JPWO2013172435A1 - アルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物、プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

現像によるパターン形成が可能なアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物、プリント配線板を提供する。アルカリ現像性樹脂、熱反応性化合物、および、光塩基発生剤、を含み、選択的な光照射で前記アルカリ現像性樹脂と前記熱反応性化合物が付加反応することにより、アルカリ現像によるネガ型のパターン形成が可能となることを特徴とするアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物である。

Description

本発明は、アルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物、プリント配線板に関する。
従来、プリント配線板のソルダーレジストに用いられる材料として、アルカリ水溶液により現像が可能な光硬化性樹脂組成物がある。例えば、特許文献1、2には、エポキシ樹脂の変性により誘導されたエポキシアクリレート変性樹脂(以下、エポキシアクリレートと略記する場合がある。)を含む光硬化性樹脂組成物が用いられている。
このような光硬化性樹脂組成物を用いるソルダーレジストの形成方法としては、基材に光硬化性樹脂組成物を塗布及び乾燥して樹脂層を形成し、その樹脂層に対して、パターン状に光照射した後、アルカリ現像液で現像することにより形成する方法がある。
一方、特許文献3では、2級水酸基を有する熱硬化性樹脂を含まないことにより、デスミア耐性が向上した組成物が開示されている。この組成物では、例えば、スクリーン印刷により、ソルダーレジストが形成されている。
特開昭61−243869号公報(特許請求の範囲) 特開平3−250012号公報(特許請求の範囲) 特開2004−240233号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献3のような熱硬化性樹脂組成物では、光硬化性樹脂組成物のような光照射によって選択的に光照射部を硬化させるということができないため、現像によってパターン層を形成ができない。従って、熱硬化性樹脂組成物のパターン層の形成は、スクリーン印刷などの印刷方法や、レーザー加工による形成に制限されてしまうという問題がある。
そこで本発明の目的は、現像によるパターン形成が可能なアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物、プリント配線板を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成とすることで上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物は、アルカリ現像性樹脂、熱反応性化合物、および、光塩基発生剤を含み、選択的な光照射で前記アルカリ現像性樹脂と前記熱反応性化合物が付加反応することにより、アルカリ現像によるネガ型のパターン形成が可能となることを特徴とするものである。
本発明のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物は、さらに着色剤を含むことが好ましい。
また、本発明のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物は、光照射によりDSC測定において発熱ピークを生じるか、又は、光照射したアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱開始温度が、未照射のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱開始温度よりも低い、もしくは、光照射したアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱ピーク温度が、未照射のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱ピーク温度よりも低いものであることが好ましい。
本発明により、現像によりパターン層の形成が可能なアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物、プリント配線板を提供することができる。また、本発明のパターン層は、熱硬化性樹脂からなるため、硬化性に優れ、硬化収縮を抑えることが期待できる。
図1は、本発明の実施例1の熱硬化性樹脂組成物からなる層の光照射部又は未照射部についてのDSCチャートを示す図である。 図2は、本発明の実施例9の熱硬化性樹脂組成物からなる層の光照射部又は未照射部についてのDSCチャートを示す図である。 図3は、本発明の実施例32の熱硬化性樹脂組成物からなる層の光照射部又は未照射部についてのDSCチャートを示す図である。 図4は、本発明の実施例36の熱硬化性樹脂組成物からなる層の光照射部又は未照射部についてのDSCチャートを示す図である。 図5は、本発明の実施例50の熱硬化性樹脂組成物からなる層の光照射部又は未照射部についてのDSCチャートを示す図である。 図6は、本発明のパターン層の形成方法を示す模式図である。 図7は、本発明のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物を用いたパターン形成方法の一例を示す図である。
本発明のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物(以下、「熱硬化性樹脂組成物」と略記する場合がある。)は、アルカリ現像性樹脂、熱反応性化合物、および、光塩基発生剤を含み、選択的な光照射でアルカリ現像性樹脂と熱反応性化合物が付加反応することにより、アルカリ現像によるネガ型のパターン形成が可能となることを特徴とするものである。ここで、パターン形成とは、パターン状の硬化物、すなわち、パターン層を形成することを言う。
この熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層では、光照射によって表面で塩基が発生する。この発生した塩基によって光塩基発生剤が不安定化して、さらに塩基が発生する。このように塩基が発生することにより、樹脂層の深部まで化学的に増殖すると考えられる。そして、塩基が、アルカリ現像性樹脂と熱反応性化合物が付加反応する際の触媒として作用しながら、深部まで付加反応が進行するので、光照射部では、深部まで樹脂層が硬化する。
従って、熱硬化性樹脂組成物をパターン状に光照射した後、アルカリ現像することより、未照射部を除去して、パターン形成することができる。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、アルカリ現像性樹脂と熱反応性化合物が付加反応により硬化するため、光硬化性樹脂組成物のような光連鎖反応に進行しないので、ひずみや硬化収縮の少ないパターン層を得ることができる。
熱硬化性樹脂組成物は、未照射の状態では加熱しても硬化せず、光照射して初めて熱による硬化が可能となる組成物であってもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、光照射によりDSC測定において発熱ピークを生じるか、又は、光照射した熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱開始温度が、未照射の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱開始温度よりも低い、もしくは、光照射した熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱ピーク温度が、未照射の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱ピーク温度よりも低いものであることが好ましい。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、光照射した熱硬化性樹脂組成物と未照射の熱硬化性樹脂組成物との、DSC測定における発熱開始温度の温度差(ΔT start)とも称する)もしくは発熱ピーク温度の温度差(ΔT peakとも称する)が、10℃以上であることが好ましく、20℃以上であることがより好ましく、30℃以上であることがさらにより好ましい。
ここで、ΔT startとは、同様の組成の熱硬化性樹脂組成物を用意し、一方は光照射した後に、もう一方は光照射せずにそのまま、DSC(示差走査熱量測定、Differential scanning calorimetry)測定をそれぞれ行い、光照射した樹脂組成物の硬化反応の開始を示す発熱開始温度と、未照射の樹脂組成物の発熱開始温度の温度差を指す。ΔT peakは、同様にDSC測定を行った時の、光照射、未照射の樹脂組成物の発熱ピーク温度の温度差をいう。
なお、光照射した熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における光照射量は、光照射量を上げていき、熱硬化性樹脂組成物の光照射による発熱ピーク温度のシフトが起こらなくなる(サチュレーション)光照射量である。
ΔT startもしくはΔT peakが10℃以上のものであることにより、未照射部がアルカリ現像により残存してしまういわゆるカブリや、光照射部がアルカリ現像により除去されてしまういわゆる食われの発生を抑制することができる。また、ΔT startもしくはΔT peakが10℃以上のものであることにより、後述する加熱工程(B1)においてとりうる加熱温度の範囲を広くとることが可能となる。
以下、熱硬化性樹脂組成物の各成分について詳述する。
[アルカリ現像性樹脂]
アルカリ現像性樹脂は、フェノール性水酸基、チオール基およびカルボキシル基のうち1種以上の官能基を含有し、アルカリ溶液で現像可能な樹脂であり、好ましくはフェノール性水酸基を2個以上有する化合物、カルボキシル基含有樹脂、フェノール性水酸基およびカルボキシル基を有する化合物、チオール基を2個以上有する化合物が挙げられる。
フェノール性水酸基を2個以上有する化合物としては、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール類、ビスフェノールF、ビスフェノールS型フェノール樹脂、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ナフトールとアルデヒド類の縮合物、ジヒドロキシナフタレンとアルデヒド類との縮合物など公知慣用のフェノール樹脂が挙げられる。
また、フェノール樹脂として、ビフェニル骨格、或いはフェニレン骨格、又はその両方の骨格を有する化合物と、フェノール性水酸基含有化合物としてフェノール、オルソクレゾール、パラクレゾール、メタクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール等とを用いて合成した、様々な骨格を有するフェノール樹脂を用いてもよい。
これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カルボキシル基含有樹脂としては、公知のカルボキシル基を含む樹脂を用いることができる。カルボキシル基の存在により、樹脂組成物をアルカリ現像性とすることができる。また、カルボキシル基の他に、分子内にエチレン性不飽和結合を有する化合物を用いてもよいが、本発明においては、カルボキシル基含有樹脂として、例えば下記(1)のような、エチレン性不飽和二重結合を有さないカルボキシル基含有樹脂のみを用いることが好ましい。
本発明に用いることができるカルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下に列挙するような化合物(オリゴマー及びポリマーのいずれでもよい)が挙げられる。
(1)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。なお、低級アルキルとは、炭素原子数1〜5のアルキル基を指す。
(2)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基含有ジアルコール化合物及びポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基及びアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物と、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基及びアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるウレタン樹脂の末端に酸無水物を反応させてなる末端カルボキシル基含有ウレタン樹脂
(4)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物及びジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(5)上記(2)又は(4)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子中に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(6)上記(2)又は(4)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物など、分子中に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(7)前述するような多官能(固形)エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(8)前述するような多官能(固形)エポキシ樹脂に飽和モノカルボン酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(9)2官能(固形)エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有樹脂。
(10)後述するような多官能オキセタン樹脂にジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(11)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(12)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に飽和モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(13)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(14)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に飽和モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(15)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(16)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(17)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、飽和モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(18)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(19)1分子中に複数のエポキシ基を有するエポキシ化合物に、p−ヒドロキシフェネチルアルコール等の1分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と1個のフェノール性水酸基を有する化合物と、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸とを反応させ、得られた反応生成物のアルコール性水酸基に対して、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、アジピン酸等の多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(20)上記(1)〜(19)のいずれかの樹脂にさらにグリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の分子中に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有樹脂。
