JP2002235066A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JP2002235066A
JP2002235066A JP2001032681A JP2001032681A JP2002235066A JP 2002235066 A JP2002235066 A JP 2002235066A JP 2001032681 A JP2001032681 A JP 2001032681A JP 2001032681 A JP2001032681 A JP 2001032681A JP 2002235066 A JP2002235066 A JP 2002235066A
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epoxy
adhesive
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Takeo Watanabe
岳男 渡辺
Takashi Sato
孝志 佐藤
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線等の活性エネルギー線の照射により重
合を開始するカチオン重合性樹脂接着剤において、光デ
ィスク(特にDVD、MO)やICカード材に対する接
着性に優れ、また紫外線照射後、貼り合わせた後の室温
熟成中に速やかに反応率が飽和点に達し、環境試験中に
接着強度の低下や、ディスクの反りが極めて少ない接着
剤組成物を提供することを課題とする。 【解決手段】 同一分子内に少なくとも一個のオキセタ
ニル基と少なくとも一個のエポキシ基とを有する化合物
を含むことを特徴とする組成物が光ディスクやICカー
ド材のための諸物性に優れた接着特性を発揮することが
見出された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスク、特にD
VDやMO、又はICカードなどの不透明な基材同士の
接着に適した接着剤組成物、それを用いて接着された部
材及び接着方法に関する。さらに詳しくは、同一分子内
に少なくとも一個のオキセタニル基と少なくとも一個の
エポキシ基とを有する化合物を含むことを特徴とする接
着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不透明な基材同士の接着方法とし
て熱による接着方法が利用されている。熱による接着方
法に使用する接着剤にはエポキシ系、メラミン系、ウレ
タン系及びアクリル系の樹脂と熱硬化剤によるものが多
く、ホットメルト系接着剤等も知られている。しかしな
がら、熱による接着方法では基材が熱により反る、変形
する等の問題があった。また、ホットメルト系樹脂で
は、熱安定性や耐候性が悪く、高温環境下で使用するこ
とが困難であった。また、ラジカル重合性の紫外線硬化
型接着剤もあるが、耐熱性に劣り、硬化収縮が大きく、
基材の反り等の問題から実用的ではない。
【0003】特開平9−249734号公報はエポキシ
樹脂を基礎とする光ディスク製造用カチオン重合性樹脂
組成物を開示する。また、特開平11−181391号
公報はエポキシ化合物又はオキセタン環を有する化合物
を基礎とするカチオン重合性樹脂組成物を開示する。こ
れらの組成物は共にラジカル重合性樹脂組成物と比べ耐
熱性に優れ、硬化収縮も小さく、基材の反りも問題が小
さいという点で有利である。しかしながら、エポキシ樹
脂を基礎とするカチオン重合性樹脂組成物はラジカル重
合性樹脂組成物と比べ硬化速度が遅いという欠点を有す
る。また、オキセタン環を有する化合物を基礎とするカ
チオン重合性樹脂組成物は高温・多湿雰囲気下では基材
の歪や反りが生ずるという問題がある。従って、光ディ
スク、ICカードの品質を維持しながら生産効率の向上
を図るには、少ない活性エネルギー線照射量により短時
間で硬化し、しかも高温・多湿雰囲気下での歪や反りの
問題のないカチオン重合性樹脂組成物が切望されてい
る。
【0004】米国特許第3388105号には同一分子
内にオキセタニル基とエポキシ基を有する脂環式アルカ
ンをカルボキシル基含有化合物と加熱付加反応させるこ
とにより硬化させるという記載があるが、この脂環式ア
ルカンがカチオン開環重合に対して極めて高い活性(硬
化性)を示すことは知られてなく、また少ない活性エネ
ルギー線照射量もしくは、短時間の加熱処理で硬化する
諸物性に優れた接着剤組成物の構成成分として好適であ
ることは知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、紫外線等の
活性エネルギー線の照射により重合を開始するカチオン
重合性樹脂接着剤において、光ディスク(特にDVD、
MO)やICカード材に対する接着性に優れ、また紫外
線照射後、貼り合わせた後の室温熟成中に速やかに反応
率が飽和点に達し、環境試験中における接着強度の低下
や、ディスクの反りが極めて少ない接着剤組成物を提供
することをその課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解決について鋭意検討した結果、同一分子内に少なく
とも一個のオキセタニル基と少なくとも一個のエポキシ
基とを有する化合物(a)を含む特定の接着剤組成物に
より前記課題を解決できることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は以下の[1]〜[1
7]に示される接着剤組成物、それを利用して接着した
部材や製品、及び接着方法に関する。
【0008】[1]同一分子内に少なくとも一個のオキ
セタニル基と少なくとも一個のエポキシ基とを有する化
合物(a)を含むことを特徴とする接着剤組成物。 [2]同一分子内に少なくとも一個のオキセタニル基と
少なくとも一個のエポキシ基とを有する化合物(a)が
脂環式アルカンであることを特徴とする[1]に記載の
接着剤組成物。 [3]脂環式アルカンが一般式(1)で表される化合物
であることを特徴とする[2]に記載の接着剤組成物。
【化2】 (式中Rは水素原子またはメチル基であり、mは0〜2
の整数で、nはmが0の場合は2、それ以外は1であ
る)。 [4]一般式(1)で表される化合物が7,8−エポキ
シ−2−オキサ−5−メチル−スピロ[3.5]ノナン
および/または6,7−エポキシ−2−オキサ−スピロ
[3.5]ノナンであることを特徴とする[3]に記載
の接着剤組成物。 [5]活性エネルギー線の照射および/または加熱によ
りカチオン重合を開始させる化合物(b)を含む[1]
〜[4]のいずれかに記載の接着剤組成物。 [6]活性エネルギー線の照射および/または加熱によ
りカチオン重合を開始させる化合物(b)がスルホニウ
ム塩、ヨードニウム塩およびジアゾニウム塩の中から選
ばれた1種以上である[5]に記載の接着剤組成物。 [7]一個以上のエポキシ基を有し、オキセタニル基を
有しない化合物(c)を含有する[1]〜[6]のいず
れかに記載の接着剤組成物。 [8]一個以上のオキセタニル基を有し、エポキシ基を
有しない化合物(d)を含有する[1]〜[7]のいず
れかに記載の接着剤組成物。 [9]ラジカル重合性不飽和基を有する化合物(e)を
含有する[1]〜[8]のいずれかに記載の接着剤組成
物。 [10]光ラジカル重合開始剤(f)を含有する[1]
〜[9]のいずれかに記載の接着剤組成物。 [11]イオン交換体を更に含有する[1]〜[10]
のいずれかに記載の接着剤組成物。 [12]脂肪族ポリオールを更に含有する[1]〜[1
1]のいずれかに記載の接着剤組成物。 [13][1]〜[12]のいずれかに記載の接着剤組
成物により接着された光ディスク。 [14]前記光ディスクがDVD又はMOである、[1
3]に記載の光ディスク。 [15][1]〜[12]のいずれかに記載の接着剤組
成物により接着されたICカード。 [16]前記ICカードが接触型又は非接触型ICカー
ドである[15]に記載のICカード。 [17]2つの基材のそれぞれの、又はどちらか一方の
面に[1]〜[12]のいずれかに記載の接着組成物を
塗布後、又はその塗布の際に活性エネルギー線を照射
し、次いでこの塗布面同士又はこの塗布面と当該接着組
成物を塗布していないもう一方の基材の表面とを密着さ
せ、所望により当該塗布した接着組成物を展延すること
を特徴とする、当該2つの基材を接着する方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明において用いる同一分子内に少なくとも一
個のオキセタニル基と少なくとも一個のエポキシ基とを
有する化合物(a)としては、例えば同一分子内に少な
くとも一個のオキセタニル基と少なくとも一個のエポキ
シ基とを有する脂環式アルカンが挙げられる。化合物
(a)には以下のようなものが挙げられる。すなわち、
3−エチル−3−〔(オキシラニルメトキシ)メチル〕
オキセタン、7,8−エポキシ−2−オキサ−5−メチ
ル−スピロ[3.5]ノナン、6,7−エポキシ−2−
オキサ−スピロ[3.5]ノナン、スピロ[5,6−エ
ポキシノルボルナン−2,3’−オキセタン]、スピロ
[5,6−エポキシ−3−メチルノルボルナン−2,
3’−オキセタン]等である。更には、7,8−エポキ
シ−2−オキサ−5−メチル−スピロ[3.6]デカ
ン、5,6−エポキシ−2−オキサ−スピロ[3.6]
デカンも挙げられる。これらの中では一般式(1)で表
される化合物、例えば7,8−エポキシ−2−オキサ−
5−メチル−スピロ[3.5]ノナン、6,7−エポキ
シ−2−オキサ−スピロ[3.5]ノナンが好ましい。
【0010】これらの同一分子内に少なくとも一個のオ
キセタニル基と少なくとも1個のエポキシ基とを有する
化合物(a)は既知の方法で容易に合成が可能であり、
例えば米国特許3388105号等に合成方法が記載さ
れている。
【0011】これら同一分子内に少なくとも一個のオキ
セタニル基と少なくとも一個のエポキシ基とを有する化
合物(a)は、単独で、または2種以上の混合物として
