JP2002205349A - サンドイッチ構造パネルの製造方法 - Google Patents

サンドイッチ構造パネルの製造方法

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JP2002205349A
JP2002205349A JP2001002752A JP2001002752A JP2002205349A JP 2002205349 A JP2002205349 A JP 2002205349A JP 2001002752 A JP2001002752 A JP 2001002752A JP 2001002752 A JP2001002752 A JP 2001002752A JP 2002205349 A JP2002205349 A JP 2002205349A
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adhesive
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honeycomb core
sandwich structure
epoxy
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Hideaki Ishizawa
英亮 石澤
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短時間で接着力と耐熱性を発現し、長時間加圧
した状態での養生を必要としないサンドイッチ構造パネ
ルの製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】ハニカムコアと表面材の接着面それぞれに
ついてハニカムコアもしくは表面材のすくなくとも一方
に熱活性型光カチオン重合性接着剤を塗布し、塗布面に
紫外線を照射したのち、表面材をハニカムコアに接着し
加熱プレスすることにより2枚の表面材がハニカムコア
に接着されてなるサンドイッチ構造パネルを製造する方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は熱活性型光カチオン
重合性接着剤を用いたサンドイッチ構造パネルの製造方
法に関する。
【0001】
【従来技術】サンドイッチ構造パネルは各種建材、家
具、黒板、事務機器のハウジング等に利用されている。
これらのパネルを製造するにあたり表面材とハニカムコ
アを接着剤で接着する方法が多用されている。ところ
で、屋外で使用するなど高い耐熱性、耐久性が要求され
る用途ではパネルを製造する際に2液混合型エポキシ接
着剤が通常用いられている。一般的な2液混合型エポキ
シ接着剤は常温で液状であり十分に硬化するまで高い接
着力が発現しないので、パネルを製造する際にはハニカ
ムコアに表面材を接着したあと長時間加圧した状態で硬
化養生させる必要があった。したがって、高い耐熱性を
有するパネルが得られるもののパネルを高い生産性で製
造することができなかった。
【0002】一方、短時間で十分な接着力と耐熱性を発
現させることができる新しい接着剤として光反応を利用
した光硬化型エポキシ接着剤が知られている。光硬化型
エポキシ接着剤は硬化反応を開始させることができる光
が照射されるとすぐに硬化し始め、すみやかに全体が硬
化し短時間のうちに接着力と耐熱性を発現する。しか
も、光反応を利用しているので熱に弱い部材同士の貼り
合わせにも適用できるという利点も有している。
【0003】しかしながら、カチオン反応を利用した光
硬化型エポキシ接着剤は可使時間が短く、サンドイッチ
構造パネルのような接着剤を塗布してから貼り合わせま
でに時間がかかるものには適用されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は短時間
で接着力と耐熱性を発現し、長時間加圧した状態での養
生を必要としないサンドイッチ構造パネルの製造方法を
提供することである。
【0005】 〔発明の詳細な説明〕本発明のサンドイッチ構造パネル
の製造方法は、2枚の表面材がハニカムコアに接着され
てなるサンドイッチ構造パネルの製造方法であって、ハ
ニカムコアと表面材の接着面それぞれについてハニカム
コアもしくは表面材のすくなくとも一方に熱活性型光カ
チオン重合性接着剤を塗布し塗布面に紫外線を照射した
のち、表面材をハニカムコアに接着し加熱プレスするこ
とを特徴とする。以下に本発明を詳述する。
【0006】熱活性型光カチオン重合性液状接着剤と
は、光照射によりカチオン反応を開始するが常温では接
着剤の硬化がほとんど進行しないが、接着剤を加熱する
と硬化が急速に進行する接着剤であって、常温で液状を
呈する接着剤を意味する。
【0007】そのような熱活性型光カチオン重合性接着
剤は、例えば、エポキシ樹脂とヒドロキシ化合物と光カ
チオン重合触媒とからなり、熱活性型光カチオン重合性
液状接着剤に含まれるエポキシ基と水酸基のモル比をエ
ポキシ基:水酸基=100:0.1〜100:3とする
ことにより得ることができる。水酸基の割合が0.1よ
り少ないと光を照射している間あるいは照射した後すぐ
に接着剤が硬化してしまい十分な接着力が得られない。
また水酸基の割合が3よりも多いと低温で加熱しただけ
では接着剤を十分に硬化させることができない。
【0008】なかでも、波長が365nmの紫外線を
0.5〜5J/cm2 照射した後のエポキシ基の反応率
が15%以下であり、波長が365nmの紫外線を0.