上記のようなアルカリ現像性樹脂は、バックボーン・ポリマーの側鎖に多数のカルボキシル基やヒロドキシ基等を有するため、アルカリ水溶液による現像が可能になる。
また、上記カルボキシル基含有樹脂のヒドロキシル基当量又はカルボキシル基当量は、80〜900g/eq.であることが好ましく、さらに好ましくは、100〜700g/eq.である。ヒドロキシル基当量又はカルボキシル基当量が900g/eq.を超えた場合、パターン層の密着性が得られなかったり、アルカリ現像が困難となることがある。一方、ヒドロキシル基当量又はカルボキシル基当量が80g/eq.未満の場合には、現像液による光照射部の溶解が進むために、必要以上にラインが痩せたり、場合によっては、光照射部と未照射部の区別なく現像液で溶解剥離してしまい、正常なレジストパターンの描画が困難となることがあるので好ましくない。また、カルボキシル基当量やフェノール基当量が大きい場合、アルカリ現像性樹脂の含有量が少ない場合でも、現像が可能となるため、好ましい。
また、本発明で用いるアルカリ現像性樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、2,000〜150,000、さらには5,000〜100,000の範囲が好ましい。重量平均分子量が2,000未満であると、タックフリー性能が劣ることがあり、光照射後の樹脂層の耐湿性が悪く、現像時に膜減りが生じ、解像度が大きく劣ることがある。一方、重量平均分子量が150,000を超えると、現像性が著しく悪くなることがあり、貯蔵安定性が劣ることがある。
本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する用語であり、他の類似の表現についても同様である。
チオール基を有する化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリストールテトラキスチオプロピオネート、エチレングリコールビスチオグリコレート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリストールテトラキスチオグリコレート、ジ(2−メルカプトエチル)エーテル、1,4−ブタンジチオール、1,3,5−トリメルカプトメチルベンゼン、1,3,5−トリメルカプトメチル−2,4,6−トリメチルベンゼン、末端チオール基含有ポリエーテル、末端チオール基含有ポリチオエーテル、エポキシ化合物と硫化水素との反応によって得られるチオール化合物、ポリチオール化合物とエポキシ化合物との反応によって得られる末端チオール基を有するチオール化合物等が挙げられる。
アルカリ現像性樹脂は、カルボキシル基含有樹脂やフェノール性水酸基を有する化合物であることが好ましい。
また、アルカリ現像性樹脂は、エポキシアクリレートなどの光硬化性構造を有さない非感光性であることが好ましい。このような非感光性アルカリ現像性樹脂は、エポキシアクリレートに由来するエステル結合を有さないので、デスミア液に対する耐性が高い。よって、硬化特性に優れたパターン層を形成できる。また、光硬化性構造を有さないため、硬化収縮を抑制できる。
アルカリ現像性樹脂がカルボキシル基含有樹脂の場合、フェノール性樹脂の場合と比べて弱アルカリ性水溶液で現像できる。弱アルカリ性水溶液としては、炭酸ナトリウム等が溶解したものを挙げられる。弱アルカリ性水溶液で現像することにより、光照射部が現像されてしまうことを抑制できる。また、下記工程(B)における光照射時間や工程(B1)における加熱時間を短縮できる。
[熱反応性化合物]
熱反応性化合物は、熱による硬化反応が可能な官能基を有する樹脂である。エポキシ樹脂、多官能オキセタン化合物等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂は、エポキシ基を有する樹脂であり、公知のものをいずれも使用できる。分子中にエポキシ基を2個有する2官能性エポキシ樹脂、分子中にエポキシ基を多数有する多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。なお、水素添加された2官能エポキシ化合物であってもよい。
多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ジグリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂、CTBN変性エポキシ樹脂等が挙げられる。
その他の液状2官能性エポキシ樹脂としては、ビニルシクロヘキセンジエポキシド、(3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル)−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、(3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキシルメチル)−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環族エポキシ樹脂を挙げることができる。ナフタレン基含有エポキシ樹脂は、硬化物の熱膨張を抑えることができるため、好ましい。
エポキシ樹脂は、エポキシ当量が200以上であることが好ましい。エポキシ当量が200以上であることにより、硬化膜の反りを抑制し、長時間高湿度下に放置した場合でも現像性に優れる。
エポキシ当量が200以上のエポキシ樹脂としては、DIC(株) HP−4770(ナフタレン型、当量205g/eq)、HP−7200(ジシクロペンタジエン骨格含有ノボラックエポキシ、255g/eq)EXA−4850−150(柔軟骨格含有液状エポキシ、440g/eq)EXA−4850−1000(340g/eq)、HP−820(アラルキルフェノールエポキシ、225g/eq)、日本化薬(株)EOCN−104S(クレゾールノボラックエポキシ、210g/eq)、NC−7000(ナフタレン骨格含有ノボラックエポキシ、230g/eq)、大阪ガスケミカル(株)PG−100(フルオレン骨格含有エポキシ、250g/eq)、EG−200(柔軟性エポキシ、292g/eq)、三菱化学(株)1001(475g/eq)、1002(650g/eq)などのBis−A型線状エポキシ、4004P(900g/eq)、4005P(1075g/eq)などのBis−F型線状エポキシ、157S70(Bis−Aノボラックエポキシ、210g/eq)、新日鉄住金化学(株)ESN−475V(ナフトールアラルキル型、325g/eq)、
ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC3000:エポキシ当量=275g/eq)、ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製 NC−3000H:エポキシ当量=215g/eq)、軟化点69.2℃)、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC−3000H:エポキシ当量=289g/eq)、フェノールビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC−3000−FH、エポキシ当量:320g/eq. )、NC−2000L(日本化薬(株)製、エポキシ当量:238g/eq、 NC−3100(日本化薬製、エポキシ当量258g/eq.)、NC−3000S(日本化薬(株)製、エポキシ当量284g/eq)、NC−3000S−H(日本化薬(株)製、エポキシ当量290g/eq)等が挙げられる。
エポキシ当量が200以上のエポキシ樹脂の配合量は、熱硬化性成分の配合量と同じとすることができる。
上記のエポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記多官能オキセタン化合物としては、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートやそれらのオリゴマー又は共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタンアルコールとノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、又はシルセスキオキサンなどの水酸基を有する樹脂とのエーテル化物などが挙げられる。その他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体なども挙げられる。
ここで、熱反応性化合物がベンゼン骨格を有する場合、耐熱性が向上するので、好ましい。また、熱硬化性樹脂組成物が白色顔料を含有する場合、熱反応性化合物は脂環式骨格であることが好ましい。これにより、光反応性を向上できる。
上記熱反応性化合物の配合量としては、アルカリ現像性樹脂との当量比(熱反応性基:アルカリ現像性基)が、1:0.1〜1:10であることが好ましく、1:0.2〜1:5であることがより好ましい。このような配合比の範囲内である場合、現像が良好になる。
[光塩基発生剤]
光塩基発生剤は、紫外線や可視光等の光照射により分子構造が変化するか、または、分子が開裂することにより、上記の熱反応性化合物の付加反応の触媒として機能しうる1種以上の塩基性物質を生成する化合物である。塩基性物質として、例えば2級アミン、3級アミンが挙げられる。
光塩基発生剤として、例えば、α−アミノアセトフェノン化合物、オキシムエステル化合物や、アシルオキシイミノ基,N−ホルミル化芳香族アミノ基、N−アシル化芳香族アミノ基、ニトロベンジルカーバメイト基、アルコオキシベンジルカーバメート基等の置換基を有する化合物等が挙げられる。
α―アミノアセトフェノン化合物は分子中にベンゾインエーテル結合を有し、光照射を受けると分子内で開裂が起こり、硬化触媒作用を奏する塩基性物質(アミン)が生成する。α−アミノアセトフェノン化合物の具体例としては、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン(イルガキュア369、商品名、BASFジャパン社製)や4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン(イルガキュア907、商品名、BASFジャパン社製)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(イルガキュア379、商品名、BASFジャパン社製)などの市販の化合物またはその溶液を用いることができる。
オキシムエステル化合物としては、光照射により塩基性物質を生成する化合物をいずれも使用することができる。オキシムエステル化合物としては、市販品として、BASFジャパン社製のCGI−325、イルガキュアー OXE01、イルガキュアー OXE02、アデカ社製N−1919、NCI−831などが挙げられる。また、分子内に2個のオキシムエステル基を有する化合物も好適に用いることができ、具体的には、下記一般式で表されるカルバゾール構造を有するオキシムエステル化合物が挙げられる。
Figure 2013172435
(式中、Xは、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)を表し、Y、Zはそれぞれ、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基により置換されている)、アンスリル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基を表し、Arは、結合か、炭素数1〜10のアルキレン、ビニレン、フェニレン、ビフェニレン、ピリジレン、ナフチレン、チオフェン、アントリレン、チエニレン、フリレン、2,5−ピロール−ジイル、
4,4’−スチルベン−ジイル、4,2’−スチレン−ジイルで表し、nは0か1の整数である。)
特に、前記一般式中、X、Yが、それぞれメチル基又はエチル基であり、Zはメチル又はフェニルであり、nは0であり、Arは、結合か、フェニレン、ナフチレン、チオフェン又はチエニレンであることが好ましい。
また、好ましいカルバゾールオキシムエステル化合物として、下記一般式で表すことができる化合物を挙げることもできる。
Figure 2013172435
(式中、Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基、または、ニトロ基、ハロゲン原子もしくは炭素原子数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいフェニル基を表す。Rは、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または、炭素原子数1〜4のアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基を表す。Rは、酸素原子または硫黄原子で連結されていてもよく、フェニル基で置換されていてもよい炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよいベンジル基を表す。Rは、ニトロ基、または、X−C(=O)−で表されるアシル基を表す。Xは、炭素原子数1〜4のアルキル基で置換されていてもよいアリール基、チエニル基、モルホリノ基、チオフェニル基、または、下記式で示される構造を表す。)
Figure 2013172435
その他、特開2004−359639号公報、特開2005−097141号公報、特開2005−220097号公報、特開2006−160634号公報、特開2008−094770号公報、特表2008−509967号公報、特表2009−040762号公報、特開2011−80036号公報記載のカルバゾールオキシムエステル化合物等を挙げることができる。
アシルオキシイミノ基を有する化合物の具体例としては,O,O’−コハク酸ジアセトフェノンオキシム,O,O’−コハク酸ジナフトフェノンオキシム、ベンゾフェノンオキシムアクリレートースチレン共重合体などが挙げられる。