使用できる。分子内にオキセタニル基を有する化合物を
含有してなる本発明の接着剤組成物から形成される硬化
物は、吸水性が低いため結果として良好な耐水性を示
す。また硬化収縮の程度が小さいために硬化物は寸法安
定性に優れるという特徴を有する。化合物(a)の本発
明の接着剤組成物中の配合量は好ましくは5〜90質量
%、更に好ましくは、10〜60質量%である。
【0012】本発明でいう活性エネルギー線の照射およ
び/または加熱によりカチオン重合を開始させる化合物
(b)は、加熱や紫外線などの活性エネルギー線の照射
によって変化し、酸などのカチオン重合を開始させる物
質を生成する化合物とすることができる。従って、化合
物(b)は一種のカチオン重合開始剤であり、当業界で
は「酸発生剤」とも呼ばれている。以降、本発明では化
合物(b)を酸発生型カチオン重合開始剤と称する。
【0013】酸発生型カチオン重合開始剤は、加熱また
は紫外線などの光照射によって本発明の同一分子内に少
なくとも一個のオキセタニル基と少なくとも一個のエポ
キシ基とを有する化合物(a)の両基の開環カチオン重
合を促進し、形成される硬化物の硬化を円滑に進行させ
る。
【0014】また、本発明でいう酸発生型カチオン重合
開始剤は加熱や紫外線などの活性エネルギー線の照射に
よって変化し、酸などのカチオン重合を開始させる物質
を生成する化合物であり、カルボン酸のように最初から
酸の形をとっている化合物は含まれない。
【0015】酸発生型カチオン重合開始剤としては公知
のスルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、
ジアゾニウム塩、アンモニウム塩およびフェロセン類等
が挙げられる。以下に具体的に例示するが、これらの化
合物に限定されるものではない。
【0016】スルホニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)
フェニル]スルフィド ビスヘキサフルオロホスフェー
ト、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]ス
ルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス
[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド
ビステトラフルオロボレート、ビス[4−(ジフェニル
スルホニオ)フェニル]スルフィド テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル−4−(フ
ェニルチオ)フェニルスルホニウム ヘキサフルオロホ
スフェート、ジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニ
ルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジフ
ェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムテ
トラフルオロボレート、ジフェニル−4−(フェニルチ
オ)フェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘ
キサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウ
ムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス
[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニ
ルスルホニオ)フェニル]スルフィド ビスヘキサフル
オロホスフェート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロ
キシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スル
フィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス[4
−(ジ(4−(2−ヒドロキシエトキシ))フェニルス
ルホニオ)フェニル]スルフィド ビステトラフルオロ
ボレート、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエト
キシ))フェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、などが
挙げられる。
【0017】ヨードニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、ジフェニルヨードニウム ヘキサフル
オロホスフェート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフ
ルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウム テト
ラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウム テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(ドデ
シルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェ
ート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム ヘキサ
フルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨ
ードニウム テトラフルオロボレート、ビス(ドデシル
フェニル)ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート、4−メチルフェニル−4−(1−
メチルエチル)フェニルヨードニウム ヘキサフルオロ
ホスフェート、4−メチルフェニル−4−(1−メチル
エチル)フェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチ
モネート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチ
ル)フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4
−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニル
ヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、などが挙げられる。
【0018】ホスホニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、エチルトリフェニルホスホニウムテト
ラフルオロボレート、エチルトリフェニルホスホニウム
ヘキサフルオロホスフェート、エチルトリフェニルホス
ホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラブチル
ホスホニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルホ
スホニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラブチル
ホスホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げ
られる。
【0019】ジアゾニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、フェニルジアゾニウム ヘキサフルオ
ロホスフェート、フェニルジアゾニウム ヘキサフルオ
ロアンチモネート、フェニルジアゾニウム テトラフル
オロボレート、フェニルジアゾニウム テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、などが挙げられる。
【0020】アンモニウム塩系の酸発生型カチオン重合
開始剤としては、1−ベンジル−2−シアノピリジニウ
ム ヘキサフルオロホスフェート、1−ベンジル−2−
シアノピリジニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−ベンジル−2−シアノピリジニウム テトラフルオ
ロボレート、1−ベンジル−2−シアノピリジニウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1−
(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウム ヘキサ
フルオロホスフェート、1−(ナフチルメチル)−2−
シアノピリジニウム ヘキサフルオロアンチモネート、
1−(ナフチルメチル)−2−シアノピリジニウム テ
トラフルオロボレート、1−(ナフチルメチル)−2−
シアノピリジニウム テトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、などが挙げられる。
【0021】フェロセン系の酸発生型カチオン重合開始
剤としては、(2,4−シクロペンタジエン−1−イ
ル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−Fe(II)ヘ
キサフルオロホスフェート、(2,4−シクロペンタジ
エン−1−イル)[(1−メチルエチル)ベンゼン]−
Fe(II)ヘキサフルオロアンチモネート、2,4−シ
クロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)
ベンゼン]−Fe(II)テトラフルオロボレート、2,
4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエ
チル)ベンゼン]−Fe(II)テトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート、などが挙げられる。
