JP2003246970A - 光反応性接着剤で接着された接着構造体の製造装置及び接着構造体の製造方法 - Google Patents

光反応性接着剤で接着された接着構造体の製造装置及び接着構造体の製造方法

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JP2003246970A
JP2003246970A JP2002028568A JP2002028568A JP2003246970A JP 2003246970 A JP2003246970 A JP 2003246970A JP 2002028568 A JP2002028568 A JP 2002028568A JP 2002028568 A JP2002028568 A JP 2002028568A JP 2003246970 A JP2003246970 A JP 2003246970A
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adherend
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JP2002028568A
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Takeshi Miyake
武司 三宅
Kenji Yamauchi
健司 山内
Takashi Shinjo
隆 新城
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光反応性接着剤表面の光照射による反応が進
みすぎることなく、貼りあわせた後に被着体との十分な
接着性が得られる、光反応性接着剤で接着された接着構
造体の製造装置を提供すること。 【解決手段】 複数の被着体が光反応性接着剤で接着さ
れた接着構造体の製造装置であって、光反応性接着剤層
に光を照射する光照射手段と、前記光反応性接着剤の表
面温度を80℃以下に制御する冷却手段と、前記光を照
射した光反応性接着剤層と被着体とを圧力をかけて貼り
あわせる貼りあわせ手段とを備え、かつ光照射手段に3
40nm以下の紫外線を遮断する波長制限フィルタが設
けられている。好ましくは接着剤の温度より加熱温度を
低温とするかあるいは加熱を行わずに圧力をかけて貼り
あわせる貼り合わせ手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2枚の
被着体が光反応性接着剤により接着された接着構造体の
製造装置および接着構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カード本体の中にICチップおよ
び電気回路パターンを内蔵しているICカードが普及し
つつある。ICカードは通常、下側のフィルムの上に形
成された電気回路パターンにICチップを接続し、この
上に、接着剤を使用して上側のフィルムを下側のフィル
ムと貼りあわせて積層した構造となっている。接着剤と
しては、例えば、熱可塑性接着剤や光反応性接着剤を使
用したものが種々提案されている。中でも、光反応性接
着剤は、硬化反応を光で開始させるので、熱可塑性接着
剤等のように高温で加熱する必要がないため、高温で加
熱することが不適当な被着体を接着するときには好まれ
て使用される。
【0003】光反応性接着剤を用いて被着体を貼りあわ
せる場合、光照射源には、高圧水銀ランプや超高圧水銀
灯、メタルハライドランプなどが使用されている。これ
らのランプは、照射時に熱が発生しやすく、接着剤を硬
化させる時に光、特に紫外線を照射することによって接
着剤が加熱される。その結果、接着剤が光照射によって
のみ硬化反応を開始するだけでなく、加熱されることに
よっても接着剤の硬化反応が促進され、他方の被着体貼
りあわせ前に接着剤の硬化反応が進みすぎる傾向があっ
た。そして、接着剤の表面の粘度が上昇し、表面に硬化
皮膜を形成するため、被着体への塗れ性が悪化し、本来
その接着剤が持つ接着性能を十分に発揮させることは難
しかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであり、光反応性接着剤表面の光照射に
よる反応が進みすぎることなく、貼りあわせた後に被着
体との十分な接着性が得られる、光反応性接着剤で接着
された接着構造体の製造装置、および光反応性接着剤表
面の光照射による反応が進みすぎることなく、貼りあわ
せた後に被着体との十分な接着性が得られる、接着構造
体の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、光反応性接着剤を硬化
させるときに使用する光照射手段における照射光源から
発せられる照射光に340nm以下の紫外線が含まれな
いかあるいは340nm以下の紫外線を遮断する波長制
限フィルタを備え、必要に応じて光の照射と同時または
前後に、該接着剤を冷却するための手段を備えている接
着構造体の製造装置を使用して接着構造体を作製すれ
ば、貼り付け前の接着剤表面に硬化皮膜が形成されにく
くなり、接着剤が持つ接着性能を十分に発揮できる状態
で接着剤を使用できることを知見した。
【0006】すなわち、請求項1に記載された本発明の
接着構造体の製造装置は、少なくとも2枚の被着体が光
反応性接着剤で接着された接着構造体の製造装置であっ
て、該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着剤
がシート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積層
させることにより被着体上に接着剤層を形成させる接着
剤層形成手段と、光反応性接着剤層に光を照射する光照
射手段と、前記光を照射した光反応性接着剤層と他の被
着体とを圧力をかけて貼りあわせる貼りあわせ手段とを
備え、かつ光照射手段における照射光源から発せられる
照射光に340nm以下の紫外線が含まれないかあるい
は光照射手段に340nm以下の紫外線を遮断する波長
制限フィルタが設けられていることを特徴とする。ま
た、請求項2に記載された接着構造体の製造装置は、少
なくとも2枚の被着体が光反応性接着剤で接着された接
着構造体の製造装置であって、該接着剤を被着体に塗布
するかあるいは前記接着剤がシート状接着剤でありシー
ト状接着剤を被着体に積層させることにより被着体上に
接着剤層を形成させる接着剤層形成手段と、光反応性接
着剤層に光を照射する光照射手段と、被着体に形成され
ている接着剤の表面温度を80℃以下に制御する冷却手
段と、前記光を照射した光反応性接着剤層と他の被着体
とを圧力をかけて貼りあわせる貼りあわせ手段とを備
え、かつ光照射手段に340nm以下の紫外線を遮断す
る波長制限フィルタが設けられていることを特徴とす
る。また、請求項3に記載の接着構造体の製造装置は、
少なくとも2枚の被着体が光反応性接着剤で接着された
接着構造体の製造装置であって、光反応性接着剤を加熱
する加熱手段と、該接着剤を被着体に塗布するかあるい
は前記接着剤がシート状接着剤でありシート状接着剤を
被着体に積層させることにより被着体上に接着剤層を形
成させる接着剤層形成手段と、該接着剤層に光を照射す
る光照射手段と、該接着剤が塗布されている被着体を搬
送する搬送手段と、圧力をかけて他の被着体と該接着剤
とを貼りあわせる貼りあわせ手段とを備え、かつ光照射
手段に340nm以下の紫外線を遮断する波長制限フィ
ルタが設けられていることを特徴とする。また、請求項
4に記載の接着構造体の製造装置は、少なくとも2枚の
被着体が光反応性接着剤で接着された接着構造体の製造
装置であって、光反応性接着剤を加熱する加熱手段と、
該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着剤がシ
ート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積層させ
ることにより被着体上に接着剤層を形成させる接着剤層
形成手段と、該接着剤層に光を照射する光照射手段と、
被着体に塗布されている接着剤の表面温度を80℃以下
に制御する冷却手段と、該接着剤が塗布されている被着
体を搬送する搬送手段と、圧力をかけて他の被着体と該
接着剤とを貼りあわせる貼りあわせ手段とを備え、かつ
光照射手段に340nm以下の紫外線を遮断する波長制
限フィルタが設けられていることを特徴とする。
【0007】また、請求項5に記載の接着構造体の製造
装置は、少なくとも2枚の被着体が光反応性接着剤で接
着された接着構造体の製造装置であって、該接着剤を被
着体に塗布するかあるいは前記接着剤がシート状接着剤
でありシート状接着剤を被着体に積層させることにより
被着体上に接着剤層を形成させる接着剤層形成手段と、
光反応性接着剤層に光を照射する光照射手段と、前記光
を照射した光反応性接着剤層と他の被着体とを接着剤の
温度より20℃高い温度よりも低い温度に加熱するかあ
るいは加熱を行わずに圧力をかけて貼りあわせる貼りあ
わせ手段とを備え、かつ光照射手段に340nm以下の
紫外線を遮断する波長制限フィルタが設けられているこ
とを特徴とする。また、請求項6に記載の接着構造体の
製造装置は、少なくとも2枚の被着体が光反応性ホット
メルト型接着剤で接着された接着構造体の製造装置であ
って、光反応性ホットメルト型接着剤を加熱する加熱手
段と、該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着