N−ホルミル化芳香族アミノ基、N−アシル化芳香族アミノ基を有する化合物の具体例としては、例えば、ジ−N−(p−ホルミルアミノ)ジフェニルメタン、ジ−N(p−アセエチルアミノ)ジフェニルメラン、ジ−N−(p−ベンゾアミド)ジフェニルメタン、4−ホルミルアミノトルイレン、4−アセチルアミノトルイレン、2,4−ジホルミルアミノトルイレン、1−ホルミルアミノナフタレン、1−アセチルアミノナフタレン、1,5−ジホルミルアミノナフタレン、1−ホルミルアミノアントラセン、1,4−ジホルミルアミノアントラセン、1−アセチルアミノアントラセン、1,4−ジホルミルアミノアントラキノン、1,5−ジホルミルアミノアントラキノン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジホルミルアミノビフェニル、4,4’−ジホルミルアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
ニトロベンジルカーバメイト基、アルコオキシベンジルカーバメート基を有する化合物の具体例としては、例えば、ビス{{(2−ニトロベンジル)オキシ}カルボニル}ジアミノジフェニルメタン、2,4−ジ{{(2−ニトロベンジル)オキシ}トルイレン、ビス{{(2−ニトロベンジルオキシ)カルボニル}ヘキサン−1,6−ジアミン、m−キシリジン{{(2−ニトロ−4−クロロベンジル)オキシ}アミド}などが挙げられる。
光塩基発生剤としては、オキシムエステル化合物、α−アミノアセトフェノン化合物が好ましい。α−アミノアセトフェノン化合物としては、特に、2つ以上の窒素原子を有するものが好ましい。
その他の光塩基発生剤として、
WPBG-018(商品名:9-anthrylmethylN,N’-diethylcarbamate),WPBG-027(商品名:(E)-1-[3-(2-hydroxyphenyl)-2-propenoyl]piperidine),WPBG-082(商品名:guanidinium2-(3-benzoylphenyl)propionate), WPBG-140 (商品名:1-(anthraquinon-2-yl)ethyl imidazolecarboxylate)等を使用することもできる。
また、特開平11−71450号公報、国際公開2002/051905号、国際公開2008/072651号、特開2003−20339号公報、特開2003−212856号公報、特開2003−344992号公報、特開2007−86763号公報、特開2007−231235号公報、特開2008−3581号公報、特開2008−3582号公報、特開2009−280785、特開2009−080452、特開2010−95686号公報、特開2010−126662号公報、特開2010−185010号公報、特開2010−185036号公報、特開2010−186054号公報、特開2010−186056号公報、特開2010−275388号公報、特開2010−222586、特開2010−084144、特開2011−107199号公報、特開2011−236416、特開2011−080032等の文献記載の光塩基発生剤を使用することもできる。
上記光塩基発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。熱硬化性樹脂組成物中の光塩基発生剤の配合量は、好ましくは熱反応性化合物100質量部に対して1〜50質量部であり、さらに好ましくは、1〜40質量部である。1質量部未満の場合、現像が困難になることがあるため好ましくない。
(マレイミド化合物)
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、マレイミド化合物を含んでもよい。
マレイミド化合物としては、多官能脂肪族/脂環族マレイミド、多官能芳香族マレイミドが挙げられる。2官能以上のマレイミド化合物(多官能マレイミド化合物)が好ましい。多官能脂肪族/脂環族マレイミドとしては、例えば、N,N’−メチレンビスマレイミド、N,N’−エチレンビスマレイミド、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートと脂肪族/脂環族マレイミドカルボン酸とを脱水エステル化して得られるイソシアヌレート骨格のマレイミドエステル化合物;トリス(カーバメートヘキシル)イソシアヌレートと脂肪族/脂環族マレイミドアルコールとをウレタン化して得られるイソシアヌレート骨格のマレイミドウレタン化合物等のイソシアヌル骨格ポリマレイミド類;イソホロンビスウレタンビス(N−エチルマレイミド)、トリエチレングリコールビス(マレイミドエチルカーボネート)、脂肪族/脂環族マレイミドカルボン酸と各種脂肪族/脂環族ポリオールとを脱水エステル化、又は脂肪族/脂環族マレイミドカルボン酸エステルと各種脂肪族/脂環族ポリオールとをエステル交換反応して得られる脂肪族/脂環族ポリマレイミドエステル化合物類;脂肪族/脂環族マレイミドカルボン酸と各種脂肪族/脂環族ポリエポキシドとをエーテル開環反応して得られる脂肪族/脂環族ポリマレイミドエステル化合物類;脂肪族/脂環族マレイミドアルコールと各種脂肪族/脂環族ポリイソシアネートとをウレタン化反応して得られる脂肪族/脂環族ポリマレイミドウレタン化合物類等がある。
多官能芳香族マレイミドとしては、マレイミドカルボン酸と各種芳香族ポリオールとを脱水エステル化、又はマレイミドカルボン酸エステルと各種芳香族ポリオールとをエステル交換反応して得られる芳香族ポリマレイミドエステル化合物類;マレイミドカルボン酸と各種芳香族ポリエポキシドとをエーテル開環反応して得られる芳香族ポリマレイミドエステル化合物類;マレイミドアルコールと各種芳香族ポリイソシアネートとをウレタン化反応して得られる芳香族ポリマレイミドウレタン化合物類等の芳香族多官能マレイミド類等がある。
多官能芳香族マレイミドの具体例としては、例えば、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−2,4−トリレンビスマレイミド、N,N’−2,6−トリレンビスマレイミド、1−メチル−2,4−ビスマレイミドベンゼン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−トルイレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ビフェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−〔3,3’−ジメチル−ビフェニレン〕ビスマレイミド、N,N’−4,4’−〔3,3’−ジメチルジフェニルメタン〕ビスマレイミド、N,N’−4,4’−〔3,3’−ジエチルジフェニルメタン〕ビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルプロパンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−3,3’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−t−ブチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−s−ブチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕デカン、1,1−ビス〔2−メチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)−5−t−ブチルフェニル〕−2−メチルプロパン、4,4’−シクロヘキシリデン−ビス〔1−(4−マレイミドフェノキシ)−2−(1,1−ジメチルエチル)ベンゼン〕、4,4’−メチレン−ビス〔1−(4−マレイミドフェノキシ)−2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)ベンゼン〕、4,4’−メチレン−ビス〔1−(4−マレイミドフェノキシ)−2,6−ジ−s−ブチルベンゼン〕、4,4’−シクロヘキシリデン−ビス〔1−(4−マレイミドフェノキシ)−2−シクロヘキシルベンゼン、4,4’−メチレンビス〔1−(マレイミドフェノキシ)−2−ノニルベンゼン〕、4,4’−(1−メチルエチリデン)−ビス〔1−(マレイミドフェノキシ)−2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)ベンゼン〕、4,4’−(2−エチルヘキシリデン)−ビス〔1−(マレイミドフェノキシ)−ベンゼン〕、4,4’−(1−メチルヘプチリデン)−ビス〔1−(マレイミドフェノキシ)−ベンゼン〕、4,4’−シクロヘキシリデン−ビス〔1−(マレイミドフェノキシ)−3−メチルベンゼン〕、2,2−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−メチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−エチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−エチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ビス〔3−メチル−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3,5−ジメチル−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−エチル−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕メタン、3,8−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕−トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン、4,8−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕−トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン、3,9−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕−トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン、4,9−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕−トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカン、1,8−ビス〔4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕メンタン、1,8−ビス〔3−メチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕メンタン、1,8−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕メンタンなどを挙げることができる。
マレイミド化合物の配合量としては、アルカリ現像性樹脂との当量比(マレイミド基:アルカリ現像性基)が1:0.1〜1:10であることが好ましく、1:0.2〜1:5であることがより好ましい。このような配合比とすることにより、現像が容易になる。
[着色剤]
さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物には、着色剤を配合することができる。
従来、プリント配線板における銅回路のエッジ部では、パターン層の着色力が不十分な場合、パターン層の形成後の熱履歴において、銅が変色し、外観上、薄い部分だけ変色して見えていた。代表的な熱履歴としてはマーキングの熱硬化、反り直し、実装前の予備加熱、実装などがある。
このため、従来はパターン層に着色剤を多く配合して着色力を高めることにより、銅回路のエッジ部分だけ変色して見えるという問題を解消していた。
しかし、着色剤は、光吸収性を有するため、光が深部にまで透過することを阻害してしまう。その結果、着色剤を含有する組成物では、アンダーカットが生じやすいため、十分な密着性が得られないという問題があった。
これに対して、本発明の熱硬化性樹脂組成物では、上述したように、深部まで塩基が化学的に増殖することにより、樹脂層の深部まで十分硬化できる。
従って、本発明の熱硬化性樹脂組成物では、着色剤を含有する場合でも、銅回路の隠蔽性に優れ、かつ、密着性に優れたパターン層を形成できる。
また、本発明では、着色剤の含有量を増加させた場合においても、アンダーカットを抑制して、良好なビアホールとラインを形成できる。
着色剤としては、赤、青、緑、黄、白、黒などの慣用公知の着色剤を使用することができ、顔料、染料、色素のいずれでもよい。具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.;ザ ソサイエティ オブ ダイヤーズ アンド カラリスツ(The Society of Dyers and Colourists)発行)番号が付されているものを挙げることができる。但し、環境負荷低減並びに人体への影響の観点からハロゲンを含有しないことが好ましい。
赤色着色剤:
赤色着色剤としてはモノアゾ系、ジズアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがあり、具体的には以下のものが挙げられる。
モノアゾ系:PigmentRed 1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 9, 12, 14, 15, 16, 17, 21, 22, 23,31, 32, 112, 114,146, 147, 151, 170, 184, 187, 188, 193, 210, 245, 253, 258,266, 267, 268, 269。
ジスアゾ系:PigmentRed 37, 38, 41。
モノアゾレーキ系:Pigment Red 48:1, 48:2, 48:3, 48:4, 49:1, 49:2, 50:1, 52:1,52:2,53:1, 53:2, 57:1, 58:4, 63:1, 63:2, 64:1,68。
ベンズイミダゾロン系:Pigment Red 171、Pigment Red 175、Pigment Red 176、Pigment Red 185、Pigment Red 208。
ぺリレン系:SolventRed 135、Solvent Red 179、PigmentRed 123、Pigment Red 149、PigmentRed 166、Pigment Red 178、PigmentRed 179、Pigment Red 190、PigmentRed 194、Pigment Red 224。
ジケトピロロピロール系:Pigment Red 254、Pigment Red 255、Pigment Red 264、Pigment Red 270、Pigment Red 272。
縮合アゾ系:PigmentRed 220、Pigment Red 144、PigmentRed 166、Pigment Red 214、PigmentRed 220、Pigment Red 221、PigmentRed 242。
アンスラキノン系:Pigment Red 168、Pigment Red 177、Pigment Red 216、Solvent Red 149、Solvent Red 150、Solvent Red 52、Solvent Red 207。
キナクリドン系:PigmentRed 122、Pigment Red 202、PigmentRed 206、Pigment Red 207、PigmentRed 209。
青色着色剤:
青色着色剤としてはフタロシアニン系、アントラキノン系があり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には、下記のようなものを挙げることができる:PigmentBlue 15、Pigment Blue 15:1、PigmentBlue 15:2、Pigment Blue 15:3、PigmentBlue 15:4、Pigment Blue 15:6、PigmentBlue 16、Pigment Blue 60。
染料系としては、SolventBlue 35、Solvent Blue 63、SolventBlue 68、Solvent Blue 70、SolventBlue 83、Solvent Blue 87、SolventBlue 94、Solvent Blue 97、SolventBlue 122、Solvent Blue 136、SolventBlue 67、Solvent Blue 70等を使用することができる。上記以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
青色着色剤のうちフタロシアニン系は、レーザー加工性に優れるため、好ましい。
緑色着色剤:
緑色着色剤としては、同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系があり、具体的にはPigment Green 7、Pigment Green 36、Solvent Green 3、Solvent Green 5、Solvent Green 20、Solvent Green 28等を使用することができる。上記以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
黄色着色剤:
黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系等があり、具体的には以下のものが挙げられる。
アントラキノン系:Solvent Yellow 163、Pigment Yellow 24、Pigment Yellow 108、Pigment Yellow 193、Pigment Yellow 147、Pigment Yellow 199、Pigment Yellow 202。
イソインドリノン系:Pigment Yellow 110、Pigment Yellow 109、Pigment Yellow 139、Pigment Yellow 179、Pigment Yellow 185。
縮合アゾ系:PigmentYellow 93、Pigment Yellow 94、PigmentYellow 95、Pigment Yellow 128、PigmentYellow 155、Pigment Yellow 166、PigmentYellow 180。
ベンズイミダゾロン系:Pigment Yellow 120、Pigment Yellow 151、Pigment Yellow 154、Pigment Yellow 156、Pigment Yellow 175、Pigment Yellow 181。
モノアゾ系:PigmentYellow 1, 2, 3, 4, 5, 6, 9, 10, 12, 61, 62, 62:1, 65, 73, 74,75, 97, 100, 104,105, 111, 116, 167, 168, 169, 182, 183。
ジスアゾ系:PigmentYellow 12, 13, 14, 16, 17, 55, 63, 81, 83, 87, 126, 127, 152,170, 172, 174,176, 188, 198。
白色着色剤:
また、本発明においては(B)着色剤として、白色着色剤を用いることもできる。白色着色剤としては、例えば酸化チタンが挙げられる。酸化チタンとしてはルチル型酸化チタンでもアナターゼ型酸化チタンでもよいが、ルチル型チタンを用いることが好ましい。同じ酸化チタンであるアナターゼ型酸化チタンは、ルチル型酸化チタンと比較して白色度が高く、白色顔料としてよく使用されるが、アナターゼ型酸化チタンは、光触媒活性を有するために、特にLEDから照射される光により、絶縁性樹脂組成物中の樹脂の変色を引き起こすことがある。これに対し、ルチル型酸化チタンは、白色度はアナターゼ型と比較して若干劣るものの、光活性を殆ど有さないために、酸化チタンの光活性に起因する光による樹脂の劣化(黄変)が顕著に抑制され、また熱に対しても安定である。このため、LEDが実装されたプリント配線板の絶縁層において白色顔料として用いられた場合に、高反射率を長期にわたり維持することができる。
ルチル型酸化チタンとしては、公知のものを使用することができる。ルチル型酸化チタンの製造法には、硫酸法と塩素法の2種類あり、本発明では、いずれの製造法により製造されたものも好適に使用することができる。ここで、硫酸法は、イルメナイト鉱石やチタンスラグを原料とし、これを濃硫酸に溶解して鉄分を硫酸鉄として分離し、溶液を加水分解することにより水酸化物の沈殿物を得、これを高温で焼成してルチル型酸化チタンを取り出す製法をいう。一方、塩素法は、合成ルチルや天然ルチルを原料とし、これを約1000℃の高温で塩素ガスとカーボンに反応させて四塩化チタンを合成し、これを酸化してルチル型酸化チタンを取り出す製法をいう。その中で、塩素法により製造されたルチル型酸化チタンは、特に熱による樹脂の劣化(黄変)の抑制効果が顕著であり、本発明においてより好適に用いられる。
これらの酸化チタンの中でも、表面が含水アルミナ又は水酸化アルミニウムで処理された酸化チタンを用いることが、組成物中での分散性、保存安定性、難燃性の観点から特に好ましい。
また、酸化チタンを含有する組成物により形成される硬化塗膜は、Y値が70以上であることが好ましく、75以上であることがより好ましい。
黒色着色剤:
本発明に用いられる黒色着色剤としては、公知慣用の黒色着色剤を使用することができる。黒色着色剤としては、C.I.Pigmentblack 6、7、9および18等に示されるカーボンブラック系の顔料、C.I.Pigment black 8、10等に示される黒鉛系の顔料、C.I.Pigmentblack11、12および27,Pigment Brown 35等で示される酸化鉄系の顔料:例えば戸田工業(株)製KN−370の酸化鉄、三菱マテリアル(株)製13Mのチタンブラック、C.I.Pigmentblack 20等で示されるアンスラキノン系の顔料、C.I.Pigmentblack 13、25および29等で示される酸化コバルト系の顔料、C.I.Pigmentblack 15および28等で示される酸化銅系の顔料、C.I.Pigment black 14および26等で示されるマンガン系の顔料、C.I.Pigmentblack23等で示される酸化アンチモン系の顔料、C.I.Pigment black 30等で示される酸化ニッケル系の顔料、C.I.Pigmentblack 31、32で示されるペリレン系の顔料、PigmentBlack 1で示されるアニリン系の顔料および硫化モリブデンや硫化ビスマスも好適な顔料として例示できる。これらの顔料は、単独で、または適宜組合せて使用される。特に好ましいのは、カーボンブラックであり例えば、三菱化学(株)製のカーボンブラック、M−40、M−45、M−50、MA−8、MA−100、またペリレン系の顔料は有機顔料の中でも低ハロゲン化に有効である。
カーボンブラックは、回路の隠蔽性に優れるため、好ましい。
その他、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色などの着色剤を加えてもよい。
具体的に例示すれば、Pigment Violet 19、23、29、32、36、38、42、SolventViolet13、36、C.I.ピグメントオレンジ1、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ17、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ63、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.等がある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物中の着色剤の配合量は、前記熱反応性化合物100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。より好ましくは0.8〜10質量部であり、さらに好ましくは、1〜5質量部である。
なお、着色剤が白色の場合、白色着色剤の配合量は、前記熱反応性化合物100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下とすることが好ましく、より好ましくは、20質量部以上60質量部以下である。
[高分子樹脂]
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、得られる硬化物の可撓性、指触乾燥性の向上を目的に慣用公知の高分子樹脂を配合することができる。高分子樹脂としてはセルロース系、ポリエステル系、フェノキシ樹脂系、ポリビニルアセタール系、ポリビニルブチラール系、ポリアミド系、ポリアミドイミド系バインダーポリマー、ブロック共重合体、エラストマー、ゴム粒子等が挙げられる。バインダーポリマーは1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
高分子樹脂を配合することにより、熱硬化性樹脂組成物の溶融粘度が上昇し、露光後加熱時において、スルーホール部分の樹脂の流動性を抑止することができる。その結果、スルーホール上に凹みのみられない平坦な基板を作製できる。
上記高分子樹脂の添加量は、上記熱反応性化合物100質量部に対して、好ましくは50質量部以下、より好ましくは1〜30質量部、特に好ましくは、5〜30質量部である。高分子樹脂の配合量が、50質量部を超えた場合、熱硬化性樹脂組成物のデスミア耐性の悪化が懸念されるため好ましくない。
(ブロック共重合体)
ブロック共重合体とは、性質の異なる二種類以上のポリマーが、共有結合で繋がり長い連鎖になった分子構造の共重合体のことである。
本発明で用いるブロック共重合体としてはA−B−A、あるいはA−B−A’型ブロック共重合体が好ましい。A−B−AあるいはA−B−A’型ブロック共重合体のうち、中央のBがソフトブロックでありガラス転移点Tgが低く、好ましくは0℃未満であり、その両外側A又はA’がハードブロックでありTgが高く、好ましくは0℃以上のポリマー単位により構成されているものが好ましい。ガラス転移点Tgは示差走査熱量測定(DSC)により測定される。
また、A−B−AあるいはA−B−A’型ブロック共重合体のうち、A又はA’がTgが50℃以上のポリマー単位からなり、BがTgが−20℃以下であるポリマー単位からなるブロック共重合体がさらに好ましい。
また、A−B−AあるいはA−B−A’型ブロック共重合体のうち、A又はA’が上記熱反応性化合物との相溶性が高いものが好ましく、Bが上記熱反応性化合物との相溶性が低いものが好ましい。このように、両端のブロックがマトリックスに相溶であり、中央のブロックがマトリックスに不相溶であるブロック共重合体とすることで、マトリックス中において特異的な構造を示しやすくなると考えられる。
A又はA’として、ポリメチル(メタ)アクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)などを含むことが好ましく、Bとしてポリn−ブチルアクリレート(PBA)、ポリブタジエン(PB)などを含むことが好ましい。また、A又はA’成分の一部にスチレンユニット、水酸基含有ユニット、カルボキシル基含有ユニット、エポキシ含有ユニット、N置換アクリルアミドユニット等に代表される前述に記載したマトリックスと相溶性に優れる親水性ユニットを導入し、更に相溶性を向上させることが可能となる。
また本発明に用いるブロック共重合体としては3元以上のブロック共重合体が好ましく、リビング重合法により合成された分子構造が精密にコントロールされたブロック共重合体が本発明の効果を得る上でより好ましい。これは、リビング重合法により合成されたブロック共重合体は分子量分布が狭く、それぞれのユニットの特徴が明確になったためであると考えられる。用いるブロック共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は3以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、更に好ましくは2.0以下である。
上記のような(メタ)アクリレートポリマーブロックを含むブロック共重合体は、例えば、特開2007−516326号、特開2005−515281号明細書記載の方法、特に、下記式(1)〜(4)のいずれかで表されるアルコキシアミン化合物を開始剤としてY単位を重合した後に、X単位を重合することにより好適に得ることができる。
Figure 2013172435
Figure 2013172435
(式中、nは2を表し、Zは、2価の有機基を表し、好ましくは、1,2−エタンジオキシ、1,3−プロパンジオキシ、1,4−ブタンジオキシ、1,6−ヘキサンジオキシ、1,3,5−トリス(2−エトキシ)シアヌル酸、ポリアミノアミン、例えばポリエチレンアミン、1,3,5−トリス(2−エチルアミノ)シアヌル酸、ポリチオキシ、ホスホネートまたはポリホスホネートの中から選択されるものである。Arは2価のアリール基を表す。)
ブロック共重合体の重量平均分子量は好ましくは20,000〜400,000、より好ましくは50,000〜300,000の範囲である。重量平均分子量が20,000未満であると、目的とする強靭性、柔軟性の効果が得られず、熱硬化性樹脂組成物をドライフィルム化した時や基材に塗布し仮乾燥した時のタック性にも劣る。一方、重量平均分子量が400,000を超えると、熱硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり、印刷性、加工性が著しく悪くなることがある。重量平均分子量が50000以上であると、外部からの衝撃に対する緩和性において優れた効果が得られる。
高分子樹脂として、ブロック共重合体は、冷熱サイクル時のクラック耐性に優れ、硬化後の反りを抑制できるため好ましい。ブロック共重合体は、スルーホール上の凹みを抑制して、表面が平坦な基材を作成できるため特に好ましい。また、無機充填剤を組み合わせることにより、さらに、冷熱サイクル時のクラック耐性に優れる。
(エラストマー)
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、官能基を有するエラストマーを添加することができる。官能基を有するエラストマーを加えることで、コーティング性が向上し、塗膜の強度も向上することが期待できる。また、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステルウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステルアミド系エラストマー、アクリル系エラストマー、オレフィン系エラストマー等を用いることができる。また、種々の骨格を有するエポキシ樹脂の一部又は全部のエポキシ基を両末端カルボン酸変性型ブタジエン−アクリロニトリルゴムで変性した樹脂なども使用できる。さらには、エポキシ含有ポリブタジエン系エラストマー、アクリル含有ポリブタジエン系エラストマー、水酸基含有ポリブタジエン系エラストマー、水酸基含有イソプレン系エラストマーなども使用することができる。また、これらのエラストマーは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(ゴム粒子)