【0022】これらの酸発生型カチオン重合開始剤では
スルホニウム塩とヨードニウム塩系の開始剤が硬化速
度、安定性、経済性の面から好ましい。市販品として
は、旭電化工業社製SP−150、SP−170、CP
−66、CP−77;ユニオンカーバイド社製CYRA
CURE−UVI−6990、UVI−6974;日本
曹達社製CI−2855、CI−2639;三新化学工
業社製サンエイドSI−60;「イルガキュア261」
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製(2,4−シ
クロペンタジエン−1−イル)[(1−メチルエチル)
ベンゼン]−Fe(II)ヘキサフルオロホスフェー
ト)、「ロードシル(RHODORSIL)207
4」;(ローヌ・プーラン社製4−メチルフェニル−4
−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウム テトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)等が挙げら
れる。
【0023】これら酸発生型カチオン重合開始剤は、上
述した材料の中から選択し、単独で使用することもで
き、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
酸発生型カチオン重合開始剤の使用量の好適な範囲は、
特に制限がないが、同一分子内に少なくとも一個のオキ
セタニル基と少なくとも一個のエポキシ基を有する化合
物(a)の配合量(後述のエポキシ基を有する化合物等
のカチオン重合可能な化合物を併用する場合はそれらの
合計量)100質量部に対して0.05〜25質量部、
好ましくは1〜20質量部である。添加量が0.05質
量部より少ないと感度不良となり硬化するために著しく
大きな光照射エネルギーや長時間の高温処理が必要であ
る。また、25質量部を超えて添加しても感度の向上は
せず、経済的にも好ましくない。逆に接着剤層中に未硬
化成分として残存する量が多くなり硬化物性が低下する
恐れがある。
【0024】本発明の分子内に一個以上のエポキシ基を
有し、オキセタニル基を有しない化合物(c)としては
公知慣用のエポキシ化合物が使用できる。エポキシ化合
物を本発明の接着剤組成物に添加すると、得られた硬化
物の耐熱性、耐薬品性がより向上する。このエポキシ化
合物は1分子中に1個以上のエポキシ基を有するもので
あれば特に限定されない。
【0025】具体的には、ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、
ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノー
ルFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジ
グリシジルエーテル、ノボラック型エポキシ樹脂(例え
ばフェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
・ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノール・ノボ
ラック型エポキシ樹脂)、水添ビスフェノールAジグリ
シジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエ
ーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、
トリグリシジルイソシアヌレート等を用いることができ
る。
【0026】また、脂肪族エポキシ化合物として、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3’,
4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−
3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサ
ン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)ア
ジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニ
ルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−
6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4
−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−
エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレー
ト、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサ
ン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレン
グリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート)が挙げられる。
【0027】更にエポキシヘキサヒドロフタル酸ジオク
チル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘ
キシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプ
ロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1
種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加するこ
とにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシ
ジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエ
ーテル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエー
テル類;ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジ
ルエーテル、クレゾルグリシジルエーテル、ノニルフェ
ニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート;
フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれ
らにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエー
テルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪
酸のグリシジルエステル類;エポキシ化大豆油;エポキ
システアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸オクチ
ル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ポリブタジエン等
を挙げることができる。
【0028】これら分子内に1個以上のエポキシ基を有
し、オキセタニル基を有しない化合物(c)は単独でま
たは2種以上混合して使用することができる。化合物
(c)の配合量(2種以上を併用する場合はそれらの合
計量)は本発明における同一分子内に少なくとも一個の
オキセタニル基と少なくとも一個のエポキシ基とを有す
る化合物(a)100質量部に対して1〜10,000
質量部が好ましく、10〜1,000質量部が特に好ま
しい。
【0029】本発明の接着剤組成物には、組成物全体の
粘度を調整したり、耐水性向上、硬化収縮の低減のため
に、本発明の目的を阻害しない範囲で、分子内に一個以
上のオキセタニル基を有し、エポキシ基を有しない化合
物(d)を添加することができる。
【0030】化合物(d)の具体例としては、トリメチ
レンオキシド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−
ジクロルメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキ
シメチルオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチ
ルオキセタン(東亞合成社製;商品名EOXA)、ビス
〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕
ベンゼン(別名キシリレンジオキセタン;東亞合成社
製;商品名XDO)、トリ〔(3−エチル−3−オキセ
タニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、ビス〔(3−エチ
ル−3−オキセタニルメトキシ)メチルフェニル〕エー
テル、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)オリ
ゴジメチルシロキサンや、高分子量の多価オキセタン環
を有する化合物、具体的にはオキセタンオリゴマー(東
亞合成社製;商品名Oligo−OXT)、2−オキサ
スピロ[3.5]ノナン、7−メチル−2−オキサスピ
ロ[3.5]ノナン、スピロ[アダマンタン−2,3’
−オキセタン]、スピロ[ビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン−2,3’−オキセタン]、スピロ[ビシクロ
[2.2.2]オクタン−2,3’−オキセタン]、ス
ピロ[7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−
2,3’−オキセタン]、2−オキサスピロ[3.5]
ノナ−6−エン、5−メチル−2−オキサスピロ[3.