5〜5J/cm2 照射した後、さらに、60〜120℃
で30〜180秒間加熱した後のエポキシ基の反応率が
50%以上になる接着剤が好ましい。なお、紫外線を照
射した後のエポキシ基の反応率が15%を超えると接着
剤の硬化が速すぎて充分な接着力を得ることが難しい。
また、加熱した後のエポキシ基の反応率が50%未満で
あると低温で加熱しただけでは充分に硬化させることが
できない。
【0009】なお、接着剤に含まれるエポキシ基と水酸
基のモル比を、水酸基のモル比が多くなるように調整す
れば、常温での接着剤の硬化が強く抑制され接着剤の可
使時間が長くなる。また、接着剤に含まれるエポキシ基
と水酸基のモル比を水酸基のモル比が小さくなるように
調整すれば、接着剤を低温でわずかな時間加熱するだけ
で硬化が促進され、短時間で十分な接着力と耐熱性を発
現する。
【0010】したがって、接着剤に含まれるエポキシ基
と水酸基のモル比を適当な割合に調製することにより所
望の硬化挙動を示す熱活性型光カチオン重合性液状接着
剤を得ることができる。
【0011】本発明で用いるエポキシ基を持つ化合物
(1)としては、エポキシ樹脂が好適に用いられる。エ
ポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジ
ルアミン型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂などが挙
げられる。
【0012】エポキシ基を持つ化合物(1)としては、
エポキシ基を持つオリゴマーも好適に用いることができ
る。エポキシ基を持つオリゴマーとしては、ビスフェノ
ールA型エポキシオリゴマーが好適である。
【0013】エポキシ基を持つ化合物(1)としては、
エポキシ基を持つモノマーもしくはオリゴマーを他の共
重合成分とともに共重合させた共重合体も好適に用いる
ことができる。共重合体としては、グリシジル(メタ)
アクリレートモノマーを他の任意のモノマーと共重合さ
せた共重合体が好適である。
【0014】さらに、エポキシ基を持つ化合物(1)と
しては、エポキシ基を持つモノマーもしくはオリゴマー
により変性されたエポキシ変性樹脂も好適に用いること
ができる。エポキシ変性樹脂としては、グリシジル化ポ
リエステル、グリジジル化ポリウレタン、グリシジル化
アクリルなどが好適である。なかでも、水酸基を持つア
クリル系ポリマーにエピクロルヒドリンを反応させて得
られたエポキシ変性アクリル樹脂や、分子末端にカルボ
キシル基を有するポリブタジエンと多官能エポキシモノ
マーもしくはオリゴマーを反応させて得られたエポキシ
変性ポリブタジエン樹脂などが好適である。
【0015】また、エポキシ基を持つ化合物(1)とし
ては、キレート変性エポキシ樹脂、ポリオール変性エポ
キシ樹脂も好適に用いることができる。なお、エポキシ
基を持つ化合物(1)は単独でも2種類以上の混合物で
もよい。
【0016】エポキシ基を持つ化合物(1)は、下記一
般式〔1〕:
【0017】
【化1】
【0018】(式中、m、nは自然数であり、m+nが
5以下である。R1、R2は、独立して、水素又はメチ
ル基を表す。)で表される化合物を10重量%以上含有
することが好ましい。上記化合物を10重量%以上含有
する接着剤は柔軟な硬化物となるので剥離強度が高まり
耐衝撃性にも優れている。
【0019】また、上記化合物は、m+nが5以下であ
れば、低温で短時間加熱するだけで接着剤が硬化するの
で熱に弱い部材同士を接着させることができる。m+n
が6以上であると接着剤を短時間の間に硬化させるため
には高温で加熱する必要があり熱に弱い部材の貼り合わ
せには好ましくない。
【0020】本発明で用いられる水酸基を持つ化合物
(2)としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステ
ルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリマー
ポリオール、ロジンオールなどが挙げられる。これらは
単独で用いられても2種類以上が併用されてもよい。
【0021】より好ましくは、ポリエステルポリオー