剤がシート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積
層させることにより被着体上に接着剤層を形成させる接
着剤層形成手段と、前記接着剤層に光を照射する光照射
手段と、光を照射した前記接着剤が接着可能なオープン
タイムのあいだに前記接着剤層と被着体とを接着剤の温
度より20℃高い温度よりも低い温度に加熱するかある
いは加熱を行わずに圧力をかけて貼りあわせる貼りあわ
せ手段とを備え、かつ光照射手段に340nm以下の紫
外線を遮断する波長制限フィルタが設けられていること
を特徴とする。また、請求項7に記載の接着構造体の製
造装置は、少なくとも2枚の被着体が光反応性ホットメ
ルト型接着剤で接着された接着構造体の製造装置であっ
て、光反応性ホットメルト型接着剤を加熱する加熱手段
と、該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着剤
がシート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積層
させることにより被着体上に接着剤層を形成させる接着
剤層形成手段と、前記接着剤層に光を照射する光照射手
段と、被着体に形成されている接着剤の表面温度を80
℃以下に制御する冷却手段と、光を照射した前記接着剤
が接着可能なオープンタイムのあいだに前記接着剤層と
被着体とを接着剤の温度より20℃高い温度よりも低い
温度に加熱するかあるいは加熱を行わずに圧力をかけて
貼りあわせる貼りあわせ手段とを備え、かつ光照射手段
に340nm以下の紫外線を遮断する波長制限フィルタ
が設けられていることを特徴とする。また、請求項8に
記載の接着構造体の製造装置は、請求項1から7に記載
された接着構造体の製造装置であって光が紫外線である
ことを特徴とする。また、請求項9に記載の接着構造体
の製造装置は、請求項1から8に記載された接着構造体
の製造装置であって、光反応性接着剤が、(a)常温で
固形のエポキシ樹脂と、(b)光カチオン重合開始剤
と、(c)式(1);R1−(OR2)n−OR3(式中、R
1,R3は、水素、グリシジル基または置換されていても
よい炭素原子数1〜8の炭化水素基、R2は、置換され
ていてもよい炭素数2〜8の2価の炭化水素基を示し、
nは2以上の整数である。)で表される化合物、テトラ
メチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体お
よびテトラメチレンオキシドとエチレンオキシドとの共
重合体から選ばれる少なくとも1つのポリエーテル化合
物を含むことを特徴とする。また、請求項10に記載の
接着構造体の製造方法は、あらかじめ加熱して接着剤の
粘度を低下させた光反応性接着剤を塗布手段へ導入し、
該接着剤を被着体に塗布した後、該接着剤に340nm
以下の紫外線を含まない紫外線を照射し、紫外線を照射
すると同時か紫外線を照射する前後において該接着剤の
表面を冷却し、該接着剤が塗布されている被着体と他の
被着体とを貼りあわせてから加圧プレスすることを特徴
とする。また、請求項11に記載の接着構造体の製造方
法は、光反応性接着剤がシート状接着剤であり、あらか
じめ加熱した前記接着剤を被着体に積層させた後、該接
着剤に340nm以下の紫外線を含まない紫外線を照射
し、紫外線を照射すると同時か紫外線を照射する前後に
おいて該接着剤の表面を冷却し、該接着剤が積層されて
いる被着体と他の被着体とを貼りあわせてから加圧プレ
スすることを特徴とする。
【0008】本発明にかかる接着構造体の製造装置は、
(a)光反応性接着剤層に光を照射する光照射手段と、
必要に応じて備えられる(b)前記光反応性接着剤の表
面温度を80℃以下に制御する冷却手段と、(c)前記
光を照射した光反応性接着剤層と被着体とを圧力をかけ
て貼りあわせる貼りあわせ手段とを備え、かつ光照射手
段における照射光源から発せられる照射光に340nm
以下の紫外線が含まれないかあるいは光照射手段に34
0nm以下の紫外線を遮断する波長制限フィルタが設け
られていることを特徴とする。なお、本発明で使用され
る接着剤の粘度が低いと、冷却が必要ない場合もありう
るが、粘度が高い接着剤の場合は、塗布温度を高く設定
して接着剤と塗布するので、接着剤を塗布してから被着
体を貼りあわせるまでの間、接着剤が高温であるため、
冷却による効果が大きい。よって接着剤の粘度が高く、
塗布温度が80℃をこえる高い温度に設定する必要があ
る時は、本発明の装置は光反応性接着剤の表面温度を8
0℃以下に制御する冷却手段を備えることが好ましい。
ここで、上記「接着構造体」とは、少なくとも2枚の被
着体が光反応性接着剤で接着された構造体である。
【0009】以下、本発明にかかる装置の各手段につい
て説明する。本発明にかかる装置の光照射手段として
は、波長200〜800nmの光を照射可能である手段
であれば特に限定されない。前記光照射手段において用
いる光照射源としては、例えば、炭素アーク、水銀蒸気
アーク、蛍光ランプ、アルゴングローランプ、ハロゲン
ランプ、白熱ランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧
水銀灯、フラッシュUVランプ、ディープUVランプ、
キセノンランプ、タングステンフィラメントランプ、太
陽光が挙げられる。中でも、本発明における光照射手段
としては、取り扱いが簡便であり、比較的高エネルギー
を得ることのできる紫外線照射装置を用いるのが好まし
い。さらに、メタルハライドランプまたは高圧水銀灯を
光照射源として有する紫外線照射装置を用いるのがより
好ましい。
【0010】本発明の光照射手段は、光照射手段におけ
る照射光源から発せられる照射光に340nm以下の紫
外線が含まれないかあるいは340nm以下の紫外線を
遮断するための波長制限フィルタが備え付けられてい
る。340nm以下の紫外線を含まないかあるいは遮断
することにより、接着剤表面に硬化被膜が形成されにく
くなる。340nm以下の紫外線を遮断するための波長
制限フィルタは、前記光照射手段において用いる光照射
源の種類などに応じて、公知の波長制限フィルタの中か
ら適宜選択できる。例えば、前記光照射手段において用
いる光照射源が高圧水銀灯の場合、300〜340nm
の波長のうち313nmの成分が強いが他の成分は弱い
ため、石英ガラスフィルタを波長制限フィルタとして用
い調光することにより、340nm以下の紫外線を遮断
することができる。また、例えば前記光照射手段におい
て用いる光照射源がメタルハライドランプの場合、30
0〜340nmの紫外線が多く含まれており、上述の高
圧水銀灯と同等の機能を発現させるためには、石英ガラ
スフィルタを波長制限フィルタとして使用することが望
まれる。前記石英ガラスフィルタは、好ましくは光照射
源と被照射体との間に設置する。前記石英ガラスフィル
タは、市販のパイレックス(登録商標)ガラスでも代用
できる。また、石英ガラスの表面に薄い金属膜が形成さ
れた波長制限フィルタを用いても良い。また、300n
m以下の光を遮断し、発生する熱をできるだけ遮断する
ために、光照射手段に「ブルーフィルタ」(オーク製作
所社製)が装着されていることも好ましい。340nm
以下の紫外線を遮断するための波長制限フィルタとして
は、上述した石英ガラスフィルタや「ブルーフィルタ」
(オーク製作所社製)に限定されるわけではなく、公知
のフィルタを使用することができる。照射光に340n
m以下の紫外線が含まれない照射光源としては、340
nmよりも長波長側で蛍光発光する蛍光物質が塗られた
蛍光ランプや、340nmよりも長波長側で発光する金
属物質を用いたメタルハライドランプなどが挙げられ
る。なお、これらのランプは照射光に含まれるおよそ4
00nmまでの紫外線領域の波長成分の割合が十分に高
いとはいえないので紫外線硬化性接着剤に対して光を照
射する場合は照射光の照射強度を十分に高くすることが
できる大型照射装置を用いることが好ましい。
【0011】上記の光照射手段としては、例えば照射ラ
ンプなどの照射源の寿命を長くするため、または接着剤
や被着体を過熱させないために、照射ランプの周りを透
明なガラスからなるジャケットで囲み、そのジャケット
内に冷水または冷空気を流すように構成するのが好まし
い。上記の構成の照射ランプとしては、水冷式のものと
しては、アイグラフィックス社、オーク製作所社等から
市販されている。また、空冷式のものとしては、ウシオ
電機株式会社等から市販されている。上述のような光照
射源を冷却するための装置には、光照射時に熱が発生
し、接着剤が加熱され、貼りあわせ前に接着剤の硬化反
応が開始するのを防ぐ働きも有する。また、水冷式の冷
却装置、つまりウォータージャケットには、光が照射さ
れた接着剤の表面に硬化被膜を形成させ接着剤を均一に
硬化させにくくする300〜340nmの光を水の作用
で減らす働きがあるという利点もある。さらに、365
nmの光が必要な強度を維持できる範囲で、ウォーター
ジャケットの直径を大きくすることも可能である。
【0012】上記光の照射量は、光反応性接着剤を構成
する各成分の種類や量、塗工厚み、光の照射源等によっ
ても異なるため、一義的には定め得ないが、重合もしく
は架橋に有効な波長の照射量を200〜2000mJ/
cm2の範囲とすることが望ましい。光の照射時間は、
光の強度や、光反応性接着剤を構成する各成分の種類や
量等により異なるので一概には言えないが、通常、0.