5]ノナ−6−エン、スピロ[ビシクロ[2.2.1]
ヘプタ−5−エン−2,3’−オキセタン]、スピロ
[3−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン
−2,3’−オキセタン]、5−メチル−2−オキサス
ピロ[3.5]ノナン、スピロ[3−メチルビシクロ
[2.2.1]ヘプタン−2,3’−オキセタン]等が
挙げられる。これら化合物(d)は、単独で、または2
種以上の混合物として使用できる。
【0031】化合物(d)の配合量(2種以上を併用す
る場合はそれらの合計量)は本発明の同一分子内に少な
くとも一個のオキセタニル基と少なくとも一個のエポキ
シ基とを有する化合物(a)100質量部に対して1〜
10,000質量部、好ましくは10〜1,000質量
部である。上記提示化合物(d)のうち、分子内にカチ
オン重合性基を一つしか有さない化合物を化合物(a)
100質量部に対して200質量部以上添加すると硬化
性が低下し、接着剤層の耐熱性、耐薬品性も低下するた
め好ましくない。
【0032】本発明においては以下に示すカチオン重合
性モノマーも接着剤組成物に添加することができる。こ
のカチオン重合性モノマーは酸発生型カチオン重合開始
剤の発生した酸により重合開始反応や架橋反応を起こす
化合物であって(a)、(c)、(d)以外である化合
物に分類される。例えばテトラヒドロフラン、2,3−
ジメチルテトラヒドロフラン等のオキソラン化合物;ト
リオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリ
オキサンシクロオクタン等の環状アセタール化合物;β
−プロピオラクトン、ε−カプロラクトン等の環状ラク
トン化合物;エチレンスルフィド、1,2−プロピレン
スルフィド、チオエピクロロヒドリン等のチイラン化合
物;3,3−ジメチルチエタン等のチエタン化合物;エ
チレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリ
コルジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビ
ニルエーテル等のビニルエーテル化合物;エポキシ化合
物とラクトンとの反応生成物であるスピロオルソエステ
ル化合物;ビニルシクロヘキサン、イソブチレン、ポリ
ブタジエン等のエチレン性不飽和化合物;環状エーテル
化合物;環状チオエーテル化合物;ビニル化合物等を挙
げることができる。
【0033】これらのカチオン重合性モノマーは1種を
単独で添加することもできるし、あるいは2種以上を組
み合わせて添加することもできる。
【0034】本発明の接着剤組成物に、光(活性エネル
ギー線)硬化性を向上させるために本発明の目的を阻害
しない範囲で、ラジカル重合性不飽和基を有する化合物
(e)を添加することも可能である。化合物(e)とし
ては、特に限定はないが、(メタ)アクリル酸エステル
系の公知慣用のラジカル重合性モノマーが使用できる。
具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート
化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、多官能エ
ポキシ(メタ)アクリレート樹脂、多官能ウレタン(メ
タ)アクリレート樹脂等を挙げることができる。
【0035】化合物(e)の添加量は、カチオン重合性
化合物(a)、(c)、(d)の総和100質量部に対
して5〜200質量部、好ましくは10〜100質量部
である。添加量が200質量部を超えると指触乾燥性が
悪くなる。また、硬化において(メタ)アクリル基の架
橋の割合が多くなるため、得られた硬化物の耐熱性、耐
薬品性が低下する。
【0036】上記ラジカル重合性不飽和基を有する化合
物のラジカル重合を円滑に促進させるために光ラジカル
開始剤(f)を加えることが望ましく、光に感応しラジ
カルを発生する公知慣用のものが使用できる。ここで
「光」とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子
線等の放射線を意味する。光ラジカル開始剤(f)とし
ては、例えばベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、
ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブ
チルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセト
フェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2―ジ
メトキシ―2―フェニルアセトフェノン、2,2―ジエ
トキシ―2―フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ
−2―メチル―1―フェニルプロパン―1−オン、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル
−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリ
ノプロパン−1−オン(チバスペシャリティーケミカル
ズ社製;イルガキュア907)、4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピ
ル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェ
ノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジク
ロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−
t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノ
ン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサン
トン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントン、ベンジルジメチルケタール、p−ジメチ
ルアミン安息香酸エステル、2,4,6−トリメチルベ
ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF
社製;ルシリンTPO)、ビス(2,6−ジメトキシベ
ンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォス
フィンオキサイド含有開始剤(チバスペシャリティーケ
ミカルズ社製;イルガキュア1700,149,180
0)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フ
ェニルフォスフィンオキサイド(チバスペシャリティー
ケミカルズ社製;イルガキュア819)等が挙げられ
る。これらを1種または2種以上の混合物として使用で
きる。
【0037】光ラジカル開始剤(f)の使用量は、組成
物中のラジカル重合性不飽和基を有する化合物(e)1
当量に対し0.007〜0.5モルを使用することがで
きる。
【0038】本発明の接着剤組成物は更に、硬化後に存
在する酸成分を除去する目的でイオン交換体を含んでも
よい。かかるイオン交換体としては、アンバーライトC
G120(オルガノ社製)、トミックスAD500、6
00(富田製薬社製)、キョーワード500、600
(協和化学社製)、IXE−500、600、633、
700、1100、1320(東亜合成化学社製)、等
が挙げられる。このイオン交換体は、酸発生型カチオン
重合開始剤1質量部当たり、2〜12質量部、好ましく
は4〜8質量部程度であってよい。このイオン交換体
は、硬化後に残存する酸成分によるディスクのアルミ蒸
着面やICカードのチップ、発振コイルの腐蝕を防止す
る。
【0039】本発明の接着剤組成物は更に脂肪族ポリオ
ールを含んでよい。かかる脂肪族ポリオールは可とう性
付与や、室温熟成時間後の反応の完結性を高める等の効
果を与えるものである。脂肪族ポリオールとしては、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチ
レングリコール等の(ポリ)アルキレングリコールの
他、グリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ポリカプロラクトンポリオール等が挙げられる。そ
の配合量は、本発明の接着剤組成物中の成分(a)〜
(f)の総和100質量部当たり、5〜50質量部、好
ましくは10〜30質量部程度であってよい。
【0040】本発明の接着剤組成物は通常無溶剤で使用
されるが、使用方法に適応するための粘度調整剤として
溶剤を添加することもできる。具体的には、エチレング
リコールモノアルキルエーテルまたはそのアセテート
類;ジエチレングリコールモノまたはジアルキルエーテ
ル類;プロピレングリコールモノアルキルエーテルまた
はそのアセテート類;ジプロピレングリコールモノまた
はジアルキルエーテル類;メチルカルビトール、ブチル
カルビトール、ブチルセロソルブアセテート、カルビト
ールアセテート、エチルメチルケトン、シクロヘキサ
ン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン、石油
エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の公知の有
機溶剤類;または可塑剤のような当該技術分野において
周知の添加剤、溶剤等が挙げられ、これらを単独でまた
は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0041】これら溶剤の添加量は、本発明の接着剤組
成物中の成分(a)〜(f)又は、それらのうち適宜選
択使用された成分の総和100質量部に対して0〜20
00質量部であり、塗布方法に応じて適宜選択できる。
【0042】本発明の接着剤組成物は、耐熱性、密着性
などの特性を向上する目的、または接着剤組成物の粘度
を調整する目的で無機充填剤を配合してもよい。具体的
には、溶融シリカ粉末、結晶シリカ粉末、アルミナ、ジ
ルコン、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化珪
素、窒化アルミ、窒化ホウ素、ベリリウム、ジルコニ
ア、タルク、クレー、水酸化アルミニウム、等の粉体、
またはこれらを球形化したビーズ、チタン酸カリウム、
炭化珪素、窒化ケイ素、アルミナ等の単結晶繊維、ガラ
ス繊維等を1種類以上配合して用いることができる。こ
れら無機充填剤の中で、線膨張係数低減の観点からは溶
融シリカが、高熱伝導性の観点からはアルミナが好まし
い。その使用量は、本発明の接着剤組成物中の成分
(a)〜(f)の総和100質量部に対して0〜200
0質量部が好ましい。また、無機充填剤は予め充分混合
しておくことが好ましい。
【0043】本発明の接着剤組成物を活性エネルギー線
のひとつである紫外線で重合させる際は、重合速度を向
上させるために、増感剤を使用することもできる。その
ような目的で使用する増感剤としては、ピレン、ペリレ
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチ
ルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、
フェノチアジンなどが挙げられる。増感剤を併用する場
合の使用量は、光酸発生型カチオン重合開始剤100質
量部に対して、0.1〜100質量部の範囲が好まし
い。
【0044】さらに必要に応じて、フタロシアニン・ブ
ルー、フタロシアニングリーン、アイオジン・グリー
ン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化
チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等の公
知慣用の着色剤;シリコーン系、フッ素系、高分子系等
の消泡剤;レベリング剤;イミダゾール系、チアゾール
系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性
付与剤、例えば信越シリコーン社製のシランカップリン
グ剤、KBM303,KBM403,KBM402;三
酸化アンチモン、リン酸エステル、赤リン及びメラミン
樹脂をはじめとする含窒素化合物等の難燃剤、シリコー
ンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤、ハイド
ロタルサイト、アンチモン−ビスマス等のイオントラッ
プ剤のような公知慣用の添加剤類を用いることができ
る。