ゴム粒子は、架橋構造を有する高分子等の有機物から形成された粒子状のものであればどのようなものでもよいが、例えばアクリロニトリルブタジエンの共重合物として、アクリロニトリルとブタジエンとを共重合した架橋NBR粒子;アクリロニトリルとブタジエンとアクリル酸等のカルボン酸とを共重合したもの;架橋ポリブタジエン、架橋シリコンゴム、又はNBRをコア層とし、架橋アクリル樹脂をシェル層とした、いわゆるコアシェル構造の架橋ゴム粒子(「コア−シェルゴム粒子」ともいう);が挙げられる。
なかでも、分散性の制御、粒子サイズの安定性の点から、コアシェル構造の架橋ゴム粒子が好ましく、架橋アクリル樹脂をシェル層とし、架橋ポリブタジエン又は架橋シリコンゴムをコア層としたコアシェル構造の架橋ゴム粒子がより好ましい。
架橋NBR粒子とは、アクリロニトリル、ブタジエンを共重合させ、かつ共重合する段階で、部分的に架橋させ、粒子状にしたものである。またアクリル酸、メタクリル酸等のカルボン酸を併せて共重合することにより、カルボン酸変性架橋NBR粒子を得ることも可能である。
架橋ブタジエンゴム−架橋アクリル樹脂のコア−シェルゴム粒子は、乳化重合でブタジエン粒子を重合させ、引き続きアクリル酸エステル、アクリル酸等のモノマーを添加して重合を続ける二段階の重合方法で得ることができる。
架橋シリコンゴム−架橋アクリル樹脂のコア−シェルゴム粒子は、乳化重合でシリコン粒子を重合させ、引き続きアクリル酸エステル、アクリル酸等のモノマーを添加して重合を続ける二段階の重合方法で得ることができる。
ゴム粒子の大きさは、一次平均粒子径で1μm以下であり、50nm〜1μmにすることが好ましい。一次平均粒子径で1μmを超えると、接着力の低下や、微細配線での絶縁信頼性を損なってしてしまう。ここでいう「一次平均粒子径」とは、凝集した粒子径、つまり二次粒子径ではなく、凝集していない単体での粒子径をいう。
また、当該一次平均粒子径は、例えば、レーザ回折式粒度分布計により測定して求めることができる。
上記のようなゴム粒子は、単独でも、2種以上を組み合せて用いてもよい。
ゴム粒子の含有量は、樹脂組成物中50質量%以下であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましい。
例えば、カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子の市販品としては日本合成ゴム株式会社製のXER−91が挙げられる。ブタジエンゴム−アクリル樹脂のコアシェル粒子はロームアンドハース株式会社製のパラロイドEXL2655やガンツ化成工業株式会社のAC−3832が挙げられる。架橋シリコンゴム−アクリル樹脂のコア−シェルゴム粒子は、旭化成ワッカーシリコーン(株)製GENIOPERLP52が挙げられる。
ゴム粒子を用いることにより、冷熱サイクル時のクラック耐性を向上させることができる。
[無機充填剤]
上記熱硬化性樹脂組成物は、無機充填剤を含有することが好ましい。無機充填剤は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の硬化収縮を抑制し、密着性、硬度などの特性を向上させるために使用される。無機充填剤としては、例えば、硫酸バリウム、無定形シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ノイブルグシリシャスアース等が挙げられる。
無機充填剤の平均粒径(D50)は1μm以下であることが好ましく、0.7μm以下であることがより好ましく、0.5μmであることがさらに好ましい。平均粒径が1μmを超える場合、パターン層が白濁する恐れがあるため、好ましくない。無機充填剤の平均粒径(D50)の下限値は、特に限定されないが、例えば、0.01μm以上である。ここで、平均粒径(D50)とは、平均一次粒径を意味する。
平均粒径(D50)は、レーザー回折/散乱法により測定することができる。平均粒径が上記範囲にあることにより、屈折率が樹脂成分と近くなり、透過性が向上し、光照射による光塩基発生剤からの塩基の発生効率が上昇する。無機充填剤と、アルカリ現像性樹脂との屈折率差は、0.3以下であることが好ましい。屈折率差を0.3以下とすることにより、光の散乱を抑えて、良好な深部硬化性を得ることができる。ここで、無機充填剤の屈折率は、1.4以上1.8以下であることが好ましい。なお、無機充填剤の屈折率は、JIS K 7105に準拠して測定することができる。
無機充填剤の配合割合は、上記熱硬化性樹脂組成物の全固形分を基準として20質量%以上80質量%以下が好ましく、より好ましくは30質量%以上80質量%以下である。無機充填剤の配合割合が80質量%を超えると、組成物の粘度が高くなり、塗布性が低下したり、熱硬化性樹脂組成物の硬化物が脆くなることがある。
ラジカル反応により、硬化が進行する組成物では、無機充填剤の含有量が増加した場合、解像性が低下するが、本発明では、発生した塩基による硬化反応であるため、無機充填剤の含有量が増加した場合でも、良好な解像性を維持できる。
また、無機充填剤の比重は、3以下であることが好ましく、より好ましくは2.8以下であり、さらにより好ましくは2.5以下である。無機充填剤の比重が3以下であることにより、熱膨張を抑えることができる。3以下の無機充填剤としては、例えば、シリカと水酸化アルミニウムが挙げられ、シリカが特に好ましい。
無機充填剤の形状としては、不定形、針状、円盤状、りん片、球状、中空状などが挙げられる。ここで、組成物中に高い割合で配合可能な点から、球状が好ましい。そして、無機充填剤は耐湿性を向上させるため、シランカップリング剤等の表面処理剤で処理されていることが更に好ましい。
また、無機充填剤を含有することにより、冷熱サイクル時のクラック耐性を向上させることができる。無機充填剤を多量に含有することにより、硬化後の反りを抑制することもできる。
本発明では、硬化物の熱膨張係数(CTE)が、40ppm以下であることが好ましく、より好ましくは、30ppm以下であり、さらにより好ましくは、20ppm以下である。
[有機溶剤]
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、樹脂組成物の調製のためや、基材やキャリアフィルムに塗布するための粘度調整のために、有機溶剤を使用することができる。
このような有機溶剤としては、ケトン類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、アルコール類、脂肪族炭化水素、石油系溶剤などが挙げることができる。このような有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。
[光重合性モノマー]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で光重合性モノマーを含んでいてもよい。
光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のアルキレンオキシド誘導体のモノ又はジ(メタ)アクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコール又はこれらのエチレンオキシド或いはプロピレンオキシド付加物の多価(メタ)アクリレート類;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのポリエトキシジ(メタ)アクリレート等のフェノール類のエチレンオキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリジジルエーテルの(メタ)アクリレート類;及びメラミン(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
光重合性モノマーの配合量は、熱硬化性樹脂組成物の溶剤を除く固形分を基準として、50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、30質量%以下であり、さらにより好ましくは、15質量%以下である。光重合性モノマーの配合量が50質量%を超える場合、硬化収縮が大きくなるため、反りが大きくなる可能性がある。また、光重合性モノマーが(メタ)アクリレート由来の場合、エステル結合を含む。この場合、デスミア処理によって、エステル結合の加水分解が起こるため、電気特性が低下する可能性がある。
(その他の任意成分)
(潜在性塩基)
本発明では、潜在性塩基を配合することができる。潜在性塩基を含有することにより、光照射後の加熱時間を短縮できる。潜在性塩基としては、イミダゾール系が挙げられる。
イミダゾール系化合物(B)としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’メチルイミダゾリル−(1’))−エチル−sトリアジン イソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾール イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・塩酸塩、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト(1B2PZ)、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシ−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシ−1,3,5−トリアジン イソシアヌル酸付加物又はこれらの有機酸塩類などが挙げられる。
潜在性塩基の含有率は、組成物の全固形分100質量部を基準として、好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜7質量%である。
なお、本発明においては、上記イミダゾール系化合物以外にも、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミンなどの第3級アミン、
ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩、
トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類、
n−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイドなどのホスホニウム塩、
有機酸塩類、
アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類などを用いることができ、これらと共にアミン類、酸無水物、アミノポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三弗化ホウ素アミンコンプレックス、ノボラック樹脂、ジシアンジアミド、酸ヒドラジド、カルボキシル基含有化合物などを組み合わせて使用することができる。
(チオール化合物)
本発明では、チオール化合物を配合することができる。チオール化合物を含有することにより、基板上の銅回路との密着性に優れた硬化膜を得ることができる。
チオール化合部物として、1−ブタンチオール、ブチル−3−メルカプトプロピオネート、メチル−3−メルカプトプロピオネート、2,2−(エチレンジオキシ)ジエタンチオール、エタンチオール、4−メチルベンゼンチオール、ドデシルメルカプタン、プロパンチオール、ブタンチオール、ペンタンチオール、1−オクタンチオール、シクロペンタンチオール、シクロヘキサンチオール、チオグリセロール、4,4−チオビスベンゼンチオール等が挙げられる。
チオール化合物として多官能性メルカプタン系化合物も用いることができる。多官能性メルカプタン系化合物としては、例えば、ヘキサン−1,6−ジチオール、デカン−1,10−ジチオール、ジメルカプトジエチルエーテル、ジメルカプトジエチルスルフィド等の脂肪族チオール類、キシリレンジメルカプタン、4,4′−ジメルカプトジフェニルスルフィド、1,4−ベンゼンジチオール等の芳香族チオール類;エチレングリコールビス(メルカプトアセテート)、ポリエチレングリコールビス(メルカプトアセテート)、プロピレングリコールビス(メルカプトアセテート)、グリセリントリス(メルカプトアセテート)、トリメチロールエタントリス(メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(メルカプトアセテート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(メルカプトアセテート)等の多価アルコールのポリ(メルカプトアセテート)類;エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ポリエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、プロピレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、グリセリントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリス(メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)等の多価アルコールのポリ(3−メルカプトプロピオネート)類;1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン、1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ペンタエリリトールテトラキス(3−メルタプトブチレート)等のポリ(メルカプトブチレート)類等が挙げられる。
これらの市販品としては、例えばBMPA、MPM、EHMP、NOMP、MBMP、STMP、TMMP、PEMP、DPMP、及びTEMPIC(以上、堺化学工業(株)製)、カレンズMT−PE1、カレンズMT−BD1、及びカレンズ−NR1(以上、昭和電工(株)製)等を挙げることができる。
また、チオール化合物としてメルカプト基を有する複素環化合物も用いることができる。メルカプト基を有する複素環化合物としては、例えば、メルカプト−4−ブチロラクトン(別名:2−メルカプト−4−ブタノリド)、2−メルカプト−4−メチル−4−ブチロラクトン、2−メルカプト−4−エチル−4−ブチロラクトン、2−メルカプト−4−ブチロチオラクトン、2−メルカプト−4−ブチロラクタム、N−メトキシ−2−メルカプト−4−ブチロラクタム、N−エトキシ−2−メルカプト−4−ブチロラクタム、N−メチル−2−メルカプト−4−ブチロラクタム、N−エチル−2−メルカプト−4−ブチロラクタム、N−(2−メトキシ)エチル−2−メルカプト−4−ブチロラクタム、N−(2−エトキシ)エチル−2−メルカプト−4−ブチロラクタム、2−メルカプト−5−バレロラクトン、2−メルカプト−5−バレロラクタム、N−メチル−2−メルカプト−5−バレロラクタム、N−エチル−2−メルカプト−5−バレロラクタム、N−(2−メトキシ)エチル−2−メルカプト−5−バレロラクタム、N−(2−エトキシ)エチル−2−メルカプト−5−バレロラクタム、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト−5−メチルチオ−チアジアゾール、2−メルカプト−6−ヘキサノラクタム、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製:商品名ジスネットF)、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製:商品名 ジスネットDB)、及び2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン(三協化成株式会社製:商品名ジスネットAF)等が挙げられる。