1〜30秒で十分である。比較的厚く接着剤を塗工した
場合には、上記範囲を超えて、光を照射することが好ま
しい。
【0013】また、上記光の照射強度は特に限定されな
いが、30〜200mW/cm2であることが好まし
い。照射エネルギー強度が低いと光を照射した表面付近
のみ反応が起こり、加熱貼りあわせ後、光を照射した表
面とその裏面で接着剤の反応性に差が生じるため、照射
強度は30mW/cm2以上であることが好ましい。一
方、照射エネルギー強度を高くした方が、光を照射した
接着剤表面とその裏面との間の反応性をそろえることが
でき、また照射時間を短くすることもできる。その結
果、光を照射している時に、接着剤に熱が加わらず、接
着剤の硬化反応が極端に速くならず、被着体への塗れ性
の悪化を低減することができる。しかし、照射エネルギ
ーが高すぎると、過度な温度上昇を招くため、照射強度
は200mW/cm2以下であることが好ましい。例え
ば、365nmの光で200mW/cm2までの強度で
照射すれば、700μmの厚みの接着剤を良好に硬化さ
せることが可能である。
【0014】本発明にかかる装置において、光反応性接
着剤層の表面温度を80℃以下に制御する冷却手段とし
ては、特に限定されない。冷却手段では、光反応性接着
剤層の表面温度が、80℃以下、好ましくは60℃以
下、より好ましくは40℃以下になるように制御され
る。ただし、貼りあわせ時に接着剤を加熱しなければ十
分な接着力が得られない場合は、光反応性接着剤を冷却
しすぎると、十分な接着性を得るために貼りあわせ時に
接着剤の表面温度が十分に高くなるよう、再び加熱しな
ければならなくなるので、冷却の際に光反応性接着剤の
表面温度が接着力が極端に低下しない温度以上としてお
くことが好ましい。具体的には60〜80℃が好適であ
る。前記冷却手段としては、例えば、図1に示すよう
に、照射ランプのような光照射手段6と光反応性接着剤
層5の間に設けられている熱線吸収フィルタ1aが挙げ
られる。上記熱線吸収フィルタ1aは、光照射手段から
の光のうち熱線部分の波長の光を吸収する機能を有する
フィルタである。なお、図1における符号2は搬送ロー
ル、符号3は一方の被着体である。
【0015】前記冷却手段の他の例としては、図2に示
すように、光反応性接着剤層5が形成された一方の被着
体3の裏面に接触された、金属製で内部が中空の箱体か
らなる冷却装置1bが挙げられる。この冷却装置1b
は、内部の中空の箱体内に冷却された水などの液体また
は冷却された空気などの気体が通流するようにされてい
る。本発明にかかる装置をこのような構成とすることに
より、冷却装置1bに接触された被着体3を通して光反
応性接着剤層5の表面温度が80℃以下に制御される。
この場合、冷却装置1bとしては、上記の構成のものだ
けに限定されず、パイプ状物を多数並べその中に冷媒を
通す構成など各種の態様が挙げられる。
【0016】前記冷却手段のさらに別の例としては、図
3に示すように、光反応性接着剤層5の表面に冷風をあ
てることができる冷風発生装置1cが挙げられる。冷風
発生装置1cにより、光反応性接着剤層5の表面温度が
80℃以下に制御される。また、本発明にかかる装置の
冷却手段としては、特別な装置を必要としない冷却手段
でもよい。例えば、接着剤が十分に放冷できる程度に長
い搬送経路を有する接着構造体の製造装置などが挙げら
れる。
【0017】上述の冷却手段は、光の照射前、光の照射
中、または光の照射後のいずれで行ってもよい。但し、
本発明にかかる装置の冷却手段として上記冷却装置1b
または冷風発生装置1cを用いる場合、冷却工程は光照
射に先立って行われるように、本発明にかかる装置が構
成されてもよい。冷却によって光反応性接着剤層5の表
面が十分に低い温度にされていれば、光照射により多少
昇温しても光反応性接着剤層の表面温度を80℃以下に
保持することは可能である。
【0018】本発明にかかる装置において、光を照射さ
れた光反応性接着剤層と被着体とを貼り合わせる貼り合
わせ手段としては、従来から用いられている貼り合わせ
手段のいずれも使用可能である。通常は、圧力をかけて
前記光を照射された光反応性接着剤層と被着体とを貼り
合わせる。前記貼り合わせ手段としては、具体的に、例
えば手動またはロール等を用いて貼りあわせるという手
段が挙げられる。すなわち、被着体を光照射した接着剤
上にのせ、プレスまたはラミネーターで貼りあわせる。
前記手段として、より具体的には、図4に示したプレス
8a、図5に示したロールラミネーター8b等が挙げら
れる。図4および図5において符号7は、他方の被着体
である。貼りあわせ後に得られる接着構造体の表面平滑
性は、プレスを使用する方が良いため、接着構造体の表
面平滑性が必要とされる場合は、貼り合わせ手段として
プレスを使用する方が好ましい。一方、接着剤の粘度が
低い場合は、貼り合わせ手段としてラミネーターを使用
する方が好ましい。圧力をかけて前記光を照射された光
反応性接着剤層と被着体とを貼り合わせる場合、その圧
力は特に限定されない。例えば、2つのカード状の被着
体にICなどの精密機器が封じられている場合、プレス
により2つの被着体を貼りあわせるときの圧力は10k
g/cm2以下であることが好ましい。
【0019】また、上記貼り合わせ手段に加熱手段を併
設してもよい。光反応性接着剤がホットメルト型であれ
ば加熱して貼り合わせることが好ましい。一方、光反応
性接着剤が液状または粘着性を有する固体状のものであ
る場合は、室温での貼り合わせが可能であるが、熱をか
けた方が光重合開始剤が活性化するため、硬化が速くな
り、養生時間を短くすることができるため、好ましい。
加熱温度は特に限定されないが、接着構造体に悪影響を
及ぼさないことが好ましい。例えば、2つのカード状の
被着体にICなどの精密機器が封じられている場合、か
かるICなどの精密機器に悪影響を及ぼさないよう、加
熱温度は100℃以下に設定することが好ましい。
【0020】本発明にかかる製造装置は、上述してきた
手段のほかに、光反応性接着剤を加熱する加熱手段と、
被着体を搬送する搬送手段とを、さらに有することが好
ましい。また、該接着剤を被着体に塗布する塗布手段を
有することが好ましい。すなわち、本発明にかかる製造
装置の好ましい態様としては、光反応性接着剤を加熱す
る加熱手段と、該接着剤を被着体に塗布する塗布手段
と、該接着剤層に光を照射する光照射手段と、被着体に
塗布された接着剤を冷却する冷却手段と、被着体を搬送
する搬送手段と、および、圧力をかけて被着体と該接着
剤とを貼りあわせる貼りあわせ手段とを備え、かつ、光
照射手段に340nm以下の紫外線を遮断する波長制限
フィルタが設けられている装置が好ましい実施態様とし
て挙げられる。
【0021】上記態様の本発明にかかる製造装置におい
て、光反応性接着剤を加熱する加熱手段としては、特に
限定されるわけではなく、公知の手段を用いてよい。前
記加熱手段としては、例えば、ホットプレート等で加熱
する方法、熱風で加熱する方法等が挙げられる。加熱温
度としては、接着剤が高粘度である場合は、110℃以
下が好ましく、低粘度である場合は、90℃以下が好ま
しい。本発明において、光反応性ホットメルト型接着剤
を使用する場合は、接着剤を加熱して、接着剤の粘度を
低下させてから塗工する。しかし、あまり高温で塗工す
ると、カード等の被着体の素材として多く用いられてい
るポリエチレンテレフタレートが収縮して、しわ等が生
じやすくなるため、加熱温度は110℃以下が好まし
い。
【0022】上記一方の被着体に光反応性接着剤層を塗
布する手段としては、特に限定されず、公知手段を用い
てよい。例えば、光反応性接着剤が液状である場合は、
例えば、刷毛、スプレー、フローコーター、ロールコー
ターなど従来から用いられている塗布装置を用いれば容
易に塗布することができる。かかる塗布装置は、ロール
状でも平板状でもどちらでもよい。光反応性接着剤が常
温で粘着性を有する固体状、もしくは、ホットメルト型
のように常温で固体状のものの場合は、光反応性接着剤
層をシート状に形成しておき、このシートを一方の被着
体に積層することのできる装置が上記塗布手段として挙
げられる。なお、これらシート状の接着剤を用いる場合
においても接着剤を加熱する加熱手段を備えることが好
ましい。加熱された接着剤は被着体との密着性が向上す
る。
【0023】上記態様の製造装置において、光反応性接
着剤層に光を照射する光照射手段および上記光反応性接
着剤層の表面温度を80℃以下に制御する冷却手段につ
いては、上述の通りである。上記態様の製造装置におい
て、接着剤が塗布されている被着体を搬送する搬送手段
としては、従来から使用されている搬送手段を使用して
よい。例えば、ベルトコンベア等が挙げられる。ベルト
コンベアを搬送手段として使用する場合、製造装置のは
じめから終わりまでベルトコンベア搬送して、上述して
きた作業をインライン化してもよい。また、ベルトコン
ベアは、それぞれの作業時間等を考えると、0.1〜6
m/分の速度で動作させるのが好ましい。上記態様の製
