上記光感応性接着性シートを凹凸のある基板を製造する工程に使用できるか確認するために、セパレーター付きの上記光感応性接着性シートを、記録層の形成されたポリカーボネート基板に載せ、130℃、2.94×10Pa(3kg/cm )で1分間加熱圧着した。セパレーターを剥がし、光照射(高圧水銀ランプを使用して、365nmにおいて500mJ/cm の光照射)した後、上記光感応性接着性シートの上から凹凸パターンを有するニッケル製スタンパーを押し当て、130℃、2.94×10Pa(3kg/cm )で1分間加熱圧着した。その後、上記光感応性接着性シートからニッケル製スタンパーを剥離させた。その結果、上記光感応性接着性シートと記録層との接着性は良好であり、上記光感応性接着性シートの基本的な形状、すなわち、厚さは0.020±0.001mm厚に保持されていたが、スタンパーの凹凸パターンの転写が不十分であった。これは、光照射時に、既に、硬化反応が開始してしまったからであると考える。
【0084】
(実験5)
上記光感応性接着性シートを光照射(2kWのメタルハライドランプを使用して、365nmで400mJ/cm の光照射)し、反射膜が形成されたポリカーボネート基板上に載せた。その上からニッケルスタンパーを密着させ、150℃で2.94×10Pa(3kg/cm )の加熱及び加圧ローラーの間を30秒間通過させた。その後、上記光感応性接着性シートからニッケル製スタンパーを剥離した結果、実験4と同様の結果が得られた。
【0085】
[比較例2]
熱可塑性樹脂に軟化点が185℃であるポリエステル樹脂(東洋紡社製:SI−173)100重量部を用いた他は、実施例3と同様の材料、同様の方法で0.020mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの400nmにおける光透過率は92%であったが、軟化点は160℃であり、使用するためには、それ以上に加熱しなければならず、実用上好ましくないことが分かった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、比較例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0086】
[比較例3]
ビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の配合量を2重量部、及び、それに合わせて光カチオン重合開始剤の配合量を0.1重量部にした他は、実施例1と同様の材料、同様の方法で0.020mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は53℃であり、400nmにおける光透過率は96%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、比較例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0087】
[比較例4]
ビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の配合量を100重量部、及び、それに合わせて光カチオン重合開始剤の配合量を3.0重量部にした他は、実施例1と同様の材料、同様の方法で0.020mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は43℃であり、400nmにおける光透過率は93%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、比較例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0088】
[比較例5]
光カチオン重合開始剤の配合量を0.1重量部にした他は、実施例1と同様の材料、同様の方法で0.020mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は63℃であり、400nmにおける光透過率は94%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、比較例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0089】
[比較例6]
光カチオン重合開始剤の配合量を5.0重量部にした他は、実施例1と同様の材料、同様の方法で0.020mm厚の光感応性接着性シートを得た。上記光感応性接着性シートの軟化点は48℃であり、400nmにおける光透過率は90%であった。上記光感応性接着性シートを用いて行った、比較例1と同様の実験の評価結果を、表2に示す。
【0090】
【表1】
Figure 2004307628
【0091】
【表2】
Figure 2004307628
【発明の効果】
本発明の光感応性接着性組成物は、光照射のみでは反応性活性種を発生するだけで、硬化反応を起こさず、光照射した後、加熱することにより、硬化反応を開始するから、例えば、記録媒体のスペーサー層に使用した場合、転写性、量産性(スタンパ剥離性)、膜厚均一性、基材との接着性などの特性を満足させることができる。
【0092】
また、本発明の光感応性接着性組成物は、熱可塑性樹脂とカチオン重合性化合物との混合物に光カチオン重合開始剤を配合してなる光感応性接着性組成物において、上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記カチオン重合性化合物の配合量が5〜80重量部、かつ、上記光カチオン重合開始剤の配合量が、上記カチオン重合性化合物の配合量の0.5〜10重量%であるから、例えば、記録媒体のスペーサー層に使用した場合、転写性、量産性(スタンパ剥離性)、膜厚均一性、基材との接着性などの特性を満足させることができる。