ル、ポリカーボネートポリオール、ポリマーポリオー
ル、ロジンオールのなかから選ばれるいずれか1つとポ
リエーテルポリオールとの混合物である。
【0022】ポリエーテルポリオールとしては、活性水
素を2つ以上有する低分子量化合物の存在下でアルキレ
ンオキサイドを開環重合させて得られた重合体が好適で
ある。活性水素を2つ以上有する低分子量化合物として
は、例えば多価アルコール、ジアミンなどが好適であ
る。多価アルコールとしては、例えばビスフェノール
A、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどのトリ
オールなどが挙げられる。
【0023】ジアミンとしては、例えばエチレンジアミ
ン、ブチレンジアミンなどが挙げられる。アルキレンオ
キサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、アミレンオキ
サイド、ヘキシレンオキサイド、テトラヒドロフランな
どが挙げられる。
【0024】ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、こはく酸などの多塩基酸と、ビス
フェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレング
リコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチル
グリコールなどの多価アルコールとを脱水縮合して得ら
れる重合体や、ひまし油、ひまし油とエチレングリコー
ルとの反応生成物などのヒドロキシカルボン酸と多価ア
ルコールとの縮合反応生成物などが挙げられる。
【0025】ポリカーボネートポリオールとしては、例
えば、クラレ社より提供される商品名PNOC−100
0、PNOC−2000、クラレポリオールC−109
0、クラレポリオールC−2090などが挙げられる。
【0026】ポリマーポリオールとしては、例えば、ポ
リエーテルポリオールやポリエステルポリオールにアク
リロニトリル、スチレンなどのラジカル重合性モノマー
をグラフト重合させて得られたグラフトポリマーや、ポ
リエーテルポリオールやポリエステルポリオールにメチ
ル(メタ)アクリレートをグラフト重合させて得られた
アクリルポリオール、1,2−ポリブタジエンポリオー
ル、1,4−ポリブタジエンポリオール及びこれらの水
素添加物などが挙げられる。
【0027】なお、ポリマーポリオールの重量平均分子
量は100〜200,000であることが好ましい。
【0028】ロジンオールとしては、ロジンと多価アル
コールとを反応させて得られたロジンエステルや、ロジ
ンとエポキシ化合物とを反応させて得られたエポキシ変
性ロジンなどの水酸基を有する変性ロジンが挙げられ
る。
【0029】ロジンとしては、アビエチン酸、ネオアビ
エチン酸、デヒドロアビエチン酸、レボピマル酸等のピ
マル酸型樹脂酸、これらの水素添加した水添ロジン、こ
れらを不均化した不均化ロジンなどが挙げられる。これ
らのロジンとしては、具体的には、KE−359、SR
−200、SR−30PX、KE−601、KE−61
5−3、KE−624改(以上、いずれも荒川化学社
製)などが挙げられる。
【0030】本発明で用いられる光カチオン重合触媒
(3)としては、光照射により酸を発生する触媒であれ
ばイオン性触媒でも非イオン性触媒であってもよい。イ
オン性触媒としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハ
ロニウム塩、芳香族スルホニウム塩などのオニウム塩や
鉄−アレン錯体、チタノセン錯体、アリールシラノール
−アルミニウム錯体などの有機金属錯体などが挙げられ
る。
【0031】また、非イオン性触媒としては、ニトロベ
ンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、
フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、
N−ヒドロキシイミドスルホナートなどが挙げられる。