造装置において、圧力をかけて他の被着体と該接着剤と
を貼りあわせる貼りあわせ手段については、上述の通り
である。
【0024】上述してきた本発明にかかる装置を用いて
接着構造体を製造する方法を、具体的実施態様を挙げて
説明する。光反応性接着剤が液状である場合は、一方の
被着体に光反応性接着剤を塗布する。塗布方法として
は、前述の方法などを用いることができる。光反応性接
着剤層を形成した後、上記形成された光反応性接着剤層
に光照射手段を用いて光を照射する。上記光を照射中、
または照射前後に上記光反応性接着剤層の表面温度を8
0℃以下に制御する冷却手段を用いて、光反応性接着剤
層の表面温度を80℃以下に制御する。次いで上記光反
応性接着剤層の上に他方の被着体を重ね、それを貼り合
わせ手段を用いて貼り合わせる。
【0025】光反応性接着剤が常温で粘着性を有する固
体状、もしくは、ホットメルト型接着剤のように常温で
固体状のものの場合は、光反応性接着剤層をシート状に
形成しておき、この接着シートを一方の被着体に積層
し、上記接着シートに光照射手段を用いて光を照射す
る。上記光を照射中は上記接着シートの表面温度を80
℃以下に制御する冷却手段を用いて、接着シートの表面
温度を80℃以下に制御する。次いで上記接着シートの
上に他方の被着体を重ね、それを貼り合わせ手段を用い
て貼り合わせる。また、上記の場合、光反応性接着剤層
をシート状に形成しておき、この接着シートに光照射手
段を用いて光を照射する。上記光を照射中は上記接着シ
ートの表面温度を80℃以下に制御する冷却手段を用い
て、シートの表面温度を80℃以下に制御する。つい
で、得られたシートを2枚の被着体間に挟むように重
ね、それを貼り合わせ手段を用いて貼り合わせてもよ
い。
【0026】上記いずれの場合も、さらに、所望によ
り、最後に熱処理を行ってもよい。貼りあわせ後の接着
剤は、徐々に硬化が進行するが、室温よりも高い温度で
熱処理することで、室温で硬化させるよりも早く硬化さ
せることができる。例えば接着剤が低粘度である場合、
貼りあわせ後、40〜70℃で10分間熱処理すること
によって、硬化速度を速め、かかる熱処理の間にほとん
ど硬化を完了させることができ、接着構造体の搬送や打
ち抜き、印刷等が可能となる。ところで、ICカードな
どの精密部品を封止しながら貼り合わせられた情報カー
ドなどを製造する場合は、製品化されたカードの寸法安
定性が重要である。よって接着剤にも高い寸法安定性が
必要となる。これに対して、ICカードなどの情報カー
ドにおいて汎用されている2液硬化型エポキシ接着剤で
はいまだ十分な寸法安定性が得られていない。特に2液
硬化型エポキシ接着剤により接着されたカードは、カー
ドが高温の使用環境にさらされたあと再び室温に戻され
るとカードが変形したり反りが発生するといった問題を
生じることがある。また、カードの形状に変化がなくと
もこのような熱履歴を受けたカードは、再び過酷な使用
環境にさらされたときに変形や反りが生じる恐れがあっ
た。これに対して、本発明の製造装置において使用され
る光反応性接着剤は接着剤が硬化する過程での寸法変化
率が非常に小さいだけでなく、硬化した後の接着剤が過
酷な熱履歴を受けた場合においても加熱収縮率が非常に
小さく高い寸法安定性が得られる。しかしながら、IC
カードなどの情報カードにおいては接着剤の内部にIC
チップなどの情報チップを封止しながらカードに高い寸
法安定性が求められており接着剤の加熱収縮率について
もさらなる向上が求められている。
【0027】これに対して、本発明者らはさらに検討し
たところ、本発明にかかる製造方法において、光を照射
した接着剤層と被着体とを接着剤の温度より20℃高い
温度よりも低い温度に加熱するかあるいは加熱を行わず
に圧力をかけて貼りあわせることにより製品化されたカ
ードが優れた寸法安定性を示し、熱履歴を経てもカード
が変形しなくなることを見出した。よって、本発明にか
かる装置においては、養生時間が少し長くなるが寸法安
定性に優れることから貼りあわせ手段が、光を照射した
光反応性接着剤層と他の被着体とを接着剤の温度より2
0℃高い温度よりも低い温度に加熱するかあるいは加熱
を行わずに圧力をかけて貼りあわせる手段であることが
好ましい。より好ましくは接着剤の温度より15℃高い
温度であり、さらに好ましくは接着剤の温度より5℃高
い温度である。また、さらに好ましくは接着剤の温度よ
り加熱温度を低温とするかあるいは加熱を行わないこと
である。また、当然のことながら貼り合わせにおける加
熱温度は寸法安定性を考慮すると被着体が変形する温度
以下とすることが好ましい。より好ましくは被着体の軟
化温度以下である。また、本発明にかかる装置において
は、光反応性ホットメルト型接着剤を加熱する加熱手段
と、光を照射した光反応性ホットメルト型接着剤が接着
可能なオープンタイムのあいだに前記接着剤層と被着体
とを接着剤の温度より20℃高い温度よりも低い温度に
加熱するかあるいは加熱を行わずに圧力をかけて貼りあ
わせる貼りあわせ手段とを備えることが好ましい。すな
わち、ホットメルト型接着剤は粘着テープでは困難であ
る厚みの厚いテープ状の接着剤を形成することができる
うえ、接着剤が流動状態にある時はICチップなどの情
報チップを内部に封止することができる。また、光反応
性ホットメルト型接着剤はホットメルト接着剤でありな
がら流動状態から固化する過程でおこる固化収縮が非常
に小さく、カードにしわや凹凸が発生することを抑制で
きる。本発明における光反応性接着剤とは、光を照射す
ることにより重合、架橋反応を引き起こす接着剤の総称
である。かかる光反応性接着剤は、光を照射することに
より発生するカチオンにより重合および架橋反応が進行
するカチオン重合性の光反応性接着剤(以下、単にカチ
オン重合性接着剤という)と、ラジカルにより重合およ
び架橋反応が進行するラジカル重合性の光反応性接着剤
(以下、単にラジカル重合性接着剤という)とに大別で
きる。
【0028】カチオン重合性接着剤は、カチオン重合性
物質および光カチオン重合開始剤を必須成分として構成
される接着剤である。カチオン重合性物質とは、カチオ
ン重合するものであれば特に限定されるものではない
が、例えばエポキシ基含有化合物、オキセタン化合物も
しくはオキソラン化合物等のような環状エーテル化合
物;環状エステル化合物;ビニルエーテル化合物;プロ
ペニルエーテル化合物;エピスルフィド化合物;エチレ
ンイミン化合物等が挙げられる。さらに、光カチオン重
合開始剤は、光によってカチオン重合を起こし得る光重
合開始剤であれば限定されない。例えば、本発明におい
ては、イオン性光酸発生タイプおよび非イオン性光酸発
生タイプのいずれを用いてもよい。また、上記光カチオ
ン重合開始剤は、通常、200〜400nmの波長の光
が照射されると、活性化してカチオンを生成する。
【0029】イオン性光酸発生タイプの光カチオン重合
開始剤としては、例えば、芳香族ヨードニウム塩、芳香
族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホ
ニウム塩等のオニウム塩類;鉄−アレン錯体、チタノセ
ン錯体のようなメタロセン塩、アリールシラノール−ア
ルミニウム錯体等の有機金属錯体類等が挙げることがで
きる。上記光カチオン重合開始剤として有効な芳香族ヨ
ードニウム塩、芳香族スルホニウム塩およびメタロセン
塩は、例えば、米国特許第4256828号、米国特許
第5089536号、特開平6−306346号公報等
に開示されている。
【0030】上記光カチオン重合開始剤のうち、芳香族
ヨードニウム塩と芳香族スルホニウム塩は、通常は紫外
領域以外の光ではカチオンを生成しないが、芳香族アミ
ンや着色芳香族多環式炭化水素等の公知の増感剤を併用
することにより、近紫外領域や可視領域の光でもカチオ
ンを生成することができるようになるという利点があ
る。また、メタロセン塩を用いる場合には、3級アルコ
ールのオキサレートエステルのような反応促進剤と組み
合わせて用いてもよい。上記したイオン性光酸発生タイ
プの光カチオン重合開始剤の具体例としては、例えば、
商品名「アデカオプトマーSP−150」、「アデカオ
プトマーSP−170」(以上、旭電化工業社製)、商
品名「UVE−1014」(ゼネラルエレクトロニクス
社製)、商品名「CD−1012」(サートマー社製)
等が挙げられる。
【0031】非イオン性光酸発生タイプの光カチオン重
合開始剤としては、例えばニトロベンジルエステル、ス
ルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン
酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミ
ドスルホナート等が挙げられる。
【0032】上記光カチオン重合開始剤は、単独で用い
てもよく、2種以上の光カチオン重合開始剤を併用して
もよい。また、有効発生波長の異なる複数の光カチオン
重合開始剤を用い、複数段階にわたり硬化させてもよ
い。
【0033】本発明で用いるカチオン重合性接着剤とし