【0045】本発明の接着剤脂組成物はこれまでに記述
してきた化合物(a)、化合物(b)などの構成物質を
公知慣用の混合装置で混合することで得ることができ
る。混合装置は各構成物質を均一に混合することのでき
る装置であれば特に限定はないが、組成物の粘度などを
考慮して選定する必要がある。
【0046】本発明における接着剤組成物は活性エネル
ギー線の照射および/または加熱によって重合(硬化)
させることができる。ここでいう活性エネルギー線と
は、紫外線、X線、電子線、γ線等を示す。紫外線を照
射する場合の光源としてはメタルハライドランプ、水銀
アークランプ、キセノンアークランプ、蛍光ランプ、炭
素アークランプ、タングステン−ハロゲン複写ランプ、
および太陽光等を挙げられる。
【0047】照射条件は、通常線量が約10〜2,00
0mJ/cm2、好ましくは約10〜1,000mJ/cm
2、より好ましくは約10〜500mJ/cm2とする範
囲内が適している。非接触型ICカードの製造において
加熱を利用する場合、硬化は室温(約25℃)〜250
℃、好ましくは約50〜200℃、より好ましくは約7
5〜150℃において約1〜60分、好ましくは約5〜
30分、より好ましくは約10〜20分の条件で行って
よい。
【0048】本発明の接着剤組成物は貼り合わせ型ディ
スクやICカードを製造する場合の接着剤として有利に
用いられる。本発明の接着剤組成物を用いて貼り合わせ
型光ディスク等を製造するには、2つの光ディスク又は
ICカード基材の貼り合わせ面に接着剤を塗布し、接着
剤層を形成する。この接着剤層の厚さは、通常5〜10
0μmである。この接着剤層は、1つの基材又は2つの
基材の接着面に形成することができる。次に、この接着
剤層に活性エネルギー線を照射し、重合を開始させる。
このエネルギー線照射後、両者の基材を貼り合わせ、圧
着固定する。このようにして貼り合わせ型光ディスク等
を得ることができる。本発明の接着剤を用いて貼り合わ
せ型光ディスクやICカードを製造すると、その接着剤
の硬化反応速度が速く、短時間でその完全硬化が終了す
ることから、反りの問題等の不都合は生じない。
【0049】本発明の光ディスクの製造方法は、本発明
の接着剤組成物をスピンコート法やスクリーン印刷法等
を用いて光ディスク基板上に均一な厚みの接着剤層、例
えば5〜100μmの層を形成した後、塗布面に完全硬
化膜が直ちに発生しない程度の活性エネルギー線、例え
ば紫外線を照射し、もう一枚の光ディスク基板を貼り合
わせ、例えば常温(25℃)又は加温(約20〜50
℃)の状態で0.5〜24時間程度放置して目的の光デ
ィスクを得る方法である。
【0050】本発明の接着剤組成物は活性エネルギー線
照射後も一定時間流動性があるので、接着剤層に気泡が
残ることを防止するため、以下の貼り合わせ方法を採用
してもよい。
【0051】(1)活性エネルギー線を照射しながら、
一方の基材上に接着剤を滴下してリング状に塗布した
後、もう一方の基材を重ね合わせ、スピンコーター等に
より基材を高速回転させることにより接着剤を展延し
て、貼り合わせる方法。 (2)活性エネルギー線を照射しながら、2枚の基材上
に接着剤を滴下してリング状に塗布した後、接着剤を塗
布した面同士を対向させ重ね合わせ、自重又は加圧する
ことにより接着剤を展延して、貼り合わせる方法。 (3)一方の基材上に接着剤を滴下してリング状に塗布
した後、活性エネルギー線を照射し、もう一方の基材を
重ね合わせ、スピンコーター等を用いて高速回転させる
ことにより接着剤を展延して、貼り合わせる方法。 (4)2枚の基材上に接着剤を滴下してリング状に塗布
した後、2枚の基材に活性エネルギー線を照射し、接着
剤を塗布した面同士を対向させ重ね合わせ、自重又は加
圧することにより接着剤を展延して、貼り合わせる方
法。
【0052】スピンコーターを用いる場合には、接着剤
の粘度を20〜1,000mPa・sの範囲となるよう
に本発明の接着剤組成物の配合割合を調整するのが好ま
しい。
【0053】また、基材の貼り合わせの際に、基材の外
周端面にはみ出し、付着した接着剤の硬化を促進するた
め、貼り合わせた後、再度活性エネルギー線を基材の外
周端面に照射してよい。
【0054】硬化膜の層の膜厚としては例えば5〜10
0μm程度が好ましい。基材としては特に制限はない
が、本発明の接着剤組成物の機能を十分に利用する観点
からすると、通常280〜380nmの波長の活性エネ
ルギー線が実質的に透過しない基材が好ましく、例えば
ポリカーボネート製の基材にアルミ等の金属スパッタ膜
等からなる記録層を設けた光ディスク用基板が挙げられ
る。この2つの基材は同種であっても異なるものであっ
てもよい。本発明の光ディスクとしては光磁気ディスク
(MO)、DVD(デジタルバーサイタル又はビデオデ
ィスク)等が挙げられる。
【0055】本発明のICカードは、不透明な基材とI
Cチップ及び/又はポリイミド等のポリマーで被覆され
た銅線等から製造される発振コイルが本発明の接着剤組
成物の硬化膜層を介して接着されたものである。不透明
な基材としては、例えば白色顔料を含有するポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート
などのシートが挙げられる。ICカードは、前述の光デ
ィスクと同様にして不透明な基材とICチップを接着し
て製造される。
【0056】尚、ICカードのうち、不透明な基材とI
Cチップを接着したものは接触型ICカードと呼ばれ、
不透明な基材とICチップ及び発振コイルを接着したも
のを非接触型ICカードと呼ぶ。本発明の接着剤組成物
は光硬化性であるだけでなく、熱硬化性でもあるので、
下記に説明する通り非接触型ICカードの製造にも使用
できる。
【0057】非接触型ICカードを製造するには、まず
本発明の接着剤組成物を用いてICカード用モジュール
をエネルギー線の照射下で封止し、予備封止体とする。
この場合、ICカード用モジュール予備封止体を得るた
めの具体的方法としては注型法やプレス法がある。予備
封止体はモジュールコアにおけるICカードモジュール
と発振コイルに本発明の接着剤組成物を流し込み、エネ
ルギー線を照射して当該樹脂組成物を選択的に重合させ
ることにより得られる。この予備封止体は光重合により
選択的に重合したものであり、未反応の接着剤組成物は
そのまま重合体の中に含まれる。本発明の接着剤組成物
は加熱によっても硬化することができるため、この予備