【0032】光カチオン重合触媒(3)は、熱活性型光
カチオン重合性接着剤としたとき、エポキシ基1モルに
対して0.0001モル以上であることが好ましい。
【0033】熱活性型光カチオン重合性液状接着剤を構
成するにあたっては、他の樹脂がさらに添加されてもよ
く、これら他の樹脂としては、例えば、末端カルボキシ
ル基含有ポリブタジエンアクリロニトリルゴム(CTB
N)、アクリルゴム、ニトリルゴム(NBR)、スチレ
ンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム、ニトリルゴ
ム、イソプレンゴムなどのゴム状樹脂が挙げられる。ま
た、これらの樹脂があらかじめ添加されているエポキシ
樹脂も用いることができる。
【0034】熱活性型光カチオン重合性液状接着剤には
さらに、充填材、粘着性オリゴマー、シランカップリン
グ剤、チキソトロピック性付与剤、可塑剤、安定剤など
が添加されてもよい。熱活性型光カチオン重合性液状接
着剤は、塗布作業が可能な粘度のものであれば特に限定
されないが、その粘度は1cps〜5,000,000
cpsであることが好ましく、より好ましくは500〜
100,000cpsである。
【0035】ハニカムコアとしては、例えば、紙、アル
ミニウム、プラスチック、木材などを素材とするものが
挙げられる。表面材としては、例えば、金属、プラスチ
ック、木材を材料とする板材が挙げられる。熱活性型光
カチオン重合性液状接着剤を表面材の表面に塗布する装
置としては、例えば、ロールコーター、バーコーター、
スプレー塗布機、スクリーン塗布機、グラビアコータ
ー、フローコーター、スピンコーターなどの塗布機など
が挙げられる。なお、塗布作業が容易であることから熱
活性型光カチオン重合性接着剤を2枚の表面材にそれぞ
れ塗布することが好ましい。
【0036】表面材に塗布された接着剤に紫外線を照射
する装置としては、例えば水銀灯、ケミカルランプ、ブ
ラックライトランプ、メタルハライドランプなどが挙げ
られる。なお、これらの装置にはランプにフィルターが
設けられていてもよい。
【0037】照射する紫外線の強度は、カチオン重合反
応を開始させることができる強度であれば特に限定され
ないが、365nmの紫外線を0.5〜5J/cm2
強度で照射するのが好ましい。
【0038】紫外線を照射した表面材を、その後、接着
剤の可使時間の範囲内で任意の時間をおいてハニカムコ
アと貼り合わせる。なお、十分な接着力を得るには塗布
面に紫外線を照射してから30分以内のうちに表面材を
芯材に接着することが好ましい。表面材とハニカムコア
を貼り合わせる方法は特に限定されず、手作業により貼
り合わせてもプレス機などの装置を用いて貼り合わせて
もよい。
【0039】加熱プレスは、貼り合わせると同時に加熱
プレスしても、一旦貼り合わせの時に冷プレスを行い、
次いで加熱プレスを行うようにしてもよい。なお、60
℃〜120℃の温度で0.5分〜3分間加熱プレスする
ことが好ましい。また、0.1〜1kg/cm2 の圧力
で加熱プレスすることが好ましい。
【0040】
【実施例】以下に実施例及び比較例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれらのみに限定される
ものではない。
【0041】製造例1 表1に記載の通り各原料を乾燥雰囲気中で均一になるま
で攪拌混合し液状の接着剤を得た。表1中の数値の単位
は重量部である。
【0042】
【表1】
【0043】製造例1で得られた接着剤について次の評
価を行った。 (エポキシ基の反応率の測定)20℃の雰囲気下でペン
タイト鋼板(7cm×10cm×0.8cm)に200
g/m2 の塗布量で接着剤を均一に塗布した。接着剤が
塗布されたペンタイト鋼板を試験片としIRスペクトル
測定装置(「FTIR−8900」、島津製作所社製)
を用いて接着剤のIRスペクトルを測定した。ここで、
1607cm-1に存在するベンゼン環の吸収ピーク強度
(A1)を基準として914cm-1に存在するエポキシ
基の吸収ピーク強度(B1)の相対強度(C1)を計算
した。
【0044】次いで、超高圧水銀灯(「ジェットライト