【0093】
また、本発明の光感応性接着性組成物は、側鎖にカチオン重合性基を有する熱可塑性樹脂に光カチオン重合開始剤を配合してなる光感応性接着性組成物において、上記光カチオン重合開始剤の配合量が、上記側鎖にカチオン重合性基を有する熱可塑性樹脂の配合量の0.5〜10重量%であるから、例えば、記録媒体のスペーサー層に使用した場合、転写性、量産性(スタンパ剥離性)、膜厚均一性、基材との接着性などの特性を満足させることができる。
【0094】
これらの場合、上記光感応性接着性組成物の硬化処理前の軟化点が25℃から150℃であるから、室温にて光を照射する時には、硬化反応が起こらない。
【0095】
また、本発明の光感応性接着性シートは、上記光感応性接着性組成物の有機溶剤溶液を基材あるいはセパレーター上に一定厚みに塗布し、乾燥させて得るから、例えば、記録媒体のスペーサー層に使用した場合、膜厚均一性、基材との接着性などの特性を満足させることができる。
【0096】
また、本発明の光感応性接着性シートは、上記光感応性接着性組成物を加熱溶融し、それを基材あるいはセパレーター上に一定厚みに塗布し、冷却させて得るから、例えば、記録媒体のスペーサー層に使用した場合、膜厚均一性、基材との接着性などの特性を満足させることができる。
【0097】
これらの場合、上記光感応性接着性シートの硬化処理前の軟化点が25℃から150℃であるから、室温にて光を照射する時には、硬化反応が起こらず、更に、光照射した後も、加熱するまでは、殆ど反応が進行しない上、活性種の寿命が長いから、光照射後、数時間〜約1日放置した後でも使用できる。その上、本発明で使用される光感応性接着性シートには、通常の感圧性接着シート(いわゆる、粘着性シート)の様に粘着力がない為、作業中にどこかに貼り付いてしまう等の問題が生じず、取り扱い易い。
【0098】
また、上記光感応性接着性シートを用いて凹凸のある基板を製造する方法において、(1)上記光感応性接着性シートを基板に貼り合わせる工程と、(2)上記光感応性接着性シートに光照射する工程と、(3)上記光感応性接着性シートの上から凹凸のある型板を重ねる工程と、(4)その重ね合わせた構造体を加熱圧着する工程と、(5)該構造体から凹凸のある型板を剥離する工程とを含む工程であるから、例えば、記録媒体のスペーサー層に使用した場合、転写性、量産性(スタンパ剥離性)、膜厚均一性、基材との接着性などの特性を満足させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る凹凸のある基板の部分断面図である。
【図2】本発明に係る光感応性接着性シートについて、DSC測定を行った結果である。
【図3】本発明に係る光感応性接着性シートについて、DSC測定を行った結果である。
【図4】本発明に係る光感応性接着性シートについて、TMA測定を行った結果である。
【符号の説明】
1.光感応性接着性シート、2.記録層、3.基板

Claims (8)

  1. 光照射のみでは、反応性活性種を発生するだけで、硬化反応を起こさず、光照射後、加熱することにより、硬化反応を開始することを特徴とする光感応性接着性組成物。
  2. 熱可塑性樹脂とカチオン重合性化合物との混合物に光カチオン重合開始剤を配合してなる光感応性接着性組成物において、上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記カチオン重合性化合物の配合量が5〜80重量部であり、かつ、上記光カチオン重合開始剤の配合量が、上記カチオン重合性化合物の配合量の0.5〜10重量%であることを特徴とする光感応性接着性組成物。
  3. 側鎖にカチオン重合性基を有する熱可塑性樹脂に光カチオン重合開始剤を配合してなる光感応性接着性組成物において、上記光カチオン重合開始剤の配合量が、上記側鎖にカチオン重合性基を有する熱可塑性樹脂の配合量の0.5〜10重量%であることを特徴とする光感応性接着性組成物。
  4. 硬化処理前の軟化点が25℃から150℃であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光感応性接着性組成物。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の光感応性接着性組成物の有機溶剤溶液を基材あるいはセパレーター上に一定厚みに塗布し、乾燥させて得たことを特徴とする光感応性接着性シート。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の光感応性接着性組成物を加熱溶融し、それを基材あるいはセパレーター上に一定厚みに塗布し、冷却させて得たことを特徴とする光感応性接着性シート。
  7. 硬化処理前の軟化点が25℃から150℃であることを特徴とする請求項5乃至請求項6のいずれかに記載の光感応性接着性シート。
  8. (1)請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の光感応性接着性シートを基板に貼り合わせる工程と、(2)上記光感応性接着性シートに光照射する工程と、(3)上記光感応性接着性シートの上から凹凸のある型板を重ねる工程と、(4)その重ね合わせた構造体を加熱圧着する工程と、(5)該構造体から凹凸のある型板を剥離する工程とを含むことを特徴とする凹凸のある基板の製造方法。
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