ては、(a)常温で固形のエポキシ樹脂と、(b)光カ
チオン重合開始剤と、(c)式(1);R1−(OR2)n
−OR3(式中、R1とR3は同一もしくは異なっていて
もよく、水素原子、グリシジル基、または置換されてい
てもよい炭素原子数1〜8の炭化水素基、R2は、置換
されていてもよい炭素数2〜8の2価の炭化水素基を示
し、nは2以上の整数である。)で表される化合物とを
含むカチオン重合性接着剤が、好ましい態様として挙げ
られる。かかるカチオン重合性接着剤は、光の照射によ
り速やかに硬化し、優れた接着強度を発現し、さらに接
着物の親水性液体に対する耐性及び耐熱性に優れている
という利点を有する。
【0034】上記カチオン重合性接着剤において用いら
れる(a)常温で固形のエポキシ樹脂としては、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂が好ましく、重量平均分子量
600〜60000程度のビスフェノールF型エポキシ
樹脂がより好ましい。より具体的には、ジャパンエポキ
シレジン社製、商品名:エピコート4004P、エピコ
ート4010Pなどを挙げることができる。また、
(b)光カチオン重合開始剤としては、芳香族スルホニ
ウム塩が好ましい。芳香族スルホニウム塩としては、具
体的に例えば、トリフェニルスルホニウム塩、メチルジ
フェニルスルホニウム塩、ジメチルフェニルスルホニウ
ム塩、ジフェニルナフチルスルホニウム塩またはジ(メ
トキシナフチル)メチルスルホニウム塩等が挙げられ
る。該芳香族スルホニウム塩の中でも、ヘキサフルオロ
ホスフェートイオン(PF6-)を対アニオンとして有し
ている芳香族スルホニウム塩が好ましく、具体的に例え
ば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェ
ート、メチルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホ
スフェート、ジメチルフェニルスルホニウムヘキサフル
オロホスフェート、ジフェニルナフチルスルホニウムヘ
キサフルオロホスフェートまたはジ(メトキシナフチ
ル)メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等
が挙げられる。光カチオン重合開始剤は、常温で固形の
エポキシ樹脂と、他のエポキシ樹脂との合計100重量
部に対し、0.01〜10重量部の割合で配合されるこ
とが好ましい。
【0035】上記式(1)で表される化合物としては、
ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)、
ポリエチレングリコール(PEG)またはポリエチレン
グリコールジグリシジルエーテルが好ましい。PTMG
としては重量平均分子量で1000以上のものがより好
ましく、PEGとしては重量平均分子量で600以上の
ものがより好ましく、ポリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテルとしては重量平均分子量で200以上のも
のがより好ましい。
【0036】前記式(1)で表される化合物がエポキシ
化合物ではない場合は、全エポキシ樹脂100重量部に
対し、式(1)で表される化合物が5〜40重量部の割
合で配合されていることが好ましい。また、前記式
(1)で表される化合物がエポキシ化合物である場合
は、前記式(1)で表される化合物を除く全エポキシ樹
脂100重量部に対し、式(1)で表される化合物が5
〜40重量部の割合で配合されていることが好ましい。
【0037】前記態様のカチオン重合性接着剤には、さ
らに、常温で液状のエポキシ樹脂が含有されていること
が好ましい。常温で液状のエポキシ樹脂としては、例え
ばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げら
れる。なかでも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やそ
の水添物やビスフェノール型エポキシ樹脂の骨格にアル
キレンオキサイドが導入されたエポキシ樹脂などが好ま
しい。液状エポキシ樹脂は、常温で固形のビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂100重量部に対し、1〜40重量
部の範囲で用いることが好ましい。
【0038】本発明で用いるカチオン重合性接着剤の他
の好ましい態様としては、式(1)で表される化合物の
代わりに、テトラメチレンオキシドとプロピレンオキシ
ドとの共重合体が含有されているカチオン重合性接着剤
が挙げられる。前記共重合体としては、重量平均分子量
が200〜4000のものが好ましい。また、前記共重
合体の配合割合は、常温で固形のエポキシ樹脂および所
望により添加される常温で液体のエポキシ樹脂の合計1
00重量部に対して、1〜40重量部の範囲であること
が好ましい。
【0039】上記態様のカチオン重合性接着剤で用いら
れるテトラメチレンオキシドとプロピレンオキシドとの
共重合体は、例えばテトラメチレンオキシドとプロピレ
ンオキシドとを開環重合させることにより得ることがで
きる。開環重合させて得られる共重合体は、具体的には
例えば、多価ヒドロキシル化合物または多価フェノール
化合物、および開環重合触媒の存在下で、テトラメチレ
ンオキシドとプロピレンオキシドとを、オキシプロピレ
ン鎖が通常10〜60重量%になるように開環共重合さ
せることにより製造される。また開環共重合は、ブロッ
ク重合またはランダム付加重合のいずれでもよい。
【0040】本発明で用いるカチオン重合性接着剤のさ
らに他の好ましい態様としては、式(1)で表される化
合物の代わりに、テトラメチレンオキシドとエチレンオ
キシドとの共重合体が含有されているカチオン重合性接
着剤が挙げられる。かかるカチオン重合性接着剤は、す
みやかに硬化し、接着剤の接着強度が最大に達するまで
の時間が短いために長時間の養生を必要とせず、かつ硬
化条件の差異によって最終物性が変化せず、耐溶剤性に
も優れているという利点がある。
【0041】上記態様のカチオン重合性接着剤で用いら
れるテトラメチレンオキシドとエチレンオキシドとの共
重合体としては、重量平均分子量が200〜4000の
ものが好ましい。なお、前記共重合体は、上記テトラメ
チレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体と同
様の方法で製造することができる。また、前記共重合体
の配合割合は、常温で固形のエポキシ樹脂および所望に
より添加される常温で液体のエポキシ樹脂の合計100
重量部に対して、1〜40重量部の範囲であることが好
ましい。
【0042】ラジカル重合性接着剤は、ラジカル重合性
物質および光ラジカル重合開始剤を必須成分として構成
される接着剤である。ラジカル重合性物質は、ラジカル
重合するものであれば特に限定されるものではないが、
例えば、ビニル化合物、アクリロイル基含有化合物また
はメタクリロイル基含有化合物などの不飽和二重結合を
有する化合物が挙げられる。より具体的には、ラジカル
重合性物質としては、アクリロニトリル、スチレン誘導
体、種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、
不飽和ポリアミド、不飽和ポリウレタンなどの化合物が
挙げられる。
【0043】さらに光ラジカル重合開始剤は、光の照射
によってラジカル重合を起こし得る光重合開始剤であれ
ば特に限定されない。また、上記光ラジカル重合開始剤
は、通常、370〜800nmの波長の光が照射される
と、活性化してラジカルを生成する。光ラジカル重合開
始剤としては、具体的に、例えばメトキシアセトフェノ
ン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピ
ルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジル
ジメチルケタール等のケタール誘導体化合物;ホスフィ
ンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジ
エニル)チタノセン誘導体化合物、α−ケトカルボニル
化合物、チオキサントン化合物、アントラキノン化合物
等が挙げられる。上記光ラジカル重合開始剤は、例えば
米国特許第4766055号、同第4868092号、
同第4965171号、特開昭54−151024号公
報、同58−15503号公報、同58−29803号
公報、同59−189340号公報、同60−7673
5号公報、特開平1−28715号公報、特願平3−5
569号及び「プロシーディングス・オブ・コンフェレ
ンス・オン・ラジエーション・キュアリング・エイジ
ア」(PROCEEDINGS OF CONFEREN
CE ON RADIATION CURINGASI
A)」(P.461〜477、1988年)等に記載さ
れている。