−2300」、オーク製作所社製)を用いて365nm
の紫外線を40mWの強度で60秒間照射した直後に、
IRスペクトルを測定した。ここで、1607cm-1
存在するベンゼン環の吸収ピーク強度(A2)を基準と
して914cm-1に存在するエポキシ基の吸収ピーク強
度(B2)の相対強度(C2)を計算した。そして、次
の式(式1)に基づいて紫外線を照射した直後のエポキ
シ基の反応率を計算した。
【0045】 エポキシ基の反応率(%)=(C1−C2)/C1 × 100 …(式1) (なお、C1=B1/A1,C2=B2/A2である)
【0046】次に、再び接着剤が塗布されたペンタイト
鋼板を用意しIRスペクトルを測定してから紫外線を照
射し、20℃、50%RHで30分放置した後でIRス
ペクトルを測定した。ここで、1607cm-1に存在す
るベンゼン環の吸収ピーク強度(A3)を基準として9
14cm-1に存在するエポキシ基の吸収ピーク強度(B
3)の相対強度(C3)を計算した。そして、次の式
(式2)に基づいて紫外線を照射してから30分経過し
た後のエポキシ基の反応率を計算した。
【0047】 エポキシ基の反応率(%)=(C1−C3)/C1 × 100 …(式2) (なお、C1=B1/A1,C3=B3/A3である)
【0048】次に、再び接着剤が塗布されたペンタイト
鋼板を用意しIRスペクトルを測定してから紫外線を照
射し、接着剤が塗布されたペンタイト鋼板を80℃に加
熱されたホットプレートのうえに1分間載せた後でIR
スペクトルを測定した。ここで、1607cm-1に存在
するベンゼン環の吸収ピーク強度(A4)を基準として
914cm-1に存在するエポキシ基の吸収ピーク強度
(B4)の相対強度(C4)を計算した。そして、次の
式(式3)に基づいて紫外線を照射してから80℃に加
熱された後のエポキシ基の反応率を計算した。
【0049】 エポキシ基の反応率(%)=(C1−C4)/C1 × 100 …(式3) (なお、C1=B1/A1,C4=B4/A4である)
【0050】計算により得られたエポキシ基の反応率は
表2に示した。表2中の数値の単位は%である。
【0051】
【表2】
【0052】(可使時間の測定)20℃、50%RHの
雰囲気下でペンタイト鋼板に接着剤を200g/m2
塗布量で均一に塗布した。次いで、超高圧水銀灯を用い
て365nmの紫外線を40mWの強度で60秒間照射
した。その後、20℃、50%RHの雰囲気下に置き接
着剤を観察した。ここで、接着剤の表面に皮膜が生じる
か接着剤が硬化しゲル状になるまでの時間を測定し、可
使時間とした。結果は表3に示した。
【0053】実施例 20℃、50%RHの雰囲気下で2枚のペンタイト鋼板
(7cm×10cm×0.8cm)に接着剤をそれぞれ
200g/m2 の塗布量で均一に塗布した。次いで、ペ
ンタイト鋼板に塗布された各接着剤に超高圧水銀灯を用
いて365nmの紫外線を40mWの強度で60秒間照
射した。ついで、30分以内のうちにこれらをペーパー
ハニカム(7cm×7cm×3cm)の両面に貼りつ
け、80℃に加熱された2枚の鋼板(15cm×15c
m×1cm)ではさみ、圧力0.5kg/cm2 、温度
80℃で1分間のあいだ加熱プレスを行った。そして室
温に冷えるまで放置した。このようにして製造したサン
ドイッチ構造パネルについて接着力と耐熱性を評価し
た。
【0054】(接着力の評価)ペーパーハニカムの上下
面に接着されている2枚のペンタイト鋼板をつかみ上下
方向に互いに引っ張りペンタイト鋼板をペーパーハニカ
ムから引き剥がした。ここで、引き剥がされたペンタイ
ト鋼板表面の状態を観察しペーパーハニカムの材破率を
求めた。結果は表3に示した。
【0055】(耐熱性の評価)ペンタイト鋼板(2.5
cm×15cm×0.8cm)を用意した。20℃、5
0%RHの雰囲気下でペンタイト鋼板の片方の端から
1.25cmまでのところにだけ接着剤を200g/m
2 の塗布量で均一に塗布した。ペンタイト鋼板に塗布さ
れた接着剤に超高圧水銀灯を用いて365nmの紫外線
を40mWの強度で60秒間照射した。接着剤が塗布さ
れたペンタイト鋼板の片方の端を同じ大きさで接着剤が