封止体は更に加熱により硬化物へと形成され得る。
【0058】このようにして得られた予備封止体を高分
子からなる保持シートの嵌合孔に嵌合し、そしてその予
備封止体を保持したシートの両面に高分子シートを積層
する。次いで、この積層物を加熱、加圧してそれらの高
分子シートを接着させる。この場合の高分子シートと予
備封止体との間の接着は、その予備封止体における当該
接着剤組成物の熱硬化により達成される。従って、本発
明に従うと、その高分子シートと予備封止体との間の接
着のための特別の接着剤を使用する必要がないため、従
来法において使用されていた面倒な封止体の両表面に対
する接着剤の塗布作業を省略することができるという利
点がある。
【0059】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定される
ものではない。なお、実施例および比較例の中の「部」
は特に断りの無い限り質量部である。
【0060】なお、実施例および比較例で使用した材料
のうち、市販品は次の通りであり、精製することなく、
そのまま使用した。
【0061】XDO:東亞合成社製1,4−ビス[(3
−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼ
ン エピコート828:油化シェルエポキシ社製、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂 KRM−2110:旭電化工業社製、脂環型エポキシベ
ースレジン M−309:東亞合成社製、トリメチロールプロパント
リアクリレート UVI−6990:ユニオンカーバイド社製、光カチオ
ン重合開始剤 イルガキュア907:チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製、光重合開始剤 IXE600:東亞合成社製、イオン吸着体 二酸化珪素:平均粒径5μm
【0062】市販されていない化合物は発明者が化学合
成したものを使用した。即ち、7,8−エポキシ−2−
オキサ−5−メチルスピロ[3.5]ノナンおよび6、
7−エポキシ−2−オキサスピロ[3.5]ノナンにつ
いては米国特許3388105号記載の方法を参考に本
発明者が合成した。詳しくは、7,8−エポキシ−2−
オキサ−5−メチル−スピロ[3.5]ノナンは下記の
通りに合成した。
【0063】<7,8−エポキシ−2−オキサ−5−メ
チル−スピロ[3.5]ノナンの合成> 1)2−メチル−4−シクロヘキセン−1,1−ジメタ
ノールの合成 3つ口フラスコにブタジエンとクロトンアルデヒドとの
Diels-Alder反応生成物である2−メチル−4−シクロ
ヘキセン−1−カルボアルデヒド327g、メタノール
600ml及び37%のホルマリン水729gを投入
し、この溶液を攪拌しながら60℃に昇温させた。続い
てKOH252gを蒸留水600mlに溶解した溶液を
2時間かけて滴下した。7時間攪拌し続けた後、反応溶
液を減圧濃縮し、二層の残渣を得た。約150mlに濃
縮された油層を300mlの蒸留水で洗浄した。油層を
減圧濃縮した後、3,5−ジ(t−ブチル)−4−ヒド
ロキシトルエン(BHT)を50mg添加し、減圧蒸留
を行い、無色結晶である2−メチル−4−シクロヘキセ
ン−1,1−ジメタノール311g(収率82%)を得
た。
【0064】2)2−メチル−4−シクロヘキセン−
1,1−ジメタノール環状炭酸エステルの合成 3つ口フラスコに2−メチル−4−シクロヘキセン−
1,1−ジメタノール310g(1.99 mol)、ジメチルカ
ーボネート(DMC)894g及び炭酸カリウム0.9
3gを仕込み、90℃に昇温し4時間還流させた。反応
溶液を室温に戻し、炭酸カリウムを濾別した。BHTを
120mg添加した後、残存するDMC及びメタノール
を2kPa(15mmHg)の減圧下で除去し、続いて
減圧蒸留を行い常温無色結晶である2−メチル−4−シ
クロヘキセン−1,1−ジメタノール環状炭酸エステル
を326mg(収率89.4%)得た。
【0065】3)2−オキサ−5−メチルスピロ[3.
5]ノナ−7−エンの合成 3つ口フラスコに2−メチル−4−シクロヘキセン−
1,1−ジメタノール環状炭酸エステル321.15
g、BHT642mg(0.2質量%)、LiCl1.9
3gを仕込み、マントルヒーターを用いて275℃で加
熱攪拌した。生成物を直ちに約8kPa(60mmH
g)の減圧下、系外に抜き出し、留出しなくなるまで4
時間加熱を続けた。生成物にBHT600mgを加え、
減圧蒸留を行い無色透明液体である2−オキサ−5−メ
チルスピロ[3.5]ノナ−7−エンを187g(収率7
1%)得た。
【0066】4)7,8−エポキシ−2−オキサ−5−
メチル−スピロ[3.5]ノナンの合成 2−オキサ−5−メチルスピロ[3.5]ノナ−7−エン
50gを150mlのジクロロメタンに溶解させてから
反応器に投入した。m−クロロ過安息香酸93.7gを
400mlのジクロロメタンに懸濁させたものを反応溶
液が40℃を超えないように1時間かけて滴下した。析
出したm−クロロ安息香酸を濾別し、冷ジクロロメタン
でよく洗浄した。有機層に水酸化カルシウム15.0g
を投入し、30分攪拌後、析出した結晶を濾別し、冷ジ
クロロメタンで洗浄した。有機層を5%のNaHSO4
水、飽和食塩水で洗浄した後濃縮し、減圧蒸留により常
温で無色半固体形状の7,8−エポキシ−2−オキサ−
5−メチル−スピロ[3.5]ノナンを38.1g(収
率73.7%)得た。
【0067】6、7−エポキシ−2−オキサスピロ
[3.5]ノナンも上記と類似の手順により本発明者が
合成した。また、5−メチル−2−オキサスピロ[3.
5]ノナンについては下記の通りにして本発明者が合成
した。
【0068】<5−メチルー2−オキサスピロ[3.
5]ノナンの合成>1L3つ口フラスコに2−メチルシ
クロヘキサン−1,1−ジメタノール474g、炭酸ジ
メチル405g、炭酸カリウム1.4gを入れ、オイル
バス中100℃の温度で加熱攪拌し、生成するメタノー
ルを常圧で系外に留去しつつ反応を14時間行った。最
終的に反応容器内を10mmHgまで減圧にし、相当す
る炭酸エステルを収率95%で得た。
【0069】得られた環状炭酸エステルをそのまま25
0℃で加熱攪拌し、生じた炭酸ガスを冷却装置の上部よ
り系外へ排出しつつ反応を10時間行った。この反応溶
液を蒸留精製し、5−メチルー2−オキサスピロ[3.