【0044】さらに上記した光ラジカル重合開始剤の具
体的な例としては、例えば、商品名「ダロキュア111
6」、「ダロキュア1173」、「イルガキュア18
4」、「イルガキュア651」(以上、チバガイギー社
製)、商品名「BEE」(大阪有機株式会社製)、商品
名「ダロキュア2959」(メルク株式会社製)、商品
名「カンタキュアBTC」、「カンタキュアBPQ」、
「カンタキュアQTX」(以上、シェル化学株式会社
製)、商品名「KAYACURE BDMK」、「KA
YACURE BP−100」、「KAYACURE D
ETX−S」(以上、日本化薬株式会社製)、商品名
「ベンジル」(黒金化成株式会社製)等が挙げられる。
【0045】上記光ラジカル重合開始剤は、単独で用い
てもよく、2種類以上使用してもよい。また、有効発生
波長の異なる複数の光ラジカル重合開始剤を用い、複数
段階にわたり硬化させてもよい。
【0046】光反応性接着剤は、上述した重合性物質お
よび光重合開始剤の他に、自体公知の添加剤を含有して
いてもよい。添加剤としては、密着性向上剤、増感剤、
脱水剤、老化防止剤、安定剤、可塑剤、ワックス、充填
剤、難燃剤、発泡剤、帯電防止剤、防かび剤または粘度
調製剤などを挙げることができる。また、これらの成分
は単独で添加されてもよいし、2種類以上が組み合わさ
れて添加されてもよい。また、本発明において、光反応
性接着剤に添加され得る他の成分は、上記各成分に限定
されるわけではない。
【0047】本発明における光反応性接着剤の常温にお
ける状態としては、液状、粘着性を有する固体状、およ
び、例えば、ホットメルト接着剤のような固体状のもの
がある。
【0048】本発明において用いる被着体としては、特
には限定されず、例えば、ポリイミドフィルム、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタ
レートフィルム、ポリアミドフィルムに代表される高分
子フィルム;アルミニウム、スチールのような金属;プ
ラスチックス;セラミック;ガラス;セルロース材料が
挙げられる。
【0049】〔作用〕本発明にかかる接着構造体の製造
装置においては、光照射手段に340nm以下の紫外線
を遮断する波長制限フィルタが設けられており、かつ、
光反応性接着剤層に光を照射中、または照射前後に上記
光反応性接着剤層の表面温度を80℃以下に制御する冷
却手段が設けられているので、光反応性接着剤表面の光
照射による反応が進みすぎることなく、貼り合わせた後
に被着体との十分な接着性が得られる。すなわち、従来
のように光照射装置からの熱により光反応性接着剤層表
面が硬化し、照射後に被着体との接着が不可能となるよ
うなことがない。
【0050】
【実施例】〔実施例1〕本発明の製造装置の一例である
以下に示す装置を備えた製造装置と、以下に示す接着剤
を使用して、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以
下、PETフィルムと略す)の貼りあわせを行い、打ち
抜き機にて、長さ7cm、幅4cmの長方形に打ち抜
き、打ち抜いたカードの端部の剥がれを観察した。
【0051】接着剤;紫外線硬化型ホットメルト接着剤
(高粘度タイプ)(組成;ビスフェノールA型エポキシ
樹脂;商品名BEO60E(新日本理化社製):6.3
重量%、ビスフェノールF型エポキシ樹脂;品番エピコ
ート4004P(ジャパンエポキシレジン社製):4
6.9重量%、ビスフェノールF型エポキシ樹脂;品番
エピコート4010P(ジャパンエポキシレジン社
製):31.3重量%、PTMG;品番PTMG100
0(三菱化学社製):12.5重量%、光カチオン重合
開始剤;商品名サイアキュラUVI−6990(日本ユ
ニオンカーバイド社製):3.1重量%) 塗工機;ロールコーター 冷却機;水道水冷却板 紫外線照射機;超高圧水銀ランプの周りを透明なガラス
からなるジャケットで囲み、そのジャケット内に冷水を
流すように構成されている商品名:「ジェットライト−
2300」(株式会社 オーク製作所製)の周りに波長
制限フィルタとなる「ブルーフィルタ」(オーク製作所
社製)を配置した。365nm成分の照射量;接着剤へ
の照射強度が1500mJ/cm2となるよう調整し
た。 プレス機;平板プレス機 養生条件;室温(23℃、相対湿度65%)
【0052】(操作)接着剤を110℃に加熱して溶融
させ、被着体として白色のPETフィルム(品番「E2
0」、125μm厚、東レ(株)製)の上に、上記した
高粘度タイプの接着剤を塗工した。ついで、水道水冷却
板に接触させて冷却した。(冷却温度は、表1に示し
た。) ついで、上記紫外線照射機から上記サンプルに1500
mJ/cm2の紫外線を照射した直後、他方の被着体と
して白色のPETフィルム(品番「E20」、125μ
m厚、東レ(株)製)を配し、平板プレス装置を用い、
75℃で加熱プレスを30秒間行った。最後に、室温2
3℃、相対湿度65%の条件下、10分間、養生を行
い、接着構造体を得た後、得られた接着構造体を打ち抜
き機にて、長さ7cm、幅4cmの長方形に打ち抜き、
打ち抜いたカードの端部の剥がれの有無を観察した。結
果を表1に示す。
【0053】〔実施例2〕水道水冷却板の冷却温度を変
更したこと以外は、実施例1と同様にして接着構造体を
得た。なお、冷却温度は表1に示した。得られた接着構
造体を打ち抜き機にて、長さ7cm、幅4cmの長方形
に打ち抜き、打ち抜いたカードの端部の剥がれの有無を
観察した。結果を表1に示す。
【0054】〔参考例1〕冷却手段である水道水冷却板
を作動させず接着剤を冷却しないこと以外は、実施例1
と同様にして接着構造体を得た。なお、接着剤を冷却し
ないので表1における冷却温度とは接着剤の表面温度で
ある。得られた接着品を打ち抜き機にて、長さ7cm、
幅4cmの長方形に打ち抜き、打ち抜いたカードの端部
の剥がれの有無を観察した。結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】〔比較例1〕紫外線照射機に「ブルーフィ
ルタ」(オーク製作所社製)を装備しないこと以外は実
施例1と同様の装置を用い、実施例1と同様の接着剤を
使用して、PETフィルムの貼りあわせを行い、打ち抜
き機にて、長さ7cm、幅4cmの長方形に打ち抜き、
打ち抜いたカードの端部の剥がれの有無を観察した。結
果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】〔実施例3〕実施例1と同様の装置を用
い、以下に示す接着剤を使用して、PETフィルムの貼
りあわせを行い、打ち抜き機にて、長さ7cm、幅4c
mの長方形に打ち抜き、打ち抜いたカードの端部の剥が
れの有無を観察した。
【0059】接着剤;紫外線硬化型ホットメルト接着剤
(低粘度タイプ)(組成;ビスフェノールA型エポキシ
樹脂;商品名BEO60E(新日本理化社製):6.7
重量%、ビスフェノールF型エポキシ樹脂;品番エピコ
ート4004P(ジャパンエポキシレジン社製):8
3.3重量%、PTMG;品番PTMG1000(三菱
化学社製):8.3重量%、光カチオン重合開始剤;商
品名サイアキュラUVI−6990(日本ユニオンカー
バイド社製):1.7重量%) (操作)接着剤を90℃で加熱溶融し、被着体として白
色のPETフィルム(品番「E20」、125μm厚、
東レ(株)製)の上に、上記した低粘度タイプの接着剤
を塗工し、冷却手段にて23℃まで接着剤を冷却した。
【0060】ついで、上記紫外線照射機から上記サンプ
ルに1500mJ/cm2の紫外線を照射した直後、他
方の被着体として白色のPETフィルム(品番「E2
0」、125μm厚、東レ(株)製)を配し、貼り合わ
せ手段としてプレスを用い、70℃で加熱プレスを60
秒行った。最後に、相対湿度65%の条件下、表3に記
載した温度および時間で養生を行い、接着構造体を得た
後、打ち抜き機にて、長さ7cm、幅4cmの長方形に
打ち抜き、打ち抜いたカードの端部の剥がれの有無を観
察した。結果を表3に示す。
【0061】
【表3】
【0062】〔実施例4〕塗工機のかわりに、シート状
の接着剤をPETフィルムの上に1枚づづ重ね置く装置
とPETフィルムに重ね置かれたシート状の接着剤を接
着させる加熱プレス装置を備えた製造装置を用い、紫外
線照射機に用いる波長制限フィルタとして「ブルーフィ
ルタ」(オーク製作所社製)のかわりに河合光学社製の
「光学フィルタ」を用いたこと以外は実施例1で用いら
れている製造装置例と同様の装置を用いて接着構造体を
製造した。あらかじめ厚さ370μmのシート状に加工
した紫外線硬化型ホットメルト接着剤(高粘度タイプ)
(組成;ビスフェノールA型エポキシ樹脂;商品名BE
O60E(新日本理化社製):6.3重量%、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂;品番エピコート4004P
(ジャパンエポキシレジン社製):46.9重量%、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂;品番エピコート401