塗布されていないペンタイト鋼板の片方の端と接着剤が
塗布された部分を重ね合わせるように貼り合わせた。こ
れを80℃に加熱された2枚の鋼板(15cm×15c
m×1cm)ではさみ80℃で1分間のあいだ加熱プレ
スした。そして室温に冷えるまで置き2枚のペンタイト
鋼板が接着剤により中央部で貼り合わせられた試験片を
得た。試験片を片方の端に5kgの重りをぶら下げたの
ち他方の端を上にして150℃のオーブンの中に吊り下
げた。1時間経過した後で試験片を観察した。ここで、
貼り合わせられた2枚のペンタイト鋼板が剥がれてなけ
れば耐熱性が良好であると評価した。結果は表3に示し
た。
【0056】比較例 20℃、50%RHの雰囲気下で2枚のペンタイト鋼板
(7cm×10cm×0.8cm)に先に混合しておい
た2液混合型エポキシ接着剤(商品名「エスロタイ
ト」、積水化学工業社製)をそれぞれ200g/m2
塗布量で均一に塗布した。ついで、10分以内のうちに
これらをペーパーハニカム(7cm×7cm×3cm)
の両面に貼りつけ、80℃に加熱された2枚の鋼板(1
5cm×15cm×1cm)ではさみ、圧力0.5kg
/cm2 、温度80℃で1分間のあいだ加熱プレスを行
った。そして室温に冷えるまで放置した。このようにし
て製造したサンドイッチ構造パネルについて接着力と耐
熱性を評価した。結果は表3に示した。
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明は、短時間で接着力と耐熱性を発
現させることができる。また、長時間加圧した状態で養
生する必要がない。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB01A AB01C AK53G AR00B AT00A AT00C BA03 BA06 BA10A BA10C CA30G CC02 DC02B EC182 EH461 EJ202 EJ422 EJ541 GB07 GB51 GB81 GB90 JB14G JJ03 JK06 JL02 4J040 BA202 CA052 DL152 EC061 EC071 EC121 EC201 EC211 EC231 EC251 EC261 EC291 EC311 ED012 ED032 EE022 EL022 JA01 JB02 JB08 KA14 KA17 LA01 LA05 LA08 NA12 PA30 PA32 PA33

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚の表面材がハニカムコアに接着されて
    なるサンドイッチ構造パネルの製造方法であって、ハニ
    カムコアと表面材の接着面それぞれについてハニカムコ
    アもしくは表面材のすくなくとも一方に熱活性型光カチ
    オン重合性接着剤を塗布し塗布面に紫外線を照射したの
    ち、表面材をハニカムコアに接着し加熱プレスすること
    を特徴とするサンドイッチ構造パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】2枚の表面材に熱活性型光カチオン重合性
    接着剤をそれぞれ塗布することを特徴とする請求項1に
    記載のサンドイッチ構造パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】塗布面に紫外線を照射してから30分以内
    のうちに表面材を芯材に接着することを特徴とする請求
    項1に記載のサンドイッチ構造パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】60℃〜120℃の温度で0.5分〜3分
    間加熱プレスすることを特徴とする請求項1に記載のサ
    ンドイッチ構造パネルの製造方法。
  5. 【請求項5】0.1〜1kg/cm2 の圧力で加熱プレ
    スすることを特徴とする請求項4に記載のサンドイッチ
    構造パネルの製造方法。
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