特に、硬化性樹脂組成物の現像性を損なうことがないことから、メルカプトベンゾチアゾール、3−メルカプト−4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾールが好ましい。これらのチオール化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
その他、3−メルカプトプロピルメチルメトキシシラン(KBM−802、信越化学社)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(KBM−803、信越化学社)でもよい。
チオール化合物の配合量は、熱反応性化合物100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜20質量部がより好ましく、1〜15質量部がさらにより好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じてさらに、メルカプト化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの成分を配合することができる。これらは、電子材料の分野において公知の物を使用することができる。
また、上記の熱硬化性樹脂組成物には、微粉シリカ、ハイドロタルサイト、有機ベントナイト、モンモリロナイトなどの公知慣用の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系などの消泡剤及び/又はレベリング剤、シランカップリング剤、防錆剤などのような公知慣用の添加剤類を配合することができる。
また、熱硬化性成分として、ブロックイソシアネート化合物、アミノ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、エピスルフィド樹脂などの公知慣用の熱硬化性樹脂等を配合してもよい。
さらに、アルカリ現像性樹脂としてフェノール樹脂を含有し、熱反応性化合物としてエポキシ樹脂を含有することで、Tgを高くでき、原料の軟化点に依存すること無くHAST耐性に優れた硬化物が得られる樹脂組成物とすることができる。また、光重合性モノマー(分子内にエチレン性不飽和基を含有し、カルボキシル基含有樹脂を主成分とする光硬化性樹脂組成物において、光硬化を促進するために配合される低分子化合物)を配合しない組成とした場合、タック性に優れる樹脂組成物とすることができる。
従来の光硬化性樹脂組成物では、光硬化反応を室温下で起こす為、硬化時に樹脂組成物のTgが上昇する結果、硬化反応が停止してしまう場合があり、樹脂組成物のTgを低く設計する必要があった。それに対して本発明のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物は、硬化反応前のTgに制限はなく、高Tgとすることが期待できる。また、本発明のアルカリ現像型熱硬化性樹脂組成物は、酸素阻害を受けずに硬化することが期待できる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、プリント配線板のパターン層の形成に有用であり、中でもソルダーレジストや層間絶縁層の材料として有用である。
[パターン形成方法]
本発明の熱硬化性樹脂組成物を好適に用いることができるパターン形成方法は、基材に熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を形成する工程(A)、ネガ型のパターン状の光照射にて熱硬化性樹脂組成物に含まれる光塩基発生剤を活性化して光照射部を硬化する工程(B)、現像により未照射部を除去することによりネガ型のパターン層を形成する工程(C)を含む。
パターン状の光照射により熱硬化性樹脂組成物の光照射部内に塩基を発生させることにより、光照射部を硬化させる。その後、有機溶剤又はアルカリ水溶液にて現像することで、未照射部を除去し、ネガ型のパターン層を形成する。
ここで、本発明では、工程(B)の後、樹脂層を加熱する工程(B1)を有することが好ましい。これにより、樹脂層を十分に硬化して、さらに硬化特性に優れたパターン層を得ることができる。
[工程(A)]
図6を参照しつつパターン形成方法を説明する。工程(A)は、基材に熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を形成する工程である。樹脂層を形成する方法は、液状の熱硬化性樹脂組成物を基材上に、塗布、乾燥する方法や、熱硬化性樹脂組成物をドライフィルムにしたものを基材上にラミネートする方法によることができる。
熱硬化性樹脂組成物の基材への塗布方法は、ブレードコーター、リップコーター、コンマコーター、フィルムコーター等の公知の方法を適宜採用することができる。また、乾燥方法は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等、蒸気による加熱方式の熱源を備えたものを用い、乾燥機内の熱風を向流接触させる方法、およびノズルより支持体に吹き付ける方法等、公知の方法が適用できる。
基材としては、予め回路形成されたプリント配線基材やフレキシブルプリント配線基材の他、紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、ガラス布−エポキシ樹脂、ガラス−ポリイミド、ガラス布/不繊布−エポキシ樹脂、ガラス布/紙−エポキシ樹脂、合成繊維−エポキシ樹脂、フッ素樹脂・ポリエチレン・PPO・シアネートエステル等の複合材を用いた全てのグレード(FR−4等)の銅張積層板、ポリイミドフィルム、PETフィルム、ガラス基材、セラミック基材、ウエハ基材等を用いることができる。
[工程(B)]
工程(B)は、ネガ型のパターン状に光照射して熱硬化性樹脂組成物に含まれる光塩基発生剤を活性化して光照射部を硬化する工程である。工程(B)は、光照射部で発生した塩基により、光塩基発生剤が不安定化し、さらに塩基が発生すると考えられる。このように塩基が化学的に増殖することにより、光照射部の深部まで十分硬化できる。
光照射に用いられる光照射機としては、例えば、レーザー光、ランプ光、LED光を照射可能な直接描画装置を用いることができる。パターン状の光照射用のマスクは、ネガ型のマスクを用いることができる。
活性エネルギー線としては、最大波長が350〜410nmの範囲にあるレーザー光又は散乱光を用いることが好ましい。最大波長をこの範囲とすることにより、効率よく熱硬化性樹脂組成物の熱反応性を向上させることができる。この範囲のレーザー光を用いていればガスレーザー、固体レーザーのいずれでもよい。また、その光照射量は膜厚等によって異なるが、一般には100〜1500mJ/cm、好ましくは300〜1500mJ/cmの範囲内とすることができる。
直接描画装置としては、例えば、日本オルボテック社製、ペンタックス社製等のものを使用することができ、最大波長が350〜410nmのレーザー光を発振する装置であればいずれの装置を用いてもよい。
[工程(B1)]
工程(B1)は、加熱により光照射部を硬化する。工程(B1)は、工程(B)で発生した塩基により深部まで硬化できる。
加熱温度は、熱硬化性樹脂組成物のうち光照射部は熱硬化するが、未照射部は熱硬化しない温度であることが好ましい。
例えば、工程(B1)は、未照射の熱硬化性樹脂組成物の発熱開始温度又は発熱ピーク温度よりも低く、かつ、光照射した熱硬化性樹脂組成物の発熱開始温度又は発熱ピーク温度よりも高い温度で加熱することが好ましい。このように加熱することにより、光照射部のみを選択的に硬化することができる。
ここで、加熱温度は、例えば、80〜140℃である。加熱温度を80℃以上とすることにより、光照射部を十分に硬化できる。一方、加熱温度を140℃以下とすることにより、光照射部のみを選択的に硬化できる。加熱時間は、例えば、10〜100分である。加熱方法は、上記乾燥方法と同様である。
なお、未照射部では、光塩基発生剤から塩基が発生しないため、熱硬化が抑制される。
[工程(C)]
工程(C)は、現像により未照射部を除去することによりネガ型のパターン層を形成する工程である。現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等公知の方法によることができる。また、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、エタノールアミンなどのアミン類、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(TMAH)等のアルカリ水溶液またはこれらの混合液を用いることができる。
[工程(D)]
上記パターン形成方法は、工程(C)の後に、さらに、紫外線照射工程(D)を含むことが好ましい。工程(C)の後にさらに紫外線照射を行うことで、光照射時に活性化せずに残った光塩基発生剤を活性化させることができる。工程(C)の後の紫外線照射工程(D)における紫外線の波長および光照射量(露光量)は、工程(B)と同じであってもよく、異なっていてもよい。好適な光照射量(露光量)は、150〜2000mJ/cmである。
[工程(E)]
上記パターン形成方法は、工程(C)の後に、さらに、熱硬化(ポストキュア)工程(E)を含むことが好ましい。
工程(C)の後に工程(D)と工程(E)をともに行う場合、工程(E)は、工程(D)の後に行うことが好ましい。
工程(E)は、工程(B)、または工程(B)および工程(D)により光塩基発生剤から発生した塩基により、パターン層を十分に熱硬化させる。工程(E)の時点では、未照射部を既に除去しているため、工程(E)は、未照射の熱硬化性樹脂組成物の硬化反応開始温度以上の温度で行うことができる。これにより、パターン層を十分に熱硬化させることができる。加熱温度は、例えば、160℃以上である。
[工程(F)]
上記パターン形成方法は、さらに、レーザー加工工程(F)を含んでもよい。レーザー加工により微細な開口部を形成することができる。レーザーは、YAGレーザー、CO2レーザー、エキシマレーザーなど公知のレーザーを用いることができる。
工程(F)は、工程(C)の後、又は、工程(D)、(E)を含む場合は、工程(D)、(E)の後に行うことが好ましい。
[工程(G)]
本発明のパターン形成方法は、さらに、工程(F)後、デスミア工程(G)を含むことが好ましい。
工程(G)は、スミアを膨潤させて除去されやすくするためのスミア膨潤工程、スミアを除去する除去工程、および除去工程で使用されたデスミア液から生じるスラッジを中和する中和工程を含む。
膨潤工程は、水酸化ナトリウム等のアルカリ薬液を用いて行うもので、デスミア薬液によるスミア除去を容易にするものである。
除去工程は、重クロム酸や過マンガン酸等の酸化剤を含む酸性薬液を用いてスミアを除去する。
中和工程は、水酸化ナトリウム等のアルカリ薬液を用いて、除去工程で使用した酸化剤を還元、除去する。
以下、実施例、比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これら実施例、比較例によって制限されるものではない。
(実施例1〜10)
<熱硬化性樹脂組成物の調製>
下記表1記載の配合に従って、実施例に記載の材料をそれぞれ配合、攪拌機にて予備混合した後、3本ロールミルにて混練し、熱硬化性樹脂組成物を調製した。表中の値は、特に断りが無い限り、質量部である。
<樹脂層を備えるプリント配線基材の作製>
銅厚15μmで回路が形成されている板厚0.4mmの両面プリント配線基材を用意し、メック社CZ−8100を使用して、前処理を行った。その後、ロールコーター(ファーネス社)を用い、前記前処理を行ったプリント配線基材に熱硬化性樹脂組成物を乾燥後で20μmになるように両面塗布をおこなった。その後、熱風循環式乾燥炉にて90℃/30minにて乾燥、熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を形成した。
<アルカリ現像性(パターニング)評価用基板の作製>
上記で得られた樹脂層を備える基板に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にて開口設計サイズ100μmのネガ型のパターン状に光照射した。光照射量については、DSCによる発熱ピーク温度を参考に下記表1に記載のように設定した。次いで表1に記載の温度条件にて60〜80分間加熱処理を行った。その後、35℃の、3wt% TMAH/5wt%エタノールアミン混合水溶液中に基板を浸漬して3分間現像を行い、現像性およびパターニングの評価を下記基準に従って行った。得られた結果を表に示す。
(評価方法)
◎:TMAH/5wt%エタノールアミン混合水溶液に代えて、炭酸ナトリウム水溶液でも、現像が可能。光照射部表面に現像液によるダメージが無く、また未照射部に現像残渣がみられない状態
○:光照射部表面に現像液によるダメージが無く、また未照射部に現像残渣がみられない状態
×:未照射部に現像残渣が確認された。または、未照射部の現像ができなかった状態。
××:光照射部および未照射部ともに完全に溶解した状態。
×××:開口部の深部にアンダーカットが見られた
(デスミア耐性)
開口パターンの形成を評価した基材と同じ方法で作製した基材について、更にORC社紫外線照射装置にて1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、ついで熱風循環式乾燥炉にて表1〜3に記載のポストキュア温度で60分間硬化させた(ポストキュア)。その後、光照射面にレーザー加工をおこなった。光源はCOレーザー(日立ビアメカニクス社、光源10.6μm)にて加工した。下記基準に従って評価した。加工性の優劣をつけるために、全て同条件でレーザー加工を行った。
加工径狙いはトップ径65μm/ボトム50μmである。
条件:アパチャー(マスク径):3.1mm/パルス幅20μsec/出力2W/周波数5kHz/ショット数:バースト3ショット
上記レーザー加工を行った基材について、更に過マンガン酸デスミア水溶液(湿式法)によりデスミア処理を行った。デスミア耐性の評価として、基材表面の表面粗度の確認および、レーザー開口部周辺の状態を下記基準に従って評価をおこなった。表面粗度の確認は、レーザー顕微鏡VK−8500(キーエンス社、測定倍率2000倍、Z軸方向測定ピッチ10nm)により、それぞれの表面粗度Raを測定した。レーザー開口部の観察は、光学顕微鏡によっておこなった。
薬液について(ローム&ハース社)
膨潤 MLB−211 温度80℃/時間10min
過マンガン酸 MLB−213 温度80℃/時間15min
還元 MLB−216 温度50℃/時間5min
評価方法について
◎:過マンガン酸デスミア後の表面粗度Raが0.1μm未満、かつレーザー加工後の加工径との差が2μm以下
○:過マンガン酸デスミア後の表面粗度Raが0.1〜0.3μm以下、かつレーザー加工後の加工径との差が2〜5μm
×:過マンガン酸デスミア後の表面粗度Raが0.3μmを超えるかつレーザー加工後の加工径との差が5μm以上
<DSC測定>
上記で得られた樹脂層を備える基材に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にてネガパターンにて光照射した。それぞれの基材について、光照射量を500mJ/cm、1000mJ/cmとした2パターンの光照射を行った。光照射後、基材上より樹脂層を削りだし、直ちにセイコーインスツルメンツ社DSC−6200において、昇温速度5℃/minにて30〜300℃まで昇温し、光照射部と未照射部それぞれについてDSC測定をおこなった。それぞれについて、得られたDSCチャートより発熱ピーク温度を求めた。結果を下記表2に示す。図1に実施例1の、図2に実施例9の樹脂層のDSCチャートを示す。それぞれの図は、未照射の樹脂層、光照射量1000mJ/cmの樹脂層のDSCチャート図である。実施例1の樹脂層では、光照射によりピークが低温側にシフトした。また、実施例9の樹脂層では、光照射により初めてピークが発現した。