5]ノナンを230g得た。
【0070】(実施例1〜5)表1に記載の各成分を熱
溶融させ3本ロールを用い混練し、粘稠な液状の活性エ
ネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
【0071】この光硬化性樹脂組成物を用いて、2枚の
ディスク基板の各々貼り合わせ面に、スクリーン印刷法
により厚さ20μmの接着層を形成した。そして、メタ
ルハライドランプ(ウシオ電気社製:UVC−302/
1MN:302/5XX−DX01、搭載ランプUVL
−30000M2−N1)を用いて、300mJ/cm
2の活性エネルギー線を照射した後に貼り合わせ面同士
を貼り合わせ、約25℃で3時間放置して目的の光ディ
スクを得た。なお、接着性能の評価は以下の方法で行っ
た。
【0072】(硬化性)貼り合わせた2枚の光ディスク
基材を剥離し、その表面の状態を観察した。全くタック
(ベタツキ)が認められないものを○印、少しタックが
認められるものを△印、全く硬化していないものを×印
でそれぞれ表1に示した。 (剥離接着強度の測定)光ディスク用ポリカーボネート
材を扇状に16分割し、試験片とした。これに接着剤を
約5mmの直径の円になるよう塗布し、メタルハライド
ランプを用いて300mJ/cm2の活性エネルギー線
を照射した後、2枚の試験片を貼り合わせた。この接着
試験片に対してインストロン万能試験機を用いて3点曲
げ試験を行い、接着層がはがれたときの強度(N)を直
径で除した値を剥離接着強度(N/cm)とした。 (チルト角)作製された光ディスクを温度80℃、湿度
85%の恒温槽内に100時間保管した後、取り出して
5分経過した後のチルト角を測定した。チルト角が3m
rad未満のものを◎印、3mrad以上5mrad未
満のものを○印、5mrad以上のものを×印でそれぞ
れ表1に示した。このチルト角は光ディスク基板の歪み
及び反りの大きさが評価でき、接着剤層の耐熱性、密着
性、吸湿性に起因すると考えられる。
【0073】(比較例1〜3)表1の各成分を混合し活
性エネルギー線硬化型樹脂組成物とする以外は全く実施
例1と同様の操作を行い光ディスク基板の貼り合わせを
試みた。実施例と同様の評価結果を表1に示した。
【0074】
【表1】
【0075】表1の結果から、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂を含む接着剤組成物(比較例1)は硬化性に劣
り、それにオキセタニル基のみを含む化合物を含ませる
と(比較例3)硬化性の改善は図れるが、接着基板の歪
みや反り(チルト角)の点で劣ることがわかる。また、
脂環型エポキシ樹脂を含む接着剤組成物(比較例2)は
硬化性は良いが、剥離接着強度及びチルト角の点で劣る
ことがわかる。それに対し、同一分子内に少なくとも一
個のオキセタニル基と少なくとも一個のエポキシ基とを
有する化合物を含む本発明に係る接着剤組成物(実施例
1〜5)は硬化性、剥離接着強度及びチルト角の全ての
面で優れることが明らかである。
【0076】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は光ディスク(特
にDVD、MO)やICカード材に対する接着性に優
れ、また紫外線照射後、貼り合わせた後の室温熟成中に
速やかに反応率が飽和点に達し、高温・多湿雰囲気下に
おける環境試験中に接着強度の低下や、ディスクの反り
が極めて少ないという有利な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 541 G11B 7/24 572K 572 7/26 531 7/26 531 G06K 19/00 K Fターム(参考) 4J040 DF042 DF052 EE021 EE031 GA05 GA08 GA10 GA11 GA13 HA116 HA196 HA206 HA316 HB02 HB03 HB10 HB11 HB14 HB15 HB18 HB31 JA01 JB02 JB07 KA04 KA25 LA06 MA02 MA10 NA19 NA21 5B035 AA07 AA08 BA03 BA05 BB09 BC00 CA02 CA03 5D029 RA28 RA30 TA17 5D121 AA07 EE22 FF03

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一分子内に少なくとも一個のオキセタ
    ニル基と少なくとも一個のエポキシ基とを有する化合物
    (a)を含むことを特徴とする接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 同一分子内に少なくとも一個のオキセタ
    ニル基と少なくとも一個のエポキシ基とを有する化合物
    (a)が脂環式アルカンであることを特徴とする請求項
    1に記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 脂環式アルカンが一般式(1)で表され
    る化合物であることを特徴とする請求項2に記載の接着
    剤組成物。 【化1】 (式中Rは水素原子またはメチル基であり、mは0〜2
    の整数で、nはmが0の場合は2、それ以外は1であ
    る)。
  4. 【請求項4】 一般式(1)で表される化合物が7,8
    −エポキシ−2−オキサ−5−メチル−スピロ[3.
    5]ノナンおよび/または6,7−エポキシ−2−オキ
    サ−スピロ[3.5]ノナンであることを特徴とする請
    求項3に記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 活性エネルギー線の照射および/または
    加熱によりカチオン重合を開始させる化合物(b)を含
    む請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 活性エネルギー線の照射および/または
    加熱によりカチオン重合を開始させる化合物(b)がス
    ルホニウム塩、ヨードニウム塩およびジアゾニウム塩の
    中から選ばれた1種以上である請求項5に記載の接着剤
    組成物。
  7. 【請求項7】 一個以上のエポキシ基を有し、オキセタ
    ニル基を有しない化合物(c)を含有する請求項1〜6
    のいずれかに記載の接着剤組成物。
  8. 【請求項8】 一個以上のオキセタニル基を有し、エポ
    キシ基を有しない化合物(d)を含有する請求項1〜7
    のいずれかに記載の接着剤組成物。
  9. 【請求項9】 ラジカル重合性不飽和基を有する化合物
    (e)を含有する請求項1〜8のいずれかに記載の接着
    剤組成物。
  10. 【請求項10】 光ラジカル重合開始剤(f)を含有す
    る請求項1〜9のいずれかに記載の接着剤組成物。
  11. 【請求項11】 イオン交換体を更に含有する請求項1
    〜10のいずれかに記載の接着剤組成物。
  12. 【請求項12】 脂肪族ポリオールを更に含有する請求
    項1〜11のいずれかに記載の接着剤組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の接
    着剤組成物により接着された光ディスク。
  14. 【請求項14】 前記光ディスクがDVD又はMOであ
    る、請求項13記載の光ディスク。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12のいずれかに記載の接
    着剤組成物により接着されたICカード。
  16. 【請求項16】 前記ICカードが接触型又は非接触型
    ICカードである請求項15に記載のICカード。
  17. 【請求項17】 2つの基材のそれぞれの、又はどちら
    か一方の面に請求項1〜12のいずれかに記載の接着組
    成物を塗布後、又はその塗布の際に活性エネルギー線を
    照射し、次いでこの塗布面同士又はこの塗布面と当該接
    着組成物を塗布していないもう一方の基材の表面とを密
    着させ、所望により当該塗布した接着組成物を展延する
    ことを特徴とする、当該2つの基材を接着する方法。
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