0P(ジャパンエポキシレジン社製):31.3重量
%、PTMG;品番PTMG1000(三菱化学社
製):12.5重量%、光カチオン重合開始剤;商品名
サイアキュラUVI−6990(日本ユニオンカーバイ
ド社製):3.1重量%)を用意した。ついで、シート
状の接着剤を白色のPETフィルム(品番「E20」、
75μm厚、東レ(株)製)の上に載せおきPETフィ
ルムと重ね合わせ加熱プレス装置を用いて加熱プレスを
行いPETフィルムに接着させた。ついで、再び室温に
戻るまで保管しておき室温まで冷却した後、紫外線照射
装置へ搬送し紫外線照射機を用いて紫外線を照射し、そ
の後ただちに別のPETフィルムと重ね合わせ加熱プレ
ス装置を用いて加熱プレスを行った。そして、23℃、
65%RHの環境下にて6日間のあいだ養生を行った。
ついで、得られた接着構造体について実施例1と同様に
して打ち抜いたカードの剥がれの有無を観察した。結果
を表4に示した。 〔実施例5〕水道水冷却板のかわりに温度を一定に調節
することができる金属製のホットプレートを備えた製造
装置を用い、紫外線照射機に用いる波長制限フィルタと
して「ブルーフィルタ」(オーク製作所社製)のかわり
に河合光学社製の「光学フィルタ」を用いたこと以外は
本発明の製造装置例である実施例1の製造装置と同様の
装置を用いて接着構造体を製造した。白色のPETフィ
ルム(品番「E20」、75μm厚、東レ(株)製)
に、110℃に加熱して溶融させた紫外線硬化型ホット
メルト接着剤(高粘度タイプ)(組成;ビスフェノール
A型エポキシ樹脂;商品名BEO60E(新日本理化社
製):6.3重量%、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂;品番エピコート4004P(ジャパンエポキシレジ
ン社製):46.9重量%、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂;品番エピコート4010P(ジャパンエポキシ
レジン社製):31.3重量%、PTMG;品番PTM
G1000(三菱化学社製):12.5重量%、光カチ
オン重合開始剤;商品名サイアキュラUVI−6990
(日本ユニオンカーバイド社製):3.1重量%)を塗
布後の厚みが480μmとなるように塗布した。つい
で、約70℃のホットプレートに接触させ接着剤が80
℃に達するまで接着剤を冷却し、そののち波長制限フィ
ルタを通過させた紫外線を照射した。ついで、直ちに搬
送してホットメルト型接着剤が固化せず接着可能なオー
プンタイムを確保しつつ、接着剤温度よりも低温となる
75℃に温度設定したロールラミネータ−装置を用いて
別のPETフィルムと貼り合わせた。そして、23℃、
65%RHの環境下にて6日間のあいだ養生を行った。
ついで、得られた接着構造体について実施例1と同様に
して打ち抜いたカードの剥がれの有無を観察した。結果
を表4に示した。
【0063】〔実施例6〕約70℃のホットプレートに
接触させ接着剤が70℃に達するまで接着剤を冷却した
こと以外は実施例5と同様にして接着構造体を製造し
た。次いで実施例5と同様に養生を行ったあと、得られ
た接着構造体について実施例1と同様にして打ち抜いた
カードの剥がれの有無を観察した。結果を表4に示し
た。 〔比較例2〕エポキシ当量約400g/eqエポキシ樹脂
(「アラルダイドCT200」)と無水フタル酸を10
0:30の重量割合で混合した2液硬化型エポキシ接着
剤を用い、2枚の白色のPETフィルムを貼り合わせ
た。ついで、プレス装置の上下のプレス板の間に400
μmの厚さの厚み調整板(シム)を介在させプレス時の
間隔を400μmに保持しながら100℃、10kg/
cm2のプレス条件で60分間加熱プレスを行い接着構
造体を製造した。
【0064】
【表4】
【0065】〔実施例7〕白色のPETフィルムのかわ
りに離型処理されたPETフィルムを用いたこと以外は
実施例4と同様にして接着構造体を製造した。ついで、
得られた接着構造体を長さ50mm、幅15mmの大き
さに打ち抜き、離型処理されたPETフィルムを剥がし
て、長さ50mm、幅15mm、厚さ370μmの接着
剤のシート状硬化物を得た。 〔実施例8〕白色のPETフィルムのかわりに離型処理
されたPETフィルムを用いたこと以外は実施例5と同
様にして接着構造体を製造した。ついで、得られた接着
構造体を長さ50mm、幅15mmの大きさに打ち抜
き、離型処理されたPETフィルムを剥がして、長さ5
0mm、幅15mm、厚さ370μmの接着剤のシート
状硬化物を得た。 〔実施例9〕白色のPETフィルムのかわりに離型処理
されたPETフィルムを用いたこと以外は実施例6と同
様にして接着構造体を製造した。ついで、得られた接着
構造体を長さ50mm、幅15mmの大きさに打ち抜
き、離型処理されたPETフィルムを剥がして、長さ5
0mm、幅15mm、厚さ370μmの接着剤のシート
状硬化物を得た。 〔比較例3〕白色のPETフィルムのかわりに離型処理
されたPETフィルムを用いたこと以外は比較例2と同
様にして接着構造体を製造した。ついで、得られた接着
構造体を長さ50mm、幅15mmの大きさに打ち抜
き、離型処理されたPETフィルムを剥がして、長さ5
0mm、幅15mm、厚さ370μmの接着剤のシート
状硬化物を得た。 (加熱収縮率の測定)実施例7、8、9および比較例3
にて得られた接着剤のシート状硬化物の正確な長さを樹
脂成型品の寸法評価用ノギスにて精密測定した。測定値
は表5に示した。打ちぬいたシート状硬化物よりも大き
いステンレスバットにタルクを約2cmの厚さで敷きつ
め、タルク表面を平らにならした。続いて100℃に設
定した循環送風式オーブンにタルクを敷き詰めたステン
レスバッドをいれ、タルクを十分に暖めた。暖められた
ステンレスバットをとりだし、暖められたタルクの上に
シート状硬化物を複数毎並べ再びオーブンにいれた。そ
して、3時間後、ステンレスバッドとオーブンからとり
だしそのまま室温環境で静置して室温まで冷却したあと
シート状硬化物をとりだした。シート状硬化物の表面に
付着したタルクを軽く洗い流し、室温にて2時間そのま
ま静置したあと再び長さをノギスにて精密測定した。測
定値は表5に示した。そして、下記式により加熱収縮率
を算出した。結果を表5に示した。 加熱収縮率={(加熱後の寸法−打ち抜き寸法)/打ち
抜き寸法}×100 実施例7、8、9にて得られた接着剤のシート状硬化物
については、複数のサンプルを用いて加熱収縮率の測定
を数回繰り返した。そして測定値から算出された加熱収
縮率の平均値を求めた。その結果を表5に示した。
【0066】
【表5】
【0067】
【発明の効果】本発明にかかる製造装置を用いると、光
反応性接着剤表面の光照射による反応が進みすぎること
なく、貼り合わせた後に被着体との十分な接着性が得ら
れる。すなわち、従来のように光照射装置からの熱によ
り光反応性接着剤層表面が硬化し照射後に被着体との接
着が不可能となるようなことが起こらない。また、光照
射時の温度の上昇が抑制されるので、高温環境にさらさ
れることによって不具合が生じる接着構造体(例えばI
Cチップを内蔵した情報カード等)の製造に最適に用い
られる。
【0068】本発明にかかる製造装置を用いることによ
って、従来の光照射手段と貼り合わせ手段からなる装置
では使用できなかった光反応性接着剤、特に光を照射し
た後にも十分貼り合わせが可能であり、光照射後も架橋
が進行する光カチオン系の接着剤を使用することが可能
となった。また、本発明にかかる製造装置を用いること
によって、過酷な熱履歴を受けても接着剤の加熱収縮率
が非常に小さく、寸法安定性のよい接着構造体を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 冷却手段を説明するための略図的断面図であ
る。
【図2】 冷却手段の他の例を説明するための略図的断
面図である。
【図3】 冷却手段の別の例を説明するための略図的断
面図である。
【図4】 貼り合わせ手段を説明するための略図的断面
図である。
【図5】 貼り合わせ手段の他の例を説明するための略
図的断面図である。
【符号の説明】
1a 熱線吸収フィルタ 1b 冷却装置 1c 冷風発生装置 2 搬送ロール 3 一方の被着体 5 光反応性接着剤層 6 光照射手段 7 他方の被着体 8a プレス 8b ロールラミネーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 EC001 EC061 EE001 EE011 KA13 MA02 MA04 MA05 MA09 MA10 PA30 PA32 PA33

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2枚の被着体が光反応性接着
    剤で接着された接着構造体の製造装置であって、 該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着剤がシ