前記方法にて得られたDSCチャートから、光照射部の発熱ピーク温度T peak 1、未照射部の発熱ピーク温度をT peak 2とし、ΔT peakを以下のように定義した。
ΔT peak=T peak 2−T peak 1
上記定義より、ΔT peakがプラス(正の値)のときは光照射部の発熱ピークが低温側にシフトしていることを表し、光照射をおこなうことで光塩基発生剤が活性化されていることをあらわす。
また、実施例1,9において、紫外線照射直後、ポストキュア前のパターン層に対して、上述したようなDSC測定をおこなった。具体的には、パターン層を光照射量1000mJ/cmで光照射した後更に1000mJ/cmで紫外線照射したパターン層について、DSC測定を行った。
実施例1、9のパターン層について、得られたDSCチャートより発熱ピーク温度を求めた。図1に実施例1の、図2に実施例9のパターン層のDSCチャートを示す。
紫外線照射により、実施例1のパターン層では、発熱量が増大したため、さらに効率的に熱硬化反応が進行していることがわかる。また、紫外線照射により、実施例9のパターン層では、発熱量が増大し、かつ、ピークが低温側にシフトしたため、さらに効率的に熱硬化反応が進行していることがわかる。
Figure 2013172435
※828:Bis−A型液状エポキシ樹脂(当量190g/eq)、三菱化学社
※HP−4032:ナフトール型エポキシ樹脂(当量150g/eq)、DIC社
※HP−7200H60:ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(当量265g/eq)、DIC社をシクロヘキサノンで溶解。固形分60%
※HF−1M H60:フェノールノボラック、明和化成社をシクロヘキサノンで溶解。固形分60%。固形OH当量100g/eq
※ジョンクリル68 H60:スチレンアクリル酸共重合樹脂、Mw=10000、酸価195、ジョンソンポリマー社、固形当量287g/eq
※Irg907:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、BASFジャパン社
※Irg369:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、BASFジャパン社
※Irg379:2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)エタン−1−オン、BASFジャパン社
※OXE−02:エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(o−アセチルオキシム)、BASFジャパン社
※TPO:ルシリンTPO、BASFジャパン社
Figure 2013172435
※1:光照射部の発熱ピーク温度
※2:未照射部の発熱ピーク温度
※3:T peak 2−T peak 1
※4:実施例9、10では、未照射では発熱ピークが見られず、光照射することで発熱ピークが発現した。
Figure 2013172435
(比較例1〜4)
下記表4に記載の配合で、上記実施例と同様に熱硬化性樹脂組成物を調製し、基材に塗布して、熱硬化性樹脂組成物からなる樹脂層を備える基材を作製した。DSC測定の結果を下記表5に示す。
比較例1では、光塩基発生剤を配合しなかった以外は、実施例1と同様に評価した。
比較例2では、光塩基発生剤の代わりにルシリンTPOを配合した以外は、実施例1と同様に評価した。
比較例3、4については、はじめの光照射を行わずに、表6記載の温度で30分間加熱処理を行った。また、その後の紫外線照射およびポストキュアも行わなかった。比較例4については、上記と同様にデスミア処理を行って硬化特性を評価した。得られた結果を下記表6に示す。
Figure 2013172435
Figure 2013172435
Figure 2013172435
上記表3,表6の結果から、実施例1〜10では、熱反応性化合物、アルカリ現像性樹脂、及び光塩基発生剤からなる熱硬化性樹脂組成物を用いることより、デスミア耐性などの硬化特性に優れ、現像によるパターン形成が可能であることがわかった。一方、比較例1〜4では、パターン形成が困難であった。
(実施例11〜73、比較例5〜9)
表7〜15に示す実施例11〜73、比較例5〜9において、実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
実施例11では、実施例1と同様に、液状の熱硬化性樹脂組成物をプリント配線基材に直接塗布、乾燥、光照射、加熱処理、アルカリ現像、紫外線照射、熱硬化を順に行った。
実施例12〜73、比較例5〜9においては、熱硬化性樹脂組成物を用いて下記のように、ドライフィルムを作製し、プリント配線基材にラミネートして、プリント配線板を作製した。得られた結果を下記表7〜表15に示す。
<ドライフィルムの作製>
キャリアフィルムとして、38μmの厚みのPETフィルム上に、熱硬化性樹脂組成物を、アプリケーターを用いて塗布し、その後90℃/30min乾燥しドライフィルムを作製した。熱硬化性樹脂組成物の厚みは乾燥後、約20μmになるように塗布量を調整した。その後、得られたドライフィルムを所定のサイズにスリット加工を行った。
<ラミネート>
銅厚15μmで回路が形成されている両面プリント配線基材を用意し、メック社CZ−8100を使用して前処理を行ったプリント配線基材に、名機社真空ラミネーターMVLP−500を用いてプリント配線板基材上にドライフィルムをラミネートし、樹脂層を備えるプリント配線板を得た。ラミネート条件は温度80℃、圧力5kg/cm/60secでおこなった。
<Bステージ状態の評価(基板への形成時のハンドリング)>
DF(ドライフィルム)のBステージ状態(半硬化状態)の評価を行った。得られた熱硬化性樹脂組成物が形成されているDFの所定のサイズにスリット加工を行い、DFの状態を以下の方法で確認した。
(評価方法)
◎:スリット加工後、樹脂層の割れや樹脂の粉落ちが確認されなかった
○:スリット加工後、わずかに樹脂層の割れが確認された。樹脂の粉落ちは確認されなかった
△:スリット加工後、樹脂層の割れや、樹脂の粉落ちが確認された
<スルーホール上の凹み評価>
図7に示すように直径が300μm、ピッチが1mmの間隔にて銅めっきスルーホールが形成されている厚さ0.3mmの両面プリント配線基材を用意し、メック社CZ−8100を使用して前処理を行った。その後、ドライフィルムの作製の段落に示す方法にて作製した厚さ50μmのドライフィルムを、名機社真空ラミネーターMVLP−500を用いて、スルーホールが形成されたプリント配線基材上に両面同時にドライフィルムをラミネートした。ラミネート条件は温度80℃、圧力5kg/cm/60secでおこなった。その後、熱硬化性樹脂層を備える基材に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にて表裏とも全面ベタ露光にて光照射した。光照射量については、DSCによる発熱ピーク温度を参考に表7〜15に記載のように設定した。次いで表7〜15に記載の温度条件にて60〜80分間、基板を縦かけして加熱処理を行った。更にORC社紫外線照射装置にて1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、ついで熱風循環式乾燥炉にて170℃/60min縦かけ硬化させ、完全硬化させた。その後、表面粗さ測定器SE−700(小坂研究所製)を用い、スルーホール上の凹み量の確認をおこなった。
(評価方法)
○:スルーホール上の最大凹み部分が5μm以下。
△:スルーホール上の最大凹み部分が5μmを超える
<開口パターンの形成の評価>
上記で得られた樹脂層を備える基板に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にて開口設計サイズ100μmのネガ型のパターン状に光照射した。光照射量については、DSCによる発熱ピーク温度を参考に下記表7〜15に記載のように設定した。次いで表7〜15に記載の温度条件にて60〜80分間加熱処理を行った。その後、35℃の、3wt% TMAH/5wt%エタノールアミン混合水溶液中に基板を浸漬して3分間現像を行い、現像性およびパターニングの評価を下記基準に従って行った。得られた結果を表に示す。
(評価方法)
◎:TMAH/5wt%エタノールアミン混合水溶液に代えて、炭酸ナトリウム水溶液でも、現像が可能。光照射部表面に現像液によるダメージが無く、また未照射部に現像残渣がみられない状態
○:光照射部表面に現像液によるダメージが無く、また未照射部に現像残渣がみられない状態
×:未照射部に現像残渣が確認された。または、未照射部の現像ができなかった状態。
××:光照射部および未照射部ともに完全に溶解した状態。
×××:開口部の深部にアンダーカットが見られた
<ラインパターン形成>
前記で得られた樹脂層を備える基板に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にてライン/スペース=100/100μmの設計値のネガ型のパターン状に光照射した。光照射量については、DSCによる発熱ピーク温度を参考に下記表7〜15に記載のように設定した。次いで表7〜15に記載の温度条件にて60〜80分間加熱処理を行った。その後、35℃の、3wt% TMAH/5wt%エタノールアミン混合水溶液中に基板を浸漬して3分間現像を行い、得られた設計値100μmのライン状のパターンについて評価を下記基準に従って行った。得られた結果を表に示す。
(評価方法)
○:ラインのトップ長さ100μm、ボトム長さ100μmとなり設計値どおりのパターンが得られた。
△:ラインのトップ長さ100μm、ボトム長さが60μm以上100μm未満となりわずかにアンダーカットが見られた。
×:ラインのトップ長さ100μm、ボトム長さが60μm未満となり、ボトムに大きくアンダーカットが見られた。
<硬化後反り評価>
ドライフィルムの作製の段落に示す方法にて作製した厚さ20μmのドライフィルムを、名機社真空ラミネーターMVLP−500を用いて、50mm×50mmのサイズの正方形に切り出した18μm銅箔の光沢面の片面にラミネートした。ラミネート条件は温度80℃、圧力5kg/cm/60secでおこなった。その後、熱硬化性樹脂層を備える銅箔に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にて全面ベタ露光にて光照射した。光照射量については、DSCによる発熱ピーク温度を参考に表7〜15に記載のように設定した。次いで表7〜15に記載の温度条件にて60〜80分間、基板を加熱処理した。更にORC社紫外線照射装置にて1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、ついで熱風循環式乾燥炉にて170℃/60min硬化させ、熱硬化性樹脂組成物を片面に備える銅箔を得た。その後、得られた硬化物の反りの状態の評価として、ノギスにて端部4箇所の反り量を計測した。
(評価方法)
◎〇:ソリがほぼ見られない。4箇所の端部のうち最大反り部分の反り量が5mm未満
◎:わずかにソリが見らた。4箇所の端部のうち最大反り部分の反り量が5mm以上20mm未満
〇:4箇所の端部のうち最大反り部分の反り量が20mm以上
△:硬化物が筒状に収縮した。ノギスにて端部の反り量を計測することができなかった
<CTE測定>
ドライフィルムの作製の項目に記載方法に順じ、それぞれの厚み40μmのドライフィルムを作製した。その後、18μmの銅箔の光沢面側に、名機社真空ラミネーターMVLP−500を用いてドライフィルムをラミネートした。ラミネート条件は温度80℃、圧力5kg/cm/60secでおこなった。その後、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にて全面ベタ露光をおこなった。光照射量については、DSCによる発熱ピーク温度を参考に下記表7〜15に記載のように設定した。次いで表7〜15に記載の温度条件にて60〜80分間加熱処理を行った。その後、ORC社紫外線照射装置にて1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、ついで熱風循環式乾燥炉にて170℃/60minにて完全硬化させた。その後、銅箔より剥離し、実施例・比較例に記載の樹脂組成物を得た。その後、得られた樹脂組成物を3mm幅、長さ10mmの短冊状に切り出しを行い、JIS−C−6481に記載のTMA法(引っ張り法)にて、CTE測定(熱膨張係数)の評価をおこなった。昇温速度は5℃/min、Tg以下の熱膨張係数の評価をおこなった。熱膨張係数は、温度範囲25℃から100℃の平均熱膨張係数、単位はppmとした。
それぞれ得られたCTEの数値を表中に示す。
<熱反応性化合物、マレイミド化合物、及びアルカリ現像性樹脂の屈折率の測定方法>
測定装置:アッペ屈折率計
測定条件:波長589.3nm、温度25℃
<冷熱サイクル特性の評価>
上記のように過マンガン酸デスミア処理を行ったプリント配線板に対して、更に市販品の無電解ニッケルめっき浴および無電解金メッキ浴を用いて、ニッケル0.5μm、金メッキ0.03μmの条件にてメッキを行い、パターン層に金メッキ処理を施した。得られたプリント配線板について、冷熱サイクル特性評価をおこなった。処理条件は、−65℃で30min、150℃で30minを1サイクルとして、熱履歴を加え2000サイクル経過後で、パターン層の表面及び周辺部の状態を光学顕微鏡にて観察し、下記基準に従ってクラックの評価をおこなった。観察パターン数は100穴であった。
(評価方法)
◎〇:パターン層の表面及び周辺部にクラック発生なし
◎:パターン層の周辺部のクラック発生率10%未満
○:パターン層の周辺部のクラック発生率10%以上30%未満
△:パターン層の周辺部のクラック発生率30%以上
(基本構成)
Figure 2013172435
(基本構成)
Figure 2013172435
(着色剤配合)
Figure 2013172435
(フィラー配合)
Figure 2013172435
(フィラー配合)
Figure 2013172435
(高分子樹脂配合)
Figure 2013172435
(高分子樹脂配合)
Figure 2013172435
(フィラー+高分子樹脂配合、マレイミド化合物)
Figure 2013172435
(比較例)
Figure 2013172435
表7〜表15の熱硬化性樹脂組成物に用いられた材料は、次のとおりである。なお、表1で既に説明した材料は、重複した説明を避けるためにここでの記載は省略する。
(マレイミド化合物)
UVT−302:マレイミド基を側鎖に有するアクリルポリマー(当量320)、東亞合成社
DIC マレイミド MIA−200:DIC、マレイミドオリゴマー、Mw:約1000、当量:500g/eq
BMI−3000: エアブラウン社、長鎖アルキルビスマレイミドオリゴマー、Mw:3000
(アルカリ現像性樹脂)
MEH−7851M H60:ビフェニル/フェノールノボラック、明和化成社をシクロヘキサノンで溶解。固形分60%。固形水酸基当量210g/eq