    ート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積層させ
    ることにより被着体上に接着剤層を形成させる接着剤層
    形成手段と、光反応性接着剤層に光を照射する光照射手
    段と、前記光を照射した光反応性接着剤層と他の被着体
    とを圧力をかけて貼りあわせる貼りあわせ手段とを備
    え、かつ光照射手段における照射光源から発せられる照
    射光に340nm以下の紫外線が含まれないかあるいは
    光照射手段に340nm以下の紫外線を遮断する波長制
    限フィルタが設けられていることを特徴とする接着構造
    体の製造装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも2枚の被着体が光反応性接着
    剤で接着された接着構造体の製造装置であって、 該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着剤がシ
    ート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積層させ
    ることにより被着体上に接着剤層を形成させる接着剤層
    形成手段と、光反応性接着剤層に光を照射する光照射手
    段と、被着体に形成されている接着剤の表面温度を80
    ℃以下に制御する冷却手段と、前記光を照射した光反応
    性接着剤層と他の被着体とを圧力をかけて貼りあわせる
    貼りあわせ手段とを備え、かつ光照射手段に340nm
    以下の紫外線を遮断する波長制限フィルタが設けられて
    いることを特徴とする接着構造体の製造装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも2枚の被着体が光反応性接着
    剤で接着された接着構造体の製造装置であって、 光反応性接着剤を加熱する加熱手段と、該接着剤を被着
    体に塗布するかあるいは前記接着剤がシート状接着剤で
    ありシート状接着剤を被着体に積層させることにより被
    着体上に接着剤層を形成させる接着剤層形成手段と、該
    接着剤層に光を照射する光照射手段と、該接着剤が塗布
    されている被着体を搬送する搬送手段と、圧力をかけて
    他の被着体と該接着剤とを貼りあわせる貼りあわせ手段
    とを備え、かつ光照射手段に340nm以下の紫外線を
    遮断する波長制限フィルタが設けられていることを特徴
    とする接着構造体の製造装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも2枚の被着体が光反応性接着
    剤で接着された接着構造体の製造装置であって、 光反応性接着剤を加熱する加熱手段と、該接着剤を被着
    体に塗布するかあるいは前記接着剤がシート状接着剤で
    ありシート状接着剤を被着体に積層させることにより被
    着体上に接着剤層を形成させる接着剤層形成手段と、該
    接着剤層に光を照射する光照射手段と、被着体に形成さ
    れている接着剤の表面温度を80℃以下に制御する冷却
    手段と、該接着剤が塗布されている被着体を搬送する搬
    送手段と、圧力をかけて他の被着体と該接着剤とを貼り
    あわせる貼りあわせ手段とを備え、かつ光照射手段に3
    40nm以下の紫外線を遮断する波長制限フィルタが設
    けられていることを特徴とする接着構造体の製造装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも2枚の被着体が光反応性接着
    剤で接着された接着構造体の製造装置であって、 該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着剤がシ
    ート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積層させ
    ることにより被着体上に接着剤層を形成させる接着剤層
    形成手段と、光反応性接着剤層に光を照射する光照射手
    段と、前記光を照射した光反応性接着剤層と他の被着体
    とを接着剤の温度より20℃高い温度よりも低い温度に
    加熱するかあるいは加熱を行わずに圧力をかけて貼りあ
    わせる貼りあわせ手段とを備え、かつ光照射手段に34
    0nm以下の紫外線を遮断する波長制限フィルタが設け
    られていることを特徴とする接着構造体の製造装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも2枚の被着体が光反応性ホッ
    トメルト型接着剤で接着された接着構造体の製造装置で
    あって、 光反応性ホットメルト型接着剤を加熱する加熱手段と、
    該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着剤がシ
    ート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積層させ
    ることにより被着体上に接着剤層を形成させる接着剤層
    形成手段と、前記接着剤層に光を照射する光照射手段
    と、光を照射した前記接着剤が接着可能なオープンタイ
    ムのあいだに前記接着剤層と被着体とを接着剤の温度よ
    り20℃高い温度よりも低い温度に加熱するかあるいは
    加熱を行わずに圧力をかけて貼りあわせる貼りあわせ手
    段とを備え、かつ光照射手段に340nm以下の紫外線
    を遮断する波長制限フィルタが設けられていることを特
    徴とする接着構造体の製造装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも2枚の被着体が光反応性ホッ
    トメルト型接着剤で接着された接着構造体の製造装置で
    あって、 光反応性ホットメルト型接着剤を加熱する加熱手段と、
    該接着剤を被着体に塗布するかあるいは前記接着剤がシ
    ート状接着剤でありシート状接着剤を被着体に積層させ
    ることにより被着体上に接着剤層を形成させる接着剤層
    形成手段と、前記接着剤層に光を照射する光照射手段
    と、被着体に形成されている接着剤の表面温度を80℃
    以下に制御する冷却手段と、光を照射した前記接着剤が
    接着可能なオープンタイムのあいだに前記接着剤層と被
    着体とを接着剤の温度より20℃高い温度よりも低い温
    度に加熱するかあるいは加熱を行わずに圧力をかけて貼
    りあわせる貼りあわせ手段とを備え、かつ光照射手段に
    340nm以下の紫外線を遮断する波長制限フィルタが
    設けられていることを特徴とする接着構造体の製造装
    置。
  8. 【請求項8】 光が紫外線であることを特徴とする請求
    項1から7に記載の接着構造体の製造装置。
  9. 【請求項9】 光反応性接着剤が、(a)常温で固形の
    エポキシ樹脂と、(b)光カチオン重合開始剤と、
    (c)式(1);R1−(OR2)n−OR3(式中、R 1
    3は、水素、グリシジル基または置換されていてもよ
    い炭素原子数1〜8の炭化水素基、R2は、置換されて
    いてもよい炭素数2〜8の2価の炭化水素基を示し、n
    は2以上の整数である。)で表される化合物、テトラメ
    チレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体およ
    びテトラメチレンオキシドとエチレンオキシドとの共重
    合体から選ばれる少なくとも1つのポリエーテル化合物
    を含むことを特徴とする請求項1から8に記載の接着構
    造体の製造装置。
  10. 【請求項10】 あらかじめ加熱して接着剤の粘度を低
    下させた光反応性接着剤を塗布手段へ導入し、該接着剤
    を被着体に塗布した後、該接着剤に340nm以下の紫
    外線を含まない紫外線を照射し、紫外線を照射すると同
    時か紫外線を照射する前後において該接着剤の表面を冷
    却し、該接着剤が塗布されている被着体と他の被着体と
    を貼りあわせてから加圧プレスすることを特徴とする接
    着構造体の製造方法。
  11. 【請求項11】 光反応性接着剤がシート状接着剤であ
    り、あらかじめ加熱した前記接着剤を被着体に積層させ
    た後、該接着剤に340nm以下の紫外線を含まない紫
    外線を照射し、紫外線を照射すると同時か紫外線を照射
    する前後において該接着剤の表面を冷却し、該接着剤が
    積層されている被着体と他の被着体とを貼りあわせてか
    ら加圧プレスすることを特徴とする接着構造体の製造方
    法。
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