ジョンクリル586 H60:スチレンアクリル酸共重合樹脂、Mw=3100、固形分酸価=108mgKOH/g、ジョンソンポリマー社をシクロヘキサノンで溶解。固形分60%。固形当量519g/eq。
(光塩基発生剤)
WPBG−140:1−(アントラキノン−2−イル)エチルイミダゾールカルボキシレート、和光純薬社
(高分子樹脂)
MAM M52 H30:MMA/nBA/MMAトリブロック共重合物、アルケマ社をシクロヘキサノンで溶解。固形分30%
PB−3600:エポキシ化ポリブタジエンMn=5900、ダイセル化学社
KS−10 H30:ポリビニルブチラール、積水化学社をシクロヘキサノンで溶解。固形分30%
XER−91:粒子状架橋ゴム粒子(NBR,官能基カルボン酸)、JSR社
パラロイドEXL2655:ブタジエン−アクリル樹脂のコアシェル粒子、ロームアンドハースジャパン
YX8100 BH30:フェノキシ樹脂。三菱化学社。固形分30%
(無機充填剤)
SO−C2:球状シリカ、D50=0.5μm、屈折率=1.45、2.2g/cm、アドマテック
AO−502:球状アルミナ、D50=0.7μm、屈折率=1.76、3.9g/cm、アドマテックス社
ハイジライトH−42M:不定形、水酸化アルミニウム、D50=1.0μm、屈折率=1.65、2.4g/cm、昭和電工社
B−30:硫酸バリウム、D50=0.3μm、屈折率=1.64、4.3g/cm、堺化学社
DAW−10:不定形、アルミナ、D50=10μm、屈折率=1.76、3.9g/cm、電気化学工業
US−10:球状、シリカ、D50=10μm、屈折率=1.45、2.2g/cm、(株)龍森
(着色剤)
フタロシアニンブルー:C.I. Pigment Blue 15:3
カーボンMA−50 カーボンブラック:三菱化学社
CR58 ルチル型酸化チタン:D50=0.28μm、4.2g/cm、石原産業
クロモフタルイエロー:C.I. Pigment Yellow 147
(その他)
ラロマーLR8863:3官能アクリレートモノマー、BASF社
R−2000:クレゾールノボラック、アクリル酸、THPA変性樹脂(固形分61%、固形分酸価87mgKOH/g、DIC社)
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート_日本化薬社
IRG−184:1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン_チバジャパン社
(実施例A、A1〜A3)
表16に示す実施例A、A1〜A3の熱硬化性樹脂組成物に、以下の評価を行った。
<レーザー加工性>
上記と同じ現像性(パターニング)の評価をおこなった基材について、更にORC社紫外線照射装置にて1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、ついで熱風循環式乾燥炉にて170℃/60min硬化させた(ポストキュア)。
その後、同一面にレーザー加工をおこなった。光源はCOレーザー(日立ビアメカニクス社、光源10.6μm)にて加工した。下記基準に従って評価した。加工性の優劣をつけるために、全て同条件でレーザー加工を行った。
加工径狙いはトップ径65μm/ボトム50μmである。
条件:アパチャー(マスク径):3.1mm/パルス幅20μsec/出力2W/周波数5kHz/ショット数:バースト3ショット
◎:狙い加工径が、トップ±2μm未満、ボトム+2μm以上
○:狙い加工径との差がトップ、ボトムともに±2μm未満
×:狙い加工径との差がトップ、ボトムともに−2μm以上
<回路基材の隠蔽性>
熱硬化性樹脂組成物が形成された回路パターンを有する基板を、さらに200℃で1時間加熱処理を行った。その後、被覆された部分の銅回路の色が加熱によって変色したかを目視にて確認した。
○:銅回路の変色がないもの
△:銅回路の変色が認められるもの
<反射率測定>
各試験基板について、コニカミノルタ社製色彩色差計CR−400を用い、XYZ表色系のY値を測定した。その結果を、下記基準に従い評価を行った。Y値は、XYZ表色系のYの値であり、数値が大きいほど高い反射率を示す。
○:Y値が70以上
△:Y値が70未満
Figure 2013172435
得られた結果を表16に示す。
実施例Aと実施例A1との比較から分かるように、フタロシアニンブルーがCOレーザーの吸収助剤となりトップの加工径サイズに変化は見られなかったものの、フタロシアニンブルーを含有しない場合と比べて、ボトム加工径を大きくすることができた。
また、青色着色剤を含有することにより、レーザー加工時のボトム加工径を大きくすることができる。
実施例Aと実施例A2との比較から分かるように、黒色着色剤を含有することにより、隠蔽性を向上させることができる。
実施例Aと実施例A3との比較から分かるように、白色着色剤を含有することにより、反射率を高くすることができる。
(実施例B,B1,B2)
表17に示す実施例B、B1、B2の熱硬化性樹脂組成物に、以下の評価を行った。
<PEB時間の短縮評価(潜在性塩基を使用した時の効果)>
銅厚15μmで回路が形成されている両面プリント配線基材を用意し、メック社CZ−8100を使用して前処理を行った基材に、名機社真空ラミネーターMVLP−500を用いてプリント配線板上にドライフィルムをラミネートした。ラミネート条件は温度80℃、圧力5kg/cm/60secでおこなった。上記で得られた樹脂層を備える基板に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にてネガ型のパターン状に750mJ/cm照射した。その後、120℃にて40、80分間加熱処理を行った基板をそれぞれ作製した。次いで、35℃の、3wt% TMAH/5wt%エタノールアミン混合水溶液中に基板を浸漬して3分間現像を行い、それぞれの熱処理時間での現像性を下記基準に従って評価を行った。
○:40min、80minともに、光照射部表面に現像液によるダメージが無く、また未照射部に現像残渣がみられなかった。
△:40minではパターンを形成することができなかった。一方で、80minでは、光照射部表面に現像液によるダメージが無く、また未照射部に現像残渣がみられなかった。
Figure 2013172435
得られた結果を表17に示す。
潜在性塩基を含有することにより、光照射後の加熱時間を短縮できる。
(実施例C,C1,C2)
表18に示す実施例C、C1、C2の熱硬化性樹脂組成物に、以下の評価を行った。
<銅との密着性(チオールを使用した時の効果)>
熱硬化性樹脂組成物が形成された全面銅張り基板を、PCT装置(エスペック社製、HAST SYSTEM TPC−412MD)を用いて、121℃、飽和、0.2MPaの条件で168時間処理をおこなった。その後、JIS K5600に記載のクロスカット法に従い、下地銅面との密着性の評価を行った。下地銅面の処理は、メック社CZ−8100にて1μmエッチング行いプロファイルを形成した基板を使用した。その後、樹脂表面上に升目を形成するために、カッターおよび専用のガイド治具を使用し、銅面まで傷が到達するように升目を作製した。カットの間隔は、1mmの間隔にて縦横10マスずつ、トータル100マスの升目を作製した。その後、セロハン粘着テープを貼り付け、引き剥がし試験を行い、下記に示す判断基準に従い評価をおこなった。
熱硬化性樹脂組成物が形成された全面銅張り基板をJIS K5600に記載のクロスカット法に従い、下地銅面との密着性の評価を行った。
下記に示す判断基準に従い評価をおこなった。
○:剥離後のセロテープの表面に付着物がみられない
△:剥離後のセロテープの表面に付着物がみられた
Figure 2013172435
得られた結果を表18に示す。
チオール化合物を含有することにより、基板上の銅回路との密着性に優れた硬化膜を得ることができる。
(実施例D,D1,2)
表19に示す実施例D、D1、D2の熱硬化性樹脂組成物に、以下の評価を行った。
<薄板上での反り評価(エポキシ当量200以上のエポキシを使用した時の効果)>
ドライフィルムの作製の段落に示す方法にて作製した厚さ20μmのドライフィルムを、名機社真空ラミネーターMVLP−500を用いて、50mm×50mmのサイズの正方形に切り出した厚み100μmの日立化成社MCL−E−679FGRのエッチアウト基板上にラミネートした。条件は温度80℃、圧力5kg/cm/60secでおこなった。その後、熱硬化性樹脂層を備えるエッチアウト基板に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にて全面ベタ露光にて750mJ/cm照射した。その後、120℃にて40、80分間加熱処理を行った基板をそれぞれ作製した。その後、更にORC社紫外線照射装置にて1J/cmのエネルギー量で紫外線照射を行い、ついで熱風循環式乾燥炉にて170℃/60min硬化させ、熱硬化性樹脂組成物を片面に備えるエッチアウト基板を得た。その後、得られた硬化物の反りの状態の評価として、ノギスにて端部4箇所の反り量を計測した。
(評価方法)
○:わずかに反りが見られた。4箇所の端部のうち最大反り部分の反り量が5mm以上20mm未満
△:4箇所の端部のうち最大反り部分の反り量が20mm以上

<ライフ評価>
銅厚15μmで回路が形成されている両面プリント配線基材を用意し、メック社CZ−8100を使用して前処理を行った基材に、名機社真空ラミネーターMVLP−500を用いてプリントは配線板上にドライフィルムをラミネートした。ラミネート条件は温度80℃、圧力5kg/cm/60secでおこなった。その後、温度23℃、湿度65%RHの恒温恒湿槽に熱硬化性樹脂組成物をラミネートした基板を72時間保管した。その後、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にてネガ型のパターン状に750mJ/cm2照射した。次いで120℃にて60分間加熱処理を行った。その後、35℃の、3wt% TMAH/5wt%エタノールアミン混合水溶液中に基板を浸漬して3分間現像を行い、現像性およびパターニングの評価を下記基準に従って行った。

○:光照射部表面に現像液によるダメージが無く、また未照射部に現像残渣がみられない状態
△:光照射部表面に現像液によるダメージが無く、未照射部にわずかに現像残渣がみられた。
Figure 2013172435
得られた結果を表19に示す。
エポキシ当量が200以上のエポキシ樹脂を含有することにより、硬化膜の反りを抑制し、長時間高湿度下に放置した場合でも現像性に優れる。
(実施例1、3、8、9、Eにおける温度/時間違いによる現像可能な条件)
詳細な現像性/パターニング性の評価として、更に上記実施例1、3、8、9、および下記実施例Eにて作製したプリント配線板について、光照射後の加熱温度および加熱時間の評価をおこなった。表中に、現像可能な加熱時間の範囲を示す。なお、実施例Eは、実施例1の光塩基発生剤の配合部数を10質量部に減らした以外は、実施例1と同様である。
Figure 2013172435
表20に示すように、実施例1、8では、120℃で、20〜40分間加熱した場合現像が良好であった。つまり、実施例1、8では、現像可能な加熱時間の範囲は、20分であった。実施例3では、120℃で、80〜100分間加熱した場合現像が良好であった。つまり、実施例3でも、現像可能な加熱時間の範囲は、20分であった。実施例9,Eでは、120℃で、60分間又は40分間加熱した場合のみ現像が良好であった。
従って、実施例1、3、8で用いた、分子構造内に窒素原子を複数有する光塩基発生剤では、実施例9の場合よりも、現像可能時間の幅が長いので、プリント配線板の製造が容易となることが分かった。
また、高分子樹脂を配合することで、熱硬化性樹脂組成物の溶融粘度が上昇し、露光後の加熱時において、スルーホール部分の樹脂の流動を抑制することができる。その結果、スルーホール上に凹みのみられない平坦な基板を作製できる。
一方、比較例3の光ラジカル性組成物では、アルカリ現像によるパターン形成が困難になった。また、ライン形状も不良であった。さらに、冷熱サイクル時の硬化性にも劣っていた。
<光照射直後のDSC測定>
実施例32、36、50で得られた樹脂層を備える基材に対して、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にてネガパターンにて光照射した。それぞれの基材について、光照射量を1000mJ/cmとしてパターンの光照射を行った。光照射後、基材上より樹脂層を削りだし、直ちにセイコーインスツルメンツ社DSC−6200において、昇温速度5℃/minにて30〜300℃まで昇温し、光照射部と未照射部それぞれについてDSC測定をおこなった。また、紫外線照射直後、ポストキュア前の熱硬化性樹脂組成物からなる硬化層に対して、同様にDSC測定をおこなった。
図3〜5は、それぞれ実施例32、36、50における、未照射部、光照射量1000mJ/cmの光照射部、光照射量1000mJ/cmで光照射した後更に1000mJ/cmで紫外線照射した光照射部のDSCチャート図である。
実施例32、36、50の光照射部では、光照射により発熱ピークが低温側にシフトした。
(比較例10)
銅厚15μmで回路が形成されている板厚0.4mmの両面プリント配線基材を用意し、メック社CZ−8100を使用して、前処理を行った。その後、商品名PSR−4000G23K(太陽インキ製造(株)社、エポキシアクリレート構造を有するアルカリ現像性樹脂を含む光硬化性樹脂組成物)をスクリーン印刷にて、乾燥後で20μmになるように塗布をおこなった。次いで、熱風循環式乾燥炉にて80℃/30minにて乾燥後、ORC社HMW680GW(メタルハライドランプ、散乱光)にて、光照射量300mJ/cmにてネガ型のパターン状に光照射した。その後、1wt%炭酸ナトリウム水溶液で60秒間現像し、次いで熱風循環式乾燥炉を用いて150℃/60min熱処理を行い、パターン状の硬化塗膜を得た。
その後、上記実施例11と同様にデスミア耐性の評価をおこなった。その結果、デスミア耐性は、「×」であった。

Claims (4)

  1. アルカリ現像性樹脂、
    熱反応性化合物、および、
    光塩基発生剤、を含み、
    選択的な光照射で前記アルカリ現像性樹脂と前記熱反応性化合物が付加反応することにより、アルカリ現像によるネガ型のパターン形成が可能となることを特徴とするアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物。
  2. さらに着色剤を含むことを特徴とする請求項1記載のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 光照射によりDSC測定において発熱ピークを生じるか、又は、光照射した前記アルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱開始温度が、未照射の前記アルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱開始温度よりも低い、もしくは、光照射した前記アルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱ピーク温度が、未照射の前記アルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物のDSC測定における発熱ピーク温度よりも低いものであることを特徴とする請求項1記載のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルカリ現像型の熱硬化性樹脂組成物からなるパターン層を有することを特徴とするプリント配線板。
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